2010年8月31日火曜日

『月刊アフタヌーン』2010年10月号

 『月刊アフタヌーン』2010年10月号、発売されています。表紙は『おおきく振りかぶって』。どういうシチュエーションなんだろう。練習のあと? それとも試合後? 夕方のグラウンドに疲れ果てた10人が集まっている。そんなイラストです。どうも練習後っぽく感じますね。夏といえば高校野球にぐっと注目集まるわけですが、そりゃ開催されてるわけですから当然ですけど、そうしたタイムリーな表紙、といっていいのでしょうか? いいんですよね。

『ブレット・ザ・ウィザード』、第2回目です。前回、撃たれてしまったティティアリス。これでもって、正体を現したティティアリスにギャング殲滅させられたりするのか!? などと思っていましたが、そんなことはありませんでした。普通に脱出して、ホテルに潜伏して、そしてティティアリス、復活。というか、最初から死んでなかったわけで、やっぱり先月号表紙にあった妖精、あれがティティアリスの正体であるわけですね。今回は、主人公ブレットを追うFBI捜査官が出てきたり、これで主人公、ギャング、FBIという大きな対立要素が揃ったんでしょうね。そしてもうひとつ重要そうなのが、ブレットには呪いがかかっているらしい。呪いをかけたのは誰なのか、こうした秘密はまだ語られることなく、かわってポーラがブレットの仲間に引き入れられる。これでオープニング、状況の説明はなされたって考えてよさそうですね。

百舌谷さん逆上する』、百舌谷さんの策略なのかなんなのか、千鶴のグループに寄せてほしいといいだした。はいいのだけれど、今回は主にムーちゃんと従姉のタマちゃん側の状況が描かれて、千鶴、タマちゃんに遭遇。実に酷い出会いであるのですが、それでも千鶴、タマちゃんをデザイナーかなんかと勘違いしたらしく、しかも巧みなホット・リーディングでもって篭絡されるというのだから、タマちゃん酷い、本当に酷い人だ。今回は結局こうして千鶴がコスプレ仲間に引き込まれました、ということで、つまりはパープルローズに変身させられる布石が打たれたってことなんだと諒解したのですが、しかしこの動きが百舌谷さんにどう関わっていくというのか。それがちっともわからないっていうね、そのわからなさ。それが妙にわくわくとさせてくれるんですね。いや、はらはらかも。こういう予測できなさ、篠房六郎の魅力であろうなあと思うのでした。

それはそうと、ムーちゃんがめちゃくちゃ可愛い。もう、どうしようもなく可愛いです。この人の描いてきたキャラクターの中でも、トップクラスなんじゃないだろうか。そう思うくらいに可愛いです。

いもうとデイズ』はちょっとした事件を描いて、小学校から女子の上履き、靴下が盗まれるという事案なんですが、この犯人をつかまえようとする大人たちの、どうしようもないどたばたでもって笑わせて、一息ついたと思わせたところでちょっとした危機、ディアナに迫る犯人を登場させる。いやあ、兄貴頑張れと思わないではおられない。いつも頑張ってる兄さんですが、いつになく必死でシリアスで、けれどこの出来事でディアナと兄さんの距離が一層縮まるっていう。その描かれ方。兄に守られてるって実感したのかな、ディアナの表情の変化、それが実によかったです。

『アストライアの天秤 — 砕動風鬼』、砕動風鬼のシリーズ、これで完結ですね。裁判員裁判を扱った漫画なんですが、これが面白いんです。ぐぐっと引き込んで、読ませる。最初のシリーズも素晴しいなって思ってたんですけど、今回のもよかったです。感情というよりももっと濃厚な、情念とでもいった方がよさそうな、そんな気持ちがぐっとためこまれた末に、どどうっどうと放出される。その迫力、素晴しかったなあって思うのですね。ちょっと濃い目とでもいいましょうか、そんな漫画だから好き嫌いはあるだろうと思うんですが、私には強烈に訴えましたね。裁判の状況もそうなら、事件の周辺の描写、そして主人公の過去や現在についての描かれかたなど、そのどれもが迫力たっぷり、素晴しかったです。

2010年8月30日月曜日

アサシンクリードII

 私がこのゲームのことを知ったのは、『月刊アフタヌーン』に載っているカラスヤサトシの漫画がきっかけでした。2010年9月号。もう本当に最近ですね。殺し屋がプレイヤーキャラなんだけど、街の人を殴ったりスリくらいしかできなかった、なんてこといってる、どうしようもない話だったのですけど、私が興味ひかれたのは、主人公が殺し屋だからではなく、ましてやそうしたプレイ感想でもない。私に訴えたもの、それは舞台であったのですよ。15世紀イタリアが舞台。ルネサンスの時代、フィレンツェやヴェネツィアの街を縦横無尽に駆け回ることができるっていうんですね。しかも、その街がすごくリアルで、建物とか、ドゥオモだ! サン・マルコ寺院だ! と一見してわかる。このイタリアの街を仮想的に体験できるというの、すごく楽しそうと思ったんです。

『アサシンクリードII』に興味を持った、その数日後にスペシャルエディションなる廉価版がリリースされることを知って、その発売される日を待って、待ってるうちになんとなく急ぐ気がなくなって、けれどまあ買っとくか、そんな気になって購入したのが数日前、27日のことでした。でもって、プレイしてみて、たしかに、これ、ものすごい再現性です。私のいったイタリアは21世紀イタリアで、なので当然街並みは全然違うわけですけれど、寺院、教会など有名な建物は未だに残っているし、街は今も当時の雰囲気を残しているしで、すごいや、まんまフィレンツェだよ! そんな気分になれるんですね。

街並みの再現に際し、当時の地図やなにかを参考にして、まんまそのとおりに作ったりしてるのかな、プレイ開始した当初はそう思っていたんですが、いや、さすがにそれはなさそうかなと思っています。っていうのはですね、フィレンツェのランドマークであるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。ドゥオモですが、ここにいってみると、傍らにはジョットの鐘楼がある。これは、まさにあんな感じでした。そして、ドゥオモ正面にはサン・ジョヴァンニ洗礼堂が……、ない! あれ? この時代、サン・ジョヴァンニ洗礼堂はまだできてなかったのか? って、そんなわけない。だって、洗礼堂はドゥオモよりも古いはず。周囲の民家に埋もれてる? ってそれも考えにくい。ということは、ゲーム中のフィレンツェにはサン・ジョヴァンニ洗礼堂はないのか。ああ、ちょっと残念。けど、なんでもかんでもリアルに再現すればいいってもんじゃないでしょうから、これはこれでかまわないのだと納得することにいたしましょう。

ゲームとしては、面白いです。まあ、宝箱探しとか鷹の羽探し、そのへんがちょっと面倒くさく思ったりするところはありまして、どこにあるのかわからない。見付けてもどうやったらそこにいけるのか。簡単なものばかりではなくて、まあそうやって迷ったり悩んだりするのもゲームの楽しさですから、ここに文句をいうのは筋違いでしょう。それにこれらは無視してもいいわけですから、全部集めたい人だけ集めればいい。ストーリーだけ追いたい人は、これらを放っておいてもかまわないんですね。

主人公アサシンに関しては、結構強く、体力の回復も、普通に薬が買えて、携行できて、いつでも使えるから、なかなか死ににくい。あんまりストレスためなくていい。高所からダイブするの爽快、など。慣れるほどに快適に遊べるようになるなっていう印象です。街の広さも、ほどほどに広く、そして広過ぎずという大きさにとどまっているから、うろうろするのも苦になりません。うまくバランスとってるなあ、っていうのが序盤を遊んだ感想です。

PlayStation 3

XBOX 360

Windows

PSP

Nintendo DS

2010年8月29日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年10月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年10月号、昨日の続きです。

『もうダメかもしれない』、ゲストです。突然、世界征服を思い立ったお嬢さんが、手始めに転校して、その小学校から手中に収めてやろう。そう思ったら、委員長がとんでもない奴だった、という漫画です。基本的にナンセンスなものなのですが、掃除という言葉さえも知らないお嬢様が、委員長から改造ほうきで狙撃されるなど、結構ぶっとんだ内容です。第1回こそは対立気味のヒロインと委員長ですが、6月に休日を作りたいという目標聞いて、共闘することになったという運び。けど、委員長圧倒的優位のままで話は進んでいくんだろうなと思うんですね。これ、うまいことヒロインに逆転の目とか出たらいいけど、そうじゃないなら私には多少読みづらいものになりそうな気がします。

『ちはやとまお』、授業参観の話でありました。両親ともに海外だから、お爺ちゃんか万桜か、どちらかが千早の参観にいくっていうんですね。でもって、新情報ですよ。なんと、万桜のお母さんは亡くなってるのか。で、千早が後妻の子ということみたいですね。年の離れた姉妹、似てない姉妹、その理由、ちゃんとあったのかと思って、けどふたりの仲がいいっていうところ、それがとてもいいです。今回は、千早がぐずぐずいってたわけですけど、なんのかんのいってお姉ちゃん好きみたいだし、来てくれて嬉しかったみたいだし。と、こうしたふたりの距離感、それが気になって、気にいってるんですね。

チェルシー』、最終回でした。終わった。前回から時間がたって、学校での状況描かれて、ああ、彼女らはあのイベント、勝ち抜けなかったのか。勝ち抜けなかったのはしかたがない。しかたがないっていうのが納得できるような展開にはなっていたなあって、振り返ってみてそう思いました。普通の女子高生として最終回を迎える、それをやりたかったんでしょうね。夢を追って、女子高生としての日常を振り捨てている友人たちがいる。しかし、チェルシーの面々は日常に戻って、その普通を最大限に楽しもうとしている。そんな雰囲気、いいなあと思いました。お笑いに取り組んだ、頑張った。それは直接的に彼女らの日常を変えなかったけれど、それでも彼女らの日常は変わったんだな。そんな思いがしたのですね。二階から飛び降りようとするユキはいつぞやのリプライズ。懐かしみながらも、ただの繰り返しではないっていう、そこがよかったです。

『Felice』、今回は縁日の話。浴衣着て、祭に繰り出す。それで男と女の時間かかるところ、違うんだよっていうネタが面白いです。熱中するところが違うわけですね。女は着付けに時間がかかる。それから食べ物選ぶのに時間がかかる。対して大地は型抜きに時間をかける。っていうか、これ、友達と一緒にいって20分とか、そりゃあ駄目だろう。

今回の話、凜と灯里、ふたりが仲良くやっている、そういう、いつもの話かと思っていたら、最後、ちょっと気になる展開用意されて、なんと三人目の登場でありますか。凜と大地を取り合ったりする? かどうかはあんまり期待できないような気もするけれど、この展開はちょいと結構楽しみでありますよ。それでもって、そのきっかけというかとどめをさしたのが、灯里のアドバイスだったっていうのも、なかなかにいいじゃないか! そう思ったのですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第10号(2010年10月号)

2010年8月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年10月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年10月号、発売です。表紙は『ひだまりスケッチ』。ゆのさんがひとり、こちらを向いた立ち姿。それがですね、もう、えらいこと魅力的でしてね、ムラムラ、失礼間違えました、ドキドキしちゃいます。背景はグリーン、南方の森思わせる、そんな印象が鮮やかで、ゆのさんを飾る花、ハイビスカスとあいまって、リゾート的な気分を演出している、などと思うのでした。しかし、ゆのさん、魅力的。ほんと、可愛らしいお嬢さんであると思わされます。

GA — 芸術科アートデザインクラス』、今回は3年生がメイン? そう思わせて、如月とぶちさんの思い出語り。ああ、GAの面々の中、このふたりだけが共有していることごと、風景、思い出の数々。こうした関係はいいものだなあ、そう思わされるエピソードでした。如月の連れている犬二頭。クヌギとツツジ。面白い名前だなあって思ったら、その理由さえも語られて、そうした昔から知っているふたりならではの話。ほのぼのとして、暖かく、そして穏やかで。そうしたすごく近しいふたりの、離れるかも知れない、将来のこと語られる情景、ぐっときました。ああいつまでも同じではあれない、変わりゆくこと、変わっていかざるをえないこと、その感触、ひしひしと伝わって、みっちゃんの大人になるということを覚悟して受け入れている、そんな気持ちさえ感じられる、いいシーンでありました。けど、変わっていくことあったとしても、如ちゃん、みっちゃんの間に変わらずあり続けるもの、そうしたものもあるよと、同時に感じさせてくれたのですね。

卒業というのは、これまでの世界から違う世界に踏み出していく、変わっていくということ、そのものであると思う。今回のエピソードは、そうした変化するということを見つめて、そして鮮烈な印象残してくれました。

