2006年5月6日土曜日

ボビー・フィッシャーのチェス入門

今夜は、友人の企画で麻雀ネット対戦をしようという話になっておりまして、私はどうしようかなあとずっと迷っていたのですが、どうせなら出たほうが楽しいだろう、枯木も山の賑いっていうものな、ということで参戦あるいは観戦を決めたのであります。

さてですよ、私が始めてプレイしたオンラインゲームというのは実は『ときめきメモリアルONLINE』ではなくってですね、麻雀なのでありますよ。『対局麻雀ネットでロン!』というゲームなのですが、多分ご存知でない方のほうが多いでしょうな。いや、でも私は好きでした。

こんな書き出しをすればさぞ私が麻雀を好きなようにみえますが、実はそれほどでもなくて、ちょっと打つくらい? 本も買ったりはしたんですが、あんまりのめり込まなかったです。どうも私はこの手のテーブルゲームは好きじゃないようで、楽しくないことはないのですが、それ以前に考えるのが面倒くさい。なにしろ私の行動原理は面倒くさいに支配されているものですから、考えるのが面倒くさいこれらゲームは苦手なのです。

けれど、唯一はまったものがありまして、それはチェスでした。もともとは『鏡の国のアリス』をよりよく理解したいという思いから入門したチェスですが、やってみれば面白くてですね、最初は紙で作ったピースを使っていたのに、日本チェス協会からの通販でスタントンタイプのセットを手に入れるは、図書館からいろんな本を借りだして読むは、それはそれはがんばったものでしたよ。チェスに対する情熱は数年続いたのですが、その後かなりブランクがあいてしまったので、今やただルールを知っているだけの初心者以前に戻っています。

チェスに熱心だったときに読んで一番ためになったと思ったのが『ボビー・フィッシャーのチェス入門』でした。ハードカバー、右ページに問題と回答が交互交互に載っていて、最後まで読むと上下をひっくり返して、また右ページだけを読んでいくという面白い装幀の本です。内容はいたってシンプル、棋譜がありさあ次の一手は? あるいはキングを追いつめよ、そうした目標が示されていてその最善手を探すのですが、それが本当によくできていて、これを読むだけで初心者から中級の入り口にたどり着くことができそうなほど。実際この本を繰り返し読んで、実践での応用ができるようにまで精読するなら、中級者が読んでも充分ためになる本だと思います。

著者のボビー・フィッシャーは、いろいろあって国を捨てて行方をくらませていたのですが、実は日本に潜伏されていたのですね。チェスの天才にして私のヒーロー、ボビー。彼が日本にい続けてくれたらと私はそのニュースが報じられたときに心の底から願ったのですが、残念ながら彼は日本から出ることを余儀なくされました。

けど、この国にボビー・フィッシャーが住んでいたと思うと、私なんかは本当にわくわくする。そうなんです。チェスを指さなくなった今でも、彼は変わらず私のヒーローであるのです。

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