2014年10月31日金曜日

トリガーハッピーウィッチ!

 チーちゃんは魔女です。大きな帽子に黒マント。髪をまとめるのはジャック・オー・ランタンときたもんだ。学校ではまゆり、魔法有効利用研究会に所属して、有効利用どころかトラブルばかり引き起こす。けれど自宅、極楽堂では、その丁寧な仕事振りでもって、顧客に愛される薬屋として活躍していているんですね。しかし、そんな彼女がなぜトリガーハッピー? まゆりでは錬金術やら薬品作りやら、あるいは召喚術だとか、そういうのしかやってないし、極楽堂でも薬を作ってばかりいて、どこにもトリガーな要素ないじゃない? そう思っていたら、おお、ちゃんとトリガーハッピー! かくして『トリガーハッピーウィッチ!』、チーのトリガーハッピーぶりを刮目して見よ! なのであります。

キャラクターがいいですよね。ミニマム、もちもちな魔女チーは、元気で明るくて、お年寄りに大人気だし、チーの弟子、メイも、気立てがよくてムチムチで、お年寄りに大人気。チーの狼藉を取り締まる、生徒会長五十嵐五十鈴もその立ち居振る舞いのエレガントさでもって、お年寄りに大人気だっていうんです。それと、もうひとり表紙にいる子がフレンド、ぬいぐるみ使いのモモ。あ、そういえば、五十鈴、表紙、カバー表には登場してない! ああ! 五十鈴の危惧がこうして現実のものになっているのかー!

この漫画、『まんがタイムきららフォワード』で連載されておりまして、連載では当然、もう少し先まで進んでいます。今、こうして頭から読み返してみると、おおー、当初から綿密にいろいろ準備されていたのだなあ、そうしたことがよくわかるんですね。例えば、今一番ホットな彼女、メイがそう。湯気が仕事をするシーンで、彼女のつぶやいたことの意味。また手癖の悪さ、豪胆さなんかも、今から思えば、なるほどなあ、でありました。他にもムラマサの台詞にも、なるほど、そう思わせる要素があるし、他の登場人物についても同じ。ということは、すっかり影が薄くなってしまった五十鈴嬢、彼女のあの因縁感じさせるアレ。今後に期待しちゃっていいんだろうなあ、そう思わされる第1巻でありました。

実際、第1巻は楽しくて面白くて、キャラクターの魅力、そのアクティビティにぐーっと引っぱられて、あれよあれよと楽しく読んじゃう。そうしたところが強くって、けどこのテイストは維持しながらも、より一層に波乱感じさせる、またシリアスな表情も見せたりするこの先の展開を思うと、いよいよああした描写は登場人物のお披露目であり、物語としてはまさしく序盤、いろいろを用意しながらのランディングであったのだなあ、そうした思いを新たにするのでした。そして加えて、序盤であんだけ楽しかったんだから、この先はどれほどのものになるだろう。わくわくさせられるのですね。

といったわけで、『トリガーハッピーウィッチ!』を是非! チーのトリガーハッピーぶりは実に見事なものでありましたよ。

  • 流圭原作,ほた。作画『トリガーハッピーウィッチ!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2014年。
  • 以下続刊

2014年10月30日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2014年12月号

『まんがタイムオリジナル』2014年12月号、先日の続きです。

『かでん屋さんの基礎知識』、おお、とてもいい感じ。草薙が、なんかいつもとは違う雰囲気ですよ。かっちりした服装に眼鏡、おおすごく素敵。って、あれ? どこかにいっちゃうの!? 花なんて背負っちゃって、おおう、とても綺麗……。他のフロアのヘルプにいくっていうんですね。店内店、PC組立工房の人手が足りないというので、駆り出されたんですね。なるほど、PCの組み立て。うわあ、主任仕様、めちゃくちゃ可愛いな。お客の要望に従って、ソフトをインストールしたり、パーツを組み込んだりする仕事。けっこう高くない!? との園宮の言葉、うん、自分もそう思ってたんですけど、確かに確実に動作確認まで責任もってやってくれるなら、妥当な値段なのかも知れないですね。というので、今回は怒る草薙とか、クールに仕事こなす草薙とか、うん、表情豊かで、すごくいい。ところで、PC組立マイスターとか、ほんとにあるのかなあ。調べたけど、出なかった。しかしほんと活き活きとした仕事ぶり。気持ちよいエピソードでしたよ。

『あかるい夫婦計画』、新しい白シャツでカレーうどんを食べたくなるダイスケ。それ、いったいどんなチャレンジ精神なんだろう。なんか、ニヤニヤ笑ってしまう、そんなエピソード。続くきのこ中毒ってのも、ほんと、すごい外聞の悪い響きで、いやもう、最高でした。そして例の先輩、後輩も健在で、先輩、いいですよ。いや、ほんと、けどなんでもマイペースでいいじゃないですか。本とか、買って、10年寝かすくらいでいいんですよ。スローライフについてのエピソードもなんかよくって、こういう地味に本質に目を向けるみたいなところがあるの、この漫画、ひいては作家の魅力であると思ってますよ。そして最後のハナコさん、怪談とか苦手なんだ。ほんと、この人は可愛い人だと思います。

『花と女子高生』は牡丹と双葉の間に子供が!? いや、双葉の弟なんだそうですよ。けど、子供生まれたといわれて混乱する牡丹がおかしかったです。弟、若葉、牡丹のこと気にいっちゃうんですね。男の子はキレイなお姉さん、大好きだもんなあ。見事に双葉、弟がライバルになってしまってる。そしてペットのポチ、ならぬ睡蓮、双葉ともども若葉にぐんとリードされてしまうんですね。牡丹を守りたい若葉の、想像の中の自分がちょっとお兄さんだったりね、そして最後にチューしちゃったりね、ほんと、いたいけな子供、子供ならではの強み、それが見事に発揮されていました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第33巻第12号(2014年12月号)

2014年10月29日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2014年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2014年12月号、昨日の続きです。

『へんてこバスと飴玉くるり』、おお、久しぶりじゃん! そう思ったら、連載ですよ! 連載! 冒頭1ページ目のこの雰囲気、すごくいいですね。ビー玉とくるり、ふたりが歌で紹介されて、なるほどこれがオープニングテーマ。ビー玉は詩人、くるりはお父さんを探してる。基本のところを教えてくれます。くるりの昔の写真に写ってた絵、ビー玉が見覚えあるっていうんですね。今乗っているへんてこバス、月光号の屋根裏部屋、そこにあった。5年前、ベッド横に飾ってあった。それで再び屋根裏部屋を目指すことになるんですが、このバス、ものすごい迷路になってるんだなあ。屋根裏までの道程は複雑怪奇のオンパレード。どんどん改築やらなんやらで複雑さを増していってるのかい? 最新の情報によると屋根裏部屋に繋がってる道はないという話で、仕方がないから破壊しながら、いや灯台からゴンドラで。ほんと、バスの中だというのに、大冒険です。結局絵は破れちゃうんですけど、この絵、カナリア王国の国宝だったの? くるりのパパに関係してる? パパ、絵描きさん?

『ホワイトサンドに手をふって』、ほんと、おかしいなあ。お姉さんの部屋に、アクアリウムの先輩稲川さんがくるんですね。眼鏡の人、って、セーラー服に学生カバン? 高校生なのかい? レッドプラティが人見知りだったり、稲川さんの特技、ケント・デリカットの顔マネでパニックおこしてしまったりと、ほんと、不思議なハイテンション。って、ネタが全体的に古くってよ! ヤングにはわからない! アクアリウムの魅力を語るお姉さん、それは癒しというんですが、この漫画の魅力もそうかも知れないなあ。ちょっと方向性は違うかも知れないけど、そんな気がするんですよ。そして面白かったのは、エビですよ。エビはわからない。うん、けどそれが妙におかしくて、いいキャラクターだと思います。アクアリウムものとしてもやっぱり機能してて、へー、水のよしあしって匂いでわかるんだ。などなど、テンション高めな描写が多いというのに不思議な落ち着きのあって、またアクアリウムの知識も得られる、なかなかに稀有な漫画。悪くないゲスト3回でした。連載になりますよね?

あまゆる。』は、なんと野球でありますよ。春休みを目前にしてクラスマッチ、野球をやるというんですね。と、ここで出てくるのがアヤのライバル。なるほど、テストの結果が、いつもひとつ上なのね。って、ちょっとアヤに似てるところもある、可愛い女の子です。クラスマッチで決着をつけましょう。野球での、メインの面々、ユウ以外はやっぱりいまいち活躍できないみたいで、かと思ったら、例の子、この子も得意じゃないっていう。喜んでないで早く投げてはよかった。マイペースなハルもすごくいい。また例の子とアヤ、別にアヤからしたら確執ないですしね、ちょっと仲良くなったりして、レイカちゃん、うん、いいじゃんか。ほんと、次回最終回! うん、覚悟してた! 最終回直前に魅力的なキャラクター出てきて、ああ! 惜しいよね! もったいないよ!

ののかノート』は、一歩物語が前へと進んだ、そんな回でしたよ。ののかとぴよこ、ふたりでお話。そこで、ノートの花の話になるんですね。やっと6つ集まった。そしてののかが天使に戻りたい理由、それが改めて語られて、ああ、そしてこれが核心であるのかあ。3つの願い、そのふたつめが予約されてたんです。大事なお願いができた時、それを叶えてください。その大事なお願いとはなんなのか。ほんと、ずっと無邪気だったののか、彼女のふたつ目の願いを叶えた、その瞬間のことが夢に回想されて、ああ、そういうことなのか……。切なくも、けれど本当に大切なお願いだったんだなあ。この巡りあわせ、これは神様のはからいなんでしょうか。ちょっとじんとする、そんなエピソードでした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第10巻第12号(2014年12月号)

2014年10月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2014年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2014年12月号、発売されました。表紙は『NEW GAME!』、青葉でありますよ。大きく笑顔、それが実に清々しくて、この子のこういう明るさ、素直さ感じさせるところ、本当に素晴しいと思います。フレッシュですよね。背景に背負ったドット絵の青空、星やら剣やらがちりばめられて、それからメッセージウィンドウ。昔のゲーム思わせるアイテムですね。

『NEW GAME!』、そして本編はマスターアップ前夜であります。開発側の人材は、もうほとんどやること終えて、むしろ余裕がある感じ。きっと、こんなことはめったにないんでしょうけどね。八神さんの言葉にも、そうした感じがうかがえます。大変なのはデバッグチームなのかあ。ねねっちが停止バグを見付けてしまう。いや、見付けた方がいいんだよなあ。今のゲームって、携帯機でも据置き機でも、発売後にパッチを当てられるようになってるけど、そうじゃなかった昔とか大変だったろうなあ。さて、ねねっちですよ。正解、とか可愛いですよね。そして青葉と一緒に買い出しに出て、ケロリン大魔王。おかしいなあ。うみこが見事におかしくなってて、めちゃくちゃ面白い。青葉、入社半年にして一つの区切り迎えて、なにか感慨ありますよね。そしてねねっち、これで仕事の区切りですよね。泣いちゃって、いやもう、なんかいいですよね。皆で一緒に乗り越えた、そんな時間が終わってしまうんですね。

Aチャンネル』、うわー! うわー! ユタカが、ユタカが、やっぱりものすごく可愛い! うわー! うわー! もう扉からクライマックスですよ! そして本編もユタカですよ! 頭に包帯! どうしたの、ユタカ! って、ああ、前髪がパッツンになってしまったのね。って、うわー! うわー! それもめちゃくちゃ可愛いじゃん! パッツン眼鏡ももっとよく見たかった。いいと思います!! 最高です。さて、ナギって演劇部だったっけか。全然覚えちゃいないよ。ナギの調達したカツラでるんそっくりになったりして、トオルの反応が引き起こす周囲の動揺がおかしかった。そうか、ミポリンだけでなくユー子さんもか。そしてその後のユタカとるんちゃんの、あれ。はぁ! ふん! もう、めちゃくちゃ笑いました。どっちがユタカで、どっちがるんちゃんなんだろう。トオルがわからないんだったら、私がわかるわけないですよね。

『まちカドまぞく』、面白いなあ。優子の対魔法少女予算が増えるんですよ。月額120円から500円に! すげえ! およそ4倍だ! って、ほんと厳しい人生を送ってるなあ。誰か助けてあげて欲しい。しかし、優子、いやさシャミ子、友人杏里からも、そして宿敵桃からも、うまいことあしらわれて、駄菓子買い放題だの、フードコートリニューアルだの、さらにはセルフうどんだの、ああ、うどん食べたい。ほんと、シャミ子がちょろくて、ちょろくて、たまりませんでした。可愛いんですよね。健気で、素直で、意思が弱くて、ちょろくて、それでなんか無意味に意気揚々としていて、見ていてなんだか気持ちがいい。桃も、ライバルなのか宿敵なのか、けどシャミ子のこと見守って、いいお友達でいてくれてるようで、そういうところもたまらんのですね。

『社会人から始める異次元ライフ』、ゲストです。ああ、異世界ものなんですね。中学高校にもなれば彼女のひとりもできるだろう。そう思っていたら、まったく自分にはそういう番がまわってこなくて、就職してはや3年、まったくそうした気配もないというのが主人公。ギャルゲーでもなんでも、主人公はおよそ学生と相場が決まっていて、社会人の自分はバッドエンド後なのではないか。すっかりネガティブになっていますが、そんな彼にも大逆転のチャンス!? 次元の歪みに巻き込まれて、異次元に飛ばされちゃうんですね。いつかは帰れることが保証された異次元暮らしのはじまり。彼の周囲には、管理人ポラリスをはじめとして、フェイエル、ノナと美少女ぞろいときたもんだ。ああ、鈴木青年、夢のようだね。ここでなんらか恋などはじまってしまいそうな気配でありますよ。

『たびだより』、新連載です。いや、これ、悪くないですよ。本が好きという女の子アイとクロバトと呼ばれる郵便屋のマト、ふたりの旅の物語ですよ。アイは田舎ものなのか。大きな街にきて、お上りさんですよね、すっかり舞い上がってしまっているんですが、それで自分の財布をすられたことに気付きながらも慌てないのは困ります。住んでたところは、犯罪とかなかったのかな? ともあれ、マトの身体能力かなりのもので、追い掛けて追い詰めて、そして銃で脅す。彼女は、国から国へと郵便物を届けてまわる、国際郵便機構の一員、通称クロバト。なるほど、腕利き、エリートなんですね。そうしたマトの股旅生活。スリの子、おお、女の子ね、この子の手紙を預かって、そしてさらに旅は続く。いい導入だったのではないでしょうか。一緒に旅するアイが、旅で深めた見聞をもとに物語を書く。なるほど、ここにひとつのギミックもありそうですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第10巻第12号(2014年12月号)

2014年10月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2014年12月号

『まんがタイムオリジナル』2014年12月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』山下ナースをメインに、テスト勉強がテーマ? 山下さん、眼鏡かけてナース五段の資格取ろうとがんばってるんですね。って、ちょっと待ってくれ。ナースって段位制なのか!? こちらもまた眼鏡かけて、なんかかっこよくなってる榊医師もおかしいですよ。そして料理の勉強してる『らいか・デイズ』らいか、『たよスポ!』たよりも本を付箋でいっぱいにしていますよ。

『よゆう酌々』、女将と戸田くん、微妙に接近中? 粧子さんの追求に、ぼろぼろと粗を出してしまうんですね。女将、戸田くんのこと意識してる? なにかあった? いや、さしたることもなかったんですけどね。粧子さん、以前女将からもらったコート、ポケットから連絡先書いたメモが出てきたっていうんですね。誰のなのか? 女将には心当たりがなくって、けど戸田くんの記憶によれば、元夫の字らしいというんですね。夫には未練があるのか? けれど女将動かず、けどちょっと戸田くん意味深? いや、そんなこたあないはずだ。そう思いながらのステイ、読者もステイでありますね。

『満開!Sister』、いよいよたけしの受験ですよ。って、姉カンナ、たけしの受ける学科まで決めちゃうのか! って、おおう、なるほど、たけしの学力で入れる学科となると、どうしても限定されるって、そういうことなのか。今回からサツキのワイルドさ、それが自然に表現されるようになって、いやいや、ほんと素敵ですよ。手袋が軍手。たけしのお家に両親伴って挨拶というのも、受験にお世話になったから、結果出てからだとたけしが落ちて気まずいかも知れないから、ほんとサツキの魅力、てんこ盛りでした。そして当日。おおう、カンナさん! 大胆だな! 結果的にも、そのおまじない、大成功なんですが、おおう、カンナさん! モーレツだよ! ほんと、たけしはなんという贅沢な環境にいるのでしょうね。

『みつめるっ!上野さん』、博物館に出没した不審者。安定の根津さんでありますよ。もともと変わりものではあるけれど、それにしても挙動不審がはなはだしい。例のイカ蔵さま、プレミアムシートのペアチケットが当たったっていうんですね。それで上野と一緒にいくこととなって、けど根津は上野のこと誤解してるんですね。イカ蔵のファンだと思ってる。ライバルだと思ってる。そこからの疑心暗鬼、もう本当にからまわりで、おかしいんですけど、根津からしたら必死なんだろうな。そして上野の人助け。遅れて客席に入ってきた上野、その行為にショック受けてる根津が、結果オーライで上野に感謝することになる。この展開、ほんと、根津さん、よかったね。面白く、なんだか嬉しくなるようなよさがありました。

『春雨平安日記』、人気あるのでしょうか。ありがたいことです。今回は冒頭、牛から入って、魚の目ができて痛い、って、なんだろう、ほんと、かわいいな、この牛。そして春雨がまたおかしい。野生の猪を捕獲して、牛車を引かせようとする。曲がれないから危ないすよ。牛のアドバイスがおかしくて、でもってその後、猪が牛と縁側でお茶を飲んでる。もう最高だな。猪、別に野生だから野蛮だとか、そんなわけでもないんだ。ほんと、衝撃でした。本編、その他もまた面白い。香を焚きしめる夏子とか、エレガントで美しいなあ。垣間見の由来、あの竹にしるこを流されるのとか、もう、何度見てもおかしい、笑ってしまう。春雨以外もいいキャラしてるんですよね。今回は牛車が落ちにもきましたよ。痛車、さらには利無尽。牛がストライキを! ほんと、最高です。って、利無尽、これこそ曲れないだろう!

  • 『まんがタイムオリジナル』第33巻第12号(2014年12月号)

2014年10月26日日曜日

のんのんびより

 にゃんぱすー。ああ、なんでアニメ見てなかったんだろ。関西じゃやってなかったのかなあ。うん、きっとそうに決まってるん。遅ればせながら、『のんのんびより』、読んでます。これも先日のKADOKAWA半額祭りを受けての購入だったんですが、アニメで人気だったことは知ってるんです。CMに聞こえるにゃんぱすーって声、その印象がしっかり耳に残っていて、あのにゃんぱすーってのはなんなんだろう。ああ、『のんのんびより』ってアニメなのかあ。遅すぎましたね。ああ、なんか調べたら2期が決定してるそうだから、第1期のリバイバル放映やってくれないかなあ。いやね、面白いんですよ。ほんと、こりゃ面白い。すごく面白い。うわー、アニメで見たかったー。後悔は常に先にはたたないものなんですよ。

理想の田舎みたいに思ったらいいんでしょうか。分校に通う小学生から中学生までの学年入り乱れての田舎暮らしを描いてですね、特に大きな事件やなにかがあるわけでもなく、なんだかゆるく毎日を送っている、そんな雰囲気が実に心地よくて、楽しい。うん、すごく楽しい。

一応主人公は、東京から転校してきた一条蛍になるんでしょうか。全校生徒が5人という分校、しかも宮内姉妹と越谷兄妹で占められるとか、すごいですよね。少子化なんてもんじゃありません。けど、別にそうしたことが深刻な社会問題として語られたり、また村の存続を危ぶんだりとか、そういうこともありません。その時々の出来事に、その時々立ち合った子らが、参加し織り成すインスタレーション。もう完全にキャラクターの力といっていいのかな。田植えだったり本数少ないバスだったり、東京への憧れだったりといった田舎を感じさせるイベントがあれば、もう普通に学校での授業風景だったり、って、分校のクラスは小中学生入り交じった5人学級だから、あんまり普通じゃないよなあ。ともあれ、買い物いったり川遊びしたり、海にいったり、友達んち遊びにいったり、普通に普通の日常イベントなんかもあったりするんですが、それがとにかく楽しく描かれて、もうほんと、これがこんなに楽しいの、子供時分の、明日とか将来とかの憂いなしに、今をただただ楽しく過ごしていた、そんな郷愁をかきたてる描写になっているからだと思うのですね。

舞台は田舎、作者いわく結構自然物も出てくる、そんな田舎なんですが、特にどこというわけでもないのだそうです。そうした構図が、蛍の暮らす田舎を、皆の思い描く田舎として、直接経験したわけではない、けれどどことなく見知った、かつて触れたことのあるような、そんなみんなの田舎にしてしまうのだと思うのですね。都会からきた蛍は、田舎を知らない私達の代理人なのかも知れない。れんげや夏海、小鞠たち田舎の子らは、かつてなんとなく経験したような田舎を思う、私たち自身であったり、あるいは友人であったりするのかも知れません。こんな風だったな、こんなならよかったな、そうした暮らし、友達との生活の楽しさ、それを今、こうして新鮮な追想として味わう、その魅力が『のんのんびより』を支える土壌となっています。

小鞠がいいですよね。小鞠。最高だと思います。蛍が小鞠のこと大好きで、あのこまぐるみですよ、うわー、欲しい、欲しいよ、こまぐるみ。そう思って調べたら、プライズの微妙なのしかないの!? おおう、なんという残念。しかしグッズ見たら、れんちょん、ほたるん、ふたりが人気なんですね。って、こまちゃんは? こまちゃんは人気なかったの!? 信じられない! 小鞠、あんなにも素晴しいのに! あんなにも魅力的だというのに!

  • あっと『のんのんびより』第1巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2010年。
  • あっと『のんのんびより』第2巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2010年。
  • あっと『のんのんびより』第3巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2011年。
  • あっと『のんのんびより』第4巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2012年。
  • あっと『のんのんびより』第5巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2013年。
  • あっと『のんのんびより』第6巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2013年。
  • あっと『のんのんびより』第7巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2014年。
  • あっと『のんのんびより』第7巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,OAD付き特装版:2014年。
  • 以下続刊

Blu-ray

DVD

2014年10月25日土曜日

Bread, taken with GR DIGITAL IV

月末なのでGR BLOG、トラックバック企画です。今月は土日休日の関係で締め切りは明日なんですけれど、一日待ったらいい写真が出てくるなんてことは、自分に関しては絶対ありえないので、締め切りを待たずに記事をあげてしまいましょう。今回のテーマは。食べ物写真から食べているところから、いろいろ広げられそうなお題でありますよね。けれど自分は愚直に食べ物写真を出していきますよ。トラックバック企画「食」に参加します。

冒頭の写真は、Caplio R4で撮ったものなんですが、スパゲッティ・ペペロンチーノ、自分の調理したものです。そうしたらこれがですね、知らないうちにWikipedianにピックアップされまして、まるで世界のペペロンチーノの代表みたいな扱いをうけてしまっていたのでした。これ、英語版だけでなくイタリア語版でも使われてて、いいのかイタリアン、ほんと驚きですよ。まあ、クリエイティブ・コモンズのライセンスで公開されているペペロンチーノの写真が、これくらいしかなかったんでしょうね。

さて、先日オーブンレンジを買った、といってももうずいぶん前ですけど、その時にいろいろ作っていまして、今回はその写真です。

パンです。

開くとこんな感じ。

焼成中。

焼けました。

切ったらこんな感じ。

またまた焼成中。

できました。

ブドウパン。

ピザなんかも焼いたりして。

おまけ。秋の恵みであります。

2014年10月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2014年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2014年12月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』、テレビアニメの制作が進んでいますよという告知がついております。ちょっとハロウィン風味のイラストです。カボチャのランタンにクマのぬいぐるみ乗っけて抱いて座り込んでる美紀と、その後ろにはシーツ? をかぶってオバケ気分のゆきであります。ふたりともにカボチャランタンやらコウモリ、オバケの髪留めしたりして、可愛いんですね。ええ、なんともいえんしあわせな感じがとてもいいです。そして『ハナヤマタ』の巻頭カラー告知カット、『きんいろモザイク』のゲスト掲載告知カットもございます。

『ようこそ幻界集落へ!』、新連載です。共同体の機能を失い消滅へと向かう集落、限界集落と見せて幻界集落。ええ、もはや10代はただひとりというところまで衰退した神山村。そこに暮らす朱音と友人たちの物語。朱音の友人、なんと幻獣だっていうんですね。ミノタウロスの箕守イツキにサイクロプスの朔炉シア。セイレーンの魚月ヒスイ、ハーピーの美羽トウカなどなど。個性的な幻獣たちが普通に暮らしている村なんですね。皆、それぞれに美少女として描かれて、さすがはD☆Vであります。人口が減り村の将来が危ぶまれている、これは同時に幻獣たちの存亡に関わるっていうんですね。幻獣には神に似たところがあり、人々の信仰を集められなければ、いずれ消えてしまうという。さあ、どうなる? なんとかせねばなるまい。かくして朱音が会長として神山村振興委員会を発足させる。仲間は幻獣の娘たち。はたしてどうなるんでしょうね。

夢喰いメリー』は、ほんとにクライマックス直前といった感じでありますよ。結衣の体を借りて戦いに身を投じるエンギ・スリーピースがあると思えば、さらには、待ってましたのジョンでありますよ! 自身の血を使って夢魔を召喚する白儀に対抗して、部下引き連れて大参戦! いや、ほんと、ジョン・ドゥはいいとこ持っていきます。けれど、余裕綽々の白儀。メリーのラッシュにも顔色ひとつ変えることなく、そして見せたのは腕の傷。ああ、これがメリーに関係する、そして夢路にも関係するのでしょう。かつてメリーの経験したこと、これはいったいどうしたことであるか。動揺するメリーに、そして夢路はいかにしてこの状況を打開するんだろう。夢路の能力が現界では使えない、そうした状況がきっとひっくりかえるんだろうな、とは思うんだけど、それまでにどんな展開があるのか、きっと一筋縄ではいきますまい。おおいに期待させられるところですよ。

『あんハピ』、立体映像付きのジョブ相性バトルの決着です。実技幸運度のテストの目玉でありますが、これ、面白かったなあ。派手派手で麗しい姿に変身しての相性バトル、いや変身ったって本人が変身してるわけじゃないんですけど、目にも華やかで、見てて実に楽しかったのです。内気気弱な牡丹が、けれど立体映像だと堂々見事なエレガンス。いや、ほんと、素敵、かっこいい、そしてバトルにも勝利して、響の属性とジョブを見て、自分の勝ちだって見抜いてたとかもね、すごくよかった。観察力なのでしょう。まあ、観察力で勝ったとかじゃなくて、ほんとに相性なんですけど、瞬殺を予告した響がちゃんと瞬殺されたりね、いやいや、ほんと、楽しい展開でした。そして期待を裏切らない杏です。ばっちり楽しませてくれましたよ。

『トリガーハッピーウィッチ!』、例のあいつ、あのなんか危なそうなあいつが留守番をするメイに迫る! ピンチか!? そう思ってたら、おおう、知り合いなのか、おおう! 姉妹だったのか! 妹のアン、姉のメイ。ふたりともに盗みを生業とする八路地の家系であり、後継者選びの因縁がふたりの関係に影を落としているというのですね。いや、ほんと、仲のいい姉妹だったんだと思う。けど、アンはどこかが壊れていて、そしてメイは争いごとを嫌って身をひいた。ああー、たしかにこれまでメイの常人ばなれした所業が描かれてきてましたね。漫画的な誇張表現かと思っていたんですが、そうじゃなく、メイのバックグラウンド、それをほのめかしていたというわけだったんですね。チーの持つ魔女の炎を盗むと予告していったアン。メイはそれを守れるのか。また、アンのたくらみを知ることとなったチーとマサムネ、ふたりはどう出るのか。チーの活躍を素直に期待していたらいいのかな? どうにも屈折して危険そうなアン。彼女の活躍、その出方もまた期待でありますよね。

2014年10月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2014年12月号

『まんがタイムスペシャル』2014年12月号、昨日の続きです。

『なり×ゆきリビング』、これいいですね。扉のふたり、すごく魅力的。ふたり一緒に帰って飲みましょう。惣菜とワインを用意しましてね、その表情が本当にいいの。また、自宅について飲む、家飲みサイコーだね、一杯目の表情が本当にいい。ちょっとゆるくて、それが色っぽくって、素晴しいと思います。そしてふたりの会話がいい。思いがけず同居することになったふたり。奏莉のうっかり、雪のハムスター飼ってる感、めちゃくちゃ面白い。ふたりともに、ちょっと気を使いながらも、ちょっとずつ気の置けない、そんな感じなってきていることがうかがえる、そんな家飲みでした。でもって、王子スイッチの入った雪のかっこいいこと! そして金曜女子の弱点。ああー、女子は大変だなあ。けど、こういうダラけてるところ、すごくいいと思う。でも、メイクは落とした方がいいんだろうなあ。ほんと大変だなあって思います。

『光れ!メシスタント』、いいですよ、とてもいい。まだまだ至らない光、けどアシスタントとしてもちゃんとやってるんですね。けど、まだまだ及ばない。肉好き青年檜山の背景は見事なできで、けど彼は自分の漫画で輝きたい、そういっていて、この意気込み、なかなかに清々しいものありましたよ。そして中辻杏、彼女はまだデビュー前。クールに見せて、同い年の光に対し先にデビューすると鼻息荒いところがね、実にいいですよね。先輩アシの檜山陽にもいつか追い越すと明言して、意気やよしですよ。けど、なかなか思うようにはいかなくて、落ち込んだり、そんな杏を光はじめ皆がさりげなくはげましたりね、いい職場だと思います。ほんと、みんな頑張れ、そう思わされるエピソードでした。

『うぶコメ!』、面白いなあ。まだ彼女と手をつないだことがない。うぶなカップル、力斗とかなで。あの、手をつなぎたいと思いながら、全然うまくいかないこの顛末、ほんと、最高でした。おばあさんの手をひいて、ひったくりをつかまえて、けどかなでの手にはなかなかとどかない。かなではかなでで、力斗の気持ちを察してそっと手を出したら、そこにポンとティッシュが配られる。ほんと、おかしかったです。けど、やっぱり一番は、気合い入り過ぎて失敗ですよね。プロレスかよ! もう、この絵柄のインパクト。即座に入るツッコミ。見事でした。お姫さまだっこ逃げとかもね、あれを見て赤面してるチャラい男子。意外や純情だーっ!

メェ〜探偵フワロ』、フワロ氏が森で迷子ですよ。三度目? そんなに迷子ネタ、あったっけかなあ、と思いながらの今回、子グマのアーサーですよ。めちゃくちゃ可愛くて、けどやっぱり野生のクマ。ダイレクトな生命の危機に笑わされて、そして山の恵み。もう、最高だと思う。おじさんは毒を持ってる生き物だよの絵面の強烈さに、毒キノコを装備とかね、ほんと、面白いおっさんですよ。そして助けが現われて、一安心と思いきや、今度はアーサーを殺さないでとくる。あんたはナウシカか! ほんと、もう、今回は登場人物も少なくて、話もシンプルなんだけど、それでも見事に面白く、そして落ちも実にいい。おっさん、いつも迷子になっとるんか! アーサーは小さな頃から優秀だったんですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第23巻第12号(2014年12月号)

2014年10月22日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2014年12月号

『まんがタイムスペシャル』2014年12月号、発売されました。秋の夜長でありましょうか、『恋愛ラボ』リコをメインに、皆がパジャマ姿で実に可愛いんですね。あくびをして眠そうにしてるリコ。髪をふたつにまとめて、うさぎのぬいぐるみ抱いてる『笑って!外村さん』外村さん。そしてふたりでお酒を飲んでる『なり×ゆきリビング』、なりとゆきですよ。いやあ、このお姉さんふたり、いいですね。とてもキュート。みんなキュートのいい表紙です。

『ローカル女子の遠吠え』、ほんと面白いな。イヲンで友人と待ち合わせ、はいいんだけど、入り口がわからないのか。そうか、自分もきっとわからない組だな。友人蜂須賀がいかしますよ。ブラック企業サバイバー。いい会社悪い会社の基準がもうめちゃくちゃに狂ってしまっていて、泣けるなあ。もうひとりの友人田亀は田亀で、東京は怖い、病んでるイメージあるといいながら、勤めてるスーパー、結構な病巣抱えてる感じで、ほんと、なんで仕事ってこんな苦行なのだろう……。他に、地元組の世界の狭さとかね、語られて、東京を経験したりん子とは、もう随分交わらない、そんな感覚になってしまってる。このギャップ、なかなかに埋めがたいものがあるのかも知れませんね。ところで、高校時代のりん子、めちゃくちゃ可愛いですね。最高だと思います。

『ピンポン☆ブー』、やっぱりいいなあ。前回語られたあややの強運。その理由、大平先生の運を貰っているという話が今回ばっちり決着を見せましたね。ああ、なにをやってもついてない大平先生の回想。そこで語られたのは、あややの事故のエピソードだったんですね。自分の運を全てあげてもかまいません、だからこの子を助けてほしいという願いが叶った結果、あややは助かり、そして大平先生の不運人生がはじまった。でもそれでかまわないという先生は、ほんといい人ですよ。そしてその時の子、つまりあややの無事が告げられて、そしてクイズ甲子園にあややを連れていくと明言。ああ、本当に先生の意思も運も引き継ごうというんですね。これはほんと燃える展開だと思います。

『タフオ☆カスタマイズ』、ダイエットすると決めたタフオだけど、どうにもこうにも駄目すぎる。ダイエット本を読みながら、ポテトチップスをバリバリやっている。うん、これ、ほとんど脂質だそうですからね。この、いろいろ間違ってるタフオの面倒みてくれるゆみ氏が、ほんといい子ですよね。ちゃんと学ぶために図書館にいこう。そしたらまたタフオが珍奇な格好してきて、いや、ほんと、タフオにはゆみ氏という幼なじみがいてよかったなあ。そして語られるタフオの恋のきっかけ。けど、それを、ごめんタフオ、聞いてなかったで終わらせるゆみ氏。笑顔が素敵でした。

『前略、パリは甘くて苦いです。』。洋平が修行させてもらうことになった店は、オーナーからパティシエから、皆が女性という見事な職場。お隣さんのミシェルは研修生で、オーナーからも雑でそそっかしいといわれる始末。けれど、洋平に割り当てられたのは洗い場。菓子に触ることさえできない。頼りないと思ってたミシェルはというと、見事な菓子の出来栄え。ええ、すごい差がついてるんですね。オーナーがよかったですよ。仕事が遅い洋平に、あなたの時計はずいぶんゆっくりね。残っていた汚れを見つけて、その眼鏡はお飾り? 最高ですよ、素晴しい、オーナー、トレビアンですよ。洋平、仕事でもフランス語でも思うようにいかなくて、落ち込んだところをミシェルに元気づけられて、ええ、洋平、どうにか頑張れそうですね。

『銀河系女子高生ありすちゃん』はクリスマスの話。サンタクロースのヒゲを見て、冬になると人はヒゲを生やすものだと勘違いしてたっていうんですね。サンタクロース。クリスマスの一日で世界の子供たちにプレゼントを配るという、その話を聞いて俄然興味を持つありすちゃんに、そしてゆせ。そうか、人間離れした能力に、宇宙人かと疑ったのか。みちこちゃんがよかったですよね。そうか、サンタクロースが好きなんだな。手紙出して返事貰ってるんだ。あのちょっと照れたところとか、いやはや、素敵素敵、可愛いお嬢さんです。サンタは一晩で世界を回る。ということは、あのソリは地球で一番速い乗り物になるんじゃないか。それを宇宙に向けたら、宇宙に出られる、宇宙開発が進むぞ! そのヨータの発想に感心させられましたよ。ほんと、なかなかそれは思いつかんと思います。そして皆でサンタクロースに手紙。三者三様、変わった手紙ができあがって、ほんと、みな面白い。この子たち、大好きですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第23巻第12号(2014年12月号)

2014年10月21日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号、先日の続きです。

アリノス☆ワンダーランド』は、たかみんの誕生日、朝からナカちゃんがトントンやってる、って、朝食じゃなくてキャンバス張ってるのか。これ、のっけから面白かったなあ。さて、誕生日というのでたかみんの絵を描いてあげようというんですね。それからのナカちゃんがおかしかった。ルリとみかが遊びにきたら、たかみんをひとりじめしたいばかりに、箱布リンゴでモチーフ作ってそっちにふたりを追いやるとかね、ほんとおかしかった。今回はそんなナカちゃんとたかみんの関係、出会いの頃から仲良くなるまで含めて、知ることができました。こんなシビアな表情のたかみんとか珍しい。なるほど、ナカちゃんの絵の講評、そこからふたりの関係ははじまったんですね。最初は義務的だったはずが、知らず知らずのうちに熱心に向き合うようになって、今にいたる。その関係の深まっていく様、よかったです。

『ハナイロ』、いいですね。花屋さんの一番忙しい日。母の日の情景描かれて、もう、ほんと、とんでもなく忙しいらしい。そんな日にかぎって店長は不在で、って、わざとっぽいな……。店長は店長で、あらかじめストックをたくさん用意して、それをしかも魔法で保存してくれていた。母の日で半年分の儲けを得ようとする店長、この頑張りはさすがですね。ともあれみんな頑張って、なんとか母の日乗り切って、その顛末の慌ただしくも面白かったところ、そして一転夜のリラックス。あの母の日に思う気持ちを斟酌するところなど、この漫画らしい優しさ感じさせてくれました。

ホームメイドヒーローズ』、前回突然現われた悪の組織。それを受けての今回、なるほど、初対面の遭遇戦はとうに終えて、後日談でありますね。元刑事局長のお爺ちゃんが、警察に顔を出して情報収集。そしてその場に立ち合った麻凛からも状況を聞き出して、なるほど、悪を撃退したのは麻凛だったのか。口で言い負かして追い返したらしい。準備不足だった、そのいろいろを的確に突かれて惨敗。さらには、戦闘員ドールズ、並の成人男性よりも強いはずの彼らをばったばったとやっつける赤いマスクの男。おお、兄ちゃん、やるじゃない! そう思ったら、いや、そう思うよね? 違った! ええーっ! 道場の投げ技担当、投吾さんらしい。覆面レスラーなのか。かくして、善悪双方ぱっとしなかった初戦。それぞれ問題点が明確になって、これからその問題の改善ですか? PDCAサイクルですね!

『アイはぐ』は、大きなイベント喫茶店ライブも終了して、今度は学生イベントですね。期末テストでありますよ。校長から、9科目の合計点を540点以上にすること。できなければ部活全体で補習というペナルティが待っている。ええ、テストに全力投球せざるを得なくなったっていうんですね。今回はカラーページ、ということで冒頭扉から魅力的なビジュアル盛り込んで、そして、皆の得意科目と苦手科目の申告、クラスと名前も添えてインタビュー。ええ、人物の整理、把握もできようもの、いたれりつくせりでありました。って、おお、種村実穂さん。やるじゃない。苦手な科目は特にないっていうから、全部平均とか、全部がちょっとずつ駄目とか、そういうの期待したら、逆か。なんでもござれの天才少女なのか。素晴しいな。ファンになった。芹澤レイラの、得意な科目は美術という自己申告。これも面白かったですよ。皆で勉強会をするというのは自然な展開でしたね。みぽりん先生ですよ。いや、ほんと、素晴しい。なんて可愛いんだろう。みぽりん先生の出題も、おおう、維管束とか忘れとった。残りは大丈夫。その後も実穂は勉強について的確なアドバイスしてますよね。しかし、英語が壊滅的なひかりの様子を見て、英語は捨てて残りでカバーしようという選択。いやもう、この割り切り、ナイスでした。ひかりのテスト結果見ても、英語は31点で赤点なんですね。540点ギリギリなんだけど、ひかりの補習、英理社は避けられなさそうですね。

『みことの一手』は高校囲碁大会の全国大会に出場、なんですが、なんと蛍が病気でリタイア。って、救急車だよ、って、救急隊員がすごい防護服着てるんだけど! 昨年の優勝校といきなりあたってしまったみことたち。みこと、すっかり緊張してしまって、すごい観客の数、けどその皆が自分を見ていないってことに気づくんですね。大将として戦うということ、そのプレッシャーについて向き合ったみこと、蛍とライバルであろうと奮起するところ、よかった。ええ、なるほど、こうなれば強いみこと。蛍のライバルたらんとする、その意気やよしでありました。けれどみことは勝ったけど、あおいが負けてしまって、一回戦敗退? と思ったら、ああ、そういうこともあるのかあ。囲碁部員がふたりしかいなかった。ほんと、大変な中、皆、今のチャンスに賭けて頑張ってるんだって思わされましたよ。勝ったみことにドラマがあれば、負ける側にもドラマはあるのですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第11巻第12号(2014年12月号)

2014年10月20日月曜日

『まんがタイムファミリー』2014年12月号

『まんがタイムファミリー』2014年12月号、先日の続きです。

『軍神ちゃんとよばないで』、ほんとおかしいですよ。柿崎、そして黒田との決着がついてしまいました。なぜ中立だった柿崎が敵にまわったのか。その理由が戦バカ。そんな戦バカについての講評で、ふと口にした視野が狭いという言葉を、宇佐美がいいように解釈してくれて、しかもそれで敵陣にまで出張ってくれるんですから、ほんと、さすがの展開でした。って、ツノどう入ってたの!? もう、最高だな、これ。他にも、構うよ!? とかね、やりとりのおかしさ見せながら、柿崎説得はうまいこと成功して、宇佐美の台詞とか見せ方とかかっこいいんだけど、それを台無しにするのが虎千代。この塩梅? いいからいいからで黒田が捕まってくるとかね、もう、ほんと、面白かったです。

『宅飲み残念乙女ズ』、てつ子がゆみみ、グリッちを呼び出した、その理由がなんか食い違ってて、これはなにかの罠? かと思ったら、なるほど、懐かしゲームで遊ぼうって趣向だったんですね。エリート家族の中、ゲームが許されなかったので、ずっとテレビゲームに憧れてた。うん、子供のころに禁止されてると、大人になってからタガが外れたりしますよね。けどタガが外れたのは、てつ子じゃなくて、むしろグリッち、ゆみみというのが面白い。カートゲームやっても格闘ゲームやっても、仕事のストレスがノンストップなグリッちとかね、ほんと、大変だねえ、仕事。でもって、乙女ゲーに本気出すゆみみですよ。光の速さで本名入力。うわー、本名プレイってガチなのか。最初は、グラフィックが粗いとかいってたのに、一発で陥落するちょろさ。うん、見事なゆみみらしさであります。さらに加えて、おお、NTR展開。最高だな。もうたまらん面白さでした。そして最後に、てつ子の落ちゲーの才能。ああ、実家でも、兄、姉とちょっと遊んで、その能力を惜しまれてたりしたのか。この兄さん、姉さん、妹のこと大切にしてますよね。この感触、好きですよ。

『先生と星が教えてくれたこと』、タイトル変更ですよ。ううむ、残念。けど、本編の面白さには違いはありませんよ。天文同好会の皆、将来、進路をどうしようかと考えているこのごろ、ついに熊彦の順番がきたんですね。成績がよく、学校の勉強なんて楽々。けど、そんな熊彦が悩んでいる。落ち込んでいる。なぜか。同好会の皆が心配して、なんとか元気づけられないか。天体写真の展示会、それを皆で見にいくんですが、そこでの会話が熊彦の視野を広げるんですね。画像処理、加工抜きでは成立しない星景写真。けれど、なぜ加工するのか、その理由が天川先生の視点から語られるのがですね、ほんと、ロマン感じさせるもので、実によかったんですね。この漫画は、先生が、一生懸命に自分の答を出そうとしている。その試みが生徒にしっかり響くところが非常によくて、それは教えるのではなく、導くのでもなく、一緒に悩み考えていると感じられるからなんだろうなあ。ほんと、すごくいい先生だと思う。また、生徒たちもいいんですよね。

『パパとあそぼう!』、もう、ほんと、面白いなあ。家族で一緒に温泉にいきますよ。と、そこに妻の両親も加わって、祖父は孫との旅行を楽しみに、祖母は近くであるきよじろーのコンサートを楽しみに、でもってそれでパパと祖父が本気対決ですよ。ふたりともに大人気ないんですよね。射的であやうく一万円使うところだったり、酒でも必死だったり、けどそんな祖父の気持ち、それが祖母から語られる。ああ、パパに似てるのかも知れませんね。娘との時間をとれなかった。その気持ちが孫に向かってるのかも知れない。そういうんですが、翌朝、朝食からまた全面対決になって、すっかり女性陣からうとまれる。ほんと、めちゃくちゃ面白いですよ。

『かしこみかしこみ』、今回は桜、橘がメインなんですね。夜の仕事はムク、山椒には無理だからと、ふたりがプチ祈願の手伝いをするっていうんですね。夜の仕事!? とはいいますが、やるのは夜回り。商店街のパトロールなのだそうですが、普段は奏衣様のボディガードをやってるふたりですから、そりゃもう頼もしい。いや、護衛と認識されてないのが面白いですよね。ほのぼの仲良しだと思われていた。橘は女子から大人気。桜は男子に人気だけど、遠く密かに思ってるもんだから、当人は気付いてないんですね。そしてパトロールでは、奏衣様の夜遊びを見付けたり、さらには、感覚の鋭さゆえですよね、些細なことを事件と思って大変です。次こそは事件を見つける、そういう橘にかけた奏衣様の言葉がよかった。そこは、大事なくてよかった、そう思って安心するところだろう。ああ、さすがですよ奏衣様。そして最後に描かれる、奏衣様と桜、橘の仲良さ。その関係の静かで、けれどしっかりとしているところ、ぐっときた。ほんと、いい漫画でありますよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第32巻第12号(2014年12月号)

2014年10月19日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2014年12月号

『まんがタイムきららミラク』2014年12月号、先日の続きです。

アンネッタの散歩道』、ああ、人と妖精の、これまで決して交わることのなかった世界が、ついに関わりを持とうとする、その接点が示されました。人の世界に興味を持った変わりものの妖精メイヴが、人の社会に近付いて、はじめて知る人の子供。驚きだな、知らなかったんだ。大人たちとは違う子供たちの表情、行動に触れて、メイヴが気付いたのは、自分たちに、いや? 自分に? 似てるということだったんですね。ああ、そしてメイヴのアンネッタに託した思いです。子供、それが私たち妖精と人とをつなぐ架け橋になる。メイヴからの手紙を受けたアンネッタの表情もまた素敵で、希望が感じられる。ええ、ふたりの未来が幸いなものでありますように!

『202号室の×××ホニャララちゃん』、なるほど、これ、面白いな。久世の隣人、ナノは夜中にゴーストバスターズやってた? その秘密を見たために、記憶を消されそうになった久世だけど、なるほど機械の故障で記憶消去の措置は免れたんですね。ナノ、宇宙人なのか。人の世界で悪さをしている宇宙人を取り締まる宇宙警察、それがナノの仕事。久世の記憶を消せなかったので、監視することになりました。それで学校についてきたりね、結構なやりたい放題、それが面白かったです。そして学校に出る幽霊? そいつも宇宙人なんですね、それを取り締まりに夜の学校に侵入。なるほど、これからは久世とナノのふたりで幽霊ならぬ宇宙人退治となるのでしょうか。最後に出てきた宇宙人、なんかファンシーで面白かったです。悪いやつじゃなさそうですよね。

『箱庭ひなたぼっこ』、陽向がいいろくでなしですね。ミントの香りで頭をすっきりさせる、とかいいながら、肝心の宿題は蘭にやってもらってるんだ。その不正を注意するんじゃない、どこかずれたこといっちゃう先輩も面白い。先輩、なんだかずれてる、浮世離れ? そんな印象にミステリアスな雰囲気もあいまって、とても魅力的でありますが、加えて今回はガチの人ということがわかって、って、アニメファンでいいのかい? 魔法少女マジカルアミーが大好きだった。それがきっかけでハーブに興味を持って、今にいたる。ええ、植物同好会の皆との出会いもアミーのおかげだっていうんですね。でも、これをいい話にしない陽向。この子のポジション、いいなあ。そして最後に、みんなでアミーにはまる。素敵展開であります。

ゆずりはコーポレーション』。対静流の対策を皆で考えていたところに、静流当人がきてしまいましたよ。静流陣営の情報がわからない、そういうゆずりは達に、いろいろ情報を提供しましょう。余裕ですね。これが彼女のフェアネスなのか、それともなんらかの策があるのか、わからないんだけど、とりあえず事務所に招かれることになったんですね。静流、ジニーって子と一緒にやってるんだ。天才少女。学生向けのSNSを運営している。学生とはいうけれど、メインは中高生とかなのかな? 教育関連をメインに広告をとって、その収入で運営している。でも、それだけじゃなり立たないから、もうひとアイデアあるみたいなんですね。もしかして、そのアイデアの実現にゆずりはが、あるいは彼女の背後にある夜桜の知名度が必要だったのかなあ。この、いろいろを考えていそうな静流、対してその時その時に対応し変わっていきそうなゆずりは。ふたりの事業と皆の行く末、興味かきたてられますね。

  • 『まんがタイムきららミラク』第3巻第12号(2014年12月号)

2014年10月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』から、リゼと千夜がハロウィン仕様でありますよ。千夜は魔女、リゼは吸血鬼の仮装をしていて、リゼの口元には小さくキバ、髪飾りについてるうさぎにも小さくキバ、この怖がらせようとしているのか、可愛さ追求しているのか、わからないところがいいですよね。ええ、断然後者であると思います。そして千夜、カボチャのランタン持って、シックな洋装もまたよく似合ってる。ええ、とてつもなく美しいお嬢さんです。

『こみっくがーるず』、なんと、かおすが倒れてしまうんですよ。ご飯、ちゃんと食べてなかった。なるほど、おなかいっぱい、かおすがそういうと、横から小夢が食べちゃってたんだ。かくして、かおすちゃんは栄養失調、小夢は地味に太ってきてる。ふたりともに食事改善だ! けど、ほんと、ふたりともに偏食が酷くて、おかしかった。甘くないと食べられないという小夢。かおすはかおすで、嫌いなものいっぱいあるのに、全部我慢して食べようとする。トマトがブルブル、ブロッコリーはめそめそ、納豆は倒れた上にあばばばばなのか。これ、めちゃくちゃ面白いな。絵だけで笑ってしまう。もう、たまらん面白さでした。ネガティブなかおす、自分みたいのが食べ物さんを嫌う権利など、っていうのもなかなかに珍しい台詞ですが、そこからいい話になった感じで、全然そんなことなかったっていうのね、リスみたいよ! ほんと、この一連の展開、神がかってるな。最高でした。寮母さん、寮生たちのこと親身になって考えていてくれて、お家の味を再現してくれる。お弁当もそれぞれに違うの用意してくれて、おおきくそだて! いや、もう、ほんと、面白いな。ええ、実にナイスなエピソードでした。

『神様生徒会部!』、ウズメが大活躍ですね。ラオの髪を可愛くまとめてくれた。その技術、なるほど、ウズメは芸術の神だからっていうんですね。かくして、生徒会のポスターにイラスト描かされることになって、そしたらそれがえらいヘタクソで。って、なるほどなあ。音楽に舞踊が専門。芸術の概念は西洋のものだから、かね? 日本の概念では、楽と書いてうたまひと読む。歌、そして、舞の神様なんでしょうね。ウズメの真価は音楽にこそある。皆が絵を描いている時に、ギターでもって鼓舞する、その様子、実に神々しくも頼もしい。ああ、本人には効かないわけだな。なかなか、なんでもうまくはいかない。けど、それでも皆で作ったポスターは楽しげで、そしてラオのあの言葉。いいですね。いいふたりでしたよ。

ご注文はうさぎですか?』、なんだろう、すごいテンション。リゼ先輩の蹂躙走行! リゼ先輩の核ミサイルスマッシュ! って、おいおい、お嬢様学校の語彙じゃねえなあ。しかし、リゼ、バスケユニフォームもテニスルックも実によく似合ってて素敵ですよ。そして、常にその姿が見えるシャロ。リゼのおっかけなんだけど、一緒に部活をやりたいのだろうと勘違いされて、って、おい、千夜が誤解に拍車をかけてるよ! 青山さんが吹き矢部に入ってたという話から、リゼ、シャロの部活めぐり。ああ、シャロも可愛いねえ。庶民研究部に対するシャロのコメント、奴ら、はき違えてます先輩ってのがおかしくて、ちょっと暗黒面が出てるよ? 最高でした。そして噂にその名の轟くミス・エメラルド。いったい何者? その答が明らかになるまでの展開、構成が実によくて、ああ、青山さんの学生時代をかすかに伺うことができましたね。青山さんと文芸部の後輩、その関係がリゼとシャロのそれにかぶる。それはすなわち、卒業してからも仕事で繋っている青山翠と後輩、その関係にリゼ、シャロの未来を伺おうというのですね。現在を描きながら、過去を語り、そして未来を展望させる。その見せ方、確かに見事でありました。

『水瀬まりんの航海日誌』、潜水艦に乗ったまりんです。しかし、この子、ずいぶんな妄想家になってしまって、ほんと、とどまるところ知らないって感じでありますね。潜水艦の娘、舞と仲良くなったんですね。ちょっとその距離感をつめるのに躊躇していた舞に、自然と寄っていくまりん、とてもよかった。けれど見せ場はこれからで、おおう、潜水艦のピンチですよ。潜水艦をフォローしていた陽炎から救難ブイの射出が確認されて、様子を確認するために躊躇せず飛び込む舞の母、そして潜水艦を襲う巨大イカを爆雷で退ける! って、危ないな! 潜水艦に被害を与えずイカを退治できたのは、舞の母のおかげなんですね。このスペクタクル、すごく魅力的でしたよ。

『神田ワンマイル』、ゲストです。女子高生ふたりの街歩き。中間考査が終わっての開放感の中、ご飯を食べにいこうという話になるんですね。舞台は神田。東京ですね。扉に描かれた地図のおかげで、東京をよく知らない自分にも位置関係がわかります。なるほど、皇居、神保町、秋葉原と連なる、その神保町皇居寄りに学校があるわけですね。メインヒロインの名前はきよしー? この子が、ちょっと普段と違うもの食べたいと、友人ふみおに案内を乞う。それで、昔いったところに案内してくれるんですね。末広町。こんなとこに来るはずもないのに。ともあれ、末広町に向かう20分ほどの道程、そこで見るもの出会うもの、そしてふたりの会話が面白い。工事中の駅舎、明神男坂に女坂。気にもとめずに見過しにしてしまいそうなものに、ひとつひとつ心を置いていく、そんな感触は実に面白いです。そして割烹店。この店、ほんとにあるのかな? あるならいってみたい、そしてコロッケ、天ぷら食べてみたい、そう思わせる魅力のある漫画でありました。

『ルイトモルーム』、ゲストです。全寮制の女子高に入った譜吹るい。父に兄3人という男所帯に育った彼女は女子が苦手で、だからあえて女子校に入って女の子に対する苦手を克服しようというのですね。寮は3人部屋。イチカに水ノ瀬マキ。ふたりを前にしてあからさまに挙動不審のるいですが、女子が苦手ということと、この学校を選んだ理由説明して、受け入れてもらえるんですね。って、兄の威力すごいな。イチカがいちころだ。ルイトモルーム、その類友ってどういうことなのか。マキが、るいとは逆に男子が苦手だっていうんですね。苦手を克服しようと立ち向かうるいのことを男らしいというマキ。マキは、るいの男の子っぽい部分に、そしてるいはマキの女子らしさに、それぞれ向き合って仲良くなって、苦手を段々克服していこうというのですね。見るからに照れ照れのふたりの間に立たされたイチカのポジションが、なんだか面白いですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第11巻第12号(2014年12月号)

2014年10月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2014年12月号

『まんがタイムファミリー』2014年12月号、発売されました。表紙は、食欲の秋、実りの秋、みたいですよ。手にいっぱい果物を抱えた『ぱちゃぽちゃ水泳部』カツ代が葡萄の房を手にして、なんか気まずそうにして食べてる。ちょっと食べすぎてるのかも、ですね。『毎日が新選組』春さんは、柿を籠いっぱいに持ってますね。そして『教壇のポラリス』改め『先生と星が教えてくれたこと』、天川先生はメロンを持って、服もメロンと同じ緑であります。

『火消しなでしこ』、検索訓練だそうです。検索? いったいなんなんだろ。なるほど、災害の現場で要救助対象を見つけることを検索っていうんですね。かくして、住吉たち、フル装備して検索訓練ですよ。呼吸器つけて、防護面つけて、そして防火衣はめちゃくちゃ重い。そんな格好で、真っ暗な迷路に入って要救人形を探索するっていうんです。面白かったですよ。なるほど、過酷なんだろうなあ。住吉が石田の尻を触ってしまうのがね、それで住吉がショック受けてるのがね、おかしくて、けど検索についてはすごく真面目なんですね。住吉、はぐれてしまう。ひとりで見付けてもらうまでじっと待つ、その間の心細さ。ああ、それを学べただけでも今回はよしなのかも知れませんね。そして絶対見つけるというその意気込み! って、またお尻か! ほんと、この空回り。なかなかうまくはいかんもんなんですね。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』、黒中みどりのタイムスリップひとり旅。今回は、フェレンツェにてミケランジェロに出会って、襲って、縛った……。ヤング・ミケランジェロ、面白いですね。なんというか、粗暴でなんだか疑心暗鬼? 敵が多い模様。レオナルド・ダ・ヴィンチのこと、気に食わないんだなあ。ダヴィデ像のくだりとか、めちゃくちゃ面白かった。ミケランジェロ、いわゆるツンデレなのか? めんどくさそうだけど、面白いおっさんだなあ。鍵のかかった室内に入ってきているクロナカのこと、怖れてしまうところとか、思わず笑う面白さ。市庁舎に向かうのも、仕事だけじゃなく、いざとなった時に逃げられるようにか。いや、ほんとおかしい。そして、ここでクロナカ、レオナルドと再会ですよ。面白いなあ。あの、ドゥオモのクーポラ、あれ指さして丸いのついたといってるクロナカ、あれは可愛かったな。ほんと、ミケラーニョロ編、すごくいい感じ。ぐいぐいきてますよ。

『あまてる!』、ゲストです。田舎を舞台にした女子高生ものであります。主人公はさくら? 都会に憧れる彼女は、東京からきた転校生、天野舞と友達になって、そしてこの舞という子にちょっとした災難がふりかかるんですね。なんと、神様に憑依されてしまう。その神というのは天照大神、って、えらいビッグネームがおりてきたな! 舞の体を使って、山ほどお菓子を食べるんですね。あんまり罪のない感じでありますが、けれど支払いは当然舞なわけで、思わぬ出費にピンチの舞。これ、神様がおりてくることによるメリットととかもあるのかな? さらには、さくらやその友人、楓にひまわり、椿との交流、そこにもなんらかの影響を及ぼすのかな? どうした展開になるものか、楽しみに待ちたく思います。

『みつばちさんのパンケーキ』、ゲストです。小さいころからホットケーキが好きだった美津八さん。時代が彼女に追い付いたんですかね? 最近はパンケーキといって、ホットケーキが大流行。しかも、ちょっとグレードアップしてるんですね。美津八さん、人気の店のパンケーキ、行列してまで食べてみて、写真を撮る、何種も試す、そして自分で再現するってんですね。しかしまた大量に種を作って、ボウルにして3個分。3日食べてもまだ減らない。会社に差し入れしてもまだ減らない。どんだけ作ったのか。それでお隣にお裾分け。なるほど、これは内気っぽい美津八とお隣さんの交流が描かれたりするのかな? いや、パンケーキばっかりでも面白そうですね。

『庶民なお姉様』、ゲストです。この絵の感触、好きな感じですよ。超お嬢様学校アリエス女学院には、上級生と下級生がペアを組む姉妹制度があるというんですね。ヒロイン、マリーのお姉様は巧あかね。学年1位の成績を誇る優等生、なのだけど、お家は一般家庭、いわゆる庶民であるのですね。なるほど、特待生なのですね。対してマリーはというと、いわゆる良家の子女であります。けど、ちょっとお金持ちやらなんやらを鼻にかける悪いくせがありますね? それでぼっちだったのかな? でも、このマリーって子、そんなに悪い子じゃないんですね。あかねに、いい子だっていわれて、マリーが“妹”でよかったっていわれて、あかねのこと決して嫌ってなんかいないっていってしまう。こういうところにこの子の可愛げがあるのだと思います。さっぱりとして気持ちのいいあかねに、ちょっと屈折しながらも可愛らしいマリー。いい“姉妹”なのだと思います。

  • 『まんがタイムファミリー』第32巻第12号(2014年12月号)

2014年10月16日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2014年12月号

『まんがタイムきららミラク』2014年12月号、発売されました。表紙は『幸腹グラフィティ』、買い食いですか? 買い食いですね。晩ご飯の買い出し、って、これ、すき焼きか! 肉やら野菜やらもろもろを買い出しにいったその先で、お腹が空いちゃったのかな、揚げ物買って食べながらの帰り道なんですね。これはコロッケ? 丸々として大きくて、狐色のその周辺にほかほかと湯気がたってる、その暖かみ。きりんとリョウ、ふたりともね、パクッと食べて、すごくいい笑顔なんですね。ええ、ほんと、見てるだけで暖かくなる、そんな雰囲気、素敵でありますよ。

『ミソニノミコト』、ちょこちょこ出てくる神様の話が面白いですね。国生みの神話、あの矛でもってどうたらこうたらっていうのがカレーに繋がったり、ご飯だけでもおいしいわ。昔ワルだった菅原道真とか。けど、オオゲツヒメが酷かった。サバを体のあちこちから出せるミソニノミコトの話から、調子にのって尻から食べ物を出して殺された神もいるとかなんとか。へー、オオゲツヒメ、食べ物を口やら鼻やら尻から出して、結果惨殺、って! その絵は酷い。かりんとうはあかんでしょう。けど、不思議な話でありますね。切られたオオゲツヒメから五穀や蚕が生まれたという、そういう発想は確かに神話っぽいです。なにか、そうした物語を発想させることとかあったのかなあ。あと神様のサバの味噌煮がお婆ちゃんに負けるとか、あのいじけようとかも面白かったです。

『ハルソラ行進曲』、すっかり夏も過ぎて秋ですよ。もう冬といってもいいのかな? 寒い。ブレザー着てきて正解だった、ってことは、衣替えが終わったくらいの時期? でも、そんな時にマフラーぐるぐる巻きにしてくるのが朱莉。この子の、しっかりきっぱりしてそうで、どうも一番あかんたれっぽいところ、すごくいいですよね。でもって、そのあかんたれの部分にサヤが忍び寄る! やっぱりスカート短すぎますよ! からのべろん、ガッ、下からの畳み掛け。素晴しかった。手のにぎにぎもね、サヤのサヤらしさ、見事に大発揮されてて素敵でした。さて、今回の実習は染めものですよ。ほう、絞り染め。Tシャツの、あちらこちらを糸やら輪ゴムで絞りましてね、染料で煮る。いかにも不器用なやなぎが実にいい。一生懸命なのは、すごくよく伝わってくるんだけどなあ。がまんできない若乃もいいですよね。お昼を食べておいでといわれても、もう待ち切れなくてそこそこに戻ってきてしまう皆、実習を楽しんでる感じがほんとよい。そしてできあがってからも、すごく楽しそうでした。

『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、ゲストです。ネットゲームものですね。とある目的を果たすため、そういって牧野夢子がネットゲームに参加するっていうんですが、その目的とはなんだろう。まだ語られてないんですね。ゲーム『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』は、お供のモンスターを自分でデザインできるというのが売り。けど、夢子の絵が思ったように反映しなくって、って、これ、目が手と解釈されてしまった? この失敗、結構ポピュラーらしくって、夢子のピンチを救ってくれた恩人も失敗しちゃってるらしい。それで、装備てんこもりにして、見えないようにしてるのか。この展開、笑ったなあ。面白かった。そして困ってる夢子を助けてくれた別のプレイヤー、あんこさん。どうもこの人、夢子と同じ学校、しかもクラスまで一緒? 中村あずき。黒髪眼鏡地味内気という、もう完璧な素敵お嬢さん。夢子と仲良くなっていくのかな? ふたりの関係とか、悪くなさそうですね。

『宮守♥タイフーン』、ゲストです。ずっと山住まいだった女の子、宮守天音が16になって山を下り、学校に入るっていうんですね。憧れの学園生活、寮生活。友達を作ろう、わくわくしてるのには理由があって、なんと、これまではずっと一人学級だったのか。天音には秘密があるんですね。人と、あるいは動物とも? 触れることでぐーっと近付いてしまう、気持ちが。猫にまとわりつかれていたところを助けてくれた、寮長のお嬢さん、勇美も天音の力に触れて、その感覚、もっと触れ合いたい、もっと近付きたいというんですね。と、この人はなかなかに意思の力がお強いようです。寮の同室、ななみ先輩も天音の力に触れて迷ってしまう。女の子に大人気、けどこれまではそんな気になったことなんてなかったのに、天音なら、こいつとなら、で、ぐいぐいいっちゃって、おいおい、えらいことなってます。これは天音がハーレムを築く話なんでしょうか。ともあれ、まずはいろいろがんがん攻めの姿勢でいっていただきたいところです。

  • 『まんがタイムきららミラク』第3巻第12号(2014年12月号)

2014年10月15日水曜日

あの娘にキスと白百合を

 KADOKAWA半額祭りの余波はまだ続いていますよ。おすすめをうけて買いました。『あの娘にキスと白百合を』。タイトルからして、なるほど百合か! 期待して読みましたら、なるほど百合でありました。「天才さんと秀才さん」、第1話、女学校にてその美貌、その気品、勉学においても優秀、皆の信頼と憧れを集める娘、白峰あやかがどうしても勝てない相手、黒沢ゆりねとの確執にはじまるこのエピソード群。なるほど、黒沢ゆりねは天才で、白峰あやかは秀才なのであります。努力して、苦労して、今の自分のポジションを築いてきたあやかには面白くないんですよ。努力してない、適当にやって、けれどすべてで上回ってくる目の上のたんこぶみたいな女、ゆりね。そんなふたりが、なぜか不思議とひかれあって、そして辿りつく地点とはいかなる場所であるのか。いや、これ面白いですよ。あやかもゆりねも、とにかく屈折してる、一筋縄ではいかない、そんな雰囲気たっぷりで、そんな彼女らの感情の行方、すごくひきつけられますね。

しかし、この漫画、面白い、というか、構成というか、よくできてますよ。メインにあやかとゆりねを置いて、そしてサイドにも多様な関係を配置していくというその塩梅。大は、あやかのいとこ瑞希と萌の物語。小はその名も「あのキス小劇場」。ちょっとした、関わりともいえないような関わりもったキャラクター、さらにはコマのはしっこにちょっと出ただけ、みたいなキャラクターとりあげましてね、こうした彼女らにだって、彼女らの物語があるんですよ。こんな人とのこんな関係、小さな恋だってあるんです。ええ、これは魅せられます。あっちでもこっちでも恋だな! そんな風にも思うけれど、でもそうした人の繋がりが彼女らの暮らす世界、清蘭学園を立体的に立体的に掘り下げて、持ち上げて、立ち上げて、その存在感の魅力たるや、ああ、なんと愛おしい。すごく魅力的な舞台を、登場人物皆が総出で作り上げられている、そんな感触があるのですね。

この感触のもととなるもの、なんなのだろう。それは、個々のキャラクターの確かさなのだ。ひとりひとりの女の子が、おざなりに、適当に、顔も名前も曖昧なモブとして配置されている、そんなことはありえないのです。この子にもあの子にも世界がある。世界をうちに抱いたキャラクターの、なんと見事にチャーミングであることか。喜んだり面白がったり、嫉妬したり、恥ずかしがったり、焦ったり、そしてやっぱり恋したり。その、人が、キャラクターが大切にされている、その頂点があやかとゆりねです。

彼女らは、確かにメインのふたりとして特別です。ふたりの、それぞれに抱えた屈折は、彼女らの問題であり、それが、特にゆりねのそれが明示されずにいることは、この子のミステリアスな魅力を引き出して、またこのわからなさがあやかを引き付けているのだろう。どうしてゆりねはそんなにあやかに固執したの? またあやかは、どうしてゆりねのことを否定しながら同時に目が離せないでいるの? 本当、この素直に、明確にならない自分の心を持て余しながらも、今自分の目の前にいるあなたを、どんどん特別なものにしていってしまうその感覚はたまらなくて、ぐいぐい引き込まれるようにして読んでしまった。とりわけ各エピソードの見せ場になるコマ、見開きに配置される決めゴマの威力すさまじく、鮮烈に現れて心をさらっていってしまう。見事だ、素晴しい。とても素敵です。

しかし、みんな可愛らしくてですね、読んでいるとたまらん気持ちになりまして、たいへん穏やかではありません。とりわけ瑞希がお気に入り、ではあるのですが、読むほどに、出てくる子ら、皆がどんどん特別になっていく。そんな感じがありますよ。ええ、特別なのはあやか、ゆりねだけじゃない。そんな感触あるのですよ。

  • 缶乃『あの娘にキスと白百合を』第1巻 (MFコミックス アライブシリーズ) 東京:KADOKAWA/メディアファクトリー,2014年。
  • 以下続刊

2014年10月14日火曜日

機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート

 機動戦士クロスボーン・ガンダム』をまとめて購入しましたよ、と昨日いっていました。もちろん外伝も買っていて、昨日、休日を利用して『スカルハート』まで一気に読んだのでした。『スカルハート』、これは外伝でいいのかな。短編読み切りとして発表されたものを一冊にまとめた単行本であります。単行本タイトルには、X1改・改につけられた通称、スカルハートが添えられていますが、読み切りのすべてでスカルハートが活躍してるわけではないというのは面白かった。むしろ、のっけから全然違うのが活躍してるんですから、ほんと、とんでもない漫画です。

話には聞いてたんですよ。ほら、ガンダム顔のボールの話。名付けてBガンダム、というんですが、公式にBガンダムが出たら名前が変わりますとか書いてあって、この弱気なところも面白い。とにかく公式じゃない、そう断りをいれることで、好き放題にやっちまおう、そんなノリが感じられて、しかしそれが面白いんだ。わりとしっちゃかめっちゃか。けれどベースにはしっかりした話の運びがあるから、面白がって笑いながらも、活劇として楽しく読める。ほんと、おかしかった。これは必読、とまではいわないけれど、機会があれば読んでみたらいかがだろう。と、おすすめしてしまうくらいに面白かったです。

『クロスボーン・ガンダム』本編でもいっていましたが、長谷川裕一らしさですよ、『スカルハート』はより以上にそのらしさが全面に出ていまして、ボオルもそうですが、「星の王女様」とか、まさしくこの人の筆致! そう思わせるものがありました。ロマンですよね。隔絶された世界でひとり暮らす美少女。まだ海賊として一人前ではなかったトビアが彼女と出会って、そしてこの子の行動、それがただおとぎ話のお姫様のそれではないってところとか、とてもいい。さらに、トビア、ちゃんとこの子との約束をまもったってことが、この先を読んでいくとわかるとかいうところもね、ほんと、丁寧だわ、実にいいわ。

長谷川裕一的ロマンは、ガンダムに対しても発揮されていて、「最終兵士」はしびれました。『クロスボーン』をやってた時に浮かんだアイデアを、とにかくかたちにしてみたといわんばかりの短編集。「猿の衛星」なんかも、本編の要素をぐーっと広げてみました、そんな感じで、けど、あれは妙に説得力、いや納得させる力といったらいいのかなあ、発揮して見事でしたよ。

とにかくガンダムが好き、けどファーストに限る、そういう人には受け付けない漫画であるかも知れないけど、面白い漫画を読みたい、長谷川裕一漫画が好き、そうした人ならガンダム抜きにしてもきっと存分に楽しめるだろう、そう思わせられる一冊でした。

ああ、そうそう。ハリソン大尉。彼にとっては、とばっちりみたいな漫画だったかも知れません。ほんと、笑いました。で、ここでひとつ落ち着くのかな? そう思ったら、全然そんなことなくって、ほんと、ハリソン大尉、ただ性癖が曝露されただけ! いかしましたよ。

2014年10月13日月曜日

機動戦士クロスボーン・ガンダム

  先日、KADOKAWAとDWANGOの経営統合を受けて電子書籍が半額、ってキャンペーンをやってましたが、さすが角川傘下、あれもこれも半額、ってなもんで、どれを買ったらいいかさっぱりわからぬ。そんな時、あ、クロスボーン・ガンダム、あれも角川じゃん、思い出しましてね、調べてみたら確かに半額。けれど結構な冊数。一度は躊躇したのですけれど、冊数があるだけにこの半額セール時に買うべきではないのか。ええ、買いました。まとめて全部、一気に購入しましたよ。

クロスボーン・ガンダムについては、ちょっと誤解があったんですね。まず一点。海賊のガンダム、ドクロの意匠つきというそのデザインから、ずっと色物だと思ってました。そうしたら、ああ、なんと、F91の続編にあたるとか! 知りませんでしたよ。ほんと、読んではじめて知りました。F91、見たことないんですよね。今からでも見ようかなあ。

作者がですね、長谷川裕一だったんですね。これは、電子書籍になった時に、新着案内で見て、あ! 驚いたんですね。長谷川裕一というと『マップス』の人。ああ、じゃあ、漫画としての面白さについては間違いあるまい、この時点ではまだいわゆるガンダムの正史に連なっているとは知らなかったんですが、まったくの別物ガンダムでも面白ければオッケー、そんな具合にまで気持ちが動いていました。

面白ければオッケーっていうの、ずいぶん自分も変わったなあ、というのは、もともとF91周辺に興味を持っていなかったのは、『逆襲のシャア』でシャアとアムロの『ガンダム』に一区切りついて、つまりそれ以降に出てきた『F91』には違和感を抱えていた、という気持ちの問題があったから。こうした前提からしたら、当然『クロスボーン・ガンダム』なんて受け入れられるものではなく、けれどそれが今では抵抗なく読めるようになったんですね。時の流れでしょうか。それとも『∀ガンダム』のおかげ? いずれにせよ、素直に楽しむことができたのは嬉しいことであります。

クロスボーン・ガンダム、昔はジョリー・ロジャー、ドクロマークつきのガンダムなんて! と思ってたのが、今は、これはこれでかっこいい! そう思えるのは、きっと魔王のせいです。胸にでっかいドクロがあしらわれたデザイン。そしてあの活躍に魅せられて、プラモデル欲しいな、なんて思ったりもしてたんですが、そうしたらクロスボーンX1の胸部にはドクロがないのね!? うおー、なんてこった。胸にドクロがつくのはX3か。けど、魔王に比べると地味と感じられて、いや、地味でいいんですけど、いやあ、それだけ魔王のデザインが秀逸だったってことなんでしょうね。

漫画本編について、なんにも書いてないや。海賊をやっているお尋ね者が実は人知れず、地球人類にとっての敵と戦っていたのだという設定。このケレン味いっぱいにきかせた物語。主人公はというと、『F91』から引き続いてのシーブックいやキンケドゥ・ナウ、そして本作の主人公トビア・アロナクス。メインはトビアなんですけど、キンケドゥの存在感はすごいですよね。F91からの因縁、キンケドゥとベラの関係を描きながら、トビアとベルナデットの物語をしっかり語りきる、そのしっかりさ加減はさすが長谷川裕一、そう思わざるを得ない代物で、舞台も木星圏にはじまり、最後には地球圏、そして地球にまで至って、ほんと、こんなのを見たい、そんな場面をどしどし見せてくれるところも見事でした。

個人的に残念だったのは、ネットで名台詞として流布されてたものを見て知ってしまっていたがために、本来なら結構ハラハラさせられる、そんなシーンの先が読めてしまっていたところでしょうか。どことは申しません。そして燃えたのは、カラス先生関連のイベントですね。いけ好かないおっさんでしたけど、この人はこの人で、自分のポリシーというものを明確に持って、表明し、そのポリシーに最後まで従った。そうした一貫性は、この人をただの敵方には収まらない、そんな魅力的な悪漢としていたと思うんですね。この人にはこの人の正義があったわけで、悪漢というのは本来おかしいわけですけれど、でもあのしぶとさ、あのふてぶてしさはたまらぬ魅力を湛えて、ライバルというにはちょっと違うポジションにある人です、主人公が正義というなら、愛すべき悪漢、そういうべきものになっていたと思うんですね。ほら、007にいうジョーズみたいな、ですね。

ちょっと、ネタバレになるかも知れないから、まだ読んでない人は、ここで回れ右して欲しい。捕えられたトビアが決闘させられるあのシーン。普通だったら、そんなのありえない、無茶苦茶だ、そういいたくなるような展開だったのに、それを滅茶苦茶にしなかったのは、事前に描かれたカラス、この人の存在あってのことだと思うんですね。普通に考えたら滅茶苦茶になりそうなものも、その前提にそれが可能と提示されてさえすれば問題なく成立する。ケレン味を荒唐無稽からいける展開に転換する、その見せ方のうまさ。それが、より漫画をスリリングに、燃えるものにしているのだなと、またも実感させられた本作。ほんと、長谷川裕一は漫画名手であります。

2014年10月12日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2014年11月号

『まんがタイムジャンボ』2014年11月号、昨日の続きです。

『凪くんの不運な棚ぼた』、厄病神が里帰り。二三日で戻りますというんだけど、人の世界と神様の世界じゃ時間の流れ方が違うというんですね。向こうの一日は、こちらでいうところの五年ほどに相当するというんですね。ということは、向こう十年、あるいはそれ以上、厄病神と会えなくなってしまう。追おうとするも、どうすればいいかわからない平太郎に厄病神に会いたいと泣き出す座敷童子。これ、平太郎、なんとかするとかいってますけど、なにをどうするか、そのあてはあるのか? なにか事態打開の秘策に繋がるものなど出てきていたっけか。次回最終回なんだそうですよ。なるほど、クライマックスであります。

『お隣さんゲーム』は、長男、長女の行く末が心配になりますね。蘭子が、最近賢司に会えない、すごく寂しがっていて、しかもどうも避けられてるっぽい? なぜなのか。もう落ち込んじゃって、なにかしたんだろうか、明るく朗らかな人なのに、しかめっ面ですよ。なるほど、先達ての酒の失態、あれを気にしてるのか。かくして賢司に会えず落ち込んだ蘭子、片や蘭子以外には恥も失態も気にならなかった賢司。ふたりともに、相手のことを大切に思っているのに、その気持ちが明確にならない。ああ、もどかしいふたりですね。人生は短いのに。とっとと踏み出さないと、時間ばかりが過ぎていっちゃうよ!

『人魚嬢ルリ』、江頭が拉致されて、ルリの屋敷にて尋問うけるんですよ。執事にメイド。江頭がルリのことを変な目で見ていることを警戒してのことなんですが、なぜなのか、その理由を知られてしまうんですね。江頭にはルリが人魚に見える。かくして童話の人魚姫にて語られていること、ルリもそうなのか? つっこんで聞くことになるのですね。ええと、人魚姫じゃなくて人魚嬢だから、足がかゆい程度ですむのか。ああー、音痴になる程度ですむのか。けれど人に正体を知られたら死んでしまうのは一緒。ただ泡になるのではなくて、泡を吹くのか。かくしてルリ、江頭に気付かれていたと知ってあわや命の危機なのですが、あー、なんか適当に生き返らせる方法があるんだ。これ、いよいよ、なんだかグダグダな展開に突っ込んでいきそうですね。ええ、この漫画はグダグダでこそ面白いと思います。

『事件です!シャーロッ子さま』、文化祭の当日、なんと茂里緒の姿が見えなくなったっていうんですね。どうした、樹莉。なにがあった? 捜索する穂華に潤ですが、気になる情報もあって、なんと主役のドレスも一緒になくなっているらしい……。潤がいいですよね。樹莉はそんなことしない。樹莉はしっかりして利発な子だけど、それでもやっぱり子供なのかも知れません。主役の衣装が破れていた。私じゃない、必死になっていう樹莉が健気で、ちょっとドレスが気になって着てみたら、破れてた、それでよりにもよって逃げちゃったっていうんですね。それを八方丸く収めた穂華、さすがですね。さらにその上、樹莉にとっては不本意な魔女役、それを一気にやる気にさせるっていうんですから、ああ本当に素敵なお姉様ぶりでした。というか、やっぱり樹莉がいいなあ。扉のお姫様スタイルとか、最高だと思う。

  • 『まんがタイムジャンボ』第20巻第11号(2014年11月号)

2014年10月11日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2014年11月号

『まんがタイムジャンボ』2014年11月号、発売されました。表紙のテーマはTHE☆浴衣。『レーカン!』天海さんが、見事に可愛く浴衣姿で登場です。紺色に、花かな? ちょっとモダンな感じで描かれた草木模様が面白く仕上がっています。そして『就活女子高生』の新連載告知カットもございます。

『ヒゲとセーラー』、おお、学生服初ちゃん、かっこいいな。けど、あの稽古風景ね、なんともいえないおかしさあって、無表情でパキパキ、そうしたところにこの子のらしさ、真面目で融通のきかない性格が感じられますね。けど今回はその融通のきかなさが仇となって、あれですよ、市井ですよ。初のことが気になるんでしょうね。けど、それで憎まれ口をきいちゃう。馬鹿ですよね。で、初も真面目ですから、憎まれ口を正面から受け止めて、真っ向から打ち返しちゃうんですね。その挙句が喧嘩です。殴っちゃったのかな? 千尋のこと馬鹿にされて、どうにも我慢できなかったんですね。いや、いいですよ、初ちゃん。もう、こんなやつ、なんぼでも殴ったったらいい! ほんと、初、いい子であります。

『ナデシコ!』、おかしいなあ。日本にきてはじめてのお休み。なのでヒナと一緒に遊ぶというんですね。って、ヒナにとっては強制イベントだな。逃げることはかなわない。朝の6時に起こされて、街の探索につきあわされる。日本の原風景、路地裏。素敵なガーデニングにネコ。なんも面白くない。けど、エミには面白いんだろうなあ。うん、わかるよ。身近になかった情景だもんな。絶対面白いよな。でも、それが日常であるヒナにとっては、どこもちっとも面白くない。どころかむしろ嫌い。あの、私にとっては普通、そういったヒナの言葉、それを受けてハンバーガーで逆襲するエミがおかしかったです。でも、エミがいろいろ謂れを調べているところ、それを聞いて、知らなかったと意識を新しくするヒナ。どんな場所にでも歴史の積み重ねがあるというエミの言葉、あの描かれ方、実によかったです。

『でっかいんちょ』、育、よいですね。皆に慕われている、その理由が語られて、って、纏の解説、脱線しすぎだ! 育が委員長になったのも育が原因。けど、そこから信頼を勝ち得たのは育の力ですよね。ああ、頭突きとか木の引っこ抜きとか、そういうフィジカルな力じゃなくてね、いや、こっちの力もか。でも、やっぱり一番は、親身になって助けてくれるところでしょう。園芸部の綿貫。荒れた花壇を世話して、見事に復活させた。育も尽力してくれた。その力をクラスの皆にも貸してあげて欲しい。ほんと、育の素直でまっすぐなところ、気持ちいいですよね。それだけに、綿貫の花壇が台無しにされた時の怒り。おかーさん化するんだ。それでおしりペンペンなのか。それがあの威力。イカす! ほんと、男子皆が尻をおさえて怖れるレベル。ええ、実に頼もしいお嬢さんですよ。

『タヒチガール』、カラーですよ。って、みんなの高低差、すごいな! なるほど、マハナよりルカの方が背が低いのか! 部が発足して、皆で練習はじめ。けどマハナが全然頼りにならんのですね。なるほどなあ、理屈とか知らないままに踊ってるんですね。なので林檎が先生。オテアとアパリマ、2種類のカテゴリーが説明されて、その実演はマハナ。なるほど、音楽をかけたら自然に踊り出すんですね。林檎のいうマハナ、野生のタヒチ小娘っていうのが面白かったです。さて、ここで大きな問題が。なるほど、オリタヒチには笑顔が必須なんですね。あの、子供の頃の林檎がオリタヒチに魅せられたところとか、とても魅力的だった。それであの笑顔でしょう? でも、笑顔にトラウマを植え付けられている部員がいる。そして笑顔に弱点を持ってる部員がいる。はたして麻衣の笑顔、どうなりますか。可愛く笑える日がくればいいなあ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第20巻第11号(2014年11月号)

2014年10月10日金曜日

『まんがタイムきらら』2014年11月号

『まんがタイムきらら』2014年11月号、昨日の続きです。

チェリーブロッサム!』は、大倉山先輩のお家のメイドさんがフィーチャーされて、いやもう、ふたりとも素敵ですよ。大咲が大倉山先輩のお見舞いにいくんですね。クールなメイドB、愛嬌のあるメイドA。どちらが好みですか? 私は両方です。大倉山先輩とつばきの関係について、大咲が問うんですね。なんで偽名で通してるのか。そして語られる大倉山先輩の内心。ああ、先輩にとって友達、大切な人の重み、それが根底にあったのか。大咲に問われて、素直に答え、さらにはつばきに好きな男の子がいるとまで。って、待て待て、大咲、そんなに通じないのか! いや、まあ、気持ちはわかる。というか、つばき、芽がない、芽がないよ……。ともあれ、これは大倉山先輩にとってよかったのか。先輩の明日が明るい日であればいいのに。ほんと、願いますよ。

『ギタ×マン!』、ついにギター組の本番です。漫画組が頑張っちゃって、期待値あがっちゃって、もうね、るっかが緊張しちゃって、はてさてどうなる? というか、元気づけようとするヤマナンがやべえ。そのお面、ほんとにかぶっちゃうのか。すげえ。るっか緊張しちゃってね、MCで全然声が出ないの。マサも緊張で固まっちゃって、まったくちっとも普通にしゃべれないの。そこに漫画組からの応援イラストが入って、あのるっかの顔! そして唐突なつっこみ! 最高だな。でも、それでふっきれた? 一気に表情変わっちゃって、いいなあ、いいですよ。頑張れ、元気女子。それから男子も。あのライブシーンの1ページは、ほんと、かっこよかったです。いい文化祭風景だったと思います。そしてマサとハグ! ヤマナンが! いかす、いかします(裏声)。

『しゅばりえーる』、驚いた! 楽しく、ほのぼの剣の稽古、そんな漫画だと思ってたら、なんと街に不穏な連中が出没してるといいますよ。大剣が盗難にあったり強奪されたりしてる。ああ、セリーゼのキラキラくんが危ない! って、さっそく襲われてるし! 剣をよこせと迫ってくるシャムシール使いの剣を苦もなくさばくセリーゼですよ。おお、強くなってるんだ! そして、そのボスっぽい女。どうもキラキラくん、この人の持ち物だったとか、そんな感じですね。けど、この女もサツキに撃退されて、って、いかすなサツキの体術! その女のいう、ハルベルドがあれば、って、あれか、ハルバードか。ハルバード、中世において最強クラスの武器だったそうですね。リーチかせげるものなあ。このふたり組、テンプル騎士団の残党? 手段を選ばない。リースを誘拐してまで、キラキラくんを手に入れようとしている。サツキとヴィオが敵地に先行し、そして女子騎士たちもそれに続く。ほんと、これ、すごいな。こんな展開、予想もしてなかった。

『はなまるスパイラル』、かまいたちの正念場でありますよ。姉との対決。これに負けると連れ帰られてしまう。なんとかしないと。それで出てきたアイデアが落とし穴。皆で穴掘って、けどこんなの引っかからないよねー。そう思ったら、見事に落ちるのか! って、いや、全然通用してないし! この、やった! そう思ったのに全然やれてないという見せ方、よかったですよ。そしてこの状況を打開したのがあずさ。自分の変化をもって、かまいたちも変わったんだ、自分の思いをもって、かまいたち姉の気持ちを動かすんですね。それを受けて、かまいたちの表情もなにか憑き物落ちたみたいになって、ほんと、ずっとトイレの中で進行するの!? とか思ってた序盤から、ぐーっと物語が広がってきた。そう思わせる展開に見事魅せられました。最後の、あのモノローグからあの笑顔の流れとか、最高ですよ。

『ヴぁるばいと!』は、前回に続き接客コンテストであります。つばめと、ええとライバル? ののとの対決であるんですが、あのつばめの仕事モードの凛々しさに一瞬で陥落とか、ののはちょろそうだなあ。のの、結構駄目な感じなんですけど、つばめのフォローを受けて、その意識を違えるんですね。同じ店で働いてる仲間としてフォローしあう。そうした助けあいの姿勢が自然と出て、のの、負けちゃったんですけどね、でもつばめとは仲良くなったみたいで、よかったじゃないですか。のの、今後もどんどん絡んできそうですね。いいキャラクターだから、楽しみでありますよ。

三者三葉』、いいなあ! 文化祭だよ、カレー屋さんをやりますよ。それで衣装はどうしよう、という時に、薗部! 薗部! ほんと、この人は可愛いなあ。最高だと思う。なんて素敵なの。照の横着さも見事に発揮されて、ほんと面白かった。店内飾り付けについては西山におまかせ。カレーについては双葉におまかせ。ほとんど人任せだ! いや、けどこれこそがマネジメントか!? 葉子様はゾンビやるらしいですよ。けどいい匂いらしいですよ。ああ、なんだろう、なんかいいなあ。これが女子校の風景か!? あ、ここ女子校じゃないか。

My Private D☆Vは浪咲ゆか、『アイはぐ』の作者さんであります。と、このイラスト、可愛いなあ。ダイエットしなきゃ、などなど思いながらも、どうしても食の誘惑に勝てない女の子が描かれまして、あの天秤! 手には焼き芋、モンブラン、それとあれはハロウィンデコレーションのカップケーキ? 秋はおいしいモノいっぱいっていいますけど、ほんとですよね。食べちゃ駄目なのに、そう思いながらも食べてしまうこの子、涙目なのに、八の字まゆなのに、それでもなんだかしあわせそうなその雰囲気が大変によいです。服とか、ぴちむちむに、なんだそうですが、食べすぎない程度になら食べちゃっていいんじゃないですかね? って、ああ、食べすぎちゃうのか。うん、おいしいんだから仕方ないですよね。

  • 『まんがタイムきらら』第12巻第11号(2014年11月号)

2014年10月9日木曜日

『まんがタイムきらら』2014年11月号

『まんがタイムきらら』2014年11月号、発売されました。表紙は『棺担ぎのクロ。』であります。蝶の舞う幻想的な光景。クロたちは大きなキノコの上に腰かけたりして、なんだかとてもくつろいで見えるのであります。ほのかに赤く光るのは、ほおずきのランタンの光のせい? 本を読んだり、しあわせそうに眠ったり、みな思い思いにこのくつろぎの時間を楽しんでいる。そんな情景が実によいのですね。

『こはる日和。』、新連載です。なんか、この人の絵、見覚えがありますよ。姉妹もの? 朝が弱いお姉ちゃん、こはると、しっかりもの? お姉ちゃん大好き? のさおり、姉妹の朝の情景からスタートです。登校途中でこはる、さおりが別れて、ということは、こはるが高校生、さおりが中学生なのかな? メインは、こはるたちの学校での生活風景、みたいですよ。友達と一緒に過ごしている。しっかりもののみさき? 外面のいいひまり? 引っ込み事案のニナ? この4人で全員かな。こはるが微妙にスキンシップ過多であります。妹、さおりに対してもちょっとそんな感じ。なんか普通の姉妹というより、もっと密接なもの感じさせますよね。

『人生は山折り谷折り』、ゲストです。主人公夢野あゆむは、将来の進路、保育士になるためにおりがみを学びたい。その一心で、おりがみ部への入部を決意するんですね。おりがみ部にいたのは小さな女の子、って、制服を着ている、もちろん高校生、しかも先輩なんですね。神田ゆき、2年生。うん、いいじゃん、ちょっと尊大で。ゆきのおりがみ愛がいい感じ。ちょっと暴走気味。でもっていっぱい作ってくれる。へー、羽の動く鶴とかあるんだ。あの、うさぎとか、どうやって折るんだろう。ペンギンにカメはなんとなくわかる、って、幽霊、面白いな。これ、鶴の途中からの派生だな。などなど、おりがみの完成品、あれ見てるだけでなんか楽しいな。ゆきが、あゆむの失礼な言動に、手裏剣やら風船を作って投げつけるのもなんだか面白くて、これ、あゆむのおりがみへの思い、それが変わっていくのかな。今はまだ下手くそ、って、はんぱじゃない駄目さだな! そんなあゆむ、はたして上達するんでしょうかね。

『未完生徒会』、ゲストです。生徒総会で堂々としゃべるマリ会長。生徒からの絶大な人気を誇る彼女だけど、実はいろいろ駄目な人みたい。総会でのスピーチもボイスレコーダーに事前に吹き込んでいたものを流していただけっていうね、こうやって神経の細さをうまく隠して、ピンチを乗り切ってるんですね。けど、この人見知り、なんとか治したいものだ。それで生徒会で話し合う。その会話の中で、なんでマリがこんなに人見知りになったのか、その原因がちょっと見えるんですね。友達の世里がマリに近づく人間を、かたっぱしから排除したせいか! マリのこと好きなんじゃないかと思われたナリに、世里の魔の手が! あいさつ運動のリハーサルもすませて、さて、当日はどうなるか。って、どうにもなんないのか! せっかくやる気になったのに、残念でしたね。

