2004年10月30日土曜日

バードケージ

  アメリカ大統領選挙が11月2日にせまって、アメリカのみならず日本のニュースでも随分取り上げられて、他人事とか思っていちゃいかんのかななんて気持ちにさせられます。ですが結局私は有権者でもなんでもないのだから、ブッシュ支持だ、いやケリーだみたいには思いません。どちらが勝ったからといって変化があるとか思えないんですね。いや、ケリーが大統領になったら日本叩きの風潮が復活するぞとか、ブッシュについてもイラク戦争のことを中心にいろいろいわれてるは知ってますが、でもなあ私は投票できないからなあ。

さて、なんでいきなり大統領選挙の話なんかしはじめたのかといいますと、ブッシュ候補が同性婚の禁止を掲げて保守層の獲得を狙っているんですよね。いや保守層の獲得をとかではなく、この人の場合はそもそも彼自身が保守派であるわけですから、心底本音の意見だと思います。ですが、私、ことこの同性婚を禁止できるよう憲法改正をというのには反対なんです。

実は私はゲイカルチャーが嫌いじゃないんです。あの人たちの装いとか生み出すいろんなものだとか、もちろん音楽も含めて、なんでか好きなんですよね。自分が一種排斥されかねない存在ということを痛いほど理解して、しかしそれをあえてカミングアウトしているという強さにもとづくものなのか、感じるものがありますよ。

『バードケージ』は、そのゲイカルチャーにおける結婚騒動を面白おかしく描いた映画でして、自分自身の思想信条性癖の自由、これは人間の尊厳に直結する一大事であると思うのですが、それを自ら隠さなければならないという悲しさが根っこにあるんです。けれど最終的にはゲイカルチャーの勝利に終わるところが最高じゃないですか。私、この映画が大好きです。音楽も好きで、なんでか映画のDVDは買ってないのにサントラは持ってるという、微妙に不思議な話であります。

実は今回初めて知ったのですが、この映画、『Mr. レディ Mr. マダム』のリメイクだったようですね。実はこちらは見たことないのですが、多分面白いのでしょう、続編もでてます。この機会に両方買ってしまおうかなんて思ってます。

こうして映画にもなって、ある程度認知されてるように見えるゲイカルチャーですが、けどやっぱり風当たりが強いんでしょうね。そうした状況を心底理解するのは、同じ現場に立ったことのない私には難しいのですが、なんとか彼らの内心の自由が守られて欲しいと願うのです。同性婚のことにしても、結局はその関係を結ぼうとする当事者の問題だと思うのです。それを制度でもって縛ろうというのは間違ってると思うのです。

サウンドトラック

0 件のコメント: