2015年1月19日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年3月号

『まんがタイムきららMAX』2015年3月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、カレンとあややのふたりが、毛糸玉たくさん抱えて、ああ、手作りなんでしょうか。ふたりともにニットのセーター、その質感はやわらかで暖かみあるもので、そしてカレンが綾に帽子をかぶせているんですね。二人の表情、それが互いの近しさ感じさせて、それもまた暖かみ感じさせる理由になっているのではないかと思います。

いちごの入ったソーダ水』は扉の先生が可愛いなあ。学生時代の先生ですね。内気さと、けれど秘めた情熱がしみじみと感じられる、実に素敵なイラストであると思います。そして現在の先生はというと、教え子に嘘をついております。いや、ぎりぎり嘘ではなかった。けれど、本当の理由、その目的がばれてはたまらないと、一番の目当てにしぼって並んでみたら、そこに眉村転。なんと、その目当ての作家が転の叔母さん。そして先生、憧れの作家さんと出会って、まあ、赤面なんてしちゃって、なんという可愛さ、可憐さだろう。もう、この漫画のヒロインは先生なんじゃないかと思ってしまうほどに素敵でした。さて、本当のヒロインはというと田舎でのんびりしていて、月に島の案内をしているこひめ、ふたりを後ろから描いた一コマ、これ、すごく魅力的だなあ。空の広さ、風のさわやかさも感じさせて、すごくいい情景だったと思います。自宅での委員長もグッド。月と一緒ではしゃいじゃうこひめも実によくて、ほんと、皆それぞれの夏休み。満喫なさったようでなによりでした。

『裏庭には…!』、皆の制服がきまって、おお、実に華やか。皆やる気いっぱいで、新作のケーキやイベント含みのシュークリームなんか考案しましてね、次の来客を心待ちにしているんですね。そんなところに寮長からのお知らせ。今週末、来客があるぞ。けれど秘密。どんな人がくるのか、まったく伝えられず、これでおもてなしなど、無謀ではないか? それぞれにいろいろ考えて、案を出していくんですけど、はたしてこれでうまいこといくのだろうか。そう思ってましたら、うわあ、なるほどなあ! たくさんの犬! 彼らがゲストか! なるほどなあ! 秘密にされてたの、その意図も納得で、ええ、これはやってくれました。ほんと、次回どのような展開が見られるか、期待させられますよ。

『ランチウォーズ!』、ゲストです。いや、これ面白かったですよ。ストーリーを志向せず、ポンポン飛び出すネタの切れ、勢いでもって楽しませてくれる、そんな漫画かと思いきや、同じネタを次へ次へと畳み掛けて、またくるかと思ったところで軽くいなしてしまうなど、これいいなあ、面白かった。主人公はハルハナ弁当で働いてる春花さくら。でもってこの子がのっけから騙し討ちですよ。しかし高いな、って、ちょっと待て、これ実質のり弁じゃないのか? ひでえ。ひでえ商売しやがります。この子のライバルがコンビニで働くクラスメートのすみれちゃん。この子もなんだかちょっと間違ってるところあるようで、あの夜中の飯テロ画像ですよ。わお、わびしい。ネコ缶のネタもたまらず、ほんと、これいかします。若干のナンセンスと、そしてちょっとビターなネタが相俟って、楽しく笑って、ちょっと苦笑。いや、これいいですよ。

『ふるスクらっち!』、ゲストです。隠したかったオタク趣味、そいつが入学早々ばれてしまった伏見大輝。というか、ばれたくないなら、トキメキ妄想スケッチなんて学校に持ってこなければいいのに! そのノートには、妄想美少女のスケッチが満載されていて、いやほんと、なんでそんなの学校に持ってきたの!? 拾ってくれたのはとんでもない美少女、早乙女まりあ。この子が、伏見の描いた美少女に一目惚れ。それでまりあお嬢様のメイド神田ひな菊と一緒にフィギュアを作ろうってことになるんですね。って、なんでフィギュア? どうもまりあがフィギュアにフェティッシュな喜びを感じているみたい。そして子供の頃に出会った大切な人、その人を探す手掛かり? 思い出すきっかけにフィギュアを使いたい。みたいなこといっていて、そしてフィギュア初心者の伏見とまりあ、そしてひな菊がフィギュア作りに挑戦することになるんですね。って、それはいいんだけど、誰もちゃんとした知識を持っていない。難航しそうな予感がしますね。

『ふれーむあうと!』、ゲストです。吉田みゆきは写真部に入ろうかななんて思ってます。そんな彼女をカリカリ梅でもって勧誘しようとした上級生、森野めぐみは偶然にも写真部で、そのまま部室につれていかれるんですね。部員は他に望月りん、この人だけで、なるほど、部室というか、めぐみが普段勉強してる教室、そこで作業してるのか。暗室はないんですか? その問に答えて、これで充分、プリンターが出てくるんですよ。ああ、そうか。今はデジカメ主流だから、暗室は必要ないですよね。この子らの写真に対する取り組み方、これいいなって思いましたよ。難しいことは考えない。ただただ好きな写真を撮って、見せあって笑いあって、けれどこうしてみんなで撮った写真を思い出に、アルバムにできたらいいなって、ああ、ほんとすごくいいと思う。知識も技術も大切だと思う。けれど、それよりも好きで、楽しんで、写真に、被写体に向きあってる。そうした姿勢、その瑞々しさにはっと打たれる思いでありますよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第3号(2015年3月号)

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