うらバン!』。工事のために練習場所を失った吹奏楽部、体育館に移動ですよ。って、球技やってるそばで練習するのは嫌だなあ。ボール飛んできたら、危険じゃん。というのは、つつじ先生と同意見でありまして、いや、ほんと、そうですよ。でも今回の見どころは軽音楽部と即席の合同演奏やるってところでしょう。全員ギター。うん、よくあるらしいですね。じゃんけんで負けるとベースになる。あるいは言い出しっぺがベースになる。でも、この三人はみなギターなんだ。そして即席の演奏。これって、妙に楽しいんですよね。お祭りっぽいからなのか、質とか追求しないからなのか、やってみよう、できた! そんな面白さがあるんですね。そんなこと思わせてくれる今回、ちょっと嬉しくなる面白さでした。でもって、つつじ先生。わお、ベースも出てくるんか。でもって、スピーカー破壊。あー、気を付けないとあるらしいですね。しかしつつじ先生は、こうした破壊、怒られるがお決まりになってきてますね。素敵です。

『ひとより××』、ひとよりちょめちょめ、だそうです。ヒロインは保健委員のお嬢さん。女子高生の裸、下着が大好きというんですね。まあ、女の子視点で男の欲望を晴らしてくれる、そんなタイプの漫画かなって思って、まあおおむね違っちゃいないって感じであります。絵は綺麗、キャラクターは可愛い、でヒロインがばんばんセクハラ的発言するっていう、その発言に共感できるかどうか、でありますなあ。悪くはないと思います。だから、次号、もっとがつんがつんといってくれるといいかもなあ、などと思うのですね。

『セカイ魔王』、双見酔の新連載です。RPG的ファンタジー世界を描いて、なるほどニート勇者なのか! と思ったら、あながち違っちゃいないって感じでありました。弱い勇者。妖精の方がよっぽどしっかりしてる。と、これだけだったら微妙かなって思ったら、いやいや、なかなかに面白い仕掛けほどこされていまして、なんとこの妖精っての、魔王の分身だっていうんですね。でも、これだけだったらやっぱり微妙かなって思ったら、いやいや、この世界における勇者と魔王のポジション。すでに伝説どころかおとぎ話、過去に追い遣られてしまっていて、そんな世界において、魔王を魔王として見ていてくれる誰か、それが勇者だっていうのですか。なにか少し切ない、遠くから自分の存在を呼び掛けているかのような、ラブストーリーめいた勇者もの。ああ、面白そう、そう思わせるに充分の第1回でありました。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第10号(2010年10月号)

2010年8月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2010年10月号

『まんがタイムオリジナル』2010年10月号、発売されました。表紙のテーマは映画ですね。山下ナースがマリリン・モンローばりにスカートをなびかせたかと思えば、らいかはチャップリンに、ふたりぽっぽのふたりは寅さんですね、有名どころを押さえています。で、榊先生は海賊? なんか、ジョニー・ デップが関係してるような気がする。でも、タイトルが出てこない。ええ、私なんてそんなもんです。『ハッピーエンドではじめよう』は、これはどうなのだろう。このカットだけは映画に関係ないような気もします。でも、一瞬『メアリー・ポピンズ』か!? と思ったんですね。

『球場のシンデレラ』、野球女子リーグの話でありますが、どうにも、こう、今ひとつ盛り上がらないようにできていて、それがもう最高です。球場にお客が来ない。その理由を探すものの、どこもうまくいってない、どうもうまく運ばないという、そのどうしようもなさ。ネガティブといえばネガティブな漫画なんですけど、それが全部ちゃんと笑えるようになってるっていう、その作りかたはさすがの一言です。あの、キャッチフレーズとかね、全部けっこううまいこと考えられてるんですけど、それ嫌がらせだろう、そうとしか思えない酷いものばかりで、けどホームランプレゼントガールとか、聞いた感じはかっこいい。ピッチャーでさえなければなあ、と、こういうくすり、にやりとさせてくれる、その味が好きです。そしてもうひとつ、あのギリギリセーフのマスコット、いい線いってると思いますよ。なんかちょっとやる気なさそうで、けどちゃんと可愛い。いいキャラクターじゃないかと思います。

『ふたりぽっぽ』、今回はくると豆ぞー、ふたりの話なんですが、この豆ぞー、すごく味わいのある猫で、大好きなんです。こばとのことが大好きな猫。そのためか、くるとものすごく対立してて、今回はまさにそんな感じ。くるは仲良くしたいのに、豆ぞーはものすごく嫌がってて、その嫌がりかたが半端じゃない。必死。それでもなんとかうまいこと距離をはかって、ライバルとして認めるとか、生意気な猫だなあ。でも、その生意気さも可愛さだと思うんですね。そして、ちょっとくるがかわいそうです。たまには優しくしてあげて!

『宇宙人ピョートロ一家』、ゲストです。ちょっと昔風? 味のある絵柄の漫画です。中学一年生、野々山小鳥のもとに、ある夜UFOがやってきた。船の生体コンピュータが壊れたから、君の脳をくれという宇宙人一家。そのかわり、ひとつだけ願いを叶えてくれるっていう。なんかわりにあわないような気もしますね。でも、少年の適当な願いと、その結果、いつくことになった宇宙人たちと。基本、ナンセンスな漫画なのでしょう。無茶な要求や、こちらの常識をわからないがための騒動みたいなものが描かれることになるのかなあ、そんな気がします。

『アトリエZOOへようこそ!』は、なんかちょっといつもと違った出だし。優雅にカフェでお仕事? そう思ったら、全然違ったみたいです。なるほど、佐世保はこんな雰囲気なんですね。でもって、お外は1ページ目で終わって、すぐさまお家。で、ネトゲだそうですが、ネーム進んでますかとかいう前に、こんなの面白いとかいって勧めちゃいかんと思う。それから少しゲーム内の風景描かれるんですけど、はたしてこれでもって楽しめてるのだろうかっていう、そんな疑問もあって、いやね、見事に全滅。まあ、全滅も楽しいものだと思いますけどね。こうして、やいやいいいながら皆で遊ぶというのが面白いんだろう。で、見事ゲームが原因で落とすのかと思ったら、そうはならなかった。最初の頃、毎回落ちるものと思っていたこと思い出して、ちょっと懐しくなりましたよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第29巻第10号(2010年10月号)

2010年8月26日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2010年10月号

『まんがタイムきららフォワード』2010年10月号、一昨日の続きです。

少女素数』は、おお、京都旅行であります。最初は奈良の風景ではじまったものだから、あえて京都ははずすのかな? そう思ってページめくったら、一面の京都であります。いや、一面ってこたあないか。清水寺、三重塔にはじまり有名な舞台。そしてすみれに対し頑なな態度崩さない女の子、真美とのちょっと不器用な交流描かれて、ああ、この真美って娘さんは本当にあやちゃん、堀切さんのこと好きなんだなあ。自分の好きな堀切さん、それがすみれと関わることで違っていってしまう — 。すみれに対して嫉妬感じているのか、いや私のあやちゃんじゃなくなってしまうのが嫌なんだろうな。けど、自己を主張しない、できないのが真美って子で、でも自分の気持ちをちゃんとすみれに引っ張ってもらえたことで、ふたりの距離が縮まって — 。人付き合いの決して得意ではない娘ふたりの、仲良くなるために必要だったプロセス。それが、このシーケンスであったのでしょうね。あるいは、きっかけ、タイミングを掴んで、ぐっと押したすみれの、内向的でばかりはあれない、変わりゆくまさにその途上の情景。それを、伴走するかのように、けれど決して交差することなく、見守ろうというような気持ちになれる、そんな瞬間さえあるエピソードでありました。

純真ミラクル100%』、ようござんすね。事務所の人間全員が、自分にできるやりかたで、事務所を守ろうとしている。それはひいては所属タレント、モクソンのためで、けれどそれは仕事だからというだけではないっていう、そうした気持ちの伝わってくるようなところ、実にいいなと思うのですね。モクソンのことを思っている吉田、大村のふたり、それから二宮さんも絶対そうだな。そして所長と工藤さん。工藤さんは所長のために生きてるよな。そうしたふたりの関係が、これまで近付きそうに見せて、最後の一歩を踏み出させてこなかった、そんなふたりの関係が、ぐっと縮まるその場面。ああっ! 工藤くん、やったじゃん!

わたしたちは皆おっぱい』、冒頭に苦しむ早羽田ジュリーが描かれて、ああ、これは、もしかして! 書いたものかな、どうしたものかなと思ってたら、ルミネがしっかりその疑惑口にしてくれて、ああ、引っ張らないんだ。いや、本当のところはわからないんだけどさ、けどやっぱり女の子よね。前回読んで、なんだか裏のありそうって思ってた、そいつが早々に匂わされて、ってなことで書いちゃおう。冒頭のあれ、生理痛だよな、きっと……。人にもよるらしいけど、大変な人は本当に大変らしいですね。

でもって、そのジュリーが紗彩に酷いこといった。その心はなんなのだろう。妹のこと? あるいは本人になにかコンプレックスがある。貴子の応援しているゆかリンも少なからず関わってきそうな雰囲気感じさせてくれていて、ちょっとこの奇妙に繋がりを持っていそうな人間関係、どうなるのだろう。わからないところが残されている、それがことさらに興味を増さしめるのですね。

ところで、ちょっといけ好かないNo. 4、コスモ星丸、おっと、間違えた。しかし、この漫画、筑波愛に溢れてるなあ。

2010年8月25日水曜日

Summer sky, taken with GR DIGITAL

Blackboard, soft sweet bean jellyGR Blog8月のトラックバック企画であります。お題は。そのまんまといわれてますが、そのまんまだからこそ難しいように思いますよね。しかも悪いことに私は暑いと外に出たがらない。よけいに難しいわけで、でもまあ、まったく、全然、出歩かないってこともないでしょうから、まあ、なんとかなりますかね。そう思ってたら、あんまりなんとかならなかったみたいです。でもまあ、なにもないってことはないだろう。といったわけで、トラックバック企画「夏」に参加します。

ざっと振り返ってみて、夏を感じさせる写真、やっぱりあんまりなくってですね、それで少しずつ遡っていきましたら、ほぼ唯一っていってよさそうなもの、まだ青い稲の写真がみつかりました。

夏だからというわけではないけれど、田んぼの写真、季節の移り変わりを私は田んぼの風景、稲の様子に感じている節がありまして、これらもそうしたものであると思ったのでした。

Summer sky

Summer sky

Rice plants

2010年8月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2010年10月号

 『まんがタイムきららフォワード』2010年10月号、発売されました。表紙は『夢喰いメリー』であります。アニメ化を前にして、ぐぐっと押していくのでありましょう。水着のお姉さん、ええと茄子女、エンギであるかな。ごめん、ちょっと自信がない。ハイビスカス、綺麗ね! 照れてる表情も素敵ね! そしてスイカのお嬢さん。メリー、こちらも水着なんだけれど、なんかスイカが目立って、水着とか意識してなかった。けど、スイカ越しにこちらを見る、その目がいいですね。魅力的だと思います。

となりの柏木さん』。おおう、私服の柏木さん。いや、変装であるか。超魅力的。と、それはいいのだけれど、柏木さんと桜庭くん、まったくもって雨降って地固まるであったなあ、そんな印象うける回であります。しかし、桜庭くんの応援する声が柏木さんの支えになっていたっていうの、よいですね。柏木さんの、すでに一山越えていますといったような態度、それが実によかったのでした。しかし、柏木さん、とっても魅力的。だから、今度は桜庭くんが一山越えたらきっといい、なんて思ってしまいましたよ。

S線上のテナ』、最終回をむかえました。明確に恭介とテナの仲が進展して終わるのかな、そう思っていたのですが、そういうわけではなかったみたい。いくつかのカップルが、成立の雰囲気を感じさせて、そしてアルンの決意があり、そしてテナの決意があり、おそらくはテナと恭介が結ばれることになるのだろうなあ、そんな予感がしているのですが、けどそれは物語としては語られないのですね。それは描かれればきっと面白いだろう、そう思うのですが、これまでに描かれてきたこと、それを思えば、いうまでもない、そうしたことであるのかも知れませんね。これまでが、これからを語るだろう。そうしたラスト、余韻は充分でありました。

『ハナレビの楽園』、物語が動き出した、といいますか、序の段階を越えました。友人との別れに、さよならもいえなかった秋桜、彼女が恐怖を越えてワスレジを目覚めさせることに成功して、ついに旅立とうというんですね。ワスレジの名前は桜子と決まって、春の桜と秋の桜、対になってるんですね。そして、このふたり。桜子は自分の記憶を取り戻すために、秋桜は自分の願いを叶えるために、ゆりかご界を出て下界に旅することになるというのですね。旅はまだこれから、物語もこれからであります。

『聖アベリア女学院』、ゲストです。人里離れた地にある名門の女学院を舞台にした、美少女いっぱいのコメディ? けど、これ、やられました、なんと、はやりの女装美少年ものであるというのですか。お家の事情で生徒の3分の1が男である。幼稚園から大学までエスカレーター式に進学していくのが普通のこの学院に、高校から入学してきたヒロイン、筑波常夏はその事実をはからずも知ることとなって、それからはなかなかにドキドキさせる展開で、なんといっても誰が女装美少年であるかわからないときています。この子かも知れない、いやこっちの子かも知れない。疑惑に揺れるヒロインが面白い。この、誰がそうかわからないっていう状況は、なかなかに引き込んでくれるものがある、そう思わされました。で、これがホラーだったら、ヒロイン、常夏自身が男の子ってところでしょう。でも、男の子でもいいかも……。うん、いいかも知れません!

2010年8月23日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年10月号

『まんがタイムきららMAX』2010年10月号、数日前の続きです。

『お願い神サマ!』。この漫画は、女の子同士のいちゃいちゃがいいというよりも、いちゃいちゃを志向しているのだけど、ふたりの照れがそこまで至らせないという、もどかしさ、辿りつかない感じというのが、より一層に訴えるのであろうなあ、そんな感じがするのであります。でもって、ちょっと外している柚梨子さんが素晴しい。昔の話していると思ったら、今もそうなんだ! で、今の話になったら、今度は小説のことか! ちょっとずつずれているふたりの会話の面白さ、そして最後にくる嫌いな食べ物克服のために天使になってという懇願。なんだ、このふたりの関係は! もう、ほんと、最高であります。

『ハッピーステッチ』、今回は猫の話。いやね、学校に迷い込んでいた仔猫を見て、おおいに興奮するこなつ。おお、めっちゃくちゃ可愛い。でもさ、なんでここまで興奮するんだろう、そう思ったら、なるほど、猫好きで猫アレルギーなんだ。ちょんとでも触れれば全身にじんましん。好きという気持ちや欲求が満足させられることがないために、ここまでに至ったのでしょうね。そういえば、この人、帽子に猫がついてる。そんなに好きなのか。でもって、先生の猫に示す共感、名付けのセンスのなさ、よいですね。でもって、クールイメージを維持しようと思っているところなども、なかなかによいではないか。ええ、先生も可愛すぎます……!

レンタルきゅーと』、最終回でした。いけ好かない印象のお客さん。この人の正体判明しまして、おお、店長さんの奥さんでしたか。いけ好かない、けどそれは誤解とわかって、それでもって皆の仲よいところ、示されることとなって、こうした展開はとてもよいですね。いろはさん、猫のハーフペット。猫らしく気紛れ、というけれど、むしろ小さきものをいたぶって楽しむ性質、そこに猫のらしさを感じたりなんかしましてね、それはそれは魅力的。先を、広がりを感じさせる、そんな最終回となって、豊かでありました。

『ここみみなたね』、こちらも最終回です。この連載のはじまる前の『魔法少女☆皇れおん(仮)』、これが結構好きだったので、期待していたのですが、うまく乗り切れなかった、序盤でのテイクオフが遅れた、そんな感じがしていたもので、残念と思いながらも、やっぱりなあ、そんな気持ちも否定できないのでした。面白い回ももちろんあって、大人しい回との落差が大きいなあ、そう思っていたものだから、うまく面白い回が続けばいいな、そのとっかかりを掴んで、ぐっと浮揚すればよいな、そう思いながら読んでましたね。ええ、けれど終わってしまって、そうかあ、やっぱり残念。また読める機会が得られるとよいなあ、そんな思いがしています。

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第10号(2010年10月号)

2010年8月22日日曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年10月号

『まんがタイムスペシャル』2010年10月号、昨日の続きです。

えすぴー都見参!』、ちょっと状況が動きました。これまでは、都にはライバルといえる人がいたけれど、直人にはいなかった。まあ、父がそうかも知れないですけど、でも同じくらいの年で、だいたい同じような立場で、っていったらなかったような気がします。というわけで、ライバル登場です。御影院大志。御影院グループの子息、けれど没落してしまったがために、留学から帰って直人と同じ大学に通うことになったというのですね。なんだかちょっとひねくれたところのある坊ちゃん。少々粗雑、けれど根は善人で、そして彼には代々仕えているという忍がついているっていうんですね。ちょうど直人における都のように、蛍という護衛があって、まさに対になっているわけですね。ライバルとして対立する、そうした末に友情が芽生えたりしそうな予感がしますよ。

『放課後エア部』、今回は縁日です。さすがにストップのかかる体操服。けど、これ、ストップがかからなかったらこのままでいくつもりだったんでしょうか。うん、多分そうなんでしょうね。この漫画のキャラクターは、意図的なつっこみ待ちとか、そういう策略めいたことする場合、もっと違った、もっと素朴でわかりやすい、そんな表現をするように思うんですね。といったわけで、素朴に素朴を重ねたようなお嬢さん。こだまにひかりが結構頑張ってた、なんせこだまなんて浴衣ですからね、それだけにのぞみの素気なさ際立って、いやあ、ひょうひょうとして面白いお嬢さんであります。

いつもは、三人でなんか設定決めて、ごっこするみたいにして遊んでる。そんな彼女たちですが、今回はちょっと外部の人と関わる様子も描かれて、こだまと本田。本田はこだまのこと気になっちゃってたりするの? いい感じじゃん。でもって、ひかりはちょいと渋目のおじさまがお好き? と思ったら、のぞみだけなんか違うし! ええ、この子の素気なさ。その根本、こうしたところからも感じられようというものですね。

『おすすめ!看板娘あんちょこ』、今回は商店街の飲み会です。お月見で酒盛り。すっかりできあがるみんな。この、どんどん崩れていく描写、展開、実におおた綾乃らしいと思えるもので、登場時からかなりあやしくなってる千代子、もう誰だかわからないくらいに崩れてしまっていて、もう素敵。顔つきから違いますからね。と思えば見た目こそは普通の杏、けれど行動はものすごくおかしくなっているという好対照。見た目にもおかしい、行動こそがおかしい、ふたりのそれぞれがうまい具合に関わりあって、騒動をややこしくしてるっていうね、その塩梅が実によかったんです。私の気にいってるのは、千代子の靴ですね。行方不明。ずっとワシャワシャいってる。その絵柄のおかしさ、それがストレートにおかしみとなって伝わってくるんですね。

『スーパーメイドちるみさん』。ちまき先生、みずだ子さんと出会う、です。いや、しかしなんだか意外です。これまで面識がなかったのですね。タコに似て、どう考えてもタコではない謎の存在、みずだ子さん。鬼教官を黙らせ、さらには尊敬を勝ち取るまでに至る。その様子、ナンセンスなんですけど、それにみずだ子さん、しゃべれないから、ちまき先生がひとりで進行させているみたいな味わいも出ていて、なんか不思議でなんかシュールで、それがじわじわ効いてきます。このふたりだけでの展開とか、これが最後と思いますけど、なかなかにいいコンビになりそうじゃないか。そんな感想持ったのでした。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第10号(2010年10月号)

2010年8月21日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年10月号

『まんがタイムスペシャル』2010年10月号、発売されました。表紙は、おおう、これはまた四コマ誌らしくない、っていったら語弊がありますが、全面に『恋愛ラボ』、5人が並んで歩いている、実に魅力的な表紙であります。前からマキ、リコ、エノ、サヨ、そして転びながら前にスズが出てくる。こけないように、襟首つかまれてるっていうのがらしくていいですね。しかしこうしてみると、砂糖菓子みたいなお嬢さん、あんまり背が高くないんですね。いや、ほんと、可愛い表紙であります。

『シュガービーチ』、なかなかビーチバレーまで辿り着けないビーチバレー部の漫画であります。今回は部長がメイン。運動部がこぞって、部長を獲得しようとやってきたというんですね。こうした表現、実に漫画的ではあるけれど、部長の能力の高さ、人気、すごさを表現して、やる気のない一年生にもなんかちょっと誇り、プライドめいたもの感じさせちゃったりしちゃう。そうしたところ、すごくいい。でもって、ライバル登場させて、バレー部の2年生。勝負好き? ちょっと自信がない? ふたりの、なんかどうしようもない対決風景、どうにもこうにも脱力させられるのだけれど、それがそれで面白かったです。ちょっと寄り道っぽいエピソード。けど、バレー部、今後もかかわってきたりするんかな。そんな期待もしちゃいますね。

『早乙女寮別館ものがたり』、一週間の留守で庭が森になる。というわけで今回は草刈り、けど松子は逃げる気満々という、こういうところちょっと好き。でもって、ブルマーってのが提灯ブルマー? その前身? ちょっと丈が長くて裾にゴムが入ってる感じの、でもそういうのも可愛いなと思います。しかし、楽しい草刈りの風景、そう思っていたら、松子、ワケあり? なにかちょっと家庭に事情がある? 実際、最初からなにかそんな雰囲気ありましたよね。そんな松子の今後、楽しい生活が描かれたらいいなと思うのも確かなんだけど、松子のワケ、どんなだろう、いろいろ思ってしまうのでした。

『ユニカフェ』、凛々しい女の子マキと、可愛い男の子ユキ。女装美少年ものですね。ふたりがデートすることになって、けどユキが気合い入れた女装してきたものだから、女の子ふたりに見えてしまうっていうのね。流行りのテーマかも知れないし、典型的な展開もあったと思うけれど、むしろその期待されるものをどーんと見せてくれるところ、嬉しくて、読んでてとても面白い。トイレのエピソードとかもいいし、そして女の子っぽく見せていても、自然とマキをエスコートするユキ、その自然さ、いいなって思いますね。気にいっています。

『ひよっこシスターの安息』、この漫画、すごく気にいっています。冒頭から、シスター雛形の嘆き、木に寄り掛かって、けどその芝生、ものすごい狭い面積、しかも入らないと注意書きがある。その絵もまた面白い。さて、今回は犬の話。シスター雛形は犬が苦手。なのに飼い主を探さないといけなくなってという、その状況、すごく面白くて、苦手な理由、逃げてるその姿、どちらもすごくいい。でもってちゃんと飼い主に届けて、こうやって商店街の人たちと親密になっていくのかな。ちょっととぼけたシスターと商店街の皆との交流、素敵だなって思える雰囲気に満ちているんですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第10号(2010年10月号)

2010年8月20日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年10月号

『まんがタイムきららMAX』2010年10月号、昨日の続きです。

『SUNNY SIDE UP.』、バーベキューの話です。メレンゲの発案、彼女の常識では夏にバーベキューは人としてあたりまえらしい。といったわけで、バーベキュー。ただしミールワームの危険がある。って、ピーナッツバターの味がするのか。知らなかったし、あんまり知りたい話じゃないなあ。メレンゲのダディも登場。スナイパー仕様、ばっちり迷彩ほどこして、って、この姿は人としてどうかと思う……。今月は肉、野菜調達して、けんけん家集まって、とここで終了。けど準備だけってことはないよね、多分。ということは、次号にバーベキューなのでしょうか。でも、準備する様子見ているだけでも面白く、この面白さはメレンゲとその父、もーぐりの無茶、けんけんにしてもキュウリ3箱あげるとかね、ひとつひとつのネタ、それが大きく出るから、それも無理してる風でもなく、自然に大きなのが出てくるから、そのいきおい、元気よさ、つりこまれて私も楽しくなる、そう、面白いんですね。

『クリット!』、ゲストです。なんと、テーブルトークRPGを題材にした漫画ですよ。リプレイみたいになるのかな? と思ったら、むしろ導入、入門編といった雰囲気ありまして、TRPGはこうやって遊ぶのですよという、説明多め、親切な話でした。TRPGをコアに楽しんでる人向けに作ると、私も含め、詳しくない人を置いてきぼりにしてしまいかねない。だから、こうやって、わかりやすく導入から進めていって、だんだんコアなネタに向かっていく、そんなだったらいいなあ。TRPG入門みたいにならないくてもいいから、TRPGの楽しさ、面白さみたいなのを見せてくれるとよいなって思ったのですね。でもって、ラスト直前、即興で登場させたキャラクター、ああいう状況がどんづまりになってしまった時に、無理矢理にでも話を進めようとする、無茶もいとわない、そんなことあるらしいですね。こういうぐだぐだになってしまう、それもTRPGの醍醐味というなら、そうしたもの、たくさん見せて欲しいなんて思いました。

『LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』、ゲストです。陸上部のお話。冒頭も冒頭、第1コマ目のゆっこちゃん、ああ、この絵は可愛いな。そこからはじまって、先輩と後輩、ちょっとギスギスしながらの勧誘活動。ちょっと無理目の広げかた、その胡散臭さ、しかも入部希望者のニーズをまったくもって無視。こういう若干のコミュニケーションの不全、それが見どころみたいですね。けど、まだヒロインが入部を決めたというところまでしか話は進んでいないわけで、ということは入部してみればどういうことになるのか。それは次号を待つとして、入部してもきっと同じようなやりとりがなされるんだろうな、そんな予感がします。

『はる×どり』、暑い日の話。恵が暑い日中に熱い飲み物飲んで、普段からそうですよっていってるの。ああ、私と同じです。私は基本的に熱いお茶、熱いコーヒー、牛乳も温めて飲んでます。ええ、慣れると平気ですよ。でもって夏期講習の様子、花子の気持ちはよくわかる。大学入って予習するようになるまでは、いつもあんなでしたね。茫然としながら、ただ時間の過ぎるのを待っている。あの辛さはないですな。出席すれど参加せず、これが私の高校生活でした。って、えらいこと悲しいな。けど、そんな花子もちゃんと自分の目標決めて進んでいる。はる、京子、花子、みなそれぞれに前を向いて、少しずつでも進もうとしている、その様子は見ていてなんだかすがすがしくて、すごくいいなって思えて、もうほんと、素直なこのお嬢さんたち、魅力的だな。見てるだけで和んでしまう。そんな雰囲気も素晴しいです。

