2017年10月31日火曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年12月号

『まんがタイムきららミラク』2017年12月号、先日の続きです。

『ドルチェ×ドルチェ♪』。奏、実技には自信がない、そういってた子ではありましたが、成績表にずらりとC評価を並べてみせて、ああ、これはつらいな! わかる、わかるよ。自分も実技が苦手で悩みだったもの。この子、いざ本番となると実力を出せなくなってしまうんですね。いや、むしろ奏のよさが出せなくなるといってもいいのかも。明るさ、軽快さ、元気のよさ。いざ本番、ステージとなると硬くなって、そうしたこの子のらしさ失われてしまう。奏のこうした弱点を、シズクの店での演奏会、サナとの合奏といういつもとは違ったやり方で、少しずつメロディを伝えながらかたちにしていくことで、合奏の楽しみを引き出し、克服したっていうんですね。演奏することは楽しい。その根本的なことを思い出させて、奏のピアノとサナの尺八のコラボレーション。力を合わせて曲をかたちづくるということの面白さ、それはすなわちコミュニケーションの楽しみであるのだなあ。表現し伝える楽しさ、それは友人のマチがきてくれたことを嬉しく思って微笑む、そうしたところにもよくよく現れていたと思ったのですね。

『お願い!ロイヤルニート』。びっくりしたよ。だいたいこんな風に問題解決するのかなー、とか思ってたこと、まるで、ひとっつも、かすりさえしてないっていうのね! いや、だってさ、ほたるの学校に残れる可能性って、桜花の登校しかないじゃないですか。だから、友人のピンチに桜花が舞踏会を訪れ、ほたるを失いたくないから学校に通います! 美しい友情ですわ、桜花さん! みたいになるんだろうなーって思ってたのに、ぜんっぜん、ちっともあたらない。大外れも大外れ。もう、すごいわ、やられましたよ。しかしなにがすごいって、唐突のコッペリーにもやられたんですけど、あれですよ、桜花の寸劇。学校中の令嬢巻き込んで、ほたる退学を大問題に発展させて、なるほど皆でほたるを守ろうと学校に働きかけるんだ! って、その働きかけ方が酷い! 圧力じゃん! いや、正しい戦い方だなーとは思ったんですけど、寄付金を引き上げるだ、メディアに取り上げさせるだ、おおごともおおごと。しかも、作戦がうまくいったこと喜ぶ桜花の悪い笑顔! もう、この悪い桜花にすっかりしてやられましたよ。こうしてほたるの問題、どれもこれもきれいさっぱり解決させて、ああ、これでまた元通りの日常に戻っていくのですね。そう思ってたら、ここでもまた予想外の展開に放り込まれて、ええー、爆発……。ほんと、最後の最後まで油断できない、しっかりみっちり見せ場を用意してくれた漫画でした。楽しかった。最後のちょっとレトロな表現もね、とてもよかったと思います。

『酒場ユートピアへようこそ!』。まるでお客のこない酒場を切り盛りしているエレナ。お客といえるのはリィザとマリエルぐらい、というんだけど、教会の修理が思ったより早く終わりそうとマリエルに聞かされて、教会がなおったらもうマリエルはこなくなってしまう!? 強行手段に訴えようとするエレナが追い詰められた感あってよかったですね。しかし、お客さんを呼び込むためにどうしたらいいか。そうした悩みを持ちつつも、店に居着いている魔物の子、迷子のこの子をおうちまで連れていってあげよう。これ、ちょっとしたクエストですよね。自分のことよりも誰かのために頑張ろうとしたことが、結果的にエレナの悩みの解決に繋がった。一種理想的で、しかもその解決っていうのが、魔物の子が友達を連れてきてくれることだったという意外性もまたよかったと思ったのですね。ちょっとした多様性の花開く、そうしたお店になった。こういうの、好みの終わり方です。

『魔王城のお姫様』。姉メルルを探して旅をしてきたマール。その旅の終着点がいよいよ目の前に! みたいな状況に、ああ、姉と再会して終わりか。もう最終回も最終回ってやつだもんな。なにせ、巻末、一番最後の掲載でもあるわけだし……。そう思って読んでたらですね、いや、こいつは嬉しい展開でしたよ。さてさて、本編ですよ、マールと出会ったハルベル。すっかり持て余しているメルルをなんとかこの子に引き取らせようと画策するってんだから酷い話ですよ。誰がこの城に連れてきたの!? みたいな話ですが、まあ、メルル、手がつけられないもんな。メルルが城を掌握してしまってるというハプニングありの展開ですが、いやね、前回メルルが罠を仕掛けてたりしたじゃないですか。そいつにやられるだけじゃすまないのか! すっかり驚かされました。しかしなにが面白いって、フィオは敵になって出てくるわ、他の魔物たちもわらわらと! っていうのに、マール、強いな。この姉妹、どんだけなのか。まったく怯むことなく、どんどん先に進んでいくじゃないですか。メルルに帰ってもらいたいハルベルの思惑と、メルルと一緒にいたいドリィの戸惑いと、そうした色々な思いが交錯するのはよい感じでした。で、最後の最後、マールの眼前に立ちはだかったのは!? っていうの、あ、これで終わりじゃない! そうだ、そうだった、きららベースに移籍するんだった! やったー、まだまだ続くぞ! 終わらないぞ! ええ、もう、テンション上がっちゃいましたね。ええ、マールと魔王、いやさメルルの激突、どうなりますことやら。これはもうついていくしかないですよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第12号(2017年12月号)

2017年10月30日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年12月号、一昨日の続きです。

『花降り宿のやどかり乙女』。灯籠を町中に灯すイベントとかあるんですね。有名なイベントだと喜ぶ六花に対し、その実態を知ってる人のテンションの低さ。ああー、仕事してる人は大変ですよね。そうか、休みもなければ残業もとめどないかあ。灯籠はこの宿からも提供するんですね。物置にしまってあるからお願いね、そう月子さんから頼まれたんだけど、おお、ここの物置、酷い有り様だ。去年も使ったんだからというんだけど、その一年前に使ったものがもうわからない。月子曰く、小人が勝手に場所を変えてしまうというのですが……、いや、整理整頓ができてないだけよね? そもそもこの物置、まさしく蔵ってやつで、古いものがどばどば出てきて、探す側も気が散ってあっちへこっちへうろうろしてるし、そしてついに見つけた灯籠と書かれた箱! あー、高所だから肩車。でもそれ、労災発生させる発想よ? ともあれ大騒ぎしてようやく確保したその箱に灯籠が入ってないところまでくるとは、まったくの予想外でしたよ。これ、次回はお祭りですかね。どんだけ激務なのか。どんな幻想的情景が広がるのか。いろんな方面に楽しみも広がりますよ。

すわっぷ⇔すわっぷ』。おお、ドキドキのクラス替え。はたして春子と夏子の行く末は。平らな胸がいたいっ! って、春子、なかなかの表現。しかし、なにかと理由つけて、ふたりを離す理由はないだろう、安心しようと思ってた春子なのに、ああ、春子よ、ひとりクラス離れてしまいました。夏子は2組。五月とゆめも2組。冬美と秋穂は4組。春子は1組。ああ、春子、ボッチの身の上、これからどうなるのだろう……、と思ってたら、特にどうにもならないっていうのがこの子らしくて面白かったです。しかも、担任の十二所千夏、この人のふくよかさに心奪われて、すっかりご機嫌で、意外や平気そうで安心ですね。しかしこの先生、春子、夏子の秘密を知っている!? 入れ替わって不正しちゃダメだぞ! なぜ知ってる!? あるいは、入れ替わりの先輩なの!? ええ、それにしても、入れ替わりの情景など目撃されてたりしたというのでしょうか。わくわくしますね。

『ゆーま!』、やっぱり面白いなあ。11月2日に電子版でコミックスが出るよ、というのですごく楽しみにしているのですが、今回のゲスト掲載、まずはその面白さを知ってもらいましょうといった具合ですね。ええ、きららベースについつい通わずにきた私にとってはまさしく久しぶりってやつで、それで読んでみれば、なお面白くなってる! そんな感触がとても嬉しかったです。文化祭でUMA部は展示をします。その内容を考えるのに、オカルト研部長の水ちゃんを呼んで、いやもう、水ちゃん、おもちゃにされてますよね。水ちゃん写真展って、UMAに関係ないやん! しかし、今回のUMA的ポイント、日本のUMAで有名な自治体、どれだけ現存しているのかっていうクイズね、ええーっ、そんなに合併やらなんやらでなくなっちゃってるの!? ほんと、これ、ものすごい威力でした。オカ研は占いやるというの聞いてからもまたすごい。水ちゃんをどんどん追い詰めて、やりすぎたって、フォロー入れないとって、あのくだりはもう笑いがおさえられませんでした。で、ビッグフットの彼女ね。もう、ほんと、このシュールさ、たまらんですなあ。

『アニマエール!』。これももうめちゃくちゃ面白いの。同好会から部に昇格したことが嬉しくてたまらないこはねですよ。応援の依頼もらいましてね、なんと今日の放課後ですって。準備とかは!? ああ、漫研の応援。修羅場なのね。ということは、アシスタント業? と思ったら、ちゃんと作業してるかどうか監視するのね。しかし、この監視も面白かったんだけど、チア部の彼女らの関係ね、ほんと最高ですよ。アレな恋人的な感じ! 花和にいわれて、ハグするほどに喜ぶ宇希とかね、宇希、こはねの恋人つなぎのくだりとかもね、もうすごかったですよ。しかも、面白さはこの上まだまだエスカレートして、高い所の物取ってるポーズでダブルベースサイスタンド。腕組んで、抱きしめてと続いて、5人いるからもっとたくさんいるポーズもできますよっ、に、そんなにたくさん描きたくないと即答。テンポがいい、キレがいい。さらにテンションの高さも尋常ではなく、原稿完成してああ終わりかなって思ったら、まだまだくる。花和の、察せない先輩発言とかもね、もうたまらん面白さでした。皆の手のつけられないくらいの自由さにやられまくった今回でしたが、大会出場とか合宿の提案とか、そしてひづめの変化とかもね、結構重要なことやってるんですよ。ほんと、この幅広さ、なんなのだろう。もう翻弄されまくりです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第12号(2017年12月号)

2017年10月29日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年12月号

『まんがタイムオリジナル』2017年12月号、一昨日の続きです。

『スズちゃんでしょ!』。年末の情景ですね。お得意さんにカレンダーを配るんですが、スズちゃんにも何本か託されて、なるほどご挨拶も兼ねている。いや、まあ、そうですよね。職場にもくる取引先、カレンダーを挨拶のきっかけにしてるもんね。覚えてもらえないことには、なにもはじまらない。営業、客商売の基本です。で、スズちゃんのめぐるお得意さんのお家。それぞれに個性、人柄が出るんですね。というか、振袖とか注文するお家だけあって余裕があるなあ! ほんと、嫌な見方しちゃうようになったよ……、自分も。しかし、お家の様子や振袖や、いろんなことで人の懐具合はかってしまいがちだけど、でもそれぞれにどこにどうお金をかけるかは違うんだよって、確かにそのとおり。なんだか、いろいろ身につまされるような感もありましたよ。それだけに、落ちでくすっと笑えたのが、とてもいい癒しになりました。

『ゆとりの町長』。おお、供託金の話だ。町長選だと50万円かかるよ。有効投票数の10分1とれないと没収されちゃうよっていう話なんですが、若者の立候補をさまたげる理不尽な制度だって思ってたかなめが、後にやっぱり必要と考えを改める。というか、ゆとり、すごいな。そうそう50万とか落ちてないから! でも今回ね、政治資金パーティーという響きに憧れたか、町の皆に声をかけて、若い人達を呼び込んでね、それでいろいろアピールするっていうの。ほんと、ちゃんとしてきたよなあ。結局資金集めは成功しないんだけど、カンパ箱に4万8千円! どんだけ頼りになるかわからないゆとりだけど、その姿勢に共感したり応援してくれる人がいるんだなあ。これ、ただ口でどうこういうだけじゃなくて、わずかでもお金を投じてくれる人は強いですよ。で、最後に、うおお、ゆとり、50万、落ちちゃあいなかったが、クジで当てたか! というか、資金を宝くじに突っ込むな! ほんと、かなめともども釈然としない落ち。ちょっと苦笑いってやつですよ。

『部屋にマッチョの霊がいます』。うおお、リサって日本人やったのか。オグリ・サイスケなのね。弟のリカはオグリ・カツヤ。完全にアメリカンなマッチョだと思ってたから、意外でした。そして昔のリサ。これがどうしてああなった! それ、ほんと、骨格同じなの!? リサから託されたリカへの伝言。幽霊になったリサから頼まれたんだって、なからか言い出せないんだけど、なんとか話の糸口掴んで、それで無事伝えることができて、よかったねえ木葉もリサも。しかし、リサの死因、サーフィンの事故じゃなかったんですね。階段で足をすべらせた。こういうところ、いろいろ外してきますよね。しかし今回、木葉はリサの伝言を伝えられただけじゃなく、リカとふわッチュ好きということで意気投合して、仲良くなれて、ほんとよかった。こうして、アッコと、リサと、それからリカも、いろんな出会いをもとに木葉の世界が広がっていく、この子の可能性が開かれていく。とてもいいと思いました。

『歌詠みもみじ』。今回は千恵が大変な目に……。中学の同窓会だっていうんだけど、千恵にだけ案内が届いていない。ショック! しかも同窓会にいってみたら、誰も名前覚えてくれていないっていうのね。ダブルでショック! 千恵、中学の頃は髪が短かかったんですね。ベリーショート。男の子かと思うくらいなんですが、いや、この千恵、めちゃくちゃ可愛いじゃないですか。今はお姉さんになりましたよね。普段のおだんごと違って、一本の三つ編みにまとめて片側に流したその姿、大人っぽくて、男子から可愛くなったといわれてね、ちょっと赤面してるところとか、とてつもなく魅力的でありましたよ。あの、照れて嬉しくて、まりなのことバシバシ叩いてるところなんかもすごくグッドでしたよ。そして最後に先生に千恵の告げた言葉、先生は…忘れないでくださいね。私のことずっと…。って、どんだけ意味深やねん! でも、この千恵の表情もまた素敵でね、憂いがあって大人びて、今回は千恵の魅力、これでもかって押し出されてました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第12号(2017年12月号)

2017年10月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年12月号、発売されました。表紙は『ブレンド・S』、苺香がですね吸血鬼のお姫様のコスプレしていまして、この嗜虐性感じさせる表情、まさしく苺香の真骨頂! しかし、この衣装、大丈夫? ええと、マントだけじゃない!? 大変なことになった! 店長を遠ざけないと! カボチャの玉座に、寄り添う犬のしもべ、そして店のスタッフのぬいぐるみ。このぬいぐるみの可愛さが、妖艶な苺香の魅力にいいコントラストもたらして、魅惑的なビジュアル作り出していますね。

まちカドまぞく』。シャミ子と桃の距離、どんどん近くなっていきますね、というか、ただの友達というには密接すぎるものを感じてしまうのですが! ともあれ、今回はふたりにミカンを加えて動物園にいくということで、シャミ子がお弁当を頑張ります。でも、地味なのしかできないんだ! あなのあいたレンコンさんに筋の通ったフキ!? いや、別にこれでいいと思うんですが、シャミ子、桃にはもっといいの食べさせたいのだなあ。ビビらせるとかいってますけど、がっかりさせたくないんですよね。しかしそれで例の怪しい喫茶店、リコに料理を教わりにいくっていうんですが、勇気あるな。リコ、料理の腕はあるのに肝心の常識とか抑制とか、そういうの足りてないからなあ。しかし、今回はシャミ子の料理修行だけでなく、魔法少女とはなにかとか、そういうところにも踏み込んで、魔族側の情報だから足りないのですけどね、でもそれでも、シャミ子、より桃とミカンのこと、大切に思うようになって、いやもう、めでたしめでたしじゃないですか。でも、リコが動物園についてくるって。それで桃があからさまにがっかりするのね。テンション下がるのね。ええ、シャミ子との間に邪魔者はいっちゃいましたね。

『恋する小惑星』。合宿のスタートですね。目指すは筑波、地質標本館だっていうんですが、桜が尋常じゃないほど興奮して見せて、いや、しかし、これ、好きな人にはたまらん場所ですよね。普段、図鑑とかでしか見ることない石。その実物を、これでもかこれでもかって見ることができる。でもって、県の石とか、へー、桜石っていうのがあるんだ。京都府の石なんだ! 面白い。ほんと、この漫画、こうした石の情報だけでもわくわくさせられる。その上、桜にみらに、皆の気持ちも伝わってくるわけで、多重に面白いですよ。例の化石かも知れない石についても、おお、みらさん、気が急きすぎですよ。落ち着いて。で、その石、最初に化石じゃない可能性をほのめかしてから、でもちゃんと化石だよと、小さいけれど化石だってわかる。ああ、ほんと、気持ちがわーっと盛り上がる。学ぶということの面白さ、知るということの楽しみ、それがあふれかえっていて、これはもう最高だなあ。そして最後に先生の祖父母の家に辿り着いて、まさかおじいちゃん、JAXAの職員さん!? って、この落ち! これはいかしましたよ。

『精霊さまの難儀な日常』、ゲストです。おお、『あんハピ♪』の琴慈の四コマですね。麓灯里と笠松澄乃が公園で出会った女の子は、全裸で現れたり、ボヤ騒ぎおこしたりと、なんだか変わった女の子。本人曰く、炎の精霊。澄乃は精霊と信じたものの、日常にものすごい勢いで帰っていくし、ともりはともりで、精霊の彼女に時折ものすごいプレッシャーを与える。おだやか、ほのぼので、でもなんかすごみがある。いいキャラクターだと思いますよ。精霊の彼女、火をつけたわけじゃないんですね。もともとあった火を依代に現れて、それで火を消してくれていた。誤解もとけてよかったというのだけど、この子、不知火皐羅、はじめて出会った人間と対になり、さらにはその対となった人間から大事なものを奪っていかないといけないのか。ちょっと物騒なこの人、ともりの家に住まわせてもらえることになって、というか出すモノ出すならオッケーって話の後に、大きい宝石がいっぱい……、改めてよろしくね! ともりがものすごく現金な子に見えるよ! ところで最後にサラがシャワーを嫌がる描写ありますが、じゃあこの人たちは体洗わないのだろうか。あるいは炎を浴びるのかい? こうした暮らしのもろもろ追うだけでも面白そうですね。

『ぽちはおまわりさん』、ゲストです。このみ村駐在所のおまわりさん、ぽちはきさくで親身で、でも少しおっちょこちょい。いぬのおまわりさんなのに方向音痴なの!? このぽちを、みけとたま、猫の双子が迷子だといって一緒に行動するんですが、これ、ごっこか! でも、ぽちのおかげでマジ迷子になったのか! すごい能力だ! この迷子を楽しんでいる間に、いろんな人を助けていく。困りごと、落としもの、ほんと、このくだり、とてもいいですよ。それで最後にみけとたまを家まで送り届けて、めでたしめでたし! ほのぼのとした暖かみに、ぽちの空回り。ぽちとしては大変そうで困ってもいそうなんだけれど、結果オーライ、この罪のなさがとてもよくマッチしていてよかったですよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第12号(2017年12月号)

2017年10月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年12月号

『まんがタイムオリジナル』2017年12月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下さん、なんだかほっとするような雰囲気、素敵な色合い、あたたかさ感じさせてくれましてね、季節は冬目前、ええ、おでんがテーマでありますよ。今にもよく味のしみた大根を食べようとする山下さんのゆるんだ笑顔、愛らしく、『らいか・デイズ』らいかも、ええと、三角ははんぺん? 伝統的な組み合せ? そいつをフーフーしてるのがいいですね。『小森さんは断れない!』、大谷はおでん缶ですね。いや、違うのかな? ともあれふたり一緒におでんを食べる。冬のファーストフードでありますね。

『きっと愛され女子になる!』。三島コロッケなんていうのがあるんですね。なにか特別な具材でも入ってるのかなと思ったら、なるほど、三島市名産のメークインで作ったものをそういうんですね。で、それを爆発させてる志摩ちゃん。ジャリジャリいわせながら試食してる警官の皆さんとか、もう最高ですよね。今回は結婚願望のない翔ちゃんの話あり、そして結婚願望バリバリの志摩ちゃんの話あり。ほんと、極端そのものなふたりなんですが、極端だからこそ面白いんだろうなあ。翔ちゃんの、いいように遊ばれてるけど、それを気にしないところとか、ものすごいし、逆に重すぎて遊ぶ相手には向かないという志摩ちゃん。健気なんだけどなあ、ねえ、難しいもんですよ。しかし、こんなふたりの間で、さゆりはどうなのか。自分も目立たない方、コロッケみたく脇役ってことなのかも知れないけど、そのコロッケも主役になるってね、これは翔にかけたさゆりの言葉だけど、さゆり自身への言葉のようにも思えたのでした。

『ぎんぶら』。ほんと、のっけから予想外の森林浴を見せてくれて、確かにこれがこの星の森だというのなら……、と思ったけど、いや、やっぱりあかんよ! 実際、この星の人間は森林浴とかいって、その緑の泥につかっちゃいないんだものなあ。その星に住む人達の、楽天的というか、妙にノリのいいところ、今回も健在で面白くって、そう思っていたら、おお、なるほど、地底世界みたいなものか。同じ星に異なる文明が存在しているという、それで接触しないよう心掛けてるというのね、なんだかかなりのSFっぽさ感じさせる設定で、ワンダーですよね。かなりぐっときましたよ。

『北斎のむすめ。』。やっぱりこれいいですよね。子供の頃の栄が父に買ってもらった筆でもって絵を描きはじめたという思い出話にはじまって、そして今、自分の未熟さをしっかり胸に抱えたまま、父のもとで下働きからやりなおすというんですね。これ、娘だからという甘えを捨てたのだろう。父も自分をひとりの画工としてその技術を計った。ならば自分も雑用でもなんでも追い回されよう。これ、栄の自立でもあるのだろうな。こうしてひとりの画工になっていくのだろうと思わされるところあって、あのひとつ迷いのなくなった栄のさっぱりとした表情、実にかっこよかったですよ。そして父の画工としてのあり方をシビアに見つめ、けれど同時にふたりは父娘でもあってという、その関係の描かれよう。懐の深さある、いいエピソードにしあがっていたと思いましたよ。

『カントリー少女は都会をめざす!?』。今回は映画の話ですよ。そうか、亜紀とみなの見たがるような映画は、なかなか田舎まできてくれないんだ。全国津々浦々まで網羅してくれるような話題の大作ならまだしも、ちょっとでも上映絞られるともう近くじゃ見られない、みたいなことありますよね。ほら、『君の名は。』とかも、舞台となった町には映画館がないからって、なかなか見られなかったんでしょう? うちは近所にいくつもシネコンあるけど、そうじゃないところは大変です。で、八重の映画の好みですよ。というか、八重ちゃん、すごいな、というか、それで君、本当にいいのんか!? 人がいっぱい入る映画が見たいって、いや、そういう人がいることは自分も知ってるんだけど、ほんと、この子は一貫していますよ。いつも一番大きいスクリーンで見ます。人が満員! って、そうか、満員の観客にまみれて見るのが好きなんだ! 対して亜紀とみなは、ガラガラの小さなスクリーンで見るのか。うん、わかる、自分もそんなこと多いよ? 前売りの特典を欲しがる亜紀。でもそれをもらえない現実がつらいって、今回こそは都会のメリット、それを切実に感じたのが八重ならぬ亜紀だったのかも知れませんね。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第12号(2017年12月号)

2017年10月26日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年12月号

『まんがタイムきららミラク』2017年12月号、先日の続きです。

『吸血きるてぃんぐ!』、結構好きな漫画だったんですよ。ほのぼのとした吸血鬼もの。吸血鬼といっても全然怖くなくって、みしろフレンドリーで、傷を治せたりと、有害どころかすごく頼りになる隣人といった感じがね、いいと思っていました。今回なんかもそんな感じで、文化祭を楽しむしおりとフェリシア。ふたりいろいろイチャイチャして、そして洋裁部の晴れ舞台、ファッションショーがはなやかで愛らしい。しおりと先輩にやきもち焼くフェリシアとかね、皆を魅了してしまうヴァンパイアふたりとかね、そうした果てにしおりとフェリシアの関係の深まるというその流れ。やっぱり好きな感じだなって思ったのでした。

『ローファス姉妹と吾輩と旅』。やたら強いローファス姉妹に、どうにも役立たずな吾輩ドーラ。他のエルフに会いたいというのがドーラの旅の目的だというのですが、この子がどうにも弱くって、魔法使えればいいのに、でもそれが無理。無理なら剣でもなんでも学んでみたらどうか。前後編の短い話でしたが、もともと強いニルに対し努力して強くなったシャンとか、そしてお婆様の残してくれた魔法の力のおかげで魔法が使えることがわかったドーラとか、キャラクターの魅力や物語を動かしうる要素が見えて、悪くなかった。可能なら彼女らの旅をもっと見たかった。そんなこと思ってしまいましたよ。

『空想ガールズ。』。なんということもない話をくだくだ続けるこの子たちのやりとり、やっぱり面白くって、今回は異世界転生について話すんですけど、微妙にのぞく現実味、これがいい味を出していました。ただ異世界にいったからといって、役立つ知識も技能もあるわけじゃあないっていうのね。秘められた力を夢見たり、かと思えば帰宅部の体力は平均以下、なおさら活躍できなさそうな要素に凹んだりと、この浮き沈みやら、つっこみ、とぼけた発想なんかがね、楽しいお話でした。はなびがね、やたら愛されててよかったですよね。というか、この子、ボーイッシュでむしろかっこいい担当だと思ってたんだけど、この子たちの間ではお色気期待されてるの? 魔王希望のおとぎが、踊り子花火を魔王城に連れ込むとかね、一緒に幸せに暮らすの! って、ほんとこの罪のなさ! なんということもないしあわせ、それを望む様子。これになんだかほだされてしまうんですね。

『ななつ神オンリー!』。先行してアイドル活動していたノルンに触発されるかたちでアイドルを目指した神様たち。まずは布袋からはじまった活動が、七福神の皆を巻き込みながら広がって、見事に花を咲かせましたね。アイドルとしての活動、その根幹はなんなのか。布袋がファンの言葉から気づかされて、ああ、もともとの活動、ネットアイドルをやってた時からのファン、顔なんて出してなかったのに、ちゃんと布袋だって気づいてくれてたんだ。やってきたことは全然無駄なんかじゃなかった。それからの伸びやかに進んでいくストーリー。皆のステージも魅力的に描かれて、ええ、本当に皆の活動、頑張ってきたことが報われたと感じさせる、いいラストになっていたと思います。ななつ神の活動はこれからも続く、そうしたこと感じさせる締めもとてもよかったと思います。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第12号(2017年12月号)

2017年10月25日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年12月号

『まんがタイムきららフォワード』2017年12月号、昨日の続きです。

『球詠』。これ、すごいな。ほんと、こんな展開がくるなんてまるで思いもしてませんでした。クイックモーションを駆使しタイミングをずらし翻弄してくる投手を相手に、なんとか一点取り返せないか。それができなければ負けてしまうという局面。試合の流れまでも相手のペースに引っ張られていくという状況において、我らが新越谷はどう出ようというのか。大村白菊ですよ。剣道経験者の白菊。間合い八間を勝負の間合いとし、あえて投手を意識しない。間合いにボールが入ってきたところを、マシンを相手に練習しているいつものタイミングで叩く! って、すごいよ、この子のターン。まるで雰囲気が違って、え? ちょっと待って? なんかえらいことになってない!? いやあ、よかったですよ。いわゆるケレン味ってやつだとは思うんですが、こういう見せ方、こういう展開もあるんだこの漫画! いやあ、やられましたよ。いかしましたよ。

『江波くんは生きるのがつらい』。これまでヒロイン候補を見つけては、自分の理想のヒロインじゃないっていって逃げてきた江波くん。でももう逃げられないんだ! というか、自分自身とも向き合わないといけない状況に追い込まれた!? 竹松にとっつかまって連れていかれた文芸サークル「ろまんす」。どうせこんなの馴れ合いのサークルだって決めつけて、というか速攻で逃げたがってるよね、江波くん。だけど逃げるに逃げきれず、むしろ一本も書かずにやめてしまった先輩のこと聞かされて、ああ、つらい! でも、これ、江波にはいい経験なんだと思う。小説は書かない、読む専門だっていって、小説書こうとしてること隠してる彼のこと、書いてるじゃんって突然やってきた清澄にバラされて、ああ、江波、逃げ場なし! これ、ちょっと面白いな。うん、江波的な心情は自分にもある。だからこそ、彼が追い詰められたその先になにを見出すのか、そうしたところに興味あります。ええ、これはきてますよ。

『こじらせ BOY meets GIRL! 』。柚貴、勉強駄目なんですね。ああ、海外暮らしだもんな、国語難しいよね、と思ったら、あ、これは違うっぽい。英語と家庭科、それから保体をのぞいてほぼ全滅といった様相だ。というわけで追試決定。そんな柚貴の勉強を亨が見てくれる。ああ、ふたりの距離、なおも縮まるね! とか思ってたら、ああ、亨、誤解しちゃったパターンか! 見知らぬ男から言い寄られている柚貴がその男を袖にする。カレシとかいないんでしょ、そういわれて、彼氏はいないが結婚の約束している相手はいると答えた、その相手ですよ。いやいや、それ、どう考えてもあんたでしょう!? なのに亨は気づかない。いや、当事者、本人となるとそんなもんかも知れんけどさ、柚貴がそいつ以外に興味がないといいきった、それで今、柚貴が一番好意を向けてる相手って誰なのか、ですよ。ねえ、ほんと。亨、柚貴の相手が気になって、ちょっと気持ちがグラグラ? ほんと、君、素直さが足りてないよ!

夢喰いメリー』、インターバルですね。白儀との一件、一旦決着して、日常に戻ってきた夢路たち。目下の問題は文化祭の打ち合わせ。文芸部の面々となにをしようかと話しあうことになるのですが、そうした普通の日常の情景の裏に、この世界の危機が迫っていることを夢路たちだけが知っている。なんてことない日々の暮らしの楽しみ、喜びが描かれるからこそ際立つ危機であるのだなあと思わされましたよ。なんせその前日には白儀の成そうとしていることを聞かされ、そして夢路はメリーとの約束をただただ守るだけだ、白儀に敵対することを明言しているってんですから。しかし白儀の目指す世界のあり方。これはまた胡蝶の夢のようというべきか、はたして人の認識にとって世界とはどういうものであるのか。そうした領域に踏み込まんとする勢いであります。

2017年10月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2017年12月号、発売されました。表紙は『あんハピ♪』。黄葉したイチョウの葉が散る中、寄り添うはなことヒバリが表紙であります。寄り添うというか、ヒバリに抱き付くはなこといった方が正しい感じですね。いつものように、屈託ない笑顔見せているはなこと、いつになく照れている? いや、これもいつも通りかな、ちょっと頬染めているヒバリ。イチャついてるようにも見える、なかなかに魅せるイラストでありますよ。

『ライター×ライター』、新連載です。アニメの脚本で賞を取りデビューを果たしたものの、デビュー作は奮わず、その後も脚本の仕事が続かない。なんとかバイトで食い繋いでいる、そんな苦境にある橋本カエデが主人公です。これ、家族に理解がないのはつらいですね。とはいえ、自分の生活を自分で面倒見きれていない。実家からの仕送り頼りというのもまたつらいよなあ。そんな彼女に転機がきた? 受賞作で世話になったプロデューサーから声がかかって、お、仕事かい? そう思ったら、アニメ脚本家十文字ユキカとのルームシェアを提案された? カエデもユキカも驚いているわけですが、はたしてこれがどういう意図によるものか。まずはショックを与えて、次で意図を、あるいは課題を提示しようといった感じでありますね。

ゆるキャン△』、なでしことお姉ちゃん、いい関係だなあ。バイトを探してるなでしこの苦境見兼ねて、たまたま見つけたバイトを紹介してくれるだけじゃなく、そのお店のね、天重、ご馳走してくれるとかさ、だいたい今までも車出してくれたりしてたわけで、ほんと、妹、大切にされてるって思いますよね。今回はそんな妹からの恩返し。バイトの給料はキャンプに使うんだよっていうなでしこが、冷え性の姉のためにオイル式カイロをプレゼントするのね。これ、冒頭での使い捨てカイロと、序盤でのハンディカイロの話題、これがあんまりにもそのまんま繋がるもんだから、ああ、そうだよね、やっぱり、予想通りだったんですけど、でもその当たり前がいいじゃありませんか。あの、お姉ちゃんの表情、ぽつりとこぼした言葉に染みる愛情。対し、しあわせそうに眠っているなでしこの表情もやりきった感ありましてね、大きくは語らない中に、このふたりの心情が見えて、とても素敵でした。

『はるかなレシーブ』。引っ込み事案だったエミリ。クレアと一緒にビーチバレーをするも、ずっとクレアお姉ちゃんの影に隠れるようにプレイしてきた。そんなエミリの転機となった試合。ああ、クレアの敗退。これ、相手はかつてのかなたか。かなた、成美ペアか。もう、エミリにもかなたにもドラマがあって、エミリはクレアと対等のプレイヤーになる。そしてかなたも、伸び悩んで、一度背を向けたビーチバレーに再び向き合い、自分の位置を確立しようとしている。前に出て打ち込んでくるエミリ。対し、レシーブをもって攻勢に出るかなた。互いに知った相手の、これまで知らなかった側面。そしてエミリにとって攻撃的なプレイに転じたかなたこそは、かつてのかなたの姿。ああ、ここにあの時の続きとなる戦いが繰り広げられようというわけですね。エミリは、いかに自分が変わったか、それを見せる場となるわけなのですね。

『なでしこドレミソラ』。ホームとアウェイみたいな話ですね。ひびき庵での演奏とお祭りでの演奏と、結構な好評を博した彼女たちだけれど、自分の学校での演奏、文化祭の演奏となると勝手が違う。恵真がシビアでいいですね。集客力が、話題性が大切だと。どれだけいい演奏をしようと、知ってもらえていないと人が集まらない。これ、本当にそうですよね。これは真実そのとおりだと思う。しかもこの子のすごいのは、こうしたことを陽夜に実感させるべく、昼休みにミニライブを開く。スパルタやわ。演奏が魅力的であることは絵が表現して見せている。けれどそれが届かない。美弥の感じるもどかしさ。手掛かりのないところでもがくような感触。ああ、ほんと、これ、キツいよね。と、そこに、つまらない音だっていいにきた子がいて、里歩、かつての美弥を知っている子。里歩にその言葉の真意を聞きにいく美弥は、ほんと強い子だと思います。しかしそれで返ってきた言葉が、昔のあなたが好きだったのに。好きだったのに!? 大変なことになったーっ!? いや、しかし、里歩のこの言葉がなにか美弥たちの音楽に変化を与えるのか。今、直面している課題を超えるきっかけとなるのか。あるいは里歩の抱えているもの、それが美弥たちとの関わりによって雪がれるのか。いや本当に、予想もつかないことになっててわくわくさせられます。ところで、美弥は里歩のこと覚えていないのか。この非対称性もなにか意味ありそうですね。

『HL0.5』、ゲストです。まさかの地獄改革ですよ! 男女共用の地獄は風紀上よくない。そんな意見から女性専用地獄が作られることになって、というか、至れり尽くせりじゃん! しかし、どうしたらよいかわからない。それで連れてこられたのが相川相、17歳。生きながら地獄に連れてこられたのか。でもまあ、地獄落ちってわけでもないんだな。HL0.5の管理者ヤマに請われて、死神ツミと食人鬼ルルと一緒に暮らしながら、地獄を改善していくのだけど、地獄が住みやすくなってもいいのか? という問い、ちゃんと劇中に相の口からも出るんだ。しかもいいんだ! 地獄改革にいつかくる死後の生活のためでもあるっていっちゃう相とかね、なるほどこれ重要だ。そして人の身である相と、地獄の住人であるヤマたち、彼らの思うところが重なるところとかね、なかなかに面白い前提作って、そこに彼女らの思惑、意図、望み、願いをのせていくところ、なかなかによかったと思います。

2017年10月23日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年12月号

『まんがタイムスペシャル』2017年12月号、一昨日の続きです。

『まちがいだらけの恋愛道場』。マサスケがコスプレを所望ですよ。それはいいんだけど、芝と圭介の考えるコスプレとマサスケのそれの乖離よ。ああ、マサスケはハロウィーンのイベントで、ぱっと目立って、いかにもモテそうな格好したいのか。この依頼の段階で、芝と圭介の不興を買って、ものの見事に本格的コスプレならぬ特殊メイクほどこされてしまうのが、彼ららしくてよかったですよ。で、出会ってしまっという天使。片翼の折れた天使だっていうんだけど、これがまた芝と圭介からボロクソにいわれて、この本音感というか偏ってる感というか、実に極まって最高です。で、マサスケも引きがいいというか、ほんと、うまくいっちゃったりする!? と思ったら、ほんと、ヤバいの。しかもマサスケがヤバさに気づいてないっぽいっていうのね。この人がこれまで無事でこれたのが不思議なくらい。ええ、ある意味、運がいいのかも知れませんね。

『君のパンツに一目惚れ』。絹森、部に入れと先輩に脅されるんですが、その脅しがやたらおかしい。いや、彼にとっては結構なピンチなんですが、クマのパンツ見せびらかしながら登校してたなんて、普通あり得ない噂なのに、クマパンに関してはある程度の信憑性があるっていうのか……。えらいカルマ背負ってるな、君……。この漫画、先輩の押しがやたら強くて、絹森の意思がまず反映されないっていうの、今回も健在で、部長にいわれて朝練が決定。小桜にバレないよう刺繍の特訓つけてくれるっていうんですが、これね、小桜に気があるって思われてますよね。今のところ、絹森にその気はないんですが、確かに小桜は可愛いしってことで、その気もないのに応援されて、ええと、いずれその気になっちゃうの? なんかこのままだと小桜、いろいろ危うい気がするから、絹森がその気になって小桜の身のまわりが安全になったらいいなって自分も思いますよ。

『お役所忍務のススメ』。11月11日はポッキーの日! でもしのぶにとっては棒手裏剣の日なのか。いろいろある11月11日の記念日。チーズとかもやしとか麺とかチンアナゴとか立ち飲みとか……。そこに棒手裏剣捩じ込みたがるしのぶがこの子らしくっていいですね。忍者の日はすでにあって2月22日。でも猫の方がポピュラーっていうんですが、この忍者の日に甲伊賀市では関連イベントやってるんだ! でもって、それをしのぶが知らない。なんということか。課長以下、課員全員が焦り出すのがおかしかったですよ。そりゃ当然しのぶなら知ってるはずって思ってたのに、知らないって。どんだけPRできてなかったのかって! けどそれでしのぶが、思いもしない方向に力を入れはじめたのがすごい。出雲先輩はお色気系忍者服が似合うって。それはいいんだけど、その衣装は私物なの? いやほんと、やけに強気に迫るしのぶと弱気な出雲のコンビネーション、結構な強威力で、もうすっかりやられましたよ。

メェ〜探偵フワロ』。少年探偵団、ピンチなんだ。そうか、探偵としての活動がない。いや、まあ、そらそうよ。事件なんてそうそう起こるもんじゃないし、実際に事件とならば子供の出る幕なんてそうそうないわけだし。フワロ氏提案がヤバすぎました。じゃあ犯罪を起こそう。いや、おっさんが犯人? いや違うのか。ノレパソを一本釣りするんだ。しかもラウールのスケジュールにちゃんと配慮されてて、バレてることに気づいてるラウールのあの表情もいかしましたね。やれやれって感じですよ。今回のエピソードで、ミスレモンのボクササイズダイエットが見事成功してること描かれてたのよかったですよ。というか、単純に強くなった? リラの乙女心もいいですよね。可愛い、可愛い。そして容赦のない子供たちの残酷さ。嫌気のさすラウール。高い酒を勝手に漁りだしたって! ほんと、このあたりもおかしくて、でもやっぱり落ちはしっかりアーサーがかっさらっていって、おお、マジ怒りだ! そうか、ラウール、犯罪に及ぶ前に、少年探偵団の活躍する前に、アーサーに完膚なきまでにやられたか。ほんとアーサーの怒り、劇中最強になりそうな勢いですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第12号(2017年12月号)

2017年10月22日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年12月号

『まんがタイムきららMAX』2017年12月号、先日の続きです。

『のけもの少女同盟』。霞の自信がわからない! 水泳だけは得意なんていってるけど、泳いだことはない。病院で見てた水槽で魚をよく見てたから、魚の考えがわかるようになった。だからきっと泳げるはずっていうんだけど、いやいや、かりにわかったとしても、あなた魚じゃないから! そう思ってたら、実際そのネタ出てきて、水の中で呼吸できません! って、当たり前やんか! もう、見事飛ばしてますよ。しかし、冒頭では水に入るまでにリタイアしたこの子が、見事水に入るところまでは到達したわけで、いやあ成長なさったなあ、といっていいのか悪いのか。少なくとも水泳禁止。死にかけてるんだものなあ。ほんと、危なっかしくてしかたないです。

『ももいろジャンキー』。ものすごい人が出てきたよ! と、その前に、美耶のこと、はな、慣れたんですね。すごまれてる風に見える状況も、ちゃんと緊張してるだけって理解して、笑顔で受け答えできてますよ。今回はその美耶の幼なじみ。葉山卯月さんが登場されて、いやあ、17歳、ひとつ先輩、けど将来の夢は5歳児なんですって。って、やばいよ! ほんとやばいよ! この卯月さん、ヤンキー高として有名な学校になぜきたの? ってはなにいわれるんですけど、ああー、偏差値……。ああー、切ない。卯月に続き、はな、美耶も同じ理由と判明するの、あれ、おかしかったなあ。しかし今回も面白いですよ。子供の行動とでもいいましょうか、わがままスイッチね。卯月、小さなももと同じ行動するんか。なでなでのくだりもね、ももに翻弄される美耶ですよ。めちゃくちゃ面白い。でもって、卯月にお姉ちゃん認定されかかって怖れてるはなとかね、面白ポイント、多かったなあ。卯月にお姉ちゃんをとられそうになってやきもち焼くもももいいですよね。でもって、なぐさめられる美耶もね。ええ、はな、みんなのお姉ちゃんになってますよ。

『彼女がお兄ちゃんになったらしたい10のこと』。めちゃくちゃ面白かった。兄役をしている七瀬、かりんと一緒にお出かけしたら、あっちでこっちで誤解を振り撒くっていうのね、ほんとおかしい。パパとママとはまた違った方向性の誤解で、いやあ、七瀬も年頃の女子高生だというのに、思わぬ変態認定されてしまって、いやもう、あのランジェリーショップでのくだり、ほんとどんどん状況が悪くなっていくの、おかしくてたまらなかったですよ。最初ボーイッシュな女の子だったのが、かりんの介入で女子の下着集める変態に変わり、その後、順調に女装、男の娘に進化。でもって兄妹そろって変態認定。いや、妹は変態で正しいと思う。この、一連のくだりで充分におかしかったんですけど、試着室でのかりんとのやりとりが噂になって、学校でも無理矢理脱がされたい女子がわらわら寄ってくる! ほんと、七瀬、すごいファン層かかえてるね! 最高でしたよ。

『夢見るプリマガール!』。ナツ先輩、留年の危機か! ああ、出席日数。この話聞いて、即座に同じクラスになれるといいですねと返すみゆにやられましたよ。ほんと、みゆ、先輩がいなくなることを嫌がってるわけですが、ナツもサフィも留年したら一緒に卒業できるって、おそろしいことおっしゃるな、この子! 今回の留年話。一年と二年の距離の小ささ、仲のよさを物語って、よかったですね。みゆが先輩と離れることを悲しむように、ナツもみゆたちともう一年一緒に過ごせることを夢見る。もちろん現実にそうなったら話は違うんでしょうけどね、そういう可能性にポジティブなもの感じとれるくらい、皆は仲がいいんだなあ。そしてナツの危機は無事回避されて、おお、やればできるんだ! このお礼をいうナツの笑顔、これがまた素晴しいじゃないですか。ところで最後に降って湧いた部室取り壊しの話。これ、床が抜けてるからじゃないの!? いや、ほんと、どうなんだろ。これも穏当なところに落ち着いてくれたらいいなあ。

いちごの入ったソーダ水』。ああ、こちらは切ない話が展開しています。後輩の入試です。迷迭香の入試は先月すでに終わっていて、もう結果も出ているはずなのに連絡がないっていうことは……。杏奈、切ないねえ。久しぶりに大好きな先輩に会えたのに、入試失敗したこと伝えるに伝えづらくって、そして月はそんな杏奈の表情からすべてを察して、あえて聞かず、明るい話題に持っていくんですね。ほんと、いい先輩だと思う。杏奈も慕うわけだよ。けど、それだけに杏奈、悲しいなあ。そしてもうひとつの話題。月が寮に戻るたびに気づかされるんですよ。こひめがねどんどんしっかりしてきて、お茶もいれてくれるし、他の寮生ともいろいろやりとりしている様子で、ああ、月もこひめに感化されてきてますね。私も大人にならないと……。この、確実に時の過ぎていくという感覚。なにか胸に迫るものありましたよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第12号(2017年12月号)

2017年10月21日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年12月号

『まんがタイムスペシャル』2017年12月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、冬の食事でしょうか、いや、チーズでありますね。チーズフォンデュ、チーズをからめたブロッコリーをリコがこちらに、いかにもあーんといわんばかりの様子でもって差し出してくれていて、ああ、本当に美しい娘ですよ。『ざしきわらしと僕』ざわ子もチーズ持ってまして、おお、穴ぼこいっぱいのチーズだ。こういうの憧れましたよね。その穴ぼこからキボちゃんが顔出してるのがいいですね。『可愛い上司を困らせたい』、青木とめぐみがふたりで、パーティ? めぐみがワイン? シャンパン? にチーズを持ってうっとりしてるんですが、この人に酒は危険よね! 青木が心配そうに見てますよ。

『年上の物理女子は可愛いと思いませんか?』。物理部部長の湯川のぞみって、物理オンリーではなくサイエンス全般に興味ありって感じですね。今回はのっけから天文の話題。75億年後には太陽の膨張に地球が飲み込まれちゃう! って、まさしく天文的タイムスケールでありますね。だけども、朝永にとって、問題は明日のテスト。加速度がわからない……。おお、物理に戻ってきましたよ。湯川部長、教え下手でした! それで物理部顧問の伏見先生にバトンタッチ。先生、ものすごい美人さんだ! しかも挑発的衣装。ああ、朝永くんったら見事に挑発されて、目が一部に釘付け。部長から軽蔑の視線が突き刺さってますよ。朝永は文系で感受性の人。その感受性は排除しなさい。かくして二時間の特訓後、げっそりしながらも見事感受性が排除された朝永になって戻ってきました、インストールされたのは化学の感性ですね! しかし今回、部長と朝永、結構いい雰囲気になって、朝永ったら部長のこと喜ばせたいなんて思ったりなんかもしちゃって、というのに、ああー、朝永くん、あんまりだ! そうかあ、釘付けのアレにやられましたかー。

笑って!外村さん』、ついに最終回を迎えましたね。卒業式。ずっと誤解され、怖れられてきた外村さんがですよ、ああ、いままでの頑張りの総決算だ。春野さんに支えられ、ずっと頑張ってきた。そのふたり、本当にいい友達になっていて、進路は違えどきっとこの友情は続くに違いないって思わせられる、そんな笑顔にほっとさせられます。そして三雲。ついに告白だ! まずは友達から、その答に、もうとっくに友達やろ。三雲にはじまり、生徒会には引き継ぎ。遠山さんからはファンだったと伝えられ、そして委員長も誤解してたことちゃんと気づいて、お礼をいいにきてくれて、ええ、ずっと頑張ってきたところを知ってるからこそ、このラスト、外村さんを中心に皆の笑顔が集う記念写真、すごくよかったと思いましたよ。やっぱりこうやって報われるの、いいですよね。

『ちんまり経理のヒメ先輩』。会社の盆休みにワゴンセールのお手伝い、っていうんですが、ヒメ先輩、なんでか浴衣ですよ。おお、看板娘。もしかしたら店長が着るところだったっていうんですが、いや、店長さん、可愛いですよね。きっと浴衣もいけてましたよ。ワゴンセール、これ、掘り出し物とかお値打ち品とかいって半額とか7割引とかしてますが、在庫の整理ですよね。きっと売れても利益は出ない。ヒメに若林に日当を払ったら利益なんて吹っ飛ぶだろう。そうした事情聞かされて、おお、ヒメ、動きますね! さすが普段から経理やってるだけあるといいましょうか、客単価を上げるしかない。そのためにはどうしたらいいか。バックヤードの駄菓子を使って、キャンペーン打とう。仕入値ぶんは損失になるけど販売促進費に振り替えて云々。ああ、すごいな、この見事な提案。しかもしっかりきっちり結果出して、いやあ、ほんと面白かった。この機転、この逆転、実によかったです。

『なごみ先生は職場のお医者さん』。おお、珍しいといってもいいのかな? 産業医ものですよ。産業医ということは常駐はしないのかな? ちんまりとした渚和美先生、普段は勤務医として働いて、産業医として働くのは今年から。初々しさと、興味と、そしてフレッシュなやる気ゆえか押しの強さも! ずいぶんくたびれている職場の雰囲気に、労働環境が悪いのではないか。案内している山田優太郎も、今日で三徹目。ついに倒れてしまって、ああ、なごみ先生から帰宅の支持が出ましたね。本人も部長も、まだまだ働く気でいるところを、産業医の権限ふるって帰宅させて、ああ、ご立派な仕事なさいました! このなごみ先生、山田のお隣さんになるんですね。職場でも、お隣さんとしても、つきあいが続いていきそうですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第12号(2017年12月号)

2017年10月20日金曜日

『まんがタイムファミリー』2017年12月号

『まんがタイムファミリー』2017年12月号、先日の続きです。

『うちの可愛い掃除機』、方向性が出てきましたね。人見知りの十萌。この子の存在が掃除機のアプリのあり方と多少の重なりを見せて、ともに頑張り屋、ともに発展途上。智枝も十萌と出会ったことをきっかけとして、アプリのいろいろを考えるようになってきた。アプリがひとりでは寂しいのではないかと思ってみたり、十萌のことをアプリに話してみたり、ああ、宮原透の見立ては間違っていなかった。今回のアプリについた新機能。このストッパー機能。ただ掃除機の性能アップという感じではない、そんな感じがよかったですよ。

『感染!ウイちゃん』。おお、ランサムウェアだよ。きっとウイがなにかやらかす、あつしとセキュリティソフトが警戒してたら、ウイ、それを期待のまなざしと勘違いするっていうんですね。ほんと、おかしい。ランサムウェアっぽく振る舞う、そんなつもりないのに、こんなこと考えてるんだろ、こんな悪事たくらんでるんだろ、セキュリティに、あつしにいわれるたんびに、そのとおりそのとおりって乗ってみせて、ウイ、調子がいいなあ。でも、ほんと、悪いやつじゃない。で、このウイのなんも考えてないことバレて、うまいことあしらわれて、で、それで怒るんだ! 涙目でさあ、こんなウイもなかなか珍しいですよね。ほんと、いいキャラクターですよ。

『パパとあそぼう!』。ママさん、ライブにお出かけだ。快く送り出してくれるパパさん、いいじゃないですか。娘のさくらのこともちゃんと面倒見てくれるし、いや、まあ、わりと時間を持て余してしまったりしてるんですが……。ハンバーグ作るぞってくだり、おかしかったですよ。さくら、全然信用していない。レトルトとかさ、ファミレスとかさ、なるたけパパの手がかかってないもの食べようとするのね。でも、このパパ、できないわけじゃないんだけど、慣れてないのもなんなだけど、予算の概念が! 男がたまに作る料理の、材料から調味料から、とことん買い揃えるっていう、アレやっちゃんだ! しかも高い牛肉なんて買ってきてさ! ほんと、ママさんのショック、責めるわけにもいかんもんな! ほんと、傷つけないようにやんわり料理から引き離そうとしてるのがおかしかった。いやいや、普段から一緒に作って、経済の観念を伝えるといいんですよ!

『かしこみかしこみ』。ハロウィーンパーティー! ムク、山椒からおよばれしたナツメが、町で見掛けた仮装の女の子たちを見て、舞踏会と勘違い。シンデレラのドレスを着ようと夢見るナツメがいいですね。それだけに、カボチャのランタンになったムクがショックだったみたいですね。悪霊退散やら狐火やら、おお、ナツメもいろんな技持ってるんだ! 仮装して商店街にいってトリック・オア・トリート。でもムクの記憶が適当だったり、山椒が手品見せてくれたりと、ああ、なんて自由なハロウィンだろう。この自由さ。ある種、日本に入ってきて変化したところもあるのでしょうが、この子たちのしばられなさ、それがゆえと感じられて、ほんと、目を細めてしまいますよ。でもって、商店のお姉さんに山椒の披露するイタズラ。ハトが出ます。ほんと、ほのぼのだ! そして町のあちこちで出会う、ムク、山椒に仮装した子供たち。もう、これ、最高ですよ。もう、ふたりとも人気ものなんだなあ。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第12号(2017年12月号)

2017年10月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年12月号

『まんがタイムきららMAX』2017年12月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。ハロウィンの風景でありますね。モカ、ココア姉妹がけも耳つけて、狼男ならぬ狼女になったと思ったら、ふたりに抱き抱えられるみたいにすっぽりおさまったチノはヴァンパイア、いかにもこれから襲いますよといいたげな表情と小さな手、これが実に凄みがなくて愛らしく仕上がっています。ココアに至っては、まるで怖がらせようという気がありませんよね。ココアらしさといっていいのか、ええ、皆、それぞれのらしさがあっていいですよ。

『私を球場に連れてって!』。へー、月曜は野球は休みなんですか。ということで、いつも野球に夢中な彼女らも、たまには女子高生らしいことを……、という風にはいかないんですね。まあ、予想はしてました。レオナおすすめの店ってのがバッティングセンターですよ。タマにレオナに、ファル子、さらには猫子も加わってのバッティング勝負、というか、全然勝負が成立しないっていうね。ああー、みんな見る専門なんだ。球場飯一生食べ放題と聞いて本気を見せるタマ、素敵です。でもってバッティングフォーム! レオナとファル子ですが、それぞれ全然違うのね。へー、レオナのは普通に見えるけど、ファル子の、なんかすごい独特。これ、きっと、元ネタあるんだろうな。でも、ファル子、かっこいいですよ。まあ、打てないんですけど……。タマの40キロ台発言もいい。バントヒットを狙うといったタマに向けられた猫子の視線! すごい冷ややか! 今回の、皆結局ろくに打てなかったって結果ですけど、それでもなんだか楽しそうなのがよかった。猫子の見せる表情も多様性出てきましたね! いや、シニカルなのが多いんだけどもさ。

はんどすたんど!』。あれ? なんだか意外な展開ですよ? 北海道って屋内は暖房ガンガンに効かせて冬でも半袖、とかじゃなかったんですか!? ななみがですよ、寒い寒いって、布団の中でガタガタ震えながら動けないでいるんですよ。しかもこれ、早朝とかじゃなく昼。いま何時だと思ってんだといわれて、昼だよ、いちごのクールな応答がいかしますね! しかし、いちごさん、いい人ですよ。市民大会への出場をどうするか、勉強との両立とかできるのか、いろいろ心配してくれて、その上、冬休みの課題を手伝ってくれるっていうんですよ。このくだりでのななみのつっこみ、おかあさんかよの畳み掛け、最高でしたよね。ふたり、いい感じですよ。そしてななみの家。うおお、ななみっぽい子がいるぞ! なつき、妹、小学生。ななみにそっくり。見分けがつかないんじゃとななみに圧力かけられるいちごですが、いやもう、ほんと、そっくりよな。高校生の姉と対等にやりとりしてる妹も実にいい感じでありますよ。で、これは予想してたんですが、母もそっくり! いや、期待を裏切りませんよね。さて、いちごもひなたも市民大会に出るって決めて、いよいよやる気ですね。皆それぞれに自分のやるべきことを見据えて、少しずつでも歩みを進めようという様子、皆で助けあってるっていうところもね、とても素敵でありました。というか、最後のゆかちー、さわやかに駄目だめじゃないですか! ほんと、ゆかちーのこういうところ、すごく意外ですよ。

『TCGirls』、今回はプロキシについてですよ。って、代理サーバのこと? そんなわけありません。そうか、持ってないカードを試してみたい時、一時的に使う代用カードのことをプロキシっていうんだ。勉強になるなあ。で、プロキシ使ってテストプレイすることの大切さ、アンの様子でしっかり伝えるところ、これ、おかしかったなあ。で、アンのプロキシの問題。うおお、絵が酷いのか! というか、この絵、後で出てくる本物のどこをどう反映させたというのだろう! すごい。小学生時代の逸話、これもまたすごい。学級会って! もう、笑いがとまらんですね、これ。シオンに絵を教えて欲しいと頼みにいく、そこでの対話も面白かったです。嫌なタイプの身内から迷惑な先祖にグレードアップ! でもって肝心のアンの移り気もかなりのもので、いや、でも、わかるわ。わかったらあかん気もするけど、すごくわかるわ……。最後の落ちもいかしましたね。ほんと、社長さん、娘のこととなると歯止めがないんだ。

『すくりぞ!』、終わってしまいました! 進級したスクールリゾート部。先輩になりたい寝子と、そんな寝子をいいように利用するにゅう、ルルもおかしいですね。他の部活から勧誘されるルルとリン。その理由の違いもおかしく、そうかあ、満田リン、財力が魅力かあ! ツバキヤマの作った部活紹介ビデオ、これすごいですね。サブリミナル効果っていうんですが、寝子大好き、寝子大好きって、寝子当人にも効いてるし! でも、これで寝子が皆から好かれたりしたら、ツバキヤマ、大丈夫なのかい? この部活紹介、新入生歓迎会での蒼の語ったことが、スクールリゾート部のまさしく集大成だったのでしょうね。いろいろな個性の部員が集まって作りあげた部。多様な個性を認め、集う場であるということが、すなわちいろいろなお客さんを受け入れ、くつろぐことのできるリゾートであるということなのだ。リゾートいう言葉の多義性を見事に表現して、暖かに開かれたアットホームさを見せる、実にいい部紹介でありましたよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第12号(2017年12月号)

2017年10月18日水曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年12月号

『まんがタイムきららミラク』2017年12月号、一昨日の続きです。

広がる地図とホウキ星』。体育祭でリレーに出ます、というんだけど、さすがですね、乗り物リレー。自分で走らない。四人一組ということで、いつもの面々にネッサが加わるんですが、このネッサさん、なにをするにも大仰で、ほう、昔の大魔法使いへの憧れがこうしたふるまいをさせてるんですね。これ、乗り物リレーというの、すっかり思い違いしてたんですが、そうだよ、魔法の乗り物だから、自分の魔力を消費するんだよ。まずは自分の乗り物を選ぶところからはじめるというのがまたよくて、おおすごい、雷獣キリン。電気を放つんだけど、なるほどヴェリに最適なわけだ。これ、充電できたりするのかな。ネッサは闇のオーラを活用して鳥を魅了するとかね、こういう魔法のアレンジ、やっぱりすごく魅力的です。ゼルダはスケート靴なんだけど、おお、なんか一番スポーティで意外な感じです。体育祭当日ね、リンの体操着姿、快活ですごく魅力的じゃないですか。そしてリレーの様子。おお、ネッサがアンカーなんだ。一番手のリンから思うようにいかない、そんなピンチと工夫、工夫? の繰り返しがいいですね。また、ヴェリの見せ場、眼下に広がる街並み、すごく素敵で、ほんと、この漫画のよさ、今回も抜群に盛り込まれてましたよ。ネッサもすごくいい。ほんといい子で、涙を我慢してるところとかね、ええ、この子のよさがよくよく現れてました。

『まちとびカルテット』。火事発生で、急遽出動。人前でばんばん着替え出しちゃうとか、すごいな、桐にかなで。現場に到着してからの皆の活躍、ほんと、絢爛でありましたね。ひとり、目隠しして、破壊の衝動を抑えてるセトがおかしいんですが、これももう、見せ場を前に溜めに溜めてるって感じでして、まつりの状況把握、桐の臨機応変、そして師匠、白妙との連携で放水準備完了したかなでときて、待ちに待ったセトの全壊御免! 皆にこれという見せ場を作るだけでなく、それが連携して効果をあげていく様が生き生きと描かれて、かなでの仕上げ、浄火完了にいたる流れが実に見事に表現されていたと思ったのですね。そして、ここでさらなる豪華絢爛、見開きにて見せる江戸の町。居並ぶ火消しの彼女らの表情に見えるやり甲斐、凛々しさ、やりとげたというその自信。しっかり見せるものを見せて、楽しませてくれました。ええ、情景を、活躍を美しく見せるその様、とてもよかったですよ。

『すこやか世界征服日誌』。悪の組織の構成員、鹿鳴館みゆりが大家さんと遭遇。同級生だったというんですが、ああ、大家さん、いいキャラクターじゃないですか。見るからに可愛くて優しそう、と思ったら、ええと、逃げないといかん感じなのか。そうか家賃か。大問題ではありますなあ。みゆりと大家さんの対話、おかしいですよね。居留守もバレバレ。大家さんのダイナミックな虫退治もものすごくって、いや、これ、虫放置した方がよかったんじゃ? 被害、めちゃくちゃ広がってるやないですか! クルス介入で余計にややこしくなって、そこまで警戒する? 飲んだ後に毒見のくだりは、大家さんのつっこみもあいまって、かなりいけてましたよ。でもほんと、大家さん、いいキャラクターだなあ。惜しい、惜しいよ。楽しくって面白い、そんな感触、読後にしっかり残りましたよ。

『となり暮らしのねこめがね』。これもまたいい雰囲気で、今回を最終回というのだけど、ここにきてレンとテイの出会いの情景描きましてね、疲れはてていたレンを見兼ねて、世話焼いてくれるところからスタートした関係だったんですね。お風呂に入ってる間に部屋を掃除してくれて、そうしたらいつになく調子よくなって、そして翌朝には朝ご飯。朝ごはん大事ですよっ! ああ、ここから今にいたる、その流れを、これまで見てきたわけなのですね。大きな事件は起こらない。小さなことの積み重ね。でも、その積み重ねが生活をかたちづくり、そして人と人の関係も作りあげていくんだなあって実感させてくれる漫画でした。心にそっと触れる、そんな感覚が嬉しい漫画でした。

『また教室で』。おおお、ひなこが休みですってよ。それで早々に帰ろうとするきさらもすごいですね。ほんと、ひなこ目当ての登校なんだなあ。さて、ここで斉藤るなが大騒ぎ。今日こそは生きさら様を拝みます! って、そんなに意気込むから普通のことがうまくいかないのよ、あなた! で、意を決して振り向いたらそこにゆーみが。ほんと、きさら相手じゃないとぞんざいだ! るな、いいですよね。ゆーみには気持ち悪いいわれるし、まさかの机の下に避難とか、なにをなさっているのか。結局きさらとは直接話できなくて、ダンボールヘッド装備したきさらのこと、ちゃんときさらと認識できないとか、なんだこのポンコツなお嬢さんは。るな、きさらから嫌われてるんじゃないかと誤解されたりして、ほんと不憫ですが、この距離を埋めるの、今後の課題でありますね。そして最後にひなこのお見舞い。風邪、たいしたことなくてなによりだったんですが、きさらがずっとダンボールヘッドで、おかしいというか、似合ってて可愛いというか、味わい深いおかしみかもしだしていましたよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第12号(2017年12月号)

2017年10月17日火曜日

『まんがタイムファミリー』2017年12月号

『まんがタイムファミリー』2017年12月号、発売されました。表紙は、ハロウィンですね、『大家さんは思春期』チエちゃんが可愛く魔女っぽい格好していますよ。『この恋は深見くんのプランにはない。』深見は、ええと猫耳、猫しっぽ? かっこいい黒の正装に可愛いオブジェクトのギャップがいい感じです。『ちっちゃい先輩が可愛すぎる。』駒井先輩はカボチャのランタンづくし。かたわらに立つ高瀬の適当幽霊? おばけ? もなんかいい味出してますね。

『マイ・ベスト・腐レンズ』、ゲストです。隠れ腐女子、九条が主人公。知られたら友達づくりも恋人づくりも絶望的、必死で隠しているというのに、クラスの男子、飯塚は教室で堂々BL漫画を読んでいる。何者!? なんと作者だというんですん。ペンネーム、ヅカ子。なんだかやたらとマイペースで、九条にBL漫画の感想求めてきて、ちょっと常識はズレてるっぽい彼だけど、わかりあえるっぽい展開は正直なかったのだけど、同業者であることは見事に露呈しましたよね、九条さん。なぜ飯塚が九条に声をかけたのか。本当にただの勘違いないし思い込みゆえ、女子なら誰でもよかったのか。それとも声をかけるにいたる特別な理由などあったのか。この、飯塚にとって九条がベスト腐レンズたるに充分な理由が見えたら、きっともっときそうな感じがしますよね。ところで、BL本見てゴロゴロしてる九条さん、いいと思いますよ。

『役職名はお嫁さん』。鹿沼が病欠。無理して出勤する必要はないといいかけた獅子本にかぶせるように、そんな気毛頭ないという鹿沼がすがすがしいですね。しかし、ちゃんとした会社だ。獅子本も、プライベートこそああだけれど、上司としてはとてもいい感じですよね。帰りに見舞いにいきましょう。美如の提案をうけて、獅子本と美如ふたりで見舞いにいくことになるんだけど、ほんと今回珍しいくらいに美如がうちのめされてて、寝込んでるときに仕事のことは考えたくないんじゃないかなぁ。でも、それ、座りこむほどにショックだったの!? 陽大の差し入れ、これが酷い! 健康の神様って、これ、自分のところに置いとくの嫌だから押し付けられたって思われても知らないよ!? でもって微妙にカオスなお見舞い風景あり、それをね、職場の人たちに恵まれてるって思ってた鹿沼がですよ、残されたもの見て正気に戻るっていうのがね、ほんとおかしいの。いや、でも、恵まれてると思いますよ。最後のレポートね、というか、ゆっくり休んで! 最後のお礼の言葉ね、よかったなあって素直に思わされるもので、ええ、鹿沼、いいメンバーになってますよね。

『牧場OL』、うお、一気に話が動きすぎだよ! 野花、本社に戻れる可能性を糸魚沢から打診されて、おお、どう答えるんだろう! と思ったら、その前に会社の状況説明されましてね、ああ、状況は変わりゆくものなのだなあ。と思ってたら、うおお、鶴沼が酒の勢いで虎杖浜に告白だぁ! 涙の告白、めっちゃ可愛い! うおお、なんでだ、なんで虎杖浜なんだ。ああー、鶴沼ようーっ! かと思えば、鹿谷、鷲巣のふたりも一歩前進ですよ。いあうおおうえいああおおあうああおおぉ! 恋の進展あらば、なんかやさぐれてる野花のあの顔! まったくそういった話のない人もあるって感じで、この対比が実におかしい。そして野花の選択ですよ。牧場に残ります。ああ、この選択がどんな結果を生むのでしょうね。次回、最終回! ええ、最終回、なにが描かれるのか、楽しみです。

『ウチが古武道宗家』、ゲストです。のっけから、やけにオープンな痴漢だな! ひえっへっへっへっへ、って、まあどうやっても変質者なんだけれども、あんまりにもオープンすぎるよ! そんな痴漢をぶっとばしたのがヒロイン、万堂薫。古武道道場の娘で、父はこの娘に後を継がせたいと思っているのだけど、薫はその気がない。理由の一番は、武道の構えがダサいからなのか。でも真面目に稽古してきたために、構えがすっかり身についてしまっていて、とっさのはずみで出てしまうんですね。町で遭遇したひったくりも見事に制圧して、感謝されて、でもやっぱり武道は恥ずかしいんですね。武道の構え、しっかり描かれてたように感じるんですが、この武道ががっつり描かれたりしたらいい感じかも。結構、武道系、好きなんですよ。とはいえ、四コマでそういうのやるのは大変すぎるだろうなあ。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第12号(2017年12月号)

2017年10月16日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年12月号

『まんがタイムきららミラク』2017年12月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。メインの5人が、いや6人が、ああ、これは正装ですね、勢揃いして手を振ってくれていて、ええ、これには意味がある。『まんがタイムきららミラク』、今号にて休刊であります。ああ! 最後の表紙に、こうして華やかな表紙を彩ってくれて、また寂しい別れもある休刊を、ほがらかに、笑顔をもって告げてくれて、ええ、せめてもの慰め、さみしさの中にはなやぎもある、卒業式に似た感触を得ましたよ。それでもちょっと切ないですね。好きな雑誌だったからこそ、なおさらでありますよ。

思えばミラク Vol. 1は、2011年の3月に創刊されたのでした。大変な時期でしたね。色々と不安に心が揺れる中、職場の昼休み、誰もいない会議室で目を落としたミラクの誌面、その印象は今もなお心の中に残っています。その独特の誌面、いかにもこれまでなかった四コマを切り開こうという意気が感じられて、新鮮で、ああこれは好みだって思ったものでした。そうだ、ドキドキ☆ヴィジュアル進化型、FreeStyle 4komagazineとかいうキャッチフレーズでしたね。なんか懐かしい。スタート当時の印象は、かたちを変えながらも今も確かに残っている。長期掲載があった。新しく現れる漫画たちがあった。そうしていろいろが変わりながらも、変わらぬチャーミングな雑誌、他では生まれなかったものに出会える、それがミラクだったと思っています。

今月は4回に分けて感想を書いていくつもりでいます。他の雑誌の感想もあるので、飛び飛びで、長くかかる、下手したら月をまたぐかも知れない、そんな気の長い感想になると思いますが、途中で力つきないよう、最後までじっくり読んでいけたらと思います。

うらら迷路帖』、八番占試験、決着しましたね。ひとり戻ってこない千矢。果たして彼女は今どこにいるのか!? ええ、やはりりらのことを追っていて、自分の望みを占わせる少女、しかしそれはうらら達への嫌がらせ? ずっと怖れられていたこの子のこと、放っておけなくて食い下がる千矢の粘り勝ちでしたね。いや、勝ち負けなんかじゃないね。むしろ、りら自身、自分も思わぬかたちで、ずっと助けを求めてたんだと思う。そんなりらの迷いを引き受け、見事解決への道筋を見出した千矢、ほんと、りらのこと親身になって考えていたんだなあ。見どころはくろう占いですよ。どうやってもできなかったくろう占いを、この土壇場で成功させて、そして自身蓋をしていたりらの本心を引き出して、この大逆転劇。ただ逆転した、最後のギリギリで試験に合格しただけではない、もっと豊かなものを描いて見事でしたよ。欲をいえば、りらのその後も今後語られたりしたら嬉しいですね。ええ、りらが千矢たちの仲間になってたりしたら、それはそれは素敵じゃないですか。

『mono』、ちょっとメタな感じではじまりましたよ!? 撮影だけじゃなくそろそろなにか展開が欲しいというの、まさかここでハルの側に動きがあるとは予想もしませんでしたよ。ハルのところに現れた謎の人物。高校時分の友人、カコがハルを攫ってバイクに乗せて、疾走! ああ、これ、モトブログっていうんだ。車載カメラですよね。オンメットのカメラでもって撮影した景色やらなんやらを公開しとるのね。ああ、こういうのも面白いなあ。しかも、ちゃんとこの漫画のテーマに沿ってるっていうね! ハルの来歴、その奔放さが語られた今回ですが、カコのモトブログはじめるにいたった理由なんていうのも、なんというのだろう、ちょっとわかる。新しい風を求めたのかい? マジメな話は柄じゃないってタイプみたいですけど、その感触、理解できる人多いと思うんですよ。でも、それを実際にはじめられる人は決して多くない。だから憧れるのだと思うんですね。ピンチを機転で解決したりという本編の展開もとてもよかったですよ。アップダウンの展開におだやかさ、心情に踏み込んで語る描写が加わり、胸に迫るものありました。

城下町のダンデライオン』。扉の茜様、お美しい! ああ、茜様! 茜様! かと思えば、本編はすごく重苦しいよ! ああ、アンジェの父は、威圧し屈服させる父であるのですね。子供時分の抑圧、それを今も夢に見るんだ。ああ、そうか。この抑圧から解き放ってくれる人、それが茜様でありましたね。アンジェにとっての茜様、その大切さが思い返されます。でも今回のメインの展開は、もうちょっと軽やかですよ。茜様の不在に落ち込むアンジェです。そんなアンジェについての気になる話題。遥のことが気になってるですって!? 葵さん、それは誤解ですよ! でも岬には充分な揺さぶりになったようで、ああ、冷静さ失っちゃった。というか、その顔! しかも奏もいい加減で、岬の情報に振り回されて、私は気づいてたわよ? って、ほんといい加減! 一番ちゃんとアンジェのこと見てたのが光だったのがおかしかった。でも、光らしいですよね。岬、奏のブラコン押し付けあいもおかしかった。あんな奏の顔、はじめてじゃない!? さて、本編を楽しく見ていたら、エピローグにアンジェの父が再登場して、この櫻田父との対面がなにか変化をもたらすのだろうか。そうであればいい、アンジェ編の鍵となるポイントになればいいって思いましたよ。

『がんくつ荘の不夜城さん』。白仙あかりのクラスメイト、羊ケ丘めざめ、この子もなんか面白いですね。あかりのこと、自分のこれまで思っていた印象と違うところに触れて、ちょっと狼狽。これ、足で興奮したから? いや、まさかねと思ったら、いやいや、本当に足が好きなの? めざめの風貌それから名字から、不夜城さんの担当編集に当たりをつけたんですね。それですぐさま家に遊びにいくというあかりの行動力。すごいな。でもって実際、眠はめざめの姉で、あのふたりが顔を見合わせた時の描写、おお、そんなに驚くものなんだ! そこまで気になってたんですね。めざめの姉であることを強調する眠、なんかよかったですね。ふたりの交流も盛り上がって、自然めざめとの仲も深まったようで、というか、めざめのあかり理解が促進された感がある。ええ、こうやって人間関係が混み合っていくの、面白いですね。ちょっと不穏な展開も匂わされていますが、不夜城さん、打ち切り? ともあれ、そうなった時のあかりの役割など。眠と繋がりをもったことが重要になったりするのかも知れませんね。

『星守様におねがいっ!』。きれいに終わりましたね! 蛇遣い座の星守になるべく頑張っている青。でも、ほんとネガティブだな! 最終試験をすると聞かされて、お腹が痛くなるっていうだけでなく、もう落ちる気でいるっていうね。ああ、これ、ずっと落ち続けてきたこと、その不成功体験とでもいうべきものが、この子の心に澱のように溜まってしまってるんだろうなあ。しかもね、最終試験の課題、患畜に噛まれて以来、動物が怖くなってしまったという獣医さんを治そうというのですが、共感こそはこの上もなく、でも治療となると相性最悪じゃないですか! 動物が怖い。ということは当然、蛇遣い座のシンボルのヘビ、白のことも怖いってことだよ! リラックスなんてできないよ! この課題に取り組む中で、青の口から星守に憧れるその理由が語られて、そして自分が不合格になってもクライアントを助けようとする、その思い切り。ああ、この姿勢こそは青の星守になろうとしたきっかけ、そこにあるんだって思わされるものでしたよ。そして最後にハッピーエンド。これまでの要素が最後に見事に縒り合わされて、ええ、とてもきれいな終わり方だったと思います。最も自分の合格した姿を見せたかったろう憧れの相手からかけられた祝福の言葉。それを受ける、一歩先に進んだ青と白の姿、本当にきれいなラストだったと思います。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第12号(2017年12月号)

2017年10月15日日曜日

パイロット万年筆用カートリッジインキ ブラック

 ペン字の稽古と清書に万年筆を使っています。普段使いのインクはブルーブラックなのですが、ペン字の清書には黒を使っていて、30mlのボトルインキ。ですが、次からはカートリッジにしようかなと思っているところです。というのはですね、万年筆、それなりにインキが空になるのはいいのだけど、消費量としてはたいしたことないみたいでしてね、数年前に買ったボトルがまだ空になりません。で、この消費しきれないというのが問題なのですね。長年使って変質しないのなら万々歳なのですが、水分が蒸発してきてるのだと思います、だんだんインキが濃くなってるようで、乾きにくい、手でこすれて汚す、なんてことが増えてきているのです。

インキは大きなボトルで買うほどにコストパフォーマンスはよくなるんです。なので、めちゃくちゃ大量に使う人は350mlのボトルで買ったりするらしいですね。これボトルの見た目からポン酢と呼ばれたりしてるらしいですけど、これが1500円。量を減らして30mlだと400円。インキの量は10倍以上なのに、価格はせいぜい4倍。すごいコストパフォーマンス! といいたいけど、使いきれればの話ですよね。ええ、350mlとか、自分の使い方だと何年かかるだろう。もしかしたら一生使い切れないかも知れません。

カートリッジは5本入りと12本入りがあって5本入りだと200円。12本入りで400円。カートリッジはだいたい1mlあるかないかくらいなので、12本入りだと12mlで400円。そうか。だとしたら30mlボトルの3倍程度の価格でカートリッジの使いやすさを享受できるわけか。これはカートリッジの方がずっと便利かも知れんなあ。

今は空になったカートリッジをとっておいて、そこにストローをスポイトのようにしてボトルからインキを移しています。これ、それなりに面倒ですが慣れるというほどの手間ではありません。ですが、空カートリッジを抜いて新しいものに差し替えるだけですむ方がずっと楽なのは間違いないので、普段使いする、持ち歩くことを考えるとカートリッジが一番いいのは考えるまでもないことですね。

というわけで、次のインキ入れ替え時からカートリッジに切り替えます。といいながら、買い忘れるとボトル継続になります。ええ、近々に買ってきます。

2017年10月14日土曜日

Mugig ウクレレ

 しばらく前に話題になってたんです。最近の中国製ウクレレはやけに手がかかってる。ほら、このウクレレなんて、カッタウェイにコンター加工。なのにこんなに安い! 話題になってた当初は、安いなあ、面白そうだなあ、どうしよっかなあ、でも安いからってポンポン楽器を買ってたら、家の中、楽器だらけになっちまうしなあ。見送っていたんです。ですが、ひと月前くらいですかね、タイムセールがありまして、問題のウクレレがなんと4,500円。これはもう買っとこう! ええ、買いました。勢いってやつですね。

届いた時に最初に驚いたのは箱でした。ダンボールでできた箱に入ってるのですが、これが適当な箱ではなく専用品。しかもボコボコ、ベコベコなんてものじゃなく、すごくきれいなものでして、おお、すごいな、こうした外装にも手がまわるようになってるんだ。楽器の状態も当座問題なし。見本の写真だけきれいで実際に届いたものはわりとガタガタとかだったら嫌じゃありませんか。ですが、仕上げもきれいですし、接着剤が見えるところではみ出てて、みたいなこともありませんし、まあサウンドホールからのぞきこんだら、内側には接着剤のはみ出しもあるんですけど、これは普通にそれなりの楽器でもあったりするからなあ。

うちにはウクレレが一本あります。フェルナンデスのZO-3シリーズ。昔、ウクレレがやたらはやったことがありましてね、その時に象のかたちのウクレレも出してたんですよ。ZOLELEってやつで、ボディはマホガニー、けれど合板。でもって、これが悲しくなるほど鳴らない。見た目は可愛いんだけどねえ!

Zolele

新しいウクレレ。値段からして期待してもしかたがないとはわかっています。ですが、ZOLELEより鳴らないっていうのだけはご勘弁だなあ。もうハラハラでしたね。楽器を出してチューニングして、ちょっと鳴らしてみたら、まあそれなりに鳴ります。ここでZOLELEも出してきて、比較してみたら、あれー、あんまり違いがわからないよ!? 駄目かー! まあ値段なりだものなあ!

弦を替えるといいよって教えてもらいました。中華ウクレレはとにかく付属の弦がよくないって。なので、ZOLELEに張ってるのと同じ弦に替えてみました。ghsのブラックナイロン。安さが魅力。うちの弦はZOLELEを買った時に一緒に買っておいたストック品なので旧パッケージ。でもまあ、大丈夫でしょう。張ってしばらくは弦が伸びるので安定しない。なので、チューニングして弾いて、またチューニングして弾いてを繰り返して、安定するのを待ってました。

かくして改めての弾き比べ。最初のうちはそんなに違いがない? とか思ってましたが、いや、違い、ありますね。ZOLELEよりも音が軽く、そして響きもともなっています。ああ、やっぱり違うな。これ、表板が単板ってだけでも違いがありそうだな。音の軽さは胴の容積の影響もありそうです。音の軽さはウクレレにとっては悪いことじゃないですよね。軽快にコロンコロンと鳴る、音がダマにならずよく分離するのは悪くない感触です。

あと、このウクレレのいいところは、ペグがロトマチックってとこでしょう。チューニングがすごく安定する! ちょっとギアに遊びがある感だけど、チューニングが狂いにくいっていうのは本当に助かります。これ、オープンバックに替えたりしたらもっと響きが出るようになるかな?

Mugig, Ukulele

2017年10月13日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年11月号

『まんがタイムジャンボ』2017年11月号、昨日の続きです。

『ペンタブと戦車』、まさに情報戦の様相を呈してきましたね。うみねこ先輩をスピーカーに使い、ノモンハンの戦いがあとひと月で停戦を迎えること。さらには、いずれ来る太平洋戦争にて日本が負けること。今後の歴史が明かされてしまった。ということは、ニコ中尉はこのあたりのこと、全部聞き取って、全部来るべきこととして受け入れているわけか。まあだよなあ。未来からきたことがある程度確からしいと確認された人物から、最終的に自国が大勝利するんだっていわれちゃあ、なあ。では逆の立場だとどうか。ああ、武田大尉、だよなあ、信じようなんて思えないよなあ。けれど武田大尉はちょっと事情が違う。里見のことを知っている。里見のもたらした情報のことも知っている。ああ、揺れる、揺れるなあ! そんな大尉を引き止めた里見、渾身の語りかけ。これは本当に里見の本心なんだろうな。大尉との未来を楽しみにしてるんだよ。そして里見の明日はどうなる。ええ、もういろいろがわからなくなってきましたよ。もう、どうしたらいいかわかりません。

『大正みつば歌劇団』。扉のふたり、とても麗しくいらっしゃる……。ええと、演劇部に苦情がきました。うるさいって。お隣の器楽部からだっていうんですが、その手紙の文面、角を立てず、互いの利益考えた歩み寄る姿勢に溢れていて、うおお、素晴しいな。こうあらねばならない。感銘しました。で、マリがお隣に乗り込んでいくんですが、器楽部が手紙ですまそうとしたの、角が立つからかと思ったら違った! そうかマリのファンなんだ。さらには幽子のファンなんだ。美しく凛々しいふたりを前に、こんなにも赤面、ドキドキ、フィーバーしてしまって、なんだろうこの百合の園。かくしてマリは器楽部に歌劇の伴奏をしてくれるよう約束をとりつけて、ああ、みんな友達だ……。演劇部の活動も具体的に動いてきてますね。10月の文化祭にて発表しよう。演目はどうする? で、サロメ!? 物騒なのもってきたな。妖艶な踊りとかあるよね、あれ? 無理じゃない? マリ提案のハムレットも、ほぼ全滅エンド。オフィーリアも瀕死で川に流れるよ? 幽子も、それから歌子も、これというプランはないのだけど希望はある。ほんと、まとまるの? これがまとまるような演目あるのかな?

