2013年2月17日日曜日

『まんがタイムファミリー』2013年4月号

『まんがタイムファミリー』2013年4月号、発売されました。表紙は温泉? お風呂ですね。『ぽちゃぽちゃ水泳部』の面々がドラム缶風呂に入っていて、カツ代は湯上り、手には、あれ、温泉たまごっぽいですね。『うのはな3姉妹』は、3姉妹が湯上り、浴衣姿で、手にはゆあがり豆乳、パック豆乳を飲んでいるんですね。そしておーはしるい、新作告知カットがございます。

『毎日が新選組!』、新作です。ええと、ゲストなのかな? 意外! タイトルからもわかるように新選組ものですよ。殿さまの力になりたいと会津を出た娘ひとり。新選組に世話係として入り込み、密偵として内情を藩に伝えるというのですね。新選組は作者の趣味なのかな? などなど思いながら読んで、なるほど新選組の面々、いろいろエピソードをまじえつつ、すっぽこ娘、高坂春による新選組見聞となりそう。芳文社では日常よりの現代ものやOLものを描いてきた作者だけに、ちょっと異色となりそうな雰囲気で、これはなかなかの新鮮味。面白くなるのではないか、そういう予感をさせますよ。

『教壇のポラリス』、おお、昨年の話題ですね。金環日蝕について語られておりまして、おお、そうか、ここは北海道か。北海道では観測できないと告げられて、一転しょんぼりがっかりムードになる天川先生が実にいい感じですよ。けれど、日蝕は見られる。部分日蝕でも見たいというのですが、うん、気持ちはわかる。生徒は授業を受けて、先生はというと、窓に寄っては空を眺める。この立ち会うことの喜び、そのわくわくする気持ち、とてもよかったですよ。天文同好会の面々もちゃんと見られたんですね。早乙女くんはというと病欠、日蝕は見られなかったというのですが、それでね、次の金環日蝕、2030年にリベンジしよう。その頃にはもう学生じゃない。将来を思うも具体的な姿は思い描けなくて、けれどね、その時に天文同好会を再結成しよう、同窓会をしよう、そう約束しあう展開など、本当によかった。未来はわからない。離れ離れになってるかも知れない。けれど、天文という同じ興味が皆を繋いでいる。そう信じられるものがあることに、なにか嬉しさが込み上げるようなのですね。

『ひかり!出発進行』、おお、テレビカーだ。従兄弟の家にいく時に京阪を利用したのですが、その時に見たテレビカー、あれはなんだ!? まったくもって新鮮、衝撃うけるほどに意外な代物で、だってアンテナついてましたよね。一度は乗ってみたいものだ、そう願いながらも、一度もその機会を得ることありませんでした。プラットホームから窓越しに車内を伺う、それが精一杯でしたね。懐かしいです。さてさて、本編は別れと出会いといったところ。テレビカーもその一環なんですけど、いやほんと、別れの悲しみを出会いの喜びで埋めるとしても、その悲しみがなくなるわけではない、そうしたひかりの言葉、ああ、そうだよ、そのとおりだよ。どんな縁も、他のなにかで埋め合わせできるようなものではありえない。そうした人情、人の気持ちの繋がり描いて、ほんと、この漫画はしみじみと暖かい。大好きですよ。ひかりの情に訴えるあの手この手、けどそれは技術、手管ではなくて、この子の本音があるからよいのでしょうね。ほんと、最後の一本、坂田のおじーちゃんも、ほんと、この子は人が好きなんだ。人との繋がり、縁を大切にしているんだ。それがよく伝わってくる。よい漫画ですよ。

博士の白衣女子攻略論』、おお、新キャラだ、可愛いお嬢さんだ。かつて博士に助けられて、いやこれ助けられてでいいよね? きゅんと恋に落ちてしまった外崎凛子嬢。試験補助のバイトとしてやってきたのでありますよ。小柄で溌剌、ぱっと周囲を明るくさせるような可愛さのある20歳。P? はじめての後輩にどきどきする丹沢さんが可愛いなあ。けど、凛子のこと知らないの自分だけ。ちょっともやもや。皆と仲よい凛子嬢を羨み、ちょっと冷たい態度とってしまう。大活躍の凛子嬢にコンプレックス膨らませる。いや、ほんと、丹沢さんは役に立ちたいんだね。いじわるでやってるんじゃない。だから引っかかっていた気持ち、それさえ流れてしまえば、ちゃんと仲良くなれる。これからよろしく、そのあいさつで終わる。今回は凛子という人、ハカセの周辺を描き、同時に丹沢さんも描かれて、その心の揺れ動きなど、大変に面白かったです。

『本の町の看板娘』、新作ゲストです。遊佐みすず、高校一年生は古書店にて店番中。兄の家に住まっているというのですが、そのお家が本屋さん。古書店っていうんですね。お義姉さん、蘭花さんがお店を仕切っている。で、ランさんが用事で店をあけると、みすずがひとりで店番しないといけない。本の知識もないし、お客さんの対応も簡単じゃない。けど、甲斐甲斐しく働いてる。その一生懸命さは悪くないですよ。ランさんの元気で押しの強いところ、みすずのちょっと弱気で人見知りなところ、うまいこと個性が違って、それがよい。まだちょっとおどおどしてると見えるみすずですけど、この子が笑顔で接客できるようになったらいいなあ。ええ、応援したくなる漫画です。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第4号(2013年4月号)

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