2010年11月27日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2011年1月号

『まんがタイムオリジナル』2011年1月号、発売されました。今月表紙はクリスマス、『ラディカル・ホスピタル』からは、山下メインの総勢6人、サンタクロースの衣装でお目見えして、そしてクリスマスリースを手にする『らいか・デイズ』らいか、ケーキにのっている『ひよりすと』ひより、そしてクリスマスリースに囲まれてるトナカイ衣装の『タマさん』と杏であります。

『ハコぺけ』、ゲストです。劇団の漫画、やる気に溢れてるのは典子ひとりだけ? いや、野辺さんもそうなのか。残りは遅刻、睦、さぼりを画策した舞、登場人物はこの四人だけなのか? 今回は導入、団員のキャラクター紹介して、ちょっとだけ練習して、時間切れで追い出されて、そういった体たらくでしたが、全3回ゲストとのこと、次回次々回でどういう展開がされるのか、劇団なんてすごく楽しそう。楽しみにしたく思います。

『おやすみ魔法使い』、今回は漫画家氏をメインにして、その担当編集者が紹介されるという展開。この、店は店としてただ存在し施術して、話を動かす側がちょくちょく変わるっていう、このパターンは割と嫌いじゃないなあ。ほぐし屋天花粉においては、先生と助手の攻防、ただただ実直によい仕事ができればいいという先生と、店の雰囲気やイメージもちゃんとしたいという助手と、その対立。私は先生的なところがあって、だからその気持ちはよくわかるんだけど、助手のいってることわかるようになってきました。いや、ほんと、助手のいってること、それも大事よ。今回の面白いのは、漫画家の描く似顔、それでこの人とわかる、そういうところとか、あと宿題の出る店。私はそういう宿題ができなくて怒られるタイプだなあ。ともあれ、悪くないなって思ったのですよ。こういう腕のいいほぐし屋があったら、私もいきたいです。

『ぎんぶら』、安堂友子の新作です。銀河ぶらりと調査隊、宇宙時代到来で、宇宙にいくことも難しくなくなった。そんな状況で宇宙にいくことになった若竹光一、彼のフライトの理由のがっかりさにしびれます。こういう、いかにも駄目な理由、地方とのギャップもろもろ、未来の話が未来の話と思えません。また、SFらしいネタにしても、ただの空想でもなければ、ましてや荒唐無稽でもなく、現在に生きる我々の常識があってこそ光る、そうした味、面白さがあるんですね。つくづく力のある人だと思って、その力は常識というものを知っていること、そして常識を疑うことを知っていること、それかも知れないなと思わされます。ところで極秘ミッション、これもきっとすごく微妙な、それこそこのおっさんの超個人的なことだったりするんだろうな。そんな気がしてなりません。

『明日もひまわり荘!』、登場人物の個性が見えて、面白さがしっかりしている、そんなところが実にいいです。守銭奴と思われているみずき、肉に飢えているみずき。あの、エリンギとか、めちゃくちゃ面白い。で、笹井さんですよ。素晴しい。あの、吉田みずきを見る目! 照れながら、ごまかしながら、うさぎのぬいぐるみを作って欲しいってお願いする、そして罪悪感。いや、ほんと、すばらしいよ。しかし、ほんと、そんなに罪悪感持つなら、素直にいっちゃえばいいのに。いや、ほんと、すごくよかったです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第30巻第1号(2011年1月号)

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