2018年1月22日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2018年3月号

『まんがタイムスペシャル』2018年3月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』。マキが元気にバレンタイン活動してるんですが、うおお、胸像ができとる。しかもさすがのマキセンス。写真がないと誰かわからん! これ、本編にもからんでくるっていうのがいかしますよね。『ローカル女子の遠吠え』りん子はパックのココアを、あ、自分で飲んでる。色気にかける、あの目付き! 素敵だわ……。『ざしきわらしと僕』は理緒がチョコレート差し出してくれてるんですけどね、これ、仕方がない、義理だっていいたげなんだけど、絶対そうじゃないよねってわかるのがいいですよね。ええ、相手は裕貴で間違いなしですね。

『ローカル女子の遠吠え』。なんだ、今回はサービス回なのか!? 巻頭カラーで、女子高生りん子が登場。おお、真面目そのものといった雰囲気で、素晴しいな。バレンタインデーの話題なんですね。友チョコなるはやりもの。まだ目に光のあったハッチからチョコレートもらって、企業の策略に云々……。うん、高校生のころから大変りん子さんらしい発言。今回、本当にサービス回ですよね。水馬さん、油野さん、さらには江崎さん、秋津さんと続いて、すごい、相当な時代の幅をカバーしたぞ。この人の漫画の特徴といっていいものか、地味め女子が素敵ですなあ。秋津さん、最高やん。本編はいつもどおりですよね。実は紅茶にも力を入れている静岡。こうした静岡情景描かれて、なるほど面白くってためになりました。雲春の感覚と静岡支社の感覚、その差もまた面白い。雲春、なんだかんだ都会人だっていうの感じさせてくれます。

メェ〜探偵フワロ』。贅沢リゾートの結果が出ちゃってる! そうか、皆、贅沢に感化されちゃったか。ちょっとどころじゃないいい目を見ちゃったようで、フワロ氏の資産でもって贅沢三昧してみたい。ああ、まさかミスレモンまでこんなことになってしまうだなんて……。ひとり道を踏み外していないローラさんがね、ああ、そうか、この人の家もお金持ちだった。贅沢を知らなかった妹はあかんかったけど……。フワロ氏の対応がすごいですよね。サイン入りの小切手帳、ばさっと皆に渡しちゃう。でもって贅沢三昧させちゃって、いや、ほんと、まさか一番贅沢にくるっていったのがミスレモンだなんて! 贅沢が身にあっていないし! 財産、資産、贅沢に目のくらんだ女子たちの、それぞれ正気を取り戻していく過程がよかったですね。あるいはこれは、普通であり続けた男たちがよかったのかも。お金に、贅沢に揺らぐことなく自然体でいてくれたことで、その側にあった自分のこれまでを素直に取り戻すことができた。ええ、切ない話でした。自分を失ったこと、それを女性たちが深く自覚するものだからね、それがなにより切ない。でも、いいラストでしたよ。いや、ラウール落ちの方じゃなくってね?

『ちんまり経理のヒメ先輩』。ヒメ先輩、視力落ちちゃったんだ。なので眼鏡を作ります。お金かかるからってしぶるヒメがほんとおかしい。なんでもかんでも始末しないと気がすまないんだなあ。でもって、これが落ちにからむのね、うまかった。落語みたい。きれいな落ちでしたよ。お店でのヒメの様子もすごく面白くって、原価とかね、それからリースか割賦かとか、こうしてついつい経営者の視点で見てしまうのがこの子のらしさなんだろうなあ。そして眼鏡店のお嬢さん、ヒメと仲がいいんですね。しかもヒメのこともよくわかってるみたいで、最初地味めの眼鏡を選んだヒメに一押しして、おしゃれフレームに変えさせちゃうのね。いい仕事でした。真面目フレームも素敵ですけど、大人っぽいフレームのヒメも魅力的でありましたよ。お商売やってるお家のお嬢さんたちのね、ちょっといろいろ気づきどころ、考えどころが違うというその描写も面白かったです。ヒメに強く進学勧めるところとかもね、遠くを見通す目も必要ってね、眼鏡をテーマに視界を広げてみせる、そうしたところもとてもよかったです。

『先生んちのヒミツな家政婦』、ゲストです。先生の家の家政婦さんは、受け持つクラスの生徒さん。女子高生、遠藤フミさんが先生のこと、ぼっちゃま、ぼっちゃまってね。そういって、学校でもいろいろ世話焼いてくれる。しかし、先生、資産家なの? 住み込みの家政婦さんがいる。ばあやが引退したので、その後継にきたのがフミで、早起きして朝食作って、寝坊気味の先生のことも起こしてくれる。いたれりつくせりでありますね。先生の、先生でありながらいろいろだらしがなくて、抜けていて、ああー、世話されて育ってきたからそんな感じなの? フミのしっかりしているところが際立つ? あるいは先生のあまったれがバレちゃう!? なかなかに格好つかなくて、先生としても大変そうですよ。

『ふたりが家族になるまでに』、ゲストです。こちらも家事してくれる人との同居もの。なのだけれど、母ひとり子ひとりの母子家庭だったところが、突然決まった母の単身赴任。それで家のこと頼まれたのが従兄のジロー。おお、たいした人だな。仕事融通きく。家事だいたいできる。しかも栄養士の資格もあるってよ! この家のお嬢さん、あさひは反抗期なんでしょうなあ。女子高生と成人男性が同居するなんて認められない、そんなこといいながらもね、ご飯はおいしいし、家はきれいになるしで、反抗するに反抗しきれないというのが、この年頃らしいというか、微笑ましいとは思わないけど、自立したくとも自立できないジレンマ感じさせますよね。これね、反抗心、敵対心をあらわにしてたあさひだけど、自然自分の言動を振り返り、母に対しても同じだった……。反省して、これまで甘えていたって理解したんだろうなあ。自分も家事を手伝うって、行動に移すところとかよかったじゃないですか。ええ、これ、こうしてあさひの変化していく、ともないジローとの関係も変化していく、そういうところが主となりそうですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第27巻第3号(2018年3月号)

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