2017年11月30日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年1月号、一昨日の続きです。

Aチャンネル』。文化祭での催しいろいろ。るん、ユー子のクラスの病院カフェの微妙なカオスっぷりからスタートして、そこにケー子が合流。馴々しくユー子のことを呼ぶ男がいたというの、ナギだってここで判明しましてね、劇の宣伝で王子様スタイルで歩きまわっているという、その劇の本番、実に見せ場でしたよ。いつものナギの雰囲気がまるでなくって、まさに王子、実に凛々しい美少年。トオルがうまいと絶句するほど。あまりの違いに本当にナギなのかと混乱しているところに、去年通った道とるんちゃんから共感なのかなんなのか、コメントがはいるのがおかしかったです。そして劇が終わってリラックスしまくるナギの奇行。それ見てショック受ける女生徒たち。ああ、この奇行がなければどうなっていたのか!? って、これくらいなら大丈夫よね! ええ、ファンクラブとかできちゃったらいいんじゃないでしょうか!

すわっぷ⇔すわっぷ』。春子、夏子の入れ替わりに気づいている先生がいる。千夏先生。なぜ知っているのか、その謎、あっさりと明かされて、さすがは春子ですよ。マイペース! 真正面から聞いちゃうんですね。Gカップですか? そうよ。いやいや、そうじゃなくって。体の入れ替わり、知ってるどころか、その起点がキスだということもご存じ。ああー、入れ替わりの経験者なんだ。今もなお入れ替わったりするんだ。で、お酒を飲むのか。なるほど、千夏先生は下戸。対し、パートナーは飲める口なのね。それで入れ替わって飲んで、翌日起きない……。最悪じゃん、先生……。これまで入れ替わりを便利に使ってきた春子、夏子だけど、これからはそうもいかなくなりそうですね。そして先生のお酒の話、まさに伏線、すぐ回収。そのパートナーという人はずいぶんしっかりした人みたく、しかしこの人はこの人で、どういう人なんでしょうね。

『花降り宿のやどかり乙女』。花降り灯籠の初日は雨でスタート。せっかくのお祭りなのに! けど、夕方にはやむとの予報。仕事にキリがついたら見てきてもいいよってお許しも出て、ええ、夕方が楽しみですね。でも、イベントがあるってことはすなわち書き入れ時。満室、宴会、仕事は山のようにあって、沢山、どしどし押し寄せる仕事、情報にいっぱいいっぱいになりつつも、混乱するところを踏み止まってしっかり役目を果たしていく千歳の姿。ええ、いつまでも見習いじゃありませんよ。だんだんにしっかりしてきて、できるようになっているんだというその様子を、仕事ぶりから、その表情から見せてくれるというのは、実によいものでありました。そして灯籠に火が入ります。ああ、娘たちの駆け出していくその先で、町いっぱいに灯るあかりの美しさ。その様に魅了される皆の姿、その表情。素晴しく魅力的で、それはすなわちこのイベントがまた魅力的であるということを、よくよく伝えていましたよ。そして最後に灯籠の片づけ。ああ、これは女将に任せられない重大な仕事でありますね! ええ、あの急いで片づける様子ね。よっぽど探索が大仕事だったというの、思い出されておかしかったです。

『恋する小惑星』。今日はJAXAだ! もう最高だよな。いきなり小惑星を探していますとのアピールしちゃって、いやいや、ヒッチハイクとかじゃないんだから! 先生のおじいさん、来たかったのに置いてこられちゃったんだ。展示されてるロケットに興奮しちゃう天文班がまた最高で、そして見学ツアー最初の紹介ビデオ、これで感動して泣いちゃうっていうのね。今回は美影がひとりつっこみ役ですね。泣くほどじゃない、そう思ったら、真理も泣く、先生も泣いてる、他の見学者もだ! この置いていかれてしまってる感。すごかった。真理は宇宙飛行士になりたいんですね。その憧れる気持ちがはしばしに現れて、ほんと、宇宙が好きなんだなあ。そして小惑星を探してるみらにあおは、ツアーガイドに、そして展示館の解説員に小惑星のヒントを聞いていく。でも、そうか、そうだよな。ここは宇宙開発についてのセンターだ。観測の拠点ではないものな。この、天文に関するといっても、その専門は分化して幅広いということ、よくよく感じさせるところ。それぞれに違うテーマ、どれも奥深く魅力的で、人によっては人生を賭けようというほど。この豊かさ、素晴しく表現されていたと思います。そして先生、おじいさんにJAXAのキャップを買ってきてあげたんだ! ああ、改造JAキャップからバージョンアップだ! よかったなあ、じいさん。そして先生からのみら、あおへのプレゼント。「高校生向け新天体発見プログラム」。ああ、まだまだ魅力的なイベント、続きそうです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第1号(2018年1月号)

2017年11月29日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年1月号

『まんがタイムオリジナル』2018年1月号、一昨日の続きです。

『コスプレ先生の絵画教室』。サンタクロースの衣装着て、袋からそんな箱出したら、そりゃ中身を期待しますよ、ななみさん! 生徒さんたちがっかりして、それでななみもウケなかったとがっかりして、ええ、誰もががっかりですよ。まなの発案で、クリスマスケーキ、の飾りのマジパン人形を作ることになりました。って、またマニアックな。ケーキ本体は作らないんだ。これ、ななみがさすがにうまくって、あの、まな人形、すごくいいですね。まながうまく作れなかった人形のまわりを、これまた出来のいいバラの花や葉っぱで飾りつける残酷とかもおかしかったです。もりもり作られていくマジパン大作が土台のケーキを潰してしまってたり、そしてこれを教室に持っていったら、課題と勘違いされてしまうとか。描くの難しいといっていた生徒さんたちが、食べてしまうと聞いてもったいないとスケッチしだすのもよかった。ええ、その気持ちわかりますよ。できたって嬉しそうにスケッチを持ってくるところね、あの表情が素敵でした。

『ぎんぶら』。今回はコスプレ惑星なんだ、と思ったら、もっともっと先に進んでましたよ! なんと、アバターを使うんだ。冬眠中、意識だけを擬体に移して生活するとか、おお、まさにSF。でも、人気のキャラかぶりとか、出向かえてくれた市長が中身はメタボのおっさんとか、ほんと、夢とか希望とかを打ち壊していくスタイル、さすがであります。デフォルトアバターのわびしさとかもおかしくて、ああ、自分は棒人間になるタイプだ。人気アバターが抽選になったり、納期優先で自分のアバターを用意できなかったクリエイターとか、こういう発想もおかしくって、そしてアバター選びが暴くその人の本質みたいなのね。おかしい。ほんと、おかしい。ライオンになりたかったコギ太郎とかもいい。リリーは恐竜だし! ほんと、この自由さ。で、やっぱりなんか酷い目にあってる権田原! 酷い目というか、わびしいなあ! しかしこの世界、見た目、スタイル、そうしたものの持つ意味がものすごく希薄になりそうですね。本体がおっさんでも、アバターが美女ならそれでいい、みたいなことにもなったりするのかしらん。人の意識のありかたが問われる、そんな環境だと思いましたよ。

『歌詠みもみじ』。もみじ、負傷! って、待って、待って、墨をする、その動作で手首やっちゃったの!? 右手をギプスで固定して、吊っちゃって、見るも痛々しい。そんなもみじの日課というかライフワークというか、川柳の代詠み? いや、代筆だけか、あのもたくさする感じがおかしくって、ほんと煽り力が高くなってるよ。皆が甘やかしてくれることが嬉しいもみじもなんか可愛い。ギプスに寄せ書きするのもね、青春っぽいっていうんだけど、クラスの子がわーって集まってくるのがね、ああ、みんないっぺんやってみたかったんだね! で、まったく無意味な激励メッセージがでかでかと書かれて、ほんと、いっぺんやってみたかったんだね! 皆からちやほやされて、いや、支えられたことが嬉しかったみたいですね、もみじ。ギプスもいい記念品になったようで、と思ったら、貸しは帰さないといけないのか! 厳しい友人たちだ。でも、この遠慮のなさは近しさの証拠だなあ。

『部屋にマッチョの霊がいます』。アッコが成仏できない理由、本人が知ってるんじゃないか疑惑を確かめるべく、そうしたシチュエーション描いた映画を一緒に見た木葉です。浄霊の参考にとかいってますけど、実は疑っている。そんな木葉が、神奈子と一緒にアッコのこと話したり、そしてどうしても頑張りすぎてしまう涼さんのこと、自発的に助けようとして動けるようになったりね、すっかり変わった。ダメダメだった、そんな自分から、ちょっとだけでも頼もしいダメダメになれたって、自分でも思えるようになった。それがアッコのおかげだって、自然と思えた木葉のその気持ちが素敵なエピソードでした。アッコと木葉、本当にいい出会いだったのだと思いますよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第1号(2018年1月号)

2017年11月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年1月号、発売されました。表紙は『ブレンド・S』、夏帆と麻冬がクリスマス衣装で登場です。背景の赤、衣装の赤がすごく強く押し出されて、クリスマスカラー! というよりもとにかく赤だ! 赤! 冬の寒さを感じさせない、そんな表紙になっています。クリスマス衣装というのも、赤のケープ、白いふわふわ、赤いリボンに柊のワンポイント。これだけでサンタクロース、クリスマスが強く意識させられるんですね。しかしふたりともに、いい表情。これは属性とか演技とか抜きですね。

『わたしの頭をなでなでするな!』、ゲストです。入学したばかりの高校生、天王寺桜は身長130cm。高いところに手が届かない。けれど精一杯自分ひとりでなんとかしようとする頑張り屋さんなのですが、そんな彼女を気にいったのか、近寄ってはなでなでする女の子、オボロ。おお、この子は190cmあるのか。すごいな。けど、背の高いこと気にしてないっぽいな。コンプレックスがないのはいいことだ、とは思うんですが、朝から登校するまでの間に頭を3回打つっていうのね、うん、そっちは気にしよう! いや、でも、打つよなあ。可愛いものが好きなんですね。それで小さなサクラのこと気にいっちゃって、長身を買われて殺到する運動部からの勧誘もすべて断わって、サクラにべったり。サクラも、迷惑そうにしながらも、ちょっと慣れて、ひとりになったらちょっと寂しい。素直すぎるオボロに、なかなか素直になれないサクラ。いろいろ対照的なのもよいですね。

『アニマエール!』。合宿ですよ。海にきました。皆の制止を振り切って海に走り出すこはねをピタリととめる宇希がさすがです。今回のひづめの目標が面白かったです。はなわとの間に距離がある、それを埋めたいと思っているんですが、なかなか気持ちが伝わらず、はなわの「(ドキドキし過ぎで)死ぬのでいいです」発言を、そんな残虐な人物だと思われているのですか!? ほんと、この誤解の広がり! 埋まらぬ距離! 実におかしかったです。大きな鏡に全身を映してのトレーニング、この様子も面白かったですね。自分の思ってる姿と実際が違うっていう、あのつらさ! ピシッとできてるつもりの虎徹が、実際にはへっぴりだというのを思い知って急に恥ずかしくなっちゃったりしてね、うん、わかるわ、思ってるようにはなかなかいきません。でも、その恥ずかしさが大事だっていうひづめのアドバイス、これも確かで、学ぶところ多いなあ! 今回は次のステージの依頼があったり、そして海でのトレーニングではなわとひづめの距離が少しずつ縮まっていく、皆がサポートする、そういうところも見られたりね、ええ、とてもよかったと思います。皆がチームになっていくという感じがすごくするんですよね。

まちカドまぞく』。シャミ子とミカンと動物園を期待してたのに、余計なのがついてきたせいですっかり不機嫌になってしまってる桃ですよ。もう、お邪魔な魔族! なのですが、店長は桃の気持ちが理解できるから、すごく憔悴しちゃって、もう、ほんと、店長、大変だ。対照的なのがリコで、全然桃の気持ちとか気にしてない! 親切心だって! ウチらもかあいい動物や! って、そういうことなの!? 桃ったらすっかりやさぐれてしまって、これ、闇堕ちってやつか! いや、それくらいにやさぐれてる。この道中、店長がお客さんから触れ合いコーナーの動物と勘違いされたり、逃走したバクと思われて捕獲されそうになったり、やたら面白いシーンてんこもりだったのですが、そうしたさなかに、桃の魔力が不安定になってる、結構シビアな話が挟まれて、なるほど、リコはそのゆがみを薬膳で改善させようと思ってついてきていたっていうのか! って、最初っからそういえ! リコがシャミ子に化けて迫るところとか、結構なシリアス風味ですよね。いったいなにをたくらんでるのか!? いやまあ、善意だったわけですけどさ、桃が警戒しまくるのも当然で、ほんと、このドタバタが原因で目的のトラの赤ちゃん抱っこは逃がしてしまうしと、散々なイベントになってしまって、ええ、桃があんなに落ち込んでるのも珍しい。シャミ子のいつもの決め台詞も桃がとっちゃって、よっぽどこたえたんでしょうなあ。

『アカリ様』、ゲストです。びっくりしました。これ、ガチホラーじゃないですか。三つ、三角に組み合わされた鳥居を見つけたあかり。オカルトに詳しい友人、えーこに電話して確認するも、やるなっていわれたことやっちゃって、しかも鳥居、壊れちゃって、ええ、悪いことの予感ですね。あかりの影がおかしい。翌日、えーことの会話なんですけど、心配するえーこに対し、あっけらかんとしたあかり。そりゃ呪いとかとりつかれるとか、非科学的で前時代的なこと、そうそう信じられるもんじゃないってのはわかりますけど、夢に小さな平安貴族が出てきたりしてたとかね。当事者あかりが全然心配もなにもしてないのがおかしいんですが、御祓いしてもらいにいった神社で突然草を食べはじめたり、おかしなこと口走りはじめたり、そして霊感ないという住職にさえ見える不穏な影! ガチホラーだよ! ほんと、これ、ほのぼのなりなんなりになるのか、あるいは怖い系、不穏系でひた走るのか。わからぬ。しかし、異色だわ。珍しい、そういっていいテイストですよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第1号(2018年1月号)

2017年11月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年1月号

『まんがタイムオリジナル』2018年1月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下さんがクリスマスツリーの準備中でありますよ。今まさにとりつけようとしているのは、榊先生の天使だっていうんですが、手にワイングラス持ってるのも、その笑顔も実におかしくってよいんですね。『らいか・デイズ』らいかは、星の飾りを両手に持って、これ、自分で紙を切って作ったのかな? 『小森さんは断れない!』は、サンタに扮した大谷とトナカイになった小森さん。なのはいいとして、なぜリヤカー。しかもなんかワイルドに疾走!? 大谷、完全に泡食ってますよね。

『スズちゃんでしょ!』。在宅ワークのメリット、デメリット、みたいなの語られてますが、このいつだって眠れるというのはうらやましいなあ。まあ、それなりに邪魔ははいるけどね! みたいな話ですが、マイペースでいきたいなあと思ってる自分は、こういうのに憧れます。今回はスズと祭、ふたりの関係描いて、思えば対極的なワークスタイルですね。疲れてる、ストレス溜まってる、そうなるとスズの家にやってくるんだ、祭。この友人間の気の置けない感じがあって、かと思ったら、それなりに距離をかっちり保ってるみたいなところもあって、ああ、この絶妙な感じ。ふたりの長く友人関係の続いていること、続いていくだろうこと、思わせるものありますね。

『北斎のむすめ。』。吉之助の家は水油庄屋なのですか。いわゆる油屋。菜種油を商っていて、そこにお栄がやってくる。ブロムホフの注文、日本の商家を描いた絵をというので、普通オブ普通であろう吉之助んちにやってきたという、ほんと、お栄さん、失礼というかあんまりだ! いや、まあ、その見立て正しかったんですけど。店でも結構傍若無人。このさっぱり感、好きだなあ。吉之助には迷惑そうだけど。絵師になりたい吉之助の油屋での姿、その道のプロフェッショナルぶり見せつけてくれて、そうか、火が出たら可燃物満載だもの、ただじゃすまんよな。そうした話をしておいてね、またお栄の、吉之助の仕事ぶり、堅実に暮し、歩んでいる、そうした様子を描いておいてね、ああ、江戸の大火が予告される。あったな。そうだよ、これ、怖いなあ。この火災、北斎もお栄も無事だったというのはわかってるんだけど、他にもいろんな人がいるものなあ。災害で人生が狂う。その悲しさ。ああ、本当につらいことになりそうで、不吉な予感、でありますよ。

『カントリー少女は都会をめざす!?』。八重たちの学校周辺には、これといった遊べる場所がありません。カラオケさえも山向こうにいかないと、っていうのだから大変です。亜紀の提案にみながのって出てきたアイデア、すごろくを作ることになりました。女子高生が放課後3人集まって、やることがオリジナルすごろく作りというのもおかしいんですが、八重はそれでいいのか!? と思ったら、わりとノリノリだ。これ、すごろくのイベント設定で、それぞれの個性が出るのが面白かったです。みなはもう少し他人に厳しくしてもいいよっていう亜紀からのアドバイス。なら亜紀はどうかというと、八重から、もう少し希望を持ちなさいなんていわれてる。でもって、八重は落ち担当ですなあ。山の手線すごろく。どこからでも乗れてどこからでも降りられる。スタートもゴールもないのか。ほんと、八重のこの発想。わけわからんのだけど、それがこの子らしいんでしょうなあ。完成したすごろくで遊んでみましょう。あのサイコロのくだりもおかしい。いやいや、丸のまんま使うからあかんのよ。はじっこの方切りとって、立方体に近づけたらいいやん! と、そういう発想にならないのもおかしいところです。というか、ここでもみなが優しさを発揮している! ほんと楽しい子たちです。

『ゆとりの町長』。今回は辻立ちについてですよ。朝の駅前、辻立ちしましょう。毎朝やる。7時から9時まで、って、ゆとり、起きられないのか。あやうく三日坊主になりかけるのか。でもね、この辻立ちって効果あると思うんですよね。まったく見たことない人、知らない人よりも、接して、馴染みがあって、覚えのある、そんな人に投票してしまうという効果、あるっぽいものなあ。誰も内容なんて聞かないよ、頑張ってる人というイメージだけ残せればいんだよ、なんていう身も蓋もない話あれば、実際に辻立ちしてみてそれを実感するゆとりっていうのもおかしくて、かと思ったら、ちゃんと聞いてるやつもいるんか、しかも同じこといってるってつっこみ入るんだ。これね、そうやって実際に町の様子、人の動きを見てみて、そこからわかること、気づいたことがあるっていう展開がいいですよ。少し後の時間になると、病院に通うお年寄りがいるって、まあこれでストレートに決着しないのがこの漫画なんですが、町長選に出るなんていってる頼りないゆとりが、だんだんいろいろ知って、経験して、育っていく感じはたまらない魅力になっていますよね。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第1号(2018年1月号)

2017年11月26日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年1月号

『まんがタイムきららフォワード』2018年1月号、昨日の続きです。

『江波くんは生きるのがつらい』。江波くんがあかんよ! 文芸部にて、なんのかんの理由をつけてなにも書かない人が批判されて、それはまさしく自分ではないか。小説を書こうとしていることを知られてはいけない……。そう思うのはまあいいとして、小説書いてるじゃん、清澄さんにバラされてしまって、困ったのはわかるけど、それでまさか歌詞ですとか、なんという迷走。嘘をつくにしても、もうちょっとマシなやりかたがありそうやんか。でも、それができないのが江波なんだろうなあ。ほら、歌詞とかいっちゃったから、そこからつっこまれて、趣味でバンドを組んでるとかさらに嘘を重ねないといけなくなった。いや、これももうちょっとマシな受けこたえはなかったん? あまりにいってることがおかしいから、清澄も変な顔してるじゃん。しかし、ここから歌ってとくるとは予想外。カラオケにいくことになって、そこからの攻防も本当おかしくて、いやね、江波くんよ、君は素直さを身につけねばならんよ。そう思いはするけど、それができないのが江波なんだろうなあ。これ、実際、江波って歌えるの? マイク渡されちゃったわけだけど。ほんと、酷い展開が待ってそうな気がして、ハラハラですよ。

夢喰いメリー』。いよいよ事が動こうという、その前の穏やかに見せて決して穏やかではありえない状況でありますよ。あと二週間で文化祭。きっとその日に仕掛けてくる。そう予測を立てて、武器の手入れに余念のないものあらば、夢路は白儀の内面を推し量り、内心踏み込んでいくその攻防。白儀がやろうとしていること。望んでいること。あるいは、そうしないではおられないこと。それをすべて引き受けてやろうといわんばかりの夢路の決意と、その決意を受けてよろしくと答える白儀。それは不敵なのか、あるいは彼の願望そのものなのか。なんともいえない奇妙な、ライバル? いや、そんな風に簡単ではない。もっと密接で抜き差しならないもの感じさせるふたりにしびれます。そして勇魚とメリーもですね、世界のありようが元のそれに戻ったらば、いよいよお別れだということ。さよならをするための再会にほかならなかったことに寂しさを覚える勇魚の優しさ。明るさもって答えるメリーは、もう折り合いをつけたんだろうなあ。ここにもまた強固に結びつけられた関係が成立して、ええ、勝負を約束するふたり。いい表情をしていましたよ。

『まんが家cherry!』。魔女っ娘漫画家志望なのにギャグ漫画を描くようすすめられて、混乱していた春香ですが、皆からのアドバイス受けて腹くくったら、ああ、気持ちも発想も自由になったみたいですね。ノッて描ける、どんどん前へ進める気がする。いいですね。そう思ったら、いや、やっぱり、石刈場さん、おかしいよ! そのマスクも体格もだけど、面白いネーム読むと服破くんだ。春香の漫画の面白さを表現するという点では抜群だけど、あまりのインパクトにもっていかれてしまってますよ。そしてWeb投票。ライバルとなる漫画もねやっぱり面白いって。けど、皆が春香のが一番だっていってくれて、投票もしてくれて、結果は惜しくも2位だったのだけど、春香、個人的にも、また実績としても、得るものがあったというのがよかったと思います。1位をとってよかったというのよりも、ふくらみのある展開だったと思いました。

2017年11月25日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年1月号

『まんがタイムきららフォワード』2018年1月号、昨日の続きです。

ゆるキャン△』。富士山駅っていうのがあるんですね。名前からしていかにも富士山ですが、のっけから鳥居なんだ! そうだよ、富士山って浅間大社だ! いや、それで鳥居なのかはわからないんですけどね。富士山に登るわけじゃないよ。周遊バスで温泉寄ったり山中湖いったりするよ。もちろんメインは冬キャンプ。というんだけど、バイトで欠席しているリンがですね心配してる。この時期は雪積もってメチャ寒い。ほんと、どうなるんだろう。来週、おそろしい展開とかあったりするのかな? 今回はカリブーでキャンプ用品見たりしてね、そしてハンモックのかわりに買った椅子ふたつ。これはハイチェア? ローチェア? その両方? 組み合わせたらハンモックみたいになる!? これ、次回こそ見せてくれるのでしょう、いや、ほんと楽しみにさせられますね。こういうキャンプの道具や知識やもろもろ、説明されて、見てるだけでも楽しいというの、すごいと思います。なんでしょうね、キャラクターのよさあり、キャンプ紹介ものとしてのよさあり、さらには観光スポットにまで興味が向くっていうね。全方位、完璧じゃないかって思いますよ。

『はるかなレシーブ』。これ、次回に向けての溜めの展開だ。成美、かなたペアに負けたクレア。その彼女が待ってたかなたが帰ってきたっていうんですね。そうか、かなたはフィジカルな面からビーチバレーに限界を感じ、いったんは身を引いたのでした。そんな彼女が、遥と組んだことで、いよいよかつての眼差しを取り戻したという。そして、クレア、すべてはこのために行動していたっていうんですね。かつて戦って負けたかなた。その時のかなたに勝ちたい。リベンジし、超える。その一心で、母にまで頼んで、遥、かなたを鍛え、育てたっていうんですね。先行するエクレアに食い下がるはるかな。いよいよゲームが決まるかという瞬間に遥の渾身のブロックが決まり、戦いは第3セットに持ち越される。クレアは遥狙いでいく? 対し、遥はかなたになにを聞いた? このどちらもが勝とうという気持ち漲らせての第3セット。はるかながコートを選んだ理由は!? これ、なにが飛び出すかわからなくてハラハラ、そして同時にワクワクさせられますね。

『球詠』。これ、予想外の展開ですよ。効率重視、スピード感ある野球をする影森高校野球部。これ、勝利のためにすべてを削ぎ落した無感情野球。機械みたいにチューンされ、管理された、無個性野球なのかと思ってたら、全然違ったっていうの。だってピッチャーがマウンドで思う。9球も当てられた。早く帰って野球がしたいのに — 。え!? どういうこと!? 今やってるのが野球でなくて、いったいなにが野球だっていうの!? あー、そうなのかー、もうまったく予想もつかなかった。自分にはない発想だった。仲間と一緒にする野球。日々の練習にこそ野球の楽しみを見出している、それが影森だっていうのですよ。あー、これ、カルチャーショック。音楽でいえば、ステージよりも、仲間うちの練習、セッションの方が好きみたいな話だな。いやあ、自分の発想の硬直していることにショック受けましたよ。しかし、この影森をどう攻略する? 球は当たるようになってきたけど、相手の守備もまたそつなくて、打っても得点に繋がらない。と、ここで息吹の起用ですよ。真似が得意、コピーなんていわれてる。影森対策の練習ピッチャーもつとめはしたけど、球威はないって話でしたよね? そんな息吹がピッチャーとして登壇して、見せるは影森得意のアンダーからのクイック。これ、ほんと、すごいな。この、影森から動揺、そして心情を引き出すという展開。ほんと、すごいな。魅せられましたよ。

『なでしこドレミソラ』。ああ、扉が美しい! 対し落ち込む美弥ですよ。昔のあなたが好きだったのに。里歩から告げられた言葉がずっとひっかかっている。ちょこんって座ってるの、可愛いな。でもって、意味がわからないっていいながらも、ちょいと赤面。可愛いな。美弥は里歩のこと、覚えてないんですね。衣装の打ち合わせにきてくれた衣都に聞いてみれば、見知っている程度なのか。名前もわからない。ただ、雰囲気が昔の美弥に似ている。その印象だけが記憶に残っていた。ここからの会話ね、美弥、ほんとアクティブになった。仲良くなりたい、友達になりましょうっていってくる! って、すごいな。で、それを恵真がとめてくれたんだけど、ほんと、よかった、大惨事にはならなかった。恵真のアドバイスに感銘受けて、皆で崇めたてまつるあの絵面よ。私も加わりたい。そして言葉ではなく演奏で伝えようとする香乃。これ、いい場面だったなあ。香乃の伝えようとしたこと、美弥、確かに受けとれたと見えて、このふたりの間に流れる思い。ああ、これは香乃のかつて受け取ったもの、そのお礼、お返しであったのだな。本当に、これ、素敵な話でした。で、今回描かれたこれが、文化祭に向けての前提を作るものでもあるというのでしょう? この多重、多層に折り重なる様よ。素晴しいです。見事、魅了されます。

2017年11月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2018年1月号、発売されました。表紙は『ハナヤマタ』、ハナとなるふたりが、いつものよさこいスタイルで登場ですよ。背中あわせに腕を組んで、えーいとハナを担ぎあげているなる。その様子、ふたりともににこやかで実に華やか。ハッピの和柄も美しく、見事に素敵な表紙に仕上がっていますよ。しかし、あの担ぎあげられたハナの大きく振り上げた脚。見事な躍動感。勢いあっていいですね。

『コスモファミリア*』、ハノカゲの新連載です。ひとり自宅に残された天川愛里栖。家のことは頼んだぞというのですが、この世界、ちょっと状況が違いすぎます。コスモフなる不思議な生物が跋扈する。しかも、このコスモフ、世界を侵略している。街に居着いて、もろもろ破壊したり、物流阻害している。さらに悪いことに、このコスモフを世に放ったのが、愛里栖の母、天川蕾花だっていうんですね。かくして、愛里栖、周囲からは冷たい目を向けられ、しかしこの子がコスモフの排除を一手に担っているため、無下にもできない。複雑な状況ですね。さて、わりかし悲惨な状況に置かれている愛里栖の元に来訪者がふたり。ひとりはミラ、友好的に接してきて、もうひとりはスピカ、威圧的な物言い。このふたり、コスモフを排除すべく活動している? しかし友好的なのは見せ掛けだけで、力で愛里栖を従わせようとした、その時に大量のコスモフと一緒に現れる母、蕾花と、ええと守宮さん? 最初にセリフだけ出てた人ですね。とりあえず1話で世界の置かれた状況と、ヒロイン愛里栖をとりまく状況。さらに敵対する勢力など提示されて、物語の動きはじめようという準備は万端ですね。

『Wake Up Voice!』、ゲストです。夜眠れなくなってしまって、学校に枕まで持ち込むまでに思い詰めている永春羊子さん。スキあらば寝ようというのですが、なかなか思うようにはいかなくて……、と思ったら、転校生の覚田繭の声を聞いてるうちにうとうととしはじめて……。羊子は、繭の声に眠気を誘われるというのですね。他の誰もそんなことないのに、羊子にだけ働きかける繭の声。眠りたいけれど、授業中に寝るのは問題がある。ジレンマに苦しむ羊子の姿が、ちょっとおかしいのですね。繭が羊子に嫌われてるのではないかと誤解したり、それが誤解とわかれば、仲良くなりたかったって、心配する必要なかったんだって、双方ともにやわらいで、繭の声を聞きながら羊子も眠れるようになったというのですね。しかし、これ、羊子にとっては繭は王子様で、繭から見ても羊子は可愛いと。ふたり、穏かでない雰囲気ただよわせますね。

『漫画家になりたい』、ゲストです。なんともいえない不思議な感触のある漫画でありますよ。小さな頃から漫画家になりたいと思ってきた女の子、みかこだけど、残念ながらもう女の子というには年月が経ちすぎてしまって、もう20代なかばっていえないなんて、ネガティブな独り言ももれてしまうような年頃。漫画家になる夢は、叶ったようで叶ってないようで、デビューはしたものの連載を勝ち取るまでにはいかないというような状況……。ほんと、このネガティブさがすごい! 漫画描かないと、アイデア出さないと、真面目にやらないと。そう思いながらも、ついついゲームして、ネットで時間潰して、自分は駄目だって、人生どうしようって塞ぎ込んで、もうほんと、いたたまれない! 他人事じゃないよなあ。誰しもこうした要素はあるんだろうとは思うけれど、みかこに妙に感情移入してしまって、あかんですよ、これ、一緒に沈みそう。そう思ってたら、結婚して、それなりに納得いく人生送ってるっぽいじゃないですか! しかしこの独特のスローテンポと気鬱な感じ。癖になるというか、ほんと独特でした。

2017年11月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2018年1月号

『まんがタイムスペシャル』2018年1月号、昨日の続きです。

『穂積くんは猫に勝てない』。扉の芙未さん、すらっとスレンダーで、フラットで、素敵だ! そう思ったら、ああそうでした、この人は男性でした。フラットで当たり前だ。皆で海にいきまして、そこで起こるいろいろ! というんですが、やっぱり猫ですよ。彩千華が泣いてる。どうして!? と思えば、そうだよ、やっぱり猫だよ。岩場で見かけた猫を追って、海にはまったのか。鼻に水が入ったんですね。ナンパなど退けながら、猫を追って出会ったおじさん。ああ、魚を釣って、小さいのはそのまま猫に盗られるままにしてるんだ。のんびりとして、猫可愛くて、彩千華もご機嫌ですよ。ああ、でもこの釣り人と猫のコミュニケーション。面白いなあ。そして戻れば、芙未がナンパされていて、おお、素敵な出会いですね! このまま発展すればいいのに!

