2012年11月30日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年1月号

『まんがタイムオリジナル』2013年1月号、先日の続きです。

『かでん屋さんの基礎知識』、『女子高生かんさつ日誌』から一度仕切り直して新作、なんですね。タイトルにもあるように、家電屋さんを舞台にしたお仕事四コマであります。今回はきっちり名前がついてくるんですね。ヒロインは園宮一花、実家も電器店なのかな? 父さんが腰やっちゃったからしばらく外働き。家電量販店にバイトにきたっていうことのようです。可愛いキャラクター、元気で明るい、そうしたところは前作に同じでありますね。社員でいいのかな? さんちゃん、同級生だったそうですが、心情の園宮、理屈のさんちゃん、そんな感じで、いいコンビですね。売り場作って、お客さんと交流して。以前よりも普通の四コマに近付けたという感じですよ。

『電車のお姫様。』、ゲストです。念願の本社勤務、馬沢周が都会の洗礼を受けるというんですが、それはなんと電車に住んでいるお嬢さん? 通勤電車、扉が開いたそこには朝食をとる女性が。みな知ってるくらいに有名な人らしいけれど、誰もが知らないふりをする? なんといっていいものか迷いますが、不条理系なんでしょうか、なんだかあんまり芳文社の雑誌では見掛けないタイプの漫画だと思います。とりあえず自分は今のところ置き去りにされています。今後、どうなるかで評価感想は違ってきそうに思います。大当たりするか、それともまったく面白さを理解できずに終わるか、どちらかになりそうです。

『かがやけ!工学女子』、大学での実験の様子、まずは簡単な道具を使って、重力加速度を割り出すっていうんですね。振り子の揺れの周期をストップウォッチで計測して、計算。理論値と違ったら、なぜその差が出たのかを考察する。なるほど、きっちり正しく計測できたら合格ってわけではないのね。誤差の出る原因は、人的そして装置的要因がある。いろいろ調べて、なにが誤差を生じさせたのかを見付けだす。そしてレポートというのですが、なるほど、きちんと計るということの訓練でもあるけど、それ以上に考察して報告する、ちゃんとしたレポートを書く訓練をやっているのですね。思えば、これが大切なんだろうなあ。なるほど、勉強になります。

『あおぞらのカケラ』、空が好きな女の子みはるのお話。おお、6時には起きて空を見ているのか。冬だとまだ星が見える。てっきり気象がテーマと思っていたら、天文も普通に視野にはいっているのですね。しかし、あの目覚まし時計、ちゃんと月齢が表示されるんですね。いい感じ。今回は流星群を見ます。ふたご座流星群。けれど、山側に建つみはるの家だと空が一望できない。というわけで、早菜が自分の家にみはるを誘う。流星群、見上げる姿勢がつらいから道端に寝転がってみたり、で、早菜のバイト先のマスター、この人も天文好き? それともただのイベント? まあ、発端がこの人だったわけですけど、星空ベッドなるものを装備しているとか、それで彼女に見放されて、いい感じに裏目でありますね。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第1号(2013年1月号)

2012年11月29日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年1月号、昨日の続きです。

『イキモノシステム』、ゲストであります。修学旅行のしおりの製本を部員一同でやるという、そんな出だし。生徒会とかそういうのかな? でも部の子たちっていってたし。ええ、いきもの部だそうですよ。登場人物は、ミサキさん、ゆにちゃん、キリちゃん、ハカナちゃん、そしてエマーソン。エマーソンは猫です。主人公はキリちゃんでいいのかな。ゆにちゃんは猫耳っぽい人。ハカナちゃんは体質が原因でずっと眠そう。ミサキさんは部長なのかな? ところどころにエマーソン視点の心情描写がはいるのがいいですよね。本人、いや人じゃないけど、手伝ってるつもりでいるとか、なるほど猫とはこうしたものかも知れない。基本的に女の子たちのわいわいやってる? そんな漫画ですが、そこに猫の視点が加わることで一味違ってる。そう感じます。

『さいけん。』、面白かったです。廃部になった部活を再建させようと集まった人たちで組織されている部、再建部の活動ですね。いや、しっかり活動してるじゃないですか。てっきり、当初の志も薄れ、いい加減に遊んで時間を過ごしている、そういう漫画なのかなって思っていたら、今回はいきなり水着に着替えさせる。なに、これはお色気で釣るつもりなのか? そう思って警戒したら、いや違うね、しっかり泳いでみせる。そして遊ぶ! 水泳も楽しいなあ、そう思わせたところで水泳部の入部届が出てくるんですね。って、罠じゃんか! 翌日にはソフトボール体験。こちらは入部させようってことはなさそうですけど、いろいろ体験してみよう、そんな感じが大変よかったです。そして、みんなで一緒のことやって、楽しんで、友達になる、そういうところもよかったです。

『もこもこBOX』、素晴しいな! なんまんだぶとか! それに、母さんたち、みんな可愛いなあ!

『このはなさくや』、よいですね。今回は久々に小牧の特殊能力、花を生み出すやつね、活用されてまして、部屋に花を飾ってるところを見知らぬおかめ仮面に見られてしまった! 逃げるおかめ、追う小牧。花の能力を知られたらどうなるかわからない! いやしびれましたよ、足止めかけるのに朝顔を使うのね。蔓で足止めし、すかさずタックルをかける。見事でした。さて、おかめ仮面は先生でしたとさ。生徒会顧問の叶森日和子先生。極度の上がり症をお面でおさえてる、って、あやしいわあ。お面でようやくちゃんと話せる。お面をはずさせると、極端な弱気になる。その特性を利用して、生徒会、好き勝手にやってるんか。しかし、なんのかんのいって可愛い先生ですよ。

『あまゆる。』、ゲスト第2回です。いいですね。田舎の女子校もの。皆で、自分の住んでる地域についてのレポートに取り組む。農家の子アヤが、決して都会とはいえないお店密集地、市の中心部、典型的な地方都市だそうですが、それを都会といって大興奮。面白いなあ。近くにショッピングモールができて、若い子はみんなあっちにいくようになった。けど寮の子は商店街でいいのかな? こっちにきてくれる。それが嬉しいからか、あれ持ってけ、これ持ってけ、なのでなおさらくる。うん、いい感じに共存してますよね。市街地見て、畑見て、ディーゼル見て、これ、田舎という舞台がちゃんと魅力になっていますよね。そしてレポート。すごい、壁新聞だ。先生もびっくりして、普通のレポートが求められてたのに、けど出来がよければちゃんと評価されるんですね。先生のこの臨機応変で、内容を見てくれるところ。これもよかったなあ。硬直してない、柔軟にしなやかに動いて、そうしたよさは漫画自体からも感じられてよいですよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第1号(2013年1月号)

2012年11月28日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年1月号、発売されました。今月は付録がついていて、『ひだまりスケッチ』のボールペンであります。さて、表紙はといいますと『GA — 芸術科アートデザインクラス』。ブロック? カラフルな四角を積んでる、そんな印象の強いイラストでありますよ。なんだか二点透視法っぽい印象の感じられる構成、GAの文字も、作者名も、それからBD BOX発売を告知するチビブロックも、全部がなんかちんまり角々として面白い。幾何学的。角はあるけど、色あいのためなのかな、やさしさ暖かみもある、そんな不思議デザインでありますよ。

GA — 芸術科アートデザインクラス』のエピソードが模型ですよ。最近ちょっと模型熱が再燃しそうな自分には、まさに直撃といった話。あの山口如月のキット、本当にあるなら是非欲しいですよね。って、販売価格1000円のところさらに半額か。うん、ありたっけ買う。さて、本編はノダミキが狂言まわし。近所の男の子に、忍耐力に欠けてるからプラモで鍛えろといって、フォルクスワーゲンビートルのキットを組むことになった。しかし、これいい感じ。いきなりどんどんパーツを切り離しちゃうとか、ああ、これは自分も子供のころやっちゃったわ。これやると、似たパーツがわからんようになるんですよね。うん、いい感じに初心者の群であります。しかし教授が模型経験者というのは意外。で、城とか帆船、うん、すごく意外というか、逆にらしいというか。しかし、作りあげるまでの騒動、できあがってからの騒動、って、オープンカー改造はものすごいな。ジオラマにして遊んだり、紙の人物添えてみたりと、こういう発展させるのは実に『GA』の面々らしい。面白いなあ、自分もなにか作って、紙人形添えてみようかな、そんなこと思ったりしてる。うん、すごく作りたくなってきてますよ。

ひだまりスケッチ』、ああ、受験その合否でありますよ。紗英さん合格! 自分の番号を確認して、って、一覧表で届くの? 本当にその番号があるか不安で何度も何度も確かめてしまう。うん、そういう気持ちよくわかる。受かった、やったー、といかない、その事実を受け入れるまでの時間が必要っていうね。わかるわ、わかります。そしてヒロさん。ああ、補欠とな。まあ、補欠ってまずもって合格と変わらない、みたいな頭がありますがどうなんでしょう? いずれにしても落ち着かないのは間違いない。確定は一週間後というんですが、その間の落ち着かなさ。バイクの音を聞くと郵便と思う。うん、わかる。そろそろかなってなったら、一日何度も郵便受け見たりね。ほんと、それで合格、あの「まる」。よいですよ。本人以上に感情動かしてしまってる紗英さんとかね、いいですよ。ほんと、みなの気持ちよくわかる、そんな回。一緒に、気持ちが動かされた、そんな回でありました。

『ぷらいまりィずむ!』。おお、ココが月輪熊パーカー着てる。これ可愛いなあ。これまでは登下校の風景でしたけど、今回は町内会の遠足ですね。ということで、ランドセルからリュックサックに持ち替えて、山登りですよ。めいふが見当らないんですが、町内会の当番、さゆらとめいふの母ちゃんだそうだから、サボるなんてできっこない。で、その母ちゃんですよ。元気で可愛い、そんなお母さんだなあ。ニコニコ明るく、けれど叱るところはちゃんと叱って、ほんと、可愛いはすかっと気持ちいいは、いいですよ。で、さゆらがニコちゃん大好きとかばらしちゃう。しずのについても、そうか、お父さん、ノルウェーの人なのか。背が高くてスタイルもいい、けど小学生、そのアンバランスさが悩みなのね。うん、わかる気がします。で、めいふ登場。うう、めいふ、すごいな。非常に痛い格好。恥ずかしいのポイントがわからない。そんなめいふ、アホなことに全力傾けて、それで弁当忘れて、そこに母ちゃん。あの、ママっていっちゃうめいふが可愛い。しずののコメント、あれも素敵でした。

『うぃーしぇあ。』、前回の続きですね。下宿にはいったあさひ。部屋の前にプレゼントの包み、それから手紙を見付けて、おお、歓迎のプレゼント。テディベアならぬテディラビット? いいウサギでありますね。しかし、誰からかわからない。里音先輩? そう思ったら、差し出し人が機嫌そこねてる。確かめてみたら里音先輩ではなかったらしい。美子さん? それも違った。舞も貰った、けど誰からかはわからないっていうんですね。今回、このぬいぐるみの出所を調べる、その過程で里音、舞、美子の人となり、下宿でのポジションが描かれて、いわば再度の人物紹介、それが自然になされてとてもよかったです。そして最後のひとり。幽霊といわれてた人、瑚町、人見知りなのかな? 登場のインパクトはなかなかでしたよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第1号(2013年1月号)

2012年11月27日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年1月号

『まんがタイムオリジナル』1月号、発売されました。表紙は、プレゼントがテーマみたいですね。中央に山下ナース、手に小さなプレゼントの包みを持って、この私服姿、とてもキュート、帽子にコートのファーがいいですよね。後ろには、サンタクロース姿の榊医師を労う米澤父先生。サンタクロースコスプレで大量のプレゼントをどーんと用意した『あねぐるみ』の楠木姉課長、そして嬉しそうにいそいそプレゼントの包みとこうとしている『らいか・デイズ』らいかであります。

『満開!Sister』はクリスマスを目前とした日々であります。クリスマスの料理の参考にしようと武士に好きな料理をと聞く母、武士答えてもやし炒め。実にナイスですよ。今回、やたら面白かったですよ。武士リクエストの和風クリスマス。あの和風サンタが最後に効いてくるとか思いもしませんでした。そしてさくらのしたたかさ。大人受けする発言をばっちり理解して使いこなす。大人の夢を壊さないように、自分の欲しいプレゼントを伝える術を知っている。素晴しいわ。このあどけなさに潜むしたたかさ、これがもうたまりません。しかしカンナも魅力的、かたくなな武士の気持ちも緩む。うむ、クリスマスの魔法でありますね。

『あねぐるみ』、いかします。タケローが社長特命をおびて秘密企画班に配属。クリスマスのイベントだっていうんですね。社長がサンタクロースに扮して、子供の家にオモチャを届ける。これ、実際にやったら社長死にそうになるよね。どれだけの家を回るかですけど、でも、こういうのいいですよね。確か、実際の玩具メーカーでこういうイベントやったみたいな話、聞いたことありますよ。さて、タケローの会社ホープトイズではどうかというと、おお、ミニ降雪機。タケローは感動してるけど、これ、めちゃくちゃ金かかってるのか。それで株主に秘密なのか。いかしますよ。しかしここでも子供たちはシビアなのな。シビアな子供にふりまわされながらオモチャ配り、大変だろうけど、見ていて楽しかったなあ。

『ヒミツの家光』、『おゑど恋愛帳』からタイトルを改めてカラーで登場、でありますね。内容は前回からの続き、辻斬り案件の解決なんですが、びっくりしました、この段階でおキヌに家光が将軍であることを悟らせるのですか。十兵衛がいった上様という言葉、それをしっかり聞いて、また家光、自分の心情おキヌに伝えて、ああ、これははっきりと、自身の身分は明かせぬが将軍であるといっていますよね。それでこの時点で、両者に互いを好いていると意識させて、これを前提に今後展開していこうというのか。これまでとはテイストが違ってくるかも知れませんね。けど、これは期待しますよ。それと最後の宗矩からの手紙、あれは面白かった。実に面白かったです。

