2017年11月13日月曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年12月号

『まんがタイムジャンボ』2017年12月号、先日の続きです。

『大漁ガールズ』。今回は水族館なんですね。ハルキはどの魚を見ても釣りや食に繋げてしまって、趣に欠ける子だなあ! と思うんだけど、そうでした、この人ははじめっからこんな感じでした。ハルキに雪子に栄子。それぞれの好みが見え隠れするのが面白くって、とりわけ栄子ですよね。ちっこいのが好きなんだ。ペンギンについていったり、ハルキの趣味につきあわずクラゲに夢中だったり、ね、これよかった。アカメにまつわるくだりもおかしかった。私の本能を刺激するモノ、ハルキがそういえば、栄子と雪子、そろってトイレを指差すとかね。でもってハルキの、いつかアカメを釣ってみたいという憧れに、ゲームで釣れるよって。ああ、この栄子のクールさ。というか、根本的に釣りに興味ないよね、この子! ほんと、この温度差もいい感じ。それでいて、3人、いい仲間になってますよね。

『偏食女子は恋でおなかを満たしたい』。この漫画、どんどんいい感じになっていきますね。平岡から特訓を受けているアキ。グリーンピースに挑戦中というのですが、がんばります! いい笑顔! でもこれ口ばっかりで、どうしてもグリーンピースご飯食べられなくて足踏みしてるアキに痺れをきらせた今野が無理矢理食べさせようっというのね、あれおかしかった。グリーンピースが苦手な理由、なるほどパサパサしてるから。パサパサ? と思ってしまった自分は、平岡同様しあわせな食に恵まれてきたのかも知れませんね。パサパサしているグリーンピースは冷凍とか缶詰のものなんだって。そうか、旬のものを炊き込むと甘くてふっくらしているとのこと。そうだよな。グリーンピースってそうだよな。今回、かくして見事にアキ、グリーンピースを克服して、そしてアキの偏食の背景もうっすらと見えてきた。そうかあ。この漫画、単純に偏食が酷いって話にとどまらない広がり持ちそうですよね。その可能性にひかれます。

『けいさつのおにーさん』。今回はおねーさんだ。百瀬さんが出会った花屋の青年。そうか、イケメンでしたか。あるいはすなわち好みでしたか。食事中にぼーっとしちゃったり、いろいろ思い悩んだりしてね、なんかいいですね。これも青春なのか? それで花を買ってみたりして、あー、うきうきなさってる。よろしいなあ。しあわせそうに浮かれてるおねえさん、素敵でありますよ。そしてこのふたり、なんだかちょっとすれちがい。花屋のお兄さん、織井くん、清楚なお嬢さんが好きだっていうの聞いて、あー、百瀬さん、自分じゃないんだって思っちゃったんだ。でも織井くんのいうそのイメージってまさに百瀬さんだっていうの、今のところ気づいたのは手塚さんだけなのかな? 手塚さんが見守ってくれてるなら、もう大丈夫な感じがしますよね。しかし、恋を恋と意識してない、そんなあいまいな思い。もどかしいながらも、ほのぼのとしたよさがありますね。

『あの日の海と16歳の夏休み』。今回もいい話でした。アザミさんの店が休みというので、こちらにきてくれました。さきの友達。柚月。手のかからない髪形にしてくださいという、その理由が切実! 親孝行するんだって。母ひとりで私と弟を育ててくれていて、という母の苦労の原因にネットワークビジネスでやらかすっていうのがあって、うわあ、これ、つらいなあ。これ、もうかるからっていって引き込まれちゃったんだ。つらいなあ。ともあれ、母に恩返しするまでおしゃれは二の次というこの子。いろいろがさきと比較されて、ああー、柚月は通学の時間にも勉強してるんだ。かたやさきはというと、寝てますけどなにか? いいなあ。うん、自分も寝てます。以前は本読んでたんだけどなあ。店長さんがね、あんまり勉強してなかったことを後悔していますっていうの、これ、切実だ。美容師には化学の知識が必要だからって、セミナー通ったりしてるんだ。でも、仕事するなら常に勉強というのは確かですよね。そして柚月の新しい髪形です。ああ、これは素敵です。もともとも可愛かったけど、こうして綺麗に整えられた髪形の、よりまとまって落ち着いた雰囲気がとても魅力的。ええ、こうしてカットで見た目を変えるだけでなく、その先にある気持ち、意識も変化する。フレッシュになる。そうしたところにこの漫画のよさを感じます。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第12号(2017年12月号)

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