2010年5月31日月曜日

KORG monotron

 なんか、ここ数年、アナログシンセサイザーが人気なんでしょうか。数年前にテルミンが雑誌の付録についたかと思うと、アナログシンセサイザーを付録につけたムックが発売されるわ、Nintendo DSをプラットフォームにしたシンセサイザーソフトが発売されるわ、それこそ電子楽器を気軽に楽しもうというかのような、低廉、小型のシンセサイザーが数年にわたって発売されているんですね。でもって、私も興味持っていて、でもなかなか手を出せずにいました。いえね、買っちゃえばいいんですけど、でも、買うだけ買って無駄にしちゃうともったいない。という考えから、なかなか手を出せずにいるのでありました。

で、最近発売された機種にまた興味を持っていまして、なにかといいますと、KORGのmonotronです。ASCII.jpの記事でその存在を知ったのですが、小型にして充分な性能を持っていて、しかも簡単操作であります。私はですね、この操作が簡単、つまみが少ないっていうのがいいと思っているのですが、それはなんでかというと、先日買ったLogic Studio、これにはシンセサイザーエミュレータがいろいろ収録されているのですが、実機の経験のない私にはなかなか難しいのですね。いろいろパラメータ動かしてるうちにわかってくることもあるんですけど、パラメータ動かす、鳴らす、また動かす、というのを、つまみひねる、弾く、弾きながらひねる、にできたら、もっとよくわかるんじゃない? っていう気がしてたんです。だから、学研のアナログシンセ買おうかなと思ってそのままにしてた。ええ、無駄にしちゃもったいないですからね。

KORGのmonotronについても同様に思ったんですね。シンセサイザーはオシレータで発振して、そいつにフィルタをかけたりして、音を変化させます。理屈は知っています。けど、それがなかなかに簡単でありません。コンピュータ、ディスプレイに映し出されたパネル、説明書見てる時は、うんうんわかったわかったとか思ってるんですけど、実際に操作するとなると意外にパラメータが多くって、あれ? これなんだっけ? もてあますんですね。ところが、最近はやりの小型アナログシンセは親切です。基本に注力し、その他難しそうな部分はばっさりと切り落としてくれています。それこそおもちゃの感覚でシンセサイザーというものを体験できそう。やっぱりなにかひとつ持っておこうかな、そんなことを思わされたんですね。

これは、Stylophoneを知った時も思いましたね。これも小型、安価、で、面白そう。もともとおもちゃとして出たものらしいですけど、それだけに割り切った作りになってるんじゃないかなって思えて、とにかく弾いて鳴らして楽しもう、そんなものであるみたいなんですね。で、おもちゃといえば、これも最近出たオタマトーン、これは実際に試奏してみたんですが、スイッチは音量とオクターブスイッチだっけ? シンプルにシンプルに作られていて、で縦に伸びたしっぽをスライドすることで、無段階に音高を変化させるという楽器です。面白いギミックが、ゴム製のオタマの口を開けたり閉じたりすることで、ワウワウいわせるっていう、このシンプル極まるインターフェイスが素晴しい。けど、思ったよりも強く押さえないといけなくてですね、ポルタメントやりにくい。だから、やっぱりmonotronとかの方がいいかな、なんて思ったんですね。

けど、これだけいろいろあると迷いますね。なので、ムックもついてることだから、学研のシンセでも買ってみようかなあ、なんて思ってます。

2010年5月30日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年7月号、昨日一昨日の続き。いくらなんでも、今日で終わります。

ラジオでGO!』、衝撃の情報が! スポンサーが降りました。って、うわー、すごいことになった、と思ったら、意外にすぐに状況の打開策提示されて、しかしそれが意外な人に関係しててまた驚きです。ロケット作ってる会社の社長さん。出演者の身内。それでもって私は、あのフルスロットルの沢渡ちとせが随分と気にいりました。のりのりのハイテンション。こういうのは面白いなあ、といったたころで、また重大情報ですよ。ええ、相沢さん、告白ですよ。ええーっ、ずいぶんいきなりのプロポーズ!? と驚いて、いや、もう、ほんと、驚きました。うん、ここでさらにもうひとつ。次号、最終回です。おおう、驚きました。そうかあ、終わっちゃうんですね。どんな最終回になるのだろう。楽しみに待ちたく思います。

『ちはやとまお』、次号から連載なのだそうです。嬉しいなあ。私、この漫画、結構好きなんです。でもって、千早。麺類好きな女の子。中学生なんですが、ただしっかりしてるってだけでなく、いわゆる天才児童なのか。天才で、勉強教える時、ちょっと偉そうだったりするの、すごく好み。で、子供っぽいところもしっかりあるっていうところ、おかし買ってもらうとか、シュークリームもくもくと食べるところとか、徹夜が駄目なところとか。いいなって思って、ええ、この雰囲気がとてもいいです。それで万桜のゆるゆるなところ、千早のこと大好きっぽいところ、このあたりも好きなんですね。だから、連載、すごく嬉しいです。

『Felice』、面白かったです。プリクラ、おおっと、プリントシールっていうのが一般名称なのかな、撮ったことのないという凜が灯里に誘われてゲームセンターにいくという話。凜の写真が好きでないという理由もよければ、ゲーセンでの嬉しそうな様子、これも素晴しくて、対して灯里の慣れていること。この対比、実に面白かったです。このあたりのノリを維持したままプリントシールに突入する。最初は苦手にしていた、心配でいっぱいだった凜が、どんどん楽しくなりました! って風にのびのび動くようになっちゃったってところとか、もう最高でした。

『Felice』、頑張れ。私は『Felice』を応援しています。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第7号(2010年7月号)

2010年5月29日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年7月号、昨日の続きです。後半、といいたいけど、多分三分割、明日にも続きます。ということで、今日は『ねこみみぴんぐす』から。

ねこみみぴんぐす』、翌日に備えてホテルに宿泊。負けを悔やんだり、ミーティングしたり、けど微妙に気持ちのそれてるひよりと葵。オーダーについての会話とか、ホテルなのに布団とか、そういう微妙に噛み合わないところ、それが面白いです。でも、決して不真面目ではないってところ。気持ちはしっかり翌日の試合に向いているっていうところ。それがいいんですよね。でもって、穂咲さん。やっぱり彼女は最高です。

『もこもこBOX』、おおお、カッチが2段ぶちぬきだ。わお、とんでもない美少女。この子らは普段ちんまり描かれているけれど、実際にはこうなのか。そういえば、扉のラビも随分お姉さんだ。けど、いつものふわふわもこもこといったのんびりほわほわなネタの運びには、やっぱりあのちいさくデフォルメされた方が向いているのだろうなと思います。今回のネタはランドセルと電話、ランドセルの失敗、たしかに転んで中身をぶちまけちゃう子とかいますよね。こういう、なんでもないようなこと、けれどもしかしたら経験してきたかも知れないこと、それがこうした子らの体験として描かれることで、ほのぼのと、懐しみながら楽しめるものになってる、そう思うのですね。あの電話の風景も一緒です。行儀を誉められて喜んでいるマメちゃんとか、すごいいいなって、目を細めて愛でる、そんな感じでありますよ。しかし、カッチ、可愛いなあ。

ひよぴよえにっき。』、どんくさいお姉さんだなあ……。いつの時代にも子供向けの料理番組なんかはあるようで、料理にチャレンジしてみたい、あんな風に作ってみたいと思わせるものなのかも知れませんね。確かに、私も進研ゼミだったかの付録を頼りに作ったりしてました。今回は、姉妹が頑張って料理するという、その奮闘ぶりが楽しく、しかし、はる、梅干し平気なんだ。私、これ見て口の中がすっぱくなっちゃいましたよ。そしてお母さんにもご飯をっていう話になる。ああ、こういうのいいなって思います。お母さんも、さぞ喜ばれたことでしょう。なんだか、母娘の仲のよさなんてのも見えて、いいなあ、そう思ったんですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第7号(2010年7月号)

2010年5月28日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年7月号、発売されました。表紙は『ひだまりスケッチ』。手をとりあって横になっているゆの、なずなのふたりです。ふたりの服の、小さな花の柄が全体にはいっているところ、生地のやわらかさ感じさせるところ、フェミニンで、可憐で、魅力的だなって思います。絵から感じられるナチュラルさ、自然を感じさせる画面の雰囲気。『ひだまりスケッチ』や『GA』というタイトルをつづる文字の意匠もまた素敵で、よいイラスト、よい構成だなって思います。

CIRCLEさーくる』はボウリング。ボウリング! ついにブーム到来!? しかし、こちらは試合でわりと本気とはいえ、やっぱり楽しみとしてのボウリングであります。学年対抗、男子は女子にいいところを見せたいらしい。いやあ、気持ちはわからんでもないけれど、私にはちょっと共感しにくい。そうさなあ、共感するとしたら藤野さんの前日予習ですよ。でも私と彼女の違いは、彼女は結果を出す、私は結果を出せない、であります。しかし、楽しそうです。罰ゲーム含めて、楽しそうです。

うらバン!』は学園祭。カラオケ大会やるらしい。面白い。サクラ兼ギターの森崎このみが参加して、いつもとはちょっと違うメンバー、お祭りって感じが出て、これはいい、とてもいい。それでもってOG、三国るりさんも登場して、黒目先生がえらいことに! ただ、ここではっきりいっておきたい。私はぼわぼわな髪のつつじちゃんの方が好きだ!

ステージで飛び入りのカラオケ大会やるというの、そんなにレパートリーあるのかと思ったら、曲が決まってるのですね。私が学生だったころ、文化祭では先生に歌ってもらうというのやってましたっけ。毎年の恒例で、そういったこと懐しく思い出して、もしかしたら今回の『うらバン!』、私同様に懐しさをともに読む人もあるかも知れません。しかし、楽しい回でした。

『ながるるるるるこ』、竹本泉の新連載です。最初、タイトルを『どんどこどんどこ』だと思ったのは秘密だ。ヒロインは猫耳の女の子、るるるこ。とかげ異星人の住む世界で使用人をやっている唯一の人間? ほんわかした絵柄でSFをやるという、竹本泉らしいなあ、そんな感想持ってしまった連載。しかし、なんともいえない前提にちょっと苦笑い。シニカルだなあって思って、いや、面白いです。ちょっと先が楽しみです。いつか逃げ出したり反抗したりするんだろうか。ほんと、楽しみですよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第7号(2010年7月号)

2010年5月27日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2010年7月号

『まんがタイムオリジナル』2010年7月号、発売です。今月の表紙は海がテーマである模様。水兵さんがたくさんで、つまりはセーラー服。でも、水兵さんの出で立ちは、女学生のそれとは随分違うなといった印象であります。ところで、中央にて敬礼している山下さん、帽子に隊夢織時鳴と金文字で書かれている、これなんだろうと思って、ほととぎす? は時鳥か。ちょっと考えて、タイムオリジナルであると気付いて、ああ、なるほど、でした。

『お茶の間クエスト』、新連載であります。ゲームの中から現れた女の子、ゲームキャラクターでありまして、職業は勇者。ゲームをクリアしないことには戻れないのではないか。とはいうのだけど、積極的に戻ろう、戻そうとはしていない、そんな感じ、のんびりとナンセンスなところは悪くないかなと思っています。でも、ちょっと雰囲気とかなんとか、いろいろもろもろがちょっと昔風。落ち着いた感じがするのはいいのだけど、刺激がちょっとひかえめと感じました。連載が続くことで、この印象がどう変わるか、楽しみに思います。

『満開!Sister』、なんちゃって武士であるたけしの剣道部での様子。こういう馬鹿馬鹿しさ、本人はいたって真面目か知らないけれど、どう見たってふざけているようにしか見えない。こういう表現、この作者らしいなって思われて、とてもよかった。排除されたたけしの、姉妹と一緒になって元気に応援してっていうところもいいなって、まあ、すぐまた排除されるんですけど。面白かったです。

『アトリエZOOへようこそ!』、登場人物の名前がわからなくなってきた。漫画家さん、ヒロインはロドリゲス、アシスタントはキノコ、手伝ってるのか遊びにきてるのかわからんあの人はドリル。いや、えみるって名前があるんは知ってるんですよ。ロドリゲスはペンネームでユキエが本名っていうのも知ってます。で、キノコは? 思い出せない。いけません。

さて、表紙は雨の中、傘の下、キノコさんです。ちょっと絵の描き方が変わった? 輪郭のあたり、これまでとちょっと違うような気がします。あ、ロドリゲス先生が変わったというのは、気のせいじゃないと思います。今回はダイエット目的の運動、散歩をしようという話だったのですが、背景がいろいろ凝ってる感じで、海とかね、あと公園でしょうか石垣が見えたりしましてね、こういうちょっと絵になる街っていうのもいいなって思ったのでした。で、ちゃんぽんハットですが、これってリンガーハットがモデルなのかな? 調べたら各駅停車で3駅いったところに支店があるってわかって、ぜひいってみたいものだ、ちゃんぽん食べてみたいものだ、って思ったのですが、メニュー見てて思った。きっと私は皿うどんを頼むに違いない。皿うどん、好きなんです。あのパリパリの麺が上顎に突き刺さる感じが好きなんです。っと、話が逸れました。

漫画ならではといいますか、痩せる目的は見事に達成されているあたり、見事でした。そしてほたる祭、柚木ホタルの里とかなのかな。6月のイベントみたいですね。こういうのがあるって知れるところ、いいですね。どんなイベントか、おそらく描かれることはないのでしょうけど、疲れ果てていたロドリゲス先生が飛び起きるほどに楽しみにする、どんなのだろうと興味がわいてくるのでした。

『花咲だより』、この漫画、大好きです。コンスタントに面白さを提供してくれる。オーソドックスといっていいのだと思います。てらいのないネタの数々、真新しさは感じさせないのだけど、見せ方がうまいのだと思います。登場人物のキャラクターと合わせて、定番のネタをより一層に面白いものとしています。そして今回は、お姉ちゃんのまさかの献身。まさしく捨て身、自らの社会的ポジションを失ってでも守ろうとした。そのやらずにはおられなかったという様子が最高でした。

オリジナル新人ギャグまんが展、雅文希の探偵もの。面白かったです。最初の一本目、ラーメン屋に潜入から面白い。時間の経過、状況をうまく絵で説明して、そのためにテンポよく読める。「追われる男」なんかでも、おっさんの退避先、ひと目でわかる。絵もしっかりしてるし、そのことがわかりやすく状況を伝える力になっている。これはとてもいいなと思いました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第29巻第7号(2010年7月号)

2010年5月26日水曜日

『月刊アフタヌーン』2010年7月号

 『月刊アフタヌーン』2010年7月号、出ています。表紙は『ヒストリエ』、なのですが、私、これは読んでないので、いまいち背景がわかりません。いや、主人公がアレキサンダー大王の書記官、エウメネスってことはわかってます(書いてあるので)。いつだったかなあ、結構前に馬のあぶみをどうこういってるあたりは読んだのですが、それ以降なぜか読まなくなってしまいました。やっぱり続きもので最初を知らないというのは、なかなかに入りにくいものがあります。

『斬り介とジョニー — 四百九十九人斬り』、読み切りです。いやね、読んでないんですけど、とにかく人の首がばんばか飛ぶってのが、ぱらぱらページをめくってる時点でわかったので、読むのやめたんですけど、その作風っていうんでしょうか、絵の感じ、『GOLDEN LUCKY』っぽいなあって思って、それで今これを書くのに作者確認したら、本当に榎本俊二でした。わお、雰囲気は全然違う、そう思ったのに、首の飛び方でそうとわかるとは、なかなかにしっかりと確立されたスタイルなのだなあと感心してしまいました。

百舌谷さん逆上する』、冒頭で涙流してる未来、可愛いなあ。っていうのはいいとして、百舌谷さん、だんだんにいい方向に向かっているのだなと思える回。あのキツネ、ネギーなのか、あるいは百舌谷さんの気付きの漫画的表現であるのか、そのあたりはわからないとしても、でも悪くないなあって、いや、いいなあと思える、そんな展開でした。それでもって、番太郎、彼を吊るし上げる、つもりがあるのかどうはわからんけど、結果的に吊るし上げる結果になっている学級会。なんていうのだろう、すごくいたたまれない。番太郎の心の叫び、よくわかる。でも、彼の置かれた状況、前提を共有しない人にとっては、なんともいえないナンセンスだったんだろうなあ。けど、百舌谷さんの笑いは、吊るし上げてた連中からしたら外道なのかも知れないけれど、私が見るかぎり、吊るし上げている連中も含めた異常さを笑っているようにも見えて、ある意味、番太郎にとっては救いだったんじゃないのかって思えてしまうのです。そして、百舌谷さんの心情、騙しているという罪の意識、勇次郎に対して遠回りながらも告げられて、そしてそれを受けた勇次郎の答えが、そうした感情は誰にもあるのだと告げる。こういう内面の描かれるところ。そして、百舌谷さんがこれまでいろいろな人と交流してきたということ、その結果が今の状況、次へのステップを用意したのだろうなと思えて、とてもよい回であったと思っています。

次回はちょっとした山場になりそうだけれど、慌てることなく、進んでいってくれるといい、そう思っています。私の気持ちの追いついていけますように、そう思っています。

2010年5月25日火曜日

Sky, taken with GR DIGITAL

MorningGR Blogトラックバック企画、5月のテーマ休日。休日、5月には長いのがありますね。私もかなり長い休日をいただきましたが、なんせひきこもりの才能にあふれる私のことですから、まったくといっていいほど家から出ない。ずっと家にいて、だから当然休日らしい写真なんてないわけで……、でも参加することに意義があるのだと信じたい。よって、トラックバック企画 休日 に参加します。

あんまり古い写真にまで遡るのは、ちょっと違うなって思いまして、だから最近の写真からピックアップしてみました。朝方、日中にぶらぶらと歩いている。そんな景色がはたして休日らしいのかといわれると不明でありますが、けれど私にとっては休みの日らしいのは、ちょっと買い物にと出歩く途中、なんでもない風景を撮っている、そういう情景であったりするのですね。といったわけで、これが私の休日の風景であります。

Sky

2010年5月24日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2010年7月号

 『まんがタイムきららフォワード』2010年7月号、発売でした。表紙、『空色スクエア』。深雪でいいのかな。ポータブルプレーヤーで音楽を聞きながら横になっているお嬢さん、こちらを見る目の深い青、そして流れる髪のあでやかさにはどきりとさせられる、そんな魅力的なイラスト。落ち着いた感じもあって、いとおしいと感じさせるものもあって、これはよいなと思います。

S線上のテナ』、シリアスな展開を受けて、皆の協力がこの苦境を越えさせる、そんな展開になるのかと思っていたのです。大切なものがある。その大切なものを前に、グロリアが、オスティナートが、テナが、そして恭介が助けあうことで、乗り越えるのだと思っていたのですね。でも、驚きました。思っていた以上に悲痛な選択が描かれた。そしてその選択に殉じようとするグロリア、ああいいシーンであるなと思って、けれどあまりにも悲しすぎるよなと思った。そこに、もうひとつの選択肢を提示する。ああ、うまいなと思ったのでした。悲劇的な状況に、ひとつの光明が見えるような気がした。もしかしたら、これ以上の不幸はないのかも知れないと、すくわれた思いのする、そんな展開に打たれました。

『夢喰いメリー』、実にいい感じです。これまでの展開、男の子が状況を打破しようと頑張って頑張って、そして騎兵隊到着とあいなって、けれどまだ最後のピースが足りてない! というところ、今回、その最後のピースが埋まるのですね。追い詰められ、そしてヒロインの本領発揮。ああ、しびれます。こういう展開には、しびれてしまうようにできているみたいです。

少女素数』、新学期、そしてクラス替え。あんずと離れてしまったすみれの様子が心配になるような回。新しい人間関係、女子のグループ、影響力のある女子堀切文愛を中心にして、 そのとりまきたちはすみれを快く思っていないかも知れないけれど、あやめはどうも興味津々といった様子。そして、ちょっとした諍い。戦争が当たり前という男子連中に、震えながらも自分の思いをぶちまけるというすみれの姿には、ちょっと感動させられるものがあって、そして反省させられました。

すみれは、世の中に対するシニカルな態度を前にして、それであなたたちはなにをしているのか、そう問い掛けるのだけれど、対するすみれはなにをしているのかというと、祈ってるよ…。バカじゃないか、それがいったいなんの役にたつ、そういう思いを持つ人もあるかも知れない。知れないけれど、でもこの人はただ祈るだけでなく、望まない状況を肯定するかのような意見をうけて、それは違うと、勇気振り絞って声をあげたんですね。最近では、空気だなんだといわれることが多い。そこからはずれた言動が非難される傾向にある。けれど、空気とやらが読まれることで、望ましくない状況に向かってどんどん傾いていく世の中、その動きが見過ごしにされることも多いのに、この人はしっかりと抵抗して見せたんですね。

現実は過酷だけれど、その状況に、まあけしからんよね、と斜に構えて傍観していれば、それは過酷さを増す現実に加担しているだけなんだ。けれど、すみれという子は、そうした消極的な加担でさえも許せないのか。はっとさせる側面を見せて、凛々しく、それはこの上もなく魅力的な姿でありました。

据次タカシの憂鬱』。この漫画は、いつもは掲載された回全体を通して、ひとつの流れを描くようにしていますが、今回は四コマ一本あるいは数本といったスパンで完結する、そんな小ネタが光っていました。私はいつも思うのですが、たまにはこういう回があってもいいなって。とんとんとんってテンポよく読める。印象は軽くなるけれど、四コマならではというべきでしょうか、小気味よい、そんな感触がとてもよかったです。

四コマで展開しながら、その回を通した流れを読ませるタイプの人は、今や珍しくはないけれど、一年に一度とか半年、数ヶ月に一度とか、こうした小ネタを集めてみましたというのがあってもよい。そう思っています。もしかしたら、ストーリーにまとめる際にこぼれおちてしまったネタの再利用なのかも知れない、そんな気もしないでもないですが、でもこういう再利用なら大歓迎。面白かったです。

引用

2010年5月23日日曜日

web拍手返信 — 2010年第20週分

この一週間にいただいたweb拍手のメッセージに対し、返信いたします。

2010-05-19T15:48:55, 要返信
こんにちは。MATSUYUKIさんのスヌーピーの吹替えの意見にはすごい同意です!私もなべおさみ吹替えで育ったので、今の吹替えには馴染めなくって…。

チャーリー・ブラウンという男の子」についてのご感想でした。ありがとうございます。

私の親しんでいたのはNHKのBSで放送されていた時のバージョンで、だから一番一般的でないものかも知れません。馴染める吹替えが常に入手できるといいですが、人によって慣れ親しんだものも違うでしょうから、万人に納得のいくものは無理なわけで、こういうところ難しいですね。

『まんがタイムスペシャル』2010年7月号

『まんがタイムスペシャル』2010年7月号、後半戦です。さて、まずはお祝いを。ビーチバレー部のお嬢さんたちを描く漫画、『シュガービーチ』、次号から連載だそうですね。大好評だそう。よって連載。いえね、ゲストの数回では部活の風景描くところまでいけてなかったから、いよいよこれから、ってところで終わっちゃったりしたらがっかりです。続きが読みたいなあ、そう思ったら連載が決まってた。これはありがたいです。

で、『シュガービーチ』、今回は水着を買いにいく話なのですけど、妙に寂しがりやの部長が面白い。のりがいい? あるいは微妙に必死? まあ、部員を増やしたいという一念があるものなあ。「練習大好き」!! さんはい!!! 練習大好キデス! 今回の最後の、新しい水着が嬉しくてしかたのないみなとの行動、これも面白いなあって思って、こういう素直さ見えるようなところ、でもって失敗しちゃって、というところ、とてもよかった。こんな調子で連載続いたらいいなって思うのですね。

『6月のサンタクロース』、読み切りです。サンタクロースが主人公。仕事抜け出してオフを満喫している、人のよさそうなおじいさん。そこで気の強そうな花嫁と出会って、結婚指輪なくしちゃったって、それで頼られて — 。面白さは、花嫁のサンタクロースなんて信じてないってところ、それでも藁にでもすがりたいっていう必死さ。彼女の悔やんで悩んで大騒ぎする、そのことばに、どれほどこの結婚を嬉しく、喜ばしく思っていたことか、ちゃんと気持ちが伝わるのですね。でもって、サンタクロースの奇跡。この人は、まあなんもしてないんですけど、でもそれでもしっかりハッピーエンドで、いい話だったなって思ったですよ。物語は特に大げさでなくともいい、人ひとりの仕合せが描かれれば、それで充分以上に面白くなるのだ、そんな思いがいたしました。

『肉食系少女!!』、ゲストです。肉食系なんていうから、最近はやりの肉食だ草食だって話かと思ったら、文字どおりじゃん。肉が好きな女の子の話でありました。オーソドックスな四コマだと思います。極端に狙ってはいない、けれど台詞や行動のはしばしにおかしみがあって、地味ながらも楽しく読めるな、そんな感じでした。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第7号(2010年7月号)

引用

  • 下村トモヒロ「シュガービーチ」,『まんがタイムスペシャル』第19巻第7号(2010年7月号),118頁。

2010年5月22日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年7月号

『まんがタイムスペシャル』2010年7月号、発売されました。表紙はウェディングドレスがメインにあって、ああ、6月ということでジューンブライドなのですね。しかし花嫁はひとりだけ。『ミッドナイトレストラン7to7』の織作が花嫁、まわりには『スーパーメイドちるみさん』ちるみさん、『ベツ×バラ』たまきさん、『夏乃ごーいんぐ!』夏乃さんと、参列者ですね、乾杯してたり、花を手にしていたり、そして花びらまいていたり。こうした風景、華やかでよいものだと思います。

『うぇざーはいつ』、お隣さんが登場してきました。片山さん。実に野広実由らしいふたり、兄と妹ですね、そのらしさがために、他の漫画からのカメオ出演かと思ってしまったくらい。けど、今回の様子見てみれば、しっかりレギュラーになっていきそうですね。お天気お姉さんのファンというふたり。しかし、お隣さん、楓がその当人というのを信じない。楓もその事実を隠そうとする。夢を壊してはいけない、って、いや別に大丈夫じゃん! と思う私は、普段の楓の方が好きです。晴れ柄のパジャマ、バッグ、可愛くていいなあと思います。好きが仕事になった人なんだなあって思えるところがいいのです。

『パコッとラッスィ〜』、ゲストです。なんともいえない味わい。奇妙なキャラクター、あざらしらしいのだけど、怪人にしか見えないラッスィー。なんだろう、好きになれるかな、面白いかなと思いながら読んで、あの最後の一本、ああ、これは面白いかも。きっと楽しく読めるだろうという気持ちを強くしました。どう考えても陥れようとしてるさくら。素晴しいな。

『丸の内!』、面白かったです。春日さんに群がる男たちの話。ストーカー1号、ストーカー2号。その必死さ、そのやばさ、こういうのが描かれると面白い。テンポよく、勢いあって、ちょっとあまるくらい、実によかったです。電話番号総当たりは、そんな無茶な! と思わせて、ナイスアイデアなんだ! 実にいいやりとりでした。

『ふたご最前線』、最終回でした。小学生になったふたり。いつもどおりの風景で、いつもどおりに面白かった。これが最終回というのを伺わせるのは、子供たちの世界はこれからどんどん広がってくのだろう、そして南帆の一人称が南帆から私になった、だんだんに大人になっていくのだよっていう、そんなところですね。終わってしまうのは残念。7月7日発売の新刊は必ず買います。

『おすすめ!看板娘あんちょこ』、扉絵が素敵。で、どうでもいいのだけど、ロゴの看板娘を一瞬拡大版と見間違えて、もうなにがなんだかわからない。本編は置き傘の話。お人好しのふたり、自分の傘まで貸してしまって、それでガトー・カトウに寄ってという話。こういう人のよさ感じさせる話、とてもいい。でもって、千代子の攻撃が通じない兄さん、素晴しいな。いい兄妹だと思います。そしてラストの、千代子のちょっと感傷的な気持ち、それに反して元気な翌朝、この思いどおりにいかない現実っていうのもいいなって思いました。でも、元気がなによりですよ。

『21時のシンデレラガール』、噂は怖いな。耕次郎は、いい目にあったら後で数倍酷い目にあうようになってるみたいですね。その落差、すごく可哀そうなのだけれど、でも結果的にとみ子を守れたのだからいいじゃないか。なんて思うのだけど、現実的にはどうなのだろう。あの田舎であのレベルの悪評って、致命的だよな。あの落ち込みようもわかるというものです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第7号(2010年7月号)

2010年5月21日金曜日

ADAMAS

 ついこのあいだ、『PEACE MAKER』の新刊が出て、やっぱり皆川漫画は面白いなあ、そう思っていたら、なんと今日は『ADAMAS』4巻の発売日だったというのですから驚きです。加えていえば、『ウルトラジャンプ』6月号の表紙も『PEACE MAKER』。なにか、皆川亮二周辺を盛り上げようという、謎の組織の暗躍でもあったのでしょうか。というか、『ウルジャン』表紙は単行本の宣伝だろ、といわれれば、はいそのとおりかと存じます、そう答えるほかないのですが、しかし出版社をまたいでの皆川攻勢、なかなかに興奮させられました。

というわけで、『ADAMAS』、戦う女性のかっこいい漫画であります。宝石の助けをかりて、超常的な力を得るヒロインたちが続々と登場してきて、今や3人、といいたいところだけど、どうも4人になりそうな気配ですね。ええ、第4巻ではその4人目、サエコ・ミレイが登場。クールな美人、魅力的! というのだけれど、気を抜くと朧に見えてしまう。ああ、『スプリガン』の朧ですね。そうしたところもまた皆川漫画の楽しみで、皆川節とでもいいたくなる表現の現れてくるところに、待ってました! 拍手喝采で喜びをあらわす、そんなところがあるのです。

さて、『ADAMAS』4巻、これ、面白かった。最初にヒロミのエピソード。これがまたえらくシリアスな話題取り上げまして、児童虐待をテーマに、少年の成長ものとほのかな恋愛を絡めた、短いエピソードながらもぐっと訴えるところのある、いい話でありました。「ミッドナイトブルー」に関しては、サエコ・ミレイの顔見せエピソードという色が強いのですが、ここでの展開を受けて次のエピソードがはじまるといったところ、それでまたこのエピソードがシリアスなトピックを扱っていまして、外国人労働者についてですね。そしてそこに絡んでいくのがエスメラルダ。なかなかに意外な組み合わせですが、読んでいくと、これが意外でもなんでもなくて、むしろ彼女の素直さ、人のよさというものが発揮された、そんなエピソードであったのですね。

そして、思うのですが、皆川亮二の漫画は、いつだって常識はずれの超常的能力を持ったヒーロー、ヒロインが活躍する、そんな感じなのですが、しかしじゃあ普通の人は助けられるばかりの脇役なのかというと、決してそうじゃないんです。それはエスメラルダの活躍が光る「ジャスパー・ウィスパー」、これにおいてもそうで、エスメラルダがすごいのは間違いない。けれど、そのエスメラルダのそばにあって、彼女に負けない存在感を保ち続けていた社長、この人がまたかっこうよくってですね、エスメラルダもすっかり惚れ込んでしまう、そして私も、素晴しいなと思って、いや、もうほんと、普通の人の頑張るその姿にかっこよさがにじみでています。そうした、普通の人だって格好いいんだ! というところ。まさに皆川漫画だなと思って、すごく気にいったのでした。

  • 皆川亮二『ADAMAS』第1巻 (イブニングKC) 東京:講談社,2008年。
  • 皆川亮二『ADAMAS』第2巻 (イブニングKC) 東京:講談社,2008年。
  • 皆川亮二『ADAMAS』第3巻 (イブニングKC) 東京:講談社,2009年。
  • 皆川亮二『ADAMAS』第4巻 (イブニングKC) 東京:講談社,2010年。
  • 以下続刊

2010年5月20日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年7月号

『まんがタイムきららMAX』2010年7月号、続きです。昨日は、なんだかよくわからないけど、中断せざるを得ない状況におちいってしまって、まあ、人生、そんなこともあります。というわけで、昨日は『ぼくの生徒はヴァンパイア』まででした。ということは、今日は『ふわっちょこ』からであります。

『ふわっちょこ』、あいかわらずのゆるさ、理由も原因もわからないのだけど、見ればなんだかおかしくなって、笑ってしまう、そんなところ、ちょっと気にいっています。今回はプール回、よって水着水着水着なんですが、色気とか皆無で、もうただただゆるくて楽しそう。水上バスケで、水を得た魚、のんの活躍がいいなあ。ほんと、なんだか楽しそうです。

『ハッピーステッチ』、布屋さん。ああ、布屋さん、子供の頃、母につれられてよくいったものでした。駅前の布屋さん、四条の布屋さん、それぞれになにかわくわくとさせるものあって、結構好きだったんですね。だからでしょうか、今回の話、とても面白かったです。好きな色柄の布とかね、見てるだけでもいいものでしたよ。でもって、キャラクター布のこと。あれは面白かった。ちょっと気持ちわかる。ええ、こなつの気持ち、わかる気がします。

『六道水先案内人』。ゲストです。死神の姉妹の話。ちょっとだらしない? 姉と、しっかりものの妹。その日常ものと見せて、死神ものらしい命の失われるということ描かれて、そしてその時には姉の先輩とでもいったらいいでしょうか、普段とは違う頼れる顔が見える。面白いなと思いました。短いこの1回で、妹の気持ちの相手に暖かく注がれていること、ゆえに悲しく思うこと、ちゃんと伝わって、そのへんうまいなと思いました。

『ののことのらと』、ゲストです。ちょっと非常識なのかな? お嬢さんふたりの対話中心に進んでいく、そんな漫画です。クールに見えるお嬢さんが力で屈服させられる。そこに怒ってくるお姉ちゃん、そのあたり、面白かったです。けど、さすがにあそこまで脱がすのはやり過ぎだ。ちょっと苦笑して、けどいやらしさがないのはよかった。この漫画は、お姉ちゃんがアクセントになって、面白さを引き立てる、そんな印象です。

『もっかい!』、遊と衛、駄目なのは遊、という印象強いけれど、なんのなんの、衛も結構駄目じゃないか。振り回される遊、寝起き直後には人格がどうもないらしい衛、ふたりともいいキャラクターだなって思って、私はすっかりファンです。今回は、最後に遊の頑張りがむくわれて、その時の表情、ああ、よかったねと思える、そんなよさがありました。でもって、落ち。ああ、ふたりは仲がいいのだなあ。ええ、やっぱり好き、すごく好きです。

ぽすから』、ああ、白樹くん、頑張ったね。この物語にしても、またふたりの物語にしても、今がクライマックスなのでしょうか、ああ、いいな。いや羨ましいとかいう意味じゃなくて、こうして真っ直ぐに気持ちを伝えあおうという関係、その素朴あるいは素直で瑞々しいところ、とてもいいなって思います。失ったものを懐しく振り返りながら、そのあまりにきらきらとして輝くところにひかれているように思えます。

『ここみみなたね』。こんなこといったら申し訳ないのですけど、面白い時と大人しい時、その落差がすごい漫画です。今回、多少ネットではやりのネタを使いましたって感じではあるのですけど、面白かった。こういう、無茶をのりのりでやってみます、といった元気いっぱいの展開があると、まきこまれる感じで面白くなってくる。今回は本当にそんな感じでした。

『あわーちゅーぶ』、ゲストです。アクション四コマといった感じですね。ゲームクリエイターがアクションの動きの確認するために、自分でものすごいアクションをして、録画して、YouTubeに公開して、世界的に話題になったってことがありましたが、この漫画はまさにそういった話であるようです。躍動感あふれる絵が見事。で、キャラクターも魅力もって動く。好みかといわれるとちょっと違う。けれど、それでもみせられるものがあります。

ねこにゆーり』、驚いた、驚きました、こんな終わり方、なんかすごく心配にさせられて、それまでの状況追っている時は、まさかこんな展開がくるとは思いもしていませんでした。不安が描かれた後は、その解消がくる。それは鉄則だろうから、つまりは次回に動きがあるのだろう。その動き、期待したいと思います。

そして『表色89X系』、嬉しいニュース。単行本、2巻が出るのですね。そして、残念なニュース。次号最終回です……。おおう……。もう、寝ようかな……。

今回はお見合いの話。であるのですが、先生のお見合い、それを香が妨害に出る。御定まりではあります。けれど、先生と香との関係を誤解する父、彼女、生徒に手出し、お前…そうだったのか…、の畳み掛けは、シンプルで、それでいて面白かったです。しかし、理解のある親父さんだな。こういう懐の広い家、香くんも仕合せになれそうだなって思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第7号(2010年7月号)

2010年5月19日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年7月号

『まんがタイムきららMAX』2010年7月号、発売です。表紙は『落花流水』。弓道してるお嬢さんたちの漫画だけあって、立派に弓道アピールでありますよ。いや、本当にそうだろうか。弓道をアピールしてるように見せながら、実は別のなにかをアピールしてるのではないか……。微妙に思うところあるけれど、『落花流水』、弓道の漫画であります。

かなめも』、バイトバイトのひなたさんの、専売所の外で見せる別の顔。いやあ、これはよい。なんという魅力。しかも、お兄さんがお姉さんに! って、いやいや、でも気持ちはわかる。しかし、肉まんに点々をつける仕事とかあるんだ。考えてみたら当たり前なんですけど、そうか、あるんですね。なんか、その当たり前さが面白かったです。でもって、検閲がかかるっていうのね。なんだかちょっと社会批判? いや、そんな意図はないんでしょうけど、検閲社会というのをコメディタッチで描いてるようにも見えて、面白い。ちょっと気にいってしまいました。

フィギュ☆モ』、文化祭前の追い込みですけど、間に合いそうにない、その理由、自業自得感あふれて、すばらしい。でもって、フィギュアの作成となって、サーフェイサー吹いてみがく。昔、サーフェイサーを吹いてみがいてまた吹いてまたみがくんだよ、って教えてもらったことがあったんだけど、信じてなかった。ああ、本当だったんだ! これって気泡や傷をサーフェイサーで埋めるってことなのかな? ともあれフィギュアができあがって、そのフィギュアがあんまりうまくないってところ、わざとなんでしょうね。そうしたリアルな感じ、ちょっとほほえましく、だからこそなんでしょうか、いいなと思いました。きっと兄貴が関わってたら、すごいのができあがったんでしょうね。それはそれで見てみたいものだと思いました。

『ラッキーストライク!』、合宿です。告げ口いもうと。いいなあこの姉妹。妹を通すと、お姉ちゃんがなんかいけない方向へ向かってるようにしか思えないっていうね。で、合宿、きっといつもの場所だぜ! と思ってたらどんぴしゃでした。そして、バックアップの話。こういうボウリングのメカニズム、知りませんでした。確かに、てのひらが真っ直ぐ向くようにして手首を反らすと、ちょっと痛い。親指が正面にくるようにすると大丈夫。へー、面白い。私はボウリングは苦手だけど、こういうのを知ってると、ちょっとはましになるのかな。面白いです。そして夕食メニュー決め一投ゲーム。面白い。これ、部長はなにを食べたのだろう。やっぱりステーキなのかな。そして、最後の落ち。やっぱりこうなるのか……。このゲーム、緊張やプレッシャーに負けないためのトレーニングとしては有益そう。明日はいいもの食べられるといいですね!

けいおん! アンソロジー。続く模様ですね。アニメ『けいおん!!』がやってる限り続くのだろうな。いえ、嫌いじゃないから、むしろウェルカムです。でもって、守姫武士、この人、ええと『お願い神サマ!』の人ですね。この人、地味に絵のうまい人だな。でもって、パロディも面白いな。この人に限らずセレビィ量産型、ぷらぱ、三人ともに2ページじゃ少ない、そう思ったものですが、少ないなりに最後の落ちにいたるまでの流れ、ストーリー、工夫されていて、オリジナルのらしさ、そして自分のらしさというものを出していて、よかった、そう思います。でもって、守姫武士、実にいい。『お願い神サマ!』では、ふたりの会話ものといった感じになっているけれど、人数多くたって問題なく進行させられる、そういう人なんだなって思って、こないだのアンソロ2巻での原悠衣ともに、ちょっとしっかり見ていきたい人であるな、そんな気持ちであります。ええ、気にいったみたいですよ。

そして『ぼくの生徒はヴァンパイア』、前回の続き。これは驚きました。こんなにしっかり先生が受けてしまうだなんて。まあ、その場のノリですけど。でもってメイベル、なんという仕合せいっぱい感。素晴しいな。そうか、この人は一度素直になってしまえば、際限なく素直になってしまうタイプの人なのか。素敵。ブラム先生はへたれだけど、それだけに控えめながら押していくメイベルが素敵。くそう、悔しくなんかない、悔しくなんかないぞ。

寝ます!

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第7号(2010年7月号)

2010年5月18日火曜日

天下無双!恋メガネ

 富永ゆかりはやっぱり面白いな。そう再認識せざるを得ませんでした。『天下無双!恋メガネ』。恋愛の機微にうといお嬢さん、大沢天華をヒロインとしてくりひろげられる恋愛の悲喜劇。いや、ごめん。悲はいらんかった。子供のころから恋愛に失敗し続けた彼女の悲願、彼氏ができたら眼鏡をはずす。しかし、いまだに眼鏡をかけているという事実が事態の推移を物語ります。しかし、この天華さん、もう半ば諦め気味なのか、あまり恋愛にがつがつしていなくて、けれど恋愛に夢見ているところもあってという、そのバランスがうまくとれていて、すごくチャーミングであったのでした。

この漫画の面白かったところ、なんだろうって思えば、やはり天華という人の個性をいかしたネタの数々だったと思うのですね。恋に純情、仕事に有能。よくあるといえばよくあるギャップ。けれど、それが面白い。面白くするためのくすぐり、仕掛けが仕込まれて、いうならばうまく調理されている。昔の失恋経験が今に生きているとか、恋愛に関してうといためにとんでもない発言してしまってるとか、ほら、連須くんの主食系に対する反応とかめちゃくちゃ面白かった。時にスタンダード、時に流行のネタを取り入れながら、面白み引き出し、そして面白さの向こうに結構シリアス、大切だなって思えることを描いてみせたりと、懐の深い作家だなあって思わされることしばしばであったのです。

天華さんが面白いのはこれまでにもいったとおり。そしてそこに、さらに一癖ある登場人物が出てきまして、江村くん、名前にもあるとおりMの部下なのですが、天華さんのこの人へのご褒美、笑わないではおられない。他にも天華様を狙うお嬢様白百合さんとか、幼なじみで片思いの連須くんとか、で、白百合さんの連須くんへの微妙ないやがらせとか最高なんですね。もう、どうしても笑ってしまう。で、天華さんの連須くんへの誤解も!

最後の最後に、連須くんが天華さんの愛を勝ち取るのかなあ、なんて思いながら読んでいたのですが、そうした明確な終わりは用意せず、けれどなんだか未来は開かれている、そんな印象を残すラストでした。思えば、天華さん、毎回の終わりにはちょっと前向きな気持ちが描かれてた。そのおかげで、なにか気持ちが明るくなる、嬉しくなる、そんな読後感得られて、そうしたところも好きでした。ええ、いい漫画であったと思っています。

2010年5月17日月曜日

『まんがタイムファミリー』2010年7月号

『まんがタイムファミリー』2010年7月号、発売です。表紙は、ええと、食のようですね。アイスクリーム、トンカツ、ナポリタン、そしておにぎり。これ、秋でもないのになんでだろう、まあ秋以外の季節に食をテーマにしちゃいけない決まりなんてないわけですが。最初、行楽のシーズンだからかな、って思ったんですけど、行楽を思わせるの、うめ実さんのおにぎりくらいですもんね。ああ、しかし、スパゲッティ食べたいです。

『小悪魔いもうと』、目次横の漫画が、人気あったんでしょうね、ゲストとして登場です。小悪魔いもうと、妹理々子が大好きな兄、過剰にかまいたがる? 世話焼きたがる。けれど妹はちょっとクールな対応、けど便利な時には利用する。いやあ、妹らしい、なんて思うけれど、実際の妹持ちの兄さんからしたらどうでしょう。でも、なんのかんのいって仲のいい兄妹。その仲のよさがわかるから、ちょっと冷たい妹の態度、それも悪くないって感じるのでしょうね。

『ひなたフェードイン!』、この連載、好きです。ちょっとのんびりもののひなた。彼女の日常、ついに二十歳! っていうのに、自動的には大人っぽくはならなかった現実っていうのね。ええ、今回は大人っぽさの追求みたいで、でもこの人の様子見ていれば、ちょっとすぐに大人びた雰囲気を身につけるのは無理じゃないかな。いや、むしろちょっと不思議でそこがちょっと可愛いという、独自の魅力を追求した方がいいよ。そう思える回、ええ魅力的であったと思います。

『的中!青春100%』、第2回目にして、えらく落ち着いたなって感じ。安定して、けれどキャラクターひとりひとりは動いている。面白いなって思います。まだ今のところは、高校生部活群像であるのですが、しばらくすれば、ひとりひとりの個性が見えてきそうですね。そうなると、もっと面白くなりそう。期待せざるを得ないタイトルです。

『教師諸君!!』、教育実習回であります。ああ、なつかしい。サッカーワールドカップを授業に絡めたいという西名先生の気持ち、ああわかります。授業に生徒を引き込むための掴みでありますよ。けど、確かにちょっとマニアック過ぎ。でも、そんなマニアックさが好きです。

この漫画を見ていると、教えるというのはただの仕事や義務でなく、自分の好きなものについて、もっと知って欲しい、伝えたい! っていう気持ちでもあるのだろうなあ、なんて思うのですね。なにせ、教師の皆が自分の受け持つ教科に対して、愛着持っているというのが描かれる。それを見て私は、ああいいなあ、この人たちの好きというその科目について、もっといろいろ知りたいな。ほだされて、そんなこと思ってしまう。ええ、ほんと、いい漫画です。

私も教育実習いきました。って、以前にも書いたからもう書きませんけど、そうした昔を懐かしく思い出させてもくれた。そんな回でした。とてもよかったです。

『部屋キメっ!』、だんだんにこなれてきたというか、面白くなってきたと思います。ネタの選択、練り込みといってもいいのかな? 題材として面白いだけじゃなくて、それをより面白くさせる工夫、盛り上げがされてるんだなあ、そう思います。決して派手を狙わない漫画ですけど、このノリで、この面白さを維持していくとしたら、とてもよさそうだ、なんて思っています。

『プチタマ』、最終回でした。結構好きな漫画だったから、ちょっと寂しいなあ。2誌連載でしたっけ、まず他誌掲載分が終わり、けどこちらは続くようだったから、安心していたんですね。まあ、この漫画が終わっても別の連載がある、そんな気もするのですが、でもやっぱり『プチタマ』、好きだったんでしょうね。終わって、ちょっと残念です。お疲れ様でした。

『きょうも幸あれ』、さっちゃんというより学校、ゆりこメインといった回であったのですが、小さなネタをテンポよく四コマでぽんぽんと提示してくれる、その様子、よかったです。こういう小ネタ集みたいなの、好きなんですよね。というか、こういうテンポが好きだから四コマ誌に流れてきたともいえるわけで、ええ、とても満足させてくれました。

『ちゃのま!』、梅雨の風景。こちらはテンポよくネタをぽんぽん、というより、次の四コマへ四コマへと繋げて、ひとつの大きな流れを見せようといった雰囲気。でも、結構嫌いじゃないんですよね、こういうスタイルも。というわけで、『ちゃのま!』、気にいって読んでいます。女友達三人と男の子ひとりで暮らしている、そのひとりひとりのキャラクター、いいなあって思っているんですね。今回は昔のことも絡めながら、四人の暮らしの基盤といったらいいのかな、気持ちの再確認されるようなところがあって、まあベタな展開よね。けど、私、ベタが好きなんです。よかったと思います。少なくとも私は好きです。

『とととっ!』、ファミリー新人まんが展ですけど、背の小さな男の子、茜、不良。この少年が、自分より背の高い同級生? ゆう子を守る? ゆう子に頼られる? 『Theかぼちゃワイン』思い出しました、とかいったら申し訳ないけど、『かぼちゃワイン』とはテイストが違っています。違って、それで面白かったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第28巻第7号(2010年7月号)

2010年5月16日日曜日

円卓の生徒

 『円卓の生徒』、メインのシナリオ、本日クリアしました。連休中に終えられたらいいなって思っていたのですけど、力及ばずボス直前で中座して、それから一週間でしょうか、ちょっとずつレベル上げて、ようやくボスを倒せるまでになりました。でも、レベルあがったこともありますけど、強い鎗を入手できたことが大きかった。そんな風に思っています。いえね、なかなかに有効打を与えられないという状況、あと少しというところまで追いつめて、追いきれなくて持久戦に陥り、結果負けてしまう。そんなだったのが、大ダメージを打撃、呪文双方で与えられるようになって、状況は一変しました。

足踏みしてたのは、ボス戦のひとつ前だったのですね。そこを超えたら、次のボス戦も一気に畳み掛けることができて、めでたくエンドクレジットを見られました。その後、さらにいくつかのクエストを経て、最後の生徒を迎えたところで中断。まあ、少しは鍛えているのですけれどもね、それでもちょっと一段落って気分であります。

さて、メインのシナリオを終えてみての感想ですが、結構面白かったです。スペル禁止マップがあったりしまして、こうなると全員打撃職で揃える他ないわけで、複数いるメンバーをとにかく参戦させて、試してみてねといわんがごとし工夫。けど、スペルが使えないっていうのは結構なストレスで、まあ、そんなに広くもないし、込み入ってもなかったけれど、あれがさらに続いてたらもういや! ってなったかも知れませんね。もう! といえば、不死と精霊が多数出てくるマップが多くて、武器の持ち替えが面倒くさかった。うちではサウルのサブにヒーラーをつけていたので、随分ましだったと思うのですが、ルーミとバーゴはそうではないので、不死のハンマーと、最初の頃はなんだったか忘れましたが、後期はミスリルスピアかハンマーかそのへんと持ち替え持ち替え戦うことになって、いやもう面倒でした。

今回のマップは、後半にいくにしたがって不死が増える、そんな印象がありました。多分、今後も同様だと思います。なので、ヒーラーサウルは武器を選ばず便利でしたね。この効果を期待してのサブクラス選択ではありませんでしたが、守りを固めて力をためて一気に攻撃というパターンで戦う私にとって、バリア張れるヒーラーがふたりいるのは、確かに便利でした。

というわけで、最終戦メンバーです。先生、サウル、ルーミ、ロロン、エルサ、ポポログ、でありました。最終戦終えてからのイベント戦では、ポポログがミンツになってたりすることもありましたが、つまり最初の5人がレギュラーメンバーですね。今はポポログが最後の生徒と交代しています。まさかレベル1からだとは思いもしてなかったため、最初の頃はバリアに加えてルーミの献身も活用してました。ある程度H.P.も増えてからは、ルーミも攻撃に参加することとなって、ずいぶん楽になりました。というか、敵もそこそこ強いので気を抜くと死人が出る。主に最後尾メンバーに。というちょっとひやひやの戦闘、これが楽しいなと思うのですね。

エンディング後のシナリオ、どれくらいあるのかわからないけど、そんなにたくさんはないだろう。そう思うので、まあ焦らず急がず、少しずつ進めていけたらいいなって思います。そうしてるうちに、追加パッチとか出るんじゃないかなあ。それくらいのペースで遊びたいと思っています。

円卓の生徒応援バナー

2010年5月15日土曜日

Epiphone Casino

 つれづれにWebをさまよっていたところ、なんと、EpiphoneからElitistのラインがなくなると聞いて、ええー、そうなの! ちょっと驚きました。いえね、いずれCasinoが欲しいなって思っていた。でもって、どうせなら、Elitistがいいなって思ってたんですね。だからなくなるのは悲しい、そう思っていたら、CasinoだけはElitistが残るのだそうです。ああ、それはちょっと嬉しいな。いつか、いつか、ずっと将来のことになるとは思いますけど、機会と予算があれば買いたいと思います。

なんでCasinoなのかというと、なんでなんでしょうね。ビートルズで有名だからですかと聞かれたりなんぞしまして、違うよ! とはちょっといえない、うん、ビートルズは多分に関係してそうな気がします。でもね、ホローボディだからジャズにも使えそう? もちろんクラシックロックにもマッチする? そういう多様に使えそうなところ、それがいいと思っているのかも知れません。

なんか私はギターばかり買っているという印象がありますが、まあ印象でなくて事実なのですが、それでも同じギターは買わないようにしてるんです。例えば、先日Tokai Talboを買ったから、ストラトキャスターは買わないなど、まあTalboとストラトが同じタイプのギターかどうかはわかりませんけど、まあ似てるだろうと。どこがだよ! っていわれそうな気もしますが。で、Casino。これ、ホローボディ、中身が空っぽのギターなんですね。こういうの、ひとつ持っときたいなと思う。ところが、ホローボディのギターって、高いのが多いんです。そこへCasino、これはそれほど高くない。だから。なんて思ったんですね。

今のEpiphoneは中国製なんでしょうか。別に中国だから駄目、そんなつもりはないですけど(品質を決めるのは、チェック体制がしっかりしてるか、ですから)、できることなら日本製がいいなあって思う。ちょっとでもいいものをと高いものに手を出す、これ、悪い癖だなって思うんですけど、できるだけ国内に金が流れて欲しい、そんな気持ちもあるんです。で、Elitistっていうのが日本製なんですね。だから、いつかElitistが欲しい。少なくとも、作られているうちに決めたいと思います。というわけで、Elitistの製造、末永く続いてくれたらいいなって思います。

2010年5月14日金曜日

マンガで分かる心療内科

 ちょっと心療内科について知りたいと思ったものだから、買ってきました『マンガで分かる心療内科』。作者はゆうきゆう、漫画を描いたのはソウさん、まさしく黄金といえるコンビです。ゆうきゆうは、上野にあるメンタルクリニックの院長をされている方で、楽しい著書も多数。漫画の原作もいろいろされていて、実際私がゆうきゆうを知ったのも漫画でした。『お茶のこサイコロジー』。茶畑るり、好きだった。というわけで、『マンガで分かる心療内科』、読んでみました。

とはいうのだけど、内容のほとんどはWebに掲載されたものなので、買った時にはもう既読、みたいなものであったのですけどね。Webに掲載というのは、前述のゆうメンタルクリニック、マンガで分かる心療内科・精神科・カウンセリングというコーナーがありまして、そこで掲載されたものがもとになっているんです。また『ヤングキング』でも連載されているみたいですね。それと『チェンジH blue』、これは一回かぎりかと思われますが、ここからも収録されているんですね。

さて、『マンガで分かる心療内科』といいますように、心療内科というのはどういうものなのか、どういったものを扱うのかが説明される、そんな漫画であるのですけど、その説明がどう考えても普通じゃない。いや、異常といいたいわけじゃないんですけど、だってさ、比較的まともな表紙、これだけを見て買った人があったとしたら、しまった、こんな内容だったのか! 裏表紙もちゃんと確認すべきだった! となること請け合いの内容で、だって第3回にこれはそういうのとはまったく無縁のただのギャグマンガだ! なんて台詞のあるくらいです。ええ、ギャグマンガだそうです。でも、ただのギャグマンガといってしまうには有益で、そしてただのといってしまうにはあまりに面白い漫画であるのですね。

この漫画は、病気や心療内科についてくわしく知って、その治療法やなんかに精通しようというようなものではありません。むしろ、詳しく知るのではなく、浅く知ることを目標としている、そのような気がします。というのはですね、精神の病気について詳しい人を増やすより、そうしたものに浅くとも親しみ、偏見なくつきあえる、そんな層が広がるように、との配慮がなされているように思ったのですよ。だから、詳細な説明よりも面白さが優先されて、しかし漫画に紹介される内容が誤解や偏見を助長するようなことのないようにとの配慮も感じられる。いいバランスだと思います。ちょっとギャグ寄りではありますけど、楽しく、面白く、そしてちょっとためにもなる、いい漫画だと思っています。

  • ゆうきゆう原作,ソウ作画『マンガで分かる心療内科』第1巻 (ヤングキングコミックス) 東京:少年画報社,2010年。
  • 以下続刊

引用

2010年5月13日木曜日

『まんがタイムラブリー』2010年6月号

『まんがタイムラブリー』2010年6月号、発売されました。ということで読むのですが、まだ落ち着いてないっていう誌面であります。冒頭、大乃元初奈が3本連続できて、連載もの、他誌からのゲスト、そして新作と、なんだこのよくわからない状況。初登場は他に3作。口八丁ぐりぐらの『前略・ここにいます』、池尻エリクソンの『トノサマガァ〜ル』、るうのの『愛myファミリー』。ゲストは2作、七瀬充の『ポンテ!』、HEROの『ちはる日和』。ほかにニューフェース枠があって、日路の『この街のハテ』、くりきまるの『おしかけワーカー!』、カガミイチの『わた想い』。その影に終わったものもあって、藤凪かおるの『パニクリぐらし☆』、ねむようこの『ペンとチョコレート』、伊藤彩の『空に唄えば』。ああ、『空に唄えば』が終わってしまった。危ないかなって思ってたんだけど、ああ、そうか、終わっちゃったか。もう、もう今日は、なにも書く気力ない……。

といってもいられないので、駆け足で書きたく思います。できれば新しい漫画にはコメントしたいと思っているから、新しいものを中心に。というか、新しいものだけ、それから終わったものにもコメントしたいと思います。前述のリストから、『前略・ここにいます』、『トノサマガァ〜ル』、『愛myファミリー』、『おしかけワーカー!』、『わた想い』、新しいものはこれを取り上げます。一応コメントすると、『ポンテ!』好き、『ちはる日和』いい感じ、『この街のハテ』悪くない、どれも好感触です。

『前略・ここにいます』、この人たちの漫画はスロースタートという印象があるのですが、今回もちょっとそんな感じです。木の根本を掘る女性がひとり。タイムカプセルを掘り出そうとしていたのですが、空っぽだったという出だし。そこにヒロインとその友人の挫折が語られるんですね。おそらくは、挫折からの復帰、それがテーマになるんだろうなあ。と思うのですが、なにしろまだ出だしも出だしです。ちょっと謎を隠して、まずはヒロインと主人公の関係を深めていこう、そんな感じです。

『トノサマガァ〜ル』、池尻エリクソンは『かしこみっく』の人ですね。眼鏡の女子高生、天花ふぶきがヒロイン。地味でおとなしそうな彼女が、眼鏡をはずせば一転織田信長になってしまうという、なんだそのわけのわからん設定は! 絵柄はおとなしめであるけれど、そこはかとなくただよう一癖あるテイスト。これ、正直いうと苦手なんですけど、だから第一回目も苦手な感じなのですけれど、けれどこの人には実績がある。もっと苦手だった『かしこみっく』、今、めちゃくちゃ面白いですから。だから、これは期待してしまいますよ。ヒロインが眼鏡だからじゃないよ? ついでにいうと、『前略・ここにいます』のヒロインも素敵な眼鏡よ?

『愛myファミリー』、なんだか独特な絵柄。可愛い系の漫画であるのですけれど、男から見ての可愛さというよりも、マスコットっぽい可愛いさです。少女誌とかに載っててもおかしくない、そんな雰囲気です。内容はというと、大家族ものです。けれど、別に貧乏だったりはしないようで、ほのぼのですね。子供5人の3世代同居で9人家族。ヒロインのお付き合いしている翔クンは、そんな大家族に憧れている模様。ちょっと恥ずかしがるヒロインと、その彼氏の受け取り方の違い、ギャップがいいなって思っています。

『おしかけワーカー!』、フリーデザイナーの兄と、広告代理店の営業さんの関係を、はらはらと見守る妹、っていう構図。兄のこと好きな妹が、兄に接近する女性に警戒を示すというのは、よくあるパターンですけど、そのお姉さんがとんでもないやり手で、この兄妹の生活を握っているという状況示されるところなど、なかなかにすごい。ちょっと面白いじゃないか、そんな感想もちました。一途にただ好きで押すというだけではない、強烈な実力行使。けど、恋愛ごとはちと苦手。面白いかなって思っています。

『わた想い』、これはちょっと面白い。主人公はジョーザイ、錠剤のぬいぐるみですよ。ぬいぐるみが主人公というのも面白いけど、それが錠剤。これ、実際にあるならちょっと欲しいかもって思います。でもって、ぬいぐるみたちは、ヒロインの留守中、なんかコミュニケーションしてるんですね。その光景、ちょっとシュールで、楽しくて、かと思えばヒロインのジョーザイに対する扱いに関するぬいぐるみからのコメント、洗濯とかね、なんか変に情緒的で、なんか気にいってしまいました。とりあえず、これら、続けて読んでみたいなあ。そんな感じです。

パニクリぐらし☆』、最終回でした。前回、誓いの言葉を口にしなかった長瀬さん。その真意が明らかにされて、それは楠兄妹の父に対する思いからなのですが、長男一志が父に対して思っていたこと、それが語られて、そう思ってたのならあの態度はないんじゃない? 兄貴、なんて思ったりもしたのだけれど、でも、いいラストだったと思いますよ。そして、長瀬さん、もう楠さんか、いい感じに楠家の家風に順応して、これまでの関係を見てたら、確かにこんな感じになりそうだなって納得できる、そんなラストでありました。長く続いた漫画、楽しく読んできて、そしていいラスト。とてもよかったです。

『ペンとチョコレート』、最終回です。最終回はフタバトワコをではなく、書店員の視点から描かれて、ああ、フタバトワコはこのように愛されていた漫画家で、その復活をこうして喜ぶ人があるのか。なんだか嬉しくなって、じんとする、そんな話でありました。木ノ下オレンジ、フタバトワコ、ふたつの名前。彼女の選択は、ひとつの結果を出したのだなと思える描写があって、そして書店員の女の子の漫画に対する愛が広がって、そしてフタバトワコの今に繋がって終わる。こういう終わり方、嫌いじゃないです、いやむしろ好き。この漫画は、もうちょっと読んでいたかった。でも、いい終わりなのかも知れないですね。

『空に唄えば』、予想外の最終回でした。路上ライブをやろう。まだまだうまくないけれど、やるといったらとまらない。そんなひばり、好きだったんですよね、前向きで。この路上ライブを通して、合唱をするということ、一緒に歌うっていうことを皆、確認した、そんなところに、最初は次のステップのための布石なのかなって思ったのだけど、最終回としての結論、であったのですね。キーボードが欲しかった。けれど買えたのはピッチパイプ。ちょっとずつ前に、できる範囲で進んでいこうという、そういうところがよかった。だから、よかったままに終わった、そんな感じであるのですね。でも、本当いえば、もっと読みたかった、そんな気持ちが残ります。

  • 『まんがタイムラブリー』第17巻第6号(2010年6月号)

2010年5月12日水曜日

けいおん! アンソロジーコミック

  『けいおん! アンソロジーコミック』の2巻が発売されましたね、って随分前のことではあるんですけど。さて、第1巻の時に私はなんて書いてたんだろうと思って、Blogの記事を過去に遡ってみましたところ、あれ? 見付からないぞ。ということは、書いてなかったのか。『のどさわ!』が『さわのど!』になってる! とか書いてなかったのか。意外と思いながらも、まあそういうこともあるよね。気にせずにおきたいと思います。

さて、『けいおん! アンソロジーコミック』。表紙は牛木義隆、『夢喰いメリー』の人。最初気付いてなかったんですけど、巻末のXマシンガン(詳しく知りたい人はマイケル・アンジェロで検索してください)で、あ! と気付いた。表紙で唯の持ってるのも、Vネックギターだったんだと後から理解して、しかしそれにしてもわかりにくいよ。わかりにくいといえば、東風実花の「はれるや!」もそうで、ツッチャツッチャってなんだろうと思ってたら、最後で梓がタービンタービンいってる。これ見てやっと、ああ、平沢か。最初に出てくるCDも、調べてようやくP-MODELのベスト盤とわかって、これ、買っとこうかな。SPEED TUBEの音源、欲しかったんだ。あと、2D OR NOT 2D。

話がそれました。

面白いと思ったもの、好きな感じのもの、たくさんあったのですが、中でもこれはいい! と思ったものはというと、まずは初っ端の未影「新旧!生徒会長ズ」でしょうか。作者自身のノリでもって、最初から最後まで突き進んでみましたとでもいったような勢いがとてもよかったです。それから、「うんたん!」原悠衣ですが、淡々と進行する中におかしみが投げ込まれる、この作風! あの、梓が他人のフリを!! とか最高だったと思います。ねことうふ「とらんす!」は、頭をぶつけて中身が互いに入れ替わる。最初はよくあるネタなのかなって思って読んでいたんですけど、最後の最後にやられましたよ。あれはすごい。こういう変態的な落とし方、素晴しいなあ。感動しました。

変態といえば、紬お嬢様が見事にビデオ撮影して喜ぶ変態お嬢様と認識されているのがすごくて、原作ないしアニメないしに、ビデオカメラ回してるところってありましたっけ? 自分の記憶に頼るかぎりないんですが、だとしたらあの認識が共有されてるように感じられるの、なんでなのだろう。いやほんと、なかなかに見事でありました。

引用

2010年5月11日火曜日

君に届け

 『君に届け』、買いました。原作の単行本。連休中、アニメを見て、うわー、面白いよこれ、素晴しいなこれ! と気持ちがどんどん盛り上がっちゃって、DVDとか出てないの? と思ったら、DVDしか出てなくて、なんでー! BDでも出しとくれよう。お願いしますよ、と日テレのダベアさんいってみたら、アニメ担当のプロデューサーさんに話してくださるといってくださった。わあ、すごくうれしい。ダベアさん、ありがとうございます。BD出たら、絶対買いますよ。

というわけで、『君に届け』の単行本を買いました。十冊セット。それでもって、帰りの車内、待ち切れなくて読み出すわけですけれど、もう、これが鮮烈。気付いたらはらはらと涙こぼしてしまっていました。読んだのは第1巻、それもepisode3.までなのですが、それまでの毎回にぐっとくるシーンが用意されているものだから、そこでどばっと泣いてしまう。ああ、いい漫画だなあ。ヒロインの爽子、見た目が陰気ということで、貞子なんて呼ばれてる。それどころか、呪われてるだなんだといって避けられている。ああう、なんて境遇なんだろう! 私なんかは、酷い連中だなあ、なんて憤慨するわけですが、爽子自信は後ろ向きになることなく、なんとかみんなと友達になりたいな、なんて健気なこといっていて、そしてその思いがだんだんに叶っていくっていうんですね。ああ、泣いてしまう。悲しいからじゃなくって、頑張ったね、よかったねって、そんな気持ちで一杯になって、涙がとまらなくなってしまうんですね。

