2013年11月7日木曜日

『まんがタイム』2013年12月号

『まんがタイム』2013年12月号、発売されました。表紙は秋の味覚でありましょうか。焼き芋を食べる『おとぼけ課長』がメイン。そこに柿を食べている『まりあ17』まりあと、栗をたくさん持った『ノコひけ!工業娘。』インテリア科の女子3名であります。インテリア科の娘たち、なんだか華やかでよいですね。皆それぞれに魅力的であります。

『まりあ17』、ゲストです。花園まりあ。ラッシュアワーの女神らしいんですが、憂いをおびた表情、男たちの視線を集める美少女であります。けど、この人、中身がおっさん。考えてるのは日本シリーズのこと。立ち食いのうどんで朝食をすませ、アイドルの話題で盛り上がる男子を見て、ドラフトだエリザベス女王杯だと、おっさんくさい想像をする。放課後には麻雀などたしなむまりあ。母が雀荘の常連なのかな? おっさんくさいといっても、さっぱりとしたいい女、それがまりあだと思います。普通の子とは違う経験をしてきた。けれど、母娘、仲良く暮らしている。そういう安心感があるのはいいなって思いましたよ。

大家さんは思春期!』はチエちゃんの料理でありますよ。料理同好会にてキャラ弁に挑戦。ゆでたうずらの卵にゴマとかいろいろ使って、可愛くしよう。そういう話なんですあ、チエちゃんがやるとなんだか不穏な空気、立ちこめるというんですね。いいですよ。面白い。ソーセージとか玉子とか、いろいろ使って飾りつけ。けどチエちゃんに求められるのは、おいしい料理なんですね。って、ああ、オムライス食べたいです。店子ふたりに料理を振る舞う、あの様子も楽しかった。麗子さんの、前田さんには微塵も興味がないのっていうの、それがねおかしかったんですね。

『ひらめけスイッチ』、面白かったです。シンプルなんですけどね。落ち着いた雰囲気の女の子、小波ちゃんは、その食べてる様子が可愛いからとたくさんお菓子を貰っちゃったりして、それで太っちゃったりして、太ったとかは隠したい。隠し通したままやせたい。なんていうんですね。落ち着いた雰囲気なんていうんですが、そんな小波ちゃんの表情いろいろ、あれがおかしかったです。ほんと、微妙に変わりもの。そして結局誘惑には弱い。ええ、面白かったです。

はこいり良品』は古書店と電子書籍の関係ですよ。本好きのお客さんが、電子書籍になってない本を探してやってきたんですが、お爺さんとのやりとり面白くて、電子書籍のメリットを聞かされ、また自炊、本をバラしてデータ化するなど、本だらけの部屋がすっきりするなどいいところもあるけど、裁断されるとわかっていて貴重な本を渡すわけにはいかん、うん、すごく気持ちわかる。それだけに面白かった。電子書籍は貸し借りできない。ええ、わかるんですけど、このデメリットはすごく感じてる。どちらかに肩入れしすぎない、ニュートラルな立ち位置からの電子書籍と古書の関係。すごくよかったです。

『鉄仮面のイブキさん』、最高だな。喜多くんが散歩させてた犬、ドロ助が伊吹さんにやたら懐いてしまってっていうんですが、ドロ助の懐きようもいいんだけど、なにより伊吹さんの可愛がりよう、その様が魅力的で、喜多くんじゃないけど、最高! でしたよ。けど、今回の一番の見どころは、喜多くんの迷いでしょう。あんまりに伊吹さんに懐いてしまったドロ助に、しつこいと迷惑だぞっていう。そこで自分のふるまいを振り返っちゃうんですね。ええ、それがよかった。いろいろ不安になったり、けど伊吹さんを見たら嬉しくなっちゃってっていう、ええ、すごくいいなって思うんですね。

『ノコひけ!工業娘。』は、ほんと、面白いなあ。今回は文化祭っていうんですが、I科2年渾身のクレープ屋。ジャムとアイスってのが、各科略称のアナグラムになってる。って、わかりにくいな! この漫画のなにがいいといっても、今回なら蝶番であるとか、そうした工業知識を展開し、I科男子の不幸といった定番ネタを展開し、そしてスライムに勝てないクレープ屋! もうめちゃくちゃ面白い。残念女子たちの伝説のジャムライスとか、もう最高だと思う。あと、男子たちの総括も最高です。

『ゆとりノベライズ』、素晴しかった。里美さん、アニメ放送を目前にしてサイン会が企画されてるっていうんですが、気乗りしない、人前に出たくない、女性とばれたくない。それで都まきこんで、着ぐるみサイン会になるっていうんですね。すげえな。都、いい働きでしたよ。サンタクロースコスプレの里美のそばには、トナカイコスプレの都がいて、あの佇まい! 堂々として鷹揚で、老練とさえ感じさせる、もう最高! それに、通訳というか代弁というか、里美と一緒に過ごしてきた時間、経験が見事に実を結んで、あの雄弁な語り、聴衆をぐいぐい引き込んで、もう、なにこれ、素晴しい! ええ、胸がすく思いでした。そして大活躍の都にもクリスマスプレゼント。いや、ほんと、ファンによし、先輩によし、そして都本人によし。最高の展開ですよ、これ。

  • 『まんがタイム』第33巻第12号(2013年12月号)

0 件のコメント: