2008年9月30日火曜日

かみさまのいうとおり!

   ひろなex.』が、イノセンスの影に仕掛けられた色気に惑う漫画だとすれば、『かみさまのいうとおり!』は怒濤の下ネタ連呼が独特の推進力をもたらす、そんな漫画でありまして、なんだかびっくりです。最初の頃は、それこそ素朴なネタ、誰もが思いつきそうな駄洒落レベルのネタがアクセント程度にさしはさまれる程度だったのに、今となればものすごい深化を遂げて、テクニカルだは、密度は濃いは。一読程度では、気付かないことさえあるくらいです。ああ、まりあがね、鼻血出してるコマを見て気付くんですよ。あ、いま、下ネタがあったんだ! って。ほんと、あれだけのものを考えつく作者の発想力には恐れ入ります。

しかし、作者も後書きにいう、シモネタ漫画になるとも思ってなかったよね — …。まあ、実際そうなんでしょうね。始まった当初は、宗教ネタの方が多かったのが、だんだん下ネタにシフトしていって、今や下ネタのない『かみさまのいうとおり!』なんて考えられない、と思うくらいに、下ネタは重要な要素となっています。この漫画の面白さには、まりあの空耳、聞き違いから鼻血のコンボが欠かせないのかも。とはいうんですが、下ネタといっても、それが下品にならないのはたいしたものだと思います。まあ、品がいいとはさすがにいえないでしょうけど、でもただエロネタ連呼するだけの展開は避けられて、あくまでも通常の会話中に現れる言葉、まあたまに苦しかったり、無理矢理っぽかったり、あからさまだったり、山伏がわざといってたりするんですが、でも基本はそうじゃない。エロを感じさせない、普通の台詞回しに、まりあの鼻血へのキーをしこむ。そのクオリティは上がる一方で、いやあ、あれは本当にすごい。ほら、ええと、5巻には収録されてないから6巻か。よくあんなの思いつくなあ。やっぱり恐れ入るのであります。

でも、エロばかりじゃない、下ネタばかりじゃない。そうしたのりから離れたところで笑わせられる、そんなネタも当然あって、やっぱりこの人はうまいよなあ、そう思います。期待させて外す、思わせぶりにふって外す、その振り方がうまいんだろう、そんな風に思っていて、例えばまりあの母の真実とか、信用されている神父さんとか、あれは笑わずにはおられんかったです。女の子四人がわいわいやっている、いや、今は七人か、三人は基本別行動だけど、その華やかなる様も魅力だけど、ただ可愛いだけじゃない、華やかなだけじゃない、そこにはやっぱり、笑いや面白さの追求があって、多様な要素がうまくバランスをとっていると感じられます。やっぱりこれはうまいっていうことかな。あるいは、よほどの練り上げ — 、試行錯誤や検討があるんだろうなあ。表にそれと感じさせることはないのですけれども。

そしてうまいのは、感情の流れを作るところ、です。それと気付かないうちに、ひとつの流れが作られている。それと気付かないうちに、少しずつ膨らまされている。それが、最後にそっと手渡されるような感触があって、壊れないように、そっと、けれど、しっかりと手渡される。ああ、いい話じゃないか、そう思わせてくれることがままあって、やっぱりこれもうまいのだろうと思います。ハワイ編の中盤なんか、よかったもの。それはもしかしたらできすぎなのかも知れないけれど、けれどそのよくできた話に乗ろうと思えるのは、そこにあざとさや作為なんかではない、感情の受け渡しがあるからだと思います。こんなだったらいいという、そういう気持ちがあるからだと思って、だから私は、その時々、その流れに身を委ねようとするのだと思います。

湖西晶は確かにうまい漫画家だとは思います。見せる場面は、うまく見せますしね。けど、ただうまいだけの人じゃないと思っています。うまさがあって、うまさをまとめるうまさがあって、そしてうまさによらないストレートな気持ちの発露がある。これらがこの人の漫画を決定づけるものであると思っています。

引用

2008年9月29日月曜日

ひろなex.

  ひろなex.』はなにがいいといっても、ヒロイン広菜のあほなところであると思います。思いつきでやってるのか、あるいはなにも考えてないのか。まったく考えてないということはないと思いますが、少なくとも深く考えてないことは確かっぽい。そんな広菜がなんやかんやとやらかしては、友達巻き込んだり、先生まで巻き込んだり、でもたまには自爆してたり、そんな様子がかわいくて仕方がないなあって思うんですね。ああ、もう、あほの子、かわいいなあ。でも、これは多分萌えという感情とは違うと思う。なんというか、イノセントなものを愛でるには、きっともっと適した言葉があると思うんだ。なんだかわかんないんだけど、だから、あほの子、かわいいなあ、今はそういっておきたいと思います。

なにがかわいいかというと、向こう見ずなところ。興味の対象があると、いてもたってもいられなくなって、突き進まないではいられない。これって、五歳児くらいの行動様式じゃないのかと思うんですが、それを中学生がやっている。ああ、あほの子、かわいいなあ。やっぱりそう思わないではおられず、しかも広菜に付き合ってくれる子らのうち、少なくともひとり、ともすればふたりくらいはやっぱりちょっとあほな子で、けれどそのあほの向かう方向がそれぞれちょっとずつ違っている。広菜を上回って無垢な感じのあほの子と、普段は普通、むしろかわいげのない子なんだけれど、特定の人を前にするとあほが全開になる — 、ああ、あほの子だ。けど、このちょっと過激な少女漫画読んじゃうようなあほの子に対しては、ほほ笑ましさや、あほの子、かわいいなあ、という感想は出てきません。だからやっぱり、かわいいあほの子は、広菜と風優夏のみに許された、栄誉ある称号なのだと思います。

あほの娘萌えというと、もしかしたら『あずまんが大王』の大阪あたりもそうしたポジションであったのかも知れません。けれど、大阪に対する感じと、広菜たちに対する感じはずいぶん違っている、そのように思っています。大阪に関しては、当時はそうは思わなかったのですが、今となっては多少作られた感があったように思います。その作られた感が、人によっては受け入れられず、『あずまんが大王』は萌え漫画かいなかという不毛な論争を引き起こすことになった、のかどうかは知りませんが、一方広菜たちに関しては、作られたあほの子という印象よりも、もっと無邪気で子供っぽい、無垢な、イノセントなものを感じるところがあって、児童がまんま大きくなったような、そんなかわいさが感じられます。子供がわいわい、あほなことしながらほたえている様子を見て、目を細める感じといったらいいでしょうか、そういう愛で方というのがあるのだと思うんです。

とはいえ、そのイノセンスを盾にして、思いっきりのあざとさをふりまくというのもこの漫画であろうと思います。妙にエロい。本人はまったく気にしている風がないから、また露骨に描写されることもないから、直接的な作用は少ない。うえーっ、というような拒否感情は起きにくいんですが、けれど、描かないことによってより一層の効果をたたき出しているようなところがあって、なんかこれは反則すれすれだなあ、と思ったりすることがたまにあります。これ、昔イギリスはヴィクトリアの時代にて、子供の無垢さを盾にして売られた写真なんかに通ずるものがあるようなないような。どちらもたわいのないものなのですが、たわいのない表現に秘められたメッセージというのは、時に露骨な表現以上に強く作用するものだと思います。

さて、そういったあれな話は置いておいて、広菜のかわいさに戻りまして、広菜のなにがかわいいかというと、普段はやんちゃで自由気ままに振る舞ってる癖して、たまーに、すごくしおらしくなる時があるところ。川にはまった時とか、お兄ちゃん引き止める時とか、風邪移しちゃった時とか、あの神妙さにはほだされます。ああ、かわいいなあって、あほの子とかじゃなくて、いじらしさにたまらなくなる。

とまあここまで書いて思ったんですが、この広菜をかわいいと思う感情っていうのは、おじいちゃんが孫について感じるものに似ているのかも知れません。なんでこんなに可愛いのかよ下がる目じりがえびす顔。目に入れてもいたくない、とまでいっていいかはわかりませんが、でも多分、もしかしたら、世のおじいちゃんは孫見てはこんな気持ちになっているのかも知れません。

  • すか『ひろなex.』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2007年。
  • すか『ひろなex.』第2巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • 以下続刊

引用

  • 荒木良治『

2008年9月28日日曜日

あるころじっく

 ある日、届けられた大荷物を開けると、出てきたのはキャサリンと名乗る金髪美女。しかしその実体は、頭はいいけど、ちょっと地味で、メガネ掛けてて、ちょっと背の低いドジッコで、引っ込み思案で、幼児体型で、貧乳の神田千代さんだ。考古学の調査とやらで、海外に出かけている調査隊一行がかかってしまった古代の呪い、それは金髪碧眼、まったく違った風貌に変えられてしまうものだったというから、地味に大変です。ええと、見た目白色人種だからパスポート使えないんですね。だから、荷物としてキャサ……、神田千代だけが帰国したと、そういう次第。そして、次々と送られてくる発掘物、古代のオーバーテクノロジーが引き起こす事件が平和だった緒川家を襲う! けど、なんだかそうした騒動も楽しそう……。なにがあろうと揺るがぬ緒川家の騒々しくも平和な様子が、とにかく楽しい漫画であります。

『あるころじっく』が連載されていたのは、『まんがタイムきららフォワード』。よってコマ割り漫画であるのですが、テンション高く古代文明の謎に取り組んだりもしないし、そもそもどんな騒動が押し寄せようとも、穏やかな日常を逸脱しないという、そのゆるやかな感覚が好きでありました。ヒロインはキャサ……、千代ちゃんなんですが、他にも二人、緒川家の娘二人、奈菜葉と真茅がいて、そして途中からいとこの響ちゃんが加わって、この普通っぽく見せてどこか普通じゃない人たちがよかったと思うんです。妙に肝が据わっている、きっとあの親父さんに鍛えられたんでしょう、なにがあろうと動じない。あくまでマイペースに、日常感覚を維持し続ける。この漫画のテイストを決定しているのは、間違いなくこの人たち、特に奈菜葉、真茅の姉妹であると思います。

この漫画のテイストっていったいなんなんだろう。それは、大変を大変にしない、それに尽きると思います。古代文明の呪い、それが人を金髪美人に変えるというナンセンスなものであった、それもまたテイストのうちだと思うのですが、大騒ぎで大ごとにしようとすればいくらだってそうできるのに、それをしない。なにがあっても安全で安心。最後こそには少々のシリアスが盛り込まれましたけど、基本的には空騒ぎなんです。事件、騒動が持ち込まれて、一時わあわあと盛り上がってみて、解決したらば元通り。なんか大変だったけど、面白かったね。そのアトラクション的盛り上がりが、日常をちょっと非日常に変えて、幸いでした。みんな仲良く、それがなによりの幸いでした。

みんな仲良く、それがこの漫画のよさですが、反面それが印象をおとなしいものにしてしまうから、物足りないと思う人もいるかも知れません。でも、私には苛烈さよりもこのやさしさが嬉しかったのでした。毎月を楽しみにして読んで、どこか大切と感じた、なんだか妙に気になる、好きな漫画だったのですね。

  • 大富寺航『あるころじっく』(まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。

引用

  • 大富寺航『あるころじっく』(まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • 同前。

QMA DS、やっとフェニックス

クイックモードでピクシー組からやり直して、14戦が経過しました。

14戦目は、相手が全員COMになるという、非常に悲しい状況でしたが、なんとか優勝して、フェニックス組に上がりました。これくらいになると、さすがにやすやすと優勝させてはくれないでしょうから、五戦戦って、運が良ければ昇格、悪ければ降格、はたしてどうなりますことやら。

というわけで、もうちょっと待っててね。

現在、優勝回数6回だから、全部優勝で上がってきたのか。ピクシー組だけは五戦目までもつれ込んで、あそこは一問でも落としたら敗退という、非常に厳しい競り合いの場。あれはあれで楽しかったです。

2008年9月27日土曜日

ダブルナイト

 『ダブルナイト』が始まった時は、女装美少年か、ふーん、割と冷静に読んでいて、けれど最初はあんまりぱっとしない感じであると思っていました。髪の長い女子校出の女の子、きっぱりと凛々しいしゃべり口がいいななんて思ったりはしたのですが、その割には没個性的に感じます。でもそういいながらも、第一回をきっちりと、その話の流れから、また印象にいたるまで覚えていたというのですから、無個性であるとか無味乾燥であるとか、そういう風にいうことはできません。あまり尖った自己主張はないけれど、しっかりと記憶には残る、そういうタイプの漫画であるのかも知れない、そんな風に思っていて、だから印象としては不思議。不思議と引きつけるものがあるみたいです。

そんなこといって、どうせ作者が玉岡かがりだから覚えていたんだろう。そうおっしゃる方もいらっしゃるかも知れません。玉岡かがりというと、『ぼくの生徒はヴァンパイア』の方ですね。ええ、私が結構好きだといっていた漫画、もちろん今も好きで読んでいます。けど、『ぼくの生徒はヴァンパイア』の作者だから印象に残った、それだけはありません。なぜかというと、単行本が出ると決まるまで、『ダブルナイト』の作者が誰か気付いていなかったのですから! ひどい! ひどすぎるよ! 本当に? と聞かれたら、本当にと答えるほかありません。それくらい意識せずに読んでいて、なのに覚えている、だからやっぱりどこか引きつけるところのある、そういう漫画であるというのです。

あまりに女っぽい女性は好きでないといっている私にとって、釣り好き? でさっぱりとしたヒロイン稲穂はすごく魅力的でありました。見た目はすごくフェミニンだというのに、口調、そぶりにはそうしたところがなく、非常によかった。見るほどに素敵だと思う。で、この稲穂が、もう一人のヒロイン(?)、ユキちゃんに言い寄られて、まごまごしたり、どぎまぎしたり、かわいい子は好きだなんて最初いってたのに、男と判明したら付き合う距離がわからなくなって、なのにいつの間にか気になってしまったりと、その態度の移ろいがよいのかもなあ。そんな風にいってますが、結局は稲穂がかわいいなあ、それに尽きるのかも知れません。

そして、ユキちゃん。最初は、ちょっとうっとうしいキャラだったかも知れません。自分の気持ちにまっしぐらといいますか、すっかり女の子として振る舞っているけど、そして周囲もそれを受け入れているけど、なんかその雰囲気に最初はついていきにくさを感じていて、そう思っていたら、あれよあれよとユキちゃんのキャラクターが変化していって、事故から男っぽさを、間違った方向で、取り戻したり、また女の子っぽく戻ってみたけど、それはそれでまた違ったキャラクターになってたり、連載で読んでいた時は、はたしてこれは迷走しているんだろうか、どうなんだろうか、よりいっそうついていきにくく感じて、はらはらしていたんですが、単行本で読むとこの紆余曲折が意外と大丈夫。面白く読むことができて、それは一度経験していたからなのか、それともこの漫画の楽しみ方を身に付けていたからなのか、そのへんはちょっとわかりませんけど、面白かった。素直にそう思います。

主要キャラクターは四人、プラスちょこちょこ出てくる人たち。ヒロイン連では稲穂、いぶき、花音が好きですが、花音はあのシビアな感じがいいですね。それは置いておいて、彼女らヒロインよりも、いぶきについている執事、じいがいい味出していると思われて、もう、あの人もっと暴走してくれたらなあ、『スタミナ天使』の天河、『ルナティック雑技団』なら黒川、変態ばっかりじゃないかっていわれそうですが、先達の変態執事に負けない活躍を期待している私がいるのです。そういえば、『DEATH NOTE』のワタリなんかも、わりと変態執事的ポジションだったかも。どうやら私は、変態執事が好きなようでありますよ。

  • 玉岡かがり 『ダブルナイト』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • 以下続刊

QMAグラフジェネレータDSが作られていました

QMAといえば正解率グラフ。QMA Vのグラフを生成するツール以前ご紹介しましたが、それのDS版が作られていました。

それはQMAグラフジェネレータDS。各ジャンルの正解率を放り込んでOKを押すだけで、決勝戦において表示されるグラフを生成してくれるという優れものです。QMA DSの場合はホウキレースで自分のグラフも見られますが、 — そういえばクイックってホウキレースありましたっけ? といったわけで、やっぱり役立つグラフジェネレータなのであります。

私の場合はこんな感じ。ずっと使い続けてきたアカデミーモードがこちら。

QMAグラフ

一番高いグラフが64.90%で、一番低いグラフは43.21%。主力の学問が低いのは、ロマノフ先生のクエストと、決勝における学問並べ替え連発の結果だと思いたい。

そしてクイックモードがこちらです。

QMAグラフ

一番高いグラフが97.72%、一番低いのが75.00%です。なんだこの偽装は! といわれそうですが、まあはじめたばかりってのはこんなもんですよ。ここから、じりじりと実際の状況に近づいていくんです。まあ、多分アニゲが一番正解率高くなっちゃうんだろうなあ。でも私は学問を愛しているっ!

クイックのグラフで、芸能が突出しているのには理由があって、洋画の問題が多かったんですね。最近の映画はよくわかりませんが、古い洋画は私らくらいの年代には基本の素養でしたから。私の芸能の正解率は、洋画とクラシック音楽が支えているのです。さすがにクラシック音楽は間違えるわけにはいきませんから!

QMA DSクイックでもはじめました

QMA DS、思うところあって、クイックもはじめました。

思うところって、いったいなにがあったのかといいますと、ちょっと強い人と二連戦してしまいましてね、負けたんです。いや、負けたのはいいんです。ただ負け方が問題で、決勝戦でその人は学問タイピングを出してきて、余裕綽綽で優勝をかっさらっていく。すごいなあ。感心するのですが、もうこれは駄目だなと、こういう人間を相手にするには、自分も気合い入れないといかんなと、具体的には予習ですね、予習をちゃんとできる環境でやらないといかんなと、思ったんですね。

だからクイックでデータを作りました。ほら、アカデミーモードだと予習に不具合があって、メダル集めると固まるとかいうでしょう? しかしこれはメダルに起因する問題みたいだから、クイックだったら大丈夫、なわけです。だからクイック。

クイックでも、アカデミーと同じ名前、学校で参加しています。まだ下位組ですが、いずれ上がっていくつもり、あくまでもつもり、でいますから、ちょっと待っててください。

2008年9月26日金曜日

ピリオド sweet drops

 本日は、Littlewitchの新作、『ピリオド sweet drops』の発売日だったので、ちょっぽくさ電器店に寄って受け出してきました。でも、当分プレイすることはないんだろうな……。っていうのは、前作、というか本編である『ピリオド』をまだ開封さえしていないからなんですが、ええと、これも発売日に買ったんですね、公式通販で。でも、いいんです。自分の習性を考えると、これらはおそらく正月休みくらいに消化されるはずで、ええと、まず『ロンド・リーフレット』クリアして、『リトルウィッチロマネスク』クリアして……。ごめん、無理。この上『ピリオド』まではよう手が回りそうにありません。来年のことをいうと鬼が笑うっていいますけど、2009年には2タイトルほど予定されているみたいですね。ごめん、きっと無理。その時までに両『ピリオド』を終わらせている自信はありません。

でも、サントラは聴いてるよ! って、なんだそりゃって話ですが、一応Littlewitchのゲームは、本編とサントラを買うことに決めているんです。ファンブックとかに関しては、気が向いたら買います。気が向いた頃にはもう生産終了していることもあって、あきらめざるを得ないなんてことも珍しくないのですが、まあそれはそれで仕方がないと納得して、逆にこういう入手不可状況のおかげで、物品があふれ返らないですんでいる。入手困難も積極的に捉えましょう。ポジティブシンキングです。

『ピリオド sweet drops』は、本編で描かれなかった3ヒロインを取り上げたアペンド版だとばかり思っていたら、ヒロイン全員プラス+昇格三名を扱った、実質新作といっていいくらいのボリュームを持ったゲームだったんですね。って、知らずに買ったのかといわれそうですが、ええ、知らずに買いました。さらにいうと、メインヒロインが何人いるかっていうのも知らない。いや、ほんとにひどいね。でもね、基本的にゲーム開始前には情報封鎖して臨むというのが私の基本だから。キャラクターの人となりなんかも含めて、なにも知らない状態からはじめて、少しずつ知っていって、そしてだんだんとひかれていくっていうところが面白いんです。それを、事前に情報いろいろ持っていたら、なんだかつまらないじゃないですか。いや、情報を持った状態ではじめるタイプのプレイヤーをくさしたいわけではないんです。いろんなプレイ観があっていい。プレイスタイルなんてのは各人それぞれで違っていて当たり前、他人にとやかくいわれる筋合いなんてないんです。以前からそういっていた私です。だから、多様なプレイスタイルを尊重した上で、あえていいたい。私は情報をなにも持たない状態からプレイするのが大好きです。

けど、知らなさすぎるのにも限度はあると思うんだ。

知らないままでいるのもつまらないことですから、少しずつ知っていく作業、いや作業なんていっちゃいけないね、ゲームプレイの開始をいったいいつごろに設定したものか。慌てて片づけるのはもったいないし、かといって、将来出るゲームに差し支えるのもいやだし。だから、やっぱり正月休みくらいを目安に、ガツンと取り組んだほうがいいのでしょうね。けど、これは贅沢な悩みなんですが、本当に時間が少なすぎます。こんな時に、眠らなくても疲れない薬が欲しいと思うんですね。つづみさん、その不思議なポッケから、ちょいとねむらなくてもつかれないくすりを都合してはくださいませんか?

蛇足

かくして、ネタバレをくらうのでありました! わあわあ、誰か私の記憶を消してください!

引用

2008年9月25日木曜日

Rucksack, taken with GR DIGITAL

Dry riverbed of Kamo river毎月末には恒例のGR BLOGトラックバック企画が催されます。さて、今月のお題はなにかといいますと、であります。なんとなく、2008年4月のお題にかぶっているような気もするのですが、そういうことは気にしていても仕方がない。以前がいよいよ旅に出ようという状況を表すのなら、今回はまさに旅の途中を思わせる写真を選ぶのがよい、とは思ったんだけど、これ、むやみやたらと難しいです。

そんなわけで、冒頭の写真、いったいなにかといいますと、かの有名な京都は鴨川であるのですが、四条大橋から適当に夜景撮っていたら、丁度、旅行者でしょうね、のスナップ写真にタイミングが合ってしまいまして、フラッシュ光はここまで到達しますという見本みたいな写真ができあがってしまいましたとさ。面白いので取り上げたけど、これをと言い張るのは無謀すぎる気がします。

なので、おちびのリュックサックを選びました。もちろん、これが旅の装備であるはずはありません。私たち大人からしたら、あくまでも日常に属するものであります。ですが、毎日新しい世界に接している子供にとっては、まさしくその日々の暮しが、旅に似たものであるはずです。松尾芭蕉、『奥の細道』にていわく、月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。月日が旅人であれば、その月日に付き従いて老いていく我々もまた旅人であるのでしょう。

Rucksack

2008年9月24日水曜日

世界史年表・地図

 世界史のテキスト日本史のテキストとともに買ったもの。それは、年表と地図であります。吉川弘文館の大ロングセラー! らしい。確かに、半世紀近くも前に出版されたものが、増補改訂を繰り返しながら世紀を超え、今にいたってまだなお売られている。多分、歴史を研究している人なんかだと、毎年改定されるたびに買い足していっているんでしょうね。そして、そういう人がいる限り、この本は刊行され続けるのだと思います。いわば基本的なレファレンス。歴史を学ぶには必携といっていい、それが年表ないしは歴史地図なのではないかと思います。

さて、私の買ったのは年表・地図、それぞれに刊行されている年表と地図を合本したものなのですが、正直この判断は誤りであったと思っています。なぜかといえば、ちょっと考えればわかるんですけどね、年表を見ながら地図を見られないんです。一冊、前半に年表があり、後半に地図がある。はたしてそれを同時に眺めることがあるのかどうかはこれからの勉強次第ではあるでしょうが、でも普通いっぺんに見たほうがいいですよね。その時代に起こった出来事を、時系列に従い俯瞰するのが年表なら、それを地理的な面から把握しようというのが歴史地図です。年表には物事の推移が現れ、地図にはその時の瞬間的な状況が描かれる。だから、両方持ったほうがずっと理解が深まると思われて、ゆえに合本版があるのでしょう。でも、使い勝手を考えたら分冊版が便利です。次買うことがあったら、絶対分冊にします。

年表というと、私は昔、二十世紀を概観する西洋音楽史年表なんてのを作ったことがあったのですが、まあこれは演奏会のプログラムに載せるものだからこれくらいが限界だったわけですが、もし可能ならもっとぎゅうぎゅうに詰め込んでやったら面白かったのかも知れないなあ。世界史年表見ながら、そんなこと思っています。だって、このぎゅうぎゅうに詰め込まれた年表見ていると面白いんです。今までばらばらに覚えてきた文化史や科学史、そして歴史的事件なんかが、同一ページに載せられているのを発見しては、意外に近い時期に起きていたんだ、それもものすごい昔の出来事だと思っていたものが、思っていた以上に近代よりであるんだな、そんな発見が楽しいんですね。

私はそもそも年号を覚えられないという弱点を抱えていて、だからなおさらこうして年表で示されることの異議を感じるのでしょう。西暦何年っていわれて、日本ではこんな時代、こんな事件があって、一方ヨーロッパではこんな時代、中国、アジアはこんな感じの出来事がありましたって、私はちっともわかりません。でも年表が手もとにあれば、そうした時代の把握が私にも可能となるのです。素晴らしい!

昔、日本史を専攻していた人間と話していた時に、日本の卑弥呼、邪馬台国についての記述があるとして有名な魏志倭人伝が、魏書、すなわち中国は三国時代の歴史書の一部なんだよと教えられて、まあこれって常識なのかも知りませんが、私には強烈な印象を残したのでした。そうか、中国で曹操、孫権、劉備が中原の覇権を巡って争っていた時、日本では邪馬台国が成立していたのか。ただそれだけのことなんですが、ただそれだけのことが私には意外で面白かったのですね。この面白さというのは、ばらばらにある知っていることが、関係性を持って繋がる、そこに発するものであると思います。

年表は年代と事象、事象と事象を結びつけ、歴史地図はそれを地理に結びつけてくれます。これらはなにもわからず漫然と眺めるのではなく、少しずつ知っていることを増やしながら眺めることで、ずっと面白くなっていくのでしょう。今はわからないことがわかるようになっていけば、読み取れることももっと多くなる。それがまた新たな理解に繋がるものと信じます。

思えば、こうしたことを学ぶことになっていた年代に、特に面白みを感じなかったというのは、私に必要な知識が備わっていなかったためでしょう。それが、今となっては、いろいろ読んだり聞いたりして、知るところが多くなった。つまり、結びつくものが増えたということですね。これ自体はいいことだと思いますが、それにしてもスロースタート過ぎるところが、いや、本当に惜しいですね。

  • 亀井高孝,三上次男,林健太郎編『標準世界史年表』東京:吉川弘文館,1962年;第45版,2008年。
  • 亀井高孝編『標準世界史地図』東京:吉川弘文館,1955年;第43版,2008年。
  • 亀井高孝他編『世界史年表・地図』東京:吉川弘文館,1995年;第14版,2008年。

2008年9月23日火曜日

詳説日本史研究 改訂版

 最初は『詳説世界史研究』だけを買うつもりだったのが、どうせだったら一気に日本史も学んでしまおう、世界史と日本史を並行して勉強していくのがきっといいに違いない、そう思ったものだから、一緒に買いました、『詳説日本史研究』。さて、なぜ私は最初に日本史ではなく世界史から買おうとしたのかといいますと、これは本当に私の悪い癖なのですが、基本的に目が西洋にむいているんです。もちろん日本の歴史の面白さも知っています。けど気を抜くと西洋を向いてしまう。西洋が東洋より上だなんて思っちゃいないんだけどなあ。だから、こればっかりはもう子供の頃からの癖としかいいようがない。おそらくは、遠い異国への憧れがあるんでしょうね。でも、それがヨーロッパであって、イスラム世界やアフリカでないというのは、やっぱり問題です。

ともあれ、買ってきてからぱらぱらと、適当なところ開いては眺めているのですが、そうしたら面白いのがなんと日本史だったというから意外でした。いや、別に意外に思う必要はない、素直に面白がってればいいだけなんですが。

しかし、なぜ日本史の方が面白いんでしょう。地理が頭に入っているわけでもない私にとっては、日本史も世界史もどちらも似たようなものなんですが、しかしそれでも日本史の方が読ませる。そうですね、昨日いっていた、ひとつの時代が端的にまとめられている、そのまとめから漏れる部分がたくさんあった世界史よりも、拾い上げられる部分がずっと多い日本史の緻密さが、面白さを感じさせるのだと思います。その緻密さがために、事項の羅列という感覚はずっと遠くに押しやられて、生き生きとした記述に引き込まれると思えることが多かった。

でも、これは仕方がないのでしょうね。日本史と世界史では、その扱われる範囲が違います。時間的にも、地理的にも、世界史の方がずっと広範囲で、なのにページ数はそんなに違わないんだから、世界史が大味になってしまうのは当然です。だから、本当はヨーロッパやアジア、アメリカ等々、各地域ごとにわけて詳述されたテキストがあればいいんでしょうね。まあ、それが各2500円とかなると、買うだけでえらく大変なことになりますが。

私が日本史のテキストに期待するのは、実は近現代であったりします。今、私たちが生きて暮らしている、この時代に直結している、その時代について私はあまりにも無知でいます。昨日もいっていましたね。歴史の流れを知ることで、今の状勢を少しは把握できるようになるかも知れない。知るべきことの大半は、日本近現代史にこそあると思われて、だから私は、きっとこの本を、頭からではなく、逆に読んでいくことでしょう。今の状況の前を知り、その前状況を用意した時代とはいかなるものであったかというように、遡ってくのだと思います。

そして、この本で大きな流れをつかんだら、また違った本に詳述を求めるのでしょう。副読本ですね。あるいはそちらが主となるのかも知れませんが。それがいったいどういった本になるのかはわからないけれど、いつかたどり着くその日を楽しみにしたいと思います。まあ、年単位で先の話っぽいですけどね。

といったわけで、当初の目的であったQMAは、なんだか後景に押しやられてしまったようです。いかんいかん。こっちもがんばります。

引用

2008年9月22日月曜日

詳説世界史研究 改訂版

 つ、ついに買った。山川出版社の『詳説世界史研究』。もちろん日本史も一緒にさ! いやね、QMAをプレイしてみて、改めて自分が歴史というものをわかっていないと思い知ったわけですよ。まいったなあ。まったく知らないってわけじゃない、変に詳しいところがあったりする、その反面、ちゃんと知っておくべきところを落としている、そういうのが私の常ですが、歴史に関しては落としている方がはるかに大きくて、これはいかん、これはいけません。だから、教科書でも買ってきて復習しようかなあなんていってみたら、山川の参考書がおすすめだ、と教えてくれる人があって、だから買った! たかがゲーム、たかがクイズに必死です。でも、これはクイズのためでもあるけれど、自分を鍛えるためでもあります。歴史の流れを知ることで、今の状勢を少しは把握できるようになるかも知れない。そんな期待もあるものだから、なにを差し置いても歴史を押さえたいと思ったのでした。

しかし、歴史は高校でもやったはずだ。けれど、あれらはちゃんと学んだうちには入っていません。学期学期の試験に間に合わせるための暗記、休みに入る前に揮発する知識でしかない、それがはたして知るということかといえば、否といわざるを得ないでしょう。そう、私は学んでいませんでした。それは、歴史を学ぶということの意味を理解していなかったからにほかならない、今となればそう思います。私が学びに目覚めたのは大学に入ってからですが、語学をやり、そして歴史の重要性を知って、ですがおおまかに、当座必要なところを押さえる程度にとどめたのは、今さらながら失敗ですね。思えば、その時にこうした参考書を使って、しっかり基礎を作っておくべきでした。でも、人生に遅すぎるということはありません。今からでも、押さえられるべきところは押さえておきたい、長くそう思ってきたところに、QMAが背を押した。ええ、本当にいいきっかけを作ってくれました。

私の得意は中世ヨーロッパです。魔女狩り、異端審問、拷問、処刑などなど、暗黒のヨーロッパ中世は知るほどに深く、そして意外と豊かな時代です。そんな時代に生まれたいだなんて、露ほども思わないけれど。領主が、自分の領地を守るため、自分の妻をだしにして放浪の騎士を囲い込んだかと思えば、キリスト教会はローマ帝国の築いた基盤を乗っ取るかたちで版図を広げ、税を徴収、肥え太ったんでしたっけ。そして富が集まるところには文化が興る。聖画、宗教音楽は、中世の思想を反映し、高度に洗練されていきます。ビザンツ、ロマネスク、ゴシック。音楽が花開くのはゴシックくらいですね。ノートルダム楽派、レオニーヌスやペロティーヌスといった作曲家が現れてきます。これ以前に現れる個人の名前は、理論家だとかそのあたりにとどまっていて、いわばゴシックがアノニマスから個人名の現れる時代に移る転換期ということなのでしょう。このあたりは多分この本では触れられない。だから、また別の本で学び直したいところだと思います。

上記の私の中世ヨーロッパ観を見てもわかるとおり、私の知識は大いに偏り、また歪んでいます。いろんなところでつまみ食いした知識を継ぎ接ぎにしているから、所々おかしな接続をしているし、また明らかな誤りなんてのもあって、いわば私は歴史における異端を地でいっている。だからこそこれからの歴史の学びに期待するところ大なのです。

けど、ちょっと読んでみて、確かに面白いんだけど、ひとつの時代が端的にまとめられている、そのまとめから漏れる部分がたくさんあって、それがやっぱりもったいないなあと思います。歴史は事項の羅列なんていわれることがあるけれど、久しぶりにそうした言葉を思い出しました。こうした事項の連なりの向こうに、その時代時代に生きた人たちの暮しや欲望なんてのが見えてくると面白くなるんですが、そうなるには教科書を読み、副読本を読み、ただ知っている、覚えているという状況を抜ける必要があるんでしょうね。副読本は歴史書でもいいし、小説でもいいけど、うまく選ばないと、偽の記憶、嘘の時代感覚を植え付けられるからなあ。てなわけで、これというものが見つかるかどうかはわからないけれど、面白い副読本も探しながら、少しずつ歴史というものを知っていきたいと思います。

で、多分この知識はクイズには役立たないんだろうな! そんな予感がひしひしとしています。

2008年9月21日日曜日

トンボ鉛筆 多色ボールペンREPORTER

 ここ数日、スタイラスペンに関していろいろいっていましたが、それらはどれも単機能品。やっぱり実用性を考えたら、マルチペンになるのかなあ。そんな話に落ち着いたところで、機能性、実用性にあふれた多色ボールペンを取り上げたいと思います。あ、一応断っておくけど、あくまでも多色ボールペンであって、マルチペンではありません。スタイラスリフィルは入っていませんので、これをスタイラス化したい場合には、自分で改造するといいでしょう。文具改造に踏み込むと、一気に文具マニアレベルが上がるような気がしますが、まあそれは気にしない。さて、その取り上げる多色ボールペンとはなにかといいますと、トンボ鉛筆のREPORTERであります。

トンボ鉛筆のREPORTERというと、多色ボールペンの定番のようになっていて、知らないうちに使っていたという人もあるのではないかと思います。その特徴はノックボタン。色ごとにノックボタンの形状が違っています。繰り出しを目視することなく可能とする、この工夫が光っている。真に実用的なペンであると思われて、ギミック大好きの私は、ボールペンは使わないなんていってるくせに持っているのですね。

このノックボタンを色ごとに変えるという工夫は、REPORTERの前身にあたるOBJECT TOUCHから継承されたものだそうです。常に明るいところで作業できるわけでない人、医療従事者からの要望を受けてほどこされた工夫なんだとか。けれど、こうした便利は医療従事者でなくともありがたく、多色を使い分けてノートする人にとっては、色を切り替えるたびに手もとを見る必要がなくなる、些細なことですが、こうしたちょっとしたことの積み重ねが、結果大きな利便、高い使用感に繋がるものと思っています。

その色を示す形状は、平らで四角だと黒、とんがりがふたつだと赤、とんがりひとつで青、丸みを帯びているのが緑、指先で感じ取りやすく、覚えやすい、実によく考えられていると思います。黒赤の二色、黒赤青の三色、黒赤青緑の四色があって、私が持っているのは四色のもの。そういえば、私がこれをはじめて知ったのは職場でのことだったのですが、それも確か四色だったはず。適当にうち捨てられていたというか、これ多分、誰かがよその部署から勝手に持ってきたんじゃないかと思うんですが(そういう神経は理解できないのですが)、まあうち捨てられていたのを私が拾い上げて、一時期使っていました。感心しましたよ。これはよく考えられているな! で、それがスモークだったものだから、私が今持っているのもスモーク。最初の印象っていうのは大きいものだと思います。というか、ラインナップにあるのがピンクじゃなくて赤軸だったら、そっちを買ってたと思う。あるいはオレンジかなあ。派手な色味で目立つというのは、周囲に紛れず、なくしにくくするための、重要な工夫であります。だから、私のペンは赤だとか黄色だとかオレンジだとかがやたら多いのですね。

私は手帳もノートも万年筆で取っているから、ボールペンの出番はそもそもないのですが、数少ないボールペンを使う機会である、QMAの順位及び要復習問題のメモはエアプレス、ボールペン字の練習はパワータンク、いよいよ出番はないのですが、まあ多色が必要な時にはこれに頼ることは間違いないと思います。まあ、あんまりその機会というのがないんですけどね。本当に、筆記具を使う機会というのは減ってしまったと痛感します。

多色ボールペンREPORTER 4

多色ボールペンREPORTER 3

多色ボールペンREPORTER 2

リポーター4コンパクト

2008年9月20日土曜日

ニンテンドーDSシリーズ専用 マグネットスタンド

 QMA DSをいかに快適にプレイするか。それをテーマに、いろいろ環境改善を試みてきました。まず第一に、古いPCに取り付けられていたスピーカーを取り外してきて、DSに繋いでみました。PanasonicのEAB-MPC50。はるか昔に生産終了した品ですが、その機能に衰えはありません。3.5W+3.5W、7Wの出力はゲームのBGMを再生するには充分のスペックでしょう。再生帯域は100Hz-20kHzとちょっと狭めだけれど、まあ別にDSだから気にならない。というか、DS内蔵のスピーカーよりもはるかによい音がします。○×のボタンがせり出してくる時のゴゴッという音も迫力いっぱいで迫ってきて、よし、今度、メトロイドプライムピンボールでも試してみよう。夢が広がります。

さて、今回取り上げるものはスピーカーではありません。QMA環境改善のために購入したタッチペン、実はこちらに関係していて、それはなにかといいますと、スタンドです。机に直に置いたのでは、画面も見にくいしタッチもしにくいでしょう。やはり、多少傾斜していて欲しい。そのように考えた私は、以前はティッシュの箱とチューナーOT-12を組み合わせてスタンド代わりにしていて、これは確かにプレイしやすい。ですが、弱点もあります。ぐらぐらするんですよ、やっぱり。だから、左手で押さえていたのです。しかし、両手でタッチペン態勢を整えた今、本体を押さえる余裕はありません。

これは、専用品の出番だ — 。

買ってきました。任天堂純正のスタンド、マグネットスタンドです。

私のいった店には、任天堂の純正とフレキシブルスタンド、二種類のスタンドが置かれていたのですが、私は最終的に純正品を選びました。ですが、純正品には欠点もあります。ひとつは、GBAカートリッジ差し込み口を使って本体を固定する点。これは確かにしっかりと固定されるだろうなとは思いましたが、GBA用ソフトを持っている人には困った仕様でしょう。GBAのゲームはタッチペン使わないから、これでかまわないだろうという割り切りかと思います。でも、RPGとかシミュレーションならスタンドを使ってプレイしたいという人もいるかも知れません。そういう人には不向きなスタンドかと思います。

もうひとつの欠点、それは縦置きにはならないというところです。対抗のフレキシブルスタンドは縦置きにも対応します。DS文学全集なら、書見台代わりになるってところでしょうか。ともあれ、意外にあるという印象の縦置き対応ソフトに対応できない純正品は、そうしたソフトを持っている人には不向きでしょう。

ですが、私は純正品を選びました。その理由はいくつかありますが、まずは私はGBAソフトを持っていません。なので最初の欠点はクリアされます。次いで、縦置き対応については、まあそれはその時考えるさ。今は、QMA DSが快適に両手でプレイできるかだけに注力したい。そして最後に、フレキシブルスタンドが吸盤を使って台座を固定するという点が問題となりました。というのは、これを常に平らな机の上で使うとは限らないじゃないですか。テーブルクロスのかかった食卓かも知れない。また私の机は、そんなに平らな仕上げじゃないから多分吸盤は効きません。よって、フレキシブルスタンドを買うのはためらわれました。

任天堂純正のマグネットスタンドは、思ったよりもコンパクト。簡単に組めて、セットできる、使い回しのよさと、そして安定度が魅力です。けれど、さすがにDSはちょっと重めで、だから多少のぐらつきは見られます。両手でタイピング中に倒れたら目も当てられない。これは、磁石で固定できるというメリットを最大限に活用する必要があるな。そう考えて私は、手ごろな鉄板を探しました。そう、底面を広くすることで、安定度を高めようとしたのです。

結果選ばれたのは、子供の頃に使っていたクーピーのまがい物、みつびしジャンボカラー12色でした。このケースは鉄製だから、スタンドはしっかり貼り付いて、こりゃいいや。鉄板が薄いから多少ぐらぐらするけど、よっぽど力を加えない限り安心です。少なくとも倒れる心配は絶無。こりゃいいや。いい買い物したよ。自画自賛ですね。

というわけで、私の現在のQMA DSプレイ環境はこんなです。

My QMA environment

やりすぎだ! でも、これでアーケードに限りなく近い環境を作れたと思います。とりあえず満足です。

2008年9月19日金曜日

ニンテンドーDS用タッチペンシルDS

  QMA DSを快適にプレイしたいから、タッチペンを買いました。昨日の記事を要約すれば、すなわちそういうことになるのだろうと思われます。私の買ったタッチペン、スラスラタッチペンは確かに快適性の向上に繋がりました。めでたしめでたし、といかないのが私です。実はまた買った。というか、昨日の時点でもう買っていて、それは記事中においてまったく触れられていないにも関わらず、不自然に紹介されていた、鉛筆を模したタッチペン、タッチペンシルDSであります。しかしなぜこれを買ったのか? 今日はその理由を説明したく思います。

その前に、QMAのタイピングないしは並べ替えについて理解いただいたほうがいいでしょう。QMAにはタイピングといわれる出題形式があるのですが、これは文字通り答えをタイプ入力させるという、実に難度の高い形式であります。そのタイピングは、画面に表示されたソフトウェアキーボードによってなされ、アーケードでは指先で、DS版ではタッチペンで、それぞれ入力しなければなりません。そして同様に並べ替えという形式、これもくせ者です。画面に表示された文字パネルを並べ替えて答えにするという形式。入れ換え元と先をタッチすることでパネルが入れ替わります。

これら形式で重要なのは、まず第一に答がわかるということですが、それに加えて、速やかに正解の文字列にたどり着くことが重要です。QMAでは、回答にもたつくと、正解時の点数が減らされてしまうため、接戦を制するにはスピーディな回答が必要なのです。同正解数なら、早く答えたほうが高得点というわけですね。そのため、QMAプレイヤーは、こともたつきやすい出題形式においては、両手を使って回答することもしばしば。というか、アーケードでは大抵の人が両手使いだったりします。

アーケードは広い画面にゆったりと配置されたキーボード、DSは小さな画面に窮屈に押し込められたキーボード、さすがにQMA DSで両手タイプする人間はいないだろう。そう思っていたら、なんといました。それも身近にいました。あ、あの小さなキーボードを二刀流で打てるんだ……。衝撃でした。人の可能性は無限だ。そう思っていたら、他にも割といらっしゃるようですね。そうか、出来る人は結構いるんだ。

だったら、私もやったろうじゃんよ!

こうして、二本目のタッチペンを購入することとなったのでした。

けど、同じペンを買うというのもつまらないでしょう? だから、今度は毛色の違うものを欲しいと思ったのですね。まず候補に上がったのは、ニンテンドーDS Lite専用 ストレッチタッチペンLite。ロッドアンテナよろしく伸縮する金属のボディがシャープで、持ち運びにも便利そう。でも、軸が細いのはちょっとな。

次に心揺れたのは、タッチペンノックというものでした。見た目非常にシンプルなノック式タッチペンです。おそらくこれは可もなし不可もなし、普通のペン感覚で使えるだろうと予想されて、じゃあ今回は外そう。普通のタッチペンはもうあるから、もうちょっと癖のある方がいい。

そうした結果、選ばれたのがタッチペンシルDS。見た目そのまま鉛筆、どっからどう見ても鉛筆。いっそすがすがしいほど鉛筆です。私が買ったのは緑軸。やっぱり、鉛筆といえば緑の塗装が思い浮かびます。そして、コナミスタイルでQMA DSを買うと付いてきた特典、鉛筆そっくりの外観でマジックアカデミーの校章が刻印されたオフィシャルアイテムてのは、こいつじゃないのかい? こいつからNintendo DSのロゴを抜いて、かわりにアカデミーの校章をプリントしたんじゃないのかい? この想像は、がぜんこの鉛筆タッチペン購入の意欲を高めましたね。オフィシャル品じゃないんだ、類似品なんだ、そのバッタ感がたまらなく私の心をくすぐって、これは買わねばと思わせたのですね。

我ながら、ひねくれてるとは思っています。

けど、この鉛筆タッチペン、思ったより短くて、また軽いものだから、ちょっと使いにくかったりします。手の小さい、子供や女性なら丁度いいのかも。でも、私にはちょっと小さすぎると思われました。また、軸が六角形だから持ちやすいのではないかと思ったんですが、これも思ったほどじゃない。私にはあんまり向かない、そんなペンでした。

なので、これは左手用のペンにしました。六角軸は、正しい鉛筆の持ち方を学ぶにはうってつけだなんていうでしょう。だから、普段ペンなんて持たない左手のためにはよいのではないか。そう考えて、それに軽いから負担が少なそう。かくして、右手にスラスラタッチペン、左手にはタッチペンシルを持って、ごちゃごちゃやっています。けど、両手でタイピングなんてちょっと無理よ? 頭がついていかないし、不器用な左手の制御でいっぱいいっぱいです。

それと、昨日の記事の訂正。Parkerのスタイラス付きマルチペンは、Insigniaではなくて、Executiveでした。危なかった。普通のマルチペンを買ってしまうところでした、といいたいが欲しかったのはEspritだったんですけどね。

引用

2008年9月18日木曜日

DS/DS Lite用 ノック式タッチペン『スラスラタッチペン』

 QMA DSは、これまで私が触れてきたDSソフトの中では、間違いなく最高度にタッチオペレーションに特化されたゲームです。もちろんキーも使えなくはないのですが、それではほとんどまともには遊べない、それくらいにタッチペン優位のインターフェイスに仕上がっていて、例えば、十字キーとボタンで操作できるのは、アカデミーモードでキャラクターを移動させ、NPCに話しかける、これくらいです。もしNPCとの会話中に選択肢が出たら、ここでキー操作は終了。タッチペンを使わないことには選ぶことさえできません。ですから、おのずと操作はタッチペンに傾いていって、おそらくはほとんどの人がタッチペンオンリーで遊んでいるのではないでしょうか。なにしろ、クイズに答えるというメインのインターフェイスは、タッチペンで操作する以外にないんですから、やっぱりキー操作は申し訳程度というほかないと思います。

 とまあ、これほどにタッチペンでの操作に傾いているゲームですから、人によってはDS付属のペンから、より使い勝手のよいペンに持ち替えようという考えが出てきます。例えば私が最初に紹介されたのは、スマートタッチペンというもので、これ、軸は普通のボールペンなのだそうです。握りのところがゴムになっているから、滑りにくくていい。ある程度の太さと長さが確保されるから持ちやすくていい。愛用しているという人は多いようです。なので私もちょっくら買ってみようと思った。そして私の選んだのは、ノック式タッチペン『スラスラタッチペン』でした。

スラスラタッチペンを選んだのはたいした理由からではありません。たまたま入ったゲームショップに置かれていたのがそれだったから、というだけの理由です。ただ、買う際には、タッチペンホルダーでもいいかななどと思って、迷ったりもしたのですね。最初に入った店にあったのは、タッチペンアタッチメントだったかな。いずれにしても、ある程度の持ちやすさが確保されればいいんですから、アタッチメントでもよかったのです。

それをあえてノック式のペンタイプにしたのは、今あるタッチペンを部品として流用するのではなく、その商品だけで完結しているものの方がいいと思ったから、でした。それにスラスラタッチペンもゴムのグリップがついています。まあ、大差ないだろう。そんな理由から、これを選びました。

私がタッチペンの持ち替えを考えたのは、短いペンだとちまちまとしてやりにくい。それに、短くてリーチが稼げない、軽すぎて手もとの文字、QMAのスクリーンキーボードでいうならラ行やワヲンあたりが押しにくい、そういった不満があったからでした。押しても反応しない。なら、そこそこ重いペンを使えばいいじゃないか。だから最初はParker EspritInsigniaにしようかと思ったんですが、けどこれDSに使うにはどうでしょう……。そう考えて、よりライトでチープなものに変更しました。その方がきっと気楽に使えますでしょうし。

スラスラタッチペンは、ラバーグリップがちょっと固めでしっくりこないとも思ったのですが、そもそも私の持つ場所というのはグリップに指先が少しかかる程度、軸の中ほどですから、まあ問題はないかと思われました。長さ、重さ、バランスに関しては、まあ普通のボールペン並。特筆するほどのものはありませんが、純正のタッチペンよりも格段に使いやすいのは事実です。また、仮にこの軸が気に入らなくなったとしても、よりよい軸を探し出して、スタイラスを取り換えられそうです。軸はあくまでも汎用のボールペン軸で、そこにボールペン芯大のスタイラスが入っている。そういう構造ですから、中身を交換して、理想のタッチペンを作るのも楽しそうです。

でも今はこのままでいいや。これで充分に使えるし、簡単に壊れるということもないでしょう。だから、まず一本目としてスラスラタッチペン。これが現在における、私のメインのタッチペンであります。

2008年9月17日水曜日

漢字を楽しむ

 今日、ゲームセンターでQMAをプレイしていた時のこと、エフェクトクイズで次の地名を読めというのが出ました。それは閖上。私はこれをみなかみと読み、見事間違えました。しかし、私はこの名前について知っていた。もっと正確にいうと、この文字の成立した由来を知っていた。この閖という文字は、おそらくはここ閖上でしか使われていない。なぜならは、この土地を訪れた仙台藩主伊達綱村によって作られたものだから。それまでこの土地、正確にいうと浜には漢字があてられずにあったといいます。それが、この殿様の思いつきでもって漢字が作られた。それも、意味によるのではなく、大年寺山門を通して見る浜、打ち寄せる波を見て作った。いわく、この門の内側から水が見えるから、今後は門の中に水を書いて、『閖上』と呼ぶようにせよ。だから、一般の漢字の読みのルールが通用しない文字なのです。

私のこの知識は、阿辻哲次の『漢字を楽しむ』で得たものです。この本を読んだのは、このBlogによれば2008年4月6日ごろ。おおう、半年も前じゃねえよ。閖上のエピソードは、この本の第三章「漢字を作る」の第一節「漢字を作った人びと」の前半半分ほどを使ってしっかり語られていて、その成り立ちの面白さ、読めない文字が、それこそその土地の名前でしか使われない文字が存在するという面白さに、ぐいぐい引き込まれて読んだのですが、しかしすっかり忘れてしまっていたんですね。ああ、わたくしのばかばかばか。というか、本読んでる甲斐ないなあ。それこそ、しっかり覚えとけよといった話です。

この本は、漢字について語りながら、しかしそのスタンスは実に自由でしなやか、読んでいるだけでわくわくと楽しくなってくるような、そんな感触が実によかったと思います。一般に信じられている、正しい漢字。はたしてそれはなんなのか。はねやとめを間違えたがために間違いとされる。そういうのって実際どうなのか。学校の漢字テストで、重箱の隅をつつくような採点をされて、漢字なんて嫌いアル~! となった人はきっと多いはずで、けれど実際の漢字はそんなちゃちなもんじゃないんだよ。もっと鷹揚で、それこそダイナミズムにあふれた、今もなお生きて発展しようとしている、そういうものなのだよ。そんなメッセージにあふれていて、本当に面白い本でした。漢字に興味を持っている人はもとより、漢字をわかっているつもりでわかっていない人、それこそ国語の教師あたりに読んでもらいたい本であると思っています。

さて、冒頭の閖上について書いておきましょうか。これ、ゆりあげと読むんですってよ。もともとの由来は、貞観十三年(八七一)のこと、この海岸に観音像がどこからか漂着し波に「ゆりあげ」られていたのを漁師が見つけたことからだそうです。ああもう、素直に揺上でいいじゃんか! とはいうけれど、それではきっとクイズの問題にもならないし、こうして本に取り上げられることもなかったでしょう。つまり私が閖上を知ることとなったのは、その難読であるがためということ。これもまた縁であろうかと思います。

閖上は、宮城県名取市の東部、太平洋に面した土地なのだそうです。名産は赤貝、海産物の美味しいところらしい。日祝日には朝市も開かれるそうです。仙台からも近い場所。こうして聞くと、一度いってみたくなりますね。もちろん大年寺の山門から浜を眺めるんですよ。

  • 阿辻哲次『漢字を楽しむ』(講談社現代新書) 東京:講談社,2008年。

引用

  • 阿辻哲次『漢字を楽しむ』(東京:講談社,2008年),168頁。
  • 同前,167頁。

QMA DS発売後、初のQMA V

本日、QMAをプレイしてきました。期間中にQMA Vをプレイすることでもらえるというブルーロッド目当てというのはちょっと内緒です。

まずは本日の記録から。

2-0-1-0#1-0-2(0-2-0)

です。表示の見方はQMA5 Wiki - 用語集(基礎編)の【成績表示方法】によっています。

このうち3位と1位の一回はミノタウルス組でのもの、もうひとつの1位はフェニックス組でのもの。ですが、さすがにフェニックス組、まぐれはそう続きませんで、1回戦敗退は両方ともフェニックス組です。1位を取るのに精神力使い果たしたみたいです。知ってるのに思い出せなかったものがそれぞれひとつずつあり、それを答えられていたら抜けられていたという勝負でしたが、必要な時に思い出せる、それが実力です。つまり私はフェニックス組には力が足りていない、それが実感される成績だと思います。

しかし、フェニックス組はおそろしいところです。フェニックス組に編入直後、ぎりぎりの勝ち上がりで決勝までいった時のこと、わりあい簡単な問題ばかり出る、楽勝楽勝と答えていって、こりゃ優勝かな? と色めき立った時にふと気付いたんですが、今まで誰も間違えてないよね!? そうか、私に簡単な問題は、当然相手にとっても簡単なんだ……。つまり、勝つためには一問も落とせないわけです。決勝でですよ。

もちろん私は学問並べ替え星最大で挑んでいるわけですが、それは向こうからしても一緒でしょう。なんだこの空中戦。とにかくコンマ一秒でも早く答えるんだ、しかし焦って間違えれば負ける、一瞬の油断が命取り。結果は三人全問正解で優勝89.16点、二位は87.84点、三位が87.6いくつか。けど四位もいい線いってて、67点台。QMA DSならドラゴン組で優勝争いしてるくらいの点数、ほんとアーケードのレベルの高さには恐れ入ります。

で、私はここで精神力を使い果たしてしまって、続く二戦は14位14位といいところなしで、最下位じゃないだけましか……。もうくじけそうです。

以下に、わからなかった問題の復習をば。今回から答えを隠しておきます。

金融? とメモられていた並び替え。おそらくゼロシーリング日本工業経済新聞社の用語集によると、公共の概算要求枠が前年度と変わらないこと、をそういうらしいです。勉強になる。

早割り航空券の英語略称はAPEX。Advance Purchase Excursionの略です。私がSaxophoneを買った店の名前と一緒だけど、こっちの由来は不明(こうやって関連付けて覚えようとしてるんです)。

ジェニー紡績機の発明者はジェームズ・ハーグリーブス。これは以前に調べたんだけど、忘れてた。なんてこった! 追加情報、ジェニー紡績機は1764年、リチャード・アークライトによる水力紡績機は1769年に発明。これは関係ないけど、アリスの結婚後の姓がハーグリーブスでした(しつこいようですが、記憶を関連付けようとしてるんです)。

埼玉高速鉄道線の愛称は彩の国スタジアム線スタジアムの国彩線かと思って、力いっぱい間違えました。駄洒落じゃないのね。

イギリスのユダヤ人国家建設に関する宣言はバルフォア宣言。当時の外相の名前、Arthur James Balfourに由来。外相からロスチャイルド卿に送られた書簡だとかなんとか。

2004年に有井製作所から改名された鉄道模型メーカーはマイクロエース。アリイといえば、マクロスのプラモデルを持ってたような覚えがあります。これは余談。

肺活量の計測に使用する器具はスパイロメーター。spiroは渦巻きや螺旋という意味もあるけど、この場合は呼吸

秀吉に仕えた毛利元就の子は小早川隆景(たかかげ)、五大老の一人。元就の孫は輝元(てるもと)。この人も五大老の一人。

イラクの首都はバグダッド(ぎゃー! 知ってるよ!)、カザフスタンの首都はアスタナ、ウクライナの首都はキエフ(ぎゃー! も、もう忘れない!)。

そしてビジュアルで出てきた問題、閖上の読みについてです。実はこの土地については知っていた。しかし間違えた! はたしてその読みとは!? 今日の本編に続きます。

2008年9月16日火曜日

機甲装兵アーモダイン

 この数日はQMA DS一色といってもいいような生活を送っていたのですが、それももう終わり。というか、QMAは疲れるんです。たかがクイズゲームになにいってんの、なんていわれてしまいそうですが、ドラクエでいえばMPを消費するといった感じです。頭がくたくたになります。だいたい自分の限界はトーナメント3戦ですね。それ以上になると、凡ミスが増える、知ってるはずのことが思い出せない、以前わかった問題で間違える、なんてことも普通に起こります。だから、一日3トーナメント。けど、これではどんどんプレイして、どんどん知識を蓄えていく他プレイヤーに対抗できない。難しいですね。なお、現在ドラゴン組残留中。平均2位を確保してます。もう、死にそうだ。

QMAやって、体温あげて、いい感じにぐったりしたあとは、別のゲームをしています。それはなにかというと、『機甲装兵アーモダイン』。アーモダインというのは、『カルドセプト』に出てくるクリーチャーで、戦闘時水土地×20のHPになることから、条件がそろえば鉄壁の防御力を獲得する — 。ごめんなさい、嘘です。

『アーモダイン』は、『カルドセプト』で知られるソフトハウス、大宮ソフトが制作したロボ系シミュレーションゲームです。とかなんとかいって、発売された頃はゲームからばっちり遠ざかっていたものだから、全然知らずにいたのですけど。このゲームを知ったのは、『カルドセプトDS』が出るってもんだから、いろいろ調べてみた、その絡みでなんですね。で、あまり売れなかったらしい。そうなのかー。でも、システムまわりを知るとなんかいろいろ面白そうな仕掛けがあるみたいだから、手を出してみようかと思った。私の裏道歩きといわれる所以です。

プレイしてみての感想は、基本勝手に動くユニットにおおまかな指示を出す、あまりプレイヤーがでしゃばらないタイプのシミュレーションゲームといったところです。昔野球ゲームで監督をシミュレートするようなのがあったと思うのですが、そんな感じかと思います。あと似てるというなら、完全委任でプレイした時の『ジオニックフロント』ですね。ユニットに侵攻ルートを伝えて、あとは勝手にやってもらう。ただ『ジオニックフロント』と違うのは、あれは出撃前のブリーフィングでほぼ完了してしまうけれど、こちらはいつでも命令の変更ができるという、そのあたりです。『ジオニックフロント』は作戦が失敗したら、自分がプレイヤーとして介入して、大暴れするしかなかったんです。でも、経験上、自分が操作したほうが帰還率は下がったような気がします。

ゲーム全体から感じられる雰囲気は、『フロントミッション』のそれに近いと思っています。小隊というかキャラバンというかを率いて、出撃機体アッセンブルして、どのパイロットを乗せるか決めて、そういうところは『フロントミッション』似ですね。でも『フロントミッション』と決定的に違うところがあります。ひとつめは、最初にいったように、細々とした指示は出さないというところ。パイロットは自分で判断して動きます。そしてもうひとつは、育てたパイロットはいずれ卒業していくというところです。なにそれ? って感じですが、プレイヤーの指揮する小隊はブートキャンプもかねていて、パイロット志願者をよって集めて、育てて、一定以上の練度になったら正規軍に出荷するというシステムなんですね。だから、パイロットは順繰り順繰り替わっていきます。つまり『フロントミッション』であった、一部キャラだけが突出して強くなる現象は起こりません。けど、この小隊に所属するパイロット四人は、いくらでも強くできるのかな。もし彼らが戦死して除隊とかしたらショックだろうな。まあ、それは追々わかる話。

プレイヤーは、パイロットを補充し、物資を補充し、侵攻ルートを決め、指示を出す。そして、パイロットたちのトレーニングメニューを決めることができます。各ミッションごとに、訓練できる回数というのが決められていて、八人の一軍パイロットの訓練内容を決めることで、目当ての能力を伸ばさせることが可能です。パイロットの行動に関しては、こういうやり方でも関われるわけですね。パラメータの高低によって行動のパターンは変わる。また、パイロットには小隊隊長、つまりプレイヤーに対する好悪の感情もあって、出撃させて活躍させられれば上がるし、飼い殺しにすれば下がるし、だから話しかけたりして懐柔して、ある程度の好感を得ておかないと、作戦中にいうこと聞かないなんていうこともあるらしい。

完全にこれ、下級士官ゲームですよね。部下の状況把握して、部隊の状況把握して、物資調達して、そういう裏方的働きに楽しみを見出せるなら楽しめる、そんなゲームだと思います。昔、『卒業』とか『誕生』とかいう、育成ゲームをプレイしたことがありましたが、それに近いですね。最初はいうことを聞かない生徒、アイドルに、あれこれ指示出して、生活改善やら勉強、トレーニングやらをさせて、成長させていく奴。訓練に関してはまさしくそんな感じで、そこに戦術級シミュレーションを追加したら『アーモダイン』になります。私は、そんなには繰り返しプレイしなかったけど、『卒業』も『誕生』も楽しめた口だから、多分『アーモダイン』も楽しいんだろうな。実際、今のところは文句なく、楽しんでいます。

とはいえ、なにがいいといっても、自分があんまり働かなくていいところですね。最初にいっていたQMA DSですが、あれやって疲れた頭でも充分プレイできます。即時の対応が求められないことがこんなに楽だなんて! 記憶力、理解力、洞察力、反射力が求められるQMA、対して『アーモダイン』は縁の下的働きが求められる。今の私にはすごく向いた、いいゲームです。

2008年9月15日月曜日

クイズマジックアカデミーDS

 9月12日に開始されたクイズ漬けの日々ですが、それも今日で終わろうとしています。さすがに遊び過ぎたか、疲れが見えてきて、気分的には一段落、一休みといったところ。いや、それ以前に認証サーバを通らないという問題もあって、また認証されたとしても、ランキングサーバとの通信ができず、切断されてしまうということもしばしば。しかも、成績がよかった時に限って繋がらないってなぜ、どうして!? 私の怒りは有頂天になりました。この怒りはしばらくおさまる事を知りません。けど、ランキングなんて、自分のようなものには関係ない。そう思っていたんですが、なんと学校がベスト100に入ってました。その名もさくらの高校、7245ポイント獲得で98位です! わーい。けど、個人ではランクインしてないよ。想像を絶する悲しみがエイプリルを襲った!

