2010年6月30日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年8月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年8月号、昨日おとついの続きです。

『料理のまみむめも』、ゲストです。どうも食いしん坊っぽいお嬢さんが調理部に入ろうとするところからはじまる話であります。ちょっと出来のよろしくなさそうな、けど素直そうなところが可愛いヒロイン、ナベ人間、じゃないや、トモミ。調理部にいってみたら、部員が少なくて、まさしくこれからの部活、というような雰囲気、嫌いじゃないなー。でもって、カエルのぬいぐるみ。伸ばす場面も笑ったけれど、その持ち主、守田ナナエの反応も面白く、これはきっと好きになるな。そんな印象です。お菓子食べてお茶飲んでも、そういう部活だから問題なしですよね。悪くないと思います。

ひよぴよえにっき。』、お母さん、いい感じに半レギュラーです。でもって、はる、はじめてのおつかい。って、はやいな。ていうか、はやすぎるよ。2歳でおつかい。ていうか、さすがに小さすぎるので、いろいろどたばた小さな騒動おこるのですが、それが本当に小さくて、けどはるやちあきにとっては、決して小さなことではないのですよね。マイペースになんとかやれちゃうはる、その様子も面白いのだけど、一番はやっぱりはるの一挙一動に反応して大変なお姉さんだよなあと。ほのぼのです。けど、ただ可愛くてほのぼのとしてるだけではない、そんな面白さがあってとてもいいなあ。単行本が出る前から面白かったけど、このところ、最近の面白さ。かなりのものがあります。大好きです。

『Felice』、序盤の山を越えて、日常に入りましたね。いわば導入が終わって、いよいよ本編といったところなのでしょう。灯里と凜の間、わだかまりのようなものも消えて、すっかり友達といった雰囲気。ただお弁当一緒に食べて、それで授業さぼっちゃったりして、それだけなのですが、ふたりのやりとり面白く、楽しく読めました。この調子で、うまいこと進んで、発展していったらいいなと思っています。

『かためで!』、大好きです。って、これまだゲストなのか。帯刀文化の残る世界での女子高生日常。ナンセンスな表現、いやもともとの帯刀ネタからしてナンセンスなんですが、そうしたナンセンスが、いかにも普通のネタの合間合間に挟まって、変に調和しているという、そのマッチングが最高だと思っています。是非連載になって欲しい。そう思って、応援しております。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第8号(2010年8月号)

2010年6月29日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年8月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年8月号、昨日の続きです。

『もこもこBOX』、なんと、学校に通うのですね。なるほど、ようやくわかりました。私はこれまで、キューが私塾のように開いている学校だと思っていたんです。違うのですね。あれは寮で学校ではないのだということ、ほんと、遅い理解でありました。さてさて、学校にいったラビとカッチ。もうとにかく可愛くて、それでもって面白いなあ。クラス替え、どうなるんだろうって期待と不安にきゃあきゃあ喜んでいる状況からの転換。担任の先生の字が汚ないっていうのを皆で訂正するその様子。静かに、けれど充分にやりとりもろもろ表現して、くすりと笑ってしまう。これはよいわ。ただ可愛いだけじゃないのよ? この子らのわくわくとした様子が伝える気持ちのたかまり、愛おしさに胸がいっぱいになりますな。そして、楽しい、面白い。いい漫画だぞ、なんて気持ちになったのですね。

『あさねてひなた』、ゲストです。ペットショップでバイトするお嬢さん、あさねがヒロイン。でも、動物に好かれない? そうかと思えば、動物に好かれすぎるお嬢さんも出てきたりして、その子の名前はかりん。動物に好かれる嫌われるといった違いだけでなく、だらしない? なんか駄目な子? であるあさねと、しっかりしてる、真面目、けれどなんだかうまく運ばないところがある、かりん、実に対照的でありまして、そんな彼女らのやりとりにつっこみ役のヒナがぴしりぴしりと区切りをつけていく、そんな感じです。

最後にわんこと仲良くなれて、なるほど、この子との交流が軸になっていくのか。そう思ったらいきなり買われていった! でもちゃんと再会できたというところ、悪くなさそう。そして、先生ふくめてのコミュニケーション、面白くなりそうかもって思ったのですね。

『かしまし』、ゲストです。元気な女の子ミキがラブレターもらったよ! というところからはじまる、ミキ、ユキ、ギンの恋愛談義。ちょっとずれてて、ちょっと酷くて、でもって女の子三人でわいわいやってるうちに、もともとの発端を忘れてしまうっていう、王道的であるなと思います。女の子は可愛い、キャラクターもわかりやすい、あとはこの漫画ならではという独特の面白さが打ち出されてきたらきっといい。そんな感想です。

ねこみみぴんぐす』、なんか面白いキャラクター、また出てきたなあ。野槍雀。この子、前回きゅうりを食べられてしまった娘さんですけど、ひよりのライバルになっていくのかな? で、そのひよりですが、やっとこさ一勝。むくわれたなあ、よかったなあと思えて、これ、多分単行本で一気に読んだら、さらに印象が強くなるだろうなあ。で、ひよりの二戦目。応援する穂咲さん、そして雀が彼女と出会って、おおう、なんとライバル関係はここに成立するのか!

今、物語は以前対戦して負けてしまった酒林高校の彼女らとの確執といいますか、雪辱に燃え力を出し切ろうとする鈴白高校の面々、ひよりの頑張りが光っていますが、注目する双子のひとり、彼女は実に真剣にひよりのこと見ているのに、周囲はちっともそうとは思ってくれないというの、地味なんだけど面白かった。シリアス一辺倒にはしないところ、とてもいいと思っています。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第8号(2010年8月号)

2010年6月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年8月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年8月号、発売されました。表紙は『ひだまりスケッチ』。ジェラート両手に持った乃莉ちゃんが、こちらに背を向け、そして振り返るという、その視線が魅力的だなと思うのだけど、それはちょっといたずらっぽいところがあるからなのかも知れません。このジェラート、かたっぽうは傍らにいるゆのさんのなのでしょう。三段に重ねたのが崩れそうになってる、焦るゆの、気付かない乃莉。と、こうした絵の周囲には、古くなったシールであるのでしょうか、周辺がはがれたり欠けたりしている、そんなモチーフが印象的で、ポップで、けれどちょっとレトロな雰囲気、とても面白い味を出しているなと思います。

GA — 芸術科アートデザインクラス』、なかなかに面白い、身近にある異世界の話。単純といえば単純な仕掛け。如月が眼鏡をなくしました。いや、それ、気付くだろう、そんな気持ちもありながら、けれどふと迷い込んだ不思議な世界の光景に、そうしたこともどうでもよくなってしまうのでした。新鮮というか異様というか、けれどそうした世界をも楽しんでしまう、受け入れてしまう度量があるのが如月なら、この人はたいした人なのだと思います。私なら、ああ不便、眼鏡探してすぐにでも復帰したいと思う。しかし、そうした合理一辺倒ではこうした世界は開けない。最後の最後の落ちにいう、如月の才能とはなになのか。それは眼鏡によって縛られるものではなく、眼鏡を失ってなお、その世界を受け入れて歩き続けられるところ、その心情、その大きさにあるのだと思ったのでありました。

『ちはやとまお』、新連載だそうですよ。これはとても嬉しいことです。中学生の千早と大学生の万桜のふたり暮らし。千早は天才で、けれど完璧ではなくって、というその塩梅が気にいっているのですが、対して万桜も同様で、千早のこと大好き、そしてちょっといろいろ頼りない。そんなふたりの、のんびりというか、でこぼこな暮らしが見ていてとても心地いいのですね。毎回の色々の出来事の、そのことごとを事実事実の積み重ねとして見るだけでなく、ただ彼女らのありようを、見て、感じて、ともにあるように近しさ感じられれば、それがよさとなるのじゃないかなと思うのでした。

『せいなるめぐみ』、単行本も出ましたね。さて今月号は、ひよりのおにぎりの威力炸裂であります。特段誉められてるわけでもないのに、あたかも誉められてるように喜ぶひよりは可愛いなと。そして、妹こよりと合流して、それはとても仕合せそうな光景なのだけれど、それが仕合せそうに見えただけに、ぽつりとこぼれた一言が切なくて。そして、聖の気持ちの強さも見えて、でもそれは最初から強かったのではなくて、強くならないといけなかったのかも知れないなと思える、そんな言葉の、気持ちの向こうに思いをめぐらせてしまう、そうした様子がやはり切なかったりいじらしかったりしたのでした。

それだけに、乙女の内面見透されちゃうところ、その微妙なおかしさ、それが救いであると思えたんですね。深みのあって、けれどただ深刻に落ちない、いい回であったと思います。

ラジオでGO!』、最終回です。前回のばたばたの状況、それがすっかり過去になった頃の話。番組も終わって、そして数年が経って、状況の大きく変わってしまった人、あるいは未だにあんまり変わらない人。同窓会ではないけれど、あの時のあの人たちのその後に触れていく、そんな様子に、ああ、あの楽しい日々は過ぎたのだね、落ち着いていく気持ちがありました。そしてラスト、最後に向かうその流れ、それは私の望んで思ったことそのもので、やさしく、余韻も感じさせる、そんなエンディングであったなあと思えて、とてもよかったです。しかし、番組潰したの、彼女だったのか。いかします。これ、こういった話、似たようなの聞いたことがあって、だからラジオを好きで聞いていた人にとっては、さもありなん! な展開、待ってました! なんでしょうね。本当にサービス精神旺盛な漫画でありました。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第8号(2010年8月号)

2010年6月27日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2010年8月号

『まんがタイムきららフォワード』2010年8月号、おとついの続きです。

少女素数』は、前回、クラスでの一悶着、それを引き摺ったあんずが学校いかなくなってしまって、という、ちょっとアンニュイな雰囲気がしっとりとして感じられる話でありました。あんずの状況、それは言葉少なめに、ただ淡々と描写されて、けれどその行動からあんずの心情、もやもやとした気持ちのたまって持て余してしまっているといった様子が見てとれる、さすがであるなと思ったのでした。最大の見せ場は、黒猫との交流、あれだと思うのですが、ほかにも堀切さん、この人とても魅力的で、さばさばとしていい感じ、かっこいい娘さんだなと思うわけです。彼女との交流、それがその後どんな変化をもたらすのか、これから歩んでいくその道のり、どうなるものか。いや、ほんと、ただただ見守りたくなる、そんな気がするのですね。

『執事少女とお嬢様』、執事テーマの漫画で執事喫茶扱って、しかし執事喫茶、普通にいい店じゃありませんか。時給執事と馬鹿にするでなく、サービスをきちんと提供してくれる、そんな店として描いて、そして半人前執事とのコントラストをコメディ色強めながらもきっちり出して、それでいい話に持ち込んだ、と思ったら、ちっともそうじゃないっていうね。あのラスト、下剋上喫茶には、もうしわけない、笑わないという選択はありませんでした。いや、笑いますって。鮮やかでした。面白かったです。

2010年6月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2010年8月号

『まんがタイムオリジナル』2010年8月号、発売されました。今日は土曜で休みで、外は雨。傘はあるけど気力はない。買いに出るまでぐずぐずぐずぐずしてたんですが、ええい、思い切って外出、買ってきました。さて、表紙はかき氷食べる山下ナース。気分は夏ですね。氷菓や冷たい飲み物、あとあれはあんみつか? 今季節はまさに梅雨でありますが、漫画の表紙は夏を先取りであります。

『マチルダ! — 異文化交流記』、『オリジナル』では学校メインにするとか、『タイム』掲載分と差別化されたりしてるのかな? というわけで、学校でのあやたちですが、今回の主役はさぁちゃんですね。眼鏡の似合う、とっても可愛い、真面目そうな女の子で、その生活の様子を聞いてみれば、実にしっかりしているっていう、でもやっぱりこの作者さんらしいというか、一癖あって、いい感じです。でもって、さぁちゃん、中身はちょっと男の子なんだなあ。昆虫が好き、コンプリートに燃える、優先順位は自分の趣味が上位っていうのね、コミュニケーション志向じゃなくってさ、完全に自分の目的第一なんだ。いい味出してるなと思って、実際この漫画ではヒロインあやが一番普通というか一番押しが弱いので、友人など周囲が押していければいいなあと思ってたものだから、さぁちゃんの強烈なマイペース、とてもよかったと思います。でも、よく考えたら、マチルダが影薄くなっちゃってますね。

『おやすみ魔法使い』、ふじのはるかの新作です。疲れたホステス? なのかな、夜道でぎっくり腰になってしまったヒロインが、遅くまで開いてるマッサージ店に駆け込む。いや、駆けるどころか、よろよろですけど。そこで出会ったマッサージ師、若くていい男、腕もいい。仕事にポリシーばっちり持ってて、そんな彼にヒロインがアタックする? そうした感じの第1話ですが、実際続くとなればそんな感じになるのだろうと思います。

『アトリエZOOへようこそ!』、わあ昔の先生が可愛い。いや、今が可愛くないわけじゃないです。いえね、スーパーマーケットの店員志望してる高校時分のなにも考えてなさ、その表情がいいなって思って、さらに次の中学時代、目付きも少し悪く漫画描いてるところ、とてもキュート。でもって、漫画家の実情とでもいうのか、ひきこもり系というかコミュニケーション苦手系というか、そうした人にはいい職業なのか。憧れるな……。まあ、私は絵とか描けないから駄目なんすけど。一日中部屋着で生活したい……。

でもさ、部屋着で生活はいいのだけれど、徹夜当然の生活はそれはそれで大変だよなあ。私も普段8時間睡眠目標で、徹夜とかすると使いものにならなくなるので、だからそうした過酷な状況を乗り切れそうにない。漫画家には漫画家の資質(いや、夜はちゃんと寝てる人もいるんだと思いますが)があるんだなと思わされる話。そして、学生の頃から働いているエピソードなんかも出てきて、仕事優先で学校休むっていうの、仕事してるから休みますっていうの、充分ありだよな、なんて思う私は、ある意味社会から逸脱気味なのかも知れません。ちゃんぽんで友人をアシスタントにかりだすとか、妙に生々しくって、それだけに面白かったです。

『チキン・ミーツ・ガール』、以前にもちょっと読んだことのある漫画。まんがタイム賞を受賞とのこと、その講評で何本か四コマが紹介されていたんでしたっけね。その全編が掲載されました。

主人公、健太は顔が鶏。しかも結構リアルというか、出落ち系ですよね、見た目のインパクトで訴える。でも、この鶏男というの、理由もなく不条理にそうなのかと思ったら、それっぽく理由説明されてて、でもまあ不条理ですよね、主に神様の所業が。鶏好きのヒロインと仲良くなって、それで意思の疎通に齟齬がある。見た目こそはインパクト強めになってるけれど、やってることは結構オーソドックス、そんな感想持ちました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第29巻第8号(2010年8月号)

2010年6月25日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2010年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2010年8月号、発売してます。表紙は『夢喰いメリー』、ヒロイン三人揃い踏み、華やかな表紙でありますよ。作者牛木義隆の絵、実はかなりの好みで、華奢でしなやかで、細くって薄くって腿とか腕とか肉付きが最小限で、ちょっと胴が長い。でもって、私はケミカル・マジカル・クッキングの彼女が大好きです。もうとてつもなくキュート。ところで、よくよく見てみればうっすらと水着跡がありますね。芸が細かいです。

って、表紙について書いたけど、三人三様に胴のかたちから肉付きから、ちゃんと違えてあるんですね。ってことは、私は向かって中央及び左ばかり見ていたってことか! いや、もう、ね。いや、もう、ね。勇魚さんもえらいこと魅力的でありますよ。いや、もう、ね。

となりの柏木さん』、思った以上に話が進みまして、いえね、もうちょっと引っ張るかなって思っていたんです。柏木さんの秘密。けど、素直で真面目で優しい人で、嘘というか誤解というか、誤解によって成立した自分が自分のファンという構図にというか、とにかく耐えきれなくなって告白。これ、桜庭くんはどうなっちゃうんだろう。小躍りでもしちゃうんだろうか。自分だったら大躍りだよなあ。まさに夢見たまでの状況が成立して、もう転げまわりそうだよなあ。というわけで、楽しみに待ちたいと思います。桜庭くん、ほんとどうなっちゃうんだろう。

S線上のテナ』、まさしく佳境でありますよ。恭介の決断。そして、彼を支えるのは誰なのか? その問題に対し、これまでの、恭介の感じてきたもの、その状況が振り返られる。ああ、1巻から積み上げられてきたものが、まさしくここでひとつの点に集約されたと感じられる。そして、その一点から一気に広がっていく。すごいなあ、いい漫画であるなあ。テナは最近目立たなかったけれど、それはこの舞台を待って伏せていたわけなのかと思って、そして最大にして最高の見せ場に立ったヒロイン。ああ、ほんとにいい展開だなって思ったのでした。しかもまだまだ盛り上がりそうな気もして、ほんと、いい展開です。

『わたしたちは皆おっぱい』、再び基本に立ち返ったような感があります。この漫画は、貴子の友達を助け、苦境に抗い、そして友達を増やしていくっていうところもいいのですけれど、やっぱり基本中の基本である、おっぱいエクスプローラーとしての貴子の活躍ですよ。そいつがメインに描かれた今回、えらいこと面白かったです。しかし、保住先生、この人の秘密というか落ちっていうか、なぜかこれは予想できて、っていうことは、どこかにそれと匂わせる要素があったっていうことか。しかし、貴子さん、あなたの考えは間違っている。おっぱいを差別しちゃあいけないよ。心が女性、ゆえに体をそれに合わせた人のそれであったら、それもまた立派なおっぱいではありませんか! って、保住先生についてはどうなんだろう。でもね、でもね、手術でシリコンというのではなく、ヌーブラとパッドで見た目を増やしてるとはいえ、実体はホルモン注射による彼女の身体そのものなんだから、そんなに違わないと思うのだがなあ。

でもって、最後になんだかちょっと不穏な感じで微笑む人、これなんなんだろう、誰なんだろう。なんか貴子に引き込まれて、いいキャラクターにされてしまいそうな匂いがします。なんかちょっと面白そうです。

『ハナレビの楽園』、新作新連載です。ゆりかご界という異世界を舞台にした漫画。なんか独特のルールがあるようで、初回はそのルールの説明と、そしてヒロイン秋桜の心の傷、そのために立ち止まっているという状況説明されて、さてこれは今後どのように展開していくのだろう。ゆりかご界に現れるというワスレジ。ゆりかご界の住人ハナレビは、ワスレジとともに旅立っていくというのですが、このワスレジとは我々のことなんではないか? などと思いながら初回を読み終えて、このヒロイン秋桜が立ち直っていくような話だったらいいな。悲しい別れを経験してしまった友人とも、また別世界で出会えるとかならいいな。ええ、そうした先のこと、物語の展開されていくのはまさしくこれから。続きを楽しみにしたい漫画であります。

2010年6月24日木曜日

Curtain, taken with GR DIGITAL

X-ray photographGR Blogトラックバック企画、6月のお題新しい視点です。新しい視点、意識はしていたのですが、なかなかに簡単なものではありません。GR DIGITALを買った当初は、ただ撮るだけで嬉しくて、なんでもかんでも、適当に、あっちからこっちから撮りまくって、それは変な写真も量産したけれど、今よりも面白い視点はあったのかも知れないなあ、などと写真を眺めながら思いましたよ。といった具合で、トラックバック企画「新しい視点」に参加します。

とはいえ、ちっとも新しいなんて思えるものではないのですけれど。むしろただの日常の、ふと撮ってみようと思った、それでそのまま撮ってみたという視点、そういったものでしかないのですけれど、でも考えて撮るのではなく、思い付きで撮るという、そういうところに写真を撮りはじめた当初の気持ちが感じられないか。そう思って選びました。

Curtain

意味なくおまけ

C chord

2010年6月23日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年8月号

『まんがタイムスペシャル』2010年8月号、昨日の続きです。

『放課後エア部』、いまだゲスト。この漫画の雰囲気好きなんですよね。まさに青春って感じがします。なんでもない日常、けどはやりの日常ものというよりも、青春の日々、友達と過ごす毎日がきらきらと輝いて、そしてちょっと青くさくって、というような独特の味わいがあるんですね。少女たちの青春スケッチ、っていったらいいでしょうか。見ていて、なにか懐しむ気持ちと、そして彼女らを、彼女らの日々を愛おしむ、そんな気持ちになるのですね。

『強風記』、めちゃくちゃ面白いです。これは主人公、烏山の駄目さ加減、そしてこやつのあがく様、人の業とでもいったらいいのでしょうか、そうした悲哀を自分に引き付けるようにして感じて楽しむものだと思っていたら、どうも違うなといった印象になってきました。白鳥の苦悩、危うさをもって傾いていく成功者の姿、そこにも人というものの姿が見えてくる。想像以上にシリアスなのかも知れない。コメディ風ではあるのだけれど、なにが人の仕合せで、なにが人の悲しみ苦しみであるのか、そうしたところにいきついちゃったりする? 面白くなってきたなと思うのでした。しかし、こうなってくれば、烏山の浅ましさがむしろ救いと感じられます。

『総てんねん工房』、まさかの最終回! あおりにいわく、最終回もいつも通り、ええ、まさにそのとおりでした。この漫画、ちょっとエキセントリックな人たちの話、でもその人たちが妙に可愛くって、好きだったんですね。社長が、部長が面白かったなあ。自由そのものといった彼らにつっこみいれる宮本さんが実にキュートで、主人公鈴木といい感じになったりするのかな? とか思ってましたけど、やっぱりそんなことはありませんでした。そんな、エキセントリックオフィス。楽しかった。お疲れさまでした。

『ユニカフェ』、女装男子ものであります。最近増えました。男性が苦手で、だもんだから女性ばかりの男装喫茶で働いているヒロイン。ここではスタッフもお客も女性、と思ったら、メイド服きた可愛い女の子? いや、男の子がやってきた。よくあるパターンかも知れないし、よくある展開かも知れないけれど、嫌いな感じではありません。可愛い男の子、ユキちゃんの、話そうとしないマキを好きになった理由、その瞬間の描かれ方にぐっとくるものがありました。しかし、ユキちゃんは女装よりも男装の方が可愛いなあと思います。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第8号(2010年8月号)

2010年6月22日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年8月号

『まんがタイムスペシャル』2010年8月号、発売されました。表紙には南国の装いのお嬢さんたち。ちるみさん、リコ、マキ、そして『ポンチョ。』のななみさん。ななみさん! ななみさんが驚くほどにきれいで、ちょっとカレシを羨みそうになってしまったほどでした。そしてもうひとつ、ビッグゲスト『野菜畑でつかまえて』、こちらも表紙に登場です。

『ポンチョ。』は、おお、妹じゃなくてお姉ちゃんメインでありますよ。後輩のたまちゃんと一緒に警備員バイトをやるっていうね、でもってその制服姿が凛々しくって可愛いの。ちょっと古くて怖い現場。一度は意地を見せたものの、ひしひしと迫る恐怖に狼狽しながらハイテンションで夜を乗り切る、そののりの異常さ、面白かった。ポンちゃんが出ない回ではあるけれど、ななみお姉ちゃんも負けてないなあ。そう思わせてくれる回でした。

『シュガービーチ』、新連載です。前回は水着を購入、そして今回は部室を確保する、なのですが、酷い場所あてがわれてるは、以前の部室は奪い去られてるは、あまりにあまりの状況であること判明しまして、でもそのおかげでこれまでやる気のなかった後輩たちがやる気を見せた、というわけでもないのですけど、結果的にはやる気を見せた風になって、そして機械仕掛けの神的決着がもたらされる。このへんは古典的とでもいっていいのか、しかもそれが富豪の娘によるというね、こういうところは新しい様式美であるのでしょうね。そして部活もなんとか動きはじめて、だけれどそのナンセンスな練習風景。みなとの叫びには笑ってしまいました。

『野菜畑でつかまえて』、ゲストです。まつもと剛志という人は、その名前、絵柄は知っていたのだけど、こうして読むのははじめてです。やわらかな絵、ほのぼのとした雰囲気、ああ、これはいいなあと、可愛くて、のどかでいいなあと思ったわけでして、そしてそののどかさ、登場人物みながそれぞれに体現しているなと思ったのでした。その筆頭はヒロイン此花さくらであるわけですが、不良を目指す、けどなんだかぱっとしない桃次郎が婚約者。その桃次郎もなかなかにいいやつで、グレようとしてるみたいだけど、根がやさしい。むしろ、心底ほのぼのに見えるさくらの方が芯にぴりりとしたものを持ってるなといった塩梅です。農業コメディとはいうけれど、その実はほのぼのかかあ天下恋愛もの、って感じ。いい感じです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第8号(2010年8月号)

2010年6月21日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年8月号

『まんがタイムきららMAX』2010年8月号、おとついの続きです。おとつい — 。気紛れに、続いたり続かなかったりするよ! って、私という人間はつくづくいいかげんです。

