2012年7月31日火曜日

Good night! Angel

 ついに『まんがタイムきららミラク』から単行本ですよ。『純粋欲求系リビどる』と『Good night! Angel』の2タイトルですね。変身ヒロインものと、殺し屋稼業の女の子、どちらも戦うヒロインというのが面白い偶然だと思います。さて、今回は『Good night! Angel』を取り上げます。組織においても優秀と名高い殺し屋、境川ユリ、その素顔は、普通の生活に憧れる普通の女の子だった、っていうんですね。学校通って、普通に友達作って、学校帰りに一緒にファストフード店に寄ったり、家に招いて勉強会やパジャマパーティをしたい、そんなささやかなことを夢見ている高校1年生。それが境川ユリであります。

しかし、殺し屋という職業が、彼女の夢を阻む! 幼少期から殺し屋としての訓練を受け、仕事をしてきた彼女には友達がいない! 秘密がばれないよう、友達を作ることが許されなかったユリは、小学生時代ぼっち! 中学生時代もぼっち! 友達なし、ひとりぼっちの学校生活を送ってきて、それがここにきて起死回生挽回のチャンスですよ。高校進学とともに一人暮らしを開始。よし、これから友達を作るぞ。頑張るわけです。

殺し屋としては超一流の彼女が、いざ友達を作るとなると、どうしていいやらわからない。どうやって話しかけたらいい? どうなったら友達といえるの? 困惑しきりなのですね。また職業病ゆえか、事前準備下調べだけは完璧で、いつか友達といくことを夢見て、たいていのテーマパークはリサーチ済み、一人で。ああ、どれほどに健気なのだろう。友達を作りたい一心で、準備や練習おこたらず、けれど経験のなさがスムーズにことを運ばせない。空回りしたり、またちょっとのことで嬉しくなってしまったり。ええ、殺し屋としての彼女と普段の彼女のギャップがあんまりで、それゆえに女子高生境川ユリの可愛さが際立つ、といった感じなのですね。

しかしこれが面白いのは、ただ単に昼は女子高生、夜は殺し屋、みたいにやってるからじゃなくてですね、昼には昼で、殺し屋の仲間がユリのまわりにわんさといるんですね。ユリの友達、それはユリの求めていた普通の暮らしを送ってる普通の女の子たち、大沢佳奈や畠山寧々であり、また決して歓迎しているわけじゃない白霜あやめをはじめとする殺し屋同僚たち。なんのかんのいいながら、普通の友達との距離も縮まっていってるし、殺し屋仲間との仲もよくなってるし、普通の女の子たちの交流と、ちょっと特異な人たちとのなんかへんてこな日常風景。そこに生じるメリハリ、ユリのテンションの違い含めて、飽きさせない、面白みの幅が広くとられている、そうした感じがあるのです。

殺し屋もの、アクションも少々、そして女の子たちの日常はたっぷり。健気少女のほのぼのあれば、押し掛け友人たちに翻弄されて、けどなんだか嬉しくなっちゃってたりもする、そんなユリの様子だけ取り上げても充分楽しい漫画です。読めば他にも見どころあるかも、そんな感じに盛り沢山なコメディであります。

  • 柊ゆたか『Good night! Angel』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2012年。
  • 以下続刊

2012年7月30日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2012年9月号

『まんがタイムオリジナル』2012年9月号、先日の続きです。

『小森さんは断れない!』、大変よいですね。小森さん妹、お母さんにプールに連れてって欲しいとおねだりしたら、駄目と一蹴、なんと海にいくことになりました。この数コマに描かれた、小森さん、妹、ふたりのがっかりから見事な笑顔に切り替わるその様子、とてもよかった。あのふくれてる妹、可愛いですよね。めぐみとまさ子も誘って皆で海。妹が人見知りだったり、胸のことで意気投合したりと、なかなかにいい塩梅です。しかしメインはめぐみですね。明るくて元気。いつもケラケラ笑ってる、そんな印象のある子ですけれど、そうじゃない表情も持ってる。あの真っ赤になっためぐみ。照れたというより、困ったりしたのかな? それでちょっと不安だったのかな? 小森さんにしても知らない友達の一面知れて、少しめぐみを理解して、そして最後のなでなで。あの何だよーといっているめぐみ、表情はよく見えないけれど、あれがなんだかとても幸いと感じられて、よかったのです。

『恋は地獄車』は、またえらいこと話が動いておりますよ。ついに妊娠! って、万里子さんじゃなくてその両親ですよ。万里子心配する、千歳喜ぶ。で、名付けについて確認するの、いやほんと、万里子も千歳も、ほんと酷い名付けですよ。何度見ても笑ってしまいます。見た感じには普通の名前なのになあ。で、この両親妊娠をうけて誤解するヒモ。彼、どうするんだろう。ほんと、これはただではすみそうにない、そんな予感がします。

『お弁当はあたたたためますか?』。客はこないのにバイトはちゃんときて、いいのか悪いのか。ちゃんと給料出せるのか? といったところはおいておいて、この人、ずいぶんちゃんとした人みたいで驚きです。自分の小遣いくらい自分で稼ごうと思った、その志望理由を遊ぶ金欲しさと訳してしまう店長はたいした人だと思います。しかし、この人のやる気は、店長がしっかりしてないから、自分が頑張らないと店がつぶれてしまいそうだから、っていうんですね。なんというよくできたバイトでしょう。店長と交代するのがよいんじゃないかと思うくらいです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第31巻第9号(2012年9月号)

2012年7月29日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年9月号、昨日の続きです。

『このはなさくや』は新連載、ということもあってか、うまいこと仕切り直してきましたね。登場人物の整理、再紹介がなされて、なるほどこれはすっきりとわかりやすい。生徒会もの。役職が割り振られ、全校生徒の前で自己紹介をする。その前段階から、いったいどういう人なのか、会話やりとりからわかるようになっていて、そして自己紹介で駄目押しですよね。またこれらに加え、生徒の評判、噂、ささやきが描かれることで、彼女らがどういう人で、どういうポジションにあるか、 すごくわかりやすく示される。だけに、ヒロイン野原小牧の普通の人っぷりが強調されて、って、この人、花をぽんぽん出せるとか、一番普通じゃないんですけど! まあ、能力的には普通ですよね。焦ってみたり、困惑してみたり、けれどちゃんとなぜ選ばれたか、その理由も示されて、いい連載開始回になったと思います。

『もこもこBOX』、コロッケ食べたくなりました。しかし、あのコロッケ屋の女将さん、子供のコロッケ食べる様に魅せられて、いやしかし、これはほんとわかりますよ。新作の評判がとてもいい。あまりにおいしそうににこにこ食べてる、それにつられて、他の新作も持ってくるとか、ほんと、いいおばちゃんだと思いますよ。さて、キューちゃんとチャチャのテレビの話。ああ、いい話。テレビの底に、子供のころの夢が書かれてて、それが叶ってた。なにかしんみりと思うところあって、いいなあ、と思ったら、テレビが落ちてくる。あのふたり潰されてる絵、めちゃくちゃ面白い。帰ってきた子供たちに、しっぽをもふもふされる様など、とても素晴しい。ええ、素晴しかったです。ところでカッチがすっかりお姉さんになって、ともない美少女力もあがってる。ええ、カッチ、可愛いですよね。すごい美少女ですよね。大好きです。

『あヴぁんぎゃるず!』、ゲストです。ウサ耳、ネコ耳、メイドのお嬢さん三人が一緒に暮らしてる? で、ウサ耳とかネコ耳は自前なんでしょうか。冒頭からいきなり、ウサ耳の親戚というウサギが、テレビの向こうで蛇に捕食されていて、なんともいえん味わいです。これ、ウサ耳バニーガールも、ネコ耳眼鏡も、ただそういう格好してるっていうだけじゃなく、ウサギやネコの擬人化だったりするのかな? なんともわからんのですが、この三人のなんだかぐだぐだな会話、やりとり、ちょっとナンセンスで、人を食ったみたいな、そういうのの面白さを押し出してきてるんですね。しかし、バンド? それを録画しようとして隣の部屋からうるさいと壁を叩かれる。こういうの面白かった。はしばしに、ひっかかってくる、そんな面白さが仕込まれてます。

『かためで!』は、刀愛好会でありますね。雨の日、雨宿りで皆がきたことを喜んでいるこゆり。さやかの入会にも喜ぶこゆり。気絶とか、おおげさなんだけど、それが妙に面白かったです。しかし、刀を携帯するのが普通のこの世界。けれど校内においては、抜刀は禁止されてるんですね。それが、刀愛好会に関しては特別に許されてる。それが入会の決め手になったっていうのは、実にさやからしかったです。しかし、彼女が抜刀して、なにごともなかったというのが意外で、いや、いつもなにかをばっさりやってるってわけじゃないか。全体に落ち着いた話でしたけど、面白かったです。

『ボドゲde遊ぶよ!!』は、今回は石器時代ものなのですか。ほんと、いろんなボードゲームがあるんですな。石器時代ものだから、導入にタイムマシンをもってくる。いや、ただの適当な工作なんですけど、それで妹アミを石器時代にいざなって、いや、気分だけですけど、それでゲームに参加させるっていうんですね。ゲームの内容、その説明やプレイ状況でもって話を進めるばかりではなく、いかにアミを引き込むか、そうしたところから工夫して、こういうところはよいなって思います。ただ、ゲームするばかりじゃあれですしね。で、ゲームなんですが、毎回ひとつ紹介してプレイして終わっちゃうっていうのはちょっともったいない、そんな風に思っています。いくらボードゲームがたくさん種類あるといっても、このペースで消費していってどれくらいもつのだろう。心配に思ったりするところもあるのですね。なかなか珍しい題材だと思うので、うまいこと盛り上げて、うまいこと続いて欲しいなって思います。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第9号(2012年9月号)

2012年7月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年9月号、発売されました。表紙は『ひだまりスケッチ』であります。ゆのと宮ちゃん、ふたりが仲良く肩を寄せている。赤いノースリーブの宮ちゃんと、緑のシャツ着たゆの、ふたり、その色あい、またポーズのつけかたもあいまって、性格の違いが好対照、いい塩梅にバランスとっていると感じます。しかし、シュシュでシャツの裾をまとめてる。お揃いで。それが可愛くて、いいアクセントになっていますよね。

『セカイ魔王』は順調に話を進めてますね。マオとニッカ、情報を求めて大きな街にやってきたのですが、さすが都会だけあっていろいろと情報が集まっている。噂に名高い鋼の勇者、鉄兜の勇者、そして黒剣の勇者。って、アルシャさんか!? と思っても、ああ、アルシャさん、信用がないなあ……。情報屋のシートさんに会えても、欲しい情報は得られなかった。かわりに、情報を持ってそうな魔物について教えてもらって、って、こういうところ和製RPGっぽい展開です。しかし、今度の魔物はなんか期待できそうですね。初代魔王の時代からの生き残り? 見た目、普通のお嬢さんで、ちょっとコミカル。全力でおもてなし。次回に向けての引き、これも非常に効果的。期待を煽りますよね。

『先輩には頭が上がらない!』、面白いですね、って、これまだゲストか。先輩と一緒に映画を見にいくことになった。けど、テレビシリーズを知らない、ってわけでDVDをまるごと貸してもらって、大ハマリ。はまるんはいいんですけど、アニメが面白かったのはよし、それに加えて、先輩とのデート、その準備も一生懸命で、いやいや、青春でありますよ。オタクであることを隠してる先輩。その先輩の秘密を自分だけが知っていて、一緒のオタク趣味でもって、交流を深めていく。映画見る、感動する、居酒屋で感想、感動を共有しあって、こういうコミュニケーションの情景があり、そして確かにこのふたりの仲が進展していくと感じさせる。ああ、こういう恋愛になるかならぬかの関係、けどいつか成就しそうな関係、それを描かせるとうまい人だな。そう思わせるものがありました。

『としょコミュ』、ゲストです。図書室ものでありますよ。図書委員の女の子たち、童話好きのヒナタ、その友達のかなこ、そして図書委員長平麻美咲であります。って、ここでちょっと約束の叫びを。案の定ニューアーク式か! しかし、ヒナタの童話好き。ただ好きってだけでなく、ペローやグリム兄弟といった収集者をちゃんと把握してるとか、ただ漫然と読んでるわけではないんですね。そして美咲委員長。大変な読書家。しっかりしたお嬢さん、そう見せて、実は食わせものであったというんですね。本の間から見つかったいかがわしい小冊子。百合もの。文才もないらしい。こうした指摘をした後に、これが美咲の手になるものと知れる。ほんと、美咲委員長、困った人っぽい。この困った人と、子供っぽいヒナタ。ふたりの間でつっこみ役がいそがしいかなこ? かなこの頑張りに期待されますよ。

『ふかふかの大地』、なんにゃかの新作ゲストです。農業ものでありますよ。って、扉がものすごく可愛くてですね、箱庭といいますか、小さなジオラマ風、畑のベースに登場人物三人が配置されて、このこじんまりとしつつも、しっかり世界が作られてるという感覚。これは大変いいと思います。で、その三人。空野マナ、一年生が、農業部副部長水橋エリに勧誘されるというんですね。畑で踊ってるのが部長の土屋モカ。ちょっと変な人。けど、なんか堂々として気持ちのいいお嬢さんです。さてさて、マナは農業とか全然わからない。畑の大根、見てわからないとか、種蒔いてすぐ芽が出ないかと待っている。そんな感じのお嬢さんなんですが、畑でとって食べたキュウリの味に感動して、入部を決意。それで農業の魅力、ちょっとずつ知っていこう、そんなことになるんですね。ミニニンジンの種蒔きに関する一連の説明や描写など、なるほどちゃんと農業してるっぽくて興味深い。種蒔き育てる面白さに、知って学んでいく面白さ。そしてキャラクターに発する面白さ、コミカルさや可愛さなどなど、面白さが層をなしている、そんな感触がありました。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第9号(2012年9月号)

2012年7月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2012年9月号

『まんがタイムオリジナル』2012年9月号、発売されました。表紙は、山? キャンプ? 渓流にてちょっとひと泳ぎといった風情ですね。中央に『ラディカル・ホスピタル』山下ナース。その周辺に『らいか・デイズ』らいか、『ゆらゆら薬局プラリネ』のみさき、は焼いた魚、川魚っぽいですよね? 食べてます。そして『女子高生かんさつ日誌』からメインのふたり。皆水着で、ぱっと目をひく表紙です。ザリガニとり、よいなあ。いろいろ懐かしい。

『満開!Sister』は、たけし、どうしようもないなあ。部活、剣道部にて防具をつけたがらない。真剣勝負だというんですが、暑いの嫌がってるみたいにも見える。いや、この人にかぎってはそうじゃないんですけどね。いや、もう、どうしようもない。サツキさんのがっかり大和撫子、カンナの学校でべったり、最近の定番で安定した面白さ展開しながら、あの柄杓でかけんな、ものすごく面白かったです。柄杓あかんのか! そうか墓なのか。

『よゆう酌々』、戸田くんはもうどうしようもないなあ。女将が寝坊はいつものことだけど、戸田くんがそうとはめずらしい。粧子さんも戸田くん不在に定休日を疑うレベル。しかし、その戸田くんの不調。それがもうどうしようもなくってですね、兄の妻、もとから兄の妻やっちゅうのに、妊娠発覚、ショック、失恋、って、もうどうしようもないなあ。恋やぶれて落ち込む戸田くんに活力与えるのが女将だったり、またそんな戸田くんをうまく宣伝に使う粧子さんとか、女性のしたたかさが魅力的な漫画ですが、同様に戸田くんのあかんたれなところ、これも魅力なのですね。

『女子高生かんさつ日誌』、人気あるんでしょうか、カラーで登場ですよ。補習中の風景、って、いやいや、補習とかちっともそんな風に思わなかった。って、なんでイーゼルまで用意して絵描いてるの!? ちっとも抑えのきかない先生で、なめられてる、遊ばれてる、女子高生は実際元気でおそろしいなあ。でも同時に魅力的と感じさせるものがあるから、面白いなあと思います。挑発的な美術部眼鏡の彼女。絵が好きなんだね。絵に取り組む際の表情に、スケッチしたいという顔に、見事に魅了されました。

『かがやけ!工学女子』。数について、といいますか、測定についてでありますね。昨今の工業製品に求められる精巧さ。ちょっとでも値が違うと大変なことになる。そうしたところからノギスを使った計測の演習に展開しまして、ノギスにしてもいろいろな測り方がある。また計測する道具もいろいろある。許容誤差の話、なぜ誤差が出るかなどなど、充実の内容でありました。ただ工学の話をするだけじゃなく、そこに登場人物の個性からめて、うまいこと広がっていってると感じました。そして道具は大切に扱おう。ええ、これは大切なことだと思います。校正なんかもする。度量衡の歴史やメートル原器、長さの歴史などなど、多様な内容もりこんで、充実、でありました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第31巻第9号(2012年9月号)

2012年7月26日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年9月号

『まんがタイムきららフォワード』2012年9月号、一昨日の続きです。

『あねごーれむ』、ゲストです。ゴーレムもの、といいますか、一時的な蘇りものといった風でありますね。3歳で亡くなった女の子、岩井真理が、17年の月日を経て、賽の河原から現世に蘇るというんですね。やる気のない弟、学校も休みがちになって、って、こいつのいってることよくわからない。好きだった先輩が卒業してしまった、だから学校いく気なくなったって、いやいやいや、すまん、よくわからない。ともあれ、お姉ちゃん、ゴーレムとして蘇って、弟をはげまして、っていうんですね。しかし、ゴーレムを作る要件、それをクリアさせる云々、なるほど強引だけど、よく考えた。最終的に弟、学校を辞めるの辞めるのですが、あまりお姉ちゃん、活躍できてないな。あのハガキみつけたのくらいかな? 先輩と再会して留学とかなんかその気になった? で、学校辞めるのやめた。うん、それ見届けてお姉ちゃんはもとのケーキに戻ってしまう。不思議な味わいでありましたよ。

少女素数』は、ぱっクン、敷島、ふたりが、なるほどこうして友達になっていくんですね。ぱっクンはあんずのことを好きなんじゃないかと思い込んでる敷島、この誤解がきっかけになってぱっクンの好きなのはすみれだと教えてもらえて、こうして悩みごととか話し合える男友達ができたってことなんでしょうね。語りあうふたり。敷島はヒロミのこと、嫌ってなんていない。むしろ好意を持っている。純情少年ですなあ。すみれと有美、ふたりの間で揺れ悩んでいるぱっクン、あんずに向ける好意とヒロミに寄せられる好意、その間に戸惑う敷島。ふたりそれぞれにちょっと違うのだけど、悩める少年の恋心、対比されつつも違わないのかも知れない、そう思わせるものあって、それだけに友達になったふたり、よかったなって思うのですね。そして、有美です、あの船が橋に迫って、そしてくぐり遠ざかっていく一連の流れ、見せ方、見事でした。それまで会話主体の静の状況にあった、それが一気に動に転じて、それは恋について話していた彼らの気持ち、それを一気に揺れ動かしてしまう現実の彼女の存在の強さ、確かさ、そうしたものを描くがようで、ええ、大変に効果的な名シーンであった、そう思います。

2012年7月25日水曜日

Ornaments of the Star Festival, taken with GR DIGITAL

Ornaments of the Star FestivalGR BLOGのトラックバック企画、締め切りであります。今回、7月のテーマは「」であります。和といわれると、日本の伝統的な風物、そんな風に思ってしまいますが、今回のテーマは日本、和風といった枠にとらわれることなく、和という言葉の持つ意味、そこにまでイメージを広げてもかまわないっていうのですね。というわけで、今月もトラックバック企画「和」に参加します。

で、私はいつもどおり直球勝負であります。とりあえず最近撮った写真をざっと眺めてみて、和風和風、日本の風物、そういう探しかたしてみたらですね、やっぱりこれだなあ。ええ、七夕飾りであります。風に吹かれていた笹、短冊を逆光で撮った。それだけ、真っ向の写真であります。

Ornaments of the Star Festival

2012年7月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2012年9月号、発売されました。表紙は『夢喰いメリー』、いざ! 決戦。でありますね。メリーさん、鍵を手にいよいよやる気と構えて見せて、背後にはエルクレス。もうほんと、最終決戦開かれる、といったところにまできたのですね。感慨深い。そしてメリーさん、この人はこういう凛々しい表情も素敵なお嬢さんです。

夢喰いメリー』、エルクレスと対面。夢路、メリー、エンギ、ジョン、そしてクリオネ。ああ、クリオネが可哀そうだ。善良であるだけ、可哀そうだ。しかし、今回はエルクレスの目的がエルクレス本人の口から語られ、そして夢路、かっこいいなあ。夢路の能力、クリオネが語った夢路の真実、そしてエルクレスのいう兄貴。今回は驚きの連続。しかしそれらを受けて夢路、微塵も揺らがない気迫、ああ、いい主人公でありますよ。衝撃の事実を突き付けられて、ショックを受けなかったわけではない、けれどそれでも今やるべきことから目を反らさない。素晴しいなあ。この真っ直ぐさはかっこいいです。そしてジョンの仲間集結! ああこれは素晴しいな。これはわくわくさせる。ほんといい展開であります。

『ハナヤマタ』、面白いですね。お父さんですよ、なるのお父さん。娘の様子がなんだか違ってきた。なにがあった? 心配する父、いやもうまったくの誤解なんだけど、いやでも父というものはこうしたものなんでしょうなあ。彼氏か、反抗期か、いやもう今回はなる父が主役ですね。さて、よさこいのチーム名を決めようとしてるんですね。なかなかこれというものが出ない、そこで自分たちのコンセプト、それを明確にしようってことになった。いやもう、父、大活躍じゃないですか。笑顔が花々しくてステキとか、詩人か! いやもう、面白かったです。ああ、父さん、安心するがいいよ! 真実を知るその日が楽しみですよ。

はぢがーる』、やっぱりこうきたか、最後の課題。最後がキスかと思ったら違った。キスの課題はすでにクリアして、ということは最後はそれ以上!? なわけないですよね、告白ですよ、ああ、そうなるよね。納得の課題でした。ただし今回は本田涼限定。でも、これも予想どおりというか、当然こうならんとおかしいですよね。そもそもの卵の課題、これをクリアするとしあわせな恋愛が成就する、というの、そりゃもうどう考えても本田くんにいきつくでしょうよ。しかしこの状況にいたって、紗江さん、煮え切らない。うん、その迷いやまた罪悪感など、思い悩む様が実にいい。こうした迷い、不安、それらを乗り越えさせるものはなんなのか。それが楽しみ、その盛り上がりにこそ期待でありますよ。

『私が彼女で彼女が私で』、ああいいですね。あおいに距離を置いた方がいいといわれて、それから元気のないなつき。今、あおいと中身が交換されてるんですけどね、そのあおいの家族、父母兄に見守られて、応援されて、それで気持ちをかためる。あおいに、これまで自分のやってきたこと、それを詫びる。まあ、誤解だったんですけどね。嫌われたわけでもないし、怒らせたわけでもない。ただのすれ違い。けど、これをきっかけにして、無理して相手を演じるようなことはやめよう。自分のありのまま、自然でいこう。その場面などは大変によかったです。これで本当にふたりが友達になった、そんな感じがひしひしとします。女子ふたりの友情もの、たいへんよいと思います。

2012年7月23日月曜日

『まんがタイムファミリー』2012年9月号

『まんがタイムファミリー』2012年9月号、先日の続きです。

『ひよっこシスターの安息』、シスター雛形の帰省です。全然実家に帰っていなかったシスター雛形、皆から強くいわれて帰ることになるのですが、なぜか周知されるシスター雛形帰省予定。もう、ほんと人気者なんだなあ。近所の奥さんがた、ラーメン屋の常連客、占い師タカコさんから子供たちまで。で、シスター根津、子供と遊んでそして知るシスター雛形のすごさ。いやほんと、いなくなってわかるその存在感。見事に表現されて、面白かったです。で、雛形さん、ほんとにプリンセス? あってもおかしくない!

エッセー企画は「夏休みの自由研究参考書」であります。自由研究を振り返る、そんな内容なのですが、参加者は木村和昭、駒倉葛尾、由多ちゆ、G3井田、辻灯子、佐野妙であります。ありますが! こんなにすごいのやったぞ! というのが皆無で、思い付きはよかったが現実的には無理だった、苦手でたまらんかった、たいしたことやれてない、そもそもやってない、見事であります! しかし、やらんと決意したという辻灯子さん、素晴しいな。反抗的なお嬢さん、ほんとこういう気概はとても好ましいと思います。そして佐野妙さんの指摘。あー、それはそうなのかもー。意気込みがあっても、結局は資金力が出来を左右する。うん、そうかも知れません。なんか、すごくよくわかる気がします。

『ヒタキあやかしゆき』、ゲストで再登場ですよ。嬉しいですね。民話にある、雪女の正体を知り、それを明かしてしまうと命をとられてしまうという伝説。それをひいて、主人公ヒタキと彼を監視する雪女の子雪との淡い恋愛ものができあがったのですね。見張られて嬉しいヒタキ。雪は世間知らずで、けれどそれが可愛くて、恋も知らない、そんな子。だんだんに人の気持ちを知っていくのかな。今回はゆきのお目付け役笹目も出てきて、けど得意の嫌味もちっとも通じなかったりして、いや、ほんと、面白かったです。雪とヒタキ、ふたりがいいんでしょうね。さわやかです。

『地味なコ、派手なコ』、大変よいと思います。派手なお嬢さん西條さんは、地味好きの男子にフラれたものだから、地味な子千草と仲良くなって、地味を学ぼうとしているっていうんですね。けど地味にはなれない西條さん。その天真爛漫さ明るい表情はやっぱり魅力で、そのよさを千草はわかってて、伝えようとして、伝えられてないんですけどさ! この相手の持つコンプレックス、それが魅力なんだと互いに思っている、それがほんとによいなって感じるんですね。あなたの派手は素敵、あなたの地味もとてもいい。ふたりはいい友達だな、きっともっといい友達になれそうだなって思うんですね。

  • 『まんがタイムファミリー』第30巻第9号(2012年9月号)

2012年7月22日日曜日

『まんがタイムスペシャル』2012年9月号

『まんがタイムスペシャル』2012年9月号、昨日の続きです。

『アイして♥やえば』、徐々に絵柄等チューニングしているのでしょう。見やすく、可愛くなってきてると感じます。歯に歯並びに強烈な愛をそそぐ歯並愛さんと、強烈な八重歯を持つ八重直人との恋物語。といいたいんですが、愛は直人のことご主人様とかいってるし、微妙に恋なんだかよくわからないところがおかしくて、結構気にいっています。口蓋垂のマニア、口街鳥子にそそのかされるままに、読んでもらえぬメールを送り続ける愛とかね、ああ、切ない思い、と思いきや、携帯が苦手だからちゃんとした文字列になってないっていうんですね。すれ違い? けど愛も直人もなんかいい人で、結構なほのぼの感。ええ、なんだか気にいってるんですよ。

『アテナの初恋』、先月からのゲストですね。ギリシャ神話、オリンポスの神様が人間界に遊びにやってきて、それで恋に落ちちゃったとかいう話です。恋に不慣れなアテナと、そんなアテナをいろいろふりまわしたりそそのかしたりするヴィーナス、ふたりのコメディですね。合コンに出て、そこで恋を知ってしまったっぽいアテナ。とにかく生真面目でかたいお嬢さんなんですが、四千年ものあいだ、恋というものを知らなかった。っていうんですね。父ゼウスの雷とか、嫉妬深いヘラとか、そういったキャラクター踏襲しながら、現代小ネタまじえたライトなコメディになってる。人間くさい神様たち。もとからがそんなですよね。そういう雰囲気は悪くないって思いますよ。

『ひすい色ライブラリー』、十野七の新作ゲストです。図書委員の井上翡翠さんが主人公。美人で穏やか、けれど本のこととなると人が変わる。残念美人の一種みたいですね。本が好き、力一杯おすすめする。けど、感想文とかは大の苦手。って、わかるわあ。自分も感想文、えらいこと苦手でした。本好き感想文苦手のひすいと、本苦手感想文はまあまあ? の小田切瑪瑙。ふたりの本をすすめすすめられる、そんな感じの委員会もの。楽しい感じ、いい感じです。

だんつま』は、おお、魅惑の扉。この黒髪の美人は!? と思ったら、なんかひなよさんと一緒にスキップとか、どういう人なのだろう。お姉さま、旦那克ちゃんのお姉さんだっていうんですね。美人、さっぱりしてる人。そう思ったら、部屋の掃除ができてるか入念なチェックがはいる。いや、面白かったです。弟が家事を独占してるっていうの。家事を奪われるとか、はじめて聞いた表現ですよ。子供時分からの姉弟関係描かれて、弟の彼女たちの受難、それもつぶさに見てきた。弟の面倒くささをよく知ってる姉。その描写が面白かったですよ。うん、なんか姉弟関係にリアルさがあるんですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第21巻第9号(2012年9月号)

2012年7月21日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2012年9月号

『まんがタイムスペシャル』2012年9月号、表紙は水着、夏でありますね。『恋愛ラボ』マキと『笑って!外村さん』のコラボレーションであります。ひとつの大きな浮き輪の中に、マキと外村さんがはいってる。蕩けるような笑顔のマキに対し、ちょっと固い表情の外村さんが対照的。けど、外村さんも可愛いですよね。ほかには『シュガービーチ』、部長のカットもありますよ。センターカラーらしい。人気あるのかな。嬉しいことであります。

『どろんきゅー』、素晴しい。今回はアキの田舎に佐倉さんがついていく。最初は警戒したのに、子犬がいるというのに誘われて、いやしかし、子犬に懐かれて嬉しそうな佐倉さんが可愛くて嬉しそうで、とてもよかったです。たいてい怖がって泣いてる子ですからね。で、案の定怖い目にあう。キャンプ場での肝試し大会。司会者が説明する、この地に伝わる落ち武者伝説。そいつを落ち武者たち本人が実演してくれてるっていう、もうめちゃくちゃ面白い。なんでこの漫画の幽霊おばけたちは、こんなにもおどろおどろしくって、なのにこんなにも可愛くて面白いいいやつらなんだろう。懐かれてる佐倉さん。うり坊のぬいぐるみ、ひとつは落ち武者たちのプレゼントっていうんですね。ほんと、ほのぼの。あのぬいぐるみを喜ぶ佐倉の後ろでハートマーク出してる落ち武者たち、帰りの車を見送る幽霊も、ほんといいやつ。最高です。

ボクの・ワタシの武勇伝、エッセイ企画です。師走冬子、駒倉葛尾、吉村佳、藤島じゅん、下村トモヒロ、そしてナントカであります。いや、めちゃくちゃ面白かったです。まさかの師走冬子怪我なし。かと思ったら駒倉葛尾怪我だらけ。骨折とか怪我とか、ご両人、ほんとあれこれ大変なレポート多いわけですけれど、心配しますよね。ほんと、ご自愛ください。でもって下村トモヒロ。いいなあ! 甲冑か! でも普通、あっても着ないよ! 羨ましいなあ。ナントカは嬉しいなあ。天狗さまだよ。この人の漫画が読める、見られる、それがとても嬉しいのですよ。

『趣味じゃない園芸』、よそはよそうちはうち。あの他の植物園がやってるもの見て、羨ましくなってる目。あの指差しとか、ああ確かにあんな感じなのかも。いーなー、あれ、いーなー、っていうね、ほんとそれらしい、いい雰囲気出してました。この漫画って、植物ものであるのはもちろんなんですけど、はやらない植物園の再興ものみたいな味もあって、実際、決してはやっているわけではない事業、そいつをなんとか盛り上げるにはどうしたらいいんだろう。いろいろアイデア出したり模索したり、そんなことは多々あるわけですけれど、その様子、雰囲気が非常によく出ていると感じられて面白い。決して楽々成功するわけでもないってのが侘びしくもあり、またそれがよいんでしょうね。今回はキノコが取り上げられたわけですけれど、夜行性植物ですね。なのに、はたから聞くと危ないキノコの話としか思えない。それも非常に面白かったです。

『桜乃さん迷走中!』、コミックス発売ということでのゲストなんですけど、桜乃さんというよりも、作家大江さんにスポットライト当てて、いや、いいですよ、いいですね。終わったという言葉の両義性。しびれました。大江さん、よいなあ。あのネガティブ思考にとりつかれて、涙流してるところとか、なんだろう、ぐっと胸に迫ってくる。ああ、大江さん、大江さん。しかし、その悩みの内容。後から考えても大丈夫だろう、そう思って殺した登場人物をどうやって生き返らせるかとか、どんだけ行き当たりばったりなのか。って、普通、こういうものなの? 一緒に考えてくれる桜乃さん、アイデアは全然役にたたないんだけど、けどちゃんと大江さんにとって意味ある相談になったってのがよかったですよ。ただ居候してるだけじゃない、そんな感じに思えたのもよかったですよ。

シュガービーチ』は部員のレベルアップをはかる、っていうんですが、コーチも監督もいない。どうしようっていうんですが、そのコーチを見付けるまでの展開やりとりのどうしようもなさ、最高ですよ。先生、寂しがり屋さんなのか? そして伝説のペアの真実。なんてこった、このふたりかい。意外な展開、これはなにか面白くなりそうだぞ、そんな期待がとまりません。きっと手がつけられないでしょうし、このふたり。楽しみですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第21巻第9号(2012年9月号)

2012年7月20日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年9月号

『まんがタイムきららMAX』2012年9月号、昨日の続きです。

『カレーの王女さま』、七夕ですよ。冒頭の七夕の説明カレー版、あれ、いい線いってると思ったのに伝わらないのか。カレーでないと伝わらないのに、カレーが出るとカレーばかりに気が向いてしまってやっぱり伝わらない。悩ましいところですね。短冊に願いごと、広美の短冊が回線冗長サーバー増設冗長性確保って、これってこないだの大規模障害か……。仏さんじょさんも被害被ったりなさったんでしょうか。かなり幅広いジャンルのサイト、サービスが落ちたりしてて、ほんと、大変そうでした。今回の見どころはビーフカレー、カレー利権、キュアシースー。涙目の牛が最高でした。

LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』、駅伝の下見、選手の選考も兼ねてるっていうんですね。最初はゆっくり、2周目はレース本番を想定して。その過程で描かれる部員たちの意識、それが本当に素晴しかったんですね。椿が選手として走りたいと望みを口にする。けどそれは椿だけじゃなくって、他のみんなも変わらない。優子は種谷先輩と2区を争ってる、また椿の周りにしても、あの同学年のふたり、後からはいってきた椿に負けたくない、その一心で頑張っている。理由は違えども、椿の鬼気迫る走り、プレッシャーとかね、ああ、皆いいライバル関係を築いている。少しでも速く、目標を持って陸上に取り組んでいる。そういうことがひしひしと伝わってくる。ほんと素晴しいと思います。種谷先輩と優子、2区に選ばれたのは種谷先輩。そして補欠ながら椿が選出されて、頑張りがむくわれた人がいる。願いに届かなかった人もいる。この厳しさが描かれてること、それがまた素晴しいです。

『コマンド:アンチシリアス』、ゲストです。真面目といわれることがわずらわしくなってきた主人公、芽島ちか。なので不真面目になるべく努力するっていう話です。宿題をサボってやったぜ。けどそれが気になって不眠。しかもその努力むくわれず、って、普通ならラッキーだよなあ。割と不真面目な友人つみきに相談して、つっこみを真にうけたり、それから丈の短いスカートはかされてみたり、割と普通のこと、けどそれが大変だっていうのが面白かったです。無理せず自分の性格、そのままでいいじゃない、そういう話でもあるのでしょう。自分のありかたに迷うちか、その努力のからまわり、それから友達。悪くない感じですよ。

『スイーツどんぶり』、なんとLIFE、ばっちり続いてきてますよ。さて、今回は海が舞台。ナンパされるジャッカル、って、いやこの人、めちゃくちゃ可愛いよね。海の家で調理してる酒井暁美は、料理対決申し込まれたりして、で、その相手がLIFEからのスカウトマン。いったいどういう方向に進むのか。そして例のあの人が乱入。いや、もう、わけのわからない展開、その勢いに魅了されます。めちゃくちゃ面白いです。

『おにさん、こちら』、面白かったです。不思議なかたちの土偶? 重要文化財、それと同じものが自宅の机に置かれてる。クレハが昨日拾ってきた。で、これが宇宙人の乗り物、宇宙船だっていうんですね。常陸国に連れていってほしい。というので、バイクで4時間、ぶっとばしていく。ロマンがあるなあ。こういう話好きなんですよ。地球で遭難した宇宙人が、長い時を経て、宇宙に帰っていく。その帰りたい、仲間のもとへ、願いが叶うこと。その手助けをする主人公たち、そういうの、ぐっとくるんですね。ええ、いい話でした。

『猛魔女注意!』、ゲストです。父ひとり娘ひとり? 娘理子がご飯を食べない、無理に我慢してる? これを見て、捨て犬でも拾ったか? いやいやビッグフットだっていうんですね。魔女の使い魔。けど稼ぎが悪くて、ろくにビッグフットのパックンにご飯も与えられない。それで千円で理子が買い取った、とかいうんですが、なんともいえない淡々とした描かれよう。不思議なノリ。話が動くとしたら、魔女が理子に飼われることになった今後? そんな感じもするのでした。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第9号(2012年9月号)

2012年7月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年9月号

『まんがタイムきららMAX』2012年9月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、お、以外な組み合わせです。アリス、カレン、そして陽子。学校からの帰り道? アイスクリームを食べている3人です。食べ方にも個性が出るといいますか、陽子、もう食べ終わってるし! おとなしめのアリス。いたずらっぽく溌剌としたカレン。いい対照。陽子も陽子で、さっぱりとして元気な性格、よく表れていて、ほんと、可愛いお嬢さんたち。魅力的であります。

きんいろモザイク』、おお、アリスが素敵だ。今回はゴマの話からはじまって、忍主催のティーパーティー。アフタヌーン・ティーがマイブームなんだそうですよ。皆を呼んで、お菓子づくりから頑張るっていうんですね。メイドの御仕着せ着たしのの可愛いこと、って、どんくさい子であります。お菓子づくりで手間取って、とっぷり夜もふけてっていうんですが、夏のイギリスは夜になってもまだ明るかったりするから、こんな時間にもお茶会、みたいなこといいますよね。しかし、この準備の様子のおおわらわ。にぎやかで楽しくて、とてもよかったです。さて、カレンになつかれてる久世橋先生、なぜゴマなのか? 悩んでるんですね。理解しようと一生懸命、いい先生だと思います。

