2013年4月30日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年6月号

『まんがタイムオリジナル』2013年6月号、先日の続きです。

先生のたまご』は遠足ですよ。3年生は毎年遊園地にいくことになっている、そう思っていたら隣町の今年は森林公園にいくことになっていて、がっかり。しかも森林公園に変更された理由、それがまた酷くて、けど予算に余裕があるからお昼ご飯が豪華になります。これはこれで楽しそうですね。そして当日、あの缶蹴り、鬼のたまちゃんの実力、素晴しい。10秒間だけ待ってやる。かっこいい! たまこ先生の逆襲、そして家持先生の本領発揮。いやもう、この漫画は大人が楽しそうにしてるのがよいですよ。もちろん生徒たちも楽しそうにしてる、いい漫画です。

『よゆう酌々』は、粧子さん、田植えにいってるんだそうですよ。酒造所主催の勉強会。なるほど、米作りから知るというわけですか。しかし粧子さん楽しそう。超楽しいらしい。あの笑顔! ほんと、いい表情です。コケて携帯電話を駄目にするところだったっていうんですが、そうしたトラブルも含めて楽しいのかなあ。みもりの女将は、酒造所の勉強会には興味あるけど、釣りはそうでもないんですね。これは飲めるかどうか、その違いなのかな。今回みたいな勉強会、わりと地味な、そう思える内容なのにこの漫画らしい面白み盛り込んで、ちょっと反応がずれている? そういうところ、よくよく発揮されてて楽しかったです。

『オトメシュラン』、ヨウ様、嫁と姑の仲を取り持つの巻、ですよ。常連の松田さんがお姑さんをルボーシェルに招待するという。嫁姑といえば不仲というのが一般なのでしょうか、松田さんところも同様で、姑さん、ものすごく辛辣、刺々しい。エリの不用意なひとことがきっかけになって、家族全員、しんと静まりかえる最悪の状況に。しかし、この状況を一気にひっくりかえすんですから、ヨウ様、素晴しい。そうかあ、女性はイケメンの前では喧嘩できないのかあ。勉強になる、応用の機会はないけど。ともあれ、ヨウ様の威力で嫁姑結託、それどころか見事に家族全員ヨウ様にやられてしまって、素晴しい。ヨウ様、実にできるおと、女でありますね! 最高でした。見境ない顔、あれがとりわけ素晴しかったです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第6号(2013年6月号)

引用

  • みなづき忍「先生のたまご」,『まんがタイムオリジナル』第32巻第6号(2013年6月号),74頁。

2013年4月29日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年6月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年6月号、昨日の続きです。

『ハレルヤハレルヤ!』、みずほ、元気いっぱいで可愛いなあ、扉絵見てそう思ってたら、ああ、お弁当忘れたんだ。しかも財布まで。逆境だな。購買は大混み、やっとこさ最前列に辿り着いたと思ったら、しな乃先輩と焼きそばパンの争奪戦。じゃんけんで取り合うのはいいけど、手を離してどうするんだ。まさに漁夫の利。みずほ、すごくいいですよ。めちゃくちゃ可愛い。放課後は園芸部の活動にやる気見せて、作業着まで準備して、いいねえ、可愛いなあ。しかし、この一日、みずほにとっては逆風吹き続けてますよね。作業着は無駄になったけど、いや、完全に無駄にはなってないんだけど、ともあれ先輩にも歓迎してもらって、なんだかんだで可愛がってもらえてますよね。いい雰囲気、ええ、とてもいいですよ。

『すぷりんと!』、カラーの扉絵がエ、いや、奇麗で可愛くていいですね。先輩に憧れて陸上部に入部したえとが、マネージャーとして頑張る漫画であります。あの冒頭のスターティングピストルでスパイごっこしてるの、なんか面白かったです。やったことのある人は、意外や多かったりするものなんでしょうか。さてさて、スターティングピストル、144ページの構え方では右耳をいためない? 今回はまいる先輩がしっかり紹介されて、失敗ばかりのえとをなぐさめる、その包容力。もはや聖母様!? すずめ、すっかりまいる先輩のファンですね。けど、まいる先輩、怒ると意外や怖い模様です。眼鏡、豊満、にこにこして、裏がある感じ? うん、完璧だと思う。なんて素敵なんだろう。まいる先輩は砲丸投げが専門? トラック競技じゃなくフィールド競技を専門にしてるっていうんですね。トラック競技、100メートルと200メートルをすい先輩が、まいる先輩は砲丸投げをそれぞれ専門にして、なるほど、幅広く陸上を取り上げていくというのかな? 面白そうです。さて、すい先輩ファンのえとと、まいる先輩ファンのすずめ、ふたりの対立、その様子もなかなかの可愛さでした。

ネガ→ポジ』、今回は音楽の授業。ちー、ピアノ弾けるんですね。尊敬するなあ。あのみんなで即興適当セッションがはじまるの、ああいうのなんだかないいなあって思いましたよ。ちーの、ピアノは弾けるけど歌は苦手とか、なんだかそれっぽい! そして音々ですよ。絶対音感があるらしい。名前からして、親が音楽好きとか、早期から音楽教育うけてきたとか、そういう背景があったりするのかな? しかし、音々、素晴しいですよ。授業でリコーダー吹くことになったんですが、音々、うまく吹けない。手が小さくて、音孔をちゃんと押さえられないから? そういう綾乃に、楽器のせいかも知れない、即座に綾乃のリコーダーを奪って吹く。いや、それ目的、楽器の云々じゃないだろう! 見事でした。綾乃の吹かない理由、間接キスがいやなの? それもあるけど…、それもあるっていうのも面白かったです。そして授業は歌にうつって、綾乃の苦手意識、それも面白かった。そういえばそうでした。ええ、苦手なのは仕方ないよなあ。で練習するんですけど、あのやり方! ちーが勘違いして心配してしまうのも当然ですよ。

『ぷらいまりィずむ!』、おお、ニコの父ちゃんだ。おもろいおっさんだなあ。日頃は仕事に打ち込んで、たまの休みだ、娘と遊ぼう! そう思ったら今日は平日、学校にいかねばなりません。まあ、親子のコミュニケーションのために学校休みます、そういうのはあってもいいと自分なんかは思うんですが、まあ、社会一般的にはなしでしょうね。ええ、ニコちゃんは常識派です。お父さん、非常識ってわけじゃないんだけど、いろいろ自由で、いろいろだらしなくって、けどそんな父の家族愛、大変な時に娘ふたりをしっかり支えてくれていたということ、ちゃんとニコがわかってるのね。お父さんへの感謝とか、ちょっと酷いことしちゃったことへの反省とか、そんなニコを見て、めいふさゆらのお母さんが娘に欲しいとか思っちゃってるの、ほんと、ニコ、いい子だなあ、すごくわかる気がしたんですね。しかし、ニコココの父とめいふさゆらの母、大学時分の先輩後輩関係なんですね。ああ、そうそう、ニコ父と意気投合するしずのん、最高でした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第6号(2013年6月号)

2013年4月28日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年6月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年6月号、発売されました。表紙は『GA — 芸術科アートデザインクラス』。如月さんがレトロ調の着物着て、苺柏餅を手にしてる。これはお給仕ですかね。髪を結ぶリボン、ついてるのは苺の花かな? あれもすごく可愛いです。着物の色合いシックで、帯も素敵、ほんとに可愛い、最高だと思います。苺の絵も、葉、花、果実、その描きかたが淡く、なんという技法なんだろう、ほんと魅力的。人物装飾、そしてGAはじめ掲載タイトル囲む円の染めたような色合い、風合い、すべてがよくマッチして、素晴しいです。

でもって、『GA』本編も大変によかったです。素敵ですわー。

『フレラジ☆』、連載になりましたね。って、柱の人物紹介、すごいな、驚きのワンフレーズ紹介、朱木茜(あかぎあかね)あがり症。すごいな、他にないのか? よくいえば個性的、悪くいうといろいろ問題ありの新人声優4人が組んでラジオに出るっていうんですね。今回、ついに本番当日。台本以外しゃべらないという墨田圭の対策マニュアルなどなど、なかなかに期待される前提が提示されて、そして放送開始。いやほんと、すらすらよどみなく話す墨田圭、すげー! いやもう面白いですよ。あがり性茜はトチる、トチる、ほんといい感じに駄目で、茜、葵ふたりのトークも脱線脱線、暴走してっていうね、なるほど、いい感じ。けど、このぐだぐだトーク、放送じゃなくてリハーサルでしたっていうね、うまい具合に駄目さの提示、その挽回のチャンスを冒頭にポンポンと持ってきて、これ、たいへんよいなあ! リハでは駄目だった茜、対してリハでは完璧だった墨田圭、放送本番ではどうなる!? いやもう、期待しますよ。実にいい導入、絶対、期待しますよ。

ひだまりスケッチ』ああー、やまぶき高校卒業式、ついにヒロさん沙英さん、卒業ですね。送る者、送られるもの、言葉ではなく、その様子、情景にて多くを伝えるその描写、うつむくゆの、重ねられた手、式はとどこおりなく進み、そして涙。卒業の切なさ、それをよく描いて、親からのメールも、ちょっと温度が違うといった感じがあって、けど見守ってくれてるんだなあ。気持ちが暖かくなる。素敵なエピソードでした。別れの切なさ、湿っぽさも多少、けれど最後には晴れやかに清々しくて、涙もまたすっきりと美しい。いいエピソード、いい区切り、いい節目である。そんな卒業式でありました。

幸腹グラフィティ』、というかまず巻頭、「ひだまりスケッチデイズ対談レポート」、あの写真と見紛うような料理の絵! そして実にらしい食事の風景、自分の作風、うまく織り交ぜながらのレポート、面白かったです。とうか、肉の照り、紅生姜がすげー! そして本編。ふたり暮らしをはじめたリョウときりんのふたり。素直になれなかったというきりんのこと、あの展開素晴しかった。野菜炒め以外上手でないきりんのお母さん。けど、引っ越し前日の食事、天ぷらがおいしかった。そのことに驚いて、混乱した? おいしい、ただその一言がいえなかったっていって悔やんでるんですね。母の気持ちを知るために、自分たちでも天ぷらを揚げてみる。母の気持ちを思うきりん、そこからラストへの流れなど、本当によかったです。素直になれなかった、それがきりんだったら、素直になれない、それもまた母、似た母娘なんですね。いい関係だと思います。親子だからこそ素直になれない、そんな意地みたいなものも感じられて、微笑ましくて、ちょっとほろりとさせられました。

『あまゆる。』、素晴しかった。ゴールデンウィーク最終日に隣町のショッピングモールに遊びにいく4人。ディーゼルカーで二駅、なるほど電化されてないのね。アヤですよ、アヤ。あのしっかり者の子。なのにモールにいくのが楽しみで夜眠れなくて、ええ、田舎の方に暮らしてたから、こういうのはじめてだっていうんですね。ものすごいはしゃぎよう。見るもの見るもの感動して、あの笑顔! ほんと、わくわくしてるというその気持ちが伝わってくるかのようでしたよ。ユウとマオ、ふたりの様子も面白かった。ユウがマオの着替えを守ってるとかね、ふりなのか本気なのか、あの微妙さがいい感じ。そしてハルからアヤへのプレゼント。穏やかに通い合う気持ち、しみじみとして、いい友達だなって。最後まで楽しい一日で、ほんと、よかったなって思ったんですね。まあ寝過しちゃって終点っていうんですけどね。ちゃんと帰れるのかな? こうしたこともまた楽しみになってる、なんて思ったんですね。

『ののかノート』、面白いですよ。いい感じ。天使から人間に堕とされたノノカが、再び天使に戻るべく頑張ろう、そんな話なんですけど、数学の授業、間違えて小6算数の教科書を持ってきてしまった! さすがののか、やってくれます、素晴しい。幼なじみの叶恵、この子もいいなあ。面倒見がいい、そう思ってたんだけど、なるほど、教師受けとか考えちゃうんだ。けどズルいとか感じない、悪くないですよ。しっかりものってか、したたか。よい友達に恵まれてます。メインはここからですよね。ののか、隣の席の子に教科書を見せてもらう。気さくな子、月村さん。心底どうでもいい話をして友達になって、その様子は微笑ましく、けどののかは神様がくれる花、それが貰えなかったとがっかりする。その様子に少し落胆する月村さんとか、傷付けたんじゃないか、そのことに自身も傷付くののかとか、そして仲直り、心底どうでもいい話、それで友達になろうっていう、ほんと、月村さん、いい人だ! 神様のののかを見守る、その塩梅、結構厳しいのね、油断したら取り消される。そういうのもいい感じ。けれど以上に、ののかや叶恵、それに月村さんの気持ちのよく描かれていたところ、そのフレッシュさ、引き込まれましたよ。

『ゆきんこ*』、ゲストです。奇麗なカラー。こゆきとふゆみ、そしてコーリ、3人の女の子の話ですね。こゆき、今年の春に雪の降らない地域から北海道に引っ越してきた。だから雪が珍しい、雪が降ったり積もったりでわくわくする。それでずぶ濡れになるほど遊んじゃうんだ。ふゆみはしっかりした女の子。コーリはこゆき大好きなのかな。過剰なスキンシップです。今回は雪でひととおり遊びました。そんな雰囲気、あまり雪について知らない、というか常識もあやしい? そんなこゆきがいろいろ騙されたりしながらも、実に楽しそうにしてるのがいい感じ。もしこの漫画が続いたら、ずっと冬でいくのかな? まあ、ずっと夏の漫画もあったりするから、ずっと冬でも平気ですよね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第6号(2013年6月号)

2013年4月27日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年6月号

『まんがタイムオリジナル』2013年6月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』をメインにして、駅弁? 行楽のシーズンですもんね。山下ナースが駅弁を売り歩いている、昔懐かしのスタイルですね。はいいんだけど、なぜ白衣? 他には『あねぐるみ』、そして『社外秘!神田さん』のカットもございます。

『満開!Sister』は端午の節句、というので武士が張り切ってるんですな。鎧武者になってる。それで飾り扱いとか、柏餅あーんとか、いい感じにいつも通りといいますか、カンナに振り回されて、楽しそうですよ。鎧武者、鯉のぼり、ちまきに菖蒲湯、端午の節句の定番ひととおりやって、そのたびちょこっとずつカンナ張り切ったりして面白い。そして最後のタケシの独白、いやいや、告白になっちゃってるのね。この最後のまさかの展開、これがよかったなって。カンナ、よかったなあ、そう思ったんですね。

『かがやけ!工学女子』、面白いですよ。准教授の研究室を訊ねた豊田ユウと高松ユリカ。あのしんとした教授棟? なんか昔を思い出します。懐かしい。しかしユリカ、結構あかんたれ。准教授の部屋で出迎えてくれたのは助手さん? 姉さんって自分のこと呼ぶ。眼鏡の大人しいお姉さんかと思ったら、いやいや結構なやり手っぽい。魅力的だと思います。あの、工学部の男子たちというのか、機械に夢中っていうのね、あれ面白かったなあ。そして研究の話。姉さんが張り切って教えてくれるんだけど、まだまだいたらない。准教授はさすがだなあ。こうした、何年も学んで、それでもなお学んでといった雰囲気、大学の本来とはこうなんだろう、そうしたこと思わされて面白く、また自分もそうありたいなどと思いましたよ。

『小森さんは断れない』、ああ、扉の絵、これはしゅりがまだ小さかったころなのか。さてさて、この漫画は頼まれると断れない、そんなしゅりの頑張り、そうしたところがメインであるわけですが、それだけじゃない、ぐーっと描かれる世界、内容が広がりふくらんで、今回は母の日、とてもよかったですよ。しゅりとめぐみとまさ子、皆それぞれの母の日。カーネーションの話は面白かったなあ。大森くん。いいこといってる、そんな風なんだけど、なんか全部聞くとあんまりいい話じゃないぞ。いや、ほんと、いい感じです。そしてしゅりのお母さん、生まれる前からのお願い。あれはくるなあ。しゅりが泣いたっていうけど、ほんと、これは涙を絞る、そんなよさがあります。母の願い、そして愛が溢れる。ほんと、これは素敵でした。見事でした。

『ちまりエンプティ』、佐藤両々の新作ですよ。働く女性もの。バスガイドであります。ヒロインは水戸千毬、元気で明るく可愛い娘さん。新人実習で先輩バスガイドの前でガイドをするっていうんですね。これはきついなあ。ちまりともう一人の新人、不知火さん、こちらはずいぶん完璧なお嬢さんで、けれどちょっとかたい? 人好きのするタイプのちまりと、ちょっとクールでとっつきにくそうな不知火凛、うまいこと対照になってるんですが、両方ともにお腹がすきやすい、そこが似てるっていうんですね。エンプティの所以ですね。キャラクターの魅力に、バスガイドという仕事、その状況、雰囲気をよく描いて、さすがだなあ、感心するほど。絶対面白くなる、そう思わされる。実際、面白かったですよ。

『夏への扉の白雪さん!』、ゲストです。喫茶店「夏への扉」のマスター、白雪麗子と常連たちの話? 白雪さんを思って妄想ばかりしてる青年とか、で、話しかけられなくて水ばかり飲んでる、それはたいした営業妨害だなあ。この青年と、辻井料理教室の先生? 高校生にして有名料理人? ふたりが白雪さんに懸想するとか? なんでしょうか。それとも考えすぎ? ちょっとごちゃっとしてわかりにくいところがあったりするんですが、うまいことこなれるとよいなあ、そう思ってます。

『鈴木くんさん』、こちらもゲストです。シンプルな内容、鈴木リンと鈴木リン、同じクラスに同じ名前の男女が揃って、まぎらわしいという話。わかりやすい。各ネタもコンパクトにまとめられて伝わりやすい。面白いですよ。男子鈴木リンの、ちょっとぽーっとした、けどしっかりものってところ。対し女子鈴木リンの、ちょっと駄目っぽくて、けど押しが強くて、活発な感じ? 対照的といっていいのかも知れないけど、それだけじゃないな、鈴木さんのうまいこと鈴木くんを利用する? あのしたたかさ、わがままさは可愛げがある、そうしたバランスもよくって、人好きがする感じっていってもいいのかな、悪くないなって思ったんですね。そして最後のクラス長の投票。あれは面白かった。両方選ばれるのか。この展開は思いもしなかった、意外な面白さでした。慌ててるふたりの様子もよかったです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第6号(2013年6月号)

2013年4月26日金曜日

彼氏ってどこに行ったら買えますの!?

 ああ、何度読んでも面白いよ。新番組『リア充散歩』、じゃないや、『彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』。お嬢様茅野亜梨香の夢見る甘々恋愛事情。こんな彼氏が欲しいですわ、彼氏とこんなことをしたいですわ、いろいろ思って悶々としてる、みたいなこというと、なんだか亜梨香が恋愛に挑戦する漫画? みたいにも思えますけど、これが全然違うんですね。亜梨香の友達、滝護と恩田みすず。よりにもよって、みすずに彼氏ができたというのですよ。森哉、幼なじみなる甘酸っぱくサワヤカな響き! ああ、リア充爆発しろ!! もう、ほんと、亜梨香さん、最高です!

亜梨香さん、この子が素晴しいんですよ。お嬢様、なのにリア充だの爆発しろだの、ラムネ野郎だの、ねーですわよだの、変な言葉づかいでみすずと哉の関係に文句ばかりいってまして、最初のうちは、変な子だなあ、そう思ってたというのに、気付いたらこの亜梨香が可愛くってしかたなくなってて、もう大変。ああ、友達のみすずがとられたみたいで寂しいのかな、憧れる恋愛、まさに理想そのものの恋愛を友達が体現している、それも羨ましいのかな。いろいろ思ってしまって、ほんと亜梨香って素直なんだか素直じゃないんだか。表情豊かで、思いがけない表現の飛び出すその発想やら語彙やらも魅力で、そして時折見せる本心、そいつに気持ちを一気に持っていかれてしまいます。ああ、亜梨香さん、そんなに彼氏が欲しいというなら、僕が私が立候補するよ! そう思ってしまった御仁はきっと多いことでしょう。

シンプルなのがなによりなのだと思っています。残念お嬢様亜梨香が、みすずと哉のいちゃラブぶりに、いや、そんなにいちゃいちゃはしてないよな? ともあれ、ふたりの様子になんだかひとりでうわーって盛り上がっちゃって、妄想で興奮したり、哉にいちゃもんつけたりした挙句、リア充爆発しろ! というのが基本形。けれど、基本このパターンを繰り返しながらも、展開に工夫がありますよね、飽きない、むしろ期待にばっちり応えてくれる、そんな感触の方が濃厚で、亜梨香の暴言のバリエーション、その豊かさに、なんだそれはと笑わされてしまうのが常。ほんと、なんであんなの思い付くんだろう。体力測定のエピソードなんて、もう忘れられない! 最高でしたよ。

乳酸菌の力、ヒートアップした亜梨香を冷ますためにヨーグルトや乳酸菌飲料を与えるんですが、その摂取してる時の亜梨香、それまでものすごいこと興奮してたのに、ぴたっと収まってる、その落差やら表情も最高で、細かいところいえばヨーグルト飲料の名前も毎回ちょっとずつ違ってて、もう大好き。かと思えば、このお嬢様、結構常識的なところもあって、いつもいつもつっこみ入れてくれる護、彼女がおかしなこといった時にはしっかりつっこみに回るっていうんですね。ふたり、それぞれちょっとずつズレたところがあって、うまいことサポートしあってるみたいなところ、ああ、友達だね、いいじゃんか、とか思ってしまう、この雰囲気が暖かで、またいつもやいやい亜梨香から口出しされてる哉、彼もやたらいいやつで、大切なことに気付かせてもらったよ、お礼なんていっちゃって、そしたら亜梨香悔しがっちゃって、そうなんですね、登場人物、皆が皆、いい子だなあ、そんな風に感じられる。だからこそ見守るような気持ちで読めるんだと思うんです。

亜梨香の魅力、また護やみすず、それに哉の魅力も、充分には言い尽くせない、書いても書いても足りない、そんな気にさせられます。おそらくは読むもの、ひとりひとりに、また違った魅力が見出されるのではないか。あるいは読むほどに、新しい魅力を見付けてしまうのではないか。そう思えるのは、私自身が繰り返し読んで、その都度面白い、そう思っているからなのでしょうね。いや、ほんと、何度読んでも面白い、そう思えるところがある。また、読むごとにより一層面白さを増していく、そうしたところも多々あって、これは癖になります。それに、亜梨香の口癖、ちょっとうつっちゃうんですよね。あなどれないですよ。

2013年4月25日木曜日

Flowers, taken with GR DIGITAL IV

SakeGR BLOG、毎月恒例のトラックバック企画。今月のお題はわくわくです。わくわく。なにかが始まろうという時、期待に胸が膨らむ、そんな時に感じる高揚感。けどそれは大げさなものでなく、なんでもない日常にも潜んでる、そんな感情とも思うんですね。冬が明けて、日がだんだん長くなって、帰り道がまだ明るい。町のあちこちに咲いている花も見えて、ええ、私の写真は春になると花が増えるのです。トラックバック企画「わくわく」に参加します。

花の写真を集めてみました。桜、タンポポ、パンジー、ツツジ、そして最後に筍。いや、筍は花じゃないよね?

春を待って咲く花は、自然に咲く野の花あり、また大切に育てられたものもあり、けれどそのどれもが美しい、そう思わせるものを持っていると感じます。そして筍は、私の住んでる土地の名産でありまして、よく手入れさた竹林、土を割って頭を出す筍、春というと筍なのですね。

日本の街は自然が少ない、そんな風にいわれたりしますが、けれどよく見るとあちこちに花が咲いていたりして、少ないながらも息衝いているもの、あるって感じるのです。

Cherry blossoms

Dandelion

Pansy

Azalea

Azalea

Azalea

Bamboo shoot

2013年4月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2013年6月号

 『まんがタイムきららフォワード』2013年6月号、発売されました。表紙は『となりの柏木さん』、柏木さんを中心に、福田さん、そしてティナが揃って、華やかな表紙です。春の装いなんでしょうね。服装はひじ丈、福田さんのボレロ? いやちょっと違うか、それが可愛いですよ。色あい、風合い、三人ともに違っていて、そのどれも素敵、そう思わせるイラストです。

夢喰いメリー』は、見事決着ですよ。メリーの鍵の力で、エルクレスがいよいよ幻界へと送り返される。ああ、いよいよメリーともお別れなのかあ、そう思っていた、思っていたんだけれど、ジョンにはなにかひっかかるところがあるようだ。そしてエルクレスの言葉。ああ、エルクレスの現実侵攻とメリーの件は、まったく関係のないことだったのか。思えば、それを示唆する情報はいくつも示されていて、ああ、なんというフェアネスだろう。結論ありきでの推論が誤らせた。ジョンにとっては苦渋の結果なんだろうなあ、そう思わせる展開でした。そして、この物語はまだ終わらない。エルクレスの背後にいるもの。エルクレスに力を与えたもの。この男、男だよね? は夢路に深く関係するものなんだろうか。ともあれ今回でエルクレスを巡る騒動は一段落。タカも目を覚まして、一旦のハッピーエンドですね。ああ、そうそう、瑞貴の真実も明かされた? いやもう、まだまだハラハラさせてくれそうだけど、一息ついて、彼らの取り戻した日常、それに安堵したいところでありますよ。

『はじおつ。』、素晴しいな。乙木変態扱い。そしてツーショット写真を撮りたい甲斐くんですよ。水族館に向日葵を誘って、いやあ、向日葵可愛い。水族館を楽しんで、そしてイルカショー。キスって! いやもう、あの展開はめちゃくちゃ面白かったです。キスという言葉に動揺するひまりん、そしてイルカ君渾身のキス! 吹っ飛んでるし! しかし、イルカにさえ嫉妬する甲斐くん、いやもう、いい感じです。今回は、甲斐のことを好きになっていると気付いた向日葵、けれど最初騙していたことのけじめをつけなくてはならない。それまでは秘密にしないといけない、そう思っている向日葵の、思わず漏れた内面、それが甲斐くんにばれてしまってるところが見事でありまして、ほんと、じっくり前提を作って、じっくり見せてくれた、そう思います。その後の展開も、ほのぼのでね、よかったですよ。ゆっくり進んでいきたまえ、そう思います。

『愛しの花凛』、新連載です。テーマパーク笛ヶ丘遊園地で花壇整備のバイトをしている花ケ崎豊、彼が思いを寄せるのはテーマパークのマスコットめるんちゃん。20代目となる伝統の役割を演じる彼女に密かに思いを寄せて、もう1年というんですね。部署こそ違えど同じ職場に勤めていて、しかし声をかける勇気を持たない。同じバスに乗って、同じ停留所、終点で降りる。声をかけたい、知りあいたいと思いながらもそれができなかった、遠くから見守ることを選んだ。そんな彼に転機がおとずれるんですね。雨の日、傘を持たない彼女に差し出した傘、緊張のあまりか倒れてしまった豊は彼女の部屋で介抱されていて……。『フォワード』、恋愛もの中心にシフトしてきてる感じですね。めるんの彼女、この子の魅力、それがどのように描かれるのか、楽しみに思います。

『トモダチログイン』、夏休みの終わりですよ。ああ、あやめは駄目な子だな! 宿題、できてるわけないじゃん! というわけで、夏休み最終日に必死で取り組む。いや、取り組めてないよな? まるで手付かずの読書感想文、そいつをやっつけるために読む本を探す、って、そこから!? で、見付けてしまったのが自分の作ったコピー本だっていうんですね。いやいや、面白いよ、ブラッドフレーズ、続きを読みたいよ、ブラッドレクイエム、超期待だよ。けど、あやめはこれ捨て去りたいのか。もったいない。でも、これらの本がきっかけで、沢田と仲良くなる。よかったじゃん。漫画とかアニメ、声優に詳しい。見た目から敬遠してたけど、そんなことなかった、仲良くなれそうっていうのね、あのイラスト描いてくれとかいってるときのあやめ、いきいきしてて、とても可愛くて、ほんと、よかったじゃん、そう思ったんですね。

据次タカシの憂鬱』、新社長が覚醒! いやいや、めちゃくちゃ面白かったですよ。そしてミスチャーム。いやもう、このレストラン、変なのばっかりで、それくらいじゃないと店長や、さらにエリア長やSVにまで上り詰めるのは無理、ってことなんでしょうか。しかし新社長の件、ミスチャームのおかげで解決、って、母隷奴少年って! 懐かしいな! で、これが新社長だけじゃなく据次にも若干効いてるっていうのがね、変に面白かったです。彼にはこういうの届かない、そんな風に思ってたもので。でも多分今回かぎりなんでしょうね。

2013年4月23日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年6月号

『まんがタイムスペシャル』2013年6月号、昨日の続きです。

『踊る!アントワネットさま』は、ポリニャック伯婦人とマリー嬢、面白いことになってきましたね。婦人がマリーに肖像画を依頼する。その心はマリーの排除だっていうんですね。賭けをしよう。満足する肖像画ができたら報酬は倍支払う、しかし無理なら二度と宮殿に出入りしないように。っていうんですが、マリーが宮殿に出入りしてるのはマリー王妃の希望だから、マリー嬢の思惑だけでなんとかなるとは思われんのだけれど、ともあれ賭けが成立しました。しかし普通に考えれば、ポリニャック伯婦人が素直に参りましたというわけがない。そう思わせるところ、きっちり納得させたのだから、マリー嬢、たいしたものではありませんか。仕事も舞い込むしで、今回はマリー嬢躍進の回でしたね。

エッセー企画は「一生中2宣言!」です。参加者は松田円、藤島じゅん、駒倉葛尾、吉村佳、梨尾、沼江蛙であります。ああ、あの鳥獣戯画的自画像がいいですよ! さてさて、中2病というか黒歴史公開といった風情でありますね。限定発売のドールとか、TRPGとか、いやこれは中2でもないし黒歴史でもないじゃん! と思ったのは、ボウシ脱がないキャラとか、超大作とかが実にいい味出してた、いやもう、いいですよ、こういう自意識やら妄想設定やら、けど、こういうの大抵の人はやっちゃってたんじゃないですかね。ボウシはともかく、妄想設定膨らましちゃったりするのは、今のお仕事、漫画にも繋がってたりするんじゃないのかな、みたいに思ってしまいましたよ。タロットカードに憧れる、みたいなのも誰もが通る道、そんな風に思います。ええ、私もタロットカード持ってますよ。

『ナースドールまりあ』、よいですね。まりあが四郎の助けになりたい理由、ブロンドドールのフランソワに対しちょっとコンプレックスがあるんですね。金髪美人のフランソワなら、きっと四郎ももっと嬉しかったに違いない。そう思っていて、だから、いたらない私じゃ申し訳ない、せめて四郎の助けにならなければ、そう思っているっぽいですね。しかし実際のところは全然違っていて、四郎の一番のお気に入りはまりあで、その理由も今回しっかり明らかにされて、って! 大樹と同類かーっ! ドールマニアのえりな、この人にいざなわれて保健室、ここにいればいいよと。なるほどナースのまりあならベストマッチだ! 今後は保健室がまりあと四郎のホームポジションになりそうですね。

『アテナの初恋』、面白いです。イノシシが暴れている! って、そりゃアテナじゃなくてアルテミスの領分だろう、狩ってもらえよ! と思ったら、ああ、アルテミスが発端だったのか。しかし、アルテミス様、可愛いなあ。割とだらしない男神たち、オリオン失敗、アレスも駄目、アポロン、ヘルメスははなから期待もできなくて、だから結局はアテナ大活躍で、けどひとりで頑張ってるんじゃないってところはよかった。なんだか和気あいあいなギリシャ神話もの、大変に気にいってますよ。もっと伸びて欲しい。

『ぱふぃん — 中国的刺客美少女』、なかなかに頑張ってますね。可愛い女の子、屋上に呼び出されて、いよいよ告白か? ぱふぃんはものすごく警戒しているわけですが、どうも確かにあやしい模様。この学校の生徒じゃない? ジュンはしっかり騙されて、告白されるものと思い込んでるわけですが、しっかり殺し屋で、しかも結構なサディストっていうんですね。なるほど、ぱふぃんに助けを求めて、とりあえずはめでたしめでたし。導入部が終わりましたね。今後、どういう風に展開していくか、楽しみですよ。

『メェ〜探偵フワロ』、素晴しいな。フワロ氏に人探しの依頼が、というんですが、この人、ずいぶんやる気を失ってますね。人口1500人の村、役場で聞いた方がはやいだろう。依頼人に会ったら会ったで、90の曾祖父の初恋の女性を探して欲しい、って、年上! そもそも生きているのだろうか。いちいち失礼なフワロ氏、けど悲しい結果にしかならんのじゃないかと思ってるところなど、決して悪いおっさんってわけじゃないんだなって思ったりもするんですね。しかしほんと面白かった。まさかのアンティーク、再登場。まずは孫から。で、いきなり解決の道筋がついて、黒薔薇の君って! ヴィヴィアンがその初恋の君だっていうんですが、もう、めちゃくちゃ面白い。フワロ氏、絶対やめてだの、やめろっつってんだろだの、必死。アーサーの献身も見事で、そしてなにより爺さんですよ。目覚めちゃってるし! 衝動殺人、ひーじいちゃんの顔、終盤などは笑いを止めることができず、けどそれだからこそあのラスト一歩手前の展開、あれにはやられてしまいましたよ。ほんと面白い。割と酷い話でもあるんですけれども、それも含めて最高だと思います。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第6号(2013年6月号)

2013年4月22日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年6月号

『まんがタイムスペシャル』2013年6月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、スタジオにて恋バナ収録中、なのだそうですよ。マキリコが録音ブース内、コントロール・ルームには残る三人、スズ、エノ、サヨが揃っています。アニメのメインキャスト発表ということで、こうしたイラストをあわせてきたわけですね。

『ゲキカラ文化交流』は、おお、学校組のアヤコちゃんが、ついにカレー組と接近ですよ。って、その前に扉が素晴しい。制服アイシャとアヤコのツーショット。アイシャ、やっぱり美人ですね。アヤコもまた負けていないと思います。素晴しい。さて、アヤコがアイシャの店にやってきた。って、その理由が酷いな。気まずい空気にするのが目的っていうのかあ。キャサリン人見知り、最初アイシャとジャンピング云々いってるから、紅茶? そう思ったら、ほんとに紅茶いれてた。なんともいえないアイシャの意味不明な受け答え、対するアヤコのクールさ。けど、妙に面白くて、いやいやこれ大歓迎ですよ。そして最後のカレーのちから、最高でした。

『先生のすみか』、なんだかいい雰囲気です。今回は、なぜその職業を選んだか、それを聞くといった趣向です。一番手、弁護士吉野先生の理由はシンプルですね。かっこいいからか! いや、最初はそんな感じでいいんじゃないでしょうか。西ノ京先生の理由もシンプル。けど、こうしたものがかっこよく聞こえないのはなんででしょうね。目的がかけはなれてるから? そんな中、いこまちゃんだけは純粋で、けどその純粋さに憧れを持っているヤマト、彼にとって先生というものがまだふわふわした、現実味あるものとして意識されてないから、みたいな感じに受けとってよいのかな。さてさて、試験に合格したら先生になれるわけじゃないという話、これはほんとそうなのだろうなあ。資格があるから、試験に受かったからじゃない。そうした先生のありようを告げる管理人さんは、なかなかによかった、そう思いましたよ。

『銀河系女子高生ありすちゃん』、カラーですよ。実にいい感じ。扉に、ありすちゃんとゆせ、横になっているんですが、敷物、シーツでよいのかな? ありすちゃんのは黄色、ゆせは青、それがふたりの雰囲気の違い、それを支えるベースになっていて、で、ありすちゃん、星を抱いて眠ってる、そんな雰囲気が素敵。本を読んでいるゆせのクールさもまた素敵なのです。さて、今回は銀河の距離ですね。ありすちゃんの出身地はどこだろう。一番近い銀河でも十数万光年先、ありすちゃんはいくつなのか? ありすちゃんはそんなに時間かからなかったとかいってますが、このへんのぼかしよう? うまいし、面白かった。そして生きてるもの、死んでるもの、生きていないものの三区分で世界を見るというのね、これも面白かった。死んでる、生きてない、なんだかありすちゃんがクールに見えて、いいですね、新たな魅力です。そして毎日同じことの繰り返しについて。ああ、これは自分もこのところずっと思ってて、正直腐ってた。そうしたところに、なんだか光射す、そんな気持ちにさせてくれました。いや、ほんと、ありすちゃん、よいですよ。ワンダーがいっぱいです。

『趣味じゃない園芸』は、蘭々に後輩ができる、でありますよ。青年雇用枠っていうのがあるんだ。小堀青年、なんだか頼りなさそうに見えるとか、けっこう厳しく評価されてますけど、実際はどうやらできる男であるみたい。と、その前に、管理課と展示普及課、あのオフィスの様子、面白かったなあ。管理課は、ほんと工房みたいになってる。小堀青年、実家が造園業。就職失敗で家業を手伝ってた、なので基本的な造園の技術は身についてるんですね。しかし、蘭々とのトピアリーバトル、って、あれトピアリーっていうんだ。その結果に対し、勝ち負けはないというの、なるほど、いい言葉だと思います。でも、すぐにその言葉が自分に返ってくるのね、なるほど、このバランス! 面白かったです。小堀青年の自立を決めた理由、それも面白かったです。そうか、やっぱり無職は嫌なんだ。

『風紀のフーコ』、新作ゲストです。えそらご島にやってきた女の子、渡風子、乱れた風紀を正すのが使命とかいってます。巫女の装束、手にはうちわ。で、このうちわが優れもの。けしからん行為に及ぼうとしているもの、そいつを扇ぐとたちまち規律が整うというんですね。この島にやってきたのは、たまたま迷子になって、みたいなんですが、入学すれば恋ができるという高校、そこで風紀の乱れを正すことになった、みたいです。なんだか不思議な雰囲気、とりあえず、なんというんだろう、風紀ってなんだろう? わからなくなってしまいましたよ。パターナリズム? そんなことなど思いながら、これって風子の活動が優勢になるのかな? いや、そうじゃないような気がしますよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第6号(2013年6月号)

2013年4月21日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年6月号

『まんがタイムきららミラク』2013年6月号、先日の続きです。

『Lisa Step!』。葵、水着で校舎をうろつくの巻、です。美兎に注意されて、体じゃなく顔を隠したっていう、なんと自由な人なんでしょう。さてさて、生徒の目も気にしなさい、そう注意した美兎ですが、こちらはこちらで趣味のゲーム、それで生徒とコミュニケーション。そうなんですよね。先生とかはアニメとか見ない、ゲームなんてしない、そんな風に思ったりするところ、実は別にそんなことなくて、あのアニメ見てるよ、このゲームもやってるよ、そうなると妙に親近感強く得たりしますよね。特に美兎先生は真面目そうに見えるから、なおさらそうだったことでしょう。っていうか、生徒より先に進んでるのか。後半は体育祭の種目決め。ああ、次回とか体育祭だったりするのかなあ。いや、そういうイベントは描かれなかったりする? そのあたりどういう見せ方になるものか、楽しみですよ。

『ラブリストリズナー』、連載になったんですね。生徒がポイントにて管理されるアマリリス女学院。そこでほぼポイント全損となってしまったマリナに桜花に蘭。ポイントがなければ、なにもできない。そういう状況下で彼女らはどう立ち回るのか!? そう思ってたら、おおう、蘭は231ポイント、桜花は777ポイントまで回復させていたのか。って、マリナ、10ポイントから減らして7ポイントだ……。この格差、まあマリナ当人も悪いんですが、その格差を嘆く様子など、とても面白かったです。欄外柱の登場人物紹介、そこで現在所有している淑女ポイントが確認できる、それがなんだかいい感じです。さてさて、今回は大浴場。これもポイント制、ポイントがないとまともに入れない。ゆえにマリナは、ほぼ垂直の崖500メートルをロープ頼りに登らねばならず、ポイントに余裕のある蘭、桜花はというと、普通に楽々入場できる。読んでて思うんですが、基本的にいろいろ悪いのは桜花、マリナもあかんのですが、むしろこの子はとばっちり受けてますよね? そんなところもあって、いやもうおかしいですよ。そして彼女らを取り締まる生徒会長雅。この子、結構優しいのね。魔術やら命令絶対尊守の能力やら、いろいろケレンもありまして、それもなかなかにいい味出してる、そう思います。

『暖色タイム』、灰村さん、アパートに憑いてるだけあって、外に出ていけないのか。屋根に上がってみたりして、いろいろ悠々自適に暮らしてる風だったのに、敷地の外に出ていけない、見えない壁があると判明したんですね。本当に出られないのか、いろいろ確かめて、結構灰村さん酷い目にあってますが、ともあれ、出られない。けどそれでも敷地の外に出たい、だからナタネの体を貸せ、無理な注文するんですが、それに応えようとするナタネもたいした人だな。キッカにはいろいろいわれてしまってましたが、それでもナタネは灰村さんの望みを叶えたいと思う。灰村さんのこと、知りたいと思う。ちょっと危うい人、けどそれで灰村さんとの気持ちの繋がり、それが強くなったのかな。なかなかによかったですよ。最後に屋根の上でピクニック、こういうのもよかったですよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第6号(2013年6月号)

2013年4月20日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年6月号

『まんがタイムきららMAX』2013年6月号、昨日の続きです。

√中学生』は操ちゃんの秘密ですよ。おはぎ、甘ったるそうで苦手、そういう操ちゃんに、どうぞとかいって、おはぎ渡すわけですよ、月が! あの意地悪そうな笑顔で! そうしたら操ちゃん、ショートヘアになって、こっちの私だと甘いのは好物なんだって。髪形で性格が変わる操、そうなったきっかけが、嫌いなものを食べるためだった、みたいな話。そしたら月が食い付く食い付く、椎茸食べられるようになるだろうかって、ほんとこの子にとって椎茸は重大なんですなあ。ロングの操、ショートの操、それぞれについての印象を皆が語るの、あれも面白かった。ロングの操ちゃんについて語る月のあの悪い顔! 最高です。この子は、こういう顔が最高に可愛い。素晴しかったです。そして操の変身、得意教科が違うというの、そのトリックとか、なるほど! うまいことやってるなあ!

LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』は、部のみんなでテーマパークですよ。おおう、ネズミック、なんともいえん存在感! あの風船貰ってる晶ちゃんの可愛さったら! もう、ほんと、この子、素晴しいな。絶叫モノ得意組と苦手組にわかれて、けど椿は絶叫モノ得意どころかむしろマニアだったりするんですか。またひとつ椿さんのピースが埋まった、うん、あんな風に熱く語る椿ははじめて見た気がします。素敵! さて、絶叫モノの得意不得意があれば、ホラーものの得手不得手もあるんですね。椿、怖いの駄目なのね。一気に駄目だめになっちゃう、ほんと、表情豊か。椿と晶、ふたりの仲もすっかり深まってるみたいで、同じものに喜び、そして絶叫モノでリベンジ。こうした風景に読んでるこちらも和んでしまって、そう思っていたら、ああ、晶の抱えているもの、それが吹き出してしまうんですね。安食先輩のバイト、それがなにかバレた。しかもそれをきっかけとして、なにを目標として陸上をするのかという問題が再燃してしまった。晶にとっては大きなひっかかりなんですね。それを解決するために柘植さんが一肌脱いで、はたしてどうなるか、この先のことも気になりますけど、こうしたひとつのテーマ、彼女らにとっては陸上ですね、それがひとつ同じところに収斂するものではなく、多様な広がりをもっていると示唆されるところなどは、なかなかにすごいなって思います。だって、競技となると、勝つ、上を目指す、それが当たり前となって、他のありようなんて霞んでしまいがちなものでしょう? それをこうして取り上げる、それは意外やこれまであまり語られてこなかったところに分け入ってるのかも知れませんね。

ところで最終ページ、右の四コマ、あの見せ方、あれはよかったです。1コマ目2コマ目を柘植ちゃんがぶち抜いて、そして優子も一続きに描かれることで、これがひとつの繋り、まるでティルト・ダウンして見せる、そんな絵になっていて、ただふたりが話している、それだけのシーンに映像としての動きを感じさせる、大変に印象深い流れが生じていました。思えば、最後の1本なんかでも、最初にロングでとらえてアップショットに持っていく、状況含め見せてから、ぐっと主題に踏み込む、そういう見せ方の工夫が効果的で、そう思って見返すと、随所要所にいろいろなテクニックが見られるんですね。これまでそれと意識することなく見ていましたが、自然に使われている表現のための手段、それらが、映像、画面から多くを伝えるための力となっているのだなあ、そう思わされたのですよ。

スイーツどんぶり』、おおう、池神の失禁とか、なかったぜ! というか、冒頭でいきなり勝負が決する。すごいな酒井暁美。けど、これで酒井がハートブレイク、裏切られたと知って、すっかり腐っちゃうんですね。いや、面白かったですよ。酒井がすっかり落ち込んで、そんな彼女を立ち直らせるよう、自分たちの過ちを心から詫びようというんですね。そのための手段が料理というのがこの漫画ですけど、そこでの池神栗原のやりとり、それが面白く、また面白いだけじゃない、結構な人情ものじゃありませんか。ジャッカルのいう、酒井は普通なんだという一言、その含蓄の深さ。この漫画は過激な表現、インパクトのある見せ方、突拍子もない展開が魅力でありますが、そうした表現に人の情がしっかりと沁みている、そうしたことを改めて思わされました。しかし池神、彼はここでフェードアウトですが、また出てくる日もあるのかな? なんだか思った以上にいい奴、いいキャラで、またのご登場を待ちたい、そんな気持ちになりましたよ。

『ソラミちゃんの唄』、ぐっときましたよ。いまやすっかり引きこもりのソラミだけど、大学学祭のステージに乗ることになってしまった。その当日、どうにも不安で、ただでさえお外が怖いというのによりによってステージ。吐きそうとかね、うん、大変だ! けど、こうした紆余曲折、いけそう? 駄目そう? ハラハラさせる、そんな前段があったから、ソラミのこと、余計に親身になって見ることができたのかも知れない。ずっと緊張に震えていた彼女が父のギターに語りかけたその一言、その変化に彼女の気持ちの変化、彼女がこれまでとは違う場所に踏み出した瞬間というものを感じさせて、そしてあの語り。自分の唄は誰かのためのものではなく、どれも自分のためのものなのだ。そうした言葉には、リアルを超えたもの、アクチュアリテを感じさせられて、それだけに絵のみで表現されたソラミの唄、その力、その伝わり広がるモノの存在感がありありと、あたかも自分自身がソラミのステージを見ている、聴いているかのように感じられるほど豊かに響いたのですね。これは漫画で、絵に描かれたものにすぎなくて、けれどソラミの気持ち、観客皆の感情、そしてソラミの友人たちの胸に兆したもの、それらは作りものじゃない、確かにそこにそれら心のあるということが感ぜられて、暖かでした。素晴しかった。心の底からそう思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第6号(2013年6月号)

2013年4月19日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年6月号

『まんがタイムきららMAX』2013年6月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、咲き誇る桜の下、こちらを見上げるしのとアリスでありますよ。アリス、大きく両手を広げて、あのピンクのカーディガン、桜にあって可愛いなあ。後ろにはしの、おだやかに落ち着いて、ちょっとお姉さんっぽく見えますね。ぱっと明るく華やかなアリスに、しっとりと美しい忍、いい対比、けれど調和もとれている、そんな雰囲気。美しい春です。

ご注文はうさぎですか?』は、なるほど先月のチノサイドでありますね。ココアが千夜の家に泊まりにいった週末、チノの家、ラビットハウスにはメグとマヤがきてた、というのは前回もちらっと語られてたわけですけれど、なるほどこんなことになってたんですね。奈津恵と条河麻那、なるほど、ナツメグと、ええと、ごめんわかりません。小さいのがうろつくと名前を間違えそうになる、そんなこといってるリゼ、その都度、私も!? って驚いてるチノがやたら可愛いんですが、リゼ、彼女らにチマメなるユニット名をつける。って、なんか微妙だなあ! さてさて、マヤ、元気で可愛いですよ。この子の発案でツインテデー。温泉プールいきもマヤの発案ですね。あの、リゼになにを思っているでしょう、聞いているとこなんかやたら可愛くて、しびれまくりです。さてさて、チノはココアがいなくて、ちょっと寂しいんですね。メグマヤふたりの以心伝心、あれに憧れてる? そんなチノに軍隊式ハンドシグナル教えてやるって、リゼさん最高です。しかも、撃て、弾よこせ。喫茶店で絶対使わない。温泉プールで水濡れティッピーができた理由、これも面白かったです。人質ごとリゼが撃ったのか。楽しく仕事から、だんだん表情豊かになってきているチノ、そうしたところ実によく、お父さんのナイシアシスト、ココアとの気持ちのやりとり、最後の妹喫茶までまで、とても面白かったです。

『いちごの入ったソーダ水』、おおう、先生素晴しいな。迷迭香育ちで、卒業後そのまま迷迭香で教師になった人。気の弱そうなお姉さん。加えてあの肩まわりなどから見てとれる華奢な感じ、これは、これは危険ですよ。ドキドキする。ブラウス、セーター、長めのスカート。黒髪、三つ編み、眼鏡、完璧なのでは? さてさて、そんな九重先生、ルナが怖いっていうんですね。なぜこんな怖そうな子の担任に!? そう思ってたら、安らぎの場所、文芸部に入部してきてしまったーっ! ちょっと可哀そう。ショックに立ち尽して、真夜ちゃんなんて呼ばれて、ルナの存在、その振舞いに抵抗もろもろ感じてるっていうんですね。うん、本の扱い、うん、抵抗感じてるんですね。わかる。けど、先生、怖くて注意とかできないんじゃないか、そう思ったら、違いましたね、ちゃんというべきこといいましたね。そう思ってたら、あー、あー、えらい本が出てきた! 先生も意外な食わせもの? なんだかわくわくしてきましたよ? 完璧なのでは?

こずみっしょん!』、体育祭だそうですよ。鈴子がすごく嫌がってる。地球総攻撃とかで中止になればいいとかいってる。うん、わかる。けど、よかったですね。鈴子、個人種目には出ないですんだ。そう思ってたら、部長が部対抗リレーに出るとかいっちゃってる! 体育祭本番が面白かったです。案の定大活躍の臣美、かと思えば、未知琉はうまくいかなくて泣いちゃってるし、なんだこの面白可愛い状況。先生、犬で逡巡、そしてメインのリレーですよ。自分が足を引っぱっちゃったらどうしよう、心配してる鈴子だけど、気負わないでいいと、遊びと思えばいいと、皆から励まされて、って、おいおい、あー、そりゃ気負わなくていいわけだ。臣美こそは優秀だけど、未知琉転倒、ハナは予想以上に駄目と、あー、あー、よかったなあ鈴子。けど、そんな状況から鈴子頑張って、意外やここから感動展開!? とはいかないところがフカイ部ですね。最高でした。部長、最高です。

『ディスコミュあっぱー↑』、結樹と水穂、初登校ですよ。人付き合いが苦手で、学校いくだけで一杯いっぱいの結樹。頼りはネッシー君っていうんですが、ぬいぐるみはネッシーだけじゃなくて、ハルキゲニア君とかエルバッキーちゃんとかもいるのか。いいなあ、ハルキゲニア君。売物にしたらよいのに、そんなこと思っちゃう感じで気にいっています。しかし結樹、本当にいっぱいいっぱいですね。せっかくのチャンスも生かせなかった。翌日も、隣の席の子に猛烈なプレッシャー与えて、おかしいなあ、そう思ってたら、公園で出会ったあの人、稜さん、この人、先生か先輩かどっちかだろうと思ってたら、先輩は先輩でも卒業生なのか! 制服着てしれっと紛れこんでる。なんかいいなあ。自由そうな人、この意外さもナイスでした。

以下、一気に新登場ゲストを取り上げていきます。

『ぶらまり — 時給800円の吸血鬼』、吸血鬼ものですよ。バイト先の喫茶店、事務所に置かれていた荷物、片付けてたら、荷物の中にあった棺から飛び出てきたのがヴァンパイア、マリー・ヴラドレーナ・ペルツォフカ。けど、ななこはそんなこと信じない。証拠見せてみろよ、そういったら、なるほど、このマリーって人は催眠で人を操れるのか、って、これかなり強力な能力じゃん! もっとガンガンいっとこうぜ! 登場人物は、とりあえずマリー、ななこ、そして授。さずくって読むのか、難しいな。マリー、さずくの意識を操作して、自分の存在を刷り込ませた。新しく入ったバイトのマリーちゃん。けど、このせいで働かないといけなくなったんですね。壊した事務所や機材、その弁償のために当分は無給で働けとのこと。ななこ強いな。マリー、あんまりにもポンコツで、血を見て我を失ったものの、さずくには腕挫ぎ十字固めでやられてしまう。マリー、弱いな……。駄目だめなマリー、家がないからななこの家に転がり込むのかな? と思ったら門前払いか! このぞんざいに扱われる感じ、面白かったです。

『アリノス☆ワンダーランド』、いやいや、グッドですよ。面白い。働きアリの2割はなまけ者という話をうまく提示し膨らませて、幼少の頃は利発で将来も嘱望されていたルリなのに、10年たったらニートになってしまってた。みか曰く、ニートアリ。子供のころは、ルリにくっついて、いろいろ教えてもらってた、そんなみかの方がいまやしっかりしてしまって、大学に進学したのもみか、ルリはみかのアパートに転がり込んでゴロゴロ。あー、みかに養ってもらう作戦なのか。この、ルリの駄目さ加減が素敵でした。裸で布団、ちょー気持ちイイ! それに対するみかのつっこみとかも、いや、つっこみというか諦念? いい導入だったと思います。みかはルリをなんとかしたい。しっかり者に戻したい、そう思って、思い出したのがルリのいってたアリの話。自分がなまけ者になったらルリもちゃんとするに違いない、その一心でなまけ者を演じるんですね。ルリの変化、それに無理がなく、みかの気持ち、それも自然で、さらに加えてみかの作戦、それをスムーズに納得させるアリのエピソード、うまい構成でした。またなまけ者を演じてるみかとルリのやりとりも面白く、なまけ者であり続けたいルリとしっかり者に戻したいみか、互いに相手を単純と見なしてのかけひき、そして暴走するみか。最高でした。めちゃくちゃ面白かったです。

『ももうさロール!』は、なるほどゆるキャラできたんですね。桃兎村、村おこしのためにと公募されたイメージキャラクター、それに春子のももうさくんが採用されたっていうんですね。なるほど、この導入は自然だ。いかにも自治体のやりそうな感じです! 登場人物は、主人公の渡邊春子、友達の千夏ちゃん、そして役場の村おこし担当者である有本秋奈と、彼女らを結びつける秋奈の妹、冬であります。冬のポジションがよかったですよ。秋奈の失敗、発注したももうさくんの着ぐるみ、そのサイズが小さくて誰も入れない。それをうまく挽回させたのが冬、通学途中に聞いた話を思い出して、あの子なら入れそう、春子を着ぐるみの中身にすべくコンタクトするんですね。しかし、着ぐるみが小柄なのはナイスなんじゃなくて? 実際の話、大人の男とかが入ると背丈があるせいででっかくなりすぎて、威圧感がものすごいとかいいます。だから小柄めの女性職員が入ってる、そんなことを以前教えてもらったことがあって、いやもう、ももうさくん、もっけのさいわいじゃないですか。しかも春子、ものすごい。内気で弱気で、そう思ってたら、いきなりの前方宙返り。秋奈もハイテンションでいい感じ。面白くなりそうですよ。

『きまぐれまぐねっと』、部活ものであります。月島晶乃と森下鈴は第二社会研究部。第二ということは第一もあるわけで、こちらは中井千帆と江古田童奈のふたり。それぞれ違ったスタンスで部活動に取り組んでる。第二は適当に、第一は真面目に? そんな四人が社会研究、調べものしてレポート書くっていうんですね。社会研究部がふたつに分かれてる、それがいいなって思ったんですね。別に対立してるわけじゃないけど、なんかうまいこと競わされてる。適当にやったら罰ゲーム、加えて今回はたまたまの同テーマということもあって、できの悪かった方に罰ゲーム。先生やり手ですね。調べものやレポートの内容、その調査の状況などよりも、取り組み方といったらよいのか? あるいは彼女らのやりとりもろもろ、そうしたところに面白さがあったと思います。いきなりの無茶ぶりにきっちり応える鈴とか、大人しく見えて第一を支配してる童奈とか、そして単純でわかりやすい晶乃と千帆。いい感じにキャラクターが動いていたと思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第6号(2013年6月号)

2013年4月18日木曜日

『まんがタイムファミリー』2013年6月号

『まんがタイムファミリー』2013年6月号、昨日の続きです。

『教壇のポラリス』、カラーですよ。扉絵に先生と琴音、いい絵ですね。左右に白く無地の空間がある、それが中央のふたり、そして背景の星空をより印象的なものにしていると感じます。さて、本編も琴恵がメインです。あんまり真面目に見えない子。雨でやることないからと、卓球して遊んでる。先生は『天文ナビ』なる雑誌を読んでて、なるほど、いい名前です。いまいちわかってない琴音のこと。たまたま休んだ先生の代理で訪れた琴音のクラス、そこで部活以外での彼女の様子を知って、そしてお昼。昴と琴音、ふたりがなぜ天文に興味を持ったのか、それを知るんですね。昴の残念な理由あって、それだけに琴音の理由がいいですね。なんだろう、すごく純粋な感じがするの。で、こんな話したのは先生だからだっていう、なんだかんだいって天川先生、愛されてるなあ。誤解されやすい琴音、彼女の本質に触れた、そんな感じがとてもよかったですよ。知りたくなかった、落ちも実によかったです。

『宅飲み残念乙女ズ』、いいですよ。夢追いのプー、てつこがいい味出してて、この人、どんな夢追ってるんだろう、そう思ってたから、最後の落ちにね、やられましたよ。もしかして、今後もその夢、明かしそうで明かさないつもりなんでしょうか。基本的に飲んで愚痴る侘しい女の飲み会ですよね。でもその愚痴ってるのが面白い。ちょっとつまされて、なんかわかる、そう思うところもあったりするのはいい感じです。仕事の愚痴担当がグリっち、恋愛担当がゆみみ、みたいですね。で、てつこが癒し担当? あの油あげピザ、ちょっと試してみたいですよ。

『地味なコ、派手なコ』、後輩ちゃんが登場ですよ。西條サンの後輩、初芽という女の子。キレイでオシャレで優しくてなんでもできる、そんな西條サンに憧れてるっていうんですね。でも、そんな西條サンは地味になりたいといって、地味先輩、ええと千草に教えを乞うている。それがショックだったっていうんですね。憧れの先輩のままでいて欲しい。そういって泣いてしまう。地味先輩を屋上に連れ出した初芽、そこで酷い誤解とか仲違いみたいなことあったら嫌だな、そう思ったんですが、全然そういう展開はなくてですね、むしろ、ふたりの憧れてる西條サンという人、その魅力が再度確認された、そうしたところがとてもよくって、けどそれで千草先輩、板ばさみ、困った状態になってしまうわけか。西條サンは千草に秘密を持っている。同じく、千草も西條サンにいえないことを抱えてしまった。そういう負い目や葛藤が追加された、そう考えてもよさそうですね。

『2倍まもります!』、いいなあ。中田公平、彼を思うお嬢さんが登場。真守姉妹に敵意を抱いている? 横溝めぐりっていうんですね。先輩にして生徒会長。公平の駄目さを見て、一気に惚れてしまった。そんな人。ヘタレ萌えなのか。好みっていろいろだな。副会長の舘岡流一、可愛い女の子好き、この人もなんだか困った人っぽいですよ。しかし、公平、駄目ながらも、ヘタレながらも、いいやつ、気持ちのいいやつだと思います。だからこそ、真守姉妹だけでなくめぐりから思い寄せられてるの見ても、なんだか面白い、そんな気持ちになるのかも知れません。しかし会長の一世一代の告白、あの空振り、見事でした。

『かしこみかしこみ』、いやもう大好きです。きつねだもの。フリーマーケットで、ぬいぐるみを売ってたら、すっかりぬいぐるみと勘違いされてしまうムクとかね。シンプルで可愛く面白い。大変によいと思うのです。山椒大活躍、橘心配性、ムクの思い入れいっぱいのぬいぐるみ、ほんと可愛くて面白い。売られていったタヌキとキツネのぬいぐるみ、それが最後に一緒にいるという、それだけのことがあんなにもしあわせに感じられるのが素晴しい。ムクや山椒、そして皆の仲のよさ、暖かさ、それがあるからここちよい。そう思わせるよさがあります。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第6号(2013年6月号)

2013年4月17日水曜日

『まんがタイムファミリー』2013年6月号

『まんがタイムファミリー』2013年6月号、発売されました。表紙は、いつにない可愛さですね。イチゴのかぶりものかぶったカツ代にフォーク持ったはっつー先輩が抱き付かんとしているところ。このはっつー先輩が、なんだか本編よりも子供っぽい感じでして、ええ、いつにない可愛さなのですよ。赤主体のカツ代の衣装に、緑のはっつー先輩。その色合いもまたきれいで、大変によい感じです。そして他に、マンゴーを抱えた『椿さん』、さくらんぼを持った『うのはな3姉妹』、今月はフルーツ、果物がテーマになってるんですね。

『春夏秋冬こよみの献立』、いいですね、懐の友達が店にきてくれましたよ。きっかけは懐の話す店長のエピソード。変わってる人っていうんだけど、どうも違ったイメージ持たれてたようで、さながらホラーであります。しかし懐、店に貢献したいというんですね。いい子ですよ。店への、あるいは店長への好意あってのことでしょうね。そして店長、実にネガティブ。けれど思ったよりもちゃんとしている、って、懐の友人、なかなかに酷いこといってます。このお店、ちゃんとお客さんいるんですね。はやってないとはいうものの、まだ潰れない、まだ? そんな懐の受け答えも酷いな。なんだか放っておけない、そんな店なんでしょうね。というわけで、お友達もファンになってくれました。謎の需要。うん、そういうの、なんかわかります。なんか気になるお店。自分にもありましたよ。

『純情小町』、よいですね。作業しながら眠ってるゆっきー。いや、それくらい普通よ! さて本編はというと、しっかりと茶道漫画でありますよ。利休七則とか、そして和菓子とか、っって、先輩、ずいぶん張り込んだんだな。和菓子のマニアというべきか、写真撮って、どんなお菓子だったかという感想もメモしてるんですね。これ、本にすべく出版社に持ち込むといいよ! さてさて、郁、質より量の子なのか。いや、若いうちはそんなもんかも知れん。けど、いいの食べると、安いのはちょっと残念感が強く立ってしまって、逆に手が出なくなるもんだよ! しかし残念茶道部、お茶がないとか、ほんと残念ですが、けど楽しそう。なかなかにいい部活であると思いますよ。

『カラフルぶらぱん』、ゲストであります。芹沢夏緒は、クラスで怖れられている、そんな少年。威圧感ある、けど実際は女子が苦手で緊張してるだけっていうんですね。そんな彼が相談したのは幼なじみの女の子、東上亜紀。この子は、夏緒が困ってるところ見るのが好きなのか? 女子に慣れるように力を貸すというんですが、それがかなりの荒療治で、女装させてランジェリーショップで働かせるっていうんですよ。くずおれる夏緒、あれは面白かった。女性下着なんて触れないと泣く夏緒もナイス、いやいや、可愛いじゃん! というか、亜紀が酷くていい感じ。受け付けない、そういう人もあるかも知れないけど、よかったですよ。ちょっと気にいりました。

エッセイ企画は「お子様卒業」であります。参加者はおーはしるい、光晴ねね、いづみみなみ、高透レイコ、コナリミサトであります。ああ、おーはしさん家のお嬢さん、大きくなられましたなあ。あの、お母さんにつっこみいれてるところとか、いいですね。どんどんしっかりしていく感じでありましょうか。さてさて、お子様卒業となると、食べ物の話がやっぱり出てきますね。子供の頃は無理だった山菜が平気どころか、おいしいと思えるようになった。苦手だったねぎまの葱がおいしいと思えるようになった。前者の味覚の劣化というの、これは確かにショックかも知れませんね。後者はいわゆる食わず嫌いなんでしょうが、そういうものは誰しもあるものだと思います。はやいうちにおいしいと気付けるといいんですが、なかなか最初は難しいですね。自分もきっとあるんだけど、今すぐには思い付かない。たまにセロリにチャレンジして、やっぱり駄目だ! ってなってますよ。年上だったキャラクターが年下になってるっていうの、これもショックですよね。ああ、ほんとショックですよ。そしてペンギン! ああ、ペンギン! いいなあ、この雰囲気。最高です。

博士の白衣女子攻略論』は、扉でいきなりカルメ焼き講座であります。あの赤星さん、可愛いな。重曹を熱分解することで発生する二酸化炭素、それで膨らませるお菓子です。ええ、『ふわふわ科学』に触発されて作ったことも懐かしい。また作りたくなってきましたよ。

さて、本編もお菓子づくりでありますよ。丹沢さんがクッキー焼いてきてくれた! って、ああ、前回から続いてるんですね。いきなりの逆境を乗り越えて、というか気を使ってもらう丹沢さんがおかしかったです。クッキーは白銀くんからも好評で、って、この人、ほんとに姉ちゃんにも妹様にも虐げられてるんだな。いや、まあ、姉というのは理不尽なものです。愛情込めるのは大事だよ、丹沢さんの台詞ですが、いや実際これは本当で、ちょっとの手間を惜しまないというのは、お菓子でも料理でも出来を左右する重要な要素でありますよ。きれいに切る、仕上げを丁寧にする、ちゃんと計量するなどなど。けど、グルテンの話、ああ、こういうのは確かにあかんです。自分もやったことがあるんですよ。以前、天板ケーキを作った時にですね、3枚焼いてガナッシュ挟んで積み上げたんですけど、焼き上がりを待つ間、ちょっと混ぜすぎた。ああ、混ぜるのは機械の仕事ね。腕力なんて使いません。で、それを大学に持っていったら、これを指摘されたんです。全体には好評だったんですが、ああー、手持ち無沙汰で混ぜすぎたかあ、と、こんなこと今でも覚えているのは、ちょっと悔しかったんでしょうね。

今回は、お菓子や料理にまつわる科学、それが描かれて面白く、またお菓子や料理にまつわる各人の個性、それが発揮されて面白かった。あの赤星さんのね、虐げられる白銀くんに、少し優しくしてあげようという同情がね、料理が出来る男はモテるとかというつっこみ、早速吹き飛んでるっていうのがおかしくて、いや、これでも優しくしてるのか? 素晴しいです。リンちゃんの追い討ちも見事でした。でも、白銀くん、いいキャラクターだと思います。ちょっと俺様? 自意識過剰気味で、けどばっちり見透かされてるところがいい。そして夢見がち? さすがに気持ち悪いよ! ハカセのお嬢さん、白銀くんの想像の中の彼女と、現実の彼女のギャップ、それが素敵でした。丹沢さんの追い討ちもナイスでした。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第6号(2013年6月号)

2013年4月16日火曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年6月号

『まんがタイムきららミラク』2013年6月号、発売されました。表紙は『Good night! Angel』、窓際、風に揺れるカーテンの下、こちらを見ている、そんな絵なんですが、望遠レンズで狙ったかのような圧縮感、窓から射し込む光の表現も魅力的で、これはいいイラストでありますよ。ひるがえるカーテンが、そして風に吹かれて舞うユリの髪が、一瞬を切り取った、そう思わせる絵に動き、躍動を添えていて、すごく印象的なポートレートになっていました。しかし、ほんときれいな絵。あの、ピントのあった部分と、被写界深度の外に追いやられてボケた部分、その表現も実にうまい。被写界深度の狭さ、それが望遠レンズっぽさをより感じさせ、さらにピントのあったユリの表情、それをぐっと押し出している。素晴しいですね。