『きんいろモザイク』、素敵な出だし。カラーが映えるよなあと、しのの髪のちょっと緑の入っているその色合いが好き。あの華奢な肩が好き。アリスの金髪が、ピンクのカーディガンが好きです。でもって忍は老けてるのか。落ち着いてるってことんだろうなあ。その落ち着いて見える理由、丁寧な口調、工夫してみたりして、しかしまったくもっとおかしなものになってたりっていうね、魅力的だわ。なんてこともない、そんな日常のやりとりなんですけど、でもそれがこの子らにかかると、なんだかとても楽しく素敵なものに感じられてならないんですね。なんというのだろう、あの下がり目の微笑み、なごむわ。でさ、思ったのだけど、忍はこのままお婆ちゃんになっても違和感ないと思う。そして、どんな年代においてもきっと可愛いだろう、そう感じさせてくれるキャラクターであると思います。

ところで、私もどっこいしょが口癖の高校生でした。なんてこった、お爺ちゃんだよ。

『もっかい!』、とてもいい感じです。すごく見やすく、そしてわかりやすくなって、でもってキャラクターの個性、魅力、びしびし感じられるようになって、できのいい遊、なんだか天才じみた人みたいですけど、その成績を素直に評価してもらえないみたいな、ちょっとかわいそうな状況で、でもこの人はぱっと輝く魅力があるというか、勢いがあるから、そうした逆境において抗議の叫びあげてても、それさえもチャーミング。いい漫画であるなと思います。

『ハッピーステッチ』は水着を作って海にいきましょうという話であります。冒頭、カラーページでは水着をしっかり描いてみせて、そしてモノクロでは水着制作の状況描いて、どんなの作ろうか、どんなの似合うだろうか、自分にはこういうのはちょっと無理かななど、その取り組み方に個性が見え隠れするところ、よかったなと思ったわけです。被服部らしいエピソード、学生ものの定番も盛り込んで、楽しい回であったと思います。あと、最後の記念撮影ですね、あの雰囲気、大好きです。ちょっとやけっぱちですけどね。

『お姉様はワタシが好き』、ゲストです。父親に認知されたことで、貧乏生活から大金持ちに転身したヒロインの、はどめのなくなった無駄遣い、あるいは姉との財産争奪戦? と思わせて、一枚も二枚も上手の姉に翻弄されて愛でられて、でもヒロインも姉のこと決して嫌いじゃないよっていう風なの、そういうところが見えたのはよかったなあと思うのでした。けど、どう考えても、妹と姉の気持ちの質が違うんだよ。そのへんがこの漫画の肝なのかなって感じです。

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第8号(2010年8月号)

2010年6月20日日曜日

大正野球娘。

  遅ればせながら、『大正野球娘。』がブームであります。まあ、自分の中だけでの話なんですけれど。昨年の夏季に放送されたアニメであります。一定の人気はあったと思っているのですけど、大ヒットとはならなかった。けど、私はこのアニメ、好きだったんですよ。女の子がいっぱい! だからじゃなくて、女の子が、私たちを女だということを理由に馬鹿にされるのはかなわないと、野球という相手の土俵に飛び込んで頑張っちゃおうという、その気持ちのまっすぐであること、それがよかったんだろうなって思うのですね。

さて、『野球娘。』の再ブーム、それはなんでかといいますと、Blu-ray Discを買ったのですよ。とりあえず1巻と2巻。ちょくちょく顔出してるCD屋さんにて、1巻2巻が半額になっていて、あまりにしのびなくて買ってきた。それで、特典DVDから見始めて、そのあまりのなんともいえなさにノックダウンくらって、それで本編見始めて、とりあえずの衝撃は、早稲田の野球部見学のシーンですよ。ノックのボールを食らった学生が盛大に鼻血を噴いている。ええーっ、鼻血なんて出てたっけか!? 後で録画を確認したら、やっぱり鼻血はなかったですよ。はー、そうかあ。BD/DVDで出すにあたって、鼻血など過激な表現を追加したんだ。と驚いたのでした。

そして、オーディオコメンタリー、これが最高でありました。出演は四人、声優三名+池端隆史監督で、この監督の存在が大きいなあと思うのですね。とりあえず見たのは第1巻第2巻だけですが、このアニメを制作するにあたって調べあげた大正の知識が、これでもかこれでもかと披露される、その説明が実に面白いんですね。当時の服装について、食事について、電気ガス等インフラについて、学制について、お金の価値など、もろもろが解説されることで、なるほどそういう感じなのかと、バックグラウンドがよくわかるんですね。いやね、第3話にて彼女らがセーラー服のままで試合するの、私、おかしな絵だなあって思っていたんですけど、これ、歴史的にはちっともおかしな絵面ではないんだそうでして、当時はセーラー服って運動服とみなされてたっていうんですね。だから、セーラー服で野球、変じゃないっていうんです。もう、衝撃。こうした、知ることで面白さの増すこと、他にもたくさんあって、第4話雨の日の小梅の羽織、えらい長いから今でいう雨コートみたいなものかと思ってたら、違うんだそうで、ああした裾の長いのが当時の流行だったんだそうです。はー、知らんかった。また、同じく第4話に出てくるたいやき、あれ、実在のたいやきがモデルだそうで、も現存。すごいな! こういった、いわれないと気付かない仕掛け、いや、勘のいい人は気付くんだろうな、声優さん、あそこですかとコメントされてたものな、いやもう、EDのわんこも実在の有名わんこだそうで、うわあ、そりゃいわれないとわからねえ、ほんと聴くごとに面白いコメンタリーでありました。

知識が得られて面白い、それもコメンタリーの楽しみですが、出演者の感想、それが得られるところもまたよさですよね。いやね、出演者のみなさん、新進気鋭の職業婦人でいらっしゃる、その皆さんが女子を見下す風のある男子諸君に対し、こいつらー、というところ、そういう気持ちの見えるところ、やっぱりいいなと思うわけですよ。そしてまた野球についてのコメントもあり、役をするにあたり実際に野球を体験されてるんですね、ピッチャーマウンドからキャッチャーまでボールがちゃんと届くことのすごさ、バットをきちんと振れることのすごさ、いや、確かに当たり前みたいに思ってるけど、簡単じゃないですよね。そうしたことがわかってるっていうのは、登場人物、彼女らが最後に試合が成立するところまで持っていった、その努力を裏付けする、大きな要素になるんだろうな、などと思ったのですね。

とまあ、こんな具合に『大正野球娘。』、楽しんで見ています。とはいってもさ、ついこのあいだの連休中に通しで視聴したところなんですけどね。で、面白いなあBD買おうかなって思ってたんですね。で、そのBDなんだけれど、画質あんまりよくないんですね……。最初は、やっぱり綺麗だなあ、と思ったのだけど、繰り返し見ていたら、斜めの線にジャギーが目立つし、遠くの方で動いている絵に、捜査線っぽいっていったらいいの? なんか横方向に隙間ができるような荒れ方することもあって、さらにいうと、横方向にパンする時にがくがくするようなところもあって、なんでだろう、BDっていってもこんなもの? って思ってたら、なんかこれはSD画質をアップコンバートしたものであるそうで、さらにそれもあんまり質のいいものじゃないらしいそうで、この記事書くためにリスト作ってたら、そんなレビューを見付けてしまったんですけど、ああ、なるほどなあ、納得して、でもいいや、あるだけで充分だと思おう。放送より綺麗なのは間違いないと納得することにしました。しかし、こういうのって、まさに今がSDとHDの過渡期っていうことなんでしょうね。

数日中には『大正野球娘。4』も届きます。そんなわけで、私の『大正野球娘。』ブームは原作アニメともに進行中であります。

コミックス

  • 伊藤伸平『大正野球娘。』第1巻 神楽坂淳原作 (リュウコミックス) 東京:徳間書店,2009年。
  • 伊藤伸平『大正野球娘。』第2巻 神楽坂淳原作 (リュウコミックス) 東京:徳間書店,2009年。
  • 伊藤伸平『大正野球娘。』第3巻 神楽坂淳原作 (リュウコミックス) 東京:徳間書店,2009年。
  • 以下続刊

CD

Blu-ray Disc

DVD

PSP

Goods

2010年6月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年8月号

『まんがタイムきららMAX』2010年8月号、本日発売です。表紙は、お待たせ新連載! 『ホイップノート』ですよ。おお、『イチロー!』の未影の新作です。いきなり表紙ときたか。なかなかの意気込みでありますが、実際、初見の印象、悪くありませんでした。これはいけるな、そう思って、だからこの表紙、継続かも知れませんね。

というわけで、『ホイップノート』。巻頭カラー。ヒロインは一ノ蔵るいせ、高校一年生。お婆ちゃんが海外にいってしまったために、料理できる人のいなくなってしまった一ノ蔵家。だもんだから、彼女が頑張るしかないと、一念発起、料理を学ぼうと部活をはじめる、てな具合です。ところで、登場人物、一ノ蔵に上喜、浜千鳥と、なにか由来がありそうだな。調べてみたら、お酒? ああ、そうなるとちょっとわからない。いや、まあ、由来がわからなくっても問題ないですよね。

るいせ、知花のいきついた先はおよめさんクラブ。文武両道の部長、南美さくらのもと、料理に、その他もろもろに頑張ることになるんだろう。そんな第一話ですが、およめさんクラブにいきつくまでのどたばた、テンション、見せ方は実際見事なもの。キャラクターを見せながら、話としても面白く、期待しちゃっていいのかな? ええ、たいへんによかったです。で、部長なんですが、文武両道に努めてきたという部長だけど、本当に両道なんでしょうか? なんか武に偏ってるんじゃないですか? いや、文も武もいけるけど、家政に関しては駄目なのか! など、いろいろ思わせる登場に、これからが楽しみになるのであります。

フィギュ☆モ』、文化祭であります。しかしですよ、先月の感想でいってましたけど、みらいのフィギュアがあんまりうまくないっていうの、リアルといいますか、現実味感じさせていいなっていっていたわけですけれど、その意味が判明ですよ。なんと、こういう仕込み、伏線だったわけなのか。大きくひとつの山を作る、そんな意味合いがあったんだなあ、と思って、次回に期待だなあと思ったら、ああ、そういうことであったのか。次号予告に曰く、グランドフィナーレ。ああ、正直これから面白くなりそうだなって、なつき、みふゆの登場なんて、まさにこれからを期待させるものであったのに、と正直愕然。けれど、終わることを嘆いていてもしかたがない。見事、有終の美を飾って欲しい。大いに期待しながら、最終回を楽しみに待ちたいと思います。

『ラッキーストライク!』、合宿の続きです。それも、前回と同日の出来事、本当の本当に続きです。ご飯食べて、夜練習。頑張るねえ、いいじゃんか、と思ったら、タキ部長が正装。かっこいい! とまあ、それはいいとして、本編はやっぱり真面目にボウリング、ですよ。前回、つうか昼間に指摘されたボールを投げる位置の件。うまく投げられなくて悩むレン。その原因を見極め指摘するレイレイ。他の誰かの問題を解決しようとするそのことが、自分の問題への気付きに繋る。実際にもよくある話。けれど、とても大切なこと。面白いなあ、よくできてるなあ。でもって、リンによる解説、よくわかるなあ。すごくためになる。部長はスパルタ、相変わらず厳しいけれど、ただ厳しいだけじゃないっていうのがしっかりと伝わってる。いいなあ、すごくいいよと思うわけです。

以上が前半。後半はお風呂。お約束というやつか? 結構きわどい絵もあったりするけど、別に嫌な感じじゃないよ。というかむしろ、絵がすっきりしてるからいやらしさがなくていいと思う。でもって、部長たちの会話を勘違いするレン。もう、この人のキャラクターは決まってるなあ。そして、やっぱり話題はボウリング、あのタコの位置についてですけれど、ただ水膨れができて、頑張ってるねっていうだけじゃなく、レンの習熟の度合いにまで話をもっていける、そのベースになっているボウリングの知識、それが素晴しいなと思います。でもって、リンの胸のなさは芸術的だと思います。とても美しい。そして期待のレイレイ先輩は背中だけ、ちょっと残念でした。

『けいおん!』アンソロ、今回は皆、わりと普通だな、そんな感じ。ちょっとシュール寄り。でもって、みそおでん、この人はオリジナルの方がずっと面白いな、といった感想です。でも最後の宣伝、いや、実際、『ラッキーストライク!』読んでたら、ボウリングはうまくなると思うわけですよ。コミックス出ることあらば、ボウリング協会あたりが推薦すればいいと思う。それでもってボウリング振興につとめるがよいと思う。『ラッキーストライク!』でうまくなるボウリング教本、みたいなのが出たら面白いなあ、きっと買うだけ買ってボウリングにはいかないんだろうけど(腕いためると困るので……)、などと無責任に思っています。