ご注文はうさぎですか?』、扉にシンデレラ、なぜだろう、って、なるほどそういうことですか。千夜に起こされたシャロ、寝間着が甘兎庵×ラビットハウスのコラボTシャツなんですね。なんだろう、素朴で自然で、えらいこと可愛いですよ。今回は、イメージと実際、それがテーマなんですね。お嬢様学校に通うシャロとリゼ。シャロは皆のイメージを優先して本当を誤魔化してしまうけど、リゼはそうじゃない。軍人気質を隠さない。って、リゼも可愛いもの好きとか虫やおばけが苦手とか、本当を隠してますけどね。でも、今回、シャロの本当が皆にばれて、けどそれでリゼとの距離もちょっと埋められた、皆の気持ちも変わらないってわかった。恥ずかしいかも知れないけれど、もう隠さなくってもいいし、ばれたら幻滅されるんじゃとか心配する必要もないし。ええ、よかったじゃないかって思ったんですね。しかし、ばれた瞬間のシャロ、ぐるぐるの目、めちゃくちゃ可愛い。この子はシンプルでも相当に魅力的ですよ。そしてオロオロするチノも素晴しい。ええ、いい話でした。そうかあ、メロンパン好きなんだ。嬉しそうな様、実によいですよ。あと馬、馬。看板、素敵でした。

『Free!』は文化祭で喫茶店。メイド喫茶っていうんですが、あの女子高生と相撲がとれるとか、ものすごい妨害工作があったもんだな。アトリが悪いんでしょうけど、首謀者は隣のクラスの稲葉冴子。相撲とかいう発想がすごいよ。で、それを紙相撲で克服とか、面白かったです。普通にメイド喫茶でいくと思わせて、普通には起こりそうもないトラブルしこんで、その山乗り越えさせて、意外性、そしてしてやったり感、見事でありました。

『Pretty Prison』、ゲストです。囚人と看守という、なかなかに珍しいシチュエーション。主人公? リンネは天才ハッカー。どんなセキュリティも突破する、っていうんですが、ほうコンピュータがないと駄目なんだ。南京錠に降伏です。彼女を監視するのはコハク、幼なじみで看守。人の悪いリンネに、根が真面目なコハク。ちょっと屈折した友情、というか愛情? そんなものが感じられる漫画でありますよ。けど、そういうシーン、あの食べ物わけてもらったコハクのモノローグですよ。ここぞというところで、とりあえず食べるか。こういういいところでひょいとかわされるみたいな感覚、面白い。シリアスになりきらない、コメディ、楽しく読めそうな漫画です。

アキタランド・ゴシック』、めちゃくちゃ面白いです。県のなりたちの劇、これってアメリカでは普通にやるっていう国のなりたちの劇、そういうのなんでしょうね。ほんとにアキタランドではやってるの? さて、アキタちゃんの晴れ舞台、チョイ役なのにばっちり素敵な衣装。アサヒのお手製だっていうんですが、そのアサヒ、痛恨の発熱。それで弟ショウゴ君が代わりに派遣されたっていうんですね。しかし、これ、おそろしい! 姉というものの理不尽性、弟という立場の哀れ、それが見事に描出されて、名作ですね。最高に面白かったです。しかしアキタちゃん、きれいな服でおめかしとか、嬉しいんですね。こういうところ、なんだろう、意外とはちょっと違うんだけど、でもなんかほのぼのとこの子の素直さ可愛さ感じさせてくれて、とてもよかったです。

ふわふわ科学』は夏に涼を得る、そのいろいろですよ。サツキのうちにはクーラーがない。なので打ち水、気化熱ですね。そこからチエの工夫。へー、お湯を噴霧すると冷たく感じるんだ。気化しやすいからなんでしょうか。面白いですね、今度ちょっと試してみよう。怪談で涼しくなるメカニズム。なるほど、交感神経のしわざか。冷たいものを食べると頭が痛くなるメカニズムも説明されて、なるほどでした。サツキのうちに皆が集まってたの、お祭りにいくからだったんですね。みな浴衣、最後に冒頭のシーンがリピートされて、同じ台詞なんだけど、随分違いますね。最初はなんだか追いてかれる感じ、けど夢じゃない、本当のお祭りにはちゃんとミソラ間にあって、ええ、とってもよかったです。ええと、それと、ゴーヤー。うちも毎日ゴーヤーですよ! 庭にたくさんなってるんです。大変なのよ。

『√中学生』は新キャラ登場ですよ。アルネ、護衛兵なのだそうです。長い剣を持ってる。で、あの大きな長方形、あれは盾なのでしょうか。普通に学用品がはいってるとは思えません。しかしこの人、月のこと好きなんですね。いや、それ以上にお母様か。月を守るために同じ学校に転入。王国の力で、同じ学校、同じ学年、同じクラス、って、おおなるほど権力か! そう思ったら、あれーっ!? こちらの王国は、そこまでの権力をふるえないんですね。穏健です。

放課後せんせーしょん!』。からあげを、からあげを食べてはいけません! 今回は食べ物の話ですね。調味料、その好みで対決だ。っていうんですが、目玉焼きにはしょうゆかソースか。葵と小桃がもめている。ええ、私は塩コショウです。それぞれに好みがある、っていう話なんですが、自分は別に普通のならなにがかかっててもいいなあ、って思ったけど、いややっぱり好みはあると思う。からあげにレモンは、って、うん、ちょっとわかる。実際、目玉焼きは塩コショウで、卵焼きは醤油で安定ですし、調味料、これは誰もが当事者になりうる話題なんでしょうね。キエさん曰く、確かに今回のスナオさんは一味違うかも知れません。冒頭のしょうゆソース論争に、しれっと自分の好みでもって決着させようとしてみたり、そしてめんつゆ。ああ、これ、今度試してみよう。だし、ミリン、しょうゆってところでしょう? 変なことになりようのない、事前調整済み調味料ですよね。自分は魚を食べる時、上身を食べたらひっくり返してしまいます。あんまりよくないですよね。つぶあん、こしあん、自分も詰まってればどちらでもいいです。ソースといいはってた人が、違うところでは緩かったり、こういう好みでもってその人のらしさが見えるの、たかだか食べ物、けれど馬鹿になんてできない、そんな重みのある話やも知れんなと、自分自身振り返ってみて思ったりしましたよ。しかし今回は、皆、表情豊かで、スナオさんなど非常によかった。で、ゆかりのマヨネーズ、卵にマヨネーズは卵オン卵じゃないのん!? あ、そうそう、私はサラダにはなにもかけません。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第9号(2012年9月号)

2012年7月18日水曜日

『まんがタイムファミリー』2012年9月号

『まんがタイムファミリー』2012年9月号、発売されました。表紙のテーマは、ほう、幽霊、おばけなのですね。『ぽちゃぽちゃ水泳部』からカツ代、はっつー先輩が幽霊&化け猫のコスプレ。って、化け猫、いろいろ際どいな! そして『らいか・デイズ』らいかはおばけの提灯持って肝試し中みたいです。他にはコミックス発売の『オトメシュラン』、『桜乃さん迷走中!』、『かみおとめ』のカット、そして新作の『かしこみかしこみ』のカットがございます。

『うのはな三姉妹』は商店街のSネット、その実態でありますよ。って、町内会みたいなもんですよね。回覧板をまわし、火の用心やら見回り、美化活動など、なるほどこれはちゃんとしています。もともとの成り立ちなんてのには驚かされたわけですけれど、ああ、けれどこれは互助の精神からスタートしたのであるなあ。ええ、最初から助け合いのためのネットワークだったんですね。しかし、なんだか呑気な商店街ですけれど、一致団結して、商店街全体を盛り上げていこう、そうした気概がとてもよいなと思うのですよ。

『かしこみかしこみ』は神社に住んでる? タヌキとキツネ、それから神様の話ですよ。最初は可愛さ重視かなって思ったんですが、いやいや、これ、面白い。タヌキのムク、キツネの山椒、ふたり、いや二匹か、が神様奏衣様の賽銭増額戦略のために手伝いに出されるっていうんですね。で、ムクの頑張り、これがほんとほのぼので可愛くて、でまた面白い。ほのぼのとして、ちょっとしたおかしみ、コミカルさがあって、読んでて大変に楽しかったです。そして奏衣様の賽銭の使い道、団子を買うっていうんですが、頑張ったムクと山椒の分も買ってみんなで食べる。ええ、大変に愛らしい。これはよいなと思いましたよ。

『ギュっとして!よねちゃん』はおにぎりとサンドイッチの店、夏祭りの出店デビューだっていうんですね。かたやカツサンド、かたや天むす。隣同士でよねちゃん、きみちゃん競いあって、けどそれが原因で客を逃がしてるし! ふたりの縁日三本勝負、にぎやかで元気で楽しくて大変よい! でもちっとも売り上げに繋がらず、それでなんとかしようとあまそがわさんの力借りての逆転狙い。この勢いはとてもいい。って、亀岡ちゃん! って、この落ち! いやもうめちゃくちゃ面白かったです。この落ち、ほんと素晴しかった。

教師諸君!!』、日東あられのコマーシャル! で、今回は金沢編。めちゃくちゃ面白かったです。西名先生と玉縄先生、そして今泉先生が金沢旅行、って、無理矢理つれてこられたのかーっ! 金沢という地名の由来、金沢の名物、風物などなど解説されて、というか西名玉縄組の楽しみ、観光の風景それがそのまま解説になっているという感じです。ほんと、楽しそう。最初は渋々だった今泉先生も結局楽しんでしまってるしで、この旅の雰囲気、ちょっとリラックスした風もあって、すごくよかったです。うん、ちょっと金沢、いってみたくなりました。気のあう友人との旅行、その楽しさ。それはまた格別なんだろうなあ、そう思わせるものがあって、そして西名先生のしっかりしたところなども見えて、というか、今泉先生のイメージが酷いな! 旅の中、人を知るという展開も実によかったです。

『博士の白衣女子攻略論』は、おー、よいなあ、比重の話。18リットルのポリタンク、18キロとは限らないっていう話。ただ比重、密度の違いで重さが違ってくるよっていうんじゃなくて、アセトンだったらどうか、硝酸だったらどうか、などなど、具体的な例が出てくるのがよかったと思うのですよ。他にも培地臭いとか、細菌を培養するための培地、それが匂うとか、へー、そうなんだ、確かに栄養あるものなんだから、そうした匂いがあっても不思議じゃないんだなあ。知らなかったし、思いもしなかったことでした。前半は比重、後半は匂いがテーマなんでしょうか。以前の博士の白銀くんに貸したゲーム、その話があって、フローラルなシャンプーの匂い。最初からテーマ繋げてリレーして、面白く読ませる回でありました。

  • 『まんがタイムファミリー』第30巻第9号(2012年9月号)

2012年7月17日火曜日

『まんがタイムきららミラク』2012年9月号

『まんがタイムきららミラク』2012年9月号、発売されました。表紙は『Good night! Angel』、境川ユリですね。本編のいつかはパジャマパーティーを受けてネグリジェ? って、違うや、これ、ドレスか。ピンクの靴、真珠のアンクレット、ちょっと丸くなった姿勢、美しい娘です。そして、少しめくれたスカート、その中には武器が潜ませてある。綺麗、可愛さにちょっとの危険。いい感じです、魅力的。

『夜森の国のソラニ』、人魚のお嬢さんが登場ですよ。現実の世界では、先輩に告白できずにいる女の子。それが夜森の国にきたら、下半身が魚、というかイルカっぽい? 人魚になったっていうんですね。惚れっぽいお嬢さん。上だけ制服というのが可愛くて、ちょっとあれ。なんだか素直で、音楽が好き、歌うのも好き、ってうまくはないんだ。で、なんでこの人が人魚になったのか。そしてこの人の告白しなかったわけ。ああ、純粋な人であるのだね。女の子たちには確かに響いて、けど男連中にはまったく通じないっていうのね、面白いわあ。綺麗の汚ないの、全部まとめて飲み込んで大人というなら、この人は少女であることを望んだのかなあ。綺麗でありたいと思った、その人の、その綺麗な瞬間、それが夜森の永遠に結晶するみたいにして人魚のかたちをとったのですなあ。

『幸腹グラフィティ』、おお、今回は流し素麺。あの、流れる素麺を箸ですくいあげる扉のリョウ、背後に背負った夏空、ぱっと散る水滴、額からは汗、全部が夏のぎらぎらとした暑さ、そしてさっと吹き込む涼感、きちりと捉えて素敵です。夏期講習のさなか、音をあげるきりん。かくして夏のイベントをしようという話になるんですね。椎名の家に集まる。立派な家、ああ、椎名はお嬢さんなんだ。お手伝いさんもいるとかね。けどお母さんはちんまりとして可愛くて、自ら率先して働くいい人、っぽいんですね。お手伝いさん、露子さん。ちょっと無表情、椎名に似て、しかし面白いなこの人。竹を取って流し素麺。きりんが必死すぎる! しかし、ほんと面白い。あの食事の風景、濃厚に描かれる、あの表情、描写、あれはそういう演出かと思ったら、彼女らの特異的な食べ方だったっていうのか! 驚きましたよ。椎名さんのこと、親として心配していたお母さんの気持ち。それから、リョウの思うお母さんのこと。食べ物とおして、描かれるのは人の気持ちの機微であるのだなあ。リョウの迷う気持ち、後押しするきりん。実によかった。ほんと、素晴しかった。あと、素麺食べたいです。

ちょっと感想前後させて、今回初登場のものを取り上げます。

『らくキャス♪』、放送部ものですね。音祢ひろいと唄井舞がお送りする「ハッピーデータイム」。お昼の放送、曜日ごとに担当が決まっていて、水金の彼女ら、他の曜日には負けられないって見事な意気込みです。華朶里という子が原稿を書いていて、目立ちたくない。けれど真面目で、ひろいと舞が脱線してハプニングに向かう、そんな中、やるべきことを着々とこなそうとするんですね。そんな彼女が結果的に放送に飛び込まざるを得なくなったラスト。はたしてこれはいいことなのか悪いことなのか。なんともいえぬこの微妙さが音楽に誤魔化されて終わる。うん、この成立するしないぎりぎりの微妙さにおかしみが込められている。そんな感じがしますよ。

『ナニソレコワイ』、ちょっとした怪奇ものです。主人公墨坂まゆに忍び寄る影あり、御代田りりか。ちんまい女の子。なんと、墨坂さんが悪霊に取り憑かれてる、だから自分の作った護符をどうぞ、なんていう危ない感じのお嬢さんなんですね。オカルトを信じてる痛い子。どこにでもついてきて、勝手にカバンに護符をいれようとするなど、困った子。でも、ちゃんと墨坂さんとの距離縮めるのに成功して、仲良くなってる。御代田さん、友達たくさんの墨坂さんにやきもちとか可愛いなあ。こんなふたりに、茅野千歳、学級委員も関わってきて、最初は御代田さんのこと否定的だったのに、なんだかいつしか好きになってしまってる? 墨坂御代田のいちゃいちゃ、茅野さんのチャレンジ。面白かった。見た目クールな墨坂さんが実は漫画好き、アニメ好き。そして御代田さん、なんと痛い子じゃなかったんだ! ナニソレコワイ、いやいや、なにこれ面白い! ですよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第1巻第7号(2012年9月号)

2012年7月16日月曜日

乙女たる

 書店にて見つけて、ああ、またギター少女ものが出たんだ。タイトル見れば『乙女たる』、なるほどメタルもの。で、流そうかどうしようか、決めあぐねてとりあえず手にとってみた。ああ! 購入することに決めたのでした。決め手は帯に載っていたハイライト。中でも、あれですよ、ブルマ相撲。いや、ブルマに興味があったんじゃない。思い出したんですよ。以前Webで読んだ漫画のこと。『乙女たる』。ああ、あれが単行本になったんだ。じゃあひとつ買っておこう。はずすかも知れないという心配はとりあえずない、そうなるとずいぶん買いやすくなるものです。

しかし、そんなに音楽漫画って感じでもないんですよね。舞台はギター部。新入生相手の部活紹介を前に、宮川智明、いろいろやらかしてしまう。この人がトラブルメーカーで、さっきいってたブルマ相撲、あれもこの人の発案……、じゃないか。新入生ですね。漫研にはいりたかったけど、部員不足で休部。そこを同じく部員の足りないギター部に、というか宮川智明につけこまれた。お前が勝負に勝ったら漫研に入ってやろう。で、ブルマ相撲。汚ない手で勝った智明にギター部に引き込まれるって寸法なんですね。

まったくギターネタがないわけじゃないんですよ。表紙を見れば、智明の持ってるギター、指板がスキャロップドになってて、ええとそれから乳休めとか、なるほど小ネタ、ディテールに凝っているとわかります。本編でもメタル由来のネタ、ジャケットパロディとか、孤高ゆえに臆病という習性とかね、けどだいたいはあんまり音楽に関係ない、部活もの、学校もの、それから変装が変身になってる部長とか、そういうおかしなネタとか、いろいろ盛り込まれた雑多な感じ。メタル好き女子高生を中心に、なんか馬鹿なことやってる、そういうノリを楽しむのが第1巻って感じです。

1巻最後のエピソードで春の演奏会とかがアナウンスされてるから、今後音楽ネタ、演奏シーンなんかも増えていくのかなって予感はしますが、でも仮に増えたとしても、この根っこにある変なノリ、こいつは変わらんのだろうなって思っています。ええ、一癖あるのがよいんですね。

  • 廣田眞胤『乙女たる』第1巻 (Flex Comix) 東京:フレックスコミックス,2012年。
  • 以下続刊

2012年7月15日日曜日

機動戦士ガンダム バトルオペレーション

 前の前の係長がいうのです。ガンダムに参戦せよと。PS3用ゲーム、『機動戦士ガンダム バトルオペレーション』でありますよ。基本無料のオンラインゲームなんだそうです。連邦ないしはジオンの兵士となって、モビルスーツに乗って出撃。MSから降りてノーマルスーツで戦うことも可能、っていうゲーム。結構な自由度ありそうで、興味はあったんですが、『カルドセプト』が忙しかったので、当面プレイしようという気にはならなかった。それが、なんとなくプレイしてみようかという気になったので、ええ、プレイしてみました。

そしたら、これが面白いの。やったことはないんですが、戦場の絆ってのがこんな感じなんでしょうかね。6人でチームを組んで連邦vsジオンでポイントの取り合いするんですね。ポイントはMS撃墜、中継ポイント制圧、敵拠点破壊で上がる。中継ポイントの制圧はMSでは不可、機体から降りる必要があって、ここで歩兵の必要性が出てくるわけです。あと、拠点破壊、これはMSで攻撃してもいいんですが、やっぱり降りて時限爆弾仕掛けるのが一番効果的。爆弾セットで50ポイント。1分間で爆発。その間に敵歩兵に解除されてしまうかも知れないので、歩兵で戦ったり、MSで歩兵始末するべく攻撃したり、まあいろいろやる。拠点破壊で950ポイント。中継ポイント制圧は200ポイント。てな感じですね。

MS戦は結構熾烈、1対2とかになるとまず勝てないので、うまいこと敵を分断し、包囲してやる必要がある。まあ、基本ですよね。チームは知り合い同士で組んでもいいし、自分が今やってるように、自動マッチング、完全機械まかせでやってもいい。機械まかせでやってても、何度か連戦したら馴染みの相手ができたりするんですけどね。機体には汎用、近接、支援の3タイプあって、それぞれに有利不利がある。でも、汎用が近接に強いっていうのは、いまいち理解しがたいなあ。まあゲームなんで、細かいことは気にするなってところでしょう。

基本無料なのは、いわゆるアイテム課金だからなんだそうですね。武器のレベルアップ、機体のレベルアップに上限があって、課金することでその上限、リミッターをはずすことができる。あと、出撃エネルギー、これに上限があって、支給されるのは2時間に1ポイント。支給ポイントは3ポイントまでしか貯めることができない。連続出撃したかったら、このエネルギーを購入しないといけない。1ポイント100円が今はキャンペーンで2ポイント100円だっていう。思わず買ってしまった……。危険です。まあ、ゲームセンターで遊んでる、そう思ったら決して高いものではありませんけどね。

1日3戦だけしてすっぱりやめる。それだと連続出撃ボーナスは得られないんですが、それでもいいやと割り切るならば、それで充分なんだと思います。熱中する、それもいいけど、少しずつ、長くプレイする。それでいくのがいいのだと思います。まあ、それだといつまでたっても弱いまま、みたいなことにもなりますでしょうけど、まあ、それもまたひとつのプレイのありかたでしょう。ヒーローではなく一兵卒でありたい。なら、こっちの方がそれっぽいですよね。無課金でいこうと思います。

2012年7月14日土曜日

Before You Accuse Me

 最近はスライドばかり、そんな感じになっとるわけですが、レギュラーチューニングでスライド、オープンDでスライド。けど、自分のやってるのは圧倒的にバッキングなんだなあと実感させられるこのごろ。うん、歌うとかしないとつまらないな、そんな感じ。で、歌うとなるとなぜか出てくるのが Before You Accuse Me。なんていうと、いかにもすらすら歌えそうだけど、もちろんそんなことはなくて、うろ覚え、冒頭のタイトルになってる部分しか歌えない、って駄目じゃん! でも、なぜか自分にとってブルースらしいフレーズというとこの曲らしく、ああ、じゃあ、とりあえずこいつを歌えるように練習してみようか、と思いはじめたところです。

なぜこの歌がそんなに印象に残っていたのか、というと、きっとエリック・クラプトンなんだろうなあ。クラプトンのアンプラグド、MTVの番組で、大ヒット、世にアコースティックブームを引き起こしたライブでありますが、自分はこれをCDで、それからDVDで持っていて、それなりに何度も聴いている。冒頭、Signeが演奏され、そして次にくるのが Before You Accuse Me。最初に歌われる曲、ということで印象に残ったんだろうなあ。そんな風に思っているんですね。

しかしブルースって難しい。なにが難しいといっても、歌詞ですよ、歌詞。あのフレーズにこんだけのワードが入るのか! 感心するというか驚くというか、正直、どう歌ってるかわからんようなことさえあって、これ、英語のネイティブは聞き取れるのか? とにかく歌詞は参考、ガイドとして参照しつつ、耳で覚える、口でなぞっていくしかないよなあ。ほんと、どうしても歌詞があると、その歌詞全部発音しないといけない気になるけど、それこそはしょる、適当にやる、そんなつもりで乗り切るしかないのんか? このへん、英語を聞いて意味がわかる、とかだと、このへんははしょっても大丈夫、ここだけ押さえてたら通じる、みたいな勘所もわかりそうなもんですが、英語、さっぱりだものなあ。

辞書持って文章相手なら英語もなんとか、では駄目なのがブルースなのだ。ブルースは、まさに口語の世界であるのだなあ、と実感しながら細々やってます。

DVD

楽譜

2012年7月13日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2012年8月号

『まんがタイムジャンボ』2012年8月号、昨日の続きです。

『かみおとめ』、驚きました。前回からきっちり続いてきて、神社に捨てられていたわんこ、ころ助。もとの飼い主にころ助の想いを届けようっていうんですね。目指すは沖縄。途中途中神様が中継してくれる、って、WWWみたいだ。神様次第だから、到着までどれくらいかかるかわからない。そんなのんびり中継なんですが、めしあ、神様たちにも愛されとるんだな。がんばってがんばってと言葉かけてもらいながら沖縄まで到着して、そして気持ちはしっかり伝わって、いい話でした、で終わらさなかったのがよかったですよ。…簡単に命を他人に託すような人に命を預けたくないよ、この言葉、これがあるのがよかったと思います。

『乙女ほるもん』は夏、カラー、そして水着と、かなりの見せ場用意して、まずはミミ、そしてハナ、優。なるほど、本編ではああだったけど、そこを曲げてあえて優の見せ場作っているのですね。割り切りです。で、次のページ、この制服がよいじゃありませんか。あのニットのベスト、可愛いよね。暑くないのんかなあ、みたいに思ったりもするんですが、あの地味な色味、それがよいなって思うわけですよ。優がよい、そしてハナもよい。とてもよかったです。さて、海です。ミミ満喫する、ハナ女子力を意識する、優コンプレックスを癒される、そんな内容。いや、でも、もう、女子力、この人、なんのかんのいってモテモテよね。いや、でも、優さんがよかったです。ミミはもっとわがままでもいいです。

『マネーちゃんず』、面白いです。今回は、泉に投げ込まれるコインたちですよ。優雅に見える五百円玉だけど、なんか微妙に状況しょぼくて、しかし面白かったのは緑青の塊ですよ。十円玉、えらいことになってる。確かに十円玉は見事に錆びるよなあ。基本、話をしている硬貨たちはひとりづつではあるんですけど、実際は何人もいるんだっていうのがおかしい。十円玉、少なくとも三枚は緑青の塊になってるのか。かと思えばボウフラの殺戮してるのもいる。おかしいわ。へんてこ、けど面白い。なんともいえん味わい、それがよいです。

『ラン様の放課後遊戯』は、有太とりら以外の人物でてきて、小野さん、じゃないや、相田さん。この人の悩みを解消、願いを叶えようというんですが、なんともいわれん感じに叶ったのはよいとして、その記憶、消してしまうんですね。ラン様、過去になにかあるのだろうか。そんなこと思わせる描写、あんまり悲しい話じゃないといいなあ。なんて思ったりしたんですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第18巻第8号(2012年8月号)

引用

  • 桐原小鳥「かみおとめ」,『まんがタイムジャンボ』第18巻第8号(2012年8月号),100頁。

2012年7月12日木曜日

『まんがタイムジャンボ』2012年8月号

『まんがタイムジャンボ』2012年8月号、発売されました。表紙のテーマは夏の食べ物みたいですね。『じょしもん』美々がかき氷。『レーカン!』天海さんは、あのふたつに割れるアイスキャンディーです。『乙女ほるもん』ミミはすいかです。そして『桜乃さん迷走中!』桜乃さんは、これ、素麺か? うどんか? こんなシュールなのはじめて見た。ああ、うどんが食べたくなりました。

『炊飯器少女コメコ』、なんてことだ。コメコがめざせ! 夏のわがままボディー☆だなんていっている。アユカの置いていった雑誌を見てるんですね、って、アユカ、こんなの読んでるのか。服とメイクとダイエットばかり。そして恋愛ごと。恋愛について考えるコメコはちょっといいですね。別に炊飯器だから、そんなのしなくていいじゃない、とは思うんだけど、自分自身がなにものであるかに思いをいたし、そしてたけるにだんだん近づいていく。あの手をつなぐくだり、あれはよかったなあ。コメコはわかってないのかも知れない、けれどたけるの気持ちが動いている。ええ、よいなと思うのですよ。

『ちっこいんちょ』は暑い夏の話です。うかれてる委員長、って違うんだ。熱されたアスファルトの上、熱さに苦しむいいんちょ。聞けば小型犬などもへばるらしいですよね。そりゃいいんちょもへばるでしょう。で、思考がおかしくなってる。南中高度に直角とか、なんともいえんハイさも含めて面白いです。晴れでも夕立でも大変。雷が鳴ればまおが大変。なにかあったら助けてくれる、けど一言多いまお。いや、でも仲がよくて実によいです。

『福厄いっぺん!』、連載にこぎつけたみたいですね。というわけなのか、ちょっと大きなコマで登場。風呂あがりにワイシャツの疫病神見て、ぐーんと好感度をあげている平太郎。いや、まあ、わからんでもない。で、このために次々ふりかかる災厄。ついには無の境地とか、おかしかったです。しかし今回は座敷わらし活躍してない。うどんを出して、ただ可愛いだけじゃないか! って、いや、それで充分ですよね。しかしこの三人、だんだん家族みたいになっていくのかな。最終的に、疫病神はいらない、そんな方向には向かいそうにない。皆がいて楽しい、そうした雰囲気がありますよ。

『桜乃さん迷走中!』は同窓会の話。しかし桜乃さんの同窓会観、ものすごいな。成功者が脱落者をあざ笑うイベントときたか。うん、わりと同感かも知れん……。同窓会とか、いったことないなあ。脱落者を哀れんで、最初から送ってきてないのかも知れないね。さてさて、桜乃さん、強制参加らしい。東京にいった友達、その話を聞きたいっていうんですが、なんだなんだよ、桜乃さん、人気者じゃないのよ。酒飲んでやさぐれて、就職失敗した子とチームを組むという。おもしろいわ、おかしいわ。桜乃さんのテンション、やけくそなのかね、酒飲んでひっくりかえって、もうどうしようもないんだけど、自分自身を見つめなおすきっかけにはなったよう。いや、なんだか人ごとじゃないわ。桜乃さん、人ごとじゃないわ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第18巻第8号(2012年8月号)

引用

  • うず「炊飯器少女コメコ」,『まんがタイムジャンボ』第18巻第8号(2012年8月号),23頁。

2012年7月11日水曜日

『まんがタイムきらら』2012年8月号

『まんがタイムきらら』2012年8月号、昨日の続きです。

『女子大生生活様式』、面白いです。まだゲストか。内容は学生によくあること。そうした感じなんですけれど、めんどくさそう? クール装ってるねねが、実際親切で可愛いもの好きでとか、見ていてとってもなごむワン。他の人がどう思うかはわからない。あのうどん食べてる風景ね。ほんとにおいしい、あ、うまい、ね、この描写、なんだろう、すごく好き。3人が仲がよい。テンション緩めのやりとり、よいのですよ。

少女公団アパートメント』、ろかのお父さん、気がはやいな! しかもでかいし! 七夕、こういうイベント、もう自分では積極的にやろうと思わないものだから、漫画といえど、こうやって季節のものに触れることができるというのはよいなと思います。しかし、七海、可愛いですね。なにをしてもからかわれる? 対してお姉ちゃんのやり口。ちゃんと七海、さくらの手を理解してるのに、自分ではそれをしないんですね。願い事に人柄がでる。あしを細くする、はいいとして、ほのぼの、よいのですよ。

『シークレットガーデン』、恵理子と幸子、ふたりの秘密の庭、それでいくのかと思っていたんですが、だんだんに関係する人達、増えてきましたね。真里にここね。そして今回は飼育委員のふたりがやってきて、今後も出てくるのかな? 恵理子と幸子、ふたりだけの小さな秘密の世界、そういう漫画と思っていたから、こうやってだんだんに輪が広がっていくというのは意外で、けど、それもまたよいなあと思ったりしているのです。芽が出てます。芽が出て、育って、繁茂してゆく。それは植物、庭もそうだけれど、彼女たちの人間関係、それも同じなのかも知れません。

『だいすき♡』、グランドフィナーレでした。お兄ちゃんと妹の和解。妹もいい友達に恵まれてる。そして志津さん、実にいい人。ええ、これは互いに嫌いあっていない兄と妹、ふたりがそれぞれに、ただ無闇に好きではなく、ちゃんと自分の領分把握して、相手の内面にずかずか踏み込まず、けれどきちんと相手の気持ちも確認して、そんな風に兄妹がちゃんと適切な距離を考えつつ、互いをやっぱり大切にできるような関係にステップアップする、そんな話だったと思うんですね。兄貴と妹、ふたりの間でバランスをとる志津。皆が皆、いい人で、可愛くて、好きでした。

My Private D☆V、あfろです。『月曜日の空飛ぶオレンジ』の人ですね。犬とバイクと太眉さん、だそうですよ。なるほど、道理で『オレンジ』でバイクレースとかあったわけだ。イラストは、非常にすっきりとしたもので、なかなかに異色な感じがします。すらっとしてかっこいい。そんなお姉さん。抱かれてる犬、これは確かに可愛いなあ。しかし絵はかっこいいんだけど、添えられたコメントがなかなかに味わい深く、面白かったです。ええ、作風なんでしょうね。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第8号(2012年8月号)

2012年7月10日火曜日

『まんがタイムきらら』2012年8月号

『まんがタイムきらら』2012年8月号、昨日の続きです。

『まどぎわクーリスト』、いい感じではありませんか。島元さんをスーパーマーケット屋上に誘う寿子。ヒーローショーが目当てだっていうんですね。はたしてスーパーの屋上ショーに本当の中の人がやってくるのか? そういった疑問はあるけど、細かいことは気にしない。重要なのは寿子の少年好き。決してクールではありえないそんな姿を島元さんに見せて、この展開はよかったです。手を繋ぐ、それでドキドキする島元さんとか、自分のこと俺だなんていっちゃってるこの子が実に可愛いなあ。ちょっと人の悪い寿子に、素直で感情が細かに表情にあらわれる島元さん。いいふたりの関係、見ていて楽しいです。

『すいまさんといっしょ』も面白い。すいまさん、コーヒーで酔うのね。もともと無邪気というか、いろいろ際どくチャレンジしてくるすいませんですが、それ以上に積極的になって、ご主人ユウが布団に逃げ込むとか、もう、可愛いのう、ご主人。可愛いといえば、しおりもそうですよね。ユウに呼ばれておめかしに余年がない。でもってふみんさん、すいまさんにべたべたされて嬉しい。なんということもないドタバタ、けどそれが楽しく面白かった。キャラクターの可愛いさに、その気持ちの動き見せて、よかった。動きのある、そうしたところがよかったです。

『JOB&JOY』、よりいっそうに面白かったです。舞花、ろくでもないよね! ってのはいいとして、シフトの希望を出す。あのじゃんけんの掛け声、3人が3人とも違ってるのとか、しみじみと面白かったです。そして、あやいわく、店長が怖い、その怖い理由の列挙、見事で、それ以降の店長に対するつっこみいろいろも面白かった。どーん! 舞花はろくでもないけど、それが面白さだなあ。天真爛漫で、表情もまた可愛い、そういうよさもあるわけですけど、最後に見事に落ちをつけてくれる。ええ、店長の報復、うん、店長が酷いとは思えない。見事に損な役回り引き受けて揺ぎない、面白かったです。

『プレフレ』、椿は髪形のバリエーション、いろいろあって素敵だなあ。しかし、今回のテーマは夏休み、どこにいく? なにをする? ですよ。椿はバイトするらしい。欲しいものがある。対して樹は欲しいものがない。水着も持ってない、オシャレしたいとも思わない、なんだかずれた娘たちなんだと思います。けども、そのずれっぷりが面白いなあ。花がないけど、それが魅力。そんな感じの三人。その雰囲気、もろもろ含めてもう大好きです。

かいちょー☆』、今回は兄貴回ですね。妹大好き、変態です。ビデオカメラ装備、しかも収録の様子見るに本格的で、どれほど妹が好きなのか。そりゃもう変態なんですが、妹好きすぎなところのぞいたら、意外や好青年だっていうから面白い。春ちゃんに胸が当たってるぞ、落ち着いていなして、泳ぎ教える、ナンパ撃退する、料理も完璧、なのになあ……。兄貴がために、今回は春の可愛さ、いろいろな表情がよく引き出されていた、ええ、それはそれは魅力的だった。そう思うのですね。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第8号(2012年8月号)

2012年7月9日月曜日

『まんがタイムきらら』2012年8月号

『まんがタイムきらら』2012年8月号、発売されました。表紙は『あっちこっち』、つみきさんです。樹上から見下ろす? そんな構図。つみきさんはアイスキャンディーを食べていて、頭には帽子をかぶった黒猫が寝ています。つみきさん、白いワンピース、髪はふたつにまとめていて、いい雰囲気。麦藁帽子は風でしょうか、飛ばされたんですね。作中でのちいさなつみき、それよりももっと年齢相応の女の子、そんな感じのするつみきさんです。

チェリーブロッサム!』、新キャラですよ、新キャラ! 大咲が玄関先でパンをくわえた美少女とぶつかった! って、なんだろう、不思議なお嬢さん。制服そしてリボンを見れば新入生とわかる。大咲を見ておびえてる? かと思ったらつきまとう? またしても変わった子が出てきたなあ。いやもうほんと、先輩たちあんなだし、妹もあんなだし、唯一まともと思われた幼なじみもこんなだし。新キャラも負けず劣らず、見事な挙動不審です。けど、屋上で再会したこの子、変わってるといえば変わってるけど、割と素直な感じ、なんだかすっかり大咲に懐いていて、って、大咲のこと知ってるのか! はっとさせるような表情見せる美少女、マイペースでちょっと気が小さい? これまでの誰とも違う、そんな個性が感じられて、悪くないですよ。で、この子、沙咲野いわく危険物。従妹なのか! 元住吉三葉。で、なぜ大咲は三葉のこと気付かなかったんだろう。昔とくらべ、ずいぶんと女の子らしくなったから? とかなんだろうか。しかし、インパクトのあるお姉さまそして妹にも充分対抗できそうな子です。学校で先輩たちと出会う日が、そしてこの後の日吉家、沙咲野との攻防などあるのか、実に期待されるニューフェイスです。可愛いなあ。最初、妖精かなんかかと思った。

棺担ぎのクロ。 — 懐中旅話』。記憶を失ったクロの脳裏に去来する不安、ニジュクサンジュに近付きたくない、昔の魔女とのこと、それを思い出したりしながら、ああこれはクロがこれまで胸中に抱えてきた怖れや違和感、それが一度に噴出したのだなあ。旅の荷は軽く、しかしニジュクサンジュは重荷となっていて — 、そう思っていたクロだけど、実はそうじゃないんじゃないか? センとの対話は自問自答にも似ていて、ああ、少し立ち止まっていたクロの旅だけれど、ここからまたはじまるのか。一度気持ちに読点を打って、また始まるクロの心の旅路でありますね。

『リリウムあんさんぶる』、連載になったんですね。喫茶店りりうむにてバイトをする女の子たち、そうした導入はゲストのころにきっちりと、連載1回の今回は、キャラクター紹介をあらためてしっかりと、ええ、整理されて読み進めやすい、いいですよ。冒頭はきれいなカラー、ヒロイン咲来も可愛くて、潤香、真菜、カリン、いとなと順々に登場してきて、なるほどどういう人か、またそれぞれの関係もよくわかって、とてもいい。カリンはままなが好き、いとなも咲来が好き? いい感じ、皆きれいだなあ、可愛いなあ。なかなかに期待される第1回でありますよ。次号、勉強会? 楽しみです。

スマイル・スタイル』は、前回の続き、体育ですね。準備運動の風景から、もうすごいことになってます。このクラスの変態度の高さ。これはもとからなのか、それとも百合の魅惑がためなのか? いやもうクラスメイトの必死さかげん、たまりませんでした。あの顔は反則です。紅葉のスイッチ、それも面白かった。紅葉と歩、明言されないもののあやしい関係、そんなシーンはたくさんあったわけですが、ここまで紅葉が歩ラブをあからさまにしたことあったろうか? そして全力疾走。めちゃくちゃ面白い。ラストのぶわっまで、もうたまらん面白さでした。

箱入りドロップス』、これは珍しい、男子と女子、別行動ですよ。扉にはちょっとおしゃれな陽一と雫。なるほど、服の話なんですね。前回の雫の誕生日を受けて、管理人さんからプレゼント。って、ウィラコチャ神? 意匠からするとマヤとかインカ? 知らないなあ。けど、なんかいかすなあ。しかし、このおばさん趣味が悪いというのが、まさかの伏線になっているとは! 思いもしませんでしたよ。さて、雫のお姉ちゃんからもプレゼント。コート買いなさいとお金が届いて、なるほどここで服を買いにいく話になる。扉の予告どおりですよね。しかし、ここで出てくる一人でタクシーの話。ああ、思い出すと泣きそうになりますよね。ああ、切ないねえ。しかし、さてさて、服を選ぶ雫。あんまりに普通の常識知らないこの子、着替えブース知らなくて、いやほんと面白い。かと思えばその前の人間ってわがままなんですねえ。いいこというなあ。この素朴で、多くを得てこなかった子だからこそ、嫌味とも無理してるとも感じない、素直な言葉、真実味のあること、そんな感じがあって、うん、人間ってわがままなんだ。しみますね。そして陽一の服選び。なるほど陽一、あんたも趣味が悪いのね!

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第8号(2012年8月号)

引用

  • 津留崎優「箱入りドロップス」,『まんがタイムきらら』第10巻第8号(2012年8月号),96頁。

2012年7月8日日曜日

銀河へキックオフ!!

 春夏秋冬、季節があらたまろうとするごとに話題になるのは、次はなんのアニメ見よう。面白そうなのがあったら見逃したくない、その一心からいろいろ情報交換したり、関東と地方の時間差利用して、実際に見た人の評価感想を頼りに試聴決定したりなど、いろいろやるわけです。で、おすすめあったら教えてください、そういっていたら、今年の春、『銀河へキックオフ!!』面白いから見るように、そういう話がありました。でもなあ、もう2話終わっちまってるしなあ、けどNHKだからゴールデンウィークあたりに一挙放送してくれるでしょう。試聴に踏み切りまして、そうしたら、まったく興味なかったはずのサッカーものが面白い。これはいいよと、すすめてくれたこと感謝するわけです。

なにが面白いかというと、ちゃんとサッカーしている、そういうこともあるんですけど、サッカーばかりしてるわけじゃないってところなんじゃないかと思うんです。コーチもいなくなって、メンバーもばらばらになって、解散してしまった少年サッカーチーム。それをまたサッカーやらないかと声をかけて、チームメイト増やし、コーチも見付けて、チームを再興していくんですね。でも、このチーム再興も面白いんですが、メンバーひとりひとりがきちんと描かれてるところ、そこに魅力を感じています。女子ながら男子チームに参加しているエリカは、他のチームにいったら女子だからといって断わられた。呼び掛け人の翔にしても、これまではずっとベンチ要員だったけど、状況判断の目があることを買われ、キャプテンとして声を出しチームをまとめていく。ひとりひとりにテーマがあるんですね。家族との関係、自分の本当にやりたいこと、自分らしさ、そして過去の悔い。チームメイトにテーマがあれば、コーチにもテーマがある。それが、サッカーを通し、明らかになっていく。長い時間をかけて問題を浮き上がらせ、一歩ずつ少しずつでもその解決に向かって進んでいく。そうした息の長い見せ方、さすがは通年のアニメというべきなのかも知れません。じっくりと丁寧に描かれ、ともない少しずつその人柄もわかっていく。この感覚がとてもいいなと思ったのでした。

アニメは全39話。先日第14話 「オウンゴール」が終わったところだから、残すは3分の2ってところですね。物語としては、序盤を過ぎ、チームの問題がひととおり見えて、これからひとつのチームとして育っていく、そうしたところでしょう。しかし、この「オウンゴール」が素晴しかった。それまでのエピソードもよくて、楽しみに見ていたんですけれど、「オウンゴール」の見せ方、声高でなく、静かにけれど深く、重みもあって、けれど目が離せない。コーチの話です。コーチが苦しんできたこと、その重みから自由になれた話。また、自分らしさを否定されてきた少年が、その少年らしくない、小学生らしくない個性を受け入れてもらえて、という話。会話や声の演技、それも非常によかったのですが、絵が多くを語っていた、それが本当に強くって、いやもう、見事でした。これはサッカーものとしてサッカーを描きつつ、サッカーを通して人ひいては社会を描いている。その真面目しんめんもくが発揮された回でありましたよ。

これ、BDじゃなくDVDしか出ないみたいなんですけど、最後にBD BOXとか出るのかなあ。1枚に3話。1枚あたり3000円くらい、安いなって思うんだけど、全13枚かあ、そう思うとちょっと買いにくい。DVDだし……。残念ですが、できればちょっと手元に残したい、そう思わせるようなアニメであります。いやもう、地味ながら良作、NHKらしいアニメでありますよ。

そうそう、今日7月8日はエリカさんの誕生日だそうです。おめでとうございます。

DVD

  • 金巻ともこ『銀河へキックオフ!!』第1巻 川端裕人原作 (集英社みらい文庫) 東京:集英社,2012年。
  • 以下続刊

2012年7月7日土曜日

『まんがタイム』2012年8月号

『まんがタイム』2012年8月号、昨日の続きです。

『田園の教授』、教授の有能さ、見事に発揮されていますね。大きく状況を捉えていく教授、それの後つぶさに調査していく島津さん、ふたりの役割の違いなど語られたわけですが、教授の役割はそれだけじゃないなあ。真面目な顔して落書き。それが奇跡を引き起こした! なんていうんですね。市としては、史料の調査を続けたかった。しかし予算がない。苦渋の判断を迫られたわけですが、教授の落書きがその窮地を救うっていうんですね。淡々とした教授の意外性やミラクル。その思いがけなさに翻弄される島津さん。面白いですよ。これ、連載になって欲しいですよ。

『ノコひけ!工業娘。』、面白いです。男子ばかりの工業高校、そこにひとつだけある女子クラス、インテリア科、ここは華園? と思いきや、ああそんな夢は見ちゃいけないんだなって話です。生徒たちも可愛さ工夫しようと思おうとも、工具はどうしようとも工具で、けど可愛いかどうかはともかく、かっこいいですよね。そして、あの男子の肩身の狭さ! 着替えとなったら、廊下に追い出される。強い女子たち。見た目おっとりしてる神菜先生も似たようなもんで、木材への愛、尋常でなく、そして鉋刃の研ぎ。およそ理解しがたい世界が繰り広げられていて、それが実に素敵です。

『居酒屋の姉妹』、2回目。悪くないですよ。よくできた妹しずかと、反面姉あすかのできなさよ。そんな第1回、第2回も冒頭はそんな感じであるのですが、今回、しずかの苦手も描かれて、料理ができない。姉あすかはちゃんとできるんですね。得手不得手がある。そんな姉妹。けど全体に姉の方ができてなくって、それで妹へのひいきにへそまげて、こうしたところなど可愛いですよね。まあ、ちょっと可哀そうなんですけど。姉は料理ができるのが長所、そして立ち直りのいいところ、単純なだけかも知れないけれど、切り替えはやく、にこにこほがらか、それはとてもよいと思います。見ていて楽しくなります。

『綾のかるた』、悪くないですね。最初、どうなるのかな、そう思いながら読んでいたんですが、いえね、どうしても競技かるたものとなると、『ちはやふる』あたりと比較されちゃうでしょう。そう思って心配していたんですが、いやいや、こちらにはこちらの味がありますね。今回はかるたについての説明。なのであまり漫画としては動いてない? そう思っていたんですが、あの一字決まりを覚えなさいと用意されたプリント。あのおかしさ、あれは面白かった。なるほど、覚えやすいかも、そう思ったのもつかのま、絵のおかしさのせいで内容が頭に入らないというんですね、綾。かるたをよく知らない、そんな一年生たちがだんだんにかるたに親しんでいく。その様は面白くなりそう。そう思わせる回でした。

  • 『まんがタイム』第32巻第8号(2012年8月号)

2012年7月6日金曜日

『まんがタイム』2012年8月号

『まんがタイム』2012年8月号、発売されました。メインは『おとぼけ課長』ですね。夏だけあって、アイスクリームがテーマ。『だってあいちてる』木の葉もアイス、『ほめよめ』かのんはかき氷、というよりかフラッペでありますね。そして『ロコ・モーション』ロコはキュートな制服姿。ああ、これは勤務中だからアイスもかき氷もなしなのか! なのか? 後のふたつ、これはカラー掲載の告知。人気あるんですね。

『大家さんは思春期!』、これは一種の夢なのでありましょうなあ。独身男のひとり住まいに、美少女と美人がご飯を作りにきてくれる。いや、でも実際、チエちゃん、可愛いですよね。紹介から、扉から、ほんと、チエの可愛さで押し込んでくる。そんな感じです。しかし、前田の期待、そして誤解。チエの誤解、麗子の思惑。その交錯がほのぼの面白いです。しかし、危険。チエの魅力にとらわれる、そのことが実に危険です。

『銀輪少女』は自転車が出てきて、こうなるとちょっと違ってきますね。自転車についてのいろいろ、それを描きながら新キャラクター、京香先輩のストーカー? 吉貝先輩、先輩の視界にはいるとドキドキしすぎてなにもできなくなるから、遠巻きに見守っている。この危ない人も含めて、皆で自転車に取り組む、そういうことになりそうですね。しかし、自転車相当に高いんですね。でもってサドルの話。あれ、よく聞きますが、よほどなんでしょうね。そうかあ、自然に慣れるんじゃなくて、レーサーパンツ、パッドがはいってるのか。なるほど納得です。

『ロコ・モーション』は、カラーがきれい! ロコもスズも可愛い! ってな話よりも、いやもう、なんか嫌な予感したんですよ。休み明けにはりきるロコ。なんか地に足ついてない感じがして、ええ、なんか失敗しそうだなあ。そんな予感させて、で、これかと思わせるエピソード、乗り換えの案内したところ、今日その電車は走っていなかった……。ああ、仕事の失敗がつらいわ。なんだろう、このつらさ、いたたまれなさ。ぐさりときますよね。ああ、今も悔いてる失敗、それが思い出されるかのようですよ。

『もいんの高校野球日誌』、扉にサインボール、というか、これは野球名言か。ボールに名言書いている、そんなもいんが描かれてるのですが、ああ、これ、プレゼントがあるというのか。もいんちゃんのサインボール、とのこと。驚きました。しかし本編も面白い。もはや、こうきておくれ、そう期待すること、それが見事に実現される、いや、それ以上のものがあるという感じです。しかし、あの女子であることを理由に野球部入りを断わる彼女、もったいない。高校野球の規定じゃ、女子でもいいんですよね。だから、きっと活躍できるだろうにな。セミレギュラーみたいになってもいいなあ、なんて思いましたよ。

  • 『まんがタイム』第32巻第8号(2012年8月号)

2012年7月5日木曜日

『まんがタウン』2012年8月号

『まんがタウン』2012年8月号、発売されました。表紙は『新クレヨンしんちゃん』、しんのすけが大きくどーん、そして背景にも小さなしんのすけがたくさん走っていて、単行本の発売、その表紙イラストのしんのすけみたいですね。この他には小田扉『ふたりのマドレーヌ』、『鎌倉ものがたり』の告知カットがございます。

『ふたりのマドレーヌ』、3号連続特別ゲストなんだそうですよ。コマ割り漫画ですね。バイト先での人間関係。ライン長である岩下さんに不平のあるバイトたち。で、ヒロイン城山はこの岩下さんに気にいられてるんですね。そのせいで、バイト仲間からもやっかまれる。いつもくれるマドレーヌ、皆は食べずに捨てているという。城山はその立場のいたたまれなさに、マドレーヌ、捨ててまい、罪悪感感じて、ああ、本当にいい人なんですね。城山と岩下、ちょっと不器用なふたりの友情もの、そんな感じ。岩下は人さみしいのかもなあ。城山もそうなのかもなあ。そんなふたりが少しずつ互いを知っていくのかも知れませんね。

『偽装男子』は、禁断の水着回でありますよ。あやかが恭子と遊びにいく、その先はプール。女装の連中がくるのを警戒してということなんですけど、水城、やってくれるなあ。無理やり着てきやがったー! 素晴しい反応、素晴しいつっこみです。いやしかしほんと、恭子がみずきに焼き餅を焼く? それくらいあやか、自然にみずきと楽しそうに遊んでしまってた。みずき、作戦勝ちなのかなあ。そして、待ってましたの男連中。もう笑いっぱなし。台詞がいちいち危なくて、めちゃくちゃで、いやもうしびれました。いやもう、最高でした。絵面が酷い! 最高でした。

『中華なOLめいみん。』、最終回でした。一段落つけたんですね。ほのぼのな中華なお嬢さんが主人公の漫画。好きだったですよ。最終回もメイミンの人のよさ、ほのぼのさ発揮されて、かぐや姫だったらとかも新鮮で、面白かったです。話の中でもメイミンは皆とお別れで、最後にお定まりの日本語と中国語で意味の違う漢字、熟語ネタがやってきて、へー、写真ってそうなんだ。そしてメイミン、経理に出世。ええ、確かに中国語で経理は社長ですね。驚き、けど、なかなかにほのぼの嬉しいラストでありました。