今日、私と同じ車両に乗り合わせた人には、さぞ異様とうつったろうなあ。ちょっとあぶなくて人前で読めない漫画です。

かくして、手元に『君に届け』、単行本が揃いました。ということで、これから読んでいくわけですが、問題なのはどこまで読むか、なんですね。というのは、私はアニメも楽しみに見ています。アニメは毎週30分ずつ、少しずつ進んでいくわけで、対して単行本は、一日で一気にがーっと読もうと思えば読めてしまう。ええ、容易に追い越せてしまうというわけです。読むなら、一気に読みたいさ。けれど、まだわからない先を楽しみに毎週のアニメを待ちたいという気持ちもある。ああ、どうしよう。というわけで、おそらく私はアニメを優先して、途中で原作読み進めるのをやめるのだろうな。で、わくわくしながらアニメを見て、わくわくを取り戻しながら漫画を読むのだろうな。

とにかく、私は今『君に届け』に夢中です。いや、もう、本当に面白い。大好き。だから、いつかBDが出てくれたらいいなあって思います。

  • 椎名軽穂『君に届け』第1巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第2巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第3巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第4巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第5巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第6巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第7巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第8巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第9巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2009年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第10巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。
  • 以下続刊

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CD

Nintendo DS

2010年5月10日月曜日

あさりよしとお短篇集 ― 毒入り錠剤篇

 私はあさりよしとおのファンなので、新刊が出たら買ってしまうんですね。今回買ったのは短編集。『毒入りカプセル篇』と『毒入り錠剤篇』。昔の短編が詰め込まれた2冊なのですが、すべてが単行本未収録というわけでもないので、あー、読んだことあるなあ、と思ったものもちらほら。でも、見たことのないものの方がずっと多いので、楽しんで読むことができました。今回の2冊に収録された中で、もっとも楽しく読んだのはなにかというと『毒入り錠剤篇』に収録の『重箱の隅』であったように思います。

ただ、もやもやしてくるんですけどね。『重箱の隅』は漫画としてよりも、業界曝露ものといった色が濃くて、クソゲー、つまらないゲームができる背景やら、つまらないアニメができる理由やらが語られて、そしてしまいにはメディアについて、あるいは日本人についてにいきあたる、そんな見開き連載が3年分かな? 全32話、収録されています。

この『重箱の隅』が連載されていたのは、1993年から1995年。前世紀、平成もまだ一桁のころですね。この頃人気のアニメといったらセーラームーンかな。また、セーラームーンフォロワーともいえる類似品がどばどばリリースされた頃でもあります。私的なことではありますが、私が情熱を持ってアニメを見ていたのがこの頃でした。だから、なんとなくでも当時の雰囲気がよくわかって、しかしこの時点でこの酷いいわれよう。でも、わかる気がしますけどね。私がアニメを全話録画して見るようになったのはこの頃だから、何度でも見返して、いいな、酷いな、なんだこれ、いろいろ感じたこと、その背景はこれか、これなのか。わかるような、わかって悲しいような、けど実はいろいろ聞いて知ってたことだったりもして、おそらくはあさりよしとおやその周辺の人たちの、こうした啓蒙、愚痴? のあったために、私のような下流にまで情報が伝わってきたのだろうなあ。なんて思います。

曝露といっても、実名あげて、具体的に批判するというような本ではありません。業界の状況については書く、けれど具体名は出さない。ほのめかす程度。ただ、まれに伏せ字になっている、その先がわかることもあるっていう感じですね。だから変にもやもやするのですけれど、けどこの連載が批判しようとしているのは、個々のアニメ番組というよりも、それらを生みだす業界であり、またその業界を取り巻くものについてです。さらには私たち日本人の気質や性質といったものにまで及んでくる。この人はこうしたこと、ものに対してずっと思ってきてるんだろうなあと、そんな気になったのですね。

ちょうどこの少し前に連載していた『ただいま寄生中』でも、同様のテーマが描かれてましたっけ。自分で考えず、人の考えに同調していくことで、周囲の状況はどんどん悪化していくんだ、みたいなこと。『重箱の隅』では最後にテレビを例として、同調圧力のこわさを説明しているのですが、先にもいいましたようにこの連載は15年ほど前のこと。けど、妙に古びていない、今でも通じるところが大きいというのが嫌なところで、そう、今もおんなじようなことを、いろんな人がいっています。変わってないなあ、いや、むしろ悪くなってる? なんともいえない読後感に、やっぱりもやもやするのでした。

2010年5月9日日曜日

『まんがタイムきらら』2010年6月号

『まんがタイムきらら』2010年6月号、後編です。昨日は途中で力尽きました。そんなにたくさん書いてるわけじゃないんですけど、最近はこらえ性がなくなったのだなあ。など思いながら、まあ文章長けりゃいい、字数が多けりゃいいってもんでもありませんから。などと、うそぶいておこうと思います。さて、昨日は『境界線上のリンボ』まで書きましたので、今日は『わたしのおすすめ!』からですね。

『わたしのおすすめ!』、ゲストです。ちょっと刺激的な出だし。というか、ヒロインが可愛い。学校の先生のことが好き。けれど、先生はニブくてヒロインの気持ちに気付かない! っていうんですが、それはわかっててわからんふりしとるんじゃないのか? ぼけぼけなヒロイン、高丘杏。対して教師はクールな態度、言葉づかいなどはちょっと粗雑なのだけれど、悪い人じゃないねえとそんな印象です。ヒロイン、家庭部を創部、まんまと今野先生を顧問にして、結構やりたい放題。アクティブなヒロインのころころと変わる表情、それが魅力的であります。

『Clover Bear』、ゲスト2回目です。メイド科のある女学校。理事長の姪であるヒロイン、有栖川奏が編入してきて、友達が欲しいと思った。そのターゲットが、天音めめ。めめが奏から逃げるのは、面倒くさそうだから避けてるのかと思っていたら、どうもそうではないみたい。奏様の不興を買って、退学になるんではないかと心配してたのですね。と、こうした追いかけっこは今回で終わって、次回ゲスト最終回ではふたりの友達になってからの様子が描かれるのでしょうか。あるいは友達になるところを、かも。導入をスピーディに終えて、見せたいところを見せる。だとしたら、いい配分だなあって思います。

『もっかい!』、MAXからのゲストです。人気あるのかな? やたら元気のいい遊と、ちょっと大人しい衛。私は衛が好きです。今回はじゃんけんの話。不自然に勝てない遊、というか、不自然に勝ちすぎる衛というべきか? ツキのなんのといって、ワアワアかしましいふたりが楽しい。むきになってる遊。けれども、衛は衛で料簡の狭いってところが描かれて、根っこは似た者同士なのかも知れないですね。ともあれ、一癖ある漫画。けれど、それが私にはどうにも強く訴えて、ええ、とても面白いです。大好きです。

PONG PONG PONG!』、おお、ついに部に昇格。祐太をめぐる女子がもうひとり出るのかと思ったのだけれど、とりあえずは江上さんでストップなのかな? しかし、その江上さん、英語は苦手なのか。狸子のお前にも出来んことがあったか…という発言。これまでのことがあるから、もうおかしくてしかたなかったです。そして、お師匠様。この人、というか神さまですが、お師匠様、なんでもできそう、なんでも知ってそうな雰囲気だったけど、この人もタヌキ同様、人の社会のこと、あんまり詳しくないのんか。しかも、おいなりさんで簡単におちる。安い神さま、けど、そうした気安さがいいなあって思って、お師匠様、面白いです。

うぃずりず』、先日リズの前に現れた女の子、妹なのかなって思っていたら、まさしくそのとおり。もうちょっとひっぱるのかと思っていた、母との再開、妹との出会い、今回しっかり描かれましたですよ。それを認めようとしないリズ。ああ、お爺ちゃんとの生活、失いたくないんでしょうね。今後どうなるのだろう。きっと悪いようにはならないとは思うのですが、やっぱり気になります。

『相沢家のえとせとら』、先月がうまいこと引き込んでくれるきっかけとなったのか、今回も面白かったです。飛び級してきた女の子、城小路このえ。この子の狙いは相沢家三女の祐海であるという。飛び級のどうのこうの、このえが狙ってるのが誰だというようなのも、今回を見るだけで充分にわかる。こうなってくると、面白いな。そう思えて、こういう回が続くことで、三姉妹とその周辺の人間関係もろもろ理解して馴染んでいけると、しっかり楽しく読めるようになりそうだな、そのように思っています。前回、今回と、とても面白かった。いい感じだなって思っています。

二丁目路地裏探偵奇譚』、次号で終わりとのことです。ショコラのこと。アリスや皆のこと、どう思っているかが確認されて、そして帰っていくというのですね。次回、最終回できっと再会するのだろう。その時にどういった情景が描かれるのか、楽しみに待ちたく思います。しかし、今回のラスト。しんみりとして、アリスの心情が伝わってくる、とてもいいものでありました。

My Private D☆V、『うさかめコンボ!』の娘太丸です。考えるな、感じろ! たしかにそのとおりですなあ。理屈でどうこういったとしても、自分にとってのこれ! という絵が示されたら、いいね! ってなりますものね。力ある絵であれば、多少の好みの違いくらい吹き飛ばして貫通してきます。それが、考えていない、感じているってことなのかもなあと思います。

  • 『まんがタイムきらら』第8巻第6号(2010年6月号)

引用

  • リサリサ「PONG PONG PONG!」,『まんがタイムきらら』第8巻第6号(2010年6月号),165頁。

2010年5月8日土曜日

『まんがタイムきらら』2010年6月号

『まんがタイムきらら』2010年6月号、発売されました。いつもなら9日発売。それが、5月9日は日曜ということで、一日はやく出ることになったというパターンですね。表紙は『けいおん!』。6月号ということで、梅雨でしょうね。雨の季節、傘持った唯と澪。唯が猫をかまってるのが面白いなあって思います。しかし、『けいおん!』というと女の子たちの足が太いってよくいわれますが、原作はなんかそれ以上だな。けど、それが逆にいいのかも知れません。自然な感じとでもいいますか、そのまんま、ありのままといった雰囲気がよいのだと思います。

けいおん!』、ゆっくりと進む時間、劇中ではもう12月である模様です。よって、例年恒例のクリスマスパーティ。今年はどうも下級生中心でいくようで、ちょいと新鮮な展開でありましたよ。寂しがる純ちゃん、実は楽器できる純ちゃん。しかもベースなんだ。YAMAHAのSBVなんだ。中古で買ったのは生産完了品だから? しかしまた、味のある楽器出してきたものだと感心します。さてさて、意外にうかつな梓さんですよ。唯に遭遇して焦るあの表情、ついぞ見たことないもので、実に新鮮。そしてクリスマスライブ。もしかしたら、これはこの年度が終わって、来年以降どうなるかを予告する展開なのかも。でも、純ちゃん、アニメ化がなかったら、あの2巻描き下ろしの一回かぎりだったかも知れないこの子が、意外にいいんですね。だから、梓の代まで続いちゃってもいいかも、なんて思ってしまっています。

『少女公団アパートメント』、バランス釜とか知りませんでした。でもって、風呂場に洗濯機の排水を逃がすのか。へー、知らなかった。というわけで、知らないことを教えてくれる漫画は高評価の法則が発動? いやいや、それだけじゃなくて、本編も面白かったです。この方も、以前だと風華チルヲ氏もそうでしたけど、最初の連載がとんがっていて、次の連載時には一般に受けそうな感じに薄めてくるというパターンは、結構よかったという評価から、これいいね! とステップアップすることが多いように思います。第2回だけれど、結構気にいっています。多分、これからもっと好きになります。

『うさかめコンボ!』もいい感じです。最初はじまったころは、どうかな? って危ぶんだのだけど、キャラクターが動き出してからは常に好印象。今月、テストを目前に勉強しましょうという話も、実にいい感じ。この人の漫画は、見た目にも可愛い小柄なキャラクター、その可愛さにやられるっていう要素が強いようにも思うのですけど、それがこの漫画では見た目にクール、かっこいい系のお姉さん、亀子が、その印象に反して実はめちゃくちゃ可愛いのだよと、ギャップによってがつんとやられる。いや、もう、これは強力、実によいです。

『ましゅまろ×タイフーンッ』、これもますますいい感じ。こちらも勉強会。安倍川きなこの家に集まって、そしてそこでパンツのおじさんに出会う……。凶悪だな。娘がいるんだから、しかも友達連れてきてるのだから、パンツは勘弁してあげてください。動じない娘、同じく慣れてしまっている幼なじみ。その状況に馴染めない栗原花乃。セクハラチックといえばそうなのかも知れないけれど、そのわあわあとあわてふためき騒ぐ様子、めちゃくちゃ面白かったです。そしてそこに、ちょっと下品な歴史年号語呂合わせがくるっていうね。しかも、語呂合わせとわあわあ、独立して並行に進むんじゃなくて、ところどころでちゃんとリンクするところね、うまかったです。一発急所日清戦争は一生忘れないでおこうと思える面白さでした。

『うちのざしきわらしが』、面白かったです。これ、大家さんの娘、光が出てから俄然面白くなった、そう感じています。光の必死な感じがよいのだと思います。座敷わらし、わらちゃんって呼ばれてますが、こちらも時に必死な感じで、この必死ふたりの邂逅、そこにさらなる味が出てるのかなって思っています。しかし、大家さん、立川さん、光の母、あかり、この人、いいなあって思います。いたずら好きというか、いろいろちょっと悪のりしちゃうタイプ。蛙を娘にけしかけさせようと思いついた時の表情、実に味わい深い。いいキャラクターだなって思います。

境界線上のリンボ』、生き別れの姉妹編、決着しました。大筋このように決着するだろう、そう思っていたように和解した。展開はというとよくあるパターンではあるのですけど、それまでに描かれていたこと、寂しそうでけれど妹を支援しようとしているフゥや昔のお姉ちゃんとのエピソードなどなど、それらがあるからすんなりと受け入れられた、というか、お姉ちゃんの殴られ方が半端じゃない。よく次のページで復帰できたなと思えるくらいの描写ですよ。でもって、こうした小さな積み上げが、最後のページのふたりの様子、その仕合せそうな様子を支えてるんですね。

と、ここまで書いて、疲れたので、続きはまた明日。

  • 『まんがタイムきらら』第8巻第6号(2010年6月号)

2010年5月7日金曜日

『まんがタイム』2010年6月号

『まんがタイム』2010年6月号、発売です。表紙は絵本の特集みたい。『おとぼけ課長』、『だって愛してる』、『タマさん』と、絵本読んでる様子描かれて、『みそララ』は雑誌なのかな? これの面白いのは、課長の見ている絵本というのが、そのものずばり『絵本 コボちゃん』で、そういえばそんなのも出ていたなあと思い出しました。この、作者みずからが実際の本を自分のイラストに盛り込んでくるの、ちょっと面白いです。

『ドキドキ苦悶坂学問所』、ゲストです。作者は桑田乃梨子。なんか印象に残ってるのだけど、確認してみても、既刊を読んだことない模様。じゃあ、なんで覚えてるのだろう。さてさて、漫画はといいますと、苦悶坂学問所にて学ぶことになった主人公が、妖怪たちに出会う、そんな感じです。妖怪たちの学ぶ学校、だから当然クラスは妖怪ばかりで、人間の生徒は主人公以外にひとりだけ。この時点では、わりとよくある、わりとよく見るタイプの話であるなという感じです。だから、つまりは、個々のキャラクターがどういう風に動くか、そこに魅力が感じられるか、ということになろうかと思うのです。この一回を読んだ感じでは、残念ながらまだそこまでのなにかは感じられないといったところ。だから、評価は今後、ということになろうかと思われます。

途中、『まんがタイム』30年目とのことで、まんがタイムアーカイブなる企画のページありまして、30年やってるというのはすごいなと素直に思いながら、楽しく年表拝見しました。1981年、増刊として出て、『タイム』が創刊されて、『タイム』別冊が出て、それでその別冊が後に『ファミリー』になる。こういうのはまったく知らないことでしたので、やっぱり面白い。また、その時代時代の風物事件等が年表に現れてくるというのも面白い。よかったと思います。

なりゆきわかこさんのインタビューもはいっていて、懐かしいですね。私が四コマ誌を読みはじめた頃にはまだ連載されていたと覚えています。『ぼくんちのアイドルひろみちゃん』第1回の再録、印象がずいぶん違う。で、来月には新作を掲載するということで、ちょっと懐かしい。この企画、ちょっと楽しいです。

『Fever!! — 貧乏レイジの同居人』、新人まんが大賞を受賞した漫画です。幽霊が出る、じゃんじゃん出る、そのため格安の家賃。これだけならありきたりだけど、その幽霊がやたら元気で明るくて、しかも貧乏人を応援する目的で部屋に憑いているとかいう、なんか若者支援のやたらいいやつらで、おかしな味わいのある漫画であるなあ。これ、こなれたら、もっと面白くなるかも。そんな印象です。

『ねじゆるゆる』は、こうした方向にいくと決まったんでしょうか。マッドサイエンティストのお父さんは後退、娘とロボット(?)のねじこが前面に押し出されて、可愛くてナンセンス、ちょっとドキドキな関係も描いて、面白かったです。こうしたものに対し、きらら的と評する人もあるけれど、『きらら』のテイストとははっきり違っている。また違った可愛い系の四コマ、これはこれでありだな、そう思っています。

PEACH!!』、また新たなとりかえっこネタですよ。岩井が大友と入れ替わり、って、大友って名前出たのはじめてか。私の記憶が確かなら、この子は以前、いわいちゃんにっていってプレゼントをあげた子ですよね。こうして仲良くなって、こうして入れ替わって、この大友って子らのネタが今後増えていくのかな。楽しみです。それでもって、最後のネタ。なんで悲しいとせんべい屋になるのだろう。きっと理由はないんだろうな。でも、なんか面白いのでした。絵的にも、その突拍子もない感じからも、妙な味わいあって、よかったです。

  • 『まんがタイム』第30巻第6号(2010年6月号)

2010年5月6日木曜日

『まんがタウン』2010年6月号

『まんがタウン』2010年6月号、買ってきました。はいいのだけれど、今月号の発売日、正式には何日だったんだろう。今日が発売日だと思っていたのですが、なにやら連休前に出ていたという説もあって、けれどそれはきっといわゆる早売りみたいなものなんじゃないのかな。一応気になって調べてみたら、5月6日が発売日でよいみたいです。こうやって発売日が動く時期は、お盆や年末年始とかもそうなんですが、買い逃しをやらかす危険もあるんですよね。いつもちょっとはらはらします。

『くるりのこと。』、寡黙にして、けれど実はどうも内面までそういうわけでもない父ちゃんがお茶目、大好きです。この人、本当に娘のことが好きなんだなって。それでもって、娘も父ちゃんのことが好き、だからお店も大好きっていう、その仲良し家族ぶりが実にいいです。あの「ねがい」とかね、シンプルなんだけれど、とてもよかった。

と、『天下無双!恋メガネ』が単行本になるんだそうですよ。わあ、これは嬉しい。これは買ってしまいます。

『おどりません!』、たかまつやよいの新作です。日本舞踊鍋島流を娘に継がせたい父親、にしてはえらく老けてる気もするけど、ともあれ家元? が高校生の娘にあの手この手で継げ継げと迫る、そんな漫画です。とりあえず、家元まさかの、ワシも最初は嫌いだった!! 発言。なんていうカミングアウトだろう。それから、のりのりのお母さん。素晴しいな。このあたりは実にいい感じ。面白かったのだけれど、ギター燃やすとかは勘弁してあげてください。

『せんせといっしょ!』、いい感じに思います。莉緒先生のお寝坊、また胸の小ささなど、典型的ネタが展開されるのだけれど、その定番感が悪くない、そんな感じです。桃ちゃんにしてもそんな感じです。で、定番の構図に、キャラクターの雰囲気、人柄っていってもいいものか、ひと味ふた味のってきて、これはいい感じに広がっていきそうだぞ、そんな風に思っているのですね。

『かしこみっく』、実に面白いです。レーカイ電話の落ち、その人の悪さ、にやりと笑ってしまう、そんなシニカルさが最高です。基本そうした感じで進めながら、心にそっと触れて残る情感みたいなのもあって、「趣味」とかですね、その幅の広さ、けどその両極がどこかで繋ってると感じられるところ、とてもいいと思います。

『みねちゃんぷるー』、雅が包囲されてる! 峰っていう人は、よかれと思ってやったことが、見事に裏目に出るタイプなんだ。けれど、峰による監視状況を脱しようという雅の行動、これ、結果的にうまくいきそうと思わせる、そんな様子が見えてきて、でもって峰の側にもなんだか思うところありそうな様子、面白そう。ところで、困ってる雅、とても美人。こういう、ちょっとかたいタイプの人、どうも大好きです。

  • 『まんがタウン』第11巻第7号(2010年6月号)

引用

  • たかまつやよい「おどりません!」,『まんがタウン』第11巻第7号(2010年6月号),52頁。

2010年5月5日水曜日

和声 ― 理論と実習

 私にとって、最大の計算違いだったのは、和声の復習、これにかかる時間だったのではないかと思うのです。簡単に楽勝で終えられる、そんなことは思ってなかった。けれど、どこかで甘く見ていたのでしょう。和声の教科書を買ってきたのは、2009年11月16日でした。それから少しずつ進めていって、1月の終わりには1巻の内容を終えられるというくらいの進度で進めて、それからあとひと月ほどもあれば、補遺課題も終えられるだろう。それが計算違いだったのですね。この補遺課題がなかなか終わらなかった。実に3ヶ月を要し、終わったのが4月も下旬に差し掛かろうという頃。ついこのあいだですよ。ああ、長かった。いや、本当に長かったです。

ともあれ、第1巻を終えることができました。私の本来の計画では、春には2巻も終わっていて、残る3巻を少しずつこなしつつ、そのころには発売されているだろう新MacBook Proで、いろいろ遊んでいるはずであったのですが、まだ2巻はじまったばかりだよ。この体たらくです。いやね、別に2巻終えないと曲作っちゃ駄目、とかそういう決まりもないから、それこそ好きにやったらいいんですが、2巻の内容、ドッペルドミナントとか簡単な転調とかね、そのあたりは押さえておきたかったなって思ったんです。私が和声やってたのって、それこそもう随分前のことですからね。忘れちゃってることも多いし、いい加減になってるところもいっぱいあるでしょう。だから、しっかり取り戻しておきたいな、って思ったわけですよ。

といったことから、現在、2巻を進めているところです。今日、2巻の第1章、II7を終えたところ。とりあえず、これで基本的なところはひと揃い揃ったかなっていう感じがしますね。いろいろやろうと思ったらちょっとこころもとないけれど、ひととおり、素直にこなそうというなら、なんとかなりそうっていう感じ。でも、やっぱりもうちょっと先に進んでおきたいな。そんな感じ。まだまだ途上です。

2010年5月4日火曜日

円卓の生徒

 困りました。今日のこと。一日『円卓の生徒』をプレイしてしまいました。最初のうちは、よかったのです。夜寝る前に少しプレイして、けれどこのやり方を連休にはいってから変えました。っていうのはですね、夜更かしすると、翌日昼まで寝てしまうからなんですよ。というわけで、早く寝て、翌朝、午前中にプレイして、昼前から平時の日常に復帰する、そうしたことをやっていたのですが、いやあ、やっちゃいましたね、一日中、食事もとらずプレイし続けてしまいました。段々に迷宮が込み入ってきて、一気にクリアしないと、あちこちにある仕掛けとか、どこまで踏破したのか忘れちゃう、って思うとむきになってしまうのでしょう。ええ、やめ時がわからなくなってしまうのですね。

そんなわけで、結構進んだのではないかと思います。あんまりゲームに熱中して、進めた進めたいうのも問題なんですが、こうなったら一気にクリアしてしまって、さっさと日常に復帰する方が得策か? なんていう気もして、でも連休中には終わらないんじゃないかなって気もしています。もちろんすでにクリアしている人は何人もいて、クリア後の育成やアイテム集めといったやり込み系攻略に移行してる人も少なくありません。そんな中、ネタばれくらわないよう気にしながら、少しずつコミュニティに参加して、ええ、こうやって交流できるっていうのは、やっぱり楽しいものだと思います。

このゲーム、プレイしていて、迷宮が結構面白いのですが、それは城塞であるとか神殿であるとか、構造を考えながら攻略できるからなのかな、なんて思っています。このあたりが兵舎であるとか、そういう説明があって、じゃあここが兵舎でこっちに台所なら、あの小さな部屋はトイレかな、なんて思ったり、そういう想像、妄想かも知らんけど、それが面白いのだろうと思います。そうした想像が有効なのはパーティメンバーにおいても同様で、ソウルランクという友好度の設定があって、これが高くなると経験値にプラス補正があったり、また敵の洗脳攻撃からの復帰が早くなったりと、なにかとメリットがある。これを高めるのがゲームの目的のひとつでもあるんですが、その副次的効果とでもいったらいいんでしょうかね、ソウルランクのレベルがあがるごとにイベントが発生するんですよ。でもって、それがいろいろあれでして、いやもう、エルサが可愛くて、なんてことをいいだすことにもなりかねない。挙句のはてには、ルーミに心揺れて、いかんいかん、いかんいかん、それは裏切りだ、などと思う、チュップの言動がエルサにばれたら命がなくなるな……、と心配してみる、など、妄想の翼ひろげれば、楽しみは無限大であります。

一応いっときますが、私はキャラクターにひかれてプレイしているわけではなくて、迷宮攻略が楽しくて、ですので。常にエルサの好感度、じゃないや、ソウルランクが最高値になるよう調整してるとか、そういう事実は、あるけど、うん、やっぱりエルサのために戦ってるな。そんな気がします。

円卓の生徒応援バナー

2010年5月3日月曜日

君に届け

 WORKING!!』のアニメがはじまって、なんか話題作っぽいから見てみようかなって、どんな漫画かも知らないで見はじめたのですが、これ、関西では番組の枠っていうんでしょうか、アニメ三本まとめてひとつの枠になってるから、毎週録画しようとすると、後の番組も一緒に録画されてしまうんです。他のアニメっていうのはですね、『ギャグマンガ日和』と『君に届け』。でも、最初はこのふたつ、見るつもりはなかったのです。でも、なんでか気になって、試しに見てみたら、面白い! 『ギャグマンガ日和』もそうなのですが、『君に届け』、これ素晴しい。めちゃくちゃ面白いじゃん。書店でたびたび見かけてたものだから、絵とタイトルに覚えはあったのだけど、こういう内容だったんだ。これ、いいなあ。これ、素晴しいなあ。いや、ほんと、すっかりまいってしまいました。