ぼくの生徒はヴァンパイア』、血の惨劇……。しかし、思ったよりもはやくの決着。暴走したカミラ、それがきっかけとなってはっきりしたメイベルの優先順位。ブラム様、まったくもって蚊帳の外。まったく話に関与しないまま話が決着しちゃってるっていうね、ほんと、この人の立ち位置というものがわかる、そんな回でありました。しかし、はっきりしたのはメイベルの気持ちだけではないというところ。はたしてカミラはどうする? そうしたところも含めて、次回以降が楽しみになる展開でした。けど、来月から普通の進行に戻っちゃったらどうしよう。いや、どうもしないですけどね。また穏やかな日々が描かれる、いや、穏やかってこたあないか、それもまたいいと思うのですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第8号(2010年8月号)

2010年6月18日金曜日

『まんがタイムファミリー』2010年8月号

『まんがタイムファミリー』2010年8月号、昨日の続きです。昨日は新しいのをとりあげたけれど、今日は古い — 、っていうのとは違うなあ。やっぱり新しいと思うんですね。ここ数ヶ月といっていいのかな、もしかしたら年単位で数えた方がいいのかも知れないけれど、ここ最近始まったものが多い、そんな印象があるんですね。で、それらがしっかりと定着してきてるかな、なんて風に思える感じになっています。

『ひなたフェードイン!』、たいへん気にいっています。扉絵のちょっと笑みうかべているひなたとちょっとこわばったみのり、対照的でとてもいい雰囲気です。黒髪、ショート、色付き服、ひなたと、髪が白、ロング、服も白のみのり、このコントラストも効果的。やわらいで可愛いひなた、かっちりと凛々しく美しいみのり、とてもよいです。

でもってこのコントラストは本編においても健在で、感情、表情もよく動くひなたと、なんだかどっしりとして動じないみのり。でも、そのみのり、微笑みだけで多くの男を虜にするって、どんななんだ。直接に描かれないことで、より一層の効果ですよ。色気華やぎとは距離を置いているかのような彼女であるけれど、でもそんなクールさが魅力であるなと、でもってひなたとのコントラスト。みのりもいいけど、ひなたも魅力的な娘であるな、そんなこと思わされるエピソードでした。

『教師諸君!!』は、やっぱりかわらず先生が学校をエンジョイしている漫画。今回は家庭菜園、いや屋上園芸なのか。しかし、屋上緑化、壁面緑化という、昨今注目されている活動ちょっと取り上げたように見せて、けれど実際には自分たちの趣味興味もろもろを満足させようとしているというのが丸わかりで、その自分の好きなことに全力、という感覚。最高です。

そして、本格石窯の復元。料理のためには当時の窯から作るっていう、古代、歴史好きの本懐なんでしょうなあ。しかし当時の道具で当時の製法、こうしてできあがる昔の食事の復元は、歴史を知識だけでなく体験として知るということでもありますよ。西名先生、いい仕事されてる、本当にそう思いますよ。というか、私も食べてみたい。

『美大道』、美術はお金がかかります。道具、消耗品が多いしね。いやほんと大変らしい。で、授業料も自己負担。ろくでなしに見えた先輩が実は苦学生ということ判明して、うわあ、これはちょっと評価アップかも。それでもって制服の可愛い喫茶店。照れる吉野さん。どえらい可愛い。でもって、やっぱりいっぱいいっぱいになる彩。素晴しい。私、この漫画のヒロインの、わけわかんなくなって、わけわかんない行動しちゃうっていう、このパターンが最高に気にいってるみたいです。「なかったことに」とか、もうものすごく面白かった。しかし、彼女らの頑張ってる感。もちろん美術のもろもろ頑張ってるんだけど、その周辺、今回はバイトですね、お金を得るってことですね、仕事をするということを知ってという、その一コマがよかったなあ。なんて思うのでした。

『よめヨメかなたさん』、平成のかなたさんの主婦生活。友達と会って話して、そのギャップ。そうかあ、かなたさんはちょっと寂しいのかもな。主婦として頑張っている。けれど、孤独の時間が寂しい。そうした描写の後に、学校にまた通いたいとの思い描かれて、ああ素晴しい。この決然とした表情、きっぱりと思い切った健やかさが見えて、すごく魅力的。学校というものは、通っている時にはわずらわしいものだけれど、離れてみると時に戻りたく思うところ。勉強もそう。学びたい、学校生活を送りたい。その思いがひしひしと伝わる最後のコマ、とてもよかったと思います。

ということは、この漫画、またひとつの柱ができるのでしょうか。主婦で学生。学ぶということをわかった今、再び学ぼうというかなたさん。それはきっと面白いぞという気持ちがしています。

まだ書きたい思いはあるけど、エネルギーが切れてしまったので、ここで終了。でも最後にひとことだけ。うめ実さん、最高だ!

  • 『まんがタイムファミリー』第28巻第8号(2010年8月号)

2010年6月17日木曜日

『まんがタイムファミリー』2010年8月号

『まんがタイムファミリー』2010年8月号、発売されました。表紙は夏の雰囲気感じさせる、七夕あり夏祭あり、浴衣の朝顔がはなやかだったり、はっぴの紺が鮮やかだったり。それでもって、『うのはな3姉妹』、彼女らの持っている食べ物、えらい力が入ってます。って、主に次女ですね。ラムネの質感、とうもろこしの色合い、すごくおいしそう。これは魅力的な表紙であるなあ、と、食べ物にすっかりまいっております。

さて、『まんがタイムファミリー』、新作といいますかゲストといいますか、今月もたくさありまして、しかしこのゲスト、どれも面白くて、大変よかったです。今『ファミリー』はかなりよいんじゃない? そんな気分になれて、なんだかわくわくしてきます。

今月の、ゲストでかつ初登場は4本でしょうか。『壁越しの佐伯さん』、『ももかスイッチ』、『ひよっこシスターの安息』、そして『やどかり君』。後者2本は新人まんが大賞から出てきた人だそうで、いやしかし、よかったですよ。

『壁越しの佐伯さん』、隣に引っ越してきた佐伯さんと、松田さんの奥さんのやりとりでもって進行する、ご近所ものであります。佐伯さんは美人で、ちょっと謎めいているのかな? わけありの引っ越しなのかもと思わせて、けど普通に気さくで、ちょっと寂しがり屋? でもってちょっとどじ? 可愛くて魅力的でした。でもって、面白いのは松田さんの奥さんだと思うんですね。すごく可愛い人、人がよくって親切で、ちょっといたずらっぽい? 佐伯さんだけでは面白くない。かといって松田さんだけでも駄目。佐伯さんの面白さを引き出すのは松田さんで、松田さんが面白く動くきっかけを与えるのが佐伯さんって感じがする。この漫画は、このふたりの仲がよくなっていく、その交流の過程に面白さが見出せそうな風がありまして、悪くないです。よい感じですよ。

『ももかスイッチ』、『きょうも幸あれ』の人ですね。新作はアイドルもの。とはいうのだけど、かわった娘さんだな。人前では猫かぶってる。けどマネージャーや家族の前だと本性が出る。わがままだったり、子供っぽかったりするのだけど、まさしく稚気あふれるっていう感じ、嫌味がない、甘えてるんだなって感じがして、嫌いになれない。そんな可愛さがあるのがよかったのでした。努力しているところ、苦労しているところ、自分にできることはなんだろうと考えているところ、そういうのもいいですね。でもって、ももかの工夫がちょっとはずれてるところ。そういうところもいい味になっていて、楽しかったです。

『ひよっこシスターの安息』、実によい感じ。修道院が舞台、ともないヒロインもシスターであります。シスター雛形。にこにことして明るく可愛く、でもってまだまだ半人前っていうところ。駄目なところ頑張ってつくろおうとしてるのだけど、甲斐なく皆にばればれ。いいキャラクターですよ。細々説明するのではなく、四コマ一本で人となりを伝える。シスター雛形、シスター八木沼、シスター南野、シスター根津、皆が魅力的、愛すべき人達と感じられるのですね。

でもって、街に出るシスター雛形。このラーメン屋の兄さんと常連っぽいお嬢さん、修道院と世俗の交流っていったら言葉は悪いけど、ちょっと違う環境にある人たちがなかよく一緒の場にあって、それが楽しそうとなったら、やっぱり読んでる私も楽しいわけですよ。これが続くなら、彼ら彼女らの仲はより一層親しみ深いものとなっていくのだろう。ということは、彼女らの人となり、もっといろいろ見えてくるのだろう。聖なる立場、かっちりしていると思ってしまいがちなシスターたちも実は気さくで楽しい人たちで、ちょっと俗っぽかったりもする、そうしたギャップも加わって、とても面白い。いや、親しみやすいって思えて、すごく近しく感じるんだ。だからでしょう。愛すべき隣人としての彼女ら、よりいっそう魅力的と思えてきて、だもんだから、その個性や生活のもろもろ、もっと知りたいと欲張ってしまうのですね。

『やどかり君』、とおるが冬馬のうちに居候するって話なんですね。ちょっとテンションが変な冬馬の一家。冬馬本人もそうなら、妹もそう。父もそう。母はけたはずれ。面白かったです。特に父が。息子娘への愛を全身で表現する、勢いあまって息子の友人にまで表現する。その勢い。大真面目なんだもの、笑わずにはおられませんでした。妹がちょっと女王様っていうのは、ベタだけれども、魅力的と感じてしまう。実際、漫画自体も面白かった。続けて読みたい、来月以降も載ってたらいいなって思っています。

  • 『まんがタイムファミリー』第28巻第8号(2010年8月号)

2010年6月16日水曜日

夜は短し歩けよ乙女

 この春のこと、いよいよ春季のアニメがはじまる、ということで、なんかおすすめはないですかと聞いてみましたら、お友達が『四畳半神話大系』を強くすすめるのですよ。ほう、どんなのだろう、なんか不思議な感じのアニメ? 原作は小説らしい。どういったものかわからないけれど、とりあえず見てみよう。見てみたら、舞台は京都、べらぼうに面白い。大学の棒に振った二年間を何度でも繰り返そうという話。わあ、なんと羨ましい。私の棒に振った十年も、どうにかやりなおしたいものだ。なんて思ったのだけど、どうもこのお話、決断できない「私」、駄目なやつは何度やりなおしても駄目ってことなのかい? ああ、なんだか胸にしたたかつきささるものがあるよ。でも、それゆえに共感もあり、また諧謔も優しげと感じられて、面白いと思うのかもなあ。ええ、すっかり気にいっているアニメであります。

最初にもいいましたが、原作は小説。どうも、この小説が面白いらしい。そう聞いたものだから、文庫も買ってみたのでした。と、ここはまだ『四畳半神話体系』の話。ええとですね、例によって積み上げたのですよ。で、いつ読もうかなと、だらだらと時間を送っているうちにですね、どうも『夜は短し歩けよ乙女』が関連作なんじゃないかと気がつきまして、なにせ「黒髪の乙女」やら古本市のなんのかんのと、どこぞで聞いたキーワード。じゃあ、これは『夜は短し歩けよ乙女』から読んだ方がよさそうね。そう思い、またまた文庫で買い求めたのでした。昨日のこと。早速読みはじめて、ええ、癖のある文体、わざとでしょうね、擬古文調とでもいったらいいか、近代の作を彷彿とさせる調子でもって綴られていく、その話は現実からゆるりと非現実に踏み込んでいくあやしさがあって、なかなかに面白いじゃないか。続きが気になって、ページをめくっていったのでした。

で、それはいいんだけど、ついさっきのこと、この記事のためにリスト作っていて気がついた。なんと、『四畳半』の前に『夜』がくるんだと思ってたら、逆だ。『夜』の刊行されたのは2006年。『四畳半』は遡ること2年、2004年に刊行されていて、あああ、後から読み始めちゃったよ。って、まあいいか。小さいことは気にしない。

『夜は短し歩けよ乙女』が『四畳半神話体系』に関係しているのは間違いのないところ。なんせ、同じ登場人物が現れる。「私」が「私」で、「彼女」が明石さん、であると思ってるのだけど、このあたりはまだ判然とはしていない。あとは、羽貫さん、樋口師匠か。このふたりは既に大活躍していて、もちろん「彼女」も大活躍、って第一話表題作の主役は明石さんと思しき「彼女」であるのだものな。でもって、先輩、「私」はだらしがなくって、ああ、どうしてもこの人はこんな感じになってしまうのか、苦笑しながら、「彼女」の行動力、ちょっと普通からは外れていて、けれどのびのびと自分らしさ発揮して、夜の京都を闊歩する、その様子にはしっかりひきつけられています。

