2015年1月22日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年3月号

『まんがタイムスペシャル』2015年3月号、発売されました。表紙は、うおお、これは素晴しいな。『恋愛ラボ』から、砂糖菓子のような髪のあの子が! 我らがエノが、赤面涙目でバレンタインのチョコレートでしょう、えいっとこちらに差し出してるんですね。ほんと、この子は可愛いなあ。素晴しい表紙であります。他には『前略、パリは甘くて苦いです。』、『だけど温田さんはひとりでデキない』のカットもございます。

『光れ!メシスタント』、今回もまたしっかりと作り込まれた回でありましたよ。先生が料理下手の理由が判明です。なるほど、レシピとか見ないんだ。自分の味を追求するため、自己流でいくわけですね。基礎なしで! 光が問題外とばっさり切り捨てるんですが、これ、漫画のことだとしたら先生だって基礎をおろそかにする愚もわかるんでしょうけど、こと専門外のこととなると、そうしたこと忘れがちになるんでしょうね。そしてここから光の話。自分の漫画、かつての投稿作に返ってきた評が、まさしくそんな感じだった。基礎を学びましょう。そうしたこと思い出して落ち込む。そしてちょっとアシスタントからはずれて、投稿作を描くんですね。結果は奨励賞。杏と一緒に名前が載っていて、ええ、ちょっとずつでも前進してますね。また、光と杏の関係も前進? 杏がほんと可愛くてよかったですよ。

『ローカル女子の遠吠え』、もう最高に面白いなあ。バリバリ。Uターン就職のりん子と東京から左遷されてきた雲春。ふたりが直面する田舎の現実。30過ぎても独り身なんて、この辺じゃ珍しいし恥ずかしいぞ! まっこうから喰らって、それでガッシャーンって! 昭和の価値観には昭和のズッコケですね、って、それ、ものすごいダメージ入ってるから! 雲春の思う社会的信用。ああ、いわゆるキラキラネーム。やっぱりこの漫画、こういうひねた見方、もろもろ、最高です。さらには桐島さんの扱いも、超しびれます。もう、最高。けど、一番よかったのは、りん子の昔のあだ名、ああ、委員長だったのか。委員長、可愛いなあ。ほんと、ツンツン喫茶委員長とか、最高だと思います。それとお茶係。中学までですが、京都にもありましたよ。

どろんきゅー』、前回出た果歩の父。その父と果歩の関係が描かれて、といっても、父が死んでからの話なんですね。気付いたら自分の足で立っていた。生き返ったかと思ったけど、実は幽霊だった。けれど娘の果歩とはコミュニケーションができて、それで父は娘と一緒にいられることを喜んで、自分が見守ると意気込んでいたんだけど、ああ、それが、ああ、妻にも負担をかけて、娘の孤立をも誘って、ああ、思うようにはいかないものなんだなあ。父の決意ですよ。ふたりのしあわせのために自分はどうするべきか、それを考えて、そして実行する。ほんと、これは泣けました。父よ、心残りであったのではないか。遠くから見守る、それだけでもいいと思いながら、それだけにつらく思ったこともあるのではないか。ほんと、切なさ感じさせて、けれどほのかにしあわせも思わせるのですね。ああ、そうそう。ストーカー幽霊の彼女。こんな時期に出会ってたんですね。なるほど、そうだったんですね。そうかあ、一目惚れだったんですね。

『天王洲会長にカレシができないワケ』、ゲストです。今年こそ彼氏を作る、そう決意した天王洲あやかだけど、男の子を見ればついつい妄想してしまう。そのせいで、自分に向けられる憧れも好意もまるで気付かないで、ええ、これは彼女の業であるってわけですね。しかし、なんともいわれんよさがあります。カツアゲの現場に踏み込んで、そこで何をしてるのかしら? どう考えてもカツアゲに対する詰問ではなく、男子が男子に最近はやりの壁ドンで迫ってる、その内容を知りたくてたまらないという様子。人気の男子の好みを聞いても、自分がどうこうと思うんじゃなく、別の男子がお似合いと、はあはあいいながら妄想するんですね。薄暗い体育用具室に男子が二人……。人気者なんだけど、皆から好意寄せられてるんだけど、それがどうにもわからない。むしろ男子×男子の関係が深まることを望んでしまう。ええ、こいつはなかなか気に入りました。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第2号(2015年3月号)

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