『Club Crisis!』、ゲストです。スポーツ校に通う女の子、東堂籠芽が主人公。この学校でてっぺんを目指す! やる気充分なのですが、そんな矢先にショックなできごと。学校からの通達で、部活が禁止されるのですね。学力低下がはなはだしい。また部の成績もふるわない。風紀も乱れて、なので学内の規律の回復と学力の向上を最優先とする、そんな決定がくだされたんですね。ショックを受けている籠芽に、南光院瑠々と北安曇羽狐が声をかける。私たちで新しく部活を起こしましょう。あらゆるものにチャレンジして、成績を残すことを目標とする。西木愛沙、霧崎も加わって、この5人で学校の決定に逆らい、部活の存続と自己実現に向けて頑張っていくっていうんですね。しかしその前に、勉強も大事。って、籠芽は勉強苦手そうですね。

  • 『まんがタイムきらら』第12巻第11号(2014年11月号)

2014年10月8日水曜日

『まんがタイム』2014年11月号

『まんがタイム』2014年11月号、昨日の続きです。

『女神さまと呼ばないで!』、これいい感じですよ。女神様、早乙女様と呼ばれてる神奈と涼が休日に遊ぶことになったんですね。私服ですよ、私服。フワフワした服が似合う神奈に、ちょっと憧れてるのかな? 自分には似合わない、そう思ってる涼がいい対照であります。しかし神奈は神奈で、今日のことを楽しみにしていて、なんと、湿布が必要になるほど! テキトーでいい、涼にそういわれて、ハンバーガーをガツガツ食べてみたりするところ、あれはよかった。でもって、ふたりで服を交換して、いやいや、ふたりともよく似合ってますよ。可愛い、可愛いです。ふたりのあの楽しそうな表情、実に素敵でした。

『ノコひけ!工業娘。』、こいつは面白いなあ。修学旅行ですよ。今年は京都と奈良にいきます。去年はスキーだった。その前は沖縄、その前は北海道。毎年毎年問題が起きて、場所が変わっていくんですね。いや、ほんと、ろくでもないなあ、君ら。マイノコギリをバスに持ち込むI科の面々。ほんと、とんでもないことやらかしてくれます。いや、ほんと、ノコギリが必要になるいざという時ってなんなんだ、って話ですよ。伝統的建築物、先生がいろいろ解説してくれるんですが、そのせいでI科が入り口から動かない。それからまさかの会社見学とか、あの生々しい質問の数々とか、いや、ほんと、シビアな問題に対する真面目な態度。グッドです。今回はなんと、お風呂シーン、サービスカットがあってびっくりですよ。で、落ちがものすごいあわただしい男子の風呂。いや、もう、この落差。女子8班なら男子はどれだけあるのでしょうね。

はこいり良品』、なんとマキとケンジがいい感じ? ケンジに迫る男子がいて、まずはマキから狙いなさい。おお、ケンジがモテモテだ! 学園祭の助っ人として、ケンジの力が求められてるんですね。流しそうめんをやりたい。以前、商店街で使った設備を貸して欲しい。けれど学校は広いから、ちょっと増設して欲しい。もう、ほぼ新作ですよね。でも、ほとんどケンジは働いておらず、知人の力で完成。いや、けど、この技術を持ってる人との繋がり、そしてコーディネートする力、それはむしろなによりも強い力なんじゃないでしょうか。ええ、ケンジ、なかなかよい感じに育っておりますよ。そして後輩の女の子、男の子ですよ。ケンジ、マキがかっこよく見えてしまう中学生ビジョン装備。素敵だ、可愛いと、ちょっと心が揺れちゃって、けどケンジとマキ、ふたりの様子を勘違いしちゃうんですね。いや、勘違いじゃないような気がするなー。知らんけど。最後のですね、エッシャー式、あれはほんと見た目に面白い。でも、それはさすがに無理ですよね。

『週末すろーらりー』、一子が悩んでいますよ。百子もニコもやりたいことがあって、それに邁進してる。けれど一子は、結構なんでもできる、そんなスーパーな子なんだけれど、逆に一番やりたいことがないっていうんですね。うん、これは難しい状況なのかも知れません。あれもできる、これもできる。けど、そのどれを選べばいいか、どの道に進めばいいかはわからない。けど、その悩みの解決、百子の作ったユニフォームにヒントを見出すんですね。人とのコミュニケーション。それが得意といわれて、はたしてこれで一子はなにを目指すことになるのか。いつか描かれる? ちょっと楽しみですね。

  • 『まんがタイム』第34巻第11号(2014年11月号)

2014年10月7日火曜日

『まんがタイム』2014年11月号

『まんがタイム』2014年11月号、発売されました。表紙は、実りの秋、ということでぶどうづくしですね。『おとぼけ課長』がぶどうを食べる。『まりあ17』まりあもぶどうを食べている。そして『秘書の仕事じゃありません』葉子と部下もぶどうです。って、部下はぶどう食べられないよね?

『ゆとりノベライズ』、めちゃくちゃ面白いですよ、これ。ミツヒの差し入れ、きれいなイチゴのケーキなんですけど、里美先生のお気に入りの店を探してきました。しかし里美はこんな店知らないっていうんですね。ここで明らかになる、ネットに存在する里美嵐のニセモノ。これはいかすわ。あの不穏な表情の三人、あの雰囲気がまず素晴しく、そしてそれ以降の展開もいい感じ。都もミツヒも、ほんと一筋縄ではいかなくて、都は誉めてるのかけなしてるのかわからんし、ミツヒは接近したい気持ちが暴走してるし。しかしこの騒動、どたばたのおかしいこと。里美のちょっと駄目なところがじわじわと発揮されて、すごく素敵。そうと決まればさっそく!! のミツヒも最高に可愛くて、って、弱気な里美さんも可愛いなあ。なんだ、ほんと、今回、この三人の愛らしさが爆発していました。そして最後の落ち。落ち! くじかれましたね!

『ちょっと舞って!ふわこさん』、おお、ふわこがロケットに撃墜された! 科学部の仁科理花先輩がふわこに接近ですよ。って、実験破壊王って、すごいあだ名がついてるな。って、実験破壊女王じゃないんだ! ふわこを守ろうとするあゆむ。けど、ふわこの本心を知って、あゆむちょっと落ち込むんですね。ふわこの、自分のことを知りたいという気持ち。それに気付いていなかった。そんなあゆむの不安そうな表情。対比があざやかで、ええ、あゆむね、心配が先にたっちゃうんですよね。どんどん空に昇っていくふわこを見て、もう耐えられない。そんなあゆむにかけられた仁科先輩の言葉が素敵だったじゃありませんか。そうかあ、そのままじゃ不自由なふわこを自由にしているのはあゆむなんだ。ほんと、ふわこ、あゆむの関係はとてもいい。ふわこもあゆむのこと心配してて、そして戻ってきて抱き合う。素晴しいなあ。そう思わされるんですね。

鉄仮面のイブキさん』、鉄仮面のキタくん、ですよ。伊吹さんが無表情に見えるのは、表情変わりすぎの喜多くんがそばにいるから。相対的に表情に乏しく見えるんだ、なんていうんですね。だから無表情になりなさい。無茶なこといわれて、けど喜多くん、ポーカーフェイスとかできないからなあ。しかも、それからの喜多くんの苦労。全然報われなくて、というか、むしろ伊吹さんも相楽さんも、喜多くんの心を揺さぶろうとしてるよね。面白かったのは、カメラの笑顔認識ですよ。おお、伊吹さんの表情、カメラはちゃんと認識してくれるんだ。って、すげえ、哀原先輩への反応! 喜多くんの自然な表情っていうのが困った顔っていうのもおかしかったです。もう、すごい生気がなくってね、見てるとすごく不安になってくる。それ見た皆が心配するっていうのもおかしくて、いやもう、面白かった。今回、最後の落ち、伊吹さんに相楽さん、すごく魅力的でした。なんていい笑顔。ほんと、素敵な女子ふたりです。

『ひらめけスイッチ』、まさかの平目の女装ですよ。姉ちゃんの命令だっていうんですが、なんだかんだ本人がやる気なのがおもしろい。この平目の割り切ったというか、細かいところ気にしないって感じのところ、いいですよね。しかし、靴下をまさかのアクリル絵の具ででっちあげるのか。あのスカートをちょっとまくり上げてるふたりを見て、思いっきり誤解する小波ちゃんに梶木さん、あのふたりが面白い。でもって、あの冷めた目! 最高じゃないですか。小波の、デザートビュッフェにはいきたい、けど太るのは困るという葛藤。56時間マラソンすればって、死にます、死にますから。加えて平目の化粧する様子、小波が手伝ってる姿にときめく梶木! もうめっちゃくちゃ面白いな。最高でした。それだけに、次回新作? しきりなおしなの? おおう、この漫画、ものすごく気にいってるので、ちょっと残念です。

  • 『まんがタイム』第34巻第11号(2014年11月号)

2014年10月6日月曜日

押しかけ時姫

 来島海斗が学校から帰ったら、家には見知らぬ女の子が待っていた。当人曰く、戦国時代のお姫様。来島家を家臣として抱える野々江の姫、その名も時姫であります。ぶらっと屋敷の門をくぐったら、どうしたことか時を超えて現代日本へとやってきてしまった。けれど、こんなこと、そうそう信じられるものじゃない、と思いきや、父も母も普通に受け入れていて、この時間を超えた時姫の家出騒動、ちゃんと文書として代々伝えられてきて、ついに自分の代で姫がきたかと。貧乏クジ引いたと、ああ、それほど物分りいいわけでもないんですね。

しかし、時姫、魅力的でありますよ。くよくよするところなく、しっかりしてるその気概は、やっぱり姫としてのそれなのでしょうか。親から離れて暮らすことも、人質として嫁いだ従姉妹にくらべれば遙かにマシと、その自らの境遇、自身のありように対するシビアな視点とかね、ああ、13歳の娘であるけれど、単純に子供としてはおられなかった、そんな時代の育ちを感じさせます。

弓の名手、そして健脚。気位の高さはまさしく姫様。けれどそんな時姫が海斗に懐いていて、素直にそうとはいわぬけど、大事な家臣、いやそれ以上なのかい? 外出の際には手を引かせ、折々に南蛮の菓子、アイスをねだる。海斗のそばに他の女の影を見れば、どうにもこうにも気に食わぬ。恋とかじゃないみたいなんですけどね。ちょっとこういうところは子供っぽいのかも知れない。素直な独占欲みたいなものがあるって感じられて、いやはや実に愛らしい。いや、ほんと、現代日本をエンジョイしてますよね。その溌剌としたところ、すごく魅力的な姫様であるんです。

いまいちわかってない、現代の風物に対する時姫の反応。なんでもかんでも南蛮で処理しちゃったりね、あと頑なに変えない自分のポリシー。足など人前にさらせるものか、はしたない。けれど下着は決してつけようとしない。カルチャーギャップでいいのかな? うん、いいんだと思う。茶道への反応とか笑っちゃいましたよ。ああ、確かにそうか、そうなのかも知れん。けど、戦国の世と今の日本。あまりにも風物からテクノロジーから違いすぎてるでしょう? だから、あんまりこちらの社会に慣れさせないようにしてる節もあって、そういうのを見てると、ああ、来島の家の人たちは、いずれくる姫との別れ、姫の帰っていく日のことを心にとどめているのだなと切なくなる。そしてまた、時姫もこの来島の家のものたちと別れ、野々江の家に帰らねばならないこと、自分の姫としての責を理解し、まっとうしようとしているところ。ああ、やっぱりこの子は、ただ子供らしく過ごしていればいい、そんな時代の子ではないのだと、しっかりと姫である自分を受け止めているのだと、その覚悟に触れて胸苦しくなる思いがするのですね。

それだけに、現代日本に暮らす時姫の無邪気にも見える振る舞い、それが貴重と思われて、ええ、姫は、単純に子供ではいられなかった時代から、まだ子供として過ごしていい時代へときて、その責務、重荷をしばしおろしているのですね。ええ、ええ、どんどん海斗に甘えるがいい。海斗にわがままいうがいい。海斗からしたら、面倒くさいしかなわない、そんな思いもするかも知れませんけどね、でも、彼が時姫のこと、よくよく大切に扱ってくれると嬉しいと思ってしまうのですよ。

  • 東屋めめ『押しかけ時姫』第1巻 (アクションコミックス) 東京:双葉社,2014年。
  • 以下続刊

2014年10月5日日曜日

居間には今外国人がいます。

 古民家!! 異文化交流! 日本文化! 外国人! なのに萌えだけがない!!? って、いやいやマッキー可愛いじゃんよ! 全然がんばる必要なんてないよ、マッキー。そのままで、充分萌え萌えだよ! 夏服マッキーもエンジェルマッキーも、ほんとすごく可愛くて、表情豊か、泣いたり笑ったり、困ったり焦ったり、調子に乗ったり家から飛び出していったり、ほんとそんなマッキーと世界のあちこちからやってきた個性的な面々との同居コメディ。マッキー、いやさ万希の両親は外国暮らし、万希ひとりが日本に帰ってお婆ちゃんの家にお世話になることになったのですが、祖母、ひとり暮らしと思いきや、家には外国人がいっぱい! いったいなにごと!? 不思議な三池さん家の事情であります。

いや、そんなに複雑な話じゃないです。大きなお家にお婆ちゃんひとり暮らしじゃもったいない。なので日本にくるお友達、それすなわち外国人に貸しています。最古参のドイツ人、ミヒャエルを筆頭に、って? あれ? ドイツ人っていってるね? ともあれ、やけに主婦っぽいミヒャエル、やたら陽気な日本オタクのマイケル、そして他にも続々外国人が居間にも庭にも住んでいて、名前ある人もない人も、って、おやおや、ない人の方が圧倒的に多いじゃん! けど、それでも個性溢れて、皆愛らしい人たち。なにかあると、ぞろぞろ集まってきて、喧喧諤諤、議論する。日本の学校に興味津々、日本の風物も大好きで、そしてついには自分の文化にも話は及ぶ。その多様性。いつでもなんだかちょっとお祭りみたいでしてね、楽しいんだ。時には友人のようで、時には保護者のよう。万希のこと、暖かく見守っていてくれる。ほんと、いいお兄さん、お姉さんたちですよ。

そんな彼らと一緒に暮らして、万希がですね、いい感じに子供らしさ発揮してくれて、それが実にいいんですね。意固地でさ、海外で暮らしてた時も頑なに現地語を拒んでいたものだから、結局日本語しかしゃべれなくてさ、こういう、こうと決めたらもう動かぬ、そんなところはやっぱり子供なのだと思う。なのに、帰国子女でしょう? 外国語ができるだろう、そう思われるに違いないって心配ばっかり先立たせてね、まったくもって自意識強くて、なかなか素直になれなくて、けどもろもろの感情がゲージ一杯までたまったら、一気に決壊して素直になっちゃう。そんなところが、ほんと、すごくいいんですよ。

万希は学校でもなかなかうまくやってるようで、友達も何人かいるんですけど、巻頭の人物紹介見てびっくりしましたよ。万希の友達、名前はまだないよ! て、ないのかー! そういや、出てきた記憶なかったわ! けど、それでもちゃんと、この子、あの子ってわかるような個性があって、人柄なのかなあ、なんとなく、なんかわかる感じがする。これは、三池家に集う外国人も同じですよね。いきいきとして、しっかりそこに感じとれる人の存在感。キャラクターのインパクトなのかも知れないけど、その存在感がモブをモブにしない、そう思わせられるんですね。