まだ読み始め、この本は多分話数を進めるにつれて面白みが深まる、そんな予感がするものだから、ちょっと情報封鎖して、新鮮な気持ちをともに読んでいきたく思っています。などといってるよりもはやく、仰々しさよりおかしみが先に立つ、そんな文章がきっと私をさらっていってくれることでしょう。

  • 琴音らんまる『夜は短し歩けよ乙女』第1巻 森見登美彦原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2008年。
  • 琴音らんまる『夜は短し歩けよ乙女』第2巻 森見登美彦原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2008年。
  • 琴音らんまる『夜は短し歩けよ乙女』第3巻 森見登美彦原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2008年。
  • 琴音らんまる『夜は短し歩けよ乙女』第4巻 森見登美彦原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2009年。
  • 琴音らんまる『夜は短し歩けよ乙女』第5巻 森見登美彦原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2009年。

Blu-ray Disc

DVD

CD

2010年6月15日火曜日

君に届け FANBOOK

 君に届け』、DVD付き限定版と同日、ファンブックも発売されまして、ええ、もちろん買っています。『君に届け FANBOOK』。基本的に漫画についての本で、カラーページがあって、人物相関図があって、そして物語中のエピソードについての特集があって、結構面白い本でありました。こういうファンブックっていうと、登場人物や名場面紹介、絵が主体になるという印象があったのですが、この本に限っては絵というよりも心情がメインっていったらいいんでしょうかね、あのエピソードをこの人はこんな風に感じていたといった、異なる視点からの物語が語られる、エピソードを通して人物に着目する、そんな本であるのでした。

で、人物相関図ですよ。トモちゃん、遠藤朋実とえっこ、平野依里子、名前が入れ替わってない? 私が好きなのはトモちゃんです、だなんていってたけど、もしかしてえっこだった!? 慌てまして、第8巻巻末の人物紹介確認しようとして、なぜか1巻から読み直してしまって、もう感動。何度読んでもちっとも飽きない。もう、ほんと名作だな! とあらためて感心して、で、トモちゃんですよ。やっぱり相関図間違ってますって。もうすごく残念。トモちゃん、モブ扱いなのか? 独立した紹介がないの! でも、そんなトモちゃんが好きです。

この本で一番印象に残るのは、最初にいったエピソードの特集。エピソードというのも、出来事というよりも、恋や友達、恋敵などをテーマに、気持ちを軸としたまとめかたがされていて、『君に届け』という漫画はやっぱり気持ちメインなんだなと思える、そんな仕上がりなんですね。あるいは少女漫画がそうなのかも知れません。出来事の積み上げよりも、気持ちの積み重ねが重視されるジャンル。その端的なあらわれが、このファンブックでもあるのかな、そう思ったのでした。

気持ちの積み重ね、それは、意外に文字の多いところ、そういうところもそうなのかも知れません。視覚的なもの、絵で、キャラクターで伝えるのではなく、文字で心情を綴っていく。文は絵の添えものではなくて、文も絵も対等に支えあって、補いあって、協力しあっているという感想持ちました。かと思えば、カラーページでお菓子のレシピが! 驚きました。これって、作中に出てきた爽子謹製のお菓子再現ですよね。すごく自然にあらわれてくる。再現はクリスマスプレゼントの帽子やエプロンなんかもそうですよね。でも、ただ再現しましたというよりも、『君に届け』の世界を感じられるように、イメージをかたちにしてみました、といった方がらしい。ふろくやグッズ紹介も、資料集といった印象は薄いんですよね。うまく雰囲気をつくりあげていて、魅力的なページになっていました。

判型がコミックスと同じ新書サイズで、カラーページもそんなに多くはないのですが、インクの色も工夫されているし、見ていてものたりないってことはありませんでした。むしろ、今まで知らなかったファンブックのありかたを見るようで、それが面白かった。なかなかの充実度合いでありました。

  • 椎名軽穂『君に届け』第1巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第2巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第3巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第4巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第5巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第6巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第7巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第8巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第9巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2009年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第10巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第11巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第11巻 アニメDVD付限定版 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。
  • 以下続刊
  • 椎名軽穂『君に届け FANBOOK』(マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。

DVD

CD

Nintendo DS

2010年6月14日月曜日

君に届け

 君に届け』、大人気みたいですね。いや、私がはまったのは本当につい最近なんですけど、いや、5月の連休中の話ですね。ほんとに最近。まだひと月ちょっとしかたってない。けど、もうどうしようもないくらい好き。『WORKING!!』と抱き合わせで放送されててよかった。関西での放映が、関東に遅れること2ヶ月、タイムラグがあってよかった。心からそう思っています。

でもって、DVDとか出てんの? と思ったら、DVDしか出てなかった。なんで!? いや、DVDでいいんだけどさ、でもさ、BDで欲しいじゃん! とか思って、また初回限定とかやめておくんなさいよって、まったくの乗り遅れ状況にがっかりして、とりあえずDVDは集めない方向で。でも、願わくば、いつか手にしたいものだ。最初からしっかりと見たいものだ、そう思っています。

そうした矢先に出た第11巻、これが、また感動。一気に買ったコミックス、何度目かの通し読み。そのたびに、続きが気になるなあ、くるみちゃん、どうなるんだろう、10巻の刊行日からすると、そろそろ出てもおかしくないよね、そう思ったその日に店頭で11巻を発見ですよ。夢みたいだ! 一度に読んだ翌日に続きが読めた。また、ずっと知りたいと思っていた、風早の側から見た『君に届け』、それが11巻に収録されているのを知って、おおお、夢みたいだ! どれほどに嬉しかったか。もう、容易に言葉にならないほど。で、その風早の気持ちの動きを知って、また頭から読むんだ。きっと、もっと、さらに、面白いぞ。心のさざめきがとまりません。

第11巻には限定版なんてのがあるんですね。アニメのDVDがついてくる。前半の総集編「夜噺」です。私は、これはテレビの放送で見て、遅ればせながら筋を把握することは叶って、けれど私の見たのは14話「くるみ」から、そこでの描写を見れば総集編はかなりはしょられていること否応なしに理解されて、ああ、やっぱり全部みたいよね。思いばかりがつのります。けれど、BD待ち、あるいはいずれあるだろうアニメ第2期、その時期を狙ってBOXになるとかあるはずだ、それを待とうと決めていて、でももし出なかったら……。ええ、BDが出なかったとしても、これでOPとEDを手元に残せた。すごく嬉しい。BDじゃないといやだっていってたけれど、DVD、手元の機器でアップコンバートしてるわけだけれど、放送に比べても遜色ない感じ。いや、BDとか出たら、そんな感想ふっとぶだろうってわかってるんだけど、でももともとがSD画質なんでしょう。問題ない感じだなって思ったのでした。

DVDには北幌高校冬の文化祭、イベントも収録されていて、これ、アニメの終わり、予告の前くらいに小出しで放送されてたやつですよね。なかなかに面白かったです。こういうイベント、いたたまれなかったり、それでもってたえがたかったりするんじゃないかなって思ったんですが、楽しく見ることができて、演者の選んだ名場面とかね、あの威力。あれは素晴しかったですよ。それに、主題歌を歌っているタニザワトモフミ氏も出演されて、ギター一本を伴奏に歌われる『きみにとどけ』、味があって、なかなかによかったです。

といったわけで、実はサントラも買ってたり。さらには『きみにとどけ』、『片思い』、『まぼろし時計』も買っていて、ええ、もうとことんはまっています。だからお願い、BD出て!

  • 椎名軽穂『君に届け』第1巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第2巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第3巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第4巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第5巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第6巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第7巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第8巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第9巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2009年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第10巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第11巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第11巻 アニメDVD付限定版 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。
  • 以下続刊
  • 椎名軽穂『君に届け FANBOOK』(マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。

DVD

CD

Nintendo DS

2010年6月13日日曜日

『まんがタイムラブリー』2010年7月号

『まんがタイムラブリー』2010年7月号、続き、三日目です。今、『ラブリー』にはゲストや本誌初登場というのがたくさん載っていて、なかには結構いいじゃないか、これは好きになりそう、というものもあって、だんだん楽しくなってきてるところです。しかし、本誌初登場というのは、それで連載なのかそれともゲストなのか、そのあたりがよくわからないのですが、多分ゲストなんでしょうね。わからないので、初登場とあるものは初登場としています。

『勇気ほうれんそう』、初登場です。ヒロインは先輩に恋するお嬢さん。学生ものなのかな? と思ったら、社会人ものでありました。ネット上のHRS掲示板に書き込むヒロイン、林ゆうきさん。この掲示板、HRSってほうれんそうの頭文字、報告連絡相談とりあつかう掲示板ってことなんでしょうか。掲示板にて相談する、その相談は職場の同僚男性も見ていて、けれどそのどちらも相手が誰かわかっていないっていう構図です。これは、先輩に恋するヒロインを応援してる間に、なんとなく気になっちゃって……、みたいな展開ありなのかな。奥手の恋愛もの。どう展開していくのだろう。また、典型的といっていい構図、どう独自色を出していくのだろう。など思うのは、ちょっと気になってるからであります。

『硝子音工房』、ゲストです。以前、『ラブリー』や『スペシャル』に掲載されていた『ココロノミカタ』から、ガラス工房のお嬢さんたちが独立してきたみたいですよ。営業にいそしむお嬢さんたち。作品は受け入れてもらえるけれど、工房にまでは足を運んでもらえない。その工房を助けるべく、長女でサックスプレーヤーの朱鷺姉さんがいろいろ画策しちゃうという話で、結構夢のあるお話。可愛くやさしげ、ちょっとふわりと軽やかなタッチで、人情ものをやってくれる、ええ、今回もそんな風でありました。

でもって、ガラスでソプラノサックスを作ろうという話です。現実的な話をすれば、これはかなり困難な仕事だろうと思う。っていうのは、フルートやクラリネットは管が肉厚だからガラスにもできるけれど、サックスは管が薄いから……、とはいえ、そんなことは作者が一番わかっておいででしょう。その現実には困難なことも、漫画であればかたちにできる。夢があるなと思いますよ。どんな音がするのだろう。あるのなら吹いてみたい。ガラスで楽器といえば、ハリオグラスが思い出されるけれど、サックスにもチャレンジしてもらえないものか。どんどん夢が広がる、そんな漫画でした。

ところで、作者はご自身もサックス演奏されたりするんでしょうか。楽器やらケースやらだけでなく、準備の様子、演奏時の構え方、指の様子、すごくちゃんとしてる。それはそれは見事でした。

ヒーロー警報!』、第1部完! って、なんだそりゃー。作者のコメントにいわく、また誌面に戻れる可能性もあるとかなんとか、そうなら是非いつか再会したいものだ、そう思います。

さて、本編はといいますと、実にいつもどおりっぽいといいますか、洗濯ものの乾かないという、梅雨の季節感じさせる話でした。いつもどおりといえば、そのとおり。けど、いつもどおりに面白かったですよ。Jのヒーローパワー、確かにすごいのだけど、今直面している日常的問題には役立たないとか、かつてのライバルYとも相変わらず仲良しで、ちょっとのことで貧富の差みたいなもの感じちゃうとか、ええ、面白かったのですよ。だから、この第1部終了を残念に思う人が多くあって欲しいと思います。そうした声が集まって、いつか復活を果たしてほしい、そう願います。

  • 『まんがタイムラブリー』第17巻第7号(2010年7月号)

2010年6月12日土曜日

『まんがタイムラブリー』2010年7月号

『できる女には秘密がある』、扉絵が可愛いなあ。というわけで、『まんがタイムラブリー』2010年7月号、昨日の続きです。

『シュガーライフ』、本誌初登場とのことですが、ゲスト? ものすごく可愛い絵柄。ちょっと、『LOVE ME DO』などを思い出させるような雰囲気もあって、けどこちらは毒入りって感じはしません。夫婦ものです。ちょっとどんくさいお嬢さん、サエさんが奥さん。なんかマイペースでね、それでもって可愛くて、四コマ誌でこういう雰囲気、久しぶりに思います。

『ママうた』、これもニューフェース。ライブカフェバー「ママうた」を舞台にした、お店とお客さんとの交流ものといったらいいのでしょうか。母ひとり、娘ひとりのお店、ステージがあって、ママが歌う。でもってこのマイペースなママがお客さんから人気で人気で、でもママには夫がいます。父ひとり。てっきり、母娘できりもりしてるのかと思いましたよ。雰囲気はとてもよかったと思います。雰囲気は主にママが、ネタとしての面白さは娘の音々が担っていると感じました。

