2012年6月9日土曜日

『まんがタイムきらら』2012年7月号

『まんがタイムきらら』2012年7月号、昨日の続きです。

スマイル・スタイル』、大変面白かったです。今回はブルマ回、というか、どんどん変態性を露にしていく人たちの話といった方がらしいと思います。ブルマの存続に尽力した人がいれば、女子校の通過儀礼から予約録画への華麗なる連携など、いやもう、勢いが素晴しい。というか、予約録画は反則だと思う。意味なんてないんだけど、そのインパクト、思いもしない単語に虚をつかれるように笑ってしまう。ほんと、すごいな。危険なポーズからあの人の暗躍、山咲百合の短パンを守ろう会、受理。最後の最後、馬場先生ご乱心までノンストップで、もうたまらん面白さでした。小休止もなしに突っ走ってますよね。

『プレフレ』は椿が可愛いなあ。ほんと、ちっこいんだなあ。しかしこの漫画、髪形を違えたり眼鏡をはずしたり、またデフォルメの表現あったり、いろいろするんだけど、それでもそのキャラクターのらしさがしっかりしている、それがとてもよいなって思います。今回は雨の日の放課後、傘がないからはじまって、いろいろわいわいやってるんですが、あの先生にやいやい講義する樹、椿のふたり、ものすごく面白い。このキャラクターのよく動いているところ、いきいきとしているところ、これが本当に魅力的です。あの樹と椿の身長めぐるやりとりの末、しれっと流す椿に、なんだよ乗ってよと文句いう樹のね、こういうやりとりが本当、ありそう感あふれるというか、ああ、友達っぽいよね、そんな風に感じさせてくれて、こういう細かいところに、その人たちのらしさっていうのが乗ってくるから面白い、魅力的、なんだと思います。ほんと、大変に好み、大変に面白いです。

『かいちょー』はプール回。プール開き、はしゃぐ生徒たち、そして先生も同様なのか、ジュースと明日のプールも自由時間、これを交換条件に競泳するっていうんですね。先生と里乃ふたり対生徒4人のチームっていうんですが、さすがは体育教師、圧倒的というんですね。しかし、この競泳の場面、水しぶきあげながら競う、その描写がよかったですよ。あの、水のいかにも流体といった感じ、力はいってるなあ。水をわけて進む、そうした感覚があって、あの広角的な遠近感の強調、先生の速さ、そしてナツの追い上げ、少ないコマ数でしっかり伝えて、見事でした。だからでしょう、里乃の遅さもよくわかる。とんでるしぶきの量、全然違うんだもの! つばめに追われて必死に逃げるも、かいてもかいても進まない。しっかり伝わるものがあるから、つばめの気づかい、そして巡先生のぶちこわし、これが落ちとして一層に効いてくるんでしょうね。面白かったです。しっかり見せられました。

『JOB&JOY』面白かったです。授業中居眠り、起こされて、いらっしゃいませ。夢の中でも働いて、レジがすごくはやい、キッチンも任されてと喜んでいる舞花に現実つきつける優也、大変によかった。そう思ってたら、レジが夢とちがう……、より以上によかった。これはほんと予想外で、面白かったです。しかし、ほんと、舞花、よいですね。表情が豊か。注文をさばけない舞花、綾奈をたたえる舞花。いろいろ駄目な子なんですけど、って、それに加えてめんどくさいのか。でも、頑張ってる、気持ちがストレートに表現されるところとかもね、実にいいなって思うんですね。綾奈に嫉妬する優也。この子も、ほんと、よいですよ。三人、皆、表情豊か、感情豊かで、それがすごく魅力と感じられます。

My Private D☆Vは『ミラク』から川井マコトです。「頭の形が丸くて可愛い女子学生のポニーテール姿」が好みとのこと。って、この絵! この人の絵は、漫画的にバランスを調整してても、そこにきちんと骨格、頭骨がはいってると感じさせるところがすごいですよね。一番奥のリボンのお嬢さんも、身体がしっかりしてる。骨があって、そこに筋肉がついて、その上に脂肪そして皮膚がある、リアルとはちょっと違う、けど身体を生々しく感じさせる。その生の感じがあるから、これだけきちんと衣服を着けてても、艶かしさ感じさせるんでしょうなあ。もし、これが本気でその方面に突き進まれたら、どんなことになるのか。いや、でも、自分はこの人の絵は、抑制された見せ方、その向こうに感じられる身体、その合間に引き合いせめぎあうバランスに魅力が立つのだと思ってる。あからさまにせずとも、むしろしないからこそ肉感的で魅惑的なのだと思います。

ところで、テーマとは関係ないんだけど、自分は正面向いてこちらを見つめる顔、それに強烈に反応するので、いや、もう、あのお嬢さんはすごい威力でした。あと、手前のお嬢さんの丸まった背の感じとか、そしてもちろん皆の頭骨感じさせる頭とか、しっかりと伝わる身体の確からしさ、その魅惑は容赦ないです。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第7号(2012年7月号)

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