『君のパンツに一目惚れ』。勘違いされたクマパン。その勘違いはさらに深まって、なんと! クマパン、部長のことが好きと思われちゃった!? 暴走少女五十嵐、この子が部長のこと好きなのか! それで刺繍をはじめた。しかしクマパンの五十嵐観、恋とかしなさそうに見えるけどとか、結構ひどいこといってるね! でもって、五十嵐の上達っぷりがすごい! そうか、愛とはここまで人を伸ばすのか! クマパンと部長の仲を疑う五十嵐の迫力がすごいですよ。というか、小桜がいいだしてるよ、これ! しかしこの漫画、個性的な子たちのわいわいと、にぎやかにしていることの面白さ、楽しさ。ほんと、全然なにも進展しない、何ヶ月も同じ日のできごとの続きをやってるんだけど、それが面白いというのは、まさしくキャラクターの勝利なのだと思います。

『お役所忍務のススメ』。しのぶにガンガンクレームが入ってますよ! って、娘が、息子が忍者好きになってしまったっていうのか。しのぶにしてみたら、忍者アピール大成功。嬉しいしらせでありましょうなあ。時期はクリスマス、プレゼントになにが欲しいとサンタクロースに手紙を出すのだけど、まさかの忍者グッズ。息子の方は武器が欲しい、サンタを捕獲してやるとマキビシまいたりなんかもして、ええ、これ、しのぶの過去をそのままなぞるような状況なのか。しかししのぶの苦い思い出ですよ。サンタの捕獲に成功して、そして夢も儚く散ったという。けれどこのサンタの正体をね、すごく優しい人だったかなって子供たちにいうのね、ええ、子供の成長を見守り、大切にしてくれている人達の存在を思いやれるようになっている大人たちの物語ですよ。ただただ面白いばかりじゃない。ほのぼのとして、暖かい人情味に溢れたいい漫画です。

メェ〜探偵フワロ』。恋は悲しいなあ! リリアン、アーサーの気持ちがミスレモンに向いたことがはっきりしたことで、すっかりやさぐれてしまって、ほんと、アーサーが駄目なら次にいっちゃおう、みたいに簡単に割り切れないのが恋という気持ちなんでしょうなあ。それでラウールに会いにきてるんですが、え、まさかの鳥人二十面相!? リリアンにバレる流れかと思ったら、違った。よかったなラウール。というか、一般人にまで面が割れてる怪盗ってどうやねん。リリアンをなぐさめようとしたか、ラウールですよ、えらい目にあわされてますけど、喫茶店でまさかの正座! 放置! でもラウール、それを楽しむというのか。すごい男だな、こいつ。路地裏で絡まれても、リリアン、その威圧でもって全員服従させてしまうんだ! すごいな。能力バトルものみたいだ。でもこのリリアンの威圧、アーサーを前にするとすっかり消えてしまって、ああ、このしあわせそうな表情。それだけに、優しくされたことを拒否するその気持ちがつらくてね、ええ、ラウールが助けに入ってくれて、ほんと、リリアン、よかったなあ。この切なさ、いつか癒えるとよいですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第27巻第1号(2018年1月号)

2017年11月22日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2018年1月号

『まんがタイムスペシャル』2018年1月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』をメインにしまして、ああ、クリスマスですよ。マキがすごくいい笑顔で、サンタクロース衣装でありますよ。さすがの美少女っぷりといっていいものか。はしゃいで見せるその様子も、ちょっと幼なげながらとても美しいのですね。『穂積くんは猫には勝てない』、彩千華もサンタ衣装。トナカイになってる猫が似合ってなくて! いいですね! 『課長と私のおかず道』、保志のその衣装は、橘に着せられたセクシー衣装! サンタ帽をかぶってる課長がなんかいい味出してるんですが、その視線の向かう先が保志なんですね。ええ、なんだかラブを感じさせますね。

『ざしきわらしと僕』。今回はしみじみと心にふれるいいエピソードでした。寝坊して映画にいく約束をすっぽかしてしまった裕貴。映画組、理緒とみうは、田舎の映画あるあるとか、ショッピングモールでの誤解とか、ほのぼのエピソードを積み重ねて、さて裕貴、希組はというと、ああ、日常の暮らしの平穏、その大切さを思うのですね。冬休みの宿題の話題や、だらだらと過ごす長期休み、お正月の空気の残る日常。そしてお地蔵さまに会いにいく。おそらくはざわ子だろう。祀られてるのはざわ子だろう。そう思いながらのお参り。お地蔵さままわりをいつもきれいにしてくれているお婆さんとの会話に、いつも通りができることの大切さなど語られる。ああ、裕貴よ。その若さで、あたりまえの大切さがわかっているのだなあ。思えば、映画組の見にいった映画『君の花。』。その元ネタも、あたりまえの日常を守ろうという話だったじゃないですか。そうしたあたりまえの日常と恋する気持ちがいりまじって、しみじみ感じいる、そんないい話になっていましたよ。

『年上の物理女子は可愛いと思いませんか?』。地味に面白いですね。情緒を解さない湯川のぞみ先輩の面白さですよ。青空に青春の青を感じていた朝永に、青空の青はレイリー散乱の青ですよと教えてくれました。ああ、そのとおりなんだけど、台無しだ! でも、ちょっとこういうの好き。ええ、面白かった。読書感想文への恨みなんかもね、『走れメロス』の時速を検証して云々っていうの、ほんと、先生も困ったのかも知れないけど、こういうのもまた楽しみでありますよ! まあ、学校でうけないのはよくわかる……。けど、そういう感性もいいんじゃないですか、朝永の言葉がよかったですね。また日向で楽しむ風車の実験とかもね、ああ、これちょっとやってみたいかもって思わされて、ちょっと楽しい。ええ、結構気に入っていますよ。そして最後に、朝永が青春の感じっていうのにね、青春なんてたかが第二次性徴期ですよ? 最高だ! のぞみさん、最高だと思います。

『ちんまり経理のヒメ先輩』。なんと、プール回。扉が微妙にセクシーで困ります。さてさて、市民プールにいきますよ。夏休みの最後の日ぐらい羽を伸ばさない? 四宮のこの言葉が、まさかの伏線だとは予想もしませんでしたよ。市民プールにいきました。四宮さん、用事でこられませんでした。若林さんとふたりきりの水着デートといわれて意識しすぎちゃうヒメが、ああ、まさしくお年頃って感じで大変よいのですが、そうか、学校指定の水着、こういうところにもこの子のらしさが出てるようにも思われて、しかしね、プールで耳にした、ここが閉鎖されるかもという噂から、市の税収について考えはじめ、さらには、水泳プールの法定耐用年数や減価償却なんかにまで連想が及び、そしてここから物語がおおいに動き出すっていうのがね、すごかった。血相変えて、車を出してください。いったいどうしたのか。水着も着替えず事務所に戻り、そしてすぐさま銀行へ。なになに!? どうしたの!? って、若林さん、変質者と勘違いされて確保されてるじゃん! まさかの固定資産税の支払いでした。いやもう、ほんと面白い。私にはまるでない発想で物語が動きますからね、もうなにがどうなるかとか予想の外で、いやもう面白いです。しかし若林さん、年頃の女の子に目の保養なんていっちゃ駄目ですよ。逮捕されますよ。

『この恋は合法ですか?』、ゲストです。サラリーマン、市原真が通勤途中に出会った女子高生に告白されてさあ大変。ええと、知り合いというほどじゃないのよね? 近所に住む女子高生、それくらいの認識なんですよね? 市原、26歳。歳の差、10年のお付き合い。うっかりハイと答えてしまったものだから、どうやら付き合いはじめることになって……、なった? ともあれ、市原、うろたえて、犯罪になるんじゃないのか、詐欺ではあるまいか。はじめての経験に、舞い上がるよりも不安の方が先にたつというんですね。女の子、桜田はる。結構積極的に迫ってくる、いろいろその後の展開を思っちゃったりする、そんな子なんだけど、市原がまったくの奥手で、そうそう手を出せないというジレンマ。この詰めるに詰められない距離がメインテーマになりそうですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第27巻第1号(2018年1月号)

2017年11月21日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年1月号

『まんがタイムきららMAX』2018年1月号、昨日の続きです。

『ももいろジャンキー』。もう、めっちゃくちゃ面白いですね。美耶もすっかり打ち解けて、はなともももとも、すごく自然にコミュニケーションとれてますよ。しかし、もものぶたの帽子、はなが作ったんだ! すごいな。って、これ、ネコか! もう、のっけから笑える。面白いなあ。今回は公園で遊ぶんですが、お昼はお弁当。ほう、美耶が作った。はなも美耶もすごいな。ふたり揃えば、料理に裁縫、なんでもござれじゃないですか。さて、ふれあいどうぶつコーナーで、もも、ちょっと他の子とぶつかっちゃって、ああー、モルモットをひとりじめしてるって怒られちゃって、で、この子とももの仲裁に美耶が! 美耶が! 失敗する! ああー、大泣きさせちゃったよ。やっぱり緊張するとそうなるんだ。大変だなあ、美耶ちゃん。この子、葉山めい。ももとも仲良くなって、またはなともね、仲良くなって、でもめいにお姉ちゃんとられちゃった。ここからのももがもうおかしい。ぶーッ! やめて、やめて、これ、面白すぎるのよ。笑いとまらなくなるのよ。しかも連発でしょう。たまらん、強烈すぎます。今回は、美耶とはな、打ち解けて、ちょっと距離も縮めて、名前で呼びあうようになるという、結構重要な段階踏んだ回なんですけど、ぶーッのインパクトから、美耶にハァハァするはなとか、とにかく他が強烈すぎて、しかも最後に自称5歳の葉山卯月襲来! 逃げるべきかどうするか迷ってる美耶とはなもおかしくて、いやもう、ものすごい密度、ものすごい充実。やられっぱなしでした。

『私を球場に連れてって!』。タマ、外野席デビューですよ。内野とは違う趣があるよって。応援歌とかっていうんだけど、レオナの負のループとか! さらには猫子のお母さんのこととか、もう、ほんと、面白い。しかし、そんなにキャッツって勝てないんですか。昔は常勝みたいなチームでしたのにねえ。猫子の母の優勝欠乏症も、過去の栄光あるからこそなのかもですね。以前はよく外野で一緒に応援してたっていうんですが、今はどうしたの? と思ったら、椅子席の方が楽でいいのか。加齢による体力の衰えって、ムゴい。ムゴい話だよ。外野席での応援の迫力、それがありありと感じられる描写、とてもよかったですよ。で、その勢いに押されちゃって、早々にゲームセットしてるタマとかね、ほんと、面白い。これね、なにがよかったって、応援のスタイルは人それぞれだよって、楽しんだもの勝ち、自分にあったやり方見つけるといいっていう、押し付けじゃない楽しみのあり方が語られたところですよ。実際タマも相当に楽しんだようで、あの表情ね、とてもいい。よかったね、そう思ってたら、最後にあの落ちが! ほんと、これ、いい話で終わると思ってたからさ、不意をつかれて、めちゃくちゃ面白かったです。

『TCGirls』。アンがおそろしくやり手ですよ。学園祭でなにをやるか決めましょうという場で、アンの提案したのがTCG体験会。普通に考えたら、そんなの駄目に決まってる! と思いきや、アン、あの手この手で説得する、その手腕がすごい。あのプレゼン道具の充実。スライドまでばっちり準備してきて、ほんと、どんだけ用意周到なんだろう。体験会の趣旨についても、デュエリストを増やしたいという本音をきれいに隠す建前用意してるし、しかも、当然出るだろう反対意見に、とりあえず知ってもらうためにってTCGのアニメまで見せて、見事引き込んでみせる。すごい、すごいわ、小柴アン。君の才能に嫉妬する。江暦さんに対するアンの態度もすごかったですね。グイグイいく。TCGに興味ありそうと見れば、すぐさま、コトネちゃんって呼んでもいいかな?? ここまで踏み込んじゃう。スゴイ。ほんとスゴイ。その後のTCG解説ビデオもすごかった。シオンからメイから、店のみんな動員して、ああー、TCG人口を増やすのは店にとってもメリットあるものなあ、と思ったら、まさかの宣伝! この隙のないプレゼンから、どうしても見た目地味になりがちなTCGにビジュアル面でのテコ入れまでくるというのね、ああ、これは面白いわ。絶対面白くなるわ。パフォーマンスの提案が、アンからではなくクラスの子から出たのもよかったですね。アンひとりで取り仕切るわけじゃないんだって、クラスの子も発案して、アンの提案をよりよいものにしていく。活躍できる場を作り出して、ついにはこの出し物を自分たちのものにしてしまう。この展開、実に素敵でありましたよ。

いちごの入ったソーダ水』。ああ、なんだか少しさみしいです。もうすぐ2年生。クラス替えを心配しているこひめですが、その前にもっと大きな動きがあって、ああ、月が寮を出るっていうんだ。弟の世話をするのに行き来するのも大変だしって、確かにそれはそのとおりだなあ。一度に不安要素が押し寄せて混乱しかけるこひめですが、ちょっと考えて、なにが月にとってよいのか、ちゃんと答を出して、その背を押すのね。本当にこひめが大丈夫かはまだわからない。けど、そのことをこひめも冗談めかしていえるくらいにはなっていて、ほんと、この子、成長したなあ。この漫画は、月にしてもこひめにしても、その成長が実感できるほどに手応えを与えてくれて、そうだからこそ、人は同じではありえない。変化していかざるをえないということを思わされて、それは嬉しいことで、見ているだけでも胸の奥がきゅーっとなる。そして、いつまでもこの子らはこのままじゃないんだなって、さみしくもなって、ええ、変化を、成長を喜ばしく思いながらも、そのままでいて欲しいという気持ちもあるんだなあって思わされました。月のパーカーを着たこひめもいいですね。そして風紀委員の彼女もね。この子も今後、変わっていくんだろうなあ。いつまでもこのままではありえないのだろうなあ。そう思うと、その変化もまた楽しみに思えますね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第1号(2018年1月号)

2017年11月20日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年1月号

『まんがタイムきららMAX』2018年1月号、一昨日の続きです。

『彼女がお兄ちゃんになったらしたい10のこと』。冒頭の眼鏡の女の子。ああ、これ、かりんのかつての姿なのかな? そう思っていたら、ああ意外な展開を見せられましたよ。この物怖じしない子が、学校ではあんなに大人しくしているんだ。眼鏡をかけて、物静かで、そんな姿を兄、とういか、七瀬に見られて、うろたえちゃって、ああ、七瀬、ちょっと物思いですね。いつも元気でくったくなく見えるあの子が、学校では全然違ってる。なにか理由があるのか、云々。悩んで、そして親身になってかりんと話して、家族ごっこで、兄役でという以前に、七瀬としてかりんに寄り添おうとしていた。そうした関係にこれまでよりも少し深まるふたりのえにしがうかがえて、またそれは七瀬以外の家族もおんなじなんだって。ええ、かりん、人に恵まれてますね。ええ、ごっことはいうけれど、本当に家族なんだな。皆がそれぞれに支えになれる、そんな関係なんだなって思わされました。

『どうして私が美術科に!』。タイポグラフィの授業でPCを使います。というので、いつもとはちょっと違った雰囲気あって、面白いな。そうか、無意味にはしゃいでたら、提出日ぎりぎりになってしまいましたか。焦りながらの課題の最中、テーマ「私」におおいに悩む彼女らの姿がおかしくって、それなりにそれっぽいの決めて作っちゃえる子がいれば、桃音みたいに、悩んで悩んで、迷走して、課題どころか、友達と自分の関係にまで踏み込んでいっちゃって、ああ、この子、真面目すぎるというか、突き詰めて考えすぎだ! でも、こういう表現に自身のありようを問うような人は、これくらい踏み込んでいくことも大切なのかも知れないなあ。好きってどういうことなのか。ただつきあいが長いってことじゃないよ。よく知ってるということでもないよ。そうした中に、自分にとっての好きってどういうことか、ひいては自分とはどういう存在なのかという問の答にたどりつく道があるのかも知れませんね。ええ、桃音、答にたどりつけたようですね。

『タベモノガタリ』。タイトルが変わりました。食べかたに工夫をこらす子たちの漫画。今回はプリンの食べかたが話題になって、ああ、カラメル食べないのか! そうか苦手だからきっちりきれいに残すんだ。なんかもったいない。カラメルがなんかプリンの特別みたいな感じなのにな、といってしまうと、みかんの嗜好にケチをつけるようになっていけませんね。この漫画の趣旨はここからですよね。じゃあどんな食べ方ができるか。ストローで最初にカラメルだけ吸ってしまう。名づけて原油採掘型。いやいや、バカなんですけど、そんな食べかた、はじめて見たよ! ってな感じなんですけど、それをいろいろ、わび・さびだ、快楽主義だ、品評するみたいになってるのがおかしい。さらにボーリング型とかね、はあいろいろ考えるもんだ! そしてみかんの姉のチャレンジ。名づけてショットガン。嫌な予感しかしない……。って、ほんとに大惨事じゃん! ほんと、あの最後の詫びしさの凝縮されたような絵面。ものすごかったです。

『のけもの少女同盟』。すずめの部屋で勉強会というんですが、いやもう、すごいな。すずめがひとり暮らししてる理由が語られたと思ったら、まさかの乱入者! すずめの母! ええと、父の再婚相手の美咲がクローゼットから登場! 無茶苦茶すぎる! さすがですよ。しかもこの母、すずめのことが好きすぎて、というか、それは引く! お姉ちゃんでもペットでもなんでもいいって、発想が酷い! しかもすずめには友達はいない、そんな前提で行動してる、それもまた酷い! ほんと、なんていったらいいのかわからんのだけど、とりあえずすずめのことが好きすぎることは充分によくわかりました。けどね、やり方こそはいろいろおかしくて、それこそすずめ向けではないんだけど、この人なりにいろいろ心配してることは本当で、そしてそれが伝わったのでしょうね、霞と電話で連絡しあう仲になるというのがね、なにか面白くて、それでなんだか暖かみも感じたのですね。

