2012年4月9日月曜日

『まんがタイムきらら』2012年5月号

『まんがタイムきらら』2012年5月号、発売されました。表紙は『あっちこっち』のつみきさん。わんこと散歩、というか、散歩していてわんこと遭遇、って感じなんでしょうか。ゆるやかにカーブを描く髪のライン、その流れにそって掲載タイトルが配置されている、そのやわらかさ、春の風、その空気を感じさせようっていうはからいなんでしょうね。これは面白い、実によいと思います。しかし、つみきさん、普段はちんまりしてるわけですけど、こうして頭身高めに描かれると、ああ、いいお姉さんですね。

しかし、『あっちこっち』のアフレコレポート、めちゃくちゃ面白い。半分ギャグじゃないか! というか、天河氏、この描写で大丈夫か!? ああ、反則やわ。最後まで面白いわ。ちょっと、唾液腺のあたりが痛いわ。

チェリーブロッサム!』、ああ、もうバレンタインデーか。そんなわけで張り切るつばきさん。気持ち悪いと母に心配されるほどですが、いや、でも、恋してる時って客観的にはこんなもんですよね。渾身のチョコレートを渡したい。けど、渡せない。って、この子、弱いなあ。いや、でも、恋してる時ってこんなもんか。怖るべし沙咲野。あえてこのことを予想し、家を出る前に渡せばいいチョコを温存していた女。怖るべし沙咲野であります。しかし、大咲と武蔵小杉の交換、これはいいよ。やさぐれるつばきもすごくよいよ。ほんと、今回はつばきが見事に主役。一喜一憂どころか、めげてめげてめげてめげて、最後に大逆転。よかったなあ、そう思うんですが、最後の沙咲野、なんで勝手に食べてるのって、そのつっこみには笑わないではおられなかった。本当の主役、面白いところを持っていくのは、この怖るべし沙咲野なのかと思わせる展開。ほんと、いいキャラクターが揃ってます。

『Rainbow Starbow』は、続くほどに面白さも増してますよね。今回は同人音楽の話というより、友達同士の日常といったところ。昴病欠。自宅では眼鏡、昔などはぐるぐる眼鏡という、って、眼鏡だから取り上げたわけじゃない。本当です。信じて欲しい。困った友人。見舞いにきてくれたのはありがたい。いろいろ心配してくれているのもわかるんだけど、親切でやってくれることが、みなことごとく迷惑。でもそれでも昔のことを夢に思い出したりして、いい友達なんだな。そう思ったところで、あの落ちでしょう。これ、予測できる人はできるんだろうなあ。自分はてっきり美咲だと思ったんです。だから、ええっ、そっちか! あんなに立派なこといってたのに! って驚いて、ああ、私はこのタイプだ。風邪ひいたりしないよう、いろいろ気をつけて、肝心なとこでひく。ああ、自分も落ち担当です。

『箱入りドロップス』、このカラーは素敵だな。雫の髪の、淡くグラデーションのかかった、その色合い、涼しげで、ちょっと儚さ感じさせるようでもあって、しかしそれ以上に可愛い。ほんと、素晴しいよ。綺麗な子、可愛い子、健気な子、いろいろなものに触れて、なんにでも感動して、わくわくして、文化祭の準備ももう楽しくって、アホ毛ぱたぱた、花なんて飛ばしちゃって、ほんと、もう、いっぱいいっぱい楽しんで! そんな気持ちになるんですよね。もう、もう、ほんと、この子にはしあわせになって欲しい! さて今回は、実は怖がり、萌さん。いや、すごい、ほんと、いいっすよ。アイスホッケー部なのか!? って、いや、それだったら怖くないじゃん! もうわけわからん状態になってて、いや、でも、それがいい。そして陽一。ああ、上手にできた。よかった、よかったなあ。ほんと、皆が善良、皆が可愛い。みんな、仲良く楽しくやるがよいよ。そう思って見守ってほのぼのと嬉しい。そんな漫画。ほんとよい。素晴しかった。

棺担ぎのクロ。 — 懐中旅話』。クロの置かれていた状況、それがわかって、ああ、本当に危なかったのだな。魔女の呪いによる発作。一年を眠ったまま過ごすことになったのか。いや、死の淵にあったんだ。あの駅のイメージ。列車に乗ろうとして乗れなかった。それは、なんとか彼女をこの世に繋ぎ止めたいと手をつくしてくれた人たち、看病し、薬草を育てたチョウやセンのいてくれたおかげなんでしょうね。しかし、クロちゃんの脚線美! とかもうちっとも思えない、ああ、なんだ、あんなにまでなっているのかと、おののく。痛ましい。そんな絵に、クロという名もニジュク、サンジュも思い出せない彼女の様子。さらには、ニジュク、サンジュを避けようとする、その不安の理由はなんなのか。眠りから覚めて、なお胸苦しく、ああ、ああ、安心や安定というものはこうも遠ざけられて、どこに向かうのか、なにが待っているのか。胸がぞわぞわする。なにか、また大きなことがおこりそうな気がする。ぞわぞわさせられるのです。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第5号(2012年5月号)

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