2016年1月16日土曜日

『まんがタイムきららミラク』2016年3月号

『まんがタイムきららミラク』2016年3月号、発売されました。表紙は『城下町のダンデライオン』、お、買い物袋を手にした茜様の前におわすその美しい、控えめなお嬢さんはどなたでありましょう。いや、茜様の方が素敵だということはわかっているんです! でも、この方、茜様の庶民的、普通のお嬢さんっぽい雰囲気に対し、実にえらそ、いや、高貴でありまして、ええ、新しい登場人物ですよ。今回から登場! であります。

城下町のダンデライオン』、お城の情景からスタートです。朝の食事はベッドにメイドが運んできます。ミルクが少しぬるいといえば、すぐに新しいものをお持ちいたします。この方、アンジェリカ・W・ローゼ。おお、正真正銘のお姫様。兄、アルヴィン・R・ローゼが時期国王? と、そのあたりはいいとして、あまりに世間知らずなお姫様に、庶民の生活をしなさいとの父からのお達し。それはいいんだけど、その庶民の暮らしって、桜田家逗留なのか。桜田家、王族なのに……。アンジェリカはアカネと仲良し。そうか、もう葵は大学進学して、家を出たんでしたね。その部屋を奪い合う光と遥。光はひとり部屋が欲しい。遥は、年頃の男女同室を気にしている。やんごとなきアンジェリカ姫、この方の生活、はたして庶民のそれに馴染むのかどうか。初日はとりあえず駄目そうですね。茜姫に本を読ませるとか、ほんとそれ駄目よ!

うらら迷路帖』、これは見事ですよ。九番占になるための試験。チーム棗屋はバラバラになって、時間は残り15分。もう駄目だ! あの小梅が気弱になって、もう駄目だ、諦めかけたところに、ノノ、紺のふたりが、かつて千矢に励まされた言葉思い出して、諦めないで頑張ろう、ああ、離ればなれになっていても、この4人はチームなのだな、そう思わされたところに主役登場。かつてない占いの冴え、その才能の開花を見せ付けて、罠また罠の迷路を駆け抜ける! ああ、ほんと、この展開、見事です。試練がある、それが仲間の、友達の気持ちを強く結び付けて、そしてついには障壁を乗り越えさせる。扉の開いた瞬間、その情景の一気に広がるその見せ方の贅沢なこと。ああ、素晴しいよ、よくよく頑張りました。よくよく力をあわせて、試練を乗り越えました。ぐっとくる、そんな一連の物語。最高にリッチな体験になりました。

『季原さんちはコンビニ』、ゲストです。季原柚夏さんは、今日からコンビニで働くことになりました。で、そのコンビニ、オーナーが柚夏のお母さんなんですね。店長は姉、冬葵。もうひとり妹がいて、彩桜春と書いていろは。このコンビニ一家のお嬢さんの初仕事。一緒に働くのは、クラスメイトの雨宮さん。先輩と呼ばれて戸惑う。これまであまり交流もったことないふたりが、バイトをきっかけにだんだん仲を深めていく。そうした相手には、ちょっと個性的な人、西倉さんや古賀さんがあって——、そういう話になりそうです。しかし、バックルームの扉が家に繋っている。これ、面白いなあ。って、柚夏、家の扉開けっぱなしとか! いろいろあかんそうなところが期待させますよね。

『Model Maker!』、ゲストです。自室にひきこもって、ネトゲしたりアニメ見たりの生活送ってるっぽい女の子、梨乃。ご飯はお母さんが部屋まで届けてくれていたれりつくせり、と思ったら、なんとメインのおかずが美少女フィギュア! なにごと! ああ、友達弥生が一緒に学校にいこうと誘い出すためにフィギュアをよこしたんですね。これ、いいかもと思ったこと、ひとつめ。梨乃はひきこもりじゃないんだ。通信教育コースを選択、つまり登校しなくていい。けど、母いわく、どうせなら一緒に通えばいいのに。弥生も、毎日道に迷って遅刻してしまうからと、梨乃の登校を歓迎。って、不安な子だな、いろいろ。フィギュアは学校で先輩にもらった。抱き枕ももらった。なんだそれ、ということで、梨乃、その先輩に文句いいにいくって学校についてきてくれるんですね。あの耳つきパーカー、可愛いなあ。模型部、魔法少女のコスプレしてる女の子と激写してるやばそうな先輩。ああ、写真とってる方が梨乃の訊ね人ですね。常識人っぽいけどいろいろ丸めこまれやすい雛。いろいろあかんそうな花。そして部員の琴子です。琴子、いかすなあ。この登場、見事なインパクト。塗装中だから、エアブラシ使うから、顔面覆うマスク使ってるんですね。うん、健康のためには重要です。でも、見た目が激烈に悪い! キャラクターをうまく見せて、それぞれの個性を際立たせてくれるから、この子はこういう性格なのか、いろいろ面白いななどなど、引き付けられるところあります。弥生の嫉妬とかもね、ズサーッて、見た目がもうすでにあかん。すげーわがままだなお前。ほんと、こんな子とは予想してなかった。瞬間接着剤で傷口塞がなきゃの花も最高で、我々の業界では常識ですよ? って、いやそれは正しいんだけど、ほんと、あの絵面! 酷すぎる! この漫画、期待の一本だと思いますよ。是非ともに続きを読みたい、そう思わせるものありますよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第5巻第3号(2016年3月号)

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