2014年8月12日火曜日

『まんがタイムジャンボ』2014年9月号

『まんがタイムジャンボ』2014年9月号、発売されました。表紙は『レーカン!』、TVアニメ化決定! とのことでありますよ。中央にヒロイン天海さんを配置して、その周囲にはデフォルメされて可愛くなった霊たちが集っている。そんな様子。霊とはいっても、なんだかほのぼのとして可愛らしい。天海さんも輝くような笑顔を見せて、この漫画の魅力を見事に発揮している、そんな表紙でありますよ。

『社長と生徒会長』、なんだかちょっとジャンボには異色な感じでありますよ。いきなり自分を社長という若月宗介のアップからはじまって、ええ、実際の社長というわけでもないんですね。信州商業高等学校、通称信商が年に一度もよおすイベント、信商百貨店。これを取り仕切っているのが社長だっていうのです。信商は学校なので、生徒会長もいます。穂苅薫。歴代生徒会長は社長には敵わない、そんな言葉を残しているのですが、今年の社長と生徒会長はどうなのか。生徒の人気は社長に集中している。けれど社長はというと、生徒会長のこと大好きなんですね。皆の前では猫をかぶっている宗介、薫の前では素直になって、これは甘えているのか? なんだか、クールに見えた宗介社長がやたら可愛く見えるというんですね。10年前に出会ったふたり。途中、宗介の転校などあったものの、なおもふたりは友達で、というかなんかイチャイチャ。ええ、なんかボーイ同士のラブの匂いを感じるのでありますよ。

『でっかいんちょ』、新作ゲストですよ。『ちっこいんちょ』から『でっかいんちょ』にバトンタッチ、といったわけで、今度のヒロインは大菊育、中学2年生。でっかい委員長! というわけで、どんだけでっかいのだろう! おおいに期待して臨みましたら、わあ、なんと、ヒューマンサイズ! 巨女ブーム、きてなかったーっ! 舞台は田舎の学校。誰ともかかわるつもりのなかった転校生、相見深が出会ったのは、見た目にものびやか、おおらかで、皆のためにと頑張っている女の子、大菊育であったのですね。深よりも、頭ひとつぶんくらい大きいのか。純情委員長。彼女には親友があって、小崎纏。纏は、純情とは程遠いって感じでありますよ。しかし育、いろいろとちょろい感じ。けど、クラス委員長かつ保健委員かつ風紀委員で、さらに不良グループの頭、ヘッドだっていうんですね。あと、クラスのお母さん。人望厚く、ぱっと明るくほがらかな育。この子もまた、魅力的でありますよ。

『ホームキープアキちゃん』、新人展の一作目です。ハウスキーパーを派遣するマザーズラップには秘密のサービスが、っていうんですが、それがまさかの社長の娘。齢5歳にしてハウスキーピングの天才だっていうんですね。料理ばっちり、洗濯もばっちり。おべんちゃらにも完璧な対応をして見せて、いや、これ、面白いですよ。そして、社長、つまり母からいわれたこと、「家は母のお膝でなければならない」とのモットー。これをめぐるエピソードからなお面白さは増したと思う。なるほど、5歳だけどプライドはあるわけです。子供あつかいは嫌なわけです。あの社長に対する照れ隠しの悪口。それにどうも興奮してる? お目付けさん。あのお客さんの静かなつっこみが、かなり笑えました。「ドン」「ザー」の魅力。さらに耳元で業務報告からの悪口。もうね、これ、いいですよ。こなれたら、きっともっとよくなる。そんな予感をさせますよね。

『妖精と優馬の暮らし方』、新人展の二作目です。お手伝い好きの妖精と男の子のコミュニケーションでありますよ。人に隠れて洗いものはじめ、いろいろやってくれる妖精。その子が、その家の息子と出会ってしまった。とはいえ、その少年には妖精のこと見えないんですけどね。ずっと姉がやってると思っていた家事が、妖精、いや幽霊かも? なんせ見えないですからね、知らない何かがやってくれていたんだと知って、お礼、それからお供え物。妖精からすれば、はじめてのお礼、そして好物のチーズが貰えて嬉しいというんですね。それではじまる、不思議な関係。あの妖精が開き直って、逃げも隠れもせず少年の目の前で大胆に家事をやっつけるところとか面白い。まあ、怪奇現象だよなあ。少年の名前は優馬。最後に妖精に名前を聞いて、はたして妖精は答えるのでしょうか? 悪くない雰囲気でしたよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第20巻第8号(2014年9月号)

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