『鹿女子【バンビーナ】』、ゲストであります。最初、鹿女子と見て『カーマ・スートラ』的なものを思い浮かべてしまったのでありますが、ええ、全然関係ないですよー。東京から奈良に引っ越ししてきた女の子、桜井琴子が鹿相手に奮闘する話であります。あの人に慣れきって横着になった鹿どもが、琴子を修学旅行生と判断し、煎餅食おうとたかるんですね。もうボロボロ。琴子、鹿対策を講じるも連敗。それで自称鹿の気持ちがわかる鹿女子である嘉門ちひろに頼るのですね。とはいうけれど、鹿せんべい装備、これで鹿のコントロールも楽勝って、できてないよね? さてさて、愛子の教えてくれたほーらないよーってやつ、あれ、ほんと実際そうなんですよね。小学生のころだったかな? やりましたわ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第1号(2013年1月号)

2012年11月26日月曜日

『まんがタイムファミリー』2013年1月号

『まんがタイムファミリー』2013年1月号、先日の続きです。

教師諸君!!』は西名先生の来歴でありますよ。転任が一度だけ、初任がなんと教育センター。普通はベテランがいくものなのに、なんで初任で? なのでいろいろ憶測あって、岩瀬先生いわく要注意人物と警戒? されていた。でも、ここで本物の西名先生は今頃地下牢に、そういうネタが出てくるところが実にこの漫画らしくて、いいですよね。そうか、三銃士なんだ。同じ学校にずっとい続けると、生き字引、その学校のことはなんでも知ってる、みたいな扱いになる。転任すれば、それだけ人間関係が広がっていく。遍歴することで一人前になる。そうした遍歴職人的なこといってる西名先生も、いざ転任となったら人間関係に不安が出る。昔のね、慣れてない西名先生の、少しずつ慣れて、自分なりのスタイル身につけていく、そうしたところが描かれるのが、人に歴史あり、こうして育っていくんだと思わせてくれて、なんだろう、親しみもわけば、自分自身を振り返る、そんな気持ちにもさせてくれるものですね。

『2倍まもります!』、双子のボディガードと同居する中田公平。今回は彼がボディーガード、真守左佐と右のふたりに勉強を教えるというんですね。左佐、右ともに勉強が苦手。赤点シスターズ。左佐の方が点数悪いのか。まずは数学教えて、右に数学意外のいろんなことも教えて欲しいです、その台詞でそういう発想に至るというのはなかなか男の子でありますね。しかし、これで公平、ちょっと見直されて、なんだか3人もっと仲良くなった感じもあって、いいですよ。

『べたよん』、新作ゲストです。ヒロイン下津井美砂、彼女をベタ美と呼ぶ男がいる。ベタ美? ベタってなに? その秘密は、隣の席の元浜聖が知っている。熱帯魚なのか。聖のバイト先、熱帯魚のこもいけやにいって、トラディショナル・ベタを見せてもらう。ほう、ヒレが広がる魚なんだ。それで美砂の髪形がそんな雰囲気なんだ。なるほど。熱帯魚店の店主菰池慧子。聖に営業するよう持ち掛けて、そして美砂、ベタを購入することに。手持ちの三千円、それで必要なもの揃えて、って、えらいディスカウント、ともあれかくしてアクアリウムデビュー。これがきっかけで美砂と聖、親しくなっていくのかな? ちょっと冒頭のメタ的視点には違和感持ちましたが、なかなかにいい出だし、面白くなりそうと思っています。

『かしこみかしこみ』、これ、やっぱりよいですよ。扉絵のムクと山椒は子供の頃なのかな? コスプレしてない山椒がなんだか新鮮で可愛いです。さてさて、本編、ムクがみーちゃんにお願いされて、弟になるっていうんですね。なるほど、お隣のさっちゃんの弟を見て、自分も欲しくなったんだ。まだハイハイしはじめたくらいの年頃。ということで、ムクはしゃべっちゃならないし、自分で歩くのも駄目。ぬいぐるみのように連れられて、ぎゅうーってされて、あたたかな気持ちになって。ムクのいう、昔を思い出したというの、子供の頃じゃなくてまだ動物、普通のタヌキだったころっていうのがいいですね。そして寒がる奏衣様にエリマキ素材だからとぎゅう、それでフワフワポワーン。いいですよ。この漫画、すごくいいですよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第1号(2013年1月号)

2012年11月25日日曜日

Nandina, taken with GR DIGITAL IV

Autumn leaves月末なので、GR BLOG、トラックバック企画であります。今月のテーマは秋(パート2)。パート2というのは、以前も同じ秋というテーマがあったから、なんだそうですね。2005年、その頃はまだGR DIGITALを持ってなかったので、当然不参加。なので、私にとってははじめてのテーマ秋、であります。トラックバック企画「秋(パート2)」に参加します。

最近の写真から、秋らしいものはないかな? そう思って探してみました。選ばれたものは、色づいた葉、そして赤い実でありますね。緑の葉に散った紅葉、黄色くなった横浜の木々、真っ赤な紅葉、そして赤い実、南天です。

Yokohama

Japanese maple

Nandina

Nandina

2012年11月24日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2013年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2013年1月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』でありますね。ヒロイン3人、教師の床に寄り添うように寝転がって、ひとり膝枕状態。物語の設定、展開が暗くなりがちなだけに、こうしたとにかく明るく楽しそうなイラストはよいですね。ゆきの笑顔、それに応えるように笑っているくるみ。こうした様子が描かれて、見守るようなりーさんの表情なんかもいいですね。

夢喰いメリー』、クリオネ退場です。エルクレスに焼かれてしまった。なんてこった、クリオネもショックだけど、妹瑞貴はどうなる!? ああ、まだ息があるのか。クリオネはメリーを守れたことに満足していて、ああ、クリオネは自分の意地を通したんだな。勝てるはずなんてない、それは本人がよくわかっている、それでもあえて自分の意思でエルクレスに向き直った。いじらしいですね。弱きものが、その弱さを自覚しながらも、意思の力を頼りに立ち向かう。これは沁みますね。いや、そもそもこの漫画自体が、意思の力でもって立ち向かう、その連続でした。クリオネも、またそうしたもののひとりであったのだなあ、そう思わせられましたよ。そして、メリーの拳がエルクレスにはいって、やったと思った束の間、まさかの拒否。いずれはあるいは、そう思っていた展開ですが、まさかここでくるとは。となると、ここは夢路に期待するほかない? そんな雰囲気になっておりますよ。

はぢがーる』、どんどん進化する課題。卵から生まれた神様の使い、こいつがえらいこと貪欲で、その時々の状況に応じ、より過激に、より過酷にどんどん課題を変化させていくっていうんですね。それを知らせるらぶりんも大変だ、って、メール送れるんだ、すごいな天使の力。というわけで、最初はビキニを買いにいくだけだった課題が、本田くんに選んでもらえと変化。その上、試着して見てもらえときたもんだ。あの期限が今すぐになってるところがいいですね。水着売り場で真っ赤になっている紗江もですが、同じく恥ずかしくてたまらない本田くんもいいですよ。そして紗江、最後の最後に、水着を選んでもらう、ではなくて、私を選んで欲しいになってるの、この気持ちの本音を見せるの、実にうまかったです。しかし、これからの展開が期待されます。

『トモダチログイン』、新連載です。都会から田舎に引っ越ししてきたお嬢さん、窪寺あやめが主人公。両親が脱サラして農業やるということで、山奥の田舎町にやってきた。もう、めっちゃくちゃ嫌そう。まあ、そりゃそうだろうなあ。都会暮らしに慣れた人間に田舎暮らしはきついでしょう。しかもいきたくていったんじゃない。その上、読書とMMORPGが趣味、そりゃ嫌でしょうよ。で、この子、ちょっと言動がアレ。いわゆる若干中二な感じ。でもなんとか友達もできはじめて、池田ましろ、もえぎにさんご、もえぎがいいですよね。あやめのめちゃくちゃ失礼な物言い、それに対し怒りながらも、ちゃんと対応してくれる。唯一の常識人ポジションですよね。しかし、あやめ、ちゃんと適応できるんだろうか? あやめがママに怒られるとかいってるの、あれは妙に可愛くてよかったな。うん、やんちゃでよろしいとはならんことですかな。そうなったら、あやめもアウトドア少女になれるよね? ってきっとならんでしょうなあ。

少女素数』、お正月ですよ。って、兄さんかっこいいな。ですが、あんずもすみれも晴着はなし、おお、意外ー。有美がひとり晴着ですよ。うん、いいですね。この子、普通の女の子枠だと思う。普通で素朴な可愛さというものが凝縮されてるように思う。っていうのはいいとして、有美とぱっクンの距離感。先日の出来事から、ちょっとその距離を掴みあぐねているぱっクン。対し有美もいい過ぎたと反省して、けれどぱっクンも反省したんですね。こうしてぶつかりながら、少しずつ前に、よりよい選択を模索して育っていく、そうした少年少女像であると思いますよ。そして有美の淑女協定。ぱっクンとキスをしてしまったと、またその状況を冷静に分析して、そして公平性を発揮する。うん、厳密には公平じゃなかったみたいだけど、あの表情、よかったですね。いや、青春、そう思わされるものがありますね。

2012年11月23日金曜日

ANIMAX MUSIX 2012

いってきました、ANIMAX MUSIX 2012ええと、タイトルを見ていただければわかると思いますが、アニメ見るならアニマックス、アニメ専門チャンネルANIMAXが主催するアニメソングライブイベントであります。場所は、横浜アリーナ。遠いな! どんだけ君、熱心やねん、と思われるかも知れませんが、ちゃうねん、まさか横浜までいくことになるとは思ってへんかってん。いえね、私、『夏目友人帳』のアニメが見たいばっかりに先日スカパーと契約したんですけど、そしたらなんかプレゼント企画とかやってるんですね、スカパー。スカパー!プレゼントボックス。そこで、ANIMAX MUSIX 2012に50組100名様、ご招待、みたいなのがあったから、どうせ当たるわけないだろう、そう思って応募したんです。そしたら当たるんだから、世の中ってままならない。なんかスカパーから手紙がきてて、なんか当たったっていう、なんだろう? すっかり応募したこと忘れてて、開けてそれで思い出した。うわー! 横浜アリーナだー! どうしよう。今から誰かに譲るったって、速達で出すとかしないと間に合わないくらいのタイミング、ほんとどうしよう、う、ううむ、いくか! ええ、横浜行きが決定したのであります。

横浜アリーナ、めちゃくちゃでかいね! 新幹線に乗って、いや、バスはもう満席だったから新幹線しかなかったんですよ、新横浜駅、降りて歩いてすぐ。ちょっとはやめに着いたので物販とか見てたんだけど、小さいイベント設けられてたり、なかなか楽しい雰囲気です。それにテレビ局主催のイベントで、テレビ放送も予定されてるということから、来場者にインタビューしてたりして、へー、なんかすごいなあ、感心したりしてました。

開場まで食事したりして時間をつぶして、いざ入場。自分の席はスタンド席。前から2列目なので、ああこれはなかなかいいんでなくて? 余裕で座って見られそうね。そう思っていたら、甘かった。うわあ、1列目からスタンディングか! 最初はまあそれでも座って見てたんですが、いよいよ本格的に立ちはじめると、あかん、これはもう立つしかない。立ちましたね。で、ちょっと後悔した。ああ、物販でサイリューム買っとけばよかった。なんというか、手持ち無沙汰になるんですよ。まわりはサイリューム手にして、これでもかと振っている。けど手ぶらだと、なんだかねえ。腕組みするのも変だし、なんだろうねえ、しかたない休憩にはいったら物販でサイリューム買おう。そう思っていたのに、なかなか休憩にはいらない。次から次へと出演アーティストが入れ替わり、何曲も何曲も歌われて、ああ、これは休憩なし、ノンストップで最後まで突っ走るのかな? そう思っていたら甘かった。第1部が終了、その時点で5時。2時に始まったから3時間! 外見たらもう暗くなってたもの。うわー、すごいな! こんなに長いイベントなんだ。長くて4時間ってなもんだろう。そんな風に思っていたのに、予想が見事に外れたのですね。

しかし、もう3時間たってしまったのか。今5時ってことは、もう3時間ほどやって8時くらいに終わるのかな? ともあれ、サイリュームと、せっかくだからパンフレットも買って、それからは自分もサイリューム振りました。最初のうちは、いまいちどう振ったもんだかおっかなびっくりだったんですが、だんだん慣れてきて、ちゃんとかどうかはわからないけどそれらしく振れるようになりました。しかし、サイリュームはいいですね。とりあえず手持ち無沙汰ではなくなった。参加してる感がいや増して、なんだか楽しくなってきたぞ。てなわけで、もしまたこうしたライブにいくことがあったら、最初からサイリュームを用意して臨みたいと思います。

ライブが終わったのは9時前。7時間やってたわけですね。想像以上の長さに驚きますが、7時間、退屈せずに聴いていられたというのはさすがでした。知ってる人も知らない人もいる。歌に関しては知らないものの方が多いかも知れない。そんななのに、全然問題ない。いや楽しかった。実際、8500円という入場料、いや私は払ってないわけですが、それ以上の価値があったと思います。あれだけの時間、あれだけのパフォーマンス。もし機会があったら、みんなもいくといいよ! というのだけど、私の場合、交通費で入場料の倍から3倍くらいの費用がかかるのが困ったところだなあ。いや、でも全然後悔してないよ。ほんと、これはいいものでした。

2012年11月22日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年1月号

『まんがタイムスペシャル』2013年1月号、発売されました。ええと、『恋愛ラボ』待望のTVアニメ化決定!! ですよ。かくして、表紙はマキとリコがやったねと手を打っている、そんなイラスト。ふたりの笑顔、それが実にいいですね。しかし、『恋愛ラボ』アニメ化。まんがタイム系からのアニメ化タイトル、これでまた新しいファン層を獲得できる? いずれにしても快挙であります。もう、ばっちり頑張って欲しいです。

『ナースドールまりあ』、想像していた以上にというべきか、面白いですよ。友達できてジタンバタンしてる四郎、駄目なやつなんだか可愛いんだか、いや、可愛いですよ。まりあに見られて、ノータッチ、それがつらいっていうんだけど、まりあは嬉しさのあまりじたばたしてるの見ても、変だとか悪いとか、全然思ってないんですよね。このギャップいいですよ。で、まりあは誉められて喜ぶと腕が抜けるのか。そして四郎のドール魂、すごいんだか駄目なんだかわからんところがまた味わい深い。まりあと買い物いって、いろいろドギマギして、またちょっと心配して、このふたりの関係、人と人形、決して普通ではないのだけれど、その心の交流、そこには普通とか、そうでないとか、そうしたことを感じさせないものもあって、設定とかキャラづけとか、そういうのもあるわけですけど! いいなと思うんですよ。

『どろんきゅー』、相変わらずアキは強いなあ。公園のベンチに佇む幽霊に平気で話しかける。水飲みたいからと食べかけの肉まん持ってもらう。対して佐倉さんの怖がりよう。このギャップがたまらんですね。しかし今回は気のいいやつらばかり。って、ベッドの下にいる男の話聞かされて、実際いたというネタ。これは怖いよ、っていうか、幽霊じゃないのか! アキの弟。チキンやろうらしい。けど、普通はそうだよ。しかし、弟がベッドの下から出てこなかった理由。それを聞いて恥じる佐倉。いや、気にしなくていいよ。可愛いから大丈夫さ。

『ゲキカラ文化交流』、特別二本立てだそうですよ。で、まずは四コマ。相性占い、占う相手もいないのに! クラス側の話題からですね。みゆきに好きな人がいる、それを聞いてお茶を吹く眼鏡。ああ、みゆきのこと好きなんだよね。林くんね。しかし、女子三人の姿、会話、仕草、全部が可愛いですよね。あいかわらずアホなことばっかりいってるんですけど、そのどうしようもなさも面白い。自称血液型C型のみゆき、あの重ね方は面白かった。で、B型からゴリラの話になって、それからウホウホいってる。もう意味わからんのだけど、なんか可愛い、なんか面白い。アイシャの噛み合わない会話も実によいですよ。で、特別編、アイシャのショッピング。女子高生っぽく見えるように服を買おう。ああ、そうだった、すっかり忘れてた。この人、女子高生だった。けど、センスがあれ。いや、可愛いんですけど、寿司Tシャツとか、あの地味に喜んでるっぽいところとか、そして葛藤するところなども素敵、可愛いやら面白いやら、よかったですよ。そして最後にゆるふわ。いや、可愛いですよ。ストレートもいいけど、ゆるふわもいいですね。新しいJKスタイルも、多分大丈夫だよ。うん、いけてるいけてる。素敵です。

『銀河系女子高生ありすちゃん』、連載になったんですね。よかった。今回はアイスクリームの話。あのアイスをカップやコーンに丸くしてのせますよね。それなんですが、ありすには惑星に見える。って、ああ、確かにそんな感じかも! ワンダーだわ。この視点、ナイスだわ。コズミックな視点にまいりました。しかしカラー、すごくきれい。アイスの絵もきれい。惑星に見えるという、その説得力、ばっちりでしたよ。で、ありす、小銭をたくさん持ってる。その力関係を表すのに太陽系っぽく配置するなど、これ、わかりやすいんだ。いや、でも、この発想が面白いです。そしてアイスクリーム屋。ダブルを見て惑星衝突を思い、スカイミントパーティーを地球と表現する。ブラックホールのゆせはブラックベリーを選んでて、徹底してますね。最後のね、バスの乗り間違い。終点までいってみようか、そこから銀河バスっていい出して、ワクワクしてる運転士とか。ワンダーだわ。この発想、ロマンチックでワンダーで、そして循環。ああ、公転して戻ってきちゃったんですね。大好きです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第1号(2013年1月号)

2012年11月21日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年1月号

『まんがタイムきららMAX』2013年1月号、昨日の続きです。

『▲コンプレックス』、ひのりと鋼太のその後ですね。幼なじみだったこと、ちゃんと思い出してもらえた。それが嬉しいひのり。ちょっと鋼太は焦りぎみ? でも、ひのりは嬉しさを隠さない。鋼太もちょっと動揺してるぽいんですね。で、この鋼太、やってくれますよ。鋼太は鋼音が好き。鋼音は円と同居して、また円も鋼音のことが好きと自覚して、そうした間にあえて踏み込もうとする鋼太。玉砕するかも知れない。けれどそれでも伝えようとする。円にことわって、ひのりにも伝えて、それで鋼音のもとに向かう。その鋼太を見送るひのり、はげまして、そして、うまくいくとええなあ、応援している。この言葉の余韻。じんとしましたね。ひのりは鋼太のしあわせを心から思っておるのだね。そして鋼太の告白。これがどうなるかはまだ語られない。けれど、鋼太の気持ちを中途半端にしたくないという思い、それが見事でした。ほんと、力量感じられる、そんな展開にまいりました。

『ふわふわ科学』、おおう、扉のレイナがめちゃくちゃ可愛いぞ。大人ぶろうと背伸びしていた、そんな幼なさ残る頃のレイナでありますね。さて、今回はそんなレイカが身につけているネックレス。誕生日に父から贈られたもの。ほんと気にいってたんだなあ。今も大切にして、ずっと身につけて、だからめっきも剥がれてしまっていて、ええ、今回のテーマはめっきです。めっきの目的。見た目を美しくするだけじゃなく、腐食や磨耗を防いだり通電性をよくしたり。というわけで、電気めっきしてみましょう。酸性洗剤を使って亜鉛めっきをやってみる。陽極の亜鉛から出た亜鉛イオンが陰極にある金属に金属亜鉛としてめっきされる。その際、陰極から水素、陽極から酸素が出るって、いいねえ、面白い。イオン化傾向の順番覚える語呂合わせ。これらめっきにまつわる科学、わかりやすく面白い。ためになりましたよ。で、銀の錆び落とし、硫化した銀をきれいにする方法、これは知りませんでした。へー、面白そう。簡単だし、試してみたくなりますね。そしてこうした科学トピックまじえたエピソードが、レイナとミソラたちとの交流、仲のよさを伝えましてね、シンプルながらもいい話。ええ、やっぱり好きですよ。

『スイーツどんぶり』、猪塚の親父サン、がんばってますよ。LIFEのエージェント、ってほどではなかったみたいですが、なるほど会社の都合ですか。果たし状を届けたのも親父サン、って、不審者じゃん、近所にばれてるじゃん! しかし、ほんと面白かったです。娘の友達が酷い目にあうのは忍びない、けれど自分に責任が及ぶのも困る。その葛藤、素直でよいわあ。いや、ほんと、これは人間らしくていいですよ、親父サン、いい人や。かくして、酒井とLIFEエージェント、七ツ星如月源五郎との対決。しかしこの如月、食えん男ですよ。ムササビ、そしてダシ。変態呼ばわりされてますけど、上質な料理人のダシとか、老若男女分け隔てなしとか、さらにはそのダシ、美味しくはないのか。いやもう、たまらん、この畳み掛け。めちゃくちゃ面白い、料理漫画としてはどうかと思うけど! そして猪塚の親父サン、もう最後まで面白いな。シーツ巻きのおっさんとして酒井を助ける。もう、おかしくてたまらん。そして最後の落ち。さすが栗原、悪魔の所業だぜ!!

『R18!』、あ、そういえばこれ社内の会議室なのか。新作発売にあたり、開発期間を6ヶ月と設定、コスト削減も考えて、っていうのですが、それで外注の話になるんですね。しかし、あいかわらずといいますか、本当は怖い外注の話みたいな展開。いろんな人がいる。説明を見ない聞かない。連絡がとれない。チームワークなんだから、ちゃんとしてもらわないと、いろんなところに割を食う人が出てしまう。とまあ、そういう話。しかし、こういう真面目な話だと社内、いつものエロ話、ええと企画会議でいいんかな? それは飲み食いしながらの方が楽しいからと社外、ファミレスで。その理不尽に思わずひとこといってしまう里佳子がめちゃくちゃ面白かったです。

『まるみみでいずっ』、ゲストです。まるみみ? 人間の耳のこと? って思ったら、違いました。なるほど狸か。学園の大将になるためにやってきた。そんなこといってる女の子がいたから、とりあえず入部させてみました。その子、ぽん子がヒロインでいいのかな? 狸みたいな名前と思ったら、実際狸なんだって。人の里で大将になってこそ一人前、そういわれて人里におりてきた。で、ぽん子が入部させられたの、文芸部。入部されたのはカナエで、もうひとりいる無口ジャージ娘がマリモ。なかなかに元気で、そのにぎやかさが楽しくていい感じ。なにもかもが物珍しくてはしゃいでるぽん子。振り回されるマリモ。うむ、この子ニート体質なのか。人ごとじゃないな。しかし、カナエ、ぽん子にカチカチ山読ませるとか、鬼畜の所業だぜ!! で、このカナエさん、吸血鬼らしい。最後にもっていきましたね。ほのぼの系? けどただのほのぼのではない感じがよいですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第1号(2013年1月号)

2012年11月20日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年1月号

『まんがタイムきららMAX』2013年1月号、昨日の続きです。

LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』。おお、お正月。2年生は初詣のついでに話し合い。なんの話? って、椿の話だっていうんですね。今までありがとう椿! って、なにがどうなるんだーっ! しかし、驚きました。正月初詣の風景、それがページめくればもう4月であります。入学式、いつぞやの女の子、辻晶、あの子がついに入学してきましたよ。陸上好きの女の子、浅見さんに憧れ、そして、謎の人、安食ちゃこについても知っている。って、その前にもうひとつ、椿、長距離ブロック長だそうです。練習メニューをまとめ、長距離ブロック選手たちに指示を出す、おお、出世した。評価されてるんだなあ。期待の新人辻晶、そして新ブロック長朝岡椿、これからどうなる? って、安食先輩、なにしてるのー!? いきなりの波乱ですよ。ほんと、どうなるんだろう。

『本のスキマと街角たいよう』、ゲストです。前編。図書館での出会い? 眼鏡で小柄な女の子と、背の高い、それでコマから顔がはみ出してる男の子が出会って、それで読み進めてみれば、なるほど本屋さん。女の子、店長さん。おじいちゃんのはじめた店を継いで、大学いきながら店長やっている。気さくで気持ちのいいお姉さん。ざっくばらんとして、商魂もたくましい。好感持てるキャラクターです。あの本の紹介とか、なかなか楽しい。楽しそうにしてるお姉さんに、青年もちょっと好意を抱いたもよう? ええ、後編を楽しみにしますよ。なかなかにいい雰囲気でありますよ。

『タンポポの実』、いいですね。カラーです、可愛いです。あの猫耳の子、ユメの目が黒一色になる、あの表現がちょっと面白い。今回は、夏休み、そんちゃんちに集まって、みんなで勉強会。宿題の対策ですね。ちっとも集中できないユメ、この子らしいですよね。で、そんちゃんがしっかりしてる。厳しい、すぐに怠けたくなるユメをしかり、そして勉強苦手のスズも奮起させる。目標達成できなかったら、お祭りにいけなくなるから、そうなると楽しみにしてるトコが悲しむから。それでみんながやる気になるんだから、ほんと、いい子たちですよ。お祭りは浴衣、甚平。甚平も可愛いですよね。お祭りにいけばみな浮かれて、ええ、楽しい、その感覚が実によいです。

Free!』、よいですね。キスカちゃん、なんという可愛さだろう。キスカちゃん、機械ものが苦手だ。アトリが没収されてたゲーム、先生から返しておいてくれと渡されたのはいいんだけど、ちょっと魔がさして電源いれたら、消し方がわからない。間違えてホールド。ボタンが利かなくなった。しかもメディアが飛び出して、いやあ、あせるキスカ、アトリの逆襲。実に面白い。しかし、キスカが機械ものに苦手な理由、これはいいですね。なるほど、メイドまかせとな。だから携帯電話も持ってない。それですぐに買いにいく、その決断のはやさなど、やはりキスカはお嬢様なんだあなと思わされますよ。ショップにて、ミサキ、トモエ、アトリからそれぞれおすすめもらいながら、あの見事な即決。ああ、キスカは素敵です。あの嬉しい気持ちを隠そうにも隠せてないところ、それが実によいですよね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第1号(2013年1月号)

2012年11月19日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年1月号

『まんがタイムきららMAX』2013年1月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』ですよ。アリスと陽子が踊ってる。ちょっとたどたどしい風のアリスの可愛さ、対して、アリスの手をとる陽子の場をとりしきってる、そんな表情、これもまた魅力的であります。しかし、この組み合わせ珍しいですね。青と赤、対照的な色合いでお揃いのデザイン、衣装がですね、可愛いですよね。陽子の帽子も、またいいですよね。

きんいろモザイク』、あら陽子さんが素敵だわ。テストが近いから眼鏡装備、っていうんですが、実は目が悪かった? といえばそうじゃない。見た目だけの問題。頭が良く見えるよう眼鏡を装備してみました。しかも両眼2.0なのに度入りをかけている。やめて! いい目が悪くなるのは耐えられないの! しかし、今回もイケイケのはじける女子高生しのが素敵ですよね。勉強する名目でファストフード店にいったのに、全然勉強しないとか、らしいといっていいものでしょうか。そしてアリスの里帰り話。帰省するしないなんですが、アリスがしのを、しのがアリスを思っている、その気持ちがあふれたエピソードでしたよ。お、最後にカレンもなんだか素敵だわ。

ご注文はうさぎですか?』、青山さんのエピソードですよ。失職したという。扉絵を見れば、ああ、青山さん、リゼやシャロの先輩だったんだ。そして今の青山さんのそばにはティッピー、鏡に映る青山さんの側にはマスター? ええ、青山さんとマスター、おじいちゃんにスポットライトが当てられるのですね。青山さん、マスターに会いたい。けれどチノはもうお墓の中と嘘をついて — 。学生時代の青山さん、マスターに読んでもらいながら小説を書いてきたのですね、そのモノローグ、切なさ深まって、しんみりしました。会いたい、けれど会えない。小説に迷っている今だからこそマスターに会いたい。ほんと、どれだけマスターとの時間が大切だったのか、しみじみ伝わります。そして、今度はチノの番。もう自分は大丈夫。ティッピーとおじいちゃんのことは内緒だったけど、どうぞ青山さんを励まして欲しい。泣けますね。人見知りでひとりでいることの多かった寂しがりやのチノも、日々成長しているんです。人に支えられて、そして人を思いやれる、そんな暖かみがしみるエピソードでした。しかし、最後の落ち、これは面白かったなあ。そうかあ、そういうことになったんだ。なんだか納得、ちょっと怖いなぁ!

『三種のジンギ!』、う、ううむ、た、たすきがけ……。因数分解、苦手だったよ。しかし、乙女、優秀なんですね。テストを目前に、勉強を教えあっている。そんな三人を見つめる古屋敷さん。おや、なんだか素敵なお嬢さん。特待生らしい。勉強は抜群、教えるのもうまい。で、いつもひとりなのはなんでだろう? 友達いないのかと核心を真正面から突くいろはがナイスですよね。あっけらかんとしていて、悪気のかけらもない、それがわかるからいいですよ。というわけで、古屋敷蓮さん。目付きが悪くて、人付き合い苦手で、けど人が嫌いというわけじゃないんですね。誘われて嬉しい、誉められて嬉しい。その度々の笑顔。友達といってもらえた日には嬉し泣き。ちょっと大げさ? けど、その感情のどっと表出される、そこにこの人の愛らしさがある。ええ、ほんと乙女、楓美が圧倒されるのもわかりますよ。

『こずみっしょん!』、扉にてギターを弾く臣美、キュートであります。メイドの御仕着せ、そこにテレキャス。いいですね。表情もいきいきと、まさに音楽、動きの感じられる、そんなイラストであります。で、なんでギター? ええ、学院祭だからっていうんですね。そうかあ、不解部はバンドやるのか? って、やりません。部長、当方ボーカル。鈴子はベースなんか持ってるんか。一緒に練習しよう! 部長曰く、バンドやりたかったのは学祭の花形っぽいから。答えてハナ曰く、うちは日陰者でしょ。すごい自己認識だなあ。しびれます。そして部長のオカルト力ですよ。成葉病院で出会った警備員さん。ばっちり写真が撮れている。福袋で手に入れたという猿の手も、いかにも偽物? と思いきや、しっかり願い事3回かなえてますよね。けど、ジェイコブズの短編と違って酷い目にはあわない。結局もとどおり、ではあるんですけどね。不解部の活動展示、本物の宇宙人に宇宙生物、さらに嗚咽するシミ。すごい花々しさですよ。で、リアリストの先生には適当なこといって通す。これ、次回本番? だとしたらすごく楽しみですよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第1号(2013年1月号)

2012年11月18日日曜日

『まんがタイムファミリー』2013年1月号

『まんがタイムファミリー』2013年1月号、発売されました。発売は昨日ですね。表紙はメインに『ぽちゃぽちゃ水泳部』、部の面々が皆で鍋をつついている。こちらを向いてるカツ代、そしてかじりんが可愛いですよね。また今号からの新連載、ひらのあゆ『航海王子の優雅な船旅』の告知カットもございます。

『航海王子の優雅な船旅』、新連載でありますね。豪華客船を舞台にしたミステリー、というわけではないっぽい。職業ものですね。主人公は久世龍之介。スーツの似合う二枚目、切れ者? 先生って呼ばれてるんですが、船医とかなんでしょうか。一ノ瀬副長曰く、トラブルを作る天才らしい。本人がいうにはトラブルシューターなんだそうです。今回は迷子の男の子。両親と引き合わせて見事解決なんですが、ちょっとミステリー風味? 決して大げさでも大仰でもないけど、小気味いい話になりそうな感じがしますね。登場人物、更紗と呼ばれる元気そうなお嬢さんと、そしてリリと呼ばれる客室係? 魅力的な登場人物、期待されますよ。

『ひかり!出発進行』、面白いですね。鉄道大好き太郎ちゃんに対する可哀想なものを見る目。これはほんと面白かった。方言が実にいいですよね。ほのぼの感いや増して、可愛いやら親しみやすいやら、あの単身赴任してる母にプレゼントとかいっちゃうひかりが、ほんと、なんともいわれん愛らしさでありました。鉄道ネタあり、都会と田舎ネタあり、地域住民との交流あり、そして母と娘あり。贅沢ですよね。今月などは見せ場たっぷりでしたよ。

『うのはな3姉妹』、クリスマスでありますね。豆腐屋でもクリスマス気分。大将もサンタクロースの格好して、スーパーなんだ店長とかぶった! これ面白かったな。次女桃子が考案した、枝豆豆腐のツリー風豆腐とか、あとハムを使ったプレゼン豆腐とか、これ普通にあっても面白そう。しかしこちらも家族の仲のよさ。あの父ちゃんのサンタ衣装、ああ、こういう由来だったんですね。娘たちのプレゼント。そりゃ大将も毎年喜んで着るわけですよ。

『お姉さまと恋する大青年』、ゲストです。唯一の身内である母を病気で失ったという青年、小沢晴人。生活のために必死で働いた挙句、倒れてしまう。それを助けてくれたのがお隣さん、平中咲だというんですね。ええと、母ひとり子ひとり。息子は赤ちゃん? 碧だそうです。そして妹もひとり。美智、ベビーシッター役なんだそうです。犬っぽい青年、というかまだ少年よね? 18歳。お姉さん咲さんは、今んとこフリーで年下好きなんだとか。このふたり、どうなるのかな? 年上女性と年下青年、恋の話になっていくっぽいですね。いや、それっぽく運ぶも実らずなのかな?

エッセイ企画、「おすすめ鍋レシピ」だそうですよ。参加者は楯山ヒロコ、駒倉葛尾、佐野妙、鴨鍋かもつ、あきの実、310であります。いきなりのデジャブ話とかいかしますが、大量ラーメン鍋、これもいかします。自分なら夢のようだと思うことでしょう。ほんと、麺はいくらでも食べたいです。白菜のミルフィーユ鍋、これいいですね。ちょっと家でもやってみようかという話になっています。鴨肉の鍋は、ペンネームにあわせてでしょうか。正統派といった感じに、ああ、いいなあ、そう思わされて、けど鴨はなかなか食べる機会がない。ええ、たまには食べたい、そう思います。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第1号(2013年1月号)

2012年11月17日土曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年1月号

『まんがタイムきららミラク』2013年1月号、昨日の続きです。

『城下町のダンデライオン』、今回は長男修がメインみたいですね。瞬間移動できるというんですが、牛乳飲みながら移動はどうだろう。それで牛乳を浴せられたお嬢さん、佐藤花。この人は修のこと好きなのですか。影の薄い女の子。けどそんな自分のことを覚えていてくれた修。修も花については、そんなに悪く思っちゃいないみたいですね。で、茜と修の下校風景を見て、彼女さん!? 誤解する。追跡して、自分の気持ち告げちゃって、茜のいたたまれなさが最高でしたね。いやほんと、うまいこといったらよいねえ、そう思えるふたりでしたよ。

『寄り道ファミリー』、連載になりましたよ。学校で家族ごっこをやっている、というのだけど、その家族に史夏の友達が接触。面白いですよ。史夏たちがお父さんお母さんといってるのが、本当の両親ってわけじゃない。ややこしい! というところから、興味津々で史夏の部屋にやってくる。そこで出会った斧田先輩と栂先輩。役割が人を作るのか、本当の親のように心配して、話しかけてくるふたり。いや、いいよ面白いよ。あの授業中、寝てるふたりを心配する、あの様子も実によかった。和気あいあい、楽しい家族でありますよ。

『飛ぶことを許された迷路』、新しい登場人物ですね。一度滅び、世界人口が64人となった世界。8年ぶりの来訪者であります。小さな女の子、リース・ウェルリッチ。ペットロボット型のキャリーバッグ、イーヴがいいですね。しりとり機能がついてるらしい。このリースという子、どうやらサンタクロースの関係者、というか孫娘? みたいですね。じい様の数代前からプレゼントの依頼がなくなった。なんでだろうと思ってその理由を調べていた。世界が滅びたからと聞かされて驚いて、しかし、驚きの箱入り娘ですね。外に出なくとも不自由なく暮らせる。そんな家らしい。で、全然ものを知らない。絵を知らない。字も本も知らない。ものごとをうまく伝えられないもどかしさに泣いてしまう。そんな子がシロとアイの生活に参加するんですね。いい感じに話が動いてくれそう、そう思わせてくれますよ。

『TEI OH-!』、面白かった。財津原葵の下着がなくなった! で、スカートの下に膝丈のジャージ、いや、短パンか、はいて凌ぐんですけど、これはこれで可愛いですよね。私だけですか? そう思うの。琴音、どうせこの人が犯人だろう、そう思ったら、どうもそうではないらしい、って思わせておいてそうなんか! びっくりしたよ。しかし判明までの過程、琴音の変態的言動、もう本当にそれだけでもっていきますよね。いや、胸のサイズの云々なんかも面白かったですけど、琴音、この人がMVPでした。もうほんと、今回は葵が可愛いやら、琴音が変態的やら、おかしかった、面白かったですよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第1号(2013年1月号)

2012年11月16日金曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年1月号

『まんがタイムきららミラク』2013年1月号、発売されました。表紙は『幸腹グラフィティ』であります。落ち葉の上、しゃがみ込んだリョウが半分にしたたい焼をこちらに差し出しているという絵なのですが、たい焼の質感、すごいな。それからマフラーの暖かみ。マフラーに押し上げられ、またまとめられた髪の感触も、実によく出ている。少し肌寒さ感じる秋に、暖かみを添えて、ほっとさせてくれる、そんな表紙であります。しかし、紅葉の表現面白いですね。これはデザイナーさんの仕事なんだろうか。切り絵を散らした、そうした感じが、絵のやわらかい質感に対照的で、面白み感じさせてくれます。いい表紙です。

『Eイズム』、ゲストです。副題にescapism girlsとあって、なるほど、逃げるコマンド連打の現実逃避主義者たちの話なのだそう。ヒロインは花園野乃香。現実逃避娘であります。で、彼女らの活動、主に屋上なのですか。野乃香が屋上で出会った葛城秋姫、この子も逃避娘。そして屋上倉庫で寝てた娘、清水奈々海、この子が真打、そういった感触です。野乃香は抱いてるぬいぐるみを妖精という、秋姫は天才を自称する、奈々海は暖かくして寝てばかり? 立ち入り禁止の屋上に入り浸る策略が裏目に出て閉じ込められたり、けれどそれでも割と気にしてない模様。実際の状況より、想像の世界に遊ぶ。つらいことなんて忘れてしまう。そんな子たち。けど、屋上に泊まろうとしてたの、ちゃんと見付かって怒られるんだ。基本、屋上で過ごすのかな? 毎回施錠ってのも面白そうですね。

『メイドなボクとお嬢さま的あるじ』、ゲストです。聖メイド女学院。メイド養成の学校なのだそうですが、主人公山田久遠は男の子、理由あって女の子に偽装してるというんですね。その理由は、仕えている主人、龍園寺家の跡継ぎ候補、寧桜が男嫌いだからとのこと。同じく寧桜に仕えるメイドふたり、数奇屋みいと加賀成剣は久遠の秘密を知っているのですね。久遠は、いわゆるドジっ娘。いや、娘でいいんだろうか? 剣やみいに助けられる。みいはツンデレ? そして寧桜、この子も実は男の子だっていうんですね。女の子、男の娘、いりまじっての着せ替え大会、って、これ授業!? いろいろ盛って、いろいろイベント起こしていくのかな? キャラクター設定など今風で、だからどう差別化していくか、腕の見せどころですね。

『幸腹グラフィティ』、カラーですよ。落ち葉に埋もれるきりん! 落ち葉の季節ということで、地域の行事、焼き芋フェスティバルなんてのが開かれるんですね。公園の落ち葉を掃除して、そのまま焼き芋大会に突入するってんですね。ここで問題。リョウは参加しようと思う。で、きりんは? 人一倍人見知りで、ご近所さんも知らないわけじゃないけど、これまで猫被ってきた。って、演じてた? 猫耳? けど、この焼き芋の会でもって、本当のきりんを知ってもらって、受け入れられて、いいですよ。最初、リョウときりん、ふたりだけだったこの漫画。お婆ちゃんとお別れして、寂しかったリョウも気持ちをまっすぐに元気になって、そして椎名が加わり、椎名の家の人とも知り合い、だんだんに人の輪、彼女らの世界が広がっていくんですね。人と知り合って深まる仲、暖かみ、これら、この漫画のよさだと思います。

桜Trick』、最近は優のお姉ちゃん、美月の出番が多かったですが、今回は姉は控えめに、むしろこれまで以上に濃厚に春香と優の世界でありましたよ。春香が親戚の結婚式にいくことになるっていうんですが、お父さんが出張だから、代わりにお友達誘ったら? って、そういうことってあるのか? ともあれ、優を誘うことになるんですね。で、優が勘違いする。春香との結婚だとか思っちゃって、ひとりドキドキして、ドレス着て、そしてキス。誓いのキスでするんじゃないのか? って怒る優。誤解とわかって、取り乱す優。結婚したくないの? そんな優の言葉を受けて、春香誓いのキス。ほんと、今回は濃い。濃厚な回でありました。とどまるところを知らん、そんな感じでありますよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第1号(2013年1月号)

2012年11月15日木曜日

ガールズ&パンツァー

 水木しげるさんは、こんなことおっしゃってるんですね。子供の頃、戦争ごっこはおもしろくて幸せだったが、本物の戦争はつらいばかりで幸せにはなれないんですよ! そうかあ、今、自分が求めているもの、それはこの幸せだった戦争ごっこ、それなのかも知れないなあ。なんて思うのは、リアルに生死が描かれる戦争ものを見れば、その非人間的な状況に厭戦感情をたかぶらせるというのに、戦争にまつわるものに関してはむしろ興味を持って面白がろうとしている。それはライフルをモチーフとした『うぽって!!』しかり、先日よりいっております戦車アニメ『ガールズ&パンツァー』しかり。もし安全が確保されたタンク戦ができるなら、是非参加してみたい。それはきっとおもしろくて幸せなものになると思うのですよ。

でもまあ、戦車とか身近にないし、どう考えても、戦車道、安全な競技じゃないだろう! そう思うから、戦車は絶対安全のアニメで楽しむことにしまして、面白いですよね、『ガールズ&パンツァー』。自分は戦車については、それこそ人並にしか知らなくて、有名どころをちょっとだけ。超有名なM4シャーマンはさすがに知ってるけど、ファイアフライは知らなかった。昔、プラモデル作ってた頃、ロボットだけじゃなくて戦車も作りたいなあ、冬季迷彩のソ連戦車でしたね、キットを買おうと思いながら買わずじまいになってしまった。あれ、なんだったんだろう。近代戦車だと思うんだけど、IS-2とかだったのかなあ。今だったらKV-1Bみたいなのが作りたい。余談でした。

最近ですね、『ガールズ&パンツァー』を頭から見返してみたんです。そうしたら、よくできてるなあ、感心するところたくさんで、これ、大洗女子学園、戦車道を選択した子らが、隊長西住みほを中心にまとまっていく、その様子がちゃんと描かれている。みほの乗る戦車のスタッフ、あんこうチームの面々だけでなく、他のチームのメンバーもそうで、最初はみんないいかげんというか、好き勝手? 戦車を自分たちの好きな色に塗ったりして、しかも金色とか赤とかですよ。その上、旗指物! およそまともとは思えない。だって、目立つでしょう? 目立ったら狙われますって! 練習試合では見事に裏目に出ましてね、けど全国大会に臨むにあたって、皆、色を塗りかえ、地味に静かに進攻できるよう配慮した。反省したっていうんですね。

練習試合の相手は強豪校。対しこちらは急ごしらえ。勝てるだなんて思ってなかった、ところがいいところまで食いついて、あわや相討ち? もしかしたら、自分たちが早々に逃げ出さなかったら、珍奇な塗装、目立つ装飾で足をひっぱらなかったら勝てていたのかも知れない。下級生チーム、ウサギさんチームの反省とかね、ぐっときたわけですよ。ベストを尽そう。自分にできる最善とはなんだろう。それを個々のメンバーに自覚させるための負けが、あの練習試合だったんだろうなあ。そう思わされたんですね。

けど、最善というと、バレー部チーム、彼女らは頑張ってたよなあ。派手な塗装といっても、バレー部復活のスローガンを車体側面に書きなぐったくらいでしょう? 実際練習試合でも、まさかの隠れ身、至近からの砲撃を成功させたのに、乗ってる戦車が弱かった。散々な評価だった九七式中戦車チハ。私でもその悪評を聞き及んでいたチハ。彼女らが乗ってるの、そいつよりもさらに前の戦車なんだもの。これ、あかんやろ、最初見た時に思ったように、やっぱりあかんかった。ガッツ見せたのになあ。今後この戦車が活躍できる機会、チャンスはあるのだろうか? 物語は、不利な状況を工夫機転でひっくり返すことで面白くなる。だからきっと出番はあるはず。ええ、アヒルさんチーム、応援しています。

ああ、もちろんウサギさんチームも応援してます。

実際、これからこのアニメ、主人公チームは不利な状況で戦っていくことになるのでしょうけど、物量で不利、性能でも不利、なので寄せ集め各車の個性と長所、その多様性でもって乗り切っていく、そうしたところが見せ場になっていくのだろうと思わせられるのですが、それでも八九式中戦車とM3中戦車の活躍できそうなシチュエーションが想像できません。想像できないだけに、そうした場面、期待してしまうんですね。思いもしなかった展開、どんな風に見せてくれるのだろう。わくわくするのですね。

BD

DVD

書籍

  • 才谷屋龍一『ガールズ&パンツァー』第1巻 ガールズ&パンツァー製作委員会原作 (フラッパーコミックス) 東京:メディアファクトリー,2012年。
  • 以下続刊
  • ひびき遊『ガールズ&パンツァー』ガールズ&パンツァー製作委員会原作 島田フミカネ,京極しんイラスト (MF文庫J) 東京:メディアファクトリー,2012年。

CD

戦車

引用

これ、出展はなんなんだろう。ネットで知る以前に読んだことがあるのだけど、大丸だかでやってた水木しげる展だろうかな。

2012年11月14日水曜日

機動戦士ガンダム サンダーボルト

 先だって読んだ『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』、やっぱり面白くてですね、引き込まれて、いろいろ思わせられて、しかしこれで読みおさめかあ、そう思っていたら、『機動戦士ガンダム サンダーボルト』、こんなのがあるっていうじゃありませんか。ええと、実は知ってました。発売当初、書店にて見かけて、けれど表紙がなんか泥臭いなと、最近たくさん出てるガンダムもののひとつだろうか、とりあえず読む必要ないかな、そう思ってさらっと流したのでした。『FM DL&DS』の人とは全然気付いてなかったのですね。しかし知った以上は興味がつのる。こいつはぜひ読んでみないといかんな。ええ、買いました、そして読みましたよ。

いや、面白いです。舞台は一年戦争末期、サイド4跡地、通称サンダーボルト宙域にて繰り広げられるジオンスナイパー部隊と連邦モビルスーツ隊の激戦です。しかし、この作者、一貫してるといってよいものでしょうか、ただのロボット戦、エースパイロットの活躍するエンターテイメントとはしないんですね。ジオンの部隊も連邦の部隊も、まさに弱者の寄せ集め。連邦は、破壊されたサイド4、ムーアコロニーの生き残りである「ムーア同胞団」。ジオンは義手義足をつけて戦う負傷兵により組織される「リビング・デッド部隊」。誰も戦争なんてしたくない。平和だったころを思いながら戦いから逃れられない。行き場のない家族に平穏な暮らしをさせるために戦い続けなければならない。この戦場では、誰も彼も、追われ、失い続けながら、ほんのわずかなおこぼれを貰うために、命を死地に晒しているのですね。そんな彼らをみじめとは思わない、哀れとも思わないけれど、常に戦争とは、弱者から搾取し、弱者を利用し尽そうとする営みなのだな、そうした思いを抱かずにはおられませんでした。

連邦側主人公は、かつてのムーアコロニー首長を父に持つイオ・フレミング少尉。ジオン側は戦争が始まったため地球を追われ難民となったダリル・ローレンツ曹長。双方、故郷を追われたものなんですね。名家に生まれたため軍人となることを余儀なくされたイオ。母と妹のためにジオン市民権を得ようと義務としての兵役を果たすダリル。戦果をあげたふたりがそれぞれたまわった地球連邦本部そしてギレンからの激励。果たしてそれは誉れなのか。どう見てもそうではないんですね。ジオンの補給ルートを断つべく危険な宙域に投入されるイオ。対し重要宙域防衛のため充分な補給もないまま連邦強襲部隊に対峙させられるダリル。エースパイロット、英雄として祭り上げられる彼らの行く末は、国、連邦のために働いて死ぬ捨て駒なのだな。ああ、戦争というのは金も命も浪費して、虚しく悲しいものなのだ。国という巨大な肉挽き機に取り巻かれざるを得ない、弱い立場に追いやられたものたちの悲劇と、その彼らが放つ輝き、それが切なくも眩しい、そんな漫画に仕上がっています。

最初、この漫画に持った印象、表紙に見た泥臭さ。それは実際、本編からも感じられて、決してスタイリッシュとはいえない重装モビルスーツの群、またガンダムに親しんでいればいるほど違和感を感じるモビルスーツ設定、ジムにコアブロックシステム、見慣れぬコアファイター、その他もろもろ、けれどそうした違和感は読み進むほどにどうでもよくなって、それはやはり戦場に命を晒す若者とその周辺、骨太に描かれる人間とドラマのためなのだと実感させられます。クソのような戦場、そこに漂う空虚や怒り、そしてたとえどのような状況であろうと懸命に生き残ろうとする生命の苛烈さ。それらが紡ぐものは、ガンダムという枠を超えた普遍的な物語である、そう感じないではおられない。それゆえでしょう、どうにもこうにも、ひきつけられるのです。

2012年11月13日火曜日

『まんがタイムジャンボ』2012年12月号

『まんがタイムジャンボ』2012年12月号、昨日の続きです。

『ラン様の放課後遊戯』、カラーで登場、って、ラン様がえらいことになっております。小さくなってしまった。まあ自業自得なんですが、人は小さくなるけど、服は小さくならんのですな。で、りらの機転で衣装を用意。ハンカチでワンピースですね。左手の願いは取り消すことができない。今回の願いは小さくなりたいではなく、お腹いっぱいバナナを食べるというものだったので、小さな体でバナナを食べたらサイズも元通りになるというわけですか。ちょっとしたトラブル回、けれどそうしたところに有太は特別と語らせて、ああ、いい感じではないですか。と、思ってたら、落ち! いった矢先に! この自分の都合優先のラン様がたまらんです。

エッセイ企画「秋の夜長の過ごし方」でありますよ。参加者はトイシキ、火ノ鹿たもん、今豊太郎、にょりこ、かわのゆうすけ、とく村長であります。トイシキのドキュメンタリーを見て過ごす、これ、いいなあ! なんだろう、自分も見習いたい。実際NHKアーカイブス特選とか、たまに見ますけど、懐かしいやら面白いやら、なんかいいんですよね。見習いたいといえば今豊太郎のPC分解掃除。ああ、自分はこういうのできないんですよ。でもやっといた方がいいんですよね。熱とかの問題が少なくなる。ええ、怠惰な自分には反省させられる過ごし方でした。そしてとく村長。そんちょくんって!

『あねざかり』、姉弟はちあわせの図、でありますよ。ひなたにつきまとう噂。姉さんに惚れてるんじゃないかって。実際噂になっていること、事実というから、なんですなあ。で、同僚の計らいでダブルデートをすることになったのですが、姉弟はちあわせの図! 同僚斉藤が呼んだのが舞子ちゃん。そういえば姉さん、舞子ちゃんとお出かけといっていた。すなわち、姉弟はちあわせというわけです。というかさ、こうなったらくじ引きはないでしょう。ひなたと舞子をペアにしたらいい、って、そうしないのは下心だな。いやもうしかし、あの落ちですよ。ひなたはもう観念してしまえばいいのだと思います。

『日下部くんanother』、よくなってきましたね。男女の入れ替わりもの。今あえてこの古典的ともいえるネタでどういう展開していくんだろう。当初はそう思いましたが、なかなかいい感じに転がってきている、そう感じますよ。星野がいいですよね。どうにもこうにも気楽というか、どこかはずれているというか、そういうところ。日下部は、星野は女性だからといろいろ気を使うのに、星野はちっとも気にしてない。なかなかむずかしいものですね。ええ、いい感じに飛んでます。一人暮らしはさびしい、だからぬいぐるみでいっぱいにしよう。もう、いろいろいい感じ。50m走のタイム10秒台。いかします。とにかくいろいろ駄目っぽい星野、そして妹を溺愛する星野兄と姉。面白くなるかも、そんな予感させますよ。

『兄妹のスキマ』、ゲストです。兄妹もの、妹を可愛がっている兄、けれど妹は兄を邪険にするところがあって、けれど実は……、という感じの話でありますね。兄ナオキ、妹ほのか。妹様はちょっと素直でないけど、実際ちょっと可愛いところ、見え隠れしていると感じます。で、妹が素直にならない理由、それは兄貴だなあ。部屋が妹の写真だらけ。うん、確かに戦慄する。お兄ちゃんと呼ぶと必要以上に顔緩む。なので、ってことでしょうね。兄に他の女の子が興味示すの許せない。ええ、なんのかんのいってブラコン妹様です。

  • 『まんがタイムジャンボ』第18巻第12号(2012年12月号)

2012年11月12日月曜日

『まんがタイムジャンボ』2012年12月号

『まんがタイムジャンボ』2012年12月号、発売されました。表紙のテーマは、制服? 働く女性といったところかな? 『レーカン!』天海さんは警察官の制服を着て、猫が泥棒の格好、って、泥棒ネコか!? 他には『花の任侠物語・しずか』静花がスチュワーデス、『じょしもん』美々がウェイトレス、『おねがい朝倉さん』朝倉さんはナース、ちょっと昔のタイプ、メンソレータムのイラスト思わせるレトロスタイルです。

『凪くんの不運な棚ぼた』、やるなといわれてることをやっちまう座敷と疫病神、ふたりがいいですね。って、座敷は呼びやすいけど、疫病神は呼びにくいな。今回は凪の通う大学にいくんですね。しかし、疫病神はセーラー服、座敷はランドセル、って昭和の小学生みたいだな。凪がふたりの来校に気付く、その理由がいいですよ。友人ふたり、ひとりはツキまくり、もうひとりはツイてない、なんでだ? あいつらか? いい勘しています。疫病神とはぐれた座敷、構内放送の呼び出しを聞いて凪もふたりを探すんだけど、出会う人たちの幸運の度合い、それでもって接近度合いをはかるというのが面白い。いいですよ。講義に潜り込んでる座敷、あれもいい感じ。ええ、楽しい、面白い。最後の栗山もよかったです。

『桜乃さん迷走中!』、桜乃さん、モテモテだ! って、残念でしたね! あのがっかりの表情、悪いけど笑ってしまいましたよ。しかし、ラブレターの宛先である水沢さん。あの人、本当に桜乃さんが好きなんだな。桜乃さんに好きといわれて、戸惑いながらも本当は喜んでる? そしてダブルデート。見事にがっかり。大江さんの弟。姉弟はちあわせの図。いや、これはいかしますよ。あ、明日の感想で、もう一回、姉弟はちあわせの図やるから。すごいよね、四コマ誌、魔法も奇跡もあるって気になるよね。まあこちらでのはちあわせは、有り得たかも知れない可能性だったわけですけどね。さて、桜乃さん大江弟はノーサンキュー。向こうもノーサンキュー。で、水沢さんもノーサンキュー。このノーサンキューの嵐。ほんと、なんか色恋ざたとは無縁な人たち、いかします。大江弟のがっかり顔が、いちいちいかしますよね。