『みんなで給食!』、ゲストです。中学校の給食の光景でしょうか。ちょっと太めの線が暖かみや懐かしさを感じさせて、悪くない感触ですね。今回とりあげられた給食はクラムチャウダー。そうか、主役の優ちゃん、アサリが嫌いなんだ。というか、アサリが嫌いなら、しかもその理由で嫌いなら、あらゆる貝類が駄目なのかな? その理由っていうのは、アサリって全部内臓じゃん。クラスの男子はそうじゃないといって図解してくれるんですが、極端化すれば生物とはどれも全部内臓みたいなものなのかも知れん……。内臓を効率よく活動させるために手足その他が用意されているだけなのかも知れん……。アサリの栄養についてとか、校内放送で説明されたりするんですね。身長を伸ばしたい人にはオススメというので、俄然食べる気になる優ですが、それでも駄目なものは駄目か。で、隣のクラスのケンジローが、アサリ嫌いだろっていって買わりに食べにきてくれた。これ、男前なのか? 愛なのか? ただ給食を少しでも余計に食べたかっただけじゃ!? と思ったらプリン持っていっちゃったのか。このドタバタした感覚、若さでありますね。

『あの日の海と16歳の夏休み』。いろいろな人との交流の輪が広がっていきますね。今回はサーフィンで町おこしを考えているお姉さん、立野あおい。サーフィンで町おこしの会の会長にして唯一の会員、孤独な活動っぽいのだけど、お姉さんはアクティブでさわやかね! せっかくなのでヘアカットもというのだけど、ああ、さすがサーファーというべきか、髪は傷みますよね。普段のお手入れは石鹸シャンプーにお酢。石鹸のアルカリを酢で中和するのだけど、そうか海もアルカリなんだ。あおいさん、サーフィンしない季節がないっていうのはおかしかったですね。そうか冬は波がいいんだ。トリートメントしてヘアオイルでしっとりさせて、そうしたらきれいにまとまって、エレガントさが増しました。この人がここに残ってサーフィンを続けている理由。この町や海が好きなんですね。こうした声を聞いて複雑な表情を見せたさき。違った価値、異なる文化との衝突が生じていますね。ええ、こうした衝突が、自分の立ち位置を明確にさせ、自身と向き合う機会を生み出す。今回のさきの見せた表情からは、そうしたショックが感じられたんですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第11号(2017年11月号)

2017年10月12日木曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年11月号

『まんがタイムジャンボ』2017年11月号、発売されました。表紙は巫女でしょうか、お守りでしょうか。メインに『レーカン!』天海さんが巫女の装束、白衣に緋袴つけまして、手にはえんむすびのお守り。大変に似合って美しいですね! 『人気マンガ家になるための15の法則』相沢、喜多村も同様に巫女の格好しましてね、大願成就のお守り背景に、喜多村に追い回されている相沢? ふたりともによく似合っています。『おにいちゃんと呼ばないで』心もちんまりとして愛らしく、手にしたお守りは、なんだろう? 学業みたいですね。それぞれに雰囲気違えて、大変に華やか。素敵な表紙です。

『人気マンガ家になるための15の法則』。喜多村の相沢愛が炸裂してますね。今回は温泉。ひきこもりだからリラックスとか、読者アンケートが最悪だったから温泉でリセットとか、いろいろ理由つけてるけど、これ単純に相沢のメンテナンスですよね。自分の好きな先輩が型崩れしたりしたらさあ大変と、なんとか理由つけてリフレッシュさせようとしてますよね。というか、むしろ一緒に温泉にいきたかっただけ? でもって案の定ついてくる綺羅星。というかこの人極端すぎておかしいんですが、今回湯中りしてしまったところ、相沢にガバッと抱えられて、ねえ、意識さえあればもう最高だったであろうのに、人事不省だったがために残念なことしましたね? しかも側にいたのは喜多村だし、場所は風呂場だしで、写真撮って後からどうこうっていうこともなしですよ。今回、少し相沢の漫画に対する状況、描かれた感じですね。そうか、受賞するまではよかったんだ。なにか気を張ってしまってるんだろうか。無理に力んでしまったりしてるんだろうか。そういう気持ちもリセットが必要なのかも知れませんね。

『偏食女子は恋でおなかを満たしたい』。アキと玲、ふたりが食堂にいるところを今野が目撃してしまって、というんですが、ふたりのやり取り、おかしいですね。偏食の改善につきあってほしい、そういうアキに対し頑として断わってみせるも、今野先輩の写真見せてあげるといわれたら抗えない。複雑すぎる玲の感情、ほんとおかしい。自分の写真が取引材料に使われてるのをすごい表情して見てる今野もおかしかったですね。さて、先輩は苦手なものを食べてくれるけど玲はそうではないでしょう。これがアキが玲に助けを求めた理由。厳しさ求めてるんだな。これもまたひとつの覚悟なんだって思わされて、そしてそうしたアキを遠くから応援する今野ですよ。ああ、今野からしたらアキが可愛くってしかたないんだな。って、知られたら玲がまたすごい顔しちゃう! 三人がそれぞれ、自分のポジションについた、そんな感じがありました。

『おにいちゃんと呼ばないで』。心も悟も堅実派。調理実習で使うエプロン。新しいものを買われては? 静乃さんはそういってくれるんですが、無駄遣いはいけないって普段使いのものを持っていこうとする心ですよ。なんとかおしゃれをさせてあげたいんですね静乃さんは。新品の割烹着をといったんは出してくれたんですが、おばあちゃんっぽいっていわれちゃうかも。いやいや、割烹着も可愛いじゃないですか。悟は悟でクリーニング済みの白衣を出してきて、いやあ、これもまたいいですね。しかもちょっとダブダブなのか。いや、白衣は袖まわりとかダブダブなものだよな。袖でものを掴んだりするからさ、ほら。悟に連れられていったエプロン売り場。静乃さんの心遣い知らされて、いざ買うとなったら楽しくなっちゃう心、ほんとこれよかったですね。しかも嬉しい、くるくる回っちゃう。とてもいい。心も静乃もとても嬉しそうなのが大変によかったです。

『雀娘。』。アキラのイカサマ、周にばっちり見抜かれて、してないって言い張るものの、ゆいに調子を狂わされましたね。そんなの目の前でされたら気づくよ! って、能天気で節穴なこの子の言動がいい感じに煽りになっちゃったんでしょうなあ。自分から認めちゃった。ゆいがいいですよね。カズヤに勝ったのもまぐれだろといわれて、え、そうだけど? この素直さ! これ、いい感じに煽りになっている。アキラにしたら相当に入れ込んでる麻雀だけど、ゆいにとっては全然そこまでいたってないものなあ。それでアキラですよ。最初女の子かと思ったっていってましたけど、ほんとにそうだったんだ! しかもカズヤの妹か。しかし癖の強い子が加わりましたね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第11号(2017年11月号)

2017年10月11日水曜日

『まんがタイムきらら』2017年11月号

『まんがタイムきらら』2017年11月号、昨日の続きです。

『おかわりシンデレラ』。前世がシンデレラの関係者が揃ってしまってさあ大変。魔法使いだった魔子がもこを美しい姿にしますよってやってきたのだけれど、当然魔法なんて使えない。だから化粧もろもろで、というんだけど、全然腕が伴っていないっていうね! これ、結局は元継母にして姉だった美衣が肝ですよね。いじわるするつもりできたっていうのに、結局もこのこと綺麗にしちゃったのは美衣だし、さらにはドレスに靴、いろいろ勘違いの産物みたいなものをざあっと退けて、ぴったりの衣装探し出してくれたのも美衣。この子の、優しくするつもりなんてないみたいにいいながら優しくしちゃったり、さらには今回は可愛いって写真とろうとしていたり、どんどん前世の因縁から解き放たれていくところ。これがいいって思ってますよ。

『泣きむしストラテジー』、最終回でした。ああ、魔界に帰るよういわれたクレア。牡丹に自分の秘密、目的も含めすべて明かして、さあどうする、どうなる? 天使のアメリアがクレアをかばう。これ、牡丹とつくしのためだっていってるけど、詭弁だよね! でも、これで決定的に対立するということもなく、むしろ、悪魔の側、迎えにきた先生の側にも、クレアを大切に思っている者たちがいるんだよって、ああ、クレア、これをいわれるとつらいよなあ。実はずっと思ってたんですよ。この漫画は、クレアがいよいよ帰ろうという時、いや、帰されようという時というべきでしょうか。別れの場面で牡丹が涙を流し、課題がクリアされる。違いました。違いましたね。静かな別れ。夜のうちにクレアはひっそりと帰ってしまって、ええ、私の予想を遙かに超えてきましたね。ええ、牡丹の涙。それが悲しみのものではないというそのラストがとてもよかったと思っています。

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』。コニーとスズの進展に目を丸くするあおばとちゑの顔がすごい! ずるいずるいって、ふたりもスズのこと呼び捨てにするようになって、青春なのかなんなのか! 甘酸っぱいとか、そういうの飛び越えてますよね。さて、ちゑの新術式。すごいな、好感度を可視化するんだ! 恋愛ゲーみたいだ! 結構真面目な目的あるいは強かな代物みたいですけど、これを名づけてラブリーチェーン。ええと、ブロックチェーンみたいな感じ? 一定の世代においては、ラブリーチェーンというとヴィーナスが連想されてしまうのですががが。さてさて、ともあれ、オリーブにリリィも正式に合流です。とここで窓の外に巨大なクジラが飛んでいるというハプニング。スズの還送魔法も通じない! ああ、魔法の世界とこちらの世界の間の子だから、帰る場所が向こうじゃないのか。新展開ですね。オリーブ、腕の見せどころでありますか!?

My Private D☆V、『すわっぷ⇔すわっぷ』のとめきちです。いや、これ、いいんじゃないでしょうか。一瞬春子かと思ったのだけど、いや違うな、春子と決定的に違ってるのがその高揚した表情ですよ。で、なにに高揚しているの? と思ったら、なるほど、恋か、愛か、その手にしているぬいぐるみの子。周囲にはその子と一緒に写った写真があって、スマートフォンに表示されたメッセンジャーアプリのやり取りも大変にキナ臭い! ねえ、どうしちゃったの!? 「あの子」って、上の写真から取り除かれた子だよね? 下の写真、ハサミがぶっすりといっちゃてる子だよね!? 今回のD☆Vポイント、ずばり「愛の深すぎる娘が好きです」。うおお、わかる、わかるよ! すごくいいと思うよ! でも、ヤバいよ! 怖いよ! このドキドキは恋のトキメキではないっぽい! でも、こういう子に人気が出るのもわかるんですよね。ええ、イラストのお嬢さん、大変可愛い。とてもいいと思っちゃうんですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第11号(2017年11月号)

2017年10月10日火曜日

『まんがタイムきらら』2017年11月号

『まんがタイムきらら』2017年11月号、一昨日の続きです。

『みゃーこせんせぇ』。みゃーこ先生の常識と非常識に極端にふれる言動、実にいいですよ。お腹が痛いという会長のために薬をもらいにきたフクを諭すんです。患者を見ずに薬だけ渡せない。病院で処方される薬も他人に渡すなって、そうした常識をちゃんと伝えたかと思えば、変な格好、コスプレに固執する。制服でという妥協案が出たら、23歳で中学の制服は駄目だろうと今度は常識的判断が出てきて、ほんとちゃんとした人なのかそうでないのか、いや、見た目にはちゃんとしてないですよね。なんとか格好をちゃんとさせようとするフクの気迫、素晴しかった。というか、みゃーこ先生、ノリノリじゃん。でもって、会長と先生、再会。これ、会長のピンチなんですかね? やっぱバレるんですかね。バレてもいいと思うんだけどな。

『ほぼほぼ。』、いい感じではないですか。こひなの男性嫌いをなんとか克服させようと画策する葉月だけど、どうにもうまくない、というか、自身その効果を信じてないってんだからなあ。ボーイッシュな先輩、近衛先輩に接することで、徐々に慣れていこう。そんなアイデア出るも、まったくもってうまくはいかず、というか、行列できるのか。整理券が配布されるのか。でもって、目の前で打ち切られる。この漫画、こひなが男性をまるで苦手にしているわけでなく、むしろ憧れはある。少女漫画や文学に描かれる恋愛には興味があって、けれど実際の男性となると勝手が違うという、そのギャップを埋められれば問題解決ですよね。ということは、この学校にいると噂の男子生徒。それが鍵を握るのかな!? いや、関係ないかも……。ともあれ、そうしたギミックなしにしても楽しいやりとりでした。

『ぽんこつヒーローアイリーン』。素晴しいですね。夏祭りですよ。浴衣ですよ。メロンも浴衣。アイリーンも浴衣。とても美しい。さて、自分の汚点をそ知らぬふりしてあいまいにしようとしたメロンに対し、本当は嬉しかったと、なかったことにされるのは悲しいというアイリーンのド直球。ほんと、このふたりの関係、すごくいいわ。いろいろあってなかなか素直になれないメロンと、なんら疑いもなくありのままに受けて答えるアイリーンの関係。とてもいい。さて、ちょっとびっくりしたんですが、最近の盆踊りってバイト雇ってるんですか? 自分が子供の頃は、私も含めて普通に踊りにいったりしてましたよ? とはいえ、最近はそういうのやってないものなあ。人が集まらないのかもね。さて、純に名前を隠そうとするメロンの危機管理、これもまた見事でした。どんだけ警戒してるのか。バイトの後もね、不埒な輩にナンパされてたマリーヌとツーシャを助けたりね、アイリーン、ヒーローだよ! アイリーンを王子様だっていって興奮したツーシャがおかしかったですね。もしかしたらツーシャはメロンと意気投合したりするかもって思いましたよ。メロンとアイリーン、ふたりいい感じだなって思ったら、花火を爆撃と思って伏せるアイリーンとか、面白いポイント盛り沢山。散々笑わせてもらって、けどやっぱりそれだけじゃないんですね。このふたりが確実に育んでいるもの、友情、それがとても豊かな漫画であるのです。

『おとめサキュバス』。課題の進捗が評価されますよ。これ、一種の最後通牒か!? だって、成果がないと見られると精霊にされてしまうんでしょう? と、この危機、彼女らはどう乗り越えるのだろう。キュリアはもとより、キュリアにつきあってるルナもそうなら、どうもぱっとした活動してるように見えないヴェロルもそうでしょう。そう思っていたら、ああ、ルナは平気なんだ。そうか、楽勝でクリアできるんだ。すごいな。じゃあヴェロルはと思ったら、なるほど、実技ではなく調査でもって成果とするという。ちゃんと考えてるんだなあ。逆にいうと、キュリアのピンチがより以上に際立ったともいえますね。キュリアのピンチにみちる、涼香も手を貸してくれて、ああ、こうした交流が成果と認められたらいいのに! キュリアが違う種族のサキュバスといっていたのが雪女だったりしたのも面白かったですね。ちょっとしたことから、この漫画の世界観がうかがえる。こうしたところも確かな魅力であります。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第11号(2017年11月号)

2017年10月9日月曜日

『まんがタイム』2017年11月号

『まんがタイム』2017年11月号、一昨日の続きです。

『おませさんと憂いの31』。面白かったです。清高涼二31歳。各種身分を証明できる書類を揃えて、いったいなにをしようとしているのか。そうか、姪のおむかえか。不審者と勘違いされたりしたら大変だもんな。ちょっとわかるよ。幼稚園の前、電柱に半ば隠れるようにして待ってたら刑事ではないかなんて思われてしまったり、でもって誰ちゃんパパですかって聞かれて、ダレ・チャンパパ、南米の打楽器的ななにかか? この飛躍、めちゃくちゃおかしかったです。叔父さん、つぐみからやたら心配されてるのがおかしいですよね。だいじょうぶ? あいさつできる? しかもお手本まで示されて、このくだり、最高だったと思います。そして涼二にあだ名がついた。悪霊刑事。酷い! 酷すぎるよ!

