2015年8月31日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年10月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年10月号、先日の続きです。

『まちカドまぞく』、素晴しいな。扉に描かれた姉妹の図。ゆったりとした夏の朝でしょうか。穏やかで、しあわせで、ほんと、この漫画のらしさ、よく現れていると思います。あ、ご先祖、スイカのタライで冷えてますね。さて、本編、月4万円の呪いが緩和されて、ご家族、大喜びです。特にお母さんのテンションが高くって、けどしみついた貧乏暮らしから、すぐに切り替えるのは難しかったみたいですね。もやしばっかり。吉田家はまだいろんな運や能力が差し押さえ中。そのせいで、フライ返しが壊れたり、冷蔵庫が壊れたりと大変、というか、冷蔵庫、やばいじゃん! 魔力取り戻したご先祖も家族と話せるようになって、けど家庭のイニシアチブは母が握ります。酒で攻める母の強かさ。ああ、そうなのか、嫁姑の戦いといった様相なのですね。って、ここは嫁が圧倒的だな。お好み焼き食べてさ、そのささやかなしあわせが本当に豊かに描かれて、とてもよい。そして冷蔵庫故障から桃の家の冷蔵庫侵犯の展開とかね、ああ、家族ぐるみのつきあいか。この敵も味方もないって感じ、これもいいんですよ。

『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、ミラクからのゲストです。いいですね、いいですよ。あんこがレア装備を御所望、というので狩りに出掛けるんですけど、突然現れて突然乗り気になってるキャロ、めちゃくちゃ可愛いなあ。狙いはカピバーマン。同じマップにいるラフレシアには気をつけてね、あんこがいったとたんやられてるキャロってのは、もうほんとに様式美ですよね。あんこの求める装備、ドロップ率は0.01%くらいと推測されていて、あ、あかん、それはあかん。ついこないだ作ったんですけど、ドロップ率から入手率を導くツール。入手2割で2,232体、半分で6,932体、8割となると16,094体の討伐が必要となって、あかん、こんなんあかんわ、運営、ユーザーにとらせるつもりないってこれ。けど、これ、逆に、あんこの廃人ぶりが見えるってエピソードなのかも知れませんね。でもってそして、キャロの強運も。呪いのカピバラマスクって、呪われとるんか! あかんやん! キャロ、装備してみせてくれてるけど、ちゃんと外せるんでしょうか。

『すわっぷ⇔すわっぷ』、今回は調理実習。5人でチームを作ってね。というわけで、いつもの4人に冬美を加えることとなって、その理由は、冬美もできる入れ替わり。ええ、つい先だって、その秘密を知られて、ちょっと距離が近づいてましたよね。って、指かまれてますがな。仲良くなったわけじゃないのか。いろいろ面倒くさがってる? 人見知り? かたくなな冬美が、実習当日には秋穂と交代してきて、さすがだな、入れ替わりを最大限に活用なさってるわ。調理実習では春子がその特性発揮して、ほんと、困ったやつですよ。でも、なんとか授業に参加して、うまいことやりとえげて、いや、やりとげた? ともあれ、春子がやたら冬美から警戒されてるの、おかしかったです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第10号(2015年10月号)

2015年8月30日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年10月号

『まんがタイムオリジナル』2015年10月号、先日の続きです。

『迷想乙女の文学会議』、今回は『坊ちゃん』が取り上げられましたよ。いつもとは、ちょっと違うシチュエーション。社内の女子交流会に参加するっていうんですが、お山の大将やりたがる人、熊山さんが煙たがられてるんですね。人の陰口ばかりいう。気に入らない相手がいると、ネチネチ悪口いってみたり、あることないこと噂にしてみたりと、やっかいな人。倉野さん、なんか覚えがあるな、記憶の中の文学を探っていたら、松島さんがその答を持ってやってきた。それが『坊ちゃん』。赤シャツですよ、赤シャツ。ネチネチと嫌なやつで、けれど直情径行型の主人公にガツンとやりこめられる。そうしたストーリーの抜粋紹介があって、そしてこの交流会の赤シャツ、熊山さん、松島さんにガツンとやられる。これ、確かにちょっと痛快ではあるけれど、不毛な争いかもなあ、みたいな気持ちはちょっと残りますよね。ともあれ、松島さん、またまた社内で怖れられる人になって、ほんとこの人は畏怖されるばかりでありますね。

『かでん屋さんの基礎知識』はマッサージチェアが紹介されて、これ、高いやつはものすごく高いですよね。なんか医事法の改正やらなんやらで、電器店では扱えなくなった、みたいな話聞いてたんだけど、ネットで調べたら今でも普通に売ってますね。なにかの勘違いだったのかな? さてさて、私の使ってる座椅子はマッサージ機能がついてます。とはいっても、やっすいやつだからさ、もう駄目になっちゃってるんですけどね。マッサージチェア、全身ホールドタイプとかあるんですね。なんかこれ、普通の家庭に置くにはデカすぎる、そんな勢いがありますね。プリセットやら微調整やら、いろいろあって難しそう。で、ここに描かれたの、どこまで本当なんだろう。肩たたき券とかはさすがにない、ないですよね? 次いでスムージーの話題になって、なるほど、ミキサーですね。これもいろんなタイプがある。健康志向で売れてるみたいに聞きますよね。夏すぎて、やる気のなくなる9月頃。なんとか乗り切るためのお役立ち家電。ほんと、自分もちょっとなにかで元気づけたいところです。と、ここで思い出した! マッサージチェアが置けなくなったの、銭湯だ! と思ったけど、なんかまだあるみたいだなあ。なんだったんだろう。

『放課後すずなり倶楽部!』、夏が終わり、学校もはじまって、話題は目下学園祭。と、先生がなんかダメージ受けてますよ。夏祭りなんていくんじゃなかった。なんていって、生徒に聞いて欲しそうなサイン出すくせに、聞かれたら答えないっていう、ああ、めんどくさい人だなあ。とまあ、その状況、見られちゃってたんですけどもね。さて、文化祭の出し物を決めます。美亜が聞かれて、えっと、カフェとか、ってのがキャットカフェと聞き間違えられて、猫喫茶に決まるわけですよ。ねこら部のネコ部長も決め手になったわけですが、どうしてもひとりで頑張りすぎる嫌いのある美亜がですね、だんだんクラスの皆と打ち解けて、協力しあって、友達になって、とそんな様子の描かれたところがね、とてもよかったって思ったのでした。

『お手紙、あたためますか?』、ゲストです。初登場から、もう半年以上になるんですね。今回はののの悩み相談。転勤の件、かと思ったら、新作お菓子の味で悩んでた。ああ、郵便局、転勤するかどうか選べるのですか。違う土地の郵便局に転勤していく人がいる。変化を求めて、あるいは出世を求めて。対し、転勤せず同じ場所で働き続けるという選択肢もあるんですか。面白いですね。自分ならどちらだろう。そうしたこと考えつつ、変化志向のつつじ、定住志向の君影すず、ふたりの話を追う。変わることのよさ。リスクもあるかも、なんていうののは、ちょっとネガティブ、心配性なのかなあ。自分はののタイプだなって思わされましたよ。そして、変わらないこと、これもまた大変だというすずの言葉も重みがあって、ほんと、どちらがいい悪いじゃないんだってメッセージが感じられて、好感触でありました。けど、自分はもうちょっと変化を求めなければいけない、そう思って焦ったりしてるんですね。困りましたわ。すずさんは可愛いわ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第10号(2015年10月号)

2015年8月29日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年10月号

『まんがタイムきららフォワード』2015年10月号、先日の続きです。

『ゆるキャン△』、これ、ほんといいですよ。なでしこが合流して餃子なべの図。その夕景、その情景も美しく、そして日暮れてふたりで食べる鍋。キャンプといえばわいわいと、そんなイメージがあったけど、そうじゃない、雄大な自然の中、孤独を楽しんだり、そして友達と静かに過ごす、そんな時間も素敵なのだと、すごくよく伝えてくれる。淡々としたモノローグ、じわっと伝わる感情が、そのまま魅力となろうってんですね。そして夜。ラジオ聞いたりね、そして翌朝の日の出。ほんと、淡々と描かれる車中泊からキャンプ地への移動、その描写が素晴しい。見事だよなあ。絵のタッチもぐっとくる。もう、たまらんものありますよ。

『手と手をあわせて』、これもまたいいなあ。クランベリーホテルにやってきた小さなお客さん。迷子なのか、あるいは捨て子? なにを聞いても、ここな4さいとしか答えない。雪葉、家出説を提唱する。どうも、これが当たりっぽいんですが、さすがだな雪葉。家出のエキスパートだ。警察ならぬ衛兵に任せる、そんな案も出たんだけど、ホテルに対するよい印象を持って帰ってもらいましょう。もてなすことになるんですね。って、オーナーがですね、めちゃくちゃ面白いの。ここなにめちゃくちゃ気にいられてて、子供は苦手っていうんだけど、ずっとべったり、登られるし、馬にされるし、でもオーナーぶつくさいいながらも、ここなの面倒ちゃんと見るんですね。その情景のほのぼの。素晴しいですなあ。最高でした。加えて面白かったの、なんでオーナーが気にいられているのか。心臓の音がどうたらこうたら、それが全然関係なかったっていう、こういう緩いのがねなんだか妙におかしくって、いいんですね。

夢喰いメリー』、うおお、イチマちゃん、素晴しいな。複数の夢魔の襲撃に、それぞれ個別に対処するメリーやジョンたちですが、捕えられたみなとたちのもとにいち早く駆け付けたのはイチマちゃん。みなとを守れるよう、お守りをこっそりポケットにしのばせていた。みなとには怖れられてしまったイチマだけど、信じてもらえないかも知れないけど、そう思いながらみなとを守るために戦うイチマちゃんのあの凛として鬼気迫る感、ひしひしと押し寄せる彼女の思い詰めたその気持ち、もうこんなの涙なしでは見られないじゃないですか。イチマ、勝てない。それでも退かない。涙ながらの懇願に、血にまみれながらもみなとのことを諦めようとしないイチマの、最後の選択。なにがベストか考えて、プライドもなにも捨てて、一番の勝目を狙いにいく。走るイチマのいじらしさ、倒れ込むイチマの、悲壮で、けれど絶望の中、一縷の可能性に向かって身を投じるがごとし様子は、本当にこの子の大一番であったと思います。

『そこテストにでます!』、茜の家に向かう数馬一行。その背後からそっと合流する楓の様子。これ、のっけから面白かったですよ。もみじがね、妹のいろはにいろいろ話している、その中に自分のことが出てきて、これ、聞かれてたもみじもバツの悪い、そんな流れではないですか。でもって、どうやって話しかけたものか逡巡して、結果普通に話に加わる楓、そうしたところにも、この人の人となりが見てとれる、そんなところもよかったなあ。あからさまに態度に好意が出てしまう数馬、そのわかりやすさに複雑なもみじ。即座に返品されるいろは。そうしたやりとりも面白く、そして舞台は茜宅へと移るのですが、数馬の心の重荷と、そこに加担していた茜の悔い。いろは曰く重い、そんな気持ちのやりとりが描かれて、けれどそれだけに茜という子の、また数馬とも違う一途さ、そうしたものがよく現れていたなあ、なんて感じました。ほんと、皆が心に思いを抱えて、その重さを持てあましている。素直に気持ちを口に出せる、そんないろははまだそうした重さを知らないのかも知れませんね。

2015年8月28日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年10月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年10月号、発売されました。表紙は『NEW GAME!』、青葉はじめ、皆が水鉄砲に水風船装備して、撃ち合い、投げあい、え? もしかして縄張リバトル? ゲームがテーマの漫画だけに、そうしたゲームリスペクト、オマージュだったりしたら面白いなあ、なんて思ってしまったんですね。今月はですね、クリア下敷なんかもついてきましてね、そちらも水着イラスト。元気いっぱいの表紙イラストと違い、こちらはちょっとしっとり、お姉さんっぽい雰囲気ですよ。

『オトメビヨリ』、ゲストです。ヒロイン三原加奈には悩みがあって、それは親友のさくらがやたら女の子にモテるってことなんですね。登校するだけで、ぞろぞろ女の子ついてきて、大名行列化する。宿題忘れたり、お弁当忘れたり、と、さくら、うっかりさんだな。けど困った時には皆がサポートしてくれる。なんとかしてさくらのためになろうと、結構必死っぽい。そんな中、ガチを通り越して危険さえ感じさせるのがひな子なんですね。放課後、さくらに接近して匂いを堪能している。やべえ! と思ったら、先生、あんたもか! 密着して堪能って! かくして加奈、さくらを守ると決意するんですが、あ、けどそれって、独占したいだけなんじゃないのか!? 葛藤が最後によぎる、その瞬間、実によかったですよ。

『つりぱん。』、ゲストです。篠塚水萌はお嬢様。都会から小さな港町に引っ越してきて、最初にしようというのが町の探索。運転手つきの送り迎え。帰りの途上、見かけた人だかりに興味をひかれて、車を降りるんですね。さて、それがなんなのか。釣りをしている人たちだったんですよ。おじさんおじさんと、男がたくさんいる中、ひときわ輝いていたのがひとりの女子高生。岬アンナはここらで一番の釣りの名手で、見た目は今風の女子高生。そんな彼女から、水萌、釣りの指南をうけるんですね。最初のアタリは、意気込みに比してかなり小さいのだけど、記念すべきものであることは間違いない。すっかり水萌感動して、これから釣りにはまっていきそうな感じでありますよ。最初、釣り部でも作るのかな、そう思ってたんだけど、水萌とアンナ、学校が違うから、ちょっと部活展開はなさそうですね。

『リトル・リトル・アリス』、ゲストです。リデルはヴァンパイアのお姫様。けれど人の文化に興味を持って、大人になりたい、すなわち人間になると決めて城から出奔するんですね。なるほど、リデル。アリス・リデルから名前をもらっていますね。ヴァンパイアは年をとらない、すなわち永遠の14歳。娘が大人になるのが嫌だという父魔王が、ロリコン部隊を派遣する。って、人聞きの悪い部隊名だよなあ。リデルの仲間は開拓の街パンプキーナで出会った女の子たち。お供のセバスと一緒に訪れた街で、ピンチのところを助けてくれた。やたら強いわんこ。強いんだけど、いろいろ残念ぽい。そんな彼女を雇ってる、占いの店みらいや店長ライムに、占いの結果に文句のあるキルシュ。皆それぞれに職業があって、ふたつなみたいに名前の前にくっついてくるの、面白いですね。わんこなんて、ゾンビ学生わんこですから、ってゾンビか、君! ちょっとケレン味多めで、アクションも派手。見せ場沢山といった感じ。これは、娘を取り戻すために父魔王が放った「ロリコン」精鋭部隊との戦いがメインになっていくのでしょうか。

『ミニオン親衛隊』、ゲストです。ハニホヘ王国の王女親衛隊、ミニオンに配属されたイツキが主人公。憧れの親衛隊に入れて、ちょっと舞い上がってますね。と、この子はちょっとおっちょこちょい? 王宮内で迷ってしまって遅刻してしまったり、上司のミフネに連れられて王女に挨拶にいく途中、ふらっとはぐれてしまったりと、かなり残念な感じの人ですよ。そんなイツキと、やたらクール、というか謎めいたはじめ、そしてミフネとともに王女に仕えることになりそうですよ。さて、王女、ゼロティーク、なぜか犬をかぶってる。最初犬パジャマみたいのかと思ったら、本当に犬なのか。王女からイツキ抜擢の理由聞かされて、明るくて元気なところ、それから髪形の面白さが決め手だったのか。ちょっとナンセンスでシュールな味わい盛り込んで、にぎやか、どたばた、不可思議な漫画であります。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第10号(2015年10月号)

2015年8月27日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年10月号

『まんがタイムオリジナル』2015年10月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下さんが紺の浴衣でしっとりと、『小森さんは断れない!』小森さんも浴衣、『らいか・デイズ』らいかはミニ丈の浴衣と、夏の終わり頃から秋にかけて、そんな雰囲気感じさせる表紙でありますよ。

