2007年8月9日木曜日

ラディカル・ホスピタル

 ラディカル・ホスピタル』ではもう三回目? その上、以前に一度いったことの繰り返しになってしまうのですが、私と四コマ漫画の関係を語るうえで、この漫画は決して外すことのできない重要なタイトルだったりするものだから、やっぱりこうしてまた書いてしまおうと思います。ほら、先達て話していました、『まんがタイムラブリー』を買いはじめたのは今から十年前という話。最初、私は四コマ漫画といえばラブリー一誌で満足しておりまして、その他にたくさん出ている系列誌にまで手を伸ばそうなどとは思っていなかったんです。なにぶん数がいっぱいあってよくわからないし、またどんな漫画が掲載されているかもわからないし。読みたい漫画があれば、単行本が出るのを待てばいいやみたいに思っていました。けれどラブリーに『ラディカル・ホスピタル』がきて、そのバランスが崩れてしまったんですね。

単純な話ですよ。『ラディカル・ホスピタル』は系列他誌で連載されていたのですが、人気があったんでしょうね、新たな読者を獲得するための秘密兵器としてラブリーに送り込まれてきたってわけです。そして私はまんまとその策にはまってしまった。『ラディカル・ホスピタル』読みたさに購読誌を増やし、そうなればもう歯止めはききません、同じくひらのあゆの描く『ルリカ発進』のためにさらに手を広げるにいたって、そしていつの間にか芳文社の四コマ漫画誌ほぼ全部を講読するようになってしまったんですね。

いわばこの漫画が私のライフスタイルを変えてしまったんです。それまで程々のつきあいにとどめていた四コマ漫画との関係は一気に深まり、購入する単行本の点数も増えました。四コマの単行本買うために地上三十階書店に毎月詣でるようになって、そうなれば目にする漫画が格段に増えるわけで、さらに購入点数を増大させる……。今の私の漫画との関わり方の半分くらいは、『ラディカル・ホスピタル』に背を押されたために生じたように感じます。けど、それは別に『ラディカル・ホスピタル』に恨みがあるっていうわけではなくて、まあ感謝してるってわけでもないんですが、でもこの漫画がなければ、私の人間関係さえも変わってただろうなと思います。今出会えてる人の一部、結構な人数が、出会えないままに終わっていたかも知れない。そんな大きなきっかけだったんですね。

『ラディカル・ホスピタル』はその後も順調に巻を重ね、先日第13巻が刊行されました。読み返してみればずいぶんと雰囲気を違えていると気付かされて、例えば当初は医者がメインだったのに、今では看護師たちのキャラクターが医者をしのごうかというほどに大きく育ってしまっています。他にも、病院に働く様々な職種の人たち、そして名物患者等々、明らかに世界が広がっている、育っていると感じられます。この広がりこそは、この連載が続いてきた十年の時間(おっと、連載開始からまだ九年か)のたまものであるのだろうなと思えば、変に感慨深いではありませんか。そしてこれから先、どのように育っていくのか、広がりを見せるのかと思えば、その可能性さえもいとおしく感じるほどです。

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