幸腹グラフィティ』、リョウときりん、ふたりの生活、満喫してますね。ホラー映画見るの、一人じゃできないことなんだ。さて、今回はピザですよ。いいなあ、ピザ食べたい。と、その前に新登場のお姉さんですね。リョウたちの部屋のすぐ下、ユキと呼ばれてる女の人。新生活を前に心配で潰れそうになってるんですね。内木ユキさん。きりんがベランダに降臨したことがきっかけで、ふたりと知り合って、それで意気投合? ちょっと仲良くなるんですね。仲を深めたのはピザだったのかな。それともきりんと分け合った不安? そのどちらもでしょうね。そして、4人目ですよ。食べると人格変わる人。いや、リョウたちは違うのか。けどユキは筋金入りで、ずっと内向きだった、そんな人が一気に明るくなって、けどとにかく仲良くなれました。で、まさかの同じ学校! 片や生徒、片や図書室司書。なかなか面白い友人関係になりそうですね。

スイート マジック シンドローム』、おお、スノー・エンジェルだ。私は、これ、『うぽって!!』で知ったんですが、可愛いですよね。コンペイ糖が作りはじめて、プリン、甘子に広がっていくところとか、シンプルだけど、すごく気にいりました。雪の日の遊びですね。雪だるま作って、雪合戦して、スノー・エンジェル作って、そしてクレームさん。面白かったです。あの甘子の造形の才能、あの偏りとかよかったですよ。

城下町のダンデライオン』、おお、普通の生活だ。娘三人だけで一夜を過ごさないといけなくなった。奏、茜、そして栞なのですが、あらら、茜は風邪ひいて寝込んでるのか。心配する父、王様ですね、に対し、しつこいと明日から無視するといい放つ奏様は素敵なお姉さまです。うん、いい笑顔。しかし、奏様、いいお姉さんなんですね。もっとクールかと思ってた。いや、クールぶってるだけか。熱の上がった茜に取り乱してみたり、暴走気味に能力で解決しようとしてみたり。パパも心配してたわけですけど、この能力で奏が破産したら、どんなことになるんでしょうね。いつか語られそうですけど、楽しみですね。そして家に侵入する不審者。って、ああー、修か。と、ここまではありそう、そう思ってたんだけど、まさかの特殊部隊突入。パパの株、だだ下がり。面白かった。ともかく奏様、いいお姉さんでした。

『飛ぶことを許された迷路』、まだ学校編が続いています。今回は美術の授業、そして音楽ですね。あの絵しりとり、懐かしい、自分もやってました。リースの後ろ頭、可愛いなあ。あのお団子に乗っかった帽子が素晴しいですよね。そして段々に微妙になっていく絵、うん、このなにが描いてあるのかわからないっていうのも、絵しりとりの楽しさですよね。音楽も、まずは絵から。名前だけ聞いてどんな楽器か予想する。そして答合わせ。とらいあんぐる! のリースが可愛い! 学校編はこれで終わりみたいですけど、楽しかったです。

『寄り道ファミリ』、今夜は学校に皆でお泊まり。しかし、不穏な噂、幽霊が出るらしいなんて話が出回ってるんですね。そいつをさな子が友達から聞いてきた。怖くなるじゃん! っていうんですね。しかもお父さんの趣味でゾンビものの映画を見ることになって、いよいよ状況は悪くなる。あの夜中にトイレにいけなくなったり、あと史夏がね、みんながちゃんといるか心配してる描写ね、こういうのちょっと好き。あと幽霊の正体もね。ええ、面白かったです。

『おふとんランデブー』も、学校にお泊まりですよ。って、面白かった。お泊まり部の活動、先生に陥れられて、宿直を押し付けられた。って、あかんやん! で、先生はなんか原稿作業で大変らしい。前日入稿とかいってる。あー! しかし面白かったです。あずみのオーバーキル。ひゃー、かっこいい! そしてお泊まり部活動記録、先生を放水で虐げる。最高でしたよ。放水対投石って、さらに消火器か、この戦いが直接に描かれなかったことが、さらに面白みを増していた、そう思いますよ。10時には戻ってくるといっていた先生、11時になっても帰らず、それで部のみんなで見回りにいくんですが、かなえを筆頭に、妙なハイテンション。先生提供の花火から新たな学校の怪談まで、見事な展開、実によかったです。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第6号(2013年6月号)

2013年4月15日月曜日

任天童子

『任天童子』、これはラッキーでしたよ。昨年度、そんなに熱心に3DSゲームを買ってたつもりはなかったんですが、知らずポイントが貯まっていたんですね。ゴールド会員でした。で、会員特典としてなにかくれるという、その中にあったのがゲームソフト『任天童子』なのであります。どういうゲームかさっぱりわからなくて、なんかカードゲームだっていうから、カードでドラゴンかなんかを召喚して、召喚時効果でBPプラス3000! フラッシュタイミング、スペルカードを使用するっ! とかそいうのなのかな、みたいに思ってたんですけど、全然違いました。先日配信が開始されまして、なんと、カードでバトルじゃなく、カードで探索なのかあ。意外に思わされたのですね。

しかし、これ面白いですよ。カードで探索っていうのは、何歩歩くかを手持ちのカードで指定する、なので目的マスが3マス目にあっても、3進むのカードがないと、2進むと1進むを組み合わせるとかしないといけない。意外に不便で、けれどこの不便が面白いんですね。さらに敵もいる。つかまったらヤバい! けど姿が見えない! なので、プレイヤーキャラが感じる気配、何マス先に敵がいるというのを頼りに敵のいるマスを予測して、そこに札を打ち込むことで可視化するんですね。これ、マインスイーパーの亜種なんですけど、正直、本家のマインスイーパーよりも好みでした。ただただ地雷を探すこと、それが目的ではなくて、探索を進めるために驚異を排除するという手段となったことで、こんなに味わいが違ってくるものなのか! ゲーム性が転換するとはこういうことなのかもなあ、感心しましたよ。

ゲームは面クリア型のターン制カードゲームです。カードゲームというのはちょっと違う気もするんですけどね。フロア内にチェックポイントがあって、チェックしていくことでアイテムが入手できたり、下階層への階段が出現したりする。気配を頼りに敵を回避したり、時には攻撃札で排除しながら、どんどん潜っていって、最終的に三種の神器を揃えるのが目的です。まだ全然進めてないんですけどね。敵もまだ数種しか遭遇してないし。というわけで、まだまだ序盤。何度も低階層をアタックして、小金を稼ぎつつ、その階層の秘宝を収集してるって感じです。

しかし、このゲーム、景品だけあって、任天堂ゲームのパロディというか、要素がたくさんで、そういうのもなんかお祭りっぽくて面白い。さらに主人公の名前が奮っていて、蔵部景品、くらべかげしなって読むんですが、クラブけいひんかあ、最初に景品って書いてかげしなとフリガナがふられてるのを見た時には、やられた! 笑ってしまいましたよ。

2013年4月14日日曜日

閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-

 閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-』、まだプレイしてますよー。進度は、ちょうど50%を超えたところ、というのは死塾月閃女学館、国立半蔵学院を終えて秘立蛇女子学園編を開始したところだからなのですが、あ、いや、高難度クリアはしてないから25%か。まあいいや。とにかく、期待してた秘立蛇女子学園を開始したのであります。期待していたというのは、やっぱり新キャラを操作してみたかったから。特に両備、両奈でありますね。銃撃キャラといえば未来、それと柳生ちゃんもそうかな? がいるわけですが、さらに追加された銃撃キャラ、どちらも個性的な性能、面白そう。ええ、はやく使ってみたい、そう思っていたんですよ。

秘立蛇女子学園の5人、使ってみて、いや、両備、あかんっすよ。これまで敵として戦ってきた両備は、まったくもってさっぱりな印象、距離つめて一気に叩いたら、なんの苦もなく倒せる、そんな印象だったんですが、自分で操作してみたらですよ、距離とって撃ってりゃ勝てるという困った事態が発生してしまいました。基本的にこのゲームは、空中に打ち上げる技で浮かせて、飛翔乱舞で繋ぐというのがセオリー。いかに早く、確実に浮かすか、それが重要だというのに、両備に関しては浮かさない方がいいんじゃない? タメ△で一発打ち上げ可能な散弾を撃てるけど、連閃とかまったく構わず、距離とって△で跳弾撃ちまくってる方がほんと確実っていうんだからまいりました。

なんでまいったり困ったりするのかというと、打ち上げて連閃に入ることで衣装破壊を狙うという、普通の戦い方が不得意=衣装完全破壊とかが困難だからですよ。そもそも忍転身しなくても一方的に撃って勝つとかできたりする。けどそれだと趣きがないので、途中ゲージがたまったら適当に転身しておいて、適当に秘伝忍法(△)でとどめをさす、みたいにするんですが、なんというか、ちょっと達成感が薄いよ! でも、多分これはまだ序盤だから通じる戦法なんだろう。先に進むとこれでは無理になってくるんだろう。そう思っておこうと思います。

あ、両備ちゃんに関しては、個人的な嗜好から屈辱の忍転身と呼び表しております。

対して両奈、この人は敵にしたときに、もうほんと面倒くさくって、あの回転しながら撃ってくるやつね、えらいこと手を焼いたっけなあ、みたいな印象があったものですから、自分でもやってみたいと思ってた。ええ、あれめちゃめちゃ強いですね。ロード中のTipsにも書かれてましたけど、隙の大きい回転終了を○でキャンセルして、またタメ△を出してると、雑魚敵もボスも、結構な勢いで削れる。しかも凍結が入ったりするから、そこを秘伝で狙い撃つと、あっという間に倒せたりする。強キャラやな。ちょっと楽しくなってきたくらいです。

癖のあるキャラクターが多いように思うんですね。遠距離特化やら回転乱打でつっこんでいくとか、あと忌夢みたくタメ△が敵を飛び越えてしまうみたいな、いや使いようですけどね、操作していて面白いキャラが多いと感じます。一番普通なのが雅緋かな? あと、敵として戦ってた時は陰気でパっとしないキャラだなあ、みたいに思ってたんですが、紫、自キャラとなると面白い。いかにも駄目というか、メンタル的にも病んでるというか、操作感も加え、非常に癖のある味付けがされている印象があるんですが、そのキャラづけ含め、大変に気にいってしまいました。あのタメ△が発動タイミングを調整できるのとか、起き攻めに使えていい感じです。

以上、序盤の印象であります。まだ技も出揃ってないし、絶・秘伝忍法もどんなのかわからないし、対人で試したわけでもないし、今後印象も変わっていくでしょうけど、とりあえず転身後の両備衣装が可愛くて気にいっています。あの、ポンチョみたいなのとか、ロングスカートとか、腰に巻いた銃弾とか、いいデザインだと思います。でも、もし可能なら、叢のお面とか忌夢の眼鏡みたく、転身後の増量をキャンセルするコマンドとかが欲しいところでありますよ。

2013年4月13日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年5月号

『まんがタイムジャンボ』2013年5月号、昨日の続きです。

『テイクアウト!』、なんか雰囲気を違えてきたってところでしょうか。このみちゃんがなんだかちょっと大人びた雰囲気、いや、でもそれはそれで大変に可愛いです。テーブルマナーを学びたい。明日の実習のため、またお母さんからもいわれてて、それで楓の食事してるところを観察して、参考にしようっていうんですね。このみの視線を気にして、もしかしたら太ったのではないか、早合点した楓のダイエット作戦、これが面白かった。ボクササイズというには本格的? それで勘違いされて試合の日程を決められてしまった。ほんと、この流れには笑いました。そして、このみ、テーブルマナーの実習で怒られて、落ち込んで、それを励ましてくれたのが楓っていうんですね。全体を通して、ひとつのテーマでまとめて、よく構成されてたと思います。きれいにまとまって、そんな中にちょっと違ったネタも含めてメリハリ出して、最後まで楽しく読み進めることができました。このみと楓の関係も、うまく見せられていたと思います。

エッセイ企画ですよ。「私が一番ふびんだ!アンラッキー体験談」。参加者は火ノ鹿たもん、えのきづ、桐原小鳥、かわのゆうすけ、枕辺しょーま、能松健七です。しかし、火ノ鹿たもん、のっけから大変な状況ですよ。健康の問題、これはほんと大変ですよね。月替わりで健康問題が降りかかる。ネタになったとはいえ、あんまり嬉しいことではなさそう、そう思わないではおられないほどでした。えのきづ、自転車の鍵をなくした話、これは自分も経験があって、電車の切符なんかもそう、たびたび確認する。しないと不安。ほんと、わかります。って、落としてるよ! 最後のコマで! 他にねずみが出た話、猫好きなのに、猫に近付くと目がぐしょぐしょになってしまう話。って、猫が嫌がってるのも地味に悲しいなあ。面白かったです。あと、メロンソーダをこぼしてしまう、って、注意力なのか、それともなにか呪われてるのか。ところで、桐原小鳥の飼い猫、あの口をさわってる絵、あれ、可愛かった。ぜひ枕の人に出会わせてさしあげたいですよ。ぐしょぐしょ。

『ひなこの恋の咲かせかた!』、セクハラの人、素晴しいな。フラワーアレンジメント部の部員っていうんですが、所属しているその理由が酷い。部長、翔目当てにやってくる女の子を待ち構えて襲う、もとい、触れ合うっていうんですね。花に興味ないのか! こうしたところをもって、翔からはビーナスと呼ばれている。ええと、ビーナス・フライ・トラップ、ハエトリグサのことですね。ものはいいようで、ぱっと聞いた感じ、いい印象になるんだから面白い。あまりにアグレッシブすぎるセクハラの人、泣き落としも得意。ほんとナイスでした。あと、部長、さわやかに酷い! ナイスです。こいつは面白いですよ。

『ラン様の放課後遊戯』、いいですよ。占い同好会始動して、ふたりの葉沼ラン、およそ正反対? そう思わせる発言なんかが出たりするっていうんですね。部室にするため物置を片付ける過程で、ラン様の左手の力を使う。それで物置が片付けられてしまうんですが、って、なかなかコントロールしがたい能力だなあ、相変らず、けれどこれを新入生葉沼ランには説明できない。手品といって、いいくるめて、それでなんとか物置取り戻すんですけど、新部室に入ってすぐ、ラン様が懐かしいといったってことは、やっぱりここを訪れたことがあるんだ。ドタバタしながらも占い同好会は動き出して、呼び方がややこしいふたりを呼び分けることにする。新入生は葉沼ちゃん、そしてラン様はランと呼び捨て? これからちょっとずつ謎というか、解き明かされていくんでしょうね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第5号(2013年5月号)

2013年4月12日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年5月号

『まんがタイムジャンボ』2013年5月号、発売されました。表紙は『レーカン!』をメインに、春らしい明るさあるイラストが揃っています。テーマがフルーツなんですね。『レーカン!』天海さんはケーキを作って、あれ、シフォンケーキとかなのかな? イチゴ、ベリー、ミントの葉が添えられて、おいしそうだなあ。他に、『花の任侠物語しずか』、静花がメロンなドレスを着ているイラスト、そして大きなレモンをぶったぎる『じょしもん』美々であります。そして『笑って!サチウス』、『サチウス』の新刊告知のカットもございます。

『おとぎのシソン』、ゲストです。タイトルにもありますように、おとぎ話の動物たちの子孫であるという女の子たちの話。うさぎとカメのうさぎの子孫、宇佐川樹美、ええと、この名前はウサギとウザカワだったりするのかな? 居鶴日和は鶴の恩返しのツルの子孫。それぞれ、眠くなったり、恩義を感じたりすると、先祖の動物に戻ってしまうっていうんですね。そうすると性格まで変わってしまう。樹美はウルトラネガティブに、日和はひきこもりに、っていうんですが、ひきこもって株の取引やってるってのは面白いな。うさぎに戻ってしまった樹美を庇ってる日和、あらぬ誤解をうけそうだとかいってるのも、なかなかに面白かったです。ふたり、普通の人間になりたい、なので部活を作る。仲間も探そう、なのだそうです。ふたりの活動は、名付けて、早く人間になり隊。どんな活動になるんでしょうね。

『桜乃さん迷走中!』、めちゃくちゃ面白いな。店長! 山本さんがセクハラです! いや、すまん、自分もちょっとそう思った。冒頭のあの展開、めちゃくちゃ面白くて、セクハラから、子捨て疑惑にいたるまで、また血の繋りまで疑われて、桜乃さん、失礼だな! ほんと、面白かったです。そして山本さんのお嬢さん、結衣ちゃん、この子もめちゃくちゃ面白い。大人しい子かなあ、と思ったら、パパ、ママに置いていかれて大泣き。めちゃくちゃ可愛い。で、おやつには抗えないっていうんですね。桜乃さん、すごいですよ。今からおやつを作っちゃいます! クッキー焼くのか! 結衣ちゃんと一緒にクッキー作って、結衣ちゃんもすっかり懐いちゃって、いやほんと、すごいよ桜乃さん。なんてしっかりした、素敵なお姉さんなんだろう! 見事でした。あの、桜乃さんとの別れに大泣きしちゃう結衣ちゃん、予想されたこととはいえ最高でした。

『乙女ほるもん』は、女子力の妹様、登場ですよ。小柄でちょっと吊り目がち、可愛いなあ。この作者は、吊り目がち女子が素晴しい。ほんと、七生、登場、笑顔、扉絵、もちろん本編も、とても素敵でしたよ。さてさて、真面目なアニキが女を連れ込んでる! ミミを見てショックを受けるんですね。ミミのことをすっかり恋人と思い込んでしまったみたいですね。さてさて、妹様、タマキを見てチャラいと一蹴。素晴しい。学校についていけば、女子力の女子友達に可愛がられて、けどちょっとした事件? ミミのこと、追い出してなんていったせいで兄貴に怒られて、嫌われたと思った? けど結局このことがきっかけでミミと仲良くなるんですなあ。あの、最後のね、ミミに向けた笑顔、本当に素敵な女の子でした。

『凪くんの不運な棚ぼた』は、座敷の母が登場。ああ、確かに面影がある。ただ、えらいチャラチャラしたお姉ちゃん。面白いなあ。昔は座敷みたいだった。けど、反動でこうなった。それで座敷に我慢してることとかないか? 凪が聞いて返ってきた答が面白かったです。このお母さん、座敷が困るような質問して悪いお母さんだとかいわれてますけど、座敷からは愛されてるみたいでなによりですね。で、あの料理のくだり、そして座敷は迷惑じゃないけどお母さんは迷惑という受け答えとか、面白かった。最後にはなんだかほのぼの、いい漫画だと思います。

『マネーちゃんず』、お金擬人化漫画なんですが、扱っているのがお金なだけにというべきなのか、結構な社会派? そんなところがあるのが面白い。今回の最後、病気休暇を有休からとらせる日本じゃ無理だな〜という一円玉の発言とかね、またまた社畜という生き方のジレンマとかね、なかなかにしびれました。こういうところ、かなり気にいっています。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第5号(2013年5月号)

引用

  • 今豊太郎「マネーちゃんず」,『まんがタイムジャンボ』第19巻第5号(2013年5月号),98頁。

2013年4月11日木曜日

KORG コルグ USB MIDI キーボード microKEY-37

 キーボード買いました。ええと、それ単体では音の出ないやつ。USBでコンピュータに繋いで、MIDI対応音源とかを鳴らすためのやつです。そうしたキーボードは、もうふたつほど持っているのですが、RolandのPC-180っていうやつ、ちょっとゴム足が腐っちゃってるんですが、完動品ですよ。昔、SC-88VLって音源と一緒に使ってて、EZ Visionってシーケンスソフトでもって演奏データを作って、PCソフト作ってる会社に買ってもらってたりしたの。その時に使ってたのがPC-180で、でもこれ今となってはちょっと使いづらくって、周囲にものがいっぱいに積まれた座椅子に座ってコンピュータをいじってる、そこにフルサイズの49鍵キーボードはでっかすぎます。じゃあ、もうひとつのMIDIキーボード、GZ-5はどうかというと、小さいんはいいんだけど、ベロシティに対応してないし、2オクターブ半しかないってのもなあ。などなど、文句ばっかり多い私です。少しでも使いやすいものを、そう思って探して、たどりついたのがKORGのmicroKEY-37でした。

これの売りは、小型であること、それでありながら鍵盤のタッチが優れていること、なんだそうですよ。へー、どれくらいちゃんとしてるんだろう、わかんないんですが、ミニキーボードではこれが一番じゃないかな、そういう声が多く、また使用者に実際に聞いてみたら、これがおすすめだと。かくして楽器店におもむきまして注文、購入とあいなりました。

キーボードとしては極めてシンプルです。電源ボタンさえない。USBで繋いだらバスパワーで作動。電源はケーブルの抜き差しで行うんですね。スイッチも少なくて、キーボードのシフトに使うやつだけですね。後、ホイールがふたつ。ピッチベンドのとモジュレーション。これ、実は嬉しかった。実はね、モジュレーションのホイールがついたキーボード、これがはじめてなんですよ。もちろんモジュレーションは重要だから、PC-180にも、GZ-5にだってついていたんですが、PC-180はピッチベンドレバーを奥に倒すとオンになるタイプ、GZ-5は見た目こそホイールだけど、回すとオンになるというスイッチでしかなかったんですね。けれど、モジュレーションは量によってかかりが違うっていうのが普通だから、ホイールの方がいいなあ、ずっとそう思ってた。PC-180には好きに機能を割り当てられるスライダーがあるから、これにモジュレーションを設定してました。けど、これって機能をひとつ殺してるよなあ、そんな風にも感じていて、だから独立してるホイールが欲しかったんですね。

まあ、ピッチベンドとモジュレーション、ホイールがふたつだけのmicroKEYだったら、PC-180のマイセッティングと全然違わないんですけどね。

microKEYのキー入力は良好です。鍵盤の品質をどうこういう程にキーボードに親しんでるわけじゃないから、細かくその感触を説明するのは難しいんですけど、ペコペコだったりヘコヘコだったりせず、そこそこの重みがあって、けどピアノほど重くもなくて、卓上やラップトップスタイルで使うにはよい感じです。鍵盤のサイズも小さめ、幅だって狭いっていうんですけど、これも気にならないですね。バランスがいいと思います。普通に弾ける。むしろ、普段鍵盤に触れない人間には、こっちのミニ鍵盤の方が弾きやすいかも知れません。フルサイズだとぎりぎりでオクターブが押さえられる程度の自分ですが、これだと楽勝でオクターブ超えいけますし、つまるところオープンボイシングがやりやすい。いいじゃん、いいじゃん。悪くないと思います。

microKEYはスイッチ類が少ない。となると、カスタマイズとかやりにくいんじゃないか、みたいに思いそうなところですが、このへんもよく考えられていて、KONTROL Editorというソフトウェアが用意されていて、MIDIチャンネルの設定やキーのトランスポーズ、ベロシティカーブ、ベンド幅などが変更できるようになっています。このへん、キーボード単体でできた方が便利かも、そんな風にも思うんですが(PC-180ではできた)、USBでコンピュータに繋ぐことが前提になってるmicroKEYですから、そうした変更はグラフィカルにぱぱっと変更できる方がスマートだよなあ。実際使ってみて、そう感じています。

ベロシティカーブは8種用意されていて、固定ベロシティまで含めれば9種かな? 最大の127に特別な効果が割り当てられてる音源を使う場合なんかは、標準より強めに反応する方を選んだ方が入力しやすいかも知れない。つまり、標準だとよっぽど強く叩かないと127が出ないんですね。まあ自分は演奏に使うというより入力に使うだけだから、安定して127が欲しければ、後でベロシティを書き換えちゃうから標準でかまわないんですけど、これを演奏に使う場合なんかは、好みのカーブを探してみるのもよいかも知れません。

基本的にデフォルト設定で使うことが多い自分ですが、だからmicroKEYに関しても、設定を変更することはないと思ってたんですけど、なのに初っ端からKONTROL Editorをインストールしたのは、今入力してる曲のキーがですね、なにを思ったかC♯(♯7つ=D♭:♭5つ、どっちにしても弾きにくい!)だからなんですよ。ちゃんとしたキーボード奏者なら特に苦でもないでしょうけど、もう何年もちゃんと練習してない自分には、これ、無理! コード押さえるだけでも混乱するし! なのでトランスポーズで半音上げました。うん、キーボード、便利だ、最高だ。

こうしてキーボード触ってみると、いろいろやってみたいなあ、そんなこと思ったりしまして、ほんと自分の悪い癖ですよ。すぐに手を広げたがる。ちょっとmicroKORG XL+が欲しくなってて、あとですね、シンセサイザーってのを学びたいなあ、MS-20 miniにも興味が出てきてまして、大変にまずいのであります。

ええ、とりあえず、今ある機材をちゃんと使うことにします。

2013年4月10日水曜日

『まんがタイムきらら』2013年5月号

『まんがタイムきらら』2013年5月号、昨日の続きです。

『女子大生生活様式』、タイトルロゴが可愛いなあ。ステッチ、刺繍になってる。さて、今日から2年生ですよ。大学なら確かに2年になったからといって大きく違いがあるわけじゃない。しかし進級したかあ、どんどん時間が経っていくのだなあ、となんだかセンチになっておりましたら、なるほど、オープンキャンパスのあの子が参加してくるわけですね。小清水柚さん。うさぎのキーホルダーで同定するあたり、実にねねらしい、そう思わされましたよ。皆文学部、同じ学部同士仲良くしようということねに対し、違う学部だったら仲良くしなかったのかというつっこみを投げるこよ、すごいな、自分にはない発想にしびれました。今まで可愛いもの好きといえばねね、彼女だけといった感じでありましたが、柚が加わったことで、可愛いもの好きのお嬢さん、ふたりになって、そうした話題でも盛り上がっていきそうですよね。顎外れそう。柚は、見た目にはふわふわ女子、けれどなかなかにクールなところもあって、もうすごく魅力的。いいなあ、そう思っていたら、なるほど同じ物件に住まっている。これは今後も期待できそうであります。

『半熟ウィッチ — まどろみドルニー』は、かがりの様子がおかしい。アイドルにご執心だった。それでここ数日、授業が終わればどこぞに消えて姿を見せないっていうんですね。疑われる男との逢引疑惑。えー、魔女って男ができるとその資格を失うのか。厳しいな。って、師匠、悲しい過去だな。で、ここからのかがり捜索ですよ、ドルニーの占いに頼るっていうんですけど、まさかの画数占い、それに対するクロナのつっこみには笑ってしまいましたよ。さてさて、かがりですよ、切ないなあ、健気だなあ、可愛いなあ。幻術で憧れのアイドルを映し出して、疑似恋愛してる。そしてかがりが人目を避けて、僻地に隠れて幻術遊びする理由、それも明かされて、なんだろう、可哀そうに! いやでも、鼻血とか、素敵でした。

『ごめんね。夏目ちゃん』、よいなあ。ヤッホーヤッホーとしゃべるキャラクターがついた鉛筆、あんまりにうるさいと夏目ちゃんおかんむり、ちよりに文句いうんですが、これ、しえのらしい。キャラクターだけ外せないかな、そう思った夏目ちゃん、あー、失敗しちゃいましたね。誤ってしまったことはもう取り戻せない。マスコット、壊しちゃって、素直に謝ろう、そう思うんだけど、レアものと聞いて怖くなる。気持ちはわかる。けど、隠蔽工作は逆効果よ、そう思ったんだけどさ、面白かったよ。ゴッホ。結局、謝ることになる夏目ちゃん。泣いちゃうのは卑怯よ! そう思うんだけど、この子、ほんと、感情がたかぶると、ぐらぐらになっちゃう。いつもはしっかりしてるのに、そのギャップがなんかね、まだ子供なんだなあって思っちゃうんですね。そして、ちよりも一緒に謝ってくれた。ふたりは、ほんとにいい友達なんだと思います。

プレフレ』は、楓の家にお泊まり、翌日の朝ですね。5時に目を覚ます。ってすがいな、椿にしても猫俣にしても、自分はそんなにはよう起きられん。うん、樹よろしく、しぶとく寝ようと思うところでしょうよ。さてさて、朝の5時半。学校までは最速で2時間半。けどそんなには急げない。あー、遅刻確定ときたかー。あのテンションの下がり方、いやもう面白い。布団に頭つっこむ椿がナイスです。朝ご飯は楓が作って、ご一緒してもいいかしら? お母さんだそうですが、えらいこと若く見える、すごい美人、素晴しいな。で、お母さんが車を出してくれるっていうんですね。しかしこのお母さん、乗りはいい、それでいろいろと思わせぶりなこといってくれる。お父さんのこと、死んだかのような言いようして、生きてるっちゅうねん! もう面白かった。翻弄されて脱力したり大声出してる椿らと、ものすごく嬉しそうなお母さんの対照。見事でしたよ。

JOB&JOY』、すごくいいなあ。舞花のお腹が鳴っちゃう。あの素の表情から、慌てて、安心して、そして赤面。めっちゃくちゃ可愛いなあ。で、このお腹の虫が伝染していくんですね。綾奈に、優也に、利英に。それで三人ともに落ち込んで、あー、そんなにも恥ずかしいものなのかー。しかし、本当に面白かった。床に落ちていたポテト。それを拾おうとする舞花、慌てて止める店長、誤解に抗議しながらも空腹に負けそうになる舞花、最高でしたよ。なんだか御機嫌な店長、床掃除してしまう舞花、うまいこと展開していくなあ。そして最後に優しい店長。って、綾奈、舞花の後ろに隠れてるし! しかしほんと、楽しそうなお店。いい雰囲気なのもグッドです。

『ガールズ×マーケット』、部活として購買部をやっている女の子たちの話。このごろ、売れ残りの廃棄弁当がなくなるっていうんですね。残されたごちそうさまの置き手紙。誰かがこっそり食べてる! それで犯人を探すっていうんですが、そうした展開の要所要所に差し挟まれる優理の妄想。これがおかしかった。さてさて、簡単な罠で捕えられてしまった犯人、鈴森ひな、お家が貧乏らしい。制服はまだ中学のを使っているくらい。家には食べ物がないからと廃棄弁当をいただいていた。まなみたち、その窮状を聞いて購買部に誘うんですね。はたして、ひな、いい部員になってくれるでしょうか。期待しちゃいますよ。

My Private D☆V、すかであります。いやいや、なかなかに際どいイラスト、も、もう一声! っていうのは置いておいて、ええと、赤面、涙目、○○チラ、○○かけ、○○はじめ、そけい部、などなど、なのだそうです。というか、イラストもなかなかに踏み込んでる感じですけど、添えられたテキストもいろいろとアレですな。でも、こうした要素、『ひろなex.』の本編やら扉絵やらにも、いろいろ仕込まれてますけど、その威力の大きさ、それはほんと間違いないんですよね。あからさまかじゃない、けど、あ! とか、おお? とか思わせる、思わず目が奪われてしまう、そうしたところ、ほんとにうまいというか見事というか、やられっぱなしだったりします。ええ、今回のMPD☆Vも同様でしたよ。

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第5号(2013年5月号)

2013年4月9日火曜日

『まんがタイムきらら』2013年5月号

『まんがタイムきらら』2013年5月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』、お花見? 桜の花は描かれないながらも、散っている花びら、三人の見上げるその視線の向こうに桜が咲いているのだろうなあ、そんなこと思わせる仕掛けが面白いです。ええ、みなこちらを向いていて、けれど少し上向きなんですね。カメラがあるとしたら、その斜め後ろ、そこに花が咲いているんでしょうね。真正面から上向き、こちらを見上げる、そんなゆずこでありますが、けどいわゆる上目使いとは違って、なんだか天真爛漫、元気いっぱいな感じが出てまして、いや、素敵でした。ゆかりも唯ももちろんナイスですよ。そうそう、冒頭に『ゆゆ式』本編、次いで『ゆゆ式アフレコ現場に行って決ました。』アフレコレポートが掲載されてるのですが、ついに『ゆゆ式』のイントネーション、判明でありますよ!

