2015年5月31日日曜日

Splatoon(スプラトゥーン)

 大人気、というかすごい話題になってますよね、『Splatoon(スプラトゥーン)』。ジャンルとしてはTPS? インクリングなる種族の少年あるいは少女を操り、4 vs 4でバトルする。手には水鉄砲。弾はインク。このゲームの面白いところは、ただ敵を撃って倒しているだけでは勝てないってところであります。バトルの目的は、どれだけフィールドを自軍の色で塗れるか。ナワバリバトルなんだそうですよ。バトル終了時に、それぞれどれだけ塗ったかがパーセント表示されて、それで勝敗が決まる。ルールがシンプルなのがとてもいいと思います。とにかく塗る、塗る、塗る。敵を見付けたら倒す。倒せなかったら逃げて、敵陣を塗りまくって攪乱してやってもいい。自分の得意を見極めて、自分なりの戦い方で貢献する。自分のスタイルを確立できれば、きっとずっと面白くなる。そんなゲームであると思います。

プレイヤーのスタイル、それがもっともあらわれるのは、ブキの選択であろうかと思います。

ブキ、基本的には水鉄砲で、このゲームの場合、連射がついてくる。サブマシンガンとか思い浮かべるといいんじゃないでしょうか。トリガーを引いている間、インクが断続的に出続ける。種類によって射程、インク量、連射速度、収束密度が違っている。その違いがですね、かなり戦い方に影響するんです。標準的な水鉄砲から、飛距離特化、インク量特化、連射速度特化と枝分れしている感じ。インク量特化は連射速度が目に見えて遅いかわりに、当たれば大ダメージ与えられるとか、連射速度特化は威力も飛距離も劣るんだけど、接近できればめちゃくちゃ強いとか。ええ、私には、その連射速度特化。見た目エアブラシのプロモデラーがあっているようで、圧倒的な塗り性能でどんどん塗り潰しながら、敵を発見すれば、イカ状態で接近して、ばんばん敵を減らしていく。いや、まあ、あんまりアグレッシブにいきすぎると返り討ちにあうから、ちゃんと状況考えて行動しないといけないんですけどね。

プロモデラーは飛距離がないから、高台に居座られてしまうと、突撃するしかなくなるんですよ。塗り性能だのみで、足場までの道を作り、壁面一気に塗り潰して駆け上がる。わかっている相手だと迎撃されるから、非常に厳しい。MGならスペシャルでなんとかできるかも知れない。RGでもトルネードでなんとかできるかも知れない。でも、そんなに都合よくはいきませんよね。そんな具合にどんなブキにも、得意があれば苦手もあるようになってる。実際のところ、高台に陣取ったスナイパー見ると、どうやって対処したらいいものか、困ります。

連射系のブキの他に、タメて撃つ狙撃系水鉄砲や、一気に幅広く塗れるローラー、あと弾が爆発するやつがあって、狙撃系は使ってみたけど、自分には向かない。難しかったですよ。まず有利なポイントをきっちり把握していかないといけない。すなわち高台を占拠することになるのですが、こうなると目立つ。イカになって伏せていても、一発撃つとさすがにバレる。気付かれると当然狙われやすくなるわけで、これが厳しい。またタメ時間が必要なのも大きくて、無駄撃ちできない。はずすと、タメてる間に押し込まれる。また広範囲を塗るには向かないブキだから、終盤一気に引っくり返されやすいかなあ。みたいな印象があります。

ローラーは楽しいですよね。走ってくるローラーにひかれてやられたり、また振って飛ばしてくるインク。あれが馬鹿にできない。ただ走りながら突っ込んでくるローラーは、プロモデラーでも簡単に対処できるんだけど、絶妙なタイミングで振ってくるやつがいるともういけない。どんなブキでも同じなんですけど、特性を理解しているプレイヤー、使い方のうまいプレイヤーは、目覚ましい活躍しますよ。味方にすると心強い。敵にまわすと手がつけられない。ほんと、高スキル者によるマッチとか、すごいことになるんだろうな。なんて、ここ数日プレイしてみただけでも実感させられるんですよ。

簡単にいうと、昨日まではエイムした敵に向かっていく自走ボムがめちゃくちゃ強かったのに、今日になると、避ける、ジャンプでかわす相手が一気に増えてきた。ええ、単純に撃っとけば勝てるみたいな状況じゃなくなってるんですね。たまたまかも知れません。けど、こうしたうまいプレイヤーは日を追うごとに増えていきます。やっぱり考えなしに戦ってるだけじゃ駄目なゲーム。奥が深いなと思わされています。

ブキの話しかしてないな。インクに潜って移動とかリロードとか書きたかったんだけど、まあいいか。

ジャイロセンサーでエイミングを行うこのゲーム。慣れないうちはローラーでプレイして、狙いがつけられるようになってきたら、自分に向いたタイプのブキを探すのがよいのではないかと思います。あと、初期ブキであるわかばシューター。これ、馬鹿にできない強さなので、これで頑張ってみるのもいいかも知れません。上級者のわかばとか、ほんと手がつけられません。

2015年5月30日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年7月号、一昨日の続きです。

『はるみねーしょん』、今回は歴史の話してるわけですが、墾田永年私財Ho! ラップに例えるとか、はじめて聞いた気がしますよ。鎌倉時代のはじまり、それを何年とするか、よく聞く話でありますが、私は1192年で覚えたものだから、今の主流っての、全然覚えられなくてですね、なるほど、1185年。いい箱で覚えるんだ。けどなぜ箱なのか。どうにも覚えにくそうな語呂合わせだけど、今回のクラブなのかライブハウスなのか、このお陰で覚えられそうに思います。しかしこれ、墾田永年私財法をまだひっぱってきてるんだな。息が長いなあ。安土桃山時代の話、あれが面白かったですよ。いつもとはちょっと違ったやりとり。はるみの、まあ言いたいのはそれだけなんだけど……、いいよどむ感じとかも、心に残って、ひっかかって、なんだかよかったのでした。

ばーどすとらいく!』、まさかの展開ですよ。せっかに誘われてウートカとともに秋葉浜にいきます。やたらやる気出してるウートカもおかしいんですけど、浮かれるウートカ、限界突破してるせっか。もうふたりともにノリノリで面白かった。いや、しかし、今回の見どころはクロ=ゥですよ。なんとー、アキマでアイドルやっとる! 地球侵略系アイドルやっとる。しかも結構人気だ! しかし、なんでこんなことに。公園で野宿しとったのに。と思ったら、あー、あのときのスカウト! もうすっかり忘れてましたよ。ほんと、思わんところに思わんものが投げ込まれて、しかしクロ=ゥもいずれは駄目になっていきそうですね。

『トルネードよんじ』、帰宅しない部のその後ですよ。いや、面白かったです。もうひとりの部員、華田がこない。今日も休みだっていうんだけど、理由はおそらく仮病。迎えにきてほしくてこういうことをする。そんな子らしい。いや、もう、めんどくさいなあ。けど、そのめんどくさい子が面白くておかしくて、玄関チャイム、3回鳴らさないと出てこない。セリフ、明らかに用意してきてる。もうね、見事でした。感情の抑制がきかない感じ? 感極まって泣いちゃったり、一年生、星奈の存在に混乱きたしたりと、やっぱり大変そうな人で、そしていっぱいいっぱいになって、余計な情報自らばらしちゃう、そうしたキャラクター強烈で、ほんと、いい感じだなあ。もう大好き、そんな感情が芽生えはじめてますよ。

『ぱわーおぶすまいる』、環の話、続きますよ。環の母に監視されながら、恋人らしくお出かけをしないといけなくなった。いやほんと、もうずいぶんになりますけど、この子、当初の攻撃的な雰囲気ずいぶんやわらいで、宗馬相手だからなんでしょうけど、ほんと、今回もくそかわ、見事に環の可愛さ押し出したエピソードでした。しかし環の目的地、大宇宙物産展なるあやしげなお店。イベント? 環がものすごく嬉しそうにしていて、ああ、趣味は理解しづらくとも、その笑顔は最高ですね。対して、今回、宗馬、あの顔、酷かった。誰かわからんがね。そして環、最後の最後に意味深。いや、意味深じゃないですね。わかりやすいですよね。しかし、宗馬、今後どうしていくんでしょう。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第7号(2015年7月号)

2015年5月29日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年7月号

『まんがタイムオリジナル』2015年7月号、一昨日の続きです。

『かがやけ!工学女子』、今回は雨の季節、梅雨時の情景描きまして、雨が続いて気も滅入る。でも、明るくいきましょう。そんな工夫? インドアの楽しみなどなど描かれまして、いや、ほんと、豊田は元気でいいですよね。最近のゲームいろいろ描かれ、って、ああ、最近のゲームは見た目とかいろいろ細かく設定できるものね。あれ、面白いんだけど、はやくゲームやりたいって時にはわずらわしかったり、けどいいかげんにすると後で絶対気になってくるから、とまあ、豊田の気持ちはよくわかる。紙テープのパンチ穴、あれ、横1列で1バイトだったんだ! そうかあ、なるほど、はじめて知りました。実際に自分で経験すること、オンラインで部屋にいながら見て知ること。その一長一短? そうした描写も気にいったところであります。

『みつめるっ!上野さん』、博物館のイベント。夜に開くというのだけど、募集50人に対し応募5000人。うへえ、100倍か。実際、こうしたイベントの倍率、すごいことになったりするっていいますよね。深夜の水族館とかも、すごい人気だとか。さて、イカ蔵サマを取り合う玉姫と根津の対立、ついに天候にまで影響するレベルに達してるんですね。さて、玉姫、気合いいれた小野小町の扮装。それが不発に終わって、ああ、ちょっとかわいそう。そう思ったところで、市川イカ蔵の見せ場がどんと入って、うわあ、こりゃかっこいいなあ。その次の一本で、ついに玉姫と根津、和解なのか? そう思ったら、いや、そうじゃないのか。けど、あの和解してるっぽいコマのふたり、すごくきれいで可愛かった。あれは実によかったです。実際は漁夫の利みたいな話でしたけどね。そして上野さん、妹もなかなかに面白い子ですよね。あの夜中の様子、姉でなくても驚きます。

『あかるい夫婦計画』、ダイスケさん、不審人物系らしい。「小さなヒーロー」、面白かったですよ。ウチ中の災難が集まってしまったみたいといわれて、君がケガをするよりずっといい。うわあ、かっこいいなあ! そう思ったら、あれれ、小指なのか! いや、小指だけじゃなくて、夫本体もねぎらってあげてください! 「つながる機能」のSNS情景。あれも面白かったです。いや、まあ、他人の誕生日なんて覚えてませんって! だから元気出して、といいたいけれど、こんなにも落ち込むってことは、自信があったんだろうなあ。

『ぎんぶら』、示唆に富む話でしたよ。嗅覚を持たない異星人の住む星へと到着した一行。ああ、嗅覚を持たないために、臭いに対するケアがまったくなされないのか。そうしたら悪いことに、地球人を含む特定の宇宙人にとっては悪臭としかいいようのない臭いがつきまとうことになって、ああ、これはSFだなあ。そんな気持ちをともに読みましたよ。面白いというよりも、そういうこともあるかも知らん、非常に興味深い、そうした感覚が優っていたのです。さらに加えて、それまで提示されていた構図が最後のページで一気に転換させられて、お互い様であることを実感させる。ほんと、これ、よくできた寓話になっています。見事でした。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第7号(2015年7月号)

2015年5月28日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年7月号、発売されました。表紙は『GA — 芸術科アートデザインクラス』、如月と芦原部長ですよね。木漏れ日さしこむ森の中、花に、緑に埋もれるようにして、手紙を書く如月、かたわらにて本を読む芦原。暖かみある色調も手伝って、とてもよい雰囲気で、なんだろう、文学少女の集いといった情景。見事、素敵な世界が広がっています。

GA — 芸術科アートデザインクラス』本編も如月、芦原で進行していきます。入試、その補助をすることになった。本来なら一年生がやる仕事。けれど芦原も駆り出されて、笹本先生の判断なんですが、ああ、先生、ちゃんと先生なさってるんだなあ。ぶちさんとのやりとり、芦原の不安。悲しいなあ、悩んでるなあ。けれど、それを水渕と付き合いの長い如月に話して、そして見えてきたものがある。ふたりの関係もいいですよね。如月の水渕に向けた視線、それは確かで、それだけに芦原に伝えられるもの多かったのでしょう。そしてふたりの和解。ああ、いい友情もの。とても素敵なエピソード。最後の、野田のつけた落ち、これも最高でした。

『カスタムメイド!』、ユウの調理実習ですよ。と、今回はまだ、その前段階。練習でハンバーグを作ってみたら見事に消し炭になったので、マサキに助けを求めたのですね。ユウ、メイドの御仕着せ着用して、可愛いなあ、って、ユウにぴったりのサイズもちゃんとあるんだ。マサキによる料理の講習、結構ちゃんとしていて、けれどその合間合間に猫の手とか、すかさず撮影とか、そつなく笑いどころが差し挟まれて、おかしかったです。そしてユウの母。勘違いさせて、ぬか喜びさせて、と思ったら、最後に大逆転! よかった! 本当によかった! 母の日最高! でしたね。

『まちカドまぞく』、シャミ子の逆襲ではないですか。魔力が絶好調、というので、このチャンスを活用します。ご先祖が、桃の夢に潜り込めというんですね。桃の夢に潜入して、潜在意識に働きかける。シャミ子に血を与えるようにうながそうというんですが、やっぱりというべきか、さすがというべきか、シャミ子、ほんとにいい子だなあ。夢の中では桃は昔の姿になっていて、子供のころ? 魔法少女の格好して、そして背も小さくて、けれど心に重荷を抱えている模様。ああ、町の平穏を守るのが仕事だったのに、それができなかった。それでどんどんヘドロに沈み込んでいって、それをシャミ子が、危機管理! 助けようっていうんですね。桃の夢の中、心の澱をきれいに掃除して、本来の目的は達しなかったんですけど、これが桃への助けになっているといいなあ。その翌朝、桃、体調を悪くしていて、それをシャミ子が助ける。嫌な夢だった。けれど最後は安心する感じがあった。これ、桃の心に抱えていた後悔やなにか、それをシャミ子が洗い流す。そんなことになるのでしょうか。次回、桃の自宅にゴー! ほんと、シャミ子、いい子で素晴しいです。

