2011年4月30日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2011年6月号

『まんがタイムオリジナル』2011年6月号、先日の続きです。

『ぎんぶら』は、しびれるほどに微妙なポイントをついてきて、コミミネ星人とか、猫耳、獣耳キャラの登場を思わせる要素を匂わせて、決して望まれるものを提供しないというところに、安堂友子の味があるのだと思います。というわけで、コミミネ星人、素晴しく微妙な外見です。で、彼らはまだ発展途上、原始の状態にあるので文明を持った我々はアクセスできませんという状況なんですが、道の駅はあるんですね。しかしそれもまた微妙で、田舎風でいいものでしょうか。しかし、こうもやすやすと乗っ取られてしまっているというの。確かに文明があろうとも、なんらの武器を持たずに対応するとなると、こうなるのは自然にも感じますが、はたしてどんな風にこの状況を乗り切るんだろう。なんか、すごく間抜けな展開が待ってそうな気がします。

『ハコぺけ』、今回の扉は典子さんですね。大学2年生なんですね。脚本担当で酷いあがり性。でも、この人こそがこの劇団の良心であると思います。基本的にさぼりたがりの多い劇団です。練習よりも休憩、お菓子、ケーキが重要な人たちの中で、空回りしながらも皆を引っ張ろうとがんばる。ほんと、いいキャラクターだと思います。今回は座長の存在が匂わされましたね。これまでは、それほどしっかりした状況の説明がありませんでしたけど、ちょっとずつ劇団の状況やなんかも明らかにされて、こうしたディテールが描かれることで、面白みもより出てきている、そんな風に感じています。

『文豪ちゃん』、太宰が出てきましたね。これまでに出てきた文豪に比べても、さらに酷いキャラクター。さすが太宰といったところでしょうか。プライド高いが打たれ弱い。自分で自分にダメージを加えている、そんな具合でありまして、ことあるごとに死んだふりして見せるという、困った人なんだけど、まあ本当に困った人らしかったですからね。で、ここで残念なお知らせがありまして、ああ、次号で最終回なんですね。結構好きだった、というか、だんだんに面白さが増してきたなって思っていたものだから、これはちょっと残念です。ほんと、もっと読んでたかった、そう思います。

『放課後KTK』、なかなかに悪くない感じですよ。今回は部長の普段の姿が描かれて、スカートだとこうなるんだ。実に極端なキャラクターですが、まあ、それはもとからのようにも思います。校内人気では、表部長の方が上位にくるみたいですが、見たところ、裏部長の方が魅力的と感じて、実際あの元気でさっぱりした感じ、雰囲気はとてもいいと思います。この漫画の明るさ、それは部長の個性、それが支えてる、そんな風に思うのですね。

  • 『まんがタイムオリジナル』第30巻第6号(2011年6月号)

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