2009年6月10日水曜日

『まんがタイムきらら』2009年7月号

雑誌の感想を書いていて、途中で力尽きるだなんて思いもしませんでした。『まんがタイムきらら』2009年7月号、とりあえず昨日は前半だけを書いて、具体的には『かみせぎ!』まで。しかし、こうして前後編になるんだったら、もっとしっかりみっちりと書いていけばよかったよ。なんていうけど、それをしたら、多分もっと早い段階でリタイアしたんだろうなと思います。

そんなわけで、再開は『境界線上のリンボ』から。いたずらっこたちと自宅で迷いこむ不思議な空間。こういう、不思議がなにくわぬ顔して身近に隠れているっていうのは、なんか見ていてわくわくさせるものがあると思います。子供なんかだとなおさらだと思うのですが、日常に非日常が隣接しているという感覚、それはいくつになっても求めてしまいたくなるものなのかも知れません。『リンボ』は、日常といいきれるほど日常に暮らしているわけではないけど、だからこそ可能になるより一層の非日常表現、それが日常にまざりあうようにして存在している。なんか、よいなと思います。

こどもすまいる!』は、牧場にいくお話。全体に広がる楽しそうな雰囲気に、あの馬のやめとけみたいなちょっとおかしな表現が、なお面白みを強めていたと思います。そしておつかれさまです。やっぱりいい漫画だなって思います。『うぃずりず』はサイレント風味でやっていて、あの宙を舞う自転車、あれは面白かった。けど、自転車って描くのべらぼうに難しいと思うんですが、それがこんなにたくさんでて、いやほんと、大変だったんじゃないかと思います。

『PONG PONG PONG!』、本当は怖いリコの師匠。神さまなめてかかっちゃいけないって話でした。けど、祐太、なんかいいやつだなあ。しかし、どんどん株が下がるな。羨ましいは単純なんだけど、それだからこその面白さがあったと思います。『まーぶるインスパイア』は、いよいよ話は進まず、けどこの普通なら枝葉末節としてオミットされるような話がむしろメインといった感覚、たまらんものがあります。そして唐突に男湯の風景。親父さんの溢れる娘愛。すさまじいな。すさまじいからこそ面白いなと思います。

『だんで・らいおん』、私も待ってろといわれたら、じっと待ってるタイプだわ。昔は違ったんだけど、だんだんそんな風になってしまって、あんまりよくないなあ。なんて思うけど、本当はどっちがいいんだろう。この漫画、悪い漫画じゃないと思います。なんだか引っこんでしまっているヒロインが、だんだんに開かれていく。そうした様を見るのは、悪くないものだと思います。

『夏色スニーカー』、これもゲスト。猫探しの散歩。猫と出会って写真を撮って、そうしたいろいろを通してキャラクターを魅力的と感じられたらよさそうです。ぺぺぺって名前はいいなあ。ヒメと対立してるようで、そうでないっていう。その様子は面白かったです。

『びすとろふぃーゆ!』、これもゲスト。才能はあるんだけど、引っ込み思案というか自己否定感情というか、自己肯定感の欠如というか、そんなヒロインがちょっといい感じ。だから、回を重ねると好きになるんじゃないかなあ。そんな雰囲気です。

『からめるマフィン』、卵白を先に泡立てるオムレツ、今度試してみようと思います。『ダブルナイト』、『ぼくパイ』って略称は、さすがに一般層には通じないんじゃないでしょうか……。『ぼくの生徒はヴァンパイア』、略して『ぼくバイ』だと思うんですが、パイでいいの? うん、まあいいや。細かいことはいいのよ。

そしてMy Private D☆Vは『キルミーベイベー』のカヅホさん。ショートカット、いいですね。ジャージ、素晴しいですね。けど、このジャージは私の好みである普段着がジャージとはちょっと違って、けどこれも魅力的かと思います。で、スパッツだそうですが、これ、小学生の時に見たアニメの影響じゃないかとのことですが、それって『飛べ!イサミ』? まさか『カードキャプターさくら』? ところで、さくらってスパッツだったっけ? そう思って軽く検索してみたら、自分の文章がヒット。ぎゃーっ!

しかし、いいイラストを描く人だと思います。色気は少なめ、さらりとしていて、ほのかにただよう程度。で、魅力もしっかりとあって、よいなあ。表情、そして手足の表現がよいのかな。キャラクターはちんまりとしてるんだけど、小さくまとまってるような感じはしない。その、大きな動きの見せかたが逆にキャラクターの小ささを強調するようで、よいなあと思うんですね。

で、アホの子。うん、アホの子は可愛いですね。私も好きです。

  • 『まんがタイムきらら』第7巻第7号(2009年7月号)

引用

  • 娘太丸「こどもすまいる!」,『まんがタイムきらら』第7巻第7号(2009年7月号),122頁。
  • 同前,124頁。
  • リサリサ「PONG PONG PONG!」,前掲,137頁。

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