個人成績を書いておきたいと思います。現在フェニックス組、大魔導士6級。所有魔法石は1570個。優勝回数11回、決勝進出回数36回、予選2回戦進出回数55回。所属組過去5プレー平均順位は3位で、トータルの平均順位は4位です。正解率は次のとおり。

QMA DS成績表
ジャンル正答率
平均59.37%
ノンジャンル63.79%
アニメ&ゲーム64.52%
スポーツ45.14%
芸能60.24%
雑学65.25%
学問60.53%

全体に低いけど仕方ない。これが実力ってやつでしょう。

個人的に嬉しかったことは、ドラゴン組でシルバー二回に甘んじていたのが、なんとゴールドも一度とれたということでしょうか。まあ、その時に足切りくらってフェニックス組に舞い戻ったんですが。そう、いわゆるドラフェニスパという状態にあります。

さて、QMA DSもそれなりに遊んで、良い点もあれば、悪い点ももちろんある、いろいろ見えてきたという感じです。

悪い点というと、接続できないってところでしょうか。認証サーバを突破できない、もう何分もチャレンジしていますが、あ、できた。一度できると、ログオフしてはならんのです。でも、全国トーナメントに参加すると、終了時のランキングサーバの接続で落ちることが多くて、そうなるとまた認証大会になってしまいます。なんか、悪い循環ですね。でも、さくらの高校のランキングを維持したいから、こんな状態でもがんばろう。というか、ちょっと苦行っぽくなってきたな……。

でも、こんなのも今だけでしょうし、サーバ増強を期待しながら、とりあえず様子を見たいと思います。

そしてあとひとつふたつの不満点。というか、心配な点。

なんか、バグなんでしょうか、不具合報告がいろいろ出てきています。ひとつは再現性もある問題のようで、予習の星を四十個集めるともらえる先生メダル、それがなんの引き金を引くのかわかりませんが、フリーズを誘発するらしいとのこと。ロットによるのかどうなのか、とりあえず私は予習よりも実践派なので回避していますが、でもいずれこの問題に突き当たるでしょう。

そしてもうひとつ。このゲームは、五つの問題カテゴリがありますが、それらカテゴリがまた四つのサブカテゴリにわかれています。そのうちの4番、その他にあたる問題が、ランダム4以外の通常の問題では出題されないらしいんです。確かにいわれれば、アーケードでちょくちょく遭遇した文学問題、あたっていません。哲学や美術なんかもそうだし、歌舞伎、落語も見てません。競馬なんかもないですね。競馬はまあ苦手だからいいんですが、残りのは自分の傾向的にないと困るジャンルですし、これ、なんとか対処されると嬉しいなあ。

これらの問題を修正した対応版が出るんだったら、三千円くらいの実費交換でもいいよ。そう思うくらいに切実に思っています。というか、実際それくらい追加で払ってもちっとも惜しいと思えないのですよ。はっきりいって、四五千円のゲームにしてこの充実度、素晴らしすぎるといっていいくらいの充実度です。もちろん文句がないといったら嘘になるけど、でも文句が出るのは、それだけ期待しているし、これからも参加し続けたいと思うからなんです。見知らぬプレイヤーと切磋琢磨し、そして転送室では友達コードを交換した友人たちとメッセージ送りあう。いつか出会えるといいね、そう思いながらのプレイは面白く、楽しく、心の底からわくわくとさせる。本当に素晴らしいです。

もうしばらくしたら、私はアーケード版にも復帰するかと思いますが、その時にはちょっとレベルが上がっているはず。でも、フェニックスでは戦えないだろうな……。でもいいんです。列強に対し、少しでも食い下がれる、その基礎ができるということが嬉しいなあ。素直にそう思っています。実際、QMA DSも素晴らしいけれど、プレイアビリティを思えば、アーケード版は数段勝ります。これを機会にアーケード版をプレイする人が増えたら、それはそれで卓が埋まるので困るのかも知れないけど、でもQMAが盛り上がることは、供給側需要側双方にメリットのあることだと思います。だから盛り上がってくれたらいいなあ。

さて、これ書きながら、COMハートマンを押さえて、フェニックス組優勝、ドラゴン組に送り返されてしまったんですが、どうしたらいいですか……。しかも、ランキングサーバに接続失敗してしまったんですが、どうしたらいいですか……。やっぱり記録されてない? つうか、また認証大会? あうー。

というわけで、現在、ドラゴン組、大魔導士5級です。

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あ、ドラゴン組で優勝です。大魔導士4級になりました。つうか、またサーバエラーなんですね……。泣いていいですか?

2008年9月14日日曜日

Quiz Magic Academy V Original Soundtrack

 QMA DS、鋭意プレイ中。といっても、四六時中QMAできるわけではないから、休み休み、途中に字の練習挟んでみたりして、そんなわけで、もうちょっとしたら大魔道士です。昨夜は、おとついの反省から、夜っぴいて対戦はしなかったのですが、かわりに討伐に打ち込んでしまって、気付けば午前四時! まるで学習していない……。いやね、ケルベロス討伐に人が足りないの、助けて! っていわれたもんだから、ほら、義を見てせざるは勇なきなりっていうでしょ。え? いいわけになってない? むむむ。困ったな。まあ、強ケル弱ケル倒して、ついでに強サラ弱サラも倒しちゃったんですが。いや、本当にやめ時がわからん、中毒性の高いゲームであると思います。

さて、今日もサントラ話。QMA Vのサントラですね。でも、音楽の印象云々に関しては、もう昨日書いちゃったから、さらに付け加えることはなさそうです……。いや、そうかな? 実はもう一点あるのです。それはなにかといいますと、曲調のバリエーションが意外に少ないってことです。

QMA IVで41曲、Vで38曲収録されているのですが、それぞれ半分くらいがクイズバトルのBGM。なので、結構全体に緊迫感あふれているんです。聴きながら寝ようかなと思ったら、なんだか心がはやって落ち着かないんですね。クイズバトルメインで、ストーリーみたいなものはおまけみたいなゲームだから仕方がないといえば仕方ないんですけど、ほら、格ゲーのサントラと構造はそんなに変わらんわけですから。

けど、曲調こそは似ているけれど、聴けばはっと、あの場面だとわかるというのですから、一曲一曲の際立ちは目覚ましい。その上、Vは本物のオーケストラ使ってるそうで(ちゃんとクレジットされている)、金かけてるなあ、それだけ稼働率がいいのかなあ。ともかく、質に関しては折り紙付きだと思います。

つうわけで、そろそろまた大魔道士めざす仕事に戻ります。認証サーバ、復活してるかなあ。

2008年9月13日土曜日

Quiz Magic Academy IV Original Soundtrack

 今や巷ではQMA DSの話題で持ち切りですが、私も昨夜はかなり入れ込んでしまいまして、気付けば空が白みかけていました。このゲームの危険なところは、やめ時がつかめない、これに尽きるのではないかと思うのですが、この一戦でやめようと思っていたのに、気付けばエントリーしてしまっている。で、これでやめようと思うのですが、やっぱりエントリーしてしまっている。これはまずい。本当にまずいです。おかげで今日は調子が悪く、エンジンがかからないとでもいったらいいでしょうかね、ちょっとぐったりモードです。

進捗状況申し上げますと、昨夜、運よくドラゴン組まであがってみたのですが、そのレベルの違いに愕然、多答、タイピング、なんでもいいんですが、あの人たちに死角はないんでしょうか。当たり前のように答えている人たちの中、私だけですか! 私だけなんですか!? クララの悲鳴が痛ましい。正直、ここでは戦えないなと思っていたら案の定降格して、調子よくケルベロスまで落ちてしまいました。なんてこった。

QMA DSは深夜帯になると対人のレベルが一気に上がりますね。おそらくは、一般レベルの人はもう寝てしまっているのでしょう。そのため、上級から廃人クラスとマッチングすることが増えて、なかなか勝てなくなります。で、組がどんどん落ちるわけです。ということは、一晩寝たら組は戻せるかな、そう思っていたら、現在フェニックスです。正直、サイクロプスあたりが希望なんですが……。まあいいや、すぐ落ちるでしょう。

そんなわけで、一日QMA漬けの日々を送っております。そして、iTunesはQMAのサウンドトラックをヘビーローテーションしていて、しかしこれ想像以上というか案の定というか、出来がいいんですね。そもそも私がQMAすごくいいじゃん! と思った体験版ですが、これ、開いた時に流れる音楽のよさ、楽しげにして気持ちを盛り上げてくれる、そのわくわく感がたまらなくてですね、まるで遊園地みたい、一気に好きになってしまったのでした。

QMA DSはQMA IVベースで、音楽もそうなのかな、というわけで私はQMA IVのサントラも買っていて、いや実はライナーの裏表紙がすごいらしいと聞い、ゲフンゲフン、Vのサントラの初回版にIV用のデジパック仕様パッケージが付くっていうから、じゃあ一緒にIVのサントラも買ってやるよ! って感じで、もう完全に足もと見られていますね。でもいいんです。まったく聴いたことのないゲームのサントラ、実際耳にするまでちょっと心配でしたけど、さすが、ファンの熱意に押されてリリースされただけはありますね。質は文句なし。やっぱりなんのかんのいってもコナミだなあ、感心しました。

しかし、こうしてサントラ聴いても、あの場面のBGMだ! とかわかんないのが自分のどうしようもないところだと思います。よっぽどゲームしている時には音楽に注意を払っていないようで、けどそうかと思うと、Vのサントラですが、この曲好きだった奴だ! と思ったら「フィールドコース 校門」だったりして、覚えている曲は覚えているんですね。また、検定の曲とかもそうで、検定なんて一回も受けたことないのに……、と思ったら、ネットで体験できるメタルギア検定エンターテインメント検定ですね。ともあれ、プレイしているうちに耳が覚える曲がある、おそらくQMA DSでもそうなるんだろうなと思われて、ということはいずれIVのサントラ聴いた時に、あ、これだと思うことにもなるのだろうと思われます。その日がくるまで、気長に付き合っていきたいと思います。

けど、もし使われてる曲が違ったら、そんときはDSのサントラを買うことになるんだろうなあ。いや、それもまたよしかも知れませんね。

2008年9月12日金曜日

クイズマジックアカデミーDS

 9月12日はクイズの日! いや、実際の話、クイズの日は1月9日らしいんですが、つまり9月12日をクイズの日といってるのは、『クイズマジックアカデミーDS』の広告くらいという話なんですが……。つまり、コナミが勝手に制定しましたってこと。ええーっ。実際、9月12日はなんの日か調べてみましたら、鳥取県民の日、宇宙の日、水路記念日なんだそうです。はあ、ちょっと残念。でも、この際、9月12日をクイズの日にしてもいいんじゃないかなあ。別に、クイズの日が年に二回三回とあってもいいわけで。というわけで、9月12日はクイズの日! コナミの誇るクイズゲーム『クイズマジックアカデミーDS』の発売日であります。

だから、正直な話、こんなことしてる暇はないんです。早く繋いで、クイズ戦をしたい。というのに、Blogを更新しないといけない。メールを一二本書かないといけない、サイトの更新もしなければならない。ああ、もう。とっとといくよー。

QMA DS、最初にプレイしたのは帰りの電車内で、モードはもちろんアカデミーモードです。そこでは私は、眼鏡の美少女エイプリルとなって、賢者になるべく切磋琢磨するのであります。以上。正直、こういうアドベンチャーゲームモードには興味ありません。いろいろストーリーもあるみたいだけど、それもどうでもいい。重要なのはクイズです。はっきりいいますが、全国トーナメントしか眼中にないのですよ。

全国トーナメントは、アカデミーモードは転送室にてWi-Fiコネクションに接続、その後教室で授業を受けることで参加可能となります。しかし、私の最初のプレイは電車内。Wi-Fi環境なんてありません。だから、まずは対CPU戦を経験して、優勝! ピクシー組を脱出し、第2戦、優勝! セイレーン組を脱出し、ここで降車しました。

自宅に帰り着いて、早速Wi-Fiに接続。ここからは対人戦、全国トーナメントですよ。優勝! ユニコーン組を脱出、そしてまた優勝! グリフォン組を脱出。

かくして、ケルベロス組でお待ちしております。いや、すぐ落ちるかも知れんけどさ。

DS版をプレイしてみて、思った以上の再現度に驚くほどであったのですが、けどやっぱりアーケード版の方が面白いっていっちゃ駄目ですか? 大きな画面、動画も写真もはっきりと写ります。DSだと、動画がちょっと厳しいんですね。大ざっぱな絵はわかるんですが、細かいものがごちゃごちゃ動いてると、すごく見づらいんです。これはちょっと厳しいなあと思われて、そしてあとはフォントでしょうか。小さくて読みにくいです。並べ替えなど、ボタンに対してもなお文字が小さい。そしてこの小ささはタイピングにおいて威力を発揮して、もうめちゃくちゃ押しにくい。黙々と入力している最中、間違えてOK押しちゃうんじゃないかと心配するくらい。でもしゃあないですよね。あの小さな画面いっぱいに情報を押し込めて、破綻させていないバランスをこそ讃えるべきなのかも知れません。

QMA DSはIV準拠であるらしく、昇格条件が現在稼働中のVとは違っています。優勝すると、上位の組に放り込まれるらしく、だから私のように運良く優勝してしまうと、即上位の組にあがってしまって、これはちょっときつくないかなあ。予選は2回、アーケード版の16-12-8-4、四人ずつ落とされる方式とは異なって、8-6-4、二人ずつ落ちるようになっています。これは、アーケード版に比べても、ぎりぎりで生き残りやすい、んでしょうか? よくわかりませんが、四分の一に絞られるのではなく、半分ですから、やっぱり勝ち上がりやすい? んでしょうね。

なお、断っておきます。私の連続優勝は、問題運がよかった、それにつきます。ウルトラマンの怪獣やゴッドマーズなど、おっさん向けの問題が頻出してくれたおかげで、ものすごいアドバンテージが生じたのですね。でもこれって、冷静に考えるとですよ、おっさんが大人げなくむきになって、中高生をたたきつぶしてるわけですよね。なんか、ちょっと恥ずかしいなあ。

でも気にしない。若い人向けの問題、全然わからないんだから! というわけで、もうじきしたらオンラインに復帰します。遭遇した方、大人げない大人ですが、よろしくお願いします。

2008年9月11日木曜日

渚にて — 人類最後の日

 この本を知ったのはいったいいつごろだったっけか。それはおそらく一昨年の初頭あたり。その頃私は某MMOに参加していて、科学、SF方面に強いクラスメイトにいろいろ話を伺うのを楽しみにしていました。ネビル・シュートの『渚にて』、この本が話題に上ったのは、その人にお勧めのSFはありませんかと聞いた時のこと。その時の推薦本はきっとどこかにまとめているはずなんだけど、見付けられない。あるいはまとめていなかったのかなあ。ともあれ、『渚にて』はご存じですか、聞いたのは私からでした。核戦争後の地球、直接の被害をまぬがれたオーストラリアにて、人類は緩慢な滅亡を待つばかりとなった。こうしたプロットを聞かされて興味を持っていたのですね。答えはシンプルでした。名作とのこと。そうか、じゃあいつか読もうと思ったのでした。

本日、読み終えました。もちろん2006年からずっと読んでたわけではないですよ。今年に入って、突然これを読みたくなって、購入。少しずつ、休み休み読んできて、やっと読み終えました。これだけ時間をかけたのは、小さな文字がぎっしりと詰まってちょっとしんどいと思うこともあったから、でも実はそうではなかったのかも知れません。少しでも滅亡の時の近づくことを避けたかったから。ほんとかね? なんかかっこつけてますね。でも、読み終えた時、私はこの人類最後の時をオーストラリアにて過ごそうという人たちに、心の底から同情して、ああ、私はこの人たちが好きだった! そう思って、本当に痛ましい、胸がつぶれそうだ、大変でした。

北半球は核ミサイルの応酬で、とうの昔に壊滅していて、人類は南半球に残るのみ。北半球が壊滅したことで原油の供給が断たれ、石油を使った乗り物は役に立たなくなって、車はもう走らない。人々は街中では電車、郊外では馬車牛車など、めいめい乗り物を調達して、それなりに充実した日常を送っています。それはまるで、滅亡の日の来ることを信じようとしないみたいに、来年を、その先を思って暮らしている。けれど、彼らはいずれ死に絶えます。北半球からじりじりと放射性物質が南下してくる。おおよその目安ももうわかっている。無電によって、北の方の都市が徐々に死んでいく様子を眺めている。けれど、人はそれでも日常を簡単には手放しやしないのだと、自分がこれまで生きてきた、そのスタイルをともに人は最期を迎えようとするのだと、そうした様子がことさらに事態の悲劇性を浮き彫りにしたように思います。

主人公は、オーストラリア海軍の将校、ピーター・ホームズ。もはや数少なくなった航行可能の船、アメリカ海軍の原子力潜水艦スコーピオン号に連絡将校として乗り組み、放射能に汚染される北半球の調査におもむくのですが、しかしこの調査は決してこの物語の中核とはならないのですね。人類の滅亡は回避できないのか、放射能の南下状況はどうなのか、北半球に住む人類は本当に死滅してしまったのか。過度の期待を持つことなく、ピーター、スコーピオン号艦長のドワネル、科学者のジョンらは北半球を巡り、そして帰ってくる。帰ってから、彼らのとった行動。それがこの物語を貫く主軸であるのですね。

陸にはピーターの妻メアリー、メアリーの友人でジョンの従妹であるモイラがあって、彼女らの存在がまた大きかった、特にモイラ、彼女は大きかったです。生きるということを、人類の滅亡するという現実に直面したところから、再び見つめた人。希望のない状況に見出された希望。友情と恋心と、はたされない思いと、そして最期に選んだこと。モイラだけが素晴らしいとはいいません。この物語において語られる人、その一人一人が、自分の生を、いかに死ぬか、どこで、誰と、どのようにして、死ぬか。そして死のぎりぎりの間際まで、どのように過ごすか。自分らしく、悔いのないように、心配は山とあるけれど、それでもいかに生きるか、その行動、選択によって示したと思うのです。放射能がじりじりと迫ってくる、その要した時間が、各人に各人の生とはなにかと問い掛け続けていたのでしょう。

あまりに残酷な物語、けれど実際にこうしたことがあれば、意外に静かに終わっていくのかも知れない。いや、そうだろうか。おそらく死を目前とした不安が、暴動や略奪を呼び起こして、地獄のような状況を生み出すかも知れません。けれど、中にはこうした静けさの中に日常を求めるという人もいるでしょう。そして私は自分もかくありたいと思います。

