2016年12月31日土曜日

2016年劇場で見た映画

2016年も暮れようとしています。さて、今年一年の振り返り、2016年はこんな映画を見たというのをざあっとリストにしてみました。見にいった順。記録をとってたわけじゃないので、もしかしたら漏れがあるかも。KINEZOのマイスタンプ、予約して見た映画が一覧できるという親切機能なんですが、それでざーっと拾って、あとは捨てずに溜めてた映画の半券で埋めました。なんか抜けがありそうな気がするんだよなあ。ともあれ、2016年、劇場で見た映画であります。

見た順! 複数回見たのもあるよ!

  1. ガールズ&パンツァー 劇場版
  2. ガラスの花と壊す世界
  3. 007 スペクター
  4. オデッセイ
  5. キャロル
  6. サウルの息子
  7. サブイボマスク
  8. ズートピア
  9. デッドプール
  10. 帰ってきたヒトラー
  11. シン・ゴジラ
  12. 劇場版アイカツスターズ!
  13. アスファルト
  14. ティエリー・トグルドーの憂鬱
  15. コロニア
  16. ガールズ&パンツァー 劇場版 4DX
  17. この世界の片隅に
  18. この世界の片隅に
  19. きんいろモザイク Pretty Days
  20. 聖の青春
  21. この世界の片隅に
  22. 劇場版 艦これ
  23. ポッピンQ

アニメ優位、洋画優位でありますね。そうか、『オデッセイ』、今年だったか。『007 スペクター』は、スペクターのあのマーク。スペクターっていうんだからてっきり亡霊だと思ってたら、まさかのタコ。オープニングからタコ触手がジェームス・ボンドをもてあそんで、いや、これ、なんでまたタコ!? びっくりでした。随分前に見た、そんな印象だったのですが、そうか今年の頭に見てたんですね。

同様に『ガラスの花と壊す世界』も、今年の頭であったか、そんな印象。なんでだろう、夏映画かと思ってた。新年前後に見た映画は感覚的に去年の映画みたいになってしまうんでしょうか。『ガールズ&パンツァー』、これは2回目の視聴、最初に見たのは間違いなく去年なので、去年の映画。でも、ついこないだに4DX上映を見にいったので、逆にそういう印象がないんですね。まあ、上映が一年間ずっと続いてたみたいな映画ですから、『シン・ゴジラ』もそんな感じですよね。あとまだ見にいってないんですが『君の名は。』も年越しましたね。来年は『君の名は。』、見にいけるといいなあ。あと『ドント・ブリーズ』。

順位はつけません。そのかわり印象に残ったものだけいくつかピックアップ。『サウルの息子』、これ、なかなかにハードな映画です。ナチスの絶滅収容所が舞台。ガス室で殺されたうちのひとりが自分の息子だった。息子のためにユダヤ教の葬儀をあげてやりたい。それで収容所中をいったりきたりしてラビを探すのですが、このラビ探索の過程がそのもの収容所案内となっていて、そうかこんな現場があったのか、こんな作業をさせられていたのか、そうしたことがよくわかる作りになっていた。で、すごくひっかかってるんだけど、疑惑があるんです。これいっちゃうとネタバレになるんだけど、でもいわずにはおられない。はたして主人公は正気だったのか。息子といわれていたあの死体の子、あれ本当に息子なのか。妄想に取り憑かれた主人公が息子と思っているだけじゃないのか。ずっと疑ってる。誰か答を知らないか。

『コロニア』が実話をもとにした映画で、あまりに過酷であった事件が扱われている。そういうものだから、どこでやってるのかなあと劇場を調べて、ついでに一緒に見た映画が『アスファルト』と『ティエリー・トグルドーの憂鬱』。両方ともフランス映画ですが、『アスファルト』がフランス映画入門編といった風な映画。ちょっと不条理で、人間性、情のようなものを描いて、最後にはなんかしあわせな気分で見終えることができる。そして『ティエリー・トグルドーの憂鬱』、こちらはフランス映画の真骨頂といった感じの映画で、すごいよ、やりきれない。見終えたときにしあわせどころか、胸に割り切れないなにかを抱えて、ずっともやもやする。数日にわたってもやもやし続ける。そんな映画。今年見た洋画での私的トップはこれでした。あ、順位はつけないんだった。なんかね、他人事ではないんですよ。そうか、フランスもこんななんだなあ。人の暮らす世界には安寧なぞないのかも知れん。そんな気持ちになれる。日本も過酷なら、フランスも過酷。もちろんより過酷な状況なんて世界には溢れかえっていて、ああ、人の生きるということはやりきれないことであるのだなあ。

『この世界の片隅に』、この映画も見た後、頭のなか、胸のうちに残り続ける、そんな映画でしたが、『ティエリー・トグルドーの憂鬱』とは全然違う印象で、よりコミカルで、より衝撃的で、より悲痛で、よりしあわせで、前向きな気持ちにもなれる、そんな感触。全然カテゴリーが違うのだから対置するのもおかしいんですが、拭えないなにかがある。ずっと考え続ける、考えないではおられない。そういった観点からすれば、今年は邦画が『この世界の片隅に』、洋画が『ティエリー・トグルドーの憂鬱』、洋画次点が『サウルの息子』でした。

『この世界の片隅に』はもう何度か書いたので重ねてなにかいおうとは思いませんが、まだ見にいきたい。家族をつれていきたい、そう思うんですよね。はたしてその機会はえられるでしょうか。

2016年12月30日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年2月号

『まんがタイムオリジナル』2017年2月号、先日の続きです。

『ぎんぶら』はバイオの星でのお話です。果物の品種改良に意欲的に取り組んでいるというんですが、なんだか方向性があやしい。名刺がはさめるポケット付き携帯キウイ、って、その意味不明さもすごいけど、それを発想する作者もすごいよね。そして本編に入ればさらに微妙ないし扱いに困る果物出てきて、これ、皮が勝手にむける桃はいいとして、中身は最初から分かれているって方向じゃいけなかったんですか? 一長一短なものが多い。パーフェクトってないもんだ。そんな感想が登場人物からも語られてますけど、ほんと、よさそう、そう思わせる長所を提示して、あ、これ、あかんそう、そう思わせる短所を後に出す、その長短の組み合わせがうまいんですよね。しかし、あのスイカ。あれ、カテゴリーとしてはサイボーグなんじゃないでしょうか。ほんのりとブラック、あやしげで危なげな雰囲気が醸し出された今回。いや、今回も、っていうべきかな。市長のダークグリンの、わかってて危ない領域に踏み込んでる感が最高でした。

『歌詠みもみじ』、大晦日から新年に変わる瞬間、もみじたち仲良し三人は一緒にジャンプしましてね、ああ、若いっていいことだな! 神社にお参りにいけばクラスの皆と出会って、おっぴらに出歩ける特別な夜です。近場のスポットともなると、友達と出会う機会も多くなりますでしょうなあ。ええ、昔の自分のこととか、思い出されます。背の低いもみじの苦難、うん、大変そう。あの必死そのものといった顔、もみじには悪いけどいい感じ。そして合流したお友達、まみ、あゆふたりの友情も美しかったです。うん、楽しそう。しかし、もみじ、普段はそうと意識しないんですが、ちんまり可愛いせいでしょうか、結構皆から可愛がられてますよね。そして最後に千恵の活躍。ああー、あの時の千恵の離脱、ここに繋がってたんですね。よくできてる。それにちゃんと連絡いれるいい子たちですね。

『北斎のむすめ。』、栄が画号をつけようとしています。それで他の絵師の画号を参考にするんですが、いや、栄は別に参考にする気とかなさそうだけど、親切に皆がどしどしアドバイスくれてるって感じだな。そうそう、北斎の画号の変遷、引っ越しとともに有名ですよね。なんか、およそ江戸を感じさせないような奇矯なものもあってびっくりさせられます。師匠から一字もらって本名からの一字とあわせる。なるほど、国芳も広重もそうなんだ。皆の本名もしっかり紹介されて、覚えなくていいよ! って、北斎先生、酷いな。ここで栄の画号のヒント出ましたね。途中まで忘れてたんですよ。そうだよ、北斎の娘といえば応為だよ。知ってたよ。由来とともに知ってたよ。けどこの漫画ではさらに一捻りして、なぜ応為に決まったか、そこまで面白く見せてくれた。ところで再登場の吉之助。ああ、この人、お栄とどうにかなっちゃうの? いや、栄の様子見てるかぎりそんな風にはなりそうにないんですけど、でもどう転ぶかとかわからんからなあ。ええ、楽しみにまいりましょう。

『部屋にマッチョの霊がいます』、木葉の食生活が貧しい理由、判明ですよ。なるほど、アニメのグッズにお金を投じている。ブルーレイディスクが高くって、って話なんですが、わかる。すごくわかる。同時に、木葉のアニメが支えになってるっていう話。不健全だなあ、みたいにも思うんだけど、わかる。うん、わかる。そして職場での木葉です。ちょっとキツい三枝さんと休憩おなじになって、木葉、すっかりペース崩してる。別に悪い人じゃないんですよ、三枝さん。見た感じ、さばさばしてるだけって感じですし、むしろなんか変に気をまわしたりしない分、付き合いやすい人なんじゃない? とか思っても、木葉が苦手だっていうんならしゃーないよなあ。と思ってたら、レジにて、トラブル発生ですよ。常連であることを連呼するお客さん。カバーをかけろとガミガミギャンギャンいってきて、三枝さんがうまいこと引き継いでくれたんだけど、木葉、きっと三枝さんを怒らせたとかいって、ちゃんと話もしないで帰ってしまった。木葉、あかんたれだわ。マッチョ幽霊、アッコの気持ちもわかる。そりゃもう筋トレさせるってもんですよ。でも、この筋トレで解決しようというアッコ。少なくとも木葉に関しては余計なこと考えて深みにはまること回避させてるわけで有用ですよね。そして三枝さんも全然怒ってなんかいなかったし、むしろあのお客さんには難儀していた。前からこんなだったって、なのにそんな人に木葉泣かされてしまってるの申し訳ないって謝ってくれて、ああ、木葉、よかった。ちょっと世界が広がったじゃん。ほんと、木葉、放っておけないこの子。アッコさんいてくれて、またバイト先でもいい人とめぐりあえて、ほっとさせられます。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第1号(2017年1月号)

2016年12月29日木曜日

『まんがホーム』2017年2月号

『まんがホーム』2017年2月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、らいかが振袖晴着で、手にひよこ。ええ、酉年でありますから、ですね。着物のお嬢さんはらいかの他に、『まなびやユーレイ』から、そして『孔明のヨメ。』からも登場でありますよ。楯山ヒロコ、最新作! として『週末親子』の告知カットもございます。

『週末親子』、新作であります。漆黒の衣に身を包み。そんなこと考えながら黒いパーカー着ている女の子。はたしてこの子はなにをしようというのか。なんと、妖怪お父さん起こしなのだそうです。休みの日、ゆっくり朝寝を貪ってるところにダイブして起こしにくる、そんな妖怪。小学生か。名前はユカ。朝ご飯も作ってくれて、ホットケーキに炒飯と豚汁。できるものをどんどん作るスタイル。そして午後は父娘で近所の公園にいって、そのほのぼのとしたやり取り。途中、一緒になったパパさんに、娘さんいくつかと聞かれて小5のところを小3って答えちゃったりね、ああ、細かいことは気にしないのかなあ。そう思っていたら、ああ、訳ありなのですね。週末だけ父娘をやっている。しかしそれがなぜなのかはまだ語られず、ええ、こんなに仲のいいふたりなのに、なぜ? というか、本当に父娘なんだよね? とそうしたところも気になって、ええ、しっかりひっかかり作る、そんな第一話。なかなかにいい出だしではないでしょうか。

『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』、のあが酷い! 冷蔵庫にシャボン液のボトル入れておいて、パトラが飲むんじゃないかと面白がって観察していた。どうしてそういう危ないいたずらするの! れあに怒られて、ほんと、のあ、怒ると怖かったりみたいなこといわれてきたけど、これはいよいよパトラに対して気を使わなくなってきた? その本性を露にしてきた? だとしたら、そうそう悪いことではなかったりするのかな? また、のあが悪くなってきた分、れあがいいお姉ちゃんしてくれてるから、バランスとしては悪くないかも知れません。今回は、そのれあのいい表情ですよ。パトラにシャボン玉を教えてくれた。地球の遊びは面白いってはしゃぐパトラに、このまま地球に住めば? ああ、いい笑顔。ふにゃっと柔らかで、優しさの影に憂いも感じられる。そんな彼女らのひととき。いずれくる別れを意識しながらの日常の様子。なんだか切なくもあり、そしてれあとパトラふたりのお昼寝、あのしあわせそうな様。たまらないものありますね。ねえ、もう終わっちゃうの? もうすぐ最終回なの? ホルスの見るパトラの絵日記。もう、しみじみと王女の日々を愛おしんでいることがうかがえて、ホルスならずとも、目を細めて見ずにはおられない、そんなよさありましたよ。

『マツ係長は女ヲタ』。なんか個性的なお嬢さん、登場なさいました。いきなりの、キャー、セクハラよー!! マツ係長のデスクにエッチな本置いてます! エッチな本というの、『週間セクシー』なる雑誌なんですが、いったい誰がこんなことしたというのでしょう。いや、これ、どうせカラワンがらみの記事だかが載っとるんですよ。当たりでした。しろたんのグラビアが載ってるらしい。セクハラ疑惑、それ私のと言い出せなかった係長をウメ君、自分が泥かぶるかたちで助けてくれて、いやあ、ウメ君、忠臣ですなあ。ともあれ、しろたんのグラビアについては、需要あります……? え? ストーンじゃ駄目? いいやん、ストーン、可愛いやん。うん、マツ係長、ゆうたげて。ストーン、シルエットが美しいやん。アイドルのファンの悩みどころ、これが面白かった。おじさん向け雑誌みたいなの買うのに女性は抵抗あるとか、逆に男性は女性誌、ティーンズ誌を買いづらいとか、ねえ、ほんと、もう、気にすんなよ! 冒頭のお嬢さん、マルちゃん、この人、面白いですね。ちょっと決め付けが強いところありますけど、ウメ先輩、女に興味ないじゃないですか! いや、それ、どういうこと!? というか、ウメくん、梅太って名前なのか。彼女にフラれる様子が活写される! 酷い! いや、どちらが!? 彼女!? ウメくん!? ウメ君かなあ。職場におけるマルちゃんの追求の厳しさから、ノイローゼ気味になる同僚が出たり、そしてマツ係長、カムアウト!? かと思いきや、ウメ君の発言がまたマルちゃんに誤解されてるみたいで、ほんと、ここの人間関係もいろいろおかしいなあ。そしてやっぱりウメ君、マツ係長から狙われていて、ええ、もうアイドル活動、ああ、ファン活動ね、頑張りましょう? ねえ、きっと楽しいですよ。

『孔明のヨメ。』、士元が訊ねてきましたよ。種を取りに、というんですが、どうも本題は徐庶からの手紙、こちらでしょうか。今は軍師やってる徐兄。手紙には襄陽の市場価格についての問があって、穀物や酒の値段は上がってないか? 特に動きは見られない。しかしこの問に、なにか違う真意をうかがうのが孔明なのですね。ええ、曹操の動き、禁酒令の意味するところを知りたく思っている。そして孔明は、その疑問にすらすらと答を用意して、うおお、すげえ。でもって、この説を士元も違う側面から補強していく。ふたりの推測に対する答は数日したら出て、曹操、北へ向けて出陣。ああ、こうした戦、紛争、もろもろの動き、今の時代にもあちこちでそうした出来事あるわけですけど、凡人の自分には事があってはじめてそうと知ることができるにすぎない。もしこれが孔明のような才ある者なら、市場はじめ様々な情報をもとに、どこで、誰が、なにを狙っているか、そうしたことも見抜けるのかも知れませんね。この漫画に描かれる孔明や士元のような歴史を見る視座。すさまじいものであるなあと、我が身を振り返って思うのですよ。

敗者復活戦!』は月穂サマ、桑原先生が対面です。はたしてどうなる? もうね、まったくはずまない話。なんとかコミュニケーションはかろうと苦慮する桑原先生に対し、月穂サマのつれない態度。すごい。びっくりするレベル。隠れてこの様子うかがってる榎本、夕記もヒヤヒヤですよ。月穂サマと桑原先生の関係、あらためて確認されましたね。月穂は2番目の姉。すなわちふたりは姉妹。似てない姉妹だなあ。現状をなんとかしたいと思う妹に、なに考えてるかようわからん姉。10分と区切ったら、なにがあっても10分で終わりなのか。すごいな。でもって携帯の番号を交換するふたり。登録名がメガネとオバサン。仲悪いな! いや、でも、メガネ、可愛いな! これ、どんどん話が、状況が動いて、ハラハラがとまりませんね。桑原先生は、ちょっと夢見ちゃってたかな? みたいに傷心だし、さらには月穂サマ、長姉を巻き込む方向に舵を切って、というか、それって挑発!? 挑発ですか!? 桑原先生、月穂サマの様子を探ろうと、夕記、ニーナにコンタクトとろうとするものの、夕記は榎本の産直野菜に浮かれて、これまで見せたこともないような表情してるし、ニーナはニーナで聞き出せそうにないときた。ええ、この漫画、繊細な人、気を使う人ほど苦労するタイプの漫画だ! いや、辻灯子の漫画はいつだってそうだったような気がする! ええ、面白くなってきましたよ。桑原先生、うまくこの状況を乗り切って!

  • 『まんがホーム』第31巻第2号(2017年2月号)

2016年12月28日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年2月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年2月号、発売されました。表紙は『ブレンド・S』、アニメ化告知の文字が踊っております。メインに苺香。ドSのキャプションがついてるのがなんかおかしいですね。ええ、お店のスタッフ、勢揃いといった様相。わあっと集まってきた、そんな賑やかさあるイラスト。そこに、ツンデレ、妹などなど、店での役割が添えられているってわけです。しかしこの店での役割、奥の男ふたりには店長、キッチンとまともなのがあって、他が全然そうじゃないっていうの。この店の仕様がわかってないと、まったくもって意味不明でありますよね。

『花降り宿のやどかり乙女』、新連載です。しかも2本立て。なんと、思い切った投入の仕方だなあ、そう思ったんですが、いや、これ、大正解だと思う。実家の民宿を守り立てるべく母の友人のやっている老舗旅館にて住み込みで修行することになった千歳六花。大きな旅館、格式もあって、粗相すれば看板に傷がつきかねない。そうしたプレッシャー感じながらの修行の状況。先輩にして旅館の子、雪についていろいろ習って、学んで、気づいていく、そうした見せ方はオーソドックスで丁寧、細かくそつなく仕事の情景描きつつ、雪と、その妹である花と、関係深めていく描写は確かで、ああ、これいい感じですよ。2本立て、1本目は六花、九条屋旅館を訪れるの巻。女将の月子に目通りして、そして娘の雪、花と出会う。ええ、まるっきりの導入なんですね。六花がどういう子か、雪、花もどんな子であるか、それが描かれる導入。そこに続いて2本目で、さらに雪のキャラクター描きつつ、その仕事に対する気概など見せて、ああ、いよいよ六花の修行がはじまる。その第一歩が見事に示されました。ええ、2本揃ってばっちりこの漫画の前提が整った。2本立ての効果、抜群です。

『リラのお菓子な魔法』、こちらも新連載。やはり2本立てで、その効果抜群ですね。1本目で導入、登場人物をざっと紹介して、そして2本目でひとつの事件を解決まで導く。こちらはファンタジーですよ。いたずらな妖精がいたりする、そんな世界での物語。お菓子屋の娘リラが遭遇した変わり者の考古学者。ルーですが、この人、大丈夫なのかな? 街の遺跡に興味がある。しかしこの街は、この街にのみ出る不思議、魔物に手一杯。魔物は人の願いを食べ、そうして作り出した魔法を人に授け魔法使いにする。リラもそのひとりだっていうのですね。なるほど、タイトルのいわんとするところが見えましたよ。お菓子屋の娘にして魔法使いのリラ。この子がお菓子と魔法を駆使して人助けをしようとする。その根本には、失われた自分の記憶と魔法の源を知りたい気持ちがある。今回は魔物の力でもって結界に覆われた高地に連れ去られてしまったルーを助けようと奮闘して、ええ、その過程、ルーとの問答でもって、少しずつリラの事情や思いが開示されていくのは実によかったです。同時にコミカルな展開、やりとりもあって、漫画としてのおかしみはここにあるって示してくれる。過程に面白さを、そして目的もしっかり提示して、ええ、読み応えある初回の2本でした。

『プリフリ番長』、ゲストです。いや、これ、面白いですよ。最初、どういうことかと思いました。教師も手に負えない史上最強の三人組、だそうですが、学校で番をはってるってやつですね、でも、服装がなんか変。いや、別に変じゃないんだけど、ミスマッチ? みんなフリルのリボンのと着飾っていて、あー、プリティでフリルな番長なのか! しかし、なんでこんなことに? って説明、ちゃんとやってくれるんだ! 私立魔裏惡高校、って、いや、待って、どういう経緯でもってこんなおどろおどろしい名前の学校に!? というのはいいとして、マリ高最強のトリプルトップ。デッドエンドリナ、金色のミント、斬鉄桃花。この3人が可愛いに目覚めるまでの展開、これがえらいおかしい。レディースの集会への招集がかかったリナ。集会には正装でいくんじゃないか? そこで出たドレスコードという言葉に理解が追い付かず、ドレス着ていくもんだと勘違いしたってわけかい? それでもってヒラヒラに!? しかも憧れの先輩に可愛いといってもらえて、嬉しかった!? ほんとそこからの転がるような変転、見事でした。勢いってやつ? 有無をいわせず可愛いに塗り替えてしまう。舎弟の白玉も混乱してツッコミが追い付かない。いや、ほんと、これ続きがあるならぜひ読みたいです。

『ダメイドスクール!』、ゲストです。メイドの専門学校に入学した相田芽衣。なぜメイドを志そうと思ったか、そこには幼稚園時分の友人との約束があって、その子の名前が倉糸野音菜。その名前だけを頼りに、倉糸野メイド専門学校、同じ名前のついた学校に飛び込んだというんですね。芽衣の推測は大正解。しかし、倉糸野の家のメイドの門は狭く、芽衣はというと成績もよくなく、またいろいろ鈍臭い。そんな芽衣が倉糸野家のメイドになれるのか!? 芽衣とさっそく仲良くなった真理瑠。優秀なこの子に助けてもらいながらうまいこと乗り切っていく? あるいは、再会したお嬢様、音菜は芽衣のこと大のお気に入りで、この子のプッシュでどうにかなる? なりそうにないんだけど、そんなダメメイド、略してダメイドか、芽衣のメイド修行、期待してよいのかいかんのか、わからんながら、きっといろいろやらかしてくれそうという、それだけは間違いなさそうですよね。

『ご趣味のすすめ』、これ、なんかすごいな。たしなみ女学院の秘密は、お嬢様学校でありながら、生徒の98%が女装した男子生徒だということ。なんでそんなことに? というか、なんでそんな設定に……。昨今はやりの女装男子、男の娘というやつか……? と思ったら、数少ない女子4人で構成された唯一の部活、女子部が主な舞台となる模様。なるほど、特異なシチュエーションを用意して、あえて女子ばかりの部活動を舞台に? と思ったら、そこに女装男子がひとりまじるのか。いろいろ考えても仕方ない、そう思わせるような状況、前提に、いろいろ考えても仕方ない、そう思わせるようなやり取り、ナンセンスな言葉の応酬があって、脳で理解するよりも感じることを要求する。そうした雰囲気。ええ、まずは飛び込んで、感じるままに受け入れてみるといいのかも知れない。そんな漫画でありますよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第2号(2017年2月号)

2016年12月27日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年2月号

『まんがタイムオリジナル』2017年2月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下ナースが巫女の装束してますよ。手にはヒヨコ、たもとにもヒヨコ。山下さん、口がピヨピヨ。ああ、来年の干支、酉ですもんね。『小森さんは断れない』小森さんは晴着着まして、絵馬には健康の二文字。ええ、いい笑顔です。娘らしいはなやかさ。実に魅力的。そして『らいか・デイズ』らいかはというと、いつもの普段着、コートにマフラー、それでもっておみくじやったら、くじがボロボロ落ちちゃって、いや、これ、どうなんだ、運がいいのか悪いのか!? あの慌ててる顔がおかしいですよ。

『コスプレ先生の絵画教室』。ななみさんの人間関係。その深みというか腐れ縁? 語られていきますね。手持ちにいい衣装がない。なのでいつものレンタル衣装の店にいくわけです。ここ、なんでもあるな。しかも普通のじゃなくきわものまで揃ってる。というか、きわものメインじゃないのか、この店? 学生時分からの付き合いで、なにかあるとななみに頼ってきた、そのツケのせいで今誰もななみの頼みを断れない。あの表情。ほんと、どんだけ借りがあるんだろう。レンタル店の衣装モデル。まながやってるの、好評だというのはいいんだけど、理由が切なくて泣けてきますね。でも、あの露出多い服、ポーズとってるところね、なんというか、色っぽかったりセクシー! みたいなことはない、なんかぼーんとして当たり前、普通そのものといった風なんですけど、それが妙にいいと思えるものあって、ええ、やっぱり好評なのはまなちゃんの魅力あってのことなんですよ! いや、ほんとかなあ。ともあれ、この頼み頼まれの関係。なんか慣れるとまずそうな気がしますよ。

『スズちゃんでしょ!』。なんと祭に呼び出されて、スズちゃん、合コンに出るっていうんですよ。合コンと聞いて、合混、化繊? とかいってたスズちゃんがですよ。そして合コンの状況。ああ、スズちゃん、あかん、うまいこと乗り切れそうな感じがしない。指輪ならぬ指ぬき装備とかね、最近なににお金使った? 問われて答えるは、雨どいの交換! 東西両方……。面白い、面白いんだけど、うん、さすがに駄目と思ったか、スズちゃん、顔色失ってますね。でも、そんなスズちゃんだからいいんだと思うわけですよ。終盤のID、メアドの交換、携帯電話を忘れたといってしのいでると思いきや、本当に見つからなくて困ってる様子とかね、ほんと、スズちゃん、マイペース。今回の合コンは、祭の策略だったのだけど、まったくそれが通用しない。そこにスズちゃんのらしさがあるのだと思います。というか、少々どころでなく浮世ばなれなさってますなあ。

『カントリー少女は都会をめざす!?』、面白いですよ。大河さんミカン好きですか? 八重に問われて好きと答えれば、いっぱいもらったからおすそわけあげますという。ミカン大量にもらうのは、田舎のたしなみなんでしょうか。みなちゃんもいっぱいもらってる。箱単位でもらったりしてた。勝手に玄関にどーんと置かれていったりする。すごいなカントリー。大河さん、ごんぎつねを想像するレベル。いや、八重さん、ごんぎつねあきませんか。泣いちゃいますか。ですよね。でもそれで舌切り雀になっちゃうの、こいつはおかしかったです。おかしかったのはこれからですよ。大河さんにミカンをあげる。ビニール袋じゃ恥ずかしかろう。しかしそれでなんでお洒落なお菓子店の箱につめる? 高級な果物ってこんな風に売ってますけどさ、大河さんの反応見るに、今回の八重のたくらみは、見るからに無理してるっぽいミスマッチみたいですよ。あの東京に憧れる八重の、箱にまで特別なものを見てしまうところ。そんでちょっと都会の味には馴染めなかったところ。ああ、八重、とてもいいわ。無理してるっぽい。根がとても素朴。とてもいいわ。この子大好きです。その後のやりとりもほんと面白くて、この漫画の肝にあるキャラクターの魅力、やりとりの軽妙さ、素晴しいものがありますよ。

『ゆとりの町長』、新作です。東京の大学にいって、就職して、そして地元に戻ってきた主人公、町本ゆとり。あまりに変わりなく、低迷の続く町の様子にうんざりしながらも、それを変える力は持たない。そんなゆとりに風が吹いてきた!? いや、酷い話ではあるんですよ。高城センパイ。東京のいい大学にいって、バリバリやってた高城センパイ。その人が今、町に戻ってきている。ゆとり同様にニートをやってる。それ聞いて喜んじゃうんだ、ゆとりさん! ともあれ、高城センパイ、次の町長選に出る。この町を変える気満々なんじゃないか! と、その希望がさ、見事に粉砕される様ですよ。酷い! さすが小坂俊史だ! そう思いましたね。昔の男とヨリを戻して、東京に戻ったっていって、事務所に残された面々の悲痛な顔! で、ゆとり、なにを勘違いしたか、その高城センパイの志を受け継いじゃう! いや、これ、ほんとに町長になれるのん? 選挙に負けて供託金払わされるエンドでもおかしくないと思ってる。というか、ゆとり、ほんとに勘違いだった! すごいよ。さすが小坂俊史だと思いましたよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第1号(2017年1月号)

2016年12月26日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年2月号

『まんがタイムきららMAX』2017年2月号、先日の続きです。

はんどすたんど!』、夏休みが明けて、いよいよ2学期。ななみがなんだかんだ無茶いって、学校いきたがらない。結界があって家から出られないみたいなこといってね、そこをゆかちーに拾われるんですけど、ななみのよくわからない話をわからないまま適当に受けてるゆかちーが面白かったです。ななみの姿、自分のそれとちょっと重なる。なかなか抜けないお休み脳。課題もいい加減にしかやってなくて、学力テストで痛い目見る。うん、我が身を振り返りじっと手を見る……。体操部の皆、それぞれに真面目で、そんな彼女らをななみがこれでもかとひっかきまわす。楽しい。そしてやっぱり真面目なあまね先生。ことねにいたずらされて、それが一瞬部員にバレるところとかも面白くって、ほんと、この漫画、こうした罪のないドタバタがおかしい。そんでもってななみ、33点。ええ、かつての自分を振り返る思いですよ。

『どうして私が美術科に!?』、これはいい展開です。桃音が黄奈子のうちにいきました。合同制作の絵を回収しにいったんですが、そこでの黄奈子とのやり取りが本当によくって、黄奈子、美術科に入ったこと、まだ納得できてないのか。それでもういっそ学校も辞めてしまおうか。そんなこといった時に桃音がですね、いうんですね。ああ、切実なその言葉ですよ。間違えて美術科に入ってしまったこの子にとって、黄奈子の言葉は支えであった。だから簡単にやめるなんていわないでください……。その桃音に答えた黄奈子の言葉、それがまたよくて、そして最後に黄奈子が今の鬱屈をそのまま表したかのような絵に桃音が加えた一筆。ほんの少しで大きく変えてしまった、その一筆。そのまま黄奈子に向けた桃音の思いに重なるものかも知れないって思いました。

『JKすぷらっしゅ!』、えらいことになってる! 水着着用が校則で義務づけられてる、とはいっても澪花みたく水着丸出しで登校するこたあないよね! と思ってたんですが、まさにその水着登校が仇となってしまいました。満員電車で、ビキニの下が失われてしまった! パレオがなければ即死だった! って、そのパレオ、ちょっと! 透ける素材じゃん! さすがに恥ずかしがる澪花。そのピンチに手を差し延べるかなた。でも、澪花、恥ずかしがるポイントおかしくて、いつもはビキニ with パレオ。それがスカートになると恥ずかしい。なんで!? おじさん、わかんない。おじさん、わかんないですよ! 運悪く服装検査があったりね、それで澪花、潔のチェックを受けて、水着着用でないことバレちゃったり、って、いや、むしろ今の方が普通なんやからね? 澪花の水着不着用問題は故意ではないとしてとがめられず、また先生が水着喪失に関わってた、すなわち問題無事解決となったわけですけど、はたしてこれでめでたしといっていいのかどうなのか。ええ、普通とはなにか、それを改めて問う問題作であったと思いました。しびれます。

『夢見るプリマガール!』、文化祭のステージ。本番直前の舞台袖にて脚も震えんばかりに緊張している面々。そんな彼女らに先生のいった言葉。ダンスから離れていた先生がまた踊りたくなるくらいのものを見せてくれるのでしょう? それで気持ちが切り替わる。いつも通り踊るだけ。観てもらって初めて完成する。その言葉とともにはじまるステージですよ。ああ、この躍動感。コマを贅沢に使って、大きく描いた人物の動き感じさせる描写。その流れも美しく、四コマ漫画の制約をむしろ逆に活用するかのように、引いた絵でステージの流れを描きつつ、ぐっと寄ってダンスのダイナミズムを表現する。ふたつの要素を併存させて豊かな誌面。全員が揃って決めたラストの決めも素晴しく、ああ、本当に魅力的な描写の連続。息をのんで引き込まれる、そんな力感たっぷりのエピソード —。素晴しかった。最高に素晴しかったです。

『ぱぺっとコール!』はクリスマス会。先生のお家に集まって、というんですが、先生、妙齢の女性なのにイブの夜、予定なしというんですね。素晴しい! 自宅での先生、着ぐるみ部屋着で超キュート。素晴しい。ほんと、先生の魅力が爆発してました。ケーキ6等分失敗とかも、ほんと、最高だったと思う。あと、プレゼント交換。栞のプレゼントが変な油染みって、すごいな、嫌な感じ、ものすごくする。でもって、先生酔っぱらう。手にちょっとついたワインでつるちゃんも酔っぱらう。お酌するのが気にいったほとりん。それを形容して、歯医者さんのコップみたいになってるよっていうの、この発想、ほんと、めちゃくちゃ面白かったです。酔っぱらいふたり。ソシャゲひとり。食い倒れひとり。放置されるサンタクロース。そう思ったら、千冬が絡みにいく絡みにいく。もう、たまらんおかしさでした。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第2号(2017年2月号)

2016年12月25日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年2月号

『まんがタイムきららフォワード』2017年2月号、昨日の続きです。

『なでしこドレミソラ』、いい感じに課題を作ってきましたよ。佳澄の家で合宿をすることになった面々。そこで思わぬ出会いがあって、それは憧れの邦楽器バンド、AWAYUKIのリーダー、淡路雪菜さん。陽夜は音を聞いただけで、あわゆきさんの音だ、気づいて駆け出していくし、ええ、この子の入れ込みようがうかがえようもの。そして美弥も興奮しちゃって、ああ、この子にとっては憧れの三味線奏者ですわな。手本である、目標でもある。そんな人との出会い、きっと刺激になったことでしょう。さらには淡路の前で演奏することになって、ああ、皆の音が綾を織り成して、重なり、流れていく、その景色の美しさ。美弥の技量の足りないことも、その絵の面に表されて、ああ、豊か。美弥の自分の未熟を痛く感じ、ぐるぐる頭の中、いろんなこと思ってる、その気持ち、わかる気がするわ。これ、多分、演奏したことのある人なら、ああ、わかるわ、ってそんな共感、きっとあると思う。そしてそのアンサンブルに主旋律、陽夜が加わって、ああ、広がっていくね、そう思わされたところで、淡路から指摘されることがあった。ええ、これまでは、初心者の美弥、引っ込み事案の香乃、仲間に加わるまでに紆余曲折あった恵真などなど、この子らの問題や課題、それが描かれてきました。そして今回は、ひとり壁に直面してこなかった陽夜に課題が示されて、ああ、いいね、こうした指摘は貴重でしょう。これまでいろいろと悩んだり乗り越えるべきことに挑戦してきたりした彼女たち。ついに陽夜にその順番がまわってきた。ええ、この問題を自らのものとして受け入れ、乗り越えることで、彼女らのアンサンブルは本当になるのだろう。その予感がさせられる展開。とてもいい、大切な問いが投げ掛けられました。

『放課後のアルケミスト』、料理探求部を名乗りつつ、その実態は錬金術の研究にいそしんできた面々。その活動についにメスが入りますよ。風紀委員会。粛清だなんて物騒なこといってますが、なるほど、錬金術師が大暴れする世界です。風紀委員会だってそれなりに強権を奮ったりもするのでしょう。しかし、これ、ちょっと出落ち気味ですよね。だって、粛清だっていったすぐ後に、警備用ホムンクルスの存在が示唆されるわけですよ。敵意を向けたら迎撃するのだという。ああ、風紀委員会が危ない! さあ、いつ迎撃されるのか、どう迎撃されるのか、ハラハラしながら読んでたら、ああ、そうか、これ、まだ素材の段階。例の錬成鍋にいれてぶっ叩かないといかんのだな。ええ、風紀委の横暴に腹をたてた牧島の策ですよ。そのホムンクルスを、のうのうとその風紀委の目の前で錬成させるんだから人が悪い。ほんと、悪いやつだなあ。しかも、そのホムンクルス、結構たちが悪い。攻撃しても攻撃しても再生してしまう。って、これ、別に倒さなくてもいいのか。撤退したらいいのか。でも風紀委、撤退しないんだ。この子らも面倒だな。風紀委と料理探求部の共闘。というか、この漫画、ちょっとしたバトル漫画だな。とりあえずみんな普通の学生じゃない。なかでも普通じゃないのが山田で、ええ、今回も見事に山田による破壊が、やらかしが炸裂しましたね。ある意味ダイナミック。この思いっきりやらかす、その奔放さは、なんだか細かいことはどうでもいいや、そう思わせる威力ありますよ。

夢喰いメリー』、メリー、再始動ですよ。古いヒーローのお面を見て過去の記憶に遡っていったメリー。彼女と夢路の出会い。あるいは幻界に生じた異常、その発端が語られてきた、この一連の流れ。その先に、メリーが夢路と出会ってその胸に灯したもの。夢路がいなくなると寂しい、そう感じるようになった彼女の変化。門番としての義務、責任と、情を思いを知ってしまった。そんな彼女と夢路の関係、その接点としてヒーローの面があったということが語られたのですね。ああ、現界では夢路とレガレクスの戦いが続いている。押されている。ふたりともに押され、傷つき、いよいよ倒れるのではないか。ジョンの助けも届かない! そんな危機にですよ、メリー、現れて、その帽子からのぞくのは、かつて夢路とメリーを繋いだヒーロー、フォワードマンの面! ああ、ヒーローだわ。この漫画は、ヒーローをヒーローとして描く。強大な敵を前に、決してひるまない夢路がヒーローなら、そのピンチに駆け付けるメリーもまぎれもないヒーロー。今、ヒーローの帰還に、夢路、メリーの逆転を期待せずにはおられない。かつてヒーローに憧れ、そして今ヒーローを体現する、彼彼女の活躍を夢見ないではおられません。

『45分間の魔法使い』。突如来訪した謎の女。繊月理に用があるという。復讐だという。その女の繰り出す魔法。迎え撃つ理。その魔法を駆使した戦いは、空間を縦横に飛び回る理、それを追う謎の女の土魔法。見た感じ、あんまり鬼気迫る、そんな風ではなく、また柚木などは魔法の飛び交う戦いを前に、感涙にむせぶというのですから、なんでしょうなあ、なんか平和だよね。ええ、平和でした。謎の女、とっておきの水魔法が功を奏する! 文字どおり足をとられ、泥濘に沈む理! ああ、足をとめられてしまえば、もう勝ち目はないではないか。理のピンチ! そこに飛び込み、身をていして先生をかばおうとする茅子! ああ、いい子だねえ。しかし、ほんと、この漫画が緩くてよかった! やっぱりね、そうなんじゃないかなって思ってたわけですけど、謎の女、やっぱり理の友人で、桜楓、大学時代の同期だっていうんですね。ひとり面白い人が増えました。優秀でかつノリのいい、そんな人。これからの魔法の授業、なお楽しいものになりそう。そんなこと思わせるとともに、その夜、語られた理の魔法の教師になろうとした理由。ああ、ただ魔法を普及させるためではなかったのだ。この理の人情、人柄に触れるかのようなお話。皆の距離、ぐっと縮まるの感じさせられましたね。

2016年12月24日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年2月号

 『まんがタイムきららフォワード』2017年2月号、発売されました。表紙は『ハナヤマタ』。毛糸の帽子に和柄のマフラー。元気な子らの元気な雪合戦でありますよ。ヤヤの表情がいいですよ。好戦的! その雪玉、なるにぶつけるの? そしてマチから散々攻められてるハナですよ。もう、ほんと愛らしい。いい雪合戦風景であります。

『ちょっといっぱい!』、前回の放置エンド、ちゃんと続いたんだ! ちゃんと回収してもらえたんだ! ええ、放置されてた藍川さん。店じまいぎりぎり、暖簾を片付けようという時に発見されて、ほんと、もっとはやく入ってきたらよかったのにね。メニューはもうほとんど売れてしまってて、なのに藍川さん、お腹すかせてて、どうしましょう。もみじがね、具だくさんのチャーハン作ってくれました。居酒屋でチャーハン! まかないですね。まだ完全に店じまいしていない、そんな店内でチャーハンを食べる。みんなで食べる。そのにぎやか、わいわいとした食卓はしあわせそうで、皆の笑顔も素敵。藍川さんのことも大歓迎。ええ、とてもいい、そんな食事でした。もみじと藍川、ふたりの帰り道。家のこと話しあったり、食事のこと振り返ったり、それでふたりの距離の近さ、だんだんに近づいていく、そうしたことも感じさせられて、ええ、これは藍川にとっても同様だったのかもなあ、なんて思ったのでした。藍川、頑張りました。殻をやぶりました。よかった。と思ったら、翌日のこはる屋の様子ですよ。あ、これは藍川も参加する流れ!? ええ、ただではすまない、そんな予感がしますよ。

『ハナヤマタ!』、まさかのコスプレ回。冒頭の3000円前にしてすごい雰囲気漂わせてる勝さんの図もすごいんだけど、まさかそれを上回るインパクトがどかんとくるとか。さすが『きららフォワード』、D☆V雑誌、きららの名前は伊達じゃないぜ! よさこい部メンバーが、足りない衣装をまかなうべく演劇部に助けを求めたら、なんとハナは幼稚園児になっちゃった! いや、似合ってる、可愛い、可愛い。いけてますよ。後ろで照れてるマチちゃんも、ナイスナイス。で、ナースに仮装して嬉しそうなタミちゃんがいいですね。気にいってるんだ。ランとわ子、ふたりの衣装は、わりといい感じですよね。ミニフリル振袖とか、グッドですやん。と思うのだけど、やっぱりあきませんか。でもってここでボーナス、マチ、タミのスモック! うおお、これは似合ってない! うん、でもこれはこれでいいんじゃないでしょうか。マニア向けですよね? 今回はサリー先生の名誉挽回なのでありましょうか。勝に価格交渉しようというんですが、いや、そのフェイズは冒頭でもう終わっとるよ? ともあれ、ここでサリーに幼稚園児になりませんかというオファー。おお、今回はスモック押しか。ええ、次回はスモック祭ですね! いや、まさかそんなことありませんよね?

ゆるキャン△』、素晴しい。富士山を臨むキャンプ場、ふたたび! のっけから駆けてくる元気なふたり! あきとあおいなんですが、いきなりこけてるあきさん。うん、なにもないところでもこける。うん、なかなかにいい感じです。落ち着こう。先生、最高ですよ。途中、道の駅でベーコン、ブロックで買ってた。それ、あきにばっちりバレててね、あれでお酒飲むんですか? しどろもどろで弁解してる先生、可愛いなあ。あきに遠慮しなくていいですよ、お休みなんですし、そういわれて先生安心したんでしょうね、早速飲んでる! 最高や、この先生! またへべれけになりますのん!? ベーコン厚切りをざっと焼いてガブッ。ああ、やめて! やめてーやー! ああ、ベーコン、ブロックで買うたらいくらくらいするんやろ。ほんと、これはあかんわ。あー、先生、最高や。この漫画、すごいなって思うの、現地集合でキャンプ場にメンバーが集まる。ただそれだけのことで、なんでこんなに楽しいのん? なんでこんなに話ふくらむのん? というか、みんな自由すぎで、あき、あおいはアイス食べにいってるわ、先生はベーコンさかなに酒飲んでるわ、そしてリンとなでしこ合流して、焼きマシュマロ。ビスケットに挟むのか! うお、これすごいな、やってみたい。スモアってんだ! ほんと、自由。勝手にめいめい楽しんで、それを誰もとがめやしないし、むしろその自由が皆を仲間としてまとめてるみたいな感じさえあって、素晴しい。素晴しいわ。ほんと、最高だと思います。あとでベーコン、ブロックで買えるか、探してみよう。

『貼るカノジョ』、ゲストです。これ、ちょっとおかしかった。落ちの流れがいいですよね。カイロの精、きれいなお姉さんが見えるようになったという男の子が主人公。お腹が弱いという彼、冬場はカイロを手放せなくて、この子、しょーくんのカイロへの信頼と、そしてカイロの精のしょーくんに対する愛情。なんともいえないふたりの関係。そこに首突っ込んでくる合田さんなる女の子。ああ、この子、絶対しょーくん、広瀬のこと好きよね。合田に強奪されたカイロさんですよ。なんとか合田の腹から脱出しようと急に発熱してみたりと、その情熱よ。ああ、その情熱に応えようとするかのようなしょーくんの思いもこの上もなく盛り上がり、そうしたらさらに燃え上がるカイロさんの愛情。ああ、ふたりの間には誰も入れないの!? と思ったら、なんだこの落ち! やられた、あんだけ盛り上げ盛り上げ盛り上げて、ページめくったらこれ! すっころびそうになりました。いや、ほんと、これ、面白かったですよ。

2016年12月23日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年2月号

『まんがタイムスペシャル』2017年2月号、昨日の続きです。

『ちんまり経理のヒメ先輩』。ヒメ先輩が機械もの苦手苦手で、かかってきた秀ちゃんからの電話、パソコン立ち上げてもらえます? そういわれて、あからさまに嫌な顔。ああー、苦手なんだなあってわかる。けど、今の子だったら授業でコンピュータ使うよね? とは思うけど、それでも苦手って人、きっといるんだろうなあ。秀ちゃん、資料を忘れた。なので、ネットプリントでコンビニに出力して欲しい。おおー、こういうのやったことない。しかも秀ちゃん、この作業慣れてるんだ。画面も見えないのに的確な支持出すとか、自分にゃきっとできねえよ。パコソン苦手で馴染みのない用語に戸惑うヒメさん、素敵でしたよ。でもブラウザはともかくブックマはあきませんよ。略称、こいつはあきません。ヒメ、ドラッグ&ドロップができない。死んだ母ゆずりなのか! 必死の思いでPC操作するヒメ。その鬼気迫る様子たるや尋常でなく、でももうほんとおかしかった。コンピュータ、もっと進化して、ヒメにも使いやすくこなれたらいいですね。

『お役所忍務のススメ』は、気配もなく忍び寄るおじさんの話です。課長の同期の大原さん。娘が忍者課のファンで、って、わー、よかったじゃん、しのぶー。そう思ったら、あ、娘の心を奪った……。そうか大原にとって忍者課は敵なのか。パパさん、影が薄い。それを気になさってるのか。でもそれを忍者向きの素養だっていってしのぶに褒めてもらえて、でも特段嬉しそうではない感じ? そう思っていたんだけど、ほんと、忍者大好き、いつでもポジティブ、そんなしのぶに師匠認定されるわ、さらには地味で目立たない、そのことを、問題なく当たり前を当たり前にこなしてるからと、それはすごいことなんだと評価してもらえて、ほんと、このしのぶの言葉、多くの人に元気を与える、そんな言葉だったと思います。そして大原さん、娘にしのぶから師匠と呼ばれたこと伝えたら一気に株があがって、影薄くなりたいって……。いや、悩まなくっていいっすよ! 少なくとも、しのぶ的価値観じゃかなりいけてるわけですから!

『君のパンツに一目惚れ』、ゲストです。絹森萌黄君。入学式、後ろに座ってた女の子から素敵だったからって声かけられて、一瞬喜んでみたものの、素敵だっていうのはパンツのことだった。パンツのゴムのところに、名前とそれからクマのワンポイントが刺繍で入っていて、母ちゃんめ、やりやがったな、ってなところなんですが、なにが縁になりますものか、女の子に気にいられてしまった。しかもこれがきっかけで、クラスでのあだ名が決まってしまって、それがクマパン。本名より先にクマパンが定着してしまった……。つらい、つらいな、絹森。でも、女の子、それもかなり可愛い女の子、小桜つぼみにそんなにモテて、よかったじゃないか、といってもつぼみが好きなのはクマのパンツなんですが、ねえ、そもそもなんでパンツが露出しとったのよって話でもあって、つぼみには見せパンと思われてたし、母ちゃんに文句いったら、なんでパンツ見えてたの? ほんと根本のところを反省させられることになる……。萌黄、なんだかんだでつぼみと繋り持ててよかったじゃん、というのは外野の無責任な感想なんでしょうね。本人は思い悩んでいて、しかもクラスからはつぼみから告白されたと勘違いされていて、このなんともいえないナンセンス。おかしかったです。

『アテナの初恋』、素晴しいわ。地上の情報を収集するフクロウ部隊を統括するグラウクス。本人もフクロウなんだけど、その功績が認められて人の姿になれるまでになってるのか。すごいよな。こういう設定、神話から汲み上げて、こうやって漫画にして面白く読ませてくれるのもまたいい感じで、このグラウクス、アテナのことをね、お奇麗になってって褒めて、お、いい感じじゃん、そう思ってたら、え!? お世辞なの!? まさか、これが後々に効いてくるとは思いませんでした。元鳥だからと部下から疎まれたり、さらにはハメられそうになったり、でもこうした悪意に慣れてるんだろうなあ。グラウクス、アテナの目の前で、アテナの力も借りず、全部自力で解決しちゃった。そんなグラウクスのさらなる出世を受けて、アテナ様、お前みたいな部下を持って誇りに思うよ。その言葉、アテナの本音もちゃんと理解しながら、お世辞とわかっていても嬉しいものですね。ああ、部下と上司という関係を維持するためなのかい? あるいは? ええ、人間も神様も失敗しながら成長していく、最後の言葉が素敵でした。アテナ、グラウクスの誉め言葉、お世辞なんかじゃないって気づいたんでしょうね。

メェ〜探偵フワロ』、めちゃくちゃ面白いよ。フワロ氏、このところ小説の分野で活躍していたけど、やっぱり自分は探偵がいいのだと、そういってホールスの事務所に押し掛けるってんだから困ったおっさんです。じっと座って思索をめぐらせるホールスの周囲をぐるぐる歩いてみたり、って、それで羊数える効果が発生するのか! すごいな、ちょっとした必殺技じゃん。ほんと、ホールス、ペース崩されっぱなし。イライラが募っているの、ものすごく伝わってきて、しまいには我慢強い彼も降参してしまう。フワロ氏の捜査のやりかた、興味もないのに聞いてるホールスが不憫。しかも、その手法っていうの、途中からセクハラトークになって、あからさまに興味を失ってるホールスがすごい。めちゃくちゃ面白い。全然話きいてない。最高だ。そして、ホールスからフワロに譲られた人探しの依頼、これがまたすごい。うおー、往年の女優、どう見てもヴィヴィアンじゃん! フワロ、思いっきり拒絶するけど、あまりの展開に、ホールス、状況理解できてへんし! ヴィヴィアンに引き合わせた時も、ホールス、顔色失ってますよね。ほんと、予想もしないヴィヴィアン落ちに心底やられました。そしてヴィヴィアンの驚愕の過去! あー、そうか。じいさんへの愛の終焉、それが彼女をここまで変貌させたのか……。ちょっと切ない恋の挿話。そして新たな恋の育まれている今、ああ、ヴィヴィアンのその情熱! ちょっとフワロ氏には届かないようですねえ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第2号(2017年2月号)

2016年12月22日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年2月号

『まんがタイムスペシャル』2017年2月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』リコがですよ、届いたナギからの年賀状、掲げるみたいにして、その表情の晴れやかさ、ああ、嬉しいんだろうなあ、嬉しいんだな、生き生きとその様子が見えて素晴しいですよ。『ざしきわらしと僕』は裕貴とざわ子が一緒にコタツに入って、あたたまりながらミカン食べてます。キボちゃんがミカン転がしてるのもなんか面白いですね。そして『ちんまり経理のヒメ先輩』、ヒメ、お年玉のポチ袋持ってくいって首をかしげてる。もらったの嬉しいのかな? どうなのかな? ちょっとからぬこの表情。あれ、私、お年玉もらっちゃっていいのかな? みたいなこと思ってるのかな、なんていろいろ思わせるその表情、とてもいいと思います。

