2010年6月13日日曜日

『まんがタイムラブリー』2010年7月号

『まんがタイムラブリー』2010年7月号、続き、三日目です。今、『ラブリー』にはゲストや本誌初登場というのがたくさん載っていて、なかには結構いいじゃないか、これは好きになりそう、というものもあって、だんだん楽しくなってきてるところです。しかし、本誌初登場というのは、それで連載なのかそれともゲストなのか、そのあたりがよくわからないのですが、多分ゲストなんでしょうね。わからないので、初登場とあるものは初登場としています。

『勇気ほうれんそう』、初登場です。ヒロインは先輩に恋するお嬢さん。学生ものなのかな? と思ったら、社会人ものでありました。ネット上のHRS掲示板に書き込むヒロイン、林ゆうきさん。この掲示板、HRSってほうれんそうの頭文字、報告連絡相談とりあつかう掲示板ってことなんでしょうか。掲示板にて相談する、その相談は職場の同僚男性も見ていて、けれどそのどちらも相手が誰かわかっていないっていう構図です。これは、先輩に恋するヒロインを応援してる間に、なんとなく気になっちゃって……、みたいな展開ありなのかな。奥手の恋愛もの。どう展開していくのだろう。また、典型的といっていい構図、どう独自色を出していくのだろう。など思うのは、ちょっと気になってるからであります。

『硝子音工房』、ゲストです。以前、『ラブリー』や『スペシャル』に掲載されていた『ココロノミカタ』から、ガラス工房のお嬢さんたちが独立してきたみたいですよ。営業にいそしむお嬢さんたち。作品は受け入れてもらえるけれど、工房にまでは足を運んでもらえない。その工房を助けるべく、長女でサックスプレーヤーの朱鷺姉さんがいろいろ画策しちゃうという話で、結構夢のあるお話。可愛くやさしげ、ちょっとふわりと軽やかなタッチで、人情ものをやってくれる、ええ、今回もそんな風でありました。

でもって、ガラスでソプラノサックスを作ろうという話です。現実的な話をすれば、これはかなり困難な仕事だろうと思う。っていうのは、フルートやクラリネットは管が肉厚だからガラスにもできるけれど、サックスは管が薄いから……、とはいえ、そんなことは作者が一番わかっておいででしょう。その現実には困難なことも、漫画であればかたちにできる。夢があるなと思いますよ。どんな音がするのだろう。あるのなら吹いてみたい。ガラスで楽器といえば、ハリオグラスが思い出されるけれど、サックスにもチャレンジしてもらえないものか。どんどん夢が広がる、そんな漫画でした。

ところで、作者はご自身もサックス演奏されたりするんでしょうか。楽器やらケースやらだけでなく、準備の様子、演奏時の構え方、指の様子、すごくちゃんとしてる。それはそれは見事でした。

ヒーロー警報!』、第1部完! って、なんだそりゃー。作者のコメントにいわく、また誌面に戻れる可能性もあるとかなんとか、そうなら是非いつか再会したいものだ、そう思います。

さて、本編はといいますと、実にいつもどおりっぽいといいますか、洗濯ものの乾かないという、梅雨の季節感じさせる話でした。いつもどおりといえば、そのとおり。けど、いつもどおりに面白かったですよ。Jのヒーローパワー、確かにすごいのだけど、今直面している日常的問題には役立たないとか、かつてのライバルYとも相変わらず仲良しで、ちょっとのことで貧富の差みたいなもの感じちゃうとか、ええ、面白かったのですよ。だから、この第1部終了を残念に思う人が多くあって欲しいと思います。そうした声が集まって、いつか復活を果たしてほしい、そう願います。

  • 『まんがタイムラブリー』第17巻第7号(2010年7月号)

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