キャラクターが生きて動いて、関わりあって、そうして展開していくエピソード群。そりゃ軸、基礎になる人たちがこんなにも魅力的なんだから、面白くならないわけがないですよね。しかも、中盤過ぎから加わる新たなクラスメイト、そして三池家の居候、彼、彼女の個性、魅力もかなりのもので、ああ、ミカイール、彼女は実に天使でありますよ。一目見れば、引き込まれる、そんな魅力のあるお嬢さんでありますよ。

ああ、そうだ。マイケルの自慢の料理、マカロニチーズ。あれ、自分でも試してみたんですよ。いや、おいしかったですよ。けど、途中で冷めて、ガビガビにならない? いや、でも、また作ってみたい。10分かからぬお手軽料理。小腹がすいて、とにかく詰め込みたいぞ、炭水化物、そして乳製品! そんな気分の時には確かに最高のソウルフードであります。

2014年10月4日土曜日

『まんがタウン』2014年11月号

『まんがタウン』2014年11月号、発売されました。表紙、メインは『押しかけ時姫』、海斗におぶわれている時姫であります。いや、馬にしてるのかな? 手には扇子を持って、天晴れ? すごく楽しそうな顔してるんだけど、対して海斗がめんどくさそうにしてて、この対比がいい感じです。そして他には、『居間には今外国人がいます。』、『涙の数だけ輝いて!』、『あつあつふーふー』、『派遣戦士山田のり子』、『クレヨンしんちゃん』のカットもございます。

『押しかけ時姫』、体育祭の本番当日でありますよ。時姫、体育祭が合戦じゃないとちゃんと理解したんですね。って、演習と思ってるんか! 時姫が白組、海斗は紅組で、主君を裏切ったと御冠の姫だけど、そのやる気のなさを見てスパイと理解する。姫のポジティブ思考は素晴しいです。姫の騎馬戦での活躍、目覚ましく、そして借り物競争で、自分のもの、とのお題に海斗を選ぶというんですね。わーお、素敵、素敵。でも恋愛っぽくはないな。姫勝利してお喜び。ええ、いい感じであります。

『涙の数だけ輝いて!』、料理番組なのだそうですよ。持ち寄った材料で料理を作るっていうんですが、ピュアドールズの持ち寄った材料がもう酷くて。これ、卵だけの炒飯とかしか無理じゃないの? ってレベル。肉を頼まれてた唯がおかしくて、あったら食べちゃうんだ。朝、思わず焼いちゃったんだ。ほんと駄目な子だなあ。最高です。涼子はそもそも忘れてて、晴香は適当にチョコで間にあわせた。マネージャーはパイナップルとちんすこうだけ残して体調不良で帰宅。ええ、いつもどおりのピュアドールズです。この逆境を克服するの、いつものとおり直子の力によるのかな? そう思ったら、おお、まさかの涼さま。貧乏に裏打ちされた技術がピュアドールスを救う! って、タンポポの葉っぱとかいれるのか! いや、ほんと、まさかの涼さまでした。

『ちょい能力少女あゆむ』は、こないだ生まれたばかりの従妹を、姉妹、母総出で見にいくんですね。女の子、ということはなんらかの能力を持ってる。いったいなんの能力だろう、そう思ったらなんだかいい匂いがする。バラかな? 赤ちゃんの仕業なんですね。人の嗅覚を操る能力でありました。子供の名前は薫。だから的確な名前じゃないかっていうんですが、なるほど、5月生まれだからか。話はそこからひい婆ちゃんの能力に移って、まさこさん、5秒だけ人の時間を巻き戻せる能力を持っていた。けどその能力を使うと、代償に自分の時間が5秒進んでしまうそうで、それがわかったのは、夫が亡くなった時のこと。一気に老け込んだというのです。切なくも悲しい話だ。そう思ったのだけど、必死に夫の時間を延ばしていた。ふたりの今を引き伸ばした。それが求めたしあわせであったのでしょう。それを受けて、あゆむたちの母がですね、皆が持ってる能力、自分のために使えばいいという。それで彼女が得たというしあわせとはいったいなんだったのか。ひとつは父と結婚できたことですね。そして子供に恵まれたこと。なるほど、その実感、まだ若い娘たちにはまだピンとこなかったみたいです。

『居間には今外国人がいます。』、万希が元気ないんですね。なんでだろう? って、ああ、テストの点数が悪かったんですね。それがすっかり母に見透かされていて、それだけじゃないんでしょうけどね、元気出せってイースターのお菓子を送ってくれた。そして話は数日後、イースターの卵を探して穴を掘ったり、って、あれってそんな本気で隠すものなの? 家具のあちこちとか、そういうところに隠すぐらいじゃないの? ともかく、万希が掘ったら出てきたのが、ミヒャエルのお酒。そして今度はかつて母の埋めたテスト。おお、この親にしてこの子ありってことでしたか。ほんと、これで繋がる母娘の心。より強まった絆なんですが、こんなので強まるというのもなんだか微妙な気分でありますよね。しかし、テストで失敗した母が一念発起して大逆転。それを知った万希が、自分も同じようにいけるだろう。希望持っちゃって、こういうところはいいですね。そして、これらの展開を、今回のテーマであるイースター、復活祭にからめていくところ、面白かったです。

  • 『まんがタウン』第15巻第11号(2014年11月号)

2014年10月3日金曜日

『まんがホーム』2014年11月号

『まんがホーム』2014年11月号、昨日の続きです。

『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』、扉のコスプレ月夜野さん可愛いなあ。扉は表紙ともども吸血鬼。本編での仮装はネコ耳でありますね。そして渾身のハロウィン飾り。すげえ。全然可愛くない。店長も困る。バイトくんが、グロいですね、そういったら月夜野さん喜ぶ。実にいいです。しかし、このホラー飾りが験担ぎになるんですね。テストの結果がよかった。それで欲しがる人が続々。おどろおどろしいゾンビ看板も欲しがる人がいて、今後ともお店をごひいきに。この、皆がしあわせといった感触、なによりですよ。

『うちの秘書さま』もハロウィンですね。というか、文化祭か。文化祭で、普通にお化け屋敷を手伝ってるメイドさんとか、お化け屋敷でも全然怖がらないふたりとか、ああいう達観したところ、実にいいです。というか、今回はメイドさん、光ってたなあ。ぼっちゃんを陰から見守ることがしあわせ、そういうんだけど、生徒をつけ狙うヘンな女として通報されてしまう始末で、いやもう、最高でした。メイドさんは文化祭を満喫。対して秘書さんは高校時代のヤバげな感覚取り戻して、いやほんと、この人もなかなかに難儀そうですよ。

『マチ姉さんの妄想アワー』、最高です。初対面のゆきずり中年男性を脱がすことに価値や喜びを覚える北風。いや、もう、この評価、最高ですよ。この漫画、どれも面白いんですけど、グレーテル、魔女が素質を見出してしまったとか、熱源イカロス、こういう発想がね、もうほんと最高で、たまらんものがあります。シンプルでおかしい。この感触、このテンポ。ストーリーの展開を重視する四コマが増えている昨今、貴重だと思いますよ。

『そもそも受付嬢には向いてません!』、竹さんに夢中だ。この人、ほんと、いい先輩であろうとして、さらにはモコの素直さ、真っ直ぐさにほだされる、そんな気のよさもある。ほんと、あかんたれのモコに、しっかりものの先輩。いいコンビだとつくづく思わされます。梨狩りのエピソード、あれも面白かった。モコ、人見知りなだけで行動力はあるんですね。そして、気にいった人にはすごく懐いてくる。先輩に大量の梨が送られてきて、ほんと、しびれました。あと、モコの工夫。それ、いいのか!? でも、ピンポーンって看板が出る、あのシステムはちょっと面白い。自分も使いたいです。

『歌詠みもみじ』は中間試験でありますよ。千恵は勉強してんでしょ? それが最後に見事に効いて、ヤマ当たり抜け駆けっ子の常套句、それをまりなが詠むっていうんですね。この意外性。なるほど、この漫画においての川柳とは、まさしく心の叫び、本音であるのだなあと実感させられる、まさしく見せ場でありました。先生をみんなでおだててみたりね、試験当日の、机の中が空かどうか確認する時のバタバタとか、こういうのがなんだか活き活きと学生生活の感触よみがえらせてくれるかのようで、川柳に込められた実感、そして漫画にものってくる実感、ダブルで効果的、そう思うのです。しかし、ほんと、川柳がいい効果を出しています。

  • 『まんがホーム』第28巻第11号(2014年11月号)

2014年10月2日木曜日

『まんがホーム』2014年11月号

『まんがホーム』2014年11月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、らいかがネコ耳、ネコしっぽですよ。ハロウィンですね。たくさんのお菓子を貰って、ちょっと嬉しそう? いい感じでありますね。ハロウィン仕様は、他に『天国のススメ!』太一が魔女? 魔女!? 『200年の夜と孤独』月夜野さんが吸血鬼、って、これ仮装!? そして『孔明のヨメ。』、孔明夫妻が吸血鬼に魔女、ってなんか意外! 面白いですよ。『初恋ヴィンテージ』の新連載告知カットもありますよ。

『孔明のヨメ。』は、ついに収穫であります。紫花菜の種から油を搾るんですが、けっこう大変なのに油はちょっとしか出ないのか。均が戸惑ってたら、種だけで穀物の3倍、油ならさらに高く売れると孔明が説明。一気に均のやる気があがるんです。しかし、痩せた土地、実りの悪い土地が、こうして油が採れるようになり、さらにはその油かすを蕪の肥料に使える。いいことづくめで、そして荘園の皆からも信頼されて、受け入れられて、もう、ほんと、なんとしあわせな情景であろうか。秋までの約束だったのが、さらに続けて荘園に関われるようにもなり、そして鉄の件も解決に向かいそう。夫婦の仲も進展。けれど、ここで劉備が登場。ああ、孔明の運命が動いていきます。ほんと、激動の回ですよ。

『敗者復活戦!』、この古書店、結構経営は順調だったりするのかな? 田邑月穂を訊ねてきたかつての同僚。榎木さん、って、榎本か! 月穂様、名前間違えてますよ! 外資系コンサルだったのか。榎本は月穂のライバル、というか出し抜かれた側なんだけれど、月穂が仕事やめてしまったのが納得いかなくて、わざわざこうしてやってきた。月穂が仕事をやめた理由は、本人のいうように疲れたからなのか、それとも他にもあるのか。後悔はしてるのか、って、ちょっとしてるみたいですけどね、金銭面で。あの、夕記がずけずけ聞く、あの様子がおかしかったです。ニーナいわく、そろそろなぐられるレベルらしいです。

天国のススメ!』、もうふたり付き合っちゃえばいいのに、って、太一と十子ですよ。太一の部屋の天井からぶらさがっていた、あからさまにあやしい糸電話。それは、別次元の世界の太一からのメッセージを伝えて、なんと十子に危険が迫ってるっていうじゃありませんか。十子が危ないと聞いて、矢も盾もたまらず駆け出していく太一。電話が通じない。けど、太一の思いは十子に伝わっていたようで、そして太一も、どこにいるかもわからないはずの十子がどこにいるのか、確信を持って追っていて、ほんと、ふたりの気持ちが通じあってるということが充分に伝わってくるこのエピソード。危ないところを助けながらも、なんでもないという太一に、そうじゃない、助けてくれたのだろうという十子。ああ、ほんと、なんて素敵なふたりなんだろう。太一も十子を受け入れちゃえばいいのに。ほんと、こんないい子、そうそういないですよ。

『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』は、妹れあとパトラのちょっといい話ですよ。姉のあは友達とショッピングに出掛けた。対し、ひとり自室で勉強しているれあ。友達とでかけたりしないのか? それで、れあを外にひっぱりだしちゃうんですね。そこでたまたま出会った同じクラスの子たち。屈託なく話しかけていくパトラちゃんが可愛いですよ。ブトレマイオス星の王女クレオパトラだって、れあは目が点になるし、クラスの子らも驚くし、けど、その様子見て、小さい子の遊びにつきあってあげて偉いな、これまでちょっとつきあいにくい、そう思ってたれあのまた違った側面が見えて、それでちょっと親しくなって、ええ、れあ、ほんとよかったですね。それで、お礼にパトラにカステラをひときれあげる。ほんと、れあにとっては相当に嬉しいことだったんですね。ええ、あの笑顔、最高でしたね。

  • 『まんがホーム』第28巻第11号(2014年11月号)

2014年10月1日水曜日

彼に守ってほしい10のこと

 こないだゆってましたね。『SHOW BY ROCK!!』っていうゲームやってますって。これね、流れてくるマーカーを音楽にあわせてタップするという、リズムゲームなんですけど、キャラクターが可愛かったり、あと曲が魅力的だったりして、ついついプレイしてしまう。ゲーム自体は単純ですから。ものすごい反射神経でもって、マーカーを目視で全部拾ってもいい。音楽聞きながら、ノリノリでプレイするのも楽しいですよね。こないだ、はじめてすぐの頃は、難易度ノーマルで即死だったっていってましたが、今ではハードでもフルコンボできるくらいになりまして、ええ、なんでもやってるうちに上達するもんですよ。

その、はじめた頃ですよね。ちょうど新曲がリリースされたといって、お披露目イベントやってたんです。しにものぐるいというバンドの『彼に守ってほしい10のこと』。ちょっと遊んで、この曲やって、また進めて、この曲をやる。そんな感じでプレイしてたら、すっかりこの曲のこと気に入ってしまいまして、いや、ちょっと違うか。この曲がいいと思ったから、お披露目イベントに打ち込んでたんだろう。ええ、しにものぐるい、すごくいいですよ。どの曲もチャーミングで、ほんと、魅力的。イベントとかで、しにものぐるいが出てくると、よっし、やった! そう思ってしまうくらいですから。

ゲーム内では、しにものぐるいってバンドの曲。けど、ゲームで使われてる曲って、このゲームのために作られたものばかりじゃないんですね。っていうのは、ゲーム内のショップでね、曲を買えるようになってて、そこに『彼に守ってほしい10のこと』もあったんですね。アーティスト名は植田真梨恵。なるほど、タイアップしているわけです。

いったい『彼に守ってほしい10のこと』のなにがよかったのか。ちょっとナーバスな感触がある歌いかた? その歌詞にある愛も自由も 最後に守れない約束なら くだらない、守れない約束ならくだらないといってしまう、その感性にでしょうか。きっと、そのどちらも、いや、その双方が揃ってひとつの曲となっているところになのだろうと思います。

この曲を好きになって、そしてこれがしにものぐるいの曲(ということになっている)と知って、そうなれば他の曲も気になりますよね。そうしたら、ちょうど赤のイベントがはじまりまして、しにものぐるいは赤だから、続々プレイすることができて、大変しあわせでございました。『彼に守ってほしい10のこと』以外の曲は、『心/S/サ』に収録されてるんですね。けど、これ、今、買えないのか。なんかプレミアついてるっぽいのね。iTunes Storeにもあるんだけど、カップリング曲が収録されてなくて、それは残念だなあ。いえね、こういうカップリング曲って、結構な出会いでありますから。アルバムとかまとめて聴くと、ああ、こっちの曲もいいじゃない、ってなる。そういうの楽しみにしてるから、目当ての曲が買えるのはありがたいけど、知らない曲との出会いがないのはちょっと残念です。

さて、『彼に守ってほしい10のこと』を買ってみたら、その下に、リスナーはこんな商品も購入していますリストがずらり並びまして、うわあ、ゲームの曲って全部買えるんだ! うわあ、やばい! 経済がやばいよ!

というわけで、他の曲も、少しずつ買っていこうと思っています。

引用