『北斎のむすめ。』は、身支度、おしゃれがテーマ。お辰はともかく、お栄にはまったくもって不向きなテーマ。けど、浮世絵師として美人画描くとあっては、はやりのおしゃれ、化粧についても知っておかなければならない。版元にそういって駄目を出されたんですね。しかしそれからのもろもろ、おかしくってさ、緑の口紅や目にさす紅、この出所は絵師というんだけど、おしゃれじゃねえのか……。締め切り過ぎて版元から逃げるために変装する面々のおかしさ。美人画のためにおしゃれしてみたお栄見付けて、ぞろぞろぞろぞろ、百鬼夜行かあんたら。ほんと、見た目からして駄目で、最高でした。そしてラストで男装お栄。かっこいいじゃん。吉原に取材にいくってんですが、それでお辰がどえらい誤解をされる。ほんと、最高の展開でした。

『かがやけ!工学女子』、いいじゃないですか。マチナカにいきました。お手軽なレジャー、というんですが、どうしても機械やら技術やらに目がいって、自然勉強になる? いや、マニアなだけかな? そうしたノリのよさ、テンションの高さ、それがこの漫画の持ち味だなあと思わされるんですね。街歩き、それはただの娯楽、暇潰しではなくて、アイデアの源泉でもある。教授たちも、研究のヒントを歩いて見つけたりしてるという。その、いろいろと出会ったり、それで気持ちを刺激されたりする様子、それが見えて楽しいんですね。

『ぎんぶら』、今回いく惑星には宇宙最凶最悪といわれる猛獣が棲息しているそう。多くの種を滅ぼしてきた、そんな生物で、そうした生物から生き延び文明を発達させた種がもちろんいたわけだけど、その理由がマズかったから。微妙でわびしい、そんな理由が泣けますよね。猛獣モーミン。見た目はスライム、なんだか可愛い顔もついていて、しかしこれがあらゆる攻撃に抵抗し、移動も高速、捕えた生物を体内で消化していく。なるほど、スライムというと弱いモンスターみたいに思われがちですが、これこそそもそものスライムの脅威であるな。そんなこと思わせてくれるエピソードでした。顔に見えるのが内臓とか、とにかくがっかりさせてくれるのが見事で、またこの猛獣を観光資源にしようとして失敗してきた歴史とかね、いやいや、駄目だろう、ほんと、どんだけ犠牲出たのだろう。見た目コミカルだけど、想像以上にシビアでハードな話でしたよ。しかし、こうした展開見せながら、そこに生物の進化を語る、そうしたところ実に素敵で、ええ、SFじゃないか、そう思ったんですね。あなどれない漫画なのです。

『みつめるっ!上野さん』、うわあ、きれいな扉絵ですよ。舞台はひき続き旧暮緋宮別邸です。文化財にして美術館。なのだけれど、ここで臨時で働く上野さんは来歴やらさっぱり覚えていなくて、根津から散々怒られる。そんな上野が、ふとしたことから昭和のはじめにタイムスリップしてしまい、宮家の華やかなりし時をしばし体験するというのですね。上野はうえ乃という名でメイドとして働き、根津ならぬ津禰なるメイドもいる、不思議な状況に、けれど皆のしあわせそうにしている様、それをうえ乃が写真に残すこととなって、またこの屋敷にて働いている現在のこと、その価値をかみしめようというのですね。真夏の白昼夢、ファンタジーの色も濃い、そんなエピソードだったけど、すごく魅力的な話であったと思います。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第10号(2015年10月号)

2015年8月26日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年10月号

『まんがタイムスペシャル』2015年10月号、先日の続きです。

『アテナの初恋』、アテナさん、来日ですよ。ゼウスの使役しているフクロウが地上で迷子になった模様。かくしてフクロウ探しにアテナが派遣されることになったんですね。そうしたら、地上でちょっと強面の男性にぶつかってケガしてた。それで、アテナ様、保護者はいるのか、飼い主としての責任不足、などなどばっちりしかられて、謝りたおすという。ああ、神様なのに、よほどの長生きだっていうのに。そんな娘の様子を覗き見たゼウスが、あぶなく雷を落とそうとしたり、そしてアポロンがやってきて、その男性とアテナの仲を割いてみたりと、どうも父ゼウスは嫉妬? ぽいけど、ろくな親父じゃねえな、アポロンはただ面白そうだから、みたいですね。父ゼウスの命令により、100年地上禁止。加藤さん死んじゃう。アテナ、ほんと、大変です。しかし、現代の洋装してるアテナ様、可愛かったですよね。

『だけど温田さんはひとりでデキない』。温田さん、海だ、水着だ、あんまり色気とか関係ない作風だけど、なんか魅力的であるなあ。なんて思ってたら、風邪なのか。38度2分。けっこうな熱ですね。けれどなんでか温田さんやる気で、ひとりで風邪を治すチャンス。弱りながらも自力回復をはかるんですね。電話してきたちーちゃんをしりぞけ、隣人の差し入れはノーカウントにし、そしてなんとか乗り切ってみせた。のんびりマイピースなんですけどね、ちょっとあやういんですけどね、それでもなんとか目標達成して、ええ、温田さん、頑張りました。けど最後の夢とかね、心の底では富崎のことを求めてる? いや、そんな話ではあるまい。と思いながらも、やっぱり褒めてもらいたいのは富崎からなんですね。

『同姓同盟』、糸生優希と伊東勇貴の話。勉強好きといわれる糸生優希。そうじゃない、いいかっこしいなんだ、そういう糸生です。誰にいいかっこうをしたいのかというと、伊東勇貴になんですね。かくして、友達の集まりに伊東勇貴を呼びます。ケーキにつられる糸生優希もいい感じでしたよ。糸生の友達、糸生優希の様子を見て、伊東勇貴になれなれしくして見せるんですね。ああ、見事にハマって、糸生優希、ものすごく嫉妬しちゃってますよ。見るからに言動が不自然になって、もうね、糸生優希、不器用ものだなあ。かくして、この子、伊東勇貴の気をひくために、テストのこと持ち出すんですね。それで短期的には伊東勇貴の気をひくことに成功してるんだけど、この作戦、長期的には逆効果なんじゃない? そう忠告されてる糸生優希がね、ほんと、心底不器用ものだなあって思われて、おかしいんですね。

メェ〜探偵フワロ』、なんと、村の人たちからアーサーとミスレモンがつきあってるって思われてますよ。その状況をフルに活用するレモンさん。対し、ヴィヴィ孫にコバーン少年はというと、噂を否定してまわる。ああ、恋とは切ないものだなあ。さて、前回のかき氷チャレンジ、今も後をひいてるんですね。フワロ氏、げっそりして寝込んじゃってて、そんな氏を嬉々として看病するのは我らが白衣の天使ヴィヴィアンですよ。って、あんた、すごいな。前回リタイアしてたじゃん。それがここまで見事に回復して、ああ、おそろしい。と、そんな彼女がカードでもって占えば、アーサーに女難がふりかかる兆しありとのこと。かくして村にはアーサーの妻を名乗る女が現れて、リンダ嬢、もう村は大騒ぎです。アーサーの一番長く続いた彼女、らしい。アーサーとうまくいくタイプじゃない、ってのはヴィヴィアンの見立て。この人の眼力、確かだなあ。アーサーを振り回す、そんな彼女。レモンさん、アーサーのリンダへの態度にショックを受け、リンダからのほどこしに傷ついて、ついには泣いてしまう。ああ、レモンさん、あんなにこれまで頑張ってきたのになあ。その胸のうち、しみじみと胸を打って、ヴィヴィ孫までが心動かされるレベル。ほんと、いい友達だよなあ。そして、アーサー、やりましたよ。リンダに、好きな人がいると伝えた。去るリンダ、追おうとするアーサーを引き止め、ラウールをけしかけるフワロ氏。フワロ氏、ヴィヴィ孫、ヴィヴィアンと、ラウールもおそれる文言連発されて、そしてラウールがアーサーに告げた言葉、オレよりタチ悪いよ。ああ、優しすぎるというのも罪なのかも、ですね。ほんと、今回の人情の描かれよう、見事なものありましたよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第10号(2015年10月号)

2015年8月25日火曜日

GR DIGITAL, taken with GR DIGITAL IV

GR BLOGトラックバック企画、今月のテーマはGRなのだそうですよ。GR、すなわち現行GR、あるいはGR DIGITAL、そうしたものが被写体になろうテーマであろうと思います。思い返せば、私が最初に買ったデジタルカメラは、トイカメラを除けば、GR DIGITAL、これだったんですね。自分には広角すぎるのではないか。ズームないと使いづらいのではないか。いろいろ思いはしたけれど、結局GR DIGITAL IVに更新して使い続けているのですから、GRシリーズは自分に向いたカメラだったのだと思います。トラックバック企画「GR」に参加します。

というわけで、GR DIGITAL IVを買った時にGR DIGITALで撮った写真と、そしてGR DIGITAL IVでGR DIGITALを撮った写真をピックアップしました。初代GR DIGITALは、もう全然使っていなくて、ちょっともったいない、そうも思うんですが、CCDにほこりがついちゃったんですね。なので、こうして引退、ひっそりとしているのであります。

2015年8月24日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年10月号

 『まんがタイムきららフォワード』2015年10月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』からゆきとくるみ。ちょっと本編では見られないような表情に格好、バイクとか乗っちゃってる感じ? セーラーの胸元ぐいっと開けて、黒い下着がこんにちは? って、セーラーってこんなに開く? ふたり、なんだかちょっと挑発的な目でこちらを見ながら、カップメン、食べているんですね。その様子、なんだか意外、なんだか新鮮なのであります。他に『あんハピ♪』のカットもありますよ。

『はるかなレシーブ』、新連載です。レシーブと聞いて、バレーボール? とまでは思ったんですが、なるほど、あの水着姿で背にまわした手が表現しているもの、サインですね。ビーチバレーもの。おお、なんかめずらしい? 沖縄にやってきた女の子、大空遥はいとこの比嘉かなたと一緒に暮らすことになるんですね。家の前が海、驚きのシチュエーションに、遥、テンションが上がって水着で走り出す。と、そんなビーチで、ビーチバレーの練習やってる女子ふたりと出会うんですね。成美と彩紗。人懐こい彩紗に対し、なんだかピリピリしている成美。遥がふと口にしたエースという言葉にひっかかって、そしてそこに現れたのがかなた。ああ、成美たちとかなた、なにか因縁があるみたいですよ。遥とかなた組、成美と彩紗組、7点先取で試合するというんですね。遥たちにはハンデとして1点とれれば勝ち。慣れない、勝手の違うビーチバレー、砂地や風、太陽に苦しみながらベストを尽くして、それでも負けてしまって、と、その経験が遥にビーチバレーに取り組もうという気を起こさせるんですね。楽しかった、もっとうまくなりたい。そこにかなたも引き込まれるのでしょう。いつか、成美かなたのわだかまりも解ける? などなど期待の新作であります。

『よにんぼっち』、ゲストです。田舎の話? 着物姿の女の子が、近くにできたという遊園地、いってみたいなんていっているんですね。そして話しかけた林さんはお地蔵さん。なんだか人の姿、それもお姉さんの姿に変身しましてね、なるほど、これがファンタジー色強めの漫画とはっきりわかりました。このふたりに加えて、さらに小さな女の子、千歩とソフィアという子が加わりまして、遊園地にいきたい、けれど皆は地縛霊だからここから離れられない。ああ、なんという悲しい事情でしょう。そんな皆が遊園地までいける方法を、林さんが教えてくれるんですね。なるほど、三人は地縛霊だから、この土地への未練を晴らして、行動半径を広げていく。生前できなかったこと、遊びを今から経験していこう、そういう話であるんです。かくして今回は鬼ごっこ。一番年長の純が鬼の姿に変身して、あ、鬼ごっこを節分の豆まきと勘違いしてるのね? かくして、鬼の姿になった子供三人を、林さんが追い回すこととなって、これ、鬼が逃げる鬼ごっことか、ビジュアル的に面白いな。これ、子供が遊んで満足すると成仏しそうになる。それを遊園地で繋ぎとめて、みたいな、なんかナンセンスなおかしさもあって、悪くなかったです。成仏させたらあかんのか! ええ、不思議な地縛霊もの、悲しかったりしないのもいいですね。

『ヨーチ高校1年ヒヨコ組』、ゲストです。なんとも不思議というか、ふにゃっとした絵で、とてつもなくナンセンスなコメディを展開する、そんな具合でありますよ。黍だんごに綿飴あまい、麦ちょこといった、なんだか甘々な名前の女の子たちの、とりあえず今回は登校から下校までの話。登校はいいんですけどね、あまいが裸にバスタオルでやってくるんですね。ええ、なんとも駄目な女の子っぽいですよ。ちょこは、そんなあまいのストーカーっぽい。それぞれ振り切ってるあまいとちょこに、突っ込みいれるのがだんごの役割みたいですよ。登校途中に出会ったドMの少年とか、学校でのちょこのストーカー気質全開とか、わりかしギリギリめの表現を狙っているようで、そうした振り切れっぷりがストライク、って人には、かなり強烈に作用する、そんな漫画だと思いましたよ。

『鬼が出るか蛇が出るか』、今回は番外編。本編から離れて、四コマ感覚のショートストーリー集だそうですよ。わりと本編にかかわりそうで、けれどあえて語る必要のなかった、あるいは語る余地がなかったかな? そうした設定が明らかにされたり、小気味のいい小ネタが炸裂したりと、ああ、以前の作の感触思い出させてくれる、そんな切れ味、とても面白かったです。本編よりもなおやばい美来とかね、本編ではちょっと見られなかったような、策を講じてくる鈴とか、さらに優の同性愛疑惑、悠理をめぐるガールズトーク。ノリよくキレよく元気よく。大変に楽しませてもらった、そんな感触。短いながらも充実のエピソード群でありましたよ。

2015年8月23日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年10月号

『まんがタイムきららMAX』2015年10月号、先日の続きです。

『こみっくが〜るず』、新登場人物でありますよ。夏の夜らしいといいましょうか、髪の長い女が夜の寮に出没するんですよ。もうみんな怯えちゃって怯えちゃって、けど、この人、先輩だったんですね。怖浦すず、高校2年生。ホラー漫画家やってます。長い黒髪、ゆるやかカーリーヘアをもって、恐怖を演出。それで、女の子たちを怖がらせて楽しんでるんですね。とりわけ怯えるかおすちゃん、その叫び声、こわがりっぷりからすっかり気にいられて、なおさらおどろかされるという悪循環。かと思いきや、抱き締められて感じる肉感。そして奇麗なお顔と気付いて、すっかり好きになられてしまった。それからの、普通に対応される方が気恥かしいって先輩がおかしかったです。そして、かおすちゃんをとられたかたちになってしまった琉姫がちょっと嫉妬してるっぽいのね。あれもよかったですよ。

彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』、亜梨香の友達が来宅ですよ。茅野邸、そうとうな大邸宅で、護はもう慣れちゃってるけど、みすずはすっかり気後れしちゃって、さながらお城、メイドもずらり。と、そこに遅れて現れたほたるはというと、負けず劣らずの豪勢さ。振袖姿で毛皮の贈り物。なんか、超高度対決でありましたよ。さて、亜梨香の母、登場です。うわ、可愛いお母様だな。ティアラなんてつけて、けど半纏装備とはつめが甘い。けど、この甘さがチャーミングです。ほたる、ジャスミン先生のこと好きすぎて、挙動不信になって、ついには泣き出す始末。こんなほたるん、新鮮です。亜梨香母の、仕事熱心というんでしょうか、小説の取材といってみすずとラムネ野郎とのこと聞き出したり、亜梨香と一緒に盛り上がったりと、楽しい回でした。そしてほたる、亜梨香との仲、公認されて、いやあ、一歩前進でしたね、ほたるん。メイド長と亜梨香母の関係、これも素敵でした。

『はんどすたんど』、顧問の先生が決まりましたよ。富士崎あまね。新任かつ背のちっこい先生で、生徒との距離が近い近い。背は、かろうじてななみより大きいくらい? なんか感情に乏しい? そんな感じの先生で、てっとりばやく髪をまとめたななみのこと見て、ずっと頭すごいなっていってる。おかしかったですよ。先生、器械体操の経験者だったんですね。かつ競技もやってた。なるほど、体操選手は小柄な方が有利らしいですからね。今回は皆に柔軟のコツを教える、そんな感じで、いちごへのアドバイスとかね、なるほど、勉強になりました。個性的な部員に個性的な顧問。いよいよ面白くなってきましたよ。

『ペンにまします神サマの』、面白かった。いきなりはじまるサスペンスタッチ。寿実が血ならぬケチャップを流して、ダイイングメッセージ残しているというんです。とまあ、これ、取材の一貫だったそうですけど、一部除いてちっともウケなかった。さて、ぽえむがですね、悩みなんてものを吐露するんです。生活には随分慣れた。けれど離れている家のこと思い悩んで、しかし思い出そうとしても親の顔が出てこない。なんでか。寿実がデザインしてないからだっていうんですね。もう亡くなっている寿実の母のこと。それで、ぽえむたちがきたことが嬉しいという寿実。それ聞いても、クールに家に帰りたいというぽえむも見事です。ここでぽえむが、漫画のキャラの自分にも命があるのかな、シリアスに振る舞ってみせて、これ、さっきのしかえしだっていうんですけど、ほがらかに笑ってみせるんですけど、ほんとはどうだったのかなあ。ぽえむのこと説得する寿実の言葉、あれらが大変よかったです。それからのふたりの、ぽえむの両親、家族を作っていく様子なんかもとてもよかった。ぐっときましたよ。

ハナイロ』、皆でお泊まりですってよ。店先で、水着でくつろぐ店長の、注目されることなんて慣れてるっていってるこの人が、いち子の眼力には怖れを抱く。すごいな、いち子。誰よりも魔物じみてきてますよ。あの、スリーサイズ測らせてほしいと頼むところも、ほんと、この人はいったいなにものになろうとしてるのだろう。大好きです、いち子。屋根裏部屋に泊まります。結構広いと好評で、皆でだるまさんがころんだをする。アクティブ・アクロバティックな陽に、音もなく移動する沙里。見事でした。あの、窓に座って、窓から街を見ている、あの情景、素敵でしたよ。夏の終わりの情緒感じさせる、そんな描写だったと思います。そして家庭用プラネタリウム。寝室が星の海になって、これは三人にはかなりのサプライズだったかも知れませんね。しかし、陽、すごく自由で最高です。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第10号(2015年10月号)

2015年8月22日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年10月号

『まんがタイムスペシャル』2015年10月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』をメインにしまして、夏祭り、縁日の情景みたいですよ。浴衣を着たリコ、今回はいつもよりも子供っぽく、この年代らしい無邪気さ、あどけなさ感じさせて、朝顔柄の浴衣も可愛く、そして手にはりんご飴とアイスキャンディー。『ローカル女子の遠吠え』りん子も浴衣姿の見返り美人で、手にしたりんご飴を舐めてるんですが、これ、もし擬音が描かれてたら、バリバリっていってるんでしょうか。『前略、パリは甘くて苦いです。』からも、ミシェル、フランチェスカが浴衣に屋台の料理。『ごにんばやし』亜子も浴衣でありますよ。

『なり×ゆきリビング』は、夏の暑さでありますよ。あー、みそ汁って一晩で傷んだりするんだ……。汗、だくだくかきながら、キッチンにいるふたりがね、なんかとても打ち解けて見えて、いや、このふたりはもうすっかり打ち解けてますよね。ナベを煮沸しながら、菌について話ししたり、菌への耐性とか話したり、そうした様子もなんだかほのぼので、そしてお昼の素麺をゆでる。ほんと、夏のなんでもない情景がとても情感溢れていて、そして優雅な佐藤さんの午後。蕎麦猪口にうっとりしている。気になったことは、すぐに辞書で調べる。そうした様子に篠峰、すっかり憧れて、ハードルがあがると焦る佐藤さんの様子も面白かったです。ものすごい気合い入れて買い物。ビンラムネにメロメロ。お隣さんに差し入れ、ああ、ふたり魅力的だなあ。そして、次回? ふたりは熱海にいくそうですよ。この勢い、ノリ、とてもいいですよね。

『光れ!メシスタント』、光が中辻さんに、なにやら頼みごとみたいですよ。中辻の漫画が読みたい。そういう光に、ちょっと無茶な条件課してしまうのは、ちょっと気恥かしい、抵抗もあるんでしょうね。ふたり、デートだデートだといわれるんだけど、光も中辻もそんな気はさらさらない。街での様子なども、カップルに見られてしまったりね、ほんと、いい感じっちゃあいい感じなんですよね。けれど、漫画となれば話は別で、中辻の、プロと競うことに対する覚悟とか、そして、光の漫画に感じた美点、それをそのまま受け入れ、自分にはできない、悔しいという。ああ、この人は真摯な人だなあ。ほんと、魅力的なやり取りだったと思います。けど、ふたりがいい雰囲気になったりはしないみたい。最後のあれ、照れ隠しだとは思うんですけど、それだけじゃないようにも感じたんですね。

『毎日がインドアライフ』、ゲストです。ひきこもりから脱しようと決意した少年、少年? 小夜が長く伸びた前髪切ったら、やりすぎちゃって、結局人前に出られない。この人、母、朝子もひきこもり。姉、真昼もひきこもり。さらに父、夕太もひきこもりときて、こういうのって、ひきこもりエリートみたいに思ってもいいんでしょうか。小夜が美容院にいかず自分で前髪切ったのは、美容師さんに話しかけられたら困るから。母は母で、話しかけてこない裏技とか持っていて、というか、微妙にしょぼくて、このなんともいえん脱力感が、この漫画、ひいては作家の味なのだなあと実感させられます。そして隣に引っ越してきたおじさんが、この家族と出会う。息を潜めて居留守を決めこんでいるといわれて、かわった家だなあ……。今後、この隣人、また出てくるんでしょうか。出るとしたら、困惑係になりそうな気がします。

『課長と私のおかず道』、ゲストです。新米会社員、保志実里は、いつも厳しい南条課長が苦手というのですが、ある日、忘れた財布を取りに戻ったことがきっかけとなって、課長の意外な一面を知ることになるんですね。課長、給湯室でなんかやってる。缶のコーンポタージュを鍋で温めて、そこにご飯を投入。あまりのことに驚いて声を出したら、課長、なんかおかしなこと口走るんですね。コーンポタージュにはおかずとしての潜在能力があるのだ!! そんな力説せんとあかんことか!? かくしてできあがったコーンポタージュご飯、試食してみれば結構いけて、それ課長曰くおかず道、なのだそうですよ。しかし、相変わらず厳しい課長。その厳しさも徐々に緩和されていったりするんでしょうか。人となりを知ることで、大丈夫になることもありますからね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第10号(2015年10月号)

2015年8月21日金曜日

『まんがタイムファミリー』2015年10月号

『まんがタイムファミリー』2015年10月号、先日の続きです。

『寺島さんは悟っている』、面白かったですよ。寺島さん、皆で海にいくんです。可愛い水着。それ選んだんお父さんなのか、住職なのか。大人よりも大人っぽい子、それが伊霧という人。こうして海にきても、どう遊んだらいいかわからない。ぽつんとしてて、泳ぎもしないで、そんな娘のことを父、案じているんですね。うん、それが楽ともいいながら、それだけでないのが親心。娘の前で子供っぽい振る舞いして見せるのも、もしかしたら伊霧のためだったりするのかも知れませんね。違うかもだけど。今回、伊霧、友達と一緒の時間を過ごせて、それでちょっとずつ仲を深めて、そういう経験ができたの、よかったなあって思いましたよ。そして寺では留守番のふたりが仲を深めている。ああ、これもよかったなあって思いましたよ。

『先生と星が教えてくれたこと』、天川先生の子供時代のこと語られて、ああ、引っ込み思案な子供。夜が怖いという、そんな子に天文の興味を教えたのは母だったのですね。望遠鏡を覗いて、星を見て、図書館では星の本を借りて、知識を深める。けれど、父親はそんな彼女に対して理解が足りなかった。気持ちの違いが、父母の不仲に繋がって、そして離れて暮らすこととなって、けれど、同じ星座の一員でも星同士は離れているということをもって、離れていても皆家族と説く、そんな母の言葉に、娘に対する愛を感じさせられたんですね。というか、母についていくべきだったんじゃないのか、この子は? 母から貰った時計、それが繋いだ小甲先生との出会い。それからの楽しそうにしている様子などなど、それを妹は知っているから、その頃の姉に戻って欲しい。対して生徒たちからすれば、まだ教わりたいことがあるという。先生のいない場での、気持ちのぶつかるその状況、次にはそこに先生も加わるのでしょうか。先生の本当の気持ち、今の気持ち、それが明らかにされるのではないか。だとしたら、それはきっと天川先生にとって、とても大きなことになるのではないかと思うんですね。

『あまてる!』は、前回仕立てた浴衣を着てお祭りですよ。配っていたうちわ、その広告を見れば、なるほど、近々工場ができる。ともなってショッピングモールもできる。この町も少しずつ変化していって、とりわけこの工場にモールというのは、町が活気づく、それはいいことなのではないか。舞、いろいろ考えてますよね。この町のゆくすえ、よく考えてますよね。お祭りの楽しい時間、きれいな花火、そうしたものに心奪われながら、もしかしたらとっておきの場所で花火を見るのもこれが最後になるのかも。変化には、いい面もあれば悪い面もある。そうしたことに心揺らしながらも、天照がその気持ちに寄り添ってくれる。ええ、いい神様じゃないですか。いい人生、人生? の先輩なのだなあって思わされたんですよ。ああ、そうそう、揺るぎない楓、素晴しかったです。

『役職名はお嫁さん』、めちゃくちゃ面白かったです。獅子本さん。美如の上司で陽大の同期。クールで落ち着きある素敵な女性、と思いきや、浮気して出ていった元夫が心の傷になっちゃってるんですね。あの落ち込みよう。でもって、離婚の傷をいたわって、獅子本さんの前では夫陽大の話は避けようとする美如の極端さ。あの強烈な否定、意味ありげな視線、この時点でもう面白かったんですけど、本当に面白かったのは飲み屋でですよ。獅子本さん、陽大への気持ちを誤解されて、諦めなさい、なんていわれて、大泣き。ああ、クールな人がこんな子供みたいに泣いちゃって、けど、なんか可愛いな! 獅子本号泣、陽大も涙、ほんとカオス飲み会になっちゃって、けど美如の陽大に対する気持ちもまた素直に明らかにされるんですね。そんな様子、ほんと、おかしくて、ほのぼので、とても魅力的なものと映りました。

『かしこみかしこみ』、今回はキャンプですよ。急な仕事が入ったと、お父さんとのキャンプが中止になってしまった。そんな男の子、克己くんが、奏衣様のところに預けられるんですね。神社の境内にてひとりキャンプ。ひとりだとつまらない、そう思ったけど、ムクや山椒、奏衣様と一緒にスイカ食べたりね、結構エンジョイしていい感じ。木に登ったりも楽しそうですよね。そして晩はカレー。キャンプのカレーはいつもと違う。それを実感してる山椒がおかしくて、なるほどいかにもかたちから入る彼らしい。夜の灯りが提灯だったり、急にキャンプらしさがなくなりましたね、面白いわあ。キャンプファイヤーの代わりにロウソクたてたら百物語みたいになっちゃって、吹き消したら、そこにぼうっと立つ白い影! 克己くんのパパだったんですね。一緒にキャンプを楽しみたかった。克己少年の気持ち、ちっとも伝わらない、そう思ったら、ああ、ちゃんと伝わりましたよ。奏衣様にプチ祈願しようと思ったその言葉が、直接パパに届いた。ナイス! ムク! ほんと、素敵な顛末でした。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第10号(2015年10月号)

2015年8月20日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2015年10月号

『まんがタイムきららミラク』2015年10月号、先日の続きです。

『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、キャロラインがじょそ天と再会ですよ! うおー、まさかこんなにはやく再会がかなうとは思いもしてませんでした。そしてキャロライン、彼女の成長も垣間見えるわけですよ。おお、興奮にまかせて話すのではなく、冷静に、丁寧にしゃべれるようになってる! 先生、やりましたね! ちゃんと、生徒さん、成長してますよ! キャロライン、じょそ天に戦い方をレクチャーしてもらうんですね。決して簡単ではない治療士のソロ育成。そのテクニックを学んで、レベルも上げて、ええ、このくだり、妙にハイテンションで面白かった。けど一番面白かったのは、キャロラインの死に戻りですよ。えらいことするな。このゲーム、デスペナどうなってるんだっけ? しかし、ほんと、キャロラインの微妙に噛み合わないようで噛み合ってる? そんな話法が面白い。そして身につけた新スキル、定型文の登録! ああ、いつでも名乗りをあげられますね! あ、そうそう、忘れるところでした。じょそ天って、もしかしたら、夢子の探している人だったりするんでしょうか。する?

『ツキウサロケット』、いいですね。地球に不時着した月からのお客さん。彼女のロケットの燃料である一番星、人の感情の高ぶりを集めようというのね、なるほど、人の感情を可視化する技術があるんだ、面白いな。しーちゃんの感情、マドレーヌでぱっと高ぶる、そのくだり、このクールに見せてる子の素がうかがえて、キュートでしたよ。そして彼女らの一番星を探す旅路、いや、本当に旅するわけじゃないんですけど、迷い猫を飼い主に返してあげて、そして出てきた一番星。あの一連のくだり、飼い主の子の嬉しく思っている、その気持ちは、一番星を介さなくともありあり感じられるのに、そこにさらに一番星、その出現に驚く三人を描くことで、より以上の感情の動きが伝わってきたように思われたんですね。さらに、最初の方から出てた猫が、こうしてしっかりクライマックスに繋がる、その構成もね、よかったって思うんです。冒頭の、地球にすっかり順応してるミラの姿、これもよかったですよ。

『ハートオブtheガール』、なかなかにいいですよ。クールな彼女、ナオを攻略しなければならない。かくしてのぞみとモトのナオ攻略合戦が描かれるんですけど、いろいろ試して駄目、それで業を煮やして、ドキドキさせればとにかく勝ちと手段選ばずロボットで襲うとかね、そうした無茶攻略と、それが導くのぞみの勝目、うまかったな、またナオの感情、その高揚がエピソードのクライマックスに同調して、ほんとぐーっと盛り上がっていくその感触、とてもよかったって思います。そして、その盛り上がりは、ただナオのドキドキが数値化されたからじゃない。その前のナオの落ち込みや、のぞみの本心からのフォロー。果たされた、私が守るから、の約束。丁寧に物語を積み上げていった、その勝利だったのだと思います。

箱庭ひなたぼっこ』、皆の育てていた花が咲き誇っていますよ。と、そこに季節違いのヒマワリが造花で参加。陽向の思わせぶりな表情に、無理やりつきあわされる友達のやっちゃんがおかしい。やっちゃん、なにか陽向に弱味握られてる? 自分が大変な時にも容赦なく造花づくり。陽向、ニコニコと可憐ながらもムゴいです! そして文化祭の出し物ですよ。喫茶店をやります。というので、皆でメイドの衣装着るんですけど、翠子のクラシカルスタイル、素晴しい。陽向、ゆかり、蘭はミニ丈今風メイドで、こちらも可愛い。でも、なかなかお客がこないというので、突発寸劇で宣伝しようっていうんですね。翠子のハイテンション。対して、貧乏クジひかされたゆかり、その対比おかしくて、しかし皆ノリノリ。まさかの失敗も、陽向の機転でうまく処理されて、って、されてない? されたよね? そう思ってるの、陽向と自分だけ? ともあれかくして成功した喫茶店。ヒマワリの造花の意味も、ああ、そういうことだったんだ。ちょっと陽向を見直して、と思ったら、やっぱりつきあわされたのやっちゃんなんだ。ほんと、やっちゃん、陽向になにか弱味でも握られてるんでしょうか。やっちゃんにもいい目、見させてあげてください。

  • 『まんがタイムきららミラク』第4巻第10号(2015年10月号)

2015年8月19日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年10月号

『まんがタイムきららMAX』2015年10月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』、リゼ、マヤふたりが、夏の装いでありますよ。リゼがですね、すごく落ち着いたお姉さん、マヤと同じ髪形、同じく花を飾ったりしましてね、ほんと、美しいんですね。そしてマヤも、ちょっと驚いた、そんな表情で、でもいつもよりも落ち着いた、そんな雰囲気、ええ、避暑地に咲いた二輪の花、そんな雰囲気なのであります。背景にはヒマワリ、けれど暑さよりも、涼しげな風を感じさせる、素敵な表紙であります。

『すくりぞ!』、ゲストです。すくりぞってなんだろう。登場人物の名前から一文字ずつとったとか? 違ったんです。ああー、スクールリゾート! そいつはわからねえ! いつも眠そうにしている金谷寝子がですね、清潔豪華なホテルにて休みたい、そんな希望をいいましたらば、椿山蒼がどうにかして実現してやろうと頑張ってくれる。ええ、蒼、寝子のこと好きすぎて、甘やかして、みたいな感じなんでありますね。さて、そんなふたりが出会ったのが大谷にゅう。廊下を、布団担いで歩いてる。布団に興味ひかれてついていったら、宿直室を占有して、自分の仮眠部屋を作ろうとしていた。寝子や蒼には、勉強部屋だというんですけど、嘘ですよね。だらしなくちらかした部屋、それをホテルなみにきれいにしましょう。そうした活動が始まるっていうんですが、勝手に部屋占有するようなにゅうがね、すっかり負けちゃってる、そんなふたりの勢い。人見知りっぽい? にゅうの見せる可愛さ、よかったと思います。

『みずみず。』、野菜部ものでありますよ。北藤藍海が野菜部に入ったのは、憧れの女の子、倉賀野楓にお近付きになりたい一心で。軍手、長靴、帽子にサングラス、完全武装して野菜づくりに取り組もうという彼女は、なんと、野菜が嫌いだった。あー、困ったねえ。けど、これから克服していくのかな。いや、この子は駄目そうな気がする。他に部員は折原千雪、執事のセバスがついている、そんなお嬢様なんだけれど、寝袋に入って、いもむしみたいになって寝てる人。そしてちんまりとした小宮なのか、2年生で部長。ニンジンでうさぎを使役する! そんな人であります。野菜嫌いながらも、楓目当てで入部した藍海が、楓の作るまずい野菜ドリンクの実験台になる! そんな漫画みたいですよ。うん、楓、知られざる一面なのですね。

『レベルアップ!』は町のゲーム屋さんが舞台です。ああ、こういうゲーム店は減ってるんだろうなあ。自分のいきつけだった店は、どこももうなくなってしまった……。上坂はな、ゲーム店でアルバイトしてる。普段はゲームしてるとか隠してるんだけど、ゲーム好きが高じて、ゲーム店で働くにいたった。そんな彼女と、ちょき、ユウ、サヨの3人が繰り広げるゲーム談義、というか、駄目人間トークといった感じでありますね。ちょきは、いつでもゲーム。ああ、なるほど、この店の娘さんなのね。ユウも、ゲームとなるとテンションあがるタイプ。面白いのはさよですよ。落ち着いた、というか、ちょっとひっこみじあんのお嬢さん。と思いきや、パズルゲームに熱中してる、そんな子で、しかもかわいいキャラがドロップするまでノンストップでやるらしい。今回は5日間勉強放置したらしい。おやつも食べないらしい。ああ、ゲーム機汚さないためか! うん、気持ちめちゃくちゃよくわかる。けど、箸を使うといいと思うよ! テスト前だっていうのに、勉強よりもずっとゲームが大事な子たちで、そんな彼女らにはなも引っぱられるままにゲームしちゃう。そんな漫画なんですね。でも、その雰囲気、ゲームやりたい感じ、わかる。そう思うからこそでしょうか、彼女らのもろもろ、ちょっと身近と感じるのかも知れませんね。

『じょしあにっ!』、桜台ももかが叩こうとする扉、それはアニメ研究部の部室の扉であります。今日こそアニ研に入る。そんな彼女の目標は、自分の姉、もかだったんですね。と、その前に、椎名ちりると石神井まれい、アニ研部員、なんですけど、まれいはドーナツ好きで、調理も好きで、部室に道具持ち込んで、ドーナツ作ってる。かくして、おかし食べて、アニメ見て、いろいろおしゃべりして、ゆるい活動ですね。というか、これで充分だとも思うんですけど、問題はこのままでは人数不足で部がなくなってしまうということ。あとひとりが足りないんですね。あまり危機感を持ってないっぽい先輩ふたり。そんなふたりに、ももかが、偉大な先輩もかの妹と知られ、そしてそれがアニメ研究部復活のきっかけになる? 今のところは、まだその最初のきっかけができた、というところみたいですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第10号(2015年10月号)

2015年8月18日火曜日

『まんがタイムファミリー』2015年10月号

『まんがタイムファミリー』2015年10月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』がメインであります。チエちゃんが水着着て、おお、いつも色気もそっけもないこの子が、随分と雰囲気違いますよ。水に濡れた髪がぺしゃーっとしてる、それも随分大きそうですよ。チエちゃんの向こうには麗子さん。なんだろう、チエちゃんの保護者でいいんだろうけど、なんかお母さんっぽいなあ。そして『寺島さんは悟っている』巻中カラーの告知カット、こちらも水着ですね、がありまして、『ダ・ヴィンチ系女子高生』単行本告知カットもありますよ。って、こっちはダ・ヴィンチ考案潜水服かあ。って、クロナカが潜水服着てるわけじゃありませんよ。

『かなみ育成中!』、前回登場のさきちゃん。見た目がギャルなんだけど、中身はなかなかの苦労人? いや、今お母さんが入院してるから、期間限定苦労人ってところかな。かなみ、結ちゃんに懐かれましてね、皆で街に遊びにいくことになるんですね。って、子供連れていくのか! って、まあそうだよな、他に誰も面倒見てくれないもんな。待ち合わせ場所は児童公園。ギャルっぽい服買おうとなっても、かなみはというと子供服探してしまう。最初はそんなかなみの様子に疑問感じてたさきちゃんも、段々に感化されて、お下がりになること考慮して服を選ぶ。洗濯しやすさ考えて服を選ぶ。親の苦労考えて、どんどんかなみよろしく地味方面に向かいそうになるところを、結ちゃんの自己犠牲でもって、方向転換するんですね。かなみ、さきが、結の青春を心配してるところ、おかしかったです。けど、ほんと、子連れで大変、大変ながらもいろいろエンジョイしてる。そんな様子、実によかったと思いました。

『軍神ちゃんとよばないで』は、虎千代が家督を相続すると聞いて、どうにもおさまらない姉、綾が上田長尾家当主である政景をそそのかすようにして、虎千代に反抗してみせるんですね。しかしこの姉さん、昔っから虎千代のこといろいろいたぶってた。いや、綾曰く躾け。というか、虎千代も失言が多そうで、まあそれはそれで仲のよい姉妹だったのかも知れません。わからんけど。しかし、この綾姉ちゃんが虎千代引きこもりの原因で、それくらい虎千代にとっては苦手な人物。そんなのが坂戸城に立てこもって、さあどうする? とまあ、虎千代、捨て置こって、うん、この人らしくはありますよね。面白かったのは、柿崎ですよ。放っておけば、いずれは国を二分する戦いになるぞ。と忠告するのはいいけど、その状況こそが楽しみだとか、ほんと、困った人であります。しかし、そんな柿崎が打って出るとなって、これ、どうなるんだろう。史実知らないからなあ。もう、本当に素直に楽しみにしています。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』、ボッティチェリの絵の題材になったっていうんですが、はたしてそれが喜ばしいことなのか。なんともいえんところが評価されてた模様で、それだけにあんまり嬉しそうではないんですね。さて、ボッティチェリですよ。有力なパトロンがいるというので、すっかり有頂天な彼ですが、クロナカは知っている。ロレンツォの世が長くないことを。それで、それとなく忠告してみせるんですが、どうにもボッティチェリはいい加減な感じで、まあもともとこんな人でした。レオナルドがフィレンツェを立ちます。同性愛者と告発されて、ここにいられなくなった。みたいな話になってるんですけど、そうじゃない。仕事でミラノに呼ばれたからだ、って、ああ、スフェルツェスコ城のいろいろ作った時の話か。さて、告発したのはボッティチェリじゃないか、そんなこと思ってたり、またやりかけの仕事を放置して逃げようとしていたり、あんまりなレオナルドですが、まあ、これがレオナルドであるなあ、という気もします。そしてクロナカ、現在に戻って、レオナルドのこと書いた本に触れる。レオナルドについてのもろもろ、聞いて、考えて、それで時々で違う禁忌について思う。うん、真面目な表情。なかなかにシリアスなクロナカでありましたよ。

『きみちゃんの味じまん』、ゲストです。おばあちゃんと一緒に暮らしている女の子、きみちゃんの夢は、おじいちゃんの店、ととさまの復活なんですね。小料理屋。けど、まだきみちゃんは12歳、店をやるには小さくて、と、そんな時に、昔、店で働いていた弟子が帰ってくるんですね。今は無職、自分の技術をいかしたいと思っていること、手間や材料を落として利益を出すのは嫌だってこと語られて、そして自信を失っている。そんな彼に、おじさんの10年を私にくれたらいいのに、きみちゃんがいった言葉がきっかけになって、ここでお店をやってみたらどうか、おばあちゃんが申し出るんですね。かくして、働く場所を求めていた料理人と、おじいちゃんの店の復活を願っていた女の子、ふたりの希望が同時にかなうことになりそうと、そんな感じ。ええ、どんな店になるのか、はたしてうまくいくのか、おばあちゃんがついてるから大丈夫? 心配ながらも、楽しみにさせる導入でありました。

『美久は虫2病!?』、ゲストです。ちょっと郊外の町、早朝、ランニングをしていた翔馬少年が出会ったのは、かぶと虫を両手に持った美少女。その子と学校で再会してみれば、東京からの転入生。編入試験は全教科満点のまさしく才女、というんですが、この真鍋美久、朝に見たように虫が好き。けれど、はずかしいと内緒にしている。翔馬にも、このこと、口止めしようというんですね。なるほど、幼なじみなのかな? 憧れの亮お兄ちゃんが昆虫学者になりたいといっていた。だから、美久は助手になる。けれど、それを阻むようななにかがありそうで、また美久は虫をつかめない。木を蹴ったら落ちてきたコカワグタ、こいつを見て、わーっと知識を披露する美久はなんだか活き活きしていて可愛くて、けれどどうにもつかめない。動いてる部分の感触が苦手、って、ああー、それちょっとわかるわ。キシキシした感じの、あれかな? かぶと虫なら持つところがあるから平気とか、そういうところ面白い。なんかわかるなあ、って感じなんですね。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第10号(2015年10月号)

2015年8月17日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2015年10月号

『まんがタイムきららミラク』2015年10月号、発売されました。表紙は『城下町のダンデライオン』。葵様と茜様が水着姿でツーショット。豊かな葵様に対照的な茜様のラインがまた美しくいらっしゃる。ああ、茜様は最高だと思います。余裕のある? 穏かな笑みを浮かべる葵様と、ちょっと緊張して、口元もおずおずと、弱気な表情の茜様、それがまた愛らしいのでありますね。

城下町のダンデライオン』、葵のエピソード、クライマックスですよ。彼女の秘密。相手に命令を強制する能力、絶対遵守。もしかしたら、自分は、自分の友達にも命令を強制してきたのではないか。それを怖れている。そのことを知られることを怖れている。そんな彼女が、国民の前で最後の選挙演説をしようという時に、本当の能力が明かされようというのですね。あたりさわりなく、演説を終えようとした時に介入してきた父王。国民の前で葵の本当の能力をばらしてしまおうという父に、やめてと命令した、その言葉が効かない。その理由が明かされて、ああ、葵の心の重荷がとれたというんですね。この漫画、ひょうひょうとして、なんかいいかげんそうなこの父が、実はよく家族のことを考えている、そうしたところ折りに表現される、それがいいと思う。中でも、今回は屈指だったのではないでしょうか。一番我慢して、一番自分を殺してきた葵が、やっと自分の本音を語ることができるようになった。その堰を切ったかのような感情の奔流は、本当に素直で、それだけに読み手の心にも届くものになっていたように思うのですね。ええ、こんな展開になろうとは思わなかった。選挙戦、そのクライマックスの最序盤にここまでの山があるとは思わなかった。ええ、見事に心打たれました。素晴しかったです。

『ミソニノミコト』、ミソニと出会ってからもう二ヶ月になるのですか。そのせいか、神様や神社のことがわかるようになってきたという瑞穂。それはいいんだけど、肝心の願いである受験、その方面はどうもからっきしっぽいんですね。出会った神社で、朱印帳に朱印を貰って、おみくじひいてと、そうしたら、それに嫉妬するミソニノミコトとかね。ほんと、神様らしくない、というか、日本の神様とはもともとからしてこんな感じか? 人間くさいっていいますかね、けど、それがいい味になってると思ったんですよ。翌日のマイタケの神社でのもろもろも面白く、この漫画は人に神様、皆がチャーミングだな、そう思う。そしてそろそろ秋祭り。皆を誘いましょう。それでネットゲーム中のツクヨミにも声をかける。って、ああ、ネトゲにおはまりなんでしたっけ。これ、ツクヨミ様、ミソニたち、あるいはウカノミタマに出会った時、どうなるんでしょうね。なんか大変なことになりそうな予感ですよ。

アンネッタの散歩道』、うおお、今回はディンクの話。このところの怠惰な日々に疑問を感じて修行の旅に出るというんですが、ディンクの不在に誰も焦ったりしない。これって、ディンクの影が薄いから? それともしっかりものと信頼されてるから? どっちなんだろうなあ。さて、ディンク、靴屋を発見、そこの店主の物言いにいろいろ思うところあって、腰を落ち着けてみるんですね。偏屈な爺さん。その姿に、自分を省みる。変化が怖い、新しいものが怖い、だけど本当は……、というその先には、もうすでに変化を受け入れ、新たな一歩を踏み出しているディンク、彼のその心のありようが広がっているのでしょう。老靴職人とディンクとの共同作業。少しずつ作られていく靴、まるで競争するように、自分の意思を込めるようにして、作っては渡し、また渡されるそのリレーの先に、靴を作るということ、その本質に近付かんという、その描かれかた、素晴しかったと思うんですね。この靴作りはメイヴの手紙と一緒だ。あの、ディンクの笑顔の眩しさ、素晴しくて、そして老靴職人にも光が見えたのでしょうね。ちょっとしたエピソード。小さな出会いと、けれどそれが導いた新しい世界への道筋。とても美しい物語であったと思います。

『櫻学心霊相談部へようこそ!』、ゲストです。学校の噂、心霊相談部を訪れた女の子。相当な勇気を振り絞ったようなんですが、その部活の様子は、バドミントンで遊んだり、だらだらぐーぐー寝てる人がいたりと、どうもしっかりしたものではないみたいなんですね。心霊相談部というだけあって、相談にやってきた子は心霊現象に悩んでいる。とはいえ、その内容は物がよくなくなるというもの。それだけじゃ霊の仕業かわからないというんだけど、ほう、なるほど、この部室に入れるのは心霊の相談がある子だけって設定なのか、って、設定といってるだけか、本当にそうなのかは不明な感じですね。そしてやっぱり現象は霊によるもので、しかし悪い霊ではなかった。昔、少しだけ世話をしたことのある野良の子猫、その子たちの霊がお別れにやってきた。そうした、霊だから怖いという話ではなく、ちょっと人の情、今回は猫ですけどね、そうしたもの感じさせてくれるという感触でありました。

『響ちゃんはほっとけない』、ゲストです。そしてこちらも霊なのですね。日常のあれこれに失敗してしまう、ポンコツ気味の女の子、宮野冬羽には、いろいろ世話を焼いてくれる女の子がついている。それが響。私の親友、なんていうんですが、その姿は誰にも見えない。守護霊だっていうんですね。あー、それはちょっと意外な展開。だって、ずっと、一緒に転校してきたのかなー、なんて思ってた。ええ、そうじゃなかったんですね。これ、ポンコツ冬羽を響が世話する、そんな漫画かと思ったら、意外やもっと動きのある? 広がりを持ったものになりそうな予感です。クラスの皆からも見えるようにした響。そんな彼女が冬羽と一緒に、先生に取り憑いていた悪霊を退治したりする、ええ、結構ダイナミックな展開にちょっと驚いたのでありました。可愛いキャラクター。さらに響は変身したりして、そしてこのクラスの一員として学校に通うことにもなって、学園ものと、そして心霊もの、その両立が期待できそうな感じであります。

  • 『まんがタイムきららミラク』第4巻第10号(2015年10月号)

2015年8月16日日曜日

Splatoon(スプラトゥーン)

 もしかしたらこの人は、書く内容に困ったら『Splatoon』で書いてお茶を濁せばいいと思ってるのではないか? そう思ってる人もいるかも知れませんね。ええ、概ね当たりであります。『Splatoon』は、フレンドがウデマエA+に到達したりと、はたまた自分はいろいろ新ギアを入手育成したりと、少しずつ変化を見せているんですが、いや、自分に関してはいつもどおりでありますね。さて、今日の『Splatoon』です。久しぶりにスクイックリンからシューター系のブキに持ち替えてみたんですよ。そうしたらどうなったか。の簡単な報告であります。

よくいわれることなんですよ。スクイックリンで戦えてる人を見ると、.96ガロンやスイーパー系の長射程ブキに持ち替えたらもっと強くなるんじゃないかって。けれど、ものごとというのはそんなに単純な話ではない。同じくらいの射程で、きっちり狙って撃って当てる。基本こそは同じであるはずなのに、まったく、全然、フィールが違ってくる。ええ、あんなにも違うものかと驚きました。スクイックリンを使いはじめる前は、.96ガロンにデュアルスイーパーを使っていたんですよ。それで結構戦えてた。ガチマッチにも持ち込んで、それなりの戦果もあげていた、はずなんです。ところが、今日となると、見事に駄目で、当たることは当たるんですよ。けど仕留めるにいたらない。ええ、スクイックリンの確殺に適応しすぎて、一発で決められない武器の感触が、もうわからなくなっていたんです。

.96ガロンでうまくいかない。デュアルスイーパーにしてもやっぱり駄目。射程の長さに期待してジェットスイーパーを使うも、あれ、インクこそばらまけるけど、しっかりと敵を捉えて逃がさず倒そうとすると、難しいのね! ほんと、何度も戦って、負けて、負けて、ようやくフィールを取り戻してはきたんですけど、それでもやっぱりピンとこない。思ったように塗れない、倒せないで、結局はスクイックリンに戻ってきてしまったのでした。

他のブキを試してみたのは、ギアのせいなんですね。私のスクイックリンでの戦い方は、足重視です。ヒト移動速度をあげて、イカ移動速度もあげて、前線への到達から、敵への接近、離脱をクイックにできるようにする。ところが、今日はアタマもフクもクツも足回り強化が入っていない、育ててる途中だから、サブパワーもなにもついていないという鈍足設定。これでスクイックリンは辛いな。そう思ったから、違うブキを試してみた。それでどうにも駄目だった。というわけだったんですね。

ギアが育って、足回り強化してくれるギアに交換して、そしてスクイックリンに持ち替えて、そうしたら、いや、やっぱり、これですよ、しっかり戦える。間合いも狙いも戦術も、全部スクイックリンに特化されてるんだと思います。ほんと、そのことを実感させられましたね。嫌になるくらい、実感させられました。逆にいえば、ブキに慣れること、その感覚を手に覚えさせること。それがほんと大きいんですね。

2015年8月15日土曜日

Splatoon(スプラトゥーン)

 ちょっとしたブームというのを超えてきた感がありますね。『Splatoon』のためにWii Uを買った、そんな人も多いように感じていて、また意外な人が『Splatoon』をはじめてる。いつのまに!? そんなこと思うこともしばしば。ハイカラシティの広場を見ても、今日はじめました、ハードごと買いました、そうした声がちらほら出ていて、ほんと、ホットなゲームになったのだなあ。そう思わないではおられないのです。

今日、新たなガチバトルのルール、ガチホコが追加されました。ということで、どんな様子か偵察にいったのですが、いやあ、やられましたね、驚きました。まさかのフェスの告知があって、おおー、タイミングあわせてきたよー! 今回はアリとキリギリス。あなたはどちらのタイプ? というのですが、まー、これはどう考えてもキリギリスだろうなあ。享楽的で刹那的なのが私です。

こうしてひとそろいアップデートの内容が披露されて、マップもでしょうね、準備されてたものは全部出たのかな? けれど、CMではあとふたつほど、見たことのないマップが使われていましたから、これも順次開放されていくのでしょう。こんな風に、ブキにしてもマップにしても、またルールにしても、だんだんと増えていくというの、昔のゲームだとプレイヤーのクリア状況に応じてアンロックというのはありましたけどね、それはやっぱり結局、個々人の環境での話ですから、皆で一斉に開放を待つ、追加されたら、皆でわーっとやってみる、そういうのが可能になった時代ならではの楽しさというの感じさせてくれて、ほんと、毎回なにかが追加されるたびに、ちょっとしたお祭り騒ぎだな、そう思わされるんですね。フェスもお祭りかも知れないけれど、新要素の追加はそれ以上にお祭り。そんな感覚でいますよ。

先日のアップデートとともに追加された新要素。イカリング、これ、面白いですよね。フレンドのプレイ状況を知ることができるというのもいいんですが、それ以上に、フレンドが使っているブキの傾向、それを知ることができるというのが面白くて、この人はいろんなブキを満遍なく使うタイプなんだな、とか、自分みたいに、同じものばっかり使ってる人とかね、そういうのわかるのがこんなにも面白いとは想像してませんでした。また、ブキにあわせているギアパワー、いったいなにを重視しているかもわかって、とはいえ、こないだのアップデートで大量に追加された新ギア、その育成してる人も多いから、これとまだ固まってなかったりもするんですけど、ともあれ、なるほどあの人はこういう戦術で戦ってるのかってのが読める。ボム重視とかね、足重視とかね、すごく参考になると思っています。

このゲーム、小学生もやってるみたいで、なんか小さい人が、近所の友達がこれをやってるって話してまして、うおお、おいら、知らぬとはいえ、小学生をいじめていたりしたのかー!? みたいに思ったりしたのですが、まあ、そのあたりは気にしない方向で。さて、今はお盆ということで帰省した先にWii Uがあって、『Splatoon』もある! ちょっと遊ばせて! みたいなケースもままあるんじゃないかなあなんて思ってたりするのですが、これでまた新規参入者が増えたりするといいなあ、なんて考えてるんですね。

2015年8月14日金曜日

『ダンジョン飯』

 ダンジョン飯』2巻、発売されましたね。それでもって大人気ですね。やっぱ、表紙のマルシル、彼女の魅力がね、相当なもんですからね。もう、マルシル、最高だと思います。彼女、エルフだっていうんですが、もう、なんといいましょうか、女神だとか天使だとか、そういうものだと思い込んでましたものね。え? エルフだったの? 地上のものだったの? あれー? そんな感じ。2巻では、そんなマルシルが光っていました。この物語における社会、そうしたものが描かれて、ああ、これはただ魔物捕まえて、食って、おいしい、ってなだけの漫画じゃないなあ、思わされたのですよ。

ネタバレしますよ。読んでない人は、ここでお帰りくださいね。

2巻はどうも1巻とは毛色が違ってるな、そう感じさせたのは、最初に収録されている「キャベツ煮」、ここからだったんですね。キャベツ煮? 迷宮にキャベツがあるの? しかも魔物食のこの漫画、キャベツが魔物に? みたいに思っていたら、なんと、センシが栽培している。土で作られたゴーレム、そいつを畑にして野菜を育てているという、そんな展開に、あれれ、野生の、野生の? 魔物を狩って食う、そういう狩猟採集生活だけではないのだな、意外と感じられたのでした。

このあたりから、対立が見え隠れしはじめるのも大きかったんですね。これまでは、魔物食に意欲的なライオスとセンシ、中立からネガティブ寄りのチルチャック、そして消極的なマルシル。そんな彼らの、食をめぐるごたごた、抵抗とか文句とかね、そういうのは描かれても、それ以上のものはなかったように思う。けれど、「キャベツ煮」回では、魔法についてのセンシとマルシルの意識、その違いが描かれて、おや、なんかきましたよ? そんな予感させたんですね。

「キャベツ煮」では、自然や環境、そのあり方を考え、そこからの恵みをいただくことを大切にしている、そんなセンシのライフスタイルが光っていました。そして、こんなセンシの立ち位置は、続く「オーク」にてより鮮明になり、なるほど、この世界には種族間対立が根深く存在している。人類から地上の住処を追われたオーク。ダンジョンに逃げ込んだ彼らは、人というものを憎んでおり、およそ友好的ではありえない。けれど、センシとは知り合いなんですね。というか取引相手。オークのおっさんがいう、お前が人間やエルフとつるむとはな、という言葉からは、ドワーフはオークに近しく、そして人間、エルフは、ドワーフに対立的であることがわかります。となれば、なおさらエルフとオークは敵対的というわけで、あの、オークの大将とマルシルの口論。マルシルの置かれた立場からすれば、あそこでオークの大将にくってかかって得することなんてないんです。実際、殺されそうになりますし。けど、それでも一方的なオークの言い分に我慢ならなかった。そんなマルシルからは、この世界におけるエルフと、彼らの歴史に刻まれてきた苦渋、恨みというものが見てとれて、そしてそれはオークにおいても変わることなく、すなわちこの両種族間において歩み寄りなどおよそ考えられないのです。

けど、それがひとつの食卓を囲むことで、軟化する。少なくとも、あの場においてマルシルはオークたちに歩み寄って見せて、そしてオークたちもライオス、マルシルたちを、限定的ながらも受け入れた。種族の歴史からすれば、そうそう簡単には解決しないことも、個々の関係においては希望も持てるのだな。まあ、あまりにマイペースすぎるセンシとかね、それからライオスの素直さとか、そういうのもよかったのだろうなあ。ええ、オークたちからすれば、出会ってみればずいぶんと毛色の違う連中、そのあまりの独特さ、変わりものっぷりに毒気を抜かれたってところなのかも知れませんね。

この巻の見どころはいろいろあるんです。霊たちに悩まされていた彼らが思い出すファリン、ライオスの妹のこと。ファリンの真価について、ライオスはどうもよくわかってなくって、その不見識をマルシルに酷く責められるんですけどね、それでもライオスは妹のことを思っている。そうしたことがわかったのはとてもよくって、けれどその直後にライオスの人でなしっぷりが最前面ですよ。マルシルが、チルチャックが、さらにはセンシが、あまりにあまりと難じるくらい。うん、ライオス、悪いやつじゃないんだけど、あんまりになんというか無神経? デリカシーがない? そんな感じなんですよね。しかし、その分、ファリンの善良さ、美徳が輝くようであります。ああ、ファリン、はやく助けだされて欲しい。

「宮廷料理」にてうかがわせる、この城の来歴。「塩茹で」にてクローズアップされる、チルチャックの人となり。そして「水棲馬」にて描かれたこと、ですよ。この回は、マルシルが、センシが主役だったといっていいと思う。魔法を嫌うセンシが、ここでマルシルに歩み寄る。また、マルシルも、センシの気持ち、それを慮るんですね。名前までつけて可愛がっていた、そんな生き物を解体しようとするセンシ。その様子にショックを受けつつも、センシの悲しみに、心情に思いをいたらせた。それからのマルシルの行動、静かで穏かで、けれど懸命で、彼女の思うところ、それがしみじみ伝わるよう。そしてそれはセンシも同じだったようで、マルシルの申し出を受け入れる、これまで、がんとして受け入れなかった彼が、忌み嫌っていたといってもいいくらいだった魔法を受け入れる。マルシルの頑張りに応えようとしたのかなあ。あるいは彼女の心情、共感に、また彼も共感するところがあったのか。

互いに相容れないものがありながらも、互いに思いやることはできる。そうした様子に打たれました。心の底からの喜びを示したろうマルシルに、そして異質なる考えを受けいれ変化してみせたセンシに、強く感じいった、ええ、とても感動的と思ったのでした。

1巻時点では、向かおうという方向こそは同じでも、同じようには歩めなかった、そんな急拵えのパーティーだったのが、2巻においては、気持ちをそろえ、同じ歩調で進むことのできる、本当の仲間に、助けあい、はげましあえる、そんなパーティーにまでなったのだ。そうした変化を、あえていえば成長を、深化を感じさせる巻であったと思っています。

  • 九井諒子『ダンジョン飯』第1巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2015年。
  • 九井諒子『ダンジョン飯』第2巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2015年。
  • 以下続刊

2015年8月13日木曜日

『まんがタイムジャンボ』2015年9月号

『まんがタイムジャンボ』2015年9月号、昨日の続きです。

『終活女子高生』、球技大会でドッジボールやるんですけど、沙羅にですね、友達たくさんできまして、その経緯とか含めて面白かった。ええ、大変よかったです。見た目からヤンキー呼ばわりされる沙羅、律のクラスの子たちからは、律をそそのかしてる、そんな風に誤解されてて、沙羅、ほんと災難だな……。ともあれ、この球技大会の勝敗に律との友達権を賭けようというんですよ。それで、負けること決意する沙羅も沙羅なんですけど、律をとられるとちょっとさみしい。そんな沙羅を、律がね、うまいこと自分のクラスの助っ人として引き込んで、活躍させて、皆とも友達にしてしまおうっていう、そのね、やりとりがよかったって思うんですよ。というか、律、体弱いみたいに見せ掛けて、めちゃくちゃ球技得意とか、この食えなさも実にいいです。特別編のストーリー、コマ割り漫画の方もですね、面白かったです。なんと、まさか、そういう展開! ええ、この予想はしませんでした。というか、ちょっと悲しい話であるなあ。

『おやすみモーニング』、派手さはないんだけど、悪くないなあって思っています。夜勤明けの看護師エリカさん。手荒れを気にしてるみたいですが、看護職はしゃあないんじゃないでしょうか。だって、手洗いに手洗いに手洗いで、消毒で消毒で消毒でしょう? 荒れないわけないってんですよね。さて、思い出すのはおばあちゃんの手。すべすべで暖かかった、っていうんですが、その秘訣とはなんだろう。いつもの食堂、ばぁちゃん食堂でね、その理由がわかるんですね。ばぁちゃん、エリカの荒れた手を見て、それで山盛りごはんをよそってくれる。しかし、このばぁちゃんもまたきれいな手をしていて、炊事調理で水を使うのに、なんでこんなにすべすべなんだろう。それがわかるわけですよ。と、その前にまずご飯。納豆、卵の黄身しょうゆ漬け、もろみみそはじめ、発酵食品がずらりと並んで、ごはんの友祭り。これ、いいなあ。黄身のしょうゆ漬け、これ食べてみたい。ともあれ、ぬか漬け、これが手のきれいな理由だったんですね。けど、荒れた手を見て、これを選んでくれたわけじゃないっていう、その理由がおかしかった。でもって、エリカの手じゃ、ぬかみそさわると塩がしみて痛そうだってね、ほんと、なかなかエリカの思いどおりにはいかないってこの落ちもよかったです。

『人魚嬢ルリ』、最終回でした。ええ、よかったですよ。人魚姫の劇をする。江頭、まさかの王子の代役に抜擢されて、そして本番、ここでまさかのキスから、まさかの魔法解除でありますよ。ああ、こうやってルリにかけられた魔法を解き、さらにはルリにかかっていた魔法のデメリット、それもなくなって、見事な歌声ですよ、って、おおい、観客全員寢るんかい。これで、ルリと江頭、お別れになるのかと思ったら、そうはしなかった。ルリとの別れを避けるべく、江頭が魔女の末裔としてなんとかする、そう決意するんですね。そのために半年ほどかかったんでしょうか。その顛末は描かれない。けど、最小限の描写にて、ルリと江頭、ふたりの関係、その後の展開、全部を語ってみせて、これがまたよかったなって思ったんですね。

『科目の数だけ恋してる!』、面白かったですよ。真由美の独特の勉強法。科目を擬人化して、その科目を攻略することで勉強をレベルアップするっていうんですが、今回はそれがプール、なんとビート板を擬人化することになるんですね。真由美、可愛いですよ。水泳苦手。ずっとビート板抱き締めてて、ちょっと後ろでまとめた髪もまた素敵。ビート板抱いてるの、胸が小さいのを気にしてるんですか。いや、いいじゃないですか、それもまた素敵ですよ。けいなの胸見て、大きいっていってますけど、いやいや、普通普通。ここで真由美の妄想ですよ。頭がビート板そのままの彼。真由美が泳がないとビート板の呪いがとけない! あたし…絶対泳ぐ!! このテンション! もうおかしくって、楽しくって、けど真由美、ビート板の彼、魔法を解いて攻略しても、ビート板は手放せなかったんですね。ああ、泳げないからね。そして最後に女神と出会う。ビート板手放しちゃって、溺れそうになって、それを助けてくれたけいな。あのふたりの関係ね、いいじゃないかって。それに、けいなね、真由美に25メートル泳ぎきったよ、おめでとうってね、その笑顔もまたよかったなって思ったんですね。いや、この漫画、すごくいいと思いますよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第21巻第9号(2015年9月号)

2015年8月12日水曜日

『まんがタイムジャンボ』2015年9月号

『まんがタイムジャンボ』2015年9月号、発売されました。表紙は『レーカン!』、天海さんが浴衣で、髪を頭の真横、左右でふたつに結んだりしましてね、非常に可愛らしいイラストに仕上がっています。手には水風船、肩に猫。周囲に、なんだか水まんじゅうみたいなお化けもいっぱいいましてね、その塩梅、その雰囲気がとてもよいと思ったんですね。他に『最後から二番目の神様』、フルコト、テラスが浴衣姿で、手にはリンゴ飴。『けいさつのおにーさん』の穂苅、手塚ペアも見事に浴衣でありますよ。って、穂苅くんの浴衣すごいな。肩に桜の代紋だよ。

『ナデシコ!』はお盆の情景ですね。迎え火を見て焚き火と思う。バーベキューを連想して、日本では芋を焼くんですよね。って、それじゃないんですよね。お盆にはご先祖様が帰ってくる、それを聞いておびえるエミですが、君の国ではハロウィンはやらんのかね? あれも似たようなお祭りなんじゃないのかね? まあ、感覚が違うんでしょうね。さて、盆ダンスですよ。結局ヒナがまきこまれる。盆踊り大会につれていかれて、突貫で踊りを覚えてってやるんですが、曲が変われば振り付けも変わる。まあ、しゃあないですよね。盆踊りって、自分ももう踊れないですよ。最後のね、ヒナに迎え火を知識自慢しようとしたエミが、これは送り火といわれて驚く、あれがほんと面白かったです。

『ヒゲとセーラー』、千尋の母のはからいで、ハワイにいけることになりました、かも知れません。条件があるんですね。今度のテストで全教科80点以上、って、そりゃもう駄目っていわれてるようなもんだ。自分なら諦めるところですが、さすがの初ちゃん。なんとか頑張るみたいですよ。鞠ちゃんに加え、来栖と市井が参加しての勉強会。千尋がね、男の子を警戒して、けどまあ、来栖くんは女の子なんですけどね。天才肌の来栖、この人の勉強方というか考え方が全然参考にならないとかね、おかしくって。そしてまた、この人が千尋のこと、かっこいいかっこいいって、ね、ほんと、この勉強会、成功してるんでしょうか。すべては市井にかかってますよね。責任重大ですよ。

『どさん娘道』、ゲストです。東京から北海道に引っ越ししてきた女の子、綾小路ツバキが、地元のお嬢さん、水木ももと交流を通し、友情をはぐくんでいく、そんな感じのお話です。とにかく真面目なツバキが、ももの軽口をそのまま文字通りに受け取っちゃって、私頭悪いから脳みそ分けてほしいよ、に対する答が、脳を移植しても頭は良くならないわ。けど、そんなツバキが面白いんですね。東京では、近寄りがたいと、友達がつくれなかったツバキ。けれどここではももが親しくしてくれて、それが嬉しそう。もっと気楽に、そうアドバイスされて、ももの行動を真似てみる。そんな不器用なツバキの、友達といわれて花を咲かせる。メイドにその喜び伝えたりもね、よかったと思うんですね。もっと話が、あるいはキャラクターが広がりもって動きはじめると、ずっとぐっとよくなりそうだなあって思いましたよ。期待です。

『もんもん』、新人展であります。特定の主人公がいるのかな? 最初、そんなこと思いながらページをめくったんですが、ああ、なるほど、これは一本一本独立の、主人公とかいない、そういうタイプの四コマでありますね。ちょっとネタに昔っぽい、あるいはオーセンティックなクラシカル四コマ思わせる感触があって、こういうのも悪くないって思いますよ。軽く、笑いをとりにいく。娘がカゼひいたみたいでの「ピタピタ」とかね、微笑ましくていい感じ。シンプルで、おかしみ感じさせる、そんなテンポ、悪くなかったと思います。それと、各四コマにつけられたタイトル、全部、「きらきら」とか「せつせつ」とか、同じ言葉繰り返す、そんなので統一してるですね。なるほど、『もんもん』というタイトル、それが全体にもおしひろげられてるんですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第21巻第9号(2015年9月号)

2015年8月11日火曜日

ダンジョン飯

 『ダンジョン飯』、話題になったから買ったのでした。金ない、戦力もない、装備もぎりぎり。そんな冒険者が、迷宮奥地にて生き別れた、いや、死に別れか、妹を助けるために、突貫で下層へと潜ろうとする。というと、なにかシリアスなもの感じさせようものですが、いや、どうもこれ、シリアスな感じ、ぜんぜんしないな……。なんせタイトルが『ダンジョン飯』。ダンジョンはいいとして、飯。飯か……。はたしてダンジョンにてなにを食べようというのか。なんと、ダンジョンに棲息するモンスターたちなんですね。歩き茸やスライム、バジリスクといったモンスターを捕え、狩り、調理し、食べる。そのサバイバルは、なんとしてもこの迷宮を生き抜かんという決意を感じさせる、ようなものではなくって、なんだろう、これ、好奇心よね? こういうの、前から食ってみたかったんだ! そんな興味が最前面に押し出された、ファンタジーフィールドキッチンストーリー。もうね、おかしくってね、おかしくってね、そりゃあ話題にもなろうってもんだし人気も出るわ。私もすっかり引き込まれてしまったのでありました。

ひとことでいうと、主人公がやばいですよね。妹のピンチ。ドラゴンに飲まれてしまった妹が消化されるより前に、ドラゴンを倒し、その身柄を取り戻さなければならない。わりとね、シリアスというか、タイムリミット付きのピンチっていう、ほんと、急いで、慌てて、必死でダンジョンに潜らないといけない、そんなシチュエーションだというのにね、ライオスですよ、ライオス、こいつ、どうも妹のピンチをこれさいわいと、前々から興味のあったモンスター食、こいつを実行するための好奇ととらえてるんじゃないか? そんなヤバさ感じさせるところあって、仲間からサイコパス呼ばわりされるくらい。けど、このおっさんの好奇心、あるいは生存への意欲とでもいったらいいのか、それはもう抜群で、異様で異常かもは知れないけどもさ、でもこの漫画の抜群の魅力の根源であることは間違いないんですね。

パーティは、罠の解除が得意なハーフフットのチルチャック。そしてエルフの魔術師、マルシル。マルシルが可愛いんだ。魔物食にどうしてもなじめなくってね、いっつもいっつも文句ばっかりいってるんだけど、それでも結局は食べるんですけど、その感情のあらわにされるところ、すごくこの人のチャーミングさ押し出されておりまして、あ、そうそう、明日、この漫画の2巻が出るんですけど、だからこうしてBlogに書く気になったんだけど、なんと、マルシルが表紙なんですよ。わーい、やったー! めちゃくちゃ喜んでいます。

このパーティに、魔物食のエキスパート、ドワーフのセンシが加わるんですね。魔物食の経験および知識を持った人物で、ライオスの興味とばっちり指向性が揃ってしまったことで、もうね、これはとまらんね。魔物をおいしく調理するのは、まずこの人の仕事。見た目もバランスもよい、そんな料理に仕立て上げる、その料理の腕は抜群っていっていいんじゃないでしょうか。というか、できあがった料理の絵にその解説。どういう癖があって、どういう風に調理するとおいしくて、みたいな解説読めば、あたかもこういう魔物食が普通にこの世に存在するかのように感じられるほど。これはリアリティってやつなんだろうなあ。「本物」ではなくって、「本物らしさ」、「もっともらしさ」、「ありそう感」、それがリアリティと私は理解しておりまして、その、もっともらしさ、を演出する技術が実に優れていると感じております。ええ、いつかこの料理食べてみたいなあ。決してかなわないと思いながらも、夢見てしまう。なんとかしたら食べられそう、そう胃袋が感じちゃってるんですね。ああ、腹がへった……。

この漫画、見事に話題になって、人気も上々で、それは大変いいことなんですけど、ということは話数も膨らむ、モンスターも、もちろん料理も、どんどん出てくる、世界が広がっていくんだ! というのは嬉しいんですけど、もしかしたらそれって、妹の救出、遅れる? 消化されちまわない? いや、たぶんほどほどで妹も救出されて、その上で魔物食を極めよう、妹も魔物食の世界に引き込もう、みたいな動きになるんじゃないのかな、なんて思ってるんですが、いや、もう、この漫画、これからどういう展開、どういう料理が出てくるのか、まったく予想もつかない、そのびっくり箱みたいな楽しさが素晴しいと思うんですね。ええ、はやく2巻が読みたい! もう、めちゃくちゃ心待ちなんですよ。

  • 九井諒子『ダンジョン飯』第1巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2015年。
  • 九井諒子『ダンジョン飯』第2巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2015年。
  • 以下続刊

2015年8月10日月曜日

『まんがタイムきらら』2015年9月号

『まんがタイムきらら』2015年9月号、一昨日の続きです。

『ランキンガール』、妹みやびが知った、姉に課されたランキングのこと。一位をとらないと退学させられるという事実に、それははたして本当なのだろうか、疑問に思い、しばし悩んで、しかしなぜお姉ちゃんは私に隠しているのか。なんらかの理由があると察しながらも、思い悩む気持ちはとめられないんですね。そんなみやびとるりの対話。牛乳飲んでるるり、おかしかったなあ。友達の話として、姉のことを相談するみやびだけど、るりはまあ普通にわかってるわけで、そんなみやびの相談、悩み、負担を軽減してくれたんですね。ああ、いい先輩じゃないですか。かくしてみやび、ありさのこと労って、そのふたりの関係、なお深まった、そう思わされたんですね。しかし、ありさ、早起きは苦手なんですね。

『となりで。』は、あんまりに暑い毎日に、えりながすっかりへばってしまった。かくして、皆でプールにいきます。運良く、ひなたが割引のチケット入手してきたという。一気にプールへの思いが加速して、ばたばたと準備する様子おかしくて、と思ったら、ひよりの目がプール、プールになってる。よっぽどだったんだなあ。ひより、最近の水着が破廉恥だからと中学の時のスクール水着というんだけど、そっちの方がどうかと思うというひなた。この子もなんだかいろいろあれな知識お持ちなのだなあ。泳げないえりな、子供用の浅いプールで涼んでいたら、そこに姉とさつきが登場。さつきがよかったんですよ。ひよりから、さつきお姉ちゃんと呼ばれて、静かに喜びをあふれさせている。目はひよりたちをずっと追っていて、水かけてやろうとたくらむ姉ひびきに、さつきもナチュラルに対抗してるっていう、あのいい笑顔もまた面白かったです。ほんと、ひなたをひびきにとられたと思ったら、本気の攻勢に転ずるし、今回はさつきが見事に活躍していた、そう思います。ところで、写真にこっそり写り込んでたお父さん。あんなに見た目にインパクトあるのに、全然気付かれてなかったんですね。

しゅばりえーる』は、ヴィオレットがカトレアに見出された、と思ったら、皆で合宿の流れ。いえね、ヴィオレットの戦術に光るものがあった。その才能に興味を持ったのか、そう思ったら、いや、なんか、違うぞ? ヴィオレットがカトレアの家に招かれた。そこにツバキもいくことになって、けどカトレアの家にはメイドもいない。料理はどうしよう? セリーゼが抜擢されて、かくしていつものメンバーがぞろぞろついてくることになった。サツキは興味本位、ジャスマは不明とあるけれど、なにかよろしくない思いを隠していそうです。というか、爺様をたばかってまで参加したかったその理由とは、まあ、セリーゼですよね。夜こそが本領発揮、そんな感じがおかしくて、私はこの時を待っていた、裸で抱き合えるこの時を!!! って、ジャスマ、えらいことになっとる。でもまあ、セリーゼはパジャマ着るんですけどね。こちらでは、ジャスマがセリーゼに期待している。あちらでは、カトレアがヴィオレットに不穏な思いを傾けている。けどこれほんと、ジャスマのいうように、裁かれない、そんな行為なのかい? けどもうほんと、今回は、普段はまずありえないようなジャスマの表情見られて、おかしかったです。あと、昼間の、ジャスマの顔真似するセリーゼとサツキ。これもおかしかったです。というか、この時のジャスマ、虎視眈々とそのクールフェイスの向こうに邪な欲望を隠していたんですね。

『大正ロマン喫茶譚 ラクヱンオトメS』、最終回でした。物語世界において、その存在が大きくなりすぎてしまったすみれ。元の世界に戻れなくなってしまって、はたしてどうやってすみれを取り戻すのか。なるほど、その物語の書き手である先生に、続きを書いてくれるよう依頼するんですね。とにかく書いてもらわないことには、すみれの一大事。世界が大変なことになると、世界が先生の小説を待ってるからと、先生をなだめてすかして、って、最後のは先生の勘違いか。ともあれ、書かせるんですね。なるほど、物語中でのすみれ人気を、ウェンディに振り向け、すみれの存在を軽くしようというんですね。かくして突然モテはじめたウェンディ。そこにミーナが助けにやってきて、物語も、現実も、どちらもめでたしめでたし。先生は、その小説がデビュー作になるし、さらには先生の書いた時間旅行話が物語に反映されて、ナツ、ハルがこちらの世界にやってきて、となるほどどたばたのラスト。まだまだにぎやかな時間が続きそうですよ。

My Private D☆Vは如月瑞、『となりで。』の方ですね。日焼けに水着あとがチラ見え、かつ、骨盤とパンツの間のライン、って、ちょっと浮く隙間のことかな? そして紐ビキニときまして、これ、全部を盛り込むとこのイラストになるってことなのでしょうか。水着のお姉さん、って、えりな? かな? 日焼けの水着あと、確かにちらりと描かれていて、着ている水着は紐ビキニ、ということは、やっぱりこのイラストに全部盛りされてるのかも。頭から被ってるシロクマのバスタオル? 髪をとめる魚のかたちの髪留め、これらも可愛い。そんなイラストであります。女の子が元気いっぱい、そんな風なのもとてもいいですよね。伸びやかさが素敵であります。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第9号(2015年9月号)

2015年8月9日日曜日

『まんがタイム』2015年9月号

『まんがタイム』2015年9月号、一昨日の続きです。

『ちょっと舞って!ふわこさん』、ふわこが夏のイベントでお手伝い。なにをやってるかと思ったら、ステージの案内持って、ふわーって浮いてるんですね。なんと、人間アドバルーン。このまま飛んでいったりしないの? と思ったら、ちゃんと会場にわたされた旗の紐、手にしてますね。安心です。いや、木に突っ込んだりしてるんですけどね。風船持ったら、ふわこともども飛ばされて、手を離したら風船がどっこにいってしまう。かといって離さなかったら自分が危ない。そんなふわこを助けてくれたパンダの着ぐるみ。ああ、いつもの彼か。率先して働いて、ふわこの作業を軽くしてくれる。ほんと、ふわこ、助けてもらって、自分は役にたたないと気に病んでるけど、そんなことないよって、鬼塚くんね、思ってくれてる。ほんと、なんかふたり、すごくいい関係じゃないかって思うんですね。

『おひとり食堂』、誠一郎、なんかえらい汗かいてますね。なんと、敬愛するドラマー、サクマさんが来店したっていうんですよ。ずっとファンだった。それで、すごく緊張してる。さらに加えて、サクマ氏、料理が得意。本まで出してる。そうしたもろもろのプレッシャー、おかしかったですよ。でも、サクマ氏、自然体で、偉ぶったりしない、いい感じの人じゃないですか。いや、天然ってやつか? ウマイのポーズ。それが出ないと、もうひとつってことなのか。おかしいなあ。他のお客さんの話に、うるさいと咳払いしたのかと思いきや、笑ってしまってるのをごまかしてたとか、ほんと、キュートな人だと思います。彼女に一杯おごらせて。それが牛乳と小魚なんだ。ほんと、面白い人です。あの、褒めるポーズも面白い。誠一郎のバンドのドラマーもそのポーズに悩まされてたりと、言葉足りない人がサクマ氏。けど、せいちゃんに来店した外国のお客さんとは、言葉を超えたコミュニケーションしてみせて、ほんと、今回はサクマ氏が全部持っていった。そんな回でした。

『ゆとりノベライズ』は、桜木ミツヒの転機でありますよ。アニメ化なんだそうですよ。売れてたから、いつかはそうなるだろうと予想されてた。だから里美も都もあまり驚いていなくて、けれどミツヒは割といきこんで、アニメ化にあたっての心構えなど、里美に問おうというんですね。けどね、最初のうちはあんまりそれらしいアドバイスにならなくて、そのあたりは実に里美、都たちらしいと思えたんですが、皆でいったお祭りの、花火を見ながらの台詞にね、里美の渾身のアドバイスが光る。ええ、こういう見せ方のうまさ、さらにいえば、その言葉の説得力、それが見事だと、やっぱり思わされたのでした。これは、都のいう、里美の言葉には力があるってことなのでしょうか。あるいは、この作者自身の力でもあるんでしょう。なにか、地力、そんなもの感じさせますよね。ほんと、そしてこれは都の物語でもあるということ、最後にしっかり見せてくれて、ああ、ミツヒの眩しさ、自分自身を問う都。そうした対比も見事だったと思います。

『ボンジュール!仲居さん』、いい感じに仲居の仕事が描かれておりますよ。外国人の仲居さん、着物姿がよく似合っていたと褒められて、サラ、嬉しいですよね。そこで朋香からのアドバイス。次は着物の所作を身につけたらいいんじゃないか? それで女将さんに所作を学んで、褒められるサラがあれば、負けじと頑張りを見せる朋香もあり、ああ、朋香、先輩としても負けてられないですよね。ふたり、影響を与えあって、ぴりっとしたものを仕事に利かせていく。そんな様子がとてもいいと思ったのでした。そして今度は朋香が、その着付けを褒められる。仕事における、ちょっとしたこと、それが認められることの喜びと、その喜びがステップアップへの意欲となる。その様子とてもよく描かれてた。で、最後にあのリラックスでしょう。ほんと、ぴしっとしめるところと緩めるところ、うまい配置でありました。

  • 『まんがタイム』第35巻第9号(2015年9月号)

2015年8月8日土曜日

『まんがタイムきらら』2015年9月号

『まんがタイムきらら』2015年9月号、発売されました。表紙は『スロウスタート』、花名と冠ふたりが水着で、ひとつの浮き輪に入ってる。浮き輪の淡い水色が、むしろそこにだけ水があるかのように感じさせて、不思議な感触です。しかし、花名に冠、ちんまりとしたふたり、そっと寄り添うようで、その無垢な色気というのが沁みてくる、そんな表紙であったと思います。

『スロウスタート』本編も水着です。表紙が栄依子とたまてふたりが水着で、って、たまて、なんかやばいな。胸についてるの、それ、水着か? でかい絆創膏じゃないのんか? 栄依子の胸元、肋の影が見えてる、それがいいですよね。さて、栄依子が水着を御所望です。胸がきつくなった。それで水着を買いにいくことになるんですが、なるほどなあ、水着の試着事情、いろいろ勉強になります。そして皆、ひとりひとり、水着を披露してくれる。って、冠は? え? 栄依子と一緒に試着してた? おおう、あのリボンか! これ見て思ったんですけど、表紙の冠、それから本編のたまて。たまての方がずっと平らかなんですね。すとん、すとん、みたいな感じで、いや、このままでいて欲しい。そう思う、たまてのナチュラルな魅力溢れていたと思います。ところで、たまてがウォータースライダーのこと話してる時の栄依子の髪結ってる冠、あれ、可愛かったですね。とてもよかったですよ。

『きらきら★スタディー — 絶対合格宣言』。なるほど、部室の獲得ですね。校舎裏のプレハブ、今は使われてない校務員宿舎が与えられた。のって、うまいこといってこいつを掃除させる算段だったんじゃないのか? 千代の冷たいつっこみがナイスです。うまいこと割烹着着せたりブルマはかせたりと、まあ、好みは人それぞれ。見た目がキツい乙十葉の割烹着姿、これがよかったと思います。しかしこの人の掃除の知識、さらに加えて調理の知識など見るに、見た目とは違い、いろいろ家事をなさってる? こうして、勉強に入る前に掃除というイベントを経ることで、それぞれのキャラクターの個性、それが見えてきたように思います。真零に満はだいたいあんな感じ。だから今回は乙十葉に千代の個性が押し出されて、考えすぎて実行になかなか移せない、そんな千代の不器用さもよかったと思います。

チェリーブロッサム!』は、大咲が大倉山先輩と付き合うことになった。それを受けての妹たちの総括、でありますね。ああ、三葉が従妹なのは知ってますよ。屋上にてたそがれる沙咲野。彼女の前に現れたのが、なにやらちょいと失礼で、加えてなんだか人ごととは思えない、そんなやつ。俺は姉のパンツにしか興味ねーんだよ! すごいせりふが飛び出してきたもんだ。沙咲野、同族を見出して、歩み寄ってみる。彼、多摩川進。なるほど、多摩川玉子先生の弟なのか。姉ちゃん、パンツを忘れていったから届けにきた。すごいな。しかし、沙咲野の問に答えた彼の、その答が沙咲野の選択を、気持ちを決定づけるんですね。沙咲野、大咲と大倉山先輩の関係を見守るべく一歩引く。対して三葉はそんな気持ちになれなくて、まあ、経てきたものが違いますもんね。三葉には、一度自分と大咲の関係を省みる、そんな機会もなかったし、なにしろ三葉は従妹、沙咲野と違って引く理由がない。あの、沙咲野に対してシリアスな表情見せた三葉、その迫力、いつもの彼女と全然違った印象があって、すごく魅力的だったと思います。かくして三葉突撃。さあ、これ、どうなるんだろう。きっと玉砕。となれば、彼女のその後、どうなるんだろう。なかなかの一悶着が予想されますよね。

『担当編集ボツ子さん』、ゲストです。って、また直球な名前でありますね。ボツ子。これが漫画家ならボツになる側なんでしょうが、編集とあるからには、ボツにする側なんでしょうね。さて、そのボツ子さん、ボンデージファッションにに身をつつみ、手には鞭。なるほど、刺子愛っていうのが本名ですね。担当している漫画家は田中一人、売れないマンガ家とわざわざ書かれているのが、実に泣かせます。これ、愛がビシビシ厳しくダメを出したり、また厳しくアドバイスしたり、そうしたところをサディスティックなスタイルでもって、より辛辣なものと見せているんですけど、実際のところはそうじゃないんだって、むしろ山田のことを守って、また山田のよさをわかった上で引き上げよう、引き上げようとしている、そういう構図になっているところ、好感触だったと思います。しかし、愛、昔の愛と今の愛で、ずいぶん変わったもんだなあ。そして、その愛の表現手段がちょっと歪んでる? そんなところ、確かにチャームポイントだったと思います。しかし、田中と愛、いくつくらい離れてるんだろう。デビューして数年。その数年っていうのが肝ですよね。

『くらふと・しすたーず!』、ゲストです。主人公の望月珊瑚は、母の雑貨屋で働いている。商品はほとんどが手作りで、って、なるほどお母さんの。珊瑚はというと、針に糸を通すだけで大事業といった具合で、つまるところ、あんまうまくないんですね。けど、なんとか商品は増やしたい。そんな珊瑚が、友達のほたると一緒に助っ人を探す。ほたるのデビルイヤー、裁ちばさみで布を切る音が聞こえる。見事ですね。かくして捕まったのが2年2組雨塚紫帆。いきなり後ろから目を隠した珊瑚に、ハサミを持ってるのに! 危ないでしょうが。いい感じですよ。一度に紫帆のこと好きになった。珊瑚は布地とかには詳しいんですね。けれど制作の方には才能がない? センスがアレ? 珊瑚もほたるも残念な感じですよね。なので頼りは紫帆で、ほんと、珊瑚、紫帆に頼りっきり。最後に紫帆の作ったストラップ、珊瑚とほたるで取り合って、ほたる泣いちゃうとか、なんか面白かったんですね。かくして紫帆、珊瑚とほたるにほだされて、制作メンバーに引き込まれてしまった感じです。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第9号(2015年9月号)

2015年8月7日金曜日

『まんがタイム』2015年9月号

『まんがタイム』2015年9月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』がメイン、ビーチでスイカ割りをするも、惜しい、失敗したってところでありますね。そんな課長を応援するのが、『みずいろミュージアム』の沙夏奈に『鉄仮面のイブキさん』伊吹さん、そして『まりあ17』のまりあなんですね。3人ともに、それぞれ水着着ましてね、ほのかな色気、そんな感じでありますよ。

『さわらせてっ!あみかさん』、まひろがいい後輩してますよね。扉の情景などとてもいい。さて、そんな頼りになる先輩あみかが本店にいってしまいます。それでまひろ、すっかり心閉ざしちゃって、けど短期のヘルプと聞いて安心。でもその4日間が耐えられないのか! もうみんなあみかさんの虜ですよね。というか、肉の? バスで乗り合わせた女学生もね、すっかりもてあそばれて、さらにはモチの妖精なんてあだ名つけちゃって、ほんと、あみかさんの魔性、めちゃくちゃ面白い。この女学生、また今後も出てきそうな感じですね。あみか争奪がいよいよ熾烈になります。

『マコトの愛の見つけかた!』、いい感じなんじゃないでしょうか。新人大戸マコトのことが好きな中桐課長と、マコトをライバル視している受付の小石川ゆか。今回は課長メインって感がありましたけど、一緒に商談、前夜の眠れない理由がふたりちょっと違ってて、いや、けど、マコト、頑張ってるのはいい感じ。課長のね、乙女ごころがもってまわりすぎてて全然通じないとかね、マコトの頑張り功を奏して結構好感触、けどそれがつまらないとかね、ほんと複雑な心模様がおかしかったです。そして小石川さんのライバル心。誰にも、あのポーズ、ファイティングポーズと気付かれてないんですね。中桐課長と小石川さん、あのやりとりいい感じ。けど、褒められて素直に喜べない小石川嬢、この人のこの屈折具合おかしかったです。そして謎のライバル心、冷やし中華食べるというマコトに対抗して熱々のきつねうどん。そして課長の、ばか!! お盆は実家に帰りなさいよ!! なにこのせりふ、ものすごい! しびれるインパクトでした。

『だいじょぶ!?カナ先生』、好感触じゃないですか。ゆるくカールしている髪、これ、寝癖なんだ。どうしてもこうなっちゃう。学生時代にはパーマと疑われたり、けど普段の行いから、おしゃれパーマじゃないってわかってもらえたり。いや、これ喜ぶべきことなのだろうか? でも、この人らしくて悪くないと思うんですね。カナ先生の飾らなさ、それは魅力だと思う。長い髪をしばるように注意するときも、ほんとは自分が結いたくてしかたない。縄文風? 弥生風? って、ほんと、あのそわそわ感、実によかったです。生徒と間違えられた照本先生とのやりとり、これも面白く、ほんと、かわいいだ、魅力的だいっちゃって、カナ先生はホメ上手なのかなんなのか。いや、照本先生がちょろいだけのような気もします。そして最後のページ、ネイルアートも面白く、ほんと、先生なんでも楽しそうなんだよな。で、駄目押しがカナ先生の大丈夫じゃなさっぷり。ええ、カールした髪もおしゃれでやってるとは思われないわけですね。

鉄仮面のイブキさん』、ああ、そうでした。喜多くん、自分が伊吹さんのこと好きだって気付かされてしまったのでした。でも、それがこんなに長引くとは思えなかった。伊吹さんの奇行にも心静かにして、反応しない。なぜなら、伊吹さんを見ると、考えると、真っ赤になってしまう、好きという気持ちが溢れてしまうというんですね。ところで、四六時中伊吹さんを眺めてニヤニヤするというの、気持ち悪い奴じゃないか、って、自覚してなかったんだ、君。そして頼るのは鬼怒川さん。ああ、この子、可愛いなあ。でも、喜多くんは反応しない。やっぱり伊吹さんじゃないと駄目かと写真提示されたら、喜多くんも鬼怒川さんも真っ赤に! ほんと、ふたりのコンビネーション、最高でした。さて、頼りになるのは相楽さんなんですね。今さらじゃないかと、これまでもだだ漏れだったじゃないかと。それで喜多くん落ち着くんですが、そのだだ漏れが伊吹さんにも通じてたかどうかは別の話。ああ、喜多くん、完璧な無表情を獲得しましたね!

  • 『まんがタイム』第35巻第9号(2015年9月号)

2015年8月6日木曜日

『まんがタウン』2015年9月号

『まんがタウン』2015年9月号、昨日の続きです。

『ちょい能力少女あゆむ』は、歩が栞と、なんかやりあってるんですね。栞のフィギュア、その眉をちょいといじって欲しい、栞のリクエストに応えようとする歩だけど、センスの問題なのかな? それとも具体性を欠く栞の指示のせいなのかな? その両方なんじゃないかと思うんですが、いずれにしてもうまくいかない。それで歩が開きなおったり、栞が語尾変化で逆襲したりと、ちょっとした姉妹げんかになるんですね。あかねが久々に登場するんですよ。まさかのコーンポタージュが凶器になる。またも歩、口内血まみれで、けどあのふくれてるあかねはなんか可愛くて嫌いじゃないですよ。兄弟でけんかとか、ちょっと羨ましい、そういうあかねだけど、栞、歩のそれを見て、なんかちょっと幻滅してるっぽいところがね、おかしかったです。よっぽど低レベルなけんかなんでしょうか? 確かに、そんな感じにも見えますよね。でも、仲良さそうとも思えるところあって、おかしいんですね。

『大正乙女カルテ』、なるほど、これがクライマックスだったのですね。関東大震災後の路乃。足を負傷した父を医学校に運び、そしてそのまま手伝いに出るんですね。娘と離れることに、こんな時に家族で一緒にいられないのか、父がねいうんですけど、決然と自分のすべきことがあると病院へと向かう路乃。ああ、その決意のほどがうかがえる。荒れた部屋を片付け、続々運ばれてくる負傷者を搬送し、そして夜も徹して働いている。一旦はくじけそうになった男性も、その様に心打たれて勇気をふるわんとして、そしてそれは路乃の父も同じだったんですね。娘の志、これまで目をそらしてきた、真正面から見つめようとしてこなかったそれを、今、この一大事に目の当たりにして、そして娘の成長を知った。父のかたくなだった心も溶けましたね。ええ、路乃も、よく頑張ったと思うのです。

居間には今外国人がいます。』、お正月の風景ですね。寝正月を決め込みたいマキですが、皆初詣にいく、けんちん汁配ってるからって出ていく。ひとり取り残されたのがさみしかったのか、マキも神社にやってきて、そして思うんですね。皆は恋愛とかしないのか? なにを唐突に!? 驚いたりしたんですが、三池家に集う皆は、なんかそういう感覚は超越しちゃってるみたい。じゃあマキはというと、自分は勘定の外なんですね。なんという。しかしここから語られた、いろいろな家族のありかた、パートナーのかたち、それがなんだか自然に語られるもんだから、とくだん特別なことと感じない、そんな風でもありまして、けど、こうした多様なありかたが当たり前、全然特別でも珍しいことでもない、そういう風になるのが一番いいことなんだろうなあ。というわけで、ミカイールの周辺の家族のありかた、あれが面白くって、なるほど微妙にややこしく、けれどすごく面白そう。なんかわくわくしますよね。ほんと、ミカイールのまわりには多様性があって、魅力的ですよ。

  • 『まんがタウン』第16巻第9号(2015年9月号)

2015年8月5日水曜日

『まんがタウン』2015年9月号

『まんがタウン』2015年9月号、発売されました。表紙は『ちはるさんの娘』がメイン。あれ、母の日だっけ? 一瞬勘違いして、あ、カーネーションじゃなくてバラだこれ。ちはるさんがあって、その後ろにはちなつと梅本くん。梅本くんがバラを捧げもってるんですね。この他に『新クレヨンしんちゃん』、『ままごと少女と人造人間』、『あつあつふーふー』、『鎌倉ものがたり』のカットもございます。

押しかけ時姫』は暑い夏の日。時姫は、小川に涼みにいこうと思うんですが、今やもうそんな時代ではない。冷房があるだろうと海斗にいわれて、あんなもの当てにならない、涼しかったり涼しくなかったり、って、ああ、スイッチの概念がなかったのか。ついに海斗、時姫に家電の使い方を教えはじめるんですね。いずれ戦国時代に帰るのだからと、これまでは家電はじめ現代の利便に触れさせてこなかった。その方針を変えたのは、ああ、前回の……。野々江の城が落ち、城主も討ち死に。そうした運命を知って、時姫のこと、帰したくない気持ちがより優ってしまったんですね。さて、そうしたシリアス面もいいんですけど、姫の母に対して思っていたこと、天気予報を天候を操る力と勘違いしていたり、それにテレビを千里眼と思ってた。そうした思い違いおかしくて、いやもう、だからこそ、時姫にはしあわせな未来があって欲しいと思う。思うんですね。けど、時姫、古文書があるから、いずれ帰るのは確定なんだよなあ……。

『恋するヤンキーガール』、アヤメの友達ぼたんが今回は大活躍。鈍いアヤメとは違い、すごく気がつく女の子。話を聞きたい、そう思っているナギの気持ちを察知し、拉致、そして核心に踏み込んでくれる。超親切、というか、ナギのこと、めちゃくちゃ観察してるのね。そんなぼたんがいうには、ナギもナデシコもわかりやすい。アヤメの友達、ナデシコがアヤメのこと大好きなんですね。ふたり、一緒にいて話をしているその場面、そんな意識なく振る舞うアヤメの一挙手一投足がナデシコの気持ちを高揚させて、それからのナギとナデシコの対立、というか、ナデシコが一方的にライバル視してるって感じかな? 面白くってさ、あの人体模型とキスさせられてる絵とかね、それをぼたんに趣味かと聞かれるとかね、もうおかしっくて、けど、ほんと、ナデシコ、可愛いお嬢さんじゃないですか。ナデシコのこと大好きだっていうアヤメも、すごくいい表情で、いやあ、もう、いいやつらだなあって思ったんですね。

『フミちゃんの東大受験日誌』、おお、足切り回避したんですね。見事にセンター試験を突破して、しかしフミの願掛けがおかしい。足を守るためにとジャージの下をはいていて、さらに合格柄のニーハイもはいている。って、そんなのほんとにあるのかな? ソーマがセンター突破するのは当然あたりまえ、ですよね。そしてムラカナも突破して、それを記念して皆でプリクラをとる。ああ、皆、いい仲間になったじゃないですか。バレンタインのエピソードも悪くない。だんだんとね、受験を前に結束を強めていく。フミとマリカの関係もね、手をとってお礼をいう、もうぐっときましたよ。シンプルな話です。けど、そのシンプルさがよかった。そうそう、マリカ合格です。よかった!

  • 『まんがタウン』第16巻第9号(2015年9月号)

2015年8月4日火曜日

ジョイメカファイト

 クラブニンテンドー、終わっちゃいましたね。ハードやソフトを購入するとたまるポイント、それでサントラやらグッズやらいろいろもらえるというサービスだったんですが、この手のサービス、もうはやらないのかも知れませんね。かくして終わったクラブニンテンドー。最後の最後に、ポイント交換できる商品ずらっと提示されて、まずは『ニッキーの旅するクイズ』でしょう? そして他にはなににしようかなあ。いろいろ見て、考えて、『ジョイメカファイト』のダウンロード、それを選んだのでした。ファミコン時代のゲームの復刻、Wii U用ソフトです。ほんとならハードがないといって選べない、そんなタイトルだったんですが、あれ? なんでだろう? Wii Uがあるよ!? かくして、『ジョイメカファイト』、もらって遊ぶことができたのでありました。

『ジョイメカファイト』、実は発売された当時には、ほとんどゲームしておりませんでね、その存在も知らずにいたんです。けれど、ずっとずっと後のことですよ? バイト先の控室に置かれていたゲーム機にファミリーコンピュータがあって、バイト仲間のゲーム好きが、近場の中古ゲーム店から適当にピックアップしてくる。その中に『ジョイメカファイト』があったんですね。

格闘ゲームです。ファミコンで格闘ゲーム!? シンプルなキャラクター、体に頭、手足のパーツがつながってない、そんな大胆なデザインのロボたちがですね、持てる技を駆使して戦う。基本技があって、それぞれ4種の必殺技を持っていて、どれもわりかし地味なんですけどね、けどこのシンプルさゆえのよさがあったと思っています。ゲージがあってスーパーコンボがあって、空中コンボでどうたらこうたら、みたいな派手さは皆無。かわりに、誰でもとっつきやすい。必殺技のコマンドも簡単で、そんなに苦労せずに出せるから、遊びはじめるまでの関門が少ない。かといって簡単なゲームというわけではない。うまく操作し、うまく主導権をとらないことには勝てない、そんなゲームで、またキャラクターごとの個性の違いで、有利になったり不利になったり。ストーリーモードで出会う多数の敵ロボたちの戦いに、このキャラにはこいつでいく、そういった工夫、選択、試行錯誤も楽しいゲームであったのですね。

我々の間では、スカポン最強説がありました。これ、最初に使うことになるロボなんですけど、これが結構な使いやすさで、最後の最後に待っている強キャラ相手にも、熾烈な攻撃をかわし、時にカウンターをとる。常に優勢をとるのは難しいとはいえ、充分に戦って勝つことができる。というかむしろ、スカポンじゃないと無理じゃない? いや、それは我々の間だけのことなのかも知れませんけど、いや、それでもやっぱりスカポン強いんですよ。かくして、私のメイン使用キャラは、今となってもスカポンなのでした。

2015年8月3日月曜日

プレヒストリック・パーク

 やっぱり男の子ってのは恐竜が好きなんですかね? 家にちょこちょこ出入りしとる就学前児童がですね、やっぱりなんか恐竜のこと大好きになっちゃったみたいで、やれティラノサウルスの模型見せてくれ、みたいな感じで、また買ってもらった恐竜のDVDがどうたら、いろいろいうとるみたいなんです。まあ、自分も恐竜、好きだったもんなあ。なんせ、最初に買ってもらったひみつシリーズは『恐竜のひみつ』だったくらいなもので、だからきっとチビにしても同じような感じなんでしょう。しかし、こないだチビが買ってもらったっていうティラノが羽毛恐竜らしい。マジで!? えらい時代は変わってしまった、そう思いましたよ。

きっとチビに見せてやれば喜ぶんだろうなあ。そう思ってるのは、『プレヒストリック・パーク』とか『ウォーキング with ダイナソー』のシリーズ。これ、絶対面白いよ。そう思うんですけど、今こうして確認してみれば、うおお、『プレヒストリック・パーク』で2007年。もう8年前とか、そんな昔になるのかあ。恐竜に限らずでしょうけど、これだけの時間があれば、研究はどんどん進んでいってしまってるだろうし、復元だってもうがらっと変わっててもおかしくない。まあ、ティラノサウルスが羽毛で復元されてるってわけじゃないことは知ってはいるんですけど、ラプトルみたいな小型恐竜はずいぶんと違っちゃってるだろうなあ。

まだチビに、研究により復元が変わるというの、説明しても通らないと思う。

『プレヒストリック・パーク』には夢があるんですよね。ロマンといってもいい。地球には、絶滅してしまってもう出会うことのできない動物がたくさんいたという現実。わずかに出土する化石、痕跡から、それら生物の姿、生態を想像し、復元していくという、学術のロマンがあれば、そうしたもう存在しない動物を、時空を越え、今という時代に取り戻そうという、フィクションとしての夢。ああ、こんな動物園があったらきっと面白いぞ! わくわくする!

そのわくわくを、子供に伝えられるとよいなあ、そう思ってるんだけど、一度見せたら、くるたびに、あれを見せろっていわれる気もするから、なかなか見せられない。枚数あって、長いですしね。みたいな感じで、なかなか見せられないみたいな感じもあるんですね。難しいなあ。

2015年8月2日日曜日

『まんがホーム』2015年9月号

『まんがホーム』2015年9月号、昨日の続きです。

『敗者復活戦!』、古書店での仕事が、なぜか古い荒れた家の掃除、片付けすることになって、ああ、なるほど、本の買取で出張してきたんですね。その家というのが、ずっと誰も住んでなかったせいで、すっかり荒れてしまって、肝心の本も傷んではいるんだけど、引き取れるものも結構あったみたい。ともあれ、しっかり片付け、とにかく夕記が頑張っていて、対し月穂サマ、ニーナはなんとか仕事を避けたい模様です。あの帰りの車のこと。古書店店長の車は書籍一号になった、だからお前たちはバスで帰れ。じゃあ依頼者の車は? となると、こちらは書籍二号。このくだり、おかしかったなあ。またここのバスというのが本数少なくて、あと2時間もある、かといってのんびりして乗り遅れでもしたら大変なことになる。そのバスの時間の攻防を巡る三人のやりとり。それがおかしくて、ええ、皆、それぞれに自分の思っているところを包み隠さない。この素直なところ、協調性こそないかも知れないけれど、悪くない、むしろ美点と思うのですよ。気持ちのいい、そんな人たちだと思うんですよ。

『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』、今回はお盆の話。死んだ人も帰ってくるよ、って、そういう話だったんですが、それがまさかのバイトくんに訪れて、見知らぬ可愛い女の子。浴衣なんか着ちゃってね、そんな彼女がバイトくんに、千太郎くんといって話し掛けてくるわけですよ。違う誰かと勘違いしてる。人じゃないなにかなんだろうなあ。月夜野さんのご同類なのかなあ。何百年と生きてきた、そんな人なのかなあ。いろんなこと思って、けれどヒントは最初に提示されたお盆ってやつ。ああ、左前の彼女。襟がですよ? 左前になっていて、けれどこの子はこれでいいんだっていう、ああ、そういうことだったんですね。ちょっとした、切ない恋の、小エピソード。牡丹灯籠みたいにならなくてよかった! いや、バイトくんには牡丹灯籠でもよかったのかも、なんて思ったりもするんですよね。

『うちの秘書さま』は、はじめ負傷にて、皆で看病の日々ですよ。右腕を折っちゃった。体育祭の当日、朝、登校途中に折っちゃった。この、体育祭で頑張ってってわけじゃないところが、はじめ様だと思います。ええ、七瀬もいうとおりです。メイド連、病院に駆け付けるわ、はたまた御百度を踏むわと、はじめの負傷でおおわらわ。七瀬もいつも以上に世話焼いてくれて、はじめは嬉しい反面、嫌いなものもどんどん食べさせられるとかね、いいことばかりじゃないっていうのが、またらしくてよかったです。ノリのいいメイドたちの死屍累々、あの迫真の演技も面白かった。そして、はじめ全快を素直に喜べなかったメイドたちのとった行動。もうね、この人たち、本当に面白い。表情、押し殺してるように見えて、感情はだだもれなのね。ほんと、楽しい人たちだと思います。

『マチ姉さんの妄想アワー』、マチ姉さんがやらかすのって、物語の捏造だけじゃないんだ……。さて、この漫画の登場人物たち、改変童話の人たちのなにが面白いって、ちょっとね、人が悪いんですよね。泉の女神が、ただただ興味津々だったり、青い鳥がいたずら好きだったり、ほんとおかしいです。天国でのマッチ売りの少女。彼女のやさぐれっぷりも素晴しい。ピーターパンにネバーランドにいこうと誘われたウェンディの決断、あれもおかしい。そうですよね。男の子の国ですよね。もう、そんなカオティックな国、いきたくねえよ! そう思うウェンディ、その判断は実に正しかったと思います。人の駄目さ、というか、あかんところっていった方がらしいかな? そんなのが描かれるのがいいって思うんですね。

  • 『まんがホーム』第29巻第9号(2015年9月号)

2015年8月1日土曜日

『まんがホーム』2015年9月号

『まんがホーム』2015年9月号、発売されました。表紙、メインは『らいか・デイズ』らいかが、これはシロクマってやつですね、大盛りのかき氷、ちゃんとシロクマのかたちしてましてね、見てて涼しく、そして可愛い、そんな塩梅であります。この氷菓の雰囲気にあわせて、『らいか・デイズ』のロゴも常とは違ってレトロな感じ。悪くないのであります。そして他には『天国のススメ!』十子が2段重ねのアイスを、『ゆーこさんと魔法のマント』ゆーこがアイスキャンディーを、『孔明のヨメ。』月英がパフェを、といった風に、夏のお菓子が涼しげです。

『孔明のヨメ。』はついに秋の社日がやってきて、たくさんの人がやってくる。そこでの孔明の活躍。決して派手ではないけれど、所作の美しさや気品、風格でもって、人々の覚えも上々といった様子。さらには、社日のお楽しみ、宴もまた好評で、どんどん評価があがっていってる? そうした様子でありました。社日の情景は、劉備が代理を勤めた、そちらでもまた好評で、けれどこれ、劉表の側、いや、その婦人というべきか、きな臭さ多少感じさせるものがあって、ああ、この時代、やっぱりいろいろはらんでいますよね。月英の催し、空に上がっていく沢山の気球、この美しさ、見事であり、その不思議な情景は襄陽のあちこちから観察できて、特別な日の特別な時間を感じさせる、そんな見せ方見事であり、それだけに曹操の動き、その危機感もつのろうというもの。ええ、いつまでも平和というわけにはいかないんですね。

『いぬにほん印刷製版部』は、ついにオンデマンドに注文が! けど、いろいろ問題あるようで、なんだろう、なになに? って、ああ、ピンクチラシだったんですか。風俗の宣伝チラシ。仕事は仕事なんだから、普通に受ければいいんだ派があったかと思ったら、イメージが悪い、社の評判がおちるかも知れない、さらには日印産連がピンクチラシを印刷しないという声明を出していたことがあったなどなど、いろいろな問題、経緯っていうのがあるんだなあ。面白かった。けど、一番面白かったのは、女性連の意見でした。皆に聞いてみました。別にエロチラシだからと不快にはならない。それよりも、そうした理由で、女性だからという理由でもって仕事から外される、その方が嫌だ。概ね、皆そのような意見で、そのドライさ、そのシビアなるところ、ああとてもよい、そう思ったんですね。けど、ひと騒動、そんな出来事だったけど、やってみればあっという間。なんともいえん尻切れトンボ感。ああ、大山鳴動して鼠一匹ってやつだ。でも、なんか、その鳴動のいろいろが面白かったです。

『警戒少女いちごちゃん』、いちごちゃんの弟登場です。って、なんだ怖い顔しちゃってるじゃないか! るいのこと、すごく警戒して食ってかかる。悪い弟だなあ。警戒少年なのかい? 君。いちご母から知らされる、ああ、いちごちゃん、るいのこと、いろいろ話してるんだ。そういうところがなんだか嬉しくて、そして皆がいちごちゃんの作ったケーキをおいしそうに食べる、それ見て嬉しそうにしているいちご。ほんと、いいじゃないの。けど、弟だなあ、るいのこと敵視しちゃってて、いちごちゃんと直に話せていない、そのことをいろいろいわれるんだけど、ふたりのペースで仲良くなっていけたらいいって思ってるし! ああ、るい、かっこいい! いちごちゃんも勇気出したわけですよ。ほんと、ふたりの距離、ふたりの関係。それがすごくいい。最後の手紙、るいの表情! あのぎゅってするところね、もう、感動しちゃいましたよ。ほんと、いい話だったと思います。

『ようこそ!オーロラ百貨店』。逃げてしまったコウモリを追ってデパート内をあっちいったりこっちいったり。と、ここでペットショップの責任者が登場ですよ。動物全般に詳しいマニアらしい。えにちゃんが、また変なマニアか!? っていってるのがおかしくて、ほんと、まあ、これまで登場したマニアを思えば警戒したくなる気持ちもわかろうものです。って、おお、高山すずめ! すずめときましたか。人付き合いが苦手な人。えにちゃんとはなんだか打ち解けるものがあって、というそうしたところ、これはえにちゃんの特性なのかな? 樹液ゼリーあげる!! って、カブトムシ扱い! そして動物園いこうよ、水菜がいうんですが、ということは、近々、動物園にいく話があるのかな? そのへんは不明だけど、すずめ登場で、また面白くなりそう。ほんと、世界が広がっていきますね。

  • 『まんがホーム』第29巻第9号(2015年9月号)