はんどすたんど!』。体育館に鏡が装備されました! しかし、ここから学校の怪談に話を持っていくななみ。脱線女王だよ。ひなたがすっかり怖がっちゃって、でも意図せず呪いの大鏡という名づけ親になってしまったのか。それ光栄なのか? ともあれ、鏡で自分の姿をチェックしていくのだけど、いや、いちごさんは別にそのスタイルでいいと思いますよ。姿勢とか動きとか、いろいろなところに意識向けていって、ななみといちごは柔らかさを意識するといいとかね、で、いちごはどんどん迷走していく。迷走女王だよ、ほんと。課題が見えたら、どうするか、ちゃんと考えて動くところがいいですね。ななみ、いちご、ふたりともにゆかの動きの研究に向かって、ゆかはどういう意識でもって演技してるかとかね、でもそのやり方はゆかにはいいけどひなたには向いてない。そういう試行錯誤が、体操という競技に取り組む彼女らの姿勢を伝えつつ、同時に面白さの源になっているのが実によいと思いました。そして最後に課題の話題。ああー、ゆかちーがとてもいい表情したよ! あのふたりをガミガミ叱るいちごとか、素晴しいな。部活と学校の勉強と、ちゃんといろいろに心を配って取り組む。そうしたところもとてもよいですよ。というか、ゆかちーが勉強駄目っていうの、なんかまだ慣れなくっておかしいのですよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第1号(2018年1月号)

2017年11月19日日曜日

『まんがタイムファミリー』2018年1月号

『まんがタイムファミリー』2018年1月号、一昨日の続きです。

『ウチが古武道宗家』。ちょっとキャラクターがエキセントリックすぎるきらいはあるけれど、面白くっていいですね。古武道道場の娘が、父に振り回される。まだ高校生だってのに、お見合いだなんだって連れ回されて、本人そんな気まったくないから、ねえ、迷惑だよねえって話。けど、この娘、薫、恋愛にまったく興味がないわけじゃない? 学校で、好みなのかなんなのか、まるでわからん感じだけれど、突然告白されて狼狽したりね、それでうろたえると拳法の構えが出る。こういうのがおかしいです。それでお見合い。相手もやっぱり武道関係なのか。最強の金的とか物騒な話してますが、薫がさっぱりついていけない、興味がないのがいい感じ。それで向こうの息子もまた変なやつで、庭に出るや手合わせ願うんだ! そこにくだんの告白少年、武者小路が介入してきたりね、すぐさま返り討ちにあった武者小路に対する見合い相手の態度に不快感じたか、薫、正拳突き一発で沈めたりね、この馬鹿馬鹿しさ、悪くないですよ。なにがおかしいって、息子の構え、見合相手の母も同じ格好で薫の父に対峙してるとかね、ほんと馬鹿馬鹿しくってよいですよ。しかしこれで相手から気に入られてしまって、どうする薫って感じですが、手合わせでは強さ発揮しても、こういうやりとりにはどうも弱いみたいですね。

『パパとあそぼう!』。なんか子供のころの気持ち、いろいろ思い出されましたよ。支払いしたいからコンビニにいく、そういうママについていきたいというさくらですよ。7時前、そんなに暗くないけど、それなりに夜道。暗いよ、怖いよ、そういうパパに、パパをおとりにして逃げるとか、さすがのさくらさんです。で、最初は怖くなかったさくら、実際夜道に出てみれば怖くなるっていうのね、ええ、子供ってそんな感じだって思わされました。そしてママが佐藤さんの奥さんにひっかかって立ち話。ああー、こういうの長くなるのよね。わかる。子供のころ、そうだった。母に連れられ、買い物でもなんでもだけどさ、こうやって立ち話されてさ、もうはやく帰りないのに、もう退屈で退屈で、嫌だったなー。あのパパとさくらの驚きの感情。あれが、ありありと共感もって感じとれて面白かった。コンビニでもね、ついつい買い物しちゃったりとか、そういうところもあるあるって感じで面白かったです。

『いにしえや浪漫堂』。昔の健康グッズですか。これ、ええと、スタイリー? これは自分にとってももう懐かしCMって感じで、そのものは知らないってくらい昔の器具ですよね。しかし、これ、効果あるのか? ルームランナーとかもありましたよね。そういう、ああー、なんかそういうのあったって器具を次々紹介して、極めつけがぶらさがり健康器ですよ。あれ、本当に効果あったのかな。ぶらさがり健康器の昔にさかのぼった潤が、紅茶キノコをご馳走になったり、って、これ、衛生の観点から問題ありだったやつよね!? 見事にあやしい健康器具に踊らされてる昔の家庭に、なんともいえない表情浮かべてる潤ですけど、こういうの、今でも変わってないですよね? あやしい器具とかあやしい飲食物、さらには効果のありようがない、むしろ危険な健康法、療法とか山ほどあるものなあ。正直、ぶらさがってるくらいの方が健全だったんじゃないかって思うくらいですよ。で、今回は落ちがふるってましたね。ああ、我が家にもぶらさがり健康器! この再会、ほんと、おかしかったです。

『かしこみかしこみ』。もう、最高ですよ。SNSで知り合った子と会いますよ。同じアイドルグループのファンだっていうんですが、SNS上と対面とで印象が全然違う。それ、本人も気にしてるんだな。リエリエさん。いやあ、この子、好みですよ。とてもいい! リエリエの早紀っち対策がまた面白かったです。なるほど、SNSでの雰囲気は自分では出せないからと、それをムクに託すんだ! けど、その作戦、あんまりうまくいってないようで、ちょっとギクシャクしてる? そんなふたりの関係を一気に進展させたムクのナイスプレイですよ。ふたりの好きなアイドルを知らない。じゃあ教えてあげるって、映像見られるカラオケに連れていって、これが有名、これが元気が出る、これが一番かっこいいって、次々PVを流していく中で、ふたり、緊張とか気負いとかなくなって、もうすっかり旧知の友達じゃん。あの変化、あの気持ちのつながりよう。すごかったよ。ほんと、ふたりの気持ちがわーって盛り上がって、どんどんユニゾンしていくその様。わくわくさせられて、もうひきこまれる思いでした。

  • 『まんがタイムファミリー』第36巻第1号(2018年1月号)

2017年11月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年1月号

『まんがタイムきららMAX』2018年1月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。チノとリゼが、ふたり冬の出で立ちですよ。白を基調にまとめられたこの表紙。白い手袋、白タイツ、白いドレスに白い帽子のふたり、寒さを感じさせないその様子。ふたり寄り添って、その表情はやわらか。その親密さもまた穏やかに暖かな感情を呼び起こすかのようですよ。ふたりの髪の色も、白の調和のなかにまとまって、ひとりピンク色のワイルドギース、いや別個体? この子も不思議と調和して、可愛いアクセントになっています。

フレッシュゲスト、たくさん掲載されていますよ。

『しょうこセンセイ!』。高校教師、吉田翔子は8歳の天才少女。生徒からも教師からも好かれ頼られる、というんですが、恋愛のいろいろ聞かれたりね、ちょっと遊ばれたりもしています。でもね、生徒が面白がっていろいろ聞くのはいいけど、ガチで相談する教師連中、君らはダメだよ! すっと身を引くその姿勢、いかに苦手にしてるか見えようものですね。そうか、校長先生が母親なんだ。母のこと大好きで、朝、出勤前の様子など、ほのぼの母娘でありますね。いろいろいたらないながらも頑張ってる姿、悩んだりね、その悩みをぬいぐるみのミッシェルに相談してたりね、年相応っぽいところもありながら、いろいろと努力する。それは、憧れの人、母に近づくためなんですね。その白衣も母のお下がりなんだ。ええ、頑張るちびっこ先生の魅力、押し込んできますね。

『ともだちライン』。見た目も怖い同じクラスの女の子、梶崎奈緒に呼び出され、はたしてなにをされるのか、そう思ったら自己紹介だった。覚えてないのか? いったいなにを? というのだけど、なるほど、このふたり本当は幼なじみ。けど、柏木はじめは奈緒のこと覚えてなくて、ちょっとした片思いですよね。自分から、幼稚園のころ一緒に遊んでた奈緒だっていっちゃえばいいのにね! 奈緒の姉、秋奈の介入があったりね、で、そのごたごたの中で、はじめのこといっちゃんって、昔の呼びかたしたりしてね、もしかしたらっていうんですが、ええ、この不器用なふたりの関係。今後どういう風に転がっていくのか。そうしたところに面白みが出てきそうです。

『おんすて!』。おお、アイドルものですね。アイドルを養成する学校、ライトアップ学園。そこで学ぶ安藤あかりは、気持ちこそは一人前だけど、実力その他はまだまだ未熟。居眠りして廊下に立たされたりね、けど罰を受けながらもあっけらかんとしてる強さ、つよさ? マイペース? 凝りない感じ? これはよい感じですね。立たされた廊下でも、長門くる、小内りか、花宮さりとわいわいやっちゃって、さらに叱られる。緊張のあまり催眠術? 暗示? に逃げて、それでも貧血で倒れちゃうくるとか、個性的な面々ばかり。この子たちが、あかりにひっぱられるかたちで即興ライブをやってしまう。勢いでおさわがせ。結局さらに叱られてっていうんですが、それでもめげない、そんな元気さ、よい感じですね。

『絵師になるための100のやりかた』。入学後、2週間たっても友達のできなかった紗奈。漫画研究部に入って、お絵描きライフと友達たくさんを実現しようというんですが、そうか、それをするのにも結構勇気を必要とする、そんなタイプのお嬢さんですね。部長の黒葛原に同じクラスの白坂、ふたりとも落ち着いた感じで、紗奈、よかったのではないでしょうか。と思ったら、四ツ森楓。やたら元気な女の子。そうか一年生。同じクラスの白坂のことは覚えてなかった紗奈も知ってるくらいの有名人。そうか……、変わりもので有名なんだ……。画材として水彩色鉛筆を使ってる紗奈に四ツ森、パソコンでのお絵描き教えてくれて、なるほど、紗奈もパソコンで絵を描いていくことになるのかな? ネットに投稿している人たちのイラストのクオリティの高さに驚いて、自信をなくす紗奈。これは、本当にそうですよね。うまい人、ほんと、こんなに!? ってくらいいるものなあ。そうした状況を前に上昇志向を隠さない四ツ森。対し紗奈はなにを目指そうというのか。なにを絵に求めているのか……。自問自答で辿り着いた、その理由。それがよかったですね。今はただ描くことが楽しい。その素直にしてシンプルな理由がよかったなって思いましたよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第1号(2018年1月号)

2017年11月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2018年1月号

『まんがタイムファミリー』2018年1月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』をメインにしまして、クリスマス一色ですよ。サンタクロースっぽい格好したチエちゃんが、ケーキを一口ぶんこちらに差し出してくれて、ああ、なんだかしあわせな情景。ケーキに乗っている人形が面白いですね。ああ、トナカイ! 『シロクマはシェーカーを振れません』も見事にクリスマスですよ。トナカイフードの花、可愛いです。『僕しか知らないあやの先輩』は、ふたりサンタの帽子を被って、ふたりでパーティーでしょうか。なんだかいい雰囲気かも知れませんね。

『役職名はお嫁さん』。陽大の母、すごいな。すごく深刻そうなメッセージ送ってきて、息子とその妻を心配させるだけ心配させて、実は特になんてことなかったっていう。息子夫妻と一緒に食事をしたかったんですね。あるいは、同居へのいざない。わりと大雑把な母だけど、仕事脳の美如とは相性よさそうだし、腹になにか持っている、そういう様子がないのがいいのかもなあ。で、あの寄せ鍋のね、まさか鍋に失敗の可能性がこんなにあったとは! 失敗の可能性をうまいこと回避する美如の有能さ! すごくいい。さりげなくね、母を導いて、ええ、いい関係築けそうでとてもいいですよ。で、父と息子のね、寄せ鍋に対する感想。いつもみたいにドロドロしてないとか、得体の知れない草とか、ほんと、普段はどんななのか。この寄せ鍋、家族のメタファーでもあったんですね。最後にこういうしめかたするの、うまいなって思わされましたよ。

『牧場OL』、最終回。ああ、もう感慨無量ではないですか。何年たったのかよくわからないんだけど、野花がね、もうすっかり立派に先輩になっちゃって、またまた個性的な後輩なんかもいちゃったりしてね、そして今日はスアンさんが再来日! それで初田牧場に関わりあった人たちも集まってくるっていうんですが、ああ、糸魚沢、あんまり変わってないのね! 新婚の鹿谷夫妻もすごくいい。っていうか、親父さんが、まあ、もう、ねえ! おかしい。舎熊さんもうまいこと人生をエンジョイなさってるな。ほんと、なじみのある顔が続々やってくる、これがもう嬉しくってですね、ああ、なんだろう、自分もまたこの同窓会めいた集まり、その一員になったかのような気分ですよ。鶴沼さんも変わらず素敵だし、そしてスアンさん! まさかの胴上げか! ほんと、変わったところ多々あれど、根本は同じだ! ええ、こうして集まる機会を持って、そこに本当にしっかりした野花の姿なんかも見せてくれて、いい最終回だったと思いましたよ。野花、かっこよくなったなあ。

『広島さん友達になってください』。これもまた楽しい。クリスマスですね。赤いダウンに赤い髪。タミが見たらカープと思うに違いない。そう思わせて、サンタさんって、ああ、季節の人気ものには勝てないのですか。しかし、サンタといえば赤い、赤いといえばカープのネタが最後にふたたびやってくるとはね、期待を裏切らないというか、ほんとサービスってやつだと思いました。平和公園で開かれるドリミネーション。なるほど、光のお祭りだ。子供は駆け出すよ、はぐれると大変だよっていう事前情報どおりになるんだけど、タミもそうなら母もそうか! キミが一番のしっかりものでありますよ。クリスマスのパーティーとおよばれもまた楽しからずや。さらに父まで戻ってきて、にぎやか、皆もしあわせそう。とてもいい、あたたかみあるエピソード。大変よかったです。

『妹のおシゴトは時給2000円』。面白いなあ。ミエ子、もしかしたら兄のことを好きになってきている模様。苦悩ですよね、妹。もちろん血縁じゃないからなんの問題もないのだけど、家庭内恋愛は禁止!? 好きになったら妹のバイトは続けられない! お金のピーンチ! って、この現金な考え、実にミエ子らしいんだけど、それでも気持ちは揺れ続けるのね。ミエ子、思ったよりも夢見る少女ですなあ。衣々子が素晴しかったですよ。ミエ子の相談に乗るんだけど、ミエ子の好きになったという相手、語られる言葉のはしばしから、それは自分と結論づけるのね。ええ、いいですね、もっとやれですよ。衣々子のね、ミエ子にかけた言葉は強くて、胸に迫る、そんなよさがあるんだけど、なんといってもこれ、誤解だものなあ。で、誤解したままにミエ子動くんだけど、ああ、只野、全然そっち方面には感度がない! なにがあろうとミエ子は妹。その頑として揺るぎない只野のあり方。ラブコメには壁、障害はつきものですが、徹底的な鈍感が立ちはだかってきましたね。

  • 『まんがタイムファミリー』第36巻第1号(2018年1月号)

2017年11月16日木曜日

お好み焼吉野

お好み焼きを食べにいっていました。京都のお好み焼き屋。吉野という店なんですが、自分はもう本当に食事できる店のこととか詳しくなくって、いや他のことも全然知らないんですけど、ともあれ、人に教えてもらった店。いくのはじめて、京都の七条。京都駅からしばらく歩いたところにあるんですが、この店がまあよかった。そんなに大きな店ではないのですが、店に入る前からにぎわう声の聞こえてくるような店で、入り口の戸を開けたらばお客さんいっぱい。ああ、この人たちは地元の人だな。これだけ地の人が入ってる店ならさぞやおいしいに違いない。ええ、そのとおりでした。これはいい店を教えてもらいました。

お好み焼きと焼きそばの店ですね。といた小麦粉に具材を混ぜ込んで焼くのではなく、焼いた具をどんどん積み重ねていって、粉でまとめるタイプのお好み焼きです。普通のお好み焼きに、そばを入れたもの、またうどんを入れたものも選べて、メインの具材も牛、豚、イカといったメジャーなものから、スジ、ホソ、油カスといった独特の具材もありまして、いやね、このスジ、ホソ、油カスがいい。ホルモンですかね。ホソって、どこの部位だろうと思ったら小腸なのか。これらを、普通のものや、そば入り、うどん入りと組み合わせて一品にするといった感じ。お好み焼きは、お店の人がちゃんと焼いてくれて、それが各テーブルの鉄板に運ばれてきます。鉄板には火が入っているので、運ばれてきてすぐから充分に火の入った状態まで、刻々と食感が変わっていって、最初のふんわり熱々もおいしければ、終盤のパリパリになったものもおいしくって、この変化を楽しめるのも大変によいと思います。

ではちょいと写真で見てみましょう。

Okonomiyaki

これはオムライスというやつですね。とはいえそば入りを頼んだので、ほぼそばなのですが、焼いた卵でもってくるりと包まれています。この具材はスジ。

Okonomiyaki

これは豚玉ですね。非常にスタンダード。これもおいしかった。

Okonomiyaki

最後にそば入り。具材はホソ。

実はこの後に追加でうどん入りの油カスも頼んでいるのですが、食べるのに一生懸命すぎて写真を忘れました。で、このうどん入りがめちゃくちゃうまいの。あれー、うどん入りとかはじめてだけど、もったりするかな? とか思ったんだけど、とんでもない。ええー、うどんが一番おいしくない? 油カスの味わいもあるのか、ともあれ、これ最高でしたね。また食べにいきたい。今度はうどんからスタートしたい、みたいなこと思うくらいにいかしてました。

3人でお好み焼き各種4品。飲み物はビール、チューハイを1杯ずつ、つまり各2杯ですね。これでひとりあたり2500円っていったところ。これは安いわ。こんだけうまくて、こんだけ満足できる量があって、こんなに安いって、なかなかないよ。ええ、ほんと、これはいい店を教えてもらいましたよ。

2017年11月15日水曜日

ブルボン フェットチーネグミ

 なんか、気に入ってるみたいですよ。フェットチーネグミ。ぺったんこのフェットチーネ状グミだからフェットチーネグミ、なのでしょう。職場の近くのコンビニにあって、ついつい欲しくなってしまうという罠のようなお菓子です。小さな袋に50gはいって、袋の口にチャックがついているので、ちょっとつまんで残りは後でというのもやりやすい。100円。消費税入れて108円。なんとなく買うにもいい価格で、ええ、なんとなく買ってしまってます。これね、疲れてる時に欲しくなるんですよね。パッケージにもある、きゅんとすっぱい! そのすっぱさを求めてしまってるみたいなんですね。

すっぱいのは、すっぱいパウダーのためだそうですよ。すっぱいパウダーってなんなのか。成分表見ても酸味料とあるだけでなんなのかはわからないんだけど、まあクエン酸かなんかなんだろうなあ。このすっぱさが、くたびれてる時には効くんですね。パウダーが表面に付着しているから、口にいれてすぐこのすっぱさがくる。次いでグミを噛んでフルーツの味が広がる。ほどほどの噛みごたえと、しつこくない甘さがちょうどいいんでしょうね。おやつとしてつまむのにうってつけです。

このグミ、ついついフルーツ系を選んでしまうんですが、ピーチとグレープ、ちょっとはなれた売り場にゆずがあるの今日気づいたところなんですが、他にコーラやソーダといったのもあって、けどついついピーチかグレープを買ってしまう。それはきっと、酸味との相性を優先してるんだろうなあ。疲れてる時には甘いもの、それからすっぱいもの。その両方を一度にとれて、かつ弾力のある噛みごたえ。このまとまりが気にいってるのだと思います。

とはいえ、私は顎に問題があるので、グミ食べすぎると顎関節症が出るから、あんまりたくさん頻繁に食べてはいけないと思うんですよ。でもまあ、買っちゃうんですけどね。

2017年11月14日火曜日

『まんがタイムきらら』2017年12月号

『まんがタイムきらら』2017年12月号、一昨日の続きです。

『されど蜜月』。2話目も面白いです。愛と一緒に学食にいくことになってしまったケイ。あのネガティブな想像。他の子たちのささやきかと思いきや! ってあの表現、うまいですね。この子の考えすぎなところ、よく出ててよかったですよ。食堂でも面白い。不良ぶっている愛だけど、不良を理解してるわけではない。不良ならやきそばパンだろうって、そんな常識知らない! で、声が小さくてやきそばで注文が通ってしまうというあかんっぽさ。実によかったです。またやきそばを食べようという時も、あ、マスクとったら可愛い。あちって、可愛い。と思ったら、まさかふーふーして酸欠で倒れるとか、予想を超える展開でした。でもこの子ね、ケイにいろいろバレちゃってね、でもそれで結果ケイにここまで食い込めたわけで、というか、いくときはグイグイいく子だな、あいぼん。ともあれ、ケイと普通に話せる仲になった。でもってマスク禁止。ええ、うまい具合に間違いが正されて、私もほっとしましたよ。ええ、普通にしてたらいいんですよ。きっとこの学校ではうまくいきますよ。

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』。そうかあ、次回で最終回なのですね。空に現れた巨大なクジラ。さて、こいつをどうしよう。千歳がですね、なんと人前で魔法を隠さなかった! 軽音部に知られちゃったわけだけど、大丈夫だって、ええ、彼女ら、新たな局面に踏み出そうというわけですね。空飛ぶクジラも、オリーブのパフォーマンスということで処理しました。って、すごいパフォーマンスだな! けど、こうして誤魔化し続けるのではなくて、だんだんと魔法のこと、魔法使いのこと、知っていってもらおうと方向転換したというのですね。ああ、魔法の世界とこちらの世界、それが一部の人が知るだけでなく、広く知られることとなり、さらには交流なども増えていくのだろう。世界が、世の中が、人の意識が変わりますね。わくわくする千歳の気持ち、すごくわかる。ええ、これ、最後の最後に、すごく魅力的な展開持ってきましたね。最終回で描かれるのはなにか、楽しみになる展開ですね。

『ハッピーセピア』。みなみとかえでの関係。ちゃんとふたたび結ばれましたね。みなみにとって、かえでがいつしか気になる相手になっていたということもあれば、かえでにとって、この時代の、高校生のみなみも大切と思うようになっていた。このかえでの気持ちの変化、これにははっとさせられました。この時代のみなみのこと、いずれ帰る未来のみなみのかつての姿として見るのではなく、ひとりの人として向きあおうとする、これは本当に正しいことだと思わされたのですね。大人のみなみの悔いを晴らすために友達になるのではない。高校生のみなみが大切な人になっているのだという変化に、この時を超えた出会いの意味が、価値があったと思わされたのでした。そして最後にね、この時代のかえでのことが皆に知られてしまって、このややこしさ! ええ、ほんと、ちょっとした混乱要素ですね。これ、どういうかたちで収束するんだろう。みたいなこと考えるだけでも楽しくなる。面白い想像の種がまかれて、いい読後感。いい最終回になったと思います。

『おかわりシンデレラ』。もこ、元シンデレラを押しつけられるのが嫌で、学校さぼっちゃったか。いや、でも、まあそうだよな。お前はシンデレラだなんて、知らないこと求められても困りますわね。でも、それで家まで魔法使いと王子がくるとかね、あのピンポン連打とシンデレラ連呼。もこの、押し売りよりひどいという言葉、うん、大変だなあもこ。掃除、家事が苦手というもこ。適当に誤魔化してみたりね、わりとしたたかでいい感じ。でもって、継母+姉ズの彼女が掃除させられちゃってるというのね、やっぱりこうして、かつての役割りにしばられたみたいな前提ながらも、全然役割りどおりにことが運ばないというのがいいと思います。王子の肖像写真を即ゴミにしてしまうもことかね、シンデレラを押しつけるな、思ってることちゃんといえたところとかもね、よかったと思いますよ。全然通じてないんですけどさ! 前途多難ながらも、もこはもこで、今の自分らしさ、地を出していくのがよい感じと思えるエピソードでした。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第12号(2017年12月号)

2017年11月13日月曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年12月号

『まんがタイムジャンボ』2017年12月号、先日の続きです。

『大漁ガールズ』。今回は水族館なんですね。ハルキはどの魚を見ても釣りや食に繋げてしまって、趣に欠ける子だなあ! と思うんだけど、そうでした、この人ははじめっからこんな感じでした。ハルキに雪子に栄子。それぞれの好みが見え隠れするのが面白くって、とりわけ栄子ですよね。ちっこいのが好きなんだ。ペンギンについていったり、ハルキの趣味につきあわずクラゲに夢中だったり、ね、これよかった。アカメにまつわるくだりもおかしかった。私の本能を刺激するモノ、ハルキがそういえば、栄子と雪子、そろってトイレを指差すとかね。でもってハルキの、いつかアカメを釣ってみたいという憧れに、ゲームで釣れるよって。ああ、この栄子のクールさ。というか、根本的に釣りに興味ないよね、この子! ほんと、この温度差もいい感じ。それでいて、3人、いい仲間になってますよね。

『偏食女子は恋でおなかを満たしたい』。この漫画、どんどんいい感じになっていきますね。平岡から特訓を受けているアキ。グリーンピースに挑戦中というのですが、がんばります! いい笑顔! でもこれ口ばっかりで、どうしてもグリーンピースご飯食べられなくて足踏みしてるアキに痺れをきらせた今野が無理矢理食べさせようっというのね、あれおかしかった。グリーンピースが苦手な理由、なるほどパサパサしてるから。パサパサ? と思ってしまった自分は、平岡同様しあわせな食に恵まれてきたのかも知れませんね。パサパサしているグリーンピースは冷凍とか缶詰のものなんだって。そうか、旬のものを炊き込むと甘くてふっくらしているとのこと。そうだよな。グリーンピースってそうだよな。今回、かくして見事にアキ、グリーンピースを克服して、そしてアキの偏食の背景もうっすらと見えてきた。そうかあ。この漫画、単純に偏食が酷いって話にとどまらない広がり持ちそうですよね。その可能性にひかれます。

『けいさつのおにーさん』。今回はおねーさんだ。百瀬さんが出会った花屋の青年。そうか、イケメンでしたか。あるいはすなわち好みでしたか。食事中にぼーっとしちゃったり、いろいろ思い悩んだりしてね、なんかいいですね。これも青春なのか? それで花を買ってみたりして、あー、うきうきなさってる。よろしいなあ。しあわせそうに浮かれてるおねえさん、素敵でありますよ。そしてこのふたり、なんだかちょっとすれちがい。花屋のお兄さん、織井くん、清楚なお嬢さんが好きだっていうの聞いて、あー、百瀬さん、自分じゃないんだって思っちゃったんだ。でも織井くんのいうそのイメージってまさに百瀬さんだっていうの、今のところ気づいたのは手塚さんだけなのかな? 手塚さんが見守ってくれてるなら、もう大丈夫な感じがしますよね。しかし、恋を恋と意識してない、そんなあいまいな思い。もどかしいながらも、ほのぼのとしたよさがありますね。

『あの日の海と16歳の夏休み』。今回もいい話でした。アザミさんの店が休みというので、こちらにきてくれました。さきの友達。柚月。手のかからない髪形にしてくださいという、その理由が切実! 親孝行するんだって。母ひとりで私と弟を育ててくれていて、という母の苦労の原因にネットワークビジネスでやらかすっていうのがあって、うわあ、これ、つらいなあ。これ、もうかるからっていって引き込まれちゃったんだ。つらいなあ。ともあれ、母に恩返しするまでおしゃれは二の次というこの子。いろいろがさきと比較されて、ああー、柚月は通学の時間にも勉強してるんだ。かたやさきはというと、寝てますけどなにか? いいなあ。うん、自分も寝てます。以前は本読んでたんだけどなあ。店長さんがね、あんまり勉強してなかったことを後悔していますっていうの、これ、切実だ。美容師には化学の知識が必要だからって、セミナー通ったりしてるんだ。でも、仕事するなら常に勉強というのは確かですよね。そして柚月の新しい髪形です。ああ、これは素敵です。もともとも可愛かったけど、こうして綺麗に整えられた髪形の、よりまとまって落ち着いた雰囲気がとても魅力的。ええ、こうしてカットで見た目を変えるだけでなく、その先にある気持ち、意識も変化する。フレッシュになる。そうしたところにこの漫画のよさを感じます。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第12号(2017年12月号)

2017年11月12日日曜日

シン・ゴジラ

 テレビで『シン・ゴジラ』をやってまして、つい見ちゃいました。見入っちゃいましたね、大河ドラマとの合わせ技で夜のまとまった時間をほぼ全消費してしまって、ちょっとあれやこれやいろいろやるというのは無理な感じ。なのでもう簡単に、ざっと雑感だけ書いてしまおうと思うんですが、ほんとに簡単にいうと、やっぱすごいなあ、面白いなあ、に収束してしまう。私はこの映画、映画館で見てたんですよ。はじめての4DXで見た映画になったのですが、『シン・ゴジラ』に関しては、特に4DXでなくとも充分楽しめたのではないかな、そんな印象も持っています。意外と静的な映像が多いといったらいいでしょうかね。自分が劇中において、起こっている事象を体験するというよりも、今この国の首都において起こっている異常災害を、メディアを通じ見守っている、そんな感触があったといいましょうか。あるいはこの感想は、ここ数年の災害にまつわる経験がそう思わせているのかも知れません。

しかしそれにしても、去年は映画がものすごかったですね。とりわけアニメとか特撮とかがそうで、まずもって『シン・ゴジラ』で度肝を抜かれたと思ったら、続いて『君の名は。』が爆発的な大ヒット。それでさすがに終わりかと思いきや、いよいよ年が暮れるというその目前に封切られた『この世界の片隅に』。おそろしいことに、この映画、1年たってもまだ劇場にかかってますからね。アニメ、特撮といった、いっちゃあ悪いですが、あまり映画のメインストリームではない、そんな印象さえあるジャンルがこうも立て続けにヒットして、しかもいずれも評価が高くて、なんて一年だったのだろう。ちょっと尋常とはいいがたい。さらに加えていえば、その三作、どれもどこかに先の震災にまつわる傷、それを抱えているように感じられたのも印象的でした。いや、それは映画がではなく、見てる私が、だったのかも知れませんけれども。

『シン・ゴジラ』、私をとらえた描写、それはもういくつもいくつもあったのですが、なかでもひとつ選べといわれたら、もうね、ありきたりなんですけどね、首都を壊滅させたシーン、あれですよ。ゴジラが吐くビーム、あれがおそろしく印象的で、こわいとかすごいとか、そういうのもう全部すっとんでいっちゃって、ただただ圧倒されてしまいました。ここまで圧倒的な、もう駄目だ、どうしようもないという諦めに似た感情が、映像の美やその音響の鋭さによって意味を剥ぎ取られてしまって、起こっていることをまるで空白そのものになった自身がその身体の全面でもって、ただただ投射されるままに受けていた。ただ生起する現象を、またひとつの現象にほかならない私が、ごうごうと風を受けて揺れるに似たありようでもって、あぶりだされていた。なんともいえない感覚であったことを今も覚えています。

今回のテレビ放送は途中にCMが入るから、インターバルができて、一息つくことができて、だいぶ楽に見ることができましたね。映画館だと、当然ですけど全部が一続きでしょう。濁流のような情報の流れに、あっぷあっぷしながらとにかく食らい付いていくような映画でした。けどその圧倒される感覚があったからこその『シン・ゴジラ』でもあったなあ。大きなスクリーンに、巨大な、それこそこれまで見たこともないような異形の生物がその巨体を揺らしながら迫ってくる。テレビじゃ残念ながらそこまでの迫力、まるで向こうからのしかかってくるような、はないですからね。ええ、可能なら映画館で見たい映画のひとつだと思いましたよ。

ですがね、今回のテレビ放送。いつもなら早々に寝てしまううちの年寄がですよ、頭っから最後まで、もう食い入るように見てました。最初は途中で寝るつもりだったらしい。ところが、そうもいかなくなったらしい。圧倒されたんでしょうか。CMの間もまるで固定されたみたいに席を立つこともせず、ただただ見入ってました。あんな父親見るのはじめてかも知れん。『シン・ゴジラ』のスポンサー、破格の効果でしたよ。提供の甲斐があったってもんですよ。それくらいに人を引き付け、釘付けにする。すさまじい映画だと改めて感じさせられました。

