2009年9月23日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2009年11月号

秋の連休が終わってしまいますね。そういう今日は、秋分の日です。一年で二度ある、昼と夜が同じ長さになる日ですね。こういう休日には、うちの外に出たくない。とはいうけれど、まったく出ないのも問題だから、『まんがタイムスペシャル』を買いに駅前に出向きました。でも、ちょっと疑問もありまして、今日は休日。ということは流通が休んでるんじゃなかったか? 雑誌の発売日は流通の休み、つまり日曜祭日を避けて、前倒しになったり、後回しになったりしますよね。だから今日は出てないんじゃないのかなあ。そう思ったのだけど、カレンダーを見ると今日発売となってます。いぶかしがりながらコンビニに向かったところ、ちゃんとありました、『まんがタイムスペシャル』11月号。しかし、これはどういったことなんでしょう。ちょっとルールがわからなくなってきました。

『スーパーメイドちるみさん』、今回は佐々木先生がどんと前面に出てきまして、いやしかしなんだこの人すごいなあいかわらず。ろくでもない小学校教員。あまりのろくでなしっぷりに登場人物からしてちょっと距離を置こうとしているくらいで、しかし今回はいつにも増して傍若無人。いきいきと輝いているその様子、最高でした。いや、実は結構好きなんです、佐々木先生。だから、今回はとてもよかったです。

『あつむトイタウン』が移籍してきて、その第1回です。新しい場所でのお披露目、あつむのおもちゃ屋で働き始めるエピソードが回想されて、最初はまたはじめからなのかと思ったのですが、なるほどそういうことなのか。うまいです。もう一年が経ったっていう、その節目での回想は、ちょっと懐かしいなどと思わせてくれて、なんだか新鮮でした。

たまのこしかけ』はたまこさんが十条さんになりゆきで押し倒されて、びっくりした… 十条さんて意外に大きい… って、えーっなぬーなんかえらいことになってる!? と思ったら、ああ、ああ、そういうことか、無駄にはらはらしてしまった。というか、焦るたまこさん、可愛いな。でも、あの恋愛相談の回答、ああいう発想があるのはわかるんだけど、そういう発想についてかれない人間も間違いなくいるんであって、それが草食系といわれるのなら、私はそちらの側の人間だなと思いました。

『21時のシンデレラガール』。朝からカツは確かに無理です……。さて、今回から理解者が増えて、少しやりやすくなるのかな? 牛乳屋の息子? 幼馴染み。彼もまた親父さんに振り回されて、ほんと、困ったおっさんだなあ。でも、娘のことに必死な父親ってのは、こっけいで、みっともなくて、けれど可愛いものでもあるように思います。まあ、身内にあったらかなわんとは思いますが。

恋愛ラボ』。今回はナギとマキが出会ってふたりきりで話すことになったのですが、マキが変な子とばれてしまった! って、まあそれはしかたがない。いずればれる。でも、そんなマキが強烈に可愛くて、そして結果的にリコ師匠の株があがったみたいです。しかし、ナギは今回もなんだか大変です。ヤンが酷い目にあうのは、むしろもっとやれってな感じなんですが、ナギはなんだか可愛い、じゃなくて、かわいそうに思ってしまったりして、でももっとやれって気持ちもやはりある。しかし、なんか困ったことになるたびに、ナギの素直で真面目なところが見えて、ほんと、いい奴だなって思います。ヤンはまったくといっていいほど逆なんですけど。

夏乃ごーいんぐ!』、涙で目つぶしをかける夏乃。どう考えてもありえない、あほな強引展開、こういうのが実は好きだったりします。こういう単純な勢いで見せるようなのに、意外と弱いんですね。面白さは理屈じゃないなあって、思う瞬間であります。

花の湯へようこそ』の園生君。職場でよっちゃんの読んでいる新聞を覗き込んで怒られて、なんかふたりの雰囲気がいい感じと思って、なんだか新説を受信してしまいました。園生君が女湯覗こうとするのはふりだけで、本当はよっちゃんに相手してもらいたがってたんだよ! って、まあこう思わせて実はやっぱり女湯覗こうとしてました、っていうのが園生君らしいとも思えてくるから、ちょっと不憫な彼ですね。

おフロは狭い…。これ、最高でした。やっぱりシンプル最高です。

ふたご最前線』、わあ、茜ちゃんだ。茜ちゃん大好き。眼鏡美人。しっかりもの。服装とか雰囲気もね、最高だと思う。で、のっけから南帆ちゃんの今日茜んちお泊りしていいですか? って、なんで丁寧語なんだ。可愛くてしかたがない。で、茜の母が南帆北斗の父の姉であることが判明しました。とりあえず弟に対してうぜー呼ばわり。もう最高。他にも、叫ぶ茜ちゃん。倦怠期の夫婦の夜の過ごし方。なんというか、今回、いつにも増して素晴しかったです。で、この後に夏の大後悔スペシャルと銘打ったコーナーがあって、そこで作者に姉があったことが判明。えーっ、妹なの!? 意外! と思ったら、やっぱり弟がいた! だろうなって思ってたんですよ。これまでの漫画に描かれた弟あしらいの様子、あのリアルさ。これは、実際に弟さんいらっしゃるんだろうなと思ってたら、まさにそのとおりであった模様です。そうか、弟はうぜーのか……。

