2008年12月1日月曜日

とらぶるクリック!!

 とらぶるクリック!!』は素晴らしいね! もう、大好き。PC部に所属する娘たちが繰り広げる、わいわいがやがやと楽しそうな日常の風景。ああ、なんで私はおっさんに生まれてしまったのだろう、後悔するほどです。いや、別に若い可愛い娘に生まれていたら、ああした毎日が保証されてたってわけじゃないけどさ、でもこうした部活の風景、いや部活に限んないですね、友達同士集まって過ごす時間、そのなんと輝かしく見えることよ。いや、私だって彼女らくらいの年代には、そうした時間を友達と過ごしてたはずなんだけど、でもなあ、なんで手の、指の間から砂がこぼれるみたいに、そうしたいろいろは消え去ってしまうんだろう。振り返れば、茫漠たる空虚が果てしなく広がるばかり、ああどこで道を間違えてしまったのだろう。と、こんな私が四コマの、学園ものを読む時は、果たせなかった夢、失ってしまった思い出を探すかのようであるのですね。

さて、第3巻は大富豪の回からスタートですよ。私はこの大富豪の話がもう大好きで、侃々諤々審議されるルールの数々、知ってるものもあれば知らないものも当然あるわけですが、その知らないルールの面白いことったらなかったです。この話が掲載された時のことは忘れられようもありません。職場の昼食時、自席で『まんがタイムきららキャラット』を読む私は、この話に釘付けになったのでした。もうめちゃくちゃに面白い。そう思うのは、その数ヶ月前に、同じような経験をしていたからかも知れません。当時終了がアナウンスされていたMMO、最後の最後でやけくそのように追加された機能の中に大富豪がありまして、終了に向かう教室で、私たちは夜な夜な大富豪しながら、いずれ来る日のことを考えまいとしてはしゃいでいたのでした。

その大富豪がですよ、ものすごくよくできていたんです。細かなルールをオンオフすることができましてね、例えば8切り、2あがり禁止など、しかし私はそうしたルールをまったくといっていいほど知らなかったのですね。だから、教室の皆に教えてもらいながらプレイして、それがすごく楽しかった。そうした日々のことを思い出させた『とらぶるクリック!!』大富豪回は、おそらくは多くの人の過去の記憶を呼び覚ましながら、共感をともに引き込んだに違いない、そう思っています。それくらいに大富豪はポピュラーだし、そして話のテンポも最高によかった。実際、この話は、あの号における白眉であったと思います。つかんで、引き込んで、緩急付けながら最後まで引っ張って、そしてあの落ち。しかも、あれ、私もやっちゃったんですよ。最後に3を切ってあがるつもりが、革命受けて、2あがり禁止ルールに抵触しちゃったんです。3持ってるんだけど、2あがり禁止って、革命受けたら3あがり禁止? って聞いたことを覚えています。大丈夫なんじゃないかなあ、試しに切ってご覧よっていわれるんですけど、切れない。システムが私の札を拒否するんです! まさしく、……私の負けです状態。革命まではぶっちぎりのトップで、…ついに来たよ 私の時代!!なんて思ってたのになあ — 。

かくして、私のポジションはなつメロなのであります。まあ私も眼鏡キャラだったしな! で、罰ゲームはその日一日語尾にハァハァをつけるだったかな? とにかく屈辱的で、最低でしたハァハァ。

しまった。冒頭16ページまでのエピソードでこんなに書いてしまった。

2巻で仲間に加わったなつメロ、当初はちょこっと距離を置いていた彼女も、3巻ではすっかり溶け込んで、あのメンバーではどんどん自分から出ていくくらいでちょうどいいっていうのを学んだって感じなんでしょうか。その打ち解け具合が、すごくいい感じであるのですね。それに、なつメロに限らず、皆が自分のポジションというのを確立している、それもすごく自然にはまっているって感じで、それが見ていて楽しそうと感じさせる最大の理由であるのかなあなんて思えて、やっぱり彼女らの空間はよいなあ、そう思う気持ちが止まりません。

特にどこでそう思ったのか、具体的に書いてもいいんだけど、きっとものすごく長くなるから、今日はやめときます。ただ一言付け加えるなら、結構自分好きのなつメロ、可愛いなあ。でも、柚が好きです。あの、自分が撮られるのいやだからといってカメラ係を買って出たりするところ、なんかわかります。私もそうでしたから。って、一言が長いな。長いついでに書いとこう。杏珠たち下級生グループとは一線を引いているようにも見える桃乃。彼女の距離がもっと縮まったらなあ。なんか今の、ひとり、輪から離れることを選んだような状態だと、ちょっとさみしそうで、そうかだからあんな惨事が……。

そんなわけで、冒頭のカラー描き下ろし、ほろりと涙ぐみました。でも、なつメロほどには泣いてませんよ。

引用

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