2017年11月11日土曜日

『まんがタイムきらら』2017年12月号

『まんがタイムきらら』2017年12月号、一昨日の続きです。

三者三葉』。いよいよ文化祭ですよ。いや、もう、実にいい。魔女っぽい格好した双葉にガツーンとやられたと思ったら、続けざまに猫耳葉山ちゃんとかね、素晴しいわ。ふたりとも、めちゃくちゃ愛らしい。さて、それぞれのクラスの企画、素朴ながらもちゃんとしていて、この実際に則している感、すごいなって思いますよ。双葉のクラスのスタンプラリー、小芽が一箇所目のスタンプを担当するんですが、あのつぎはぎのオバケ。あれもまた可愛くって、でね、クイズが間違えてたせいで誰もこない。あの待ちぼうけのオバケ、そわそわしてるのね、もう最高に可愛かった。動作が、動作がいいよね。そしてにゃんだふるカフェ。300円で飲み物とカップケーキ or クッキー。このお菓子は秘密の花園の提供なんですが、猫をかたどったその愛らしさに、西山、葉山ともに冷静を失ってしまっている。これも実によかった。と思ったら、双葉、カフェにきて、肉うどんを御所望か! このマイペースすぎる彼女。しおーんってなってるその表情、これいいですねえ。で、薗部が光と遭遇。ああ、これ、ただじゃすまない。えらいことになる予感がしますよ。

『みゃーこせんせぇ』。今回、骨格模型とのからみだけだ。ホネが、助手をやってるその給金はいただけないのかと。それ聞いて取り乱す先生がおかしくって、そうだよなあ、個人の収入からちゃんとした給金出せないよなあ。そんなにもらってそうに見えないもの。で、骨格模型に新事実。そうか、食事、必要ないんだ。って、そら骨格模型は食べなくっても大丈夫よ、骨格模型にご飯あげてるとかいわれたら、大丈夫? ってなりそうなもんですが、いやいや、やっぱりこれ、よっぽどの異常事態ですよね。だって用意したら食べるんだもの。このホネの、見た目は可愛いのに相当まともじゃないというの押し出してくるの、ずるいですよ。めちゃくちゃおかしい。今回は細胞を若々しくする薬なる怪しげなもの飲まされて、ダメージ受けたら小さくなりましたって、スーパーなマリオじゃないんですから。でもってそこから絵的にアブナイ。ぴょんぴょんとか、なんという挑発。ほんと、こうした挑発の果てに、その中身、骨格をガツンと見せつけてくるという。実に容赦のないキャラクターですよ。

『ぽんこつヒーローアイリーン』。ああ、これ、素晴しいなあ。カラーだよ。扉に魔法少女が4人、揃い踏み。素晴しいなあ。と思ったら、本編はいったらばブーブー、ブーイングする子供達がね、ねえ、あなたたちひどい顔よ? ラブリーメロンにひきいられてのヒーロー活動。すっかり飽きちゃってるんだ。ゴミ拾いのトング、火ばさみをね、魔法のスティックみたく工夫してくれてたりね、メロン、細かいところまで頑張って工夫してくれてるのにね。そんなメロンにそそがれる、ラブリーメロンガチ勢の視線とかおかしかった。そうでした、ラブリーメロンは彼女のオリジナルじゃなかったんでした。今回、そんなメロンとアイリーン、ふたりが不審者扱いされちゃうっていうのね。いや、まあ、不審者だけどもさ。警察のお姉さんに呼び止められちゃって、それがチビふたりが転んで鼻血出しちゃってる時だから、ビジュアル的にもヤバい。アイリーンひとりがね、日本社会の常識がない子ですから、ちょっと温度差があって、言動がマジすぎるのがおかしくって、で、マジ魔法少女のアイリーンが警察のお姉さんにころんと簡単に確保されてしまうとか、弱いのねアイリーン! でも、このおまわりさんんにチビふたりが抗議してくれて、って、千夏の母かー! ちゃんと話聞いてもらえて、ふたりとも放免されてめでたしなんだけど、不審者扱いされてることに冷汗かいてるメロンとか、このシビアな感触。読んでるこちらまでヒヤヒヤさせられるものあって、だからこそ、こうした町のささやかなヒーロー活動をもって、この子たちの評価、高くなっていってくれると嬉しいんだけどなあ。ほんと、アメリカとか、こういうセルフリアルヒーローがいて、町の治安に役立ってるとか、そういう話あるけど、そういう風に彼女らも評価されたらいいのになあって、ほんと、思わされるんですよ。

『おとめサキュバス』、ほんと面白い。キュリアがやる気を出しましたよ。そうか、地球の雑誌でもって、男性を籠絡するためのスキル、身につけようとしてるんですが、ああー、悲しいくらいに才能がない。セクシーポーズのはずが、まるで棒立ち。ばぁぁん! って、ほんと可愛いなあ。ルナがやると、それらしくセクシ〜な感じになりますのにね、いや、いやいや、全然虚しく思うことなんかないですよ? で、キュリアが試してみると、あらあら、強そうに! って、それ、なんか変身とかしそうよ。大魔神みたいな感じでさ。ウインクのくだりも最高で、><。ああ、もう、可愛いなあ。通学途中で遭遇したヴェロルもいいですよ。ばぁん! 本当に素敵! ほぼ棒立ち! ほんと、ふたりとも、サキュバスとしての素養に欠けるというか、いやまあ、向き不向き、得意不得意ってのはあるものなあ! ほんとなら、種族で決められたあり方以外の道を選べればいいんだよなあ。で、キュリアが涼香に骨抜きにされるっていうのね、そうだよ、キュリアもこっち方面で頑張ればいいんじゃないかな!? わからないけど!

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第12号(2017年12月号)

2017年11月10日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年12月号

『まんがタイムジャンボ』2017年12月号、発売されました。表紙は、お、これは給食ですね。『レーカン!』天海さんが割烹着きましてね、トレイに給食乗せて配膳しているところでしょうか。パン、シチューにサラダ、そして牛乳? かと思いきや、これみかんジュース? 給食の常識が変わってますよ! 『銭湯の女神さま』恵も給食。この人の場合、これ、普段の昼食か。カレーがこれでもかと山盛りになってるのがいかしますね。『偏食女子は恋でおなかを満たしたい』は、今野、平岡にはさまれて、苦手なピーマン? に涙目になってる田盛アキ。ある意味、この人の通常運転でありますね。

『おにいちゃんと呼ばないで』。前回購入したエプロン。大活躍ですよ。調理実習。肉じゃが、浅漬け、ごはん、お味噌汁を作りますというんですが、おお、地味ですね。意外や楽しみにしているお嬢様たちですが、ああ、包丁に不安がある。そうした中、心が大活躍してみせて、ああ、普段から料理をしているから。先生からはお母様がしっかりしてるのねなんていわれてますが、全然そうじゃないっていうのは承知のとおり。でも、いえ母はしっかりしてませんとはいえませんわねえ。調理においてリーダーシップとって、心、すっかりクラスの皆、班の皆と打ち解けて、ああ、仲良くなっていけそうですね。いい機会が得られてよかったですね。

『おひとり女子高生が憑依されました』。トイシキの新作です。山海美冬はぼっちの高校1年生。ナレーションが孤高、誇り高きとよさげな言葉を使うたびに、ぼっちですと訂正する美冬のつらそうなこと! これ、先祖の魂というちんまいのが、美冬のこの有り様を見兼ねてやってきた。先祖の自分が力添えすることで、美冬の苦境を好転させようというわけですね。しかしちんまいご先祖を見て、執拗に虫扱いし続ける美冬も、結構なキャラクターでありますよ。そしてご先祖が美冬に憑依。でも、これ、ほんとに o先祖信頼してよいのか!? というか、あやういセリフを大声で! ほんと、美冬のままでもご先祖憑依しても、なんかあやういのがこの子っぽいですね。

『ペンタブと戦車』。ああ、里見青年、現代に戻ってきたの!? 銃撃を受けて戻ってきた現代日本は第三次世界大戦の真っ只中。ああ、里見の介入が歴史を変えてしまったのか、あるいは里見のもろもろ関係なしにこうなる運命だったのか……、なんて思ってたら、なんだよ、里見の夢かよ! 里見、無事現実に戻ってきて、いや、無事ではないな。弾あたってるからな。しかし、この戦場、のっけからニコ中尉のペースでもって動いていたわけですが、ここから日本軍の巻き返しがあるのだろうか。頼みとなるのは、ソ連軍が撤退を準備しているという情報。それを受けての武田大尉の突貫からの一斉攻撃。はたしてこの策、どうなるか。そう思ってたら、あああ、ソ連軍うわ手だ。ニコ中尉がうまいのか? 敵の欺瞞作戦にはまってしまった武田大尉は、89式とその乗員たちはどうなるのか。ほんと、戦場に自身の価値を問わんとするかの彼らの戦い、その行方。勝ち負けとかではとどまらぬところに興味は向かって、ええ、これ、どう決着を見せるのか、穏かではおられませんね。

『姫神様は半人前』。ゲストです。縁結びの神社において、祀られているのは見た目にも幼ない姫神様。願を掛ける迷える乙女の願いを叶えようと張り切ってくれるのはいいのだけど、どうにも裏目に出るみたい。それで神社の娘、お嬢にしかられるっていうんだから、神様、形無しだあ。神様、代替りしてるんですね。先代の後を継いでこの春に神様になったばかり。お嬢は先代から孫娘を見守るよう頼まれた。でもそれでお母さんみたいになってるのがね、ちょっと面白い。というか、お嬢、小学生なのにしっかりしすぎだよ。ああ、神社の経営の苦しさ、これがこの子をここまでに育てあげたのか。宮司である父も、娘の前には形無しですよ。この漫画、まだまだいたらないながらも、健気に神社を守り立てよう。姫神様も未熟ながらも張り切って、そんなところにお嬢の厳しくするどいツッコミが差し挟まれてくる。このふたりのテンポがあったりはずれたり、その緩急がいいですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第12号(2017年12月号)

2017年11月9日木曜日

『まんがタイムきらら』2017年12月号

『まんがタイムきらら』2017年12月号、発売されました。表紙は『スロウスタート』。花名と万年さんが一緒に秋の装いですよ。しかし、ふたりともにこういう雰囲気、なんか珍しい気がします。ウエストを絞ったスカートは、ふたりのほっそりとした魅力押し出して、かと思えば万年さんは豊かな胸も強調されて、しかも肩! 肩が出てる! レアだ! こんな万年さん、本編じゃそうそう見られないよ! ふたり本を手にしていて、なるほど読書の秋でしょう。舞い散る銀杏の黄葉にまじって、本のしおり、冠のイラストの! が散っているのもキュートです。

『まいにちハロウィン!』、ゲストです。元気な転校生、上田うるふと、その子の面倒見るよう頼まれた、責任感強い紗久翁ラン。距離を置きたがるランと、ぐいぐい近づいていこうとするうるふの齟齬。そこでのやりとりが結構クールで、ラン、いい感じですね。でも、決してなんでもできる子じゃない。クラス委員の責任感でよくシステムのわかってない学食でも、うるふのために頑張ろうとするところ健気で、でも不器用なのはしようがないよねえ。この性格のまったく違うふたり。こうやって親しくなっていくのかな。また、ランの秘密、クラスの子からランたんと呼ばれていて、ああなるほど、ウェアウルフとジャック・オ・ランタン。きっとこの子と一緒なら、毎日がお祭り騒ぎ、毎日がハロウィンのようになるでしょう。そのわあっと明るく楽しい情景、一話でしっかり見せてくれてましたね。

『はつこい教室』、ゲストです。小学6年生のいちか。そうか、勉強苦手なんだ。もうすぐ中学にあがるから、いい機会という感じかな? 友達のるなに誘われて学習塾を見学することになりました。これね、いちかのお母さんがいちかのこと、とりわけその学力、心配してるんだなっていうのがわかる。るなと友達みたいになってて、塾に引きずっていってね、なんてことSNSでるなにお願いしてる。おかしい。るなの交流の範囲も謎ですよね。塾にいってみれば、和久利先生、背が高くって、でもって目付きが悪くって、怖い! すっかり後ろ向きになってしまったいちかが、地理のプリントをするその途中でね、先生から日本地図の覚え方、都道府県の形とかね、わかりやすくしようって工夫してくれてる、そうしたところからちょっと打ち解けていくんですね。この塾に通ってる子供たち、やたらフリーダムなのも、和久利先生が決して怖くなってことわかってるからなんでしょうね。そしていちかもわかってしまった。一緒に頑張れるといいですね、あの時に、すっきりした表情してたいちか。これがよかったって思ったんですよ。

『奥さまは新妻ちゃん』、ゲストです。おお、なんか珍しい感じかも。新婚の夫婦ふたりの情景描いた漫画なんですね。賃貸マンションに引っ越してきたところからはじまる、ふたりの生活。妻は新妻ちゃん、夫は旦那くんでだーくん。ふたり一緒に暮らすの、これがはじめてになるんですね。相手のスタイルに生活をあわせていったり、得意なことを分担したり、慣れないながらも互いに歩みよっていこうという姿がいいですよ。しかし、相手の下着、知らない姿にドキドキしたりハラハラしたり、誤解も含めてね、こういうわかってないところから広がる想像、妄想、その他もろもろ。あまりにふたりともに純情すぎない!? みたいにも思うけど、だからこその面白さがあったと思います。あと徹底して表情が描かれないだーくんのポジション。ええと、つまり主人公ポジション!? ともあれ、この描写のおかげで新妻ちゃんがフォーカスされてる感、強くなってますよね。

My Private D☆V、『恋する小惑星』のQuroです。嬉しいなあ。さて、今回のD☆Vポイントは、ルームウェア、だそうですよ。パジャマとはちょっと違うふわっとしたかわいさ。イラストも女の子ふたりが背中あわせにベッドに座って、互いに相手を若干意識しつつも、もう気取ったり格好つけたりはしない、そんな気の置けなさが感じとれて悪くない。手前の子は暖かい飲み物、マグカップで飲んでいるところ。奥の子はスマートフォン見ながら歯磨きしてるのかな? ともあれふたり、実はちょっと相手のこと気にしているっていうのがわかる、そんな距離感もチャーミングなイラストであります。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第12号(2017年12月号)

2017年11月8日水曜日

『まんがタイム』2017年12月号

『まんがタイム』2017年12月号、昨日の続きです。

『さわらせてっ!あみかさん』。今さらだけど、沙織がやばい。皆で食事にいくというのを楽しみにして、4時間前から待機。なのにあみかがこないと、勝手にどんどんネガティブになっていく……。あかん。この人、なんか病んでる気配がするよ!? 今回は、旅行にいけなかったまひろのための食事会みたいな話だったのに、肝心のあみかは沙織と妹にばっちり確保されて、ああ、まひろが悔しそうだ。しかし、あみかさん、大人気。女子3人から取り合われているかと思えば、シフォン先生もダンス教室に入って欲しいと、ものすごい張り切ったステージ見せてくれるのね。で、ここでもやっぱり沙織のマニアックさが光って、ああ、全員振り落としたか。まひろはもちろんのこと、ほぼ同好の士といっていい妹までも引いちゃって、もうどうしようもないなあ、この人。さて、今回のラストですよ。二の腕タッフタッフ祭、これを見て、通り過がりのバス子が参加したいと思っているぞ! 危ない! すごく危ないぞ! ああ、あみかさんの魅惑の肉がいけないのですか!?

