2006年8月23日水曜日

Mellow Yellow

 毎号買っているデアゴスティーニの『ゴールデン・ポップス』。今月は私にはなかなかに嬉しい選曲で、スコット・マッケンジーの『花のサンフランシスコ』、そしてドノヴァンの『メロー・イエロー』。以前にもいっていましたが、私はDonovanが結構好きでして、Sunshine Superman、そしてMellow Yellow。ラジオでかかればそれだけで嬉しい曲でありまして、それをこの度改めてCDで聞いて見れば、その出だしの金物の存在感の確かさにうっと圧倒されましてね、音質は高いにこしたことがない。心の底からそう思いましたよ。

Mellow Yellow、こうして書いてみるとわかる、タイトルが脚韻を踏んでいますね。MellowとYellowは頭のアルファベットが違うだけで後は同綴りで、こういうのを見ると私は『不思議の国のアリス』のDo cats eat bats?を思い出してしまうのですが、こうした言語のセンスの高さあるいは言葉遊びめいたものへの傾倒というのは1960年代の特にサイケデリックとかいわれたジャンルの音楽に特に多いように思います。そしてDonovanもサイケデリックの流れの中にある人なんだそうですね。

だからなんでしょう。私、サイケデリックロックだとかがどうも好きみたいなんですよ。以前、映画『プラトーン』の感想で、自分はきっとマリファナ派だとか馬鹿なこといってましたが、この時代に人気のあったサイケデリックサウンド、ある種の酩酊感を伴うような音楽が、どうも私にはぐっとくるようなんです。

Mellow Yellowは、気だるいテンポ、変にほの明るさを感じさせる曲調が特徴で、どうもこうもやくたいもない歌詞が繰り言のようにリピートされるのですが、それが格好いいんだからしかたない。ブルースのシャッフルリズムに乗って、けれどどうにもブルージーとは言い難い曲、けれど聞いている私は自然に揺れて、この巻き込まれ感覚というのがすごく気持ちいい。シンプルで、けれど他にはないというこの感覚は、やはりDonovanらしさというしかないのかと思います。

なんかアルバムで聞いてみたいですね。アルバムもリマスターでボーナストラックのたくさん入ったものが出ているみたいで、けどそのシリーズってどれくらいの枚数が出ているんでしょう。ああ、ここでどうせ買うなら全部欲しい病が出てますね。この性格のせいで、既存のアルバムになかなか手を出せないのです。いかん癖です。いかん癖だと思います。

引用

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