2016年10月17日月曜日

『まんがタイムファミリー』2016年12月号

『まんがタイムファミリー』2016年12月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期』、チエちゃんが三味線を弾いておりますよ。いつものセーラー服に三味線、でもこれが不思議と似合ってるんですね。『軍神ちゃんとよばないで』、虎千代は笙を手にして、その装束もあいまって実に決まってる。『ふみのさんちの大黒柱』、にあが正座でリコーダー。これ、学校の笛のテストの練習とかかい!? なんか黙々と取り組んでる風なのがいいですね。

大家さんは思春期!』、チエを労うために、なのかな? いや、それ口実ですよね、マユがホテルのビュッフェの優待券持って誘いにくるんですよ。けれど問題が。子供だけでいけるのか? 大人に同伴してもらおう。って、そこで前田か? と思ったら、おお、麗子さん。すごいぞ、今回。頼れる麗子さん、素敵な麗子さんが大活躍。ホテルでのランチなんてまるで当たり前、みたいに、というか、当たり前だよな。中学生組があれもこれもって、目移りしちゃうって大騒ぎしてるのに、麗子さん、静かに支払いはまかせて? クール、スマートにカードで決済して、うおお、すごい、できる女だ。かっこいい麗子さんだ! 今回は背伸びする中学生組と大人の女性の対比際立って、ほんと、中学生らは愛らしく、大人はかっこよい。シンプルながら見せてくれる回でした。

『おしかけツインテール』も、なかなかにしっかりした話。というか、俊郎が頼れる大人やで! 花梨たち、そろそろ進路について考える時期。花梨、高校生とは思えないほどシビアに進学について考えていて、それはそれは頼もしいのだけれど、でもちょっと問題がある。この子がなにをやりたいか、それがないんですね。そうした相談を俊郎に持ち掛ければ、今はお金の心配があるから切り詰めプランでいこうとしているけれど、もしお金の問題がなくなったらどうするか。ああ、俊郎、駄目人間の代表みたいな大人になっちゃってますけど、それでもちゃんと大人なんだな、そう思わされたエピソードです。花梨は花梨で、自分のこと、視野の狭かったことを知って、まだ子供だと思ってみたり、また俊郎は俊郎で、自分の苦い過去に思いを馳せたり。このあたり、いい描写だったなって思ったんですよ。ひとつのテーマで、ふたりがそれぞれ違った振り返りをする、それがもとのテーマを力強く支えてと、よかったって思ったんですね。

『牧場OL』、なんかいい話だったな。スアンさん。すごくいいよ。日本語の勉強してる。その様子見てちょっと笑ってしまった南を笑ったでしょ、詰問するのがいい。そしてスアンが日本にきた理由や経緯、聞いて泣いてしまった南をスアンが詰問する! 素晴しい、素晴しいわ、この展開、この流れ。忘れがちですけど、スアンさん、昨今問題も指摘される技能実習生でした。けれどスアンに関しては問題ないよ、クリーンだよ、それがしっかり説明されて、よかった、スアンさん! ちゃんと学んで、いつか夢を叶えたいって、そんなスアンの状況に、きっちりしっかりサポートしているおっちゃん、管理団体の存在示されて、うん、安心させてくれるこの親切さ。そしてスアンと南、その関係。寂しさを隠すスアンに、自分が寂しいんだっていって寄り添ってくれる。そんな南はちょっと大人でいい友達だったなって思います。

『感染!ウイちゃん』。擬人化コンピュータウィルス。そのウイが、部屋中に広告貼ってるっていう、ほんと、なんだ、面白かったですよ。セキュリティーソフトの彼女がすっかり手玉にとられていたり、と思ったらあつしもすっかりやられてて、この相手の興味をひく広告を選ぶ手腕。マルウェアやるより広告のマッチングやった方がいいよ、才能まっとうに活かせるよ、ウイさん。しかしあつしの親父さん、ろくなことせんですね。とはいえ、それであつしの身の回りにぎやかになってるんだから、これはこれでオッケーですよね。

『かなみ育成中』、叶美が風紀委員に抜擢されました。ああー、過去のいろいろが叶美の風紀委としての資質を裏打ちしている! いや、そうなのか? ともあれ、ここからの叶美の活躍ですよ。ゴミをポイ捨てする先輩をしかる! それこそ3歳児相手にするように! さらに校内の恋愛事情に対処する叶美と結がまるっきりのおばちゃんで、いいのか? いいのか君ら? 若さがないよ!? 風紀委員の先輩がちょっと叶美のこと好きになっちゃった? そんな意外な展開と、そいつをズバッと断わる叶美、このあたりはほんといつもの叶美らしさが現れてました。で、まさかここから続きがあった。これ、びっくりしました。叶美のこと、男の娘だっていう男子、いつもの叶美のこと誤解してる彼ですよ、現れたかと思えば、その上に結と叶美が百合カップルだっていう男子まで出てきて、そうだ、そんな話あったよ! でもってその上に重なる誤解。うおお、これ、どうなるんだ。ほんと、学校では結、叶美がカップルってその認識浸透させていくことになるのかい!?

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第12号(2016年12月号)

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