『喫茶甘口どんぶり!!』、喫茶店からどんぶり屋に改装。その強引さ、さらにメニューの強引さ。ケーキ丼はちみつがけ。これがおいしいらしいよ? その味覚に疑問の残る長姉汐美がきりもりするどんぶり屋。どうなるんだろうという不安ぶくみのスタートです。ちょっと普通からはずれた感覚を表現しようとしているところ、うまくはこんだら、いいネタになるのかな、なんて思います。

だんつま』、かっちゃん以外に旦那は出てこないのかな、なんて思っていたら、出てきましたよ、出てきました。未歩さんの旦那。人のよさそうな人。トラック運転手ってきいてたから、もっと荒々しい人と思っていたら、そんなことありませんでした。偏見はいけませんね。しかし、未歩さんの旦那大好きなこと。これまでにも描かれていましたけれど、それが具体的に描写されて、それが実に面白かったです。いい話っぽく見せて、あんまりそういうことでもないらしいというところとか、実によく、そして未歩さんの秘密、というわけでもないみたいですが、あの最後の落ちは予測のとおりでした。ミステリアスな人であります。

  • 『まんがタイムラブリー』第17巻第7号(2010年7月号)

2010年6月11日金曜日

『まんがタイムラブリー』2010年7月号

『まんがタイムラブリー』2010年7月号、発売されました。13日発売の雑誌。けど、今月は11日に出て、13日が日曜だから前倒しされるのはわかる。でも、なんで二日も!? 6月12日は雑誌の流通が休みとか、そういう話なんでしょうか。さて、表紙ですよ。七夕ですね。『Welcome! つぼみ園』、ことみ先生が両手に織姫彦星のパペットをはめている。そのパペットもまた可愛くて、ああ、つまりは園長作なのでありましょう。

『少女カフェ』、夏目前に新サービス、新メニューの考案ですよ。残念ながら新サービス案は採用されませんでしたが、あの夏メニュー、ミントソーダは彩りも清涼感じさせて、実際魅力的だと思わせられるものでありますよ。私はジンジャーシャーベットが気になります。まあ、からだ冷やしたくないから冷たいものは頼まない、つまりは季節感を楽しまない、つくづく無粋者なのですけれど。以前も登場した浪人生、宮嶋さん、今回も出てきて、またも食えない男だなあ。とても魅力的ですよ。この飄々としたキャラクター、こういうの大好きです。女性は凜としてピリッとして、刺激的に可愛くて、男性はやさしげで、この空間、すごくよいです。こんな喫茶店身近にあったら、いってみたいところですよ。ええ、もちろんお父さんが目当てです。

『前略・ここにいます』、ああ、ゆかりさん、可愛いなあ。眼鏡だからだけじゃないよ? あの服装、あのスタイル、魅力的。けど、やっぱりなにか謎を隠しているっぽい。どんな謎なんだろう。先を知りたいと思う。どんな道のりを辿ることになるのだろう。すごく気になります。ところで、くさかべ食堂に住み込んだりすることになったりするの? いや、それはないのかな、やっぱり。

『Good Job! 桜さん』、初登場です。サポート課にて働くお嬢さん田中さんがヒロイン。明るく元気な働くお嬢さんものですね。悪くないなって思いました。現場で働く桐山さん、田中さんが桐山さんのこと気になってるっていうの、みんなにばればれらしいっていうのが面白い。まあ、桐山さんはそうではないみたいですが。この設定というべきか、この雰囲気というべきか、『ラブリー』らしいなって思います。よかったです。

『トノサマガァ〜ル』、前回たまげた漫画ですが、2回目、いきなり出落ちみたいだった信長設定の下地が整理されて、なかなかいいかもなどと思いはじめています。小さなことにはこだわらない。けど、時代の変わってしまったこと知らされた瞬間の信長の表情、思わせるものがあってよかったです。馬鹿馬鹿しい設定の漫画です。けど、馬鹿馬鹿しさも含め、おかしみをきっちり盛り込んでくれる。苦しんだ方がいいこの人は!! その落差とか面白かったです。しかし、信長さまの復活、どんなタイミングなんだ。

『あねざかり』、藤凪かおるの新作です。姉弟もの。母子家庭、働くお姉さんと、高校を卒業して働くことになった弟、しかし勤務時間の違うためにすれ違うっていうね。美人で元気なお姉さん、どんな漫画になるんだろう。それはまだちょっとわからない。けど、にぎやかで楽しそうな雰囲気、第1話にすでに感じられるから、期待しちゃってもよさそうだ、なんて思っています。

  • 『まんがタイムラブリー』第17巻第7号(2010年7月号)

引用

  • 池尻エリクソン「トノサマガァ〜ル」,『まんがタイムラブリー』第17巻第7号(2010年7月号),72頁。

2010年6月10日木曜日

『まんがタイムきらら』2010年7月号

『まんがタイムきらら』2010年7月号、昨日の続きです。といったはいいのだけれど、昨日はちょっと書きすぎました。実は、今このBlogは縮小更新中で、だから雑誌について書くときは1記事4タイトル程度と制限するつもりで、しかしタイトル数減らしても倍書いたら意味ないよね。というわけで、今日は減らします。

二丁目路地裏探偵奇譚』、今月最終回でした。冒頭から、なかなかの典型的ネタがぶちかまされたわけですが、最初、ちょっと信じてしまいましたよ。荒れ果てた街。ひとり残るアリス。ああ、彼女が吸血鬼という話、最終回にてそれを決定的に描写したのかと思って、そうしたら、そこに現れるショコラの正体は!? いや、すっかり騙されました。最後はみんな揃ってのラスト、これもまた典型的ではあるのですけれど、定番には定番のよさがあるのでしょう。カーテンコール、みなさんさようなら。そんな雰囲気。ええ、みなさん、さようなら。楽しかったです。

『SAVE THE EARTH!!』、ゲストです。中二設定に酔ってる女の子、村咲まなみ。地球を守るのだ、みたいなこといっとるんですが、部の友人、須々木棚香は宇宙生命体とかいってるし、井藤ネピフルナーゼリノロサールはパソコンとかいってる。しかし、これが嘘じゃないっていう、そういう展開はちょっと面白かったです。まなみだけが嘘というか、設定に酔ってるっていう、そのいたたまれない感じ、それがよかったです。

PONG PONG PONG!』、せっかく部に昇格したっていうのに、祐太をめぐる状況は変わらず、というか、むしろ深刻になって、いやあ、すっかりね、部に昇格したら、おいなりさん食べて、お菓子食べて、楽しく過ごすのかなって思ってたら、まったくもって甘かった模様でございます。お師匠さん、怖いなあ。だらだら気楽に展開することを許さない、お師匠の厳しさ。それがうまく刺激になって、狸子のいっぱいいっぱい感を演出してくれる。面白いなあと思いますよ。でもって、もうひとりのいっぱいいっぱい、江上さんですが、変態的な意味で前向き。面白いなあと思いながら、困った人でもあります。もう、大好きです。

『ゆとり乙女』、ゲストです。ちょっとタイトルが微妙かなと思って、それでやっぱりいきなりゆとり教育で学力低下ときて、ううむ、微妙かなと思ったのですが、わりに面白く読めまして、できの悪いお嬢さん、乙女のために雇われた家庭教師、新島百合は小学2年生。天才少女ものであるのだけれど、ただ天才であるだけでなく、中身はおばさんなのか? 勉強教わるところなどは、結構ちゃんとしている感じ。でもって、学校で一番怖いのは保護者とか、こういうネタは素直に面白かったです。乙女と百合の友情とでもいいますか、そういう描写は好みです。教わることがあり、そして伝えることがあり、その時、乙女が生徒からお姉さんに変わるっていう、その状況ががらりと違ってしまうっていうの、こういうのが好きなのです。

My Private D☆V、中村哲也です。ああ、この人の好みは私の好みにかなり重なるものであるかも知れません。マニッシュな女性の魅力とでもいいますか、凛々しい、きっちりかっちりしてる、そうしたスタイルの中に女性らしい優美さややわらかさが垣間見える。どきっ! とさせられる、ああ、素敵! と思う。ええ、わかります。私もパンツスタイルのスーツとか好きですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第8巻第7号(2010年7月号)

2010年6月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2010年7月号

『まんがタイムきらら』2010年7月号、発売されました。表紙は『けいおん!』。唯と紬なのですが、これは寝そべってるのかな? 手を額にやっている唯、その表情も含めてなんだかよいなと思ったのですが、それはもしかしたら着ている服がモノトーンだったからかも知れません。いや、どうだろう? 紬お嬢様も御召物含め、とても素敵でいらっしゃいます。わかりやすい表紙、嫌いじゃないなあ。つまり好きってことですね。

けいおん!』、大晦日は勉強会の風景であります。なんと、唯がギターを封印するっていうのですが、おおお、ハードケースだ。はじめて出たんじゃないだろうか。しかし、唯って人はすっかりギタージャンキーだな。常に身体にギターがくっついてるっていうのは、うまくなるための必須の要素だなんていいますけど、だとしたら本当に唯はナチュラル・ボーン・ギタリストとしての資質がある、ってことなのかも知れません。

さて、今回の漫画としての見どころは、澪の顔真似してる唯だったりするかも知れません。他にも、唯の危機に駆け付ける梓とか、やっぱり寂しい澪とか、くすりと笑わせてくれるところあって、こういう日常のやりとりに見えてくる個々の個性、感性、それがいいのだなあと思わされます。しかし、梓のうわーんっての、素晴しいな。それと、律っちゃんはこのままだとイチローだと思う。

ゆゆ式』、相川さんをめぐる気持ちの揺れ動き。これはちょっとよかったなと。相川さんが唯と仲良くしてるのが気にくわない? もやもやしてる感じの岡野さん、なかなかよくてですね、でもってだんだんに評価ができあがっていく過程、これもいいなあって。友達同士の小さなグループが、別のグループにコンタクトして、そして友人の輪が広がっていくといった様子、いいよなあ、なんて思ったんですね。そして長谷川、自分から指つっこんで人の服で拭く。ひどい! でも、これに似たようなことは私もやります。いや、口にはさすがに突っ込みませんけど。

一応覚書。相川さんは千穂、岡野さんは佳、長谷川さんは、ええとわかんない。あと、いろはすは水なのか。まったく、全然、知りませんでした。

『少女公団アパートメント』、とてもいい感じ。可愛さに憧れるなつみ。普段はボーイッシュにさっぱりとしているけれど、ワンピース着れば華やかに可愛くなって、でもって、もう着慣れないものだから……。今回の被害は、お姉ちゃんのワンピースにお父さんのお酒であるわけか。落とすならアルコールが正解? しかしやるほどに酷くなるっていう、それでもって追い詰められて表情も暗くなる。その様子が可愛いじゃんかって思って、しかしお姉ちゃん、うわてであるなあ。別に保存用(?)があるのなら、汚しちゃったのはお直しして不断着が正解でしょうか。なつみちゃんにあげてあげて欲しいなあ、なんて思ったりなんかしましたよ。

『わたしのおすすめ』、面白かったです。俺の嫁部、転じて俺が嫁部。先月、先生はわざと気付いてないふりしてるのか、なんていってましたが、どうも違うみたいですね。本当に気付いていないんだ。でもって、エプロン装着。そうか、できないのは杏だけなのか。チャーハン作る過程のやりとり面白く、なかでもフライ返しに対するつっこみが冷静で端的で素敵。でもってできちゃう先生。評価どんどん上がる先生。杏が可愛いなあ。クールな朴念仁、先生の存在が効いていて、とてもよいと思います。とても楽しかった。

『Clover Bear』、メイド科についてのバックグラウンドが結構しっかりしているというところ、結構気にいっています。授業料が免除されることをもって入学してきた生徒はほとんど素人であるとか、そうかと思えばお嬢様が自分づきのメイドを伴って入学してくるケースもあるとか、ちょっと不思議な制度、フィクションらしい要素であるのですけれど、こうしたバックグラウンドが説明されることで、妙にらしい、しっくりとくるものになってるんですね。

でもって、今回のテーマはハイソサイエティと庶民、いやもっとはっきりと貧乏人っていうべき? その差であるのでしょうか。ものすごい高級食器やぬいぐるみも、奏様におかれましては普通の日用品。けど、めめにおいてはそうではない。……、私はめめ派だな。断然めめに共感示して、ああ私は貧ぼ、庶民であるのだなあと実感しましたよ。というか、古傷をえぐられるような思いだ。しかし、ベアを守るために、めめのとった行動とか、プライドかなぐり捨ててとかね、非常に面白かった。素晴しい機転でありますよ、もう、ほんとにもう。奏様のおっしゃることが正論ならば、それを否定せず、別の価値観に訴えるという、そうした発想がよかったです。

絵が可愛いのはよい。ベースとなる設定がしっかりしてるのもいい。それでもって、登場人物の行動の向こうに、その人の意図や気持ちがちゃんと描かれてるというのもいい。絵だけ見れば、ふわふわぽわぽわと思えるけれど、実は意外と骨太な作風? これは実によい。読むほどによくなるかも知れないなって思ったゲスト第3回目でありました。

  • 『まんがタイムきらら』第8巻第7号(2010年7月号)

2010年6月8日火曜日

だんつま

 『だんつま』は史上初団地妻四コマ、なんだそうですよ。いや、ほんと、知りませんでした。団地住まいの奥さんが主人公の漫画はいろいろあるけれど、中でも奥さん、というよりか妻かな? をメインとしたのはこれが最初ということなのでしょうか。メインの登場人物は三人。ひなよさん、未歩さん、英理子さん。専業主婦がふたりに、働く奥さんがひとり。とはいうけれど、ひなよさんは夫が重度の家事愛好者であるために、主婦業らしい主婦業をやっていない。ええ、そうしたちょっとらしくない奥さんたちの、ちょっと変わって、ちょっと楽しい日常の漫画です。

ちょっと変わっているとはいうものの、あんまりにも非現実、みたいな描写はないんですね。奥さんたち、確かに変わりもの。先ほどいったひなよさん、お家では家事をやる必要がなくて、というかやらせてもらえてなくってといった方がいいくらいで、じゃあなにをするのかというと回覧板を回す係とかね。しっかりしているように見える未歩さんも毎日365日カレーだとか、英理子さんは片付けられないだとか、確かに変わりものではあるのですけど、現実にもありうるような性質を、ちょっと面白おかしく誇張してみた、そんな具合であるのですね。だから、奥さん三人の気持ちや感覚に、共感しながら読めるところも多くて、その共感がくすりと笑いを誘うとなれば、なるほど確かに面白い。あのちょっと近所付き合いが億劫なのっていう気持ちなんかがそうですね。何度もかたちを変えて繰り返されるネタなんですけれど、いろいろにバリエーションもって展開されて、こういうところが妙に面白くてよいのです。

しかし、人物紹介のページがふるっていました。ひなよさんの夫、克也さんのコメントがすごい。家事好きな夫。でもやりすぎ。 そして、後に出てくる団地住まいじゃない奥さん、星野ユキ、一軒家住まいのセレブな奥さん。友達いない。 やりすぎだの友達いないだの、あまりに端的に書かれて、それでまたそのとおりだから、見た瞬間に笑ってしまって、このわかりやすさ。実に素晴しい。

私が渡辺志保梨の漫画を好きなのは、基本的にわかりやすいところ、変に凝ろうとせず、だからといって簡単にすませているという感じもないところが気にいってるからなのです。テーマとでもいえばいいでしょうか、基本となるネタがいくつかあって、それがかたちを変えながら繰り返される、そうした、テーマを変奏していくようなスタイルなのですが、毎回の展開が工夫されているから、マンネリ、ワンパターンとは感じない。落ちになることもあれば、その回とおしてのテーマを立ち上げるきっかけとして機能したりもする。うまいなと思うのですね。繰り返しによってキャラクターの個性を固定、強調するという効果が期待できるところもいい。変奏の果てに、新たな展開の可能性を期待し、そして登場人物に親しんでいく。そうした渡辺志保梨の見せ方が私にはたまらなく面白いのです。

さて、『だんつま』、通しで読んでめちゃくちゃ面白かったです。あらためて意識させられたのは、実質的なメインヒロイン、ひなよさん、この人の人好きのするところでした。素直で明るく飾り気のない、そんな奥さんが団地や近所の皆から好かれているっていうことがわかる。ああ、いいヒロインだなって、話の中心にあって、魅力を放ってるな、なんて思ったのですね。まあ、魅力はひなよさん以外の三人、未歩さん、英理子さん、ユキさん、ともに、かなりのものなんですけれどもね!

  • 渡辺志保梨『だんつま』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2010年。

引用

  • 渡辺志保梨『だんつま』第1巻 (東京:芳文社,2010年),2頁。

2010年6月7日月曜日

『まんがタイム』2010年7月号

『まんがタイム』2010年7月号、発売です。表紙は、まさに時事ネタ、ワールドカップでありますね。日本代表の青いユニフォーム、ボールを蹴ろうとしてしくじる課長の表紙であります。

『愛は時給を救う』、ゲストです。バイトものといったらいいでしょうか。せっかく有り付けた仕事なのに、出勤初日で倒産。よって、バイトで食い繋ぐしかなくなったという、世相反映してとでもいいますか、不況の続く昨今、なんだか切なくなるスタートです。でもって、この主人公、室咲智也、彼がもうどうしようもなくってですね、これ、読者のストレス度合いによって評価がまるっきり違ってきそうな主人公ですよ。ゆとりがあれば、もうどうしようもない駄目坊主だなあ、と思って許せるかも知れない。けど、疲れたり、余裕なくしてたりしたら、いいかげんにせえよ、となる。どういう感想抱かれましたか? 私は今のところ保留気味。駄目で非力で不器用で、けど最後の書店での状況、駄目なりに頑張ってる、頑張りが結果出してる。ちょっと前向きの様子見せられて、こうしたエピソードが増えてくときっとよさそうだぞ。そんな感じであるのです。

『ぼくんちのアイドルひろみちゃん』。ああ、もう、なんか懐しい。けど、まさか10年後でくるとは思ってもいませんでした。しかし、どれくらいぶりなんでしょうね。久しぶりに読んでみて、懐かしいだけでなく、悪くないじゃん、面白い、そう思わせてくれたのはさすがです。あの頃のノリがしっかりと再生されて、あのころの雰囲気も変わることなく、そして実際内容もあの頃と同じことを描いてみせましたという。これはサービスですね。以前の人間関係を即座に思い出せるほどに読み込んでいなかった、それこそ最末期の読者である私ですが、ひろみちゃんとおやじ、それからお母さんは覚えていて、いや、本当に懐かしかっただけでなく、今も生きていると思える出来、見事でした。

『マチルダ! — 異文化交流記』、お姉ちゃん登場!? と思ったら、従姉のお姉さんでした。あやに似てる。けどちょっと凛々しい。鷹揚で豪快でちょっと気まま? でも魅力的。こういうお姉さんは大好きです。今回は顔見せといった雰囲気、次号で活躍ってところでしょうか。いや、あんまり活躍とかしそうな気はしません。でも、そういうところ、すごく楽しませてくれそうです。

みそララ』、私はいいたい。米原梨絵さん、無駄のないすらりとしたスタイル、そのシルエットが素敵なんじゃないですか。気に病むことなどないのです。それが素敵なのです。それが美しいのですよ。けど、この漫画の中でそうしたことをいいそうなのって棚橋兄くらいしかいなさそうなもんだから、どうも微妙な結果になりそうな感じで心配です。ああ、そうそう、麦田さんとカジさん、うまいこと仲直りできたようでなによりでした。で、いい雰囲気になったりするのかな? と思ったら、ちっともそういう風ではないというのがらしくてよかったです。

『給湯室の遠吠え』、結婚式の情景描いて、いや、しかし面白かったです。ヒロインまちこよりも、先輩赤羽さんが素晴しかった。苦労性の先輩。なんか酷い目にあってるっぽい先輩。あの、食べます!! は最高でした。そして最後のまちこの失敗。引出物嬉しくて仕方なかった? 我慢できなくて、落ち着きなく確認しようとして失敗してって、この人は本当に子供なんだなって。でも、それでショックうけてるところ、なんだか妙に気持ちがわかって、気の毒で、そして面白かったのでした。

  • 『まんがタイム』第30巻第7号(2010年7月号)

引用

  • カイガトモコ「給湯室の遠吠え」,『まんがタイム』第30巻第7号(2010年7月号),183頁。

2010年6月6日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2010年7月号

『まんがタイムジャンボ』2010年7月号、一昨日の続きです。明日は『まんがタイム』が出るから、今日でなんとか終えたいところです。

Boy’sたいむ』、最終回直前であります。ひろむが女とばれて、そして龍太郎と置島の気持ちが揺れる。とはいうものの、これってつまり龍太郎優位なのか? なんでだー!

今回の見どころは、置島の告白なんだと思うんです。龍太郎に気持ちがばれた。女だと知ってたのか? 知るわけないだろ。ひろむにおいても同様で、その都度距離を置かれてしまう……。でもさ、これってむしろ置島好印象の場面だと思うんですよ。女であると思っていない相手を、その人柄もろもろで好きになったんだよ。まあ、人柄もろもろって描写じゃなかったような気もしますけど、正直、勝手に俺のヒロイン、って虚像作りあげていた龍太郎よりかは真摯な愛に思えるんですよ。でも、今回の流れを見れば、どちらかの恋愛が成就するとか、そういうラストに向かっているわけではないのかも知れないなって思えて、それならそれもいいなあ、男女間の友情みたいな、そんなのになるんじゃないかなって思ってるんですね。

どうなるかは今はまだわかりません。楽しみな最終回です。

『あまぞねす?』、気にいっています。私はこの漫画は楓ちゃんが面白いと思っていて、だから今月はとてもよかったです。ピースラビットのカードゲームって学校で流行ってるの? 正直流行ってないです。最高にクールな小学生。っていうか、普通に仕事してないか? そのカードゲームについて、楓がリサーチするんですけど、その様子面白くて、この人、学級委員なのか。でもって、ケン太に興味あるって勘違いされたり、そのたびに大きく変わる表情が魅力的です。で、はまる。で、こずえもひきずりこむ。さらにはお母さんもひきずりこまれた。面白かったです。ちょっと絵に癖はあるけれど、その癖が気にならないくらい面白いです。

『アニモー』、ゲスト、動物園ものです。なんだけど、リアルに動物園での仕事を描くというのではなく、むしろギャグであります。ワイルドな先輩、効率やらなんやら無視して、体力勝負? 身体をはって仕事してるっていう、そのいっちゃってる感じ、それを見て新人、ヒロインのその子がつっこむ。そういう漫画であります。元気があるのはいいけれど、勢いで押しきる、そんな風でもあります。

『葬儀屋さんだお!』 だお? ヒロインに個性をがつんと与えたかったんだろうなっていうのはわかりますが、変語尾、それもだおって……。この漫画、以前四コマ大賞だったっけ? かで紹介されてたやつですね。何本か覚えがあります。その時にもだおにはめんくらいましたっけ。

別に変語尾でもかまわないんですけど、この漫画にはなんだか余計なギミックと感じます。正直、ちょっと異様と感じられて、漫画に気持ちが向かわない。個性をつける、というよりも、違和感、受け入れにくさを強めてしまっているようで、読みづらかったです。特定の文脈なら、こうした語尾でもかまわないんですが、そうした文脈から離れたところで、しかもそうした文化に親しんでいない人間相手にするとなったら、この変語尾はむしろハンデを負っている、そう考えてもいいくらいかと思いました。漫画の内容に関しては、ちゃんとしたものを目指している、むしろ頑張っている、そう思われるだけに、正直残念と感じました。

  • 『まんがタイムジャンボ』第16巻第7号(2010年7月号)

引用

  • 早野りんた「あまぞねす?」,『まんがタイムジャンボ』第16巻第7号(2010年7月号),109頁。

2010年6月5日土曜日

『まんがタウン』2010年7月号

『まんがタウン』2010年7月号、発売されました。表紙は『かりあげクン』と『だめよめにっき』、傘を持って、梅雨の季節ですものね。梅雨の晴れ間のかりあげクンと、かわいい傘、レインコートで雨もまた楽しいヨメ、そんな対比、どちらも梅雨の季節もうっとうしいばかりでないというかのようで、悪くないなあ、そんな印象です。

だめよめにっき』、最終回です。先月、妊娠をうかがわせるエピソードがあって、それで出産となればどうなるのだろう。ええ、最終回でした。なんてこった。面白い漫画でした。最終回では出産、というよりか、産まれて育ってというところまで描かれて、最後まで楽しかったです。この漫画の可愛く気楽、それでいてちょっとシニカルという雰囲気、すごく好きでした。

『かしこみっく』。おおう、この漫画でヒロインが可愛いと思ったの、はじめてかも知れない。いつもは可愛くないと思ってるわけじゃないよ? なんというか可愛いというか、魅力の質が違うように思う。はっ! これが萌えってやつなのか!? (多分違う)