『ローカル女子の遠吠え』は富士山の話題。雲春、この人がまたやらかしました、っていうんですが、いや、この感覚は県外の人間にはわからんのじゃない? 静岡側と山梨側、ふたりの富士山過激派の前で、富士山の帰属にかかわる質問をしてしまった。いや、しかし、これ、まさかの展開でした。あの辺の県境は曖昧なままなんですよ。って、マジで!? そんなことってありえるの? 8合目から上は浅間大社の所有地だから静岡のもの。これに対し山梨側の言い分は、神域だから所有権を主張するのは野暮。これ、つまるところ、山頂は静岡ってことなんじゃないの? ほんと、この富士山に関しては譲る気のない過激派ふたりのやりとり。これはなかなかに片付きそうもない県民感情感じさせます。そしてお参り、初詣。りん子のなんともいえない絵馬。でも、これ、天は自ら助くるものを助くだそうですから、むしろよいのではないでしょうか。って、これ、西洋の諺か。最後の、新しい手帳に向かうりん子の真摯さ、これとてもよかった。でもって反省? 今回はめずらしくはっち優勢ですね。

『課長と私のおかず道』、保志さん、椎名につきあってといわれて、ああ、頭が、理解がついていってないですよ。今度の日曜ヒマ? 空いてますがと答えたら、待ち合わせ10時といって無理矢理予定いれられた。うおお、こんなのありなんかー。すごいカルチャーショック。自分なら、暇だが貴様のために割く時間はない、っていって断るパターン。うん、それだけに保志さんの善良さがわかろうものです。保志私服、シンプル、オーソドックスで素晴しい。対し椎名のチャラいこと。もうすぐ姪の誕生日だから、プレゼントを一緒に選んでくれ。なるほど、これが警戒させない言い訳ってやつか。ともあれ、買い物から食事になだれこんで、昼食はスパニッシュオムレツ、ここでもおかず道を、ひいては南条課長のことを忘れない保志ですよ。なんだか複雑な気持ち抱えながらも、その正体には気づかない。そしてそれは、保志と椎名がデートをしていたらしい、その話を聞いてなにか思うところあるっぽい南条課長にしても同様なのかしら。ええ、恋に、愛に、奥手な、あるいは不器用なふたりでありますよ。

『おしかけツインテール』、冒頭、テストの点数が下げってきてる花梨と、このところ調子がいい、ベストの点数とっちゃったっていう杏夏。それがふたりとも同じ点だっての、しみじみ面白く、ほんと、でも、杏夏、悪い子じゃないなあ。一緒に勉強会しようって誘ってくれた。ほんと、最初はあんなに意地悪そうに描かれてたのに、全然そんなんじゃないよって、口でいってるような悪い子じゃないよって、むしろいい子だよ、なんてたって友達ってやつだよ、そんな風に描かれるもんですから、花梨が杏夏と違う高校にいこうとしてると知って、ああ、青天の霹靂、ショック受けちゃってるのがですね、ほんと、いい子だなって、ずっと一緒にいるつもりでいたのに、困っちゃったねって。その困った気持ちと、応援したい気持ちの板挟み。こんなの見せられたら、すっかり杏夏のこと好きになっちゃいますよね。短い中学編。これで終わりだそうですが、杏夏、今後本編にも出てきたりするのかなあ。そんなこと思わせられて、ほんと、今、再会したら、どんな風になるんだろう。杏夏、きっといい表情見せてくれるだろうって思うんですね。

『ざしきわらしと僕』はコタツの魔力。バドミントンしようぜってやってきた希が、0.03秒でコタツに吸い込まれる。すごいな、そんなにか。コタツは暖かいだけじゃなく、いろいろ便利。そうした話もしてますけど、それよりもコタツに入るとなにか距離が近づいてるように感じられる。そんな雰囲気が素晴しい。お婆ちゃんにご飯食べてくか聞かれて、希、晩ご飯およばれです。おでんを食べるんですけど、熱いおでんをはふはふいいながら食べて、すっかりあったまっちゃって、コタツから出るどころか廊下にまで出て冷たい空気に当たってるのね。この描写はすごかった。そしてちょっと大人っぽい希? ああ、裕貴が彼女の横顔に見たもの、どういう感情だったのだろう。ふくらみのある、いいシーンでありました。そしてお婆ちゃんに聞く昔の不思議な話。山崩れから村民を守った不思議な光る女の子の伝説。もしかしてざわ子では!? うん、思った、思った。だから裕貴がすぐに確認してくれたの、よかったですよ。でもざわ子には覚えがない。人違いなのか、あるいは本当にただ忘れてるだけなのか。わからないのだけど、ここからのざわ子と裕貴の雰囲気、それがとてもよくって、ええ、ざわ子は妹なのか。姉じゃなくって、妹でいいんだ。こうしたところに、ちょっとざわ子の余裕みたいなもの感じたんですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第2号(2017年2月号)

2016年12月21日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年2月号

『まんがタイムきららMAX』2017年2月号、一昨日の続きです。

『こみっくがーるず』はかおすちゃんはじめ、皆の打ち合わせ風景を描きましてね、それはそうと、扉の編沢さん、べらぼうに可愛いです。いや、本編でも可愛いです。もう最高。さて、かおすちゃん、ネームを4本切ってきて、そのやる気やよしなんですけど、それぞれ、微妙に小夢とか、それから琉姫とかからの影響受けてるのがおかしくて、いや、だって、なんだか中途半端なのがね、おかしいんですよ。そして小夢の打ち合わせ、琉姫の打ち合わせ、そばで見る機会に恵まれて、しかし、編沢さん、小夢の打ち合わせにそんなにダメージ受けちゃうの。琉姫の打ち合わせでかおすちゃんがあわわってなっちゃうのは、うん、よくわかります。翼の打ち合わせがすごかった。言葉だと伝えきれないので、演じます。その演技力よ。編集さんは声援送るし、終演すればかおすちゃん、編沢さんも加わってのスタンディングオベーション。どんなにすごいの! めちゃくちゃ面白かったです。そしてかおすちゃん、ついに連続ゲストを勝ち取って、おお、どうなる。いや、まだ倒れないで! ええ、結果どうなるかわからないけど、頑張って! ですよ。

『すくりぞ!』、めちゃくちゃ面白い。1-Bは文化祭でウェディング喫茶を執り行います。椿山プロデュース。もう寝子への気持ちを隠さない。というか、肝心の寝子がすやぁすやぁって寝てるのがおかしくって、いやもう、ずるいっすよ。今回は、有能な椿山が大活躍。タキシード着て、うわあ、かっこいい。素敵すぎ。仕事もばっちり、もうほんとかっこいいんですが、寝子が近くにいると、あんな変態っぽくなるのか……。うん、絵面がすごく酷い……。そしてリンのにゅう様に対するアプローチ。これも酷い。いや、もうね、しかし、今回は好きという気持ちがどばどばと大量流出して、てんやわんや、でもって皆はドレス姿で可愛いしと、おかしい、可愛いのごっちゃまぜで、ほんと力一杯気持ちを揺さ振られながら読み進む思いでありました。素晴しかったですよ。ほんと、ものすごくカオスですけど、よかったですよ。

『魔法少女のカレイなる余生』も着せ替え回ですよ。リラ、もう着替えがないっていうんですね。やっぱ服とかもう着なくていいか、そんなこというリラですが、キャミソール? 意外や普通ですよね。ジャージとかトレーナーとか、そういうのでダラダラみたいにはならないんですね。今回もしじま、切れ味素晴しい。リラ、お姉さん。姉じゃわりーのか、凄むリラに似合わないと思っただけ、ほんと、思ったことをそのまま返す。すごいよね。今回は名言いっぱいでした。ささり曰く、服は女の子を至高へと止揚させるもの、アウフヘーベン! おお、かっこいい。これ、自分も真似しよう。アウフヘーベン! 皆を着せ替えしようという欲望を露にしたささりに大し、リラ、アブソリュートリィノーだ! かっこいい! これも真似しよう! 不思議とひきつける、そんな言葉の数々でした。そしてその後は着せ替えないしはファッションショー。ほんと、可愛く仕上りました。しかし、ささりが足りない、ささりが足りないんですよ……。ともあれ、わいわいとにぎやか、見た目にはなやか。素敵なエピソードでした。

『TCGirls』、いいですよ。アンが駄目になってしまいました。本人いわく、禁断症状。テスト前だというのにTCGに夢中だったせいで、カード類全部取り上げられて、そうなるともう我慢できない。デュエルができない。もう駄目だーってなっちゃって、勉強どころじゃないよ。そんなアンと一緒に勉強会。アンの強い要望でアンの家に集まることになるんですが、このアンの勉強の状況ね、本当に身につまされるもので、暗記科目は苦手、英語とか単語全然覚えられない、というのに、TCGとなるとすらすらカード効果が思い出せちゃうっていう、ほんと、これ、問題だわ。私もなんですよ。まいったなあ。他人事じゃないっす。夜になって、そろそろ帰ろうという皆を引き止めるアンがものすごかった。寂しいのかなあ。こういう素直さ、嫌いじゃないですよ。そしてついに禁断症状に襲われたアン。カードを見せても駄目、もう無理かも知れないってときにシオンが最後の手段使って、一気に元気回復させる、それどころかやる気完全充填でセメタリーから復活! 勢いあって、すごくいい描写でした。でもってテストも完璧にやっつけて、よかったなあ、極端な子だなあとか思ってたら、シオンがカンニングを疑ってる! 面白かった。これで、シオンもTCGデビューですかね? そして最後にダメージ受けてるニイナ。見せ場いっぱいでした。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第2号(2017年2月号)

2016年12月20日火曜日

『まんがタイムファミリー』2017年2月号

『まんがタイムファミリー』2017年2月号、先日の続きです。

『役職名はお嫁さん』、これ、獅子本さん、面白すぎだろう。出会いを求めるあまり、子連れ家族8割のイベント、もちつき大会にも負けずに参加するその前向きさ。前向きなのはいいけど、犬野から先輩から、不倫とかすんなよって釘さされて、さらには美如にも気を使われてたってわかってね、美如の意図を獅子本にいわずにはおられなかった犬野のその剣幕、ほんと、見事でしたわ。獅子本のギラギラとしたハンターの目。ついには孫持ちまで視野にいれるべきか悩む獅子を気の毒そうに見守る犬野。もう、たまらん。そんな獅子本についにチャンスが!? そう思ったら、まさかの展開!? いや、でも、明美さん、素敵な、素敵なママさんやん……。うん、飲みにいらして、獅子本さん。獅子本、美如がもちつきに誘ってくれたその理由を知って、なんか憑き物が落ちたみたいになってね、ああ、こうなったらほんと素敵な人なのになあ! ええ、この人、いろいろ損してますよね。いや、でも、余裕がない時はしゃーないですよね。ええ、獅子本さん、頑張って。

『レオタードって、恥ずかしくないですか?』、いいですよ。先輩ふたりが大会用レオタードを身につけて登場。おお、エレガント、エレガント。とても美しい。素晴しいです。あの後輩ふたり、とりわけちかがハイテンションになってるの、うん、わかりますよ。うん、ほんと素敵だものなあ。新体操でも応援ってやるんですね。確かに、音楽にあわせて手拍子とか、フィギュアスケートでも見るもんな。あんな風にやっていいのかあ。そして部長、五十嵐苺の演技。ちかと違って大きな声出せなかったりな。内気なこの子がですよ、リボンが絡まって、立ち止まっちゃった部長にね、こんなにも大きな声でガンバーって、ああ、とてもいい。シンプルな話ですよ。でも、それがこんなにもストレートに響いて、演技を終えた部長の、ちかの応援に対するお礼も、そして悔しさに泣いてしまうところも、すごくよかったと思ったのですよ。最後の落ちもね、あ、食べ放題は駄目ですか。うん、こういうのもとてもよかったです。

『パパとあそぼう!』は家族で買い物。パパはさくらと一緒に売り場から追放されるんですが、いった先はこどものひろば。そこで出会った鏑木君。いや、これ、面白いわ。鏑木君の連れてた姪っ子じゅりちゃん。ハルくんがさくらにいい顔見せたの面白くない。うん、じゅりちゃん、小さくても女であるのだな。じゅりちゃんはハルくんとデート。さくらちゃんはパパとデート? そう聞かれて、ちがう… いつもパパがついてくる。すごいわ。ほんとすごいよ、さくらさん。どんだけさくらの中でポジションが低いのだろう。そしてハルくん、鏑木君、お姉さんが怖い! うん、姉というのはこういうものです。ええ、ほんと、面白い回でした。最後のさくらのメールしといてっていうのも、うん、子供ってしたたか、しっかりものだわ。うん、ほんと、これは実感させられます。

『かしこみかしこみ』はハワイ! いや、いってません。温室でハワイ気分を楽しんでるだけです。このところ寒い日が続くから、というので、せめてものリゾート気分。プチ祈願のお客さんも自然とまざってきて、伊豆を思い出すなあ、って、なかなかハワイにはなりませんか! ハワイ力をあげるにはどうしたらいいか。その会議が面白かった。匂いでハワイ感を演出しよう。でも、山椒も奏衣様もお客さんも、ハワイにいったことがないのでその匂いっていうのがわからない。うん、私もわかりません。潮の匂いにしたらまた伊豆になるというので、トロピカルハワイなるアロマ入浴剤を導入。すっかりハワイ気分。お客さんもリゾート気分でリラックスでありました。ちょっとの工夫で日常にハワイ気分。楽しい遊びですよね。しかしこの遊びで、くたびれた気持ちが癒されたり、リフレッシュしたり。素晴しいですよ。ほんと、意図せぬプチ祈願、願いを叶えた奏衣様たち。この自然体がまたよいリラックス空間を作るのに役立ったのかもなんて思いましたよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第2号(2017年2月号)

2016年12月19日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年2月号

『まんがタイムきららMAX』2017年2月号、発売されました。表紙は『ステラのまほう』。珠輝と水葉のふたり、これはいったいどういうシチュエーションなのでしょうか。珠輝の手にはタブレットのスタイラス。これは絵を描いている途中なのでしょうか。目にハートが入って、ちょっと赤面。なにか、素敵おじさまなど妄想なさってる? そんな珠輝の後ろから、ちょいと頬を指でつついてる水葉もなにやらおかしな感じ。ゆるんでる珠輝にクールな水葉、いい対照でありますよ。

『りみっつ♪』、ゲストです。清水リカは女の子に好かれたい。目指すはハーレム。しかし、モテるのは男の子からばかりで、女の子からはというと、むしろ嫌われているという。なぜか? って、いや、いけすかない子だよこの子! 自分の可愛さに自信満々。美少女の私が男子にモテるのは当たり前。なんていってるからだよ、女子受け悪いのは! 女の子に好かれるのは、隣のクラスの赤木さんみたいな女の子。スポーツできて、クールに見せて優しいという。リカ、自分のこと、愛想よすぎるとかいってるの、即座に幼なじみにして主人公? の森川ユリが、リカちゃん愛想よかったっけ? にこにこしてるけど、この子、結構キツいな! いや、だからこそリカとこうしてつきあえてるのかも知れませんね。最初、男子にモテる清水リカという導入見て、きららMAXで男子モテはめずらしいな! そう思ったんです。けど、やっぱりというべきなのか、路線は外さなかったようで、ええ、まずは赤木さんと仲良くなれたんでしょうか。いけすかない? そう思わせて、そうでもないというの、導入としてはいい感じだったと思います。

『こすもぱわ〜しすた〜めめこ』、ゲストです。なんというか、不思議な雰囲気、けどこれ、慣れてくると面白さがぐっと出てきますね。地球外知的生命体との交流が現実味を帯びつつある世界。しかし藤田むつきは、その宇宙人とすでにコンタクトを果たしていて、見た目は大きいおにぎり? いや、人の姿にもなれるみたいですね。むつきの空腹を察知したら大量のおにぎりを出現させたりと、結構いいやつ。この子、タイトルにあるめめこなのかな? むつきの友達、るりにみずの、みずほがよってたかって可愛くしてみたりと、特段目的があるわけでもない、そんなゆるーいコミュニケーション。それが不思議とおかしくなってくる。いい感触でしたよ。

『ことりステーション』、ゲストです。山口から東京に出てきた女の子、東雲千鶴。学内の放送、お昼の放送かな? それを聞いて放送部に憧れて入部を決意したのだけれど、目標は立派なシティーガール? でも、三鷹翼いわく、放送部はむしろオタクっぽい……。うん、これ事実だと思う。私の通ってた高校でも、放送部はオタクっぽさ強かった。いや、吹奏楽部も似たようなもんだったな……。つうか、文化部ってだいたいがそうなんじゃ? 話が逸れました。放送部、あかん感じでいいですね。部室ではゲームばかりやってる。都古ひばりは、放送部に入って自分の好きな音楽を流したい、わりとちゃんとした動機があるみたいなんですけど、翼は全校朝礼がサボれる。あー。わかるー。そして部長は隣の部屋でお休み中。千鶴も思わず大丈夫かとつっこむ次第。でも、このいい加減さ、悪くない。気にいりましたよ。千鶴の方言キャラ、これもいい感じ。いや、方言、可愛いですよ。方言、もっと打ち出していきましょうよ。また、この絵柄、タッチも悪くないですよ。

『ちきんはぁと』、ゲストです。女の子ふたりがじゃれあってる、そんな感じの漫画です。マコと希。マコが、好きな人ができたとかね、だからもうつきあえないみたいなこといっちゃって、おや、そういう関係? かと思ったら、いや、そういうわけではないのか。ともあれ、マコ、好きな人がいるのは事実。コンビニでバイトしてる……、女の人。さすがだと思いました。ともあれ、なんとかして関係を築きたい。それで希に助けを求めるんだけど、マコが本当にあかんたれで、いや、連絡先を渡すとかわりと難易度高いとは思うんですけど、それにしてもチャレンジする都度、旨塩チキン買ってくることないじゃないか。この、マコのあかんところ、と思えば希にはちょっと強気というかね、その親しい友達への距離感、なかなかリアリティ感じさせて面白かった。この漫画、あっちにこっちに気持ちを揺らしながら、結局は希のもとに帰ってくるマコ。そんな感じなのでしょうか。いや、それも腐れ縁っぽさ感じさせて、悪くないと思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第2号(2017年2月号)

2016年12月18日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年2月号

『まんがタイムきららミラク』2017年2月号、一昨日の続きです。

城下町のダンデライオン』、アンジェリカの子供時代の話であります。誕生日のお祝いでしょうか、訊ねてきてくれた友人ふたりが帰ってしまって、少し寂しいアンジェリカ。友人と会うにも父の許可が必要など、いろいろ窮屈な毎日を過ごしている、そうした自分の境遇を受け入れている素直な子だったアンジェのもとに、見知らぬ子がやってくるっていうんですね。窓の外、バルコニーに落ちてきた。うお、茜様だ。まだ小さい頃の茜様だ。しかし、この茜様、後の人目につくことを怖れる彼女から知った人間にとっては驚くほどの快活さ見せておりまして、世界を救うだなんて面白いこともいっちゃう、そんな姿に戸惑いすら覚えるわけですが、そうか、あの事件の起こる前の茜様か。なんかしみじみと思いますね。籠の鳥だったアンジェを外の世界にいざなったの、茜様だったんですね。冒頭のアンジェのモノローグ。これは私が生まれた日のお話。これは、ただ誕生日であるのか、あるいは違うのか。違うのだと思う。誕生日かさえさだかではない。ただ、父にいわれるままに、お姫様であり続けた自分から、他の誰でもないアンジェリカその人となった日だというのでしょう。ええ、アンジェと茜様の馴初めで、そして同時にアンジェがアンジェとなった日。最後のコマのアンジェの表情がね、ぱっと明るくてとても素敵だったんですよ。

ラストピア』、島のお医者、ミレさんに会いにいきます。島の外からきたお客さん。昔はこのホテルに泊まっていたのだけれど、もうひとり一緒に泊まっていた人がいた。エミは覚えてないんですね。いつもの記憶喪失。そしてミレはその記憶喪失からの回復者だというんです。ああ、もしかしたら、そう思っていたことが確かになりつつあるのでは。なんて思わせる展開がありました。ミレの忘れてた人、それはフィマ。もう長くない。自分の死を悟ったフィマが選んだのは、この島で死ぬこと。そしてミレも死ぬつもりでいた。なのにフィマのことを忘れてしまって……、という、この島の記憶喪失の秘密。それは悲しい記憶を、バクが悪夢を食べてくれるように、切り抜くみたいにして忘れさせてしまうのではないか。そして、その悲しみに耐えられるようになったからこそ、ミレはフィマのことを思い出した……? などと思って、だとしたらエミの忘れてしまったこととは。ならばリッタの、ほぼまるごとすっぽり忘れてしまっていることはどういう? なんて思わされて、ええ、わからないながらも、なにか思わせる、そんなエピソード。フィマのことを思い出したミレの姿がたまりませんでした。

しましまライオン』は凛奈のエピソード。この子、すごいよね。唐突に人にされたというのに、ある種、誰よりもこの人の世界に適応している。そんな凛奈がアルバイトするっていいますよ。求人誌見て、どれがいいか、私らしく働ける仕事ってどれか選んでいく。それにつきあうえりなもいいですよね。凛奈がこれと決めた時のえりなの驚き顔が可愛い。そしてその仕事というの、なんと着ぐるみです。キリンの着ぐるみに入ってティッシュ配ってる。おお、これ、凛奈らしいって、確かにそうともいえる気がする……? そして隣のシマウマ。厳しい同僚って感じなんですが、中身はえりなか! うおお、めちゃくちゃ面白いシチュエーションじゃないですか。これね、凛奈とえりな、なんだか近しくなってますね。天真爛漫凛奈。動物に戻りたい、その気持ちは今も失っていなくて、でも動物に戻ったらえりなとこんな風に一緒にいられない。それはやだなぁ。そんな凛奈の言葉を聞いた、えりなの神妙な顔。それがすごく印象的だったんですね。この漫画、元動物の彼女らのコミュニケーション、鮮かで、彩り豊かで、情愛も深く、とてもいい。ええ、凛奈、えりな、とてもいいですよ。

『広がる地図とホウキ星』、素晴しいな。リン、登校中にゼルダを拾います。ゼルダもちゃんと下宿先見つけられたみたいで、でもどんなとこに住んでるんだろう。気になってたんですが、まだ明かされなくって、気になりますねえ。学校で、お昼休み、同じクラスのヴェリがケンカに魔法を使おうとしてるの見て、とめにはいるリン。電気の魔法か! それ食らったらトウモロコシがポップコーンになって、しかも静電気で体にくっついてるの。なんだ、このほのぼの。ケンカも立ち消えですよ。ヴェリ、魔法を使うと気弱になるんか。また、ケンカの相手、先輩みたいですが、この人との話で選択実技があることがわかる。ええ、次の授業は選択課題ですよ。クエスト。最初のクエストは街の美化活動。なるほど、学校のシステム、テンポよく開示されて、ほんと、こうやって世界観、システムもろもろ説明して広げていくのうまいよなあ。舌を巻く思いがします。さらには、街の美化活動。破れてしまったゴミ袋、あわやゴミが街中に散らばっちゃうというピンチを魔法でしのぐ、その見せ方のうまさ、生き生きと彼女らの個性を、世界を演出しますよ。ほんと、素晴しい。見事、見事であります。

『お願い!ロイヤルニート』、ほたるの妹、弟がやってきてしまいました。上は小学6年生。下は小2の双子まで、やんちゃで元気いっぱいの4人。そうか、ほたるは5人姉弟妹の一番上だったんですね。なるほど、道理でニートの彼女らの世話、くじけないわけだ。しかし今回は、年少の子らの前だからでしょう、ロイヤルニートの皆さんもとてもお姉さんぽく余裕を見せて、なかなかによかったのではないでしょうか。とりわけ、隙間妖怪ならぬ早乙女スイさん。消える板なる発明品で子らの気持ちをつかんで、そしてさらにはかくれんぼ。本人はね、すぐに見つかっちゃうんですけど、ほたるに見つけてもらいたかった一番上の妹、沙夜を誰よりも先に見つけて、そしてほたるに甘えたいという気持ち、それをすくいとってあげる。ああ、いいお姉さんじゃないですか。まだまだ引っ込み思案ではあるけれど、子らには好かれて、これをひとつの経験として苦手を克服していけたりしそうな予感させましたよね。いや、しかし、皆、いいお姉さんぶりでした。

カラフル・マキアート! — 魔法少女は戦わない。』。ひとり能力の決まらないみのり。この子の悩みを生徒会長、そして副会長が解消、でありますよ。あ、ごめん、いいすぎた。解消にはまだいたってない。熱中症? 疲労? でへばってしまったみのりを拾ってきた生徒会長。副会長の部屋でお話することになるんですけど、魔法少女のことコスプレと思ってる生徒会長が、早着替えだとか、いろいろ聞きたくてうずうずしてるのおかしくて、さらに生徒会長から以前の変身、あれがバレてしまうのではとピリピリしている副会長、これも実に面白くて、ええ、ふたり、本当にいいコンビだと思います。どことなくおかしなやり取りにはなってるんだけど、生徒会長、この人のみのりに対するアドバイス、結構的確? いや、やっぱりいいかげん? ともあれ、みのりの悩みを軽減したことには違いなく、ええ、いい先輩をしてるなあって思いましたよ。この人、コスプレだ、悪の魔法少女だなんだ、おかしなこといってる時はなんだかトンチンカンですけど、こうして普通にしてると優秀な人なんだなって再確認させられましたよ。そして栞。この子が、副会長の家の床濡らしたことあるの? 誤解されてる様子が本当におかしくて、こういうささやかな行き違いに発するおかしさ、実によい。ええ、この漫画のよさは、こうした会話の面白みにあるなあ。すなわちコミュニケーションのよさってやつだな。最後のね、生徒会長と副会長のやりとりもとてもいい。ふたり、本当にいい友達なんだなって、見ていてとても心暖まるものありました。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第2号(2017年2月号)

2016年12月17日土曜日

『まんがタイムファミリー』2017年2月号

『まんがタイムファミリー』2017年2月号、発売されました。表紙は、ああ、もうお正月ですね。『大家さんは思春期!』、チエちゃんは書き初めをしてまして、その文字は節約! ああ、夢のない言葉! でも、それがチエちゃんらしいわ。『牧場OL』南はお雑煮、お餅を食べまして、しかし、正月太り? 白いパーカー、頭にミカンで、南自身が鏡餅みたいよ? そしてひとり晴着、『月夜にカカオシガレット』の小鞠。ええ、とても娘らしくて素敵です。手にした羽子板には伊万里さんが飾りとなって、ええ、華やかなワンポイントになっています。

大家さんは思春期!』、先輩になったチエちゃんの悩みというか活躍ですよね。下級生とどういう風にコミュニケーションしたらいいかわからない。これ、チエならではの悩みなのではないか、なんて思ったの、この子、普段は年上の人に囲まれて、それも先輩とかいうレベルでなく、前田さん、麗子さんといった大人たちでしょう。さらにいえば、商店街のおじさん、おばさん、お年寄りとの馴染みも深い。反面、年少、ええと、年の近い年少ね、そういう付き合いは薄そうだものなあ。クラブ活動なんかも、この料理部がはじめてでしょう。慣れてないのもわかろうものです。しかし、あの車道側にたって手を引くとかね、なんという素敵先輩! うわあ、これ、チエを憧れてる、というか崇拝? 信仰? そんな後輩からしたら、嬉しい通り越して感激感動ってやつなのかい!? なんて思われて、いや、なんかご利益? そっち? 現世利益? ほんと、チエ、どんだけ崇拝されてるの。でも、チエのあの対応は正しかったんじゃない? なんて思われて、いや、どうなのかな。もっと親しみもって近しくコミュニケーションできるようになるの、目標にしてもいいんじゃないかな、なんて思われて、でもコミュニケーションの発端としてはこれでもいいかもですね。

『妹のおシゴトは時給2000円』、なんかまたおかしなことになってる! 5本指靴下をはいているせいで、兄、いや兄を演じる只野に泣かれる。口答えしたら時給を減らされる。いや、それ、最低賃金割ってるから! しかし、今回、見栄張りミエ子の友達問題、ちょっと路線変更して解決に向かうのかななんて思わされて、あれ? なんか違う? いやね、あのお金ばっかりかかって、なんか薄っぺらい友人関係。スマートフォンの故障でその方面の人間関係から離れて、地味で素直そうな子との友情育む、そんな方向にシフトしたんじゃ? って思わされたわけですよ。しかもリアル妹。いわば妹の先輩に、妹としてのあり方について教わろうという。って、これ、ほんとおかしな話だな。自分でまとめてて、なんかおかしくなってくるぞ。しかしこの衣々子さん。なんか妹として兄に過剰? そうしたもの感じさせて、そしてさらには兄が只野を嫌っている!? というか、この兄、いわゆるシスコンってやつかい? ええ、この子のふるまい、只野には全然通じない、参考にはならなかったっていうのがいい落ちでした。

『かなみ育成中』、もしかしたら大進展!? これまで、イベントだ、恋愛だ、彼氏作るぞ、みたいなこといいながら、おかん属性だかなんだかのせいで、まったくもって微塵もちっとも動かなかった彼女らの状況がですよ、動いた!? 動く!? マジか! 信じられない! 保育園のクリスマスの準備。これが当面のミッション、弟、妹のためになる活動ですよ、そりゃ叶美も頑張るでしょう。そう思っていたら、おや、動いた? いや、最初はなんかおかしな話かと思ったんです。いかにもあやしい風呂敷にいっぱいのおもちゃを包んで担いでいるあやしげな男。子供の敵認定から不審者を見る目にグレードアップする叶美がすごくいい。さらにおもちゃの在庫がないという話を聞いて、憎しみを深める、そんな叶美が素晴しい。いい子だわ。可愛いわ。このあやしい男の正体判明からの流れに驚かされたのでした。おもちゃのすみよしの息子さん。クリスマスにはサンタクロースになって、子供たちにはおもちゃ。叶美たち三人にもプレゼントをくれて、今日ぐらいは子供でいなよ。うおお、叶美が赤面だ。ウソだろ!? これまで、今まで、あんなにあんなであんなやった子やで!? もう、うろたえるレベルですよ。もう、完璧な展開なんじゃなくって!? 結が、さきが大盛り上がり。これ、叶美も悪くない雰囲気で、ああ、叶美さん、先に進んじゃうんですか!? いや、そう簡単には進むまいとも思うんですよね。いや、しかし、これはすごいわ。山の動く日きたる!? 穏やかではいられません。

『広島さん、友達になってください』。いいですね、カープに夢中。お母さんが、タミちゃんが、カープ、カープと騒いでる。あの優勝パレードがよっぽど心に残ったのでしょう。反面、キミちゃんはやたらネガティブで、軽々しくファンを名乗っていいのか。さらには、私が応援することで勝てなくなったら!? いや、後者は私もよく思うので、あんまりこの子のこといえないなあ。なんて思っちまって、ねえ、思いますよね? ない? そんなキミが、カープ優勝の録画を見て、ちょっと高揚しているその様子、いいですね。しみじみと、ちょっとずつ、気持ちが色付いていくキミ。その変化する速度の違い。本人いわく、熱の伝わり方だっていうんですが、いいですよ、これ。絵に、漫画に、その様子がしっかり表現されている、そう思わされました。静かで、しかし実感のともなったキミの共感に対する気持ちの表明。他のね、タミのね、すごくストレートな言葉も面白いんですけど、そこに静かなキミが対照的なよさを打ち出して、とても魅力的でした。キミがスロウで、しかし誠実であるところが肝であるな。そんな風に思わされました。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第2号(2017年2月号)

2016年12月16日金曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年2月号

『まんがタイムきららミラク』2017年2月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。破魔矢を持った千矢さんですよ。背後にはくろうがおりまして、ふたり、いいコンビ、そう思わせるようにも思われて、ええ、なかなかにかっこよく、魅力的な表紙であります。というか、やっぱり千矢さん、露出が危険です。ほんと、この子、生き生きと元気はつらつ、そうした要素がそうと思わせてないだけで、かなりのお色気キャラ、美人さん。あらためて思わされるイラストでした。

うらら迷路帖』、占力を上げるための合宿がおこなわれます。場所は樹海。あんまり夢や希望、ロマンとかはないっぽいんだけど、それでも憧れの友達との旅行といってうかれてる紺がおかしいです。旅行よりも、旅行を楽しみにする、そのシチュエーションが憧れというのがおかしい。いつもは一番落ち着いてるこの子が一番浮ついていて、これもちょっと新鮮でした。合宿、特訓メニューは充実していて、それぞれで得意が違うのいい感じ。運動、瞑想、滝行などなど、いかにもそれっぽいのが続いたと思えば、食事までもが特訓の一環。実際、これで皆の力あがってる。ああ、マツコさんが可愛いわ。千矢だけは変化が見られなかったんですね。落ち込んでる千矢を見て、占いが成功しないのはそのためのやり方を忘れてるだけ。それで夢占いの臣が千矢の夢に潜ってくれる! と、これ、危なくないのんか? 以前のくろう占い、なにやらおどろおどろしい話もあったよね? ということで、これ、臣と千矢、結構な試練に直面するのでは!? なにやらドキドキしますよね。いや、うん、ドキドキしますよね。

『アーケードバトラー カケル』、ゲストです。ゲームセンターでカケルが遭遇したのは、謎の筐体。プレイしようとしたところ、ゲームの中に吸い込まれてしまい、しかもそこでは女の子の姿になってしまってというからさあ大変。ゲームの世界のもろもろは、まだよくわかってない。先人がふたり。ニナとミヤビがいろいろ手探りで探っているというんですが、これという答は見つかってないみたいですね。とりあえず、着替えられることは確定している。ステージクリアするとレア衣装がもらえるとかね、なるほど女児向けゲームかと思えば、バトル要素もありあすという。そんな世界で一緒に戦う仲間がおかしい。ニナ、本名、蜷川穣太郎。考古学の教授というんですが、結構なお年? ミヤビは性別こそは女だそうだけど……。この漫画、読み切りとのことなので続かない? ともあれ、ニナ、ミヤビという癖のあるキャラクター、これはなかなかにいい感じでありますね。

ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、イベントの第三試合。以前クエストで競い合ったり助け合ったりしたわこのギルド、スーパー☆ノヴァとマッチングされて、さあなにをやらされるのかというと、巨大な樹の魔物を狩れというんですね。これ、じょそ天がレベル高いせいで、ボスの能力がやたら引き上げられてるってのがおかしい。しかもじょそ天、装備が足りない。まあ、この人がフル装備になれば、他を圧倒しちゃってお話にならんだろうしなあ。と思ってたら、キャロ大活躍! のち、死亡。あー、まさにキャロのキャロらしい姿であります。今回は、それぞれのキャラクターの奮闘、そこに現れる個性もろもろ、そうしたのが楽しかったんですが、いや、それよりも、あの子ですよ、あの子。ファイアリーフたん! うおー、めっちゃ可愛い。2段抜きで登場だー! すごい、主役みたい! ほんと、大活躍。そしてうるさいわこに取り巻き召喚。ほんとおかしかった。最終戦はキャロライン親衛隊の圧勝だったけど、総合の順位では43位。Dランクの43位ね。すごい戦果ではない。けど確かなステップアップ感じさせる結果となって、この少しずつってのがいいバランス。そして飛空挺チケット。お、なにか面白そうなアイテムじゃないですか? これ、なんか次のイベント発生の鍵ですか?

『はねいろafter-school!』、ゲストです。美大受験をするために、美大受験予備校、いや、画塾っていうのか。はねのみやアトリエに通うことを決めたヒロイン風乃。どんなところだろう、緊張していったアトリエは、なんだか喫茶店思わせるたたずまいで、扉をあければ可愛いワンコがお出迎え。先客ふたりは、窓辺のテーブルでお茶をしながら楽しく歓談していて、やっぱりここはカフェなのでは? 先客は鈴芽と蓬。皆、高校2年生。ここで美大入試の準備をしつつ、レッスンのない日にもここに入り浸って、おやつ、お茶、おしゃべりしてるっていうんですね。なんだかゆるい? アットホーム? そんな雰囲気はゆったりとして、心地いいですね。先生も優しそう。美術について、いろいろ知れそうなところも嬉しいです。鈴芽は風乃と同じ学校で、あの制服ね、よく見たら同じ制服だったっていうの、シンプルながら面白い。そして憧れの先輩、花日さん。この人の存在、風乃にとってどういう意味、重みを持つのか、気になるポイントです。

『きのあす日和』、おお、これはなんか意欲的! というか、ミラクは『桜Trick』が掲載されている雑誌、これくらいで驚いてはいけない。そう、驚いてちゃあいけないんですよ。親子なのかなあ? でも、希乃って呼び捨てにしてるね。姉妹? ちょっとお寝坊の希乃を起こして、準備していたご飯を出して、この子は明日。年の離れた妹なのかと思わせて、いってきますのキスが本格的。ああ、そういう関係なのですか? 学校にいけば、友達のゆずちゃん(ねずちゃん?)、ももちゃん、紫と一緒に家庭科クラブのそのなかのお嫁さん部の活動です。お嫁さん部の発案者はゆずちゃん。お嫁さんになりたい、憧れの人がいる、そんな感じみたい。かと思えば、明日みたいに同棲? 同居? つきあってる? お嫁さん? 一歩先に進んでる子もあって。ええ、ふたりの関係、謎ですよね。どういう間柄なんだろう。気になりますし、キスしてる時ってどんな感じ? いろいろ思ってる明日も色っぽい、そんな漫画でありました。いろいろ、いろいろ、気になりますよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第2号(2017年2月号)

2016年12月15日木曜日

じっくり絵心教室

 先日のことです。任天堂さんからメールが届きまして、内容はといいますと、とある条件を満たしたので貴様に3割引でソフトを購入する権利をくれてやろうというもの。いや、もちろん、こんな高慢な文面じゃありませんよ? ともあれ、3割引で任天堂ソフトを買える。となれば、どうしたものか。10件から選ぶがよいとの内容見て、ああ、これ買ってもいいかなというのをひとつ見つけたのですね。それは『じっくり絵心教室』。またか! お前、前にも買ってただろう! そういわれれば、はい、そのとおりです。認めざるを得ないのですが、いやね、たまにね、ちょっとお絵描きなど頑張ってみたいかな、なんて思うことあるじゃないですか? ないですか? 私にはあるんですよ。

以前、3DSでのお絵描きチャレンジは、残念ながら頓挫してしまいました。いえね、レッスンの時には拡大して描けたのが、続くミニレッスンでは拡大できなくなっちゃってて、細かいところがうまくいかなくって、描いてはやりなおし、描いてはやりなおしってやってるうちに完成しなくなっちゃって、先に進むことができなくなってしまった。今から考えたらわかるんですよ。へたでも不完全でも、とにかくやっつけて、次へ次へと課題をクリアしていけばよかったんです。でも、変に生真面目というか、変に頑なというか、悪い癖ですね、ちゃんとできないといけないみたいな気持ちがために、ちゃんとレッスンを終わらせることができなかった。ええ、駄目なんですよ。自己嫌悪とまではいかないけど、反省すべきところです。

さて、そんな私です。どうせWii U版を買っても積むに決まってる。うん、実はちょっと危ない。最近、Wii UはHulu専用機と化していて、お絵描き練習も全然進んでない。いやね、このソフトだけじゃなく、他のゲームもろくにできてないんです。なかなか時間がとれなくて、というのはもうほんとただのいいわけで、ちゃんとやる人っていうのは、ちゃんとそのための時間を工面して、ちゃんと取り組むものなんです。ええ、ここでも反省ですね。

とりあえず、最初のレッスンだけは終わらせてますよ。トマトを描くやつ。ええ、こんな感じです。

これ、描いた時は、だ、だめだー! と思ったんですが、時間おいて見るとちゃんとできてるみたいに見えますね。でも、ほんと、お手本みたいにはいかない。サッピツがうまくいかないっていってますけど、パステルをこすってなじませてというの、ほんと、全然思うようにできなくって、2色をうまくなじませてグラデーションに、どころか、ムラになるし、しまいには地の紙が出ちゃうしと、ほんとちゃんとできなくって、これ、なんかコツがあるんだろうなあ。

とにかく、できないのはしゃあないと割り切って、描いていくしかないんでしょうな。そのうちに画材の、というよりもこのソフトの癖、コツなんかもつかめるんじゃないか、そんなこと期待しながら、とにかく描いていくしかないのだろう。ええ、ちょっとずつでも進めていきたいと思います。とりあえずは、このトマトの絵、保存するの忘れて閉じちゃったので、中途の絵が残ってる。またその先を描いて、完成させて、次のレッスンに進むのがよさそうですね。

2016年12月14日水曜日

めがみめぐり

 ちょっと前に話題になってました。箕星太朗氏のデザインしたキャラクター、ツクモを連れて旅に出ようというゲーム。交通系ICカードの乗車履歴、買い物履歴を読み取って、ゲームに反映させるというのもなかなかに頑張っているなと思って、私もちょっと興味を持っておりました。そして先週、すっかり忘れてしまっていたのですが、ついにリリースされたと、しかも全然気づいていなかったのですが、ゲーム自体は無料なのか。びっくりしました。『バッジとれ〜るセンター』とか『イラスト交換日記』みたいに、ゲームソフトは無料、追加要素やプレイにお金をとるものがあるとは知ってましたし、自分も遊んでいるのですが、任天堂以外でこういうものが出てくるというのは予想してなかった? ええ、素直に驚き。でも、まあ、これはありがたいことだと、ダウンロードして『めがみめぐり』、遊んでいます。

私の持っているのは旧3DSなのでNFCを読むことができず、なので交通系ICカードとの連動はまだ試せていません。とりあえずざっと調べてわかったことは、定期利用分は読み出せない。そして私の持ってるPiTaPaでは買い物履歴を読めない、という2点でしょうか。なので私の場合はバスの利用と、それからまれに使うJRの乗車履歴。これくらいかな。そもそもPiTaPaで買い物すること、ないからなあ。以前は四コマ誌の購入に使ってたんですが、そのコンビニがなくなっちゃって、今は現金決済です。だから、幸か不幸か、PiTaPaの制限は問題ではないんですね。

ゲーム自体はシンプルなものです。新米めがみのツクモと一緒に、全国鉄道マップを盤面に見立てたスゴロクをしながら、言葉を教えコミュニケーションしつつ、ミニゲーム、モノノケとのバトルなどを通し、神格試験に挑んで、ツクモを成長させていく。途中途中に現れる、神格試験の試験官、個性的なめがみとの出会いはなかなかに面白く、反面ちょっとたるい。いや、やっぱりね、サイコロ振って、駅間移動して、停まったところでツクモとコミュニケーションして、いろいろよくできてる、優れてる、そう思わされるところはたびたびあるんですが、同じようなコミュニケーションが続いたり、また結構長めのADVパートは億劫に感じたりするものではないですか。でもスキップするとかもったいない。というので、未見のものはとばさず読んでますよ。

このゲームは、急いでツクモのレベルをあげて、とか考えない方が楽しいのだと思います。神格試験にかかるミッション、それをクリアするために、あっちの駅、こっちの駅へと移動する。その旅の合間にツクモと話しをする。ツクモがですね、よくできてますよ。なんと、しゃべる。これ、スピーチシンセサイザーですよね。Megami Speak Engineって名前らしい。これが驚きのクオリティなんですよ。教えた言葉のイントネーションを、いくつかの候補から選ぶことで、自然な読み上げをさせられる。一般名詞、有名な固有名詞はおそらくイントネーション辞書を持ってますね、これ。でも、そうした辞書にないような言葉もそれっぽく読ませることができて、これだけで結構感激ものでありますよ。これが携帯ゲーム機で実現されたということにも驚きますし、もう数年ほどしたらもっと自然に、より違和感ないスピーチが可能になるんだろうな、そう思わせるポテンシャルがありましたよ。

そしてツクモ、よく動きます。これはLive2Dでしょうね。2Dイラストがしっかりアニメーションしてみせて、これもよくできてるわあ。多様な髪形、多様な衣装、そして動きもあいまって、ツクモはかなり可愛くしあがっています。これ、今後アップデートとかあるのかなあ。コミュニケーション要素が大幅強化されたりしたら、それだけでかなりの人が魅かれるのではないか、そんな力を感じさせますよ。

私は今のところ、一日にちょっとずつ、あんまり一気にがーっとやると疲れちゃって嫌んなって、やめちゃうかも知れないでしょう? だから、一日二日かけて神格をひとつ上げる、それくらいのペースで楽しんでいます。寄り道しながら、いろいろアイテム集めたりしながらね、ミッションこなして、今や神格レベル4ですよ。って、低! いや、これくらいでいいんですよ。あんまり一度に遊んでしまうのももったいないってものですよ。

このゲームは鉄道地図を盤面としたスゴロクです。その鉄道地図は実際のものを反映していて、どこそこ駅にアイテム入手できるつづらがあるからそこに移動して、どこそこ駅が神格試験の会場になってるからそこに向かって、みたいなこと、サイコロ振りながらやるんですが、いやあ、駅がわからない! 今ね、富田林駅につづらがあるっていうんですが、駅の名前は知ってても、それがどこにあるかわからない! 阪急富田の近くじゃないのん? そう思ってたら、うわあ、全然違うやんか。かなり南の方。河内長野とかあたりか。もうちょっとで奈良とか和歌山やんか。いや、ほんと、これ、目的駅がぱっとどのへんか思い浮かぶ鐡の人はすらすら行き先決めて乗り換えルートを決定してみたいにできるんだろうなあ。自分は阪急沿線くらいしかわかってないもんなあ。ええ、見知らぬ土地、見知らぬ駅をゲームで知るのもまた一興、そんな感じで楽しむのがよさそうです。

ああ、そうそう。私は近畿地方からスタートしましたが、北海道からはじめたりするとなんかつらいらしいですね。うん、鉄道、ピンチらしいものなあ……。おそらくは神格があがっていくと、近畿を出て、他地域に向かう必要も出てくるものと思われます。となると、うーん、関西でさえ、大阪でさえさっぱりわからんのに、さらに遠くの土地となると、ネットで検索したり路線図見ながらとかしないときびしくなりそうです。

2016年12月13日火曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年1月号

『まんがタイムジャンボ』2017年1月号、昨日の続きです。

『ペンタブと戦車』はここにきて新たな展開、急展開。里見青年がいうんです。もうそろそろ、曾祖父、すなわち里見大尉が結婚するはずだって。しかしそのお相手はいずこ? おお、出てきましたよ。これまた凛々しいお嬢さん。陸軍少将佐久間道造の娘、佐久間スミ! 可愛くていらっしゃらない? そしてこの人、想い人があるという。陸軍大尉さん。おお、里見大尉か! 曾祖父か! そう思わせて、いやきっと違うぜ、こいつは。そう思って楽しみに読み進めたらですよ、うおお、やっぱり違ったぜ! そうか、武田大尉か。だよなあ、武田大尉、素敵だものなあ! と思ったら、違う! やっぱり、スミさん、ちょっと変だ! 5年前の大連で、里見に介抱される酔った武田を見て、私が介抱してさしあげたい、そうした思いの募ったという! って、なんかやばいよ? でも、すごく色っぽくいらっしゃる。美しい。美少年みたい! あ、これ、そういうことか。うみねこ先輩向けのサアビスってやつだ! ともあれ、このままいくと歴史が変わる。里見青年あやうし。ああ、どうなるのか。楽しくなってまいりました。

『シコふんじゃえば?』は、スー女子会なる催しであります。相撲好きの女子、スージョの集う魅惑の会合だというのですね。舞が杏子を誘います。というか、強制的に参加させられとるわけですが、そこにはかのお尻姫もくるというのです。ああ、これ、杏子の知りあいだったりするんじゃなくって!? というのが私の予想でしたが、ああ、違ったー。ただ多少は縁のあるようで、北ノ島、すなわち杏子の父のファンであった模様です。というか、舞もなんで北ノ島尻うちわとか作っちゃってるの!? お尻姫、えりに夢中の舞に焼き餅やく杏子とかね、ちょっと可愛くて、そう思えば、酔ったいきおいで雲龍型土俵入りはじまっちゃったりね、なんだこのカオス。めちゃくちゃ面白い。ほんと、好きが限界突破しちゃってるお嬢さんたちの饗宴。大変楽しゅうございました。そしてその帰り道。舞をおぶった杏子の、たしかに感じる暖かみ。これもよろしゅうございました。

『大漁ガールズ』は、ハルキから栄子にターンが移りまして、完全なインドア派の栄子。外出したいとハルキがゴネたら、重い腰をあげてくれて、いった先はデパートのゲームコーナー。あらゆるジャンルでその腕前見せ付ける栄子が素敵。ハルキがね、魚のぬいぐるみ、とってもらったりしちゃってるのね。そしてふたりのいきつく先は、リール型コントローラーを使って遊ぶ釣りゲーム。って、こないだ映画いった帰りにちょろっと覗いたゲームコーナーに、こういうのありましたよ。水平に配置されたでっかい画面に魚ならぬ首長竜が泳いでる。そいつを釣るってわけですよ。へー、すごいのあるなー、って思ってたんですが、まさにそうしたゲームのバス釣り版、ハルキと栄子が対戦することになって、おお、すごい、栄子がやる気だ! というか、この子のこんな姿はじめて見た! というか、ハルキさん、あなたは文句が多すぎるよ! ともあれ、栄子、ゲームだけれど釣りの楽しみ、ちょっと覚えちゃった? その様子見てるハルキも嬉しそうで、そしてさらにここに雪子が乱入。ああ、雪子の釣果も気になります。

『大正みつば歌劇団』はよいなあ。裁縫の授業。女学校の情景なども描いてくれまして、そしてメインの演劇部に入っていきます。とはいえ、今のところ、なにもやっとらんのですけどね。市ヶ谷さんが素敵です。どんなことしちょるの? 素直に聞けば高円寺がうめく。部員も3人だけ。部室もない。それで部室を探すのだけど、おお、馬場先生。高円寺の本気を知るために演劇に関する知識を確かめる。これ、ぽんぽんと答えていく高円寺もいいんですが、問題がぽんぽん出てくる馬場先生もたいしたもの。馬場先生もお芝居好きなんかな? そういってる市ヶ谷に、そうかも、答えてる日野もいい感じ。基本ツッコミの日野、この子の表情、テンション低め? というか、高円寺がテンション高すぎるんか。ともあれ、そんな様子も魅力的かと思えば、小さくて可愛らしい市ヶ谷の、シンデレラを評して、あの王子様が活躍せんお話やね……。素晴しい、この冷たい目! いやもう、いいキャラクターが揃ってますね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第1号(2017年1月号)

2016年12月12日月曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年1月号

『まんがタイムジャンボ』2017年1月号、発売されました。表紙は『レーカン!』天海さんがサンタクロースの衣装着まして、手には大きな袋を抱いて、その口からはキラキラの星がたくさん溢れ出そうとしているのですね。『終活女子高生』はサンタの帽子かぶせられた沙羅にツリーの着ぐるみ着ている律。こんなヒロイン見たことない! というか、本編との落差がすごすぎるよ! そして『シコふんじゃえば?』から舞と杏子。杏子のサンタクロースモチーフの衣装。白主体でちょっと印象的! こういうアレンジもいいですね。そして舞はトナカイ。いいコンビです。

『雀娘。』、ゲストです。スズメ? いや、麻雀ですね。森野ゆいが麻雀に出会うきっかけが描かれて、しかしこの子、なぜどのサークル、同好会とも馴染まない? 見た目にはこぢんまりとして大人しそうな人なのに……。って、全然そんなことなかったよ! サークルやめてヒマならと、湯布院さんに無理やり引っぱっていかれた場所は雀荘。慣れない場所、知らない遊び、ルールなんてそうそう簡単に覚えられるもんでもないし、で、まったくもって役立たず。って、そりゃそうだよ。いきなり、なにも知らない人連れてきてどうにかなると思う方がどうかしてます。そんなゆいが一目惚れ。なんとかその彼の気をひきたくて麻雀を覚えてやる、強くなって見返してやるんだ。いや、そのモチベーションはいいんだけど、こんなに! あたしかわいいのに! ああ、見た目こそ可愛い子だけど中身はいろいろ問題ありだ! ええ、無理矢理の湯布院さんと森野ゆい。出会うべくして出会った似た者同士であるのかも知れませんね。

『イヤよイヤよも好きのうち』、ゲストです。こちらも恋愛がらみか。社会人ですね。飲み会にて、なにも食べずに飲んでばかりいるアキ。偏食が多すぎて、あれもこれも食べられないっていうんですね。日頃はサプリ、ケーキ、ご飯にふりかけ。かぎられた食べられるもの食べてしのいでいる模様です。そんなアキが好きなのが藤井くん。しかし彼の好みのタイプというのは、なんでもおいしそうに食べる人ときたから、アキ、困りました。野菜ダメ、タコもダメ、納豆なんて当然ダメで、この人、これら偏食を克服して藤井くんの好みのタイプになれるのか? いや、でも、無理しないのが一番よ。ほんと、これ、そうそう克服なんてできるもんじゃないですよ。

『中の人に恋をしました。』、ゲストです。高校生、白石紬。まだ小さな弟のゆうと一緒にスーパーマーケットに買い物に出たら、そこでやってたヒーローショーに興味ひかれたゆうちゃんが、だーっと駆け出していってしまってさあ大変。ああ、子供はこれがあるから、危ないから、ハーネス、必要だって。ほんとですよ。ともあれ、ゆうを追う紬の飛び出していった先がヒーローショーのステージで。あらぬ失敗。しかしそのピンチを助けてくれたのが、舞台上のヒーローだったというのですね。転んだ紬をお姫様だっこで舞台袖に連れていってくれた。ヒーローは困ってる人を絶対助ける。ああ、紬、カリスマレッドに恋してしまった模様なんですね。しかし、まだその気持ちの正体には気づかない。さらには、今日のステージのレッドの正体、それがお隣さんだっていうことにも気づいていない。これ、連続ゲストといいますが、はやいうちにお隣さんがそのヒーローだって気づくきっかけがあるのかな。あるいは結構ひっぱっちゃう? どちらの展開にも芽がありそうで期待しますよ。

『私と幼ムコさま』、新作です。父に先立たれ、天涯孤独の身となった巫女の少女、高尾あんこ。世をはかなんでその身を投げようと思ったものの、すんでのところで怖くなり、死ぬのは嫌だと大騒ぎ。そんな彼女を助けてくれたのが、天狗の少年、いや、200年以上生きてるのか。ともあれ、天狗の少年、助けてくれたお礼といって、あんこの操が欲しいというんですね。大変なことになった! 山の神を決める祭りに出るには妻帯者でなければならない。しかし相手はいない。だからお前がなれというんですね。この少年、操をくれといいながら、それがなんだかわかっていない。あ、じゃあうまいことやったら誤魔化せない? このあんこのキャラクター。極端でつっこみが割と失礼でキツいところ、いいですね。操はどこにある? そう問われて、家に忘れてきました! いいキャラしてます。天狗様に負けてませんよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第1号(2017年1月号)

2016年12月11日日曜日

『まんがタイムきらら』2017年1月号

『まんがタイムきらら』2017年1月号、昨日の続きです。

『ひなまるすまいる』はクリスマスの話題。まさか、24日になってはじめてクリスマスの話が出るお屋敷ですよ。もう準備なんてできるわけがない! っていうんだけど、できる範囲で頑張ります。それでチェンソー出してくるカトレアさんがすごい。またひなの施設時代の逸話が泣ける。園長先生、頑張りどころが間違ってますよ! サンタさんへのお願い、短冊に書くことになるんですが、それ捜してる時のうらら様がべらぼうに可愛いんですね。でもってクリスマスディナーですよ。ひなさんお喜び下さい。それでまさかサバのみそ煮とか思わないじゃん! これでケーキは出る。そのちぐはぐさ指摘してるひなの顔アイコン、最高だな。ほんと、この一連の流れ、やりとり、めちゃくちゃ面白かったです。カトレアの見えてますっていうのがね、あれ、サービスってやつかな、そう思ったら、次のネタ、ひざ下になっちゃうひなへの布石というね。いや、ひなさん、それで可愛いからいいじゃん。今回、こんなにも可愛くて楽しくて面白くて、そうした話で、そこに影を落とすひなの施設時代の悲しい思い出、そこから生じるネガティブを、うらら様の優しさがきれいにとりはらってくれた。ああ、このふたりの様子。素晴しいよ。ほんと、素晴しいですよ。

『ゆずみつソルト』、よいですよ。拾われて助けられた魔法使い。これね、みつきの習性なのんでしょうか。鳥やら猫やら拾って助けては面倒見てるの、ゆずが自分もこの仲間といってるのがおかしくって、ああ、尊厳が揺らいだ瞬間ですね。そしてゆずさん、ナチュラルに猫と会話していて、はにさん、これ、めちゃくちゃ面白い。そうか、魔法使いの常識では猫と話すのは当たり前か。はにさんとの会話、これが面白くってね、そして横からいじわるするみつきとかね、とてもいい感じ。でも、みつきさん、ゆずとはにを両手に抱いて、今十分幸せだから! いいきって、うん、ちょっといじわるしても、こうして拾って育ててる相手のこと、愛してるんだなあってわかる一コマでしたね。そしてゆずの魔法炸裂。海の中から大きな魚を連れてくる。って、サメだこれー! しかも頭からかじられて、なんだろう、このなんともいえない奇妙な絵面。そして最後の、まゆなもまじえての水のかけあい。ええ、ほのぼのですね。皆、楽しそうでなによりです。

『strawberry☆horror』。最近は同じ映画を何回も見るのがさほど珍しいことではなくなってきてますよね。昔はよほどのマニアとかでないと、そんな行動しなかったものですが、SNSとかで複数回見たという発言がしばしばどころかたくさん目につくようになったからか、気になるところがあったらもう一度、新たな情報を仕入れたらまたもう一度。そういった視聴行為がこの漫画でも語られて、でも、見るごとに後悔してるアンナには笑わされましたよ。いや、2回で凝りたんだったら3回目はやめようよ。そうした大きな流れの合間に、ホラーは苦手なひな先生の怖がりネタがぽこぽこ投入されたりね、ほんと、あきらちゃん、ひな姉のこと怖がらせて楽しんでる。ああ、いけない子だ!でもって、アンナが巫女の装束身につけまして、なるほど、小説のモデル。見た目に美しく、しかし怖い面をつけて鈍器的石を装備。この外聞の悪さ! 参拝客に誤解されちゃう! ひな姉に注意されるまでやっちゃう、これがこの子らのよさなのかな。ほんと、やりすぎるくらいが楽しくっていいかもですね。

『ゲーフロ!』、よいですね。ゲーム発売日。あいにとっては、楽しみにしているゲーム、ミステリ系ノベルゲームの発売される日です。ひとつ売れた! それで喜んでるのがいい感じ。でもって、レジ対応もひとりでまかされるようになったんですが、そこでのお客さんとのやりとり、あれ面白いな。人によって違いますよね。話しかけられて嬉しい人、あんまり喜ばない人。あいのお客は後者で、ちまきのお客は前者だったんですね。あいの接客を注意したともえが着地点失って困ってる様子、これ、なんかよかったです。そしてGSGT。ゲームフロアのスーパーゴールデンタイム。そうか、午後になると混む。まだ慣れてないあいには大変だったみたいで、行列全然さばけなくって、それをともえとちまきに助けられてしのぐ。大変そうではあるんだけど、やりがいもあるようで、休憩中、へばりながらも、そうだ、あのゲームを買おう! 気持ちはくじけてないんです。あい、目当てのゲームをハードと一緒に買う! ああ、すごく嬉しそう。売る側の充実と、プレイヤー、これからゲームに触れていく人のわくわくをいっぺんに扱って、ああ、いいわ、とてもいい。最後の、例の対決、あれ、ともえリーダーの粋なはからいね。そうか、一番売れたのやっぱりギャルゲーか。でもふたりにご馳走するために嘘をついた。そこまでして労いたかったんですね。ふたりが頑張ってるの見るの、嬉しかったんでしょうね。

My Private D☆V、『ラストピア』のそとであります。いい漫画なので、皆さん買ってください。さて、そとのD☆Vですよ。女の子+でかいなにか。おお、シチェーションというか組み合わせ、ビジュアル面でのインパクトみたいなものもあるのかな? だぼだぼの服、大きいかばん、重そうな武器、ごつい靴、大きな生き物と一緒、など列挙されたものね、ああ、わかる、そう思えるものばっかりで、そしてイラストは、大きなかばんにごつい靴、活発そうな女の子。ゴーグルとかね、ジャージの上とかね、かばんもそうなんですが、結構マニッシュなアイテム身につけてるのに、その華奢な体、そして下に着ている服の印象もでしょう、ガーリッシュな可愛さがぐーっと引き出されてて、こいつは素晴しいですよ。D☆V、納得でした。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第1号(2017年1月号)

2016年12月10日土曜日

『まんがタイムきらら』2017年1月号

『まんがタイムきらら』2017年1月号、昨日の続きです。

スロウスタート』は、自分のこと、ちょっと大人っぽくなった、そう思ってる花名の気持ちの高揚と不安。この子の大人っぽいイメージ、縦ロールなの? って、そこ!? ぱっと見、わかんないから! しかし、それで1年浪人していることがバレたらどうしよう。ほんと、この子にとって、これは相当な不安なんだなあ。でも、わかるよ。はやく、これがこの子にとって、あの頃は大変だったな、今となったら別にそんなに大したことでもないと思えるんだけど、そんな具合に懐かしく振り返ることのできるような思い出になればいいのになって願ってやまないのですね。その花名、栄依子と話して、自分の大人っぽさなんて全然大したことなかった、なんていって、そしてちょっと成長した話。ああ、この時の栄依子の言葉。もしかしたらなにか気づいてる? なんて思わせる瞬間があったのですね。そして今回は2本立て。後編では下着を選びに? いきませんでした! 妹光希と栄依子の会話。花名が体調気をつけてっていっていたこと伝えて、そしてそこでも栄依子さん、なにか意味深なやりとり、そして表情を! 栄依子は気づいてるのかな。それで見守ってるのかな。なんともいえない。でもそうなんじゃないか。となると、もしかしたら花名の不安が解消される日も近かったりする? ええ、友達の間だけでもね、彼女の不安、負い目が軽減されたら嬉しいなって思ったのですよ。

『泣きむしストラテジー』。牡丹にバレた? クレアが悪魔であるとバレてしまった!? 緊迫の瞬間! しかしそれが、なんだか微妙な言い訳で、なんだか普通に乗り越えられて、うわー、牡丹さんが素直な人で助かったーっ! クレアを討伐にきた天使を、その事情を知っているつくしが説得する。優しい子だからと。危険じゃないからと。というか、ちょろくて害らしい害もないからというのもあるんだけどね、でもやっぱりクレアへの友情でありましょう。一日、その様子を観察してみたり、そしたらボランティア活動に巻き込まれてしまったり、そしてピンチを助けてもらったり! これ、天使の彼女が悪魔に対する評価を違えたりするきっかけになりそうですよね。しかし、まだ諦めちゃいないよ。そういわんばかりの宣戦布告。ええ、天使、アメリア、転校してきてクレアに肉薄ですよ。おお、これはなんかわくわくさせられる!

『おとめサキュバス』もいい感じですね。おちこぼれサキュバスのキュリア。この子がどれくらい駄目なのか、具体的に数値で示されましたよ! なるほど、魔力を測定する道具なんて出てきました。って、これ、なんか、似たの使ったことあるよ! もちろん、平均からほど遠い数値が出ますよ! ああ! 私、キュリアと同じか! ルナのアドバイスを受けて訓練するキュリア。本人は動く必要ないから。っていう一連の流れがやたら面白くて、キュリアさん、可愛いわあ。事情を知るお友達と接しての反応もとてもいい。ハンサムガール涼香に支えられて、ドキドキするキュリア。え? これって涼香に魅了されてるんじゃなくて疲れてるだけ? でもって屋上でね、キュリアの笑顔に涼香もドキドキさせられて、おお、とてもいい! これは魔力のせい? それとも別の理由? うん、とてもいい。とてもいいですよ。ああ、そうそう、ルナの魔力で動くぬいぐるみ、あのくだりも素晴しかった。涼香さん、キュートですよ。クマのダンスもチャーミングですよ。

『きらきら☆スタディー』、部室が工事の関係で使えません。いや、使えないわけじゃないけど、騒音がね? ということで乙十葉の家に皆でいきますよ。それはいいんだけど、必死で抵抗する千代が気になりますね。乙十葉を売ってまで死守したかったものってなに!? さて、乙十葉の家、いいですね。おじいちゃんの趣味のレトロポスターにまじって、和装乙十葉のポスターがある。おお、素敵だ。いいじゃんか、隠さなくっても大丈夫よ。そして乙十葉の妹、二菜が登場。うおー、お姉の彼氏とかいう不穏なワードが登場しましたよ。皆が動揺する。一番気にしてるのは千代? いやもう全部、乙十葉が見栄張っちゃってただけなんですけどね。そもそも発端となった電話だって相手は千代のようだし、って、ああ、千代さん、そんなに赤面しちゃって! これ、慣れない話題に照れてるだけなのか、あるいはなにか別の思うところあるのか、などなど、意味深、思わせぶりな描写でありますよね。ええ、思わせぶり、突き進んでいただきたいですね。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第1号(2017年1月号)

2016年12月9日金曜日

『まんがタイムきらら』2017年1月号

『まんがタイムきらら』2017年1月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』。お、面白い組み合わせ。ゆずこにあいちゃん、ふたりでサンタクロースの格好しましてね、なんだろう、ゆずこさん、手がわきわきってなってますよ? いかにも、これからがおーって襲いますよ、みたいな雰囲気ですよ? 同じようにしようと思って、思いきれてないあいちゃんが面白いですね。ちょっとはにかみあいちゃんに見事ないたずら笑顔のゆずこ。ナイスコントラスト。サンタ衣装の赤とお緑のペアリングもナイスです。

『ぽんこつヒーローアイリーン』はアイリーン人情派でありますよ。アイリーンに話し掛けてきたおばあさん。え? 誰だろう案件なんですが、孫の顔を間違えると思うかい? そういわれて、本当に自分のおばあちゃんなんだ! そう思い込んでしまうアイリーン。いろいろあかんのですが、久しぶりに会えたんだ、そう思って泣き付いてるアイリーンがなんだかすごく可愛くて、ほんと感動屋。おばあちゃんに会えて嬉しい。遠くからきてくれたことにまた感激。人違いなんですけどね、それでも、ほんとアイリーンの素直でおばあちゃん思いの優しい性格がよくよく発揮された今回。いや、ラブリーメロンもただ見てるんじゃなくて、人違いだよって教えてあげてよ! みたいにも思ったんだけど、ああ、これでおばあちゃん孝行してポイントゲットなるわけだな。違いました。そう思ってたんだけど、全然違いました。一生懸命なアイリーン見て、というかその鈍臭さ見て、うちの孫じゃない、そう思ったおばあちゃん。だけど、アイリーンのこと、暖かく見守ってくれてましたよね。そして人違いとわかったアイリーン。この子のいじらしさも極まって、ああ、ほんと、なんだよ、こんなにいい話なのかよ。ええ、健気なアイリーンにラブリーメロンならずとも涙絞られましたよ。

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』は、スズの件が一段落ついて、じゃあこれからどうするのかな、そう思っていたら、なるほどツバサがメインに入ってきますよ。魔法使いの秘密を知っている子。この子を放課後、部活に誘って、話したいことがある。魔法の秘密についてかな? ええ、そのとおりでした。と、その前に、通学中に出会った黒猫。この猫、人の言葉をしゃべるよ!? なにもの!? と思ったら、おお、千歳さん。って、待って、待って、あなた、朝、ちゑさんのスカートに頭つっこんでましたよね!? ツバサに選択肢、ふたつ示されるのですね。魔法世界の大学に進学するか、あるいは魔法の記憶を消すか。というんですが、一も二もなく進学ですよ。ふたつ目の選択肢提示される前に即決ですよ。ええ、これからはツバサの進学が視野に入って、そして街に現れた魔法の影響。その調査もと、いうならば二本立て。ええ、千歳さんの大活躍、いや、大暴れ? 見どころ、たっぷりそうですよ。

『ゆずかぜっ!』、ゲストです。ゆずほ、みなも、すみれの三人は風紀委員。変わりものの多いという生徒たちを取り締まろうというんですが、ゆずの武器は竹刀。お、これは凛々しく剣劇ですか!? と思ったら、袋の口をしばった紐をほどけないのか。見た目凛々しく、中身ぽんこつでありますなあ。遅刻をものともせず門を飛び越えてくる生徒があれば、スカートを短くしてる生徒もあって、けどそのどちらの取り締まりも失敗してますよね。この漫画は、ゆずぽん、この子が皆から愛されてる、愛でられている、その様子をメインに描こうものでありますね。風紀委員の間での愛で愛でられる関係あり、そして生徒たちから向けられる愛ありと、そうしたいちゃいちゃ? の漫画でありますね。

『がーるすとれんじ』、ゲストです。ストレンジ? 変な子たちなのかな? と思ったら、あー! 変な子たちだー! と、それだけじゃないのか。暑いから風をといわれて、扇ぐのかな? そう思ったら、違う、なんと魔法か。魔法の使える女の子、咲月。この子は魔法が使えるだけど、ちゃんとしてるな、普通だな。対し、風を要求してた子、わかな、この子はやたらとうざくて、さらには咲月に妙な執着見せるユリも加わって、ああ、魔法とか使える子の方がむしろまともで、そうじゃない側がストレンジなのだ。咲月、気苦労が絶えませんね……。なんだかちょっと同情する思いです。と、ここにまだ加わるのか。ヒサ姉。陽咲、咲月の姉。この子も魔法使えるのか。この子は咲月と違って、なんだか自由? 傍若無人系? と、そんな姉がユリの傾向助長させたというので、姉妹でいがみあう!? ああ、やっぱり咲月もストレンジ側であるみたいですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第1号(2017年1月号)

2016年12月8日木曜日

『まんがタイム』2017年1月号

『まんがタイム』2017年1月号、昨日の続きです。

『ボンジュール!仲居さん』、正月休みが明けて一息つくみんなです。明日は予約もないし、皆で初詣でも。ここでサラと朋香、振袖でおめかしですよ。おお、朋香、化粧して、って、確かにいつもと雰囲気違いますね。そしてサラもエレガント。康弘、きれいだっていおうと思って、けどどうにもいえないっていうのね。あかんたれだなあ! きっとこれ朋香が一番そう思ってそうですよね。神社で、サラ、すごく奇麗と皆がささやく。そう思えば朋香も可愛いといわれて、ああ、そうなのか、ふたりとも魅力的だものなあ。このリラックスしてる朋香の、普段は見せない表情、これがいいですね。神社でふるまわれる甘酒。なかなかこれがはけなくて、それをサラと朋香が、そして康弘も宮原さんも手伝って、この自然と体が動いてしまう、手伝ってしまう皆の気持ちよさですよ。ええ、とても素敵な皆です。朋香のお年寄りに人気っていうの、これがすごく面白くって、21です。ほんと、いくつと思われてたんでしょう。今回、サラと康弘の距離縮まったのでしょうか。朋香は進展を期待してますよね。そして女将さんも。でも、なかなかそうそう思うようにはいってないみたい。サラはやっぱり仕事が一番みたいですね。

『おひとり食堂』、最終回も面白かったなあ。せいちゃんはいらっしゃいますか、電話をかけてきた女性。誠一郎にしがみついて、お父さん!! って、そんな、誠一郎にかぎってそんなことあるわけないよ! そのとおりでした。誠一郎の父、誠治もせいちゃんでしたね。なんと父の前妻の娘なのだそうです。つまり誠一郎の姉にあたる人。このまさかの出会い、誠一郎素直に感動して、食事ふるまって、お弁当も作ってさしあげて、けどこのお姉さん、翌日店の写真を撮って不敵な笑顔。え? なに? なんか誠一郎騙されてるの!? いや、そんなことありませんでした。いやもう、気持ちいいお姉さん! ほんと、さすが誠一郎の姉ですよ。ふたり、すぐに仲良くなって、よかったねえ誠一郎。そんな風に思えるいい最終回でした。

はこいり良品』、年末大感謝祭がはじまりました。それでしおりさん、なにをやるのかというと、「独り読書ネット」オフ会なんての開いてまして、おお、店にはお客さんたくさん集まって、皆黙々と本を読んでる……。読書が一段落ついて、さあ皆でおしゃべりだ、というんですが、おおう、ネット越しに会話だ! これを見て、にこにこと盛り上がってますよといってるしおりさんも大物かも知れませんね。地元出身のシンガーソングライター、長瀬ミノルの存在がよかったです。この人の来歴を見て、自分たちの将来を思う若者ふたり、ええと、ケンジとマキですが、この様子とてもよくて、そしてこのミノルさんの雰囲気もすごくいい。しかし今回の話、店を継いで潰さないよう経営を安定させるというのがレベルの高い夢になっているという事実。これが本当にしみた。ええ、ある意味これらは普通のこと。それすらも厳しい時代に我々はいるのですね。

『見晴らし良子さま』。着物を着ての初詣。これ、良子さまの一張羅? けれどこの豪華な晴着が似合ってしまうのが良子さまなのだなあ。あまりに普通に着込なしてしまう。良子さまのライバルの、いや自称ライバル? 金成さんが面白かった。そうか、お正月太りしちゃったのか。この人が、良子さまの弟、翔吾と出会ってしまって、しかも恋に落ちてしまった! これ、本人は自覚してないみたいですが、どうなるのだろう。翔吾に姉の存在告げられて、お会いしてみたいわ! いや、もう会ってますよという、これいつか本当に出会う時がくる!? もうほんと、今からなんか楽しみになってしまいましたよ。

『ゲンバ女子のおしごと!』、おお、最終回なのか。春日井あかり。この一年の総決算といった回。リフォームの現場で、がんばるあかり。子供部屋をまかされることになって、緊張しながらも、これまで学んできたこと、それを思い出しながら懸命に仕事をする。基本、コメディ、面白おかしい漫画です。だけど、この施工の場面、あかりの一生懸命さはひしひしと伝わってきて、それはこの部屋の完成を楽しみしていたお子さん、その子にもばっちり伝わって、ああ、お子さん、いい笑顔! ああ、答えるあかりも素晴しい笑顔でした。最後まで明るく楽しい漫画でした。ぜんざいに加えられた塩が甘みをひきたてるように、あかりの仕事に向けた真摯な姿勢、これがこの漫画のよさ、それを際立たせていました。ええ、いい最終回でしたよ。

  • 『まんがタイム』第37巻第1号(2017年1月号)

2016年12月7日水曜日

『まんがタイム』2017年1月号

『まんがタイム』2017年1月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』、課長が演歌を大熱唱? 年末だからでしょうか、歌の祭典でありますね。『さわらせてっ!あみかさん』あみかも着物を着まして見事に演歌の雰囲気。『まりか17』まりあは、ちょっと昔、昭和アイドルを彷彿とさせる装いであります。そして『おひとり食堂』誠一郎! おお、本業だーっ! いや、どっちが本業なんだろう。ともあれ、ギター持って、ステージ衣装。おお、これは食堂のせいちゃんじゃなく誠一郎ですよ。ええ、錦を飾りました。誠一郎、素晴しいです。

『大家さんは思春期!』。おや、新しい登場人物? と思ったら、なんと熊川さん。すっかり痩せちゃって、そうしたら雰囲気からなにから全然違っちゃって、ああ、熊川さんからゲイっぽさがなくなっちゃった! ああ、こんな普通の男になった熊川さんなんて嫌だー! と思ってたら、最後にすっかりもとどおりっていう。ああ、よかった。しかし、麗子さん、太ってる熊川さん、本当に好きじゃないんだなあってわかって、それでも品定めしてるそのしたたかさ、さすがですよ。と思えば、勝ってたつもりの熊川さんにあらゆる面で負けてることを悟った前田さんがいいですよね。そうか、麗子さんをめぐるライバルって認識なんだ。いや、麗子さんからしたら、ふたりともどっちでもないよね! なんて思いながらも、付け焼刃で筋トレはじめてる、そんな前田さんの涙ぐましさ。これがむくわれる日がくるのか? いや、こない気がする! ともあれ、今回は麗子さんの百面相的面白さもよかったですね。

『天子様が来る!』。のっけから筋トレゴタツのインパクトが素晴しく。いや、これ、このギャップというか超展開も面白いんだけど、コタツの中のあのトゲトゲ、なに!? 忍者による予防接種、これも面白いんだけど、あの魔法少女、それがとにかくおかしくって、美少女といわれてすごく謙遜。でも強盗はボコるんだ! というか、このシチュエーションで妙に冷静な店員ふたりもおかしい。そして魔法少女のもう一本。おおう、この魔法少女は泳いだりでけんのか。それで結果的に焚き火して、濡れた消防隊員と子供を暖めるっての、ほんと、おかしい。あの絵面がおかしい。あのキャプションがおかしい。最高でした。そしてクリスマスが存在しないパラレルワールド。これ、アニキさんが素直にお礼いってるのもおかしいんですが、舎弟ですよ、舎弟。ああ、やっぱりこいつはぼっち確定じゃないんだ! ああ、アニキさん、気づいてないし!

『おかわり自転車』、これ、なんだかいいですね。社会人2年目の花江ミトさん。ちょっとした出会いがきっかけとなって、自転車、ロードバイクにはまりました。格好もばっちり決めての初乗り。それで自転車のこと教えてくれた真野と合流して登坂! ドキドキから、ビュッと走り出して、そして自転車の気持ちよさを感じた! その表情が素敵でした。しかし、このふわふわお姉さん。ふわふわでビール、ジョッキ一気飲み! ほんと、ゆったりとマイペース。それでなんだか豪快。面白い人だなあ。ところで、このロードバイクっての、袋に入れて普通に肩にかつげるものなの!? すごいな。どんだけ軽いんだろ。

『さわらせてっ!あみかさん』はお風呂が使えないからというのでスーパー銭湯にいきますよ。なぜスーパー銭湯か、かがりの理由がまたまた肉で、ほんとおかしい。そして沙織を誘う。だろうな。そうは思ったんだけど、一度は躊躇した姉が、もし黙っていたらどうなるかを想定して、誘うしかないと観念するくだり面白く、そして沙織がやばい! ほんと、女子3人、ええとまひろもいれたら4人か、同じスーパー銭湯に集う、いわばお色気回! に普通ならなりそうなところが、軽変態かがりと、重変態沙織のせいで、奇妙な空間が出現してしまって、マッサージチェアのくだりはあかんわ、すごいわ、どうしたらええねん。銭湯のスタッフも、業者さんの稼動チェックかな? 状況を正確に把握できないというおかしさ。ほんと、しびれました。まひろちゃんが活躍しなかったのは不満です! そしてバス子! おおう、変態が増えたー! 増えたー! これはたまたまあみかの周囲に変態が集まってしまったのか、あるいはあみかの魅力が人を変態の沼に落としてしまうのか! バス子に関しては後者であろうなあ。沙織は、沙織は……、なんともいえないなにかだと思います。

『見上げればいつも妹が。』、市川和馬新作です。兄、ツブテ。妹、遥。ふたりは両親の再婚で兄妹になった。兄は29歳なのに妹よりも小さくて、見た目にも幼ない。そのせいで、頭撫でられたりね、すっかり弟みたいな扱いされてます。この兄が、なんとか遥からお兄ちゃん扱いされたいと頑張るの、いやはや大人気なくって、頑張れば頑張るほどお兄ちゃんの権威が揺らぐってのがおかしいですね。そして遥も、アラサー男子ってかわいいよね。学校で友達にそんなこといっちゃって、なんかものすごい余裕みたいなんですが、これ、遥と友達で、その言葉の意味合い違ってるよね。ツブテも会社で妹のこと聞かれて、答えた妹像、勘違いされて受け取られてるのね、これも面白かった。そしてラスト。くたびれて帰ってきたツブテくん。体力も気力もない、そんなところを頭なでられて、ああ、いやされてる。ええ、ふたりいい兄妹関係になりそうですよね。ほのぼのですよ。

  • 『まんがタイム』第37巻第1号(2017年1月号)

2016年12月6日火曜日

『まんがタウン』2017年1月号

『まんがタウン』2017年1月号、昨日の続きです。

『2年2組のスタジアムガール』。今回はビジター戦。埼玉ジェネシスの本拠地、埼玉ドームに赴いての応援だっていうんですが、これ、交流戦。そうか、パ・リーグ、強いのか。あのスズのポジティブなんかネガティブなんかわからん発言面白く、そしてジェネシスのチア、羽生さんとの会話もめちゃくちゃ面白い。1位以外最下位と変わらない、その不遜な発言、スズたちがさっぱりわかってなくて、むしろはげましてしまう。しかも羽生さん、その雰囲気に飲み込まれて、なんかしょんぼりしちゃってるのおかしくって、これ、スズの雰囲気なのか!? 羽生のコンプレックスもさらっと癒して、ええ、このふたり、相性よさそうですよ。今回は試合のもろもろよりも、チアの交流の方がメインでしたね。しかもムーンナイツ逆転勝ち。ええ、スズたちの興奮、あのマイペースっぷり、実によかったです。

『新婚のいろはさん』、いい夫婦っぷり、見せつけてくれますよね。夜のコンビニにいきます。見るからに眠そうないろはさんが一緒にいくとアピール。けど、なかなか出てこないのね、始が確認しにいったら、布団に入って寝てたっていう、これ、ほんと、いくつもりあったのかい、君!? ですよね。ふたりの雰囲気、新婚だからか、まだ恋の期間が続いているからか、ほのぼのとして、甘い。そのはしばしに差し込まれるコミカルなやりとりね、徒歩が運動扱いとか、負ける意外と強いとか、これもまた甘く、そして面白い。いい雰囲気をかもしだしておりますなあ。手を繋いでぎくしゃく、腕を組んでもぎくしゃく。まだまだこうした距離が自然じゃないふたりの、だんだん夫婦になっていく、そうしたところは見ていてとても面白そうに思いますよ。

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』、おー、カギかけ忘れの顛末描かれて、ええ、これ、大事じゃなくてよかった。外側の鍵をかけわすれた。って、そうか、外側につけるのか。徘徊していた、それ、なにごともなくてよかったですね、そう思って、安堵して、けれど当事者としてはそれどころじゃないですよね。しかし、ほんと、よかったです。そして前回から引き続きおむつ替えの問題。ああ、今も苦手、なお苦手。さらには移乗も苦手で、といったところであわや事故! ああ、本当に大変だと思う。すんでで事故を回避して、ああ、よかった、そう思わされたところに、利用者さんのあの言葉でしょう。これは沁みるわ。ほんと、帰り道にいたらない自分を思って泣く、その気持ちもわかる。ほんとならちゃんとしないといけない立場なのに、はげまされてどうするんだ。そうした思い伝わってきて、読んでいて、つらかった。これが2年目の話。けれど、タイトル見ればまだ続けてらっしゃるんですよね。ええ、なにか転機などあったのでしょうか。ええ、ほんと、これ、目が離せない思いでいます。

『あいたま』はあいと雪乃が逢引? それでコロッケの話になるの、え、これ、合挽きからの発想か。わからん、わからんかった。まだまだ私は未熟です。ひよこさん、どうか私を厳しく罰してください……! テストの対策の話であります。そうか、あいちゃん、成績いいのか。それで雪乃に教えるっていうんですが、え? 全員巻き込むこと前提でいらした? みんなの教師セットとか用意してて、え? 教材? と思ったら、教師コスプレグッズ! なんというマニアック。素晴しい。ああ、ひよこ先生、いたらない私をきつく叱ってください……! しかし今回、面白かったの、とまちゃんですよ。あいちゃん、とまちゃんには厳しい。というか、なんでとまちゃんの順位とか知っとるの。このストーカーじみたスキル、しびれますよね。それと、とまちゃん、ガラス破るの、ちゃんと下準備してるんだ。すごいな。今回、最後にちゃんと勉強してという、その気持ちを高めた雪乃のひとこと! そして最後にコロッケをちゃんと回収する律儀さ。ああ、コロッケ食べたいですね。こうして一緒に勉強して、コロッケ食べながら帰れる、そんな友達との時間。それが素敵でした。

  • 『まんがタウン』第18巻第1号(2017年1月号)

2016年12月5日月曜日

『まんがタウン』2017年1月号

『まんがタウン』2017年1月号、発売されました。表紙は『新クレヨンしんちゃん』、宇宙人の赤ちゃんをおぶったしんのすけがメイン。これ、今度の映画か。『クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ』でありますよ。他には『野原ひろし昼メシの流儀』のカットがありまして、こちら、単行本、好調みたいですね。『ようこそ!スマイリーバーガーへ』のカットもあります。そしてシリーズ連載に新連載の告知カット、『ちこはゲーセン一番星!』に『桜田ファミリア◆ツーリスト』がございます。

『恋するヤンキーガール』は、のっけからべらぼうに可愛いアヤメちゃんですよ。うっとりと語るナギの、ナギの、親子丼。ああ、前回のあれ! で、その話聞いて、というか話してるアヤメちゃんの様子を見てだろうなあ、ナデシコが焼き餅やいちゃって、ナギに対して張り合ってね、でもそれもアヤメちゃんのことが好きなせい。ああ、アヤメちゃんの恋を応援するって決めたはずなのに。意思と気持ちは別ってことでありますなあ。今回はそんなナデシコとアヤメの様子メインに描いて、それで現れるのがナデシコのとてつもない可愛さってんだからおかしい。満面の笑顔、マスク越しでも輝くよう! 鼻血でマスクを駄目にしちゃってからは素顔でのナデシコこれでもかって描かれて、ナギもいうけどフツーの女の子。いつもはなんだかマスクにロングスカート、昔のスケバンみたいな風貌で損しちゃってるよなこの子。なんて思わせるエピソードでした。しかし、ナギ、アヤメちゃんに関するもろもろ、びしっというようになりましたね。さらにはナデシコのことばっちり元気づけて、ええ、ナデシコはそのままでいいんだ。というか、ナデシコもナギの領域に引き込んじゃってますよね。ナギくんったら、すっかりいい男になっちまったなあ。

『桜田ファミリア◆ツーリスト』、新連載です。旅行代理店をいとなんでいる桜田一家。宿がとれなくて困っている飛び込みのお客に、その要望、嗜好など、もろもろをぱっと見抜いて、ばっちりマッチするホテルと引き合わせてくれるという凄腕であるのですね。しかし、これ、旅行代理店とのことですが、感触としては観光案内所みたいかなと感じまして、店長は長男、旅行と書いてジャーニーと読ませる、いわゆるキラキラネームであるのですが、これ、なるほど、旅行マニアの親あってなのか。長女は鉄道と書いてレイルと読ませる。末の妹は地図留と書いてマップルだけど本人はちずると読んでくれと、うん、なるほど、気持ちはよくわかる。地図や鉄道のエキスパートちずる、というのですが、え、じゃあ鉄道姉さんは? 飲み&きれいどころ&イケメン担当なのでしょうか。この3人、兄妹でやっている旅行代理店、どんな要望にどんな応えかたをしていくのか、その活躍に期待がたかまりますね。

『ほぼほぼ商店』は、奥さん、花ちゃんの友人、真木ちゃんが来店です。すごいな、太郎さん、結婚式の時と全然雰囲気が違うせいで、誰かさっぱりわからなくなってる。うん、すごく気持ちわかる。ほんと、わからんよね。めちゃくちゃ困るんだよ。真木ちゃんは経営コンサルやってて、せっかくきてくれたんだからうちの店の評価をしてほしい、太郎がお願いするのね、これ、ほんと、やめとけ、やめときなさいよって、読者の誰もがつっこむ場面ですよね。その分析も統一性がないって、誰もがわかるような答が返ってきて、うん、それ、誰もがまるわかりだから! 真木が可愛い小物好きなの、面白かったですね。付き合いって言い訳しながらも買ってくれる。それで太郎が剣をすすめたら、きっぱりいらない。うん、真木さん、素敵やわ。もともとの客層に、自分の趣味をちょっとずつ浸透させようとしてる奥さんも面白く、そしてやっぱりシビアな真木のアドバイスに造花の贈り物の意図などなど。いいキャラクターが登場して、よくよく面白さを引き出してましたよ。

『ちこはゲーセン一番星!』、面白いですね。お金のない大学生。太田ちこがバイトするのはショッピングモールに入ってるゲームセンター。きっと楽だろうと思ってたら、これが忙しくって大変でという、そのゲーセンでの仕事のもろもろが面白くって、もっといろいろ紹介して欲しい。ええ、こいつは実にいい感じです。キャラクターも魅力的です。なんか軽い感じのちこ、現実にぶつかりながらも、どうしたらいいんだろう、試行錯誤してベストを探る姿勢は気持ちいい。強面の店長も、実は人情派で理不尽なこといわないところ、バイトの判断、よいと思えば即座に評価してくれるってね、こんな上司理想的じゃんか! 可愛い絵柄に魅力的なキャラクター。バイトながらも仕事の現場で発生する葛藤。それがコミカルに、時に真面目にメリハリもって描かれている、その見せ方はよくよく整理されて、見やすく、わかりやすく、そして伝わる。こいつは期待の一本だな、そう思わされましたよ。

  • 『まんがタウン』第18巻第1号(2017年1月号)

2016年12月4日日曜日

この世界の片隅に

 今日はくたびれてしまっておりまして、手短に。映画を見てきよりました。『この世界の片隅に』。こうの史代原作の、このところちょっと話題になっているアニメーション映画であります。いや、あんた、見にいってたじゃないか。そういわれましたらそのとおり。見ています。先行上映で見て、その後、封切日に見て、そして今日。都合3回見ています。そんなに気にいったのか? といわれたら、まあそのとおりなんですが、封切日に見たのは、その劇場の一番いいスクリーン、ULTIRAってやつだったんですけど、ええと、ごめん、なんかすごいらしいとしかわかってない。でも、なんか、すごいらしい。見ないと損。そして今日は、監督の舞台挨拶付。これまたちょっと特別な上映ですね。ええ、先行上映でも挨拶ありましたから、2回目でありますね。なんか、日本全国あちこちで精力的に舞台挨拶なさってますよね。皆さんもチャンスあるかもですよ。

映画の感想は、初回はとにかく圧倒されて、2度目は、1度目で見落していたものやちらほら出ていた小ネタ、そのあたりを拾うことに注力して、そして3度目である今回は、インタビューやなにかで様々に語られているところ、あるいは映画を見た人の感想や解説、そうしたものを確認するようにして見ていた、ように思います。今回は事前の準備として原作も読み直していますし、画面に描かれること、もの、それらを読み取る、汲み取る力はこれが当然一番でありますね。けれど反面、初回なんかに、あるいは前回でもですが、はっ! と気づかされた、そんな鮮烈な印象はさすがに薄れて、いや、ちょっと違うな。また違うところで、あっ! と気づく。そんなところがあって、本当に汲めども尽きぬではありませんが、前回気づいたことが今回違うことを気づかせたり、あるいは前回見ていたところから目を違う方に向けたらまた違う景色が見えるといった塩梅。おそらくは4度目を見ればまた違う実感なども得られるのでしょう。

映画を見る、それで感想を持つ。さらにいろいろ考えて、情報なども増やしてみて、どういうことが描かれていたか、表現されていたか、考える。そうしてだんだんに強固なものにしていく自己流の解釈というもの。自分なんかは結構やってしまうんですが、この映画を見る時はそういうのはその都度捨てて、なるたけまっさらに近い気持ちで見るのがよいと思っています。実はですね、前回の感想、すなわち先行上映で見た時に書いた感想ですけれど、あの時は主演ののんさんの状況からめて、ああいった風のこと書こう、こういったことも盛り込んでみようか、映画見る前からいろいろ頭の中に組み立てておったんです。で、見た。どばーっ、と吹き飛びましたわ。で、その時に得た感想が、頭の中に組み立てられていって、時間がたつ、インタビューやらで読んだ情報が増える、そのごとに組み立てられていくものが大きくなっていく。これ、見て感じて考えたものだから、なかなかに吹き飛ばされたりするもんじゃありません。でも、そういうのでカチカチにして見ると、見落とす、誤る、見損なう、そうしたものが増えてしまうように思うんです。だから、毎回を新しい気持ちで、この映画が自らそうやって作られたように、後知恵で見ない、すなわち、もう知ってる、判断評価も決まっとる、そうした知識や意識でもって見ないことが大切かな、そう思わされた3度目の鑑賞でした。

そうそう、写真を載せておきましょう。

Memory of movie "In This Corner of the World"

Memory of movie "In This Corner of the World"

  • こうの史代『この世界の片隅に』上 (アクションコミックス) 東京:双葉社,2008年。
  • こうの史代『この世界の片隅に』中 (アクションコミックス) 東京:双葉社,2008年。
  • こうの史代『この世界の片隅に』下 (アクションコミックス) 東京:双葉社,2009年。
  • こうの史代『この世界の片隅に』前編 (アクションコミックス) 東京:双葉社,2011年。
  • こうの史代『この世界の片隅に』後編 (アクションコミックス) 東京:双葉社,2011年。

2016年12月3日土曜日

『まんがホーム』2017年1月号

『まんがホーム』2017年1月号、昨日の続きです。

『マツ係長は女ヲタ』。元気のないマツ係長。いったいどうしたのか。その秘密は、ウメくんにしかわからない。好きなアイドル、しろたんが落ち込んでるっていうんですね。いや、しかし、しろたん、しょっちゅう落ち込んでるのか。マツ係長いわく、いつもとは違う。なにがあったのか。レギュラー番組の収録、そこでなにかあったのか。心配するんだけど、まあ、ファンにはどうしようもないですよね。そんな中、ウメくんに、趣味作ろう、一緒にアイドルにハマろう、ドルヲタは楽しいよって、自分がもしウメくんの立場なら、きっとカラワンファンになってしまうと思う。この漫画、ドルヲタのあるあるものなのかな? アイドル同士の仲良い悪いの話、係長の沈黙がなにかを物語っていて、いや、これ、変なリアリティ。面白かったです。しかし、この漫画、しろたんも可愛いんだろうけど、主役のマツ係長、この人がいいよなあ。輝いてても素敵、落ち込んでても素敵です。

『男子の花園』、面白いですよ。すっかり祖父と孫の交流漫画になってますけど、いや、これね、ほんと大変なんだと思うんですよ。うちの年寄も、子供ってさ加減がないじゃん、とびかかられたり暴力ふるわれたり、ほんと、くたびれてるんだからやめてくれよって思うんだけど、子供はそうはいかない。ええ、ぜんちゃんも風船でへとへとになったり、公園であったじいちゃんも、バドミントンでへとへとになったり、ほんとお疲れ様です。公園であった爺様の子供観、これが最高でした。ほぼ犬。ボール見せて、とってこーい! 最高! おすわり、お手、めちゃくちゃ面白い。いや、ぜんちゃんが面白く思ってない、その気持ちもわかるよ? でも、箱持ってきたら入る、これは猫に近い。最高でした。子育てっての、これくらいの気持ちでいた方がいいのかもな、そんなことも思わせるエピソード。そしてぜんちゃんと息子の交流、これもまたいい。ええ、この漫画、いいですよ。

『うちの秘書さま』、扉絵、とてもいいなあ。唐揚げ作ってるの? メイドさんの後ろからがばーって七瀬がね、これ、つまみぐいなんですけど、なんか可愛くってね、ふたり、いいじゃないですか。七瀬、ちょっとメイドさんに甘えちゃってるっぽいのね。いいですよ。このメイドさん、大好きです。本編はクリスマスの情景です。パーティーの飾り付けをしている。ツリーのオーナメントがですよ、いろいろ壊れちゃってるので新調しないとっていうんですが、その理由がおかしくって、あー、七瀬さん、収穫のごとくブチブチむしっちゃったんだ。メイドの彼女がね、ぼっちゃんと七瀬のつかの間のデート気分、それをプレゼントしたっていう気づかいと、今夜はどうしようってときに、ぼっちゃんと自分たちの時間を優先したいって気持ちが交錯する、これ定番ながらいいですよ。でもって、ぼっちゃん、七瀬には子供としか思われてなくって、風船も迷子も、最後のプレゼントもらった時の反応も、このむくわれない感じね、結構好きなんですよ。そうそう、クリスマスのパーティーも楽しそうでよかった。はじめのサンタの思い出、これも素敵でした。って、待って、メイドさん、おいくつ?

『マチ姉さんの妄想アワー』。のっけからカッパ! 意味がわからない! 本編も素晴しかった。白雪姫の女王の鏡、あれ、未来にもこういうのありそうなっていうのね、ほんと、確かにそのとおりだ。OK! ミーミラ! オオカミ少年の話、あらがえない50代もおかしければ、毒マスクメロンに毒ドリアン。変なの混ぜてきたー! 「美女と野獣と美男」これもね、ほんと、なにをどういう叶えかたなさってるの、神様! でも、ベルの愛は本物だなあ、王子のもね、そう思わせてくれて、というか、おいコラ、ヘコむなってすごんでるベル、あかん気がする! 「賢者の主張」が好きでした。髪を売った妻へのツッコミ。これに対する妻の本気の反論。ああ、これ、ネタとして面白い、見せ方として面白いだけでなく、きっちり時代背景、女性の財産がそもそもない時代にはこうするしかなかったんだよ! っていう憤り感じさせるもので、キテますわ。この妻、ほんと、キテますわ。こういうの大好きですよ。

  • 『まんがホーム』第31巻第1号(2017年1月号)

2016年12月2日金曜日

『まんがホーム』2017年1月号

『まんがホーム』2017年1月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかがサンタクロースの格好をして煙突に座っています。これからお仕事、プレゼントを配るのですか? いや、しかし、本編はなんだか残念なことになってましたよ、らいかさん……。他には『けいさつのおにーさん』、ほかりんが大きなプレゼント箱持って、その肩には小さなサンタクロース手塚さん。『孔明のヨメ。』孔明、月英夫妻もツリーの準備、プレゼントも万全ですよ。そして『天国のススメ!』ちっちゃな太一が靴下に入ってる! これは、これは、十子ちゃんへのプレゼントですね!

『スナックあけみでしかられて』、大人だってクリスマスが楽しみなんですよ! クリスマスにスナックあけみが開いてるかどうかで、あんなにもしあわせ度が違うのか。開いてると聞いて感涙。ケーキもメニューにと聞いて、皆しみじみ大喜び。愛されてるなあ。バタークリームケーキに対する屈折した愛が面白かったです。昔はそうだったって聞きますよね。多分、食べたことないんじゃないかなあって思うんですけど、昭和の皆さん、おいしくなかったなあ、しみじみおっしゃってるんですが、そうだよな、これは思い出なのだろうなあ。味じゃあ、ないんだよ。でも今のバタークリームはおいしい。そういって、実際おいしかったので驚いてるおふたり、ああ、とてもいいよ。クリスマスに商魂燃やす坂木さんもとても素敵。皆が自分のクリスマスを楽しめるものにしようとしている。そのお手伝いするあけみママも素敵でした。

敗者復活戦!』、夕記ちゃん、やさぐれてます。そうか、野菜が高い。家計にひびく。至高の料理、鍋がピンチだ! っていう、そんなやさぐれ夕記ちゃんから、ニーナに恥ずかしいと指摘された、と思ってひるんだ夕記ちゃん、おお、なんという表情の変化、素敵だ。魅力的です。さて、今回はあちこちでいろんな人と出会って、話して、たとえばニーナは元・兄カノと遭遇。この子の複雑な感情、ほんとおかしいです。そして月穂サマは、なんと桑原先生と遭遇! うおお、どうなるんかー、そう思ってたら、その緊迫のシチュエーション、夕記が榎本さんにつかまってて、いやあ夕記さん、ほんとに間のお悪い。これでこの子、なにを目撃することになるのか。酷いことにならないといいなあ。

『孔明のヨメ。』、荘園をめぐるあれこれ。ああ、黄承彦氏、いいお方であるなあ。孔明、月英夫妻に話す。孔明の編んだ訓練計画書。その完成度に感心しながらも、しかし逃げることを算段に入れているかね? ああ、孔明の盲点でした。大切な土地、大切な荘園、これをなんとしても守りたい。その一心で、逃げることを考慮に入れていなかった。たしかに大切な土地だ。だが、それを守るために命を失ってはなんにもならない。どんなに備えていても、どうしようもないことだってあるからと説く。ああ、本当にいいお父上です。こうして荘園の話があり、范老師と一緒に案の練り直ししたり、そして孔明、ふてぶてしさを身につけられよ、さとされたりね、ええ、これ孔明の成長が期待されますよね。また劉備のもとで働く徐庶も描かれて、ああ、曹操の禁酒令。その向こうにある思惑、見抜きましたね。次はそれを確かめるフェイズに入って、ああ、戦かあ。孔明の暮らしも変わっちまうよなあ。つらいよなあ。

『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』、パトラの私服を買いにいきますよ! あの怪獣パジャマのパトラ、可愛いなあ! ほんと、れあに甘えちゃって、れあもパトラのいいお姉ちゃんやってますよね。そしてデパート。黒い服、白い服、うおお、どちらもめちゃくちゃ可愛いじゃん。今回は、パトラちゃんが可愛いエピソード? そう思ってたんですが、ああ、もうひとつテーマがあるのか。お母さん、ちょっとしんみりしてる。その理由、このデパートがもうなくなっちゃう。子供のころの思い出がなくなっちゃう。自分の生きてきた一部がなくなっちゃうみたいで寂しい。そう思うお母さん、ああ、なんだか気持ちわかるなって、あの、時代だからと受け入れてる様子もしみじみと胸に沁みますね。それだけに、パンダの乗り物に喜ぶパトラ、このはしゃぎっぷりが慰めになろうというもので、ええ、お母さんも昔はこんな風に遊んだんでしょうか。娘たちもそうだったんでしょうか。そうしたこれまでのお母さんの過ごしてきた時間思って、ちょっと泣けて笑えるエピソードでした。ええ、パトラの笑顔、喜んでる様がすごく慰めになるんです。

  • 『まんがホーム』第31巻第1号(2017年1月号)

2016年12月1日木曜日

ラストピア

 なんともつかみにくい漫画なんです。『ラストピア』。表紙にはLast Utopiaとあって、最後の楽園とかそういった感じなのでしょうか。イラストもどこかしらさみしげとも感じさせる、そんな雰囲気。でも読んでみればずいぶん印象は変わって、ゆったりとした時間、優しい人たちと過ごす喜びや慈しみに溢れた、そんな世界に気持ちがたゆたって、いつしかそのスローな感覚に気持ちが同調してしまっている。ああ、この感触、好きだなって思う。そしてリッタたちの抱えている問題、それが解決してくれることを望み、同時に解決せずこの状況が引き伸ばされることを望んでしまう。ジレンマ。アンビバレンスを抱えさせる、そんなところがあるんですね。

しかし、この漫画、人間関係があたたかい。心地よいといってもよいかも。島を訪れていたリッタ・ロンネ。この人が気を失っているところからはじまる。不思議な夢。そして失われた記憶。名前こそは覚えてはいるものの、自分がなにものであるのか、それすらわからなくなっているリッタ。そんなリッタを受け入れてくれるホテルのオーナー、エミもまた同じ問題を抱えていて……。

この、記憶にかかわる謎がこの漫画に不穏な空気を漂わせて、どこかに原因があるのか、疑う心もあれば、記憶が戻ったら今のこの関係も違っちゃうよね、そんな不安もある。ええ、本当はこうした猜疑心や不安をメインにして、ぐーっと深く深く沈み込むような話になりそうなところなのだと思います。ですが、『ラストピア』はそうした方向性を選ばず、むしろ今を楽しむ、皆となかよくする、そうしたイベントを増やしていってくれた。おかげで不必要に不安をふくらませることなく、リッタやエミ、マノやユーといったメインの人たちの愛らしさに触れることができる。また、雑貨屋さんやお医者さんたち島の人たち、あと島を訪れる人たち、皆の個性的かつチャーミングな人柄に安心して親しむことができて、なんだろう、たいして珍しいこともない島の、ドラマらしいこともない日常の、いや、記憶喪失ってだけで充分事件だとは思うんですよ? でも、それをそうと感じさせない。そうしたよさがあって、気づくとすっかり自分もリッタたちの毎日によりそっているみたいに感じているんですね。

この漫画のテーマ、それはまだこれとわからずにいるのだけど、島の魅力を探して、大陸の人達にアピールしていこう。そうしたリッタの活動は面白くって、ええ、案外この活動がそうなんじゃないかな、なんて思っています。知ること、そして伝えること。知ってもらって、そして近しくなること。相互理解ともいっていいのか。あるいは自分を知り、知ってもらう。その行動こそはリッタたちの今の状況であり、そのものを島に置き換えている、そんな風にも思っているのです。

  • そと『ラストピア』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2016年。
  • 以下続刊

2016年11月30日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年1月号

『まんがタイムきららMAX』2017年1月号、先日の続きです。

『ぱぺっとコール!』は、創立記念日、皆で一緒にカラオケにいきましょう。ほとりんからのお誘い、みんなはりきっちゃって、しかし、そうか、ほとりん、ひとりカラオケの達人なのか。カラオケにいけば、さっそくコスプレさせられてるほとりんがおかしくて、しかし、これはアリス? 似合っててとてつもなく可愛くて、でも、イケボなのよね? そのギャップ、ああ、どんななんだろう。想像力がおよばない! ほんと、ギャラリーがつくレベル。ファンクラブができるレベル。可愛くて歌もうまくてイケボ。いいなあ。なんか魅かれるものありますよね。そして栞のカラオケ、ものすごい。知らない曲をパペット片手に、勝手なメロディつけていきなり歌っちゃう! すごい。なんだろう、カラオケは自由だーっ! カラオケ回、皆の表情も豊かに表現されて、さらに先生も参加。楽しいなあ。ほんと、いきいきわくわくとして素敵な話ですよ。

『夢見るプリマ・ガール!』、みゆの成長ですよ。学校の、ダンス部の仲間との時間が楽しくて、ついついバレエレッスンのこと忘れてしまってた。遅刻しちゃって、急いでいったこの子、怒られちゃったりするのん!? と思ったら、わお、先生、竹を割ったような人だな。全然怒らない。笑顔で許しちゃう。ええ、みゆの頑張り、いつも真面目にやってること、ちゃんと評価してくれてるようで、でもそれでもみゆはネガティブにとらえちゃって泣いちゃうのん!? あいとゆきなのこっそり見守るなかのバレエレッスン。先生も、みゆを怖がらせてしまうことに悩んでて、でもなにやっても裏目に出ちゃうのって、ほんと難しいなあ。そんな先生のみゆに友達がいるということに感動しちゃってるの、ほんと、先生のみゆ像もネガティブすぎるよ! そしてバレエは飽きたのかって心配しちゃってるの、これもまたネガティブで、でも皆にバレエの楽しさを知ってもらうためにダンス部でバレエ踊ってる、そういうみゆの言葉に安堵して、そして感動して、ええ、いい先生だなあ。楽しい人だなあ。そう思ったんですね。この漫画、こういう楽しい人、ほがらかで人のいい、そういうところが素敵です。

『のけもの少女同盟』、皆で映画にいきます。のっけからめちゃくちゃ面白い。ニカのこと、知らない小学生とか思って、何度も目の前通ってるのに気づかないとか、すずめさん、そりゃ酷いですよ。コスプレで現れる詠子と先生とか、いや、先生はコスプレじゃないのか。すずめは結構辛辣につっこんでますけど、自分はそれなんとも思ってなくって、いやあ、普通に可愛いなあみたいに思っちゃって、そうか、自分はもうあかんのかも知らん……。スプラッタ見にきてたんですね。というか、みんな知らずに呼ばれたのか。大丈夫なんかな。詠子のコスプレも、そのスプラッタの怪人バッグフェイスで、そうか、よほど好きなんだなあ。上映中の様子、めちゃくちゃ面白かった。途中でニカが消える! え? 退場? そう思ったら、えええ、霞のスカートの中! スプラッタ平気組と苦手組の対照がいい感じでした。ファミレスでの感想ね、先生、無理してるのあきらかで、すずめもなんだか駄目そうで、あの帰り道ね! ええ、ほんと苦手組、それはそれでホラー、スプラッタの楽しみかも知れまんよ。

『ペンにまします神サマの』。ももと猫屋敷さんが、ももすももとかいうコンビ組んで漫才やってる。なんで? と思ったら、あー、前回の続き。すみ宅に踏み込んだ委員長と猫屋敷。委員長はショック受けて撤退しちゃったわけですが、残った猫屋敷が拷問を受けて、さらには酷い恥ずかしめまで! って、ほんと、この人、謎の液体が定番ネタになっちゃってますよね。キャラクター紹介の最後に、ちなみに前回もらした。ももすももの漫才でも濡れ女として取り上げられて、さらに大オチにて委員長から、濡れ女の謎の液体って結局なんだったの? 追求されて、これで終わりかと思ったら、巻末のコメントに、この子は先月号でもらしました。もう、容赦がない! 容赦がなさすぎる! でも、これが猫屋敷さんなんだろうなあ。うん、この子、大好きです。今回は、委員長をももと猫屋敷ではげまして、委員長のすみへの姿勢、それがきっちり決まる、結構大きなエピソード、転換点が示されていたと思うんですけど、濡れ女の謎の液体に全部持っていかれちゃって、ほんと、猫屋敷さんは面白すぎるんだ。しかも、あの不必要極まりない変装、あれも可愛くて、いや、ほんと、めちゃくちゃ可愛いよね、で、そこで繰り返される恥ずかしめ。もう最高でした。猫屋敷さん、この人、結構なキーパーソンなのにこの扱い、大好きですよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第1号(2017年1月号)

2016年11月29日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年1月号、昨日の続きです。

『トモダチヅクリ』、とてもいい! 静、風邪から回復ですよ。それで麻乃のこと、すごく感謝してて、学校休んでまで看病しにきてくれた。やりすぎなんじゃないかって思いながらも、自分のためにきてくれた。ほうっておけないって、それ聞いて心底嬉しそうな静、見てるだけでなんだかこちらも嬉しくなります。喧嘩してたふたりだけど、風邪がきっかけになって見事に仲直り。以前よりもずっと親密になった感じありましてね、互いにたったひとりの友達みたいにいってるの、それ聞いて先輩が地味にダメージ受けてるのも面白い。うん、先輩を友達っていうのは失礼な気がして。麻乃さんのフォロー。でも、これ大切よ。自分も同じようなことあって、気まずいままになったことあるのよ。うん、麻乃さん、正しいです。そして今回、静と麻乃の、今のふたりの関係を大切にしながら、互いにこの先のこと、友達つくっていくこと考えようっていうのね、本当によかった。そして次の展開の芽もちょこっと見せてね、ああ、これどうなりますかね。わくわくしますね。素晴しかった。美しいです。

『はやしたてまつり♪』、こいつはすごいよ。いよいよ皆でお囃子やりますよ。ステージに立てば緊張で息さえ苦しくなるほど。そんな桜波の気持ちを巌の目配せがやわらげて、そしてはじまるお囃子。桜波の太鼓の響きに皆の音が乗っかって、そしてまじりあっていく。そのゆったりと流れる調べ、たゆたうように蛇行する音のイメージ沿って描かれるコマも演奏の楽しさ、高揚を充分に表して、なんという導入だろう。美しいわ。素晴しいわ。こんなにも音楽は、お囃子は豊かだ。仲間とともに音を奏でる、その喜びがありありとして、心にすうっと通ります。だからこそ、演奏しながらいろいろと思うことごと、失敗もちらほらあって、いっぱいいっぱいになって、そして落ち込む。そうした現実もしっかりと響くよね。失敗した、けれど失敗しなかったふりをするんだ。そう思いながらも涙が次々とこぼれる桜波のあの表情にも、ぐっと心をつかまれる思いして、素晴しいわ。巌のね言葉もとてもいい。ほんと、ふうの介入もまたよくて、皆、いい仲間になりましたね。しみじみ感じ入りますよ。

『アニマエール!』、部室にさっそくいろいろ私物を持ち込もうとするこはね。舘島さんが手伝ってくれて、今回はこの舘島さん攻略ですか? こはねたちの活動、チア同好会、楽しそうだなって思ってる。でも自分には無理と諦めていて、こはねに誘われても、自分じゃなく秋常紺ちゃんのことだと思ってしまうくらい。チアって恥ずかしい、そんなこといっちゃった舘島の言葉がチア同好会の皆をザックリ突き刺す描写、面白かったですね。そして、宇希の時はしつこかったのにって聞かれて、宇希は特別っていうか! それで浮かれる宇希も素敵でした。もう、満面の笑顔。さて、後半にチアのユニフォーム作ることになるんですけど、なんせ買うのは高いしね、Tシャツとプリーツスカートでそれなりっていうのは宇希さんが嫌なんだそうです。それで作る。でも裁縫得意な人がいない。ピンチ? もしかしたら、誰かがこのピンチに手助けしてくれたりするのかな? なんて思ったりしましてね、だとしたらそれは誰だろう。誰なんでしょうね?

『黒髪巫女とマリアウィッチ』はクリスマスの話。クロエがすごく楽しみにしていて、頼子とマリア、そんなクロエを全力でサポートですよ。モミの木は買えない、というので去年買っておいたツリーを頼子が提供します。ルクセンブルクのクリスマスもいいって頼子がいえばそれを、日本のクリスマスを体験したいってマリアがいえばそれも、一度にやってしまいましょう。おおー、クロエさん、輝いてる! 素晴しいです! けど、クロエに招集がかかる。皆とクリスマス、過ごせないっていう。それでもがっかりした素振り見せないクロエだけど、楽しみにしてた気持ちはわかってるって、頼子がクロエのために、一緒に一足はやいクリスマス、やりましょうって、その暴走っぷりが愛おしく、そして応えるクロエも最高でした。行事としては破格、けれど友達と一緒に過ごす、その時間を、経験を、思い出を大切にしたかったという気持ちが、ほがらかで、あたたかで、なんだか羨んでしまうくらいです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第11号(2017年1月号)

2016年11月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年1月号、発売されました。表紙は『ひだまりスケッチ』、冬の装い、あるいは準備でありますね。ゆのさん、ぺったりと座り込んで編み物なさってる。周囲に転がる毛糸玉。カラフルな糸が伸びたその先、ゆのの手元には編みかけの編み物であります。ゆの自身もセーター、毛糸でもって編みましたよって感触しっかり描き込まれたもの、上着の下に着てまして、いよいよ寒くなる季節、暖かく過ごす準備がすすみつつありますね。

Aチャンネル』、トオルが学校いきたくないんですって! え? それ、寒いからね? と思ったら、違いました。あー、話題の映画のネタバレ食らいたくないから! って、そんな理由で!? いや、気持ちはわかるけどさ、あんた、映画見にいくの2週間後なんだよね? 思いきった子だな。2週間休み続けるつもりだったんだ。けど、それだけ話題になってる映画があるんですね。今年は実際にも話題の映画が多くって、高校生たちだとあの映画で、こんな風に、見た? 見た? どこそこがよかったよね、面白かったよね、みたいに語りあったりしたのでしょうか。ともあれ、映画見たナギさん、のっけからテンション高くって、今にもネタバレしそうで、トオル、逃げる逃げる。廊下歩いててもネタバレが流れてくる。授業中も気が抜けない。うん、トオルン、さっさと見にいきたまえよ。ほんと、1日学校休んで平日にいくんですよ。そして結局ネタバレ食らって、その後の追い討ちなんかもすごかった。いや、実は私ごとなんですけど、毎週楽しみにしてるアニメがありましてね、月曜にやるんですが、そのネタバレをよりにもよって昨日食らってしまってまして! あー、トオルン、あんたの気持ちはよくわかるー! ああ、そうそう。え? 映画? っていって、きょとんとしてるユタカ、めちゃくちゃ可愛かったですね。額装したいくらいの一コマでした。

すわっぷ⇔すわっぷ』、春子と夏子、キスをしても入れ替わらなくなってしまいました。え!? なにそれ!? 不調!? あるいはもっと先に進まないといけないの!? そう思ったら、ああ、夢。夏子の夢でしたか。あんまりに躊躇なく入れ替わるようになってしまっていた昨今。その風潮をちょっと正してみましょうかという試み。とりあえず一週間、入れ替わりはやめてみよう。その提案、困りますという春子が可愛かった。ともあれ、今回は春子と夏子、ふたりの関係、入れ替わると便利だっていう、その利便性に立脚するものではなく、もう心底普通に友達なんだってこと確認しあうエピソードでしたね。入れ替わることでイベントのトリガーが引かれていたのが、入れ替わらないこと、それ自体をイベントにする。それでなにかを気づかせる、いい構成、エピソードだったと思いますよ。ところで、夏子のお弁当食べてニコニコしてる春子、めちゃくちゃ可愛いですね。入れ替わり禁止明けの、うきうきして花なんて飛ばしちゃってる春子もとてもよかった。その高揚がありありと伝わってきて、そして入れ替わって見せるふたりの笑顔、それも素晴しかった。輝いてます。

『勇者なんてお断り!』、ゲストです。のっけから勇者と魔王の対決です。追い込まれた魔王、仕切り直しをはかるんですが、え? 草津温泉に頼るの? え? 湯治? 傷付いた体を温泉でいやすの? なんだろう、この驚きの発想。ええ、きっとただではすまない、そんな感じがしましたね。魔王についてきてしまった勇者。こちらの世界にやってきてしまって、出会ったのが友達できないこと悩んでる女の子、きずな。でも、不運な出会いですよね。勇者は自分が勇者であるというバリューを疑いもしていない。きずなからしたら、突然現れた変な女の子が、居丈高に、えらっそうに、あーだこーだいってくる。と、その勇者の高かった鼻がぽっきり折れるまでの流れ、面白かったというか、さすがに気の毒でした。そうか、その時のことはもう話したくないかあ……。これ、きずなと勇者ヒメノ、再会しちゃったわけですが、どうなるの? 魔王を追って草津温泉にいくの? 草津温泉との往復分しか転移できないみたいなこといってたけど、つまりふたり飛んできたってことは、もう使いきっちゃった!? 魔王の狼藉を期待してしまう勇者、そんな自分にショックを受ける勇者。このひとり相撲感、よかったです。あと、玄関のきずなちゃん、可愛かったです。

『あいあむアイスクリーム!』、夢雛町にあるアイスクリームショップでは、アイスクリームの女の子が接客してくれるというんです。アイスクリームショップの開店にこぎつけた店長、アイちゃんだけど、不慣れな接客のためにちっとも売れず弱ってた、そんなところに現れたのがアイスクリームが変化した女の子たちだっていうんですね。あまりに唐突な登場に、不審者と疑って、毅然と対応! できなかったアイの様子、あれよかったですね。そらそうだ。ここで毅然と出られたら、接客でどうたらこうたらってことないですよね。これ、アイスから人に化けてる子らね、もとのアイスにも戻れるんだ。しかも、それ、食べても大丈夫なんだ! これ、もし食べきったらどうなっちゃうの? あるいは溶けちゃったりとかしないの!? うん、大丈夫みたいですね。床に直置きされたアイスクリーム3種が、それぞれに食べて、おいしいよってアピールしてる絵が、なんともいえない奇妙さかもしだしてて、なんともいえない味わいでした。

『満天荘に気をつけて』、ゲストです。高校にはいってひとり暮らしすることになったひよりが住むのは、ちょっとレトロ? クラシック? な満天荘。期待と不安を胸に満天荘の扉を開けた彼女を待っていたのは、にこにこ、ふわふわ、けどなんか頼りない? 寮長代理の小梅でした。そして小梅のそばには白い影。ええと、仮装? 頭に三角のつけて、白い布かぶって、でも小梅には見えないという。え? でもちゃんと目をあわせてましたよね? 最近の漫画は、いや最近にかぎらないか、普通に幽霊と同居したりするの当たり前なので、この子が幽霊なのかなんなのか、さっぱりわからないのがいいですね。そう思ってたら、あー、やっぱりこの子、いるんじゃん。ひとり食らしの不安に押し潰されそうになってたひよりの前に現れて、散々驚かしちゃうんだけど、そうか、小梅の仕込みか……。サラ。小さい子。金髪? 可愛い。ぜんぶ小梅がやれって言った。その言葉に口笛吹いて誤魔化そうとしてる小梅がナイスでした。小梅、なんか部屋に祭壇作ってたりと、どこまでが仕込みで、どこまでが本気なのか、さっぱりつかめない人なんだけど、このいたずらでひよりの不安を溶かしてくれた。泣いていいのよ。怒っていいの。笑っていいのよ。その言葉には誠実さ感じさせて、ああ、ちょっとしみじみとさせられる、そんな第一回でありましたね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第11号(2017年1月号)

2016年11月27日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年1月号

『まんがタイムオリジナル』2017年1月号、昨日の続きです。

『コスプレ先生の絵画教室』は、まなが絵画に興味を持ちはじめたようで、絵をはじめたくなった。ななみの道具を貸してもらえることになったというのだけど、木炭、テレピン油、これは油絵か。岩絵の具、にかわ、これは日本画か。でも、とりあえずこれからはじめようって人にはちょっと必要ないかなー? って道具ですよね。デッサンからはじめます。鉛筆を削ります。あの、芯を長く長く出した、独特の削り方ですね。さっそく失敗するまな。壺を試しに描いてみると、それがえらいことうまくって、と思ったら、描いてるのまなじゃないよ! 鉛筆持ってるだけだ。まなのために今回は簡単なモチーフにします。そういうななみ、普通に静物とか石膏像にするのかなと思ったら、なんとデッサン人形、の着ぐるみ! なんでそんなものがあるの。そして立方体も着ぐるみ。ほんと、この人、実は自分のコスプレ欲を満たしたいだけではないのか? 珍奇な自分をアピールしたいだけなんだよ! ここまでくるとそうとしか思われませんよね。

『北斎のむすめ。』。栄、新境地ですか? 美人画、描き上げて、蚊帳と美人の組み合わせ。自ら蚊帳を吊ろうとしているその絵に栄が込めたのは、自立して芯のある女。おお、この視点、男のそれではないのかも知れん。また絵から、絵の女から色気が出ている、栄泉からそうした評も得て、そうか、これまでの技巧を見せつけんばかりだった絵から変わった。なにを表現するか、なにを大事にするか。やっぱり新境地なんでしょうね。そうしたことがわかったのも吉原で、高尾たちに触れて、知るところが多くあったから。この漫画、コメディなんで、重かったり、深刻だったり、そんな風にはしないのだけど、それでも栄の心情、画工たちの気持ちなんか、よくよく描かれてる、そう思います。今回のラストなんかも、がっかりな落ちこそつくけれど、職人たちの意気込み、思い、それらが表されて、とてもよかったですよ。

『部屋にマッチョの霊がいます』。ヒロインの前田木葉、この人が可愛い。人付き合いが苦手で、職場の先輩との交流にいろいろ悩むところもある。そんな人なんだけど、家にはマッチョでオネエの幽霊がいて、うるさかったり邪魔だったりするものの、いろいろ相談にのってくれたりしてと、ええ、くよくよ木葉にあっけらかんとしてシンプルな幽霊アッコの組み合わせ、辛気くささをうまいこと除去して面白さに変えているって思いますよ。職場での木葉の様子、ああ、確かに要領よくない子だなって感じさせる描写を置いて、そこから憧れの涼さんとの対話に入る。アッコのこと、はっきり幽霊がいるっていえないわけだけど、彼氏がいるとか誤解されたりね、でもアッコのアドバイスでちょっと前進? かどうかはわからないんだけど、放っておけない雰囲気の木葉、この人にアッコがいてくれてよかったって思えるところ、それがいいんですね。

『歌詠みもみじ』は鍋の季節です。理科実験室でガスバーナー使って鍋をしてたら、先生に怒られた。って、当たり前だよ! で、この後、会場を先生の家に移して、って、先生、断らんのか! 持ってるのはひとり鍋なのに、生徒に見栄はるために鍋買うんだ。この先生、前々から感じてましたけど、かっこつけて損するタイプですよね。鍋といえば鍋奉行、定番のネタになってますが、まりなと先生、奉行揃って戦になってと、で、そのお奉行様、もみじのしらたきにやられる! これ、ほんと、あるよね。つかみづらい上に、ちょっと重いのよ。ぼしょんと落として、しぶきがかかる。そのプロセス、音符とばしてるもみじもよければ、あたふたしてるところも面白くって、これ、今回一番気にいったポイントでした。そして鍋、なごやかにラストに向かい、けど片付けは先生ひとりか。お疲れ様です。ほんと、いい先生だなあ。そしてこれから本格的に深まる鍋の季節を予感させて終わるのだけど、いや、鍋、別に毎日でもよくない? 私、鍋、毎日でも大丈夫ですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第1号(2017年1月号)

2016年11月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年1月号

『まんがタイムオリジナル』2017年1月号、発売されました。表紙はクリスマスの情景? 肩に白い大袋担いだ緑衣の山下ナースでありますよ。って、あれ? 緑衣? サンタクロースってこういう解釈もあるのかな。もみの木が使われるみたいに、常緑、これがクリスマスの縁起物だったりするのでしょうか。しかし、山下さん、どーんと力強く立って、この姿、凛々しくかっこよく美しいです。他に『らいか・デイズ』らいかがプレゼント箱を抱えてたり、『小森さんは断れない!』小森さんが見事な笑顔でプレゼントを差し出してたり。ええ、小森さんの視線の先には大谷、あいつがいるんでしょうね。

ラディカル・ホスピタル』はもうすぐクリスマス。入院している男性が枕元にアドベントカレンダー置いてまして、ひとつひとつ開けていく楽しみ。でも、その男性、娘が置いていったっていって、特に楽しみにしているとかそういうそぶりはない? いや、そうじゃなかった、退院予定日がちょうど24日。ひとつひとつカレンダーの窓を開けていきながら、退院を心待ちにしている。全部開けたらお迎えが来るんだよ、言葉は悪いけどさ、なんか死んじゃいそうな感じになっちゃってるけどさ、切実にそれを希望にしてたんだなあって思う。だから、熱が出て、退院が伸びて、その様子ね、強がっちゃあいるけどさ、ほんと、大人だってがっかりするんだよ。でも、それを桃山のひと手間が元気づけてという、ほんと、こいつはいい話でした。ほんと、なんかじんとしましたよ。

『スズちゃんでしょ!』、いいな、面白い。無心に運針をしているスズちゃん。けど、お隣からの意味深な会話、それに興味ひかれちゃって、負けた! って、でも面白いの、これからでした。鈴奈ちゃん、って、そうか、鈴じゃなくて鈴奈なんだ。ともあれ、ジャージ生活してるこの人、運動するの? なんていわれちゃって、スズちゃんね、これ、和裁の仕事してるの知られないためのカモフラージュだったいうのに、もうバレバレだったという……。うん、この空回りよ。素晴しい。お隣さんのお嫁さん、スズちゃんが和裁やってるって知って、夜にやってきた。なにか面倒な頼まれごとかしら? そう思わせて、警戒させて、おお、まさかのお仲間、理解者なのか! 洋裁なさるんですって。そうか、面倒ごと頼まれてきたんだなあ、この人。そしてスズちゃん、みごとにジャージが増えました。いや、でも、スズちゃん、ジャージ、可愛いと思いますよ。いや、パンダとかじゃなくってさ。

『カントリー少女は都会をめざす!?』、面白いなあ。八重がご機嫌。なんでか? 本が発売日に買えたから! え、なんで? そんなことで? と思うのは都会人の浅はかさ。そうか、ここでは二日遅れとか当たり前。でももしかしたらと思って発売日に書店にいったら、見事入荷していて、おお、よかった。書店まで一時間かかる。書店は2店舗あるけど、違う方向にそれぞれ一時間。あー、大変だ。入ってるかどうかわからない本を見にいくだけでも、ちょっとした賭けでありますね。大河さんも賭けますよ。今日入荷の本、どちらかに入ってないかな。そういって、オプションの多い方の店にいってみる。移動カフェがきてるっていうんですが、そうか、八重ほど田舎をこじらせていないみなにとっても移動カフェはおしゃれなのか。え、直視できないレベルなの!? そんなカントリーコメディ、もうめちゃくちゃに面白い。ほんと、皆いいキャラクターしてます。

『予行恋習カノジョ』、ゲストです。のっけから力いっぱい告白してる横田晃二。けれどあっさり断わられちゃって、でもこれ、本番じゃないっていうんですね。告白してる相手は幼なじみの習志野恋香。好きなのは高野さんだというのに、あんまりにいじけてしまっている晃二を見兼ねてか、恋香が予行練習をつきあってあげるっていうんですね。これ、もしやもしや恋香は晃二のことが本当は好きでとか? そんなこと思ったら、おお、ドンピシャじゃないですか。けれど、それをそぶりに出さず、見事練習相手をつとめてみせた恋香。晃二の前では平気を装い、あとで録音しとけばよかったとドキドキしている。ああー、この恋香さんもまたいくじなしなのか! ええ、似たもののふたりみたいですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第1号(2017年1月号)

2016年11月25日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年1月号

『まんがタイムきららフォワード』2017年1月号、昨日の続きです。

『はるかなレシーブ』、はるかな強化メニュー発動ですよ。エミリ、クレアの母、マリッサがやってきて、はるか、かなたに稽古をつけてくれます。かなたのこと、いったんビーチバレーから離れたかなたのこと、きっと心配していたんでしょうね。抱き締めて、戻ってきてくれて嬉しい。そして、はるかのことも抱き締めて、ああ、長身のはるかよりもさらに背が高いんだ。あのはるかの、嬉しいんだか悔しんだかみたいなこといってるの、なんかわかる感じでおかしかった。コンプレックスでありながら同時にアイデンティティであるのだな。マリッサはプロのコーチ。シーズン中はアメリカ西海岸に、そしてシーズンオフには日本に帰ってきてコーチしてくれる。今回はクレアの頼みですね。はるか、かなたペアに課されたのは、メリッサのスパイクを取る。それだけ。けど、それが極めて困難ということを、あの大ゴマ一発で読者に理解させる。おお、これ、素晴しいわ。次々と打ち込まれるスパイクに、メリッサはできないことは言わないと思うとのかなたの言葉。かなたはメリッサに信頼を置いている。そうしたことをちゃんとわからせるのも流石でした。しかし今回は、いや今回もというべきでしょうか、目の前の壁に対し、はるか、かなた、ふたりで考え、試し、乗り越える、そうした様、しっかり提示されて、いやもう、とてもいいスポーツ漫画です。

『ちょっといっぱい!』、とてもいいですよ。真澄のおみやげで大変です。市場でもらってきたおまけ。箱の中、ガタガタ音をたてているそいつはなにかといいますと、タコ、立派なタコ。いや、これ、安くないよ。さて、タコを料理します。シメて、塩で揉んで、茹でて、というプロセスたどるんですが、真澄はタコが苦手という。というか、もみじ以外すごい逃げ腰ですよ! タコがですね、結構ユーモラスに描かれていまして、ええ、あんまりリアル志向じゃない。だからでしょうか、もみじとタコの対決もなんだか面白くって、タコも食べられちゃあかなわんでしょうからね、必死で抵抗してるその表情がなんだか可愛い、と思ったやさきに目と目の間を突かれてしまうのでありましたー! あー、目がバッテンに! 塩で揉むのはちゆりんの仕事。ぬめりを取るわけですが、これもまた大騒ぎ。でも、それが楽しそうだったんですね。と、その時、店の前にひとりたたずむ影ひとつ。ああー、開店待ってるんだ! はやく、はやく気づいてあげて!

夢喰いメリー』は、メリーと夢路の出会いの頃でありますよ。なぜかわからんけれど、メリーのいる夢魔の世界、それも界境の門にまぎれこんできた夢路とメリーの対話からはじまるんですが、あれ、なんか、メリーの印象が違うな。あ、前髪か! 前髪左右にふたつにわけて、帽子から前髪が出ない、おでこがどーんと見えてる、それだけで随分雰囲気が変わるなあ。なんかこういうメリーも可愛いですね。さて、メリー、彼女がはじめて出会った人間、それが夢路だったという話。最初は帰れと、そればかりだったメリーが、夢路に現界の話を聞くうちに、いろいろ知り、興味を持って、その興味は夢路にも向けられてるみたいですね、表情もずっと豊かになって、夢路のやってくること心待ちするようにもなって、そして髪形! なんと、そういう由来! しかし、こうしている間にいろいろと状況は動いていたというんですよ。空に見える扉、位置を違えているものがある。最初は小さな異変、けれどついには鍵がひとつなくなって……。メリーはもともとは夢路のことを知っていた。それが現界にきたときには忘れてしまっていて、ということはこれからその異変の瞬間が語られることになるのでしょうか。失われた鍵。現れた夢魔。メリーのあずかり知らぬできごと、ひとつひとつが後の現在に関わってくるのでしょうか。

『45分間の魔法使い』、よいですね。林間学校です。魔法を使って生活しますよ。そういうんですが、具体的になにをどうするんだろう? と思っていたら、この魚のとりかた、すごいな! 海、切り出しちゃったよ! 火をおこすのも魔法、風よけの壁を作るのも魔法。切り出した海から魚を取り出すのも魔法。魔法の有用性、ばっちり見せてくれました。以上料理班のエピソード。対し掃除班はというと、うおお、突然の来訪者。繊月理を訊ねてきたという。この人、自称悪い魔法使い。土の檻でひかりのこと閉じ込めて、人質だという。理に対する復讐だという。いや、その恨み、なんだかすごく小粒なんだけど……。というか、ふたり、普通に友達だよね? 物騒なこといってますけど、出会ったふたり、なんだかノリノリで、むしろ楽しそうですよね?

2016年11月24日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2017年1月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』。これまでは、本編がどれだけ過酷で痛ましい状況にあっても、表紙だけは楽しげな情景描かれてきたものでしたが、ああ、もうついにここまできたとでもいえばいいでしょうか、こんなにも切実さたたえたくるみが描かれまして、ああ、この子に、この子らにしあわせな未来よきておくれ、そう願わないではおられないような気持ちにさせられるんですね。ええ、『がっこうぐらし!』、佳境であります。

『こじらせ BOY meets GIRL!』、新連載です。付き合ってほしい、告白されても心に決めた人がいるからと断ってしまう大月亨。海外にいってしまった幼なじみの双子の兄妹、男らしい柚貴と優しい柚宇。柚宇が好きだというんですね。子供の頃の思いを今も大切にしている、そんな彼のもとに柚貴、柚宇の兄妹が戻ってきたというのですから穏かではありません。ああ、久しぶりに再会した柚貴と柚宇は、ちょっと想像とは違ったけれど、とても素敵な女の子、そして美少年! これは、これは、大変なことになりましたよ。でも、きっと、ここにギミックがあるんだろうな。なにか彼の思い違いであるとか、そうしたものがあるのだろうな。ええ、ありました! 亨が兄だと思っていた柚貴、こちらが女の子! そして優しくおっとりとした柚宇、こちらが男の子だったというんですね。おお、これはなんらかの選択が迫られる!? 見事に期待をすくいあげてきたってわけですよ。さて、亨の選択です。初恋を貫いて柚宇くんに気持ちを向かわせるか、あるいは柚宇ちゃんに心変わりするか。どちらを選ぶかは決まったようなものだと思いはしますが、とりあえず一悶着ありそうですよね。

『むすびめ』、ゲストです。霊が見える。しかし、このことを知られれば、きっと気味悪がられてしまう。子供時分のつらい思い出にとらわれている女の子、結。高校は、地元から離れた学校を選択。心機一転、高校デビューをはかるつもりでいるんですが、なのに通学の途中、目があってしまったのは、まさかの幽霊。頼みがあると呼び掛けられて、聞けば、結と同じ学校に通うことになった友達、その子と友達になってほしい。心希ちゃん。私と一緒に進学するはずだったのに、ひとり自分だけが事故で死んでしまって、その望みをはたせなかったどころか、心希が心を閉ざしてしまって……。友達をなんとか助けたい。その心残りで、こうして今も現世にとどまっているのだというんですね。小さな物語です。自分の生活の平穏のためには、霊などにはかかわらない方がいい、そう思っていた結が、切々と身の上を話す幽霊、羽奈にほだされて、その頼みをきく。羽奈の頼みを聞くんじゃなくて、友達がほしいと思ってたから丁度いい、そういって、協力してっていってね、ええ、結、優しい子です。それからの展開も、ストレートに声をかけて、そして、幽霊が見える、自分の秘密を告白して、と、その突飛な告白が心希にちゃんと伝わる、受け止められる、それだけの下地が丁寧に語られていたところ、大変好感を持って読みました。しかし、これ、羽奈、成仏したのでしょうけれど、魅力的な女の子でした。なんだか別れるのは残念、そう思わせるチャーミングさ、よくよく表されていたと思います。

ゆるキャン△』、いろいろ並行して動いていってますよ。まずは肉。あおいが懸賞で当てました。クリスマス頃には届きます。ということで、予定されていたクリスマスのキャンプ。それで使いましょう! ああ、夢が広がります。他にも、軽くて比較的廉価な焚き火台の導入とかね、キャンプの道具、その情報なども紹介しつつ、話は別の方面に転がっていって、というのは、顧問のこと。別に野外活動サークルは顧問を捜してたりしてたわけじゃないんですけどね、でも縁があったのでしょう。焚き火台を試してるところにやってきた、注意しにきたんですけどね、鳥羽先生、この人が顧問になるんです。というか、押し付けられてたよね。自分の時間を大切にしたい、そう思ってる鳥羽先生には野クルのゆるい活動はいいんじゃない? と、それに、鳥羽先生、なにか見覚えがあるってリンがいってた。いや、まあ、あの人よね? と、そのことになでしこが気づくプロセスおかしくって、ああ、これ、ほんとおかしいわ。いずれ合流するのだろう、出会った時のもろもろ、妹さんとの会話とかからね、そんな予感させてましたけど、いやはや、結構な時間がかかりました。でも、こうして出会えて、仲間になった!? ほんと、こいつはなおさら面白くなりそうですよ。

『なでしこドレミソラ』。美弥、稽古に精が出ますね。あんまり音の出ない駒、忍び駒を使ってるっていうんだけど、弟からはうるさいって不評で、ピアノの時よりもずっと長く弾いてる、そういってね、苦情が出とるわけです。でも、美弥、お母さんといい関係築いでますね。ピアノを習わせてくれてたことが、三味線の上達にも繋がってる。それに演奏を聞きにきてくれるっていってくれて、13日にみんなで合奏をする、それをさっそくカレンダーに書き込んでくれているところとか、本当、しみじみいい親子だと思わせてくれました。そして部室で練習。そうすると陽夜がきて、恵真がきて、そして香乃もきて。ええ、和楽器同好会の皆、いいチームになってきてますよね。それを実感させてくれて、そして話題は合宿へ。香乃のお母さんのお弟子さん、お寺の娘さんのはからいで、合宿にお寺を使わせてくれるっていうんです。ああ、活動が広がっていきますね。それと一緒に、人の輪も広がっていきますね。

2016年11月23日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年1月号

『まんがタイムスペシャル』2017年1月号、昨日の続きです。

『穂積くんは猫に勝てない』。前回アパートから焼け出された穂積くん。ああ、これで先輩、彩千華の住んでるシェアハウスに入居することになるんだろうな。ええ、そのとおり、入居することになりましたよ。と、その前に試練がありました。猫に認められなければいけない。猫のブブ、長老格なのかな? とにかくこの猫の許可を得ないといけないらしくって、いやはや、穂積くん、猫が苦手なのに大変だな! ともあれ、穂積くん、ブブに認められてシェアハウスに入れることになったわけですけど、憧れの彩千華さんとお近付きになれるかもって期待もあれば、他にも美人がいるよって、なんという理想的な住居なのか。これ、穂積がブブにやたら好かれて、それで彩千華にライバル視される、というか、もはや地縛霊のレベルだな。恨みの視線に射貫かれてる様子が実によかったです。

光れ!メシスタント』、大きく状況が変わります。檜山さんは実家に帰る。先生は連載を畳む。これ、この漫画も終わってしまうんじゃないかって、なんだか不安になりますよね。ともあれ、光もこの先どうするか考えないといけない。中辻は別の先生のもとでアシスタントを続け、投稿も続ける。光は、ユズミ先生のもとに? 正直、ずっと彼ら彼女らの関係、変わることなく続いていくと思っていたんですね。それが、こうして連載を畳むということがすなわちチームの解散であるのだと実感させられて、ああ、光はどうするのだろう。この光の決断が、この漫画のテーマをこれと押し出しそうな予感がします。

『まちがいだらけの恋愛道場』、なんというか、すごいですよね。最近、圭介の店から足の遠のいているマサスケ。どうしてるのだろう、そういいながら最近の体調不良について話しあっていたふたり。まさか、これが後になぜそうなってるのかって理由あかされることになるんですが、ほんと、酷い話だった! マサスケに彼女ができたっていうんですね。でも、そうしたら、圭介も芝も信じやしないわ、騙されてるんじゃないかって疑うわ、って、まあ私もそう思ったんだけど。だって、この漫画、こと恋愛に関して、理想的な展開なんてありえないもの! 今回の彼女は、占い好き、ちょっとオカルトがかってる子だっていうんだけど、いや、これ、あかんよ。いよいよまずいよ。そう思うんだけど、あのマサスケのポジティブさ、あるいは状況に浮かされて、現実をちゃんと見てない様子が本当におかしくて、ええ、この駄目さがたまりません。加えてこの状況ないしマサスケの彼女に対する、圭介、芝の悪口三昧、これも素晴しくて、二人とも黒帯やぞ、って、あかんあかん、なにする気なんだ、ふたりとも。また発想というか出てくる言葉がおかしくって、お酒と粗塩で洗って清めて、そういわれたマサスケに、漬物にするつもりだよ、クック○ッドで見たよそのレシピ!! って、嘘つけ! そんなんあるわけないじゃん! でも、ほんと、めちゃくちゃ面白かったです。

メェ〜探偵フワロ』、これ、素晴しいわ。ミスレモン、執筆で悩んでるんですね。その悩んでいる様子がですね、本当に切実で、賞をもらった後の方が大変、あんなにはしゃぐんじゃなかった、ねえひいおばあちゃんの短編一本ちょうだい。気持ちがすごくくじけてるんだってわかる上に、そのくよくよが仕事にまで影響しちゃって、ダブルで落ち込む。さらには、このところ調子のよい新人作家、ミスターマープルのこと、受賞もしてないのに…、偉い人の親戚なのかな。ああ、口にして、恥じた、その姿。胸につきささるよう。痛ましく、その弱さの露呈したところに、人というもの悲しさいじらしさ、嫌というほど感じいったのでした。そして、アーサー、いいやつじゃん! トレイいっぱいの贈り物、レモンの好きなものいっぱい持ってきて、なぐさめてくれて、ああ、レモンがこのタイミングで好きだっていってしまった、その気持ちもわかろうもの。でも、ここでアーサーが壊れちゃうのん!? まったくの予想外の展開に、おかしかったり、でもこれがアーサーにもレモンにもよかったんだって思えたり、で、最後にミスターマープルの真相! あー、まさかの展開だよ。そんなことだったんかい。でも、プロのサポートってすごいのね! うん、ミスレモン、このふたりに、執筆のこと、そのまま相談してみてもよかったんですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第1号(2017年1月号)

2016年11月22日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年1月号

『まんがタイムスペシャル』2017年1月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、マキが天使に仮装して、これがまた美しいときています。というかですね、まさかこれがフリで、本編で回収するとか、まったくの予想外。マキさん、あなたはなにをなさりたいのか。美しいだけでいいじゃないか。というか、これ、単行本に入ったらわからなくなっちゃうな! 他には『2DKに弟嫁と』、『渚は太陽をひとりじめ』のカットもありますよ。弟嫁は雫、結衣のふたりでサンタ、トナカイの仮装してるのですが、渚太陽は、これ、クリスマスじゃないよね? 同人誌のイベントよね?

『課長と私のおかず道』は、秋ですね、サツマイモをつかったおかずを探求しますよ。南条課長は、甘みの強い具材に、どうしたらよいかと迷いを見せて、そこで保志は、サツマイモと豚バラの炒め煮、ひとつの解答を用意するっていうんですよ。ひとりで試食してる時の物真似、よいですね。近しさ感じさせます。そして翌日、蓮見さん、偶然にもサツマイモとベーコンのグラタンを作ってきていて、これを保志、課長におすすめしちゃった。おお、恋を応援ですね。話のはずむ課長と蓮見を残して、保志実里はクールに去るぜ。でも、保志の意見を聞きたかった、そう課長が思ってるのね、ここになにか期待みたいなの見ちゃいますよね。そして保志には椎名がコンタクト。まさかの告白、というか、その前段階に女性関係の派手さアピールしといて、そこからまさかの告白!? すごいな、この人! うん、保志くん、断るんですよ!

『ざしきわらしと僕』、いいですね。ショッピングモールにいきますよ。余裕を演じてるけど、子供だけでバスに乗るのははじめて、緊張しちゃってる理緒がいっぱいいっぱいになってて、でもこの子らしくていい感じ。対して裕貴は慣れたもので、ああ、ここでも都会っ子のアドバンテージ! 裕貴は、ぼーちゃんの誕生日を祝うためのケーキ買いたかったんですね。プレゼント渡したら、ごちそうたくさん作ってくれて、まるで自分が祝われてるみたいになってしまった。ああ、優しい子です。ちゃんと祝いたい。そうした気持ち、よくよく伝わります。そして理緒、たまたまモールでバイトしてた春太から、裕貴の彼女かといわれて、これデートなんじゃないか、意識しちゃって、いろいろ大変な感じ。東京での裕貴とみうのこと想像して、なんか対抗意識持っちゃったり、かわいいといわれて慌てたりと、この漫画は、そうした女の子の方がちょっと先に大人になりかかっちゃう、そうした気持ちのくいちがいもろもろがよいですね。ほんと、ざわ子はわかってる。裕貴はわかってない。ええ、くいちがいじぐざぐです。

『ローカル女子の遠吠え』、りん子さんの挨拶、素晴しいな。ほんと、職場の飲み会なんてものは無償どころか持ち出しの時間外労働でありますよ。というので、のっけから落ち込むテンション。雲春プレゼントの陰鬱挨拶、素晴しい。この漫画名物なんでしょうか、恋愛のもろもろ描くのですけど、荒れる秋津、破滅的なバタくん、そして攻めの姿勢見せるが雲春に相手にされない桐島。ほんと、あの報告連絡相談を拒否する雲春の表情、最高でした。その前段に語られてたりん子のホウレンソウも面白くて、そういえばあの仕事終わってます。ああ、有能だわ。素晴しいわ、りん子さん。この漫画の名物というと、静岡の特産品ですけど、へー、いちごがそうなんだ。紅ほっぺなるものがある。章姫なんてのもある。すごいな、静岡! ところで、飲んだ後、電車で帰る話。え? 電車で30分かけて帰るとか、当たり前じゃないのん? あれ、私の常識、世間の非常識? 私、いつも電車で30分とか1時間かけて帰りますよ。

『お役所忍務のススメ』、忍者課は観光商工だけじゃなく、交通安全運動とかにも関わってるんですね。危ないといわれている道に安全策を講じたい。アイデアを募るんですが、しのぶのアイデアがどれもこれも使いづらくて、まきびしって! あかんあかん、車より人に効いちゃうよ! まきびしの菱の由来。なるほど、もともとは菱の実使ってたからなんだ。鉄製は高価だったから、なかなか使われなかった。はー、勉強になるわー、って、それはいいんだけど、交通安全にはとりあえず繋がらないよね! 人力監視案、これもすごいな。矢文で警告! って、あかん、あかん、それ、事件になる! 先輩の、足のつくような事しちゃダメよ、やんわりとした、けれど微妙にキナ臭いたしなめ、これ、最高でしたね。まるでバレなきゃかまわないみたいじゃないですか。結果的に採択されたのは忍者あしらった看板。最初、飛び出し看板作るのかなあって、忍者のね、そんなこと思ったんですけど、忍者の飛び出し看板とか、忍んじゃって目立たないですよね。できあがったのは、大きく、スピード注意!! と書かれた看板。忍者のイラストのそばに、忍者が見てるぞ!! って書いてあるのが、なんかユーモラスで好みであります。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第1号(2017年1月号)

2016年11月21日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年1月号

『まんがタイムきららMAX』2017年1月号、一昨日の続きです。

『こみっくがーるず』、翼のピンチです。三者面談で、あの厳しい母とあう。それで見た目も全部偽装して臨むんですが、おおう、この母、さすがにしたたか、全部見抜いてたんだ。学校の雰囲気についても、そして翼の偽装についても。お母様Sだ、とのことですが、これ、子供からしたらキツいよね。自分の可能性、自分の夢も希望も全部、笑顔でもって心の底見せない母の決め付けに耐えているわけで。でも、これ、考えてみればね、翼は収入があるわけだから、思い切って家を出て、それこそ縁を切るくらいのつもりでね、つっぱねるという手もあるんだよなあ。今回の三者面談、三者面談とはいえない展開であったわけですが、友達も先生も翼の味方で、皆が翼のためにこの母に食い下がって……、そうしたらちょっと心の底が見えました。ああ、このくだり、とてもよかったですよ。そして、娘のためになの? あえてキビしくしてるみたいなね、いや、ほんと、これ、どうなんだろう、また心の底見えないんだけど。ともあれ、母の娘に向けた気持ちの複雑さ。そこに愛情も確かにあるのだっていう、それは翼にはよいことだったろうって思いましたよ。

いちごの入ったソーダ水』、学校中に知れ渡っている月の誕生日。皆からおめでとうっていってもらって、そしてプレゼントまでもらっちゃって、と、そこでこの情報を知らなかった人ふたり。ひとりは委員長。ス…ッと財布を出す。おおう、無茶なさる。そして風紀委員長。え? この人、絶対知ってそうだったのに。意外! 手紙を書きます。それはいいんだけど、なぜそこで匿名にするの!? 字でバレる、髪の毛くださいの人。あ、これ、名前書いてたら終わってたね! ほんと、妖怪髪切りならぬ風紀委員長、好きという気持ちこそは伝わったみたいだけど、主にこひめのおかげで、ほんと、素直になれない空回り、でも気持ちは本当なんだよなあ。ちんまりと月のこと思ってる風紀委員長、可愛かったですよ。

『きらりブックス迷走中!』、すごいな、なんか、今回。きらりが皆をうちに招きます。どんな家なんだろう、皆すごく楽しみにしてたんだけど、きらりの従妹、店長だけが断固拒否。なにか覚悟が必要らしい。なにがあるのか。なにが待っているのか。ああー、きらりのお母さん。いやあ、可愛い人ですよ。17歳で〜す! よろしくぅ☆ って、えらい人が出てきたな。というか、こんだけ可愛けりゃ、別に17歳標榜してもよろしいんではなくて? って、あ、娘が嫌がってる! 恥ずかしいんだ。ここから普段見られないきらりの姿、いつもは暴走するこの人が母をたしなめてる! 追い回してる! めちゃくちゃ面白かったです。トラの子もね、ほんと。お風呂もね、わあサービスシーンだ! とかじゃなくってさ、風呂入ってるはずなのに寒い! めちゃくちゃ面白かったです。やっぱり、この漫画、こういう暴走、勢いがきらりと光ります。

『TCGirls』、アンがニイナを店に招きます。それはいいんだけど、ニイナのカードショップについての想像が酷い! しかしところで、あのパチパチってなんなの? カードゲーマーはああやって音で相手を威嚇するんですか!? アン、お客をひとり連れてきて、でもって一応来客対応してるわけですが、店長の目、ばっちり光ってて、遊ぼうとなると即座に仕事に引き戻される。いいですね。これ、いいですね。メイをまじえてのコミュニケーションもおかしくて、そしてやっぱり仕事そっちのけのアン。あ、今度はニイナがつっこんだ! ニイナもこれで常連ですかね。でもって、次回はテストでアンが苦しむんですかね。

はんどすたんど!』、おお、みんなやる気ですよ。日曜にクラブにいきます。昼過ぎくらいに集まるはずが、皆、はやめはやめに出発してる。ええ、やる気ありますよ。これ、外が暗いのは地下鉄ね。クラブにて、新人戦に向けての目標を聞かれて皆の答える意気込み、それが本当におかしくて、前回ほどの恥はかかない。これ、積極的なのか消極的なのか。ともあれ、少しでも上達しようという気持ちはよくよく伝わってきますよね。なんせ、あの絵を3コマ連続で見せられちゃあね! 段違い平行棒の練習。ああ、この漫画、描線に色気があるなあ。扉絵でもそう思ったんですよ。段違い平行棒の見本見せてるゆかちー、その線がすごくきれい。美しいですよ。でも、ななみはなんだか元気で、明るくて、色気とか出ないのがおかしいね! いや、めちゃくちゃ可愛いんですけどね! 今回、ゆかちーの練習不足が露呈しちゃいました。え? 一番まじめに練習してるのに!? ガール、そこで気づくんですね。ああ、皆がゆかちーのこと頼りにしすぎて、それで練習時間奪っちゃってたんだ! これ、ほんと、皆がもっとしっかりしよう、モチベーション高めましたよね。そして気持ちがより近くなった。ああ、皆、いい仲間になってる。そう思わせるいいシーンでした。あ、そうそう、胴上げね、普段だったら、危ないよ! 落としたりしたら大事故だよ! そう思うところなんですが、スポンジプール! うおお、こんな安心安全な胴上げ、はじめて見ました! 戸惑いっぱなしから花とばしはじめるあやちゃんも素敵でした!

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第1号(2017年1月号)

2016年11月20日日曜日

『まんがタイムファミリー』2017年1月号

『まんがタイムファミリー』2017年1月号、先日の続きです。

『夕暮れ茶房紺色堂』、これは面白かった。紺色堂常連の先生が店にいきましたらね、そこには先客、みかけないおじいさんがひとりお茶いただいておりまして、なのにコンちゃんはお客さんは先生ひとりだなんていう。そこから話されることごと、コンちゃんのおじーさん、亡くなったおじーさんの特徴がね、なんとその先客にぴったり一致する。さらに写真まで見せられて、って、いや、これ、冗談でしょう! ね、コンちゃん、冗談だよね!? まあ、冗談なんですけど、種明かしまでひっぱるひっぱる、その見せ方、ほんとうまかった。亡くなったおじーさんの思い出。迎え火を焚きながら思いをはせる皆の表情。洋上のおばーさんもね。しみじみとした味わい。この作者の持ち味、見事発揮されてる、そう思わされました。

『感染!ウイちゃん』、ウイルスのあの子が、押し入れにこもってなんかやってる音がする。見れば大工仕事をやっていて、作っていたのは木馬。あー、トロイか。マルウェアの典型的なタイプ。それを、自ら木馬を作って再現しようっていう涙ぐましい努力なんですが、本人が呪いの木馬とかいって間違えてるし、それ以前にバレバレで、相手方に侵入するというより、自分自身の棺桶みたいになっとるのがね、ほんと、この子のダメさがよくわかろうものであります。今回、対策ソフトの彼女の駆除活動、見事に炸裂して、おお、やる気あるんだ! この殺伐とした関係よ。けれどあつしはどうにも情が移ってしまってるようで、このほのぼの感ね、ほんとのウィルスだったら駆除せないかんのでしょうけど、この漫画のよさを作る素地になってると思います。

『レオタードって、恥ずかしくないですか?』、とてもいい感じ。大会です。先輩ふたりが出場します。新入生ふたりは見学です。でも、ただ見てるだけにはいかないっていうんですね。そうかあ、会場の準備も自分たちでやるんですね。率先して動く先輩たち。1年生もついていくんだけど、まだまだいっぱいいっぱいなところがいいですよね。やってるうちに、これが当たり前になって、当たり前に体が動くようになるんでしょうね。体操のマットに乗ってみて緊張してる莉奈が初々しい。というかドキドキガクガクって! しかし、そうかあ、床のマット、あれふかふかなんだ。まあ、そりゃそうですよね。会場にて莉奈と千夏、得点係をやるようお願いされて、でもそれがまったくわからない。それで仕事を先輩から教えてもらって、一番の特等席だって教えてもらって、ああ、緊張と希望に紅潮する莉奈の頬! 千夏もやる気ですよね。きらきらしてますね。

『かしこみかしこみ』は、捜し物してる男の人を手伝いますよ。カビトさん。外国からきた人。とてもフレンドリー。言葉は全然通じないんだけど、それでも普通にコミュニケーションとってるムクがすごい! 捜し物は赤くて丸いもの。リンゴじゃない。光ってる。信号機じゃない。なるほど、鼻から落とした。そのジェスチャーで、あ、もしかしたら! ムクはピエロを想像したみたいですが、そうじゃない。季節は冬、いよいよ迫る年末。そして本当にその想像が当たっていたんですね。あー、こういう展開もあるんだ! そう思ったんだけど、そもそも神様がいて、その使いのキツネとタヌキが人の言葉しゃべってる漫画でした。こうした夢のある展開ね、クリスマスの奇跡ですよ。素敵ですよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第1号(2017年1月号)