『ポンチョ。』。なんとカレシの先輩は、カレシをナチュラルにフレンチに誘って、しかもおごりだなんていって、これは、もしかして、お姉ちゃんの恋敵!? ごめん、なんか受信しちゃったんです。しかし、この先輩も子供たち前にして、大人気ないというか、でもそうしたところがなんだかいいっていうか。男ふたりと子供ふたりで縁日を楽しむ。その様子はわいわいとして、とてもよかったです。で、カレシとななみさんはちょこっとすれ違ってたっていうのもいつものふたりで、面白かったです。

あいどく!』、やっぱり! なんかかずやとよしのの間に不穏な風が吹くのかと思った前回ラスト。確かに吹いた。って、サーキュレーターじゃなくってさ、なんと女の都がかずやを狙ってる!? って、いいのん? そんなネタ。って思ったけど、さっきの『ポンチョ。』での受信があったせいで、通常の三倍くらい面白くって、なんかやられちゃったよのさ。さて、よしのとの間にどうも愛のなさそうなかずやですが、産業スパイ? と思ったら、どうもそうではなかったようで、この顛末はまた次号。なんか一波乱ありそうですね。

『総てんねん工房』、連載になったみたいです。なので、登場人物や舞台について、あらためて紹介といった雰囲気なのですが、あれ? たまきさんは? まあいいや。ところで、この漫画ってケン坊、いやさ鈴木君が主役だったのか。ずっと宮本さんが主役なんだと思っていました。内気な新人、鈴木君。なんだか妙に可愛いなあ、なんて思うのですが、純情で素直そうな彼に、ちょっと厳しい先輩宮本さん、そしてなんだか変わりものの部長。おかしな会社なんだけど、そのおかしさの中に面白さがあるっていうところ、結構気にいっていて好きなのですね。だから、連載になったというのは嬉しいです。

『きなことあんこ』、『おいしいふたり』の番外編とのことです。仔猫のキナコの暮らしぶり? その愛らしさを楽しむという漫画であるようですが、そのキナコという猫、確かに可愛い。多分、猫好きは猫を見てはこんな風に愛でているのだろうなと、そうした気持ちが伝わるような漫画でありました。

『ミニパトっ!』。覚えのある絵。結構好きな感じの絵。誰だろう、なんだっけかな。って思ったら、ああ、ああ、『あるころじっく』の人! あと、『まんがタイム』に『おやコミュ』っての描いてた。記録を見て思い出した。ああ、結構好きだったよ、あの漫画。だから、きっと『ミニパトっ!』も好きになるんだろうなって思う。酒好きの婦警さんが、元酒屋のコンビニの息子と出会った。で、かわいかったかななんて、なんだか悪くない雰囲気ですよ。

『ハニーtheバンドガール』、最終回! ああー! メジャーデビューした龍樹の面々。このところの動きは、このラストに向けてのものだったのですね。でもって、ソガさん。この人、いいなあ。シャイな人。とことんシャイな人。なんか、こうして綺麗にまとまって、いい漫画だったなってあらためて思って、だから終わるのはちょっと寂しいですね。

そして、ないすぼでえ、『なでしこ3on3』も終わりました。鞠子が成長して、そして時間いっぱいでの逆転を狙ったロングシュート。どうなる? 入っても定番、外しても定番。こうして読み終えて、面白かったと思います。ヒロイン三人娘、その誰もが魅力的であった。そんな風に思われて、そして3on3、バスケットボールに打ち込むその様子もよかったのですね。これも楽しく読んでいたものですから、ちょっと次号から誌面の雰囲気が変わってしまいそうに思います。

『レイさんのお局日和』最終回。早い、早いよ! 連載になったのついこないだだったような気がするんですが、って、確認してみれば、2009年6月号ですね。半年続かなかったのか。なんてあわただしいんだろうって思います。いやに真面目なレイさん。そのレイさんの存在意義がばっちりと描かれた回でした。レイさんのお気に入り、三宅くんにやさしくされる回でした。そして、眼鏡を外せば美人(そんな馬鹿な!)というレイさんの真実が、はっきりと描かれた回でした。結構好きだったから、いきなりの終わりはショックでした。でも、次号から新作があるらしい。それがまた好きになれるものだったらよいなと思いながら、このラストを受け入れたいと思います。

  • 『まんがタイムスペシャル』第18巻第11号(2009年11月号)

引用

  • 荻野眞弓「たまのこしかけ」,『まんがタイムスペシャル』第18巻第11号(2009年11月号),19頁。
  • 渡辺志保梨「花の湯へようこそ」,同前,44頁。
  • 辻灯子「ふたご最前線」,同前,48頁。お

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