2005年11月9日水曜日

甘口少年辛口少女

 暴れん坊本屋さん』で久世番子の虜となってしまったわたくし。ある日の帰り道、日課のように寄り道する書店(四店舗ある)、新刊の棚にちょっと気になるタイトル、表紙を発見。なかなかいい感じじゃん、とか思ってどれどれ作者を確認したらば、おっとどうだい、久世番子さんですよ。その瞬間に購入決定。だって、表紙絵が非常に好みだったんだもの。

優しい感じの眼鏡少年に、ちょっと目つきの悪い美少女という取り合わせ。なんつうか、目つきの悪い女の子って可愛いですよね。でもって、裏表紙見てみたら、これまた勝ち気そうなお嬢さんに眼帯美少女ときて、これはなかなかに期待させてくれるじゃありませんか。

で、買ってみて、読んでみて、なんじゃこりゃあ、期待以上でした。

久世番子のキャラクターは、造形がしっかりしていていいなと、はじめはそんな感想でした。ちょっと勝ち気の女の子という、私好みのヒロインが元気に動き回って、けれど動きの大きな反面、素直になれない屈折した気持ちというのがいじらしいと思う。

それで、加えて、絵も好きな感じで、漫画において絵の好き嫌いという要素はかなり大きいなと思うところです。絵が好きといっても、最初にいっていた表紙絵のようなのもそうなのですが、ああいった止め絵だけじゃなく、動きのある絵、表情、見せ方といった表現においても好きな感じで、これは、なんというか、はまりそうな感じがしますね。

こういったときの私の行動はというと、まず、既刊を全部買いそろえてみる。おそらく、近々にでも久世番子既刊を買いに大阪にでるだろうと、そんな感じであります。

ところで、本文に戻って、私は、この人の漫画は、ハッピーエンドが期待される安心タイプの漫画であると思って読み進んでいたのですが、どうもそれだけではないこともわかって、このひと月ほど止まっていた、漫画を読みながら泣く癖というのが再発しました。

久世番子、よい漫画家だと思います。

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