2018年2月14日水曜日

Apple iPad Pro 12.9インチ

ちょっと前のこと、ええと昨日? こんな電子書籍閲覧端末が欲しい、みたいなtweetがささやかに話題になってたりしましたが、正直なところ、12.9インチのiPad Proを導入すればそれで充分ではないのか、そう思ってしまいました。iPad Proがリリースされた時、電子書籍を読むのに最適なのではないかと、即購入を決めたのが私です。電子書籍端末としてのiPad Proについては以前書いたことがあるのでそちらを参照いただくとして、やっぱりね、画面が大きいっていいものですよ。漫画の見開き、これを一枚絵で閲覧できるっていうの、正直この点については電子は冊子に優っていると思っています。

電子書籍にすることを前提にしていなかった時代の漫画だとノドのところが少し断ち切られちゃってるので、残念ながら一枚絵にはならないのですが、電子書籍にすることが前提になってる漫画だと、ノドの断ち切りがないので、左右のページが繋がって本当に一枚絵になるんですね。これ、すごいアドバンテージ。解像度であるとか、おまけや表紙データを収録してくれない出版社があったりとか、電子書籍のデメリットももちろんあるのですけど、そんな中輝く電子書籍のメリットは、見開き、これですよ。

見開きが一枚絵で表示できる。これを考えると、電子書籍端末を左右ページ用に2画面用意する必要はない、むしろそんなことしたらメリットを活かせないってことがわかると思います。というか、スレート1枚だからこそ、片手で持って支えられるんです。もしこれが中央でふたつ折りにできる構造になってたら片手で持ちにくいじゃないですか。横になって読む、いろんな姿勢で読む、その時に最も安定するのは、1枚のスレート、1枚の画面です。これほ絶対だと思う。見開きを表示したければ、単純にでかい画面を使えばいい。こういうシンプルな解答でいいんですよ。

iPad Proで本を読む時、左手で支えて、親指でページ送りも戻しもできる。ビューア次第だとは思いますが、今どきの電子書籍ビューアだと、どこのでも同じような操作性してますよね? してない? いやいや、まさかー。私の利用している紀伊國屋のKinoppyだと、カラーマーカーでページに書き込みだってできますよ。蔵書についても、手持ちの書籍を検索してピックアップできるのは当然として、読んでる本がシリーズものなら、読み終わり次第、次巻をダウンロードしつつ開くことも可能。また書籍情報を見れば、一度にシリーズの全巻、所蔵してるものもしてないものも一覧でずらっと並べてくれて、どこまで買ってどこから買ってないかもまるわかり。さらに、その一覧から書籍棚を作成する、つまりシリーズごとにひとまとめに整理するのも簡単だというんですね。

こういうの、今どきの電子書籍ビューアならどこのでも同じような機能持ってると思うんですけど、え? ないやつがある? いやいや、まさかー、ご冗談を!

iPad Proがでかくて持ち歩きに向かないというのなら、iPad miniでもなんでも小さめの買えばいいんじゃない? あるいはiPhone Plusみたいに大きめのスマートフォンを選んでもいいかも知れませんね。実際、大きな画面が必要なのは漫画くらいなものであって、小説とか読もうというのなら、普通のiPadどころかスマートフォンでも充分なくらい。正直、電子書籍の閲覧環境はどんどん整備されていて、これまでほとんど触ったことがない、あるいはずっと前にちょっと試したっきりみたいな人からしたら、こんなにもいろいろ進歩してるんだなって実感できるものになっていると思います。

ユーザーエクスペリエンスを重視していないストアのサービスやアプリに、不便だ不便だって文句いってる人とかまれに見ますね。文句をいう、要望を出すことも大切だとは思います。ですが、正直、何年たっても変わらないっていうのは、その方面に力を入れる気がないってことだと判断していいんだと思うんですよね。不満を抱えながら不便なサービスに固執するよりも、UXを重視しているサービスは他にもいろいろあって、いくらでも選べる環境にあるのですから、いろいろ試してみたらいいのにって思っていますよ。たまに1巻2巻だけ無料でダウンロードとかやってるじゃないですか。出版社主導のキャンペーンだったら、どのストアでも同じ本を無料で入手できますから、それを利用してサービスやビューアの感触を試してみたらいい。安さを求めるだけでなく、利便性にコストを支払う。考え方の転換をしてみてもよいと思うのですよ。

0 件のコメント: