2017年3月8日水曜日

『まんがタイム』2017年4月号

『まんがタイム』2017年4月号、昨日の続きです。

『ボンジュール!仲居さん』、今回のエピソード、素晴しいですよ。サラが見つけた古いノート。康弘の両親がかつてつけていた日誌。お客様に関することから天気まで細かに記録されていて、そして今回はこの記録が大活躍です。祖母との思い出を辿って訪れたお客さん。元気がないその様子を見て、サラさん、やっぱり介入しないではおられない。出しゃばりすぎじゃないかって反省しながらも、やっぱり困ってる、悩んでるお客さんがいたら、その助けにならないではおられない。ほんと、いいお嬢さんだと思います。宮原さんもサラのことよくわかってる。お、目が出てる! うおお、かっこいいなあ! 思い出のプリン、思い出の巾着袋。日誌の記録に助けられてのサービス。お客さん、ああ、よかったね、ちゃんとおばあちゃんのこと覚えてたじゃない。でも、この一連のエピソード、お客さんの思い出を救っただけじゃなく、康弘の思い出に、そして旅館に対する気持ちにも触れて、そしてサラも旅館での仕事に対する思いを強めて、とても美しい話だと思いました。

『おかわり自転車』、コトコとミト、ふたりの自転車行。熱いコトコと、ついていくのが精一杯のミトなんだけど、無理、無茶をさせてるわけじゃないんだよってのもちゃんと描かれていて、ほんと、自転車を楽しむことは、ただ走るだけじゃなくて、多面的な魅力があるんだってこと教えてくれるようですよ。コトコの楽しみは、好きな漫画の舞台にいくこと。ミトの楽しみは、コトコが見せてくれる景色やお店でのおいしい食べ物。ほんと、これは魅力的だと思います。そして今回はミトが、コトコがやるように漫画の台詞をここぞという時に使ってみせて、諦めたら全て終わり、そのしゃんと背筋伸ばして振り返る姿、美しさ感じさせましたよ。自転車の楽しみは、自転車に乗るその魅力あり、付随する魅力もまたあり。友達とのコミュニケーション、それも楽しみですよね。

『友ちゃん!』、いいですよ、これ。ホワイトデーのお返しで修からもらったシュシュふたつ。友ちゃん、本当に嬉しそうで、そうか、ふたつつけるんだ! 学校につくと優からもシュシュもらっちゃって、これでみっつ装備。ほんと、友ちゃんの嬉しさ、わかります。けどあんまりにも盛りすぎだからと、三和先生のところにいって、ヘアアレンジしてもらう。どのシュシュを頭につけるか、それを選ぶ時の友ちゃん、本当に魅力的。嬉しさ、喜び、照れた表情。ゆるふわツインテールになった友ちゃんの表情もね、ほんと、照れ照れで、めちゃくちゃ可愛い。目付きとかね、可愛い記号じゃないんですよ、友ちゃん。でもその友ちゃんの可愛さが、毎回毎回、これでもかって引き出されて、描かれて、これはほんとすごいです。ああ、そうそう、今回は修も可愛かったですね! いやでも、ちゃんと友ちゃんにそのドキドキする気持ち、伝えてあげようよ! 可哀そうじゃんよ!

『犬がいるので帰ります』、いい感じですよ。職場では仕事の鬼と思われている柳瀬俊。しかしてその実態は、犬のマロンちゅんにメロメロの犬好き? 犬バカ? 犬かわいがり! 職場での顔とマロンちゅんの前での様子、そのギャップがとにかくおかしいんですが、今回は後輩の芹沢真心。なるほど、まごころを縮めてまろって読ませる名前なんだ。この人の恋の歯車を全然意図せずまわしてしまってさあ大変! 後輩の岡崎春奈も俊のこと同じ猫好きと誤解して、恋の歯車ぐるんぐるん回しちゃってたりするわけですけど、これ、このまま恋の誤解進行したら、岡崎、芹沢のふたりの関係、どうなっちゃうの!? 俊の心はマロンちゅんのもの。でもマロンちゅんの心は俊の弟、恭に向いてそうですよね。俊のちょっとしたハートブレイク、これも毎回の楽しみですよ。

  • 『まんがタイム』第37巻第4号(2017年4月号)

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