『瀬戸際女優!白石さん』。白石さん、新境地! 次の仕事は脱がないか。え? ヌード写真集? と思ったら、違った。映画でのラブシーンか。ちょっと太ってしまったこと気にしながらも、たまたま耳にした年上の魅力に心揺れたり、ちょっとしたことにも傷ついてみたり、変化には不安が伴うものなのだなあ。共演の役者について、最初は18歳、ついこの間生まれたばっかじゃないとかいってたのが、その真摯な様、しっかりした演技に見方がどんどん変わっていく、このくだりが実によかったです。女優としての白石さんにスイッチが入った感がある。だからこそ、役にあわせていつもと全然違う格好で現れたこと、この人の覚悟、凄みが感じられました。これ、オーディション合格するのかな。ここまできて不合格はないよなあとは思うんだけど、なにがおこるかわからんから、次回が楽しみですね。

『おかわり自転車』はしまなみ海道ですよ。これ、サイクリストに人気のコースですよね。レースしたりしてる。ここをいつもの3人で走るんですが、ミトのスケッチ、これはどこでしょうっていうの、クイズにするの、面白いですね。ひとつ注意するポイントが提示されただけで、橋と島を巡る行程に一味加わる。ただ景色を楽しむってだけじゃなくなるんですね。そしてミトにとってのスケッチの意味。スケッチをした場所も示されて、ああ、ロードバイクへの憧れがほのかに芽生えたのもここだったのか。それが今では自分でロードバイクを駆っていろんなところにいってる。そうした変化が、今日のスケッチ、感情の記録にどうした意味を与えてくれるのか。レイとコトコの気遣いもやさしくて、とてもいいシーンでありました。でもって、最後ですよ。沢山食べんさい。方言だ! ミトにまたひとつ魅力ポイントが増えましたよ。

『友ちゃん!』。乙女ですよ。憂鬱な体育だけど、優のおかげで修のジャージを借りられることになって、というか、優から修のジャージを奪っちゃうところがね、ほんと、この子の可愛いところだと思います。匂いかいでみてドキドキ。意図を誤解してショック受けてる修がいいですね。授業終わってからも、もったいないからとずっと体操服で過ごしたりね、自宅でも部屋着みたいにしちゃうとかね、それでいざ洗濯するとなると慌てちゃって、自分のパンツと一緒に洗うの!? って。いや、ほんと、友ちゃん、夢見る頃でありますね。

  • 『まんがタイム』第37巻第11号(2017年11月号)

2017年10月8日日曜日

『まんがタイムきらら』2017年11月号

『まんがタイムきらら』2017年11月号、発売されました。表紙は『こはる日和。』。クールさおりとキュートこはる、ふたりでハロウィンの仮装でありますね。魔女でしょうか、胸の下でカボチャのランタン抱えてるお姉さんの破壊力がこれまたものすごい。対しさおりは、吸血鬼? すっきりとして、かっこよさ感じさせますね。あのマントを広げて姉を包み込もうとするかのようなポーズ。おお、姉を独り占めしたいのですか。ええ、しおりったらシスコンですからね。

『スロウスタート』、扉が猫です。花名、可愛いね。本編がおかしかったですね。やたらテンションの高い冠。なにがあったのかと思ったら、おお、身長伸びたのか。2センチも。これ、うっかりとかがっかりじゃないなあ。身長伸びたことを喜ぶ姿と、花名をからかって遊んでる姿と、見事に素敵な冠の両面性でした。そしてたまて。こちらは増えた。2キロ増えた。って、いや、別にいいんじゃないの? よくない? 2キロってそんなに変わるものなの!? スクワットで絞れというアドバイスが花名に飛び火するところとかおかしかった。冠と栄依子の即席漫才とか、なんでやねん、面白かったですよ。これ、メインの話題があって、それにともなってふくらみ花咲く他愛もない会話があって、そのぱっと広がるやり取りがいいなあって思うんですね。ええ、今回も光ってましたよ。

三者三葉』、扉が猫です。葉山ちゃん、可愛いわ。最高だと思う。もう、額装したいくらい。文化祭でカフェをやることになったっていうんですが、にゃんだふるカフェ。猫モチーフのカフェと力説する葉山が、もうほんと生き生きとしていて、あの拳! 最高だな。輝いてるよ、輝いてるよ、葉山ちゃん。猫モチーフの衣装、想像に出てくる派手なの、これ現実的な質素のと対比されて見事ですね。ええ、現実ったらそんなもんだよな。この漫画、こうしたところに現実、常識の枠がしれっと入り込むところ、おかしくって好きですよ。今回他にも、褒められてついには恥ずかしがる西山。最高。衣装づくりのアドバイスを本職に求めて、まったくついていけない葉子様、葉山ちゃん、最高。というか、薗部、てきぱきしてかっこいい! ほんと今回、皆いきいきとして、楽しそうで、また仲良さそうで、それがなにより。ええ、みな、仲良くなりました。

『佐藤さんはPJK』。鈴木千春は転校生。隣の席の佐藤さんは、見た目も涼しい大人びたお嬢さん。けどなんか変わってる。名刺にはPJKとあって、ええと、ポリスじゃないし、あ、パーフェクト? と思ったら、プロフェッショナルでした。全てを完璧にこなすとかいってますけど、見た感じ、完璧というよりいろいろ過剰で、反面それが足りないものを強調しちゃう感じでしょうか。クラスメイトからも距離を置かれているようで、ええと、年齢? ええと、留年とかそういうデリケートな話題? と思ったら、なんと、それどころじゃないよ! 愛されて10周年!? しかも昼からビール飲みたい。未成年なのに? って、あれ、成人してるんだ! 千春が夜のコンビニで出会った佐藤さん、ラフな格好、眼鏡をかけて、そしてビール。不良!? っていうか、いや、可愛くていいんじゃありませんか!? ともあれ、成人してるこの人が学校に通っている、しかも10年も? その秘密、なんなのだろう。完璧を極めるまでは卒業しない、そうした決まりなど課してるのでしょうか。

『されど蜜月』。面白い仕掛けでありますね。ヒロイン樫実ケイは力の加減ができない人なのか。子供の頃など、バット折るからといって遊びに加えてもらえなかったり、また人助けのつもりがやりすぎてジェノサイド。いや、そら、お嬢さん、加減を覚えませんと……。この子が高校デビューにすべてを賭ける。眼鏡をかけ優等生ぶることで、今までのように怖れられることがないようにしよう。でも、同じ日に転校してきた戸森愛。この人のインパクトありすぎる風貌に持っていかれて、混乱きたして、愛の鋭い眼光、あやしいマスク。不良か? 不良なのか? あるいはもっと物騒ななにかなのか!? なに考えてるかまったく見えない愛のことをやたら怖れてるケイ。対して愛の真実。うおお、まったくもって逆コース。なのに同じような選択しちゃって、ほんとこの不器用ふたりの友情の行方。そもそも友情が育まれるのかさえ現状は不明ですが、うまくわかりあえればいい友達になれそうですね。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第11号(2017年11月号)

2017年10月7日土曜日

『まんがタイム』2017年11月号

『まんがタイム』2017年11月号、発売されました。おお、これは食欲の秋? 『おとぼけ部長代理』が、これまたぶ厚いステージを食べていて、豪勢だなあ! そう思ったら、『まりあ17』まりあはものすごい白ご飯だよ! これもまた秋の味覚かも知れませんね。『見晴らし良子さま』はバーベキューですね。ごちそう、嬉しそう。『瀬戸際女優!白石さん』は焼き芋ですよ。この、ゴージャスに見えて実は庶民派な彼女にはよく似合ったチョイスかと思われます。

『さわらせてっ!あみかさん』、今回、素晴しいな。一緒に温泉いけなかったからというので、まひろと一緒に食事にいきますよっていうんですが、そのまひろが嬉しそうで嬉しそうで、もうニコニコ! 見てるだけでこちらも嬉しくなる、そんな表情。先輩のこと独り占めしたいとかね、そんなこと思っちゃうところもすごくいい。ええ、まひろのことすごく気にいってるので、こうやってちやほやされてるところ見るの、すごく嬉しい。しかももう成人したんだ。それでお祝いに好きなの編んでもらえるってなって、あの喜びのあまりへろへろになっているまひろよ。素晴しい。もう最高だと思う。あみかと沙織のやりとり、あれは勉強になりました。親しくて、当然自分もいくもんだ、そう思ってるっていうのね、こういう時、都合聞くんじゃなくて、当然頭数には入ってるんだけど大丈夫だった? みたいに聞いたらいいんだ。そうだよ、勉強になりました。さて、今回は食事にいく前段で終わり。じゃあ次回はこの続き!? だったらいいなあ。だったら嬉しいなあ。

『秘書の仕事じゃありません』。ハロウィンだ。社長の思いつきでやばい行事を企画されちゃあかなわない。中田さん、ナイスアシストでしたね。ハロウィンの仮装、それを社内でやりましょう。補助金も出しますよって、社員の皆、現金! 補助金使ってちょっといい服買うつもりだ! でもまあ、そうはうまくいかないんですけどね。と思ったら、中田さん、うまいことやってるな。社長の仮装、いかしましたね。これ、ほぼ拘束衣だ。博士に助手に、皆の仮装面白いんですが、営業部の彼女の仮装、あれはわからんわ。というか、ゾンビみたいよ!? スリット連盟のスリット警察、これもおかしい。ほんと、アグレッシブです。今回は、中田さん、結構イニシアチブをとって、生き生き、伸び伸びしてましたね。さらには仮装も可愛くて、これはいいイベントでした。

『ボンジュール!仲居さん』。これ、ほんと、いいですよ。梅の間のお客さん。家族がこれなくなったというのだけど、不服だったんだろうなあ、高校生のお嬢さん、ひとりで泊まりにきちゃって、ああ、ここにサラが関わっていくのかなと思ったら、朋香に釘刺されてるのね。たしかに、ひとりの時間を大切したいお客さんもいるでしょう。でも、向こうからきてくれる場合はしかたないよね! というので、そのお客さんとサラ、関わり持って、ああ、いいコミュニケーションだ! 親身に話して、でもって悩みも聞いて、ああ、栄養士になりたい! それで宮原さんの仕事を紹介して、この流れ、展開、いいなあ。ほんと、この旅館ならではとも感じる暖かさ、近しさがいい。宮原さんが料理人になった理由、それがお客さんの理由とも重なって、ああ、いいですね。宮原さんのデザート、これもよかった。そして最後はハッピーエンドになる。いいですよ。ほんと、すごくいいですよ。お客さんの笑顔も、サラの笑顔も、またとてもいいんですよ。

『とり男子』、いい感じですね。ゲストですよ。鳥が大好き鴨川新一郎。大学進学を期にひとり暮らしすることになったアパートからのスタートですね。ベランダにやってきたハクセキレイにテンションあげて、写真を撮って。そうかあ、東京にもハクセキレイとかいるんだな。人見知りのこの彼が、お隣の烏丸さんと出会って、ああ、最初はうまく話せなかったのが、なんの鳥を撮ってたのかってところからスラスラ言葉が出て、また烏丸さんがうまいこと受けてくれて、このふたりいい感じじゃないかしら。ええ、いつかふたり仲良くなって、一緒に鳥の話などできるようになればよい。鴨川の親友、諏訪からのプレゼントもいいですね。ちょっと落ち着いたトーンの漫画。人と人のやりとり、その描かれかたがしっとりとして丁寧で、好感あるスタートだったと思います。

  • 『まんがタイム』第37巻第11号(2017年11月号)

2017年10月6日金曜日

『まんがタウン』2017年11月号

『まんがタウン』2017年11月号、昨日の続きです。

『恋するヤンキーガール』。アヤメちゃん、まさかの応援団長ですよ。体育祭での役割ね、応援合戦の花形ではないですか。今回は二本立て。アヤメちゃんの見せ場は後半ですね。前半では競技に臨む皆の姿が描かれて、なんだよ、ぼたんさん、ただただ普通に素敵さわやか美少女じゃん! でもってユズキと斉木の愛の力! この誤解、おかしかったなあ。お幸せに。そして後半、ああ、アヤメちゃんも緊張する。ナデシコもだ。って、マスクなしのナデシコ、普通に可愛いお嬢さんだ! そして、ついにきた見せ場。うおお、これはかっこいい! サラシ、袴、圧倒的な存在感を見せつけて、まさに見せ場、クラスの皆からも大人気。そして、優勝の行方はどうなるのか。リレーの結果いかんで決まるというところで、ナギの見せ場ですよ。おお、これはナギの愛の力。いい話でしたよ。

『俺の生徒は神メイド』。ちょこるん、夏川にバレてしまいましたね。これ、同時に九鬼先生の評価の下がること下がること。九鬼先生は自分のこと、知世子とは気づかなかった。だからいけるかもと強引にしらばっくれようとするも、もうね、バレバレ、そらそうだよなあ。というか、九鬼先生、評価がさがるさがる。夏川のことすごいとか先生いってますけど、いや、多分、それ、そうじゃないよ! しかしこれで決定的にバレてしまって、でも知世子の心配していたようなことはなくって、ああ、よかったじゃないですか。これで夏川との関係、これまでよりも確かなものになったんじゃないでしょうか。あるいは、夏川もりとる・ば〜どで働くのん? ともあれ今回は夏川があがり、くっきーがさがる。最後まで徹底してさがってましたね。よかった!

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』。これ、ほんと、ハラハラする。病院での仕事。男性病棟は多少楽というからちょっと気持ち緩めていたら、抑制帯、抑制帯、でもって拘束、拘束。うおお、現実がうわーっとやってくる。仕事の苦労もろもろ。あわない同僚とかね、うん、わかるわ。なんでも自分が自分がみたいな人、自分も苦手ですよ。仕事上の大変さ、実害とかね、これはハードだなあ。自分の経験じゃ推し量れないものあります。で、今回のラスト! うわあ、こわい。これね、この患者さんが怖いっていうんじゃなくて、なにが患者さんの心のスイッチを押してしまうのか、あるいは傷に触れてしまうのか、それがわからないってのが本当に怖い。でもこれ、一度触れてしまえばもう戻れないよなあ。いやもうハラハラさせられっぱなしですよ。

『あいたま』は皆のイメージカラーを考えてみようみたいな話で、それだけだったら罪のない、むしろほのぼのと楽しい話になろうものが、さすがといいますか、あいの扱いがすごい。イメージカラー、赤! リーダーカラーだ! っていうんだけど、まさかの鼻血の赤……。しかも全員一致だよ。同様に酷い扱いなの、とまちゃんもそうなんですが、ほんと、お笑いDVD、どんななんだ。恐慌に陥るお嬢。とにもかくにも、とまには冷たいあい。徹底しています。はみとバニラの和解、和解? もよかった。当初はクラスに馴染めてなかったバニラも、だんだんにこうして仲良くなって、これは大変にいい流れ。なのだけれど、久米様……。バニラとの間になにがあったというのか。次へ次へと興味をひっぱる要素、しっかり盛り込んで、見事に先を知りたいという気持ちを途切れさせません。

  • 『まんがタウン』第18巻第11号(2017年11月号)

2017年10月5日木曜日

『まんがタウン』2017年11月号

『まんがタウン』2017年11月号、発売されました。表紙は『新婚のいろはさん』。ああ、いいイラストですね。買い物からの帰りでしょうか。ふたり、それぞれに買い物袋を手にさげて、空いた手は繋ぎあっているっていうんですね。先に立って、始を振り返るいろはの笑顔。それに応える始の笑顔。まぶしいくらいですよ! そして『ようこそ!スマイリーバーガーへ』、振り向きたまこ。『新クレヨンしんちゃん』はしんのすけ画伯。『妄想しがちなすみれさん』、『ひらたの総務メイト』のカットもございます。

『新婚のいろはさん』。あれれ、始君に女友達が!? と思ったら、なんと同業者。花飾颯斗。男の子か! いや、子供ではない。最初に気になるところはキッチン。お祝いはタオル。それからお茶に手作りのクッキー。女子力すごいといろはさんも喝采ですが、ほんと、いたれりつくせり、みごといろはさんの心つかんじゃってますね。これね、いろは、颯斗、ふたりともに、生活適当なんじゃないかとか、友達ちゃんといるんだろうかとか、始のこと心配してたのがおかしかったですよ。どちらからも今後を頼まれてる始の、ちょっとバツの悪そうなところがいい感じでした。でもってお隣の早倉さん。そうか、始のこと通りすぎちゃったか。颯斗のこと大ファンだっていってて、それで始がちょっと面白くなさそう! 今回は颯斗の漫画ものってるんですが、もうね、この人もこんなにシュールな作風なの!? 本編もムキムキ童話もどちらもべらぼうに面白かった。二種の面白さがマッチして、絶妙でした。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』。お店を離れての活動なんかもあるんですね。お祭りの子供の引く山車。その休憩所を手伝うっていうんですが、梅ちゃん、大活躍や! 見事な笑顔で、ばりばりあちこちにお茶を配りまくって、できる人だ。しかもゴミ回収したり、マナー違反をいさめたりと、この有能さ。対してたまこはたまこで、慣れないながら頑張ってる姿に加え、細かなところにも気持ちの届く様子とかね、それぞれに違った持ち味、違ったよさがあるのですよっていうのが伝わる描かれ方、魅力的でした。でもってたまこ、可愛がられてますね! あまったお菓子、どんどん渡されちゃって、ああ、愛されてるなあ。今回の店を出ての活動、これもまたたまこには新鮮で、いい経験になったみたいですね。でもって南町田さん、この人の変わりたいという気持ち、これ、かなうといいなあ。