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第10号(2010年10月号)

2010年8月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年10月号

『まんがタイムきららMAX』2010年10月号、発売されました。表紙は『ホイップノート』。実際のところ、人気あるのかな。赤青黄色髪の三人娘。本編ではまだ春なので、冬服着ているわけですが、表紙では夏服を先取りして、真っ白なセーラーのワンピース? 暑そうだな。といった無粋な感想はおいといて、アイスキャンデーを食べる三人、ちょっといたずらっぽくいじわるしている上喜知花、取り返そうと飛び付く浜千鳥玲子が画面に動きを作って、華やかでそしてアクティブな雰囲気、実によいなと思っています。

でもって、『ホイップノート』。巻頭カラー。およめさんクラブの最後のひとりの入部が決まる、そんな回であるのですが、まあどう考えてもレコちゃんですわね。第1回の時点で主要キャラクターとして存在を印象づけて、そして今回はその可愛さを強烈に打ち出して、可愛いというよりも美人の系統。小柄で制服がだぶだぶ、ちょっと内気で照れ屋さん? こういうキャラクターが好みという人には、もうたまらなく訴えそうじゃありませんか。というわけで、はげしく訴えられているわけですが、あえていいたい、チカが好きです。

部長と、部長のもといた空手部、その関係の微妙さ、ばたばたと意図やら気持ちのすれ違いを描いて、楽しかったです。ちょっとした騒動、けれど誰が悪いわけでもない、仲良くやっている、そんな雰囲気がいいなって思います。そして最後にレコの移籍。その入部希望の理由は今後にもいろいろ関わってきそうで、ちょっといろいろなんだかニヤニヤしてしまいます。

『きんいろモザイク』。アリス、ホームシック。アンニュイなアリスも可愛いなあ。しかし、しのの見当外れ、また友人綾、陽子の常識外れ、ベタなんですけどね、そのベタを面白く感じさせるテンポがあるんですね。絵の、キャラクターの、可愛くてほのぼのとして、どことなくすっとぼけた、そんな感触が、独特のテンポ感を生み出している、そんな風に思っています。しかしだ、ただ雰囲気がいいっていうわけではなくて、綾ちゃんの何であんなこと言ったんだ あいつとか、イギリスでのアリスについて勝手な想像繰り広げるふたりに、勝手に肯定してしまうしの、面白いんですよね。虹の向こうとかもシンプルで、こういうわかりやすいネタの展開が、すごくいい。もう本当に気にいってて、今回も、本当によかったです。ぬいぐるみ抱いてるアリスがものすごい可愛かったです。

『けいおん!』アンソロジー。仏さんじょ、白雪しおん、小林徹郎であります。しかし、ムギさんは怖い人、裏に違う顔持ってる人、それが基本の理解になってるみたいで、素敵です。好きな言葉は『労働』 口癖は『大丈夫金ならある』。どう考えても、ばらすためのネタふりとしか思えない。ああ、きっとお嬢様に叱られたくってたまらないんだろうな。と、こういうムギを楽しめるのは原作とアンソロの特権であります。

そして、白雪しおん。びっくりしました。てっきり、楽器屋のあんちゃんネタで押し通すのかと思いましたよ。いやね、やっぱり楽器店、採算とるのすごく厳しいらしいですよ。っていうのはいいとして、エアーをテーマに展開する3本。1本目はテーマの提示で大人しめ、けど2本目3本目はすごくうまいと思えて、ちょっとピリッとした味わい含めるところ、すごく好み。いい作家であるなあ、そんな感触を強めるわけですよ。

小林徹郎の漫画は、暴走してわけのわからない方向にいっちゃうっていう展開ですね。実は、こういうの好きなので、けど2ページではその暴走が充分に満足されない。そういうのが惜しいなあって思ったりするんですね。こういうタイプの漫画では、どれだけ暴走が酷くなるか、どれだけ畳み掛けられるか、私はそこに面白さを求めてしまうのです。

『ラッキーストライク!』、扉の部長が素敵。制服姿なんだけど、なんでこんなにも新鮮と感じられるのだろう。てなわけで、本編ですよ。ボウリング、助走がうまくいかないレンにアドバイスするお姉さん。すごく丁寧で、すごくわかりやすい。教えられるレンにしても、どうすればうまくいくのかなっていろいろ考えているという、そういう姿勢の示されるところ素晴しく、ちょっと恥ずかしがりながらも、タンタタターン、素直に復唱するところも素敵でした。でもって、この人、タキ部長、おおっと、みーな部長のお姉さん。しかもプロボウラー。似てないふたり。実力あるお姉さん、けれどうまいの練習だけなんだよ!! いいですね。この勝負に向かない性格。で、こうしたおかしなかけあい楽しんでいたら、ああ、なんかシリアスなエピソードが挟まれて、ああ、タキ部長にはなにか弱みがあるのか。これまで読んできて、レイレイに弱点のあること、そしてレンのまだうまくないこと、それらが乗り越えられるポイントとしてドラマにかかわってくるんだろう、そう思っていたら、部長においてもなにかあるのか。私は部長は完璧だと思っていた。だから、なおさら意外で、あの普段自信に満ちた部長があんな表情見せるだなんて。ああ、気持ち揺れ動いて、もうたまらんです。

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第10号(2010年10月号)

引用

  • 原悠衣「きんいろモザイク」,『まんがタイムきららMAX』第7巻第10号(2010年10月号),50頁。
  • 仏さんじょ「ニセムギ」,同前,73頁。
  • みそおでん「ラッキーストライク!」,同前,85頁。

2010年8月18日水曜日

『まんがタイムファミリー』2010年10月号

『まんがタイムファミリー』2010年10月号、昨日の続きです。

『よめヨメかなたさん』、平成のかなたさんが学校に通うことになりまして、校長先生、名前が菜園。謎の!? 覆面かぶっているのに、そこがあっさりスルーされる。出落ちを潰してはじまる高校生活、なかなかに期待できそうで、覆面校長、背が足りない担任、そして女装男子岡まお。これら、いや覆面は除くけど、今では定番といってもいいようなキャラ付けですが、どう見ても最近見るような典型からははずれていて、それはつまりとってもあろひろし的ってこと。いい感じに暴れて欲しいなあ、そんな風に思える今回、次回からの展開がすごく楽しみであります。

『美大道』、学科が出てきましたね。推薦なんかでは実技と面接、あと小論文? それくらいだったりもするみたいですけど、普通に受けるなら、そりゃ学科も出てくるわけで、意外にこれが苦手という人が多いみたいです。え? 全然意外じゃない? そうですね、私も(美大じゃないけど)もちろん学科苦手でした。さて、今回の勉強風景見てますと、この人たち、もう一浪くらいしても不思議じゃないなあ、そんな気がしますよね。実技がどえらくよければ別なのかも知れないけれど、普通程度なら学科で落とされるなんて当然。だからこそこのふたり、心配にもなろうというもので、それゆえに面白い、そんな風に感じるのでしょうね。それと吉野さん、小さな失敗で一気に小さくなってしまう、その気持ちがすごく可愛いです。実際、そういうことってありますよね。私なんてしょっちゅうでした。

エッセー企画、家族じまん、これ、面白かったです。矢直ちなみ、みこいちご、曙はる、あろひろしと続いて、どれもよかったのですが、一番気にいったのはみこいちごでした。母の話。天然でした話さなければバカは3年バレない。その言い切り方が凛々しくて、なかなかに素敵。けど、自覚はあったみたいだとか、娘ならではの単刀直入的発言、実に見事。で、エピソードの紹介においても、お母さんこそ何言ってんの!? やっぱり見事。けど、これらの紹介、嫌な感じがしないのは、母に対する侮蔑みたいな感情、まったくないから、むしろ愛こそが感じられるくらいだから、と思うのですね。そして最後のコマを見て思うこと。ああ、しんみりと切なくなって、これはお母様を偲んで語られたものなのかも知れないと思い、読んでいる自分も自然と気持ちがひきしまるようでした。世の中にはわからないことがいっぱい、それは本当で、だけど知らなくとも、それを必要以上に卑下することなんてない、そうした真摯な生き方をされた方なのかも知れないな、そんな感想を持ったのでした。わからないこといっぱいの私も、大丈夫と思っていいのかも、そう思えるお話でした。

『100点満点店長さん』、ゲストです。100円ショップの店長さん。ちょっとニブく、非常に素直。けれど、その穏やかな性格、丁寧な仕事ぶりは好感持てる、そんな感じで、実際作中でも好かれている。ほのぼのとした、そんな雰囲気は読んでいて悪くないな、そう思えるものでした。面白かったのは、肩幅の調節ができるハンガー。発明して特許とって、一発当てよう。そう思っていろいろ考えてみても、たいていのものはもう作られているっていう、しかも100円で売られているっていう、そういう展開。こういうこと私にもあるものだから、なるほど、にやりとしてしまう一本でありました。

  • 『まんがタイムファミリー』第28巻第10号(2010年10月号)

引用

  • みこいちご「知らなくても大丈夫」,『まんがタイムファミリー』第28巻第10号(2010年10月号),144頁。

2010年8月17日火曜日

『まんがタイムファミリー』2010年10月号

『まんがタイムファミリー』2010年10月号、発売されました。10月号、とはいいますが、表紙のテーマはお月見ですね。すすきもあるにはありますが、団子がメイン。なんか団子じゃなくてお餅になってる家族もありますが、花より団子ならぬ、月より団子といった様子。けれど、それがいい味、あたたかで親密な雰囲気、感じさせてくれています。

『教師諸君!!』、最高です。文化祭において、西名先生のこだわりが炸裂。ミニスカートのメイドなんていません!! ゴシックはこんなです!! 自分の趣味を最大限に発揮して、いや、ほんと、ゴシック再現カフェがあったりしたら、ちょっといってみたい。いや、一度でこりるかも知れませんけど。この漫画に出てくる先生の、それぞれの興味、趣味というものが語られるところに、なにか懐かしい学校の風景とでもいいましょうか、ちょっと理想でもありますね、感じましてね、すごくいいと思うんです。でもって、リアルお局、すごく魅力的。それでもって、学園祭を楽しみにしている西名先生、ものすごく魅力的。次号、学園祭風景だったりするんでしょうかね。だとしたら、私もすごく楽しみです。

『壁越しの佐伯さん』、お盆の風景かと思ったら定休日でしたか。でもって、今回はショッピングセンターに繰り出して、佐伯さんの浮世離れしたところ、なにかやっぱり秘密の設定などあったりするのかな、なんて思ったりしたのですが、どうもそうでもないみたい? しかし今回は、お隣の松田さんとの交流だけでなく、商店街のみなさんとも交流深めて、こういう仲良し感はよいですね。そして、佐伯さんの旦那さん登場!? 一気に佐伯さんへの興味、好感アップして、これは次回が期待される! 続いてくれたらいいなあと思いましたよ。

『ひなたフェードイン!』、面白いです。まじめに勉強していると見えて、そうではなかったみのりの、ちょっとした葛藤。表情というか、その固まった雰囲気というか、こういう見せ方、大好きです。ダイエットネタは、こうした漫画の定番ではありますけれど、ただ太った痩せたじゃない、グラフを目立つところに貼って無用の恥をかいてみたりとか、そういったちょっと迂闊で、ちょっと可愛い、そんなひなたが面白いんですね。でもって相葉さんとのエピソード。やっぱり面白い娘さんだと思いますよ。実によかったです。

『やどかり君』、とおるが冬馬のうちに居候する話です。冬馬が変なら、父が変、妹も変。そんな家族が面白い。あの、野郎共ひきつれる妹さんとか、超魅力的。でもって、バイクのエピソードとか、これは面白いですよ。笑わないではおられませんでした。こういう、絵で見て一発でわかる、そんなわかりやすさが最高で、変な家族の、変だけど仲がいいよね、そんな様子の伝わってくるところなんかも実によいと思って、すっかり気にいっています。

  • 『まんがタイムファミリー』第28巻第10号(2010年10月号)

引用

  • 駒倉葛尾「教師諸君!!」,『まんがタイムファミリー』第28巻第10号(2010年10月号),52頁。

2010年8月16日月曜日

サマーウォーズ

  先日見た『サマーウォーズ』、よっぽど気にいったみたいですね。今日は漫画を買ってきました。いえ、最初違う漫画を買うつもりでいたんです。ですが、なぜかこれに手が伸びてしまった。1巻2巻を揃いで買って、レジにて「おねがいしまーす」、いや、叫んじゃいないですよ。もちろん狙ったわけでもなくて、でも支払いの時に気付いて、ちょっと苦笑しました。お願いしますっていうのは、いつものことなんですけどね。

 というわけで、漫画版。最初は読むつもりはなかったんですよ。あれは映画がいわば原作だから、それになにかを付け足す必要はないな、そう思っていたのです。ですが、どうも漫画について監督が絶賛してるみたいな話を聞き及びまして、え、そうなの? ふーん、そうなのかあ。まあ機会があったら読んでみるか、そう思ってたら、書店に既刊が揃っていて、ああ、買っちゃうか、買ったんですね、1巻2巻いっぺんに。で、帰りの電車で読んでみたらこれ全3巻なんですね。気付いてませんでしたよ。ええ、買ったんですね、電車降りて書店に寄って。もう2巻の途中まで読んでたものだから、どうしても3巻買って帰りたい。なんとしても今日のうちにラストまで読みたい。そう思わせるだけのよさがあったということです。

漫画の内容は、かなり映画にそったものでありまして、だから映画見てると、すんなり追っていける、そんな感じであるのでした。いや、むしろ映画どおり過ぎる、そう感じることもあるくらい。といったら、まるで映画を引き写しただけみたいな印象を与えてしまいそうですが、そういうわけじゃありません。映画では描かれなかったことを描いている、それは映画にのせきれなかった設定であるかも知れないし、あるいは漫画家杉基イクラの解釈、発想、センスのたまものかも知れません。映画に比べ言葉にて伝えられることが多いという印象です。ともない表現は親切なものとなって、伝えようとしていること、それがどんどん流れ込んできます。健二の決意、なにが彼を支え後押ししたのか、彼の抱えていた問題とはなにだったのか。そして夏希の焦り、栄おばあちゃんという中心を失った陣内家において、なにをできるだろうか、そうした気丈さは映画よりもより強く打ち出されていたように感じています。

漫画の説明は丁寧、そういいましたが、それゆえにテンポを犠牲にしているところもあったな、そんな印象も多少あります。例えばそれはナツキのこいこい大勝負の土壇場。一度の負けで勝負続行不能になるまでの打撃を受けてからの起死回生の大勝負、1度の勝負で4億のアカウントを毟り取る勝ちを収める、そのバックグラウンドが描かれていて、侘助によるラブマシーン本体への攻撃、それが効いていた、ゆえにあの大勝ちが成立したというのですね。けれど、そうした追加の情報があり、また家族の発話、花札の説明など、ルールがわかるわからんにかかわらず映像の力と勢いで畳み込める映画でやったこと、それを可能な限り引き受けたことで、ずばずば読み進めていけない、そんな感じになってしまっていたのがちょっと残念でした。

でも、映画で得られる感触、漫画が伝える感情、同じ事象を追いながら、それぞれ違った視点、興味をもって語っているといったらいいのでしょうか、互いに補完しあいながら、よりこの物語を豊かにしている、そんな風に思えたのは確かでした。映画がいいと思うこと、それはもちろんあって、そして、漫画のこの表現もいいな、そう思えることも確かにあって、これはそのどちらがよいわるいではない、どちらもがよいなと、そんな感想であったというのですね。また、漫画最後の番外なども、これがオリジナルかどうかは知りませんよ、でも、これはいいなと思ってしまう、そんな魅力をもっていた、ええ、いいエピソードでありましたよ。威力のある、いい落ちがついたと思いましたよ。

Blu-ray

DVD

CD

小説

コミックス

  • 杉基イクラ『サマーウォーズ』第1巻 細田守原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2009年。
  • 杉基イクラ『サマーウォーズ』第2巻 細田守原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2010年。
  • 杉基イクラ『サマーウォーズ』第3巻 細田守原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2010年。

設定資料等

2010年8月15日日曜日

大正野球娘。

  8月12日、漫画『大正野球娘。』の4巻が発売されまして、もちろん買ってきたのです。書店にて手にとった時の印象、忘れられません。分厚い! もしやこれで打ち切りではあるまいな、嫌な想像してしまうのは、なにかと思いどおりにいかない毎日にネガティブを叩き込まれてしまっているためでありましょう。しかし、幸い、連載は今も続いているそうで、安心いたしました。そして読んでみて驚きですよ。なんと野球がはじまっていました。これまではなんだかのろのろだらだらと、横道逸れることを目的としているかのような風でさえあった、この漫画がですよ、なんと野球やってる。練習試合。しかも大健闘だ! ええ、これは俄然面白くなってきましたよ。

とはいうけれど、これまでの日常、じゃねえなあ、寄り道といった方がよりらしいですね、それも面白かったから、ストーリーが進んでしまうと、ああ終わりに向かっている! と残念に思ったりもするのですけれど。いえね、軍資金を調達する話とか、そういうのは原作どおりでもあり、またアニメではこのあたり割愛されてしまったがゆえに、道具などの調達、どうしたんじゃ、お下がりとはいえお直しにも金はかかるだろう、お小遣い使ったのか? そんな疑問も出ないでもなかった。ええ、もともとはちゃんとそのあたりも考えられていた、というか、こういう野球にいたる前のやりとり、そちらに力がはいっているのが原作だったように思います。

で、漫画はそうした面もちゃんと拾いながら、寄り道やパロディ、悪ノリに力を入れているときました。だって、下級生ふたり、鏡子と胡蝶が見事に月映妹の手下としてできあがってしまっていて、諜報をする、手裏剣まで投げる。えらいことになってしまっていて、原作ではどうだっけ? と思ったら、申し訳ないんだけど、原作での下級生、ほとんど記憶にないんですよ。胡蝶とか、どうだっけかなあってくらいに覚えていなくて、読み直さないとと思っているくらいです。で、ここまでキャラクター改変して、もちろんこういうの気にいらないっていう人もあろうとは思いますけど、私に関しては不思議とこれもありだなって思えてくる。実に気にいっています。というか、漫画で好きなキャラクター、環と胡蝶だし。

そして漫画にも新聞部が登場です。記子さん、そして後輩の塚原須磨子、この子が素晴しい。カメラ持って偵察に出る。その姿、凛々しくそしてキュート。ってのはいいとして、記子さんはアニメからの輸入ですね。アニメからの影響は他にも見られて、雪さんのいう、わたしそんなに黒くないのよは、アニメ版ドラマCDからですね。でもさ、漫画の雪さん、充分黒いよな。というか、どう考えても真っ黒だよな、なんて思ってしまうのですが、漫画はそれをわかった上でやっていると思われて、こうした遊びが面白い。で、どうもあとがきを見れば、野球に突入したそのこと自体がアニメの影響をうけている? いや、さすがにそれは冗談だろうって思うのですが、はたして本当のところはどうなのか、それを冗談とはいいきれない、そんな雰囲気も感じてしまうというのですね。

さて、漫画版のテーマというの、だんだん鮮明になっているように感じます。以前からそうした傾向は感じていたのですが、漫画では、自分でそうすると決めてできることはすくないでしょう? なにかと思いどおりにいかないからこそ、自分で決めたことのできるということ、自由をこの上なく大事なものとしている。そうした色があるのですね。あるいは、決められた自分像を壊し、自分のらしさというものを求めていこうとする。自分を知り、自分という枠を越えて、自分から自由になろう。彼女らの見せるそうした様子がすごくいじらしいと感じられて、なにせ普段が悪ノリ多めの漫画です、時に見えるシリアスな表情がぐっとくるんですね。原作もアニメも漫画も、意地で野球をやる、誇りのために野球をはじめて、苦しいながらも野球の楽しさを知って、そして自分をのびやかにしなやかに表現していく。そうした自己実現の物語であると思っているのですが、そうした色が一番強いのは漫画なのかも知れないな。そんな風に感じています。

コミックス

  • 伊藤伸平『大正野球娘。』第1巻 神楽坂淳原作 (リュウコミックス) 東京:徳間書店,2009年。
  • 伊藤伸平『大正野球娘。』第2巻 神楽坂淳原作 (リュウコミックス) 東京:徳間書店,2009年。
  • 伊藤伸平『大正野球娘。』第3巻 神楽坂淳原作 (リュウコミックス) 東京:徳間書店,2009年。
  • 伊藤伸平『大正野球娘。』第4巻 神楽坂淳原作 (リュウコミックス) 東京:徳間書店,2010年。
  • 以下続刊

CD

Blu-ray Disc

DVD

PSP

Goods

引用

  • 伊藤伸平『大正野球娘。』第4巻 神楽坂淳原作 (東京:徳間書店,2010年),159頁。
  • 同前,192頁。

2010年8月14日土曜日

『まんがタイムラブリー』2010年9月号

『まんがタイムラブリー』2010年9月号、昨日の続きです。

『この町のハテ』、期待の増ページ、ってことは人気があるのでしょうか。実際の話、私もこの漫画、気にいっているわけでして、だからこうして人気があると思えるところ、嬉しいなあって思うのですね。さて、人間関係に着目される傾向の強いこの漫画、今回はお姉ちゃんと弟とのエピソードであります。元気一杯のお姉さんに、普通っぽい弟。お姉さんのなんでも取り込んでしまう、でも悪気はない、だから弟は強くいわないのかな。ちょっと腰のひけている弟の、言葉にしないが思っていること。なんとなく敬遠していて、けれど嫌いじゃない。なにかあれば心配して助けてという、そうした関係は実に姉弟というものをよく表現していて、実感をともに共感を覚える、そうした気がしたのでした。

『少女カフェ』、だんだんと話やキャラクターがアクティブさを増してきて、面白いです。妙におとなびてやり手のつくし、この子と葉月さんのやりとり、めちゃくちゃ面白いです。休みで旅行でハイテンションな葉月さんは可愛いし、それでうまいことつくしに丸め込まれてるっていうの、気付きながらも乗らずにはおられないっていう、いやほんと、のりのいい、可愛いお姉さんだなあって思います。まあ、一番可愛いのは、あの眼鏡の奥さんなんですけどね。いや、ほんと、可愛いわあ。

そして海でのエピソード。お父さんを逆ナンしたお姉さんたちの、みお、つくしの可愛がりよう、とても面白かったんです。また夕焼けを前にしての三人、お母さんの思い出とともにあって、懐かしさや愛おしさに溢れている、素敵なシーンだなあと思いましたよ。そして、最後の絵日記? 夏をうまくまとめて、これもとてもいい。心地いい読後感に繋がる、そんな話でありました。

『放課後のピアニスト』、お父さん、すごくいいキャラクター。娘大好きなんだなっていうのが、ひしひしと感じられて、けど愛情の示しかたというか、下手なのね。娘に大抗議されて、おろおろして、ああ、いい父娘ですよ。見ていてすごく面白い。そしてほのぼのとします。しかし面白いのは、すすきをとりにいって、ふくろう大量に作っちゃうとか、パン屋でのピアノ客引きとかも、実にこの漫画らしいですね。で、笑っちゃったのが巨峰ですよ。いや、もう、レミ同様私も期待しちゃって、あれー、期待がはずれて、笑いが自然と出てしまいました。この、お父さんのらしさ、ちょっと外してしまうっていう、それがこの父娘の日常のらしさを感じさせてくれて、そして誉めるとそればっかりっていう、それもまた面白い。ええ、いい話でした。楽しく、そしてほのぼの。いい話でした。

『姉妹!』、大乃本初奈のゲスト作です。社会人の姉と大学生の妹。この人らしい雰囲気、しっかり感じさせながら、面白かったです。あの、妹を飾ってしまう姉、妹大好きというか、世話したくてしかたないというか、そういう気持ちの高揚。ともない冷める妹の気持ちのようなのは面白く、そして妹の服は借りられないっていう姉の一コマ。たいへんよかったです。

  • 『まんがタイムラブリー』第17巻第9号(2010年9月号)

2010年8月13日金曜日

『まんがタイムラブリー』2010年9月号

『まんがタイムラブリー』2010年9月号、発売です。って、実は昨日発売だったんですけど、お盆で日付が違ってしまってることに気付いてなくて、買ったのは今日でした。表紙のテーマは自転車なのでしょうか? ツール・ド・フランス? 『つぼみ園』のことみ先生が一番本格的。『少女カフェ』のお父さんと双子ちゃんはタンデム(三人でもタンデムっていうの? まあ、ふたりともペダルに足届いてないんですが)、『ぐだぐだしている女子高生の放課後 略して ぐだじょ』は、まあどう見ても通学用自転車ですね。スポーツに遊びに生活の道具に、自転車の三様、うまく揃ったものだと感心します。

さて、今月も『ラブリー』はゲストが多いです。ざっと拾いましょう。

  • 『Good Job! 桜さん』
  • 『ぐだぐだしている女子高生の放課後 略して ぐだじょ』(新)
  • 『女子高生、仲居系。』(新)
  • 『デザイン戦争』(新)
  • 『シュガーライフ』
  • 『トノサマガアル』
  • 『勇気ほうれんそう』
  • 『ピュアせんぱい』(新)
  • 『姉妹!』(新)

9本。そのうち、新登場が5本。加えて、『明日もひまわり荘!』がスピンオフとして登場、『愛myファミリー』は新連載に昇格と、これ全部にはちょっと言及できそうにない。じゃあ新だけにしぼるかというと、『トノサマガアル』、めちゃくちゃ面白かったりね、あのキッスはよかったなあ。落ちにいたるまで、まったく想像の外、台詞が入って、なるほど! そういうことか! 見事でした。鮮かさにはっとさせられました。

といった具合に、特に言及していなかったとしても、面白いと思ってることは多いのです。全部について書けないっていうのは、やっぱりちょっとフラストレーションですね。まあ、全部書くには体力、気力、時間もろもろが足りなさすぎるのですが……。

『ぐだぐだしている女子高生の放課後 略して ぐだじょ』、期待していました。小池定路の漫画でありますね。だいたいにして私はこの人の描く絵、キャラクターが好きでして、それに話のもっていきかたも嫌いじゃない。ええ、好きっていってるんです。

なにが好きなのだろうっていうと、キャラクターにおいてはまず可愛い、タッチが好きというのがありまして、話そしてキャラクターにもいえるでしょうけれど、ちょっと一筋縄にはいかない感じ、屈折? が見えるところ、そこが好きです。『ぐだじょ』にも、そうした傾向、ちょっぴり感じられましたね。素直だけど素直じゃない。ちょっといたずらっぽいところがある。それがキュート。ええ、キュートかつフレッシュでフレンドリーな娘さん三人登場して、このテイスト、ノリ、温度、やっぱり好きなのであります。

『女子高生、仲居系。』、できがいいな! そう思った漫画です。絵は丁寧で細かくて、四コマにはちょっと重めかなって風もありましたけれど、仲居に女子高生を雇うという、そのアイデアをうまいことふくらませて、旅館にとってよいところも出してみれば、あんまりよくないところも見せて、それぞれが工夫されててよかったなあと思いました。面白かったのは、ヒロイン恵とその母の対決ですね。勢い、元気さが魅力であるなと、そのはつらつとした印象がよかったです。

『デザイン戦争』、社内デザイナーふたりの戦争? と思わせて、新人白峰くるるはヒロイン鷹栖リサのことを尊敬してるっぽい。才能のある新人に抜かれて、焦る先輩。ちょっと迷走して、自分を見失って、けれど当初の気持ちを取り戻して、っていうのかと思ったら、ちょっとまだ迷走ぎみです。今回はキャラクターの紹介って感じでしょうか。ちょっとヒロインのネガティブ傾向が気になりましたけれど、続いていけば、また違った側面も出てくるのかも知れないな、などと思いました。

『ピュアせんぱい』、内村かなめという方、名前は知っているのだけど、ちゃんと読むのははじめてのように思います。職場のかわいらしー先輩、ええと名前はわからない。後輩から見た先輩の、頼りになるところももちろんあるのだけれども、それ以上に可愛いという、その見せ方は非常にうまいと感じました。嘘をつけない。非常に素直に感情を表現する。そうした様子は確かに魅力的と思わされて、これは絵の力なのか、あるいは関西弁、方言というギミック込みのキャラクターの構成によるものなのか。きっと両方でしょうね。なんだか、人気出そうな予感がします。

  • 『まんがタイムラブリー』第17巻第9号(2010年9月号)

2010年8月12日木曜日

花札

 サマーウォーズ』を見て、その鍵になってるもののひとつ、花札、ちょっと興味を持っています。といっても、まったくのはじめてではないんですけどね。それこそ、私たちの世代からしたら、花札は親戚が集まった時に遊ぶものの代表格みたいなところがありまして、昔、お盆や暮れなんかに祖母の家にいった時、従姉妹と一緒に、あるいは伯父や祖母と遊んだものでした。みっつ上の従姉が詳しくて、花札にしてもトランプにしても、いろいろな遊びを教えてくれて、ああ、あれは楽しかったですね。

うちは大家族というほどに親戚はいなかったけれど、ふた家族、三家族集まれば、子供もそれなりの大人数になるわけで、普段はできない遊びができるようになった。それは例えばポンジャンで、人生ゲームなんかもやったっけかなあ。祖母の家にはテレビゲームがなかったから、ボードゲームやカードゲームがメインでしたね。大富豪、ダウト(ざぶとんと呼ばれていた)、ページワン、スピード、いろいろ遊んで、そして花札は花あわせをやっていました。ルールとか、みんなそんなに詳しくなくて、だから『サマーウォーズ』の陣内家みたいなシビアな勝負は成立しなかった。本当にパーティゲームっていう感じで、気にいった札を銘々とりあって、点数計算して、それで勝ちの負けのいって楽しんでました。懐かしい。ええ、『サマーウォーズ』は、そうした懐かしい頃のこと、ばっちり思い出させてくれましたね。

祖母のうちにあった花札、それがなんだったかっていうのは、さすがに私も覚えていません。裏がえんじ色だったように思う。もとは赤かったのがくすんだんでしょうか。うちもそうなんですけど、あの家も相当に物持ちのいい家だったから、数十年っていう単位で使われてきたものだろうと思います。

花札、昔はどこの家にもたいていはあって、ええ、うちにももちろんありまして、ちょっと引っ張り出してきました。

Hanafuda

銘柄なんだろうと思ったら、任天堂の都の花でした。裏は黒。一番安い札なんですが、まあ一般家庭ならこれで充分ですよね。そんなに頻繁に遊んだ覚えはないのだけど、時には遊んでいましたよ。たいてい花あわせでしたね。というか、それしか知らなかった。こいこいは名前だけは知っていて、それをしっかり理解しようと思ったのは、まさに『サマーウォーズ』の影響といえるでしょう。で、花札の遊び方について調べたらおいちょかぶとか八八とかね、本当にいろいろある。いろいろ知っていきたいなあ。そう思うのですが、今、私の周辺には、一緒に花札で遊んでくれるような人がいません。

ああ、人と花札で遊びたい。誰かと花札やりたいよ。ほんと、そんなことばかり思っています。

任天堂

田村将軍堂

大石天狗堂

エンゼル商事

ニチユー

2010年8月11日水曜日

サマーウォーズ

 映画『サマーウォーズ』、見ましたよ。ああ、テレビで? こないだやってたものね。って、ええ、テレビで見たのですよ。その日は別の番組を見ることになっていて、それで直前までどうしようか迷っていたのだけれど、あんまりにTwitterで話題になっているものだから、まあ、見てみようかと録画。そうしたら、めちゃくちゃ面白いじゃんかこれ! こんな映画だって知らなかったよ。こうと知ってたら、映画館にいったのに。ああ、わたくしの馬鹿馬鹿馬鹿。いつだって後悔してる私ですが、こいつはもう久々に心底後悔しましたね。ええ、しましたよ。

けどさ、うずくまって泣いてても仕方ないわけですよ。ここでどうするかを決断しなければならないわけです。ええ、決断しましたよ。BDを買いました。せっかくだから、限定版を選びました。特典ディスクと背景画集、それから花札がついてくる。って、まあ花札には期待してなかったんですけど、主に期待は特典ディスクですね。とはいうものの、時間の関係上、今は本編ディスクを見るので精一杯。でも、本編こそを見たかったのだから、これでいいんです。

しかし、この映画、なにが面白いかっていうの、なにせすごく多様な魅力持ってるから、一口にはいいにくいんですけど、なにかひとつ選んでごらんといわれると、人が頑張ってる、ってところかなって思ってるんですね。例えばそれは健二の暗号解読、佳主馬の格闘、そして夏希の花札。これら、コンピュータの上で成立する世界において活躍するという物語でありながら、実に生身勝負であったなと思うんです。けれど、こうした能力があるから面白いってわけでなく、問題が危機があれば、飛び込んでいって解決しなければならないという、皆のその心意気が伴うから素晴しい。それは、栄お婆ちゃんを筆頭に、自分のできることはなになのか、打てる手はなんなのか、見極めるべく考えて、そして最後まで諦めない。自分にできることをしよう。自分の精一杯をやろう。ああ、その意気がひしひしと押し寄せてくるからこそ、巻き込まれてしまわないではおられない。劇中、当初乗り気ではなかった家族も、最後にはみんなが参加する。それもノリノリだったりする。この一体感、私も感じていたと思うのですね。

この映画見ていると、たびたび感極まることありまして、それはお婆ちゃんの電話をかけているシーンがそう。その翌日の放心した家族、泣く夏希、あのシーンも。そして、佳主馬のリベンジならなかったシーン。手紙のシーン。こいこいのシーン。ほかにもあったかも。感情が溢れてきて、胸がいっぱいになるんですね。それは、演出や演技の力かも知れない。ストーリーかも知れない。でも、見てる私にはそういったことはもうどうでもよくなっていて、目の前に展開するもろもろを、まるでそこに立ち合っているかのように感じていて、 — ある意味、当事者気分なのかも知れません。巻き込まれて、のめり込んで、そして最後、大団円。本来は悲しいはずの出来事を、あんなにも朗らかに迎えられた皆の、やりきった! という感情。それは私の中にもあった、そんな気がするんですね。ただ、私は観客であるから、きっと彼らの感じていただろう、私たち最後まで頑張りきれたよ、お婆ちゃん、見ててくれた! といった思いには追い付かないのですね。

だからちょっと悔しい。あるいはそれは羨ましいっていうべき感情でしょう。ああした家族、親類縁者の繋がり。それは、かつて私も多少は感じていたものであったのだけど、もう失ってしまった。その、彼らの間には確かにあって、今の自分には感じられないもの。その差、それを埋められたらなあ、そんな気持ちにさせられる映画でありました。いや、ほんと、素晴しい映画でした。

おまけ

Summer Wars, Film bookmark

ふたりとも背中向けてるけど、このシーン好きなので嬉しいです。

Blu-ray

DVD

CD

小説

コミックス

  • 杉基イクラ『サマーウォーズ』第1巻 細田守原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2009年。
  • 杉基イクラ『サマーウォーズ』第2巻 細田守原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2010年。
  • 杉基イクラ『サマーウォーズ』第3巻 細田守原作 (角川コミックス・エース) 東京:角川書店,2010年。

設定資料等

2010年8月10日火曜日

『まんがタイムきらら』2010年9月号

『まんがタイムきらら』2010年9月号、昨日の続きです。

『ハルカにめぐる!』、ゲストです。カメラ? 写真部の女の子たちの部活動。部員ふたりの写真部で、部員がいなければ部費もない。そして少々やる気もない。いえね、カメラ壊れたようでして。それで、カメラの修理費かせぐために、ちょっとやる気を出してみたりして、なのに友達? 後輩? 巡を盗撮ばかりしてるハルカが酷い! そもそもカメラ屋で巡を売っちゃってるし。と、そういうどたばたが前面に出て、あまりカメラ、写真という色はなく、なので無茶をするハルカと、酷い目にあってる巡、彼女らを魅力的と感じるか、そこにこの漫画の良否は決まりそうに思います。ところで、ハルカさん、安置安置とおっしゃってますが、安全地帯だから安地じゃないのん? などと思って、実はわりと嫌いじゃなかったりします。

うぃずりず』。先月いっていたこと、その心配が当たりそう? 爺さん、死んじゃうの? これまでの、日本での生活とはまったく違ったリズの母国での生活。リズは日々驚き戸惑いながら、日本に戻りたい、そうした気持ちをにじませたかと思ったら、ああ、この展開。実は、きっとこうなるのではないかと心積もりしていたので、ショックではありませんでした。けれど、あの爺さんの、日頃の元気、口調、手紙からはまったく感じられなくて、丁寧でそして真摯な筆致。お互いのためといいながら、リズのことばかり考えてるのだろうなあ、あの爺さんは。そうした気持ちが伝わるようで、ああ、たまらんですね。

おそらくは、リズは日本に戻るのだろうと思う。けれど、先は予想したくない。ただ描かれることを、描かれるままに受け入れて、そのとき胸に浮かぶもの、こと、それをただただ感じたいと思う。そうした瞬間を目前にしていると実感しています。

PONG PONG PONG!』、次号最終回! そうかあ、そんな気はしていたんだ。このところ、最終回と聞いても、そうか、そうなのかと、ただただ受け入れ、納得してしまえるようになってきています。

さて、師匠が本気を出して、祐太がもてもてに! 調子に乗る祐太。反対に落ち込んでいく新聞部の面々。あの最強かと思われた高坂まで負けてしまうというのは、強烈。そして、リコの発奮。こうも前向きに動くかとちょっと感心させられて、そしてやっかみや恋愛をめぐる駆け引きの苛烈さなんかもちょこっと描かれて、もしかしたら、次号最終回において、思いもしない激震みたいな展開があるんじゃないか?

以前からいっていたことですが、私はこの漫画、好きでした。だからやっぱり寂しいなと思うのだけど、単行本の2巻も出ます。ということで、最終回、それがよいものになればよいな。その思いでいっぱいでいます。

『ろぶすまっしゅ!』、ゲストです。ソフトテニス部の話。横着というかデリカシーがないというか、夏希が主役でしょうか? そして友人小春に秋音、この三人の部活の風景。ちょっと遊びがすぎる、けれどその遊び半分が楽しそうで、けどちゃんと部長には怒られてという、そうしたところのバランスは悪くなかったです。調子に乗るのは夏希と秋音のふたり、小春はひとり真面目、けれど巻き込まれてしまうって感じですね。でも、気の毒といった風ではなく、それはやっぱりなんのかんのいっても楽しそうだからなのでしょうね。その楽しそうというのがなにより、そんな印象の強い漫画です。

My Private D☆V、4224です。『もっかい』の人。ああ、私、この人の漫画好きです。加えていうと、絵が好きです。女の子が可愛いというのもあるのだけれど、画面からぐいぐいと押してくるような圧力感じられるところ、それがいいなと思っているんですね。一歩まちがえると息苦しくなりそうなのですが、けれど窒息しそうな感じはしない。実に気にいっています。

こうした表現の根本には、今回の萌えポイントとして明かされたひとつ、パースがあるのかな。そんな感じに思いまして、しかしパースというとこちらから奥に向かって広がっていくもの、そんな印象があるんですけど、やっぱりこの人の絵の場合、向こうからこちらに向かって押し出されてくるなにかを感じさせて、実にいいと思います。

あ、黒タイツ、実にいいですね。私も好きですよ。なんか、とってつけたようになっちゃったけど、そういうわけではないんですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第8巻第9号(2010年9月号)

2010年8月9日月曜日

『まんがタイムきらら』2010年9月号

『まんがタイムきらら』2010年9月号、発売されました。表紙は『けいおん!』。小窓の向こうに唯と梓がいろいろな表情見せてくれる、ちょっと嬉しくなる、そんな表紙です。っていうのはいいとして、今月号、付録ついたからでしょうかね。いつも買ってるコンビニに『きらら』置いてなくってですね、入荷しなかった? あるいはもう売り切れた? 朝の7時前に売り切れるか!? 驚愕の状況、もうしかたないから、とらのあなにいって買いました。といったわけで、まだ半分しか読めてないんですね。

けいおん!』、今回は下級生メインであります。3年生は自宅学習ということで、登校してこない。からっぽの教室、からっぽの部室。部室では、梓と、そしてさわ子先生が憂、純のくるのを、待っていたー! じゃなくて、3年生のいない軽音部はちょっと寂しいなというお話でした。しかし、こうして下級生だけで話展開してみれば、純がなかなかにいいキャラクターで、憂や梓の気持ちをくすぐって楽しむ。この、同学年の気の置けない雰囲気、悪くないです。たいへん面白かったですよ。

といったところで、先輩たちは皆大学に合格して、そうか、誰かがイチローになるんじゃないかと思ったのですが、そんな無駄なドラマチックはありませんでした。でもって、次号最終回。ああ、終わりますか。実は終わらないんじゃないかと思っていた私にとって、それはちょっと寂しいながらも、終わってよかったと思える、そんなお知らせでありました。輝いている時に、輝かしいまま終わってほしい。そうした気持ちがあったのですね。

『チェリーブロッサム!』、これは先輩、お姉さまがたがお色気ふりまいて、うはうは! って漫画かと思ってたら、違いますね。ええ、これはお姉さまがたが、先輩という強い立場でもって主人公日吉くんにパワハラそしてセクハラをぶちかます。そんな漫画であったというんですね。でも、いじめかというとそんなでもない。それなりに考えなしで、けれどそれなりに考えている、そうした先輩たちのちょっと過激な可愛がりよう、その情景がこれだというのでしょう。しかし、無自覚にお色気ふりまくお姉さんと、自覚的にセクハラ発言繰り返すお姉さま。面白かった。ちょっと暴走ぎみという、そのテンポ、勢いもふくめ、面白い漫画であります。

『放課後ペンタグラム』、ゲストです。新しくできたばかりの学校、そこでなんでか流されるままに生徒会副会長をすることになったちょっと気弱なヒロイン。まわりを固めるお嬢さんたちは、元気がよかったり、しっかりしていたりと、なかなかに個性的。そのお嬢さんたちの顔見せといった風な回なので、なかなかその面白さというものを掴むにはいたりませんが、出だしとしては、まあ悪くなかったと思います。これがどういう風に広がっていくか、それは次回以降の楽しみということで、導入ということに関しては、充分に説明しきった、そんな第1回でありました。

『ドワッフー☆ — メルビルとジルバの卒業試験』、ゲストです。ドワーフなの? やればできるっぽいけれど、どうもやる気がなくて成績の悪いふたりと、トップクラスのふたりがお使いで競いあうっていう、その様子、やけにあっけらかんとしたところなどは実際楽しくて、そして年の少し小さそうな、それでもっていい子そうなココナがろくなこといわない。パターンといえばそうなんでしょうけど、それでもなかなかに面白く、話全体の流れ、その落ちも、うまくしっくりとして面白かった。結構、こういうのも好きな感じなのだなと、自分の興味を再度確認した思いでした。

  • 『まんがタイムきらら』第8巻第9号(2010年9月号)

2010年8月8日日曜日

[PROTOTYPE]

 今日は久しぶりにゲームをしました。それも、アクションゲーム。ロールプレイングだとかアドベンチャーみたいなのは、ちょこちょこプレイしたりしてたんですが、アクションゲームは本当に久しぶりです。『BAYONETTA』が多分、最後。ということは、今年に入ってからは、今日がはじめてってことになる? というくらい、アクションゲームは遊んでいなかったのですね。というわけで、今日プレイしましたのは『[PROTOTYPE]』。海外版のアクションゲームです。

このゲーム、日本では販売されなかったので、遊びたかったら北米版しか選択肢のないという、ちょっと残念な状況であるのですが、じゃあなんで私はこれを持ってるのかというと、『BAYONETTA』を買いにいった店に、たまたま中古が売られていたんですね。誰か、個人輸入だか、あるいは輸入盤売ってる店だか通販だかで買って、遊んで、売ったのでしょう。しかし、この売られたという事実が、たいして面白くなかったという意味であればちょっといやだな、そんなこと思いながら購入したのでした。

さて、まだこのゲーム、クリアしていません。途中。進捗の度合いとか、残念ながらわからない。でも、まあ楽しく遊んでいます。なんだかよくわからないけれど、凶悪な能力を持つにいたった兄さん、アレックスが主役です。軽く車も持ち上げてしまうパワーを持ち、鍛えあげられた兵士だって、パンチ一発でダウンさせるという怪力。しかも、手を巨大なサーベルやハンマー、鞭に変形させてしまうときたもんだ。ええ、この手が変形するというギミックにひかれて興味を持っていた。これがなければ、私はこのゲームを知ることさえなかったでしょう。

いえね、以前、『ARMS』っぽいゲームが出るよって、教えてもらったことがあったのです。それがこのゲームだったのですね。ムービーを見ましたらさ、腕を凶器に変えた男が、軍を蹴散らし、ヘリを落とし、戦車を破壊するときたものです。これはいかすなあ。そう思い、興味を持っていた。けど、PS3を買うつもりもなかったし、ゲームにしてもあえて輸入盤を買うこともないし、そう思ってたけど、状況も変わった、その上、目の前に現れた。これを縁と思って買っちゃうか、買ったのですね。

このゲーム、舞台はニューヨークで、マンハッタン島なのかな? 縦横無尽に走りまわれるのは面白いです。ムービーは英語で、だからあんまりストーリーとかわからなくて、途中から面倒くさくなって、ムービーとばすようになったから余計にわからなくなって、でもどうやら主人公が軍だかなんだかに復讐しようとしてるんですね。荒んだ男です。といったわけで、軍の連中を始末することに関してはなんら良心の咎めもなく、普通に血だるまにして、ついでに喰っちゃったりして、いえね、喰う、というか吸収すると体力ゲージが回復するのですよ。それはそれは残虐なのですが、でもって、それを普通に道歩いている民間人にもできるんですね。普通に殴って、殺して、戦車で轢いて、ぼりぼりと吸収して、ええ、すごく申し訳ない気分になれます。いや、ほんと、できるだけ民間人は巻き込みたくないから、お前らさっさと逃げろ! と思うんだけど、逃げてくれないんですよね。だからどうしても巻き込んでしまうという、いや、ほんと、罪深いゲームであると思います。

PlayStation 3

Xbox 360

Windows

2010年8月7日土曜日

『まんがタイム』2010年9月号

『まんがタイム』2010年9月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』を中心に、『タマさん』、『わさんぼん』、『だって愛してる』。お化け屋敷をテーマに描かれた表紙でありますね。和風、和風、和風。右下には新作『わかば先輩未満』のカットも載っています。

『タイムリミット30分』、ビッグゲストだそうです。作者は野村宗弘。ううむ、知らない人です。渋滞の中、家路を急ぐお父さんと、お父さんを待つ家族の話。普通の人のささやかな仕合せが、ささいなトラブル渋滞で台無しになる。ちょっと切ない、けど渋滞を呪い、イライラして不穏なこと考えながらも、いやいけない他の人の仕合せを壊しちゃいけないと葛藤するお父ちゃんがほどよくいい人で、本当に普通の人たちの普通の生活、そこにある普通の仕合せを描いた話であるな、そう思いました。

『わかば先輩未満』、佐野妙の新作です。製菓会社のOL、若葉なつみがヒロイン。3年ぶりに新人が入るとなって、彼女が教育係をすることとなったのですが、実は年上、その上お母さん。先輩古橋からしたら、年下で既婚者。なつみ、古橋先輩両者ともに先を越されてる、そんな感じであるんですね。あまり派手さはないけれど、穏やかに面白い、そんな感じになったらよいと思っています。

『わさんぼん』、草太の学生時分の友人が出てきて、しかもこれからも出てきそうな感じですよ。柏木、和菓子職人、で、草太に興味がある? 事実を認めたくない萩くんと、そんな萩くんに冷たい妹が素晴しいです。しかし、好意があるのかなんなのか、そうした関係にあっても、包餡のチェックせずにおられない、菓子職人のさがみたいなの、面白い。柏木がそうなら、草太、萩のふたりもそうで、いい味出しています。いい味といえば、「良いな」における柏木の表情に、この店、桜屋のあたたかみ、そうしたものが感じとれるようで、とてもよかったです。

『マチルダ! — 異文化交流記』、なぬ、マチルダ、帰っちゃうの!? いや、そう思わせて違ったりするのかも知れない。いや、本当に帰っちゃうのかも知れないけれど。いずれにしても、どうした展開になるのか、きっと普通にはおさまるまい。期待したいと思います。それはそうと、バードコールが再登場するとは思いもしませんでした。入眠への条件反射。正直、その反射、羨ましいです。夜、眠れない日が続く時など、すごく役立ちそうです。

  • 『まんがタイム』第30巻第9号(2010年9月号)

2010年8月6日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2010年9月号

『まんがタイムジャンボ』2010年9月号、一昨日の続きです。

『天文むすめ』、ゲスト掲載が続いています。山でテント張ってキャンプ、であるのですが、いつもと同じっていうのは、学校の屋上から山に移っただけってことですね。でも、場所が変われば見せ場も変わる。今回は星、天文よりもUFO、エイリアンクラフトの話題が中心となって、Men in Black、MIBが出てくるなど、馬鹿馬鹿しくも、にぎやか、楽しい話でした。しかし、面倒くさいお嬢様、織姫、彼女が可愛いなあ。実にそう思います。

『さくらいろスナップ!』、地味ながら、真面目に写真に取り組んでる、そんな雰囲気感じさせる漫画です。漫画としてのギミック、派手なたちまわりみたいなのは抑えめに、写真を撮る、そして現像する、その楽しみ、わくわくする気持ちを表現している、そう思えるのですね。この漫画がいいなって思うのは、自分も写真を撮るからなのかも。写真のね、被写体、風景、写されたそれらとともにあったんだなっていう感覚、そうしたものが描かれてると思ったんですよ。だから、すごくいいなって思って、願わくば続いてほしい。そう思っているのです。

『嫁猫』、ゲストです。これって、こないだの『ホーム』に載ってたやつですね。妻が猫。もう、本当の猫。その描かれ方は可愛くて、絵もこなれてる感じがあっていいのですが、ちょっと一発ネタみたいな感じもするんですね。でも、ネタや見せ方は工夫されてると思うから、うまく広がっていくと悪くないかも、なんて思っています。

  • 『まんがタイムジャンボ』第16巻第9号(2010年9月号)

2010年8月5日木曜日

『まんがタウン』2010年9月号

『まんがタウン』2010年9月号、発売されました。表紙は『クレヨンしんちゃん』。新と頭についていて、UYスタジオによる新連載であります。しかし、こうして継続される『クレヨンしんちゃん』。人気なのだろうなあ。そう思って、実際アニメは続いてるようだし、映画も評判みたいだしで、私のよく知らないうちに、国民的キャラクターになっていた。これからも活躍されるのでしょうね。

『RIRIKA☆ビューティフル』、おおう、最終回だった。先月の、佐々木さんとのお付き合い、その進展は最終回を導くための布石だったというのですね。ふたりは速やかに同棲生活に突入し、しかもすごく理想的な生活してる。いいなあ。と思って、さてこの時点では最終回と感じていませんでした。それを、あ、これは終わった、そう思ったのはオバさんとの対決が決着した、あそこででしたね。最終回では、こんな風にいろいろなことに決着がついて、後輩たちの決意とその結果、そして凛々花のその後など、見ていてちょっと嬉しくなる。いい終わり方であったと思います。

