2010年5月7日金曜日

『まんがタイム』2010年6月号

『まんがタイム』2010年6月号、発売です。表紙は絵本の特集みたい。『おとぼけ課長』、『だって愛してる』、『タマさん』と、絵本読んでる様子描かれて、『みそララ』は雑誌なのかな? これの面白いのは、課長の見ている絵本というのが、そのものずばり『絵本 コボちゃん』で、そういえばそんなのも出ていたなあと思い出しました。この、作者みずからが実際の本を自分のイラストに盛り込んでくるの、ちょっと面白いです。

『ドキドキ苦悶坂学問所』、ゲストです。作者は桑田乃梨子。なんか印象に残ってるのだけど、確認してみても、既刊を読んだことない模様。じゃあ、なんで覚えてるのだろう。さてさて、漫画はといいますと、苦悶坂学問所にて学ぶことになった主人公が、妖怪たちに出会う、そんな感じです。妖怪たちの学ぶ学校、だから当然クラスは妖怪ばかりで、人間の生徒は主人公以外にひとりだけ。この時点では、わりとよくある、わりとよく見るタイプの話であるなという感じです。だから、つまりは、個々のキャラクターがどういう風に動くか、そこに魅力が感じられるか、ということになろうかと思うのです。この一回を読んだ感じでは、残念ながらまだそこまでのなにかは感じられないといったところ。だから、評価は今後、ということになろうかと思われます。

途中、『まんがタイム』30年目とのことで、まんがタイムアーカイブなる企画のページありまして、30年やってるというのはすごいなと素直に思いながら、楽しく年表拝見しました。1981年、増刊として出て、『タイム』が創刊されて、『タイム』別冊が出て、それでその別冊が後に『ファミリー』になる。こういうのはまったく知らないことでしたので、やっぱり面白い。また、その時代時代の風物事件等が年表に現れてくるというのも面白い。よかったと思います。

なりゆきわかこさんのインタビューもはいっていて、懐かしいですね。私が四コマ誌を読みはじめた頃にはまだ連載されていたと覚えています。『ぼくんちのアイドルひろみちゃん』第1回の再録、印象がずいぶん違う。で、来月には新作を掲載するということで、ちょっと懐かしい。この企画、ちょっと楽しいです。

『Fever!! — 貧乏レイジの同居人』、新人まんが大賞を受賞した漫画です。幽霊が出る、じゃんじゃん出る、そのため格安の家賃。これだけならありきたりだけど、その幽霊がやたら元気で明るくて、しかも貧乏人を応援する目的で部屋に憑いているとかいう、なんか若者支援のやたらいいやつらで、おかしな味わいのある漫画であるなあ。これ、こなれたら、もっと面白くなるかも。そんな印象です。

『ねじゆるゆる』は、こうした方向にいくと決まったんでしょうか。マッドサイエンティストのお父さんは後退、娘とロボット(?)のねじこが前面に押し出されて、可愛くてナンセンス、ちょっとドキドキな関係も描いて、面白かったです。こうしたものに対し、きらら的と評する人もあるけれど、『きらら』のテイストとははっきり違っている。また違った可愛い系の四コマ、これはこれでありだな、そう思っています。

PEACH!!』、また新たなとりかえっこネタですよ。岩井が大友と入れ替わり、って、大友って名前出たのはじめてか。私の記憶が確かなら、この子は以前、いわいちゃんにっていってプレゼントをあげた子ですよね。こうして仲良くなって、こうして入れ替わって、この大友って子らのネタが今後増えていくのかな。楽しみです。それでもって、最後のネタ。なんで悲しいとせんべい屋になるのだろう。きっと理由はないんだろうな。でも、なんか面白いのでした。絵的にも、その突拍子もない感じからも、妙な味わいあって、よかったです。

  • 『まんがタイム』第30巻第6号(2010年6月号)

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