2015年9月30日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年11月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年11月号、一昨日の続きです。

『すわっぷ⇔すわっぷ』は、誤解された夏子でありますよ。クラスの子に、どうも避けられているみたい。それで春子に頼み込んで、体を貸してもらうことになるんですね。なるほど、春子として話し掛けて、なぜ避けるのか、その理由を聞こうというんです。普段の春子の、あの表情感じさせない目が、夏子と入れ替わると普通に可愛くなっちゃうのが面白いなあ、なんて思いながら読み進めて、このね、春子と夏子の違い、表情、感情、その違いが最後にそれとなく感づかれてるの面白い。というか、春子 in 夏子で、アレ気な本読んでるところとか、これ、ちょっとした被害だよな! でも、なんともいえず面白かった。というか、春子も夏子も友だち増えていってるようで、とくに春子ね、よかったよねえ、なんて思うんですね。

『つりぱん。』、田舎に引っ越してきたお嬢様、水萌の釣りライフ、ことはじめでありますよ。学校帰りの寄り道は非行にあたるのか。考えた末に、なぜか嘘をつくことに至る水萌が謎です。しかも、なぜ剣道部なんていった。ああ、このあいだ部に勧誘された、それが記憶に残ってたせいなのか。水萌の釣りの先生が増えましたね。岬アンナの妹、岬ナナと知り合って、職業はアングラーなんだそうですが、すげえな、姉妹で大会上位を独占か! 水萌、アンナの竿を借りて、最初の難関? 餌をつけるところからはじめるんですね。疑似餌でも叫ぶほどってことは、ワーム系なのかな? アンナも活餌は苦手だったと思い出話。ああ、今でも本物は気持ち悪いんだ。ゴカイとか? ともあれ、なかなかうまくは釣れないものの、その楽しさは感じてきているみたい。ええ、はやいこと、釣りをやってるって家族にもいえるようになるといいですね。

『へんてこバスと飴玉くるり』は、ビー玉ちゃんの詩集が出ます。それにあたり、挿絵が欲しい。とはいっても、月光号には絵の描ける人、いないんですけどね。そう思ってたら、ああ、サヨナラちゃんがいい感じ。ビー玉ちゃんの詩の情景をよくとらえて表現して、けど、想像が情熱が、小さな紙におさまらないんですね。だから、夜、皆が寝静まってから、部屋いっぱいに紙を敷き詰めて、思う存分筆をふるう! この情景が、もう素敵でね、見事な大作、すごく豊かで、ハッピーで、これを皆がスキャナカメラで、最高画質で残してくれた。そりゃそうですよね。これは残したくなる、人にも見せたくなる。そんなイラスト。もう、ほんと、出版社の人も目を見張る、それだけのものがあるよね。そんな素敵な展開。ええ、詩集の挿絵ではなくて、詩とイラストの本になったのも納得です。けど、B2版か。すごいな。

『塾後のあそびば』、これ面白い。夏期講習も終わり。夏らしいことしなかったなあ、っていうので、これから花火をやります。ヒナがいいだしっぺ。夜の九時、塾後の花火でありますよ。へー、迎え火を花火でやるところもあるんだ。ヒナのうちはマンションだから火はつかえない。だからキュウリの馬を凝っていて、わお、ペガサスだ。皆、それぞれに、いろいろを楽しんでいる、その感触が実にいいです。花火を楽しむいち子、その楽しむポイント面白く、おおう、炎色反応を楽しむんだ。ずらずらぞろぞろと金属の名前が出てくる、そのニコニコ顔が最高で、面白いなあ。そして美空との会話、これも面白くて、美空、いち子にテストで勝てないの、気にしてるんだー。千代子が全体にサポート役になってますよね。しっかりして真面目な子。そうした皆の性格が、それぞれ違って、それがいい。組み合わさることで、もっともっとよくなる、そうした感じがとてもよかったです。しめのヘビ花火から、いち子のライターまで、ええ、実に面白かった。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第11号(2015年11月号)

2015年9月29日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年11月号

『まんがタイムオリジナル』2015年11月号、先日の続きです。

『みつめるっ!上野さん』、旧暮緋宮別邸美術館編、見事な展開見せましたよ。特別展のポスターができた。で、乙女ロードを狙い撃ったポスターなんかもあってという、根津さん、さすがというべきなのか……。今回の目玉は上野さんがタイムスリップした時に預かってきたカギ、それで開いた宝箱の写真なんですね。あたかも見てきたように、しみじみ宮さまたちの暮らしを思う上野が面白い。っていうか、見てきたんですけど。来館者の数に感動する桜木さん。あまりに多すぎる人出に、根津の奇策が光る。そして現れる暮緋宮の皆さん。幽霊になって出てくる。心霊写真として写る。そこからの対話、時を超えた交流、魅力的で、そしてまさかの桜子さま! 落ちとか、アレなんですけど、それも味。ええ、面白かったです。

『かでん屋さんの基礎知識』、創業セールでお祭り気分ですよ。園宮だけ。なんか、皆でセーラー服着てみたりね、ってか、さんちゃんまで女装か。わいわいと賑やか、楽しそうなんですが、それは見た目だけで、店員諸君は、いろんな催しやら覚えておかないといけないし、さらには売り上げ、これ重要、なんとしても売らないといけないっていうんだから大変です。園宮が考えた、セール期間中に何度も来店いただくための企画、これが三笠に褒められまして、ええ、今回は、園宮の成長、それをテーマとしているようですよ。店も40周年、70周年と、代を重ね、育っていく。それは人もまた同じということなのかも知れませんね。また、出自に見る店の個性。こういうのもまた面白い視点だと思いました。

『歌詠みもみじ』、仕切り直しでしょうか。登場人物をざっと紹介する今回。もみじたちの周辺、その人間関係、というほど複雑な漫画じゃないけどさ、どういう人たちなのかっていうのがね、あらためて説明されて、その毎回についてくる川柳がやっぱりおかしくて、ほんと、この漫画の魅力、面白さは、この川柳の出来によっているところが大きい。最初に読んだ時もそう思ったんですけどね、変わらずその魅力を保っているのですから素晴しいです。先生ね、芹澤シホ、この人の授業中の情景、見れば実に魅力的、悪くないと思ったり、そして瀬戸まりな、まさかの皆勤逃した理由とか、ほんと、みんながね、真面目というか素朴というか、そういう振る舞い見せながら、どこかちょっと抜けてたり、したたかだったり、茶目っけといってもいいのかな、そういう表情を見せる。それがいいなって思うんですね。とりわけもみじがそうでしょうか。ええ、かなり気にいってるんですよ。

『お手紙、あたためますか?』、これ、めちゃくちゃ面白いな! こんな展開見せるとか、想像もしてませんでしたよ。ののが風邪をひいたみたい。というので、防寒具貸してもらって帰るんですけど、それが蓑に笠! 保育所の子供たちは、おじぞうさま! おじぞうさま! って喜んじゃって、そしてののも、笠地蔵を夢に見る。って、すごいな、そのご馳走の山、つつじさんのお見舞いだったんだ。豪華すぎるよ。あのパニックに陥るののとか、すごい様相でした。さらにすずさんのシナモン。風邪の薬にもなりますよ。また、すずさん愛用のシナモンが、近所のパン屋のシナモンロール売り上げに大貢献したりして、その不思議なご近所関係。さらにまだまだ、コーヒー染めのレターセット。あの落ち込むののも最高で、その上に蓑笠愛用するのの! 強烈な見た目、面白さ。そして、すずさんのシナモン代用品、つつじさんへの恩返し。全体に、ぱっと光る、そんなアイデアがちりばめられている、そんな風に思っていたら、最後までしっかりと流れるテーマもあって、このふたつの印象が同居している感覚も悪くないなって思ったのでした。最高です。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第11号(2015年11月号)

2015年9月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年11月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年11月号、発売されました。表紙は『ひだまりスケッチ』、ゆのを先頭にひだまり荘のOG含めて全員集合といった具合ですよ。ヒロさん、沙英さんも懐かしの制服姿で、ええ、ありし日のひだまり荘から今のフレッシュなメンバーまで、みんな揃ってその賑やかさ。ああ、このひだまり荘の歴史、これでもってキャラット独立創刊10周年を表現しようということなのか。ええ、『まんがタイムきららキャラット』、10周年なのだそうですよ。

『カスタムメイド!』、メイドの皆が忙しそうで、マサキもモトキもアサヒも、全然ユウのことかまえていない。どうも人手が足りないのだそうで、なのでメイド募集をはかるべくPVを撮ります。って、えらいことになってますが、ただでさえ忙しいのに、さらに負担かけるのかい? と思ったら、モトキが同じこと思ってた。けどアサヒがノリノリで、ああ、もう、引き返せない。メイド三人のそれぞれの取り組みようが面白かったですよ。基本真面目でコツコツ練習するアサヒに、天才能力でもって見るだけでマスターしてしまうモトキ。そして、一夜漬けにかけるマサキ。ほんと、ろくでもないな、モトキ、マサキ姉妹。でもって、一番可愛いユウ様。岡野先生の、なんだかんだいって一番乗り気だったりするのも面白くて、それでもって、このビデオがお蔵入りになるところまで、テンポよい展開、面白かったです。

『まちカドまぞく』、扉絵、にぎやかで面白いなあ。10周年というので、10があちこちにちりばめられてるんですね。さて、桃によるシャミ子特訓でありますよ。シャミ子に魔力を奪われて弱くなってしまったので、街を守るのをシャミ子に手伝わせる。そのためにはシャミ子も強くならないといけない、っていうんだけど、いきなり、なんか、尋常じゃない大きさのタイヤ引かせようとしたり、というか、これ、桃、持ち上げられるのか! 弱くなってこれ!? というか、ものすごい桃の筋肉信仰。おう、すごいキャラだよな。杏里のアドバイスは的確? あの、シャミ先が吐きそうになってるの、ぐっ…ぐっ…って、とにかく小ネタが面白いな。桃の、まんじゅうこわい、それに簡単にひっかかるシャミ子にはびっくりでしたが、けど、これがあながち騙したばかりじゃないっていうの、桃の過去のこと、姉のこと、少し語られて、ああ、なにかあるのかも知れないなあ。なんて思わされましたよ。

『疾風ういんどみる!』、ゲストです。ういんどみるっていうからソフトボール? と思ったんだけど、違う、これ、ヨットか。海風が大好きという女の子、かざみどりふうこが出会ったのは風の神様? 風を読んで、強く吹くそのタイミングをはかることのできる女の人。すっかり憧れて、ついていったら、いや、まあ、神様とかじゃなくて、ヨット部の先輩だったんですね。神様ならぬ神代颯天。この人と部長の五十嵐蘭。ふたりだけの部活に、ふうこ、その友だちの牧島つむじが入部することになるんですね。しかし、皆、名前に風に関する言葉が入ってますね。ふうこの髪についてる、風車のかざり。風に吹かれてグルングルンまわってる、いや、これ、ふーこのテンションか! それもなんだか面白かったです。

『すぽっとらいと!』、ゲストです。いきなりのインパクト、転校生の上月クリスは魔女なのだそうです。ホウキに乗ってふわふわ浮いてる。そんな彼女は演劇の経験者で、この学校でも演劇をやりたいと思っている。というわけで、演劇同好会に入ることになるんですね。同好会には、沙夜、南光、八千代とあって、なるほど、いちばんちんまりした沙夜が部長、ならぬ会長? なんですね。かくして、魔法と演劇のハイブリッド。といっても、クリスは魔法は苦手のようで、失敗たくさん? 魔法で空につれていかれて、そこで魔法解除とか、とんでもないな。死んじゃうよ!? 魔法の場面、同好会の皆をつれて空に飛び上がるところの絵、そのダイナミックな見せ方などは、実に魅力的。ここから演劇に寄せていくのか、魔法のケレン味を押し出すのか、いずれにしても期待させられるものあります。

『ガールズ・スタディ』、ゲストです。女の子ふたりの会話劇といった感じです。受験生のヒロイン、ええと、名前がわからないな、ええと、高橋と、その友人である明菜。ふたりが基本ぐだぐだしゃべってる、そんな感じ。高橋が、なんかどうしようもないんですよね。理数科目が得意といわけでもないのに、理系クラスを選んだ。おかげで全然成績がふるわなくって、文転を考えてるんだけど……。それで、人文系学問のこと散々にいうっていうのが、よくいえば毒舌ってやつなんでしょうか、いやね、学問はその探求こそが目的であって、実際の用にたつこと、それをもって判断するものじゃないんですのよ? とか思ってしまった自分は、ちょっと心が狭いのであります。と、こんな具合に、読み手を、あるいは明菜をイラっとさせる、そんな高橋のトークに、ちょっと同調したり、あるいはやれやれと脱力したり。見た目にはかなり可愛く描かれたふたりです。その可愛さ、美少女度合いと、その会話のどうしようもなさのギャップに魅力を見出せる、そんな漫画でありますよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第11号(2015年11月号)

2015年9月27日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年10月号

『まんがタイムきららフォワード』2015年10月号、先日の続きです。

『怪獣の飼育委員』、やっぱり結構好きだなあ。そう思わされた今回のエピソード。通称怪獣の楽園? 旧市街が怪獣の保護特区となっている、そこに皆でフィールド調査に赴くといった今回。テイマーの資格を持つ先生の、昔馴染みの怪獣と出会ったと思えば、宙のことを助けてくれた怪獣との再会もあって、けれどその怪獣は人に心を開いていない。怪獣は記憶力がいいから、人間にされた嫌なことは忘れない。それがために、その怪獣のこれまでに受けてきたこと、具体的でなくとも推察することができて、だからこそ、宙との思い出が怪獣の中に生きていたこと、宙に危機があれば助けずにはおられないということが、しみじみと胸にしみるといったわけなんですね。うれしかったこともずっとおぼえてる。そのフレーズの、シンプルで、けれど暖かで微笑ましく響くこと。やっぱり好きだなあって思うんですね。

『そこテストにでます!』、ぐいぐい動いていきますね。数馬、かえでからのメールを受けるんですね。参考書を選ぶの、手伝って欲しい。その文面にあった「付き合って」のフレーズ意識しちゃってるの、実に思春期少年らしいんですが、ともあれデートっぽい展開になってきましたよ。憧れのあの子と! ふたりの女の子、恋に疎いかえでと、恋に素直になれないもみじ。それぞれの恋の情景、それがもう鮮かでしてね、秋に色づく樹々のよう? といったら、うまいこといおうとしすぎてる感じがしますけど、いやもう、だんだんと数馬のことを知り、もしかしたら好きになりつつあるかも? そんな自分の気持ちに気付きつつあるかえでの、数馬へのアプローチ、その鮮烈さにはまいりましたよ。同時に、素直になれずにいたもみじが、これまでの自分のアプローチを思う。ライバルになりかねない女子を振り払いたかったのかなあ。憎まれ口ばかりきいてきて、それが悔いになってる。ほんと、この子は切ない。ほのぼのと萌えいずるかえでの恋に対し、苦くて切ない、それがもみじの恋。もう、この対照なんだろう。もう、この対比に、すっかり引き込まれて、ああ、自分はきっともみじにひかれることになるな、そんな予感に震えます。

『バミれ、みどりちゃん!』、今回は練習を経てミュージカル本番に挑みます。『ヘンデルとグレーテル』、それを子供たちの前で演じることになるんですが、その準備の情景はわいわいとしてにぎやかで、そして本番の様子ですよ。子供たちの前で演じるだけではなくて、積極的に子供に参加してもらう、そうした趣向が面白い。よく考えられてる、あるいは、盛り上げるということをわかっている、そういう漫画だなあと思わされまして、劇中劇としての盛り上げが、そのまま劇すなわち漫画の盛り上がりに直結する。ええ、面白かったですよ。子供たちが引き込まれていく、それはすなわち読者の興味をぐーっと引くことに同じで、そしてあの大ゴマ! 見せてくれますよね。もう、見事に目をひかれて、そこからの劇の落ちから漫画の落ちまで、一気に読ませられました。ほんと、うまくのせられて、楽しく読める。そんなエピソード。見事でした。

『鬼が出るか蛇が出るか』、おお、判明しましたね。三宅しろの種族ですよ。それは優には秘密で、けど、その気持ちはなんかわかる。ポジティブな意味でも、ネガティブな意味でも、それぞれ解釈できる余地がありまして、この幅、よいなあって思ったんです。さてさて、なぜそうなったか、その発端は優が自分自身のこと、いったいなんの妖怪なのか知ろうとしたことに発するんですね。ここで語られる妖怪の遺伝のルール。ほう、なるほど、妖怪と人の間に生まれた子は、種族がランダムになるのか。って、すげえな、なってみんとわからんのか。ということは、未だ優の正体は不明ってことになるわけか。種の存続、村の存続に責任を感じつつある優ですよ。そんな彼の話し相手になってくれたのがしろ。この子、あの犬フードの服とかね、可愛いよね。その子との会話でね、やっぱり色々わかるんですね。正体を知られたくないものもいる。コンプレックスや能力のために、知られることを避けたい。なるほどなあ、しろもそうだったわけだな。ここからですよ、しろの正体知らずと知ってからとでは印象が変わる。ああ、たしかにしろは、優の気持ちを受けてどんどん変わっていく。あの表情、笑顔、そしてお兄ちゃん。うおお、これは面白いな。と同時に、これまでのしろの言動、もういっぺん確認したくなる、そんなエピソードでした。

2015年9月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年11月号

『まんがタイムオリジナル』2015年11月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下ナースをメインに、漫画で大爆笑? 11月号表紙のタイムオリジナルを読みながら爆笑している山下さん、その雑誌の表紙にも爆笑山下さん、さらにその中にも爆笑山下さんという、ものすごい入れ子構造となっています。漫画読んで爆笑は『らいか・デイズ』らいかもそう。こちらは単行本みたいですね。他に『小森さんは断れない!』、TVアニメ告知でしょうか、高校制服小森さんが元気に登場、辻灯子新作『スズちゃんでしょ!』のカットもございます。

『スズちゃんでしょ!』、表紙のカットを見て、スズちゃんってこのちびっ子のことなのかなって思ってたら、おお、お姉さんの方だったんか。早朝3時に映画の前売りを入手を賭けて行列に並ぶ女。相当なマニア? 親子ペア券を購入して、激レア「ウルフたんバッジ」入手に狂喜乱舞する。これ、ちびっ子をダシにキッズアニメに入れ込むお姉さんなの? ハァハァしながら読んでたら、あれ、バッジはちびっ子にあげるのね。なるほど、姪っ子大好きで、貢いで貢いで貢ぎたおすのか。比較的時間に自由を持てる仕事をしている。仕事は安定していない、と、しみじみ自身を振り返っている姿はなんか身につまされて、ほんと、こういう心情のリアル、光ってますよね。と、そんな彼女の友だち、北村祭は、誰と結婚してもお祭りになっちゃうというので、海外に出会いを求めているのだそう。旅行会社勤務。あれ、激務らしいって聞きますけど。そんな彼女とスズちゃん、鈴奈の会話。どちらもそれなりに残念で、ああ、辻灯子の残念ヒロイン! 最高でした。あの、スズに突き飛ばされてる祭とか最高に魅力的でした。

『ゆらゆら薬局プラリネ』は、みさきがすごくしたたかに育ってますよ! みさきの大学、学祭にいく。社長が面白がって、池田、山内をけしかけようとするんですが、ひっかきまわされちゃたまらんと、池田が先手を打って、社長の介入するよりもはやく参加を決定していたんですね。みさきはみさきで、忙しいからと芝居をうって、池田、山内ふたりだけにするという。ほんと、包囲網が完成してますよね。妹は兄と池田を近づけようと、あの手この手で状況を演出し、そして介入してくる社長を排除する! 最後の排除のくだり、実に見事でした。みさきのしたたかさ、ほんと、魅力的に育ってるじゃありませんか!

『かがやけ!工学女子』、扉絵の色っぽさったらなんだい、これ! というか、豊田の口元が可愛かったです。無理した笑顔? 合宿での修練。豊田のやる気が満ち満ちてまして、というか、遊ぶ気満々なのね! そのテンションの高さ、気持ちの高揚、見ていて気持ちよく、清々しく、ほんと、この人の魅力、美点が最高潮でありますよ。施設管理のお姉さんがいいですよね。合宿参加者の世話をしつつ、その合間合間に生じるすきま時間を活用している。ああー、ほんと、素晴しいな。仕事の合間に耕作をしてる。おお、かがやいてますね、耕作女子! 生産の計画をたてる、その説明しているお姉さんが素敵。その楽しそうに頑張る姿が素敵でした。

『北斎のむすめ。』、おお、前回の続きだ。吉原にやってきたお栄。目立たないようにと思ってたのに、400万人目のお客さんになったそうで、もう、下にも置かぬおもてなし! あの、遊女のお姉さんをドキドキさせるお栄、かっこよく、というか、言葉ひとつひとつがキザでね、でも本人は全然そんな気ないってのがおかしくて、髪形もかわいいね、名前は? って、髪形の名前聞いてるとは思わないじゃんよ! お栄、花魁に御目通りかなって、ほんと、VIP待遇です。高尾花魁。その美しさ。一見さんには口も利かない。って、それで筆談になるのか。高尾が自分の絵のこと知ってくれていたことを喜ぶお栄。その頑張りを評価しているというのがね、いいじゃありませんか、ふたり。高尾、めんどくさい女。でも、お栄として会いにきたら通してくれると約束とりつけて、これはこの先が楽しみになりますね。でもって、実は危なかったお栄。隣の浪人さん、頑張りすぎだよ! というか、お辰ちゃん、可愛いなあ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第11号(2015年11月号)

2015年9月25日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年11月号

『まんがタイムスペシャル』2015年11月号、一昨日の続きです。

『BONSAIガール!』、お正月の情景でありますよ。寝正月決めこむももこのこと、ナチュラルに踏ん付けちゃうお姉ちゃん。おお! お姉ちゃん! あの思いっきりワンコに吠えられてるのがおかしいなあ。姉、つばき。歯科助手なのか。ももこを押さえつけて強制デンタルクリニックとか、なんだかいろいろ自由そうで、ダイナミックで、いいお姉ちゃんですよ。そんなお姉ちゃんに、竹林さんのこと気になってるってバレたももこ。お姉ちゃんに買い物につきあわされて、服買ってくれる上に、ケーキも食べさせてくれるの!? こんなお姉ちゃん、欲しかったよ! 梅山ももこちゃん20歳、迷子のお知らせをくらうとか、実に面白く、そしてお姉ちゃんのお見立てで、ももこさん、おお、エレガントですよ。今回は、お姉ちゃんの興味津々、質問責めでもって、ももこの竹林マネージャーに対する気持ちを確認する、そんな感じだったのでしょうか。そして竹林マネージャー、ああ、よかったですね、おひとり様なんですね。もう、こりゃ、ももこ、ハードルは自分の気持ちだけになりましたね。

『だけど温田さんはひとりでデキない』、めちゃくちゃ面白かったですよ。社員旅行で山へ、温泉へいきましたよ。しかし、もう、温田さんがのっけから可愛くて、ウイスキー工場での試飲でいきなりできあがり、富崎にべたべたとか、女子社員たちも大盛り上がりとか、この時点でかなりきてたんですが、夜ですよ、夜。温田さんのうっかりが大変なことになる。ひとり、散歩に出て、帰ってきたら部屋に入れない。そこで、部屋を間違えたといって、男部屋にいって、しかも富崎の布団に潜り込むとか、なんというミラクル! いやもう、翌朝の大騒ぎ。女子たちもう爛々としちゃって、これもう最高だな。ほんと、富崎くん、温田さんと付き合っちゃえばいいのに。そんな気持ちがとまりませんでしたよ。

『うぶコメ!』、おお、プールですよ。力斗くんの筋肉美が炸裂! 悩殺の大胸筋ですよね。対するかなではというと、ずいぶんだらしない体になってしまった。って、どんな体? あー、そうか、学生時分は腹筋がバッキバキだったんだ。実にスパルタンな筋肉カップル。力斗は今のやわらかそうな方がいいみたいですけど、筋肉バッキバキの女性ってかっこいいですよね。プールの情景、おかしかったですよ。日頃の疲れが出て、気持ちよく寝てしまうかなで。これは…、ただの輸送だ!! 輸送って! ほんと、おかしくって、そしてそこに先輩が合流。ストーカーじゃないよ? たまたまだよ? けど、それで、力斗にアピールしてたら、ものすごい勢いでゴムボート手こぎしてくるかなで! なんて速さだ!! って、もうね、しびれましたね。もう、絵がすでに面白い。ほんと、いい嫉妬エピソードでした。

『メェ〜探偵フワロ』、うおお、リンダ・リターンズ! この人はきっとノーリターンなんだろうって思い込んでいたから、ほんと、びっくりしましたよ。というか、戻ってくるのはやすぎる! 気の迷いなら一度は許してあげる。のっけからの見下ろし、そのインパクトは、あのフワロ氏も顔色なくすほど。その上さらにヴィヴィアンとヴィヴィ孫まで加わって、あー、絶対とんでもないことになるよ、これ。アーサーの好きな女、イニシャルってLよね? あー、Linda。けど、Lemonさんもそうだな。と、ここでまさかのLilianですよ。うおお、ヴィヴィ孫、あんた、リリアンだったんかー! リンダ、リリアンのキャットファイトを前に、自信なくして引き下がるレモンさんが悲しくってですね、けど、そんな彼女をはげますのはラウールなんですね。その様子を見たフワロ氏の行動が最高でしたよ。ローキックからの介入。お前がかわいいんだよ〜、泣き出しちゃって、うるさい、外野の女は散れ! 私のアーサーを惑わすな!! 最高だったと思う。いろいろ誤解されてももう構わない。こんな男ふたりの老後とか嫌だろうと泣きながら話すフワロ氏、アーサーのそばに、ミスレモン、私もいますよ。もうね、素晴しいよ。ほんと、苛烈な感情の発露はない、けれど静かに穏やかに、暖かな気持ちをしみじみとたたえたこの人の素敵さ、それが見えましてね、素晴しかった。ほんと、この三人、一緒にいられたらきっとしあわせ。そう思わせてくれるエピソード、名シーンでしたよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第11号(2015年11月号)

2015年9月24日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年11月号

 『まんがタイムきららフォワード』2015年11月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』、りーさんにみーくん、るーちゃんの三人が、秋の日射しのもと、日向ぼっこしている、そうした雰囲気あるイラストでありますよ。ポラロイドカメラをしげしげ眺めるみーくんに、寄り添うるーちゃんに慈愛に満ちた眼差し投げかけるりーさん。それぞれの表情、そこに彼女らの性格よく現れていて、とりわけりーさんるーちゃんには、暖かなもの、感じさせられます。そして『あんハピ♪』のカットもございます。

『はるかなレシーブ』、じわじわ話が進んでいきますよ。前回対戦したふたり。遥は再戦を申し出たんですが、なんと相手高校生チャンピオンなんだそうですよ。駄目だ、こりゃ勝てねー! けど、遥はまだわかってませんからね、一週間後、ふたりが寮に帰る前に再戦することを約束する。それまでちゃんと練習するならとの条件づきでの約束なんですね。この約束あって、遥の特訓が成立するわけです。まずボールなしで、ビーチフラッグをしこたまやらされる遥。砂に足をとられないよう、また基本的な動きができるようになるよう、それに適しているというビーチフラッグでもって鍛える。さらにここで、かなたと成美との関係など語られるんですね。背の低いかなた。その背の低さが成美の足を引っぱってしまうと、身を引いてしまった。それが悔いになっているのか、あるいは怖れとして残ってしまっていて、ああ、かなたの問題はまだ少し後を引きそうですよね。今回は、背の高い遥、この子のコンプレックスなども語られて、水着のカスタマイズですよ。飾り紐を切ろう、いろいろ調整しよう、その段で、そうそう自分にあった水着なり、服なり、買えないという話になる。だから、かなたの気持ちはわかるよ。その気持ちの交流など、ええ、いいじゃないか! そう思ったんですよ。

『ゆるキャン△』、富士山近くでのキャンプから帰ってきて、野クルの活動も本格的になっていきますよ。といっても、いろいろ足りない、寝袋が夏用のものしかないのが致命的、それを工夫でもってなんとかしようというのが面白かったです。キャンプに必要なもの列挙して、あれが必要、これも必要、どこそこで買えて、これはいくらくらいするなど、なるほどキャンプの知識なども得ることができる。ええ、面白い、生き生きしてる、動いてる、そんな感触があって好感度あがりますよね。そしてひとりキャンパーのリン。この人の心の中に動いているもの、感じていること、それがちょっとだけ感じられる、そんな気がして、ええ、ひとりが気楽、孤独を楽しむ、そんな人だけど、それだけじゃない、誰かと過ごす楽しさなんてのも知っちゃったんじゃないの? なんて思えてくるんですね。とはいえ、話は一度には動きません。ゆるゆると、それぞれのペースで、できることをやっていく。そのマイペースさがね、なんだか心地いいと思うわけですよ。そして、出荷ですよ。出荷!

『ほんとの恋はどれですか?』、フォワードはほんと多方面に展開するのだなあ、そんなこと思わされて、恋愛ものですよ! ずっと気になってました、そういって男子に告白する女子ひとり。そこへ飛び出していく女子ひとり。伊藤さん!! 抜け駆けなんてひどいです!! というからには、この男子、南谷のことが好きなのかい? と思いきや、私が告白したいのは伊藤さんです! ああ、シンプルでいいですね。この真っ直ぐさ、気持ちいいですね。あきこちゃんは伊藤さんのことが好きなんですね。自分にもチャンスを下さい、そういうあきこちゃんのへこたれなさも素敵ですが、そのチャンスを与えようという伊藤さんもフェアで実にいい。かくして翌日、ふたりでデート、映画館でカップル割を宣言してみたり、そしてふたりお茶しながら話す。なぜあの人のことを好きになったのか。あきこちゃんの理由は? そこからの顛末は、わりとあっさりとして、でも読み切りだもんね、しかたない。でも、あきこの気持ち、伊藤さんに通じて、私は「恋」がしたい、このコマなどは渾身だったと思うのですよ。ええ、伊藤とあきこ、ふたりの関係はこれからどうなっていくのか。伊藤さんはいつも通りの友だちなんていうけどね、結構ぐっときてたんじゃないのん? ということは、あきこ次第でどうにかこうにかなったりしそうなんじゃないの? とか思わせてくれるラスト。サムズアップしながら倒れていくあきこに乾杯でありました。

『未完成キャンバス』、ゲストです。影のある転校生、上原はすみ。美術部に入ろう、絵を描きたい、けれどそこでは誰とも馴れ合わない、一人で描くんだ。なにか思いつめてらっしゃるんですね。けれどこの学校には美術部がなくて、それを一から作っていく。北島せいらなる子が美術部を作りたい、そういっていて、まずはふたりで部を作ることとなるんですね。しかしここでテーマの対立があるわけですよ。いいですよね。ひとりで描きたいはすみに対し、せいらは集団制作をしたい。このまるで相容れない目的に、はすみの心に残った傷、それが明らかになることで、先に進む糸口が見える。手を差しのべるせいら。せいらに呼応するはずみ。変わっていくはずみと、同じく変わっていたかつての友だち。この一時期を立ち止まっても、悩んでも、また歩きだすこともできるし、変わっていけるんだっていうメッセージは、すがすがしくて、とてもよかったと思います。

2015年9月23日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年11月号

『まんがタイムスペシャル』2015年11月号、発売されました。表紙、イラストは『恋愛ラボ』マキがメインで、食欲の秋でしょうか。手には肉まん持って、買い食いしながらの帰り道といった風情でありますよ。『笑って!外村さん』外村さんも、焼き芋食べてましてね、このふたりともに、ちょっと恥ずかしいと赤面している、その様子が可愛らしいと思います。そして『可愛い上司を困らせたい』のカットもございます。

『ローカル女子の遠吠え』、なんと合コンですってよ。まさか? あのりん子さんが? 人数集めを頼まれたハッチ、その困りごとを引き受けてくれたんですね。いいやつだなあ。かくして集まったのは、ハッチ、りん子、水馬さん。水馬さんの家畜ジョーク、いかしますよね。このからっとした感じ、すごく好感高いですよ。とまあ、そんな彼女らに課されたミッションは、女子側幹事を男性側幹事に近付ける。とまあ、そんな感じなんですが、ねえ、なんだろう、合コンってこんな感じなんすか? 自分には無理かも知れない。うん、りん子さんにも無理ですよね。なんかわかるわ。けど、こういう人達が多いっていうのはなんかわかる。けど、これがローカルってことなのかなあ。多分出会ったら結構なカルチャーギャップなんじゃないかと思うんですが、それを顔にありありと出すりん子さん、この人のこのストレートさ、嫌いじゃないですよ。しかし、女子側メンバーが結構な個性派揃いで、ハッチ、立ち直ってないのかあ。でも、ミッションは達成して、結果オーライ? なんともいえんおかしさ、たまりませんよね。

『なり×ゆきリビング』、今回はリビングじゃないぞ! 熱海に旅行ですよ。おお、熱海城天守閣にて眺望を楽しむふたり、めちゃくちゃ魅力的じゃないですかー。初島への船が荒天で出ないというので、急遽変更した熱海城。ああ、これ、観光用に作った城なんですよね。そうかあ、エレベーターとかあるのか。大阪城と一緒だ。宿でのふたりの会話、これもまたおかしくて、ちょっとしたこと、それにいろいろ感じて、思って、口にする。そこから生まれる共感もろもろ、これが心地よくって、ほんと、魅力的なふたりです。お風呂ね、篠峰さん、なんだろう、あっけらかんとしてていいなあ。でもって、浴衣の身八ツ口、ああ、これ女性だけなのか。自分は以前講読してたレディーズコミックで知った(『You』よ、『You』)。これで整えるんだ。へー、ここからおはしょりとか襟元整えるんだ。なるほどなあ、これができないから背中が広くなっちゃったのね。うん、面白い。部屋でのね、冷蔵庫の雰囲気にノックアウトされてる佐藤さん。篠峰のね、なんとか楽しませたい、そうした心意気が感じられる一本、見事、とてもいい感じでした。あのお酒飲んでるふたりの魅力的なこと、これも素晴しいですよね。ほんと、女ふたり旅、気心知れた友人との気のおけない時間。ほんと、素敵だと思いましたよ。

『光れ!メシスタント』、ああ、秋、というわけで、食をテーマにしたこの漫画には、まさしくシーズン到来って感じですね。って、早月さん、季節関係ないのか。しかしこれ、秋の味覚リクエストされて、めっちゃやる気出してる遠野くん。すごくいい。ほんと、食事の用意、これも自分の天職と受け入れちゃった? でも、ほんと、この人の楽しそうに料理している様、実によくって、食べたくなる、あるいは真似して作ってみたくなります。漫画の話もありますよ。ユズミさんから、遠野くんにお声がかかってるみたいです。まあ、そんな、え、ユズミさんって遠野くんのことを!? いや、ちょっと、今テレビで『純情ロマンチカ』やってるからさ、どうしてもそんな風に思っちゃうわけですが、漫画の技術では圧倒的に中辻が上回る。なのにそこで遠野くんなのは……、人柄説が出たわけですが、自分は料理の腕を押したい。いや、あるいはやっぱり……? とりあえず今月は早月さんのスタジオは大変なことになってますけど、次回はユズミスタジオ探訪となるのでしょうか。こういう展開あっても面白そうですよね。

『全部スミさんにお任せ?』、ゲストです。新入社員の舞下左の配属先は全部。全部といっても、「全」部という部なんだっていうんですね。なんだそりゃ? と思ったら、皆のサポート、雑用が仕事。というのですが、これ、総務とか庶務とかじゃないのか? 備品用意したり設備整えたりするんじゃろ? とまあ、そういってもなんなので、昔ちょっとはやった、すぐやる課、みたいなものと思ったらいいんでしょうか。さて、その全部の上司がスミさん。ゆるい雰囲気の人なんだけど、いろいろ知ってる、語学も堪能、あらゆる方面に気を配り、急がしくても、大変でも、会社の雰囲気が悪くならないのは、スミさんの影ながらのサポートあって? そうそう光の当たることもない、いわば縁の下の力持ちといったところに着目してみましたといった雰囲気でありますよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第11号(2015年11月号)

2015年9月22日火曜日

京・ガールズデイズ — 太秦萌の九十九戯曲

 まさか、こんな展開があるとは想像だにしませんでした。京都市地下鉄や市バスのアピールのために生み出されたキャラクター、太秦萌であります。もともとは、若手職員有志によるキャンペーンプロジェクトだったんですね。その名も燃え燃えチャレンジ班? 地下鉄の広報キャラクターといったらよいのかなあ、「太秦萌のおふたいむ」なる四コマ漫画があったりしたようで、好評だったのか、家族以外のキャラクターが増えたりなどなど、じわじわその存在感を増していたのですが、キャラクターが現在のものにリファインされて、なんだか爆発した模様。気付けば京都学園大学従姉が通っていたり、京都国際マンガミュージアムにも関連キャラクターがいたりして、いったいどこまで広がるのん? そう思っていたら、北神急行電鉄触発されてしまった。いやもう、この一連の展開、素晴しいな、わくわくしながら見守っていたのですが、それがまさかのライトノベル化、しかも講談社ラノベ文庫からの発行というのだから驚きました。いやあ、ほんと、いきなりの全国区じゃありませんか。もう、盆と正月が一度にきたみたいな勢いで、これ、もう、ほんと素晴しいですよね。

発売日、いつも利用している書店の棚をひとめぐりしてみたのですが、残念、売ってませんでして、ああ、やっぱりなあ、私は京都在住とはいえ京都市民ではありません。京都地下鉄の沿線でさえないわけで、そうなるとやっぱり周辺の動きは鈍い。むしろ、このあたりだと京都学園大学の太秦そのの方が目立った活動しています。しかたがないので通販で購入して、その後電子書籍になったから電子でも購入した。いえね、もうね、電子じゃないと読めないんですよ。講談社だからいずれ電子化するだろう、そう思ってはいたんですが、それを待てずに冊子体を購入してしまう、そうしたところに私の太秦萌への傾倒を感じとっていただけますとさいわいです。

時間を見つけては、少しずつ読んでいってますよ。まだ序盤を抜けたところ、いよいよ本題に踏み込もうといったところで、だからまだなにも語れるほどではないんですけど、それでもね、やっぱりいろいろ思うところがあるんです。舞台がですね、京都でしょう。京都市民でないとはいえ、地下鉄を利用する機会はあるわけです。また交通機関を利用せずとも、いろいろ市内を移動したりもするわけです。土地勘があるんですよね。ああ、あそこか。ああ、あれか。いろいろ思うところがあるんですね。これ、最近は聖地だ巡礼だっていいますけど、アニメやなにかでその場所を知り、実際に赴く。その逆の体験ができるのは実に新鮮でありまして、ああ、これきっと東京在住者だと日常茶飯事なんだろうな、みたいに思ったりもするんですが、ともあれすごく面白い。北山駅を利用する萌が、京都市立芸術大学の学生の作品展示を見るところとか、ああ、あの通路かってわかる。三人の待ち合わせる烏丸丸太町の交差点もありありと情景が目に浮ぶ。京都国際マンガミュージアムだってそうだし、鴨川デルタなんて、たまさかついこないだいったところだよ! しかし、鴨川デルタで、小野ミサが、アニメの聖地だとかいって写真撮ってたりするのね。しかもこの子、そのアニメがきっかけでギターはじめたりしてるのね。ってことは、ギター買ったの、あそこかー! みたいなことを思うわけで、ほんと、なんだろう、キャラクターの設定、うまいこと面白み加えて、広がり持たせてるわ。そう感じさせられたりしたのです。しかも、この設定、どうも最初からあった模様。すごいよね。

土地の持っている雰囲気を、登場人物と共有している。その感覚があるだけで、こんなにも魅力的と感じるとは思わなかった。あるいは、太秦萌たち、京都地下鉄のキャラクター自体がもともとそうだったのかも知れません。自分たちの暮らす、生活の場所、そこに彼女らもいる、そうした感触が長い時間かけて培われてきた。それがこうして物語に注ぎ込まれたものだから、まるでよく見知った子らが頑張っている、その様子を見守るみたいな気持ちで、一緒に街を散策しているように思える。京都に暮らす彼女らと、彼女らの暮らす街、京都、その両者がともに主役となって、物語を動かしている、そうした思いがするのですね。

ところで、都くん。いったい誰かと思ってたら、なんと、君か! 君、都くんか! 知りませんでしたよ。それと、お姉ちゃん、太秦麗、いいですよね。

2015年9月21日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年11月号

『まんがタイムきららMAX』2015年11月号、一昨日の続きです。

『すくりぞ!』、よいのではないでしょうか。4人目が登場。理事長の孫にして学級委員の満田リン。きっちりしっかり、そんな印象の彼女だけど、ホテルという言葉で動揺する。あー、蒼の同類っぽいぞ。寝子と総のあとをつけて、そして結局引き込まれることに。にゅうにケンケン詰問されて、それが快感になってるとか、この人も変わった人だなあ。攻められて喜び、褒められて舞い上がる、なんだか楽しい、いや、ちょろい娘さんですよ。しかし、この人がどうもキーパーソン。ホテルの部屋に憧れる、そんな彼女らよりもやるべきこと、それを理解していて、そして部の設立にまでこぎつけて、って、家がホテル経営してるのか! ほんと、頼もしい味方であります。

『神様生徒会部』、水着の購入ですよ。街で見掛けた兼子さん。ウズメが興味津々で後をつけはじめるんですが、それをこっそりメールで教えてるまりあ。ああ、これはなかなかにパターンをやぶって好ましい、そう思いましたよ。まりあが兼子のこと助けてくれる、そういうんだけど、むしろ売られている、そんな展開。でもそれで、まりあの新しい局面が開かれた感じがします。今回、扉でも水着大会でありますが、本編ではテラス、ラオ、ウズメが水着に着替えて、しかしそれがまさかの買い取り! このわあわあと楽しんでどつぼにはまる感じ、実に面白かったです。

『レベルアップ!』、ゲームを仲立ちに仲良くなった女の子たち。その会話、面白くて、しかし、なにが面白いって、はなですよ。会話してる時に選択肢が出るのもおかしいんだけど、その中にバッドエンドに直結しそうなのがまじってるのが最高で、ぜひ、それを選んでみて欲しいんだがなあ、なんて思うのは、私がはなとして物語に埋没しているのではなく、第三者視点を持ち続けてるからなんだろうな、なんて風に思ったりしたのでした。今回のテーマは、友だち。はなの友だちの話、いなかったわけじゃないんだけど、ゲームの話できるような友だちはいなくて、苦手な恋愛話とかのおかげで疎遠になって……。はなの、ゲーム孤独話は身につまされましたよ。基本シングルプレイヤーだった自分も同じようなことしてた。たまにあるマルチプレイヤーステージ、それもシングルでプレイしてたっけなあ。ネットでの対戦も基本野良。一緒に遊んでくれる友だち欲しいなあ、なんて思ってしまう自分には、今回の話、最後のレベルアップがね、すごく羨ましく思えたのでした。そして、ああ、なるほど、レベルアップ! 納得したのであります。

アリノス☆ワンダーランド』、ついに最終回でした。たかみんとナカちゃんの物語。一旦のお別れから再会して、今にいたるふたり。ルリ、みかよりも、ナカちゃんのこと、いろいろな表情を知っている、そんなことを自慢するたかみんが可愛くて、けれど泣いてるところは見たことがない。そこからナカちゃんの回想がはじまるんですね。以前泣いた時の話。ああ、たかみん、ナカちゃんのお別れの情景が描かれて、この時の約束、そしてずっとなんともないかのように振る舞っていたナカちゃんの本心が溢れるところなど、本当、素晴しかったですよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第11号(2015年11月号)

2015年9月20日日曜日

『まんがタイムファミリー』2015年11月号

『まんがタイムファミリー』2015年11月号、先日の続きです。

『かなみ育成中!』、ついに女子高生3人でお出かけですよ。夏休み。特に予定もないのはいいとして、全部さき頼りなのはいかがなものか。ともあれ、さきの発案でプールにいきました。海を選ばない理由がおかしくて、かなみのですね、完全に子連れ目線っていうやつね。さきがそっかーって参考にしてるのもおかしくて、ほんと、どんどん似ていく、近づいていく、そんな感がありますよね。今回は子連れじゃないんですよ。なぜって、保育園があるから! 夏休み、平日にお休み! 保育園はある! さきは忘れてた。かなみは休ませるつもりだった。あー、やっぱりそんなに似てなかった。プールでのやりとり、おかしかった。準備体操が入念すぎるとか、ウォータースライダーで速度落しながら滑ってくるとか、とにかく子供連れ基準で遊ぶことになって、けど、こんなに可愛い娘さんたちですよ、ちょっとは出会いなんてのもあるだろう、と思ったら、さきちゃんがえらいこと! いや、ほんと、さきちゃん、知れば知るほどいいですね。彼女は最高です!

『宅飲み残念乙女ズ』、秋だから読書、懐かし漫画を読みましょうという今回。お題は『どきっとナイト』、略してどきナイ。あー、なんとなく元ネタの漫画、わかる気がします。みゆきと俊世のすれ違いラブコメディー! てつ子もゆみみも懐かしがって、けど大人になってしまうと昔みたいには読めないかも、なんてこといいながら、激ハマりしてみせるゆみみとかね、面白いわ。いや、けど、気持ちはわかるわ。でもって、グリっちの気持ちもわかる。お互いに思いあってるんだから、気持ちを伝えあって終わりじゃん。って、うん、それめっちゃ思う。思うよね。自分は思う。けどそれやったら、あっという間に終わるもんな。けど、てつ子、泣くほどなのかい。てつ子のね、子供時分の思い出話がよかったじゃありませんか。漫画禁止されてた。はじめて読んだのがどきナイだった。友だちから借りて読んでたのを母親に見付かった、酷いこといわれて、それをなぐさめてくれたお姉さんね。あー、ほんと、このお姉さんよいよ。そして今も姉とてつ子、離れながらも、漫画を仲介にして心が少し繋がっている。ああ、すごくいい。ええ、とてもよかった。姉さんの、兄に対する嫌味も素敵でした。ああ、このお姉さん、大好きです。

『火消しなでしこ』、うおおお、終わってしまった! てっきり、住吉が一人前になるまで続くもんだと思っていました。以前、住吉に心ない言葉を投げ付けた老人の話、その娘さんが謝りにこられて、ああ、脳梗塞で倒れた時に、救急車の到着が遅れてしまった。それで半身にマヒが残って、それから消防を恨みに思ってる。それは逆恨みかも知れない、理不尽な気持ちかも知れない。けれど、その気持ちを住吉はきちんと受け止めて、あの態度、あの言葉、ああ、この子、立派だよなあ。ぐっとくるものあった。また、ご老人も自分のこと、わかってないわけじゃない。そうした人の気持ち、時には理不尽かも知れないし、そうとわかりながらもどうしようもできない、そういったものを、簡単に否定したり、誰が悪いとあげつらうでなく、まずは受け止めて、理解して、よりよい明日を目指そうと努力する。そうした住吉たちの、消防の皆の気持ちがすがすがしくも心強い、そんなラスト。ええ、真摯な物語だったと思いましたよ。

『かしこみかしこみ』、今回は占いがテーマですよ。占い大好き中学生ふたりが、今ハマってるタロット占い、そいつを教えておくれと奏衣様のもとを訊ねるんですね。って、ちょっと待って、なんでタロット学ぶために神社にきちゃう? と思ったものの、あ、いいんだ。しかもムクが教えてくれるんだ。けどタロットでカルタをやってる、この情景のおかしさ、これはきましたね。なんでそうなったかもちゃんと説明があって、なるほど、まずはカードを覚えるためだったんですね。カードを一通り覚えたら、次は桜が教えてくれます。タロットの達人らしい。神社なのに!? 占いが日本に伝わった時にはじめたらしい。って、40年前か。って、そんなに最近!? ほんと、今回は意外性が雪崩れをうって押し寄せてきて、しかしそれが面白いからどうしようもありません。中学生ふたりの、タロットの思い出。憧れの占い師がいたりね、そしてその正体! ほんと、意外性の連続、その最高潮がここにありましたよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第11号(2015年11月号)

2015年9月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年11月号

『まんがタイムきららMAX』2015年11月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』、ココアさんがワイルドギースと一緒にダンスですよ。って、これダンスなのかな。手品師ココア姉さんじゃないのかい? 右手にはシルクハット、いかにもそこから出てきましたといった様子で飛び出すワイルドギース、左手にはステッキ、これで帽子をトントンとやったのかも、そう思わせるものありますよね。躍動感ある表紙、ここを見せ場と突き出した手。全身から輝くような魅力あふれさせているココアさんでありました。

『こみっくがーるず』、読み切りで描くスポーツ漫画のために、部活体験しようという翼。それでバレー部に入ることになるんですが、先生の発想のおかしさ、そして弱気なバレー部部長に熱血対応する翼。冒頭からおかしくて、というか、のせられてるっぽいバレー部部長が、冷静に翼のこと、バレーのことあんまり知らないみたいだって思ってるのもよかったです。翼がスポーツ苦手な理由。運動自体は得意でも、ルール覚えられないっていうのが、ああー、らしいなあ。けど、漫画としての面白さを追求する際に、ルールや常識、場合によっては物理法則にさえこだわらないっていうのは必要なことなのかも知れませんね。リアル指向でそれじゃ駄目でしょうけど。メインのメンバー、全員が部活体験に巻き込まれて、それでひとりひとりリタイアしていくそのはやさ。琉姫、おしいなあ……。練習試合にまで出ます。あの不安がってる部長さんが可愛いなあ。というか、部長さん、レギュラーにならんですか。そして今回のかおすちゃんの見せ場、眼鏡キャラが安易に眼鏡を取るのは危険です!! さすがに笑った。いや、自分もちょっと思ったけどさ、めちゃくちゃ面白かったです。そして仕上がった漫画、これがね、またおかしかったです。

いちごの入ったソーダ水』、うおお、月さん、大人気よ。文芸部にやってくるお客、お客が、月を鑑賞していく。部誌は売れないけどね、というか、誰かさんが全部買っていっちゃったわけですけど、なんというか、部活としては微妙な展開だけど、誰も気にしてないのがすごいよね。そしてついに杏奈に写真を送りますよ。イベントスチルっぽいんだ。そして委員長のお礼。あの素直な表情、可愛い人だなあ。杏奈、かっこいい月の写真見て、どんなことになるんだろう、めちゃくちゃ期待していたわけですが、わりかし普通で、むしろ夢見たのは咲太郎。まあ、いつもの様子ではあります。杏奈のね、男装じゃなくても月は素敵だと力説する、あの様子が本当に可愛らしかった。ふわふわしたパステル系、ハートまで散らしちゃって、乙女だなあ、趣味が。そしてついに月に手紙届く。ああ、咲太郎のターンですね。咲太郎の夢が実現しつつありますね。

『裏庭には…!』、おお、素敵表紙! もうすぐ中間試験、というので、勉強が得意じゃないすみれに勉強教えます。エレガントな桜子とかっちりした雪乃、って、ああ、これは扉絵の話。ふたりとも可愛いですよね。さて、本編に戻りますよ。桜子は英語と古文がいけるのか。雪乃は歴史と現代文。ふたりが互いに効果的なやりかたを交換しあってて、どんどんキラキラしていく様子、取り残されるすみれ、あの対照見事でした。すみれ、数学は苦手というけれど、お菓子に置き換えると計算すらすらなんですね。だから点数はとれる。テスト勉強しながらの話がおかしかったんですね。共感できるといいますか、片付けしたくなるとか、漫画読んじゃうとか、うんうんやっぱりよくわかる。自分はテスト期間でも日課の練習して、かついつもより早寝してましたね。懐かしいなあ、なんて思わせてくれるエピソードでした。志津香がですね、もう、徹頭徹尾漫画読んでる、だらだらし続けてる、あの子のポジションが自分に似ているのかなあ。だとしたらマズいよなあ。いえいえ、彼女がというか、お互いにですね。はりきった寮長、これもよかったですよ。涙目でもくもく片付ける様子、ああ、ご一緒しますよ。テストの結果は、なるほど、これは予想のとおりでした。

『きらりブックス迷走中!』、これ、扉絵、実にいいですね。めちゃくちゃきれいじゃないですか。でも、この左側の子は誰だっけ? なんと、店長でした。見た目小学生の店長さん。きらりの従妹なんですって。名はえりぃ。9歳にして米国の大学を卒業した天才。なるほど、見た目がそうってだけじゃないのか。きらりの作った棚に不満があるのですね。売れない漫画が平積みされている。そういうえりぃに、『ゆるふわ革命』は今週この店で一番売れている、現実を突き付けるきらりだけど、あー、そうだった、きらりが全部買ってたんだよ。きらりのいう、知名度がなくとも面白い本をオススメするのが書店員の仕事ではないか。えりぃ、それに対し、なら実際に売ってみろ。理想と現実の戦いとでもいいましょうか、そしてそれからの頑張り、試みの数々。ええ、書店ものとしての面白さ、それが押し出されてきた、そう感じましたよ。しかし、店の立地に阻まれてるっていうの、これ、つらいなあ。なんでこんな場所にっていってますけど、うん、立地は厳しいよねえ。そして最後にきらり報われる。こうして現実を知りつつ、理想を広げていけたら素敵かもなあ、そう思わせてくれるエピソード。面白かったです。

『はんどすたんど!』、ほんと、これ、面白いなあ。顧問の先生も決まった。部員も4人集まった、そういってるゆかに、いちごもひなたもまだ仮入部だと現実を突き付けるななみ。ああ、ショック受けるゆかちーが面白い。なんとかして、ふたりを繋ぎ止めないと。それで策を高じるんですが、ななみの策は、あれだな、駄目だな。かといって、ゆかちーの、平均台の真実、ヘイヘイこわいぜ、ほんと、ちょっと厳しい話であります。今回は跳馬をやります。部員の皆は、跳び箱はどれくらい跳べましたか。あー、いちごは4段駄目だったかあ。それで、まずは馬跳びからやっていきましょう。できなかったことに挑戦して克服していく、そんなよさが凝縮されてましたよね。いちごの馬跳び記念日ですよ。そしてゆかの見せ場、跳び箱を使っての跳馬の演技。ああ、これもかっこいい。すごく魅力的。ちょっとずつできないことをできるようにしてきた、そうした話がしみじみと伝わってきて、いやあ、よいですよ。とてもよいです。真面目な部活もの、そうしたテイストあり、ななみが中心ですが、なんだかおかしなテンションあり、うっひょーっ 高いところから失礼します、ってなんだこりゃ、めちゃくちゃ面白いな。ほんと、いいキャラクターが揃ったものだなあ、そう思わされました。そしてななみから届くメール。ふたりの「?」がいい味を出していました。

『魔法少女のカレイなる余生』。魔法少女もの、増えてきたなあ。そう思いながら読んでみて、黎明しじま、14歳、魔法少女見習いとして、養成学校に編入します! その夢が次々裏切られていく様子。ボロボロの寮に、ちらかり放題の部屋。ごみの山から出てきたのは、見た目子供の桜花リラ。さらに加えて銀河ささり、神代ミミがあらわれて、皆、実に可愛いんだけど、なぜごみの山から……。はあ、徹夜で飲んでらしたのね……。引退した元魔法少女だというんですね。引退した時点で成長がとまる。なので、皆成人している。お酒だってオッケーだ。しじまの十倍以上ってことは、150とかなのか。すごいな。ささりは三十前後。ミミは、神代の昔から生きてるの……? 見た目少女、中身はアレな面々の、ギャップもろもろと、しじまの夢や希望が打ち砕かれるという展開の繰り返し。インパクトある、ひねりもある、目にも鮮やかで、見せ方も上手と、なかなかに期待大のゲストじゃないか。そんな印象、好感触でありましたよ。というか、ラストがとんでもなくわびしくて、最高でしたよ。

『おんせんたまご』、ゲストです。温泉地の話? と思ったら、舞台は都会? 多くの旅人が集う癒しの観光地。そこにやってきたのは、人見知りを克服しようと決意した有馬ヒメノ。なるほど、絵を描くのが好きで、興味あるもの見れば描かずにはおられない。そうした性分。この子が、ここを都会だ都会だというのは、田舎出身ということを告げているのかな? ヒメノの幼なじみ、ノアを訊ねる。この出会いから、てこずりそうだなって思ってたんだけど、これはさらっとクリアしましたね。元気な那須コダチに気後れして、狸の置物に隠れるヒメノ。番台にいるのは熱海ネコさん。いや、本当のネコじゃないですよ。化けて出てるわけでもないのか。なんか、そんな印象、確かにありました。恥ずかしくて人を直視できないので人物画は苦手。そんな彼女の最初の活躍は、浴場の壁画なんですね。小さな朝顔、ちんまり描いて、けどこれがヒメノの最初の一歩。今後成長して、大輪の花でいっぱいにできるといいですよね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第11号(2015年11月号)

2015年9月18日金曜日

『まんがタイムきららミラク』2015年11月号

『まんがタイムきららミラク』2015年11月号、一昨日の続きです。

『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、オフラインの情景がうまく機能してますよね。あずきと一緒にお昼食べてる夢子がね、ものすごく新ダンジョン楽しみにしてるとかね、どんどん夢が広がっていくんだけど、あずきのひとことで花が散ってしまう。この表現、めちゃくちゃ面白かったですよ。さらに加えて、キャロたんに電話ですよ! うおー、電話番号ゲットしたって、マジかよ! 赤音ちゃん、ボンの中身が危ないおっさんだったらどうするつもりだったんだよ! 赤音にかかってきた電話。夢子からと気づいて、態度がかわる赤音が実にいい。はい! 私がキャロライン・チェンバーズです! いや、お前も誰だよ!! 光理さん、いいつっこみやわあ。しかし、キャロのこと、なかなかバレませんよね。千絵理、赤音のキャラクターネームまで知って、そうと電話で名乗ってるところまで見て、それでも繋がらない。って、まあ、そうだろうなあ。普通、MMOなんて、こんなに簡単にプレイヤーが繋がったりしないもんな。いや、ほんと、夢のようだわ、この漫画。そしてオンライン。アクションコマンドだけやたら使いこなしてるキャロくんって、もう、素晴しいわ。でもって、新ダンジョンでの戦い、これもおかしくて、ボンちゃん、マイペースでさ、めちゃくちゃ面白い。お約束のように死亡するキャロとかね、このゲーム、デスペナないのん? ほんと、このマイペース探索行、最高だと思います。と思ったら、突然のBOSS! わお、また死に戻りかい!?

『音無さんは破壊神!』、鳥居さんが加わって、さらに面白くなった、そんな感じがあります。神社の娘、霊感がある、例の神様のこと悪霊呼ばわりしてて、というか、ありゃあ悪霊でいいよな。って、今回、悪霊の出番ないじゃんよ。でも、まあ、いいか、面白かったし。前回、悪霊に取り憑かれたせいで、半裸になった鳥居。それが見事に校内で噂になってて、というか、なるだろうよ、ならんわけがない。気の毒だなあって思ってたんですよ。でも、顔まではわからなかった。頭についた光る輪っかのおかげ! ほんと、よかった。社会的に死亡した女の子はいなかったんだ……。音無いりす、鈴木すず、鳥居やしろ、この三人での勉強会。そうかあ、鳥居、霊感のせいで友だちいなかったんだ。けれどだからこそのいりすとすず、ふたりが最初の友だちになって、それが嬉しい鳥居がね、ほんと、よかったって思ったんです。それから、嫉妬で目が怖ろしい感じになってるいりす! 面白かったですよ。

『ツキウサロケット』、これも素晴しいですよ。こと座流星群が金曜にピーク、ということで、皆で流れ星を観測しましょう。天文部の天文部らしい活動をすることになるんですが、ゆたもちょこもお泊り会気分で、でも実際、楽しいイベントですよね。ミラがね、疑問に思うんですよ。なぜゆたは一人暮らしなのか。ちょこ答えて曰く、おうちの人はお空の上かな。ミラ、地球の、というか、日本の文化、その文脈にもとづいて考えて、ああ、天国、もう亡くなってるんだ! それで、ゆたのことおもんぱかって、家事とかいろいろ頑張ってくれて、ほんと、いい子だなあ。この漫画は、みんないい子で、明るくて、楽しそうで、それがすごくいいと思うんです。そして、ミラの誤解がとける。あー、宇宙飛行士なの! 今回の見どころがこの後に用意されてたの、それが、見事でした。流れ星に願いごとをしよう。それでミラのことを優先してくれたゆた。そのゆたの願いを代わりに願ってくれたちょことしーちゃん。この優しい気持ちの繋がるところ、ほんと、胸に迫って、そしてここに一番星でしょう。もうね、なんて素敵なのだろう。溜息つく思いで読みましたよ。

『ハートオブtheガール』、面白いなあ。皆から狙われる、スーパーミラクルレアのカコイに迫る影が。北の銀河団の宇宙人。池にはまったところをカコイに助けられ、そこからですよ、思ったことをすべて話す文化なんだ! カコイがいろいろ聞き出す、その様子がめちゃくちゃ面白くて、べらべらしゃべってしまうのはいいとして、いや、あかんのだけどさ、しゃべった本人がしゃべっちまったと落ち込んでる、そのギャップがおかしいんですよね。あの、お昼ご飯のシーンもね、食べたい気持ちがノンストップだったりね、でもって、サンゴと名付けられたこの宇宙人、カコイに恋しちゃったか! 地球には恋の病感染症があるからと、渡航注意勧告とか出てるんだ! カコイのサンゴに対して感じた思い、そしてサンゴの恋心、この気持ちの行き交う様の見事なこと。本当に素晴しい。小さいながらも豊かなドラマでした。

箱庭ひなたぼっこ』、のっけからのネイチャー・イズ・ワイルド。アキアカネに季節の移り変わりを感じていたら、カマキリが乱入して、ガッ! この漫画の、こういう水ぶっかけてくるみたいなところ、本当に大好きです。そして、陽向が迷走をはじめる。その迷走、めんどぐさがられてるのもねおかしくて、このニュアンス、この雰囲気、実にいいです。今回のメインは、先輩から受け継いだチューリップの球根だったんですね。他にも金木犀とかランタナとか、先輩の育てた植物が残っている。こうした、受け継がれるもの、部の歴史みたいなもの、なんだかしみじみと感じられて、けれどここでまさかの球根消失。疑われる部員。って、自分まで疑うのか! あの、猫とかね、カラスとかね、攻防の様子面白く、そして千堂さんの匂い……? 土の匂いがしてるんでしょうか?

  • 『まんがタイムきららミラク』第4巻第11号(2015年11月号)

2015年9月17日木曜日

『まんがタイムファミリー』2015年11月号

『まんがタイムファミリー』2015年11月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』、なんとアニメ化企画進行中!! なのだそうで、チエちゃんも三つ指ついてご挨拶でありますよ。ちょっと凛々しい感もするチエちゃん。やる気感じられますよね。『あまてる!』舞、天照の食欲の秋、『牧場OL』野花、スアンの牧畜の秋、そうしたカットもございます。

『軍神ちゃんとよばないで』、虎千代の姉、綾の討伐に、坂戸城に向かった柿崎。いや、もう、すごいよ。これが脳筋ってやつか。いつも通り、ドーンと行って、ドカーンだ! 攻城戦は敵方に対し3倍から5倍の兵力が必要というところを、気合いでもってまかなうという、とんでもない話。けど、トップがトップだけに下っ端まで脳筋は沁みわたっているようで、いや、ほんと、無理やって。柿崎、矢で射られれば、当たるなというシンプル極まりない策でもって対処し、というか、柿崎の言葉ひとつひとつに入るつっこみがおかしくて、そうか、やっぱりなあ、部下もさすがに根っからの脳筋ってわけじゃないみたいです。表が駄目なら裏から。それもすっかり見抜かれて、これはさすがに駄目かなあ、と思ったところに直江殿到着でござるよ! さあ、どうなる、と思ったら、ええー! これ、本当に大丈夫なのか、ほんとになにかの策があるのか? 心配になるけど、きっとなんとかなるんだろうなあ。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』、今回の話はどことなく切実といいましょうか、いろいろ思わされること多かったな、という印象でした。今回のテーマは本です。情報です。後世に残すということです。冒頭の、タイムトラベルもの談義から図書館に、本に踏み込んでいく、その展開はすごいな、その一言なんですけれど、またもルネサンス・イタリアにタイムスリップしたクロナカが出会ったフランチェスコ・メルツィ。誰だっけ? クロナカが思い出すんですね。ダ・ヴィンチの遺産を管理した人。この人が、クロナカの目の前でダ・ヴィンチのデッサン集を暖炉にくべて、さすがにクロナカもショックを受けているっていうんですが、その時の感想、後世に記録をのこすことって、ほんっと大変なんだなあ……。ほんと、大変なんだと思うんですよ。本に限らず、多様な資料や遺跡、骨董、史料、なんでもなんですけれど、ここ最近、過去から伝えられてきた貴重なものが、むざむざと破壊される、散逸する、そんな話が多すぎて、もうね、げんなりしてきたところにこの話でしょう。ああああ、ほんと、もったいない。失う、損うのは簡単、けれど作り上げること、残し伝えていくことの難しさ、大変さ、それをどう思っているのかっていうのがね、もう、クロナカじゃないけど、私も胸が痛む思いです。メルツィは、その当時の価値観でもって行動しただけ、だって後にどんな価値を持つかなんてわからないじゃん、とは思うのだけど、そうして残ってきたものが、後世の無理解でもって損われる、それは現実のこととして、今日も昨日も聞かされてきたわけですよ。つらい。ほんと、そんなこと思わされるエピソードでありました。

『あまてる!』、おお、カラーがきれい! 新しい神様がいらっしゃいましたよ。木花咲耶、姉を探して天照に会いにきた。偉大な天照様にお会いするなんて、緊張している木花咲耶ですが、その偉大な天照様は、焼き芋食べたさに人間と口喧嘩してるっていう、ほんと、平和なのか、威厳がないのか、これじゃ咲耶もがっかりだろう、そう思ったら、感化されちゃって、焼き芋食べたいとおっしゃる……。それで、楓に憑依させてくれと頼むんですね。って、驚いたな、なんというストレートな頼みかたなのだろう。けれどそれで楓、咲耶のこと受け入れてくれて、そして居着くことになるみたいなんですね。ほんと、咲耶、ちょっと素朴で素直で、弱気そうで、けどやることはダイナミック? そんな神様が、エグい妄想をしょっちゅうしてる楓に憑依して、今後どうなるのだろう……。ほんと、感化されちゃったりするんでしょうか。面白そうですよね。

『きみちゃんの味じまん』、おお、悪くないじゃないですか。昔、おじいちゃんのもとで働いていた職人が戻ってきて、ここでお店やってみない? おばあちゃんのお誘いですよ。なるほど、孫のきみちゃんと、その職人とで、店をふたたび守り立てようというのですね。と思ったら、きみちゃん、のっけから敵対的だ! トンビに油揚、ぽっと出に店を奪われる、そんな気分になってるんですね。しかし、その職人、香介はというと、乗り気でない、というか、プレッシャーでつぶれそうになってる。そんな彼を、おばあちゃん、小芝居で元気づけようとして、ウスメバルでもってアレを作ってほしい。ドレ!? 梅和えなのか。メバルを湯通しして、塩でしめる。丁寧に水気をとって、刻んで、梅と和えた、その味はまさにおじいちゃんの味で、この過程を見ることできみちゃんには勉強になるってわけです。おじいちゃんの仕事を知りたい、切実なきみちゃんの願いに、というか泣きおとしに香介、ほだされちゃうんですね。ほんと、きみちゃん、現金でちょっと酷い、そんな風だけど、いずれいい相棒になりそうな気がしますよ。ええ、なかなかに楽しみ、そんな漫画です。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第11号(2015年11月号)

2015年9月16日水曜日

『まんがタイムきららミラク』2015年11月号

『まんがタイムきららミラク』2015年11月号、発売されました。表紙は『城下町のダンデライオン』、茜様と抱き合う花さんが描かれまして、え? なんでそんなことに!? はにかんで笑う、それは茜様のポジション、そう思われがちのところ、今回は花さんの方がそうした表情見せまして、ええ、とても魅力的。もちろん、ほがらかな笑みを見せる茜様もとても素敵です。しかし、ふたりの作り出すその雰囲気の魅力、実によいと思います。

城下町のダンデライオン』、次期国王選挙も終わってもうお正月。はたして選挙の結果はどうだったのか。ええ、まさかの修だったんですね。修と花の婚約発表、それを伝えるテレビ番組のナレーションにて、さらっと伝えられる選挙の結果。そのさりげなさ、茜の回想にて触れられる選挙の顛末もおおげさなものではなくって、これは、選挙を終えてからの過ぎた時間のためなのか、熱も冷めたか、ええ、もう選挙は過去のものとなった、そんな風であったのですね。そして、櫻田一家、おじいちゃんの家にいきます。ああ、王家じゃない方、母方ですね。おお、あの時、修が五月と出会って、一緒に食事をとった、あの時の子ら、こんなにも大きくなって、というか、皆、すっかり大人ですよね。そりゃそうか。当たり前だよな。というか、下の弟、睦稀がすごいんですけど。これって、輝もいつかこうなるってことなのかな……。そして、時また過ぎて春、茜が自分の気持ちに一区切りをつけるんですね。スカーレットブルームとしての活動、継続しているのだけど、自分の弱さを隠していること、そのことへの疑問が彼女に決意させた。おお、ついに自分の正体を明かすのですか! これ、秘密のヒーロー、ヒロインが、自分の正体を明かす、これですよ、こういう展開大好きなんですよ、って、あれ? 自分の思ってるような展開とちょっと違う……? いや、ほんと、さすが茜様。真実を知ったのは、むしろ茜様だったわけですね。

アンネッタの散歩道』はモリーの話。あの、冒頭の、行き場のない手、面白くって、ずっと世話が焼ける焼けるといいながらも、世話を続けてきたメイヴをかまうのがアンネッタの仕事になってしまって、それでちょっとモヤモヤしてるのがモリー。でも、そんなモリーにも親切にしてくれるアンネッタ。ああー、モリーの好みをよくわかってる! 可愛い洋服を次々と、さらには立派なドールハウスも用意してくれて、モリーのお屋敷! 大感激してるモリーが最高でした。けど、モリー、まだわかだかまりを抱えているんですね。アンネッタが眩しすぎる、そういうモリーの心中、それはいかなるものなのだろう。それはわからない、とてもむずかしい。ドールハウスにひとり残ったモリー、まさかのメアとの邂逅ですよ。ドールのふりをしてやりすごすんですけど、メアがすっごいハンテンション。うきうきで着せ替えしてくれて、すごく可憐に、とてもエレガントになった自分にモリーも楽しみ感じたりね、その一線を超えないながらも、どこか楽しみの共有される様子がとてもよかった。そして、ゆきすぎる時間、人と妖精の感覚の違いも手伝って、ちょっとしんみりと切なくて、けれどそれがささやかな共感を生んで、とても素敵なエピソードにしあがっていたと思います。しかし、メアの人形愛、子供の時分にかなわなかった思いもあってでしょうか、すごく充実して、最高でした。ふたり、いい友だちになれたらいいのにって思いましたよ。

『カラフル・マキアート! — 魔法少女は戦わない。』、ゲストです。しかし、これ、新機軸ですよね。今日から高校生という桃瀬みのり。道に迷った彼女が、歩道橋の階段から足を踏み外す! そうしたら、みのり、変身しちゃって、うさみみの魔法少女ですよ。しかもこの姿、というかスカートの中身、目撃されちゃって、さあ大変。しかし、この変身はなんだったんだろう……。さっそく友だちになったみのりと、目撃者、青柳栞。ふたり、先輩の緑谷理子に呼び出されてみれば、朝の変身、魔法少女だというんですね。つれていかれた部室には、トコというサポートアニマル? がいて、けれどとりわけ戦ったりするわけじゃないっていう。あー、なんと、戦わないんだ。さしあたり敵がいるわけでもないし、っていうので、せっかくの力を使わないのももったいないから、ボランティア活動やってます。なんだ、このゆるさ。あと、ちょっと前向きだ。変身しての活動も、コスプレボランティア団体と思われる程度ですんでいるって、あー、魔法少女なんていう非常識な存在がいる世界なのに、まわりはわりに常識がちゃんとしてて、その常識に守られているっていう構図が面白かったです。そして、一番常識に欠けてそうなのがしおり。みのりにやたら懐いている、その様子も実によかったです。どんだけみのりのこと気にいったのでしょう。

『シンクロシンパシー』、ゲストです。坂奈学園にはシンクロナイズドスイミング部があって、その演技に魅せられて入学してきたのが渦巻瀬奈。けれど、シンクロ部はいまや廃部になっており、ショック受けるも、寮で出会ったふたり、真湖と花波と一緒に、部の復活を目指すというんですね。まずは3人、同好会から、というんだけど、室内プールはひとつしかないから水泳部との交渉からスタートです。1レーンだけでも貸してほしい。でもそれで、いきなり演技を見せろというのは厳しすぎないか? しかも、瀬奈、この子、なんと泳げないのか。さすがにこれでは駄目となるところ、瀬奈は新体操の経験者、水の上でのタンブリングで皆の視線を釘付けにして、最初の課題はクリア。ええ、いよいよシンクロ同好会の活動がはじまるというんですね。これ、水泳部の次期部長、この人も関わってくるのかな? そして指導は諏訪先生? このあたりは、話が進むにつれて明らかになりそうですよね。

『四季のあとりえーる』、ゲストです。アトリエ・ド・ルノアール、デッサン教室の体験入学のお知らせです。けど、このデッサン教室、なんだか突貫で開講される模様です。講師はシキ・ルノアール。私は外国人、なんかすごそう、そうしたオーラでいけるはず。ものすごい見切り発車っぽい雰囲気なんですが、けど、こういう無茶な勢い、裏付けのない自信でもってなんでもやってみるという姿勢は見習うべきものなのではないか、そういう思いもするんですね。けど、シキ先生、根が素直なのか、自分の嘘に苦しめられています。さてさて、体験入学に訪れた豊島加恋、横山柚月のふたり。加恋はおしとやかな女の子で、かたや柚月は、男の子と思われてしまう、そんな雰囲気の女の子。そこに加わる、シキの助手、北川風華。今日は、風華をモデルにクロッキーをやります。なにをやるにもいきあたりばったりって感じではあるんですが、それでも結果オーライといった感じになってるの、いいじゃありませんか。漫画としてもいい雰囲気で、月謝は8千円です。とりあえず続けるかどうかは親と相談、お金のことばっかりは、っていう、そうした感覚も実によかったです。

  • 『まんがタイムきららミラク』第4巻第11号(2015年11月号)

2015年9月15日火曜日

オトッキー

 昨日、ちょっと触れていました『オトッキー』。過去に書いてたりしてなかったかなと思って検索してみたら、Nintendo Wiiについて書いた記事で触れていたのみで、詳しく書いたものはありませんでした。いえね、Wiiの記事によりますと、私は最終面まで到達しつつもクリアできてなかったようではありませんか。これ、本当に悔しいことで、ほんと、何度も何度もチャレンジして、けれど最後の最後、隠されてる音符を探しきれなくて、プレイ時間の関係で断念せざるを得ない。そんな有り様でした。

その前に、これがどういうゲームか説明しないといけないですね。横スクロールのシューンティングゲームなんです。けれど、ただ単純に敵と戦って、打ち破って、先に進むゲームではなかったんですね。これ、どういう話になってたんだったっけかなあ。敵に奪われた音符だか音だかを取り戻すんでしたっけ? それでオトッキーが、ステージごとに違う音色でもって戦う。メインショットをね撃つ時に、前後左右斜めと8方向に打ち出すことになるわけですけど、それぞれに音階の音が割り当てられてるから、戦っているというよりも、即興でメロディを作ってるみたいな、そんな趣向が楽しいゲームだったのでした。

問題はですね、ステージをクリアすることで、その音色を獲得できるということなんですよ。どういうことかといいますと、これ、ミュージックエディットモードがありまして、いうならば簡易なステップシーケンサーが付属していた。八分音符が最小の音価だったのかな。それで8小節分作れるんだったかな。トラックは3トラックとノイズ音源だったかなあ。4トラックいけたっけ? もう詳しく覚えてないんですけど、ファミコンに搭載されている音源を使って演奏させられる、そんなモードがあったんです。

調べてみたら、ファミコンの音源は矩形波が2音、三角波が1音、そこにディスクシステムのFM音源があって、ノイズ音源が加わるわけだから、4トラック+ノイズ音源ってところなんだろうなあ。さきほどのシューティングゲームでもって取り返せる音色っていうのが、FM音源の音色で、この多い少ないが、曲を作る時の、メロディの音色のバリエーションに関わってくるというわけです。だから、最終面がクリアできないことには、音色のコンプリートがかなわないということで、曲を作っては、1音色足りない、それで出撃して、また曲作って、1音色足りない……。心残りだったわけなんです。

今だとね、もっと多くのトラックで、もっと沢山の音色で、エフェクトなんかも多用して、曲を作れる環境があるわけで、だからあえて『オトッキー』にひっかかる必要なんてさらさらないわけなんですけど、それでも『オトッキー』で遊びたいなあ、『オトッキー』で曲を作りたいなあ、そんな風に思うのは、あの頃、音楽の理屈なんかもよくわからないままに作っていた、その体験が楽しかったにほかならないから、なんだと思うんですね。もうね、4拍子固定だからさ、無理矢理に3拍子の曲を作ったりとかね、そういうのが懐かしい。あの時はトニック、サブドミナント、ドミナントとか知ってたのかなあ。多分、まだ、全然知らないでやってた。耳に馴染みの曲、音楽の雰囲気、そんなだけで作ってたんだと思う。けれど、今、頭でっかちになった自分を振り返ってみるに、その耳の馴染みでもって作ってみる、そういう体験に立ち返りたい、そうした思いがあるのかも知れませんね。

ところで、ディスクシステムについて調べたら、のってた音源はPWM音源だったんですね。へー、ずっとFM音源だと思っていました。

2015年9月14日月曜日

スーパーマリオメーカー

 なんかね、興味があるんですよ。『スーパーマリオメーカー』。テレビCMでもやってますけど、スーパーマリオの新作、ステージエディットがメインといったらいいのでしょうか、プレイヤーが自分でステージ作って、それをネットで共有できる。作りたい人も楽しい、誰かが作った新作ステージをプレイしたいという人も楽しい。それこそ、アマチュアによる、ある種いびつさを残した高難度ステージを、挑戦状受け取るみたいにして攻略するのもいいし、アイデアの光る、面白さの、楽しさの感じられるステージを目指してもよさそう。ええ、なんか、やってみたいなあ、みたいに思いはじめているんですね。

私の最初に買ってもらったソフトは、忘れもしません『マリオブラザーズ』と『ロードランナー』でした。でもって、この『ロードランナー』ですよ、ステージエディット機能がついてまして、左右にスクロールしない、一画面のみではありましたけど、オブジェクトを自由に配置して、絶対クリアできないようなステージ作ったりね、いろいろ遊んだものでした。雑誌にも、読者投稿のステージが紹介されていたりして、ああ、なんか懐かしいですね。これと同じようなことを、『スーパーマリオブラザーズ』のルールでもって、ネットも使って、投稿、共有ができるわけですよ。これ、面白くないわけないよなあ。絶対面白いよなあ。ほんと、今、ゲームに費せる時間がたっぷりあったら、即決で買っていたことだろうと思います。

投稿のルールがですよ、いいですよね、自分でクリアしないと投稿できないようになってるんですって。この制限があるおかげで、ただただ難しいだけのステージとかは公開されないようになってる。逆にいえば、公開されている以上クリア可能というわけで、プレイするだけ無駄という心配なく攻略に集中できるようになってる。と、以上は利点ではあるんですけど、理論上は充分クリアできるんだけど、腕が足りないために公開できない、みたいな悲劇もあるかもなあ、なんて思ったりして、いえね、自分のことなんですけど、ゲームが得意な方ではないから、細部が雑なもので、精緻なプレイが要求されるシビアな難度のステージとか、まあ作れるとも思いませんけど、作れても公開できなさそうな気がします。

有名なゲームクリエイターが、自作のステージを公開している、そんな話も聞いています。なので、発売されてすぐの今こそ楽しい、面白い、そんなゲームになってるんじゃないかな。なんでか、うちにはWii Uもあるので、遊ぼうと思えばすぐさまDLして遊びはじめられる、そんな環境にあるのですが、いえね、『スプラトゥーン』プレイする時間も捻出しきれないこのごろです、遊びきれないほどゲームを買うのもどうだろうなんて思ったりもしているのでした。

Wii Uは、ゲームパッドに大きなタッチパネルがついている。このおかげで、『スーパーマリオメーカー』みたいなステージエディットゲームがかなりやりやすくなってるという話です。と、そういうのを聞きますとね、Wii Uでもって『オトッキー』が出たらいいのになあ。そんなこと思ったりしてまして、ええ、『オトッキー』、名作だったんですよ。任天堂のゲームではなかったんですけど、ステージエディットするゲームではなかったんですけど、すごく面白かった。きっとWii Uにはマッチすると思う。なんてね、そんな願いを抱いたりもしたのでした。

2015年9月13日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2015年10月号

『まんがタイムジャンボ』2015年10月号、昨日の続きです。

『ナデシコ!』は、運動の秋、運動会! というんですが、ウチの会社はやりません。ヒナの学校でやるんじゃないかといわれるも、春にやるからもう終わったけど。そうなんですよね。最近、春にやってますよね。はじめて知った時には驚きましたし、今でもちょっと馴染まないんですが、それでダメージ受けてるエミがおかしくて、ほんと、どんだけ運動会に憧れてたのか。おかしくてたまりませんでした。実行委員やるなら会社で運動会やってもいい、その内諾をとって、それはいいんだけど、準備を考えると来年度にしかできない。ほんと、テンション高いのはいいけど、地に足がついていない様子が見てとれて、どれだけのフィーバーなのでしょう。自治体の運動会に出るんですね。って、そんなのやってるんですね。話には聞くけど、自分の周辺じゃやってないですよ。でもって、ヒナがやっぱり巻き込まれて、この子、いつもいつも大変だな。そして助っ人外人として迎えられたエミ。期待が落胆に変わったという、その話がしみじみと胸に染み入りましたよ。

『最後から二番目の神様』、おお、話が少し前に進んだ感じがしますよ。というか、より深みを増そうとしている、そんな感じです。フルコト、テラスのなくした神器を探すんですね。けど、それはカルラが持っている。そのことをフルコトもテラスも気づいておらず、だから今、鍵はカルラが握っている、そんな状況です。カルラがフルコトに迫るんですね。フルコトを脅して、テラスから手を引かせよう。しかし、フルコト、怯えながらも抗ってみせて、テラス、友だちをまもるって決めたんだ! おお、男の子ですよ! って、あ、この子、女の子だった。今は女の子だって凛々しくてかっこいいよ! 人とか神とか関係ない。そんなフルコトの言葉がカルラの記憶に働きかけて、そしてフルコト、カルラのことを知るんですね。キミはさみしがり屋だろ。図星をついたフルコト。この場面、ほんと、渾身でしたよ。フルコトがなにかをいおうとしている。ページをめくれば、大きなコマにて決め台詞。ああ、胸をわしづかみにされた。そんな思いがした。はっとさせられた。そしてこの思いは、カルラのそれにも似ていたのではないか。ええ、屈指の名場面だった、そう思います。そして、神ならぬ身で神器を扱うペナルティが語られて、ああ、カルラがあぶない! いずれカルラはフルコトに救われるだろう、その予感はありますが、それ以前にちらほら見え隠れしている危うさ、それが気になってしかたないんですね。

『科目の数だけ恋してる!』、今回は美術ですよ。科目擬人化、真由美の妄想、けいなにも見えてるんですね! キャサリン、ナイスバディなお姉さん、って、真由美、心の中に男性を隠してやがるな。「美しいもの」をテーマに描く。そうした課題に自画像で答えた真由美。さらにキャサリンはその肉体の魅惑でもって真由美に働きかけて、というか、君、どんだけ食い付いてるんだね。ほんと、真由美、見事でした。曲線美について、真由美、自分の直線に衝撃うけてますけど、いや、それもそれでありだと思うよ? しかしもうほんと、真由美の迷走、どんどん状況は悪くなる。そんな真由美が気になるからと、居残りにつきあってくれるけいな。ほんと、いい友だちじゃないですか。真由美も、そんなけいなの心遣いに応えようと思ったんでしょうね。このくだり、とてもよかったと思います。

『どさん娘道』、都会育ちのお嬢さんが北海道で知るカルチャーギャップ。というか、お昼にサイレン鳴るんですね。なれないと、確かにびっくりしそうです。洋食ばかりのお嬢様ツバキは、結び昆布を知りません。それで、ももに昆布について教えてもらって、って、こんなに本格的な話になろうとは予想もしなかったよ! 昆布も漁師なんですよね。なんか、漁って印象ないんですけど。もものお父さんが、その昆布漁師で、ももも昆布を干すの手伝ってる。その説明をうけて、ツバキの思い描く情景が全然違ってておかしくて、そしてツバキの昆布干し体験。まさかのメイド装束でやってくるっていうんですね。まあ、仕事着ではありますよね。大量の昆布、まさに格闘というような情景に押し潰されそうになってるツバキがおかしかったです。というか、ももの、そいや、ビシイ、の絵の威力、これもかなりのものでしたよ。でもって、仕事を終えての情景の、タオルを渡されて思わずバサッと干しちゃうツバキ。もう、これ、めちゃくちゃ面白かった。最高だったと思います。しかし、今回のどさん娘道、お嬢様ならずとも、相当な経験させてもらえる、そんな怒涛の展開でした。大満足です。

  • 『まんがタイムジャンボ』第21巻第10号(2015年10月号)

2015年9月12日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2015年10月号

『まんがタイムジャンボ』2015年10月号、発売されました。表紙は『レーカン!』、天海さんを中心にしまして、歌え!スマイル合唱団♪♪、とのことですが、芸術の秋、広く音楽の秋ということみたいですよ。『けいさつのおにーさん』は警察の音楽隊、トランペットにサックスと、白い制服がばりっと映えてかっこいいなあ! いや、めちゃくちゃかっこいいよ! 『ナデシコ!』エミはミニ丈の着物に三味線をアグレッシブに構えまして、『でっかいんちょ』育は頭にハイビスカス飾ってウクレレ手にして、これが実によくマッチして、実に可愛らしいです。

『ヒゲとセーラー』、忘れてましたよ。揺らしたら出るっていうから、いやん、もう、こんな可愛い子にそんな恥かしいこと……、とか思ってしまいましたよ。思いませんでしたか? 素直に自分自身に問いかけてくださいよ。思いましたよね? さて、テストでいい点数をとらないといけないんでした。全教科80点以上。でないと、ハワイにはいけません。というんですが、もし駄目でも自分がなんとかしようと思っている千尋、うん、頼もしいお兄さんです。けど、朝から重いメニューをバンバン出してくるところなど、うん、初にはキビしいですよね、この量。テスト前にして、鞠ちゃんと危なっかしい会話してるふたり。そこに、結構熱い市井少年と、そしてものすごい男前栗栖くんが加わって、ほんと、市井少年、栗栖嬢の引き立て役になっちゃってるよ。そしてテストですよ。ああ、一歩及ばなかった? そう思わせて、大逆転! いやあ、よかったじゃないですか。いよいよハワイですね。というか、そんなに無理させずにね、脅すみたいなの、よろしくなくてよ、おばあちゃん。そして特別編、昔の、男の子っぽかった頃の初と、お姉さんにしか見えなかった頃の千尋の話が描かれまして、うおお、これは確かに千尋も初も間違えるわ、勘違いするわ、そう納得の一本でした。しかし、この話見まして、このお母さんお父さんと、もう何年かしたらお別れしないといけなくなるのだな。そう思うものですから、ちょっとしんみりしてしまいましたよ。そんな話じゃないんでしょうけどね。どうしてもそう感じちゃったんですね。

『終活女子高生』、沙羅、アグレッシブだな! 今回の話は身辺整理。万一があった時、とんでもなく恥ずかしいものが見つかったらどうするんですか! って、学校にそんなもん持ってきてるか! って、持ってきてるんだ、沙羅! ポエムノート。見事に律にはお見通しで、というか、もう死ぬといってる律さん、沙羅と本気のおっかけっことかね、元気ですよね。でもってクラスでの律のことも語られて、ああ、クラスではこんななんだ。ものすごいお嬢様だと思われて、距離置かれてしまってるんだ。なので、本当に親しいのは沙羅くらいで、そう思われてること自体は、沙羅は悪い気はしてないみたいですね。しかしほんと今回は、最後の最後までポエムノートがその威力発揮しまして、どんなポエムなのだろう。律のあの表情! 強烈でした。

『カワイイお兄ちゃんは正義!?』、ゲストです。安野ゆずの兄、湊は、誰もが認める、そんな美少女。最近はやりの男の娘というやつなんでしょうか。女子見ては点数つけて、やれ65点だ22点だ、そして自分は200点満点。って、ちょっといけすかないやつだな。高校一年生。その美貌でもって男子に大人気。男子に擦り寄り、人気独り占め。恋人がいれば、その男を奪ってしまう。って、これ、別に彼は男と付き合う趣味はないんだよね? だとしたら、女は男を奪われて、男はただ湊の自尊心のために振り回されてで、いやね、ちょっとなんとか可愛げみたいなものがないと、ただただいけすかない、そんな風にもとられかねない、危うさ感じたりしたのでした。しかし、なぜこの人、こんなにも可愛さを追い求めているのか。それがわかると、湊というキャラクターへのとっかかりもできそうな気がします。

『あかり先生の言うとーり!』、ゲストです。3年2組の担任は、新任の咲間あかり。ニコニコ明るい先生で、扉を開けたらいきなりヘディングを強要されるときたもんだ。いや、ただボールがとんできただけなんですけどね。元気なサッカー少年、安堂シュンタ。教室でサッカーはいかんよ? やんちゃな彼の面倒見てる瀬川智聡、大人しそうで、けどしっかりしてそうな眼鏡美少年。先生にシュンタのこと任されそうになって、今年もシュンタのお守りか……。この子の苦労、しのばれます。そしてここに、シュンタの永遠のライバルらしい仁科杏太郎が現われて、オチ担当なのか。この仁科くんがね、ドッジボールでもって先生にも手加減しない宣言したら、先生の強烈なボールを食らいそうになる。大学の頃、全国リーグで戦ってたんだ! びっくりの設定です。けど、優しい笑顔が魅力で、すっかりほだされる仁科少年、いいなあ。君、オチ担当とかじゃないよ。めちゃくちゃ萌えるよ。日々の頑張りをねぎらわれてぐっときちゃう瀬川少年もナイスでした。先生を照れさせるのは安堂少年。そんな先生にデレっとしちゃうのが瀬川、仁科の両少年ってところでしょうか。いや、ほんと、先生、大変そうですけど、三少年、皆それぞれに可愛らしい、いいキャラクターだったと思います。

  • 『まんがタイムジャンボ』第21巻第10号(2015年10月号)

2015年9月11日金曜日

『まんがタイムきらら』2015年10月号

『まんがタイムきらら』2015年10月号、昨日の続きです。

『となりで。』、ひよりがえらいことになっていますよ。絵のコンクールに出品する、そういってから2ヶ月。悲しくも結果を出すことができず、テーマさえも決まらない状況で締め切り2日前を迎えてしまっているんですね。しかし、もうちょっとはやくなんとか手助けしたげて欲しかった。すっかりやつれた姉の姿に妹号泣。長女がアドバイスしようとするも、状況を面白がってる? 三女ひなたのやさぐれた目が最高でした。しかしこのハイテンションにして迷走具合、おかしくて、面白くて、えりながきてどうにか方向定まるのかなと思ったら、あかんやん、やっぱりテンションおかしくて、ひより、もう誰かわからんぐらい人相が違ってるよ? なんとか手をかけずにすませるにはどうするか、あるいは締め切りをのばすには、ついには審査の妨害にまで考えはいたって、ほんと、後から振り返れば赤面するばかりですよね。後で落ち込むひよりがねよかったんですね。ええ、反省ですよね。

しゅばりえーる』、こっちもすごいハイテンション。もう、前回からすごくとばしてますよね。今回はクリスマスですよ。ノエルですね。プリムウェールは大忙しというんですが、猫の手も借りたい、というので、サツキたち従騎士やその姉ツバキの手を借りることになるんですね。料理得意なセリーゼは、厨房で手伝い。ジャスマはセリーゼを手伝うって、あのポーズ可愛いな。そしてツバキ、サツキ姉妹はウェイトレスをするっていうんですが、ああ、駄目だ、ツバキは役に立たない。最初はサツキの方が駄目そうだったんだけど、いざやってみればいいかげんな姉よりもしっかりしてる、さっぱりと気さくな接客が魅力ですよね。そんなサツキに接客されて、目をまわすヴィオがですね、前回のハイテンションを継承してますよね。そう思ってたら、ツバキがまだテンションあげるのか。ほんと、こちらも後で赤面するばかり。ほんと、おかしなおかしなエピソードでした。

『コミュ障アイドルれいかちゃん』、合宿の最終日、肝試しをします、っていうんですが、なんだろうこのなんともいえない雰囲気。夜の森を前にして顔面蒼白、ブルブル震えながら冷汗ダラダラ流したかと思えば、気力が尽きて涙ボロボロ。みんなどこかぶっこわれたみたいになってて、叫ぶものあれば、同じことばかり繰り返すものあり。感情のスイッチ切ったか、無表情でただただ歩くふたりありと、もう、なんだろう、鬼気迫る、そんなヤバさがありましたね。しびれました。麗華組、せっかく宝物に辿り着くも、持って帰ること叶わず、というか、茶竹さんの渾身の驚かしが強烈すぎましたね。でもほんと、ちょっといい話っぽい展開見せてたのに、全部ふっとんでしまいました。これ、後に繋がりあるんでしょうか。なんて思ってしまうくらいふっとびましたよね。

My Private D☆Vはねこうめ、『こはる日和。』の人ですね。MPD☆Vの内容と、本編が若干リンクしている、そんな印象ですよ。女の子のほくろが好きです。胸元に見えるほくろ。胸元以外にも、ポツリポツリとあるほくろを見せてくれている、そんなイラストはちょっと扇情的とも思われて、確かに色っぽいのかも知れません。メガネが好きです、カーディガンが好きです。続いて女子高生が、おっぱいが好きとくる、その好きなもの全部が盛り込まれたイラストは、見事に大威力でありましたよ。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第10号(2015年10月号)

2015年9月10日木曜日

『まんがタイムきらら』2015年10月号

『まんがタイムきらら』2015年10月号、昨日の続きです。

『ひめかみ*ダイアリィ』、なんかびっくりするほど色っぽい扉に驚くのですが、今回は針仕事ですよ。温泉街にて出会った女の子。自分の母と、もうすぐ生まれてくる赤ちゃんのために、なにかプレゼントしたい。そうした気持ちを受けて、皆で百徳着物を作ろうというんですね。こういう風習、本当にあるんでしょうか。皆から端切れをいただいて、繋ぎあわせて作る着物。縁を繋いで徳を得て福を呼ぶ縁起物なんだっていうんですね。皆が集める端切れ、その絵柄から交友関係がうかがえる。そうした面白さあり、そして皆で針仕事する情景。めいがちょっと妄想で暴走だったりね、そうしたところも面白かったんですが、針がついーっと通っていく、その軌跡、縫糸のつらなりに皆の頑張りが見てとれる、そんな描写がとてもいいなって思って、ええ、本当に素敵だったんですよ。着物ね、赤ちゃんの着物だったんですね。なるほど、だから大きすぎ。けど、その着物のおかげで多くの人と知り合えて、親しくなれて、そうした様子もとてもいい。素敵な話だったと思います。

『オリーブ! — Believe, “Olieve”?』は、スズの封印、それをなんとか解こうとしている面々。コニーのマッサージで眠らせて、その隙に開錠しようっていうんですね。なるほど、魔法の道具を使うんだ。エイドグラブなる、魔力を器用にする、そんな手袋ですね。けれど、封印は手強くて、ひとつ解けばみっつ出てくる。みっつ解けば16出てくる。難易度もどんどん高くなっていくんですね。今回、結構重要なエピソードですよね。まず、スズが夢に見たこと。先輩たちのこと、一緒に過ごしていくなかで、だんだんに知っていきたい。そうした気持ちが確認されて、そしてそれが鍵を開くことに繋がっていく。開けていく楽しみってやつですね。それが語られた。また魔法使いたちの側では、先生がスズに魔法を見せたのが原因と手品部の皆に知られて、そして封印を解く、その条件も語られて、ああ、スズからも歩みよっていく。コニー、あおば、ちゑたちも近付いていく。それで、心を繋ぐことができたらあがりですよね。そうした目標明確にされて、ただなんとなく仲良くなるわけじゃなくて、より深く、より親密になる、そうした気持ちがはっきりしたのがなによりよかったって思うんですね。

『放課後☆Jasmine』、のっけから面白いですよ。柱のコメント、この子はオタクだった事を隠していますっていうのが、すごく的確で、すごく効果的に状況を説明していて、そしてなにより面白かった。いかしますよ。印刷のお店をはじめた女の子たち。そこに持ち込まれた、人気の漫画をもとにしたお祝いの冊子。それが春音の心を揺さぶったんですね。漫画『ミナ☆ミライ』、社会現象になるほどに人気だったタイトルで、アニメにもなった、映画にも小説にもなって、もちろん春音も大好きだったのだけど、まさか身近に作者の身内がいたとは! しかもヒロインのモデル! あまり騒がれたくないという美奈子に、なんとしてもオタバレしてはいけないと誓う春音、その様子おかしくて、けどただただ挙動不審になる春音。さらに春音の事情知ってる真理香が、春音の熱弁受けて、影響されちゃうとか、もうね、たまらんね、この展開。最高でした。印刷についての知識、経験のある春音がいろいろアドバイスします。そこでオタバレの危険があって、うまいこと切り抜けるんですけどね、それで春音も美奈子も赤面するっていうね。さらにはラストには美奈子の言葉に笑顔にノックアウトされるとかね、もう、充実のエピソードでありました。見事でしたね。

『担当編集ボツ子さん』、面白かったです。ボツ子さん、本名刺子愛、最近可愛くなったといわれるんですが、え、ちょっと待って、その格好、普段着なんだ? というのは置いておいても、照れているその様子実に可愛くて、それだけに次のコマの落差がすさまじい。担当している漫画家、田中一人のことが好きだというんですが、その対応は実に見事にスパルタで、まさしく愛の鞭といったやつなのでしょうが、ほんと、その愛、伝わっているのかなあ。事前の女子トークがために、自分の気持ちが気になってる刺子愛。顔赤らめて、ドキドキしながら、いうのはネームはくっそつまんなかったです、なのか。すごいな。けど、ドキドキしてる気持ちはしっかり伝わってるみたいで、いつもより可愛いとか、いい反応得られそうかも? と思ったら、特にヒロインがダメです、いいですか先生の女の子かわいくないんです、駄目押しに駄目押しを重ねる。うお、机の下では足踏んでるんだ。ほんと、これ、刺子の内心がところどころに差し挟まれるから、ああ、可愛いなあ、そのギャップ面白いなあって思うけど、田中氏にはどんな風に映っているのだろう。ちょっと刺子のことが心配になったりもしましたよ。でも、ほんと可愛い。田中の答える女の子の好み、ことごとく刺子の逆なんですけど、そしたら睨むは鞭打つは、最高だな、素晴しいな。でもって、自分をヒロインにして描くようにいう。まわりくどいのかも知れないけど、この素直に気持ちを伝えられない、表現しないところが、刺子の魅力なんだろうなあ。つくづく思わされました。そんな刺子の愛、伝わっていないのかと思ったら、ちょっとは田中の気持ちをとらえているようで、やったじゃん、よかったじゃん。ほんと、どんな風に進んでいくのか、まったく先の見えないふたりですけど、その不器用さはチャーミング。とても魅力的だと思います。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第10号(2015年10月号)

2015年9月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2015年10月号

『まんがタイムきらら』2015年10月号、発売されました。表紙は『三者三葉』、なんと、アニメ化ですよ! けど、特段驚かないなあ。むしろ驚くところがあったとすれば、なぜ『三者三葉』が荒井チェリーの初アニメ作品でなかったのだろう、ってことですよ。そもそも私が『きらら』誌を買いはじめたのは『三者三葉』読みたさでした。それだけに、ああ、これは嬉しいことだ。そうした気持ちがわいてきて、表紙の双葉、この元気さ感じさせるポーズも素敵で、ああ、このアニメ化で僕の小田切がみんなの小田切になってしまうのだなあ、一抹の寂しさも感じてしまうのでした。

さて、アニメ化。ちゃんとリハウスからやってくれるのでしょうか。ともあれ、アニメ化決定を告知するカラーページ、うおお、このSHINOって子、めちゃくちゃ可愛いなあ! いや、ほんと、めちゃくちゃ可愛くて、いやあ、もう楽しみだなあ。と、ここで気付いた、辻ちゃんは? 小芽ちゃんは? ああっ! バイバイ、辻兄妹!

三者三葉』、そう思ってたら、辻小芽、本編に登場ですよ! しかも今回は花火大会のエピソード。小田切も葉山ちゃんも葉子様も皆浴衣で、うおお、超きれい、超エレガント、最高ですよ。辻小芽も浴衣で、ちんまりとして可愛くて、金魚の柄も素敵です。あ、双葉、扉絵よりも地味な浴衣になってる。けど、地味でシックな装いも素敵だなあ。あうあうしてるところも最高です。薗部の店の屋上で見る花火。差し入れのデザートがケーキで、もそもそ食べてるのおかしくて、そうか、ゼリー系は売り切れたわけね。そして、小芽、迷子扱い。怒ってるところ、可愛いなあ。いや、ほんと、シンプル、けど素敵。楽しいエピソードでした。できたら西山の浴衣も見てみたい。

チェリーブロッサム!』、大咲にアタックする三葉ですよ。もうね、ダイレクトにいくと思ったら、え? 実家に帰っちゃうの? え? 予想外の展開に虚をつかれましたよ。さらに加えて、お見合いでしょう? お嫁にいきたくない。いきなり切羽詰まった話に、あれよあれよと翻弄されたら、うおお、これ、おみつの策略か。大咲に結婚を迫る。大咲の人のよさにつけこむ。恋愛は綺麗事じゃすまない、そういう三葉のあの笑み、最高でした。なんて素敵なんだろう、この子。そして、三葉と大咲、沙咲野の出会った時の話が語られるんですね。うわ、三葉、こんな子だったのか。今と全然違うのな。みっちゃん、大ちゃん、ささのん、おみつ、この呼び方、この時に決まったんだ。内気な自分に優しく接してくれた大咲のこと、好きになってしまった三葉。三葉から兄妹は結婚できないといわれてショックを受ける沙咲野。けど、気持ちを伝えることはできる。三葉と結んだ約束、それを今、沙咲野は果たそうとするんでしょうか。いつになくシリアスな沙咲野。ほんと、この子の気持ちの行方、それがどうなるのか。見ていてすごくハラハラさせられて、けれどそれだけに目が離せません。

『ひなまるすまいる』、ゲストです。六条家のうらら城にて働くこととなった日生ひな。案内するのは、メイドの先輩、けどまだ新人の野々宮香澄。真面目そうな香澄に、ドジでゆるいひな。ふたりが、クールなハウスキーパー、カトレアについてメイドの仕事を習います。この城のお姫様、うらら様は人前にほとんど姿を現さず、会ったことがあるのはカトレアだけ。けれどそのカトレアが、なんとドジばかりの新人メイド、ひなをうららつきのメイドに抜擢しようという。このうらら、わりとなにやっても駄目な感じで、けれどやたら頑丈そうで、そして不遇な身の上。そのなにがカトレアに働きかけたのでしょう。丈夫さ? 次回こそうららお嬢様の登場でしょう。どういう人なのか、期待でありますね。

『こまったさん まめ』、ゲストです。こちらもドジっ子ですよ。学校の試験が終わって、学生たちの話題は、どーだった? その手応えについてであるのですが、豆本、まめちゃん、0点なのだという。あー、名前を忘れたとかそういうのか。と思ったら、違った! なんと、シャーペンと消しゴム落としたのね。しかも、それを拾えなかったのね。試験監督に言い出せなかったのね。それでもって燃え尽けて、テストは0点確定。あー、あかん子だ。考えすぎて、もっと変になってしまう。そんなまめのこと、友人ぐれこは面白がって、って、助けてあげて!? 森川、もりりは落ち着いてる。暮林、ぐれこは細かいことは気にしない。そんな中、いろんなこと気にしすぎて、また落ち着きもなくて、というのがまめ。ほんと、大変な子じゃありませんか。そんなまめ、なんとか苦手を克服したいと頑張って、メイド喫茶で働くことに。けど、接客とか全然駄目で、いろいろ考えすぎてまた大失敗してる。そのあたふたが面白そうだからと雇われたみたいなんですね。ふたりがいるとまめちゃんがさらに輝く、そんな理由で、もりり、ぐれこも雇われて、ほんと、あたふた、どたばた。けど、そんなまめちゃんが受け入れられてるのが悪くなかったと思います。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第10号(2015年10月号)

2015年9月8日火曜日

『まんがタイム』2015年10月号

『まんがタイム』2015年10月号、昨日の続きです。

『女神さまと呼ばないで!』、いい感じに動いておりますよ。学校に忘れものをしたというので、涼を呼び出して夜の学校へと向かう神奈でありますが、夜の学校が怖いのかな? ええ、怖いんですね。それも尋常じゃない怖がりようで、おかしいなあ。普段のあのエレガントさとのギャップがすさまじい。涼、そんな神奈のこと意外に思ったりして、そんなだから夜の学校とか余裕余裕なのかな、とか思ったら、あれ、この人も結構なビビリなんだ。そんなふたりが、互いに相手のこと守らないと、とか思ってるのがね、よかったんですよ。ええ、相思相愛ではありませんか! 学校での様子もおかしくて、神奈涙目! けど、なんかとてもいい子だ! 夜の学校、音楽室ときたら、聞こえてくるピアノの音ですよね。女性のすすり泣きまで聞こえてきた! って、藤ヶ丘さんだー! なにこの展開! さすがに予想外で、めちゃくちゃ面白かったです。ほんと、そして、やっぱり相思相愛のふたり。藤ヶ丘さんもついていけない、深い仲がグッドでした。

『ゆとりノベライズ』、都が不調ですよ。目のしたにクマなんかこさえちゃって、編集氏から心配されちゃう。心機一転、初心に戻って書き上げた新作も、ちゃんと書けてる、申し分ない、けれど光るものもないというんです。なぜか、なにが駄目なのか。都、迷走の巻、でありますね。里美に頼るんです。今度は都から訊ねていって、そして里美の話を聞くのですが、里美のいう作家の三様。用意周到里美タイプ、我が道をゆくミツヒタイプ、そして都は迷走の末に新たな地平を見出す、そうしたタイプだっていうんです。里美、都のことしっかり励ましてくれて、これで都もひとつ心労を軽くすることができたのかな。ちょっとね、都が甘えてるみたいでね、そうしたところよかったって思ったんですね。意外と自分の悩みやら心配やらを、ありのままに誰かに委ねて、助けを求めたりしない人ですよね。けれど今回はそんな都の様子が見られて、よかったなって思ったんですね。

『マコトの愛の見つけかた!』、どんどんよくなってるんじゃないでしょうか。冒頭、のっけから食い違う想い。課長はマコトが好きで、マコトは受付の小石川さんが気になってて、かと思ったら、小石川さんはマコトに対し闘志を燃やしている。今回はその小石川さんの闘志が明確で、けれど仕事となれば私情では動かない。マコトの落としたメモを持って全力疾走、届けてくれたんですね。同期の出世は面白くないし、って、おいおい、すごいな、いいきっちゃったね! でも、足をひっぱってまで邪魔したくないんだ、仕事に対しては真摯な、ほんと、真っ向ファイターでありますね。かっこいい。いいじゃん。小石川さんのマコトに対する評価、真面目男。そして中桐課長のことも真面目女といってるんだけど、小石川さんも真面目なんじゃないかね? ともあれ、ふたりのピュアオーラにちくちくダメージ受けてる小石川さん、あの表情がナイスでした。今回は、小石川さんが光ってましたね。

『だいじょぶ!?カナ先生』、おかしいですよ。授業中にぐーぐーお腹を鳴らしたまではいいけれど、それを携帯電話の呼び出し音といって誤魔化すんだ。すごいな。どんなアグレッシブな誤魔化しなんだろう。朝ご飯食べてきたのか心配する生徒に、これだけ食べたと黒板に列挙してみせる、その量! 喫茶店のメニュー表のようだと生徒が驚いてる。ええ、けど、食べても食べても足りない、そんなカナ先生の食いしん坊ぶりが見事に描かれて、不人気メニューもボウルでもぐもぐ。好き嫌いなくなんでももりもりいっちゃうよ! おやつ、やめられない。一口が多すぎる。なにをやるにも、居眠りしても、食欲が先立つ、そんなどうにも駄目っぽい先生だけど、いざというときにはしっかりしますよ。そうしたところも描かれて、ええ、いざというときのために、いろいろ温存してるのかも知れませんね。

  • 『まんがタイム』第35巻第10号(2015年10月号)

2015年9月7日月曜日

『まんがタイム』2015年10月号

『まんがタイム』2015年10月号、発売されました。表紙は、収穫の秋でありますよ。『おとぼけ課長』が大きなおにぎり手にして、満面の笑みでもっていよいよ食べようとしているのをメインにしまして、『マコトの愛の見つけかた!』中桐課長はスーツ姿で稲刈り、ってなんだこのシュールな情景。長靴に鎌という不思議装備ですよ。『まりあ17』まりあは、どっせーいと俵を1俵持ち上げて、ってすごいな、どんだけ力持ちなんだろう。そして『さわらせてっ!あみかさん』あみかさんは、顔くらいでっかいおにぎりを食べようとするところであります。

鉄仮面のイブキさん』、もうほんと喜多くん、伊吹さんのこと意識してから、いろいろぎくしゃくしてしまってるみたいですね。本を見て、褒めればいいんだ、そう思ったら早速実践。笑顔が素敵というんだけど、伊吹さん、笑ってなかった。拗ねちゃうわけです。なんとかして、伊吹さんの気をひきたい、そう思う喜多くんと邪魔する相楽さん、まさしく典型的状況ですよ。相楽さんをなんとかしないことには、伊吹さんとの仲は深まらない。そう思うのは喜多くんだけなんですけど、まあ、基本あかんたれですもんね、彼。強敵相楽さんは、先輩に任せることにして、先輩は相楽さんに、喜多くんは伊吹さんにアピールできるという、ふたりともにメリットがあるというこの作戦。でも、先輩強すぎて、相楽さんを逃がしてしまったっていう、あの照れてる相楽さんがね、ほんとめちゃくちゃ可愛いの。この漫画、伊吹さんも相楽さんも、今回はお休みの鬼怒川さんも、みんなチャーミングなんですよね。

『おひとり食堂』、これ、めちゃくちゃ面白いですね。食堂せいちゃんの店主、誠一郎は食堂経営しつつミュージシャンもやっている。苦手なラブソング、歌詞を考えてたところにお客さんがきて、メニューのつもりで歌詞を渡してしまうというハプニングからはじまるエピソード、いやもう、おかしかったですよ。お客さん、小川佑香さん、文学の月刊誌を作ってる編集者で、いわばプロ。誠一郎との対応も詞や料理への評価も、丁寧で情感溢れる、そんな言葉づかいが素敵。惚れっぽい誠一郎は見事にこの人のこと好きになっちゃうんですね。いや、でも、わかる。小川さんのアドバイスで新境地に到達した誠一郎。その誠一郎が出会った昼の小川さんが、ヤバイヤバーイのヤバイ系女子で、この誠一郎の混乱、おかしかった。いや、自分もどういうことだろう。本当に好きなもの前にすると本性が出ちゃうのか!? じゃあ、夜の、せいちゃんで会う彼女のたたずまい、あれはなんなのか。よそゆきの顔? とか思ってたら、おおー、双子の妹さん。佐織ってのね。名前のにんべんが似てるな。そして、これはもうお約束というやつですよ、誠一郎の淡い恋心破れる! でもって佐織のこと好きになってしまうという、ほんと、誠一郎、素朴で純情、どれだけ惚れっぽいのだろう。最高ですよ。

天子様が来る!』、のっけからタイムトラベラーですよ。未来の世界から歴史を改変するためにやってきた。そんな彼の目的は!? なんとアイドルとの結婚を阻止するためだったっていうんですが、って、おいおい、未来でアイドルと結婚することになってる彼、すげえおっさんになってるじゃんよ、なんだこのミスマッチ。ともあれ、未来からの彼の計画の迂遠なことったらね! そうか、熟女好きに目覚めさせるというのか! いや、ほんと、なんだその微妙な作戦。けど、平和といえば平和、とにかくおもしろいのが実にいいですよ。他のも実に面白い。詳細に個人情報が出てきて警戒されるとか、またまたタイムラベラーの警告のこれまた微妙なこととかね。すごく凛々しい顔してきてるのに、ええー!? それなの!? みたいなナンセンスさ、見事です。ワケ有り物件、二階から目薬、そしてワガママボディのテンポよく展開して、その発想の面白さにやられるというシーケンス。これも最高でしたね。

『さわらせてっ!あみかさん』は、あみかさん、プールにいくんだそうですよ。そうかあ、やっぱりちょっとやせたいんですね。肉があまったり折り目がついたりするの、やっぱりショックだったんですね。けど、そんなあみかさんにアドバイスする沙織がやばい。すごいよね、自分の欲望に忠実な沙織に妹。もうそれが見事で、ほんと、沙織ちゃん、不審者まるだしですよ。でもって職場での会話、まひろが想像するすらりとしたあみかさんが素敵で素敵で、でも肉の魅力が失われると苦悩する……。どんだけなんだろう、あみかさんの肉。ねえ、皆、見事に心奪われて、もはや魔力すら感じますよ。今回は、私には、まひろの水着姿が素晴しい。ぎろぎろって、それがいいんじゃないですか。みたいに思ってたら、あー、自分はちゃっこい派なのか。うん、チーム無象です。プールでの、意外と速いあみかさん。そして引っくり返る浮き板なんかもおかしくて、そして帰ってきたモチの妖精。あの子、もう戻ってこれなくなってますよね。

  • 『まんがタイム』第35巻第10号(2015年10月号)

2015年9月6日日曜日

『まんがタウン』2015年10月号

『まんがタウン』2015年10月号、昨日の続きです。

『あいたま』は、蓮が指輪をなくした、しかもそれははみちゃんからもらったもので、というのでさあ大変。ばれたらきっと怒られる。なので、はみちゃんにばれる前に見付けて欲しい。それで皆が内緒で探すことになるんですね。しかし酷い、なんというか、皆めちゃくちゃというか、ちゃんと探す気あるのかい? そう感じるくらいで、でもそれが効果的に各人物の個性を浮き彫りにしてくれる。いえね、この漫画は『コミックハイ!』からの移籍組。なので、馴染みのないタウン読者にも登場人物それぞれがどんな人であるか、伝えていかなければならない。そうした面からも実によくできた話だったと思います。ヘイ元気かな中等部のみんな!! もう、ほんと、この勢い、歓迎されてないのにつっこんでいく感じ、実に面白かったです。

『大正乙女カルテ』、最終話でした。大地震が発生、それからの奮闘ぶりが父の心を打った。これまでずっと反対されていた女医という職業、それを認めてもらうことができて大団円。とはいうけれど、救援、治療はまだまだこれからです。水が足りない、薬も物資も足りない。衣料も足りなければ食べものも足りないという、そんな状況にあってもくじけず頑張る医療者たち。かのとがですね、正義の味方みたいでしたよね。避暑地にいっていて震災をまぬがれた彼女が、衣服を大量に持って駆け付けてくれて、そして物資は校長の働きによって確保されてと、この、皆が自分にできることを頑張って、その姿勢が心弱くなりかけていた人をはげますこともあった、また自分自身に思うところもあった。震災は、災害は、つらく悲しく、なければないにこしたことのないものではあるけれど、そうした厳しい状況であってこそ見えてくるものもある。わかる強さだってあるのだ、そうした話だったと思うのですね。かくして、我らが道乃は内科医としての道を歩むこととなり、かのとは外科、って、えらい雰囲気変わったな! 私の可愛かったかのとさんはいずこに!? そしてマルさんは女医学校の先生に。皆、自分の道を見付け、歩み続けている、そうした情景を見て、胸に兆すものありました。そして、清志ちゃん、ほう、医学校に通ってる。道乃と清志の関係も、また楽しみにさせられる、そうした感じでありますね。

  • 『まんがタウン』第16巻第10号(2015年10月号)

2015年9月5日土曜日

『まんがタウン』2015年10月号

『まんがタウン』2015年10月号、発売されました。表紙は『ちょい能力少女あゆむ』をばりっとメインに、三姉妹、揃い踏み。ああ、これはめちゃくちゃ可愛いですね。あゆむがセンター、明るくのびやかなその様子、とても魅力的であります。長女瞳はお姉様の余裕? 栞はちょっといじわるっぽく笑ってる、その様子、表情の可愛いらしさがたまりませんね。他に『新クレヨンしんちゃん』、『派遣戦士山田のり子』、『ちはるさんの娘』、『うちの大家族』のカットもございます。

押しかけ時姫』、大内家の娘、海斗にぐいぐいきますよね。一緒に帰ろう、くらいならまあ普通かな、と思いきや、大内の娘の中ではつきあってることになっている。けど、このあっけらかんとして押しの強いところとか、魅力的だなって思います。一方、海斗にはそんな余裕がなくって、時姫の父、野々江の最後の城主、その末路が気になる。大内家に攻めこまれて、ということは、その子孫が大内の娘? 気になってしかたないんですね。昔のことなので、大内家の末裔なのかはさだかではない。しかし時姫がいうには、戦国の時代に出会った大内の娘とそっくりなのだそう。海斗、気付くんですね。この町には大内姓が多い。けれど野々江姓はまるでなくて、その意味を海斗思いながら、時姫に、野々江の名字、姫が増やせばいいじゃないか。って、きゃー! プロポーズ!? みたいに思ったんですが、姫は全然そんな風ではないし、まあ、海斗も時姫を心配してのこと、だけなのかもなあ。だったらつまんないなあー。みたいに思っちゃったりしたのでした。いやね、海斗さんよ、もう腹をくくっちまいなさい。

『恋するヤンキーガール』、アヤメちゃん、可愛いですよね。どうにかしてナギに好かれたい。その一心で、ナギが友達と一緒に見てるアイドルグラビア、見にきちゃったりするんですよね。男子のあいだで、なぜナギがアヤメとつきあってるのか、なんであんな不良と、みたいにいわれてるんですけど、真っ向から不良じゃないと、可愛いところがあるんだといいつのるナギがね、ほんと、いいじゃないですか、いい彼氏っぷりでありますよ。ええと、もうつきあってるってことでいいんですよね? 一緒にデートにもいきましたし、いいんですよね? しかし、ほんと、アヤメちゃんのナギに向ける愛情、斉木はしっかり理解してくれたみたいですね。実に素晴しい。

『居間には今外国人がいます。』、なんと、万希がチョコレートを作るっていうんです。バレンタインデー! それで、皆、浮き足立っちゃって、ついに万希にも春が! というわけで、赤飯なんて炊いてしまう。すっかりみんな日本に順応してますよね。万希がいうには友チョコなんだそう。自分でやるから、意気揚々と台所に入るんだけど、あー、どうもやっぱり駄目っぽいですよね。それで皆に手伝ってもらうんですけど、それがきっかけになって、皆がチョコレート贈る行事に興味を持ってしまう。万希が新しく作ってあげるよ、といおうとしたら、居候たちだけで盛り上がっちゃったりね、でもってこれ、キリスト教の聖人がらみだけど、そもそも宗教的なイベントでないしと、皆、柔軟に受け入れちゃってるのがおかしかったです。やっぱりクリスマスとは違うのかあ。お菓子交換会、すっかり仲間外れにされちゃってた万希でしたけど、皆にサプライズでチョコレートを用意して帰ったら、見事お見通しとサプライズを受ける。このね、皆の気持ちがなんだかんだと同じようなのがね、いいなあって思うんですね。もうすっかり、みんな三池家に順応してますよね。というか、お婆ちゃんがちょっと疑問に思ってるの、あれがおかしかったです。

『フミちゃんの東大受験日誌』、ついに最終話を迎えましたね。ずっと思ってたんですよ。フミが東大に合格するかどうか。これまでの頑張りが実って見事合格、そういうラストになってもいい。けれど、合格こそはかなわなかったけれど、最初の目的だった宗馬との仲を深めることができるというラストもあり得るな。どちらになるんだろう。心待ちの最終回。楽しみに、大切に読んで、ええ、最初のページを見て、ほっとしましたね。そうか、合格エンドだったかあ。本編は受験当日に戻って、緊張するものも多い中、フミ、結構余裕を見せていて、けど、二日で痩せ細るほど頑張ったんだなあ。吹雪の中、ファミレスに避難したふたりですよ、宗馬がフミのこと、いつしか同志以上の感情を抱いていたとかいっちゃうんですね。あ、これは、これは、告白じゃないな、友達になってくれとかいうんだろ、と思ったら、見事そのとおり。けど、しっかりその仲を深めていっていることには間違いなく、ええ、フミ、よかったなあ、そう思ったんですね。さて、春になって、あー、大学生ムラカナ。なんだろう、面白いな。なんだろう、なんともいえん味わいだな。ここで仕掛けが明かされるんですね。あー、そうですか、フミもムラカナも、東大には落ちてたんだ。ムラカナ慶應、フミは早稲田に入って、ふたりとも相変わらず仲良く喧嘩してるわけですが、そんな中、肝心のふたりは宗馬くん、フミちゃんと呼びあうまでになってるんですね。合格こそはかなわなかったけれど、皆がそれぞれになにかを得た。そんなラスト、素敵なものだったと思います。

  • 『まんがタウン』第16巻第10号(2015年10月号)

2015年9月4日金曜日

Splatoon(スプラトゥーン)

 Splatoon』です。書くことなくなったか、といわれると、まあそんな感じではあるんですが、それだけじゃなくて、状況がちょっと変化して、書きたいことができた。いえね、最近、全然勝てなくなっちゃってですね、だいたい理由はわかってるんですけど、これ、結構なショックなんですよ。まいったなあ。敵の勢いにすっかり押されてしまって、どうにもならん。ああ、先だってのフェスでなんかくたびれちゃって、ちょっとサボり気味だったのが効いてるのかもなあ。もうほんと、周囲のレベルアップについていけない、そんな状況。毎日まごまごしている、そんな具合であります。

そんなこと思ってたら、なんか海外プレイヤーの間でも話題といいますか、日本人プレイヤーについていろいろいわれてるって話が流れてきて、個人的にすごくタイムリーでした。

最後のGIGAZINEの記事がよくまとめてくれていると感じるのですが、海外の意見には、なるほどそのとおりと思えるものもあり、また反面、それはお互い様としかいいようのないものもありで、ほんと、普通にプレイヤーとしての素朴な感想ですよね。地域ごとのマッチングができないという指摘は、日本人プレイヤーも同様に思っていて、海外勢のラグ、あれに悩まされてるのは日本人プレイヤーも同じですよね。チャージャーに狙われてると思って遮蔽物に隠れたのに、隠れたそこでバーンとやられる。絶対に射線が通るわけないっていうのにやられる。ちきしょー、あのチャージャーなんだよ! って名前見たら海外の人っぽくて、ああー、ラグかあ。だから、本当にこれはお互い様なんです。海外プレイヤーからしたら、日本人がラグで勝ちまくってる、ちきしょう、卑怯だ、って思うかも知れないけど、日本プレイヤーからしたら、予測できない挙動をする海外プレイヤーに手を焼いている。ええ、ほんと、地域でマッチングして欲しいという声は、日本人プレイヤーからもあがってるんです。

日本人プレイヤーの強さというの、これは実際なんなんでしょうね。自分もいくつか理由考えてるんですよ。もちろん、やたら強い人もいるんですが、同様にさほど強くない人だっているんです。それは当たり前として、けど、あの強いやつの大暴れっぷりったらどうだい。

おそらくはガチ勢といわれるような人が多く残ってるんだと思います。ガチの人は前々からいた、それは確かにそのとおりなんですけど、ライト層は『スプラトゥーン』以外にも面白いもの、ゲームを見付けては移っていく。そうやって新陳代謝がおこなわれ、また総プレイヤー数が以前より減ってるのではないか、そう感じる昨今です、ずっとスプラトゥーンをプレイし、相当なウデマエとなったプレイヤーの割り合いがあがってしまった。以前だったら、ごくまれにしか遭遇しなかったスゴウデプレイヤーと出会う確率があがってしまった。みたいな状況にあるんじゃないかなあ、なんて思っていたところです。

しかし、ほんと、以前とは状況がずいぶん違ってしまいました。初期の頃は、三々五々、めいめい適当にインクバラまいて、最後に結果をドン、どっちが勝ってる!? ってやってたのが、中央位置を先に押さえるべく前線を構築し、じりじりとナワバリを広げていく、そんな時期をへて、今では、強力なプレイヤーが速攻で敵陣に踊り込んで大暴れ、エース対決とでもいうような状況になっている。そんな風に感じています。

しかし、困りました。自身を振り返り、今後どういう方向に向かうべきか。一考すべき時期に入っているように感じます。

2015年9月3日木曜日

『まんがホーム』2015年10月号

『まんがホーム』2015年10月号、昨日の続きです。

『ようこそ!オーロラ百貨店』、この百貨店のメンバーは、プライベートでも仕事を忘れない、プロフェッショナル中のプロフェッショナルですね、というか、仕事にプライベートを持ち込んどるのか、この人ら。カフェにておいてはお客にからみ、そしてつまみ出されるという様式美。今回、倉沢の家に集まって、というか、カフェを追い出されたからなんだけど、なんと、ガマン大会やるっていうんですね。エアコン故障中。最高級和牛でもってガマン大会。ああ、暑いのはつらそうだけど、おいしさは間違いないのだなあ。縁のあの表情、素晴しいものありました。今回、意外だったの、最後の最後ね、小早川に倉沢、ふたりの目的、ダイエットだったんですね。いや、もう、すがすがしいほどの罵倒。さすがの一言でした。

『うちの秘書さま』、おお、七瀬さん、とても奇麗。さて、せっかくの休日というので、はじめをともなって美術館にお出かけですよ。メイドさんがはりきっちゃって、デートではありませんか! ああ、この人、可愛いなあ。美術館での会話、面白かったですよ。はじめ、なんだかんだいって、いいとこの坊ちゃんであるわけで、教養とか期待できそうにない、そう思っていたら、いやはや、さすが、知らず身についているものがあるって話ですよ。この絵、なんか見覚えある、というその絵、教科書にも載るような絵だから、と館長が解説に入ろうとしたら、じーちゃん家の物置にあるのと同じ画家だとくる。かと思ったら、年相応の絵葉書プレゼントとか、ほほえましかったりもするんですけどね。しかし、ほんと、はじめの教養。これにはまいりました。私、大学で音楽学んでたんですけど、そうした時にね、その家の教養の度合いっていうのが馬鹿にならなくって、ほんと、普段から普通によいものに触れている、それが芸術の理解、ひいてはアウトプットにおおいに作用するって、何度も何度も思い知らされたのでした。いや、ほんとね、はじめのこと、アホなボンや、甘やかされて育ったアホなボンや、とか思っとったら足元すくわれるよ? そんな話と思いましたよ。はじめ、この人の将来、それが見てみたくなる、そんなエピソードでした。

『マチ姉さんの妄想アワー』、これまた素晴しいな。ツルとキツネのお呼ばれの、仲良しじゃないの? そう問う動物たちへの答が秀逸。おおう、ユニバーサルデザインを追求するデザイナーだったのか! いやもう、これ面白い。生ずる事象に対し、様々にありうる可能性をつぶさに拾い上げる、そうした試みを感じさせるものがいっぱいで、続く「名所消失」なんかもまいりました。赤ずきんのオオカミの、あのひしひしとつのる不安とかね、どんだけ君小心やねん、みたいなのとか、裸の王様のあの思惑! もうね、最高でしたね。本来なら王様を手玉にとるはずの仕立屋が、すっかり王にしてやられて、もうね、素晴しかった。ほんと、どれも面白いんですけど、そんな中にとりわけさらに面白い、強烈なのがあるという。毎回毎回、本当にすごいなあって感心ばかりですよ。

『歌詠みもみじ』は十五夜のお月見会でありますよ。もみじの家に集まって月を楽しむ、と思ったら、まりなが天体望遠鏡持ってきた。いかすな! 素晴しいよ! この人のこと、ずっと好きになりました。さて、お父さんがね、ものすごく肩身狭いのね。それはこの人のデリカシーのなさ? 駄洒落というか川柳ですね、そういうのもあるんでしょうけど、たまにはすごくいい歌詠んだりして、そうしたら千恵から珍しくいい歌とお褒めの言葉が。ああ、珍しく……。しびれますよね。ところで、今回の柱のインタビュー、テーマは萌え話だったわけですが、作者の萌えはギャップ萌えなのだそうでして、ああ、そのギャップ萌え、見事に本編にても描かれていましたよね。母の父への態度。普段はなんだからきついけど、実はそうばっかりじゃないんですよっていう、そのデレがちょっと垣間見えた、ってすぐに雲隠れなんですけどね、そうした描写もいい見どころになっていたと思います。

  • 『まんがホーム』第29巻第10号(2015年10月号)

2015年9月2日水曜日

『まんがホーム』2015年10月号

『まんがホーム』2015年10月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかをメインに、お祭りの情景でありますよ。らいか、いなせな祭のハッピ。捩り鉢巻きもキリリとしめて、かっこいい出で立ちです。『主任の一ノ瀬さん』一ノ瀬さんもハッピ姿で、大きなうちわを担いでます。『孔明のヨメ。』、孔明、月英のふたりも、日本の祭の出で立ち。なんだか不思議なものですが、似合っていますよ。

『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』は、日本の夏の風物詩ですよ。ええ、怖いテレビ番組なんですね。パトラちゃん、見たがる。でもって、怖いもんだから、しゃべるしゃべる。そんなパトラちゃんをのあが脅すものだから、パトラちゃん、すっかり怯えちゃって、れあと同じ布団で寝ようとする。れあのうんざりぶりが見事ですよね。またまた加えて、口車でもってパトラをコントロールするれあも見事でした。れあ、つきあいいいですよね。夜中のトイレに付き合ってやる。同じ布団にもいれてやる。もう、散々って感じなんですけどね。でも、それでもパトラのこと、姉みたいに見守ってくれていて、いやもう、子供っぽさ丸出しのパトラと好対照でしたよ。

『敗者復活戦!』、なんと、驚いたところに人のつながりですよ。学校にて、桑原先生との何気ない会話。それで知る先生と月穂サマのつながり。父方の姓が田邑。ああ、月穂サマと同じだ。ということは親戚かも知れない。桑原は母方の姓、ということは……。月穂サマの以前話していたことと繋がるんですね。これ、気付いたの、夕記だけかと思っていたら、ニーナも薄々感付いていたんですね。おお、やるじゃん。月穂の姉妹は天体にちなんだ名前。桑原先生の名前は星乃。先生は先だって、姉の結婚式でハワイにいっていた。けど、月穂サマはそうじゃなかった……。なぜ? なにかいろいろありそうな気がしますよね。なにやら複雑そうと、珍しく気を使っているふたりが面白かった。いや、気を使ってたわけではないっぽいんですけどね。

『のちの真田幸村である』、今回は温泉ですよ。夏の暑さにへばっている真田の家の兄弟です。弁丸はふんどし姿。情けないとしかる源三郎もウルトラミニのハカマ。ほんと、おかしいなあ。そんなふたりが、山で見付けた温泉に入る。あの無言で地面叩いてる源三郎、これ喜んでるんだ、実におかしい。兄を先に湯につからせて、それで湯加減を見る弁丸もひどい。喜兵衛の父でしょうか、いかついおっさんと出会うんですね。でもっていろいろ話して、おお、おっさん、子供たちの心、つかんでますね。そして今回はもう1本。兄源三郎の色を覚えし頃であります。気位高いのかな? お兄ちゃん。けど、それが恋愛方面に向いちゃって、モテたい、きっとモテる、そして好みの女性やら恋の展開やら想像して、もう、なんだろう、見ててなんか恥ずかしいよ! 母上みたいのは嫌なんだ。姉上みたいのは面倒なんだ。姉上、可愛いじゃんよ、ねえ。しかし、これがおかしかったの、最後の落ちで、あー、そういうことになっちゃうんだ! うん、縁とは時に怖ろしいものだと思います。

『孔明のヨメ。』、社日をきっかけとして孔明への信頼が増しているというんですね。それはとてもよいことで、また孔明と月英の仲も深まっているようで、いいことづくしではありませんか。と、そんな孔明宅に士元がやってくるんですね。先日やってきた魯粛の話となり、孔明の兄へ手紙を出してやれと、そんな話に。けど、士元の目的、社日の催しで月英のあげた熱気球、孔明灯って名前になってるんですね、そいつのことを聞きにきた。噂になってる。夜空に浮かぶ怪しい光。不吉だどうだともいわれるのだけど、それが孔明、月英の手によるものとはっきりして、となればいずれ孔明の名声もあがるだろう。士元もそれを望んでいるんですね。名声には興味を持っていない孔明だけど、周囲が、それではもったいないもったいないと、押し上げてくれる。ええ、これも人徳だと思いますよね。そして劉備の話も出まして、こちらも社日で名をあげた。けれど、劉備サイドはもっとこの状況をシビアにとらえていて、ああ、剣呑剣呑。それでばんばん贈り物を配りまくったらさらに名声が上がった。そうしたキャラクター、実に憎めない、まさしく好漢ってやつですね。

  • 『まんがホーム』第29巻第10号(2015年10月号)

2015年9月1日火曜日

Au revoir, GR BLOG

晴天の霹靂でした。昨夜のこと、講読しているBlog他の更新状況を確認しよう、そう思ったところ、ショッキングなニュースが飛び込んできたのです。GR BLOG ひとまず終了のお知らせ。ああー、GR BLOGが終わってしまう。ここ数年、自分でもBlogを運営してきて、その力の衰えを肌身で実感してきました。かつて企業によるBlogの成功例といわれたGR BLOGも、更新にかかるコストに対し、その効果が見合わなくなってきたのだろうか。いろいろなことが脳裏をよぎって、ああ、残念だ、毎月末のトラックバック企画、私は熱心な参加者ではなかったけれど、日々撮りだめている写真を振り返るよい機会であった。4度も選んでいただけて、光栄だったな。ええ、楽しい企画、魅力あるBlogでありました。

私がGR DIGITALを購入したのは2006年5月のことでした。記事を読めば、GR Blogの存在に触れていますね。GRユーザーにとって役立つ情報を提供してくれるBlog。また、読者が気軽に参加できるトラックバック企画もたいへん魅力的。ええ、GR BlogがGRの価値を高めていた。ただの個性的なカメラから、そのカメラを選択し、撮影し、持ち寄るという、アクションまでもを含めてGRであった。そんな気持ちにさせてくれる、身近で、気安くて、楽しいBlogであったのでした。

母にカメラを買おう、そう思って選んだのはRICOH Caplio R4だった。これ、GR DIGITALを買うための情報収集の一環だったんですね。RICOHのカメラはどんな感じなのだろうか。それを母のカメラでもって確かめよう。ちょっとずるい気持ちで選びました。けど、母はこのカメラ気にいってくれて、よかった。ああ、そうそう、Caplio R4で最初に撮った写真が例のペペロンチーノで、知らん間にWikipediaで使われてしまってた。いや、ほんと、これ、面白くって、これ多分、CCライセンスで公開されている都合のいいペペロンチーノ写真が他になかったんでしょうね。

GR DIGITALは都合6年使いまして、今使っているのはGR DIGITAL IVです。2012年10月からですから、もう3年になりますね。すごいな、もうそんなにたつんだ。ついこのあいだ購入したみたいに思っていたんですが、ほんと、時間のたつのはあっという間ですね。

トラックバック企画で選ばれた写真、最初はGR DIGITAL時代でした。2008年8月。昆虫をテーマにしたもので、自分はカマキリを選んだつもりだったんですが、見出し用にピックアップした蝶が選ばれて、びっくり。そうかあ、ただもう単純に被写体がどーんとでかければいいってもんじゃないんだなと学んだ覚えがあります。

次に選ばれたのは、2012年4月。これ、GR DIGITAL時代、最後の頃でありますね。テーマは。楽器店でね、適当に撮影してきたサクソフォンの写真。選ばれてびっくりして、これねサクソフォンフェアの展示だったんですけど、その後その楽器店を訪れた時になじみの店員さんに写真見せて話したことも懐かしい。ああ、その楽器店ね、アニメ『けいおん!』で有名になったJEUGIAだったりするんですが、これは余談ですね。この写真が選ばれたのは、自分の功績ではなく、楽器をあのようにレイアウトされた店員さんのおかげだと思っています。

次はもうGR DIGITAL IVを使ってますね。テーマは日射し。驚きました、2013年9月って、一昨年なんだ。もっと最近かと思ってました。

これは、もう、見てのとおり、ばりばりの日常スナップですよね。仕事から帰ってきたら、小さいのが道にばーっと水をまいてて、その情景が面白かったから撮った。その面白いという気持ち、それが評価されたのかなあ、なんて思っています。

最後は、これ、今年ですね。2015年1月のもの。テーマは。ということで、緑の葉を選んだのですが、選ばれたのは花にのっかったアブ? これ、ちょっとピントがはずれてるのが残念なんですね。

GR BLOGを振り返ってみれば、いろいろと懐かしく、またかつての記事、GR DIGITALで天体を撮るとか、そういうのに憧れて、望遠鏡買いそうになったとか、とにかくわくわくさせられたものだなあ。ええ、本当に魅力的なBlogでした。それだけに、これまでの記事、ひとまずの終了後も読める状態で置いていただければありがたいと思います。

もしかしたら、今後、なんらかの動きもあったりするんだろうか、記事に書かれた文言に期待しつつも、ひとまずはその終了を偲びたいと思いこの記事を書きました。自分の思っていた以上に楽しませてくれたこと、刺激を受けていたことを実感させられ、その存在の大きさを噛みしめる思いです。

ひとまずは、長らくの更新、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。