『花の任侠物語・しずか』はサンタクロースの話題です。おお、静花はサンタを信じているのか。くれは、すなわちもみじですが、こいつもサントを信じてる。あの組の連中が、しっかり信じさせてきたんだろうなあ。スレてない子らがいいですよ。でも、静花のいうサンタ社会。子分のシノギとか幹部サンタとか、いやこれは面白い。というか、なんか危ねえなあ。でもこういうサンタ社会があるというなら、12月24日の夜にプレゼントを配り終えるのも不可能ではなさそう。これはほんと、ナイスシステムでした。で、組のクリスマス。組長、やる気だなあ。夜、静花ともみじがサンタを待ち伏せる。コーヒーを飲んで待機するも、早々に寝てしまう静花。頼りのもみじはというと、ああ、組の連帯よ、ばっちり眠らせられて、サンタの勝ち。あの組長の笑顔。素晴しいですよ。

『メー探偵フワロ』、おお、フワロさん、ちゃんと推理してるよ! それで解決してるよ! こういうのはアーサーの仕事だと思ってたよ。血に飢えた羊、ああ、事件に飢えてるだけで、血が云々じゃないのか。今回は失せ物捜し、宝石だっていうんですが、ほんとこのおっさん、どうしようもないな。安い指輪じゃやる気が出ない。ひどい顔で、ひどい態度。で、もちろんひどい推理。でも、ちゃんとしっかり与えられた情報をもとに、失われた指輪の行方推理して、アーサーにちゃんと指示出して、ああ、このおっさんのこと、見直さざるを得ない。くやしいが、えない。しかし見事な人情もの。オー・ヘンリーの短編思わせる味わいもあって、いや、とてもよかったですよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第18巻第12号(2012年12月号)

2012年11月11日日曜日

ガールズ&パンツァー

 『ガールズ&パンツァー』、面白いです。これ、漫画原作のアニメだと思ってたんですが、違うんですね。アニメ発、そこから漫画やノベルに展開していっているのですね。はじめ、このアニメを知った時、このところ女の子+ミリタリーものってはやってるものなあ、なんて思って、特に期待するところもなく見ることにしたのですが、第1話冒頭を見て、なんかすごいな、ええ、戦車に関しては本気というのがよくわかる。ただ、女の子が戦車に乗ってチーム戦、砲弾を撃ち合うという状況を作り出すために、乙女のたしなみ戦車道なるものがあるという世界設定を押し出してきて、これどうだろう? と思う人もいるかも知れないけど、今さら私はなんとも思わない。おっけー、おっけー、ウェルカムだよ! ええ、気にせず普通に受け入れて、楽しんでいます。

戦車はひとりでは動かせない。戦車長がいて、操縦手がいて、砲手がいる。ええと、これ最小編成。あと装填手と通信手がいたりして、だいたい1輛につき5人くらい乗ってます。で、主人公の通う大洗女子学園、この学校が領する戦車は5輛あり、つまりはチームメイトは25人!? いやいや、大丈夫、そんなにはいません。せいぜい22名ってとこです。22名!? もう駄目、死ぬ。まさか全員分のキャラソンとか出さんよね? って、怖れていたら、ああ、とりあえずは主人公の乗車する車輌、あんこうチームの5人分だけですか。ちょっと安心しました。

メインとなるのは主人公西住みほと、その友人たち。5人ほどを重点的に描いていく模様です。アニメでは、戦車道の名門の家に生まれ育ったものの、戦車から逃げるようにして大洗女子に転校してきた西住みほ、彼女を中心に戦車道、またその心情が描かれていきます。なぜ彼女が戦車道を避けようとしていたのか、その理由、彼女の過去の問題。それはまだ明確には語られてはいないのですが、彼女の姉、まほのチームが優勝を逃がしたこと、それと関係していそうですね。優秀な母、優秀な姉に比べ、駄目な自分。けれど、その駄目な自分を克服する。チームメイトの皆に支えられ、そして一緒に壁を超えていこう、そうしたテイストが感じられて、面白い。急造の戦車隊、決して優れているとはいえないありあわせの車輌に、経験の浅いメンバーたち。けれど、強豪チームを前に、多彩な戦車、そして戦略戦術でもって全国大会を勝ち進んでいくのだろう。まあ、まだ1回戦がはじまって、1輛撃破したところなんですけどね。でも、ここまで、やるしかない、という状況見せつけておいて、途中敗退しましたー! やっぱり無理だったみたい! とかはないでしょう。ええ、きっとやってくれるものと信じています。

漫画も買いましたよ。漫画は、やっぱりみほが戦車長をつとめるあんこうチームがメインであるのですが、主役が、といいますか、語り手が違うんですね。秋山優花里、戦車マニアの女の子。いや、この子がやたら可愛いんですが、どうもこの子、みほの過去、戦車を降りようと決意させた失敗、それを知ってるみたいなんですね。あの判断は間違ってなかった、そういってました。で、みほを崇拝してる。その崇拝ぶりは、アニメでもわかるのですが、漫画だとより一層明確にされていて、西住殿についていけば大丈夫、西住殿に任せていれば問題ない、もう心酔しきってる。でも、それじゃ駄目だ。いくら崇拝する西住みほが優れていても、自分たちメンバーが足を引っぱるようじゃいけない、自分のできることはなにか、自分のすべきことはなにか、それを考えないといけないんだ。ええ、優花里、この子の視点で物語を眺めるというだけでなく、優花里自身が主体性を持ったプレイヤーとして、物語に参加していく、そうした具合なんですね。

11月22日にはライトノベル版も出ますよ。こちらは武部沙織がメインとなるんだそうで、この子は華道の家元の、じゃないよ、そりゃ五十鈴華さんだ。てっきり、名家の出というふたり、同じ思いを抱えるふたりという見せ方をしていくのかな? そう思っていたけど、違った! ごめんよ! 武部沙織は、モテたいって思ってる女の子だ。男性にモテたい、そんなこといってるのに、普段はコンタクトつけ眼鏡を外すなどして、モテ度を下げている。謎の女の子です。モテたい、恋愛重視、そんな感じの言動が目立つ子ですが、実際にはモテモテというわけでもないようで、気持ちばかりがからまわり、って風です。この子はおしゃべりで、なので通信手をつとめることになったというんですが、それだけに文字だけで表現される媒体の主役には向いてるかも知れませんね。しかしこの人がどういう物語を見せてくれるか。彼女らの物語に、どのように参加するのか。それはちょっと興味深いです。モテたいから戦車道、そういう意識が変わっていく、みたいな話になるのかな? いや、予想するのはやめときましょう。予断なしに読んでみたい。ええ、ちょっと楽しみにしていますよ。

BDの音声がどうやら凝っているらしいです。サブウーファー成分を特別に用意して、つまりは2.1chなんだそう。ああ、戦車の重低音、そいつを表現するためか。名付けてセンシャラウンド方式なのだそうですよ。とまあ、こういうのやりますっていわれると、なんだかすごく興味がそそられて、実際耳にしたいものだ。テレビ放送からBDにするだけで、普通に音質がよくなって、定位がはっきりしたり、存在感臨場感が増したりするものでしょう? そこに加えて低音成分追加。これは大期待だわ。逆にいえば、そういうのに興味を持つ層、自分は音の存在感とかいってるくらいですが、戦車の走行音や砲撃の音、それらに一家言ある、そうした人たちにも、ぜひ聞いてくれよ! そういう意識のあらわれでしょう。見る戦車、聞く戦車、戦車好きに直撃くらわせる気満々でしょう。

BD/DVDにはミリタリーコメンタリーもつくのだそうです。いやもう、危険ですよね。買えっていってるようですよね。ほんとどうしたものか。バンダイビジュアルクラブで買うと戦車もついてくる! って、ほんとどうしたものですかね。とりあえず、もうちょっと様子見て、途中から総崩れ! みたいにならなかったら、どーんといってしまいそうな予感がひしひしとしますよ。

BD

DVD

書籍

  • 才谷屋龍一『ガールズ&パンツァー』第1巻 ガールズ&パンツァー製作委員会原作 (フラッパーコミックス) 東京:メディアファクトリー,2012年。
  • 以下続刊
  • ひびき遊『ガールズ&パンツァー』ガールズ&パンツァー製作委員会原作 島田フミカネ,京極しんイラスト (MF文庫J) 東京:メディアファクトリー,2012年。

CD

戦車

2012年11月10日土曜日

『まんがタイムきらら』2012年12月号

『まんがタイムきらら』2012年12月号、昨日の続きです。

スマイル・スタイル』は紅葉の過去話であります。帰省するゆめ。対し紅葉はというと、実家にはあまり帰らない。家を出たくて寮に入った、気になることをいうんですね。それで紅葉が気になる百合。そんな百合の様子が気になる寮長。今回はギャグは控え目で、このへんの寮長くらいが笑いどころ。紅葉、いいとこのお嬢さんだったんですね。自由に過ごしてきた少女時代。反面、自分自身ではなにもできない、そういう気持ちがおさえられなくなって、家を出たっていうんですね。なるほど、歩との関係、紅葉にとって特別というのがよくわかる。そして、油断したところでじいや。えらい落ちでした。ほんと、こんなのって!

『JOB&JOY』、クラスの友達が舞花たちの働くバーガーショップに遊びにくるっていうんですね。って、優也が面白いな。どこまでフザけられるか、チャレンジしとるんか。で、コンビニのクーポンとか、暗にくるなっていってるの? 素直な舞花に、いつも変化球の優也、いいペアであります。しかし、この友達がくるという展開で、綾奈が疎外感を感じてしまうというの、で、友達がちゃんと話しかけてくれるっていうの、よかったですよ。うさぎ大明神なんだ。意気投合して、わかりあえるところあって、仲良くなって、今後も友達出てくるかな? いい感じでしたよ。

『プレフレ』、いよいよ冬がやってきますね。ということで、屋上でお昼食べるのはさすがにそろそろつらい、という話ですよ。寒くて口数が少ない。続かない話、空白の多いと感じられる三人の頭上。なんともいわれん味がありますよね。で、椿寒がり。外で食べようといいだした張本人なのに、身が薄いために寒さに弱い。教室戻ろうとなったら、もう席がないという。しかしいいですよね。寒がってもじもじする椿、教室に居場所がなくてやってきた猫俣から借りたカーディガンを着る椿、かわいいわあ。でもって兄弟話。椿は姉、樹は兄、楓と猫俣はひとりっ子。楓は兄弟が羨ましいタイプで、猫俣はめんどくさそうだからいらないというタイプ。このタイプの違うところがいい感じに効いています。恋人云々の話もよかったんですが、最後ですよ、最後。皆に温めてもらう椿。皆が離れるのが嫌だっていう椿。ああ、もう、たまらんですね。椿、可愛いなあ。

My Private D☆V、CUTEGですよ。大人気ですよね、今。ほんと、知らず、可愛いなあ、そう思っていたキャラクターの元デザインがこの人とか、立て続けにあって、すごいな、売れっ子だ、感心しておったところなんです。さてさて、そんなCUTEGの萌えポイント、なにかというと、女の子の体のライン、ニクニクした部分なんだそうです。わき、お腹、お尻、が好きということで、そのポイント重点の3カット。ああ、その萌えというポイントがわかります。実際、そのポイント、魅力的に描かれますよね。自分のポイントとは違うはずなんですが、それでも感じいるところありますもの。威力ありますよ。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第12号(2012年12月号)

2012年11月9日金曜日

『まんがタイムきらら』2012年12月号

『まんがタイムきらら』2012年12月号、発売されました。表紙は『棺担ぎのクロ。』、薔薇の庭園に座っているクロでありますね。この庭園、いや本当は庭園ではないんですが、詳しくは本編で。しかし、こうした廃墟、古城に薔薇が咲き誇っているという情景見れば、英国風庭園思いだされますね。石の質感、そこに咲く薔薇。なかなかにぐっとくる風景であります。少し暗めの周囲に露出をあわせ、中央部背景を白くとばしている、その写真的表現、それもまた素敵だと思います。中央の人物がしっかりフォーカスされている、その構図がナイスです。

チェリーブロッサム!』、いきなりのだばぁ、前回のあらすじですけど、それで笑ってしまうのはなんとしたものでしょうか。つばきの恋の相談、そいつを受けて見事に動揺する大倉山先輩。動揺するのはいいんだけど、あそこまで行動が不審になるとは。さすがは大倉山先輩ですよ。でも、動揺してる先輩はとてつもなく可愛いと思います。つばき曰く、まだ見ぬ大倉山先輩、彼女も大咲のこと好きなのではないか? そうした心配に色めきたつ先輩がおそろしくキュート。あまりの動揺に、大岡山、転じて大岡麻夜、アドホックな偽名まで使って、ほんと、これからどうするんだろう。先を思うと、楽しみでなりませんよ。つばきと別れて、落ち着きを取り戻した先輩の自省。結局最後には台無しなんだけど、でも、本当は真面目な人なんだというのが伝わって、この人のシリアス、それはとても沁みいる、そんな説得力がありました。しかし今回は、丸ごと大倉山先輩といった感。多彩な表情、シリアス、そしてエキセントリック。最高でした。

『女子大生生活様式』、これ、実にいいですね。ゲームセンターに討ち入るねね。ブタマフラー、ぬいぐるみ目当てなんですが、その本気度合いがすごい。いざって! しかし今回は面白かった。いつも友達に頼ってるように見えることねだけど、誰かに頼れないとなると普通に頑張れるんだ。いいなあ。要領いいのとはちょっと違う。基本まじめなのかな? 意外で、けどこの人のらしさ、それがよくわかるエピソードだったと思います。そして、ねねですよ。大量のブタを前に、どの子が一番かわいいか吟味。取れるものが欲しいんじゃない。欲しいものを取るのだ、その執念は素晴しい。これも、ねねのらしさですよね。妥協がない、どれでも一緒なんかじゃ全然ないっていう、ほんと、この子、素晴しい。ブタマフラーが取れてからの展開も、可愛いわ、ゆるぎないわ、実によく、そしてこよもぬいぐるみにちょっと心うばわれかけてる? 世話するのよ? うん、ぬいぐるみ好きは世話しますよね。しかし、今回、面白かったし可愛かったし、大落ちのインパクトも実によくって、ほんと、よかったですよ。

『うちのざしきわらしが』、夕美は素晴しいです。今回は秋なので文学なので紙芝居を作ってきたっていうんですね。え? 文学? 内容は昔話パロディで、交換してもらえないわらの話に始まって、現代風『さるかに合戦』。いや、これ、ちょっと、面白い。どいつもこいつも残念な落ちがついてくるんですが、いや、これいいですよ、気が利いてる。単発に近い、ぽんぽんぽんとネタが出て、落ちていく、そのテンポが気持ちいいですよ。しかし、夕美の淡々と語る、あの態度が素敵です。わらの紙芝居、これもいいなあ。わんわん!

『すいまさんといっしょ』、よいなあ。衣装あわせて、どえらい可愛いすいまさん。いろんな洋服着てみたいというふみんも実にいい。で、本題のデパート。すいまさんの言動に振り回されるご主人もいいですが、いろんなもの、布団の柄に興味しめして、かわいいのどうのと喜ぶすいまさんの様子が、見ていてとても楽しい。喜びのあまりテンション高くなってる、そのテンションが伝染するんですかね。ほら、星柄の布団みつけたすいまさんの表情とか、最高じゃないですか。ほんと、最後まで嬉しそうなすいまさん。ほのぼの、ハッピー、読んでる私もなんだかしあわせ気分ですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第12号(2012年12月号)

2012年11月8日木曜日

『まんがタイム』2012年12月号

『まんがタイム』2012年12月号、昨日の続きです。

『ノコひけ!工業娘。』、文化祭でありますよ。工業高校の文化祭とか、すごそうですよね。展示にせよ販売にせよ、いわば職人職工を志望し学んでいる、その技術がふるわれるわけでしょう? で、まさにその製作の現場ですよ。インテリア科は雑貨を販売する。で、キャンドルづくりの様子は、なるほどまだまだ職人になりきれていない模様。それが2年生3年生となると、って、部屋! 部屋はおおげさとしても、実際こういう製品があったりするのかな。面白そう、わくわくしますよ。で、それはいいんだけど、スライムとか自作できるものなの? 作る喜び、それが誰かの手に渡ること、その嬉しさとちょっとの寂しさみたいなのがね、描かれてすごくよいと思ったんですよ。

『もいんの高校野球日誌』、羽田さんのシマって! 街の人、皆が監視してる。すごいな、もいん。電器店のもいん、あれは面白い。シンプルで実にいいですよ。実際、電器店のテレビ、自分の好きな番組にして見てる人とか、いたものなあ。やっぱり野球が多かった気がします。そしてもいんのことが好きという少年が登場。ああ、君はよくわかってるよ。いや、彼女の趣味についてはそれほどではないのか。頑張ってアタックするも、もいんが全然その気なく、というか好かれていることに気付かず、しまいには野球部に入部させられる。彼、今後も出てくるのかなあ。面白いポジションに立ちましたよね。

『綾のかるた』、気にいっています。練習試合。綾は1年生同士での対戦なんですが、試合前の暗記。ほう、離席する余裕とかもあるのかあ。そして対戦。これ、面白いですね。いける、そう思った序盤。けれど、だんだんと様子が違ってくる。綾、勝てるのかどうか。まあ、練習試合だから負けてもいいんだろうけどさ、みたいな態度は駄目なんだろうなあ。綾、負けると眉毛全剃りが待っている? 酷い罰ゲーム! けど、これがあろうとなかろうと、負けたくないという気持ちが感じられるところ、それが好印象でした。

『田園の教授』、面白いですよ。教授の細かい、いや、完璧主義と、島津さんの緩やかさ。いや、島津さんが普通なだけか。いいコンビだと思います。そして、基本教練と称して、目につくもののサイズをどんどん言い当てていく教授。すげえ。島津さん曰く超能力、実際尋常じゃない能力です。でも、島津さんのサイズはわかってないような気がします。仮にわかっても、それが標準なのか以上なのか以下なのか、そういうことはどうでもいいと思ってそう。たぞにゃんマグのくだり、真面目一辺倒で萌えを語る。面白い。そして片付け中にふと気になった史料、そこから読みとく歴史、教授の言葉にスイッチが入ったように調べはじめる島津さん。この描写が、ああ研究者だねと、気持ちいい、嬉しくなったりするんですね。しかし、ちょっとわからないという表現の解釈、ああ、日本語難しいね!

  • 『まんがタイム』第32巻第12号(2012年12月号)

2012年11月7日水曜日

『まんがタイム』2012年12月号

『まんがタイム』2012年12月号、発売されました。表紙のテーマは、乾杯なのかな? 皆、ワイングラスを手に、って、『おとぼけ課長』以下、みなジュースで乾杯なんでしょうか? 『ぽちゃぽちゃ水泳部』カツ代、『らいか・デイズ』らいか、それと『ロコ・モーション』ロコ、みんな未成年ですよね。ロコ、ダブってるけど、未成年よね? けどロコの持っているの、カクテルみたい。なんだか可愛いドレス。ちょっとゴージャスな雰囲気ある表紙でありますよ。

『ゆとりノベライズ』、ゲストです。ライトノベルもの、っていったらいいのかな? ラノベ作家ふたりヒロイン。方や売れっ子、片や駆け出し。ふたりのやりとり、ちょっといい感じ。冒頭の1本、売れてるライトノベル、その作家こそがこの人かと思ったら、柱のかげにいるのが本人とな。これだけで、人となりをうかがわせる、いいですよ。絵柄はちょっと個性的、でも好きな感じです。売れてない方の作家、都ゆとり、この人のちょっとゆるい感じの笑顔、好きですよ。売れてる方は里美嵐、自信家なんだけど、ちょっと不安もあるっていうのがいい感じ。売れない方の、Bカップ云々というの、こういうちょっとはずしてくるネタもいい感じ。コンビニバイトで仕事中、悶々といろいろ考えてる、そういうところもいいと思います。でこぼこのふたりなんでしょうね。ちょっと気にいった感じですよ。

『かーちゃんのぞみかなえたい!』、ゲストです。仕事してるお母さん、保育園がどうしても見付からなくて、妹に泣き付くんですね。娘の茜を預って! 妹、小泉叶、かなえおばちゃんと呼んでねっていうんだけど、長くて難しい、短くしてかーちゃんと呼ぼう、なるほど、これでタイトルのようになるのか。かなえ、新婚早々、夫単身赴任、あかねを預ることに関しては願ったりだっていうんですね。姉ちゃん、あかねの母は離婚して単身らしい。大変だけど頑張ってる。いろいろきっちりしてる実の母に、いろいろ大雑把っぽいかーちゃん、ふたりの雰囲気の違い、そこで育つ、あかね。ちょっと面白くなりそうです。

はこいり良品』は面白いですね。こだわり通り商店街に子狸が住みついた。ケガをして動けないみたい。母狸はちゃんと見守っているらしい。そんな狸の母子を商店街みなで見守る、その様子、それがよかったんですよ。初っ端からやってくれる魚政のおやじさん。伝説をこれから作るとか、ひどいな! で、子狸コダちゃんを見守る会、入会したいという人もあらわれて、若く見えるけど息子がいるらしい。なんだかいつもどおりのほのぼのだなあ、よいなあ、そう思っていたら、わあ、もうひとネタのるのか! やられましたよ。なんという素敵なラスト、これはよかった。こういうおとぎ話っぽいのもありなんですね。ほんと、実によかったです。

『大家さんは思春期!』、よいではないですか。いつもチエちゃんに世話になっている? そんな感じの前田さんでしたが、いやいや、ここでチエちゃんに恩返しですよ。部活動に興味を持ってもらおう。麗子さんと一緒に、テニスやら吹奏楽やらプッシュして、まあ様子がおかしいとか、引かれて終わりなんですが。しかし、麗子さん、テニスは未経験。バレー部だったのか。前田さんも吹奏楽は未経験、通販でサックス買ったはいいが吹けない。悲しいなあ! パソコン部でアマチュア無線部だったんだそうです。部活なりなんなりで、チエちゃんに学生生活を楽しんで欲しい。友達もたくさん作って欲しい。親心っていっていいのかなあ? いろいろ考えてる、それがよい感じでした。で、チエちゃん、学校でも心配されてるのか。ひとりでいることが多い、そんなつもりじゃなかったけど、確かにいつもひとりだ! それで、つとめてクラスメイトに接触してみて、自分のお弁当、華やかさに欠ける、可愛くない! 可愛いお弁当を作ろうって話になるんですね。この流れ、自然でよかった、なるほどと思わせる、そんな展開。で、麗子さん、安請け合い。どうなるのか? これからも楽しそう。次回、心待ちですよ。

  • 『まんがタイム』第32巻第12号(2012年12月号)

2012年11月6日火曜日

FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE

 FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』、完結です。ゲーム『フロントミッション』をベースに戦争を描きあげた、そうした実感を与えてくれる漫画。第1巻を読んで圧倒された、その感触はいまだに忘れていません。ロボット兵器による派手な戦闘描写。しかしそれよりも以上に、戦争状態におかれた人間の心理心情を描いて、ああ、なんだろう、悲しいねえ。戦争なんてクソの山だ。死にたくない、けれど殺さなければならない。誇りを胸に死んでいく兵士があれば、巻き込まれるままに死んでいく市民もあり、そして弱者に対する暴虐。それら殺戮の描写たるや凄惨極まりなく、けれどそれを見たがるのがお前らだろう? ええ、ここに仕掛けがあるのです。

描かれる戦闘、殺戮、それらはひとりのジャーナリストによって撮影され、ネットに拡散された映像であるというのですね。遠いところで繰り広げられる残虐ショーを、安全な国、場所から、興味本位に覗いている。そうしたギミックがところどころに差し挟まれることで、迫力あるバンツァー戦に引き込まれるようにして読んでいる私は、冷や水あびせられたように自分の位置を意識させられ、ああ、戦争を、人の生き死にを、娯楽、エンタテイメントとして享受するグロテスクを突き付けられる。当事者となりえないことを知っている人間の傲慢さをあげつらう。戦争や兵器というものに対する興味をあからさまにする態度は、この漫画に嫌というほど描かれた、より残虐、より凄惨な絵を求め暗躍する自称ジャーナリスト、犬塚研一、この醜悪そのものといった男のそれに変わらない。犬塚こそは、お前の一面なのだよと告げる。そうした意思が強く感じられます。

戦場の透明人間、犬塚による戦争のつまみ食い。エピローグにおいて描かれた状況 — 、熱心にデモに参加する民衆や、国民を無知蒙昧の愚民と嘲る公安、それにジャーナリスト気取りたち。誰しもが傲慢で、どこにも正義などありはしないという感触にあふれて、見事でした。そして捕えられた犬塚が再び透明人間に戻ろうというその時の言葉、美しくて汚ない人間の鈍い輝き、それは詭弁に過ぎないのか、あるいは一面の真実であるというのか。簡単には答えることのできない、そんな問い掛けでありました。現実味を持たない人たちのお祭りとしての戦争、社会をコントロールしているという奢りを持ったものたち。怪物じみた犬塚は、そうした戦争を弄ぶ連中の思い上がりや醜悪の交差するところに生じる、私たちの本性そのもの、写しであるのだといわんがばかりのラスト。この漫画は、やはり、戦争というものをとりあげて、戦争というものを抱える私たち人間や社会にこそ焦点をあてている。そして、クソまみれの世界と、そこに確かにあるかも知れない真実。そいつを、結局はクソなのか、やつのいうように鈍く輝くなにかであるのか、自らの実感をたよりに探ってみろといわんがようでありました。

  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第1巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2007年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第2巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2008年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第3巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2008年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第4巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2009年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第5巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2010年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第6巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2010年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第7巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2011年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第8巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2011年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第9巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2012年。
  • 太田垣康男『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』第10巻 C. H. LINE作画 (ヤングガンガンコミックス) 東京:スクウェア・エニックス,2012年。

引用

2012年11月5日月曜日

『まんがタウン』2012年12月号

『まんがタウン』2012年12月号、発売されました。表紙は『偽装男子』、最終回を迎えたこともあって、表紙を飾った、ということなんでしょうね。あやかとみずき、ふたりが手を繋いでいる。ちょっと赤面しているあやかが、まだ慣れない感じでよいですよ。しかし、こうして見ると、みずき、ちゃんと男の子の体形なんだなあ。ちょっとした服装の描きわけで、その雰囲気、色気のようなものを違えて見せるのはさすがだと思います。そして他には、『新クレヨンしんちゃん』、『あつあつふーふー』、『かりあげクン』のカットもございます。

そして『偽装男子』、女子校行きを命じられたあやかの明日はどっちだ? やっぱり前回の父、彼の活躍がメインになりましたね。母の男性不信の元凶。詫びからなにから、裏目に出てる父。って、まともに謝るつもりがあるかどうかわからないくらい駄目な人! で、この人の最後にとった方法。ああ、やっぱりきましたね、きっとこうなるだろう、そう思ってましたが、やっぱりきました。で、通勤風景、まいったな、割と似合ってる……。ほんと、変な人たちの出てくる漫画。けど、その変な人たちの巻き起こす騒動、楽しくて好きでしたよ。

『涙の数だけ輝いて!』、ゲストです。アイドルものですね。5人組アイドルグループのセンターを務める日比野直子、この子が主人公なんですが、なんというか苦労人。他のメンバー、川村唯、水無涼子、森麗奈、そして風間晴香、みんな困った人たち! 自由というか、どこかたがが外れてるというか、出る番組を間違えたり、気付いたらいなくなってたりと、もう大変。で、直子が詫びをいれてまわったりする。あの、お菓子づくりのエピソード、あれはほんといきなりで、それが実に面白かった。唯、ドMだそうですが、いいですね。涼子、いい感じにろくでなしですね。誰か思い出す。麗奈はお金持ちキャラ、で、晴香は酷い子で期待大です。あと2回あるゲスト掲載。楽しみです。

『思春機13号』、面白いですね。あのロボ子、機械田ひとみ、騒ぎおこしすぎて、人が離れて、学校も休みがちになったんだ。で、北杜さん、プリントを届けにいく。あいかわらずポンコツなひとみですが、この子、見た目は可愛いな。というか、お母さんが可愛いな。これ偽装してるんだ。しかし、バリアが出る、洗脳装置も出る。けど、そうした危ない手段に頼らなくとも、ちゃんと友達ができていく。あの、友達にかこまれて涙目になってるひとみ、実によかったですよ。この先、さらに面白くなりそうな予感させる回でした。

『花いちよう』、こちらもゲストです。光晴ねねですね。ええと、四コマじゃなくてコマ割り漫画。長い間、離れて暮らしてた父葉と、その娘一花が一緒に暮らす話。一花は、なんでも自分でやりたい、そんな年頃。ちんまくて可愛くて、しっかりしてそうで、やっぱり子供でっていう、そのらしさ、これはいいですよ。あのスーパーでの大泣きとか、実にらしいです。包丁使いたがるところ、はらはらさせるあの描写、いかします。子供の感触がリアルといいますか、ちょっと父、大変そう? けど大丈夫そう? いい雰囲気、面白そうです。

  • 『まんがタウン』第13巻第12号(2012年12月号)

2012年11月4日日曜日

うぽって!!

