2014年9月2日火曜日

『まんがホーム』2014年10月号

『まんがホーム』2014年10月号、発売されました。表紙のテーマは、楽器みたいですよ。メインにはエレキギターかまえて、ちょっとパンクな『らいか・デイズ』らいかです。ナバウサギの帽子被って、ちょっと可愛い感じに仕上げていますね。『スカートダーリン』から新宿さんは、制服姿のベーシスト。『まんがの装丁屋さん』はショルダーキーボードの律さんにタンバリンで間の手いれる事務所の面々。そして最後に『孔明のヨメ。』、琴を爪弾く孔明に笛を合わせる月英さん。この、いかにも苦手な感じがいいですね。

『孔明のヨメ。』は、郭嘉の塩と鉄の策を崩したこと。それが今後、どう影響するのか、そうした話を皆でしている。ええ、孔明は月英のことを心配し、月英はというと孔明のことを心配している。徐庶がですね、孔明を守るためにいろいろ講じてくれていたんですね。夜、孔明の故郷の歌を聞いて、その調べに胸を痛める孔明。そうした描写に、孔明の歩んできたこれまでを思わせてくれて、ほんと、これはこの先、より苛烈になる彼らの運命を予感させる、そんな描写ではあるまいか、なんて思わされたりしたのですね。そして最後に月英の発明品。おお、弾丸打ち出す筆! 007みたいだ。ええ、こういうのいいですね。かっこいい。

『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』は、月夜野さん死にかける、でありますよ。日中の日差しは、もう殺人的だという。その話を聞いて試してみた? 翌日、体調不良で月夜野さんがバイトを休むんですね。いや、試したわけじゃないんだけど、勢いよく雨戸を開けたら、殺人的日差しを全身に浴びてしまった。見事に包帯女です。しかし、これで確定しましたよ。バイト君と月夜野さん。ちゃんと吸血鬼であることを諒解してるんですね。これまで、適当に話をあわせてくれてるのか? それともちゃんと理解してる? 後者だとわかってすっきりしました。しかし、血でもって傷を癒やす。そうした様、目の当たりにしても動じないバイト君もすごいな。しかし、ほんと、バイト君、月夜野さんのいい理解者。ふたりの会話を見ているだけでも面白いですね。

『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』は、テレビの夏休み特番、宇宙人は存在するのか!? に冷ややかな笑みでもって応えるパトラちゃんがいかします。まさか地球人は自分達が最高の知的生命体だと信じているのか? 確かに、地球人類を超えた科学力を持つ存在からしたら、滑稽極まりない話だろうなあ。なかなか納得させられて、いやむしろ小気味いい、そんな描写でした。けど、そんなパトラも自分の宿題となればまったくもって駄目で、というか、絵日記なのな。まあ、地球にきたの、自由研究とか、そんな話だったものなあ。おやつにスイカ。パトラの星では種まで食べる。これ、エジプトの風習に関係してたりとかするのかな? わからんのだけど、あの種をめぐるディスカッション。最後にはちょっと騙されたりする、そんな様子、面白かったです。

『敗者復活戦!』、古書店で働く人たちの話。徹夜でネット販売の荷造りとか、仕事とはいえ大変だなあ。けど、月穂、ずいぶん肝が太くできていて、呼び出しの電話が鳴ってるのに、それをあえて無視。部屋の外に電話機ごと追い出してしまうんですね。こういう、したたかなところ魅力的。明るく朗らか、素直なニーナといい対照を描いていますよね。ニーナもバイト申請が通って、正式に働けるようになって、けど今のところ、あんまりばりっと働いてる感じはないですね。昼はあんまり忙しくないんだな。帰宅すれば、ニーナの兄。ニーナのこと甘やかしてくれるんだけど、ニーナは自立したいと思ってる。今回は、そうしたニーナの仕事に対する意識、バックグラウンドが見える回でありましたね。

  • 『まんがホーム』第28巻第10号(2014年10月号)

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