2008年7月24日木曜日

逆転裁判2

 先日、懸賞に応募してあたったといって喜んでいた『逆転裁判』のシリーズ。まずは一本目をクリアしてみて、面白さを実感したということをお伝えしました。けれど同時に、クリアには結構時間を要するということも実感して、続けざまに次作をプレイするというのはためらわれました。だって、生活が『逆転裁判』一色になってしまっては困ります。とはいいながら、楽しみに抗えないのが私という人間であります。『逆転裁判2』、プレイ開始しました。ただしルールを決めた上でのプレイです。慌てず少しずつ進めていく、具体的にはセーブポイントがきたらおしまいにするという約束をして、そして今、第二章に入ったところです。

しかし、のっけから殺人事件です。このゲームをやっていて思うのは、とにかく人が死なないと始まらないんだということで、このお約束にはちょっとへこみそうになることもあります。弁護士ものというか、探偵ものの宿命であろうかとも思うのですが、殺人事件があって、冤罪一歩手前の容疑者が発生して、そして崖っぷちの被告を弁護することで、真犯人を暴くというパターンの連続が時にはつらい。死んだ人間がいい人だったりするとなおさらですね。『逆転裁判2』の第一話がそんな感じだったから、なおさらそう思うのだと思います。だって、今一番私の印象に強い事件がそれでありますから。

殺人事件という、割とハードな題材を扱って、けれどそれで暗くなったりつらくなりすぎたりしないのは、ひとえに登場人物の明るさのためだと思います。どいつもこいつも個性的というか癖のある人物ばかりで、けれどそれが主人公サイド、メインキャラとなると憎めないいいやつばかり、気がつけばなんだか好きになっているといった塩梅です。そうした愛すべきキャラたちが、時にはギャグを交え、時にはきりりと場を引き締めながら、捜査をし、法廷で争う。その時々のメリハリや、生き生きとした様子が本当にいいのですね。楽しく、そして元気になれる。ゲームの面白さもさることながら、キャラクターの力も大きいゲームであると思います。

だからなおさらなのでしょう。主人公成歩堂の助手を務める真宵、底抜けに明るくて元気な彼女が、時に事件に巻き込まれる、その時の彼女の落差が非常に大きいものだから、事件を追うだけでつらいつらい。留置場に会いにいけば、へこんでいる、涙ぐんで見つめてくる、ああ、なんとしてでも助けると成歩堂ならずとも思うところでしょう。こうした感情を引き出すのは、制作側のうまさであると思います。キャラクターが魅力的だからこそ、なにかあった時に動揺する。その揺さぶり方が、本当にうまいと思うのです。

『逆転裁判2』では心理錠、サイコ・ロックという要素が追加されて、これはうまくできていると思いました。第一作では、とりあえず手持ちの証拠を全部突きつけて様子を見るという、考えてみれば無茶な作戦がとれたのですが、サイコ・ロックではやみくもに突きつけるとペナルティが発生します。だから、相手のいうことをよく聞いて、これというものを選別して、もし今手もとに弾がなければいったん退くことも考慮に入れた上で、うまく立ち回らないといけません。このシステム、私はまだ初級のものをクリアしただけですが、後半になると法廷シーンの突きつけるを上回る難度になったりもするんでしょうね。その時が楽しみですが、でも、これと思って間違ったものを突きつけることも結構あったから、今回はノーミスで本編クリアは難しいと思ったほうがよさそうですね。

今現在プレイしている第二話、最初の捜査パートをクリアしてみた時点で、とりあえず事件の概要は把握できていると思います。恨みを持つものと得するものの共謀と考えるのが一番しっくりくる解で、これだと成歩堂の愛する真宵も無罪放免、きっとこの線でいけるから、あとは証拠物件揃えるだけといった感じです。ですが、これはそもそもオープニングで犯人をあからさまに描くようなゲームですから、そのわかったことに安心すると足をすくわれてしまうんでしょうね。気をつけて、なんとしてもノーミスでクリアしたいものだと思います。

あ、一言触れておこう。神秘のキャラクターと思っていた綾里春美が、実は結構ポップだったのが驚きで、けれどこれでいっぺんにファンになってしまいました。こういう、思い掛けなさをぽんと提示して引き込む。本当にうまいなと感心しました。これこそキャッチーというものだと思います。

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