『ミカヅキすろーいんぐ!』、ゲストです。おお、月の女王の娘、ということはプリンセスか。月の女王になるための試練というか勉強というかで、地球にやってきました。祈李。親切な地球人に助けられて、あまの荘にて暮らすことになった。この子の成長ものだっていうんですね。あまの荘のオーナーの孫、天野陽里。この子に助けられて、そして他の入居者、狼谷侑に遥海涼といった女の子。皆とのやりとりも可愛らしい。祈李、月のお姫様ということ、隠してないんですね。重力の制御ができるとか、普通に見せちゃって、皆、驚くんだけど、そのこと自体は普通に受け入れている。祈李、友達を作りにきている。けれど、この皆がちゃんと友達なのか自信がなくて、今回は友達であること、そう思ってもらえてることを確認しました。そんな感じの導入でありました。

『mission』、ゲストです。米国の諜報員で高校二年生というイブキ。さらに記憶喪失ともいっているこの人物。はたしてそのスパイというのは真実なのか? まあ、この雑誌、女子高生で殺し屋っていう女の子がいるから、女子高生でスパイがいたっておかしくないよなあ。みたいにも思ったんですが、ああ、これは本人の中でだけ有効な設定なのか。イブキの幼なじみ、ミツバが淡々と突っ込んでくれるんですが、なるほど、スパイ設定、いわゆる中二病的なものと理解されて、ミツバには痛いといわれ、教師は教師で手を焼く始末なんですね。イブキの言動、はやめになんとかしないと、そうは思いながらも、暖かく見守っていこう。そうした雰囲気。なだめられながらの御目見得でしたね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第7号(2015年7月号)

2015年5月27日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年7月号

『まんがタイムオリジナル』2015年7月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』メインに、お、これは大工仕事でありますね。山下さん、法被着て肩にどーんと角材を担ぐ、その姿凛々しくて、いやもう、かっこいいなあ。頭に巻いたタオルもよおくお似合いです。角材担いでいるのは『小森さんは断れない!』小森さんもですよ。と、こちらはさらしを胸に巻いて、ちょっと刺激的。そして『らいか・デイズ』らいかも大工仕事、というか、これは夏休みの自由工作。慣れない様子、なかなかに味わい深くあります。

『敗者復活戦!』、おっと、これ、ゲストか。ニーナ、月穂サマに、月がキレイですね、なんと告白ですよ。いや、そんなことないんですけど。月穂サマは、告白なのかなんていうけど、さっぱりそれが通じていないニーナ。そのやりとりをサボりと見抜く夕記。この、夕記のクールさがいいですね。今回は、月穂の店に泊まり込みなんですね。配送の仕事がたまってきてた。それを一気にやっつけて、と、全滅させられたわけじゃないのか。大変だな。仕事終わらせて、皆で銭湯にいったりね、でも、色っぽいとかまったくない。それがいい。湯につかって緩んじゃってるニーナが素晴しく可愛かったですよ。今回は、いつもよりもよりプライベート? 打ち解けた雰囲気があって、それでこそうかがえる表情といったらいいのか、そういうものたくさん見られて、大変よかったです。

『放課後すずなり倶楽部!』、うおお、なんと、不思議な話になってきちゃったんじゃないですか? 美亜のお母さんの髪ハネ天気予報。見事に雨を予報して、けど、これがまさか今回のエピソードすべてを貫く、そんな伏線になっているとは思いもしませんでした。猫屋敷玉緒先輩の不思議であります。美亜のお母さんのこと、知ってるかのような口振りで話す。そして美亜のうたた寝、夢に見たふたりの女の子、ひとりは玉緒先輩、もうひとりは誰だろう。ハネた前髪、ああ、その前髪は……。傘を忘れた娘を迎えにきてくれたお母さん。玉緒がすれ違いざまに口にした言葉。ああ、あの夢に見たこと。加えて、玉緒のいっていた、美亜の母の性格、それがここに描かれて、これは実に不思議な読後感残す、そんなエピソードでした。ふたりは知り合いなんでしょうか。玉緒とはなんなのでしょうか。謎です。その謎が魅力と感じました。

『迷想乙女の文学会議』、おお、今回は松島さんじゃない! 倉野さんと松島さんの関係を心配した部長が、倉野の様子を見るようにと、後藤を送り込んできた。というわけで、今回は後藤と文学談義。後藤から見た松島像、そのクールさ? 冷酷さ? 厳しさ? なんともいえない喜びを語る後藤に、そのいってることがわかってない倉野。そこからふたりの会話が文学に向かって、樋口一葉の『やみ夜』にいたる。知らない話でしたよ。なかなかに物騒な話、あるいは苛烈な愛情といったらよいのでしょうか。けれど、後藤氏じゃありませんが、自分もこうした関係に憧れるところがあるかも知れない。そう思わされるところありまして、ええ、松島さんが恋しい……。しかし、倉野、松島さんとの関係を秘密秘密と内緒にするもんだから、あらぬ噂? 誤解? 広がりそうで、わくわくしますよね。

『北斎のむすめ。』、もう、これ、面白いなあ。雨の日。雨漏りしたり音が筒抜けだったりする長屋の情景。いや、ほんと、広重曰くいい長屋。火事のとき、すぐ壊せる。破壊消防だよなあ、そういや、この時代。この漫画、テンポがよくって、すごく面白い。いくつか提示されたネタの種が、状況などなど違えながら、ぽんぽん飛び出してくる、その展開の妙、広がりの幅など、大変に魅力的で、いよいよ動きが出てきたぞ。登場人物も皆いきいきとして、面白み増してきた、そう思わされましたよ。お辰とお栄の姉妹喧嘩。その顛末などもとてもいい。というか、ご隠居タツさん、賭けの対象に介入するのはいいのかい? あの雨の中、傘を届けにきたお栄、それを受けるお辰。多くは言葉を交さないけれど、その少しの言葉に、許した、許された、そうした感情伝わって、ほんと、あれはいいシーンでありました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第7号(2015年7月号)

2015年5月26日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年7月号

『まんがタイムきららフォワード』2015年7月号、先日の続きです。

『ルイは友を呼ぶ』、いやもう、ハラハラしましたね。レイナの屋敷にて迷ってしまったルイ。そんな彼女に忍び寄る影! ふたり部屋に残されたミアとネルの会話。誘い込まれた? いよいよ不安を強めたところで、ああ、レイナ、特に猟奇的だったりする、そんなことはなかったのだね! よかった。ただ単純に愛が重かっただけ、といっていいんでしょうか。そしてレイナの愛が重ければアイリの愛も重くて、アイアイとお呼びにって、おさるさんかい? しかしレイナ、住む世界が違うとかいって、距離置かれてしまって、ちょっとかわいそうですね。寂しそう、あるいは愛が暴走気味になってしまうのも、わかる気がします。

『バミれ、みどりちゃん!』、新入生公演にて『さるかに合戦』を上演することになった一年生たち。だんだんとかたちになっていく頃合いかな? そう思っていたら、おや、なかなかそう簡単にはいかないようなんですね。しっくりこない。なんか役にはまらない。それでもやもやと違和感がふくらんでいくのですが、いや、しかし、郁衣はマイペースですね。この子見てると、違和感とかいう言葉ではおさまらないもの感じさせますよ。セクシー志向ないしは中二病的、そんな演技を見せつけて、けどこれで、進むべき方向が見えてきた。役に沿うのではなく、役を自分達の個性に近付ければいい。郁衣の発案でもって、脚本に手を入れることとなるんですね。ああ、なるほど、こういうアプローチも許されるのか。自分にはない発想で、それだけに、見知った『さるかに合戦』がどういう変化を遂げるのか、楽しみになってきましたよ。

夢喰いメリー』、状況こそは日常を描いているものの、このサスペンドされた感じ。事態は動かずとも、状況は改善しない、いや、あるいは、より悪い方向へじりじりと追いやられているのではないだろうか。白儀含むクラスの皆で遊びにいって、まざまざと見せ付けられる白儀の完璧さ。そしてここに被せられる、屋上での夢路と白儀の会話。ああ、白儀の目的、明確になって、なるほど誰もが夢を思ったとおり、望んだままに叶えられるようになればいい。白儀がね、皆の夢を願いを叶えるという、一見すればよいことにも思えるその行為、けれどそこからひしひしと感じられる独善的である様。じっくりと長く引っ張って、そして不安ばかりが膨らんでいく見せ方、見事だったと思います。そして夢路にメリー、どのような対処ができるのか。勝ち目の見えない現状、いやもう、ちょっと早送りして、続く展開を見てみたい、そんな気持ちにさせられますよ。

『そこテストにでます!』、揺れておりますよ。動物園にて食事中、飛んできたサッカーボールを軽くトラップして、意外や運動もできるんだよ、そんなアピールなのかい? いや、ちょっと違ったみたいなんですね。ほう、小学生の頃、サッカーやってたんだ。しかも結構がんばっていたようで、そのことを嬉しそうに話す茜の様子からは、この子の数馬に対する好意が感じられようものですよ。けれど、サッカーは数馬にとっては挫折の思い出でしかないのかあ。ひとつのことが、視点を違えれば、全然違ったものとして映る。茜にとっては、ひたむきにがんばる姿に気持ちが動いた。けれど数馬にとっては、思い出したくもない記憶で、こうした齟齬に、茜と数馬、あるいは他の女の子もそうでしょう、基本的なスタンスの違いが浮き上がってきたように思います。数馬の気持ちはわかるんですが、基本ネガティブ、うまくいかない、失敗続き、そうした経験、体験が、もともとの性格を助長しているのかな、なんて思わされるんですね。そして塾にこなくなってしまった茜。さらにはメインヒロインの登場。とどまることなく、前へ前へと事態は動いていきますね。

2015年5月25日月曜日

Flowers, taken with GR DIGITAL IV

GR BLOGトラックバック企画、今月のテーマは草木、というわけで、先月に引き続いて、また花がずらりと並びます。芸がないんですね。幅が狭いのですよ。ともあれ、今月は先月とはまた違うものをピックアップ、といいますか、この一ヶ月で撮った写真でありますね。トラックバック企画「草木」に参加します。

2015年5月24日日曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年7月号

『まんがタイムスペシャル』2015年7月号、一昨日の続きです。

『なり×ゆきリビング』、今回はプール、水着回、ですよといったら、なにかサービス回みたいな響きがありますが、いや、むしろ今回は色気とかそういうのかなぐり捨てた、そんな印象が強いエピソードでありますよ。前回、あんなにエレガントだったのに! 食べすぎて、体重増えて、だからプールで運動しよう。そこで佐藤さん、眼鏡かけられないというので、いつものクールさ失われましてね、ちょっとポンコツな感じがそこはかとなく現れまして、いや、これなんだか悪くないんですよ。黙々と歩く、歩く、歩く。続いて泳ぐんですが、ああ、泳ぐの苦手なのね。ちょっとしか泳げない。ビート板使っても、うまいこと泳げない。その様子面白くて、けどそんな佐藤さん、常連のおばさま達にレクチャー受けて、篠峰は篠峰で、常連のおじさまにアドバイス受けて、なんだか楽しそうでしたよ。そして、ふたりの感じたこと。水の中の感覚にいろいろと思い出す篠峰。見上げた天井、ぼやけた視界に反射して輝く光が美しい。この情景、素敵でした。最後に昔のプールの思い出話。あぶなく寝落ちしてしまうとかね、こういうところもよかったです。

『天王洲会長にカレシができないワケ』。もうシンプルなんですけどさ、おかしかったですよ。昔の悪かった頃のイメージをひきずっている友人がいる。その悩みを打ち明けられて、いつも寄り添えといわんばかりのアドバイスをする。その様子覗き見て、はあはあするんですね。うん、なんか力技なんですけどさ、妙に好きなんですよ。お前にも言えねーような事を野郎共にやってきたんだよ! を受けて、詳しく! つぶさに! 洗いざらい話して!? このインパクトがもうぐっさり突き刺さりましたよ。

『ヒロインになれません』。まさかの『13日の金曜日』ですか。昔しょっちゅうテレビでやってたから、何度も見たんだけど、細かいところ覚えてないわあ。そう思いながら読んだんだけど、おばさんだぁああああ、にはすっかりやられてしまいましたよ。いやね、やたら怖がるかのこがね、肉に関する表現がもう人聞き悪かったり、また風呂場でも、君、子供やないねんから、といいたいようなナンセンス。おかしかった。けど、やっぱり、一番面白かったのは、あばさんだぁあああ!! でしたね。もう、あれは笑わないとか無理。もう完璧に持っていかれてしまいましたよ。

『タフオ☆カスタマイズ』もプールですよ。扉のゆみ氏、すごいな。ほんと、この子、タフオはまったく興味ないみたいだけど、かなりの美少女だと思うんですが、ほんと、すごい。さて、よしの氏はお休みです。なのでタフオ、やる気がないんですが、いや、それでもやるときはやるのか。泳げないと思いきや、どっこいかなりの腕前。燃費は悪そうだな。泳ぎ方としてはよくないけど、ダイエットの手段としては無駄に燃焼しそうで、逆によかったりする? そんなタフオが、今回、溺れてた女の子を助けるんですね。15歳、同い年。ということは学校も一緒? タフオに一目惚れしちゃったみたいな雰囲気で、さあどうなる。なんか、さらに賑やかさ増しそうですよ。

『アテナの初恋』、やっぱりいいなあ。今回は黒ポプラを妻にしている男の話。ポプラといってもただの木ではなく、その精霊、ドリュアスを妻にしているというのですね。そして寿命の違いが問題となっている。ああ、木の方が長く生きるから、と思ったら、逆か! そうか、この男、神だから年をとらないのか! これは意外でした。そうか、そういうこともあるんだな、この漫画だと。黒ポプラの精霊の、女心、そして嫉妬心、それがなにか切なくて、ほんと、生きること、愛することは、業をも孕んでいるということなのかも知れません。けれど、アテナの機転で危機を回避して、そしてふたりの気持ちもふたたびそっと寄り添うこととなって、こうした描写、とても魅力的でしたよ。

メェ〜探偵フワロ』、ミニスカートがはやりです。というわけで、レモンさん、自分の服装、流行遅れなのではないか、フワロ氏やアーサーからすれば、随分モサく感じられたのではないか。ちょっとスカートの丈を短くしようっていうんですね。いや、ここからがおかしかった。ああー、牛体形。あー、ダイエットするのか。夜に歩くんだけど、あの大声はいかんわ、警察きますよ。アーサーになぐさめられてるレモンさん、涙目で、はなたらして、なんか可愛いなあ。けれどダイエットへの熱意は失わない。って、おい、ヴィヴィ孫もウォーキングに参加するのか。肉プルンプルンか。もうほんと、ふたりの鬼気迫る様子、最高におかしくて、そしてその結果の物悲しさ。変わらないのもあれだけど、ひざが痛いって。筋肉が少ないから、足を痛めたんだな。しかし、ほんと、ミスレモンのいじらしさが光る今回。おかしがってばかりいちゃ、失礼ですよね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第7号(2015年7月号)

2015年5月23日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年7月号

 『まんがタイムきららフォワード』2015年7月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』、7月からアニメがはじまるよー、っていうわけで、ゆきがちょびっとレトロな感じのテレビ、膝にのっけて抱いている。そのテレビの周囲に、ちんまりデフォルメされた皆が寄り集まっている、その雰囲気。すごく可愛くて、ほのぼので、ええ、実に期待の高まる、そんなイラストであるのですね。いや、しかし、このアニメ。実際放送はじまったら、割と阿鼻叫喚な感じになったりしないのか? 不安も覚えるのですが、いや、もう、どうなるか、いろいろと楽しみですよ。

『怪獣の飼育委員』、読み切りから連載に昇格ですね。巨大怪獣がいて、それを馴らして使うスペシャリスト、テイマーが存在する世界。主人公日高唯音は、そのテイマーを目指して中学校の育成学科に学んでいるというんですね。いやあ、ずいぶん状況を整理しつつ、導入をしっかり描いてきましたよ、そんな雰囲気に期待も高まろうというものです。唯音がテイマーを目指そうと思った、その発端となった出来事が描かれて、おお、すると唯音憧れの人との再会など描かれるのか。そこには、紆余曲折などあったりするのだろうか。先輩、三枝恭子、「最後の怪獣使い」。別格、教師からもそういわれるほどのお姉さん。皆がてこずる怪獣も、簡単に落ち着かせて馴らしてしまう。そんな彼女に、向いてないんじゃないかといわれてしまった唯音。さあ、どうする、どうなる。って、あんた、教育実習にきて、いきなりそれなのか。自信家なのだなあ。ええ、これからは牧歌的ってだけじゃすまなさそうでありますよ。

『ゆるキャン△』、これ、面白いなあ。『きららミラク』から『きららフォワード』に移籍してきてコマ割り漫画での新連載。ちんまいお姉さんが、自転車に大荷物のっけて、シーズンオフのキャンプ場にやってきた。そんな彼女のキャンプの情景。マイペースに場所を決め、テントを組み立て、のんびりと時を過ごす、のはちょっと無理だったみたい。寒いんですね。使い捨てカイロでは追い付かない。なので焚き火をします。おお、松ぼっくり、着火材に使うのか。そして本命の薪を集めて、ナタで細かくしていって、そして焚き火。これはいいよ。ただ焚き火をする、その情景描いてるだけなのに、なんだろう、キャラクターのコミカルさもあるのかな、すごくほのぼのと、そしてわくわくとさせられる。ダイナミズムとかドラマチックとか、そういう雰囲気ではないんですけど、その情景、世界の広がり、そこにぽつんとひとり、キャンプを楽しんでいる。すごくよい。そのひとりキャンプに加わるどんくさ娘、各務原なでしこ。うおー、面白いなあ。そしてこの夜に富士山! うおお、雄大! これ、いいよ、すごくいいと思う。またふたりでキャンプかい? すごくいいと思う。

『手と手を合わせて』、すごくいいな。クランベリーホテルにて働く桜宮さち。同じくホテルにて働く青門雪葉の学生服を見て、いいなー、かわいい制服、なんか、さち、憧れちゃってるんですね。というわけで、雪葉の制服を貸してもらって、ふたりで幸せの国のあちこちを巡ります。これ、このホテルがどういうところにあるのか、どういう世界、街に彼女らは暮らしているのかを描き、紹介して、それで加えて雪葉の一生懸命さ、さちの気を使うところなどなど、キャラクターの、やりとりの面白さをしっかり押し出して、ほんと魅力的なエピソードに仕上がっていました。ラウンド展望台でのやりとりが素晴しかったですね。スロープ、ボールを転がしてみたくなるね、子供の頃にやったよ、管理人さんにすごく怒られた。このちょっとしたやり取りに、さち、雪葉の個性もろもろ溢れてる。そして眼下に広がる街。さちの感動と、それを見ていろいろ気付いちゃう雪葉。そしてその後のやりとりから最後のページに至るまで、ほんと、叙情たっぷり、見事だったと思います。

『ちょこれーと♥ミラクル』、いいですよ。もう、こうしたほのぼの恋愛描かせたら、三嶋くるみという人に間違いはない。そう思わされるものありました。橘大紀、中学2年生。花森ゆずなる従姉があって、それがなんとお隣さん。ちょくちょく遊びにきて、自室に勝手に入り浸ったりするキュートなお姉さんなんですが、と、そうか同じ学校なのか。なるほどな。今は2月。ゆずはひとつ上だから、もう受験とかすんじゃって、暇をもてあましている。そんなゆずがバレンタインデーだというので、学年一人気の小金井少年にチョコレートを手作りしたい、なんていうから、大紀は落ち着かない。ああ、ゆずのこと好きなのね。いいねえ、こんな可愛いお姉ちゃんだものなあ、そりゃ好きだよなあ。で、いろいろ周辺嗅ぎ回ってみたりさ、それでチョコレート渡す現場にもこっそりついていったりさ。普通に考えたら、これってハッピーエンドにはならないじゃん。どんなに頑張っても準ハッピーエンドだと思うじゃん。と思ったら、これが見事にハッピーエンドになるっていうんだから、すごいぜ! 三嶋くるみ! もう一生ついていく! そんな気持ちにもなろうというものでしたよ。

2015年5月22日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年7月号

『まんがタイムスペシャル』2015年7月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』からエノとサヨ、3年生コンビ、ふたりが3年1組パーカーを着て、ああ、藤女祭を前にしてクラスの結成強めんとお揃いのパーカー作ったんですね。ふたりそれを身につけて、いつもとはちょっと違ったカジュアルな雰囲気。サヨのあの表情とかはいつも通りかも知れないけど、エノが腕組んだりしちゃってね、いやもう、楽しそうで、可愛いんですね。ええ、ふたり、いい友達です。『ヒロインになれません』のカットもございます。

『光れ!メシスタント』、光が先日書店で出会った眼鏡の青年、なんと再登場ですよ。いや、これはまた登場なさるだろうな、そう思ってたんだけど、なんと、この方も漫画家さん。編集さんとかかと思ってたのでした。光、先生の彼氏!? 驚いて聞くんですが、あれあれあっれー? 檜山くんがそうじゃなかったの!? 違ったのか。ふう、安心した(なんで?)。ユズミマサハル氏。今回檜山氏お休みということで、手伝ってもらうことになったんですね。中辻がおかしかった。ユズミ氏の大ファン。もう、ものすごく取り乱して、こともあろうに自分の先生に、何様のつもりですかっ! いやいや、君が、君がよ、それ。もう、めちゃくちゃ面白かったです。というか、興奮すると、中辻さん、こんな感じになるんだ。なんか可愛かったです。しかし、今回、そうしたドタバタした面白さ描きながらも、作るということ、それは誰かのコピーになるんじゃなくて、自分の表現、それを掴むということ、しっかりしたテーマの存在感じさせて、ほんと、この漫画素晴しいと思います。

『ピンポン☆ブー』、終わっちまったよー。決勝、勝敗を分ける早押し、当てれば勝ち、外せば負けるというその局面で景二痛恨のミス。問題を絞り込めない段階でボタン押しちゃったんですね。けれどその状況であややの存在見事に光りまして、これ、ほんと、理屈じゃない、そんな力を感じさせましたよ。ほんと、この漫画、最初は、これどうなるんだろう、そう思わせる展開の数々、頼りない仲間たち、そう思わされたものが、ここ最終回、予選決勝の舞台にあっては、こんなにも心強い仲間だったんだって、もう、これ、感涙、渾身の見せ場、力強く描き切って見事でした。太平先生の涙にいたる、あの一連の描写など、ああ本当に素晴しかった。多くを背負って出場した彼ら、これだけの人が思いを託していた。その思いがこうして報われたと実感させられて、圧巻。そして最後の佐原のセリフ。もう、さすがでしたね。

『だけど温田さんはひとりでデキない』、ちーちゃんのお泊まり、もう最高ですよ。小麦の世話をしたくてしかたがない。もう大変なことになってるこの人、小麦の部屋にきてみればやっぱりいろいろ気になって、世話したい、そんな気持ちに襲われて、抑えるだけで精一杯じゃないですか。富崎の話を聞いて、嫉妬で涙目になるところとか、すごく可愛かった。クール系の美人さんなのにね、今回は可愛い、そう思える描写多くって、ほんと、それで小麦の成長を知って、嬉しく思いつつ寂しくて泣く。いいじゃないですか。素敵な友達ですよ。小麦のことが好きで、大切で、しかたなかったんですね。けど、そうはいっても、禁断症状には勝てないからと、だんだん慣らしていきましょう。週に一度のちーちゃんデー。もう、最高です、この人。

『うぶコメ!』、力斗くんが積極的ですよ。なんと、距離を10cm縮めます! って、そんだけか! いや、もちろんそうじゃないんですね。ああー、つばさ先輩の積極策が影響しているのね。キスをされた、酔ってのこと、という話になってるけど、実はそうじゃないって、先輩と読者は知っている。けれどその先輩の行動がこうして力斗に働きかけて、これは先輩には裏目なのかどうなのか。力斗の視線に気付いたかなでの行動。うわー、怖ろしいな。すべてを察したときのあの表情。ここからかなでも積極姿勢でありますよ。けどそれがうまくいかない。かなでも相当乗り気なんですけど、なかなか思うようにはいかなくて、しかしかなでさん、焦りすぎですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第7号(2015年7月号)

2015年5月21日木曜日

『まんがタイムファミリー』2015年7月号

『まんがタイムファミリー』2015年7月号、先日の続きです。

『牧場OL』、なんだか妙に気になる漫画。今回は、野花の牧場にきてからのはじめての給料、というんだけど、はたしてなにに使ったものか。それで皆に初任給の使い道、どうしたかと聞いてまわるんですね。糸魚沢がおかしいんですよ。通販しすぎて帰省できなくなった、って、なにをそんなに買ってるんでしょ、この人は。男ふたりがなんともいえん微妙さかもしだしてたのに比べ、スアンさんひとり清流のような清々しさで、そしてスーパーにて出会った鷲巣さん。この人もなんか面白いですよね。今回、鹿谷と野花との会話にちょくちょく出てきた、農業に偏見あるよな、やっぱりちょっと田舎バカにしてるだろ、そうしたのが妙に面白くて、確かに野花、発想がろくでもないですよね。

『あまてる!』、進路について考える舞だけど、目下の問題は明日のテスト。忘れてたと大騒ぎして、楓のノートに頼ることになるんだけど、この子の勉強のコツ、なんでもBLに見立てるっていうのね、それがなかなかのインパクトで、しかしこれが結構効果ある。というか、桜がBLにはまりそう? たいした威力であります。舞がですね、天照と一緒に将来のことや、この町を守ること、いろいろ話し合っているところがですね、やっぱりなんだかいいなあって思うんですね。ほんと、可愛い女の子に可愛い神様が降りてきて、そんな可愛さ押し出す漫画なのかと思った序盤だったけれど、むしろ地方の問題に目を向ける、そうしたところが面白く、期待させられて、テーマの勝利を感じさせますよ。

『パパとあそぼう!』、「偽パパとあそぼう」なのだそうですが、偽パパ? なるほど、パパの姉だっていうんですね。見た目そっくり。同じ髪形にすると、ほんと、どっちがパパだかわからなくなる。姉、あきこ。弟には興味がない。けれどさくらがいるとなると話は別で、というか、弟のこと、子供の世話のできない人間だと思ってるわけか。ひどい、ひどいよ、姉さん! 目覚めたさくらの、パパがふえた、あの表情、最高でした。しかし、このパパとその姉、ふたり似た者同士で、あのブロック対決とか、おかしかった。もう、さくらそっちのけですよね。

『かしこみかしこみ』、うおー、新たな登場人物だ! って、いや、人じゃない。熊だった! 大きなツキノワグマ。神社にいったい何用で? と思ったら、ムクに弟子入り志願であります。奥之森神社の南天さん。額の傷は鴨居に打ちつけた時の傷、って、背が高いとどうしてもね。人にこわがられるのを気にしてるんですね。それで人に変化したいんですね。その気持ちの切実さ。ああ、『泣いた赤鬼』思わせるお話かい? 南天のムクについてまわったその一日。ムクのお手伝いをなんだか変に取り違えて、なんでもかんでも修行と思ってしまうところとか、真面目なやつなんだなあ。見た目から怖がられがちだけど、それをうまく克服してみせた南天。ええ、ムクのもとでの修行は無駄ではなかったんですね。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第7号(2015年7月号)

2015年5月20日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年7月号

『まんがタイムきららMAX』2015年7月号、昨日の続きです。

ご注文はうさぎですか?』、先日のキャンプの写真が出てきましたよ。ここで明かされるチノの写真の才。皆がびっくりするくらいにきれいに撮れていて、そして驚きのココア写真。本人が気付かない。素敵お嬢さんに仕上がっていて、ほんと、素晴しい。チノ、写真にハマっているとのことですが、自然体、日常スナップを撮りたいみたいです。その理由が、ココアの姉、モカに頼まれていたからというもの。なるほど、自然な写真、普段の姿を見たいというお願いされてたんですね。ココアがからむと、なんでもオモシロ写真になってしまう。その様子おかしくて、そして今回、ココアにチノが怒る。でもね、ココアと会えてよかったって、それでココアも喜んでという、ほんといい姉妹ぶりでありましたよ。

『神様生徒会部!』、なぜか子供たちから大人気のテラス。知名度もだんだんあがってきているようで、町を歩いていると子供たちから声がかかる程。なぜか? 兼子の秘密活動のせいだっていうんですね。この人、その有能さでもって、いろいろなところに顔を出し、時に商店街に知恵を出し、時にボランティア活動に精を出し、そして幼稚園にて絵本の読み聞かせをするというんですが、そのあちこちにゆるキャラ、テラス様ちゃんとか、手作り絵本神様少女テラス様ちゃんとか押し出すものだから、自然テラスの知名度もあがってしまってたというわけなんですね。その地味な普及活動、ほんと、面白くて、また兼子のいつもとは違った表情も見られてよかった。けどその活動、あくまでも秘密なんですね。知らず喜んでるテラス様もまたよかったです。

『ハナイロ』、1ページ目の、コマの枠から飛び出てるうるみ、それがカウンター内、沙里との位置関係をうまく表現して、広がり感じさせている。そう思ってよくよく見れば、そうした工夫、あちこちに見られて、動きの大きさ、空間の広がり、そして連続するコマのテンポ感に躍動もたらしていると感じられる。おおう、これ、すごくいいよ。ほんと、今回なんかは、クーラー壊れて、暑いよ、つらいよ、へばってる三人の会話と暑さをしのぐ工夫を見せる、どちらかといえば動きの少ない、地味な話であったのですが、そうした見せ方の工夫、キャラクターの配置の巧みさあってでしょう、もうほんと、派手なアクションなくとも、大きな事件なくとも、彼女らの暮らしのエピソードに見えるチャーミングさ、素晴しくリズミカルに表現されていて、見事であったと思います。ほんと、話も面白かった。魔法の使用に対してのうるみの態度の変化、そのつっこみなんかもナイスでした。

アリノス☆ワンダーランド』、たかみんのナカちゃん好きすぎるという話。って、そんなのずっと前から知ってるよ! なんだけど、ルリとの書店での会話ですよ、あの漫画もこの漫画も、たかみんが手にとる、読もうと思う、その基準が、ナカちゃんに似てるキャラがいるっていうんですから筋金いりです。あの男性化ナカちゃん、たかみん、ルリがいい感じ。そして最後にたかみんの夢が叶うという、これね、ずっと少しずつ、この落ちに到達するまでの間、準備がされてきてるんですよね。うわー、うまいなあ。そう思いましたよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第7号(2015年7月号)

2015年5月19日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年7月号

『まんがタイムきららMAX』2015年7月号、発売されました。表紙は、『きんいろモザイク』から、カレン、綾、陽子の三人がバトントワラーの衣装着て、それがとても美しいんですね。えんじ色の上着に黒のスカート。頭には黒い円柱状のもふもふ帽子がちょこんと乗っていて、とても可愛らしい。ああ、これって、イギリス近衛兵がモチーフなのかな? なんて思ったりもしましたよ。陽子、綾が笑顔で、カレンがちょっとはにかんでる? なんだかいつもとちょっと違った雰囲気、それが素敵な表紙です。

『るみのマハナ』、ゲストです。南国の島での物語。ヒナノの友達るみは、毎日魚を獲る網にかかっている。泳げないから、海が呼んでいるから。なんだか不思議なこというんですが、どうも、このるみという子、記憶を失ってるようで、そのことはヒナノに隠している模様。思い出すと、この島から出ていくことになったりする? るみとヒナノ、そこにノノという子も加わっての、南の島での暮らしもの。ちょっと熱い友情込み、といった感触です。

『FKSでいたいむ!』、ゲストです。洋食屋さん? のお嬢さん、こころは、その友達ふゆみとさき、三人でFKSなるチームを作っているんですね。幼稚園の頃からの仲良しで、FKSもその頃に結成された。いつも一緒にいよう、そう約束した。というのに、さきはカメラにはまってて、ふゆみはイラスト描くのに熱中、かくして三人、このところ離れ離れになってしまってるんです。こころ、ひとりだけ夢中になれるものをみつけられていない。そういって落ち込んでいるところに、こころのご飯に助けられたことを話すふたり。なるほど、こころは料理を追求することになるんですね。しかし、即興で作る、腕は確かっぽい、味はいい、けれど見た目が悪く、かつ材料に不安ありという、そのこころのレシピ集、はたしてどのような展開を見せるのか、後半が楽しみでありますよ。

『みゅーこん!』、ゲストです。音楽強豪校にて、ひとりその実力を発揮できずにいるのが三咲乃々花。指揮者志望だっていうんですが、振らせてくれる人がいないとなると、そりゃまあ、駄目ですよね。どうも実績ない模様。自分ひとりが素人。そういってる乃々花が出会ったのが、歌手志望の女の子、まいだったんですね。けれど、この子もなんだか駄目っぽくて、わたしオンステージ部なる、ソロアイドル活動する部活を作って、ひとり活動する予定。その部活に参加することに決めた乃々花だけど、歌手と指揮者だけというのはなんともいえぬ組み合わせ。ほんと、どんな活動になるんでしょうね。

『あおいオールグリーン』、ゲストです。一条セリカは天才少女? 16歳にしてアンドロイドを作ってしまった模様。そのアンドロイド、アオイがセリカと一緒に暮らしていくなかで、いろいろを学んでいく、そうした物語の模様。セリカはいわゆるツンデレらしく、対しアオイはまだいろいろ勝手がわからず、経験が薄いんですね、セリカの感情の機微もいまいち掴めない。なのでダイレクトにいっちゃうところがなかなかによかったです。セリカには従姉があって、それがナナエ。ナナエいわく、アオイには愛を持って接してあげて欲しい。セリカは、アオイで寂しさを埋めつつ、アオイに愛情を注いでいく、そうしたことになっていくのでしょうか。けれど、今のところ、セリカの愛はちょっとわかりにくそうですよね。

『ペンにまします神サマの』、ゲストです。漫画家の卵、神谷寿実が街でもらった試供品、それが神様のペンだったっていうんですね。このペンでもって描かれたキャラクターが現実化する。かくして現実にやってくることとなった桃紋寺ぽえむ。面白かったのが、この子、ぽえむが、自身を漫画の登場人物とは認識していなかったこと。突然寿実の前にあらわれたことにパニックになってる。ワープした? 私、今ワープした!? その様子はおかしくもまたなにか自然で、むしろこの状況を三徹で見た幻覚かなんかと思ってる寿実の方がどうかしてる。続けて出てきたのが、ファンタジー漫画からの剣士様。この人は転移させられたことにはさほど驚かないものの、寿実から明かされた真実、というか今後のネタバレによってダメージ負う。ぽえむも同様で、ほんと、これ、続々いろいろ呼び出して今後どうなるのか。最後には物騒なことに破壊神まで呼び出して、寿実は幻覚か夢か、そんなものと思っているから、世界滅ぼすことも厭わないといった様子。どう収拾つけるのか、その手腕に期待であります。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第7号(2015年7月号)

2015年5月18日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2015年7月号

『まんがタイムきららミラク』2015年7月号、一昨日の続きです。

『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、おお、新マップ追加ですってよ。けれど、初心者のボン、キャロラインにはどうもピンときてなくて、対しチェリとあんこのテンションの高さ! ほんと、あんこ、オフラインのあずきのこと知ってると、またそのギャップがおかしくて、味わい深いなあ。キャロラインの扱いも実にいい。NPC相手に堂々口上述べて、周囲ざわめかせたりね、そして今回もキャロリタイアしちゃってて。いや、ほんと、あんこ、クールといったらいいのか、ほんと、すごいな。今回はボンとチェリがふたりで行動することになって、そこであんこも所属していたギルドのこと聞いて、ああ、あんこにとっては悲しい思い出だったんですね。ほんと、今のギルド、夢子との毎日、それがあんこ、あずきにとって楽しいものになってくれるとよい、そう思わせてくれるエピソードでしたよ、っていおうと思ったらキャロがあれだったでしょう? ほんと、すごい。無謀な突進とかしちゃったのかな。

ハルソラ行進曲』、おお、球技大会。朱莉大活躍、かと思いきや、今回はサヤのお話でしたね。球技はじめ運動全般苦手な子。朱莉とテニスでダブルス組むんですけど、どうにもうまくいかなくて、そんな子の頑張り、それが光った今回。バレーボールの助っ人に入った朱莉の負傷を一早く見抜いて、代理として名乗り出る。いえね、もう全然駄目なんですけど、けど朱莉のこと思えばこうせざるを得なかったんだろうなあ。そんなサヤの気持ちがすごく伝わる。そして朱莉がサヤの写真撮ったりして、それが嬉しかった。あの表情ですよ。よかったねえ、サヤ。ほんと、サヤ、よかったねえ。

ゆずりはコーポレーション』、おお、みんな大人になってますよ。なるほどなあ、ゆずりはの会社、そこに出資してる静流。だんだんに今の皆の関係描かれていって、って、ちょっと待て、亜紀乃さん、素敵なレディになってます! 少しずつ繋がりを持ちつつも、それぞれに違った道を歩んでいる。そんな彼女らの再会、そこで交される会話、すごくよくってね、そしてこうした状況だからこそ、ゆずりはと薫のあの対話、なんかね、よかったんですね。いい関係じゃないですか。いいふたりでしたよ。ずっといい友達なんだな。そう思ったのですね。

箱庭ひなたぼっこ』、いやあ、実にいいなあ。ミニひまわりが咲きましたよ。扉の陽向もすごく可愛くて、いや、ほんと、素敵な導入です。けれど今回の話は期末テスト。もう一週間ない。なのに陽向は余裕で、一夜漬けですますといっている。でも期末は11教科ある。ああ、陽向、駄目そうですよ。翠子が先輩らしいじゃありませんか。ちゃんと勉強しないといけませんよと陽向をたしなめて、勉強しないというのならミニひまわりの世話も禁止する。頼みは蘭。勉強会するのですが、これ、すごいな。赤点があったら、セミの抜け殻でデコられるんだ。また陽向に勉強教えるコツね、なんでも植物に例えればうまくいく。皆で試験勉強するうちに、だんだん楽しくなってきている陽向がとてもよく、そしてひとつ試練を乗り越えて、見上げれば夏空。本当、この情景、すごく素敵でした。広がる空の青さ、深さに、彼女らのこれからが予感されて、すごく素敵でした。

アンネッタの散歩道』、礼拝堂にて祈る庭師のおじさんとメア。ああ、アンネッタはどうなったのか。はらはらしてページをめくれば、ああ、外傷といえばかすり傷だけ。けれど目覚めないというのですね。夢の中、ひとりさまようアンネッタの姿を見れば、かつてこの子の母を連れ去ったという妖精のことなど思い出されて、この不安の果てにフラッシュバックする馬車馬との事故、そしてここに立ち現れる小さな光。ついに、アンネッタ、メイヴと出会いましたね。呼び掛けて、言葉を交して、対面して。ようやく、ようやく! メイヴの旅は一旦の終着点に辿り着いて、ふたり、いや皆、これから、人と妖精という、種を超えた友情を育んでいくのでしょうか。これまでとは違うステージにあがったことを感じさせつつ、最後にやはり手紙で繋ぐ、あの描写はしみじみとアンネッタの心情伝えてくれて、派手さはなく、穏やかに流れる時間の中、けれどキラキラと輝く一瞬、一瞬の心の情景を感じさせて豊かであったと思います。

  • 『まんがタイムきららミラク』第4巻第7号(2015年7月号)

2015年5月17日日曜日

『まんがタイムファミリー』2015年7月号

『まんがタイムファミリー』2015年7月号、発売されています。表紙は『大家さんは思春期!』、チエちゃんをメインにしまして、そして『かなみ育成中!』とセーラー服女子を重ねて配置。ふたりともに買い物の様子が描かれまして、このふたりともに家事もろもろ担っているという苦労系? かと思いきや、それを楽しんでやっているのでありますね。チエちゃんは商店街でのお買い物、対しかなみはスーパーマーケットでの買い物情景であります。

『先生と星が教えてくれたこと』、実にいいですよ。ついに冬休み。二日後に迫るクリスマス、天川先生にサプライズを仕掛けよう! といって、予定を押さえてあるというこの不条理。さすがであります。前回の、天文ショップの店長とのこと。気にしてるのが天川先生らしい。そして店長もやっぱり気にしててね、まあ、へこみますわな。って、えらい妄想で補完しとるのな。今回は、店長も天川先生へのプレゼントに、知らずとはいえ関わって、ああ、ベツレヘムの星。目的地に導いてくれる希望の星。それをあしらったスノードームが贈られて、受験のことは私たち次第だからと、先生は先生の目指す先に進んでほしいと、ほんと、先生に生徒、皆、いい関係を築いている。ぐっとくる描写、ほんと、こういう温度が素晴しいと思います。

『軍神ちゃんとよばないで』、ほんと、いい展開ではないですか。兄との確執、根深い誤解を解こうとひとり春日山城へと向かう虎千代。しかし、その状況見て、弥太郎が暴走。戦だ! って、おいおい、やばいやばい。次いで宇佐美が呼応。加えて柿崎が出兵。あかん、あかんがな、これ、どうなるんだ。ものすごく不安になる状況に、兄晴影は虎千代率いる軍勢を迎え撃たんと腰をあげ、たと思ったら、虎千代がひとりちょーんと到着ですよ。うおう、これで誤解が解ければよい。ここからの描写、虎千代の兄に向けた言葉の真摯さ、その真っ直ぐさには、もうほろりときて、最後に描かれたちょっと抜けたところなんかもとてもいい。このふたり、仲を回復させたらいいなあ。けど、それはそれで軍勢動いちゃってるの、こっちはどう決着つくんでしょうね。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』、うおー、これはすごいな。ただクロナカが、ルネサンスの世にトリップし、レオナルドに代表される画家、芸術家に出会っていく、そうして時代や人物を知っていく、そういう漫画だと思っていたのに、うおお、ついにクロナカが時代に影響を及ぼしたぞ! 再び出会うヤング・レオナルド。女をあんなにも毛嫌いしてた彼だけど、それが少し変わっていて、ああ、なるほど、クロナカの介在で義母に関する記憶が変化した。それが女性に対する意識の変化を生んで、あー、これはすごい。これはダイナミック。そして、この時、レオナルドと一緒にいるのがボッティチェリ。晩年のボッティチェリの鬼気迫るあの状況を知っているクロナカの、あの策略! それがそのまま効いたわけじゃないけれど、結果オーライとなって、ああー、一種絶望的な時代を描いて、それを後に緩和する。これは素晴しかったわ。なんだろう、胸が震える思いでしたよ。

『カラフルぶらぱん』、カラーがきれいだなー。ナツが可愛いなあ。男の子だけど。女の子が苦手なので、性別を偽ってランジェリーショップでバイトをしている。そんな彼に今回は、今回も? 試練が待っていまして、それはガーターベルト。その機能性や、またどのように装着するかといったところまで、詳しく、しっかり語られて、そのたびにナツが悲鳴をあげる。けど、ほんと、クラスの子の下着事情に知らず詳しくなったりとか、ナツにはつらい状況。ほんと面白く、そしてガーターベルト買い足すアキのその心情などうかがえて面白かった。けど、今回のガーターベルト攻撃、店長のちらがとどめをさして、結果ナツのこれまでの努力は後退。ほんと、この先またちょっと苦労が続きそうですね。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第7号(2015年7月号)

2015年5月16日土曜日

『まんがタイムきららミラク』2015年7月号

『まんがタイムきららミラク』2015年7月号、表紙は、テレビアニメ目前にして『城下町のダンデライオン』であります。茜様と奏でありますね。仲睦まじい姉妹といった雰囲気。後ろから手を回している奏、その手をとって、ちょっとはにかむ感じの茜様、そのふたりの表情、とてもよくって、ええ、仲のいい姉妹。本編においても今回はこのふたりがメインで、いや、この表紙みたいな雰囲気じゃなかったよ!? けど、それでも仲のいい姉妹ですよね。

城下町のダンデライオン』、なにか思い詰めた雰囲気なんですね、奏。茜に選挙を辞退して欲しいなんていって、その理由が修の足。ああ、前回の回想、それは今回に繋がってくるものだったのか。奏の後悔。自分のしてしまったことをずっと思い続けてきて、それが今の彼女の思いを形作っている。しかし、それでも奏は茜の姉なんですね。修とのこと、茜に本当のことをいわないでおく、だって経緯を知ったら茜も気に病みますでしょう、ちゃんと妹のこと守ってくれてるんですね。そんな奏と修との関係、ああ、ずっと胸に隠していた気持ちを吐き出したのかな。それを受けて、修、ああ、いい兄ではないですか。ずっと気に病んできた妹、その気持ちをちゃんと理解して、受け止めてくれてるんですね。しかし、これで奏の気持ちも変化したかな、いや、変化はしたんだけど、それでも目指す目標はまったく違えずにいるってところ、これが奏らしさなんでしょうね。いいお嬢さんだわ。かっこよくて素敵です。

『ミソニノミコト』、おかしいなあ。それにとってもいい話。ウノハナの神棚を買いにいきます。エミリがほんといいやつでね、ウノハナも全然えらそばらないいい神様でね、そんなふたりはいいコンビだなあ。対照的なのがミソニノミコト、ウカノミタマのこと全力でからかったりしましてね、ほんと、このくだりおかしかったです。そして本題、神棚のこと。なんと、神棚ってこんななのかあ。うちにも神棚はあるんですけどね、一社宮ですね。けど、ほんと全然知らんものだなあ。神棚を選ぶくだりで、エミリとウノハナ、ふたりの気持ちがぴたってあう、そんな雰囲気あって、とてもよかったんです。ほのぼのだなあ、そう思っていたら、最後にあれでしょう。もうね、よかったなあウノハナ様。こういう不意打ちは大歓迎ですよ。

『音無さんは破壊神!』、なかなか面白いのではないでしょうか。夢にて、神を名乗る少女? から、力を託された音無いりす。地球の破壊を命じられるんだけど、もちろんこんなのただの夢だと思っていて、でも夢じゃなかったっていうんですね。友達の鈴木すず、この子との会話のなりゆきで、机に空手チョップをお見舞いすることになった。そうしたら、神の力が発動しちゃって、ええ、大変なことになりそうですよ。神が命じる地球の破壊。もちろんいりすはそんなつもりまったくなくて、なるほどそれで神といりす、対立することになるのか。仮面ライダー的な、ええと昭和のね、構図ができあがって、いりすの戦いどうなるのだろう!? 神より強いとのこと、ほんと、いりすの活躍、ちょっと楽しみですね。

『しらたまリフレイン』、ゲストです。おお、なるほど、バンドもの。女の子ふたりが、ビデオでお父さんたちのバンドを見て、そのバンドというものに憧れている。そのうちのひとり、吉野千尋が高校生になった朝、母から託されたのが父のギター。って、父の部屋、開かずの間になってたのか。って、父、故人!? かくして父のギターを受けとって、学校にいく途中で出会った友人、ビデオを見ていたもうひとりの子ですね、結希、この子の方も似たような状況で、なんと、ベースを託されていたんですね。けれど、学校ではギター触る余裕がなくって、そのままふたり、自宅に帰ったら、なんとうちにスタジオがありました。ギターの入手や環境構築もろもろ、そうしたところはもう全部すっとばして、ふたりが楽器に触れて、いろいろを知っていく、そこがメインになりそうなバンドもの。どういう方向目指すことになるのかな。そのあたりは、まだまだこれからみたいだけど、いずれドラムも加わってくる? そんな予感がしますよね。

  • 『まんがタイムきららミラク』第4巻第7号(2015年7月号)

2015年5月15日金曜日

放課後のプレアデス

 そろそろ、また『放課後のプレアデス』? とお思いなのではないかとは思いますが、いえね、ここのところ、精神活動のメインがプレアデスになってしまってるせいで、他にリソースを振り向ける余裕がないのでありますよ。ふと気付くと、プレアデスのことを考えてる。街中にあっては、知らずスバル車を探しているといった始末。いえね、なんだか4話あたりから? プレアデスの人気というか、徐々にあがってきている、話題にのぼることも増えているみたいではありませんか。だからなのでしょうか、明日には見逃し配信、1話から5話まで一気にやっちゃうよー、なんて企画がありまして、これでまたより広く知られるようになったら嬉しいなあ、なんて思っているのであります。

これまで、いろいろ『放課後のプレアデス』について感想やらなんやら書いてきましたけど、極力内容に触れないようにしていました。それは、やっぱりネタバレを避けたい、まだ見ていない人が新鮮さをもって見られますように、いえね、どんどん可能性が広がっていくその様子がね、もう、すごいの。このあたりが限界というのが示されたとしても、その限界は常に突破されて、予想も想像もつかないものを見せてくれる。まさか、そんなことになるの? あるいは、そうかなあって思ってたけど、やっぱりそうだったんだ! 時に期待に応え、そして期待を上回ってきたこれまでの展開は、本当に鮮やかで、こうした体験をね、自分自身のものとして経験するのではなく、言葉でもって、こうでしたー、って知らされるってもったいないじゃん!

ちょっとでも興味のあるという人は、この振り返り放送を機会として、最初から、すばるたちの物語を、その変遷を経験していって欲しいなあ。そう思っています。

かくいう自分はといいますと、録画してますからね、地上波とBSでそれぞれ、地上波で見て、見返して、BSで見て、一から全部通しで見て、みたいなことを延々やってて、なあ、それ、ちょっと過剰じゃないの? って、基本私はそういう過剰な人間なんです。見るほどに発見がある。細かいところに仕組まれたもの、今後の展開のために準備されていたもの、それが見えてきて、ああ、やっぱりよくできてるなあ。描くべきところは丁寧、細やかに、描かなくてもいいところは、魔法はなんでもありだな! それって結構な力技じゃありません!? けれど、その力技が心地いい。そもそもいろいろ説明つかないことはたくさんあるんだけど、魔法だから結構な話なんでもあり、変身した君たちにはたいていの物理法則は通用しない、そうしたかたちで、語るべきこと、メインストリームに集中できる環境をばっちり整えているというんですね。だからといって、大筋以外がいいかげんってわけではない。小ネタは小気味いいし、背景、小物といった様々が、物語を彩り、キャラクター、その個性を充分に語るだけの密度を持って、しっかりと存在している。実に豊かな世界、それだけのものを内包して、揺らがない強さ、しなやかさを持ったアニメであるなあ。本当、つくづくそう思わされているのです。

CD

書籍

2015年5月14日木曜日

放課後のプレアデス

 放課後のプレアデス』に夢中です。自動車メーカーの富士重工業、スバルが社のピーアールのためにGAINAXと組んで企画したアニメです。けれどそのわりに車が全面に出てこない。そういったことも話題になったわけですけれど、登場人物、魔法少女たちが使うドライブシャフトなる魔法の杖、これが車をモチーフにしていて、知れば知るほど面白かった。そもそも登場人物、その名前も車に由来していて、知ればなるほど、そういうことになってるのかあ、といった次第。このアニメを通じて、どんどんスバル車に関する知識を蓄えていっている次第です。

ドライブシャフトの先端、丁字になっている、その丁字が車のフロントのロゴ、エンブレムまわりの意匠を反映していて、5人に割り当てられた車種それぞれの特徴を表しているというんですね。最初、全然気付いていなくて、もう単純にドライブシャフトが杖扱いってのを面白がっていた、さらにエンジン音とか出しますでしょう? そういった見た目とのギャップを面白がっていただけだったんですが、車のデザインを反映している。さらにはキャラクターそれぞれにベースとなった車輌の特徴が反映されている? いつきのよく食べ力持ちというのは、フォレスターの燃費とかパワーとかを表してるの? ひかるだけ制服が違ってるのは、トレジアがトヨタのOEMだから? みたいなこと、それがどこまで妥当な推測かはわかりませんけど、いろいろ想像するのは楽しかった。ええ、押し付けがましくないこうしたギミック、悪くないと思ったのですよ。

ギミックというと、劇中にも、ドライブシャフトのいろんな機能、それが出てきて、なんだかすごく面白い。エンジンの音がするっていうのはもういいましたけど、皆がすばるに寄せていって停止する時、ウインカーの音がカチカチ鳴ってるとか、3話だったら、あおいの杖にラリー仕様のライトがついたり、いつきの杖が六角グリル展開して、さらには三連メーター表示させたり、あの杖、ほんと、なんか、いろいろあるらしい。ちょっとね、最新話のネタバレになっちゃうけど、アイサイトついてるんだ! もうほんと、なんだろう、これ、ものすごく面白い。

ちょっとずついろいろ気付いていったんですね。最初はエンブレムまわりの意匠だけだと思ってたら、杖の先端、丁字左右に光っている羽状のもの、あれが実はライトだったりするとかさ、このことに気付いたのは漫画版を読んでた時なんですけど、ほんと、びっくりしましたね。なるほどなあ、ドライブシャフト先端に、車のフェイス、横一直線が表現されているんですね。

最初にすばるたちが使っていたドライブシャフトは、YouTube版のデザインを継承していて、けれどこれはモデルチェンジ前のもの、現行車種ではもうフェイスのデザインが違っちゃってるんだよー、って教えてもらって、ということはいずれドライブシャフトもフルモデルチェンジするのかな、なんて考えたりするのも面白かった。公式サイトのトップに表示されるイラスト見れば、現行車種のデザインが反映されているっていうので、これはすごいな、これはきっとくるぞ、っていうか、あおいのシャフト、ターボのエアインテークにウイングまでついてて、すごいな、なんかかっこいいぞ。わくわくする。ほんと、杖のデザインだけでこんなに気持ちが盛り上がるって、なかなかないことですよ。

けれど、『放課後のプレアデス』が素晴しいのは、小ネタとでもいいましょうか、小さなところに細かにギミックもろもろ配置しつつも、そうした小ネタの面白さに溺れていないところであると思っています。小ネタ、大ネタいろいろ工夫し、目にも鮮やかに見せてくれて、それが魅力であることは間違いないのですが、なにより優先されているのが物語であるというところ、それがとてもよいのですね。描かれるのは、ヒロインたちの心情とその揺れ動き。舞台もギミックも、すべてがその見せ、語るべきものに注力して、無闇に自分を主張してこないというさりげなさ。ほんと、もっともっと、全面に押し出されてもおかしくない、そんなビジュアルの画期があったとしても、それがあんなにもつつましく、一歩退いてヒロインたちを引き立てることを一番の大事にしている。ああ、これは本当に贅沢なアニメであるなあ。もう感心して、感動して、もう心、完全につかまれてしまっているというのは、こういうことでもあるのですよ。

CD

書籍

2015年5月13日水曜日

『まんがタイムジャンボ』2015年6月号

『まんがタイムジャンボ』2015年6月号、昨日の続きです。

『タヒチガール』は皆でお出かけ。遊びではないらしいんですが、わりと皆うきうき気分ですよね。目的はショッピング? 服屋さんに入って、ルカを着せ替えしちゃうんですが、って、ちょっと待て。待って欲しい。こんだけ女の子たくさん出てくる漫画なのに、着せ替えはルカオンリーなんだ! しかしそれがやたらめったら可愛いってのは、ほんと、ルカらしいといったらいいのでしょうか。目的はタヒチアンダンスの衣装だったんですね。これも試着はルカなのか。男らしくありたいと思っているルカを、こうしてみんなで女の子扱いして、それは嫌じゃないのか? マイの問に、部活は楽しい。そう答えるルカ。ああ、よかった。なんかね、皆の気持ち、ちょっとずつまとまっていく、そんな様子がとてもいいと思います。

『人魚嬢ルリ』は、夏休みも最終日。けれど宿題はさっぱりできていません、っていうんですね。それで皆で集まって宿題をしよう。っていうんだけど、あの曲がり角の絵ですよ。人魚のヒレが見えてるルリが、ほんと不思議というかシュールというか、おかしな味わいかもしだしてまして、しかもそこに眼鏡はずすと足がヒレに見える、まあ眼鏡はずしてるからよくわからんけど、の彼女、味上さんがからんでくるっていうんですね。無心に足をさわさわする姿にセクハラを疑われる、あの様子面白くて、しかしルリを守ってる江頭、この子はこの子でルリをおいしそうといって狙ってるんだから、ルリ、大変な状況だなあ。おかしかったですよ。味上がルリのヒレのこと気付いてるようだ。それをなんとかしようと、記憶を消しさるハーブティーなんて危なっかしいもの出してきて、それで皆宿題を忘れるにいたる……。いやあ、もう、この誰もが罰ゲームみたいなラストに打たれました。

『事件です!シャーロッ子さま』、なんと最終回ですよ。穂華はじめ、皆が勢揃い。新年度にはいって、皆、いろいろ頑張ってる。潤がですね、穂華の秘書になるとかいう話をしてましたけど、ここで秘書ではなく、教師を目指したいというんですね。これまで、自分の進むべきもの、目指すべきものを見出せずにきたこの子が、自分のできること、やりたいこと、守りたいものを考え、それで選んだ教師という進路。その夢がかなうかどうかはわからないし、穂華との約束、それもどうなるかわからないけれど、このふたり、これから先もいい関係を築いていけそうだと思える、そんなところよかったですよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第21巻第6号(2015年6月号)

2015年5月12日火曜日

『まんがタイムジャンボ』2015年6月号

『まんがタイムジャンボ』2015年6月号、発売されました。表紙は、夏服先取り、衣替えですね、『レーカン!』天海さんをメインに、夏らしくさわやかにセーラー服であります。周囲に飛んでるの、これ、霊ですね。さすが、天海さんです。そして『ヒゲーとセーラー』のセーラー、初も見事にセーラー、夏服でありますよ。

『ヒゲとセーラー』、本編ではまだ4月、新学期を迎えたところなんですね。というわけで、初、学校にいきたくない。なんでかというと、クラス替えが怖いんですって。ああ、友達とわかれわかれになったりしたら嫌ですもんね。けれどさいわいお別れはありませんで、2年生になってもまたいつものメンバーで楽しく学べそうですね。と思ったら、おお、なんかかっこいい子がいるよ! 栗栖くんっていうらしい。クールな子で、さりげなく女子を誉める。さりげなく初の興味にものっかって、さりげなく博覧会にお誘いしてみたりして、うおー、すごいな、やるじゃんよ。そう思ったら、なるほどこの子、女の子。スカートもキュートでクールなハンサムガールでありますよ。ああー、これは実に期待されますよ。

『でっかいんちょ』は、女の子らしさを追求する育でありますよ。ムダに大きいと気にしている。小さくてかわいー女の子になりたい。背の高さもろもろ、気にしちゃってるんですね。いや、でもわかりますよ。女の子というと、やれ細いとか、やれ軽いとか、小さいとか、そういうところに魅力を感じる、それが価値みたいな風潮もまだまだ残ってる。だからこそか気にしてしまって……。いや、でも育はそのままで充分魅力的なんだよなあ。ということがちゃんと伝わるように描かれているこの漫画。ほんと、纏がいうとおりなのでありますよ。

『ナデシコ!』、うおお、特大版だ。いや、よかったですよ。エミを目の敵にするイチカです。自分の築いた場所を、みすみすエミに奪われるなんてたまったもんじゃない。っていうので、成績が悪い、対応件数が少ないと、えらい怖い顔して叱っちゃうんですけど、いやあ、それでも全然めげないエミがすごいよ。かくありたいといいますか、こういう姿勢でありたいなあ。しかし、イチカちゃん、そらあかんわ。エミに負担がかかるように、かかるように持っていって、かつ自分の仕事は軽く楽にしながらも、仕事に対する情熱もなにも失ってしまってる。そんなイチカの失敗。誤った対応がカスタマーを怒らせてしまった。怒ったお客が会社にきてしまった。さあ、さあ、どうなる!? と、ここで後半がはじまるの、すごくありがたい! いや、気になるじゃないですか。ひと月も待ってられないじゃないですか。というわけで、後半、エミ、見事にお客をなだめて、誤魔化したとかじゃないんですね。ちゃんと対応して、むしろ満足してお帰りいただいた。イチカも、エミのこと、まだまだ完璧ではないけれど、少しずつ認めて、理解して、距離を縮めていっていますよね。お客様相談室、皆がチームになる日がはやくくるといいなあって思いますよね。

『お隣さんゲーム』、楓と圭介の対立、ついに兄が心配に胃をやられるレベルにまで達したのですね。って、とりわけ兄が弱いだけか。その弱さにときめいている蘭子もなかなかの人だと思います。さて、楓と圭介、対立の理由は簡単で、舞子を取り合ってるんですね。楓にそのこと聞かされて、理子がそれを芝居だって思ってる。この子は、楓は自分のほう向いてるって思ってますもんね。楓が、理子にはそういうことにしておこう、なんて考えちゃってますけど、これ、いずれなんらかの問題を引き起こしそうな気がするなあ。そして肝心の圭介ですけど、楓が舞子に言い寄るのは面白くない。だからといって、なぜそんな感情抱くのか、それは直視していない。ええ、まだまだ子供。そういうにはもうずいぶん大きくなってるとは思うんですけど、ほんと、こいつさえ気付けば。そんなこと思ってるのは私だけじゃないと思います。

  • 『まんがタイムジャンボ』第21巻第6号(2015年6月号)

2015年5月11日月曜日

放課後のプレアデス

 『放課後のプレアデス』に夢中です。かつてYouTubeにて公開されたことが話題になった、その当時のことは私も多少は覚えていて、公開の翌日くらいのタイミングでスバル車を成約した人とか現れて、度肝抜かれたりしたものでした。実はね、見たことなかったんですよ。いつでも見られるし、そういう思いと、またPCで動画を見る習慣が本当になくってですね、ずるずるずるずる先延ばしにしてたら、なんとテレビアニメになりました。原作付きでないオリジナル。私はオリジナルアニメはとりあえず全部見ることに決めていて、なので当然『放課後のプレアデス』も見たわけです。しかし、それがこんなにも魅せられてしまうだなんて思わなかった。ええ、『放課後のプレアデス』、まこと素晴しいです。最高です。

最初はね、そんなにはがつんとはこなかったんです。けれど見ているうちに、だんだんと熟してきたというか、熟したのはアニメがではなく、見ている私の感情ですね、第4話「ソの夢」、これがね、もう、なにがそうさせたのか、見ていると泣けてしかたなかった。ひかるの涙に貰い泣きとかじゃないんです。もっと、もっとはやい段階。エンジンの欠片を求めて、飛び立って — 、それくらいの時にはもう涙出ていた。ひかるの心情が切々と訴えてきた、だからだったのかも知れません。けど、ほんと、何度見ても泣けたんですね。なにか心に触れるような、そんな描写があったのだろうと思うのです。

第4話で、なにかを超えてしまったのだと思います。何度も見返して、やっぱり泣けて、悲しいとか切ないとか、そういうのじゃなくて、痛ましいとか、そういうのでも決してなくて、ただただ知らず涙が流れて、それが不思議と感じるくらいに、ニュートラルな感情でもって向きあって、過剰に揺り動かされるわけでなく、けれど自然に感情が震えていたといった経験。これはそうそうあるものではないなあ。そう思っていたのですね。

一度評価のハードルを高く超えてしまったら、はたして次はどうなるのだろう。期待は高く高くなっていきますよね。かくして待ちに待った第5話「帽子と氷とお姫様」、これがまた素晴しくて、いや、もう、なにこれ。最高だと思った。完璧なんじゃないかって思った。美しい映像に、魅力的なキャラクターが画面狭しと動きまわって、楽しいわ面白いわ、わっと驚かされるわ、あのスケールの大きさ! わくわくと胸踊らされて、すごいことになってるな。エンドクレジット見て、やっぱり驚くその本気の度合い。見事に心とらわれています。

思い起こせば、はっと思った、その瞬間はずっと前にもあって、第2話「星めぐりの歌」、タイトルを見て宮澤賢治だなーって思っていたら、本当に歌が出てきて、あれは嬉しかった。そうした小さな嬉しさ、嬉しく思わせてくれるサービス精神といったらいいのでしょうか、ちょっとしたものの見せ方にもね、面白いと思わせてくれることの多いアニメです。丁寧な筆致、丁寧な語り口、大げさでなく、大仰でなく、優しく、暖かみ感じさせてくれる、そんな風合いに知らず心ひかれていく。そんなのが『放課後のプレアデス』。もう夢中なのであります。

ドライブシャフトのこと、まったく触れられなかったな。

CD

書籍

2015年5月10日日曜日

『まんがタイムきらら』2015年6月号

『まんがタイムきらら』2015年6月号、昨日の続きです。

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』、スズがなんと魔法の世界に紛れ込んじゃったっていうんですね。みづきが管理してたポータル、壊れてしまったみたいで、そこからでしょうか、迷い込んでしまったスズ、なんとしてもはやく見付けないと、魔法に関する記憶の一切を消されてしまう。自分たちのことも消されてしまうかも知れないと、それで焦っているのですね。魔法世界、カグヤノクニっていうんですね。スズはテーマパークと思い込んで、いろんな不思議もアトラクションと認識して、だからわりと問題なさそうなんですけど、しかし、これがきっかけで、スズ、この世界の関係者っぽいとわかった? あるいはかつてここを訪れていたのかも。封印がどうのこうのと話されていて、これは、もしかしたら、結構重要な回だったのかも知れませんよ。

『となりで。』、えりなの友達が訊ねてくるというのですが、そうか、お隣のひよりもはじめてなんだ。えりなのことだから、魔法少女でいっぱいなんじゃないか。いろいろ想像して、他の友達も、お城じゃないか、天蓋付きベッドがあるんじゃないか、えりなの見た目のゴージャスさから、そんな風に思われてるんですが、それがもう大変なプレッシャーになって、けど、そうした様子を面白がられてるところありそうですよね。しかし、お家についたら別の意味でびっくり。ものすごいこと飾り付けされていて、お誕生日? さらにはえりなの部屋の鍵を手に入れるためのアトラクションが企画されてるなど、ご両親はりきりすぎ! 娘、嫌がるかな? と思ったら、友達には好評だったみたいだから、次はえりなも参加しそうな勢いですよ。

しゅばりえーる』は、ソレイユの復活ですね。かつてのツバキとの口論。それが彼女の騎士としての今のあり方に影響しているみたいなんですね。今回は、その仲の修復でした。本当はツバキと仲良くしたい、ツバキがきてくれると嬉しいのだけど、その気持ちを素直に表せない。そんなふたりが、決闘をへて関係を回復させるんですけど、それがまさかの片足にらめっこ! お、今回はソレイユ、ツバキの試合が見られるのか!? と思って期待したら、まさかのにらめっこで、笑ってしまいました。けど、これでソレイユ勝っちゃって、自由を獲得したっていうんだけど、放っておかれるのは嫌、離れるのも嫌というので、憲兵騎士に復帰するんですね。ああ、これ、先輩格4人の騎士としての再結成、さらなる関係の強化が描かれた、そんなエピソード。これは、また危機の訪れのあるということかも知れませんね。

ギタ×マン!』、おおお、次回で最終回なのかあ。めるこ先生の仕事を手伝うことになったあめり。それはいいことで、大変光栄で、ものすごく緊張しちゃったりしてね。ええ、でも頑張りが評価されて、しかもめるこ先生に気に入ってもらえたみたい。あの、仕事の継続を依頼する部分で、やたら文章がきっちりするところね、このギャップが面白かった。めるこ先生の人柄といいますか、それがよく出てたと思う。こういう人だからこそ、メールでしかコミュニケーションとれないのかも知れないなあ。そしてここであめりの決断なんですね。やまなん、いいシリアスじゃないですか。そしてあめりの後ろ姿。ああ、彼女の未練、それもよく感じられますよ。

My Private D☆Vは八色、『フォワード』で『バミれ、みどりちゃん!』を連載している作家さんですが、今回に関しては、『きものなでしこ』の人といった方がわかりやすい感じですよ。浴衣なんですね。日本の夏の風物詩、と、それだけではなく、横から覗くわき、身八つ口ですよ、これ取り上げて、のぞくもよし、手を突っ込むもよし、って、おいそれと突っ込んだりしちゃいけませんよ! しかし、確かに、浴衣はよいものだと思います。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第6号(2015年6月号)

2015年5月9日土曜日

『まんがタイムきらら』2015年6月号

『まんがタイムきらら』2015年6月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』。ゆずこがぺたんと座りこんで、てるてる坊主作ってるんですけどね、それが縁と唯になってるんですね。なんか、ぽーんと素朴な笑顔のゆずこがやたら可愛くて、そしててるてる縁にてるてる唯も可愛くて、その背景にあるね、矢印描いて、Yuzuko! とか、Teruteru Yukari chan! 、Teruteru Yui chan! っての、すごく可愛くて、なんともいえないよさのある表紙だったと思います。

チェリーブロッサム!』、まさかの大胆大咲! いや、まあ、これは夢だろうな、そう思ったら、ちょいんす!! やっぱり夢だったんですけどね。大倉山先輩、可愛いなあ。メイドに悩み相談しようと思ったら、ベッドにまさかのお義姉さま。妹の悩みなどお見通しでありましたね。しかしそれで、とっとと大咲にメール打って、約束とりつけて、そしたらそれが当然デートみたいになる。そして切り出す、なぜ私を選んだのかという問。この時点では、なにがどういう方向に転ぶかわからん、わからんなあ、そう思いながらページをめくったら、うおー! 一歩、着実な進行を見せたー! 大倉山先輩感涙、大咲も感涙、ささのん撃沈……。ああ、これはもう、こんなこと、素晴しい! しかし、これ、まだ彼らの周辺に同様をはらんで、ドラマが生まれそうですよね。

箱入りドロップス』、これもまた素晴しいなあ。陽一と雫がデート。ハイテンションすぎる陽一がおかしくてたまりません。寝ろ、ほんとちゃんと寝た方がいい。これ、半徹夜のテンションも手伝ってるよね。対して雫は、おでかけが楽しみで、映画館も楽しみで、ほんと、なんにでも感動してくれる子を見てると、そりゃもう嬉しくなるよな。というか、陽一さん、かわいい、可愛い、カワイイしかいってないっすよ? 3Dを甘く見ている雫、あれ、次の展開、その反応にめちゃくちゃ期待させられますよね。さらにここで相ノ木、桂木ペアも参加してくるの!? もう、どうなるのかと思ったら、まさかここで遭遇ということはなく、順当にニアミスですみましたね。映画終わってからの雫、もうたまらんな。ほんと、いいデートだったんじゃないんですか? そう思ったら、桂木はもっとなのか! 化粧してるのかーっ! うおー! いやほんと、こちらのデートも大成功だったんじゃないですか? いいなあ、セイシュン!

『きらきら★スタディー — 絶対合格宣言』、新連載です。おお、受験ですね、やる気ですね、と思ったら、これ、夢なのか。ヒロイン、高校二年生、美崎真零。お隣の面倒見のいい子、間城満と幼稚園から小中高とずっと一緒で、これからもずっと一緒、夢はみちるちゃんのお嫁さん、なんていっちゃってるまれいなんだけれど、もしかしたらそれもここまでかも知れない。将来の進路について、真面目に考えてこなかったまれいだけど、みちるは違った。自分の進む路をちゃんと見つめて、大学進学をきっちり考えて、だからまれいとはここで路が一旦わかれちゃう。それ聞いて、同じ大学にいくって決めるんだけど、みちるの目指す大学、赤門大学って、ああー、国立のあそこね? まれいの合格率0%だそうですが、これ、ここから改善をはかるわけですね。はたして逆転大勝利となりますか、ですね。

『Dear my sweet flowers』、ゲストです。ある日、育美が学校から帰ってくると、自分の庭の、育てている花のそばに、見知らぬ女の子がいましてね、いったい誰かと思ったら、なんと花の妖精だというのです。はぐみ、自分の花に愛情をそそいできた、それが花の妖精たちをこうして呼び出すまでにいたったという。それぞれの子の性格は、花言葉などが加味されて、そこにはいつも世話してくれるはぐみへの感謝があり、甘えてきたり、励ましてくれたりと、ああ、これは美しい夢のような話だなあ、そう思わされたのでした。スズランの子がね、まさか有毒植物だから、そのへんも反映してたりするのかな? って思ったけど、そういうことはなくって、本当に、はぐみがそうだったように、その美しさに癒される、そんな漫画に仕上がっていたと思います。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第6号(2015年6月号)

2015年5月8日金曜日

『まんがタイム』2015年6月号

『まんがタイム』2015年6月号、昨日の続きです。

『おひとり食堂』、もうほんと最高ですよ。以前いらしたお客さん、再来店ですよ。ほら、あの、アイドルのおっかけしてるあのお客さん。誠一郎がですね、アイドルのせいちゃん、セイタロウの曲を作ることになったっていうんですよ。その話をマネージャーから聞かされて、それからお客さんから聞かされて、ああー、お客さん、ファンとしては不安ですよね。でもその愛情がですね、セイタロウに向けられたまま、誠一郎へのリスペクトに変わる、あの展開、もう最高だったじゃないですか。呼び方も誠一郎様になって、それであんなに誉めてもらって、せいちゃん、食堂の店主、もうどんなにか嬉しかったろう。しかし、せいちゃん、結構成功してるんですね。

『ノコひけ!工業娘。』、最終回!? 相川の作品が国際照明デザインコンクールの優秀賞をとって、図面をもとに試作品を作って提出する。制作すること前提にはしてなかったっていうんだけど、先生も力を貸して、というか、先生ボロボロになってるけど……、とにかく完成させるんですね。もう、面白かった。相川が自信なくしつつも、ついには銀賞に輝くという達成感もあれば、相川の周囲にいる皆、その存在感。これまで積み上げられてきたものが、ここに実をつけている、そう思えるところが本当に多くて、ああ、面白いなあ、おかしかったなあ、楽しいなあ。もう終わっちゃうなんて。けれど本当にいいラストだったんじゃないでしょうか。卒業ではない、けれど大きな達成を描く。彼女らにとっては、これがらしいといえる、そんなラストだったのだと思います。

『ちょっと舞って!ふわこさん』、面白かった。ふわこが動画投稿したいっていうんですね。それであゆむに、なにか特技あったっけ? といわれるんだけど、あー、飛んでるところを撮るのかい? そう思ったら、ちょっと違った。なるほど、自分の見ている景色を撮るっていうんだ。最近はやりのドローン撮影みたいな感じになるのかな? と思ったら、ちゃんと描かれてて、やっぱり同じこと思いますよね! ふわこがあゆむのあちこち撮るとことか、このね、気の置けない感じ、いいですよね。そしてふわこが映像撮りたいと思ったその理由、気持ち、それがまたよかった。ああー、あゆむに自分の世界を知って欲しかったんだ。撮影してる時のふわこもすごく魅力的。ほんと、ふたりはいい友達だと思いましたよ。ふわこの動画の感想、あれが小鳥萌え動画になってるっていうのも、あれもちょっとよかった。あんなに鳥と近しいって、それもすごく魅力的ですよね。

『女神さまと呼ばないで!』、これもよかったなあ。涼が神奈に聞くんですよ。その輝きってなに? って、それ、本当に光ってたのか! しかも自光りって! 涼が神奈の縦ロールに入ってみたりする、その絵柄がまたもうおかしくて、食虫植物扱いなんだ。神奈と涼、ふたりの距離がずいぶん縮まったなって思うんですね。その会話からも、また触れ合う感じ? そうしたところからも、自然体というか、気を使わないでいられる間柄というか。だからこそ、皆から敬われてしまう神奈にとっては涼は特別なんだろうなあ。そんな神奈の私生活に涼が迫ります。意外や普通の家。つけてきたことを、親友の普段の過ごし方を知りたかった、そういう涼の言葉、親友というのにね気をよくして、どうぞどうぞと招かれる。ほんと、ふたりはいい友達だと思いましたよ。そして家の中、出てきたお菓子が普通。お母さんも普通。神奈だけが特別なの!? と思ったら、父上がキラキラ! 期待が叶って嬉しい涼と、期待に応えられて嬉しい神奈。その様子おかしくも、なんだかすごくほのぼのとして、ええ、神奈には涼という友達ができてよかったなあって思わされたんですね。

  • 『まんがタイム』第35巻第6号(2015年6月号)

2015年5月7日木曜日

『まんがタイム』2015年6月号

『まんがタイム』2015年6月号、発売されました。表紙は、レースがテーマ? 『おとぼけ課長』がレーシングスーツ姿で、手にはトロフィー。一本立てている指、これはすなわち1位、優勝を表しているのでありましょう。『スキップAD!いろはちゃん』いろはと『まりあ17』まりあはレースクイーンスタイルで登場。『おひとり食堂』せいちゃんは、大きなシャンパンのボトル持って、シャンパンファイトに参加でありますね。

『さわらせてっ!あみかさん』は、妹かがりがまひろに嫉妬ですよ。職場でだっこしたこと話すと、ものすごいショック受けちゃって、なんでそんなVIP待遇! 怒り、そして泣く。しかし、職場での情景。まひろがね、どんどんあみかさんの魅力にはまっていくの、その過程が面白く、ほんと、あみかさんの魅力、どれほどのものなんでしょうね。自分はまひろみたいな、手長足長タイプ、ほっそりして、肉付きの薄い人が好みなんですけど、もしあみかさんに会ったら、自分もその魅力に取り込まれるのでしょうか。しかしほんと、あみかさんもですが、彼女の周囲の人たち、可愛くで実にいいですよ。

鉄仮面のイブキさん』、鬼怒川さん、最高だなあ。伊吹さんからクール、無表情を習っている彼女。互いに顔を触りあって、なんという魅惑光景。ともあれ鬼怒川さん、この子の美人度合い、それ素晴しく、でもって折りに緩む表情。ぱっと花の咲くような華やかさ、美しさ、もう最高だと思います。喜多くんの発案で、伊吹さんと鬼怒川さんとね、互いを真似しようという話になるんだけど、それがもうめちゃくちゃチャーミングで、そしたらそこに哀原先輩がやってきて、演劇部にスカウトですよ。今回は、相楽さんの目が、伊吹さんの、鬼怒川さんの、魅力をばっちり捉えている、それがふたりをさらに喜ばせるというところもよければ、最後のですよ、あれですよ、哀原先輩、偽スマイルで通している彼の本当の笑顔が見られたところ! ほんと、いやあ、こんなの始めてじゃない? いやあ、お嬢さんたち、いいことなさいました!

『ゆとりノベライズ』、なんか都ゆとりについての気になる話、ニアから聞かされて、それで穏やかでないのが里美ですよ。男ができたのか、サクマなのか!? って、どんだけ佐久間に対抗意識ですか、里美さん。けれど全然そんな話じゃなかった。名前が変わるって、別ペンネームで原作付きの仕事するんですね。また別に乙女ゲーにはまっちゃってるみたいで、そうした話を面白おかしく脚色したのがニアだったんですね。都、この原作付き小説をチャンスとして一花咲かせないだろうか、いろいろ考えてるんですね。この仕事に反対していた実家に、ひとつの成果を見せたい。安心させたい。そういうんですね。しかしそれはいいんですけど、里美に親と会ってくれませんかって、いったいまたなんでそうなるの!? 都の気持ちわからんでもないけど、もうなんだか変に意味深ですよね。

『わらいだね』、新連載っぽいですね。コマ割りのストーリーもの。小学4年生の男の子、保にとって父はちょっとした頭痛の種みたいでありまして、芸人らしいんですが、売れていない。適当で、奔放で、と保にとってはいろいろ面白くないみたいで、まあちょっとわかる。これから学校にいくっていうのに、今日は体操服が必要だっていうのに、それを父親が着ている。つまらないギャグのために着ている。まあ、こら、面白くないわなあ。友達の魚屋からも、お前は面白くない、そういわれている父だけど、これ、どう持っていくのだろう。多分、父親の芸人としての成功はなさそうだろう。そんな状況で、父と子の確執。あるいは父の成長? 描かれていくのか。ハルカちゃんなる中学生? このほがらかな子の果たす役割とはなんだろう。まだまだ導入部、これからどんな親子関係が描かれていくか、興味深く思います。

  • 『まんがタイム』第35巻第6号(2015年6月号)

2015年5月6日水曜日

007 ジェームズ・ボンド ブルーレイ・コレクション

 ボンド、ジェームズ・ボンド、の名乗りで知られる、おそらくは世界で最も有名なスパイ。コードネーム007の活躍も痛快な映画シリーズ、今も制作されていますが、これがですね、好きなんですよ。昭和の昔、って、海外の映画だから20世紀というべきか、あるいは冷戦の時代というべきか、西側の世界秩序を守るべく、時には陰謀、時には悪の組織と戦い、世界各地の観光地をめぐる、我らの愛したスパイ。ボンド役は誰がいい。やれショーン・コネリーだ、やれロジャー・ムーアだ、そんな議論があったり、あるいは毎回恒例の秘密兵器、そのギミックに心踊らせたり。あの頃は、子供も大人も大好きだったような気がするんです。けど最近テレビでやらないなあ、と思ってたら、こんな素敵な商品があったのでした。

これ、堂々の23枚組、最新作こそ入っちゃいないが(だってまだできてませんからね)、スカイフォールまで収録されて、2万円程度で購入できるというんですから素晴しい。けれど、最初は初回限定と銘打たれて、知った時にはもう買えなくなっていた。残念だなあ、プレミア価格になってるのを買うのもなあ、しばらくうじうじ悩んでいたんですが、再プレスでもあったのでしょうか、予約受け付けてるよって表示が変わりまして、またどうせ手違いとかじゃないのん? 半信半疑で注文しといたら、正規の価格でちゃんと新品が届きました。

もうそれからは007三昧! といいたいんですが、007に関しては、自分ひとりで見るんじゃなくて、家人と一緒に見ているから、双方の時間がうまくあわないといけない。というわけで、未だサンダーボール作戦までしか見られておらず、って、おい、4本目じゃん! この調子だと、全部見終わるまで2年かかるなあ。なんていってます。

初期のころの007見ますとね、結構なセクハラ野郎だな、ボンド。おおっと、こっちはパワハラじゃんよ。みたいに思えてくるから面白い。スパイとしての必要技能なのか、あるいはそれが時代の空気というやつなのか。まあ、後者でしょうね。今の目から見ると、これいいのんか、そう思えたりもするんだけど、当時のノリで楽しんで見ちゃうのがきっといい。それからね、改めて見ると、昔は結構わからんまま見てたんだなあ、そう思わされることたくさんでして、今はWikipediaとかで予習復習したり簡単にできますでしょう。それでもって、敵の目的や作戦の概要、また登場人物についてなど、裏話まで含めていろいろ知ることができる。そうすると、やっぱりより面白くなりまして、急いで、駆け足で全部見るんじゃなくて、ゆっくりその内容やらを咀嚼しながら、楽しんでいきたいと思っていますよ。

2015年5月5日火曜日

『まんがタウン』2015年6月号

『まんがタウン』2015年6月号、一昨日の続きです。

『ちょい能力少女あゆむ』、新たな人物、新たな超能力者が登場ですよ! 栂池あかねなる人物。歩のクラスを訊ねてきた。ああ、どんな人? なんかおっとりしてて、優しげな美人さん。歩のまたいとこなのだそうです。この人、歩の家系と同じだから、女性には超能力が発現する。ええ、超能力持っていて、それで歩を攻撃! 流血の事態! って、そんなに大変な話ではないんですけどね。食べ物を硬くする能力を持っているとのこと。ただし、口の中のものにしか効かない。ほんと、これ、どうしたらいいんだ……。そんな彼女、歩の母から能力の制御について教えてもらっていて、その様子、すごくおかしかったですよ。今回は顔見せといった感じでしたね。能力使うと自尊心が削られるとか、あいかわらずペナルティもおかしくて、ええ、また楽しくなりそうな予感です。

押しかけ時姫』、時姫と大内の娘、ふたりの海斗争奪がさらに加熱しておりますよ。時姫は弓道部の部活動。時姫を置いて帰ろうとする海斗を、一緒に時間つぶししましょうと誘う大内の娘。ええ、見事な攻勢ですよ。もう彼女の中では、つきあうものと決まっている。それが時姫には面白くない。けれど大内の娘に、海斗のことが好きなのかと問われて、戸惑うんですね。時姫には帰る時代がある。いずれ別れる日がくる。それで気持ちを押し殺しているんですね。もともと自由恋愛なんて時代ではなかった、そういう背景もあるのでしょう。その気持ちを自分でも認識できていないようなんですね。そして最後の海斗。両手に花、それを男子から最低呼ばわりされる。うん、さもありなんですよね。

居間には今外国人がいます。』、ちびっ子たち、帰っちゃったんですね。残されたのは、お礼の絵。あの、本当に子供が描きましたといった風な絵柄、すごくいいですね。ええ。けど、これを使って自由工作にあてようなんて、万希、いけない子だなあ。あの、現代アートとかいってるの、おかしかった。そろそろ進路についても考えないといけない時期。万希も当然考えないといけないわけですが、どうも工作、なにかを作る人になっていきそう? まだまだわからないんですけどね。メインの話に関係して、万希の家にいそうろうしている外国人たち、結構なエリート揃いってのがわかったり、そして日本の神様の話が落ちにちょこっと関わってきたりね。この身近にある世界の多様性、広さ、様々な着眼点というのが、いつか万希の力になりそうに思いましたよ。

『大正乙女カルテ』は路乃の母との思い出語られて、ああ、お優しいお母上だったのだなあ。厳しくもあった。うっかり屋でもあった。そうした人となり、子供路乃の思い出を通じて、もうね、しっかり描かれて、転んだ路乃に駆け寄るその姿。その母の優しさを、泣いている子供、って、この子、清志ちゃんか、にも注いで、ええ、医師になろうとする路乃の気持ちのルーツが感じられた、そんな風にも思われるエピソードでありました。だからこそ、あの母の死の描かれた一コマ、切なく、つらくて、あまりにはやすぎたお別れじゃありませんか。けれど、お母様はその日に立ち会うこと、叶わなかったけれど、路乃はきっと立派な大人になるだろう、それは、このお母様あってのことだったのだろうなあ。泣ける思いでした。そして路乃のおまじない。ほんと、いい子に育ちました。優しい人になりました。

  • 『まんがタウン』第16巻第6号(2015年6月号)

2015年5月4日月曜日

『まんがホーム』2015年6月号

『まんがホーム』2015年6月号、一昨日の続きです。

『警戒少女いちごちゃん』。メインの女子4人、彼女ら理数科だったのか。理数科の女子、4人しかいない、つまりこれで全員。なので球技大会ともなれば、人手が足りない。かくして文系クラスから助っ人を調達して、いちごちゃんはというと、球技が苦手だからといって、隠れちゃう。メインとなる理数科女子が半分しか参加してないってのもすごいですよね。けど、こういうゆるさがとてもいいです。るい、一緒にサボろう、そういったら、ちょっと心を開いてくれた? 相変らずオマールギュッと抱いて、こちらには目を向けてくれないんだけど、オマールごしでなく返事してくれた。あるいは男子サッカー見るのが面白いから、そういった方面に気がまわってない? わからないんだけど、けれどこのふたりの関係の、ちょっと距離があって、けれど近くもあるといった雰囲気、それが感じられてとてもよかったです。いちごちゃん、可愛いなあ。