『こわれたてのレディオ』、新連載です。緩い感じの四コマ。けど今風の女の子日常といった四コマではなく、むしろオーソドックスな雰囲気。少々シニカルで、あの歴女に考古で立ち向かう合コンとか、こういうの面白い。「悲しき口笛」なんかも、いかにもそんな感じそんな感じとうなずいて、ええ、こういう共感を誘うネタ、うまいと思いました。というわけで、私、「同窓会」に答えるならば3であります。

『かしこみっく』のヒミコがどんどん可愛くなっていって、こうした色を強めていくのだろうか! と思っていたら、最後のページなど実にもとどおりだった。あんまりこういうの好きじゃないんだけど、ちょっと安心しました。この漫画では、時折出てくる神様が好きでして、今回はお稲荷さん、風神、そして八束水臣津野命ときたのですが、神様には詳しくないので、八束水臣津野命の表現が妥当なのかどうなのか全然わからんときています。でも面白い。こういう思いもしないダイナミックな表現、それが味であるなあと思うのですね。そしてイナリ様。いい味出しています。大好きですよ、イナリ様。

『みねちゃんぷるー』、峰が雅を好き。それは勘違いなのかどうなのか。論争の果てに、峰のアタックがはじまるのだけど、周辺はどうももう固められてしまっているようだ。雅の心もなんだか揺れ動いているようだ。でも、さすがにこのふたりで決着、とかはないと思うんだけど、けれど今どきはどんな展開でもありっぽいからなあ。といったわけで、なかなかに期待される状況であります。このまま突き進むのもありだと思う。あるいは、この状況を抜けて、新たな気付きにいたるのもありだと思う。紆余曲折もあるだろう、そうしたところを楽しみにしてしまっています。

  • 『まんがタウン』第11巻第10号(2010年9月号)

2010年8月4日水曜日

『まんがタイムジャンボ』2010年9月号

『まんがタイムジャンボ』2010年9月号、発売です。表紙のテーマは応援である模様。ああ、夏といえば高校野球など、スポーツの大会のもよおされる、そんな季節でありますよね。というか、高校野球以外も夏にやってるの? ともあれ、メガホン手に応援する『じょしもん』美々、野球のバット? バットのかたちしたメガホン? 手にしている『おねがい朝倉さん』、そしてチアガールと応援団やってる『交換留学生ルーシー!!』。実ににぎやかで元気のいい表紙であります。

『でり研』、人気あるみたいですね、なんと2本立てです。でもって、お題は夏合宿。そして新キャラ登場。でもさ、しかし、なんていうか、ほんとに3年生なの? 何年3年生やってる? っていうような人物で、すごく微妙。でもって、部員からの評価もそんな感じであるんですね。大キライのムカつく奴の、しかも本人目の前にしてさ。でも、彼女らのこうした裏表のないところ、私は好きですよ。しかし、今回のエピソードは、大仏くんのわりといけるやつってところ、そして海原の大仏くんと相性よいんじゃないの? といったところ。このふたりは、もうくっつくことが確定している、そんな感じがしますですよ。

今回の見どころは、大合唱、酔ってる女の子は可愛いなあ(車酔いだけど)、最後までいけ好かない新キャラ浦飯屋でありますか? 浦飯屋はともかく、今回も楽しく読めて、面白かったです。

『パドラーズハイ』、よい感じですね。いよいよ大会にエントリーするとなって、しかし飲酒に関する誓約書とか書かされるんですね。式で飲むな、強要するな、飲んだら運転するな、ってところでしょうか。真面目でたいへんいいですね。

さて、今回は練習の状況描かれて、しかもかなり具体的に描かれていて、ゲートをくぐっていくスラローム競技への対策なんですが、これ、川を遡上しないといかんのですか。想像以上に過酷な競技で、ゲートは通過不可能な場所には置きませんとはあるけれど、通過できず流されていったりとかもあるんだろうなあ、きっと。練習をしてみて、課題を設定し、克服すべく頑張る。そうした練習らしい練習の風景、このまじめさは魅力だなあって思います。そして、ひとりひとりの個性、得意、それらが見えてくるっていうのもいいなって思って、いや、本当によい漫画です。

『宇宙猫娘団』、連載になったみたいですね。普段は猫の姿で暮らしているけれど、人の目がなくなれば人の姿になる猫型宇宙人たちの地球を征服しようという話です。とはいえ、これの見どころは猫宇宙人、猫耳の女の子たちの可愛さを愛でよう、そうした要素が濃厚で、見た目、そしてやりとりでしょうね、好きな人にはぐっとくるものがあるんだろうなあ。この度の連載昇格に、そうしたこと思いましたですよ。

さて、今回は地球人がはじめて出た? いや、以前にも出てましたっけ。猫娘団のボスの暮らしているお家には、中学生の男の子がいて、飼い主なのかな? いえね、猫娘団が講じるいろいろが、その子からしたらただの猫の可愛いいたずらに過ぎないってのがいいなあって思ったんです。でもって、彼女らのいう、余裕のない地球人。支配して解放してやらねばと意気込むわけですが、いやほんと、是非解放してください。おおいに期待してしまう、素晴しいお言葉でありました。

『交換留学生ルーシー!!』、こちらも連載になりました。しかし、今回、すごく面白い。ルーシーの世話になっている明日磨、この人友達いないのか、という悲しい話。誤解だ、そういいながらも、数えてみれば出てくる名前が非常に、極めて、すさまじく限られているというのですね。でもって、皆からの評価を受けて、すさまじくへこんで、幼なじみにまで卑屈になってという、素晴しい。明日磨の追い詰められようが素晴しい。幼なじみの照れている様子が素晴しい。そして、ルーシーの追い討ちが最高。ええ、とても面白かったです。

  • 『まんがタイムジャンボ』第16巻第9号(2010年9月号)

2010年8月3日火曜日

『月刊アフタヌーン』2010年9月号

 『月刊アフタヌーン』2010年9月号、発売されています。表紙には園田健一の新連載、『ブレット・ザ・ウィザード』の主人公? ふたり、ブレットとポーラ。それから、ティティアリスもいるのかな? でもって、もしかしてこれって微妙に次回のネタばれだったりしない? などと思いながらも、本編、なかなかに楽しく読むことができました。

といわけで、『ブレット・ザ・ウィザード』。面白かったです。銃に魔法が込められる、ファンタジー色の強いガンアクションものであります。元奇術師のブレットが、相棒のティティアリスとともにカジノに乗り込み、ボスと対決する。そこで大活躍するのが魔法の仕込まれた銃でありまして、空中に停滞しながら、動いた人間を見付けるやいなや襲い掛かるなど、なかなかにしびれるギミックで、こういうの、好きなんですよ。

とりあえず、第1回第2回あたりは、ブレットを中心とするヒーロー側の顔見せとブレットの目的を知らせる、まさに導入でありましょうか。それから悪役、リーランドですけど、この人がここで終わるのかそれとも続いて出るのかはわからんのだけど、でも、小物なんじゃないかなあ。次でティティアリスに殲滅させられるんじゃないのかな。なんて思って、とにかくティティアリスがなにものなのか。次回、楽しみですよ。

百舌谷さん逆上する』、ドM師匠に二代目が……。初代の方がよかったなと思うのは、いつものことでございますね。ともあれ、番太郎に対する予言めいたものが語られる。すなわち、百舌谷さんの心は決まったってことなのでしょうね。そして、その決まったがゆえに、そうと鴫沢大観に気付かされてしまったがゆえに、百舌谷さんの態度も決した。心を閉ざして、そして空っぽのまま、体裁だけをつくろって暮らしていこうという、ああ、なんだか切ない話になってきています。

今回提示された状況、すなわち、竜田と付き合うという宣言、そして番太郎に対する態度の変化。これらは、もう今後の展開をうかがわせるもの、そのものといっていいだろうと思えて、たとえばそれは竜田は不幸なことになりそうだと、そして番太郎の活躍に期待したい。ええ、番太郎が活躍するほかない状況であると思われてならないのですね。

2010年8月2日月曜日

『まんがホーム』2010年9月号

『まんがホーム』2010年9月号、発売されました。表紙は、これは肝試しですね。お化けちょうちんを手にしたらいかを中央に、お化けみえこと黒子のだんな、そしてゾンビのマキ、リコがわきにひかえております。夏といえば肝試しだけれど、それが和風から洋風になっていっているという、発想の変化感じさせるところあり、なかなかに興味深い表紙であったように思います。

『東京!』、これは面白い。というのも、私がこういうネタが好きだから、というのが大きいのでしょうけど、秋葉原正親とその妹萌の話。萌の、完全に腐っていますという描写、兄貴とその友人でカップリングを考える、本人を目の前にして、しかも聞き取り調査しながら考えるという、実によいなと思うわけです。で、それはいいんですが、冒頭の寝癖、あれが可愛いなって思って、いや、ほんと。で、私が好きというのがですね、あの、妄想がピークに達してハイテンションになってる、ああいう様子がたまらんのですよ。漫画であろうと現実であろうと、好きなのです。というわけで、今回は実にいい展開でした。でもって、渋谷、かっこいい。その前段の萌もかっこいいのですけど、なかなかにドキドキさせてくれる展開でありました。といったわけで、私も渋谷、兄貴を応援したいと思います。

『おしのびっつ!』、今回とても面白い。兄しのぶと妹くないの入れ替わり。しのぶとくないの利害が一致したということなんですが、その状況を最大限に利用して、自分に有利な状況を作り上げようという、つまりは相手にとっては不利な状況ができあがるわけですけど、そんなやりとりが面白かったです。しかし最近の面白さ、それは桂さん、彼女の貢献が大きいな、などと思っています。この人が出たことで、しのぶに弱みが加わった。くないが負けっぱなしでなくなった。いわば対等になったわけで、ほんと、これすごくいい感じです。ところで、今回はくない変装のしのぶが寿先輩を前にしてきゃあきゃあときめいているっていう場面、これも実によかった。ええ、面白かったです。

『はなたま』、最終回でした。終わりに向かっているなというのは気付いていましたが、思ったよりはやかったなって。祝霊を集める、あとふたつ。そのふたつが同時に集まる、そのエピソード。そうか、最初こうしてはじまったのだったっけか……。あまりに懐かしく、記憶ははるかかなたにゆらいでいる。しかし、お別れをきっちり描いて、そしてふたりの絆、むすばれているということもしっかり描いて、こうして気持ちの通いあうところ。好きな漫画でした。

『三日月の蜜』、こちらも最終回です。いやあ、予想がはずれました。佐倉さんと桃子さん、ふたりのつきあい、この経緯でもって気持ちが整理され、最後に杉さんに告白だ! みたいな展開になるのかと思ってたら、甘い甘い。ラストは素晴しく直線的に進みました。勢いや意地で付き合った、そんな関係だったのに、それがしっかり実を結んだんだなっていう、この展開を意外と感じるのだとしたら、それは見る側が抱えている、こういう関係はきっと成就しないだろうという思い込みのためなんでしょうね。

予想とは違っていました。けれど、このラストは私の期待には実によくマッチしていて、だから嬉しかったです。ええ、杉さん最後まで蚊帳の外。けど、仕合せなふたり、それがもうなによりだったなと思うのでありました。

  • 『まんがホーム』第24巻第9号(2010年9月号)

2010年8月1日日曜日

Lの季節

 ああ、8月になってしまいましたよ。といったわけで、またそろそろ『Lの季節』にでも打ち込もうか、そんな気になっています。いえね、つい先日、『GA 芸術科アートデザインクラス Slapstick WONDERLAND』の体験版などをちょいと遊んでしまいまして、それで再びPSPに脚光があたった。いえ、それだけじゃないんですけどね。というのは、私にとって『Lの季節』とは、まさしく夏であるのですよ。オリジナルの発売日が1999年8月5日であったことから、夏季、暑い時期に『Lの季節』をプレイするのが自然と刷り込まれてしまった模様。しかも、それを毎夏数年やっちまったために、夏となると、ああ『Lの季節』の季節だなあ、などと思うようになったというのですね。

というわけで、『Lの季節』。私のプレイしようというのは、PSP向けにリリースされた『ダブルポケット』であります。これ、画面のアスペクト比が違うから、イラストの上下がちょこっとカットされていたりして、ああ残念! だったりするのですが、でも内容把握するにはなんら問題ないわけで、だから寝る前など暇を見つけては少しずつ進める、といったことしています。まずは、『Lの季節』のコンプリートしたいなあ。全部のルート回って、それから各ブロックの未読を0にしたい。なんて思ってるんですけど、それは正直この夏では終わらないだろう。そんな気がしています。

しかし、プレイしていて感じることは、もう発売されて十年にもなるゲームだというのに、ルートの選択、しっかり覚えているんですよね。それも現実界においてその傾向は顕著。どのタイミングで選択肢がくる、口出しポイントがくるっていうのをしっかり認識把握しているのが微妙に嫌なところ。ストーリーなんて当然わかりきってるわけです。けど、それでも見て、読んで、いいなと思うものがあるんですね。もちろん、これはちょっとどうか、みたいのもあるんですけどね。ともあれ、賛否それぞれ飲み込みながらも、楽しくプレイできている。これは、もう本当に一生もののゲームになっちゃってるな、なんて感じがするのですね。

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