可愛いといってるのは、最後のページの試着のコマです。普通の女の子に見える。いや、いつもは普通じゃないと思ってるわけじゃないよ? いや、やっぱり普通じゃないか。自分はこの漫画はネタ優先、ネタの強いところが気にいってるんですが、ネタ面白く、目にも華やかとなったら、魅力は2倍だなあと思ったわけです。といったわけで、今回もネタは面白く2倍気分。トビウオにしても素振りにしても、ほんと、面白かったです。

『みねちゃんぷるー』、なんか面白い状況ができあがっています。峰による過剰な干渉に音を上げる雅。峰、もう完全に裏目ですよ。結局雅から距離を置かれて、ガミガミくんに対しても根回しされて、それで蚊帳の外に置かれた峰が限界にきちゃうっていう、この反応が素晴しい。峰の雅大好きというところ、もう全開で、これは楽しい。ええ、すごく楽しいです。

  • 『まんがタウン』第11巻第8号(2010年7月号)

2010年6月4日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2010年7月号

『まんがタイムジャンボ』2010年7月号、発売されました。表紙は『じょしもん』をメインに『おねがい朝倉さん』、『天使な小悪魔』、『秘書メロ♪』があしらわれて、テーマはといいますとプールないしは水着、海? であるようです。旅行先を選ぶ、水着を選ぶ、その中央にはプール掃除をする美々。夏らしい表紙であります。

『中2限定!?ガールズトーク』、恒例とでもいいましょうか、プール前にダイエット話であるのですが、冒頭にての宣言、ダイエットは胸が減るのでしませんッ。その意気やよし! けど、妹がダイエット。体調を崩すほどにダイエット。でもって兄貴は、そんな妹の気持ち、おしはかって、お弁当のおかず工夫してという、妹を見守る年の離れた兄の思いのようなもの感じられて、いい話だったなって思いました。悩んで体調崩してる兄貴、いい兄貴だなあと思いましたですよ。

『パドラーズハイ』、プール掃除からスタート。しかし、屋内にプールがあって、屋外にもプールがある。大きな学校なんだなって思います。と、これで水泳部とラフティング部の住み分けができたってわけですね。というわけで今回はプールで練習、なのですが、川での経験いかして、なにをどう意識して練習しよう、そうしたことを考える彼女ら、その取り組みようがいいですね。他に、クラスの友達をラフトに乗せてみたり、こうした交流なんだか楽しく、そしてあいちゃんの弟登場。よりよい練習のために召喚されたっていう、ああ、やっぱりあいちゃんは姉なのだな、とちょっと好きになったり。しかし仲のいい姉弟、この弟はお姉ちゃん大好きなんだろうな、なんて思ってしまうくらいでした。

『ちょいのり。』、車の掃除です。って、今月は掃除の話多いな。っていうか、やっぱり夏を目前として、水を使ってみよう、水の楽しみ、なんでしょうね。でもって、車の掃除、傷を発見してショックなお姉さん。ああ、わかります。めちゃくちゃよくわかります。自分ならきっと見失いません。見るたびにくよくよします。しかし、ふたりで車をきれいにする。精一杯きれいにする、その姿が、ああ車のこと大切にしてるんだなあって伝わるようでとてもよかった。そして、愛犬マーキーの乱入。このわんこ、可愛いなあ。そして、車の名前も決まって、いい話でした。こういう話は大好きです。

『天文むすめ』、ゲストです。天文部創設を目指す女の子たちの話。澄楚第二女子校。ああ、スミソニアン! 登場人物の名前も、天利きらら、宮部すばる、星にちょっとかかってて、そしてレティクル=ド=ラカーユって、ニコラ・ルイ・ド・ラカーユの関係者!? フランス人なのかな? けど、母が日本人、日本語も達者なら日本の風物にも詳しい、実に可愛くて魅力的なキャラクターです。で、天文部(仮)を妨害する風紀委員、宮部織姫、って、おおう? 宮部すばるの関係者!? 星や天体よりも部活めぐるばたばたに焦点が当たっている、そんな印象でしたが、それでもすばるの天文に対する憧れ、冒頭、宮澤賢治の『星めぐりの歌』も手伝って、ロマンあふれる感覚あるところ、好きだわ。ちょっと気にいっています。

  • 『まんがタイムジャンボ』第16巻第7号(2010年7月号)

引用

  • 坂巻あきむ「中2限定!?ガールズトーク」,『まんがタイムジャンボ』第16巻第67号(2010年7月号),43頁。

2010年6月3日木曜日

JIM DUNLOP JAZZ III

 先日、いろんなピックを試してみようという気になって、それで買ってみました、JIM DUNLOP JAZZ III。JAZZ IIIは、名前にJAZZとあるからにはやっぱりジャズギタリストが使ってるのかな、なんて思ってたら意外やそうではないらしく、ロックやメタル、それも速弾きするような人に好まれる傾向があるみたい。へー、そうなんだ。やっぱり小さくて厚め、小回りが効くからなのかなと思って興味だけ持っていたのですが、ちょっと試してみよう、ついに買ってみたんですね。

JAZZ IIIにはバリエーションがいろいろありまして、TORTEXのもあるというのは今日、この記事のためにリストを作って、はじめて知りました。私の買ったのは、一番ポピュラーと思われるナイロンのもの、色は赤、と、ULTEX JAZZ IIIです。

弾いてみるまでは、厚めのピックだから、強く弾かないと駄目なんじゃないだろうか、ひっかかる感じがするんじゃないだろうか、などと思っていたのですが、実際に使ってみると、もう全然印象が違います。すごく軽く弾ける。ものすごく弾きやすい。これは人気あるのもわかるよ、そんな感想持ったのですね。そして材質の違いですが、ナイロンは明るめ、軽い音がします。対してULTEXは若干重くなる。これは好みで選ぶとよさそうです。

ドレッドノート、フラットトップギターを弾く時には、ナイロンの明るく軽い音、歯切れがよくてですね、弾いていて実に楽しい、こちらの方がいいなと思って、そしてエレキギター、こちらはどうかというと、ULTEXの方がしっかり中低域が出るといいますか、ヘビーな音、ああエレキならこっちかな、そんな印象です。もちろん曲やフレーズで使いわけるといいのだと思います。ですが、エレキでJAZZ IIIならヘビーさを求めたい、そう思わせる味がありました。

私は普段はFenderのセルロイド、トライアングルのThinを使って練習しているのですが、たまには違うピックを持って、新鮮な気持ちを取り戻すのがよいなという感じ。それで、また違う道具に慣れていくのもよいなと思っています。

2010年6月2日水曜日

『まんがホーム』2010年7月号

『まんがホーム』2010年7月号、発売です。表紙は『らいか・デイズ』。まさに、らいか一色といった様子です。コミックス第10巻の発売を記念して、ということみたいですね。実際、人気あるんだろうなあ。その人気のあるということ、単行本刊行ペースだけ見ていても、ひしひしと感じられます。けど、表紙開いて右のページ、ああ、人気あるんだな。それも幅広い年齢に支持されてるのだな。作者の力量のあるというため、それは重々承知したうえで、仕合せな漫画、仕合せなキャラクターたちだなって思いましたよ。

『天国のススメ!』、隔月連載とのことです。ああ、嬉しい。私、この漫画、好きなんですね。ということで、今回はおばあちゃんが人形にとりつきました。これ、おばあちゃんが太一以外ともコミュニケートできるようになる、いい展開だな、なんて思ったのですが、その反面、おばあちゃんの姿がほとんど出なくなるという弊害もあって……、ええ、おばあちゃん、可愛くて好きなんです。でもって、おばあちゃんと十子が邂逅。ふたりとも可愛いなあ。実際、十子さん、ちょっといろいろ問題ありそうな娘さんってことになってますけど、いい子だなあって思いますよ。太一、果報者です。

『おしのびっつ!』、能力全開のくない、最高です。諜報、攪乱、接敵、すべてにおいて兄しのぶを上回った今回、実に面白かった。しかし、これまでは隠そう隠そうと必死だったくない。本気を出すとこうなのか。このはっちゃけた感じ、最高でした。あと、桂先輩、彼女も最高です。

『安堂くんと森宮兄妹』、読み切りゲストです。ちょっと変わり者の森宮兄妹に振り回される安堂くんを愛でる漫画? 噛み合わない兄妹、ちょっとしたコント風でありますね。面白いかどうかといわれると、特段に面白いとはまだ思えない、そう答えるしかないのですが、こういうタイプの漫画はキャラクターの性質がよりよく押し出されて、それを把握したらぐっと面白くなる、そんな気もしますから、実際、読み切りでは未知数、なんて思うんですね。妹の造形は好みです。

『ごめんあそばせ』、最終回でした。この漫画、ずいぶん長く続いていて、でもってこういう漫画は、載ってるだけで安心するというところがあったんですね。女性ふたりの生活、クラシカルな日常もの四コマといった様子、悪くない、結構好きだったんですよ。くみ子が好きだった。あの、自由そうなところ、人生謳歌しようよといった風のあるところ、そこがよかったんだろうなって思うのですね。

今回で終わり、新しくはじまるものあれば、終わっていくものもある。これも摂理なのでしょう。お疲れさまでした。

『うちのお兄ちゃん。』、新人4コマ大賞からの一本、だそうですが、編集部からのコメントに次回はオリジナル作品にも挑戦してみてくださいとあって、あれ? これってなにかのパロディなのか? それともオリジナリティが足りないってことなのかな。兄妹もの。自分のアパートでギター弾けないって妹のうちに転がりこむ兄貴のあわれさ、妹に全力投球して涙目で抗議されるところとか、面白かったです。ちょっと身勝手な兄。文句いいながらも、決して仲が悪いわけでないしっかりものの妹。わりと悪くないじゃん、って思ってたから、コメントについては意外と思ってしまったみたいです。

  • 『まんがホーム』第24巻第7号(2010年7月号)

2010年6月1日火曜日

非実在青少年読本

 昨日ちょっと話してたように、今日は学研の『シンセサイザー・クロニクル』を買うつもりになって、書店や楽器店をまわってみたんです。なにせ2008年の本で、しかも無闇にかさばるものですから、置いてる店は少ないんじゃないかななんて思ったのですが、いやまさかこんなにも置いてないとは思いませんでした。紀伊國屋書店ならあるんじゃないかなって思ったんですけど、残念でした。ただ、そのかわりといっちゃあなんですが、先日来気になっていた本、『非実在青少年読本』を発見しました。

『非実在青少年読本』っていうのは、もうすっかり有名ですよね、東京都が漫画等の表現を規制するにあたり作りだした新概念、非実在青少年、こいつをめぐる状況についてまとめた本であると聞いています。聞いていますというのは、出る、という話を聞いたところから情報のアップデートをしていないからで、とりあえず伝え聞いた感想によると、読者サイドの話ではなく、表現者サイドから見ての「東京都青少年の健全な育成に関する条例」、といったところだそうです。

今日はかなり歩いて疲れてしまって、この本の内容を確認するところまでいけませんでした。なので、都条例をめぐる状況についての印象を書いて、お茶を濁しておきたく思います。そもそも、都条例については、2009年の衆議院法務委員会あたりからの流れがあるのですが、この時議論されていたのが「児童買春・児童ポルノ処罰法」について。単純所持も処罰の対象とするというのが問題だといわれてまして、いったいどれが児童ポルノにあたるのか、例えば自分の子供の写真とかもそれとみなされるのか、自分の子供の写真や自分が子供の頃の写真を所持してるために罪に問われうるのではないか、曖昧であるとか恣意性があるとか、いろいろいわれていたんですね。

で、この後に東京都議会議員選挙があって、運よくといいますか、自民がかなり議席を減らしまして、これが後に効いてくるんですね。けれど、この頃からこうした規制の動きに注視していた人間から見ても、3月の都議会、見送りにまで持っていけるとは思ってなかった。本当、これは誤算でした。向こうからしてもそうでしょうが。私はこの状況をひっくりかえしたのは、もちろん漫画家や小説家、出版界、そしてもちろん一般市井の漫画ファンなど、多くの人、団体が反対を表明したからだと思っているのですが、しかし多くの人の意識をこの問題に向かわせることとなった新概念、非実在青少年、この異様さ、本気でいってるの? 一種正気を疑わせるような異常感、これもあったのではないだろうかって思っています。

本日、2010年6月1日、都議会が開始されました。今議会に提出すべく「東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案に反対する請願署名」が準備されています。締め切りは今週末、4日の金曜日。これはもたもたしてはいられないなと思っています。

  • 非実在青少年読本』COMICリュウ編集部編 (ロマンアルバム) 東京:徳間書店,2010年。