天国のススメ!』、残念イケメン草間くんがランクアップですよ! トイレの花子さんに憧れて、自慢のフェイスで女子に花子さんを呼び出すよう頼み続けてきた。まあ、その試みは実らなかったんですけど、太一がいうには、この学校にいるのははなお君。男子トイレに出るんだそうです。けど、そのナンセンスな序盤が、こんなに切ない話になろうとは。おそらくはもともと犬だったのだろう。はなおと呼ばれて、その呼ばれた何かになろうとして、なった地縛霊。草間、そのはなお君を開放するんですよ。なんという素敵男子。もう、ほんと、ステージあがりましたね。ええ、草間、念願かないましたね。

『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』、5月、というので新緑も美しい。過ごしやすい季節、というんですが、月夜野さんにはもっぱら関係がありません。季節の変化を人の服装で見ている月夜野さん、さわやかな人、夏先取りしてる人、そして、スーツで死にそうな人。五月病じゃないのかっていうんですが、それで思い出されるコンビニのお客さん。ずいぶん見た目が変わってしまった。染めた髪をツンツンに立たせていたロッカーが、スーツ着て髪形も普通にして、ああー、就職したのかあ。そう思ったら、ちょっと違った。結婚なさったんですね。子供ができた。それでタバコもやめ、家計のため仕事をかけもちしている。なるほど、就職結婚子供という三重の変化。バンドはやめちゃった? この変化に、パンクさん本人はやる気充実させて、けれどかわりにバイトくんが代わりばえしないと落ち込む。ああ、落ち込みますよね。君の悩みは私の悩みでもありますぞ。

『マチ姉さんの妄想アワー』、やっぱり素晴しいです。冒頭から、関ユウコちゃんとマチ姉さんの心温まる話だったのですが、けどこれががっかり落ちになるところ、さすが僕らのマチ姉さんでありますよ。さて本編、さすがの仕上りですよ。金太郎とクマの再会。金太郎とクマの抱擁、あのシーン、もうほんとおかしくて、さすがの見た目のインパクトです。浦島太郎の子孫大惨事、あれ、もう大好きですよ。そして毛利元就の三本の矢。息子それぞれの性格の違いがばっちり語られて、もうたまらん。おいてけ堀も最高なら、巌流島の決闘も見事な味わいで、ほんとどれをとっても最高。素晴しい漫画です。

  • 『まんがホーム』第29巻第6号(2015年6月号)

2015年5月3日日曜日

『まんがタウン』2015年6月号

『まんがタウン』2015年6月号、発売されています。ゴールデンウィークということで、いつもなら5日発売のところ2日に出たんですね。表紙は『新クレヨンしんちゃん』、映画ですね、家族皆で拳をつきあげたイラスト、これをメインとしまして、他には今月からの新連載『うちのばーちゃん超絶かわいいんですけど?』、ゲスト『陽の当たらない小出くん』、そして連載の『夢からさめても』、『あつあつふーふー』、『ままごと少女と人造人間』、『ど先端ナース』、『ちょい能力少女あゆむ』のカットがございます。

『うちのばーちゃん超絶かわいいんですけど?』、新連載です。これ、美老女っていったらいいの? 要介護のお婆ちゃんの面倒をみることになったっていうんですけど、そのお婆ちゃんというのがとんでもない美少女で、介護なんてめんどくさいとか思ってた凡太郎少年、すっかりお婆ちゃんに恋しちゃって、興奮しちゃって、お婆ちゃん、平留子、通称オトメさん。あ、こいつ、平凡太郎か。お婆ちゃん、食べものはボロボロこぼすし、記憶もあやしいし、いろいろ大変なんだけど、凡太郎がやたら乗り気で介護して、結果オーライといった感じになってるんですね。実際、介護も相手が超絶美少女だと、こんな感じにうまく運んだりするものでしょうか。そして、この謎の状況、ずっと、お婆ちゃんが美少女に見えているの、凡太郎にだけなのだろうか? 疑問だったのですが、ああなるほど、凡太郎だけなのね、ちゃんと明かされて。これ、祖父、オトメの夫の呪いだったわけですか。この状況、成立のさせよう、見せ方含め、さすがの手腕だと思いました。

『ふくくくる』、ゲストでしょうか。引っ越ししてきたその家の、クローゼットにいた女の子。つっぷしてる。一体なにごと? 焦るんですが、とりあえず生きていることを確認。水を要求している? と思いきや、水羊羹を御所望だ。福の神の見習いだっていうんですね。修行のために地上にきたのだけれど、間違えて閉所に出てしまった。それで見つけてもらうまでじっとしていたっていうんですね。この福の神、他の人には見えない。大人にはほとんど見えないのか。人に幸せをさずける人間に幸せをさずけ、それを循環させるのが目的というんですが、ちょっと迂遠ですね。そしてその対象となったのが、主人公のさちほ。水羊羹をくれた、幸せをもたらしてくれた、というので、日々の幸せをさずけてくれることになった。その幸せが、他の皆に伝播するようさちほがつとめるってわけですね。けれど今回は、とりあえず部屋の片付けを手伝ってもらって、こうした活動が幸せをさずけるなのでありますね。なんだかほのぼのなお話。キャラクターも可愛くしあがっていますよ。

『陽の当たらない小出くん』、ゲストです。『月刊アクション』で連載されてるとのことですが、人気が出るようならこちらでも連載になったりするんでしょうか。吸血鬼もの。16歳で吸血鬼になった小出満作は、134年もの間ずっと高校生を続けていて、って、律儀なのかなんなのか、肉体の年齢は16歳のままかも知れんけど、戸籍の年齢は16歳じゃないんだから、とっとと卒業しちゃえばいいんじゃないの? というツッコミも野暮になるぐらいのコメディでありますよ。ほう、吸血鬼ってクラスの皆が知ってるんだ。しかも、割とスクールカースト下位なんだ。吸血鬼だから鏡に映らないとか、さらには写真にも写らないとか、なんだか吸血鬼の苦労話みたいな塩梅で、これまでクラス写真は避けてきた。けど最近のカメラなら写るんじゃね? 級友の言葉にそんな気になって参加するんだけど、いやいや、お前、携帯電話、スマートフォンのカメラにも写ってなかったじゃんよ! 案の定写らなくて、写真屋さん困らせて、けどそれで授業潰れたと喜ぶのは、昔の学生も今の学生も同じですよね。この漫画は、小出がクラスの連中のこと、バカだなーって、昔馴染みの吸血鬼三浦に愚痴って、けれどそんな小出がクラスの皆から親切を受ける、そんな具合の感動もの、ハートウォーミングもの、といった感触でありましたよ。今度単行本が出るそうですが、その宣伝でのゲスト掲載なのかも知れませんね。面白かったですよ。

  • 『まんがタウン』第16巻第6号(2015年6月号)

2015年5月2日土曜日

『まんがホーム』2015年6月号

『まんがホーム』2015年6月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかをメインに、ええ、春らしくおめかしして、そして写真撮影でありますよ。撮る人、らいか。撮られた人は『200年の夜と孤独』月夜野さんに、『孔明のヨメ。』孔明、月英のふたりです。そして『警戒少女いちごちゃん』のカットもございます。

『孔明のヨメ。』、どんどん事態が進行していってますよ。孔明側は、黄承彦主催の秋の社日、その準備におおわらわなのでありますが、いや、それはそれで孔明と月英のラブラブっぷりが発揮されたりね、またまた同時に当時の中国の社会背景なんてことも語られたりして、面白かったりためになったりなのですけれど、さて、問題は徐庶ですよ。劉備と接触し、それから一緒に行動している。それがまた新たな人物と出会って、これがどうしたものか、一緒に昼食をとろうって話になるんですね。このふたり、襄陽のことを色々と調べている。塩の問題についてもいろいろ聞かれて、なんでもかんでもは話せない、それとなくぼかして答えるのだけど、そこから劉表の力の衰えをかぎとる。剣呑ですね、剣呑です。そして、劉備と孫家に使える武人、って、誰? 周瑜とかなのかな? ともあれ、趙雲乱入で劉備の身分もふたりにバレたようで、さてもうこれどうなるんだろう。えらいことなってますよね。

『敗者復活戦!』、扉のお嬢さんたち、可愛いなあ。不審者問題ですよ。ニーナが不審者を見掛けたっていうんですが、ああ、月穂サマの前の夫ね? って、違う違う、違う漫画とこんがらがってるよ! ニーナが臆病すぎて、不審者って、お客じゃないの。強盗じゃないか、さらにはアレな趣味があるんじゃないか? って、酷いな、ニーナさん。いいじゃないかJKが好きでも、小さな女のコが出てくるアニメが好きでも。近所の酒屋の地形マニアさんだったんですね。そして月穂の見付けた不審者。酒屋の旦那を不審者とは思わないだろう。となると、いったい誰なのか。ニーナの兄だっていうんですね。うん、こちらはガチの不審者だと思います。興味の向いた先が実妹でよかったです。

『部屋カフェ』、ゲストです。こいつは困った姉ちゃんだなあ。大学が休みにはいったからと、カフェをやりに戻ってきた。そこまではいいんだけど、その場所というのが妹の部屋。妹に事前の相談なし。店を借りるほどの予算なんてないし、って、だったらやめちまえよ! もうビラをまいてきたから、今日オープンだからと、客を次々いれて、って、そうそう客なんてこないもんだけど、まあ漫画だからしかたないよな。それで妹、なんだかうまく巻き込まれて、というか自分から飛び込んでるよな、手伝うことになって、それからいろいろ。これは姉のやる無茶、それを楽しむのが筋なんだろうとは思うのだけど、妹にとってデメリットしかなく、かつかなりの迷惑をかけられているということもあって、素直に楽しめないよ! って人も多いんじゃないかなあ、という印象がさすがに強かったです。もし自分が妹の立場なら、姉とは縁を切るね!

『あのこのちから』、ゲストです。私の友達金田蝶子は超能力中学生。なんだか飄々としたお嬢さんで、ちょっと横着者。嫌いじゃないですよ。授業中、この問題を解けと当てられた時も、自席からチョークを遠隔操作。遅刻しそうという時も、家からの直線距離でやってくる。入ってくるの、窓なんですね。なるほど、飛んできたんだ。魔女っぽくホウキで飛んでる気分になってみたい、そんな友達の願いを超能力で叶えてくれたりね、瞬間移動はできないらしいんだけど、とんでもない危機を前にして覚醒とか、この全体にただようそこはかとないゆるさがおかしくて、加えて蝶子の素直さといいますか、子供っぽさともいいましょうか、それがいい味を添えていたと思います。

  • 『まんがホーム』第29巻第6号(2015年6月号)

2015年5月1日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年6月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年6月号、昨日の続きです。

『癒さレクチャー』、もう最高だと思う。雨の日、麗が傘にレインポンチョ、長靴と完全武装なんですが、雨が嫌いだから! 濡れるのが嫌だから! 今日は絶対に濡れないよ! 力強いそれら言葉に決意が、前フリにしか聞こえない、なんて思ってる聖がもう最高に面白いです。しかし、聖さん、素晴しい。雨の日って憂鬱っていう麗に、日光にあたらないとセロトニンが分泌されないからねー、クレバーな対応、もう大好きですよ。雨の中、ずぶ濡れになってやってくる七瀬にもすぐさまタオル差し出して、気が利く、物知り、適切な判断。実に見事であります。もやシス、もやもや指数のおさらい、みたいな話でしたよ。麗さえ忘れてしまっていたもやシスについて再度整理されまして、雨の日は200もやシス、などなど例が示されて、一日1000もやシスを超えると精神的に死んでしまうという……。でもね、こうやって数値化することで、ストレスに楽しく向きあおうという麗、ああ、すごく前向き、すごく眩しいです。ほんと、これでもやシスがいくつたまった、これでいくつ減らした、など、そうしたストレスのマネジメント。参考にしたいものであります。でもほんと、この漫画、面白い。麗の髪をみんなでアレンジするところとかね、雨の日も癒されたい会議とかね、もうどれもすごく魅力的で、そして最後に麗が、聖のいう前フリを回収しちゃうんですね。1000もやシス。精神的に死んじゃう! 無作法な車にコラーッ! って怒ってくれる七瀬もすごくいい子で、けどこれが落ちじゃない。最後に皆が麗のこと思いやって、レインシューズをプレゼントしてくれた。これが、今回の話、全部をきれいにまとめて、上のステージに昇華させていたと思うのですよ。麗のもやシスも奇麗に解消されて、ほんと、よかった。しみじみとそう思える、いい話でした。

『いろはよしなに』、ああ、もう、最高です。次の時間、笛のテストをします。音楽の先生がそういうんですが、しぶる一年生たちを見事に焚き付けるその話術、最高で、朝倉先生ですよ、もう素晴しい笑顔、見事でした。でもって、女の子の前だと緊張してしまういろはの練習を、お姉様たちが手伝ってくださるっていうんですが、鏡子がですね、部屋に戻ってきての一言、どうやったらそんなことになるんですか! もう、揺ぎない面白さでありました。頼られるのが嬉しいとおっしゃる美代さん。対して鏡子さんはというと、ああ、この人も同じっぽいな。昨年のお姉様との関係思い出して複雑な表情。それが大々的な予行練習企画するまでにいたって、ああ、鏡子が先生役! 素晴しいな、美しいな、それに、この状況に気持ちを高揚させているいろはですよ。ああ、これ、すごく面白い。お姉様たちの妹自慢、そして沸き起こる嫉妬。ああ、皆、自分の妹が一番なんだ。うん、ほんと、こういうのがすごくいい。最後の鏡子の、クールに見せて実は甘々っていうのね、最高でした。

『マリアの林檎』、まりあと林檎、放課後デートですってよ。完璧少女といっていい林檎なのだけれど、なぜかまりあに、罰を与えて欲しいなんていっちゃってる、謎な子。というか一種の変態? 今回の、罰を与えて欲しいというのも、あまり勉強してなかったのに学年で一位をとってしまったから。恵まれすぎてるから罰を与えて欲しい、まったくもって理解を超えていますよね。でも、それが林檎さんなのだと思います。書店に寄って、まりあ、勉強するっていうんですけど、それが地獄の懲罰。ちょっと眺めて、ふたり、それだけでダメージ受けてる、その表情がおかしくて、けれど、これは実現不可能だ、というので次が世界の拷問。やっぱり駄目っぽいんだけど、ふたり仲良くお金を出し合って拷問本を買う。店長さんが酷い表情してますけど、そもそもそんな本入荷してるこの店も店だから。ファストフード店でのふたりの会話、本に夢中の林檎に向かって、林檎さんの…バカ、その時のまりあの気持ち、残念ながら林檎には伝わらなかったみたいだけど、ちょっとずつふたりの距離が近くなっているのは間違いない、そう思える描写の連続に、すごく気持ち、動かされました。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第6号(2015年6月号)