以前、『終末の過ごし方』というゲームで書いた時、自分ならこうしたいと思ったことをいっていましたね。『終末の過ごし方』では、なぜ人類が滅亡に向かうのか、具体的に説明されることはありませんでした。思い返せば、1999年の終末論がこうした滅亡譚の根っこにはあって、けれどこれらは滅亡をそうしたシチュエーション、ギミックとして扱うばかりであったように思います。ですが、『渚にて』の書かれた時代、1957年当時には、人類滅亡の可能性はある一定のリアリティを持って受け入れられていたのでしょう。そうした重みがこの物語からは感じられて、ゆえにパニックものにもならず、必要以上に悲惨を煽ることも、感傷的になることもなかったのだ、そのように感じています。ある種、具体的に、こうした終わりの時を人類が迎えることになったらばと思って書かれた。そうした実感が、開き直りというか、覚悟を決めたというか、滅亡前夜の雰囲気を決定づけて、そしてあのラストに落ち着かせたのでしょう。

あの教室で出会った懐かしい人。お元気ですか。あなたのおっしゃったとおり、確かに名作でした。私にとってこれは紛れもなく読むべき本であった、そのように感じています。

DVD

2008年9月10日水曜日

T・Pぼん

 地上三十階書店の新刊コーナー、平積みされたコミックスの中に『T・Pぼん』を見付けて、うわあ懐かしいなあと、思わず手に取ってしまったのでした。『T・Pぼん』は、ひょんなことからタイムパトロール隊員になった、なにをやっても平凡な少年、並平凡が主人公の漫画です。私は、まだ小学生だった頃でしょうか、これを『藤子不二雄ランド』というシリーズで知り、立ち読みにて親しんで、いやね、貧乏で買えなかったんですよ。だから立ち読み。コミックスにシュリンクなどの立ち読み防止がされていない、今から思えばのどかな時代でした。そんな時代の漫画。歴史に関わる人物の危機を救い、歴史の改変を最小限にとどめる使命を帯びたタイムパトロールの活躍が、ロマンとともに押し寄せてくる。ああこれこそは藤子不二雄の醍醐味であると、今手にしてもわくわくとさせる躍動に満ちています。

この漫画が描かれたのは1978年だったそうですね。高度成長期が終わって、オイルショックを経験して、しかしまだ科学技術の進歩が明るい未来を開くと信じられていた時代。今現在を守るために、タイムマシンというオーバーテクノロジーにより歴史に介入するというストーリーに、そんな時代のある種の傲慢を感じてしまったのは私が大人になってしまったからかも知れません。1巻収録の「バカンスは恐竜に乗って」のような、タイムマシンを使って過去に介入する人間を取り締まるのはあり、というか、むしろされねばならないことであろうと思いますが、しかしその過去の時点で自然に起こってしまうような出来事なら、未来人は関わってはいけないと思うのです。仮にそれが、今自分たちのいる時代を大きく変化させてしまう事件だとしても、その時代のことはその時代にまかせなければならない。そのように思う私にとって、彼らタイムパトロールのやっていることとは、今という時代を勝ち取った人間のエゴとしか映りません。異なる可能性に分化していこうとする歴史のダイナミズムを摘み取ってしまう、強者の論理にほかならないと思われて、だからもしかしたらこの漫画の下部には、今所有されている現在と、実現したかも知れない未踏の現在が、互いの存在そのものを賭け、闘争を繰り広げているのかも知れません。

以上は私の考えすぎです。『T・Pぼん』自体は、もっと健康的な漫画であります。過去に旅し、様々な時代を体験させてくれる、それを介入だなんていう人間は心が歪んでるんです。ともあれ、歴史的に確定したとされていること、その積み重ねが今をかたち作っており、そのひとつの石が欠けるだけで、今という時代を支えている石垣は崩れ去ってしまう。まったく違ってしまいかねないという、その大局的な視点はわくわくさせるものでした。史実に名を残した人、史実に聞く有名な事件にだって彼らは関わる。ですが、そのほとんどは名もない人の、名もない事件への介入でした。そして、この名もないということが、ことさらに歴史のロマンを感じさせたのだと思うのですね。

ピラミッドの建設、あるいは魔女狩りの風が吹き荒れた中世ヨーロッパ。こうした時代に飛び込んでいく彼らを通じ、過去の、歴史の場面を、生き生きとしたものとして感じ取れる。これはなんと心躍る疑似体験でしょうか。コンピュータやCGが進歩する前に、私たちは漫画という媒体を通じて、疑似的なリアルを全身で感じ取っていました。魔女なんて本当にはいなかった、しかし魔女を作り上げていたのは人間の心であったのだ、そうしたことが、シンプルにして充分な筆致で描かれて、それがまたドラマティックで、なんというむごく、酷い時代があったものだろうか。時代の空気を感じさせてくれる、そういう漫画であると思います。

でも、さすがに三十年前の漫画だから、ちょこちょこ古びた知識やなんかはあるけれど、それは漫画の内容を損なうようなものではありません。むしろ、1970年代、80年代の、それこそ私が育った時代を物語るものであります。恐竜、古代、戦争、西部劇といったテーマ。科学技術や人間性への信頼とともに懐疑も描かれる、そうしたところに藤子不二雄の健全を感じ取って、私は自分がそうした時代を、氏の漫画とともに歩んできたということに、言い知れぬ幸福を感じます。間違いなく私の知識のベース、感性の基盤には、藤子不二雄がある。だから、もし私と氏の漫画との出会いがなくなったとしたら、ここでこうしたことを書いている私は消えるのです。

ところで、『T・Pぼん』のヒロインであるリームは、2016年のミドルスクール三年生。2016年はもう五年後に迫っていて、つまりリームはもう生まれている、今は小学生でしょうか、こうしたところにも時間の流れというものを痛感させられます。

  • 藤子・F・不二雄『T・Pぼん』第1巻 (希望コミックス) 東京:潮出版社,スペシャル版,2008年。
  • 藤子・F・不二雄『T・Pぼん』第2巻 (希望コミックス) 東京:潮出版社,スペシャル版,2008年。
  • 藤子・F・不二雄『T・Pぼん』第3巻 (希望コミックス) 東京:潮出版社,スペシャル版,2008年。
  • 藤子・F・不二雄『T・Pぼん』第1巻 (中公文庫 ― コミック版) 東京:中央公論新社,1995年。
  • 藤子・F・不二雄『T・Pぼん』第2巻 (中公文庫 ― コミック版) 東京:中央公論新社,1995年。
  • 藤子・F・不二雄『T・Pぼん』第3巻 (中公文庫 ― コミック版) 東京:中央公論新社,1995年。

QMA、一瞬だけドラゴン組に

雑誌を買いに街に出たついでに、QMAをプレイしてきました。場所は、前回の店、純情モンテカルロではなく、大阪は高槻市にあるゲームプラザ OKA3です。ここはうちから近いという、ロケーションが魅力。駅からも近く、8サテ、100円2クレ、予習は6問2周という充実のプレイ環境です。そして嬉しかったのが、喫煙者が少なかったことですね。禁煙じゃないんですが、ヤングが多いこと、格ゲーが多いことが理由でしょうか。煙に巻かれることがないのは、ありがたかったです。

さて、この数日のブランクを利用して、いろいろQMAについて調べてみました。まず、予習は決勝を勝ち抜くのに重要ということを理解して、前回まではノンジャンル一本だったのを、今日から学問主体に切り替えました。まず手始めに並べ替えからチャレンジ。理由は、問題の性質上分岐が発生しない、文字列がヒントになって答えやすい、しかしまったく知らないことだと手も足も出ない。集中的にプレイして、これを星五つにまで育てました。

以下に戦績です。まずはWikiで紹介されていた表示方法に習いまして。

4-2-0-0#3-6-5(1-1-1)

うへえ、二十回もやってたんだ。我ながら暇だな。というか、暇がないといいながらこんなことをするから、睡眠を削ったり、日課をさぼったりすることになるんだよ。いかんね。実にいかん。

以上の成績ですが、3回戦区間賞と優勝一回は、いわゆるアイスといわれる現象(どっかでアイスが配られたことが原因で、プレーヤーがいなくなること。回線落ちで、対戦者がCOMに変わることですね)によるもので、あれはがっかりしますね。まあ勝ちは勝ちなのかも知れませんけど、気合いが入らなくなって、はいはい、ぽちぽちっと押して、ああ、早く終わんねえかなあ。だって、相手があからさまに弱いんだもん。あれは駄目です。あれはつまらないです。魔法石もたまらなくなるしさ。

アイスが発生したのはミノタウルス組でした。あんまりにショックだったからか、ジャンルが書かれてない。まあ、どうでもいいっす。それよりも重要なのは、ドラゴン組にいきました。一瞬だけ。

本日第1戦目の成績は、2回戦敗退の11位でした。ああ、やっぱり勝てないなあ、とか思っていたらいきなりフェニックス組に昇格。泡を食いました。なんで!? そういえば、前々回成績は2位でした、前回は1位でした。今回は11位。足して割ると、ええと、 (/ (+ 2 1 11) 3) は、4か。少数点以下も評価すると、4.667ってところ。正直、これで昇格するのは納得いかない。せめて切り捨てじゃなくて四捨五入するべきなんじゃないかなあ。といいますが、上級を経験するのも悪くないでしょう。

フェニックス組の成績は、まず12位スタートです。次いで9位。そしてこの次が悪かった。1位、2位と続いて、ええと、 (/ (+ 9 1 2) 3) だから4か。12 /3だから文句なしの4ですね。わぁい! ドラゴン組に昇格だよ!

勘弁してください……。

ドラゴン組への昇格と同タイミングで、中級魔術士に昇格していました。しかし、ドラゴン組は初心者には厳しい場所です。第1戦目1回戦は雑学並べ替え。全問正解の86.00点ゲットで、堂々の13位……。あかん。勝てる気がしない。第2戦目1回戦は雑学ビジュアル、13位。第3戦目はがんばりましたよ。ノンジャンル並べ替えで7位、生活一般(こういう形式面白いですね、うらやましい)が6位、そしてスポーツタイピングで8位。

駄目です。スポーツは駄目です。まだ全問不正解はないけど、そう遠くないうちに経験しそうです。ああ、ほんとスポーツはいけません。

(/ (+ 13 13 8) 3) だから降格条件の11位以下を満たしました。かくして私はフェニックス組に転げ落ち、またその勢いのままミノタウルス組まで落ちたのでした。

まあ、応分だと思いますよ。

フェニックス組では、スポーツビジュアルで15位、学問スロットで屈辱の14位、そして芸能ビジュアルで10位。まあ、むつかしいね。むつかしいです。

数戦やってみて、ええと前回と合わせて33戦でしょうか。だいたい苦手ジャンルが見えてきましたね。まあ、やる前からわかってたことですが、スポーツが致命的です。野球見ない、サッカー知らない、競馬やらない。これじゃ、どうしようもない。店を出る時に正答率を確認してきたのですが、それによるとスポーツは53.15%だそうで、思ったよりも答えているなあ。でも、これはこの先もっと下がりますよ。だって知らないんだもの。まぐれも含めて50%なんですよ。おそらくは40台、あるいはそれ以下にまで下がることでしょう。

対して得意なのは、ええと雑学なのですが、81.25%。まあ、これは薄々わかってた。けれど決勝戦では学問をもっぱらの武器にしていて、誰にもわからない問題をくらえ! で、私にも答えられないのね。焦土作戦の様相を呈しています。その学問は80.56%。でもこれも直に下がるでしょう。もちろん雑学も下がるはずです。

全体の成績表はこんな感じ。

QMA成績表
ジャンル正答率
平均73.60%
ノンジャンル88%
アニメ&ゲーム64.86%
スポーツ53.15%
芸能74.19%
雑学81.25%
学問80.56%

グラフにするとこんな感じ(グラフはQMAglaphVで作りました。有志の皆さん、ありがとう)。

QMAグラフ

いかにもスポーツで死にますって感じですね。ええ、実際スポーツがきたら終わったと思いますから。

今回の問題で、競馬の馬の名前、付けられる最大の文字数を答えさせるタイピングが出たのですが、これは本当に運が良かったと思います。昔ですね、マルマンガスライタという馬がいたらしいんですよ。ただ、これは馬名が宣伝になっちゃいかんとかいう縛りで、直に改名だか引退だかしたらしいんですが、この名前のライターがライタになっているのがミソですよ。そう、字数制限に引っかかったから、最後の長音符を削ったんです。よって制限は9文字とわかります。

これに限らず、別の知識に助けられて答を導くケースは多々あります。そんな時こそ、なんでも知っておくべきだと実感します。

知るは楽しみなりと申しまして知識をたくさん持つことは人生を楽しくしてくれるものでございます。

昔のクイズ番組の口上です。うん、本当にその通りだと思います。

■ユーザー名:
エイプリル
■最終プレー校:
閣僚@解散OKAみょーじ校
■階級:
上級魔術士6級
■所属組:
ミノタウロス組

2008年9月9日火曜日

アンニョン! — We are Peanuts

 四コマ漫画の買い出しに地上三十階書店にいった時のこと。目当ての本をピックアップして、それからなにか買いもらしはないかなとフロアを一周、一緒に面白そうな漫画も探しているのですね。そして、気になったのがこの漫画でした。タイトルは『アンニョン!』。韓国語? 韓国語ですね。もしかしたら韓国の漫画が日本語に訳されたものなのかなと思ったら、レーベルはアクションコミックス、Highの文字が『コミックハイ』に連載されていることを主張しています。表紙には制服のかわいい娘。しかし、それは強い印象を与えるというより、あんまりに素直すぎるという雰囲気の方が支配的で、だから私は最初は流そうかと思ったのでした。でも、そうはならなかった。帯の惹句が私を引き止めたのですね。

 いったい、なにがそれほどに私の心を捉えたのか。となりの国の女子高生寮ライフ! クラスメートになりたいっ! 訴えたのは、となりの国女子高生寮、そしてクラスメートになりたいっ、このみっつでした。って、ほぼ全部じゃん。

もともと異文化ものに興味を持っている私です。遠い文化に対しても、近い文化に対しても興味津々で、しかし考えてみれば韓国の学生生活とかなんにも知らないんですよね。受験が強烈に厳しいらしい話は知ってますけど、大学受験はそれこそ後半生を決定しかねないくらいに重要なイベントだから、受験当日には国あげて受験生を支援する態勢が築かれるそうですね。受験開始時間に間に合わない受験生を、パトカーで先導して間に合わせたり、特急を途中駅に停車させたり、親身すぎる対応にはほほ笑ましく思いつつも、学生さんも大変だなと同情します。またこうしたいい話もある反面、携帯電話はじめとしたあらゆる手段を講じてカンニングを支援する勢力もあるそうで、こういうビジネスがはびこる歪みよう。まさしく悲喜こもごもです。ああ、あと大学の寮でしたっけ、セクハラまがいというか、セクハラそのものの新入生歓迎イベントがあるとかも聞きました。韓国の女の人は大変だな。男尊女卑が強いらしいし、また年功序列的上下関係も強いっていうでしょう。だから、コンパでもなんでも知りあったら最初に年齢を聞くんだそうです。それで、敬語を使う側使われる側が決定する。こういう話聞くと、ちょっとしんどいなあって思います。

でもこれらもひとつの側面でしかないのでしょう。確かに上記のような事例から、韓国社会の底に流れる思想や価値観を感じ取ることはできますが、けれどさすがにそれがすべてではないはずです。過去に仲良くしてくれた韓国からの留学生には、ずいぶんと私の知らない韓国の側面を教えてもらった、そんな風に思っている私には、この漫画もまたこれまで知らずにいた韓国の側面を教えてくれるのではないかと、期待させてくれたのでした。

読んでみた感想 — 、これはすごくいいですね。ほほ笑ましさがたまりません。伝統ある女子寮に生活する、ルームメイトの三人娘がヒロインなのですが、寮生活を通じて経験するいろいろな出来事、それがすごく新鮮と感じられます。日本ではついぞ聞かないようなイベントがあるかと思えば、いずこも同じと思わせるようなこともあって、そのどちらもがフレッシュさにあふれています。少しずつ仲を深めていくジウォン、ミンジ、アンナ、そしてウンセも。時にはけんかもする、恋の話なんていうのもある、そうした彼女らの過ごす時間が静かにゆっくりと語られているって感じがなにより心地よいのでした。ドラマチックな盛り上げや、無理にテンションを上げようというような作為はまるでなく、淡々と、朴訥に、それこそ表紙に感じた印象よろしく、ものすごく素直な展開が繰り広げられます。それを一言であらわそうとすれば、ピュアというほかないという感じでした。まぶしく感じてしまうほどにピュア。これが私に直撃するのです。ああ、なんかいいじゃんか。楽しそうだ。かわいいなあ。もう、たまらん。女の子たちの日常を描く漫画はたくさんあるけれど、こうした感触はずいぶん久しぶりと思われて、素直で、ストレートで、シンプル。構えずありのままを伝えてくれる、そんな感触がなににも増して効果的であると思われました。

ただ危険なのは、これもまた漫画だから、表現されているものだから、事実をそのままは伝えないんですよね。私たちが日本の日常を描いた漫画を読んで、そういうことってあるあると共感する時、そこにデフォルメ、誇張、多少の非日常が含まれているっていう事実は織り込んで、いわば差し引いて楽しんでいるわけです。だからこの漫画にもそういう面はあるはず。それは諒解しておくべきなのでしょう。けど、そうでありながら、ある種韓国の女子高生の現実も伝えてくれてるのだろうなと思う。この感覚は、日本の漫画を読んで、日本の日常に憧れたり、興味ひかれたりしている海外の人たち、彼ら彼女らのそれと重なるのかも知れませんね。だから私は、『アンニョン!』に描かれる韓国、なんかいいなと思います。人間関係は、日本同様面倒くさそうだけどさ!