『少女よ漫画の星となれ』、松山花子の新作です。マンガ嫌いの父に漫画を読むことを禁じられてきたヒロイン明日花。漫画を違法取引物といいくるめられ、その後も誤解を深めるできごといろいろ続いて、そしてそんな明日花が転校した伝統校、そこで無理矢理漫研に入部させられることになるんですね。同人誌を作ってる面々。それを見て、違法の更に裏ルートとか、想像力の豊かなお嬢さんです。闇の違法のと、誤解したまま漫画にはまっていくみたいですね。で、受験、失敗するのか。ああ、人を堕落させるわけだ……。あの、読み方がわからないネタは面白かった。ええ、漫画って読みつけてないと読めない、そんなテクニカルなコマ割りとかありますよね。実に納得というか、なるほどと腑におちて、面白かったです。

『ケイくんとアヤメさんがルームシェア』、こちらもプール回。セクシーアヤメさん。そしてセクシー莉理ちゃん、そう思っていたら、いやいや、セクシーケイくんでありました。眼鏡をはずして髪が濡れれば、こんなにも美少年、いや、美少女になってしまって、女子ふたり赤面、男子も赤面、ナンパ男たちも陥落だ! いやもう見事でした。素晴しい。そしてそんなケイくんは、アヤメさんとの関係に悶々? もう、素直になればいいんだ! 大変に素晴しかったです。

  • 『まんがタウン』第13巻第8号(2012年8月号)

引用

  • 東屋めめ「偽装男子」,『まんがタウン』第13巻第8号(2012年8月号),96頁。

2012年7月4日水曜日

かいちょー☆

 『かいちょー☆』ヒロイン咲坂里乃は生徒会の会長だ。顔よし、スタイルよし、けれど他が残念で、成績は中の下、運動はさっぱりときています。そんな里乃が生徒会長に抜擢されたのはなぜなのかといいますと、ええ、可愛いからっていうんですね。生徒会役員は教師の推薦で決めることになっている。といったわけで巡先生、思い付きなのか、独断で里乃を会長に推薦。理由は最初にいったように可愛いから。ええ、可愛さでもって会長になって、またそれで支持されているという、ほのぼのコメディであります。

会長の可愛さ、それが推薦の決め手であったように、この漫画の面白みも会長をはじめとする登場人物たちの可愛さ、そのキャラクター性が支えている、そう感じます。連載である程度追って、読み返しをするとぐっと面白くなる、そんなタイプでありますね。

里乃会長は可愛さをもって愛でられる、そんな役割を担うことが一般で、トラブルの種は朝河遊が、って違うな、巡先生ですよね、この人がトラブルないしイベントを作り出す。で、イベントにて生徒会の面々が、時に風紀委員も加えて、いろいろ頑張って、動いて、それが面白みになっているわけだから、キャラクターの把握は重要なんですね。副会長の遊、会長とは違い、むしろ懲罰的理由でもって任命された人。そして有能な木々中・リリ・ティアス、神門春。以上が生徒会。風紀委員は葉刀桜鳥を押さえてたら大丈夫? 教師は巡先生にユキ先生。で、重要なのが理事長、クーバイム・シュトラート。飽きたから制服を変更したりする人で、しかも子供。このクーが里乃と一緒にいる、その場面がなんだかほのぼの分多めで好きなんですね。

ちょっと人数多め、それでわいわいやってるのが楽しい。そうした中に、里乃が恥ずかしがり屋、人見知りを克服しようとしたり、それでだんだん友達の輪が広がっていったりする、そうした展開が見られたりするのがいいなあって思うんですね。ちょっとずつキャラクターも成長し変化しながら、彼女らの関係、仲が深まっていく。ええ、読み返すごとに面白く、そして読み進めるごとに面白くなる、そんな感覚があるのですね。

  • 武シノブ『かいちょー☆』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2012年。
  • 以下続刊

2012年7月3日火曜日

『まんがホーム』2012年8月号

『まんがホーム』2012年8月号、昨日の続きです。

『恋に鳴る』は面白かったー。いえね、口元から金歯がキラリンのお嬢さん。営業で訪問した先の会社、受付にてキラキラしている、そのキラキラに魅せられてしまったお嬢さんの物語。いえね、一人の部屋ではこんなもんかなのところで、このお嬢さんと金歯のお嬢さんがいい仲になったらいいのに、そんなこと思っていたんです。そしたらですよ、そしたら、きましたよ、きましたね、いや、もう、驚きというか、ほんと、なにが彼女にそんなに働きかけたのか。金歯はきっときっかけだったんだろう。あの子がキラキラと輝いて見えたのは、きっと彼女が彼女のことを思いはじめていたせいなんだ。そんなこと思われて、失恋の彼女、その支えになってたとの言葉、その行動、ああ、キラキラだ。なんとまあ、こりゃふたりの気持ちはこの先寄り添うことになるのかね。ええ、ほんと、望みながら得られない、そう思っていた展開が、望んでいた以上のかたちでやってきた。それがもう、ほんと、素晴しかったです。

『あゆみさんは心配性』。会社の皆で海にいったあゆみさん。簡易救護所になるとか、実にこの人らしいんですが、いつも誰かのこと心配して、気をつかって、そんな風に見える彼女にも、守ってくれる人があり、そして憩いの場所があるんだってわかった今回、ええ、あの猫カフェでの評判、ああ、猫には本気で気持ちを心底丸ごとぶつけるんだ。ああ、猫が警戒している。けど、そうであったとしても、あゆみさんに楽しみがあり、そして癒されて、その様子に私もほっと気持ちをやわらげる思いでありました。

『はっちぽっち』はよろしいなあ。おばあちゃんとトモ子、ふたりで蚊を追っているところからはじまって、ええ、夏の話であります。トモ子のこと好きすぎるハチが、出掛けるトモ子を見送る際、網戸に鼻をぐりぐりやって穴あけちゃうとか、それから夏のセット。蚊取りハチ、お散歩装備。いや、犬にサングラスってあるのかな? けど、ハチちゃんには妙に似合ってて、というか、映画監督みたい。省エネで涼しく過ごせるひんやりマットとか、時事っぽいのも含めつつ、最後にお散歩。ええ、なんだろう、ほのぼのです。すごく好きです、この感じ。

『おかあさんがいっしょ』と『天子様が来る!』、最終回なんですね。『おかあさんがいっしょ』はファミリーで、『天子様が来る!』はタイムで継続みたいですが、今後『ホーム』は誌面を変化させて新鮮味を出していこうってことなのかなあ。オーソドックスな四コマ漫画は好きで、『おかあさんがいっしょ』なんかはまさにそのオーソドックス中のオーソドックス、そんな感じがするものだから、なくなるのはちょっと残念です。『天子様が来る!』も、安堂友子には天才を感じることがあるから、読める機会がへるのは残念です。まあ、残念がってばかりいてもしかたないので、新作がくるなら新作に期待し、そして残る連載を楽しみに応援していきたいと思います。

  • 『まんがホーム』第26巻第8号(2012年8月号)

2012年7月2日月曜日

『まんがホーム』2012年8月号

『まんがホーム』2012年8月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』をメインに、水着ですね。ビキニでビーチバレー、およそ本編ではなさそうならいかの活躍があって、そこに『うのはな3姉妹』の次女桃子が浮き輪でぷかぷか、そして『天国のススメ!』から十子ですよ。ええ、本編には出てきません!

『炊飯器少女コメコ』は、やっぱりヨネちゃんが面白いなあ。叔父の登場に危機感あらわにして、というか藪に潜んでるし! とにもかくにもヨネちゃん暴走っぷりが見事で、もう米が好きなのかコメコという少女が好きなのか、それがわからんレベルにまで達しています。嫉妬が! 借りてる畑に皆を呼ぶのはいいけど、先行して警察のやっかいになってるとかね、実に素晴しかったです。というか、農業、かなりしっかり取り組んでるんですね。今回は畑仕事、収穫、そしてご飯を待ってにこにこ。叔父さんはまあいいとして、いい流れ、いいラストでした。

『キミの後ろで恋してる』、なかなかにいい感じじゃありませんか。というか、ヒロインが酷い。さすがにペロペロとかいかがなものか。ヒロイン梅子の健気な恋、父は反対なんですな。かつては母を奪い合った仲。その息子に娘をとられてたまるか! なんだそうですが、まあ今のところは焦る段階ではないですね。さて梅子。愛しの彰光さまにせまるも、やっぱりいろいろ問題ありで、ストーキング、のぞき、そして婚姻届の押し付け。見事に問題ありで、見た目は可愛いのになあ……。実際、梅子の猛攻を怖れている彰光、実際それが自然だよなあ。ええ、気の毒なのはやっぱり彼かも知れません。

『ただいま独身中』、驚きました。楓が姫川さんとお出かけ。ドッグランにいくわけですが、結局実らない恋? みたいに思ってたら、そういうわけでもないのんか。姫川さん、かなり本気やないですか。気がきく。仕事もちゃんとしてる。で、かなり好意をもってくれている。なにがあかんの? なにが不満なの? みたいに思うけど、まあ、スイッチがはいらないっていうんはしかたないよなあ。しかし、この楓さん、残念な反応のいろいろ、筋肉のスイッチのとちょっと往生際よくないところ、面白いです。この人、すごくいいですよ。

『さえずり少女しんしん鎌倉』は海ですね。って、鎌倉だからそりゃ海か。コズリが海に興奮しとハイになってる。対して先生はというと、日光を避け、海にも入ろうとしない。ビールビールビール、これもまた海ですね。ぺたーんを気にしてるコズリですが、実際西洋でもフランスあたりのラテン系だと、そんなに大きくは育たないっていいますよね。また、子供のころは金髪っぽくても大人になると色が濃くなるとかも。海の家で食事、そしてスイカ割り。日本の夏を満喫してますね。ええ、スイカ割りをめぐるコズリのやりとり、面白かったです。

  • 『まんがホーム』第26巻第8号(2012年8月号)

2012年7月1日日曜日

カルドセプト

 昨年のことでしたか。ニンテンドー3DSカンファレンスにて『カルドセプト』が出るよという一報をうけ、これは買わないとといっていたのは。ええ、ついに出ましたよ。なんと任天堂からのリリース。正直意外でしたが、任天堂なら安心のブランド、安心アンシーンよ! と思ったら、なんか今回はアンシーンは出てこないみたいですね。ともあれ、今回の『カルドセプト』は『カルドセプト・セカンド・エキスパンション』をベースにしたもので、アイドルあり、領地能力あり、多彩な戦略戦術が駆使されること間違いなし。それを考えるのはしんどくもあるのですが、それよりもやはり楽しい。ええ、発売日に手にして以来、せっせとプレイしています。

発売されてから4日が経過しましたね。ええ、まだストーリー、クリアできていませんよ。理由は、ストーリークリア前にクリア済みマップに寄ったら、ほら、デュナンにゼネスが出てくるとかあったでしょう、そういうのがないかなあと思って何度もデュナンでゴリガン相手に戦ってみたりしてたからなんですね。新カードが出るのが面白くてですよ、何度も何度も戦ってしまった。まあ、ストーリーももう終盤。その気になったら1日2日で終わるよ! という状態ですが、今日はオンライン対戦とひとりで対戦しかやってない。ええ、ちょっと優先順、間違えている感じです。

今回は、初心者が学んでいける、そういう工夫がいろいろされている感じがします。ゴリガンのチュートリアルの充実。おすすめの手を教えてくれるガイドカーソル。また特殊能力を持ったクリーチャーなど、ストーリーを進めないと出てこないようになってる、ええ、ある程度進んだら領地能力が開放されました、みたいな感じで貰えるカードの種類が増えるんですね。少しずつ覚えていけばいい。そんな配慮がなされてるんですが、どんだけ効果があるかはちょっと不明。だって、自分はもう十年以上やってるから、ああ、あの能力ねってわかるけど、そうじゃないと、領地だ全体だっていわれても、それなに? え? よくわからない、でしょう。まあ、でも、一度に山程情報が押し寄せるよりかはいいのかも知れません。あ、そうだ。CPUが使用するカードのところでポーズかけてくれて、そのカードの能力など確認できるというのは非常にありがたいです。初心者にもやさしいでしょうけど、能力変更のあったカードとかもありますでしょう、これはむしろ経験者にこそ嬉しい仕様であると感じています。

以前『セカンド・エキスパンション』をプレイしていた時は、結果的にコンジャラーをテレグノーシスで運用するという作戦をとったのですが、今回ははたしてどれをメインに使いますでしょうか。今のとこ水メインかなあ、どのクリーチャーを主体に組むかなあ、いろいろ考えながらプレイしているところです。この考えるのが楽しいね。で、考えすぎて疲れて、プレイに反映されない。それではナンセンスだから、なるべく柔軟に考え、時に考えるのをやめては素直な気持ちでプレイするようにしたいと思います。