2012年6月16日土曜日

『まんがタイムきららミラク』2012年8月号

『まんがタイムきららミラク』2012年8月号、発売されました。表紙は『純粋欲求系リビどる』です。リビどる三人がしっとり濡れている表紙。色っぽいですよね。メインはこちらに背を向けたリク。その向こうにいる眼鏡のつるをくわえたレンも色っぽく、さらに向こうのルコ、髪をかきあげて、この人は色気よりももっとなにか清純なもの、感じさせますね。このしっとり感は梅雨時発売だから? そう思ったら、なるほど本編! であります。

『幸腹グラフィティ』は、なんと、面白い展開です。来週、予備校がお休み。かくしてきりんがリョウのうちに来ない。なんとか呼ぼうとあの手この手のリョウが可愛いなあ、そう思うんですが、三ツ星には勝てなかった。あの、高級中華に魅入られたきりん、次のコマ、謝るきりん、大変に素晴しいです。そして椎名さん。傘にカッパ、重武装だというのに、水濡れでダウン。徹底的にリョウをひとりにするというのですね。しかし、ひとりにしてどうするのか。そう思っていたら、ああ、おばあちゃんとの思い出。図書館で司書さんと会って、おばあちゃんんのこと、いろいろ聞かせてもらうっていうんですね。ずっと、おばあちゃんのこと、料理が得意な人なんだと思っていた。リョウがそういう、またリョウの視点でおばあちゃんを見ていた私たちにしてもそうですよね。けど、そうじゃなかった。苦手だった。本を参考にしながら、リョウがおいしいと思ってくれるように、そういう願いをともに作っていた料理だったっていうんですね。料理は愛情なんていうけど、それは本当なのか。それは本当なのですよ。この人のために作りたい、この人がおいしいといってくれますように。その思いがひと手間を変える、その人の好みに合わせる、そのひと工夫がより料理をおいしくするんですよね。そうした基本のこと思い出させてくれる。切なくもよいエピソードでした。

『桜Trick』は文化祭の準備。前夜、準備のために学校に泊まるっていうんですね。今回のメインは、春香優ではなく、コトネしずくでありますね。学校お泊まりに緊張するしずく。こうした経験はじめてだっていうんですが、それは中学では18時に下校しないといけなかったから。嘘なんですね。人の輪の中にはいっていけなかった。だから一緒に学校に泊まるとか、無理だった……。けど今は違う。その理由、告げられるコトネももうわかってて、このふたりの関係もまたよいですね。切ないなあ。なかなか素直になりきれない、けど、そうじゃない、思いはただただ溢れるといった様子。たいへんよいと思います。でもって、春香優、もうこのふたり、もうたまらんですなあ。どこまでゆかれるのでしょうか。もう、素晴しいです。

『なりきりイミテーション』、疑似姉妹のお話。今回は姉妹げんかですね。なんで向子はこの関係を秘密にしたがるの? その返事に機嫌そこねたお姉ちゃんみなり。学校でもそっけない態度して、それに傷つく向子、同様に傷ついてるみなり。公園で会ったまりと、まりの妹はなの様子見て、姉妹げんか、いつもどうしてるの? ひとつの解答を得て、そして実践するみのり。みのりが謝って、そして向子もあやまって、あの向子がみのりのこと思ってのことだったっていう、その理由とちょっと不器用なところなど、大変よいですよね。不思議な姉妹ごっこ。ふたり、少しずつ距離を縮めて、親しみを増して、理解しあって、そうした様子、すごくいい。糸に込められた思い、向子の気持ちなども大変によかったです。

『プリ魔ドンナ! — 現在魔王進行中』、面白いですね。サリーとパルフィでアイドルデビュー、というんですが、なかなかにうまくはいかない、さらには強面な兄さんまで出てきて、って、意外といい人だ! さとみの変態性、これがアクセントになってますよね。暴走する妄想。また魔王サリーちゃんへの聞き取りなど、面白い。あの和製RPG思わせる台詞の枠、いいですよ。話をはこぶテンポにいいアクセントを作ってると思います。そして新キャラ。なべ、フロシキ、フライパン装備の子供ですよ。男の子? そう思ったら、なるほど、勇者の妹なんだ。めちゃくちゃ強い。パルフェも容易には勝てない? そんな子が、こんなにも可愛いっていうんですね。お年寄りにモテモテのサリーがゲットしていた飴玉で、この妹も魔王の仲間になって、ふたりでユニット組む? 期待される展開であります。というか、パルフィもさとみの仲間入りするのか?

  • 『まんがタイムきららミラク』第1巻第6号(2012年8月号)

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