それはそれとして、猟奇的なお姉さんが出てきてわくわくですね。それに、今やありえないくらいにど直球な眼鏡、優等生、おたく娘の造形にくらくらします。というか、カワイイ(kawaii)は文化を越えるね(実際越えているそうです)。それを実感させてくれる漫画でありました。

引用

2008年9月8日月曜日

クイズマジックアカデミー5

 こないだからQMAづいている私ですが、今日は我慢しました。どれほど途中下車してプレイしようかと思ったのですが、序盤で飛ばすと早々にエネルギーが切れてしまうというのがいつもの私のパターンです。だから、ここはぐっと我慢して、ちょっとずつ、体力使わないくらいにちょこっとたまにプレイするっていうのを習慣づけるくらいが得策と心得て、じっと我慢の子であったのです。でも、いろいろ調べています。私の生活圏内のQMA設置店を調べて、そしてうちから一番近い、いやアクセスしやすいというべきかな、QMA設置店を調べて、プレイしやすさの向上を狙っています。直にQMA DSが出ますし、コストパフォーマンスを考えればこれで充分とは思うのですが、けれどゲーセンにはゲーセンのよさがあります。まがりなりにも金がかかっているから、あ、いや賭けてるっていう意味じゃなくてね、緊張感が違います。だから私は、DS版とアーケード版、双方をうまく使い分けながらプレイしていきたいなあと思っています。

さて、そのアーケード版です。現在稼働しているのは『クイズマジックアカデミー5』ですが、私がこのゲームを知った時はまだ3が稼働中だったころ、その知った場所とは、某MMOの教室でありました。

学校を模したMMOでは、授業と称してクイズが出題されていたのでした。そのクイズが私には実に楽しくて、そして授業を通して仲よくなった人が、いろいろ教えてくださったのでした。QMAという魔法学校をモチーフにしたゲームがあるということ、オンラインで対戦できるということ。それは○×や四択だけでなく、タイピングなど凝った形式の問題があるということ、等々。私はタイピングと聞いて、てっきり『タイピング・オブ・ザ・デッド』のように、キーボード据え付けだと思ったのですが、そうではなくて画面に表示されるキーをタッチして入力するそうじゃないですか。すべての操作はタッチパネルでなされる、そう聞いて、私は驚いたのですね。なんせ私の知っているクイズゲームといえば、『ゆうゆのクイズでGO! GO!』や『子育てクイズ マイエンジェル』です。どちらも筐体にボタンが設置してあって、それで四択をするのが関の山。タイピング問題みたいなものは、インターフェイスが許さなかったんですね。ああ、自分の知らない間にゲームは進化しているな、あの時は心の底からそう思いました。

先日、QMAをプレイしてみて、タッチパネルというインターフェイスがいかに優れているか、実感しました。クイズゲームならそれほど問題にはならないですけど、インターフェイスが普段使っているものと違うというだけで、実力を発揮できないということは普通にありえることです。パッドに慣れてる人はスティックになじめないみたいな話です。ですが、タッチパネルは画面に映っているそこを指で触れるだけ、簡単かつ直感的ですから、だれでもスムーズに導入が可能です。押すべきボタンは画面に映っていますから、画面から離れた場所に並ぶ機械的なボタンと違って、押し間違えちゃったって事故も少ないでしょう。実際、これはいけると実感できるインターフェイスでした。

ただ、タッチパネルにも問題があって、それは触感によるフィードバックが得られないってところです。押しても、実感に乏しいのですね。ですが、それは杞憂でした。事前にプレイした体験版、これがよくできていました。カーソルを動かしボタンをクリックすると、カゴンッという重厚でありつつ軽快な効果音とともに押下状態に表示が変わる。そのフィールは最高で、ボタン押すだけで気持ちがいい。そして、グラフィック、アニメーション、BGMがゲームを盛り上げて、やはりコナミはいい仕事しやがるなあと、たまにとんでもないこともしますけど、そんなことを思ったのでした。そして、アーケード版は体験版以上に気持ちいいです。まず、マウスじゃない。狙いのボタンにカーソルを合わせてクリックなんてまどろっこしい操作はいらない。指を伸ばして触れればいい。そして、グラフィック、アニメーション、BGMに台詞が加わるから、盛り上がりはより以上。これはいいわ。はまるわ。

どれくらいはまったかというと、サントラ買っちゃいました。しかも、4のまで! あの会社は気にくわないから、あんまり金払いたくないなんていってる癖して、買わずにはおられなかった。けど、本は買わんぞ。本は買わんぞ。多分、いやきっと。下手すると、CDを毎月出しかねない会社ですから、うかつに近寄ったら大やけどです。

QMA DSはQMA5との連動が可能とのことですが、そのための施設であるe-AMUSEMENT SPOTが少なくて、それも冗談じゃないくらい少なくて、行動圏内にないよなんていったら、なに贅沢いってやがるんだって怒られそうなほど少ないんです。設置店舗一覧を見たらその少なさを実感できるんじゃないかと思いますが、北は北海道に始まって、次は宮城県ですから。青森や秋田、岩手はどうしたんだ!? 関西は京都、大阪、兵庫にあるからまだ恵まれてるけど、それより南となると広島、福岡にしかなくて、もう絶望的。四国全滅かよ! ありえないくらい少ないです。コナミさん、営業努力お願いします。

私なら、京都二条にまで足を伸ばすか、あるいは大阪地下鉄乗って難波でも心斎橋でも京橋でも、好きなところにいったらいいって話です。生活圏からは外れるけれど、いけない場所じゃない。近い、本当に近場です。でも、人によっては、他府県ないしは他地方にいかんといかんわけで、むごい……。

QMAは、設置店舗情報に載らない店もちょくちょくあると聞きますが、e-AMUSEMENT SPOTもそうならいいのにと思います。けど、設置店舗一覧に載らないような店、どうやって探せばいいんだろう。足か? 足で探すのか!? 結局は、有志による人力検索とICTを用いた情報集約に頼むしかないのでしょうね。

そして、最後にQMA DSについて。Amazonでは限定版が売り切れてしまいましたね。発売前にプレミア価格で出てるっていうのが異常事態ですが、だって、5,250円のゲームをなんでいきなり6,280円やら7,590円で売ろうなんて思うかな。Amazonで売り切れてるってだけで、実店舗にいけば予約取ってる店はざらにあると思うんだけどなあ。あと、ちょっと複雑なのは、通常版の販売価格で、Amazonは4,765円を付けてるのですが、限定版は4,238円だったんだけどな……。なんだろう、この価格差って……。

ちょっといろいろ微妙な気持ちになれる幕切れだったけど、ゲーム自体は間違いなく面白いです。だから、クイズゲームが好きという人は、ぜひ参加くださると嬉しいです。縁があったら、対戦しましょう!

2008年9月7日日曜日

スタミナ天使

  私にとって、山田まりおという作家は『スーパーOLバカ女の祭典』の作者という印象がずっと強くあって、ですがこの強すぎる印象が、『バカ女』以外に目を向けさせないというところがあったと、今ではそのように思っています。その『バカ女』にしても、初期のインパクトの強さが、実際以上にその評価を肥大させながら今に至るまで残り続けていて、最初はよかったけど最近はちょっとなど、そんな風に思わせるところもあったかも知れません。ですが読み返してみると、確実に読ませるものに進化してきているんです。『バカ女』だってそうだし、他の漫画だってそうだしで、だから昔はよかったといって、昔を実際以上に美化してしまうことはよくないと、今の価値を見失わせてしまうと、そのように思ったのですね。

『スタミナ天使』は、山田まりおお得意といったらいいのでしょうか、迷惑な主人公が繰り広げるどたばたのコメディであるのですが、主人公は御所車諭吉、金持ちを鼻にかける、わけじゃないけど、結果的に鼻にかかってしまっている、そんな高校生。けれど彼はメインじゃない。いや、私の中でメインでないだけかも知れないけど、ともかく彼はメインじゃない。メインは、諭吉に仕える変態執事、天河です。いや、違うんだけどさ、けど私にとっては天河は外せません。雇われ先の坊ちゃんに変態的愛着を示す美青年。鬼畜眼鏡のカテゴリーなんでしょうか、ホモっぽいネタでセクハラを連発する、そんな天河に私はめろめろ。BL/ML系で培ったきらりと光る表現の数々、本当に素敵です。

というのは置いておいて、メインは諭吉のボディガードとして導入されたロボット、緑でしょう。無口な美少女。ロボットというのだけど、どう見てもロボットとは思えない、お前人間だろというのは定番のつっこみですが、この緑がよいのだと思います。世間知らずで、同じく世間知らずの諭吉様に付き従って、その献身は感動的。当初は、そうした面はあんまり出ていなかったですけど、第2巻に収録された落ちぶれ逃亡生活編ではまさしくそうした面が強く出ていました。基本はコメディ、ギャグがばんばん出てくる漫画なのに、時にふと人の心のいじらしさが描かれる、それが効くんです。ばかばかしさの強いギャグに笑って、心が開いていくんでしょうね、そこに来るから、どんと突かれて、ぐっと胸が詰まる。馬鹿な話で、不器用な緑に、ろくでなしの諭吉。けれどそんな彼らの間に繋がる情のようなものが見える。緑は、自分がロボットである(ことになっている?)から、諭吉に誠心誠意仕えているのか、あるいは違うのか。諭吉は、あまりに寡黙で謎も多すぎる緑に対し、様々な思い募らせながら、しかし他の誰にも見せない態度、表情を見せる。

この漫画を読む時は、そうした情緒における表現にも目を向けたい、いや、目を向けないではいられないところがあるんです。

けど基本的にはどたばたで、私のお気に入りは先にもいいましたように、天河のセクハラトークですが、正直あれを見るたびに、いいぞ、もっとやれ! って思っているのですが、同様に不遇な友人武内君も好きで、彼はもっぱら諭吉にひどい目に遭わされる役割を担っていますが、それでもなんのかんのいって付き合ってくれる、いい奴なんだと思います。彼にとっては腐れ縁でしかないはずなのに、折りに触れ親身になってくれる(ならないではいられない?)、そうしたところが変に心に訴える、そう思っています。

けれどやっぱり軸には、諭吉と緑の関係があるのでしょうね。この先どうなるのか、ちっとも予想さえできないけれど、諭吉はどうあれ、緑が仕合わせになってくれるといいなあ。かくのごとく、やはりメインは緑の漫画なのであります。

  • 山田まりお『スタミナ天使』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2007年。
  • 山田まりお『スタミナ天使』第2巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • 以下続刊

QMA緒戦の模様

本当は、昨日このことを書くつもりだったんだけど、クララと眼鏡の件でエキサイトしてしまったために、異常な長文ができてしまい、よって緒戦の模様は翌日に持ち越されることとなりました。よって翌日、すなわち今日ですね、QMA緒戦の模様をお伝えします。

手帳にメモをしながらのプレイ、わからない問題があったらメモして後で調べる、そのつもりであったのですが、結果的に順位のメモとなってしまっています。とりあえず第一行目には、南半球、冬五輪なしの文字があり、これ某MMOでも出た問題だと思うのですが、いつまでたっても間違えます。よっぽど悔しかったらしく、QMA用に用意していたわけではないメモ帳を引っ張り出す原動力となりました。

手帳は、無印良品のノート・6mm横罫(A6・32枚・ベージュ)です。一冊58円(税込)。安価で、ポケットに入るので重宝してます。ほとんど使ってきませんでしたけど。筆記具は、トンボ鉛筆のエアプレスです。短いサイズで質実剛健仕様、ノックするたびに加圧されるというギミックが光るペンで、地味ながらも売れているそうです。QMA DSを予約した店の店員がこれの黒軸をお持ちで、QMA DSの予約票に名前を書く時には兄さんのエアプレスを、遅れながら問い合わせたカルドセプトDSの予約票には自分のエアプレスを使って、その時、色違いですねといわれたのですが、それはお互いにわかってるじゃんという確認行動であったように思います。

おっと、また脱線だよ。

メモには13戦の順位が書かれていて、つまり一番最初のプレイ、模擬の全国トーナメントは記載されていないというわけです。各種クイズの形式を習う場面では、タイピングクイズで全滅。あれ、どう打ったらいいのかわからない。レントゲンの問題で、xrayって打ったら外れたんだけど、正解はx-ray? 難しいです。まあ、それはいいとして、模擬の決勝戦では一位を取れました。ええと、97点取ってますね。

そして、対人選に移行します。はじめはフェアリー組からですが、右も左もわからない状況、予習を終え、トーナメント開始を告げられて、情けないことですが、胸の高鳴りが止まらない。いったい勝てるだろうか、私は戦えるのだろうか、ものすごく緊張して、こんなの久しぶりかも知れません。やっぱり対人戦ともなると緊張感が違いますね。

第一戦の結果は、2-1-3-1でした。やったあ、勝てたよ。嬉しいなあ。フェアリー組なら充分戦えるじゃんと気を良くしたら、次で1-2-1-3。第三位でした。メモにはオムレツ!と書かれてます。ビジュアル問題で、オムレツのつもりでスクランブルエッグを選んでしまったのが、よっぽど悔しかったみたいです。それから稲庭うどん。なに県? 秋田県か。これ、何度調べても覚えられないんですね。うん、でももう覚えた、多分。

次が2-2-1-1、戦い方がわかってきたようで、ただやっぱりわからない問題があります。牝馬三冠はオークスと。予習では駄目だけど、対人だと誰かが正解を出してくれることで覚えられる。これはありがたいシステムだと思います。全滅だと、どうしようもありませんが。

ここで組が昇格、ユニコーン組ですね。結果は1-5-4-3。殴り書きで憲法103と書いてあるのは、日本国憲法が103条まであるってことですね。次が1-1-2-1。そして1-6-2-2。メモには坂井泉水とあって、私はこれを坂井和泉と答えました。ああう。こういうの難しい。

ここで見習い魔術士に昇格しています。そしてガーゴイル組に昇格。

ガーゴイル組での戦果。1-2-4-4。やっぱり組が上がるごとに勝ちにくくなっていきます。そして6-2-3-2、7(全問正解して7位!)-4-1-2と続いて、ここで再び昇格のチャンス。12位以内に入賞せよとのこと。さっきが予選を勝ち抜けだったことを考えると、ずいぶん楽そう。そう思ったのが油断でありました。

ここからミノタウルス組。1回戦敗退です! うわー、ショック。やっぱりこのあたりになると厳しいです。まずクイズが難しい、そしてプレイヤーが強い。みんなバンバン答えていくし、それもすごい速さで答えていくし、ガーゴイルでの全問正解7位を思い起こすと、ミノタウルス以降は一問でも落とすと敗退と考えたほうがよさそうです。そしてまた敗退。しかも1回戦。いきなりジャンルがスポーツだものなあ、わかるわけがない! だって、広島東洋カープを東洋広島カープって答える男ですよ。選手名いわれたってわかるものか!

スポーツ=あきらめる、の構図が見えてきました。そういえば、某MMOでも体育はあかんかった。必死で七割をキープしてたけど、新問題追加で六割に落ちたものなあ。もっと続けていたら、多分五割四割台にまでいったと思う。とにかくスポーツは苦手。野球もサッカーも、そういえば競馬ってスポーツ? 競馬も!

