2010年1月11日月曜日

YAMAHA トランペット

 なぜか最近トランペットに興味がありまして、いろいろ調べてたりします。いやね、楽器の特性を理解するには外から見たり聴いたりしているだけでは駄目で、自分でやってこそわかるものがあるっていうことを実感しておりまして。ええと、楽器について理解したかったら、やってみるのが最短だ、ですね。その楽器をやっている人間は、やっていない人間よりも詳細に聴くことができるという、いわばあたりまえの話であります。で、私は弦楽器はギターをやって、木管楽器はサックスをやってるわけですが、これはつまり金管楽器や打楽器のことはよくわからんってことでもあります。用法とか音の特徴とかは学習できてもさ、特性の突っ込んだところまでは見えない。だから、理解を広げるためにやってみるのもひとつの手かなと思っていたという前提があったのです。

で、トランペット。買うならYAMAHAかなあ。いやね、私、結構なYAMAHAのファンなんですよ。サックスはアルトソプラノもYAMAHAです。YAMAHAは色気がないとか、独自の色がないとか、そういう意見のあるのは知ってます。欧米系の楽器は、うちの音! っていう明確な主張があるっていったらいいでしょうか。対してYAMAHAは控えめな主張に留まっている。いや、そのナチュラルさがYAMAHAの特色なんだっていったらそのとおりで、そして私はその素直さが気にいっているんです。

といったわけで、買うならYAMAHA。そこまで決めたら次はグレードをどうするかとなるんですが、楽器のグレードは実際の話、かなり重要です。上位グレードだったら表現できることが、下位グレードだと難しかったりするというのは普通にあることです。音の強弱の幅、フォルテに持っていこうとしたら途中で頭打ちになって、息をいれてもいれても、どっかにエネルギーが消えてしまって応えてくれない。苦しいだけ。逆にピアノを出そうとしたら、抵抗が少ないために安定させにくかったり、また小さくするだけは小さくなるけど、一緒に響きも衰えてしまって遠くまで届かない、みたいなね。だから、やっぱり買うなら上位グレードが欲しいよねって話になります。

けど、だからといって下位グレードがまったく駄目ってわけでもなくってさ、これが楽器の難しさになるんですけど、下手なうちは無理に上位グレード使うよりも、下位グレード吹いてるほうがいいなんてこともあるんです。上位グレードはやっぱり鳴らすのが難しい。プロ奏者のパワーを受け止めて耐えるだけの構造を持ってますから、それをきっちり鳴らそうと思えばある程度の技量が要求されるわけです。だったら、軽めで鳴りやすいエントリーモデルで練習しておいて、それが物足りない、楽器がパワー負けしてるって感じるようになってからグレードアップする方がずっといいという考えは確かにあるんです。

さて、グレードも重要ですが、グレードの高い楽器は当然値段も高いです。当たり前です、材質も違えば手間も違ってる。上位グレードの楽器の場合、同じ真鍮(ブラス)でも質のいいもの、つまり高価なものが使われています。また、木槌で叩いて作ってたり、また二枚の金属を繋げるんじゃなくて一枚の金属から作ってたりね、ぱっと見にはわからなくても、手間や細工が段違いによくなってたりするんです。というわけで、いい楽器は高い。高い楽器は買いにくい。ああ、私はエントリーモデルでいいや。

金属管の楽器は仕上げがいろいろです。大別して金色と銀色があります。金色はラッカー仕上げ、銀色は銀メッキであることが多いです。これ、見た目だけの違いに思えますが、音が変わります。ラッカーよりも重い銀メッキは、音がマイルドになります。明るいラッカー、メロウな銀メッキといった感じです。また、ブラスにもいろいろ種類があって、イエローブラス、ゴールドブラス、レッドブラスの順に亜鉛に対する銅の比率が多くなります。YAMAHAの場合、イエローブラスは銅と亜鉛の比率が70:30、ゴールドブラスは85:15、レッドブラスは90:10くらいの目安です。これ、銅が多い方がマイルドになる。まあ、今YAMAHAはレッドブラスのモデルはないそうだから、イエローとゴールドからの選択になろうかと思いますが、下位モデルとなるとほとんど選択肢ないんですけどね。1335と2335がイエローブラス、4335がゴールドブラスです。上位モデルだと、同一グレードでイエローブラスかゴールドブラスか選べたその上で、ラッカーか銀メッキかも選べたりするんですけどね。

明るく真っ直ぐなラッパらしい音がよければイエローブラスでラッカーを、しっとりとした響きが欲しければゴールドブラスで銀メッキを、という風に好みで選びます。

あ、そうだ。1335には第1トリガーがなかったりしますね。トリガーっていうのは左手で管を抜き差しするためについている器具でして、これで音程の調整するんです。で、1335と2335は第3トリガーの位置が調整できるようになってる。これは、この2機種がジュニア向けであるっていうことの証拠なんだろうな。手の小さな子供、小学生とか中学生が鼓笛隊や吹奏楽で使う楽器としてデザインされてるのでしょう。また、1335は一部支柱がオミットされていて、これは抵抗感を減らすためでしょう。きっとかなり吹きやすい。けど、第3トリガーの調整機構が抵抗感を加えてるはず。いろいろつくほどに抵抗感や抜けのよさは変わります。

以上、いろいろ調べて考えてみて、4335あたりが無難かなあって思っています。しかし、トランペットというと銀メッキばっかり見てたから、金色のが逆に新鮮に感じられます。

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