2010年12月18日土曜日

『まんがタイムファミリー』2011年2月号

『まんがタイムファミリー』2011年2月号、昨日の続きです。

『ひよっこシスターの安息』、年があけてお正月の風景ですよ。お年玉とかおせちとか、実に日本的。新年の抱負、目標を決めましょうというのもまた日本的で、こういうゆるい感じがいいなって思います。しかも、彼女らの目標、あんまり高いわけでもないのに、達成できてないっていうのがね、ちょい駄目感あって、またいいなと思うのでした。気にいったのは、南野シスターの凝り性でしょうか。この人、いわゆる完璧主義って感じでしょうか。なんか大らかな雰囲気だから、ちょっと印象が変わって、けれどなんとなく凝り性というの、しっくり自然とも感じられて、こういうらしさというのでしょうか、人となりの近しく感じられるところがよいのですね。

エッセー企画、ボクのワタシのお正月事情。楯山ヒロコ、佐野妙、木村和昭、山田古都子、水井麻紀子が描いているのですが、木村和昭はもう完成されきってるなと思う。どう考えてもエッセーというよりネタ、まさしく漫画であるのですが、見事に完成されていて、ほんと、この人は名人だと思う。もちろん他の人たちの漫画も面白くて、それらは本当にエッセー、身のまわりのこと、出来事を漫画にしたという感じなんですが、楯山ヒロコのただ除夜の鐘を撞きましたというだけでない、その時の情景を追って経験するかのような気持ちになれる描写、表現も見事でした。ところで、吉田古都子さん、ええー、お餅があんまり好きではないのですか。なんか意外。いや、自分が餅が好きだからなんですが、そうかあ、お餅お好きではないですか。そういう人があることに、なんだかすごく意外と感じてしまって、その驚きがまた意外です。

『はなまるドロップス』、『どっきゅん乙女姉妹』、最終回でした。って、驚いた、なんかすごい唐突で、ええー、終わっちゃうの!? 好きだったんだけどな、面白いと思ってたんだどな。いや、ほんと驚きました。けど、『天使くん』の最終回はそれ以上に驚いて。いやあ、それといった理由はないんですが、なんというかこの漫画は終わらないような気がしていて、あって当然というか、そんな風に思っていたのですね。そうかあ、20年以上やってたのかあ。すごい長寿ですね。『天使くん』、きらいじゃありませんでした、ええと、つまりは好きだったってことです。基本的には同じネタの繰り返し、変奏の連続であったとは思いますが、それが逆に安心と感じられた、そんな気がしています。

『君島夫妻』、これはいいですね。新人まんが展ということは、最近の投稿作なのだと思うのですが、これで新人? と思わせるくらいの安定感。素直でないお爺さんが逆に可愛い、いや身近にいたらそうは思わないような気もしますが、けどお婆さんがすっかりお爺さんのことわかっちゃってて、うまいことあしらってるっていうね、そういうところがいいじゃありませんか。しかし、あの猫、なでくり回した跡っていうの、あれはよかったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第29巻第2号(2011年2月号)

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