気を取り直してもう1プレイ。100円で2クレジットだから、もう2プレイですね。8-7-2-2。混戦を抜ければなんとかなるのか? メモには野辺山駅、JR最高峰の駅、あ、ええと、標高が。私これを山野辺駅って答えたのね。四文字クイズだったんで、それっぽいのを作ったら、似て非なるものになった。よくあるケースかと思います。そしてプミポン、タイの王様です。ラーマ9世のことです。というか、さすがにこんなのわからない。

ここで、初級魔術士に昇格です。とりあえず、今日の目標は達しました。

本日の最終戦。7-4-2-1! わーい、嬉しいなあ。なんて思ったんだけど、44.66点で優勝ってあり? どうも自分だけ回戦落ちして、途中からCPU相手にしてたっぽいです。でないと、こんな成績、説明できない。でも、まあいいや。勝てればなんでもいいのよ(酷い!)。

プレイしてみての感想ですが、このゲームは三十代オタクが有利ですね。例えば連想クイズにて、○○の船ソルビアンカときたら、この時点で即座に太陽とわかる。続くヒント、○○の子エステバン、○○の牙ダグラム、○○戦隊サンバルカンを見るまでもない。しかもこれ、メモしてませんから。普通に経験して、普通に身に付けてきた知識だから、勉強してどうこうなんて必要ありません。苦手なジャンル格闘技(なんでスポーツから独立しているの?)だって、○○○○・ザ・ジャイアントときたら、私らの世代は一発でアンドレと出ます。だから、これはおっさん有利のゲームです。だからもし私が、人並みに野球やサッカーに興味を持っていて、さらにギャンブルなんかもそこそこたしなんでいて、また真面目に授業を受けていたら、最強だったと思う。あ、アニゲが駄目か。昔のはいいけど、最近のわからない。漫画BLEACHの主人公が死神って、QMAやるまでわからなかった(並べ替えだから答えられたんだ!)。ガンダムSEEDのDESTINYはわかったけど、主題歌がINVOKEというのはわからなかった。囁き詠唱祈り念じろ! ウェピのFURILはわかったけど、PRILUとかやっちゃった。ださい! かくのごとく、最近のアニメはわかりません。

出題形式は、一応すべて経験しました。自分で選べるのはまだ六種くらいなんですが、決勝戦では賢者の方とかいらっしゃいますから、おかげで珍しい形式も経験できてありがたかった。しかし、タイピングと一問多答の難しさといったら半端じゃありません。だって、知らないと手も足も出ないじゃないですか。一問多答にはまぐれ当たりはありますが、タイピングにまぐれはない。真のクイズ強者のための形式だと思います。これ、DSだと書き取りあたりが凶悪になりそうな予感がします。

凶悪といえば、並べ替えクイズ、わかっても追いつかないのは困ります。エアーズロックがなんたらかんたらで地名っていわれて、文字数見たら怒濤の九文字。マジですか!? とりあえずうろ覚えながらスプリングで終わらせてみたら、アとリとスとスが残った。アスリススプリング? アリススプリングスだ! わかってももう並べ替えられないよ! 追いつかないのはタイピングでも一緒でした。これ、まず文字の並びに慣れる必要がありますね。なんだっけかなあ、あ、わかった! と思って打ちはじめて、拗促音わをんあたりで迷ってるうちにタイムアウト、あと一文字とOKで正解だったんじゃー! 厳しい! 厳しいです!

けれど勝ち抜きに厳しいのは、実は○×のような気がしています。予選第1第2回戦あたりの混戦、これを抜けられないと話にならないのに、私は混戦模様がどうも苦手のようです。じっくり待って考えてしまうのが敗因でしょうか。とにかく問題に慣れて、見た瞬間に押していくくらいでないといけない、んでしょうが、あんまり焦ると、あのは○○ですが、にやられてしまって、筐体に突っ伏す羽目になる。あれはつらいですね。気をつけてるんだけど、やっちまう。?が出るまで確定じゃない。けど、○×では?なしで確定することもあるから、ほんと答えどきが難しいです。

あ、そうだ。プレイ途中に出てくる宝箱ってなんなんでしょう? あれ、そのエリアで1位を取ったら取れるのかと思ったけど、そうでもない? いや、1位を取れてなかっただけだったのかな。まあいいや。いずれわかることだろうと思います。焦らない焦らない。

以降はメモ。コナミの女子プロゲームはランブルローズ。後は、ああ、もう思い出せないや。

2008年9月6日土曜日

ふたご最前線

   ふたご最前線』の面白さは、大人顔負けの口をきく双子、南帆と北斗の兄妹のかわいさ、魅力、生意気さやらもろもろが大きな要素を占めていると思うのですが、もちろんそれ以外の人たちもいい味を出してるなと思うのです。たとえば南帆、北斗のお母さんであるとか、この人ずぼらで横着で、なんか欠点だらけに見える人なんですが、けどそんな薫さんが生き生きとして魅力的で、ああ、かわいい人だなって思う。これは、薫さんにとどまらず、他のキャラクター、南帆北斗の祖母もそうなら、二人の通う幼稚園の先生たちもそうですね。出てくる人が、皆どこかに癖があって、欠点もあって、けれどそうした部分も含めてかわいく、魅力的で、だからずっと好きでいるのだろうなと思います。実際、第5巻が出て、最初の頃から比べると双子もまた漫画の世界もずいぶん育っていますが、それでも好きという気持ちが変わらないのは、登場人物たちが伝える魅力、その関係性の面白さにぶれがないからなんだろうと思います。

関係性の面白さったらなんだろうかなというと、それは例えば南帆の内弁慶であるとかで、普段は、特に北斗相手にしている時はあんなにのびのびとして、乱暴なのに、北斗がいなくなると途端に引っ込み思案になって、あかんたれになって、ああ、もう、かわいいなあ、って思うんだけど、こういう性格の人って確かにいますよね。とりわけ子供なんかだと顕著で、そういえば私の姉は子供時分、私を使って突破口を開いていましたっけ。道を聞かせるとか、買い物をさせるとか、人見知りだったんだと思うのですが、弟を鉄砲玉かなんかだと思ってる。多分、南帆は北斗のこと、鉄砲玉だと思ってますね。安心して甘えられる、甘えているからこそ居丈高に振る舞って、そんな南帆はかわいいなあ。

南帆だけじゃないんです。どの人からも、ああそういう人っている、そんな感じが得られて、しかもそれがうまくコミカルにデフォルメされているから、現実だったらいやかも知れない性格でも、すごくチャーミングと感じられて、こうのは大人側に顕著ですね。最前からいっているお母さんなんかは、その典型例かも知れません。そしてチャーミングといえば、子供に人気がないことを気に病んでる先生、北斗に慰められてるのはどうだろうって、北斗、どんだけ気の回る男なんだ、といいつつ、あいついいポジションだなって思ってたのは内緒です。ともあれ、大人子供問わず、言葉行動のはしばしに本音が見え隠れして、またそれが近しさをぐっと増さしめるものだから、ちょっとしたことに、ああこの人らしいなあってくすっと笑ってしまうのです。

コミカルが持ち味の漫画で、表現されるもろもろは、おそらくはキャラクターに強く依存することなく、しかしキャラクターについて知るほどに面白さを深める、そうした性質を持っています。そして私はその性質にひたすらに引きつけられて、楽しいは、面白いは、かわいいは、大変です。だから私はこの漫画が好きだといってはばかりません。

  • 辻灯子『ふたご最前線』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2003年。
  • 辻灯子『ふたご最前線』第2巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2004年。
  • 辻灯子『ふたご最前線』第3巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2005年。
  • 辻灯子『ふたご最前線』第4巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2007年。
  • 辻灯子『ふたご最前線』第5巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • 以下続刊

QMAやってみたよ

QMAをプレイする、そのようにいいだしてから、早一年と半年ほどが経ってしまいました。そして本日、ついに本懐を遂げました。場所は、大阪北区は純情モンテカルロ。私の行動範囲内のQMA設置店といったら、ここくらい、ほぼ消去法で選ばれた場所ですが、しかしいってみたら、悪い雰囲気ではありませんでした。これは、これは、通えそうな気がします。

さて、QMAは二階だと聞いていたから、到着後矢も立てもたまらず直行したら、e-AMUSEMENT PASSがどこで買えるかわからず、いきなりまごまごします。店員探して聞いてみたら、発券機は地下一階なんですね。これでとりあえず必要なものはそろいました。

二階に戻ると、筐体は横に八台、ずらりとならんでいて、空きもちゃんとあって、実にありがたい感じです。隅っこの方を選って着席。台に書かれた説明を読みながら、e-AMUSEMENT PASSをセット、コインいっこいれて、ゲーム開始。初回プレイだから学校案内が始まって、しかし思った以上に声も音楽もちゃんと聞こえます。ゲーセンはうるさいから、声も音楽も聞こえない、聞こえてせいぜいハドゥーケンくらいなもんだと思い込んでいた私には、ちょっとしたカルチャーショックでした。

さて、QMA DSで書いた時、私はちょっと迷ってましたね。はたしてプレイヤーキャラ、どうしようって。はっきりいって、シャロンクララ二択ですって。しかしなぜこの二択になるのか? クララはいうまでもない、眼鏡です。で、なんでシャロン? 金髪だから? ノーです。お嬢だから? ノーです。ツンデレだから? 断じてノーです。いやなに、単純な理由ですよ。彼女がどうやら一番スレンダーであるようだから、です。クララのキャラ絵を見た時に、意外と胸があるなと思ってしまって、こりゃいかんなと。よってシャロン。けれどこれでは決め手になりません。おそらくは長く付き合うことになるキャラクターですから、熟考の末決めたいところです。

いろいろ調べた結果、QMA IVまでのクララには、賢者になると眼鏡が表示されなくなる不具合があった、らしいということがわかりました。なぬー、これはまずいな。というわけで、より詳しい情報を得るべく、クララ 賢者 裏切りで検索するも詳細わからず、仕方ないからクララ 賢者 眼鏡で検索して、ようやく状況がわかりました。クララの声を担当されている田村ゆかりさんが、ラジオにて、クララがあんまりに人気がないことを嘆いてらしたそうですが、その一連の話の中で、制作の人がクララの人気をあげるべく眼鏡を外してみたら、何でメガネないんだ!ってユーザーから怒られたというエピソードが紹介されていて、まあそらそうなりますわな。私は、クララに人気がないのだとしたら、それはキャラクター造形が古くさいのが原因だろうと思っているんですが、だって今どき内気、眼鏡、地味、お下げって組み合わせ、どうだろうって話で、こういうのはやっぱり昭和テイストだと思うんですね。だからクララを支えようというような人は、昭和の趣味から脱していない、おっと失礼、温故知新的感性にあふれた人だと思うんです。そうした、ある種伝統の保護者である彼らに、眼鏡を外してみたらどうだろうって、そりゃ外しすぎです。一般の趣味に迎合して人気をあげるのではなく、ボーリングするがごとく、狭く深くを追求するのが正しいやり方だと思うんですね。

クララの眼鏡論争においては、『眼鏡派のクララ使いはクララよりも眼鏡が大事なんだろ』あるいは『眼鏡キャラなら誰でもいいんだろ』などの主張も見られたとのことですが、いや待って欲しい、それは誤解です。少なくとも私にとっては、眼鏡派のクララ使いという表現は当てはまりません。なぜなら、私に関するならば、クララ派の眼鏡使いというべき……、いやいくらなんでもおかしいか。でも、私にとってはむしろ眼鏡が本体であるという言説が一般的でありますから。

閑話休題。キャラクターは学校案内見てから決めようと思ったら、いきなりキャラクターを決めてね! なんていわれてしまい参ってしまい、ええーっ、ここでいきなりですか! 弱ったなあ。選んだのはクララでした。実はこの時にはすべて決めていたのです。名前はエイプリル。某MMOにて、エイプリルフールのネタ用に作られたキャラクター冬雪は、教室を混乱と阿鼻叫喚のるつぼに陥れるべく、中肉中背、眼鏡にお下げの戦略的外見が与えられました。コードネーム・エイプリルと呼ばれた彼女は、結局一人驚かせただけで、普通にクラスに溶け込んでしまったのですが、そのエイプリルの思い出を込めて、クララを選択したのですね。ええ、冬雪においても本体は眼鏡でありますよ。

一応、声優についても調べてみたんですが、私、シャロンを演じる浅野真澄さんって知らないんですよね。Wikipediaで調べてみたら、出演されているというアニメ、本当にひとつも見てないの。こりゃあ駄目だ、参考にならんと思ったところで、ようやく知っているゲームを確認。『機動戦士ガンダム戦記』と『Quartett!』です。ユウキ・ナカサトとソフィ・マイヤーですが、どちらもキャラクターは覚えてるけど、どんな声だったかはあんまり思い出せない。困ったな。

また、QMA5 Wikiで台詞一覧も確認したりして、テキストで見るかぎりでは、シャロンよりもクララかなあ。ええ、本当に眼鏡だけでクララを選んだわけではないんですよ。できる範囲で、いろいろ調べてみたりしてたんです。

長くなっちゃったな……。戦績その他についてはまた明日でいい? うん、またあしたー。

■ユーザー名:
エイプリル
■最終プレー校:
純情モンテカルロ校
■階級:
初級魔術士5級
■所属組:
ミノタウロス組

引用

2008年9月5日金曜日

かなめも

 スズナリ!』の連載が終わり、そして始まったのが『かなめも』です。最初は、不幸な少女ものかと思って、だっていきなりお葬式から始まるんですよ。たった一人の身内である祖母を亡くし、天涯孤独の身となった中町かながヒロイン。住むところもなく、お金もなく、頼る先もなければ、身を寄せるあてもない。そんな彼女がたどり着いたのが、住み込み可、求人をしていた新聞販売店です。朝夕の配達に人出がいる、けれどいくら人手が足りなくとも、中学生のかなを雇うというのは考えにくい、だからここには漫画としての都合と、そしてあるいは所長代理の計らいがあったのでしょう。かくしてかなの、新聞専売所での生活が始まります。

連載で読んでいた時には、序盤に多少のもたつきを感じて、登場人物はヒロイン含め当初は六人。キャラクターに癖をつけてあるから、見分けやすく、把握をしやすいのはいいけれど、かなの飛び込んだところが新聞専売所であると判明するのは第二回目に持ち越し、こんな風に設定が小出しにされるという印象があったためか、この漫画にのっていけるだろうか、少し心配に感じたものでした。ですが、かなが実際に新聞を配達するようになって、新聞販売店のシビアな側面や、配達員が経験する現実のようなものががちらほらと語られるようになって、がぜん面白みが増したというように感じています。だから、もしかしたら私は、この漫画の最大の売りであろう、若く綺麗な女性がいちゃいちゃとしている、そういう面よりも、新聞配達という仕事を扱った漫画として読んでいるのかも知れません。仕事のネタをメインとして、いちゃいちゃに関しては漫画を盛り上げるフレーバーと思っている、どうもそういう節があるようです。

さて、冒頭にもいいましたように、いきなりの不幸に戸惑うかな、彼女がヒロインであります。連載では、はたしてどういう展開が待っているのか、わからないままに読み進んで、整理する余裕もなく、先を先をと思っていたのですが、単行本で読み返すとさすがに状況もよく把握できるようになって、だからこんなことをいうのですが、これは小公女なのかななんて思ったのですね。唯一の身内を失って、落ちぶれて、あくせく働く身になるのだけれど、けれど最後に仕合わせがやってくるよという、そういう余地がすでに用意されているような第一回に、私は小公女のヒロイン、セーラが置かれた状況を感じたのでした。だからかなは、きっと最後にはすべての問題が片づいて、仕合わせになるんだと、そんな風に信じていて、けれどそれは今の状況を否定するようなものではなくて、仲間、友人に支えられて働いたということが、彼女を成長させてより素敵なレディにさせるのだと、そんな予感がしています。

どういう方向に向かうにせよ、今かなの身を置く場所は、かなに対して親身で、力になってくれるところであるし、けれどかなは、ただここにい続けるばかりで、行く先のないままに置かれるということもなさそうだ、ひとつの出口の可能性が用意されていると感じられます。ただ、その可能性がどう働くのかはわからない、かなは受け入れるのか、あるいは退けるのか、けれどいずれにしても過去と現在が未来において結び合わされる、そんな予感をさせる第一巻でありました。

この漫画の表に立つのは、女の子同士のいちゃいちゃや、女の子に対するセクハラ — 、あのはるかさんという人は、読者のよこしまな面を一手に引き受けて代行する、そんな役割が感じられて危ない — 、ともあれ、女の子ばかりの華やかでちょっと艶やかな日常が目に付きますが、それだけではない、例えば職業ものとしての風あいもある、もちろん友情を積み上げるような要素も、それからかなが出会うワンダー、おとぎ話めいた感触もある、多面的な読みができる漫画であると思います。だから、受け取る人がどの面に面白さを見出すかで、感じられるものも変わってくる。いや、けどきっと、女の子のかわいさが一番強い味付けなのかも知れませんね。それをわかった上で、この漫画の底には、職業ものの土台があると、そして苦労しながらも成長しようという少女の物語があるのだと、私は主張したいようですよ。

  • 石見翔子『かなめも』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社.2008年。
  • 以下続刊