『ちこはゲーセン一番星!』。うわあ、可愛いお嬢さんが登場だ! 制服、眼鏡の女の子。店内でひとり泣いてて、いったいなにごと!? ああー、クレーンゲーム、欲しいぬいぐるみがとれないんだ。甘めの設定というけど、それでも取れなくて泣いてる。あまりに不憫だからか、両替にいっている間に取りやすいところに動かしておいてくれたり、店長、いやさチーフ、いい人ー! でも、取れない! もうガチ泣きやんか。チーフ、コツを教えてあげたりね、でもって景品入れ替え後にも、ちゃんと取り置いてくれて、ほんと、お客さんのことよく考えてくれてるんだ。この、いつも怖がられてるチーフのよさ、今回はしっかり伝わって、ええ、よかったじゃないですか。この子、準レギュラーになってくれたらいいなあ。いいキャラクターだったと思います。

  • 『まんがタウン』第18巻第11号(2017年11月号)

2017年10月4日水曜日

テスラ ランニングシューズ X700

 夏前のことですが、靴を買いまして、ランニングシューズ。ソールが分割されていて、ぐにゃぐにゃとよく曲がるやつですよ。私は足裏がかたくてですね、ソールのしっかりした靴をはいていると、すぐにカチカチになってしまうんです。なので足裏に負荷のかかるシューズ、NikeのFreeを愛用していました。ですがですね、愛用のFree 5.0がいよいよ駄目になってきましてね、買い替えないといけない。それでスポーツ用品店にいって聞いてみたら、あれー、今はFreeのシリーズ、縮小しちゃってるの!? これは困ったなあ。Nike以外にも同じコンセプトのシューズとか作ってないかな。そう思って調べていたら、見つけたんですね。それがテスラのランニングシューズでした。

しかし、これ、まんまFreeに同じですよ。ソールが格子状に分割されていて、よく曲がる。足裏によく負荷を与える構造になっていて、しかしここまでまんまで大丈夫なのか? いや、これだけおおっぴらに売られてるんだから、問題はないのだろう。

特筆すべきはその価格でした。安い! めちゃくちゃ安い! 定価2980円。マジか! 想定予算の1/3とか1/4とかやぞ! しかも期間限定クーポンなんてのが発行されてて、さらに15%引き! これ、ちょっと買ってみよう。もしすごくチャチな作りですぐ壊れてしまうようなのだったとしても、これだけ安いなら別にいいや。使い捨て感覚でぽいぽい買って履き潰してもいいんじゃない? なんて思って試してみることにしたんですね。

レビューに、テスラのシューズはちょっときつめ、心持ちサイズ大きめの方がいいかもというアドバイスがあって、また反面、このモデルはサイズ問題を改善したとの説明もあって、さあ、どうしようか。こういう時、通販は困りますよね。試して買うというのができない。レビューの説明読んでいくと、サイズがきつめというのは、甲の高さが低い、つまり甲高の人だときつくなりますよ、ということのようです。でも、自分の足が甲高なのかどうかって、人の足と比べたことがないからよくわからん。

以前はいていたFree 5.0は少し大きめの27.5cmでした。その後買ったFree 3.0はちゃんとフィッティングしてもらって26.5cm。26.5cmでちょうどいい感じです。というわけで、27.5cmを選択してみました。もしきついならこれでちょうどくらいになるだろうし、もしジャストサイズだったとしても、ずっとはいてたFree 5.0程度にとどまる。かくして届いたシューズを試してみれば、あ、大きい! ええ、自分は甲高ではない模様ですよ。自分の足のサイズどおりのものを選べばいいということがわかりました。

少し大きめではありますが特に支障はなく、また心配していた強度についても大丈夫そうです。期待していた足裏への負荷も問題なし。かといってソールがペラペラで膝に負担がかかるというような感じもなく、充分実用に足る、というか、ものすごいコストパフォーマンス。数日試してみて、クーポンの有効期間が残ってるうちにもう一足と思って、色違いを買い足してしまいました。今度は27cm。

それから3ヶ月ほど、基本雨の日以外はこのシューズをはいていますが快調であります。いいシューズに出会えたものだと喜んでいます。

2017年10月3日火曜日

『まんがホーム』2017年11月号

『まんがホーム』2017年11月号、昨日の続きです。

『スナックあけみでしかられて』。もうハロウィンはすっかり定着しちゃったみたいですね。スナックあけみでもハロウィンメニュー出しますよ、っていうんですが、微妙に和食で雰囲気違ったりがおかしくって、けどこのメニュー、冬瓜と挽肉とチーズのスープとか、よさそうだなあ。乃里ちゃんの仮装の相談にのったら小悪魔やることになったくだりがいいですね。あのやけくそあけみさん、可愛くてよかったと思います。でもって鈴木医院の跡継ぎ、ずっとカボチャ頭だったトシさん。今後、スナックあけみの常連になりそうですね。

『マチ姉さんの妄想アワー』。こっちもハロウィンオープニング、といいたいけれど、さすがマチ姉さんだ、さすがの酷さです。さて本編。桃太郎のお供の扱いから乙姫様のリベンジ。のっけから面白くって、というか、ちょっと待って? イルカが攻めてきてるよ!? 今回とりわけ気にいったのは耳なし芳一の2本で、ほんと前半の天才も後半の悪魔も、めちゃくちゃ面白いよ。というか平家の霊が妙に愛らしくって、ほんと、なんか逆に可哀そうになってきちゃったよ! このシリーズ、続くかどうかわからないけど、この怨霊の再登場には期待したいところであります。

『うちの秘書さま』。おお、メイドさんに新人が。おお、だんだん慣れてくるにしたがいメイド連に似てくるのかと思ったら、最初からおんなじ雰囲気だ。でも初々しさ感じさせて、こういうところ、いいですね。同じに見えて同じじゃないだっていうね。でもって、はじめ様について、のっけから期待のハードルあげられちゃったりね、それではじめ様まわりのいろいろ見て学ぶわけですが、いろいろ微妙に間違ったインプットしちゃったりね。いやむしろ正しいのか? ともあれ、最初ははじめのこと、そこまでピンとこなかったこの子が、はじめの意外や普通の男の子であったり、さらには失敗を怒らず、むしろいろいろ心配してくれることに、すっかり心打ち抜かれちゃって、そうかあ、メイドの立場からしたら格別なのかあ。しかしこの子の、はじめのよさ知ってから異動しちゃうまでね、どれくらいの期間があったのかわからないけど、涙なみだの別れだったっていうの、ほんとおかしかった。共感して泣き暮れるメイドたちがよかったですね。

『歌詠みもみじ』。修学旅行で奈良・京都だというのですが、他に海外班もあって、そちらは台湾なのか。すごい違いだな。というか、もみじが飛行機駄目なんか。宇賀神がおかしかったですね。中学でも奈良・京都。すっかりしおれちゃって、皆と一緒がよかったからって、それもまた健気なんですけど、ほんと、すごい落ち込み。目が死んでる。ほんとおかしかったです。夜の恋バナ、これも全然ふるわないのね。ああ、この子ら、そんな感じなのか! いや、そんな感じだよな。しかも先生まで乱入してきて、おかしいなあ、先生。折角の男子告白チャンスも、門番になってしまった先生のせいで不発に終わって、この見事になんということもない感じが、この子たちらしさなんですね! というか、もみじはじめメインの三人は、まったく恋もなんも絡みなし。この子らのこういうところ、ちょっと好きですよ。

  • 『まんがホーム』第31巻第11号(2017年11月号)

2017年10月2日月曜日

『まんがホーム』2017年11月号

『まんがホーム』2017年11月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』でハロウィンでありますね。魔女に仮装? というか、これ、魔女っ子ですよね。ホウキにまたがったらいか。ちょっといつもより今風の少女っぽい? この子、普段は地味というか質素だもんなあ。髪形もちょっと可愛くしていて、悪くないですよ。『週末親子』ユカは悪魔っ娘に変身。『王子様育成計画』あいらは、本編に同じく魔女の仮装ですね。『孔明のヨメ。』月英は、カボチャのランタン抱いてる猫耳メイドですよ。これ、巻末漫画に解説があって、この漫画も面白かったです。

『孔明のヨメ。』、これ、結構危機的といっていいシチュエーションだったりするんでしょうか。引き継ぎのミスで新野にいっちゃった孔明夫妻。せっかくだからと町を見にいくんですが、人が多い、物価安い、治安もいい、すっかり感心したところで徐兄と出会うんですね。農業に関して孔明に相談がある。それで孔明、月英を役所に引き入れて、いろいろ手伝ってもらおうというところで、曹操側で動きが出てくるっていうのだから穏やかじゃない。そうか、劉備の動きに不信感持たれてしまったか。さらにそれを、曹操不在の中、夏侯惇が動いてしまった。これ、どうなるんだ、って、博望坡の戦い? うーん、いや、でもこの平和状況が崩れるの嫌だなあ。ほんと、これ、孔明巻き込まれること必至ですよね。

『スズちゃんでしょ!』。おお、たしかに梨乃ちゃん、ちょっと大きなった感じがします。最初のスズちゃんの仕事部屋を覗きこむその表情ね。そう思ってたら、実際大きくなっていて、パジャマが小さくなりました。スズちゃんのボタン入れ。うちにもこういうのありますよ。大きな缶にボタンがいっぱい入ってる。必要に応じて、それっぽいのピックアップしてつけるのね。で、これ、結構見てて楽しいんですよね。梨乃ちゃんの気持ちわかるわ。新しく買ってもらうパジャマにボタンをつけて欲しい。それでずらっと並べてね、ああ、こういうところはまだまだ子供だなあ。そうした梨乃ちゃんの子供らしさに振り回されつつも、うつろいに寂しさ感じたりと、大人の感情というのは忙しいものです。

天国のススメ!』。太一がめっちゃ動揺しとる。常恋神社の噂。背が伸びるご利益もある。そう聞いたらもうじっとしてられない。翌日始発で出発だ! っていうんですが、駅で待ち構えてる草間ですよ。ああ、理解されてるなあ。身長伸ばすという噂、これ流したの、神様自身なんだ! 蛇の神様。少年が大好き。だから少年を呼び込むご利益を新設しました、って、なんかカジュアルだな! この神様が草間にメロメロになるのね、ものすごい乙女っぽくて可愛かったですよ。しかし、草間からも見える、コミュニケーションできる、そして神様は美少年が大好き。これがwin-winってやつか! 太一の背を伸ばす、いや、伸びるのは胴か、ともあれ、葛藤の末見送るとか、それから誤解とか、今回はほのぼのとおかしくてよかったですね。

『マツ係長は女ヲタ』。なんと、ウメ君に友達が。トヨ。彼女は元気にしてるか。そう問われて、前の前の彼女のこと? その前のこと? ウメ君、とっかえひっかえでポイなの!? と思ったら、そうじゃないのか。恋とかよくわからないながらも、断るのが面倒だからと付き合っては飽きられて、そんな生活してたのか。でもこのウメ君が今やマツ係長のこと気になってるというのだなあ。ウメ君とトヨとの喫茶店の会話。ウメ君の恋だなんだの話をしつつ、遠くの店に見えるマツ係長が問題の中心になって、ああ、トヨ、誤解に直行だ。ウメの上司、ドルハラをする上司、ウメが金をたかられてる? 上司は女の子に貢いでる。ボタンの掛け違いではあるんですが、よくもまあ見事に誤解が広がって、これはもう見事王道の展開でした。マツ係長の話してる相手は、以前にもちょろっと出てきてた人ですね。街中で出会って、おお、同志よ! のくだりは最高におかしかったです。でもって、ずっと気にしてたウメ君が、マツ係長のヲタ顔に安心するところね、これもいかしましたよね。

  • 『まんがホーム』第31巻第11号(2017年11月号)

2017年10月1日日曜日

アクションヒロイン チアフルーツ

 10月に入り、夏アニメも次々と最終回を迎えています。皆さんは、なにかお気に入りのアニメありましたか。ロボもの、飯もの、スパイもの。原作付きにもオリジナルにもそれぞれいいもの、面白いものがあって、こうしてひととおり見終えてみると、今期も大変に充実していたのではないかと思います。そうした中で私の気に入って見ていたもののひとつが、この『アクションヒロイン チアフルーツ』。まったく前情報のない状態で見始めたら、予想と全然違っていてびっくり。アクションヒロインっていうから、変身して悪と戦うアニメだと思うじゃありませんか。だけど違った。まさかのこれ、町おこしものですよ。カテゴリとしては『ろこどる』に近い。しかも第一回の手作り感。あれ、逆に感動させられるんですよね。

最初はたったふたりからはじまるんです。大好きなヒロインがやってくるはずが、諸般の事情でショーが中止。ショック受けてる妹を元気づけたい一心で、アクションできる友達にお願いして、自分たちでヒロインショーを上演する。これが妙にリアルでしてね、ショボい衣装、ショボい仕掛け、けど妹を喜ばせたい一心で、体を張ってアクションシーンを演じるお姉ちゃんを見てると、これが実に健気で、最初、共感的羞恥っていうんですか? 若干のいたたまれなさも感じないではなかったんですが、もうそんなのふっとびましたよ。

これ、第一話としては抜群の出来なんじゃないかと思えるんですよ。以前、なんだったかで聞いたことがあるんですが、ロボットものの第一話の話。その物語における社会状況を説明しつつ、主人公をロボットに乗せる。これだけといえばこれだけなんですけど、たったこれだけのことが実は難しいんだって。だからこそ、ガンダムの第一話のすごさがわかる。情勢をそれとなく伝えつつ、アムロをガンダムに乗せた上に、ザクの撃退までさせてしまう。あの第一話は完璧なんだっていう話。

だとしたら『チアフルーツ』の第一話もものすごいんじゃないかって思うんです。

物語の舞台となる陽菜野市の状況や、劇中でのご当地ヒロインショーの位置付けを提示した上で、それぞれに個性を違える女の子ふたりがなぜヒロインショーを手作りするに至ったのか。その動機を描くだけにとどまらず、ショーを作り上げる過程を充分に見せ、そして実際に上演する様子までをしっかり描いてみせるんですよ。第一話だけで導入からクライマックスまで、ひとつの物語として成立させている。その上で、この一話を全12話の導入として次に繋げていくという構成の確かさ。これ実はすごいんじゃないのって、ほんと予想もしないもの見せられて、すっかり目が離せなくなってしまったんですね。

このアニメの特色はいくつもあるんですが、そのひとつがパロディあるいはオマージュの多さでしょう。最初っからね、あ、このセリフ、それっぽいな! と感じるものあったりしたのですが、特撮に詳しい人からしたら、もう、あれもこれもそれも、みたいなレベルで出てくるんですよ。いやもう、元ネタまとめてくれてるサイトとか後から見たら、ほんとすごい。こんなん知らんわ、そんなんもあったの!? みたいに驚かされるばかりで、もうほんとに驚くの。そういうパロディ盛り込む方もそうなんだけど、気づく方も気づく方で、ものすごいなって。だって、ショーのカット割りがウルトラマンのシーボーズ回とか、気づく? すごいよ、ほんと。どんだけ好きなんだろう。作り手も受け手もレベル高すぎるよ!

パロディ盛り沢山なのは第一話でもうわかってた、というか、サブタイトルとか次回予告とか、ほんとすごいんだもの。で、これね、途中回でローカルCMのパロディが出てきて、あ、これ無理だ、ひとりで全部わかるやつなんていないと思ったら、名鉄の発車メロディ出てましたよとか教えてもらって、もう無理だ! 全部わかるやつなんていない!

パロディないしオマージュは、わかれば面白い。気づけばニヤリとできる。そうしたくすぐりや盛り上げのフレーバーであって、このアニメのエッセンスである、女の子9人がアクションヒロインのショーを作り上げていくというストーリーは実に真摯なものであったと思っています。町づくりものとして、陽菜野を盛り上げていく。そうした状況をベースとしながら、ひとりひとりが持っている動機も大切にしているところもよかったのですね。9人それぞれが違う個性を、違う問題意識を持っている。またそれぞれに違う課題を乗り越えていく成長、変化の要素も見ごたえあって素晴しかった。ええ、素晴しかった。皆で困難を乗り越えていく、そのことが結束を強め、チームとなっていく過程が素晴しかった。ほんと、ひとりひとりが、またこの9人のチームのことが大好きになってしまうんですね。

いやもうほんとに大好きで、それだけに話題になりにくいのが残念でなりません。放送してた局が少ないものなあ。好き嫌いとかは当然あるだろうけど、もし少しでも興味を持たれたらぜひご覧いただきたいところ。今なら動画配信サービスもあるし、月額見放題サービスでも配信されてるので、もし視聴可能なら見てもらえると嬉しいなって思います。

アクションヒロイン チアフルーツ、見てくれよな!