2007年1月27日土曜日

新世代ロボット戦記ブレイブサーガ

  ゲームにかぎらないのですが、そのハードを買いたいと思わせるものをさしてキラータイトルとかいったりしますが、私にとってはどうやらそれは地下迷宮ものが該当するようなのです。まあ、ファミコンを買った頃にはWizardryどころかRPGなるジャンルさえ知らなかったので、この例には該当しないのですが、PlayStationを買うと決めたのはWizardryがPSで出るという情報を得たからですし、ゲームボーイポケットを買ったのもWizardry外伝やりたさのため、Nintendo DSだって『世界樹の迷宮』が原因と、こんな具合に私の興味は常に地下迷宮に向いているようなのです。といいながら、ひとつのゲームハードを地下迷宮専用機にするのもどうも忍びない。というか、プラットフォームが整備されてしまうとあれもこれもと目移りするという悪い癖が頭をもたげてきて、そんなこんなで買ったゲームが『新世代ロボット戦記ブレイブサーガ』でありました。

(画像はコミック版『ブレイブサーガ2』)

たしか、当時パソコン通信かなんかで、勇者シリーズ(『勇者エクスカイザー』に始まり『勇者王ガオガイガー』にいたるロボットシリーズアニメ)のコミュニティみたいのに入っていたんですよ。そこでですね、今度勇者もののゲームが出るらしいよ、という情報がもたらされましてね、しかも悪いことにPS。ああーっ、こないだハードを買ったところじゃねえか。正直実際のところ、私はWizardry以外にゲームを買うつもりはなかったのですが、けれどプラットフォームがあり金もないわけではないとなれば欲しくなっちゃうじゃないですか。というか、欲しくなったんですよ。しかも悪いことに、この当時すでに限定版商売というのは開始されていまして、『ブレイブサーガ』の初回限定版には主人公ロボ・バーンのフィギュアがついてくる! ああ、買ったさ、買ったよ。限定版には昔っから弱いんですってば。

ファミコン以来まともにゲームをしていなかった私をしても、このゲームは非常にぬるいと感じられました。スクエアに区切られたフィールドに、勇者シリーズのロボット(以下勇者)たちを配置し、敵を殲滅するのが基本線。けれど、倒してしまうと味方にならないとか、条件分岐によって味方になる勇者が変わるとか、つまり何度も遊んでね、みたいな要素があるんですが、正直きつい。ゲームとしてはぬるく、そのわりに一戦が長いという要素が足を引き、さらに悪いのはテレビシリーズを意識した構成であるためにきっちり48話あるんです。勇者シリーズを『勇者エクスカイザー』から『勇者指令ダグオン』までフォローするためユニット数はかなりのもので、しかも合体前の成長を合体後は引き継がないために、またレベルをあげなければならないという涙ものの仕様(『ブレイブサーガ2』ではあらためられました)。でもユニット多いのは楽しいんですよ。それぞれのタイトルに応じたエピソードや展開が挿入されるから、往年のファンとしてはもうたまらんって感じで、それこそ月面決戦だなんて鼻血でそうだった! コアな勇者ファンであれば長さも辛さもさほど意識されることはないかも知れません。

でも、二度はクリアできなかったです。それは結局は購入するゲームが増えてきたという事情によるのでしょうが、ひとつのタイトルで何ヶ月も持たせるなんてことができたのは、それこそ最初の一年間だけだったのだと思います。その証拠といったらどうか、『ブレイブサーガ2』はクリアせず仕舞いでした。他に遊びよいゲームがあるものだから、そちらへ流れてしまった。この点において、他のゲーム事情を知らないうちにしっかり最後まで遊べた『ブレイブサーガ』とは仕合せな出会いをしたのかもなと、そんな風に捉えることも可能かと思います。

余談ですが、『電撃PlayStation』の表紙が『ブレイブサーガ』だぜという情報を得て購入したその号に『Lの季節』の紹介記事がありまして、ここで私ははっきりと断言することができるのですが、これが私の人生の転換点でした。この記事こそが私をディープにゲームの世界に引き込むきっかけであったのです。一言でいえば恋に落ちた。あれほどの強烈な印象は、その後にもなかったのではないかと思います。

  • 一式まさと『ブレイブサーガ2』第1巻 (ブロスコミックス) 東京:エンターブレイン,2000年。
  • 一式まさと『ブレイブサーガ2』第2巻 (ブロスコミックス) 東京:エンターブレイン,2001年。

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