『ボンジュール!仲居さん』。とてもいいですよ。年末年始の繁忙期を前にして、束の間の休み、そう思いきや、おお、大掃除でありますか。畳を浮かせて風を入れたりするんですね。こうした仕事の合間に、サラのこの宿にきた時のこと思い出語りしたりね、それから教えてもらった仕事のことも。いろいろを経験して、吸収してきたサラの様子、感慨深いなと思っていたら、ああ、朋香にとってもそうなのか。もう一人前なんじゃないか、康弘からもそういわれて、朋香、まさか涙ぐんでしまう。仕事に慣れて、新たな発想を加えていくサラの成長と、そして咄嗟の状況にしっかりと対応していく朋香と、それぞれに持ち味、強みが違う。このそれぞれのよさで支え合う、そんなふたりの関係、とてもよかったです。来年もよろしくネのくだりもね、しっとりとして、とても素敵。ふたり、ただの友人というにはより深いなにかのある、そんな関係になっていますよね。

『おかわり自転車』。広島旅行、大久野島にいきます。へー、こんな島があるんだ。うさぎいっぱい。コトコにレイも興味津々で、いやもう、こんな状況見せられたら、ふたりでなくともうわあすごいって思いますよ。今回はミトの甥っ子、マサも参加します。この子も自転車漫画『サイクリスト魂』のファンなのか。コトコと意気投合して、ほんとコトコはサイ魂となるとテンションあがりますね。自転車に速さを求めるマサに速さだけじゃない自転車の魅力を伝えるミト、そしてコトコがよかったです。ゆっくりと走る、その過程に見ること、聞くこと、その豊かさに触れる自転車旅でありましたね。ええ、こういう楽しみ、大変いいと思います。そして食の楽しみも! そうか、たこが名物なんだ。たこ飯はともかく、たこ天カレーなんてのもあるんだ。面白いなあ。こうしていろいろな楽しさに触れていく皆の様子、マサもね、コトコから伝えられたその楽しさ、ばっちり理解したみたいですね。

『友ちゃん!』。いよいよ踏み出すんでしょうか、友ちゃん。修と一緒にクリスマスを過ごしたい。だから告白だーっ! っていうんですが、ああ、それでもなかなか勇気が出ない。はたから見てたら、もう楽勝のはずなんですけど、当事者としてはそうはいかないんだろうなあ。帰り道で告白する、時間まだあるから大丈夫、いろいろ理由をつけながらもずるずると告白を先のばしにする友ちゃん。いちいちつっこんで、それからなぐさめてくれる優がいいお友達ですよね。告白すると考えただけで体が熱くなるという友ちゃん。まさかのインフルエンザとか、しかも修もインフルとか、この間の悪さ! なかなか友ちゃんの思うような展開にならないの、気の毒なんだけど、その時々にアップダウンする友の様子が本当に愛らしい。ええ、この子、ほんと可愛いんですね。

  • 『まんがタイム』第37巻第12号(2017年12月号)

2017年11月7日火曜日

『まんがタイム』2017年12月号

『まんがタイム』2017年12月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』をメインに、運動の秋? 卓球がテーマでありますね。メインの部長代理の他には『まりあ17』まりあ、『あわらせてっ!あみかさん』あみか、そして『見上げればいつも妹が。』遥がそれぞれにユニフォーム着て、ピンポンに興じていて、サーブの瞬間あり、ボールを受けようとするところありと、バリエーションある動きが誌面にリズム与えていて、いい感じです。

『瀬戸際女優!白石さん』。白石さん、見事主演を勝ち取りましたね。教師役というのだけど、知的で清楚でぴったりだ、そんな評価の裏には、ろくに学校いってなかった過去の姿があるという。ああ、暴走とかなさってたのね……。今回の白石さんは、恋のなんのというのに慣れていない、それで右往左往してしまう姿がおかしくて、対して高校生の相手役の方がずっと堂々としてるというそのミスマッチがおかしいんですね。撮影期間中、つきあいませんか。そんな申し出、役作りと考えて受けてみて、でもそれでもはや介護って、どんだけなんだ白石さん。しかもマネージャーが警戒する警戒する、このドタバタ、実によかったです。そして白石さん、恋愛の予行演習のなんのという話にドギマギしながら、しまいには説教されるっていうのがね、ほんとこの人の人柄表しておかしかったんですね。

『北斎のむすめ。』。ゲストですね、特別編ですよ。江戸から離れた島での出来事。ばあばのもとですくすく育つタカなる女の子。日に焼けて真っ黒で、やんちゃで男の子みたいで、そんな子のほのぼのとした日常かと思いきや、ああ、ばあばはもうずいぶん年で、足腰もおぼつかなくなりつつあって、でもタカはそんなばあばのことが大好きで……。だからこそ、タカとばあばの別れ、切なさ感じさせて、しかし、この話題、どこに流れつくのだろう。そう思っていたら、ああ、これは高尾の子供時分の話であったか。ばあばが亡くなって、身寄りのないタカには遊廓にいくより道がなかったんだなあ。でも、ばあばのあかぎれだらけ、傷だらけの手、それを思えばくじけることなく働ける。ええ、やっぱり少し切なくて、だからこそでしょうか、最後のお栄とのやり取りね、友達だっていってるの。普段、思ったことを言葉にしない高尾の本音。こんなかたちで知れるという。意外で、けれど知ることのできて嬉しく思える、そんなエピソードでした。

『ウレ漫とガケ漫』。ゲストでしょうか。なるほど、タイトルは売れっ子女子高生×崖っぷち中年。新進気鋭の女子高生漫画家のもとで、新しい風を受けて、新しい境地を目指す漫画家といった感じでありますね。しかし、これ、きびしい話ですよね。白井聡司朗。連載をふたつ抱える作家なのだけれど、新人作家のヘルプにいってくれないか。頼まれていってみたらばさあ大変。向こうにはベテランアシスタントと伝わっていて、ああ、これ、編集部の騙し討ちじゃないっすか。よく怒らなかったな、白井さん! 神木茜。まず資料その他の整理整頓からはじまって、そして実際に絵を描いていくことになるんだけど、リテイクの嵐。それはそうと、神木茜。まだ若いっていうのに、リテイク出す際の注文、明確だ。内心ムカムカしながらも、ちゃんと指示受けて、要求されていること咀嚼して、応えていくところ。白井という人の生真面目さと、漫画に向き合う姿勢というのが感じられていいですね。ちょっといい人すぎる感もあるけれど、でもそれでこの人の新しい世界が広がるのだとしたら面白い。というか、編集者さん、まだアシスタントとして通わせるつもりなんだ。むごい、むごすぎるよ!

『はこいり良品』。しおりさんのところに、読書部の後輩がやってきましたよ。相談があるという。部の活気がないという。その部長は、あれもやりたい、こういうのもやってみたい、熱意があふれているタイプで、対して他の部員は楽な部活であることをさいわいと、ダラダラしているんだ。この話、ここから社会一般の話題に一気に広がるのが面白いですね。こうした熱意の差、温度差はどんな組織にもあるよ。例えば自治会。PTA役員もそうなら趣味のサークル。他にも他にも……。じいちゃんの、なんなら人生そのものもそうかもって発言。そこまで広げるんだ! ショック受けてる部長さんがよかったですね。この温度差というの、相対的なものに過ぎないんだよっていう決着も面白かったですよ。市内の書評クラブを紹介されたんだけど、ここに入ってみればこの部長さんの方が温度低い側に入っちゃう! そうか、感動するほどよかったか。部長の感動とそれを受けて反省した部員たち、これらは部長へのちょっとしたご褒美みたいな感じですね。むしろ本題は、青春の頃、熱意持って取り組むことのできた、そうしたことへの憧憬、懐かしさにこそあったように思えます。そうした時期を振り返る大人と、まさにそうした時期にある青年たちの対比。またその青年側にも、熱意ある側とあんまりない側の対比もあってね、多様なあり方がいりまじって面白い。ええ、こうした温度差ってのも面白いのだと思いましたよ。

  • 『まんがタイム』第37巻第12号(2017年12月号)

2017年11月6日月曜日

バトル360 ~空母エンタープライズの戦い~

 アズールレーン』が人気です。なんとなくその存在は以前から知っていて、その日本版がはじまったことも知っていたのですが、これ以上ゲームを増やせるか! そう思って、あえて近づかないようにしていたのですが、結局はじめてしまいました。ああ、だったらもう日本版を知った時点ではじめときゃよかった。出遅れたせいで入手できなかったものいくつかあって、ああ、なくってもいいっちゃいいけどさ、残念だよな。こんなのばっかりだ。さて、『アズールレーン』は艦船擬人化もの。『艦これ』が第二次世界大戦時の日本艦艇をメインに扱っているのに対し、『アズールレーン』は連合国も枢軸国も対象としていて、そのバリエーションが魅力となっている。ええ、海外艦好きにも嬉しいゲームになっているのではないかと思うんですね。

『アズールレーン』、アズレンでは各艦ごとに特殊スキルを持っていて、それが当たれば尋常じゃない強さを発揮することもあって、もちろん攻略においても重要。プレイヤー同士で交戦、ランク付けされる演習においても重要。いろいろと有効な組み合わせが模索されている模様です。演習では、自身の艦隊をどう編成するかも大切なのですが、より以上に気をつけるべきは対戦相手の編成。前衛後衛ひとりずつとか、ぱっと見簡単に勝てそうに見えるのに、実際に戦ってみると異様に強い。そんな編成があるから難儀です。危険視されている組み合わせはいくつかあるのですが、赤信号編成のひとつが空母エンタープライズ。これ、単艦でも強さを発揮して、事前予測で優勢と見えた艦隊でも一気に持っていかれてしまう、そんなポテンシャルがあるっていうからおそろしい。では、そんな尋常でない強さを見せるエンタープライズってどんな空母だったのでしょう。

以前、Huluで第二次大戦におけるエンタープライズの戦いの軌跡を追ったドキュメンタリーを見たことがありまして、久しぶりに確認してみたら、ああ、よかった。今もちゃんと見られますね。『バトル360』。ヒストリーチャンネルのドキュメンタリー。空母の戦いは、海上の艦船だけでなく、空は航空機、海中からは潜水艦に狙われて、まさしく全周360°に及ぶということを表したタイトルですね。自分は戦争もののドキュメンタリー見るのが好きで、これまでもいろいろ見てきたんですが、アメリカ側の視点で作られたものはあまりよく知らないな。ということで見たのですが、いやあ、加賀に急降下爆撃、続いて赤城が炎上みたいなのを見ると、さすがに少々複雑な気分になる。でもあの戦いはアメリカにとっても困難な、苦しいものであったのだ。そういうことを知ることのできる、よいドキュメンタリーであると思っています。

このドキュメンタリーのよいところは、ただ空母エンタープライズの軌跡を追うだけでなく、どういう兵器でもってどういう戦いをしたか、日米の艦船や搭載火器、航空機の特性を紹介し、急降下爆撃はどのようにしたか、雷撃機はどういう行動をしたかなどの説明もあって、あの時代の海戦全般に興味のある人には満足いくものになっているのではないかと思います。その説明は、CGを駆使したグラフィカルなもので、また当時の映像なども織り交ぜて、非常にわかりやすい。インタビューパートでは、史家や軍関係者だけでなく、まさにエンタープライズに乗り込みあの戦争を戦った当人にまで聞き取りが及び、実際の戦いにおいて見たもの、感じたこと、そして帰らなかった戦友への思いなど、その情感はたっぷりとして、胸に迫るものあるのですね。あるいはそれは情が移るということでもあって、ああ、心境は複雑です。対する相手は日本軍、それこそ私に連なる遠い誰かであったかも知れないというのに、エンタープライズの危機ともなれば、敵艦船の排除されたことにほっとする気持ちも沸こうという。ええ、ほんと複雑なのですね。

ですが、ドキュメンタリーとしては面白い。これに併せて『決断』を見たりなんかすると、双方の思惑、互いに違う視点で見たものをおもんぱかれてよいかも知れません。『決断』はちょっと内容が古い、戦史の研究が進んでなかった時代のものかも知れませんけど、あるいは戦時を実際に知る人も多かった時代です。心情たるやむしろ鮮かかも知れません。

Hulu

Wikipedia

英語版BD/DVD (日本語なし)

2017年11月5日日曜日

『まんがタウン』2017年12月号

『まんがタウン』2017年12月号、昨日の続きです。

『ちこはゲーセン一番星!』。本当に面白い。今回は他の店の偵察をちこが提案して、チーフと河合さんとの3人でお出かけです。大きなショッピングモールの、これまた大きなゲームコーナー。ウチにはないマシン! ウチにはない景品! チーフがめちゃ凹んでるのがおかしかったです。しかし、偵察のはずが、ついつい普通に楽しんでしまってというのね、これ、よかったなあ。そして、いつぞやのお客さんと遭遇! 先月登場の彼女ですよ。ほんと可愛い。再登場嬉しい。ちこからからかわれて、本気にしちゃって、泣きそうになってというのね、ほんと素直でいい子だなあ。この子、眼鏡のキャラ集めてるんだ。なるほどなあ。保津淳海。ほんと、この人、こうやって親しくなれてよかったですね。このままお客さん代表でいるのか、あるいは店側の人間になるのか。どちらでもいい感じ。ええ、キャラクターのバリエーションも出て、とてもいい感じですよ。

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』。重い話でした。患者さんのスイッチを押してしまってからの展開。ああ、これはショックですよ。ものすごい勢いで確保されて、拘束される。その只事でない雰囲気は、もう漫画として見てるだけでもショックなんですから、実際その場に立ちあっていたら、それこそもう茫然と立ち尽すほかない、そんなことになろうというのもわかります。このショックがね、後を引いて、悪夢を見るようになってしまったというの、それも2ヶ月もなのか。これ、つらいなあ。精神科の病棟の、いろいろな過去、いろいろなバックグラウンドを持った人達に接して作者の考えたこと、思ったこと、それは人のありよう、存在の意味にさえ踏み込む問いとなって、そしてこの職場から離れることを決断されたのですね。これ、つらいわ。これ、胸に迫るわ。ほんと、つらくて、悲しくて、なんだろう、人の力、人の心というものに触れて揺れる気持ちに戸惑って、胸苦しいです。

『俺の生徒は神メイド』。ほう、文化祭。定番の学校イベントですね。学校行事が苦手な知世子にとっては過ごしづらい季節です。そう思ってたら、ああ、夏川もそうなんだ。ギャルっぽい見た目から敬遠されがちで、だから居場所がないんだ。つらいね、夏川も。そんな彼女らのこと思って、というかちょこるんのことしか考えてないよね、先生? 文化祭でなにをするかというの、まさかのメイド喫茶を提案。あの一斉に生徒が引くところ、おかしかったなあ。知世子はすごい勢いで吹いてるし、おかしくなったんじゃないかとあやしまれる始末。しまいには、私を社会的にマッサツするつもりですか! この先生の思惑と知世子の気持ちがまるで通じあっていないところ。知世子が不安で不安でネガティブになってしまって、あそこまで感情を出してしまうところ。悪くなかったなあ。先生は知世子をメイドにしようと思ってるんじゃないっていうの聞いて、これなら自分にも居場所が、役立つことのできる局面があるのではないか。知世子はそう思えたのだろうか。その胸中、今はまだ計り知れないですね。

『あいたま』。リサ、めちゃくちゃおかしい。新曲出した。売り上げ負けた。そんな彼女が、スポンサーの娘に取り入ろうと行動開始するんですけど、ここでもあいの存在が影を落とす! って、どんだけ怖れられてるの、あいさん。ともあれ、バニラとリサの接触。これ、きっとよくないぞ、一触即発だぞ、そう思ってたらですよ、だってのっけから、ひよこのとなりにいた毒虫呼ばわりですよ!? でも、まさかふたり打ち解ける。ひよこちゃんLOVE Tシャツ、これに食いつくんだ、リサ! というか、バニラ、そんなの制服の下に着込んでるの!? 常備!? 常備なの!? しかもリサ、ひよことの共演他、自慢をはじめたら、今度はバニラが食いつくっていうね。おかしい。もう、最高だと思う。ファン同士でしゃべるのって楽しいとかいい出しちゃってる。リサもそうだし、バニラもそうで、ふたり同じ話題で話せる、その喜びに溢れてるのがすごくよかったですよ。というか、バニラ、はやくリサに会いたいばかりに掃除に打ち込むほどなのか! リサの側では、自分のCDの売り上げ、ずっと気にしていたそれを、友人糸子がそそいでくれて、報われて、だからこそ余計にまっさら気持ちでバニラのもとに向かおうと思えたのかもって思えて、ええ、ふたりいい友達になれそうで、これ、よかったですよ。

  • 『まんがタウン』第18巻第12号(2017年12月号)

2017年11月4日土曜日

『まんがタウン』2017年12月号

『まんがタウン』2017年12月号、発売されました。表紙は『新婚のいろはさん』。単行本、売れてるみたいですね。いやあ、いいことですよ。さて、表紙のふたり、カレーを作ろうとしているところですね。いろはさんはカゴに盛られた野菜、そしてピーラー持って、これから下ごしらえしますよといった風。後ろにいる始君はカレールーとらっきょうのビンを持っていて、あ、カレー、甘口だ! いやあ、甘いのはふたりの雰囲気だけじゃあないんですね! 他にもいろいろ告知カットが並んでいます。『メタボリックダーリン』の新連載告知カット、これ異彩を放って大インパクトですね!