箱入りドロップス』、春は出会いの季節というわけで、新キャラでありますよ。ひとりクラスが別になってしまった陽一。めちゃくちゃ卑屈になってしまって、からかいにきてる委員長に対しても、いいやつだのいって感謝してしまう。なんて陽一、いいやつなんだろう! さて、クラスにもうひとりいたぼっちの人。関さんと急接近ですよ。雫がですね、親しげに歓談してるふたりを見てダメージ受けてるんですね。そこからの展開、面白かったです。ぼっちだった関さん、見た目に怖いがとてもいい人で、雫になでなでされて嬉しそう。ほんと、面白そうな人が加わりました。あと、雫と陽一、やっぱり当然のごとく仲良しで、いいねえ、とてもよいですよ。

チェリーブロッサム!』は、いよいよ合宿当日ですね。って、朝起きたら大倉山先輩から三葉まで、大咲のベッドに潜り込んでるのか。妹様がイカします。沙咲野さん、大好きです。綱島先輩からマイシスターのくだりとか、実にナイスでした。さてさて、部員たちは駅まで徒歩で移動。新丸子先生は車で、っていうんですが、ここから電車移動。駐車料金とか大変じゃないのん? 大丈夫なのかな? 合宿先は大倉山先輩の11番目の兄の屋敷だっていうのですが、兄貴、かっこいい好青年! と思わせて、えらい妹大好き兄でしたよ。真顔でえらいこという。そうした言動をにこにこやり過ごす大倉山先輩が、びっくりするほど美しい。いつも飛ばしている大倉山先輩だけど、今回は兄様のせいでむしろ常識人に見えて、それだけに美しさが際立っていた、そんな感じがしています。部活も順調みたいですね。少ないコマで、充実した庭仕事、それが伝わるのは大変よい感じでした。三葉がとりわけいい感じです。

『きのこクラック』、ゲストです。柿崎かずきの妹はひきこもり。自室からまったく出ようとせず、ずっとコンピュータをいじってる。ありす、ちょっと偉そうで、いい感じ。で、ありす、どうも只者ではない。兄貴を使い走りに使うのは当たり前、普通のこととしても、コンビニにてジュースを選んでいる兄をどこからか監視してる。レジを乗っ取って兄に指示を出す。掃除機を自動操縦する。ああー、なるほど。クラックというの、そういう意味なんですね。と納得してたら、最近世間を騒がせている情報漏洩騒ぎ、これありすの仕業なのか! やばい妹様、ほんと、ありすが最後に語るに落ちたところ、ちょっとにやりとさせられましたよ。

『うちのざしきわらしが』、素晴しいよ。4月1日、エイプリルフールなので隕石が落ちてくるとか嘘をついたわら。その直後にものすごい落下音が響いて、さすがのざしきわらし力だな! そう思ってたら、なんかちょっと違うみたい。庭に小さなクレーターができていた。宇宙からの遭難者みたいですね。小さな宇宙人。言葉は通じないんだけど、ざしきわらしなら大丈夫。すげえ、さすがのざしきわらし力だな! で、ここからが素晴しかった。宇宙人が家に帰れるよう、宇宙船づくりを手伝うんですね。材料を一緒になって探し、時には宇宙人を守り、ほんと協力的。大福だって分け合っちゃう。このふたりの関係。あのお別れの時の大福、勝手に学の大福をとってきて、わらは自分が怒られることわかってるんだけど、友達になった宇宙人のために、笑って怒られることを受け入れて、大福を手渡すんですね。ほんと、いいじゃないか! いい話、宇宙人もほろりと涙こぼしてたけど、自分もちょっと涙ぐんじゃったよ。宇宙人のこと、学に話しても信じてはもらえなかったわらだけど、最後に宇宙人からのお礼。あれは本当によかった。ふたりの秘密、それがとても美しくて、実に素敵なエピソード。見事、光ってましたよ。

棺担ぎのクロ。 — 懐中旅話』、素晴しかった。加減を知らないサンジュ。命を損ねてしまうこと、その意味をまだわかっていない。ニジュクとは随分違うんですね。そんなニジュク、サンジュが街の女の子たちと仲良くなって、また遊ぼうと約束して、その翌日のこと。サンジュが失敗してしまう。ああ! 女の子の大切な子猫の腕を千切ってしまった! 思えば最初からそうしたことが示唆されていて、センに対しても加減のないサンジュ。彼の翼がもがれずにすんだのは、ニジュクがいてくれたからか。そして痛みの話。サンジュを作った博士は、最初彼女に痛覚を与えていなかった。だからなのか? いずれにしても、サンジュは痛みを知って、それは心の痛みなのだ。クロのサンジュに伝えようとしていること、その言葉のひとつひとつが重い。そしてサンジュの心の動き、その眼差しにもはっきりと表れて、なんと強く物語る力であろうか。素晴しかった。誤ってしまったことはもう取り戻せない。その痛み、それがサンジュに教えたこと。悲しい、ちくりと胸に痛みを残して、けれどそれ以上に跡を残す余韻、それは深く、じょうじょうとして、豊かでした。

『ふぉりぼら』、連載になりましたね。眠ってるくぬぎ。机にはリンゴの芯が残されていて、ときわ、それを白雪姫のごっこと解釈するんですね。そこからナルシアノ、たかねとのやりとりはじまって、昨夜頑張って課題をやってた、そういってくぬぎのこと労うのかなと思ったら、どうやって寝てるのか、そんな話に流れていって、面白い、ナルシアノ、うずくまって寝るのか、羽根、痛いんだ。そして最後にまた白雪姫話に戻って、キスでないと目覚めない。たかねのキスのかわしかた、それが実にナイスでした。ちょっとブラックな天使、それもナイスでした。

『すいまさんといっしょ』、前回の学校編にて登場した女の子、夢野さん、すいまさんを探してユウの家までやってきたんですね。突然の雨に雨宿りしてたと言い訳をして、そんな彼女をすんなり家に通すユウくんはさすがです。タオルを渡して、風呂でも乾燥機でも好きに使ってくれ、自分は部屋に用事あるから、そういって夢野さんから距離を置くユウくん、かっこいい! それに紳士的! 感心したんですが、あー、部屋に用事があるって本当だったんか。すいまさんに隠れるよういいにいったのか。まあ、まったく空振りだったわけですけど。すいまさん、お風呂。それで夢野さんと遭遇。って、なるほどやっぱり知り合い。実はですね、ユウのところにくる前に出会ってたとか、そういうのだと思ってたんです。けど違った。まさかの夢野さん、あくむちゃんってのか! 夢の精なんだそうです。って、悪夢見せられるのはやだなあ。夢の精あくむは、すいまの星で眠ってしまう、などなど、眠りの精ともまた違うんですね。そんなあくむは友達を作りたい。いじらしいこといっちゃって、その願いを自然に受け止めて応援するかのようなすいまさん、よかった。ところで、すいまさん、お風呂に入ってるわけですが、普段の服装の方がずっときわどいって、考えたらすごいな!

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第5号(2013年5月号)

2013年4月8日月曜日

あねぐるみ

 おもちゃメーカー、ホープトイズにて働く新人社員、楠木健郎には姉があるのです。楠木暦、やり手の姉ちゃん。有能で押しが強く、明るく元気で、ちょっとハチャメチャ気味ながらも、部下の人望も厚い、そんな人。で、そうした仕事の評価が、なんで弟タケローに関係するのかというと、ええ、同じ会社で働いているっていうんですね。タケローは総務課平社員、対して姉は企画二課で課長やってる。おもちゃをバリバリ開発するっていうんですが、その仕事ぶりはいかにも楽しそうで、タケローをも借り出して八面六臂の大活躍。これが本当に面白い。読んでいて、なにかわくわくさせられるところがあるんですね。

しかし楠木課長、面白いですよね。ちゃんと仕事してるのか、それとも遊んでしまっているのか、よくわからない仕事ぶりなんですが、ちゃんと結果は出してるっていうのだからたいした人です。大げさな話ではなく、仕事に楽しみを見出すっていうのは、こういう感じなのかなあ。仕事を通じて遊び、遊びもまた仕事なのだ。そういった印象さえ与える楠木課長。しかし、それに巻き込まれてしまうのがタケローであります。

タケローは姉に弱みを握られている! しかし、たとえ弱味なんてなくっとも、きっと好き放題に使われてしまうに違いない。それが姉と弟の距離なのではないか? そう思わせる本作なのですが、タケローを使役するのは姉だけじゃない、他の女性もすごく押しが強くて魅力的。姉のライバル企画一課の北見課長、この人もなんだかんだでタケローのこと使いまくっていて、ある意味お気に入りなのかも知れないなあ。姉の部下である源からんや錦ほまれも、なんだかんだでタケローに関わってきて、それでタケロー、ばっちり使われてしまってますよね。総務だから、職務上いろいろサポートしたりするっていうのはあるだろうけど、タケローに関してだけはその度を超えていて、けどタケローも不憫ながら、酷い目にあわされてる、そんな印象は不思議とないんですね。これはきっと、女性陣の人柄あってのものだろうなあ、そう思っています。なんだかんだで人好きのする人たち。わがままかも知れない、人使いが荒いかも知れない。けど、タケローに対する信頼や情、そうしたものも感じられるから、嫌味とかは感じず、むしろ楽しさ、面白さ、わいわいと元気でにぎやか、いい仕事っぷりだなあ、そういう感想でいっぱいになって、ついつい引き込まれてしまうんですね。

タケローの一年先輩である中田チエさん、すごく落ち着いた人なんですけど、この人はめずらしくタケローを振り回さない。なんだか心のオアシスみたいに感じていて、大好きなんですね。といいながら、北見課長、あの人、なんだかんだでやたら可愛いんですよ。女性以外のキャラクター、重役連中や社長も魅力的で、こんなフットワークも軽くいきいきとした会社があったらなあ、実際自分も働いてみたいかも、みたいなこと思ってしまうんですよ。

  • 森繁拓真『あねぐるみ』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊

2013年4月7日日曜日

『まんがタイム』2013年5月号

『まんがタイム』2013年5月号、昨日の続きです。

『ノコひけ!工業娘。』、よいですね。週に一度の実習。クラスを4グループに分けてローテーションさせるっていうんですが、なるほど、自分がいないところで悪口いわれることを怖れている。実に女子社会らしいと思ったですよ。さて、本編。出席番号10までのグループはしびれるな。自由すぎ。授業は模型作りの実習なんですが、先生が本気すぎて、いやあ、好きで模型作りしてるだけはありますよ。けど、ちゃんと授業になってますよね。ちゃんと考えて作らないとおかしな家になってしまう。そんな中、うまくできてるんだけど、えらい失敗になってしまったのが植原。えっちなのだそうです。そして授業から離れた情景も、ゴールデンウィーク、一緒に皆で遊びにいこうかなどといってる、そうしたところなんかも面白いんですが、プリティー上原、なかなかのわがまま娘であります。めんどくさい子、いい味出してます。

『ウキヨさん』、浮世絵から出てきたようなウキヨさん、主人公からすればどうしても美人とは思えない、なのに職場では超絶美人といわれてるんですね。いやいや、けどさ、派手さがないってだけで、普通に美人だよなあ。以前もいってたことですけど、やっぱり改めて見てもそう思ってしまったんですね。ポニーテールは似合わないかも知れないけれど、普段の長い黒髪をおろしている姿などは、地味ながらも整って、やっぱり美人。そう思っちゃうんですよね。だから、主人公の彼がウキヨさんに慣れてしまって、美人に見えるまでが勝負ですね。彼から見ても美人、そうなってきたら新しい登場人物に代替りして続いていく、そんなだったりしても面白いかも知れませんね。

『もいんの高校野球日誌』は、もいん、すごい人っていう実績がどんどん重ねられて、いやもう大好きです。靴跡から重心位置、靴底の減り具合を見極めて誰の足跡か見分けるとか、探偵になったらといわれてますが、でもきっと野球に関係しなくなったらさっぱりなんでしょうなあ。草野球の助っ人に実力者を揃えて呼んでくるとか、その一挙手一投足で対戦チームの監督を振り回して病院送り。いや、監督の脳裏に浮んでるもいんさん、なんか野球のどうたらこうたらっていうんじゃなくて、可愛さでチョイスしました! みたいになってるし! しかし、本当に野球ばかりで描いて、野球濃密のまま展開して面白い。見事であります。

『通りぬけできます。』、ちょっと気にいってるんですよ。木造の暮らすアパートが、やたらボロいせいで、お隣さんの部屋と繋がってしまった。しかも両隣。で、今度は天井とか床を心配している。いや、酒のせいでぐらぐらしてるからなんですけど、正味の話ちゃんと心配しておいた方がよさそうですよね。3階建ての2階住まいだと、両隣に続き上階下階とも繋がりましたとか、ありかねない。だとすると、通りぬけがやたら危険になってしまいます。両隣の女の子たちが面白いかなって思ってるんですね。スミは酔うと脱ぐんだ。イオリは泣き上戸なんだ。などなどわあわあ、意外や順応してるっていうんですね。木造は気にしまくりだというのに、いや、気にしない方がどうだろうって感じではあるんですけど、この別の部屋を借りながらも、不思議な同居生活。おかしいなあ、面白いなあって思うんです。

  • 『まんがタイム』第33巻第5号(2013年5月号)

2013年4月6日土曜日

『まんがタイム』2013年5月号

『まんがタイム』2013年5月号、発売されました。表紙は、新生活応援ということで、新年度思わせる、そうしたものに揃えてるみたいですね。メインはスーツ姿の『おとぼけ課長』。ちょっと若々しさ感じさせますね。そしてパンを、って違うよ! トンカツだよ! くわえて走るセーラー服姿の『ぽちゃぽちゃ水泳部』カツ代、ネクタイしめている、ええと、『わさんぼん』の牡丹でいいのかな? そして『恋愛ラボ』のカット、東屋めめの新作『秘書の仕事じゃありません』の告知カットもございます。

『秘書の仕事じゃありません』、東屋めめの新作であります。新卒で入社したら秘書課に配属された、まではよいのだけれど、いきなりの社長秘書。さらには部下がつく、とはいっても、電動の秘書、成長型電子頭脳を搭載したロボットなんですね。かくして社長と部下の面倒を見ることになった中田葉子。手のかかる部下と、そしてもっと手のかかる社長。秘書室長に釘をさされる、守秘義務がある、情報を外に漏らしてはならないと。その秘密というの、社長がアホボンだということだっていうんですね。なんだっけ、ブレジネフジョークみたいですよ。中田葉子はやる気を見せて、立派な秘書になるっていってますけど、はたしてその夢かなうのか。とりあえず第1回にて状況はわかった。今後は、部下、ロボ子の成長と活躍に期待、そんな感じでしょうか。しかし使えないロボだなあ。

『ゆとりノベライズ』、ゆとりの新作がいよいよ書店に並んだんですね。しかし出たら出たで不安なのが作家というものらしい。本屋で見かけるとついつい買ってしまう。自宅には、買った本と献本とで何冊も同じ本、しかも自分の本があるから、とりあえず平積みごっこなどしてしまう。本棚のはよかったですよ。抜いた後の絵、体力ゲージに見立てるっていうのね、これはよかった。さらには里美と一緒に傷をなめあう? いや、塩をすりこみあってるのかも知れん。そんな自虐展開がまた面白く、ああ、そうだった、里美もやたらびびりでしたよね。今回は、そうしたコミカルな話があって、そしてゆとりの実家との確執、夢に対する気持ちなども描かれた。これがなかなかによくってですね、いやあ、里美さん、いい先輩じゃないっすか。ゆとりの本もわりかし売れてるようで、よかったよかった。それにしても、ゆとり、なんだか応援したくなるな、そんな感触があるんですよね。

『つくしんぼ』、まいったな、面白いですよ。ちはるに尽くすつくし、けど、その尽くし方がおかしくて、教室でうたたねしてるちはるにかけるのは、今まさに外してきた教室のカーテンとか。授業中にもみじおろし、ご飯は一人用炊飯器の内釜で出てくる、などなど、なんだか変にはずれてて、これがやたらおかしいんですね。ティッシュのマスクとかもね、基本ありがた迷惑、そんな感じに思えるつくしの献身。受け入れてるちはるもなんだかおかしくて、ええ、浅野さんとはまた違う面白さ、大変よいと思います。

『鉄仮面のイブキさん』、気にいっています。伊吹さん、可愛いですよね。表情ないように見えて実はそうじゃない。くすぐられても平気に見えるのに、本人は思いっ切り笑っているみたい。そんな伊吹さんに興味持ってる喜多くん。彼もまたいいですね。驚かせても驚いてるように見えない伊吹さんに、ビックリ顔になる眼鏡など作って渡すとかね。あのビックリ伊吹さん、妙に可愛い。で、飛び出す眼鏡に怒ってる? あの表情は不思議と雄弁で、いやほんと可愛い人だと思いますよ。写真に写る時にはピース、うん可愛い。怒った時のポーズも可愛い。いや、可愛いだけじゃないんですけど、面白みがあって、可愛さもあって、それがいいなあと。そんな伊吹さんに思いを寄せてる喜多くん、彼がよさを引き出してるなって思います。

  • 『まんがタイム』第33巻第5号(2013年5月号)

2013年4月5日金曜日

『まんがタウン』2013年5月号

『まんがタウン』2013年5月号、発売されました。表紙、メインは『新クレヨンしんちゃん』。『映画クレヨンしんちゃん バカうまっ! B級グルメサバイバル!!』の関係でしょう、表紙もB級グルメ、というわけで、焼きそばの皿を手にしたしんのすけであります。これは、しんのすけが屋台の大将でありますね。高く掲げた右手にはしんのすけ柄の本格焼そばソース。ああ、これって本当にあるのか。驚きです。他にアイスクリーム手にした『押しかけ時姫』、『鎌倉ものがたり』のカットもございます。

『押しかけ時姫』、姫がなかなかにとばしていますよ。携帯電話を持つようになった時姫、たびたび海斗に電話してるみたいなんですが、留守電アナウンスの女性の声に嫉妬? とにかく海斗の側にいる女のことが気に食わないんですね。それで学校にまでやってくる。ほんと、可愛いなあ。主だ家臣だといってますけど、なんだかんだ甘えたりして、それが可愛い。城を奪い取った、そう思い込んでる校長には、ばりばりの殺意を向けるわけですが、いや、もう、このあたりも素晴しかったです。海斗のクラスメイト、大内なつきが時姫の家、野々江家と対立する一族の末裔? と判明。いや、別に今は対立しとらんでしょうけど。だんだんに関わりが増えてきて、面白い、ほんと期待できます。

『ぼくの奥さん』、ルイとキャロが町に出て、だんだんにキャロの世界が広がっていくなあ、うんうんよしよし、そう思って見ていたら、ルイ、マーティ兄さんと合流。ルイの手紙を読んで駆け付けてくれたんですね。いい兄貴だなあ。兄、キャロの餌付けにも成功し、そしていけ好かないアルトゥール男爵のことを両親に説明するよう、ルイに水を向けるわけですよ。ええ驚きです。ルイの素直さと、そして両親もなんだかそうと察し疑ってたことに。これは警備隊にて分隊長つとめるマーティ兄さんもまじえての反撃とか、あるのでしょうか。姫のかたきをとって欲しい! 楽しみですよ。

『居間には今外国人がいます。』。海外で暮らしていた三池万希が帰国してみたら、自宅がやたらグローバルになっていた。これからどうなるのか、心配で夜も眠れない、とかいってますけど、めちゃめちゃ熟睡してますよね。しかし、マッキー、ボーイッシュで可愛いですね。ところがマイケルには不評。昔の漫画、というか、ドラマの知識で、私服マッキーに文句をつけるんですね。さて、外国人をたくさん受け入れてる婆ちゃん、この人、いろいろしたたかそうでよいですなあ。けど下宿してる皆も楽しそうだし、充実してるしで、いい下宿ですよね。しかし、まさかの野宿者、テント暮らしまであるとは、驚きの状況です。

『思春機13号』、面白いですよ。今回は単発小ネタが多め、けどテンポなどたいへんよくて、冒頭の「曲がり角でドン」、もうシンプルで大変よい。続くバリアも、空が遠いも、全然オンにならないスイッチも、ほんと、小ネタだけに小気味よく、とんとんとんと進んで、ロボひとみも可愛い。しかしなにがいいかというと、可愛さだけじゃないよノーノー、ちょっとシニカルだったりブラックだったりする、そういう味がよく出ていて素晴しかったです。そして最後、パパのエネルギー。最高です!

  • 『まんがタウン』第14巻第5号(2013年5月号)

2013年4月4日木曜日

城下町のダンデライオン

 あらためて通しで読むと、めちゃくちゃ面白いですね。いやいや、もともとからして面白い、掲載第1回の時点から、これはいいよ、そう思って楽しみに読んできたものでしたが、こうして単行本としてまとまってみると、よく考えて作られてるんだなあ。冒頭描き下ろしでいきなり1巻最終エピソードに触れて、続きは後ほど、まずは登場人物を紹介していく日常編をご覧ください。主人公は櫻田さん家の子供たち。王家である櫻田さん家の子供たちは、次の王様を選ぶための選挙を控え、各自国民にアピール中。いや、メインヒロイン茜はちょっと違う。王様になんてなりたくない。どころかとんだ人見知り、なるたけ人目につきたくないときたもんだ。各回ひとりないしはふたりずつ、国王選挙参加者、兄妹たちを紹介していって、その紹介回、なんせ9人もいますからね、じっくり展開させていくわけですが、それが実に面白い。全員紹介し終えたら、現時点の暫定順位の発表がある。さらに兄妹総出、生中継での公開対決でもって巻を閉じる。いや、もう見せてくれますよ。

この漫画の面白さは、兄妹による王位争奪戦! というのもひとつなのかも知れないけれど、それが直接対決ではなく、街中に仕掛けられたカメラでもって国民に王家の生活を見せる、そうした間接的な手法をとっているところ。王家の人間は各人特殊能力を持っており、超能力バトルないしは能力を使って事件を解決する、そうした見せ場が用意されているところ。そして、茜のように王位を狙っていない人間が複数いるというところ。こうした要素がうまく組み合わされることで、面白さがぐーっと引き出されてる、そう思うんですね。メインヒロイン、茜が典型的です。人見知り、知らない人とのコミュニケーションとか大の苦手。カメラに映るのも苦手にしていて、街中のカメラの配置を把握し、死角から死角に移動しているほどなんですが、正義感に溢れている、なにか事件があれば、困っている人がいたら、助けないではいられない。そういう性格が災いして、国民からは大人気。当人の思惑に反し、投票では常に上位にいるという — 。

思惑、感情、それが面白いのだと思うんですよ。恋あり、嫉妬あり、兄妹同士の確執あり、王位を狙う、そうした意欲に溢れる人がいれば、王様にはなりたくない、消極的なのもいて、しかも各人その理由や温度差が違っている。また、兄妹、その年齢も幅広い。長女17歳葵を筆頭に、下は六女4歳栞まで。年齢が違えば、思惑感情も当然違ってくるわけで、上の子らは結構具体的に王位というものを考えている節があるのに対し、下の子らはなんか単純に人気者になりたかったり、あとは子供っぽいヒーロー願望とか? 張り合ってる理由なんかも個人的な感情によるものだったりするんですね。中学生くらいまでの子らは見ていてシンプルなだけに面白いし可愛いんですよ。末の兄妹、三男輝と六女栞のエピソードなんかは、ほのぼのとして楽しくて、けれどばっちり見せてくれる、そんな場面もあって、あれは本当に素晴しかった。ああいうものは年長の子らでは描けないでしょう。反対に次女奏と次男遥の心理戦なんてものは年少の子では無理。といった具合に、性格、年齢、能力、王権への意欲などなど、多様なキャラクターが無理なく同居し組み合わされることで、違った見せ場、違った面白さが生み出されます。これら幅広いエピソード、その多様性をまとめているのが思惑、感情で、兄妹ひとりひとりの思ってること、感じてること、それがぴしっと通っているから、どのように展開しようと、この漫画の印象、感触は『城下町のダンデライオン』のそれであり続ける。物語の動因であるキャラクター、そこにしっかりとした基盤があるから、安心して楽しんでいられるのですね。

しかし、魅力的なキャラクターたちですよ。明確に意思を表明しているのがいると思えば、いまいちなに考えてるのかわからんのもいるんですが、ひとりひとり違った個性がしっかり彼ら彼女らを独自の人として支えているから、見ていてとても気持ちがよい。ああ、この人好きだな、このパターンなんておかしいな、そんな感情もあらば、描かれる物語も自然面白みを増すというわけで、ええ、キャラクターの力、それはたいしたものだなあ。あらためてそう思わせられるほどに魅力的です。

2013年4月3日水曜日

『まんがホーム』2013年5月号

『まんがホーム』2013年5月号、昨日の続きです。

天国のススメ!』、桜の木、懐かしい! そう思って、いやもう、冒頭から翻弄される太一ですよ。はりつけって、桜の好意なのかなんかわからんサービスが、ほんとにもう有難迷惑ってやつで、おかしいは、面白いは、そう思ってたら、なんだよ、もう、後半だよ、やめてくれよ、わがまま放題、えらそばりやがって、そう思った相手がですよ、無理を承知で頼んでおるのだ、ほんのわずかな時間だけの延命を望んでいるというのですね。なぜか。自分を祀ってくれていた人たち、最後のひとりがもうすぐ死のうとしている。その相手を送りたいという。非力な自分を自覚しながら、なんの助けにもなれない自分を知りながら、それでも、ほんのわずかでも、大切に思う相手のためになりたい。見送るだけでも、導くだけであってもと願う、切なくささやかな思いと、その思いに応えようとする太一をはじめとするクラスメイト、そして先生。ほんと、いい話すぎるのも考えもの、そんなこと思ったりすることもある捻くれ者の私ですが、これには抗えない。もう、胸がいっぱいになってしまいました。

まりかちゃん乙』、扉絵のまりかちゃんがなんという色っぽさか、そう思ったら、本編では太ってしまった、ダイエットだ、そういう方面に展開するんですね。なるほど、ダンベル使ったダイエットでしたか。いや、本編ではそんな殊勝な姿、まるで出てこないんですけど。現実を受け入れようとしないまりか、明日から頑張る、そう思いながら、結局朝起きられないまりか。あー、自分もそうだわ。お昼をダイエット食にシフトさせるまりか、ゆなのマドレーヌに抗うあまり、太ったのを人のせいにしてしまうまりか。ほんと、まりかちゃんは可愛い子だと思います。めんどくさい子でもあるんですけど。きびしい指摘をうけて、反発しながらも、泣きながら肯定するまりか、立派だったと思います。うん、まりかの駄目さは、私たち人類の駄目さをひきうけた、そうしたものなのかも知れません。他人事ながら、共感できてしまうところが、この子の可愛げだと思うんですね。

『シネマちっくキネ子さん』、ドギャース!! ギャギャオー!! 酷いよ!

『アテナの初恋』、彼氏いない歴4000年の女神アテナ。美人なのにもてない? 仕事ひとすじだから? っていうのですが、仕事してる時のアテナは大変に魅力的だと思います。あのね、ヴィーナスに対し全員お前の元カレだろと全力でつっこんでるアテナ、あれが素晴しく可愛くてですね、いやもう、最高です。さてさて、本編といいますか、今回の話題は神頼みですよ。って、日本の神社から縁結びのお守りと絵馬を持ってきたのか。ヴィーナス、自由な人だな。ギリシャとか日本とか、もうどうでもいい感じにまじってて、こういう自由さ大変によい感じ。また他の神様連中も自由で、勝手に書くなよ! アテナ様、光ってるなあ。アポロン、アレスにつっこみいれるアテナ。勝手に書かないでくださいってば。もう最高でした。今回はアテナの可愛さが炸裂してた、そんな印象でありますが、そんなアテナがもてない理由もしっかりわかって、なるほど。面白かったです。

『半熟やおよろず』、こちらも神様ですね。神様見習いの鳴たちの学校生活。半人前たちのちゅんちゅんさえずってる様子が面白くて、あの国生みキットみたいな発想もなかなかにいい感じ。なんだろう、学研の学習で石膏で作る立体日本地図とかありましたけど、なんでかそういうの思い出しましたよ。うっかり鳴のやってしまった国生み、あれ、あんなに大きな島ができたっていうんだから、つまり鳴は結構な才能があるってことなのかな。そして鳴のおじいちゃん、前雷神っていうんですが、特別講師としてやってきて、目を見開いてるのね。神様ジョークに雷の実演。孫のこと心配してるおじいちゃんの姿がよかったですよ。

  • 『まんがホーム』第27巻第5号(2013年5月号)

2013年4月2日火曜日

『まんがホーム』2013年5月号

『まんがホーム』2013年5月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかをメインに、はるらんまん、お花見の情景でありますね。お花見、なので、桜の花の散る中、右手に食べもののせた皿、左に飲み物持ったらいか、風に吹かれて、ブラウスのすそがひるがえしています。背景には『孔明のヨメ。』孔明が、けれどこの人はお花見というわけではないようで、対して『いぬにほん印刷製版部』なほ子と『まりかちゃん乙』まりかとゆなは立派にお花見です。なほ子はビール、まりかちゃんは団子が大事みたいですけどね。

『ただいま独身中』は楓が姪のまゆを預かることになって、最初は母が世話することになってたみたいだけど、歯が痛いといって歯医者へ。ひとり残された楓の奮闘ぶりがおかしくてですね、いや、そりゃちゃんと子供見たことないのに、いきなり1歳児は大変でしょう。不安にかられて出掛ける母に呼ばわる声のいたいけさ。そしておむつの交換で泣きだすとか、ほんと、おもしろおかしいお姉さんです。それですっかり、姪大好きになってしまったわけですが、この人見てると、恋愛的状況からちゃくちゃくと撤退している、そんな風に感じられて、いやもう、面白いです。

『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』、ゲストです。以前にも掲載されてたんですが、感想書いたつもりで忘れてしまってた模様。あれー。現代に生きるヴァンパイア、月夜野さん。憂いをおびた美女、そんな風貌なんですが、コンビニでバイト、夜の時間帯に働いてる理由は、吸血鬼だから。日光に当たると大変なことになるので夜しか出歩かない。なにが面白いかというと、自分が吸血鬼であるということを隠してないところでしょう。全然信じてもらえてない。むしろ、いわゆる痛い人みたく思われてるのがおかしくて、今回も桜に会いにいく、そのいい方を女子っぽいいい方、そう思われてた。いやね、実際に桜の精霊に会いにいくというんですけれど。月夜野さんの昔を知ってる桜。山の中、兎など鳥獣をとって暮らしていた月夜野さん。山姥かと思ったとかいわれてますが、ほんと、そうした妖怪にしか見えないです。さて、桜の精、この人も月夜野さんに負けず劣らずあれな人、血を吸った獲物を根本に埋めてくれ、あと桜を見にきた人たちに、あれやこれやと酷いものいい。こうした残念なところ、大変によかったです。そして老夫婦をめぐっての会話、月夜野と桜の、いいようこそは残念でも、やはりなにか通ずるものがあるってところ、よかったなって思ったんですよ。

企画エッセーは「引っ越しエピソード」です。参加者は辻灯子、師走冬子、高野うい、カワハラ恋、盾山ヒロコ、ミナモであります。辻灯子は子供の頃に引っ越しでやってきた住宅地のこと、その変わりゆく様子を淡々とした筆致で綴って、その情感、よかったですよ。そして師走冬子の失敗談。いや、これくらいは普通の気がします。誰でもやってしまうことだと思います。高野ういの驚きのお客さん。断わられた後、どうされたのだろう。そして幽霊話がふたつ。盾山ヒロコのエピソードは、いつの話なんだろう。なんだかずいぶんフォーキーな雰囲気がある話でありましたよ。

『さえずり少女、しんしん鎌倉』は、単行本発売を目前に特別編だそうですよ。って、ちょっと待ってくれ、これはつまり単行本に入らないんだな? おおう。コズリと静が思い出の場所にいった、それってデートじゃん!! と嫉妬? ちひろがおかしなことになりまして、コズリと一緒に皆でデートという名のピクニックに出掛けようということになるんですね。素敵な建物、バラのお庭。コズリも喜ぶ、そんな場所で皆でお弁当食べてのんびり。ヒマだからと皆で1・2・3・ソレイユで遊ぶことにするっていうんですが、へー、こんなのあるんだ、知りませんでした。フランスのだるまさんが転んだなのだそうですよ。だるまさんが転んだとソレイユがまざりあう遊び、テンポが変わるから面白いな。その止まる時にいちいちポーズをつけるコズリが可愛くて、いやほんと、それだけなんですけど、楽しい、そんな話。皆が影響されて、思い思いのポーズ。ほんと面白かったです。こういう皆で楽しそうに時間を過ごしている、それが本当に面白かった。とてもよかったです。

  • 『まんがホーム』第27巻第5号(2013年5月号)

2013年4月1日月曜日

JOB&JOY

 最初のころは、なんという不真面目娘たちでしょう! ミラクルバーガーにてバイトしている三人、舞花と優也と綾奈、仲がよいのはいいのだけれど、それにしてももうちょっとしっかりしましょうよ。ふざけすぎだよ。なんてこと思ったりする日がくるんじゃないだろうか、密かに怖れていたのですが、いやいや、大丈夫でしたよ。描かれるのが娘三人だった時は、彼女ら、主に舞花と優也の自由気ままさが非常に強く感じられて、いくら綾奈が頑張っても、どうも仕事もの、バイトものという感触にとぼしかった。けれど回を重ねるとともに、仕事場の様子もよく描かれるようになり、そして店長や先輩バイトの利英も出てくるようになれば、彼女らのやりとり、そのおかしみ、楽しさがよくよく感じられるようになってきて、ええ、すっかり気にいっているのですよ。

舞花がですね、ほんと困った子なんですけど、この子が実によくてですね、もうレジは壊すし皿は割るし、けどふざけてるわけじゃない。本人なりに真面目に頑張っている? んだと思うんですけど、子供っぽい? 残念な子? 多分そのどっちも正解なんですが、この子がいろいろやらかすのがね、もうやたら面白い。店長に対しても、もう本当失礼なことばっかりいってる。怖いだのなんだの、好き放題にいってるんですが、店長も怒ってる? そんな風でありながらも舞花たちのこと受け入れてるっぽいところがあって、この不思議な距離感がたまらんのですよ。店長、大人なんだと思うんですね。ちょっとやそっとのことで、いや、怖いといわれたり、また綾奈にガチで怖がられたり、そうしたことに傷ついたりはしてるわけですけど、本気で怒ったりするようなことはない。仕事に関しては厳しい、いいかげんなことしてたらちゃんと叱る。けど、八つ当りするようなところ、感情にまかせて怒るようなところはなくて、ええ、店長のこの態度が描かれたことで、この漫画、ぴしっとしまった。そんな風に感じているんです。

頑張ってるとはいえ、放っておけばぐだぐたになってしまう舞花に、その状況を面白がって乗っかってくる優也。そんなふたりを注意したり叱ったり、けれどどうにもまとめ切れてない綾奈、まだしっかり大人になりきれてない彼女らに対する壁が店長であったり利英だったりするんでしょう。しかたないなあと、なんだかんだで見守っている店長。三人のこと面白がってる利英も、どことなく落ち着きがありますからね。やっぱりちょっと違うんだなあ。こうした年長者の視線があるから、ふわふわ浮ついている娘らのやりとりも安心して見ていられるのかも知れません。まだ幼なさを残しながら、ちょっとずつでもしっかりしていく、ちゃんとできるようになろうという気持ちを持っている彼女らのこと、一緒に見守っていこう、そんな気持ちになれるのかも知れないなんて思っているんですね。

さてさて、舞花、あのヘアピン、色違い5本合わせて虹みたいにしてるのね、可愛いですよ。ほんと、この子らの可愛さ、かなりのものでありまして、描き下ろしのカットですね、色んなおしごとなんかも大変によかった。カバー折り返しの利英もね、舞花優也とはまた違ったふざけかた? する、その可愛さ。キャラクターみんな、人柄に可愛げがある、それは大変に魅力的で、だからこそっていっていいのか、店長の、酷いこといわれながらも、ちゃんと面倒見てる、そうした放っておかない気持ちもわかるような気がするんですね。

  • 井上かーく『JOB&JOY』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