  私はいまだに『うぽって!!』に夢中であるわけですが、まだBDリリース途中ですしね、なかなか熱が冷めそうで冷めないのでありますよ。さて、BD買いますと、特典で『小銃月報』なる小冊子がついてきます。これが面白いんですよ。キャラクターのモデルとなった実銃の説明や、アニメに描かれたミリタリーネタ、その解説があったりするんですが、これが結構な充実。バトル/アサルトライフルに興味を持って自分でも調べてるんですけど、やっぱりにわかですからね、全然知らないことが書かれてたりして、ああ、面白いなあ、なおさらに好きになる。ええ、『小銃月報』、素晴しいです。

さて、BDは3巻が発売されて、チーム対抗戦の完結ですね。アニメのオリジナル要素まじえながらの進行、原作の方がいいなというのと、アニメの改変もいいな、そう思うところがどちらにもあるから、どっちがいいとか悪いとか、そういう風にはならないのがいいところだと思います。で、対抗戦終わって後の日常編、完全にオリジナルなわけですが、ここに出てくる人気エピソード、ガリルの栓抜きですけど、ほんと、栓抜きのついてるライフルがあるとか、現実ってすごいなって驚かされるわけですけれど、この漫画のガリルはARだから栓抜きがついてない。って、こんなの解説がなかったら、面白さがわからないよ! 自分はいろいろネットで読んでたらその解説を見付けて、なるほどそういうことなのかと感心、いちはちのいってることも理解したわけですけど、ちゃんとこのエピソード、月報でも解説されていて、ええやっぱり解説があるとよいなと思いますよ。

で、いちはちがガリルに貸した栓抜き、マルチツールですけど、これはガーバーじゃないか、そういわれてたりしてたんですが、月報によるとどうもレザーマンらしい。実際の話、完全にこれとマッチするモデルはないようで、プライヤー付きマルチツールを総称してレザーマンと表現したのかも知れませんが、こうやって手掛かりができると、ちょっと欲しくなったりしてしまうのは悪い癖であります。うん、実際ちょっと欲しくなってます。欲しくても銃は持てない、その反動が小物に向かうのかも知れません。

さて、ここで一緒に書いてしまいますが、冒頭に掲げたジャケットアート、これ、サントラのですが、これがなかなかによかったのですよ。サントラとはいいますが謎の仕様で、2枚別々のリリース。サントラありキャラソンあり、そしてドラマあり、なんで混ぜちゃったの? みたいなアルバムであります。なんですが、このドラマが面白くて、実銃の発砲音を聞いて当てるクイズ、とはいっても、ただのクイズにはならないんですが、そういう企画が面白く、すっかり気にいっています。結局これも、テーマであるアサルトライフル、銃のネタをしっかり生かしているからこそなんだろうなって思います。実際、『うぽって!!』で評価されているところ、ここがいいという意見が散見されるところって、そういう銃をはじめとする実際のネタが生かされてるところという感触ありますが、自分自身を振り返ってもそうだと実感するところであります。

  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第1巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,2010年。
  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第2巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,2011年。
  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第3巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,2012年。
  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第4巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,オリジナルアニメBD付き限定版,2012年。
  • 天王寺キツネ『うぽって!!』第4巻 (角川コミックス・エース・エクストラ) 東京:角川書店,2012年。
  • 以下続刊

BD/DVD

CD

2012年11月3日土曜日

『まんがホーム』2012年12月号

『まんがホーム』2012年12月号、昨日の続きです。

つくしまっすぐライフ!』は、五行さんが頑張る話。なずなに指輪をあげたい、なんていうんですが、サイズがわからない。どうしたものか、悩んだ末にお嬢に相談するんですが、いやはや、勉強になりますよ。一緒にいって一緒に選べばいい。デザインにも好みがあるし、指輪以外の方がいいんじゃないかという具体的なアドバイスなど、いやほんと、男の自己満足かあ。これはほんと、手厳しいけど、いいお嬢さんじゃありませんか。悪いこといわんから、お嬢のいうとおりにしとけ、熊。なのに結局、五行迷走して、なずなとの間に誤解を生むわけですね。ほんと、どうしようもない五行さんですよ。

『炊飯器少女コメコ』は、コメコ、マフィンを預かるの巻。しかし、あの小声の店長といい、わんこのマフィンといい、タケルよりもずっとちゃんと交流できてるコメコ、さすがです。今回は、マフィンの内心が文字になって、これが面白いこと。コメコの稲をビシーっとやってしまう。暑さにまいる。いろいろ大変ながらも、マフィン、馴染んで楽しそうなのが面白いです。最後には、ちゃんと店長のところに帰っていく。あたりまえなんですけど、その時のふたりの心の交流、これがなんだかよかったですよ。しかし、コメコ、マフィンのことものすごく気にいって、ああ、こういう気持ちはなんだかわかります。

『うちの秘書さま』、ゲストです。父が経営する会社から秘書が派遣されてきた。主人公は東條はじめ、高校生だっていうんですが、成績が極めて悪い、なので次期社長にふさわしい男になるよう秘書、七瀬さくらがスパルタで特訓するっていうんですね。美人のさくら嬢、新人ながら頑張り屋。どうやらかつてはかなりやんちゃだった頃もある模様。脅してすかして、はじめを鍛えあげようというんですね。しかし、この坊主の様子見とる限り、今どき世襲の同族経営も流行らねえんだから、優秀な人間を社長につけた方がいいんじゃないの? みたいに思ったりしたりなんかしましてね、ええ、フィクションならではだなあとか思ったりしましたよ。

『呪え!みやすたん』、タイトルに「呪え!」とかあるっての、なかなかにしびれます。さて、生霊のみやすたん、紫の上とその飼い猫からは見えるのか。見えないことをいいことに、これまでいろいろやってきたみやすたんだけど、紫につかまり、人形だらけの怖い部屋に閉じ込められて、おそろしいおしおき具合。紫の名前を聞き出し、呪おうとするも呪詛返しされて、もう、ほんとうに好き放題に扱われている。まるで実験対象。この、やられてやられてぐったりしてるみやすたん、そして興味津々でいろいろ試す紫の上、ふたりの表情の素晴しいこと。ところで、生霊と切り離されっぱなしの六条御息所、大丈夫なんでしょうか。しかし、なかなかにいい展開でしたよ。

  • 『まんがホーム』第26巻第12号(2012年12月号)

2012年11月2日金曜日

『まんがホーム』2012年12月号

『まんがホーム』2012年12月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、温泉につかっているらいか、タオルを手にあがろうとしているところ? であります。散る葉はもみじ、秋でありますね。テーマが温泉なんでしょうね。『孔明のヨメ。』のふたりは湯上り帰り道? 温泉饅頭を食べようとしているところ。『東京!』は3人が浴衣で卓球。これも温泉の風情かも知れませんね。

『ようこそ!オーロラ百貨店』、師走冬子の新作です。主人公は男の子なのね。女の子っぽい雰囲気の青年、オーロラデパートに勤めてる。そんな片岡水菜が通勤途中出会ったのが、なんだか変わったお嬢さん。美人なんだけど、女らしさを求めて修行中らしい。山奥で武道家の父に育てられたために、常識やらもろもろがすっとんでる。六道縁。彼女もオーロラデパートに勤めることになっていて、水菜に縁が女らしさを学ぼう、そういった話になりそうです。とりあえずの第1話、作者らしいのりは大変によくて、これは楽しんで読めそう、そうした感想。スムーズに導入、読み進めていけそうな雰囲気でした。

エッセイ企画は「私のズボラレシピ」であります。参加者はカワハラ恋、松田円、楯山ヒロコ、あさのゆきこ、小石川ふにであります。さて、ズボラレシピ、手をかけず食べられる、そんなご飯の数々ですが、丼ものが多いのですね。納豆を、豆腐を、お刺身を、サバ水煮をのっけて食べる。って、これいいな。どれもおいしそうに見えるのは、絵のせい? それとも説明のせい? 手をかけたご飯がおいしい、それは当たり前にも感じるけれど、手をかけず簡単に、けどこれらもきっとおいしいと思う。ちょっと試してみたくなる、そんなご飯の数々でした。小石川ふにサバ水煮の丼は結構手がかかってるな。ちょっと今度作ってみようと思います。あと、豆腐のバリエーションも。

『シネマちっくキネ子さん』、あれれ? まだゲストだっけ? 勝手に連載になったと思ってた。宮川大八をカメラマンとして雇いいれたキネ子さん。しかしキネ子さん、映画つくったこと、まだないのか。アパートを爆破されて、住むところを探さないといけなくなった大八。それで、キネ子のお爺さんの撮影所に住むことになるわけですか。って、越前ハリウッ太も撮影所住まいで、しかもただのセットなのか。シュールだな。しかし、可愛いキネ子さん。謎のカチンコ一体型カメラを手に入れて、これから活躍? 超期待でありますね。

天国のススメ!』は、太一、先生につかまって、聞きたくもない怖い話を聞かされるっていうんですね。夜の学校に響く声、もーいーかい、声はすれども姿は見えず、見えるのは革靴の足だけというんですね、ってこえーな。で、その幽霊の正体を確かめにいく。その出会った霊の話を家族にもしてみる。そうしたら、ああ、父の恩師だったというんですね。生物の教師、蝶が好きで、その飛んでいる姿が好きで、だから標本の蝶たちも飛ばしてやりたい、そんなことを思う人。その話を聞いて、思うところあって、再び会いにいった太一、彼が気付いた先生の言葉「もういいかい」、その意味するところ。ああ、そういうことだったんですね。自由を求める気持ち、その標本の蝶に向けられた先生の愛の深さ。蝶と先生の心の繋り、その思いが太一にも届く。そうした様、しんとして、しずかに伝わるものありました。切なくも美しい話だった、そう思います。

  • 『まんがホーム』第26巻第12号(2012年12月号)

2012年11月1日木曜日

Free!

 『Free!』はいいですよ。『まんがタイムきららMAX』に連載されている漫画。タイトルのとおりフリー、自由な女の子たちがわいわいと楽しそうにしている漫画、といいたいが、フリー! なのはアトリだけなんじゃないのかい? 主人公、五十嵐アトリ、元気で明るい女の子。まさに主役! といった感じの子なんですが、キスカ・姫子、ミサキ、トモエ、皆の中心になって、楽しみを提供したり、迷惑かけたり、騒動にしたりと大活躍。けどそれがなんだか楽しそうなのがいいところです。

しかし、騒動にするっていうの、決してアトリだけが原因じゃないの、それもいいところだと思います。アンラッキー女子トモエが、誰のせいでもなく、自ら困った状況に落ち込んでいったり、優等生キスカ・姫子が引き起こすトラブルもあったり、けれど圧倒的にアトリですよね。で、そのアトリのやること、大きいのから小さいのまでいろいろあるんですけど、これら全部、友達との関係、それを信じているからこそできる、やっている。そんな風に感じられるのですね。

ふざけてみたり、からかってみたり、ちょっとズルもしてみたり、けれどそれらは、ばれて怒られるところまでをちゃんと視野にいれてやってるんだろうな。つまりは、友達に甘えてるんだろうなあ。いろいろ相手してもらいたいの。怒られても、ちゃんと許してもらえるってわかってて、その許してもらえる範囲でいろいろやってる。もちろん自分が楽しいからやってるんだけど、その楽しさにはやっぱり友達みんなが必要で、いっそ巻き込んで、一緒に楽しもうよ、ねえ、そんな気安さ、みんなへの好きという気持ちがにじんでいます。

だから読んでいて楽しい。アトリに悪気がなくって、やっちゃうことも、困ったなあ、苦笑して、そして楽しめる、そういう感じだからなおさらです。しかしこういう見方してみると、トモエやキスカ、それぞれが引き起こすこと、その発端にまつわる気持ちや意識、それらがちょっとずつ違ってる、それがイベントの展開にも関係して、ええ、個性になってるんですね。悪気もなにも、まったくそんなつもりなんてないのにトラブルになるトモエ。素直になれない、プライドの高さや決めたらもう退けない、そうした気持ちが発端になるキスカ。ミサキ、ミサキは、甘えられる側だなあ。で、彼女らの気持ち色々がからまり、混ぜ合わされて、より騒動、イベントは豊かになる。動いてる、いきいきとしてる、そうした感触が魅力になっているんですね。

ええ、作者は漫画を描くのははじめてだっただなんておっしゃってます。ゆえにか、尻上がりによくなっていく、その萌芽し伸びていく様がめざましいです。もう、あの文化祭などは最高でしたよ。可愛い、楽しい、いきいきとして鮮やかで、なによりフレッシュ。まさにそうした印象が、漫画から、表現されるその総体から、立ち上ってくるがごとし。これはよいですよ。

  • GAN『Free!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2012年。
  • 以下続刊