2010年5月26日水曜日

『月刊アフタヌーン』2010年7月号

 『月刊アフタヌーン』2010年7月号、出ています。表紙は『ヒストリエ』、なのですが、私、これは読んでないので、いまいち背景がわかりません。いや、主人公がアレキサンダー大王の書記官、エウメネスってことはわかってます(書いてあるので)。いつだったかなあ、結構前に馬のあぶみをどうこういってるあたりは読んだのですが、それ以降なぜか読まなくなってしまいました。やっぱり続きもので最初を知らないというのは、なかなかに入りにくいものがあります。

『斬り介とジョニー — 四百九十九人斬り』、読み切りです。いやね、読んでないんですけど、とにかく人の首がばんばか飛ぶってのが、ぱらぱらページをめくってる時点でわかったので、読むのやめたんですけど、その作風っていうんでしょうか、絵の感じ、『GOLDEN LUCKY』っぽいなあって思って、それで今これを書くのに作者確認したら、本当に榎本俊二でした。わお、雰囲気は全然違う、そう思ったのに、首の飛び方でそうとわかるとは、なかなかにしっかりと確立されたスタイルなのだなあと感心してしまいました。

百舌谷さん逆上する』、冒頭で涙流してる未来、可愛いなあ。っていうのはいいとして、百舌谷さん、だんだんにいい方向に向かっているのだなと思える回。あのキツネ、ネギーなのか、あるいは百舌谷さんの気付きの漫画的表現であるのか、そのあたりはわからないとしても、でも悪くないなあって、いや、いいなあと思える、そんな展開でした。それでもって、番太郎、彼を吊るし上げる、つもりがあるのかどうはわからんけど、結果的に吊るし上げる結果になっている学級会。なんていうのだろう、すごくいたたまれない。番太郎の心の叫び、よくわかる。でも、彼の置かれた状況、前提を共有しない人にとっては、なんともいえないナンセンスだったんだろうなあ。けど、百舌谷さんの笑いは、吊るし上げてた連中からしたら外道なのかも知れないけれど、私が見るかぎり、吊るし上げている連中も含めた異常さを笑っているようにも見えて、ある意味、番太郎にとっては救いだったんじゃないのかって思えてしまうのです。そして、百舌谷さんの心情、騙しているという罪の意識、勇次郎に対して遠回りながらも告げられて、そしてそれを受けた勇次郎の答えが、そうした感情は誰にもあるのだと告げる。こういう内面の描かれるところ。そして、百舌谷さんがこれまでいろいろな人と交流してきたということ、その結果が今の状況、次へのステップを用意したのだろうなと思えて、とてもよい回であったと思っています。

次回はちょっとした山場になりそうだけれど、慌てることなく、進んでいってくれるといい、そう思っています。私の気持ちの追いついていけますように、そう思っています。

0 件のコメント: