2016年7月27日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2016年9月号

『まんがタイムオリジナル』2016年9月号、発売されました。『ラディカル・ホスピタル』榊医師がどーんと大きく表紙を飾っていまして、お、やっぱり榊先生なのかー。いやあ、山下ナースかドクター榊か、どちらになるかなあ、いつのも表紙の顔なら山下さんだろう、けれどこの漫画の顔となれば榊先生だろう、そう思っていたら榊先生。おお、見事おっさん表紙であります。しかし、いい表情なさってますよ。

『コスプレ先生の絵画教室』は、花を題材にしましょう。夏だからひまわりにしましょう。花屋で買うと高いからと、知り合いのひまわり畑に貰いにいったら、もっと高くついたという。うん、これ、よくある話だと思います。しかしこの花の題材、教室では評判よろしくなく、要望聞いてみれば黒髪ロング、白いワンピース、麦わら帽子。これ、おっさん趣味なのか! 女子受け悪いな! というか、女子のそのイメージ、井戸から出てきてテレビから這い出るあの人ですがな。ワンピースの裾をひらひらさせるために扇風機導入。動きのあるものを描く、これも練習といった風になって、さて出来上がりはというと、ああ、かんばしくないのか。このね、理想というか希望というか、それが叶えられても、本来望んでたとおりではないっぽいっていう、そういう流れは笑ってしまいますよ。

『スズちゃんでしょ!』は怖い話。スズちゃん、怖い話、好きなのか。ついついテレビで見ちゃうのか。そうしたら怖くなっちゃって、なに見るのも怖い、お風呂なんかしこたま怖いっていうの、ああー、あるよねー、とは思うのだけど、シンクにたまった洗いもので正気に戻るのとかは面白かったなあ。幽霊、おばけよりも現実の生活ですよ。あんまり怖いから祭に電話したらシンガポール。あー、携帯電話時代だとそういうこともあるのか。その人がどこにいるかなんてわからんものな。電話じゃなくてメッセージアプリだったら電話料金気にせず通話できるのにね。今回スズちゃんは、お化けが怖い、クモが怖い、それを祭にちょっと馬鹿にされて? でもこりてないのがスズちゃんのらしさだと思います。

『かでん屋さんの基礎知識』、おおう、最終回なのか。園宮一花が社員になりました。それで草薙が、社員園宮についていろんな人に聞いてまわりますという今回。ああ、主要人物に登場してもらって、コメントもらう、その人となりを再度確認するっていうの、いわばお別れの挨拶だったのですね。みんなね、ちょっといい表情で登場してきますよね。それが素敵。園宮が主役なら、裏の主役草薙といったこの漫画、裏の主役も大活躍してくれて、最後までにぎやか、元気、気持ちのいい漫画であったと思います。しかし、そうかあ、終わってしまうのか。好きだった、それだけにちょっと寂しくなりますよ。

『みつめるっ!上野さん』は皆で遊園地にいきます。なんで? 根津の意図は、皆に子供の頃や学生時代、昔のことを思い出してもらって初心に、子供の心に戻ってもらおうというものだったんですね。否定的意見を浴びながらも、頑として譲らず反論していく根津はかっこいいな。そしてできたのは、アートルーム。置いてる絵、アクリルカバーで保護してはいるものの、本物なのか! お絵描き道具や衣装を置くことで、模写してみたり真似してみたり、体験的にアートを楽しむことができるという、そんな企画なんですね。しかし次の企画、根津は自分のクビを賭けている。これ、まさか最終回じゃないよね! なんかおびえてしまってますが、現実にもありそうな、そんな美術まわりのいろいろを見せてくれるのが面白くって、次に根津がなにを見せてくれるか、それが楽しみですよ。

『放課後すずなり倶楽部!』、最終回だ! 高校生になった美亜。新しい友達もできて、そんな美亜、昔はもっと内気だったりしたんですよって、でも今の美亜を見てると、全然そんな風には思えませんよね。変わったんだって、そのきっかけはねこら部だったんだって、そうしたことを話している彼女の様子が美しい。部長にさそわれるようにして入った部で、またいろいろ経験したことが、知り合った人たちが、いい思い出になってるんだなってすごくよく伝わるそんな描写。ああ、今度、今の友達を連れていきますよ。聴こえる部長の鈴の音。美亜と部長の関係の、なんだか不思議で、なんだかそれが当たり前みたいに自然な様が素敵な漫画でありました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第35巻第9号(2016年9月号)

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