『メタボリックダーリン』、新連載です。3年間、海外に修行にいっていたパティシエのミツル先輩。ようやく帰国した! というので、ナミ、空港まで迎えにいったらですよ、見事にラージな体形になって帰ってきたっていうんですね。いやしかしなにがおかしいって、体形、輪郭こそはよりビッグになったものの、イケメン顔パーツはそのまんま。ナミが確認するときに、手指で先輩の顔、頬まわりをスっと隠すっていうのが、ほんとおかしくって、なによりシュールで、別のコマでもね、あんまり顔のサイズがでかいから、その中央にちょこんとある顔パーツまわり、輪郭描きわすれたのかな? みたいになってるんですね。いや、もう、驚きのデザインです。しかし、この先輩の変わりっぷり。ナミの恋心は冷めたのかな? みたいに思ったけれど、おお、戸惑いこそすれ大丈夫だ。むしろ先輩の方が不安に思ってたのか。むしろ自分の気持ちが疑われたこと、それがナミにとってショックだったのか。内容としてはコメディですね。ちょっと現実ばなれした展開も面白く読めて、これは実に期待されますよ。

『新婚のいろはさん』、2本立てです。しっかし面白い。いろはさん、方言。結婚したこと、友達に報告してるっていう、それが始に交友関係の狭さを語らせるための導入になってるんですね。故郷を離れて、友達とも離れてのふたり暮らし。ふたりのゆったりと過ごす日常に、始の不安、負い目が影を落とすのね。しかし、そこでの会話が素晴しい。最初に真摯な本音を語らせて、次いであのロマンティックなセリフでしょう? あの眼差し! もう最高! と思わせて、めくった次のページがすごいの。ほんと、おかしい、面白い、可愛い、最高に最高を重ねてきたよ! いやもうすごい。で、続く2本目はもっとカジュアルな展開して見せて、宝くじを買う始。当たったら億ですよ! ギャンブルとか興味ない始だけど、宝くじには夢を見ちゃうっていう。でも億当たったらどうするって聞かれて、ローン完済、残りは貯金! わかるー! いやもうほんと面白い。その後、続く会話もね、コミカルでちょっといちゃいちゃで、本当にいい距離感。見事な塩梅ですよ。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』。今回、店長メインなんだ。明日はお休み、どうしますか? ってたまこに聞かれて、たくさん寝たいです。店長の休日、朝寝して、クーラーセットして、そうした端々に店でのたまこたちの会話が思い出されるのが不思議と面白い。で、その会話に影響されるのかなって思ってたら、途中完全無視とかね。午後は洗車して、猫とたわむれて、この人、見た目怖いけど猫とは仲良くするんだ。いいね! バーにいったらマスターとわりとざっくばらんな会話して見せて、こういう関係もあるんだね。こうした店長の日常。これ見ると、この人が、あの愛想悪さにもかかわらず結構親しまれている、その理由がわかるように感じました。いいエピソードでありましたね。

『恋するヤンキーガール』。今回、ものすごい。体育祭で大活躍、皆からも好意的に迎えられて、よかったじゃん! 中でもぐいぐいくるのがランとルリですよ。一緒に遊びに誘ってくれてね、そうしたらナデシコもついてきたんだけど、もうこれからのいろいろ、素晴しかった。カラフルな洋服がいっぱいのお店に連れていかれたアヤメ、ナデシコが、ふたりモノクロだっていう、そのインパクトもすごいんだけど、ルリのミニスカート攻撃からアヤメを守ろうとしたナデシコがやられてしまった! ランちゃんコーデ。うおお、なんだこれ、めちゃくちゃ可愛いぞ。このコマだけで充分価値があった……。そう思っていたらですよ、アヤメちゃんにルリの魔の手が迫る! ああー、これもまた素晴しいな。もう最高だと思う。で、このおめかしでナギとのデートなんでしょう!? ああ、たまんないですね。もうどんなことになろうというのか。わくわくがとまりませんな!

  • 『まんがタウン』第18巻第12号(2017年12月号)

2017年11月3日金曜日

『まんがホーム』2017年12月号

『まんがホーム』2017年12月号、昨日の続きです。

『座敷童子あんこ』。座敷童子が太った、って、それだけのネタっちゃあネタなんですけど、そこからの展開。減量しようとして挫折したり、あんこの自己像がやたら理想的すぎたり、そうしたあんこのキャラクター、図々しかったりするとこね、ほんと面白い。そもそも太った理由、妖力を使ってないからなんだ。ということは、座敷童子として福を呼ぶのサボってるんだ! 困った人だなあ、というか妖怪か。ちょっと頑張ってみたら、当選したことのないコンサートのチケットが当たった。でもやせたようには見えない。というか、お母さんからのお礼のごちそうでむしろ太る。運動をしてみるも、どうも身が入らないからと、幸太に鬼ごっこ提案して断わられるその理由、あー、確かに女の子追い回してるのは不審そのものだよなあ。あんこが太ってしまったの、本人の問題もあるだろうけど、幸太はじめ、この家の人が欲望でギラギラしてるタイプじゃないっていうのもあるのかも知れませんね。この自然体。それがまたいいんですけどね。

『うちの秘書さま』。また面白い人が出てきましたよ。はじめの暮らす屋敷の庭を手入れしている人。東條家専属庭師というのですが、庭木を動物のかたちにトリムしてみたり、という中に、はじめの顔をかたどったのがまじるのか! はじめ曰く、気持ち悪い。うん、わかる。でもメイドには好評なんだ。というか、この人たち、はじめがらみとなると、なんでも喜ぶもんな。でもって、庭師さん。若い女性らしい。それ聞いて、一回くらい挨拶しなくちゃなといったはじめのことね、冷たい目で見つめる秘書にメイドが実によかったです。しかし、庭師さん、本当に会えない。忍者か? 忍者なのか? 姿を見せず、落ち葉でもって意思疎通をはかる。ほんと、なにものなのか。でも心優しい人のようで、落ち込むはじめを見て近づいてきたかと思ったら、七瀬の乱暴者! その粗暴な発想に怖れをなして逃げたじゃない! でもこの庭師さんが最後には出てくる。その理由も面白かったです。ええ、どんな人かはわからなかったけど、はじめ、ちゃんと挨拶できそうですね。

『歌詠みもみじ』。修学旅行編、続きですね。今回は京都にいきますよ、っていうんだけど、そうか、みんな夜更かししておしゃべりしてたか。ふらふらやん、と思ったら、先生はもっとコンディション酷いのか! 京都を訪れてからのいろいろ、これ、なるほど! って思わされること多くて面白かった。チェーン店のコーヒーショップが京都仕様で、ついつい入ってしまって、いつもどおりの食事とか面白い。でもって、道案内を外国人に頼む、その判断の確かさっていうの。おー、こういうことあるのかい!? 面白かった。もみじの八ツ橋もいい感じ。家族用今食べる用自分用。どんだけ食べるのか、君。帰りの新幹線の様子、これ、実にいい。この子らの充分に楽しんできた、そういうのがうかがえるようでいいですよね。ええ、最後のキーホルダーまで、なるほど、そうか、いい感じの連続。いいエピソードでした。

『マチ姉さんの妄想アワー』。おお、トシが学芸会の劇で主役ですよ。それはいいんだけど、姉さんがとりあえず酷い。いや、いつもどおりか! シンデレラをやるんだ! すなわち女装。その理由もアレなんですが、最後の女装してみての感想、あれいいなあ。ほんと、この子、いい子だしかしこいし素晴しい。打ちひしがれる兄たちもナイスでした。さて本編ですよ。やっぱり面白い! ツルの恩返しのシリーズ。ああー、現代人的常識で判断するとこうなるわけか! いやほんと、正体不明の女が、こうもグイグイ積極的にくるとか、きっと裏になにかある! そんな危機判断。これ、結構妥当なもので、そうかあって納得させられて、それだけにおかしかったです。大きなツヅラ、小さなツヅラのスズメもめちゃくちゃ面白いし、おむすびころりんの怒るお婆さん、これもクスって笑ってしまう。カチカチ山のタヌキとウサギも、お爺さんは許しても、具体的に被害にあってるお婆さんはそうもいかないってのが地味におかしい。ほんと、どれもこれも見事な発想の連続で、実に楽しく面白かったです。

  • 『まんがホーム』第31巻第12号(2017年12月号)

2017年11月2日木曜日

『まんがホーム』2017年12月号

『まんがホーム』2017年12月号、発売されました。表紙は芸術の秋ですね。『らいか・デイズ』らいかが、手にパレット、そして絵筆を持って、いかにも画家らしいポーズをとってくれています。『スナックあけみでしかられて』あけみさんは、こちらは読書の秋なのかな。ちょっといつもと違う雰囲気。手には本。眼鏡も素敵ですね。『孔明ヨメ。』月英は、リスに木の実をあげていますよ。そして『転生したら蘭丸でした』の掲載告知カットもございます。

『スズちゃんでしょ!』。今回、余裕のあるスズちゃんですよ。遊んでて大丈夫? 梨乃ちゃんから心配されて、大丈夫ヒマ。でも、それって仕事ないわけだから、本当は大丈夫じゃないんだよなあ。今回、スズちゃんの珍しい表情見られましたよね。梨乃ちゃんから競争といわれて、本気出さないと負けそう、そう思って本気出したのに負けてしまった……。負けた理由探して、思いついた理由が即座に無効になるあのショック! ほんと、なかなか見ない表情見せてくれましたよ。低学年の子供にかけっこで負けた。それで悩んじゃったのか、頑張って歩いてみたりして、そうしたらくたびれて、なにもかもがどうでもよくなるとかね、もういろんなものに持久力がなくなってるんだなあスズちゃん。しかも後日筋肉痛で湿布くさくなってというのね。ほんと、ちょっとしたことで右往左往。でもそんなところが人間味あって、結構リアルな感情、不安なんかも顔覗かせたりするでしょう? ぐいぐいくるんですよね。

『孔明のヨメ。』。孔明に月英、ふたりともに、ものすごく優秀だな! 徐兄に頼まれて、新野の農業問題に対応するふたり。ものすごい勢いで目処をたてて、しかも月英の仕事の丁寧なこと! 世が世なら、一角の人物としてより大きな仕事を成したりしたのかもなあ、なんて思わされましたよ。しかし、今回、これでおさまらない。そうでした。夏侯惇が新野に向けて兵を出していたのでした。その動きを、農業問題の現場を見にいった孔明が察知して、しかもそれ、地平線の向こうに立つ砂けむりでもってですよ。砂けむりの動きから兵の数までも推測して、即座に徐兄に報告。それはいいんだけど、劉備サイドに攻められる心当たりがあるっていうんだから物騒だな、おい! しかし、戦を忌避する孔明、月英ふたり。対しノリノリの張飛。これ、どのような展開が描かれるのか。今のところ孔明は壁の向こうですけど、関係したりするのかな。

『マツ係長は女ヲタ』。もう、べらぼうに面白いな。これ、前回のウメ君が目撃した喫茶店での会話、マツ係長サイドの描写ですよね。通勤の電車で出会うドルヲタの男性。喫茶店でも力強く意気投合して、この様子見ていたお姉さんがふたりをカップルと勘違いしてるんですけど、最終的にはあまりのテンションの高さに呆気にとられるほどっていうね。ふたりの会話、なぜしろたん推しになったかから深みを見せはじめて、あ、これヤバい。大丈夫なのかあの子からの、僕が支えてあげなきゃルート、これ自分もヤバい。ああ、しろたんが実際にいなくってよかった。でもって、この男性の会社、すごい。しろたんセンター発表を受けて、仕事が手につかない。そんな彼に上司が、休めば良いじゃん。かっこいい! 趣味優先の職場。みんな、それぞれに違う方面へのオタクなんだ。めちゃくちゃ面白い。対してマツ係長はウメ君にしか開示してないもんな。で、そのウメ君のこと。ウメ君はマツ係長のことを気にしてるんだと思うよ? っていうんですが、ふたりともに、ドルヲタの資質を見ちゃうんだ! もうめっちゃくちゃに面白い。しろたんの水着仕事に抵抗感じる気持ちわかるよ。よこしまな目で見たくないんだよね! いやもう、これ最高と思ってたら、うおお、なんとふたり、ネットですでに知りあっていたーっ! ほんと、なんだろうねえ、このテンション。ものすごい威力でした。ものすごい駆動力でした。

『週末親子』。母と父の再婚をもくろむユカですが、父、どうもその気にはならないようだなあ。ともあれ、父と娘のコミュニケーションですよ。今回、いつにもまして父にエンジンがかかって、面白かったですね。そうか、そこまでか、寿司の力。まだ父としての自分のあり方を確立できていないこの父が、大家夫妻の介入と、バトミントン、ダブルスで勝てたら寿司をおごってやる、これだけで、がばっとやる気出しちゃう。しかもハイタッチまで! 今回、ユカにとっては本当にいい一日でしたよね。父と一緒にスポーツに取り組んで、その後は一緒に食事してでしょう。距離も縮まった。ほめてももらえた。ほんと、大快挙でありましたよ。

  • 『まんがホーム』第31巻第12号(2017年12月号)

2017年11月1日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年12月号、一昨日の続きです。

『ふじょ子とユリ子』はSNSの話でした。ふじょ子がひとり黙々とスマートフォン手に、なにか打っている。メール? 私の他に友達が!? 焦るユリ子ですけど、友達どころか恋人とかゆうてますよ、この子。ユリ子、短文SNSやったことなかったのだけど、ふじょ子との距離を縮めるために開始してみるというの、健気ですよね。しかし、岡本さんに教えてもらえるのはいいけど、散々遊ばれちゃってるのがおかしくて、でもってふじょ子ですよ、ああー、そうか、コミュニケーション重視じゃないんだこの子。自分のキャラ妄想を延々書き連ねるタイブのユーザーなんだ。今回は、岡本さんのバリューの高さ、それが再確認されて、でもふたりの中では本名ではない岡本さんのまま、その扱いの雑さ! 酷いんだけど、なんというか、安定ですよね。安定といえば、ユリ子のその後もそうで、ええ、まるで自分の興味に沿わないタイムラインができてしまった。ほんと切ない展開です。

『はやしたてまつり♪』。これ、よかったなあ。月に頼まれて一緒に買い物に出たふうですよ。相談があるって。いわおに酷いこといってたことを詫びたい。そのためになにか贈り物をしたいというんですけど、月のあんまりの外しっぷりと、そしてふうの頼りになること! ちんまりして、なんか可愛さばかりが前に出てくる子だけど、年長者である、それだけにいろいろによく気がついて、アドバイスなんかも適切で、ほんと頼りになるお姉さんでした。焦ってる月がですね、高いかんざしを買おうと意地になってしまってる。その焦りを受け止めて、話を聞いて、アドアバイスして、ええ、ほんと月はふうに頼れてよかったなあ。ふうのアドバイス受けて泣いちゃってる月。頑なに強張ってた気持ちが緩んだんだなあ。そして贈り物、お餅に落ち着いて、ええ、これくらいじゃないと貰う方も困りますよ。で、この贈り物でいわおが泣く。よかったですね。これでわだかまりなしですね。そしてふうにもねお礼のお餅。月、素直じゃないけど、この子、本当にいい子なんですね。

『トモダチヅクリ』。ああ、さすがだな静。麻乃が足をひねったこと気づいてたんだ。それでね、無理しちゃいけないって。劇の主役だからといって無理しようとする麻乃を抑えて、ああ、静も頑張ってますよ。麻乃の代役として練習に参加するんだ。あの、髪形を麻乃と一緒にしてるのとかね、ちょっと面白かったですけど、麻乃にこの案を告げた時の様子もね、ああ、もしかして泣いちゃってるの!? なんて思ったら、すごいドヤ顔! いいわ、この子、いいわ。読めないわ。可愛いわ。でもって、結構な策士なのかも知れません。麻乃が練習を休むというのでクラスの皆に謝罪する。そのケガだってクラスの子を庇ってのものだったのに。これがきっと麻乃の印象をよくするはずだ。ええ、本当にそのとおりだったんですね。というか、あまりにハンサムな麻乃に庇われた子が恋しそうになってるじゃん! この麻乃のクラスに溶け込む作戦、どうなりますかね。文化祭当日、本番、どうなりますかね。足は万全じゃないっていうのが不安要素。うまくいってくれるといいなあって、この子たちの頑張り、健気さ思うと、願わんばかりの気持ちになりますよ。

『疾風ういんどみる!』。風鳴ヨット部、聖風と合同で夏の合宿するんですね。しかしそれでつむじが調子を崩しちゃう? どうしたんだろう。ふーこと一緒にヨットに乗って、自分がフォローしないと、そう思ってたのに、ふーこ、すっかりちゃんと自分の役割理解して、クルーとしての仕事をこなすまでに成長していた。ああ、ふーこがひとり歩み出していることに、つむじ、なにか距離を感じてしまったのでしょうか。思い悩んで、ポカばかりして、ほんと、どうしたんだろう。夜も眠れないようで、ひとりベランダで海を眺めていて……、そんなつむじにふーこ、声をかけたんですね。つむじのふーこに伝えたいこと。それっていったいなんなのだろう。次回で最終回。きっと悪くはならないだろう。そんな予感こそあれ、つむじの思っていること、それが切実すぎたりしなければいいなあ。この子たちのためになるものであって欲しいなあ。なんて思っています。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第12号(2017年12月号)