2009年7月13日月曜日

『まんがタイムラブリー』2009年8月号

今日は13日。『まんがタイムラブリー』の発売日です。季節は夏、花火がテーマなのか、あるいは浴衣がテーマ? なんか一人だけ迷彩装備の人がいますが、それはまあ気にしない方向で、ええと、浴衣です。手にしている小物は、うちわ、わたあめ、金魚すくいの袋、そして89式小銃ですか? いや、銃器とか詳しくないんですけど、自衛隊で制式採用されてるっていったら89式かなと思ったんですけど、けど、どうも調べたらこれは64式小銃みたいですね。って、どうでもいい話でした。ともあれ、私としては短期集中☆ゲストである『視界良好』が表紙に出てきているというところに驚いて、人気あるのかな。もしそうなら嬉しいことであります。

『天使な小悪魔』、驚きました。なんと、カイトの迷走はまだ続くんではないか、そう思っていたんですが、なんとひとまずの決着がなりました。身近な誰かをモデルにして、一気に過去に決別。けれど、人ってのはこうして経験から答えを導いていくものなんだろうなあ。いずれにしても、カイトは立派になって、うん、ちゃんとしたいい話であったと思います。この後は、母親との決別ないし決着が待ってるんかも知れませんね。

うさぎのーと』はフリーダム教師陣があいかわらず楽しくて、ビート板に立つは転ぶは、やりたい放題。そのやりたい放題っぷりがよいなあと思うのですね。最後の落ちは期待の片岡でしたが、やっぱりこの人、人気があるんだろうなあ。可愛けりゃ、男も女も関係ない時代に入ったのかも知れません。いいことですね。

『だんつま』は、海、子供会のバス旅行。しかし、参加せずとも、タオルの汚れで妻の食事動向を把握する旦那はすばらしい。でも、きっと、世のお母さんがたは、子供の食事動向をこういった汚れから推測したりしてるんでしょうね、って、この人はどこまでいっても大人にして子供なのか。大人といえば、サブタイトルの「大人ですよ」はちょっと嬉しかったり。

サクラ町さいず』は好例のお盆の帰省。いや、これは帰省っていうのかな。デコられたミニ仏壇、あのデコるっていうんですか、あれ正直なところいいまして気持ち悪いんですけど、はやく流行りが過ぎてくれないかなあってずっと思ってます。しかし、この漫画の幽霊たちは、皆ゆったりと自分の死後を満喫して、死がこのように穏やかでやさしいものならどんなにかいいだろうと思うんですね。授業参観のコマなんて、なんと幸いであろうかと、そんな風に思うのですね。

『ペンとチョコレート』は、ちょっとヒロインに恋愛の目が出てきたと思ったら、まさかの展開でひき。ここはやっぱり、明るくもう一回同じの描いてくださいっ!! 一度描いたものですから、楽勝ですよね! といって欲しいものだと思います。この人の仕事振りに関しては、大ポカをすることもまれにある私は決して責めようとは思いません。けど、なんかいやな展開を思わせる、いや普通に発見されるんだと思いますけど、でもなんかちょっといやな展開になりそうで、どうなんでしょう。異動かな。

先生はお兄ちゃん。』、これまでたびたび見掛けてきたピョコたんの着ぐるみと、その中身が判明して、それでまゆの気持ちが先輩に傾いていくって、思いがけない展開と思えます。実際これまで匂わされていたムーンチャイルドの関係者の話、そのへんも含めて、まとめてしまうのかな、なんて風に思えて、でも動きがあることは悪くないのかも知れない。などと、前向きにとらえておこうと思います。

『縁側ごはん』のキー坊、この人のバックグラウンドがちょっとずつ見えてきているのか。つまりは画学生ってことなのかな? 自由な気風の姉弟と、厳格な過程に育った娘さん、その三人で話を進めていくのか、ふたたび姉弟メイン、というかキー坊メインか、に戻るのか。なんとも掴みどころのない人たちの、掴みどころにかけるストーリー。その掴みあぐねてしまう、その感触がいいのだと思います。

『カフェらった!』は、なんか不幸っぽい設定がなくなったと思ったら、ずいぶんと普通の感じになって、けど、普通でいいんだと思います。わがままっぽく振る舞うお母さんは可愛いな。

『きまぐれオフィス』、なんとみんなで創業したっていうのか。けど、そんな会社だっていうのに、女子社員に制服があるっていうのが古めかしくて、趣味? まあOLの記号的表現なんでしょうけど、それにしても意外な設定出たって感じで、ちょっと驚きました。

『視界良好』、眼鏡。眼鏡に対するフェティシズム溢れるお姉さんの漫画なんですが、あれ? お姉さん、OLになっちゃったの? 驚きました。以前に別の雑誌でゲスト掲載された時は学生だったのに、でも、OLになってもあんまり問題ないって感じで、普通に読んでいけますね。学生の方も連載になるといいのに、などと思います。

『アイムホームあかり』は、大家さんヒロインのアパートもの。ちょっとどじで、けれど明るくてっていうキャラクターはベタだけど、それだけにあんまり揺さ振られることなく、安定して読めるように思います。こういうタイプの漫画は四コマらしいと思えて、結構好きです。マザコン疑惑とか、結構いい感じでした。

『できる女には秘密がある』、眼鏡。できる人を装っているけど、実は……、って漫画。けれど、その正体を怪しむ人が出て、しかしそれでもロッカーを勝手に開けちゃいかんだろう。とはいうものの、その逆境になりかねないところを機転でひっくり返す、それはやっぱりできる人ならではなのかも知れません。というか、女性のロッカーをさぐってたのがばれるようじゃ駄目だろう。そんなのは、もっとうまくやらないと。こんなじゃきっと、いい感じにヒロインの下僕的ポジションに安定しそうな感じがします。

『ヒーロー警報』、もうY、大好き。絵本を読んであげているシーン、困惑した表情なんて、もう最高じゃないか。いいじいさんだなあ。しかし、いつもいい子で手のかからないかおりが、毎落ちで大泣きするっていう、それは実にいい感じでした。ぎゃーんって! なんかいい話風にまとめるけど、そこにはあんまりいいことばっかりでもない裏がちゃんと描かれていて、きっとじいさんが金で解決したんだろうなあ。それと、あのワンリンガルは台詞の選択が駄目すぎると思う。大人には受けそうですけど。

『ミニっきえにっき』、子供の気紛れ。実際、子供が喜ぶのを見るのが嬉しくてならないんだろうなって思いますけど、けど子供は実際に気紛れだもんなあ。こういう、本当の子供を思わせるもっともらしさ、よく観察してらっしゃるなあと感心するばかりです。バナーナ!

『たまのやすみの』、眼鏡。というか、市井先生じゃないか! この人、大好き。女性にとっての嫌な現実がコミカルに描かれる、って感じなのですが、けど二十代ならまだまだ問題ないのでは? と思うのが間違い? でもこのお母さん、ゆうか(市井先生)にはあれこれグチグチいうのに、妹みちかもそれを許容してるように見えるのに、いざ自分に話を向けられたらやめてよなんて、勝手なもんだ。でも、この姉妹、オタク受けがよさそうなのは姉の方だと思います。というか、オタク受けのよさそうな適齢を超えようとするお嬢さん、婚活とか関係なしに、四コマのジャンルではブームなんでしょうか。実際、市井先生みたいな人は魅力的だと思います。いや、魅力的だと思うからこそ、安心して読んでられるのかも知れません。

  • 『まんがタイムラブリー』第16巻第8号(2009年8月号)

引用

  • 島本和彦『吼えろペン』第9巻 (東京:小学館,2003年),122-123頁。

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