2008年3月13日木曜日

Linus and Lucy

 アメリカのスペースシャトル、エンデバーが打ちあげられて、今日で二日目。日本人飛行士土井隆雄氏が搭乗されていることから、日本のメディアでも盛んに取り上げられて、新聞、テレビ、なんだかわくわくしますね(NHKのフランス語ニュースでもとりあげられてます!)。さて、今日のスペースシャトル関連ニュースは音楽についてでありました。スペースシャトルでは目覚ましに音楽をかけてくれるのだそうですね。その音楽は、搭乗員やその家族のリクエストで決められるというのだそうですが、二日目の今日は土井さんの奥さんひとみさんの選曲、『ゴジラVSスペースゴジラ』であったのだそうでして、確かに聞けば覚えのある伊福部メロディーです。しかしヒューストンとのやり取り含めて、楽しそうだなあ。飛行士になりたいなとは思わないし、それになれるとも思わないけど、ああいう楽しいやり取りには憧れてしまうなあ、なんて思えるよいニュースでありました。

エンデバー、二日目の目覚めの音楽が『ゴジラ』だったという話でありますが、じゃあ初日はなんだったのかといいますと、Linus and Lucyでした。ライナス&ルーシー。誰かなんて聞かないでくださいましよ。我らがチャーリー・ブラウンの良き友達であるライナス・ヴァン・ペルトと、シビアさが持ち味、ライナスの姉ルーシー・ヴァン・ペルトですよ。チャーリー・ブラウンというのは、いわずと知れた、世界で最も有名なビーグル犬スヌーピーの飼い主です。そう、アニメ『ピーナッツ』のサウンドトラックからLinus and Lucyがリクエストされたのですね。

なんで知ってるのかというと、ニュースで見たからです。昨日の朝のNHKニュース。いや、おとついか? とにかくテレビで観て、あのわれ鐘のようなスピーカーから響き渡る、特徴的なピアノのフレーズ。あー、ライナス&ルーシーじゃんか! 粋な起こし方するなあ、と思って、『ピーナッツ』はかくもアメリカにおいて愛されているのか、再認識する思いであったのでした。

ところで、『ライナス&ルーシー』にはバージョン違いがいっぱいありまして、作曲はヴィンス・ガラルディ。彼のトリオの演奏した、まさしくジャズですね、その曲が、ガラルディ自身により、また他の多くのミュージシャンによりカバーされることで、本当に多様で豊かなバリエーションを持つにいたりました。もともとはピアノ、ベース、ドラムによる演奏なんですけど、ポップなのもあり、もちろんオーソドックスなジャズもあり。ジャズの、既存の曲をテーマにとって、奏者それぞれの個性をもって変奏していくという面白さが、ここにも現れているなあと思えること請け合いです。

エンデバーで流されたものは、割合スローで、ああこれはA Boy Named Charlie Brownに収録されているやつかなと思いました。もちろんごくごく一部しか聞いていないので、違っているかも知れません。でも、多分これだと思うんだけどなあ。『チャーリー・ブラウンという男の子』。これ、ラストがものすごく感動的でね、チャーリーが、ライナスが、そしてもちろんルーシー、他のおなじみの面々も、すごくチャーミングで、生き生きとして、見ると頑張ろうって思えるんですね。特に、失意のチャーリーにライナスがかける言葉の温かさ。思い出すだけで、じんときます。泣けてきます。ああ、人はこうも優しくなれるものなのかってね、思うんです。

そんなこんなで、私はチャーリーをはじめとする『ピーナッツ』の面々が好きでして、ライナスとルーシーの姉弟ももちろんそうです。本当、最高の漫画、アニメ、チャーミングな音楽でありますよ。

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