私が見たのは第14話「くるみ」でした。あれは球技大会なのか? ヒロインの爽子をくるみという子が陥れようとしていた? それが発覚して、爽子の友人ふたりがくるみを問い詰める、という、女の子コミュニティらしさ感じさせる悶着を描いたストーリー。けど、確かに実際にありそうな、そんな嫌らしい側面を扱っているんですけど、それがどろどろの展開におちいることもなく、なんだか情感のしみじみと胸にしみる、とても美しい印象として描出されているのです。いや、ほんと、素晴しいな。この独特の感触は、浮世離れしたお嬢さん、爽子の雰囲気のためだろうと思うのです。裏表のないいい子? ちょっとはずれてるけど。感情のかあっと沸騰するようなことのない娘さんで、できごとをひとつひとつ大事にうけとめて、もの思うみたいなところ。自分を陥れようとした相手に対しても、どうしてなんだろうと、気持ち抱き留めるようにして思って、そして和解するっていうんですね。いや、もう、見ていてたまらずもらい泣きでした。

アニメの印象は、モノローグの朴訥した雰囲気、それもいいんだろうな。そう思って、声あててるの誰なんだろうと思ったら、能登麻美子さん。おおう、名前だけ知ってたよ。こういう演技する人だったんだ。はじめて聞いて、けれど人気あるのわかるなって思いました。

こうしてアニメに触れてみて、しかし私の見たのは第14話。それまでのことはまったく知らんわけです。ああ、最初から見てみたいな。そう思って、DVDのリリース状況、どうなってるのだろうと調べてみたら、なんと、もうずいぶん前に出ています。各巻3990円。安いな! しかも3話ずつ収録で、良心的! とか思ったら、あれー、DVDだけなのか。ええー、今、アニメをあえてDVDで見たいとは思えないよ。ちゃんと買うからBDで出しておくれよう。しかもこのDVD、初回生産分には特典がついてくる。もちろん、今から初回は入手できない。いや、別にこれまで知らずにいた漫画のアニメなんだから、特典とかなくってもいいんですけど、でも途中からは初回で、最初の方はそうじゃないっていう状況、なんか落ち着かないなあ。そもそもがBDじゃなくてDVDだしなあ。などなど、いろいろ思うところあって、ええいああ、これは断念だ。買うのは原作だけにしよう。それがいい、と結論したのでした。

原作は、『別冊マーガレット』の公式サイトで、Episode0. だけ試し読みできて、絵の雰囲気、さすがに最初のころだからだと思うのだけど、思ってた印象とちょっと違っていたのだけれど、読んでみてすごく面白く、ああ、これはいいなってやっぱり思ったのでした。というわけで、さっきもいったけど、原作、少しずつ買って、読んでいきたいと思います。久しぶりに、なんだかわくわくした気分でありますよ。

  • 椎名軽穂『君に届け』第1巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第2巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第3巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第4巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第5巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第6巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第7巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第8巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第9巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2009年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第10巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。
  • 以下続刊

DVD

CD

Nintendo DS

2010年5月2日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2010年6月号

『まんがタイムジャンボ』2010年6月号が発売しています。本来の発売日は毎月4日なのだけど、5月は連休がある関係で、えらいこと前倒しされて、今年は5月1日発売でした。さて、今月の表紙はテニスがテーマである模様です。『じょしもん』、『おねがい朝倉さん』、『江戸川スイートエージェンシー』、そして『秘書メロ♪』の各ヒロインがテニスコートに揃い踏み、といった趣向。春過ぎて初夏、いよいよスポーツのシーズンということなのでありましょう。

『コミカプ』、どうもこれ実話をもとにした話っぽいな、そんな印象です。実際、漫画家は生活のリズムやパターンが、どうしても一般的ではなくなるから、平日昼間からぶらぶらしてる、なにやってるかわからない人とか思われたりするとか聞いたこともありますよ。しかし、警察がくるとか、しびれます。きっと、あった話なんだろうなあ。

Boy’sたいむ』、思った以上に話が進んで、驚きました。ついにひろむの秘密がばれた。置島のみならず、龍太郎にまでばれた。これは、このまま終わりに突き進むのか、それとも一度、女装癖でしたとクッション置くのか。どうなんでしょうね。クッションあったらよいなと思います。

『すいーとプロミス』、綾姉の、見た目は普通、行動もぱっと見は普通、けどどことなくやばさを感じさせる一途さ。その描きようが見事です。その上、綾姉が頑張ることで、椿との仲が進展しそうな気がするところが面白く、しかし実際そうなったら、綾姉はどう出るのだろう……。幼稚園の回想、口をとがらせている椿が可愛かったです。

でもって、『ジャンボ』は今月もゲスト満載です。

『はなな大増刷!!』。ゲストです。すみません、ばなな大増刷と今の今まで思ってました。漫画家の伯母、でもって隣人が書店店長なのかな? オタク少年奥村くんが、サイン会で出会ったコスプレ花菜に一目惚れして、という展開の模様であります。憧れの君、しかしそれがいつもクラスで見ているあの子とはついぞ気付かず。そんなすれちがいもの、みたいにしていくのかな。でも、秘密のヒーロー的構図は好きなので、こういうの、なかなか面白いかもって思っています。

『でり研』、学内、というか部内にいたアイドルの話。しかし、この変身ぶり、狼狽する大仏、面白いなと思ったら、海原がナイスタイミングでアイドルの足を引っ張るべく工作を……。もしこれが本気の工作なら、やるのう海原、とか思ったら、おお、読み過ぎ、思い過ぎでなく、確かな悪意であったのか。あきら先輩もしっかりとその悪意うけとって、素晴しいな。しかし、ずぴずぴコーヒーをすするあきらは可愛い。変身後より変身前の方がいいな、とか思うのだけれど、変身後のずぴずぴコーヒーを飲む姿、それもまたよしです。

『パドラーズハイ』、前回までの流れをうけて、練習試合であります。試合前の状況はすっとばして、漫画開始時点ですでに試合ははじまっていますという、そのスピーディーさ。さらに、試合の相手が鮮かに追い抜いていくという、その扉からのつかみ、大変よかったです。圧倒的な力量、ハンデ戦でも手も足も出ない。しかも、相手は本気出してない。そんな様子に、落胆しつつも、しかしちゃんと自分たちなりの目標作って、進んでいこうとするところ。またはじめての試合に対する感想、それぞれ違っていたりするところ。面白かったです。人物がいきいきとしている、それがいいんだろうな。あらためてそう思える回でした。

『アフターマン』、ゲストです。オタク少年、桜庭健二が主人公。目についたものに興味ひかれて、それまでのことを忘れてしまう、そんな人。私にも少なからずそういう要素はあります。でもって、兄貴が家出。それで自活を考えないといけなくなりました。そんな展開であるのですが、途中なんともよくわからないページがあったのが気になって、多分伏線なんだろうと思うんですが、いや、ほんと、よくわからない。ということで、最後に謎の女出現。これが兄貴なのかな? 次回に続くことを前提としたゲスト掲載みたいです。

『先生だよね?』、ゲストです。小学三年生の男の子と、担任の先生の交流もの? 先生がちょっとたよりない。でもって、男の子七海がやきもきするっていうのね、結構悪くないって思いました。先生の、ちょっと常識はずれなところ。七海にちょっと甘えてる? けれど、いい感じに頼って、いい感じに可愛がってやってるっていうのもわかる。話がうまく広がったらよいかも、そんな感じでした。

『さくらいろスナップ!』、ゲストです。写真もの、カメラもの。お爺ちゃんから銀塩カメラもらっちゃった女子高生が主人公。偶然写真家に出会って、そして撮影に同行してという、ある意味、夢のような展開です。ヒロインのカメラ、レンジファインダー式? モデルとかありそうだなあと思ったのだけど、私はレンジファインダーには詳しくないので、よくわかりませんでした。でもって、撮影、モデルはコスプレの女の子。カメラマニア、しかもやばい感じのマニア。ヒロインが、静かにひいてしまうくらいのマニア。しかし、この漫画、変人描くというものでもあるみたいですが、加えてカメラ初心者の成長ものとして読んでも面白くなったりする? なんだか期待してしまうゲストでした。

『がけっぷち女神』、ゲストです。ライブハウスきりもりするプロデューサー、水本初音が主人公。音楽に対しては厳しい視線送りながらも、こと男相手となったら目が曇る。ああ、実際にこういうタイプの人っているらしいですね。今回登場のミュージシャンは、元アイドル、しかし自作の歌のセンスが悪い。と、そんな男のおちぶれっぷりにヒロインがはまって、それで盛り上げて、失恋。典型パターンで無難な展開。そこに表現されるヒロインのキャラクターが気にいれば、面白いとなる、そんな感じの漫画であると思いました。あ、ギターはオベーションっぽいですね。

『レーカン!』、これ、読むごとに面白い。今回はクラスメイト上原を前に押し出して、ブログにいろいろ書いてる。心霊写真が大人気。まあ、原因はヒロイン天海であるわけですが、幽霊が身近というのを利用して、うまいこと話ふくらませて、しかも最初のネタが最後に生きてくるっていうのとかね、それで炎上とかね、大変に面白かったです。

  • 『まんがタイムジャンボ』第16巻第6号(2010年6月号)

2010年5月1日土曜日

『まんがホーム』2010年6月号

『まんがホーム』2010年6月号、発売です。連休です。というわけで、発売日が前倒しされて、2日発売の『ホーム』が今月は1日に発売されることとなりました。さて、表紙は力強く『天子様が来る!』を押しております。らいかのラーメンからは天子様、『夫婦な生活』みえこさんのスナック菓子からは福美ちゃん、そして『恋愛ラボ』リコのラムネからは三千華さんがそれぞれ出現していて、これはなかなかに面白い趣向であります。

恋愛ラボ』、のっけからエノが素敵。子供のころ、そりゃもうバスで酷い目にあった私は、今でも変わらず車というものが苦手です。移動する時は、近距離なら徒歩、長距離なら電車、とにかくバスは使いたくない。で、そのエノさん、今回は力一杯語っちゃったりして、素晴しいな、輝いてるな、なんて魅力的なんだろう。やっぱり私はエノが好きだな、なんて思われるエノさんは、兄貴といい、こと駄目な男に縁のある人なのかも知れません。しかし、レン、もてもてだな。姉弟そろってもてもてなんだな。

『はっち・ぽっち』、ゲストです。ペットシッターをしている女の子の話。まだ新人、なのでかまだ少し慣れていなくって、そこをペットのシベリアンハスキーが手助けする、そんな趣向である模様です。しかし、寡黙でいい子のハスキー犬、ハチ、いい感じ。キャラクターも可愛い、そして犬大好き、動物大好きの店長さんがいいですね。なかなかにいい感触の漫画であります。

『あなたなんか大嫌い』、ゲストです。しんやそうきち、どっかで聞いたことのある名前、と思ったら、あー! 『凛 — COCORO NAVI Another View』の人か! この漫画、設定は結構ぶっとんでいて、女子校に通う幼なじみのちきり、実は男だっていうんですね。まあ、今どきこれくらいの設定普通のような気もしますけど、というわけで、その内容、ちょっといけずなちきり、幼なじみのこと好きなんでしょう。で、その気持ちを隠さない。ここぞという時に男の子に戻って、ももに愛をささやく。いいじゃん、いいじゃん。これ、いいじゃん。と思わず興奮してしまう。これ、ほんといいと思います。『ホーム』っぽいかどうかはわからんけど、私は好きです。

『空色プラス』、ゲストです。で、これ、読み切りと明言されてるんですけど、えー、読み切りなの、続かないの? えー、そんなのいやだ。というわけで、気にいっています。ひょろりと背の高いお嬢さん、フユちゃんがヒロイン。こういうスレンダーな女性、大好きです。しかも、理系ときたか。普通にレイリー散乱を解説しちゃう、わお素敵! 漫画としては、フユちゃんとハルが通学途中にしゃべってるだけ、であるんですけど、私はこういうのわりと好きなんですよね。テンポが好み、絵も好み、ヒロインも好み。定着して欲しいなあ、そう思ったゲストです。

『三日月の蜜』、びっくりしました。えらいこと踏み込んできまして、どうなるの、どうなるんだって、わくわ、はらはらしてページをめくったら、なんと生理痛ときました。おおう、そっちも結構な踏み込みだな。なんかどきどきというか、うろたえてしまいそうな展開ですよ。でも、この漫画は、そうしたところを淡々と描くというところに味があるのだから、ええ、面白かったです。そして、桃子さん、あの間、あの会話から、あのラストへと続く。かけひきなのか、あるいは本心からの行動なのか、わからない。わからないから気になります。

『ママはアイドル』、最終回を迎えました。柳田直和の漫画は『千秋ツーフェイス』とか好きだったのですけど、アイドルに素養のなく、また雛壇芸人とかいうのですか? 最近の定番のバラエティ番組とか見ない私には、『ママはアイドル』は強く訴えるところがなく、けれどそれでもこの人の漫画が載ってると安心したのですね。結構好きだったんです。だから、こうして終わったこと、残念と思います。新しくはじまる漫画があれば、終わりゆく漫画もある。それは当然のこと、わかってはいるのですけれど、わかっていながらも、やっぱり惜しんでしまいます。

  • 『まんがホーム』第24巻第6号(2010年6月号)