2017年11月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年1月号

『まんがタイムきららMAX』2018年1月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。チノとリゼが、ふたり冬の出で立ちですよ。白を基調にまとめられたこの表紙。白い手袋、白タイツ、白いドレスに白い帽子のふたり、寒さを感じさせないその様子。ふたり寄り添って、その表情はやわらか。その親密さもまた穏やかに暖かな感情を呼び起こすかのようですよ。ふたりの髪の色も、白の調和のなかにまとまって、ひとりピンク色のワイルドギース、いや別個体? この子も不思議と調和して、可愛いアクセントになっています。

フレッシュゲスト、たくさん掲載されていますよ。

『しょうこセンセイ!』。高校教師、吉田翔子は8歳の天才少女。生徒からも教師からも好かれ頼られる、というんですが、恋愛のいろいろ聞かれたりね、ちょっと遊ばれたりもしています。でもね、生徒が面白がっていろいろ聞くのはいいけど、ガチで相談する教師連中、君らはダメだよ! すっと身を引くその姿勢、いかに苦手にしてるか見えようものですね。そうか、校長先生が母親なんだ。母のこと大好きで、朝、出勤前の様子など、ほのぼの母娘でありますね。いろいろいたらないながらも頑張ってる姿、悩んだりね、その悩みをぬいぐるみのミッシェルに相談してたりね、年相応っぽいところもありながら、いろいろと努力する。それは、憧れの人、母に近づくためなんですね。その白衣も母のお下がりなんだ。ええ、頑張るちびっこ先生の魅力、押し込んできますね。

『ともだちライン』。見た目も怖い同じクラスの女の子、梶崎奈緒に呼び出され、はたしてなにをされるのか、そう思ったら自己紹介だった。覚えてないのか? いったいなにを? というのだけど、なるほど、このふたり本当は幼なじみ。けど、柏木はじめは奈緒のこと覚えてなくて、ちょっとした片思いですよね。自分から、幼稚園のころ一緒に遊んでた奈緒だっていっちゃえばいいのにね! 奈緒の姉、秋奈の介入があったりね、で、そのごたごたの中で、はじめのこといっちゃんって、昔の呼びかたしたりしてね、もしかしたらっていうんですが、ええ、この不器用なふたりの関係。今後どういう風に転がっていくのか。そうしたところに面白みが出てきそうです。

『おんすて!』。おお、アイドルものですね。アイドルを養成する学校、ライトアップ学園。そこで学ぶ安藤あかりは、気持ちこそは一人前だけど、実力その他はまだまだ未熟。居眠りして廊下に立たされたりね、けど罰を受けながらもあっけらかんとしてる強さ、つよさ? マイペース? 凝りない感じ? これはよい感じですね。立たされた廊下でも、長門くる、小内りか、花宮さりとわいわいやっちゃって、さらに叱られる。緊張のあまり催眠術? 暗示? に逃げて、それでも貧血で倒れちゃうくるとか、個性的な面々ばかり。この子たちが、あかりにひっぱられるかたちで即興ライブをやってしまう。勢いでおさわがせ。結局さらに叱られてっていうんですが、それでもめげない、そんな元気さ、よい感じですね。

『絵師になるための100のやりかた』。入学後、2週間たっても友達のできなかった紗奈。漫画研究部に入って、お絵描きライフと友達たくさんを実現しようというんですが、そうか、それをするのにも結構勇気を必要とする、そんなタイプのお嬢さんですね。部長の黒葛原に同じクラスの白坂、ふたりとも落ち着いた感じで、紗奈、よかったのではないでしょうか。と思ったら、四ツ森楓。やたら元気な女の子。そうか一年生。同じクラスの白坂のことは覚えてなかった紗奈も知ってるくらいの有名人。そうか……、変わりもので有名なんだ……。画材として水彩色鉛筆を使ってる紗奈に四ツ森、パソコンでのお絵描き教えてくれて、なるほど、紗奈もパソコンで絵を描いていくことになるのかな? ネットに投稿している人たちのイラストのクオリティの高さに驚いて、自信をなくす紗奈。これは、本当にそうですよね。うまい人、ほんと、こんなに!? ってくらいいるものなあ。そうした状況を前に上昇志向を隠さない四ツ森。対し紗奈はなにを目指そうというのか。なにを絵に求めているのか……。自問自答で辿り着いた、その理由。それがよかったですね。今はただ描くことが楽しい。その素直にしてシンプルな理由がよかったなって思いましたよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第1号(2018年1月号)

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